説明

通信システム、切替装置および中継装置

【課題】試験フレームなどを用いることなく、ネットワークの伝送品質を定常的に監視ができる技術を提供する。
【解決手段】ユーザ端末を収容する複数の切替装置および少なくとも1つの中継装置がネットワーク上に配置され、切替装置は、ユーザ端末から送信されたデータを有したフレーム信号を受信し、フレーム信号に付加された第1の誤り検出符号をタグ情報としてフレーム信号に格納し、フレーム信号をネットワークに送信し、また、ネットワークからフレーム信号を受信し、受信されたフレーム信号に格納された第1の誤り符号とフレーム信号に基づいて算出される第2の誤り検出符号とに基づいて、送信元の切替装置との間で伝送異常が発生したか否かを検出し、伝送異常を検出した場合、フレーム信号を破棄し、伝送異常が検出されなかった場合、フレーム信号を収容する送信先のユーザ端末に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して、ユーザ端末間でデータを送受信することができる通信システム、切替装置および中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを介したユーザ端末間のデータの送受信が、高い信頼性を有して行われるために、そのネットワークにおける伝送品質を管理する様々な技術が開発されている。
【0003】
例えば、中継装置が、ネットワーク上において対向するユーザアクセス装置間に導通特性試験を行うための試験フレームを送出し、そのユーザアクセス装置間におけるスループットと遅延時間とを計算することにより、そのネットワークのEnd・Endにおける伝送品質を管理する技術がある(例えば、特許文献1など参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−130479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、試験フレームを用いることから、その試験フレームが送出された時のみしかスループットや遅延時間を求めることができず、ネットワークの伝送品質を定常的に監視することができない。
【0006】
従来技術が有する問題に鑑み、本発明の目的は、試験フレームなどを用いることなく、ネットワークの伝送品質を定常的に監視ができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の通信システムは、ユーザ端末を収容する複数の切替装置および少なくとも1つの中継装置がネットワーク上に配置され、異なる切替装置に収容されたユーザ端末間でデータの送受信を行う通信システムであって、切替装置は、収容するユーザ端末から送信されたデータを有したフレーム信号を受信する端末受信部と、フレーム信号に付加された第1の誤り検出符号をタグ情報としてフレーム信号に格納し、フレーム信号をネットワークに送信するネットワーク送信部と、ネットワークからフレーム信号を受信するネットワーク受信部と、ネットワーク受信部により受信されたフレーム信号に格納された第1の誤り符号とフレーム信号に基づいて算出される第2の誤り検出符号とに基づいて、送信元の切替装置との間で伝送異常が発生したか否かを検出し、伝送異常を検出した場合、フレーム信号を破棄する検出部と、検出部により伝送異常が検出されなかった場合、フレーム信号を収容する送信先のユーザ端末に送信する端末送信部と、を備える。
【0008】
また、ネットワーク上に配置され、複数の切替装置および中継装置の動作を制御監視する監視装置を備え、検出部は、破棄したフレーム信号の数を送信元の切替装置ごとに数え、送信元の切替装置における破棄されたフレーム信号の数が所定の数以上となった場合、検出した伝送異常を送信元の切替装置に発生した障害によるものとして、監視装置に通知してもよい。
【0009】
また、端末受信部は、ユーザ端末からのフレーム信号を受信する複数の入力ポートをさらに備え、ネットワーク送信部は、フレーム信号を受信した入力ポートの情報をタグ情報としてフレーム信号に付加し、検出部は、フレーム信号に付加された入力ポートの情報に基づいて、破棄したフレーム信号の数を送信元の切替装置の入力ポートごとに数え、送信元の切替装置の入力ポートにおける破棄されたフレーム信号の数が所定の数以上となった場合、送信元の切替装置の入力ポートとのデータの送受信を閉塞してもよい。
【0010】
また、切替装置は、ネットワーク送信部により送信されるフレーム信号の送信時刻をタグ情報としてフレーム信号に格納する時間情報格納部と、ネットワーク受信部により受信されたフレーム信号に格納された送信時刻に基づいて、フレーム信号が送信元の切替装置との間を伝送した伝送時間を計測する時間計測部とをさらに備え、検出部は、計測された伝送時間に基づいて伝送異常を検出してもよい。
【0011】
また、時間計測部は、伝送時間を送信元の切替装置ごとに計測し、検出部は、送信元の切替装置における伝送時間が所定の時間以上となった場合、検出した伝送異常を送信元の切替装置との間に発生した輻輳によるものとして、監視装置に通知してもよい。
【0012】
また、時間計測部は、伝送時間を送信元の切替装置の入力ポートごとに計測し、検出部は、送信元の切替装置の入力ポートにおける伝送時間が所定の時間以上となった場合、検出した伝送異常が送信元の切替装置の入力ポートとの間で発生した輻輳によるものとして、送信元の切替装置の入力ポートとのデータの送受信を閉塞してもよい。
【0013】
また、中継装置は、ネットワークからフレーム信号を受信する中継受信部と、フレーム信号をネットワークに送信する中継送信部とを備えてもよい。
【0014】
また、中継受信部は、受信したフレーム信号に基づいて、フレーム信号の送信先の装置との間の伝送異常を検出して、監視装置に通知してもよい。
【0015】
本発明の切替装置は、少なくとも1つの中継装置とともにネットワーク上に配置されて通信システムを構成し、収容するユーザ端末と他の切替装置に収容されたユーザ端末との間でデータの送受信を行う切替装置であって、収容するユーザ端末から送信されたデータを有したフレーム信号を受信する端末受信部と、フレーム信号に付加された第1の誤り検出符号をタグ情報としてフレーム信号に格納し、フレーム信号をネットワークに送信するネットワーク送信部と、ネットワークからフレーム信号を受信するネットワーク受信部と、ネットワーク受信部により受信されたフレーム信号に格納された第1の誤り符号とフレーム信号に基づいて算出される第2の誤り検出符号とに基づいて、送信元の切替装置との間で伝送異常が発生したか否かを検出し、伝送異常を検出した場合、フレーム信号を破棄する検出部と、検出部により伝送異常が検出されなかった場合、フレーム信号を収容する送信先のユーザ端末に送信する端末送信部と、を備える。
【0016】
本発明の中継装置は、ユーザ端末を収容する複数の切替装置とともにネットワーク上に少なくとも1つ配置されて通信システムを構成し、異なる切替装置に収容されたユーザ端末間で送受信されるデータを中継する中継装置であって、ネットワークからデータを有するフレーム信号を受信する中継受信部と、フレーム信号をネットワークに送信する中継送信部と、を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、試験フレームなどを用いることなく、ネットワークの伝送品質を定常的に監視ができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一の実施形態に係る通信システム100の構成の一例を示すブロック図
【図2】エッジスイッチ3の構成の一例を示すブロック図
【図3】伝送に応じてフレームの構成が変化する様子の一例を示す図
【図4】中継装置4の構成の一例を示すブロック図
【図5】一の実施形態に係る通信システム100による動作処理の一例を示すフローチャート
【図6】通信システムの構成の別例を示すブロック図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の一の実施形態に係る通信システム100の構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
本実施形態の通信システム100は、ネットワーク1上に、監視制御サーバ2、エッジスイッチ3a、3b、中継装置4が配置される。なお、本実施形態のネットワーク1は、広域イーサーネットワークであるとする。
【0021】
監視制御サーバ2は、一般的なコンピュータなどを用いることができ、ネットワーク1上に配置されたエッジサーバ3a、3bおよび中継装置4の動作を監視・制御する。
【0022】
エッジスイッチ3a、3aは、それぞれが収容するユーザ端末5−1〜5−M、6−1〜6−Nとネットワーク1との間とを接続するレイヤ2スイッチなどのLANスイッチである(M、Nは、1以上の自然数)。なお、図1に示すエッジスイッチ3a、3bは、ユーザ端末5−1〜5−M、6−1〜6−Nと直接接続されているが、ルータなどを介して接続されていてもよい。また、本実施形態におけるユーザ端末5−1〜5−M、6−1〜6−Nは、コンピュータやデータサーバなどである。
【0023】
図2は、エッジスイッチ3a、3bの構成を示すブロック図である。エッジスイッチ3a、3bは、各ユーザ端末5、6から送信されたデータを有するイーサーネットのフレームを不図示の端末側の受信部の複数の入力ポートそれぞれで受信し、FCSチェック部10、ネットワーク情報付加部11、タイムスタンプ付加部12、スイッチング部13、FCS再計算部14による処理を施した後、フレームをネットワーク1に送信する。同時に、エッジスイッチ3a、3bは、ネットワーク1から伝送して来たフレームを受信し、FCSチェック部15、スイッチング部16、遅延計測部17、ネットワーク情報解析部18、FCS再計算部19による処理を施した後、送信先であるユーザ端末5、6にフレームを送信する。
【0024】
FCSチェック部10は、例えば、ユーザ端末5または6から送信されたフレーム(図3a)が入力されると、フレームに付加されたFCS(Frame Check Sequence)フィールドをフレームから外して、FCSフィールドの値を取得する。FCSチェック部10は、FCSフィールドが外されたフレームの各フィールドを用いて、例えば、CRC(Cyclic Redundancy Check)の値を算出し、CRCの値とFCSフィールドの値(第1の誤り検出符号)とを比較する。FCSチェック部10は、受信したフレームにおいて、伝送中に生じたデータのビットエラーなどの伝送エラーが発生したか否かを検出する。FCSチェック部10は、伝送エラーが発生していない場合、FCSフィールドのないフレームをネットワーク情報付加部11へ出力する。一方、FCSチェック部10は、伝送エラーを検出した場合、そのフレームを破棄する。
【0025】
なお、図3に示すフレームにおいて、プリアンブルのフィールドは、各装置に対してフレーム送信の開始を認識させ、同期をとるタイミングを与える。また、SAおよびDAフィールドには、送信元および宛先のMACアドレスが設定・格納され、データフィールドには、ユーザ端末により送信されたデータが格納される。
【0026】
ネットワーク情報付加部11は、ネットワーク1内、すなわちエッジスイッチ3a−3b間での伝送品質を監視するための情報をポート情報のタグとしてフレームに付加する。具体的には、本実施形態のネットワーク情報付加部11は、自身のエッジスイッチ3のIPアドレス、ホスト名、送信元のユーザ端末が接続された入力ポート番号などの情報とともに、FCSチェック部10で外されたFCSフィールドの値をポート情報のタグとして付加する。さらに、本実施形態のネットワーク1におけるフレーム伝送において、VLANのサービスを利用して行なわれるものとし、ネットワーク情報付加部11は、そのための情報をキャリアVLANのタグとしてフレームに付加する。
【0027】
タイムスタンプ付加部12(時間情報格納部)は、後述する送信先のエッジスイッチ3の遅延計測部17(時間計測部)に、ネットワーク1内の伝送時間である遅延時間を計測させるために、不図示のクロックから出力されるクロック信号に基づいて、フレームの送信時刻をタイムスタンプのタグとしてフレームに付加する。
【0028】
スイッチング部13は、レイヤ2スイッチなどを適宜用いることができ、フレームのSAおよびDAフィールドに基づいて切り替え動作を行う。なお、スイッチング部16についても、スイッチング部13と同様の動作を行う。また、本実施形態では、2つのスイッチング部13、16を配置したが、1つのスイッチをスイッチング部13、16として動作させてもよい。
【0029】
FCS再計算部14は、フレームの各フィールドとともに、ネットワーク情報付加部11およびタイムスタンプ付加部12によって新たに付加されたタグを用いて、FCSフィールドの値を再計算しフレームに付加する(図3(b))。FCS再計算部14は、図3(b)に示すフレームをネットワーク1に送信する。なお、図3(b)では、再計算されたFCSフィールドをFCS’として示す。また、FCS再計算部14は、ネットワーク情報付加部11およびタイムスタンプ付加部12とともに、ネットワーク送信部を構成する。
【0030】
FCSチェック部15は、ネットワーク受信部としてネットワーク1からフレームを受信し、付加されたFCSフィールドを外す。FCSチェック部15は、FCSフィールドが外されたフレームをスイッチング部16へ出力する。ただし、本実施形態のFCSチェック部15は、FCSチェック部10と同様に、FCSフィールドの値を取得するとともに、フレームのFCSフィールド以外のフィールドおよびタグを用いてCRCの値を算出する。FCSチェック部15は、CRCの値とFCSフィールドの値とを比較し、受信したフレームにおいて伝送エラーが発生しているか否か検出する。しかしながら、FCSチェック部15は、FCSチェック部10と異なり、伝送エラーを検出した場合でも後段のネットワーク情報解析部18による処理のためにフレームを破棄しない。
【0031】
遅延計測部17は、フレームのタイムスタンプのタグから送信元のエッジスイッチ3における送信時刻を取得し、自身のエッジスイッチ3が有するクロック(不図示)が出力するクロック信号と比較する。遅延計測部17は、ネットワーク1内におけるフレームの伝送時間である遅延時間を計測する。これにより、ネットワーク1内、特に、エッジスイッチ3間における輻輳状態などを検出することができる。
【0032】
ネットワーク情報解析部18(検出部)は、受信したフレームのうち、ポート情報およびキャリアVLANのタグの情報とともに、FCSチェック部15の判定結果および遅延計測部17による計測結果を用いて、ネットワーク1の伝送品質を監視する。
【0033】
具体的には、ネットワーク情報解析部18は、受信したフレームのうち、ポート情報およびキャリアVLANのタグから、送信元のエッジスイッチ3および入力ポート番号の情報を取得する。ネットワーク情報解析部18は、FCSフィールドが外されたフレームのうち、タグ以外のフィールドを用いてCRCの値(第2の誤り検出符号)を算出し、CRCの値とフレーム送信時のFCSフィールドの値とを比較する。ネットワーク情報解析部18は、互いの値が異なる場合、フレームが送信元のエッジスイッチ3内の故障などにより送信時に壊れてたと判定し、フレームを破棄する。ネットワーク情報解析部18は、送信元のエッジスイッチ3および入力ポートごとに破棄したフレームの数を数えて頻度分布などを生成することにより、送信元のエッジスイッチ3の状態を監視する。一方、ネットワーク情報解析部18は、フレーム送信時のFCSフィールドの値とCRCの値とが一致した場合、フレームをFCS再計算部19へ出力する。
【0034】
ここで、本実施形態のネットワーク1は広域イーサーネットワークであることから、各エッジスイッチ3は、送信先のエッジスイッチ3に対してのみフレームを送信するのではなく、ネットワーク1上に配置された全てのエッジスイッチ3に対して送信する。これにより、各エッジスイッチ3のネットワーク情報解析部18は、送信元のエッジスイッチ3およびその入力ポートごとの頻度分布などを生成することができ、送信元のエッジスイッチ3の状態をその入力ポートごと、すなわち入力方路単位で監視することができる。
【0035】
また、ネットワーク情報解析部18は、FCSチェック部15により伝送エラーが検出された場合、例えば、対向する中継装置4との間の伝送エラーの数を数えることにより、中継装置4との間の伝送路の状態を監視する。
【0036】
さらに、本実施形態のネットワーク情報解析部18は、遅延計測部17による送信元のエッジスイッチ3およびその入力ポートごとに遅延時間の平均値、最大値、最小値などを求め、それらの値に基づいて送信元のエッジスイッチ3とを結ぶ伝送路の状態をその入力ポートごとに監視する。
【0037】
以上の監視動作に基づいて、ネットワーク情報解析部18は、例えば、破棄されたフレームの数が所定の数α以上となった場合、制御監視サーバ2に対して送信元のエッジスイッチ3に障害が発生したことを通知する。制御監視サーバ2は、その通知に基づいた警報を表示などすることにより、管理者は、その警報に基づいて送信元のエッジスイッチ3の復旧を速やかに行うことができ、通信システム100の品質を確保することができる。あるいは、ネットワーク情報解析部18は、送信元のエッジスイッチ3の所定の入力ポートからのフレームの破棄数が所定の数α以上となった場合、公知の手法を用いて、その所定の入力ポートとの通信を閉塞するようにしてもよい。これにより、エッジスイッチ3は、収容する各ユーザ端末のユーザに対して伝送品質を通知することが可能となる。そして、それらのユーザ端末は、バイパスのダイバーシチ用のネットワークなどに切り替え、データの伝送を継続することができる。
【0038】
また、ネットワーク情報解析部18は、中継装置4との間の伝送エラーの回数が所定の回数β以上となった場合、制御監視サーバ2に対して伝送路に障害が発生したことを通知する。制御監視サーバ2は、その通知に基づいた警報を表示などすることにより、管理者は、その警報に基づいて伝送路の復旧を速やかに行うことができ、通信システム100の品質を確保することができる。
【0039】
さらに、ネットワーク情報解析部18は、送信元のエッジスイッチ3の所定の入力ポートとの遅延時間、例えば、遅延時間の平均値が所定の遅延時間t以上となった場合、制御監視サーバ2に対し、エッジスイッチ3aの所定の入力ポートとを結ぶ伝送路において輻輳が発生したと通知する。制御監視サーバ2は、その通知に基づいた警報を表示などすることにより、管理者は、その警報に基づいて輻輳を回避するための対応、例えば、送信元のエッジスイッチ3の所定の入力ポートとを結ぶ伝送経路を変更するなどの対応を速やかに行うことができ、通信システム100の品質を確保することができる。あるいは、ネットワーク情報解析部18は、公知の手法を用いて、輻輳状態となった送信元のエッジスイッチ3の所定の入力ポートとの通信を閉塞するようにしてもよい。これにより、エッジスイッチ3は、収容する各ユーザ端末のユーザに対して伝送品質を通知することが可能となる。そして、それらのユーザ端末は、バイパスのダイバーシチ用のネットワークなどに切り替え、データの伝送を継続することができる。
【0040】
FCS再計算部19(端末送信部)は、FCS再計算部14と同様の動作を行う。ただし、FCS再計算部19は、ポート情報、タイムスタンプ、キャリアVLANのタグを外して、送信前と同じ残りのフレームの各フィールドを用いて再計算する(図3(d))。
【0041】
中継装置4は、ネットワーク1内で伝送されるフレームを中継するコアスイッチなどであり、図4に示すように、FCSチェック部20、スイッチング部21、FCS再計算部22から構成される。
【0042】
FCSチェック部20(中継受信部)は、FCSチェック部15と同様に、ネットワーク1から図3(b)に示すフレームを受信する。FCSチェック部20は、フレームに付加されたFCSフィールドを外して、FCSフィールドの値を取得する。FCSチェック部20は、FCSフィールドが外されたフレームのフィールドおよびタグを用いてCRCの値を算出し、CRCの値とFCSフィールドの値と比較し、受信したフレームにおいて伝送エラーが発生したか否かを検出する。ただし、本実施形態のFCSチェック部20は、たとえ伝送エラーを検出した場合でも、送信先のエッジスイッチ3のネットワーク情報解析部18による処理のためにフレームを破棄しない。
【0043】
スイッチング部21は、公知のレイヤ3スイッチなどを適宜用いることができ、フレームのSAおよびDAフィールドに基づいて切り替え動作を行う。
【0044】
FCS再計算部22(中継送信部)は、図3(b)に示すFCSフィールドが外されたフレームの各フィールドおよびタグを用い、FCSフィールドの値を再計算しフレームに付加する(図3(c))。なお、図3(c)では、再計算されたFCSフィールドをFCS”として示す。
【0045】
次に、図5に示すフローチャートを参照しつつ、本実施形態の通信システム100における動作処置について説明する。なお、以下において、ユーザ端末5−1からユーザ端末6−1へデータを送信する場合を例にして説明するが、他のユーザ端末5とユーザ端末6との間のデータの送受信についても同様であり説明を省略する。
【0046】
具体的には、ユーザ端末5−1は、ユーザからデータの送信指示を、不図示の入力装置を介して受け付けると、自身を送信元およびユーザ端末6−1を送信先とするアドレズをSAおよびDAフィールドに格納し、データをデータフィールドに格納したフレームを生成する(図3(a))。ユーザ端末5−1は、生成したフレームをエッジスイッチ3aに送信する。エッジスイッチ3aは、ユーザ端末5−1が接続された入力ポートからフレームを受信し、ステップS10からの処理を開始する。
【0047】
ステップS10:エッジスイッチ3aのFCSチェック部10は、ユーザ端末5−1から受信したフレームのうち、フレームに付加されたFCSフィールドをフレームから外して、FCSフィールドの値を取得する。
【0048】
ステップS11:FCSチェック部10は、ステップS10でFCSフィールドが外されたフレームの各フィールドを用いてCRCの値を算出し、CRCの値とFCSフィールドの値とを比較する。FCSチェック部10は、受信したフレームにおいて伝送エラーが発生したか否かを検出する。FCSチェック部10は、伝送エラーが検出されなかった場合、ステップS12(NO側)へ移行する。一方、FCSチェック部10は、伝送エラーを検出した場合(YES側)、そのフレームを破棄し一連の処理を終了する。
【0049】
ステップS12:エッジスイッチ3aのネットワーク情報付加部11は、エッジスイッチ3aのIPアドレス、ホスト名、ユーザ端末5−1が接続された入力ポート番号とともに、FCSチェック部10で外されたFCSフィールドの値をポート情報のタグとして付加する。さらに、ネットワーク情報付加部11は、キャリアVLANのタグもフレームに付加する。
【0050】
ステップS13:エッジスイッチ3aのタイムスタンプ付加部12は、不図示のクロックから出力されるクロック信号に基づいて、フレームの送信時刻をタイムスタンプのタグとしてフレームに付加する。
【0051】
ステップS14:エッジスイッチ3aのスイッチング部13は、フレームのSAおよびDAフィールドの値に基づいて、フレームをユーザ端末6−1へ送信するように切り替える。
【0052】
ステップS15:エッジスイッチ3aのFCS再計算部14は、フレームの各フィールド、およびネットワーク情報付加部11およびタイムスタンプ付加部12によって付加されたタグを用いてFCSフィールドの値を再計算し、FCS’としてフレームに付加する。FCS再計算部14は、図3(b)に示すフレームをネットワーク1へ送信する。
【0053】
ステップS16:中継装置4は、エッジスイッチ3aより送信されたフレームを、送信先のユーザ端末6−1を収容するエッジスイッチ3bへ中継する。具体的には、FCSチェック部20が、ネットワーク1から図3(b))に示すフレームを受信し、付加されたFCSフィールドを外す。FCSチェック部20は、FCSフィールドが外されたフレームをスイッチング部21へ出力する。
【0054】
なお、FCSチェック部20は、外したFCSフィールドの値を取得するとともに、FCSフィールド以外のフレームの各フィールドを用いてCRCの値を算出し、そのFCSフィールドの値とCRCの値とを比較することにより、受信したフレームにおいて伝送エラーが発生したか否かを検出することが好ましい。FCSチェック部20は、伝送エラーを検出した場合、送信元のエッジスイッチ3aとの間の伝送路におけるエラーとして、伝送エラーの数を数えるのが好ましく、伝送エラーの回数が所定の回数以上となった場合、制御監視サーバ2に対して伝送路に障害が発生したことを通知するのが好ましい。これにより、制御監視サーバ2がその通知に基づいた警報を表示などすることにより、管理者は、伝送路の復旧を速やかに行うことができ、通信システム100の品質を確保することができる。
【0055】
一方、スイッチング部21は、FCSチェック部20から出力されたフレームを、SAおよびDAフィールドに基づいて切り替え動作し、FCSチェック部22は、図3(b)に示すFCSフィールドが外されたフレームの各フィールドおよびタグを用いて、FCSフィールドの値を再計算し、FCS”としてフレームに付加する(図3(c))。FCSチェック部22は、図3(c)に示すフレームをネットワーク1に送信する。
【0056】
ステップS17:エッジスイッチ3bのFCSチェック部15は、ネットワーク1から図3(c)に示すフレームを受信し、付加されたFCSフィールドを外す。FCSチェック部15は、FCSフィールドが外されたフレームをスイッチング部16へ出力する。同時に、FCSチェック部15は、FCSフィールドの値を取得するとともに、FCSフィールドが外されたフレームの各フィールドおよびタグを用いてCRCの値を算出する。FCSチェック部15は、CRCの値とFCSフィールドの値との比較から、受信したフレームにおいて伝送エラーが発生したか否かを検出し、その結果をネットワーク情報解析部18に出力する。
【0057】
ステップS18:エッジスイッチ3bのスイッチング部16は、フレームのSAおよびDAフィールドの値に基づいて、データをユーザ端末6−1へ向けて送信するように切り替える。
【0058】
ステップS19:エッジスイッチ3bの遅延計測部17は、フレームのタイムスタンプのタグから送信時刻を取得し、自身のエッジスイッチ3bが有するクロック(不図示)が出力するクロック信号と比較する。遅延計測部17は、エッジスイッチ3a−3b間における遅延時間を計測する。
【0059】
ステップS20:エッジスイッチ3bのネットワーク情報解析部18は、フレームのうち、ポート情報およびキャリアVLANのタグから、送信元のエッジスイッチ3aおよび入力ポートの情報を取得する。ネットワーク情報解析部18は、FCSフィールドが外されたフレームのうち、タグ以外のフィールドを用いてCRCの値を算出し、フレーム送信時のFCSフィールドの値とCRCの値とを比較する。ネットワーク情報解析部18は、互いの値が異なる場合、フレームが送信元のエッジスイッチ3a内の故障などにより送信時に壊れたものと判定し、フレームを破棄する。ネットワーク情報解析部18は、エッジスイッチ3aおよび入力ポートごとに破棄したフレームの数を数えて頻度分布などを生成し、エッジスイッチ3aの状態を入力ポートごとに監視する。一方、ネットワーク情報解析部18は、フレーム送信時のFCSフィールドの値とCRCの値とが一致した場合、フレームをFCS再計算部19へ出力する。
【0060】
また、ネットワーク情報解析部18は、FCSチェック部15により伝送エラーが検出された場合、例えば、中継装置4との間の伝送エラーの数を数え、中継装置4との間の伝送路の状態を監視する。
【0061】
さらに、ネットワーク情報解析部18は、遅延計測部17によるエッジスイッチ3aおよびその入力ポートごとに遅延時間の平均値を求め、その平均値に基づいてエッジスイッチ3aのとを結ぶ伝送路の状態をその入力ポートごとに監視する。
【0062】
ステップS21:エッジスイッチ3bのネットワーク情報解析部18は、ステップS20におけるネットワーク1の監視に基づいて、ネットワーク1の品質管理処理を行う。
【0063】
具体的には、ネットワーク情報解析部18は、破棄されたフレームの数が所定の数α以上となった場合、制御監視サーバ2に対してエッジスイッチ3aに障害が発生したことを通知する。制御監視サーバ2は、その通知に基づいた警報を表示などすることにより、管理者は、その警報に基づいてエッジスイッチ3aの障害に対する復旧を行う。あるいは、ネットワーク情報解析部18は、エッジスイッチ3aの所定の入力ポートからのフレームの破棄数が所定の数α以上となった場合、公知の手法を用いて、その所定の入力ポートとの通信を閉塞し、収容するユーザ端末6−1〜6−Nの各ユーザに対して伝送品質を通知する。そして、ユーザ端末6−1〜6−Nは、バイパスのダイバーシチ用のネットワークなどに切り替え、データの伝送を継続する。
【0064】
また、ネットワーク情報解析部18は、中継装置4との間の伝送路における伝送エラーの回数が所定の回数β以上となった場合、制御監視サーバ2に対して伝送路に障害が発生したことを通知する。制御監視サーバ2は、その通知に基づいた警報を表示などすることにより、管理者は、その警報に基づいて伝送路の障害に対する復旧を行う。
【0065】
さらに、ネットワーク情報解析部18は、エッジスイッチ3aの所定の入力ポートとの遅延時間の平均値が所定の時間t以上となった場合、制御監視サーバ2に対し、エッジスイッチ3aとを結ぶ伝送路において輻輳が発生したと通知する。制御監視サーバ2は、その通知に基づいた警報を表示などすることにより、管理者は、その警報に基づいて、エッジスイッチ3aとの伝送経路を変更するなどして輻輳を回避する。あるいは、ネットワーク情報解析部18は、公知の手法を用いて、輻輳状態になったエッジスイッチ3aの所定の入力ポートとの通信を閉塞し、収容するユーザ端末6−1〜6−Nの各ユーザに対して伝送路品質を通知する。そして、ユーザ端末6−1〜6−Nは、バイパスのダイバーシチ用のネットワークなどに切り替え、データの伝送を継続する。
【0066】
ステップS22:エッジスイッチ3bのFCS再計算部19は、ポート情報、タイムスタンプ、キャリアVLANのタグを外し、送信前と同じ残りのフレームのフィールドを用いて、FCSフィールドの値を算出しフレームに付加する。FCS再計算部19は、図3(d)に示すフレームをユーザ端末6−1へ向けて出力する。
【0067】
このように、本実施形態では、送信元のエッジスイッチ3のネットワーク情報付加部11が、ユーザ端末から送信されたフレームのFCSフィールドの値をポート情報のタグに付加して保持することにより、試験フレームなどを用いることなく、ネットワーク1の伝送品質を定常的に監視ができる。
【0068】
また、タイムスタンプ付加部12が、送信時刻をタイムスタンプのタグとして付加することにより、試験フレームなどを用いることなく、ネットワーク1、特に、エッジスイッチ3間の伝送品質を定常的に監視ができる。
【0069】
また、中継装置4のFCSチェック部20およびエッジスイッチ3のFCSチェック部15が、フレームを破棄することなく送信元のエッジスイッチ3ごとの伝送エラー数を数えたり、エッジスイッチ3のネットワーク情報解析部18が、フレームのポート情報のタグに付加された送信元のエッジスイッチ3でのFCSフィールドの値と、受信したフレームから算出したCRCの値とを比較したりすることにより、受信したフレームが壊れた原因が送信元のエッジスイッチ3の故障によるものか、伝送路における伝送エラーなのかの判別が可能となり、よりきめ細かな通信システム100の品質管理が可能となる。
【0070】
また、ネットワーク情報解析部18が、入力ポートの閉塞機能を有することにより、エンドユーザにまで伝送品質の通知が可能となる。
《実施形態の補足事項》
1)上記実施形態では、図1に示すように、2つのエッジスイッチ3、1つの中継装置4としたが、本発明はこれに限定されず、図6に示す通信システムのように、2以上のエッジスイッチ3および中継装置4がネットワーク1上に配置されてもよい。
【0071】
2)上記実施形態では、伝送路における輻輳の検出を、計測された遅延時間の平均値と所定の時間tとの比較に基づいて行ったが、本発明はこれに限定されない。例えば、計測された遅延時間の最大値や最小値と所定の時間との比較に基づいて検出してもよい。また、計測された遅延時間の平均値、最大値や最小値と所定の時間との比較とともに、フレームのCoS(Class of Service)やToS(Type of Service)の値を参照して、クラス単位で伝送路における輻輳の検出を行ってもよい。
【0072】
3)上記実施形態では、図2および図4に示すように、エッジスイッチ3と中継装置4とは異なる構成を有するとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、エッジスイッチ3のFCSチェック部10をFCSチェック部20として動作させ、ネットワーク情報付加部11、タイムスタンプ付加部12、遅延計測部17、ネットワーク情報解析部18の各動作を無効化しフレームを通過させる設定を、コマンドラインで行い、エッジスイッチ3を中継装置4として動作させてもよい。
【0073】
4)上記実施形態では、誤り検出符号としてFCSとしたが、本発明はこれに限定されず、他の誤り検出符号の値を用いてもよい。
【0074】
5)上記実施形態では、FCSチェック部20は、送信元のエッジスイッチ3aとの間の伝送路における伝送エラーの数を数えるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、中継装置4が多段接続されている場合、送信元の中継装置との間の伝送路における伝送エラーの数を数えてもよい。
【0075】
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲が、その精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図する。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 ネットワーク、2 制御監視サーバ、3a−3c エッジスイッチ、4 中継装置、5−1〜5−M、6−1〜6−N ユーザ端末、10、15、20 FCSチェック部、11 ネットワーク情報付加部、12 タイムスタンプ付加部、13、16、21 スイッチング部、14、19、22 FCS再計算部、100 通信システム



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末を収容する複数の切替装置および少なくとも1つの中継装置がネットワーク上に配置され、異なる切替装置に収容されたユーザ端末間でデータの送受信を行う通信システムであって、
前記切替装置は、
収容する前記ユーザ端末から送信されたデータを有したフレーム信号を受信する端末受信部と、
前記フレーム信号に付加された第1の誤り検出符号をタグ情報として前記フレーム信号に格納し、前記フレーム信号を前記ネットワークに送信するネットワーク送信部と、
前記ネットワークから前記フレーム信号を受信するネットワーク受信部と、
前記ネットワーク受信部により受信された前記フレーム信号に格納された前記第1の誤り符号と前記フレーム信号に基づいて算出される第2の誤り検出符号とに基づいて、送信元の切替装置との間で伝送異常が発生したか否かを検出し、前記伝送異常を検出した場合、前記フレーム信号を破棄する検出部と、
前記検出部により前記伝送異常が検出されなかった場合、前記フレーム信号を収容する送信先のユーザ端末に送信する端末送信部と、を備える
ことを特徴とする通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記ネットワーク上に配置され、前記複数の切替装置および前記中継装置の動作を制御監視する監視装置を備え、
前記検出部は、破棄した前記フレーム信号の数を前記送信元の切替装置ごとに数え、前記送信元の切替装置における前記破棄されたフレーム信号の数が所定の数以上となった場合、検出した前記伝送異常を前記送信元の切替装置に発生した障害によるものとして、前記監視装置に通知する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記端末受信部は、
前記ユーザ端末からの前記フレーム信号を受信する複数の入力ポートをさらに備え、
前記ネットワーク送信部は、前記フレーム信号を受信した前記入力ポートの情報をタグ情報として前記フレーム信号に付加し、
前記検出部は、前記フレーム信号に付加された前記入力ポートの情報に基づいて、前記破棄したフレーム信号の数を前記送信元の切替装置の前記入力ポートごとに数え、前記送信元の切替装置の入力ポートにおける前記破棄されたフレーム信号の数が所定の数以上となった場合、前記送信元の切替装置の入力ポートとの前記データの送受信を閉塞する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項請求項3に記載の通信システムにおいて、
前記切替装置は、
前記ネットワーク送信部により送信される前記フレーム信号の送信時刻をタグ情報として前記フレーム信号に格納する時間情報格納部と、
前記ネットワーク受信部により受信された前記フレーム信号に格納された前記送信時刻に基づいて、前記フレーム信号が前記送信元の切替装置との間を伝送した伝送時間を計測する時間計測部とをさらに備え、
前記検出部は、計測された前記伝送時間に基づいて前記伝送異常を検出する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項4に記載の通信システムにおいて、
前記時間計測部は、前記伝送時間を前記送信元の切替装置ごとに計測し、
前記検出部は、前記送信元の切替装置における前記伝送時間が所定の時間以上となった場合、検出した前記伝送異常を前記送信元の切替装置との間に発生した輻輳によるものとして、前記監視装置に通知する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項6】
請求項4に記載の通信システムにおいて、
前記時間計測部は、前記伝送時間を前記送信元の切替装置の入力ポートごとに計測し、
前記検出部は、前記送信元の切替装置の入力ポートにおける前記伝送時間が所定の時間以上となった場合、検出した前記伝送異常が前記送信元の切替装置の入力ポートとの間に発生した輻輳によるものとして、前記送信元の切替装置の入力ポートとの前記データの送受信を閉塞する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記中継装置は、
前記ネットワークから前記フレーム信号を受信する中継受信部と、
前記フレーム信号を前記ネットワークに送信する中継送信部とを備える
ことを特徴とする通信システム。
【請求項8】
請求項7に記載の通信システムにおいて、
前記中継受信部は、受信した前記フレーム信号に基づいて、前記フレーム信号の送信先の装置との間の伝送異常を検出して、前記監視装置に通知することを特徴とする通信システム。
【請求項9】
少なくとも1つの中継装置とともにネットワーク上に配置されて通信システムを構成し、収容するユーザ端末と他の切替装置に収容されたユーザ端末との間でデータの送受信を行う切替装置であって、
前記収容するユーザ端末から送信されたデータを有したフレーム信号を受信する端末受信部と、
前記フレーム信号に付加された第1の誤り検出符号をタグ情報として前記フレーム信号に格納し、前記フレーム信号を前記ネットワークに送信するネットワーク送信部と、
前記ネットワークから前記フレーム信号を受信するネットワーク受信部と、
前記ネットワーク受信部により受信された前記フレーム信号に格納された前記第1の誤り符号と前記フレーム信号に基づいて算出される第2の誤り検出符号とに基づいて、送信元の切替装置との間で伝送異常が発生したか否かを検出し、前記伝送異常を検出した場合、前記フレーム信号を破棄する検出部と、
前記検出部により前記伝送異常が検出されなかった場合、前記フレーム信号を収容する送信先のユーザ端末に送信する端末送信部と、
を備えることを特徴とする切替装置。
【請求項10】
ユーザ端末を収容する複数の切替装置とともにネットワーク上に少なくとも1つ配置されて通信システムを構成し、異なる切替装置に収容されたユーザ端末間で送受信されるデータを中継する中継装置であって、
前記ネットワークから前記データを有するフレーム信号を受信する中継受信部と、
前記フレーム信号を前記ネットワークに送信する中継送信部と、
を備えることを特徴とする中継装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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