説明

通信システム

【課題】無線ネットワーク内の無用なトラフィックを低減することができる通信システムを提供する。
【解決手段】無線親機2は、無線ネットワークにおける機器のルーティング情報の一覧であるルーティングテーブルを記憶するルーティングテーブル記憶部23と、無線端末31〜34から送信されたルーティング情報をルーティングテーブルに登録し、ルーティングテーブルに応じて無線ネットワーク1のルーティングを行う経路制御部22と、無線ネットワーク1における機器の属性情報と、登録されたルーティング情報を削除するか否かを示す経路登録ポリシーとを関連付けたルーティングポリシーの一覧であるルーティングポリシーテーブルを記憶するルーティングポリシーテーブル記憶部24と、ルーティングポリシーテーブルを参照し、無線端末31〜34より送信された属性情報メッセージに含まれる属性情報に応じて、ルーティングテーブルに登録された無線端末31〜34のルーティング情報を削除するルーティング情報処理部25とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ネットワークの無用なトラフィックを低減することができる通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
低消費電力の無線規格であるIEEE802.15.4において、IPv6を動作させる6LoWPAN(IPv6 over Low-Power Wireless Personal Area Networks)と呼ばれる技術が標準化されている。6LoWPAN等により、宅内の低消費、低スペックの無線端末にIPv6が割り与えられることが増えてきている。低消費電力の不安定ネットワークにおいて、RPL(IPv6 Routing Protocol for Low power and Lossy Networks)というルーティングプロトコルが提案されており、6LoWPANにおいてRPLが用いられている。RPLでは上流方向のみのルーティング方法が提案されている。
【0003】
一方、無線LANシステムにおいてアクセスポイントを二重化構成にした場合でも、正常時にシステム全体のスループットが低下するのを回避し、緊急時にも正常時と同等の通信を確保するために、緊急用アクセスポイントを、異常時のみアクセスポイントとして動作する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−15287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
宅内の無線ネットワークにおいて、インターネットから低スペックの無線端末に接続可能となると、外部から送信される悪意のあるパケットやポートスキャン等のトラフィックの増加により、無線ネットワークの帯域が消耗され、無線ネットワークの負荷となることが考えられる。
【0006】
しかしながら、RPLでは、経路設定が、下流方向の通信が必要な端末が含まれる場合は設定できない。特許文献1では、外部からの無用なトラフィックデータが送信された場合に、無線ネットワークの負荷を減らすことが困難である。
【0007】
本発明は、無線ネットワーク内の無用なトラフィックを低減することができる通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、無線通信する機器である無線端末と、前記無線端末と無線ネットワークを成して無線通信する機器である無線親機とを備える通信システムであって、前記無線端末は、無線親機との接続時、前記無線端末のアドレスと通信経路となる機器のアドレスである経路情報とを示すルーティング情報を前記無線親機に送信する第1経路制御部と、前記無線端末の属性情報を含む属性情報メッセージを前記無線親機に送信する属性情報処理部とを備え、前記無線親機は、前記無線ネットワークにおける機器のルーティング情報の一覧であるルーティングテーブルを記憶するルーティングテーブル記憶部と、前記無線端末との接続時、前記第1経路制御部から送信されたルーティング情報を前記ルーティングテーブルに登録し、前記ルーティングテーブルに応じて前記無線ネットワークのルーティングを行う第2経路制御部と、前記無線ネットワークにおける機器の属性情報と、前記登録されたルーティング情報を削除するか否かを示す経路登録ポリシーとを関連付けたルーティングポリシーの一覧であるルーティングポリシーテーブルを記憶するルーティングポリシーテーブル記憶部と、前記ルーティングポリシーテーブルを参照し、前記無線端末より送信された前記属性情報メッセージに含まれる属性情報に応じて、前記ルーティングテーブルに登録された前記無線端末のルーティング情報を削除するルーティング情報処理部とを備える通信システムであることを要旨とする。
【0009】
また、本発明の第1の態様に係る通信システムにおいては、前記無線端末は、所定空間に位置し、前記ルーティングポリシーは、前記所定空間においてユーザが存在しているか不在かを区分けした前記経路登録ポリシーが設定され、前記無線親機は、前記所定空間においてユーザが存在しているか不在かを示す在・不在情報を取得する在・不在情報取得部を更に備え、前記ルーティング情報処理部は、前記ルーティングポリシーテーブルを参照し、前記在・不在情報取得部が取得した在・不在情報に応じて、前記無線端末のルーティング情報を削除することができる。
【0010】
また、本発明の第1の態様に係る通信システムにおいては、前記在・不在情報取得部は、前記所定空間においてユーザが存在しているか不在かを検出するセンサー端末から前記在・不在情報を取得し、前記ルーティングポリシーテーブルは、前記センサー端末と関連付けられた機器と、他の機器とを区分けした属性情報が設定され、前記区分けした属性情報にそれぞれ関連付けられた前記経路登録ポリシーが設定されることができる。
【0011】
また、本発明の第1の態様に係る通信システムにおいては、前記無線端末は、前記無線ネットワークにおける機器間の通信を中継する中継ルータであり、前記無線親機は、前記無線端末の属性情報と関連付けられた前記経路登録ポリシーが前記無線端末のルーティング情報を削除する旨設定され、前記ルーティングテーブルの経路情報に前記無線端末のアドレスが設定される場合において、前記無線端末のルーティング情報を前記ルーティングテーブルに登録することができる。
【0012】
また、本発明の第1の態様に係る通信システムにおいては、前記属性情報の異なる複数の前記無線端末を備え、前記無線親機は、前記複数の無線端末が、前記ルーティングテーブルの経路情報に前記複数の無線端末のアドレスが設定される場合において、前記属性情報と関連付けられた前記経路登録ポリシーが前記無線端末のルーティング情報を削除する旨設定された前記無線端末のルーティング情報を削除することができる。
【0013】
また、本発明の第1の態様に係る通信システムにおいては、前記ルーティングポリシーテーブルは、通信データの送信元のアドレスに応じて区分けされた複数の前記経路登録ポリシーが設定されることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、無線ネットワーク内の無用なトラフィックを低減することができる通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの基本的な構成を説明する模式的なブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る通信システムが備える無線親機の基本的な構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る通信システムが備える無線端末の基本的な構成を説明するブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る通信システムに用いるルーティングポリシーテーブルを図示した一例である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る通信システムに用いるルーティングテーブルを図示した一例である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る通信システムに用いる属性情報メッセージのデータ構造を説明する図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る通信システムに用いるルーティングポリシーテーブルを図示した一例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、図面を参照して、本発明の第1及び第2の実施の形態を説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る通信システムは、図1に示すように、宅内無線ネットワーク1内に位置し、無線通信する機器である無線端末31,32,33,34と、無線端末31〜34とインターネット5との間の通信をそれぞれ中継する無線親機2とを備える。無線親機2は、無線端末31〜34と宅内無線ネットワーク1を成して無線通信するアクセスポイントである。
【0018】
宅内無線ネットワーク1のルーティング方法は、例えば、RPLにおいて、無線親機2からソースルーティングを行うノンストーリングモード(non storing mode)を用いた方法を適用可能である。無線端末31〜34の内、無線端末31,32は、他の無線端末33,34、無線親機2の相互間の通信を中継する中継ルータとして動作することができる。無線端末31〜34は、例えば、センサー端末や、照明、エアコン等を制御する制御端末であることができる。
【0019】
無線親機2は、図2に示すように、無線通信部21と、経路制御部22と、ルーティングテーブル記憶部23と、ルーティングポリシーテーブル記憶部24と、ルーティング情報処理部25、在・不在情報取得部26、ネットワークインタフェース部27とを備える。
【0020】
無線通信部21は、無線信号を送受信するアンテナにより、無線端末31〜34と通信する。経路制御部22は、無線通信部21を介して、宅内無線ネットワーク1内の無線端末31〜34の通信経路を選択、制御するルーティングを行う。ルーティングテーブル記憶部23は、経路制御部22が行うルーティングに用いられるルーティングテーブルを記憶する。ルーティングポリシーテーブル記憶部24は、ルーティングテーブルを更新する際に用いられるルーティングポリシーテーブルを記憶する。ルーティング情報処理部25は、ルーティングポリシーテーブル記憶部24に記憶されたルーティングポリシーテーブルを参照し、ルーティングテーブル記憶部23に記憶されたルーティングテーブルを更新する。在・不在情報取得部26は、所定空間においてユーザが存在しているか不在かを示す在・不在情報を取得する。ネットワークインタフェース部27は、例えば、図示を省略したブロードバンドルータ等と有線で接続され、インターネット5と通信可能に接続されている。
【0021】
無線端末31は、図3に示すように、無線通信部301と、経路制御部302と、ルーティング情報記憶部303と、属性情報処理部304と、センサー部305とを備える。
【0022】
無線通信部301は、無線信号を送受信するアンテナにより、無線親機2、無線端末31〜34それぞれと通信する。経路制御部22は、無線通信部301を介して、ルーティングに用いられるルーティング情報を無線親機2に送信する。ルーティング情報記憶部303は、無線端末31自身のルーティング情報を記憶する。属性情報処理部305は、無線端末31自身の属性を示す属性情報を記憶し、無線通信部301を介して、属性情報を含む属性情報メッセージを無線親機2に送信する。センサー部305は、例えば、所定空間においてユーザが存在しているか不在かを検出する。
【0023】
無線端末32〜34は、無線通信部301と、経路制御部302と、ルーティング情報記憶部303と、属性情報処理部304とを少なくとも備える点で無線端末31と実質的に同様であるので、重複する説明を省略する。
【0024】
以下、本発明の第1の実施の形態に係る通信システムの動作の一例を説明する。
【0025】
無線親機2のルーティングポリシーテーブル記憶部24は、例えば図4に示すように、予め設定されたルーティングポリシーテーブルを記憶している。ルーティングポリシーテーブルは、宅内無線ネットワーク1における機器である無線端末31〜34の属性情報と、無線端末31〜34のルーティング情報を、それぞれ削除するか否かを示す経路登録ポリシーとを関連付けたルーティングポリシーの一覧である。
【0026】
無線端末31の経路制御部302は、起動すると、近隣の無線親機2若しくは他の無線端末32〜34と接続時、自身のルーティング情報を近隣の無線親機2若しくは他の無線端末32〜34に送信し、ルーティング情報を交換する。無線端末31の経路制御部302が送信するルーティング情報は、無線端末31自身のアドレス(2001:db8:1::100)と、通信経路となる機器のアドレスである経路情報とを示す情報である。
【0027】
無線親機2の経路制御部22は、経路制御部302から送信されたルーティング情報を、ルーティングテーブル記憶部23に記憶されたルーティングテーブルに登録する。ルーティングテーブルは、例えば図5に示すように、宅内無線ネットワーク1における機器のルーティング情報の一覧である。ルーティングテーブルにルーティング情報が登録されることにより、無線端末31の通信経路が構築される。
【0028】
無線端末31の属性情報処理部304は、無線端末31の通信経路が構築されると、無線端末31の属性情報を含む属性情報メッセージを無線親機2に送信する。属性情報メッセージは、例えば、図6に示すように、送信元のアドレスとなる無線端末31のアドレス「2001:db8:1::100」と、無線信端末31の属性情報「0x00」とを含む。例えば、「0x00」は、無線端末の属性情報が「センサー」であること示し、「0x01」、「0x02」は、それぞれ無線端末の属性情報が「遠隔制御」、「宅内制御」であることを示している。
【0029】
無線親機2のルーティング情報処理部25は、無線端末31から送信された属性情報メッセージを受信すると、図7のフローチャートに示すように、属性情報メッセージに含まれる無線端末31の属性情報に応じて、ルーティングテーブルを更新する。
【0030】
ルーティング情報処理部25は、ステップS1において無線端末31から属性情報メッセージを受信すると、ステップS2においてルーティングポリシーテーブル記憶部24のルーティングポリシーテーブルを参照する。
【0031】
ステップS3において、ルーティング情報処理部25は、無線端末31の属性情報が「遠隔制御」または「宅内制御」であるか否かを判定する。属性情報が「遠隔制御」または「宅内制御」でない場合、ステップS10において、無線端末31の属性情報を削除する。例えば、無線端末31の属性情報が「センサー」である場合、図4に示すルーティングポリシーテーブルにおいて、属性情報「センサー」に対応する経路登録ポリシーが「削除」となっており、無線端末31のルーティング情報を削除する旨設定されている。よって、ルーティング情報処理部25は、既に図5に示すルーティングテーブルに登録された無線端末31のルーティング情報を削除する。属性情報が「遠隔制御」または「宅内制御」の場合、ステップS4に進む。
【0032】
例えば、ホームネットワークにおいて、リモコン、照明等のユーザの在宅時のみに操作される制御端末の場合、属性情報は「宅内制御」とすることができる。エアコン等のユーザの不在時にも操作される制御端末の場合、属性情報は「遠隔制御」とすることができる。
【0033】
ステップS4において、ルーティング情報処理部25は、無線端末31のアドレスを、ルーティングポリシーテーブルの対応する属性情報に関連付けて登録する。また、無線親機2と接続されたセンサー端末がある場合、センサー端末を、ルーティングポリシーテーブルの対応する属性情報に関連付けて登録する。センサー端末は、例えば無線端末31が位置する所定空間において、ユーザが存在しているか不在かを検出する。この場合、ルーティングポリシーテーブルは、センサー端末と関連付けられた機器と、他の機器とを区分けした属性情報が設定され、区分けした属性情報にそれぞれ関連付けられた経路登録ポリシーが設定されるようにしても良い。
【0034】
ステップS5において、ルーティング情報処理部25は、ルーティングポリシーテーブルを参照して、無線端末31の属性情報と関連付けられた対応センサー端末が未登録か否かを判定する。対応センサー端末が未登録の場合、ルーティング情報処理部は、ステップS6において、無線端末31のルーティング情報をルーティングテーブルに登録する。対応センサー端末が登録されている場合、ステップS7に進む。
【0035】
ステップS7において、在・不在情報取得部26は、所定空間においてユーザが存在しているか不在かを示す在・不在情報を、センサー状態として対応センサー端末から取得する。センサー状態が「不在」でない場合、ステップS6に進む。
【0036】
センサー状態が「不在」の場合、ステップS8において、無線端末31の属性情報が「宅内制御」であるか否かを判定する。属性情報が「宅内制御」でない場合、ステップS6に進む。属性情報が「宅内制御」の場合、ステップS9において、ルーティング情報処理部25は、無線端末31のルーティング情報をルーティングテーブルから削除する。
【0037】
ルーティング情報処理部25は、在・不在情報が変更された際に在・不在情報取得部26が取得した在・不在情報に応じて、ルーティングポリシーテーブルを参照して、ルーティングテーブルの無線端末31のルーティング情報を削除するようにしても良い。この場合、ルーティングポリシーは、所定空間においてユーザが存在しているか不在かの在・不在情報に応じて区分けした経路登録ポリシーが設定される。
【0038】
第1の実施の形態に係る通信装置によれば、無線端末の属性情報に応じてルーティング情報を削除し、ルーティングテーブルを更新できるで、例えばインターネット等から送信される無用なトラフィックを低減できる。
【0039】
また、中継ルータである無線端末31のアドレスが、ルーティングポリシーテーブルの経路情報として設定される場合、無線端末31のルーティング情報が削除されると、宅内無線ネットワーク1において正常にルーティングされない可能性がある。この場合、ルーティング情報処理部25は、中継ルータである無線端末31のルーティング情報をルーティングテーブルに再登録する。よって、宅内無線ネットワーク1は、無線端末31の属性情報が「センサー」であっても、正常なルーティングが可能となる。
【0040】
また、図1に示すように、宅内無線ネットワーク1において、複数の中継ルータである無線端末31,32が存在する場合、無線親機2から無線端末までの経路が複数存在する可能性がある。ルーティング情報処理部25は、無線端末31,32のアドレスがいずれも経路情報として設定されている場合、無線端末31,32の属性情報に応じて、前記無線端末のルーティング情報を削除し、経路を集約することができる。例えば、ルーティング情報処理部25は、無線端末32それぞれの属性情報と関連付けられた経路登録ポリシーが「削除」となっている場合、無線端末32が中継ルータであっても無線端末32のルーティング情報を削除することができる。このように、ルーティング情報処理部25は、宅内無線ネットワーク1の通信時の経路を集約することによって、宅内無線ネットワーク1のトラフィックを更に低減することができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る通信システムは、ルーティングポリシーテーブル記憶部24に記憶されるルーティングポリシーテーブルが、通信データの送信元のアドレスに応じた経路登録ポリシーを有する点で第1の実施の形態と異なる。
【0042】
第2の実施の形態に係る通信システムに用いるルーティングポリシーテーブルは、図8に示すように、在・不在情報に応じて区分けされた経路登録ポリシーが、通信データの送信元アドレスに応じて宅内用及び宅外用に更にそれぞれ区分けして設定されている。ルーティング情報処理部25は、例えば、通信データの送信元アドレスが宅内無線ネットワーク1の外部のネットワークのアドレスの場合、宅外用の経路登録ポリシー、在・不在情報及び属性情報に応じてルーティングテーブルを更新する。宅外用の経路登録ポリシーが「削除」になっている場合、ルーティング情報処理部25がルーティングテーブルのルーティング情報を削除するとともに、経路制御部22が、通信データのパケットを破棄する。
【0043】
第2の実施の形態に係る通信システムによれば、通信データの送信元アドレスに応じて区分けした経路登録ポリシーを採用することにより、無線親機2は、通信データのフィルタリングを行うことができる。よって、宅内無線ネットワーク1内の無用なトラフィックを更に低減することができるとともに、セキュリティを向上することができる。
【符号の説明】
【0044】
1…宅内無線ネットワーク
2…無線親機
5…インターネット
21…無線通信部
22…経路制御部
23…ルーティングテーブル記憶部
24…ルーティングポリシーテーブル記憶部
25…ルーティング情報処理部
26…在・不在情報取得部
27…ネットワークインタフェース部
31,32,33,34…無線端末
32…無線端末
301…無線通信部
302…経路制御部
303…ルーティング情報記憶部
304…属性情報処理部
305…センサー部
305…属性情報処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信する機器である無線端末と、前記無線端末と無線ネットワークを成して無線通信する機器である無線親機とを備える通信システムであって、
前記無線端末は、
無線親機との接続時、前記無線端末のアドレスと通信経路となる機器のアドレスである経路情報とを示すルーティング情報を前記無線親機に送信する第1経路制御部と、
前記無線端末の属性情報を含む属性情報メッセージを前記無線親機に送信する属性情報処理部とを備え、
前記無線親機は、
前記無線ネットワークにおける機器のルーティング情報の一覧であるルーティングテーブルを記憶するルーティングテーブル記憶部と、
前記無線端末との接続時、前記第1経路制御部から送信されたルーティング情報を前記ルーティングテーブルに登録し、前記ルーティングテーブルに応じて前記無線ネットワークのルーティングを行う第2経路制御部と、
前記無線ネットワークにおける機器の属性情報と、前記登録されたルーティング情報を削除するか否かを示す経路登録ポリシーとを関連付けたルーティングポリシーの一覧であるルーティングポリシーテーブルを記憶するルーティングポリシーテーブル記憶部と、
前記ルーティングポリシーテーブルを参照し、前記無線端末より送信された前記属性情報メッセージに含まれる属性情報に応じて、前記ルーティングテーブルに登録された前記無線端末のルーティング情報を削除するルーティング情報処理部と
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記無線端末は、所定空間に位置し、
前記ルーティングポリシーは、前記所定空間においてユーザが存在しているか不在かを区分けした前記経路登録ポリシーが設定され、
前記無線親機は、前記所定空間においてユーザが存在しているか不在かを示す在・不在情報を取得する在・不在情報取得部を更に備え、
前記ルーティング情報処理部は、前記ルーティングポリシーテーブルを参照し、前記在・不在情報取得部が取得した在・不在情報に応じて、前記無線端末のルーティング情報を削除することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記在・不在情報取得部は、前記所定空間においてユーザが存在しているか不在かを検出するセンサー端末から前記在・不在情報を取得し、
前記ルーティングポリシーテーブルは、前記センサー端末と関連付けられた機器と、他の機器とを区分けした属性情報が設定され、前記区分けした属性情報にそれぞれ関連付けられた前記経路登録ポリシーが設定されることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記無線端末は、前記無線ネットワークにおける機器間の通信を中継する中継ルータであり、
前記無線親機は、前記無線端末の属性情報と関連付けられた前記経路登録ポリシーが前記無線端末のルーティング情報を削除する旨設定され、前記ルーティングテーブルの経路情報に前記無線端末のアドレスが設定される場合において、前記無線端末のルーティング情報を前記ルーティングテーブルに登録することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信システム。
【請求項5】
前記属性情報の異なる複数の前記無線端末を備え、
前記無線親機は、前記複数の無線端末が、前記ルーティングテーブルの経路情報に前記複数の無線端末のアドレスが設定される場合において、前記属性情報と関連付けられた前記経路登録ポリシーが前記無線端末のルーティング情報を削除する旨設定された前記無線端末のルーティング情報を削除することを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
【請求項6】
前記ルーティングポリシーテーブルは、通信データの送信元のアドレスに応じて区分けされた複数の前記経路登録ポリシーが設定されていることを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−244576(P2012−244576A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115818(P2011−115818)
【出願日】平成23年5月24日(2011.5.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】