説明

通信システムにおけるマルチスクリーンサービスの通知および対話のための方法および装置

統一的マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートは、マルチスクリーンサービスについてのネットワーク装置の通知およびマルチスクリーンサービスコンテンツ用の利用者の要求コマンドが、OMA標準と互換性があるように、OMAインタラクティブメディアドキュメントを使用して定義される。本発明におけるOMAインタラクティブメディアドキュメント内に定義されたマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを用いて、利用者は、統一的フォーマット内に要求コマンドを簡単かつ迅速に生成することができ、それによって利用者の入力誤りの確率を大きく削減することができる。さらに、あらかじめ接続を設定する必要がなく、従って、遅延を大いに短縮し、誤りの確率を削減し、それ故にユーザエクスペリエンスの品質を大幅に改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の分野に関し、詳細には、(特定利用者のテレビ受信機、パーソナルコンピュータおよび携帯端末の少なくとも2つ以上にマルチメディアサービスを提供する)マルチスクリーンサービス、およびそれらのサービス提供技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マルチスクリーンサービスが、モバイル通信の発展に伴い高い注目を集めてきている。マルチスクリーンサービスは、本物のマルチスクリーンエクスペリエンスを提供するように、サービスプロバイダーが様々な通信サービス、特にマルチメディアコンテンツを様々な端末装置、例えば、テレビ受信機、パーソナルコンピュータ、携帯端末などに拡張することを必要としている。マルチスクリーンサービスは、利用者との重要な粘着性をもたらし、それ故、通信サービスプロバイダーの競争上の優位性を高めることになる。
【0003】
Microsoftはかって、いつでも、どこでも、どんな装置でも通信サービスにアクセスする能力を提供するこのような基本概念を有する統一的な通信エクスペリエンスを開発したことがある。Alcatel−Lucentから入手可能なマルチスクリーンエクスペリエンスは、同一の基本概念を組み込んでいる。マルチスクリーンサービスは、ユーザエクスペリエンスを改善するために利用者に個別化したサービスをサービスプロバイダーが提供することを可能とする。マルチスクリーンサービスは、利用者が、ある場所から別の場所へ移動すること、および任意の様々な端末装置、例えば、テレビ受信機、パーソナルコンピュータ、携帯端末などを通じて加入しているコンテンツを受信することを可能とする。
【0004】
マルチスクリーンサービス利用者に通知するある既存の方法は、ショートメッセージを送信することである。しかしながら、マルチスクリーンサービスついての利用者のサービス要件をフィードバックするための統一的ショートメッセージフォーマットが、異なる携帯端末間で欠落している。より重要なことは、ショートメッセージは、サーバが利用者のショートメッセージコマンドにタイミングよく応答することができないような、通常可変の長い遅延を被り、従って、サービス品質を低下させる恐れがある。
【0005】
利用者が対話することを可能とする別の方法は、利用者により3G携帯電話上で3GPPプロトコル内の利用者データアプリケーション部に入力されたサービス要求コマンドをカプセル化し、それにより3Gネットワーク内での多者会議向けの要求コマンドの迅速な対話を実行することである。しかしながら、この方法は、回線交換に基づくテレビ会議には向いているが、通信システムが、3Gネットワーク内のWCDMA(すなわち、3GPP)ネットワーク上に展開されなければならないこと、利用者の携帯電話およびネットワーク装置の両者が、3GPPプロトコル、H.323およびH.324プロトコルをサポートしなければならないこと、並びに、3GPP利用者データアプリケーション部プロトコルの制限のため、利用者が、難解な16進数でサービス要求コマンドを入力しなければならないことを要求する。また、利用者データアプリケーション部プロトコルは、回線ドメインにおけるT.120およびT.140プロトコルに基づいているので、利用者データアプリケーション部内のデータは、まず、H.323およびH.324プロトコル中にカプセル化され、かつ伝送に先立ってH.323で多重化され、他の端点に到着した時点でH.323で逆多重化されなければならず、このことは、疑いなく利用者の3G携帯電話およびネットワーク装置の計算負荷を増大すると共に遅延を引き伸ばす。要約すれば、このテレビ会議型の方法(回線交換に基づく)は、その限界および専用性のためIPパケット交換に基づくマルチスクリーンサービスに適用することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既存のマルチスクリーンサービスソリューションにおける新しいサービス通知および対話のための機構を提供することが望まれる。
【0007】
従来技術の中に示された前述の問題点に対処するために、本発明では、通信システムにおけるマルチスクリーンサービスの通知および対話のための方法および装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、A.利用者の携帯端末に対して、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含むOMAインタラクティブメディアドキュメントを送信するステップと、B.利用者からフィードバックされるマルチスクリーンサービス要求コマンドを受信し、マルチスクリーンサービス要求コマンドに従ってマルチスクリーンサービスについての利用者の要件を決定するステップとを含む、通信ネットワークのネットワーク装置の中で利用者のマルチスクリーンサービス要求を収集する方法が提供される。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、a.ネットワーク装置から、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含むOMAインタラクティブメディアドキュメントを受信するステップと、b.携帯端末がサポートするプロトコルに従って1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを取得するステップと、c.利用者入力に従って、取得したマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに基づきマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集するステップと、d.ネットワーク装置にマルチスクリーンサービス要求コマンドを送信するステップと、を含む、通信ネットワークの携帯端末でマルチスクリーンサービスを要求する方法が提供される。
【0010】
本発明の第3の態様によれば、利用者の携帯端末に、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含むOMAインタラクティブメディアドキュメントを送信するための第1の送信手段と、利用者からフィードバックされたマルチスクリーンサービス要求コマンド受信し、マルチスクリーンサービス要求コマンドに従ってマルチスクリーンサービスについての利用者の要件を決定するための第1の受信手段と、を含む、通信ネットワークのネットワーク装置内で利用者のマルチスクリーンサービス要求を収集するための収集装置が提供される。
【0011】
本発明の第4の態様によれば、ネットワーク装置から、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含むOMAインタラクティブメディアドキュメント、を受信するための第2の受信手段と、携帯端末によりサポートされたプロトコルに従って1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを取得するためのテンプレート取得手段と、利用者入力に従って、取得したマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに基づきマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集するためのコマンド編集手段と、マルチスクリーンサービス要求コマンドをネットワーク装置に送信するための第2の送信手段と、を含む、通信ネットワークの携帯端末内でマルチスクリーンサービスを要求するための要求装置が提供される。
【0012】
今のところ従来技術中のOMA標準を使用して統一的マルチスクリーンサービス要求コマンドを定義する方法は存在しない。本発明では、統一的マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスについてのネットワーク装置の通知およびマルチスクリーンービスコンテンツに対する利用者の要求コマンドが、オープンモバイルアライアンス(OMA)標準に適合するように、OMAインタラクティブメディアドキュメントを使用して定義される。本発明におけるOMAインタラクティブメディアドキュメント内に定義されるマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを用いて、利用者は、要求コマンドを簡単かつ迅速に生成することができて、それ故利用者の入力誤りの確率を大いに削減し、かつ、あらかじめ接続を設定する必要がなく、従って、ユーザエクスペリエンスの品質を大いに改善し、遅延を短縮する。ネットワーク装置は、クライアントで使用される統一的コマンドテンプレートにより利用者の要求コマンドにタイミングよく、かつ正確に応答することができる。
【0013】
さらに、本発明による方法および装置の異なる実施形態ではさらに、以下の利点の一部または全てを提供することができる:
1)ネットワーク装置は、利用者にパーソナルコンピュータや携帯端末を通じてマルチスクリーンサービスをより簡単かつ好都合に要求するための新しい取り組み法が提供されるように、要求コマンドが好都合に送信され得るWAP/WWWページまたはリンクを利用者に提供することができる。
【0014】
2)本発明の統一的コマンドテンプレートを用いて、クライアントのソフトウェア開発者は、それに応じて、利用者が、簡単な操作、例えば、数字の入力、いくつかの選択肢の選択などを使用してマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集できるように、より親しみやすい入力制御インタフェース、例えば、ドロップダウンメニュー、入力ボックス、またはそれらに添付された一時的ポップアップヘルプボックスなどを作成することができる。
【0015】
OMAのグローバルな開発に伴い、OMA参加メンバの生産高は、モバイル通信の全生産高の90%より多くを占めている。OMAアプリケーションプロトコルの使用により、本発明は、OMAをサポートする任意の無線通信システム、例えば、2.5G、3G、WiMAX、LTE、4Gなどの様々な無線通信ネットワーク、並びにこれらのネットワークから構成される混成ネットワークに適用され得る。
【0016】
本発明の他の特徴、目的および利点は、図面を参照して、以下の非制限的実施形態の詳細な説明からより明確となろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態による通信システムの概略の構造図である。
【図2】本発明の実施形態による系統的方法の流れ図である。
【図3】本発明の実施形態によるマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含むOMAインタラクティブメディアドキュメントの概略図である。
【図4】本発明の実施形態による通信ネットワークのネットワーク装置内で利用者のマルチスクリーンサービス要求を収集するための収集装置のブロック図である。
【図5】本発明の実施形態による通信ネットワークの携帯端末内でマルチスクリーンサービスを要求するための要求装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
同一のまたは類似の参照番号は、同一のまたは類似のステップ機能または手段(モジュール)を表す。
【0019】
図1は、本発明の実施形態による通信システムの概略構造図を示す。図示のように、システムは、ネットワーク装置1並びに利用者端末2a、2bおよび2cを含む。利用者端末は、情報を受信する、またはネットワーク上での情報対話を実行する能力がある任意の形式の端末装置、特に、マルチメディア情報を受信する能力がある端末装置、例えば、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、テレビ受信機などであり得る。図示されたように、利用者端末2a、2bおよび2cは、例えば同一の利用者のものであるがそれに限定されず、利用者端末2aは、携帯電話であり、利用者端末2bは、テレビ受信機であり、また利用者端末2cは、コンピュータであり、利用者は、マルチスクリーンサービスの通知および要求対話が、ネットワーク装置1と利用者端末2a間でOMAインタラクティブメディアドキュメントを使用して実行され得る任意の端末装置を通じてマルチスクリーンサービスコンテンツを受信することができる。図面において、破線は、ネットワーク装置1と利用者端末2a間で対話されるマルチスクリーンサービスの通知およびマルチスクリーンサービス要求コマンドを表し、実線は、マルチスクリーンサービスコンテンツの送信を表す。当業者は、マルチスクリーンサービスコンテンツの送信が、ネットワーク装置1またはネットワーク装置1と互いに独立な他のサーバにより実行され得ることを理解するであろう。
【0020】
当業者は、図1が、単にある実施形態を示しており、マルチスクリーンサービスを提供する通信システムが、図1の構造に限定されないことを理解するであろう。システム内の利用者は、3種類の端末装置、すなわち、携帯電話、テレビ受信機およびコンピュータ、全てを保有している必要はなく、例えば、利用者は、携帯電話およびテレビ受信機を保有することでもよく、あるいは利用者は、携帯電話およびコンピュータを保有することでもよい。利用者は、保有する任意の端末装置を通じてマルチスクリーンサービスコンテンツを受信することができ、マルチスクリーンサービスの通知および要求の対話は、OMAインタラクティブメディアドキュメントを使用してネットワーク装置と利用者の携帯端末間で実行され得る。
【0021】
図2は、本発明の実施形態による系統的方法の流れ図を示す。本発明は、以下に図1および図2を参照して、通信ネットワークのネットワーク装置内での利用者のマルチスクリーンサービス要求を収集するための方法の流れ、および通信ネットワークの携帯端末内でのマルチスクリーンサービスを要求するための方法の流れを説明することにより、方法の観点から記載される。
【0022】
以下のステップは、ネットワーク装置1側で実行されることになる。
【0023】
まず、ステップS12において、ネットワーク装置1は、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含む、OMAインタラクティブメディアドキュメントを利用者端末2a、すなわち、利用者の携帯端末に送信する。
【0024】
マルチスクリーンサービスの再生端末は、携帯端末、テレビ受信機またはコンピュータであり得て、通常、携帯端末のみが、利用者に持ち搬送されかつ常時待機中であり、従って、サービス要求コマンドテンプレートの携帯端末への送信により、利用者からの時宜を得たフィードバックが促される。
【0025】
様々なモバイルネットワークが存在し、異なるモバイルネットワークの携帯端末は、異なるプロトコルをサポートする。様々なシステム、プロトコルおよび装置との互換性のため、ネットワーク装置1により送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントは、特定のプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートにそれぞれが対応した、複数の組のメディアオブジェクトを含むことができる。例えば、それらに限定されないが、1組のメディアオブジェクトは、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、またはマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクであり得る。このようなリンクは、WAPプロトコルに基づくリンクまたはHTTPプロトコルに基づくwebリンクであり得る。
【0026】
図3は、本発明の実施形態によるマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含むOMAインタラクティブメディアドキュメントの概略図を示す。図3に示すように、ネットワーク装置1により送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントは、好ましくは、4組のメディアオブジェクト全て、すなわち、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクを含む。無論、ネットワーク装置1により送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントは、また、前述の組のメディアオブジェクトの中の2つ、3つあるいは1つのみを代替的に含むのでもよく、さらに別のプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含んでもよい。利用者端末2aは、自端末でサポートしているプロトコルに従ってマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートの1つを決定することができ、決定されたテンプレートに従ってマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集し、かつ、これをネットワーク装置1にフィードバックする。
【0027】
マルチスクリーンサービスを受信する利用者は、特に、3W(What(何を)、Where(どこで)およびWhen(いつ))、すなわち、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間にとりわけ興味がある。従って、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートは、好ましくは、前述の3つの項目に関連した情報を含む。当業者は、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間に関連した情報が、文字列、数字、または別の識別子の形式であり得ることを理解するであろう。例えば、3種類の再生端末は、それぞれ「モバイル」、「PC」および「TV」のような文字列で、またはそれぞれ「001」、「002」および「003」のような数字で識別され得る。対応して、利用者端末2aからフィードバックされるマルチスクリーンサービス要求コマンドはさらに、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間についての利用者の要件を含む。
【0028】
上記のように、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートは、いくつかの要素、例えば、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間などを含む。統一的コマンドフォーマットの目的に従って、それぞれの要素の配置順序は、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートの中で定義されることになる。例えば、再生端末、再生時間、再生日およびサービスコンテンツが、この順序で配置されている要求コマンドテンプレートは、{_,_:_,yy/mm/dd,_}で表されることができ、OMAインタラクティブメディアドキュメントはさらに、テンプレートのそれぞれのフィールドの定義、および利用者が自身の要求コマンドを構築する方法に関する案内を含むことができる。あるいは、要求コマンドテンプレートは、既に良く編集された要求コマンドであってもよく、その中の一部または全てのフィールドが、所望のように利用者により修正されても良く、例えば、要求コマンドテンプレートは、{Mobile,9:00,20090615,NBAファイナル2009#5}と表すことができ、下線部は、利用者によって修正され得る。ここに述べたマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートのフォーマットについての説明は、単に例示のためのもので、限定するものではない。
【0029】
しかも、OMAインタラクティブメディアドキュメントはさらに、マルチスクリーンサービスコンテンツのタイトル、デフォルトの再生時間、課金基準、課金方法およびマルチスクリーンサービスコンテンツのマルチメディアダイジェスト情報の任意の1つまたは複数を含むことができる、マルチスクリーンサービス通知情報も含むことができる。例えば、新しいマルチスクリーンサービスコンテンツの項目が映画である場合、マルチスクリーンサービス通知情報は、映画のタイトル、並びに短い紹介文および/または映画のビデオクリップを含む対応したマルチメディアダイジェスト情報を含むことができる。利用者は、短い紹介文および/または映画のビデオクリップを見ることにより映画全体を受信するか否かを決定することができる。別の例では、新しいマルチスクリーンサービスコンテンツの項目が、目前に迫ったフットボールの試合であり、マルチスクリーンサービス通知情報は、フットボール試合のタイトル、デフォルトの再生時間、課金基準、マルチメディアダイジェスト情報などを含むことができ、ここで、デフォルトの再生時間はフットボール試合の生の放映時間であり、課金基準は、生の放映またはビデオ録画いずれを見るかに応じて利用者に異なった課金をすることができ、また、マルチメディアダイジェスト情報には試合の短い紹介文および/または試合の両対戦者の履歴ビデオを含むことができる。利用者は、マルチメディアダイジェスト情報に従って試合を見るか否かを決定することや、課金基準に従って生の放映またはビデオ録画いずれを見るかを決定することができる。ユーザエクスペリエンスの品質は、マルチスクリーンサービスに関連した豊富な通知情報を利用者の携帯端末に送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントに追加することにより大いに高められ得る。
【0030】
異なる利用者は、マルチスクリーンサービスコンテンツの好みが異なる。例えば、ある利用者は、スポーツ番組を好むが、ある利用者は現在の政治ニュースを好む。さらに、異なる利用者は、異なる端末装置を保有する、すなわち異なる範囲の利用可能な再生端末を保有する。例えば、ある利用者は、携帯端末およびテレビ受信機を保有し、ある利用者は、携帯端末およびコンピュータを保有し、またある利用者は、携帯端末、テレビ受信機およびコンピュータの全てを保有している。従って、好ましくは、利用者の加入契約に従ってOMAインタラクティブメディアドキュメントを決定するステップがさらに、ステップS12の前に含まれる。
【0031】
具体的には、利用者は、マルチスクリーンサービスへの加入時に受信を希望するマルチスクリーンサービスの種類を選択でき、ネットワーク装置1は、利用者の加入契約に従って利用者に送信されるべきOMAインタラクティブメディアドキュメント中のマルチスクリーンサービス通知情報およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを決定する。利用者は、それらの異なる加入要件に従って分類され得る。例えば、しかし、それに限定されないが、スポーツ番組に加入している利用者は、一緒に分類され、新しいスポーツ番組のコンテンツが出た場合、ネットワーク装置1は、このグループの利用者の携帯端末に、スポーツ番組の新しいコンテンツに関連した情報を含むマルチスクリーンサービス通知情報を持つOMAインタラクティブメディアドキュメントをマルチキャストする。注目度が非常に高いマルチスクリーンサービスコンテンツは、全ての利用者に受信される可能性があるものとしてデフォルト設定され得る。例えば、オリンピックの開会式の生番組や建国60周年の生番組のコンテンツがある場合、ネットワーク装置1は、全利用者の携帯端末に、対応するコンテンツに関連した情報を含むマルチスクリーンサービス通知情報を持つOMAインタラクティブメディアドキュメントをブロードキャストすることができる。無論、ネットワーク装置1はまた、特定の利用者の携帯端末に、利用者が加入しているサービス固有の種類のコンテンツに関連した情報を含むマルチスクリーンサービス通知情報を持つOMAインタラクティブメディアドキュメントを個別に送信することもできる。
【0032】
さらに、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート内のマルチスクリーンサービス再生端末に関連した情報は、携帯端末の識別情報、コンピュータの識別情報およびテレビ受信機の識別子情報の任意の1つまたは複数を含むことができる。具体的には、利用者は、マルチスクリーンサービスへの加入時にマルチスクリーンサービスを受信するために利用可能な再生端末の範囲を選択することができ、ネットワーク装置1は、利用者の加入契約に従って利用者に送信されるべきOMAインタラクティブメディアドキュメント中のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート内のマルチスクリーンサービス再生端末に関連した情報を決定する。例えば、利用者は、携帯端末およびコンピュータを保有し、かつ、マルチスクリーンサービス加入時に利用者により選択された利用可能な再生端末の範囲には、携帯端末およびコンピュータのみが含まれており、ネットワーク装置1は、利用者の携帯端末に、携帯端末の識別情報およびコンピュータの識別情報を含む再生端末に関連した情報を搬送するマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを持つOMAインタラクティブメディアドキュメントを送信する。可能性のある別のソリューションは、ネットワーク装置1により任意の利用者の携帯端末に送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメント内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートにより搬送される再生端末に関連した情報は、3つの再生端末の全ての識別情報を含み、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートはさらに、それぞれの再生端末の状態情報を含み、その結果、ネットワーク装置1は、利用者の加入契約に従って3つの再生端末の状態情報の一部または全てを「利用可能」にまた他の状態情報を「使用不可」に設定する。
【0033】
OMAインタラクティブメディアドキュメントが、利用者の加入契約に従って決定される上記シナリオの全ては、単に例示のためのもので本発明を限定するものではなく、当業者は、前述の説明を踏まえて他の変形や修正を行うことができる。さらに、当業者は、利用者の加入契約が、利用者の要求により更新され得ることを理解するであろう。例えば、マルチスクリーンサービスの種類および/または利用可能な再生端末の範囲は、更新され得る。
【0034】
本発明の実施形態によれば、利用者の携帯端末に送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメント内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートはさらに、マルチスクリーンサービスの伝送優先度に関連した情報を含むことができる。従って、利用者に、異なるサービス品質を選択することが提供され得る。
【0035】
上記のように、OMAインタラクティブメディアドキュメント内の1組のメディアオブジェクトは、WAPプロトコルに基づくリンクまたはHTTPプロトコルに基づくリンクであり得る、マルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクを含むことができる。リンクが示すページには、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末、再生時間などに関連した情報が含まれ得て、選択肢のドロップダウンメニュー、入力ボックスまたは別の編集制御機能が、それらによって、利用者にマルチスクリーンサービスをより簡単かつ好都合に要求するための取り組み法を提供するために設定され得る。しかも、本ページはさらに、利用者による選択を容易にし、ユーザエクスペリエンスの品質を改善するためにマルチスクリーンサービスコンテンツに関連したマルチメディアダイジェスト情報を含むことができる。利用者は、HTTPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページにアクセスし、利用者端末2c、すなわちパーソナルコンピュータを通じて番号を入力するあるいはある選択肢を選択するといった対応する操作を実行することができる。利用者の入力に応答して、ページ内に組み込まれた編集制御機能は、ネットワーク装置1へのマルチスクリーンサービス要求コマンドを自動的に生成し、送信することになる。当業者は、マルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページを提供するためのネットワーク装置1およびサーバが、同一の装置であっても互いに独立な装置であっても良いことを理解するであろう。
【0036】
ステップS14において、ネットワーク装置1は、利用者からフィードバックされたマルチスクリーンサービス要求コマンドを受信し、マルチスクリーンサービス要求コマンドに従ってマルチスクリーンサービスについての利用者要件を決定する。上記のように、利用者からフィードバックされたマルチスクリーンサービス要求コマンドは、利用者の携帯端末、例えば、利用者端末2aなど、またはマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページを提供するサーバから到来し得る。
【0037】
具体的には、例えば、利用者端末2aは、{Mobile,9:00,20090615,NBAファイナル2009#5;PC,None;TV,21:00,20090615,NBAファイナル2009#5}のコンテンツを持つOMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドをフィードバックし、ネットワーク装置1は、要求コマンドに従って、NBAファイナル2009の第5試合の生番組を9:00に自分の携帯端末、すなわち利用者端末2aで、かつ、同じ試合のビデオ録画を自分のテレビ受信機で21:00に見ることを利用者が要求すること、を決定できる。当業者は、マルチスクリーンサービス要求コマンドの前述の形式およびコンテンツが、単に例示的なもので本発明を限定するものではないことを理解するであろう。
【0038】
以下のステップは、利用者端末2a、すなわち利用者の携帯端末側で実行されることになる。
【0039】
まず、ステップS21において、利用者端末2aは、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメデイアオブジェクトを含む、OMAインタラクティブメディアドキュメントをネットワーク装置1から受信する。
【0040】
上記のように、ネットワーク装置1により送信されたOMAインタラクティブメディアドキュメントは、好ましくは、4組のメディアオブジェクト、すなわち、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートおよびマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクそれぞれを含む。無論、ネットワーク装置1により送信されたOMAインタラクティブメディアドキュメントはまた、前述のメディアオブジェクトの組の2つ、3つまたは1つのみを含むことができ、さらに、別のプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含むこともできる。
【0041】
次いで、ステップS23において、利用者端末2aは、サポートしているプロトコルに従って、1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを取得することができる。
【0042】
具体的には、利用者端末2aによりサポートされるプロトコルは、OMAプロトコル、SMSプロトコル、SIPプロトコル、WAPプロトコルおよびHTTPプロトコルの任意の1つまたは複数を含むことができる。
【0043】
可能性が高いシナリオでは、利用者端末2aにより受信されたOMAインタラクティブメディアドキュメントは、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、並びにWAPプロトコルおよび/またはHTTPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクである、複数の組のメディアオブジェクトを、それぞれ含む。本発明のいくつかの実施形態によれば、利用者端末2aが、2つ以上の前述のプロトコル、例えば、OMAプロトコル、SMSプロトコル、SIPプロトコル、WAPプロトコルなどをサポートし、利用者端末2aは、異なるプロトコルに基づく複数のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートそれぞれをフェッチすることができる。好ましくは、利用者端末2aは、所定の規則に従って、サポートしているプロトコルの1つに対応した1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを決定することになる。異なる目的のために、ここでの所定の規則には、任意の1つまたは複数の以下の事項、すなわち決定されたプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドに対する伝送時間が最短となるようにすること、および決定されたプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドにより占有される帯域幅資源が最小となること、であり得る。例えば、利用者端末2aは、マルチスクリーンサービス要求コマンドフィードバックのための最短伝送時間を達成するためにOMAプロトコルに基づくコマンドテンプレートまたはSIPプロトコルに基づくコマンドテンプレートを選択することができる。
【0044】
次いで、ステップS27において、利用者端末2aは、利用者の入力に従って取得したマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに基づきマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。
【0045】
例えば、利用者端末2aは、ステップS23においてOMAプロトコルに基づきマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを決定し、次いで、ステップS27において、利用者の入力に従って決定されたテンプレートに基づきOMAプロトコルに準拠したマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。
【0046】
本発明のいくつかの実施形態によれば、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間に関連した情報を含む場合、利用者端末2aは、ステップS27において、利用者の入力に従ってマルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間についての利用者の要件を含むマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。例えば、OMAプロトコルに基づき上手く編集されたマルチスクリーンサービス要求コマンドは、{Mobile,9:00,20090615,NBAファイナル2009#5;PC,None;TV,21:00,20090615,NBAファイナル2009#5}のような文字列の形で表され得て、このコマンドは、利用者がNBAファイナル2009の第5試合の生放送を9:00に自分の携帯端末、すなわち利用者端末2aで、また同じ試合位のビデオ録画を自分のテレビ受信機で21:00に見ることを要求することを示す。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態によれば、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートがさらに、マルチスクリーンサービスの伝送優先度に関連した情報を含む場合、利用者端末2aは、ステップS27において、利用者の入力に従ってマルチスクリーンサービスの伝送優先度についての利用者の要件を含むマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。
【0048】
次いで、ステップS29において、利用者端末2aは、上手く編集されたマルチスクリーンサービス要求コマンドをネットワーク装置1に送信する。
【0049】
本発明のある実施形態によれば、以下のステップはさらに、ステップS23とS27の間に含まれ、利用者端末2aは、取得されたマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに従って、マルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する利用者のための入力パラメータ限定利用者インタフェースを提供する。具体的には、利用者端末2aは、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに従ってより親しみやすい入力制御インタフェースを提供する、例えば、ドロップダウンメニュー、入力ボックス、それらに添付された一時的ポップアップヘルプボックスを提供することができ、従って、利用者は、番号を入力する、いくつかの選択肢を選択するなどの簡単な操作手段によりマルチスクリーンサービス要求コマンドの編集を完遂することができる。例えば、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末、再生時間および再生日に関連した情報を含む場合、対応する入力制御インタフェースは、再生端末およびサービスコンテンツに関連した情報を相互に結びつけ、複数の組み合わせを索引付けした項目として提供することができ、その結果、利用者は、「再生端末+サービスコンテンツ」の所望の特定の項目に対して「再生時間」および「再生日」のフィールドに単に入力することができる。入力制御インタフェースについてのここでの説明は、単に例示的なもので限定するものではない。
【0050】
図4は、本発明のある実施形態による通信ネットワークのネットワーク装置内で利用者のマルチスクリーンサービス要求を収集するための収集装置のブロック図を示す。図4に示すように、収集装置10は、第1の送信手段101および第1の受信手段102を含む。収集装置10は、通常、通信ネットワーク内のネットワーク装置、例えばネットワーク装置1内に配置される。
【0051】
図5は、本発明のある実施形態による通信ネットワークの携帯端末内のマルチスクリーンサービスを要求するための要求装置のブロック図を示す。図5に示すように、要求装置20は、第2の受信手段201、テンプレート取得手段202、コマンド編集手段203および第2の送信手段204を含む。要求装置20は、通常、通信ネットワークの携帯端末、例えば利用者端末2a内に配置される。
【0052】
本発明は、図2、図4および図5を参照して装置の観点から以下に記載される。
【0053】
以下のステップは、ネットワーク装置1側で実行されることになる。
【0054】
まず、収集装置10内の第1の送信手段101は、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含む、OMAインタラクティブメディアドキュメントを利用者端末2a、すなわち利用者の携帯端末に送信する。
【0055】
マルチスクリーンサービスの再生端末は、携帯端末、テレビ受信機またはコンピュータであり得て、通常、携帯端末のみが、利用者に持ち搬送されかつ常時待機中であり得て、従って、サービス要求コマンドテンプレートの携帯端末への送信により、利用者からの時宜を得たフィードバックが促される。
【0056】
様々なモバイルネットワークが存在し、異なるモバイルネットワークの携帯端末は、異なるプロトコルをサポートする。様々なシステム、プロトコルおよび装置との互換性のため、第1の送信手段101により送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントは、それぞれが、特定のプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに対応する、複数の組のメディアオブジェクトを含むことができる。例えば、しかしそれらに限定はされない、1組のメディアオブジェクトは、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、またはマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクであり得る。このようなリンクは、WAPプロトコルに基づくリンクまたはHTTPプロトコルに基づくwebリンクであり得る。
【0057】
図3に示すように、第1の送信手段101により送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントは、好ましくは、4組のメディアオブジェクト全て、すなわち、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクを含む。無論、第1の送信手段101により送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントはまた、前述のメディアオブジェクトの組の2つ、3つまたは1つのみを含むことができ、さらに、別のプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含むこともできる。利用者端末2aは、サポートするプロトコルに従ってマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートの1つを決定し、決定されたテンプレートに従ってマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集し、これをネットワーク装置1にフィードバックすることができる。
【0058】
マルチスクリーンサービスを受信する利用者は、3W(What(何を)、Where(どこで)およびWhen(いつ))、すなわち、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間にとりわけ興味がある。従って、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートは、好ましくは、前述の3つの項目に関連した情報を含む。当業者は、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間に関連した情報が、文字列、数字または別の識別子の形であり得ることを理解するであろう。例えば、3種類の再生端末は、それぞれ「モバイル」、「PC」および「TV」のような文字列で、または、それぞれ「001」、「002」および「003」のような数字で識別され得る。対応して、利用者端末2aからフィードバックされるマルチスクリーンサービス要求コマンドはさらに、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間についての利用者の要件を含む。
【0059】
上記のように、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートは、いくつかの要素、例えば、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間などを含む。統一的コマンドフォーマットの目的に従って、それぞれの要素の配置順序は、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートの中で定義されることになる。例えば、再生端末、再生時間、再生日およびサービスコンテンツが、この順序で配置される要求コマンドテンプレートは、{_,_:_,yy/mm/dd,_}で表されることができ、OMAインタラクティブメディアドキュメントはさらに、テンプレートのそれぞれのフィールドの定義、および利用者が自身の要求コマンドを構築する方法に関する案内を含むことができる。あるいは、要求コマンドテンプレートは、既に良く編集された要求コマンドであってもよく、その中の一部または全てのフィールドが、所望のように利用者により修正されても良く、例えば、要求コマンドテンプレートは、{Mobile,9:00,20090615,NBAファイナル2009#5}と表すことができ、下線部は、利用者によって修正され得る。ここに述べたマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートのフォーマットについての説明は、単に例示のためのもので、限定するものではない。
【0060】
しかも、OMAインタラクティブメディアドキュメントはさらに、マルチスクリーンサービスのタイトル、デフォルトの再生時間、課金基準、課金方法およびマルチスクリーンサービスコンテンツのマルチメディアダイジェスト情報の任意の1つまたは複数を含むことができる、マルチスクリーンサービス通知情報を含むことができる。例えば、新しいマルチスクリーンサービスコンテンツの項目が映画である場合、マルチスクリーンサービス通知情報は、映画のタイトル、並びに短い紹介文および/または映画のビデオクリップを含む対応したマルチメディアダイジェスト情報を含むことができる。利用者は、短い紹介文および/または映画のビデオクリップを見ることにより映画全体を受信するか否かを決定することができる。別の例では、新しいマルチスクリーンサービスコンテンツの項目が、目前に迫ったフットボール試合であり、マルチスクリーンサービス通知情報は、フットボール試合のタイトル、デフォルトの再生時間、課金基準、マルチメディアダイジェスト情報などを含むことができ、ここで、デフォルトの再生時間はフットボール試合の生の放映時間であり、課金基準は、生の放映またはビデオ録画いずれを見るかに応じて利用者に異なった課金をすることができ、また、マルチメディアダイジェスト情報には試合の短い紹介文および/または試合の両対戦者の履歴ビデオを含むことができる。利用者は、マルチメディアダイジェスト情報に従って試合を見るか否かを決定することや、課金基準に従って生の放映またはビデオ録画いずれを見るかを決定することができる。ユーザエクスペリエンスの品質は、マルチスクリーンサービスに関連した豊富な通知情報を利用者の携帯端末に送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメントに追加することにより大いに高められ得る。
【0061】
異なる利用者は、マルチスクリーンサービスコンテンツの好みが異なる。例えば、ある利用者は、スポーツ番組を好むが、ある利用者は現在の政治ニュースを好む。さらに、異なる利用者は、異なる端末装置を保有する、すなわち異なる範囲の利用可能な再生端末を保有する、例えば、ある利用者は、携帯端末およびテレビ受信機を保有し、ある利用者は、携帯端末およびコンピュータを保有し、また、ある利用者は、携帯端末、テレビ受信機およびコンピュータの全てを保有している。従って、好ましくは、収集装置10はさらに、利用者の加入契約に従ってOMAインタラクティブメディアドキュメントを決定するための補助手段を決定するインタラクティブメディアドキュメントを含む。
【0062】
具体的には、利用者は、マルチスクリーンサービスへの加入時に受信を希望するマルチスクリーンサービスの種類を選択でき、補助手段を決定するインタラクティブメディアドキュメントは、利用者の加入契約に従って利用者に送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメント中のマルチスクリーンサービス通知情報およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを決定する。利用者は、それらの異なる加入要件に従って分類され得る。例えば、しかし、それに限定されないが、スポーツ番組に加入している利用者は、一緒に分類され、新しいスポーツ番組のコンテンツが出た場合、第1の送信手段101は、このグループの利用者の携帯端末に、スポーツ番組の新しいコンテンツに関連した情報を含むマルチスクリーンサービス通知情報を持つOMAインタラクティブメディアドキュメントをマルチキャストする。注目度が非常に高いマルチスクリーンサービスコンテンツは、全ての利用者に受信される可能性があるものとしてデフォルト設定され得る。例えば、オリンピックの開会式の生番組や建国60周年の生番組のコンテンツがある場合、第1の送信手段101は、全利用者の携帯端末に、対応するコンテンツに関連した情報を含むマルチスクリーンサービス通知情報を持つOMAインタラクティブメディアドキュメントをブロードキャストすることができる。無論、第1の送信手段101はまた、特定の利用者の携帯端末に、利用者が加入しているサービス固有の種類のコンテンツに関連した情報を含むマルチスクリーンサービス通知情報を持つOMAインタラクティブメディアドキュメントを個別に送信することができる。
【0063】
さらに、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート内のマルチスクリーンサービス再生端末に関連した情報は、携帯端末の識別情報、コンピュータの識別情報およびテレビ受信機の識別子情報の任意の1つまたは複数を含むことができる。具体的には、利用者は、マルチスクリーンサービスへの加入時にマルチスクリーンサービスを受信するために利用可能な再生端末の範囲を選択することができ、補助手段を決定するインタラクティブメディアドキュメントは、利用者の加入契約に従って利用者に送信されるべきOMAインタラクティブメディアドキュメント中のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート内のマルチスクリーンサービス再生端末に関連した情報を決定する。例えば、利用者は、携帯端末およびコンピュータを保有し、かつ、マルチスクリーンサービス加入時に利用者により選択された利用可能な再生端末の範囲には、携帯端末およびコンピュータのみが含まれており、第1の送信手段101は、利用者の携帯端末に、携帯端末の識別情報およびコンピュータの識別情報を含む再生端末に関連した情報を搬送するマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを持つOMAインタラクティブメディアドキュメントを送信する。可能性のある別のソリューションは、第1の送信手段101は、任意の利用者の携帯端末に、3つの再生端末の全ての識別情報を含む再生端末に関連した情報を搬送するマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを持つOMAインタラクティブメディアドキュメントを送信し、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートはさらに、それぞれの再生端末の状態情報を含み、その結果、補助手段を決定するインタラクティブメディアドキュメントが、利用者の加入契約に従って、3つの再生端末の状態情報の一部または全てを「利用可能」にまた他の状態情報を「使用不可」に設定する。
【0064】
OMAインタラクティブメディアドキュメントが、利用者の加入契約に従って決定される上記シナリオの全ては、単に例示のためのもので本発明を限定するものではなく、当業者は、前述の説明を踏まえて他の変形や修正を行うことができる。さらに、当業者は、利用者の加入契約が、利用者の要求により更新され得ることを理解するであろう。例えば、マルチスクリーンサービスの種類および/または利用可能な再生端末の範囲は、更新され得る。
【0065】
本発明の実施形態によれば、利用者の携帯端末に送信されるOMAインタラクティブメディアドキュメント内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートはさらに、マルチスクリーンサービスの伝送優先度に関連した情報を含むことができる。このように、利用者に、異なるサービス品質を選択することが提供され得る。
【0066】
上記のように、OMAインタラクティブメディアドキュメント内の1組のメディアオブジェクトは、WAPプロトコルに基づくリンクまたはHTTPプロトコルに基づくwebリンクであり得る、マルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクを含むことができる。リンクが示すページには、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末、再生時間などに関連した情報が含まれ得て、選択肢のドロップダウンメニュー、入力ボックスまたは別の編集制御機能は、それらによって、利用者にマルチスクリーンサービスをより簡単かつ好都合に要求するための取り組み法を提供するために設定され得る。しかも、本ページはさらに、利用者による選択を容易にし、ユーザエクスペリエンスの品質を改善するためにマルチスクリーンサービスコンテンツに関連したマルチメディアダイジェスト情報を含むことができる。利用者は、HTTPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービスショートカット制御ページにアクセスし、利用者端末2c、すなわちパーソナルコンピュータを通じて番号を入力するあるいはある選択肢を選択するといった対応する操作を実行することができる。利用者の入力に応答して、ページ内に組み込まれた編集制御機能は、ネットワーク装置1へのマルチスクリーンサービス要求コマンドを自動的に生成し、送信することになる。当業者は、マルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページを提供するためのネットワーク装置1およびサーバが、同一の装置であっても互いに独立な装置であっても良いことを理解するであろう。
【0067】
第1の送信手段101が、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを搬送するOMAインタラクティブメディアドキュメントを送信した後、第1の受信手段102は、利用者からフィードバックされたマルチスクリーンサービス要求コマンドを受信し、マルチスクリーンサービス要求コマンドに従ってマルチスクリーンサービスについての利用者の要件を決定する。上記のように、利用者からフィードバックされたマルチスクリーンサービス要求コマンドは、利用者の携帯端末、例えば、利用者端末2aなど、またはマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページを提供するサーバから到来し得る。
【0068】
具体的には、例えば、利用者端末2aは、{Mobile,9:00,20090615,NBAファイナル2009#5;PC,None;TV,21:00,20090615,NBAファイナル2009#5}のコンテンツを持つOMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドをフィードバックし、第1の受信手段102は、要求コマンドに従って、NBAファイナル2009の第5試合の生番組を9:00に自分の携帯端末、すなわち利用者端末2aで、かつ、同じ試合のビデオ録画を自分のテレビ受信機で21:00に見ることを利用者が要求すること、を決定できる。当業者は、マルチスクリーンサービス要求コマンドの前述の形式およびコンテンツが、単に例示的なもので本発明を限定するものではないことを理解するであろう。
【0069】
以下のステップは、利用者端末2a、すなわち利用者の携帯端末側で実行されることになる。
【0070】
まず、第2の受信手段201は、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含んでいる少なくとも1組のメディアオブジェクトを含む、OMAインタラクティブメディアドキュメントをネットワーク装置1から受信する。
【0071】
上記のように、受信したOMAインタラクティブメディアドキュメントは、好ましくは、それぞれ、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクである、4組のメディアオブジェクトを含む。無論、受信されたOMAインタラクティブメディアドキュメントはまた、前述のメディアオブジェクトの組の2つ、3つまたは1つのみを含むことができ、さらに、別のプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含むこともできる。
【0072】
次いで、テンプレート取得手段202は、利用者端末2aでサポートされているプロトコルに従って1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを取得することができる。
【0073】
具体的には、利用者端末2aによりサポートされるプロトコルは、OMAプロトコル、SMSプロトコル、SIPプロトコル、WAPプロトコルおよびHTTPプロトコルの任意の1つまたは複数を含むことができる。
【0074】
可能性が高いシナリオでは、第2の受信手段201により受信されたOMAインタラクティブメディアドキュメントは、それぞれ、OMAプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SMSプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、SIPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレート、およびWAPプロトコルおよび/またはHTTPプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドショートカット制御ページへのリンクである、複数の組のメディアオブジェクトを含む。本発明のいくつかの実施形態によれば、利用者端末2aが、1つまたは複数の前述のプロトコル、例えば、OMAプロトコル、SMSプロトコル、SIPプロトコル、WAPプロトコルなどをサポートする場合、テンプレート取得手段202は、異なるプロトコルに基づく複数のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートそれぞれをフェッチすることができる。好ましくは、テンプレート取得手段202は、所定の規則に従って、サポートされたプロトコルの1つに対応した1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを決定する。異なる目的のために、ここでの所定の規則には、任意の1つまたは複数の以下の事項、すなわち、決定されたプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドに対する伝送時間が最短となること、決定されたプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドにより占有される帯域幅資源が最小限となること、であり得る。例えば、テンプレート取得手段202は、マルチスクリーンサービス要求コマンドフィードバックのための最短伝送時間を達成するためにOMAプロトコルに基づくコマンドテンプレートまたはSIPプロトコルに基づくコマンドテンプレートを選択することができる。
【0075】
次いで、コマンド編集手段203は、利用者の入力に従って取得したマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに基づきマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。
【0076】
例えば、テンプレート取得手段202は、OMAプロトコルに基づきマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを決定し、次いで、コマンド編集手段203が、利用者の入力に従って決定されたテンプレートに基づきOMAプロトコルに準拠したマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態によれば、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間に関連した情報を含む場合、コマンド編集手段203は、利用者の入力に従ってマルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間についての利用者の要件を含むマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。例えば、OMAプロトコルに基づき上手く編集されたマルチスクリーンサービス要求コマンドは、{Mobile,9:00,20090615,NBAファイナル2009#5;PC,None;TV,21:00,20090615,NBAファイナル2009#5}のような文字列の形で表され得て、このコマンドは、NBAファイナル2009の第5試合の生放送を9:00に自分の携帯端末、すなわち利用者端末2aで、また同じ試合位のビデオ録画を自分のテレビ受信機で21:00に見ることを利用者が要求することを示す。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態によれば、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートがさらに、マルチスクリーンサービスの伝送優先度に関連した情報を含む場合、コマンド編集手段203は、利用者の入力に従ってマルチスクリーンサービスの伝送優先度についての利用者の要件を含むマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集する。
【0079】
次いで、第2の送信手段204は、上手く編集されたマルチスクリーンサービス要求コマンドをネットワーク装置1に送信する。
【0080】
本発明のある実施形態によれば、要求装置20はさらに、テンプレート取得手段202により取得されたマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに従って、利用者がマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集するための入力パラメータ限定利用者インタフェースを提供するための補助手段を提供する利用者インタフェースを含むことができる。具体的には、補助手段を提供する利用者インタフェースは、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに従って、より親しみやすい入力制御インタフェース、例えば、ドロップダウンメニュー、入力ボックス、それらに添付された一時的ポップアップヘルプボックスを提供することができ、従って、利用者は、番号を入力する、いくつかの選択肢を選択するなどの簡単な操作によりマルチスクリーンサービス要求コマンド編集することができる。例えば、マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末、再生時間および再生日に関連した情報を含む場合、対応する入力制御インタフェースは、再生端末およびサービスコンテンツに関連した情報を相互に結びつけ、索引付けした項目として複数の組み合わせを提供することができ、その結果、利用者は、「再生端末+サービスコンテンツ」の所望の特定の項目に対して「再生時間」および「再生日」のフィールドに単に入力することができる。入力制御インタフェースについてのここでの説明は、単に例示的なもので限定するものではない。
【0081】
上記のように、マルチスクリーンサービスコンテンツの送信は、ネットワーク装置1またはネットワーク装置1と相互に独立な別のサーバにより実行され得る。
【0082】
マルチスクリーンサービスコンテンツの送信が、ネットワーク装置1により実行される例として、ネットワーク装置1は、利用者からフィードバックされた受信されたマルチスクリーンサービス要求コマンド内の再生時間に関連した情報および/またはマルチスクリーンサービスの伝送優先度に関連した情報に従って複数のサービスの品質レベルを提供することができ、事業者はまた、それに応じて様々な課金基準を設定することができる。例えば、ネットワーク装置1により受信されたマルチスクリーンサービス要求コマンドは、スポーツの試合の生番組を9:00に自分の携帯端末で、また同じ試合のビデオ録画を自分のテレビ受信機で21:00に見ることを利用者が要求することを示す。生番組のような実時間サービスに対して、ネットワーク装置1は、利用者の携帯端末への実時間でのコンテンツの送信を9:00に開始するように、より多い帯域幅資源を実時間で提供することになり、また、ビデオ録画のような非実時間サービスに対しては、ネットワーク装置1は、21:00の幾らか前から利用者のテレビ受信機にコンテンツ送信を開始して、それによって、帯域幅資源を全て使用するように、ネットワークが空いているときにのみ帯域幅資源を提供する必要がある。さらに、課金基準は、マルチスクリーンサービスの伝送優先度に関連させ得る。より高い課金基準の利用者は、自分のマルチスクリーンサービス要求コマンド中により高い伝送優先度を設定することが認められ得て、ネットワーク装置1は、より高い伝送優先度が設定されているマルチスクリーンサービス要求コマンド内で要求されているコンテンツを優先的に送信することになる。
【0083】
当業者は、本発明の中で参照されるそれぞれの手段が、ハードウェアモジュール内にまたはソフトウェアの機能モジュール内に、またはソフトウェア機能モジュールと統合されたハードウェアモジュール内に実装され得ることを理解するであろう。
【0084】
本発明の実施形態が、上記に説明されてきたが、本発明は、何らかの特定のシステム、装置またはプロトコルに限定されるものではなく、当業者は、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく多くの変形または修正を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークのネットワーク装置内で利用者のマルチスクリーンサービス要求を収集する方法であって、
A.利用者の携帯端末に、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含むOMAインタラクティブメディアドキュメント、を送信するステップと、
B.利用者からフィードバックされるマルチスクリーンサービス要求コマンドを受信し、マルチスクリーンサービス要求コマンドに従ってマルチスクリーンサービスについての利用者の要件を決定するステップと、
を含む、収集方法。
【請求項2】
OMAインタラクティブメディアドキュメントが、
マルチスクリーンサービスOMA要求コマンドテンプレート、
マルチスクリーンサービスSMS要求コマンドテンプレート、
マルチスクリーンサービスSIP要求コマンドテンプレート、および
ショートカット制御ページへのリンク、
の1つをそれぞれ含む、任意の1つまたは複数の組のメディアオブジェクトを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間に関連した情報を含み、かつ、
ステップBにおいて、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間についての利用者の要件が、マルチスクリーンサービス要求コマンドに従って決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
マルチスクリーンサービスの再生端末に関連した情報が、
携帯端末の識別情報、
コンピュータの識別情報、および
テレビ受信機の識別情報
の少なくとも1つを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ステップAの前に以下のステップ、
利用者のマルチスクリーンサービス加入契約に従って利用者に送信されるべきOMAインタラクティブメディアドキュメント内のマルチメディアサービス通知情報およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを決定するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
マルチメディアサービス通知情報が、
マルチスクリーンサービスコンテンツのタイトル、
デフォルトの再生時間、
課金基準、
課金方法、および
マルチスクリーンサービスコンテンツのマルチメディアダイジェスト情報、
の任意の1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
OMAインタラクティブメディアドキュメント内の1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスの伝送優先度についての情報をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
通信ネットワークの携帯端末でマルチスクリーンサービスを要求する方法であって、
a.ネットワーク装置から、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含む、OMAインタラクティブメディアドキュメントを受信するステップと、
b.携帯端末によりサポートされているプロトコルに従って1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを取得するステップと、
c.利用者の入力に従って取得したマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに基づきマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集するステップと、
d.ネットワーク装置にマルチスクリーンサービス要求コマンドを送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
携帯端末が、
OMAプロトコル、SMSプロトコル、SIPプロトコル、WAPプロトコルおよびHTTPプロトコル
の任意の1つまたは複数をサポートする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップbにおいて、携帯端末によりサポートされているプロトコルに対応した1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、所定の規則に基づき決定される、
請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
所定の規則が、
決定されたプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドに対する伝送時間が最短となることと、
決定されたプロトコルに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドにより占有される帯域幅資源が最小となることと、
の任意の1つまたは複数を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間に関連する情報を含み、かつ
ステップcにおいて、マルチスクリーンサービスコンテンツ、再生端末および再生時間についての利用者の要件を含むマルチスクリーンサービス要求コマンドが、利用者の入力に基づき編集される、
請求項8に記載の方法。
【請求項13】
マルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートが、マルチスクリーンサービスの伝送優先度についての情報をさらに含み、かつ、
ステップcにおいて、マルチスクリーンサービスの伝送優先度についての利用者の要件を含むマルチスクリーンサービス要求コマンドが、利用者の入力に基づき編集される、
請求項8に記載の方法。
【請求項14】
ステップbとcの間に、
取得したマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに従って、利用者がマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集するための入力パラメータ限定利用者インタフェースを提供するステップ、
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
通信ネットワークのネットワーク装置内で利用者のマルチスクリーンサービス要求を収集するための収集装置であって、
利用者の携帯端末に、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含む、OMAインタラクティブメディアドキュメントを送信するための第1の送信手段と、
利用者からフィードバックされたマルチスクリーンサービス要求コマンドを受信し、マルチスクリーンサービス要求コマンドに従ってマルチスクリーンサービスについての利用者の要件を決定するための第1の受信手段と、
を備える、収集装置。
【請求項16】
通信ネットワークの携帯端末内でマルチスクリーンサービスを要求するための要求装置であって、
ネットワーク装置から、マルチメディアサービス通知情報、およびマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを含む少なくとも1組のメディアオブジェクトを含む、OMAインタラクティブメディアドキュメントを受信するための第2の受信手段と、
携帯端末よりサポートされているプロトコルに従って1組のメディアオブジェクト内のマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートを取得するためのテンプレート取得手段と、
利用者の入力に従って取得したマルチスクリーンサービス要求コマンドテンプレートに基づくマルチスクリーンサービス要求コマンドを編集するためのコマンド編集手段と、
マルチスクリーンサービス要求コマンドをネットワーク装置に送信するための第2の送信手段と、
を備える、要求装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−531849(P2012−531849A)
【公表日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518005(P2012−518005)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【国際出願番号】PCT/CN2010/071005
【国際公開番号】WO2011/000227
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】