説明

通信ネットワークにおけるサービスへのアクセス実行方法

通信ネットワーク上でのサービスへのアクセス実行方法は、サービスは、ユーザの端末から同一的に2つの相補的なインターフェース即ち、音声及びUSSD コマンドを用いたテキスト端末を用いてアクセスされ得え、ここにサービスはユーザがサービスアクセス番号との接続を開始したときに実行され、サービスアクセス番号は、音声インターフェースの場合には選んだサービスの通信番号として扱われ、またテキストインターフェースの場合には、USSDコマンドとして取り扱われ、それらは同一の数字シーケンスからなりかつその中に含まれる記号「*」及び「#」のみにおいて異なり、一方その違いは、通信ネットワークによってチャンネルを選択することに対する、またそれと同時に、それを通じてユーザのサービスとの接続が実行されるところのインターフェースを選択することに対する、責を負い、そしてこの接続が好ましくはどのように取り扱われるかについての決定は、通信ネットワークから直接的に又は通信オパレータから間接的に受け取った、入ってくる接続と関連した情報に基づいて、サービスによってなされるということである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークにおけるサービスへのアクセス実行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信ネットワーク(telecommunication network)おいて双方向サービスを可能にする数多くの方法が知られている。最も利用されている方法は、IVRシステムに基づいた音声サービスである。ユーザはある音声サービスの特定の電話番号に電話し、そこで彼は、DTMFトーンダイヤリングの下機能している、彼の電話キーボードを用いてサービスを利用する。そのようなシステムの例は、WO0145086又はUS2001028705に見出され得る。
【0003】
電話接続のセッション中にダイヤルされる、DTMF記号の列はまた、IVRシステムからの引き続くメッセージを待つことなしに、自動的に送られ得る。そのような記号の列は、サービスの電話番号(ポーズ記号で終えられ、その後にDTMF記号の列が与えられる)の後に、直接与えられる。実際はそのような方法は、電話機セットに、まずサービスの番号をダイヤルさせ、次に応答信号を待ち、そしてその後所定のDTMFシーケンスを送らさせる。
【0004】
SMSテキストメッセージを用いる、あらゆる種類の携帯電話のためのサービスは、非常に利用されている。この場合、ユーザは、特定のサービスの番号の下、特定の長さのテキストを送る。この例は、WO9719568に記載された駐車システムであり得る。ユーザとシステムとのより大きな双方向やりとりの場合には、より大きな数のSMSメッセージが交換される。この例は、WO0022906に記載された電子オークションであり得る。
【0005】
WAPに基づいたサービスは、ユーザにテキストのみならず画像エレメント又は音をも提供することを可能にする。それらはまた、ユーザと完全に双方向やりとりすることを可能にするが、しかし、ユーザ側の通信インターフェースは常に、テキストインターフェースである。この例は、WO03003143に記載された物品及びサービス提供システムであり得る。
【0006】
それほど利用されていない双方向サービス実行方法は、USSDチャンネルの適用である。これは、ユーザとの双方向やりとりを簡単に可能にするが、しかしはやり、テキストインターフェースのみを提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記これらの方法の特徴は、サービスは一つの技術又は一つの通信チャンネル内で提供されるという事実であり、異なったチャンネルでのサービスの実行は、ユーザーに異なった方法でサービスを利用することを要求するということである。
【0008】
USSD(Unstructured Supplementary Service Data (非構造化追加的サービスデータ))は、標準ETSI GSM 2.30, GSM 4.90, GSM 2.90に述べられた、携帯電話と通信オパレータとの間の情報交換方法であり、主にGSMネットワークにおけるサービス及びパラメータの仕様 (configuration)に対して用いられる。
【0009】
本発明の目的は、ユーザが電話機のキーボードから直接これらのそのようなサービスに簡単にアクセスすることを可能にし、そして同時にインターフェースのタイプを選択し、かつ接続がサービスオパレータにより取り扱われる方法を選択するオプションを持つことを可能にする、通信ネットワークにおけるサービスへのアクセス実行方法である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本目的は、サービスは、ユーザの端末から同一的にかつ同時的に2つの相補的な(complementary)インターフェース即ち、音声及びUSSDコマンドを用いたテキスト端末を用いてアクセスされ得え、ここにサービスはユーザがサービスアクセス番号との接続を開始したときに実行され、サービスアクセス番号は、音声インターフェースの場合には選んだサービスの通信番号として扱われ、またテキストインターフェースの場合には、USSDコマンドとして取り扱われ、それらは同一の数字シーケンスからなりかつその中に含まれる記号「*」及び「#」のみにおいて異なり、一方その違いは、通信ネットワークによってチャンネルを選択することに対する、またそれと同時に、それを通じてユーザのサービスとの接続が実行されるところのインターフェースを選択することに対する、責を負い、そしてこの接続が好ましくはどのように取り扱われるかについての決定は、通信ネットワークから直接的に又は通信オパレータから間接的に受け取った、入ってくる接続と関連した情報に基づいて、サービスによってなされるというこの特徴を持っている本発明に従い、通信ネットワーク上でのサービスへのアクセス実行方法において達成されている。
【0011】
好ましくは、アクセス番号は、記号「*」又は「#」で分離された追加的なパラメータを含み、そしてそれらのパラメータは、ユーザによって、好ましくは通信接続の開始の間に、又は代わりに既に出来ている接続のセッションの間に与えられ、一方接続のセッションの間に与えられるパラメータは好ましくは英数字データである。
【0012】
好ましくは、テキストインターフェースは、音声インターフェースにおけると同一のナンバーリングがサービスへのアクセスに対して用いられる、SMSテキストメッセージに対するインターフェースを含めた他のインターフェースである。
【0013】
好ましくは、サービスへのアクセスの用語はまた、他のユーザへのアクセス又は接続を含む。接続の用語はまた、物理的な接続を確立する必要なしにユーザ及びサービスの間で交換される音声又はテキストメッセージのセット又はシーケンスを含む。
【0014】
本発明による方法はまた、サービスへのアクセス及びそれに引き続く接続は、サービス内で利用可能な、2つの異なったインターフェースで起こるということで特徴づけられる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の計り知れない利益は、ユーザとの通信のためのインターフェースの選択は、電話機上でダイヤルされる、サービスアクセス番号における記号「*」又は「#」の単純な組合せを用いた接続の確立の時には既に実行されており、一方アクセス番号に一体化されたデータの部分は、接続が開始された段階において既にサービスに伝達されていることができるという事実にある。情報の残りの部分は、接続のセッションの間にユーザとサービスとの間で交換され、しかるに基本的な違いは、伝達される情報の内容にではなく、音声又はテキストを通じた、ユーザへのそれらの伝達の方法にある。本発明は追加的な利益をもまた持っている。即ちサービスオパレータが、通信ネットワークから又は通信オパレータからのいずれかから受け取った、サービス番号及びそれに一体化された情報に基づいて、入ってくる接続を前もって取り扱うことを、可能にする。この操作の結果に依拠して、サービスオパレータは、例えばそれが受け入れられ得る又は拒否されるという、接続の相応しい取扱いについて決定する。もしサービスが相応しいサービスをユーザに提供できないならば、接続は受け入れられず、その結果ユーザはいかなる費用をも負担しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
サービスを利用したいユーザは、電話機のキーボード上で、数字の他とりわけ記号「*」及び「#」からなる、サービスオパレータのアクセス番号をダイヤルする。サービスは、2つの異なったインターフェース、即ち、音声及び、USSDの使用で実行される、テキストモードを介して利用可能である。双方の場合において、アクセス番号は同一でありかつユーザのターミナル上でダイヤルされるシーケンスのうち、記号「*」及び「#」の発生においてのみ異なる。USSD シーケンスの場合には、それは、特定の規格(standards)によって正確に定義される。音声接続の場合には、それは、前記の記号の異なった有効な組合せを含まなければならない。ユーザによって選択されるアクセス番号における記号「*」及び「#」のシーケンスの発生に依拠して、開始された接続は、通信ネットワークによって、USSD接続又は音声接続として識別され、それは、相応なチャンネルを通してサービスオパレータに到達する。双方の場合において、ユーザとの接続は確立し、その(接続の)間双方向データ交換が起きる。USSD接続の場合には、ユーザのターミナルは、テキストを表示し、そしてユーザは、サービスオパレータにテキストを送るオプションをもまた持つ。音声接続の場合には、それは例えばIVRシステムによって取り扱われ、この場合ユーザは、テキストの代わりに音声メッセージを受け取り、そしてユーザ自身の情報は、電話機のキーボードを用いてDTMFトーンシステムにより又は音声認識システムに喋ることにより、送られ得る。
【0017】
ユーザによりサービスオパレータに伝達される情報は、好ましくは有効な記号「*」又は「#」によって分離された、数字のシーケンスを -アクセス番号とともに- 電話機のキーボード上でダイヤルすることによって、接続のセッションの間及び好ましくはその開始の間に供給される。
【0018】
通信接続がユーザによって開始された後、それはサービスオパレータに繋がれ、そこで通信ネットワークから直接的に又は通信オパレータから間接的に入ってくるデータに基づいて、サービスオパレータは、この接続は取り扱われるか及びどの方法で取り扱うかを決定する。各接続は例えば、接続を開始する人の番号の識別に依拠して、個々に取り扱われ得る。
【実施例1】
【0019】
サービスは、GSM電話機のためのメロデーィのダウンロードを提供する。サービスは、音声インターフェースに対してアクセス番号「*145」の下、利用可能である。この番号をダイヤルするとき、ユーザは、IVRシステムに接続し、それは音声の方法によりユーザに6桁(six-digit)のメロディコード(melody_code)及びその電話機によって取り扱われるメロディタイプを特定づける、2桁の電話機コード(telephone_type)を入力するよう求める。全てのデータが入力された後、接続は切られ、そしてユーザは、注文したメロディを彼の電話機に受け取る。ユーザは、電話機のキーボード上でシーケンス「*145*メロディコード*電話機コード」をダイヤルすることから始めることができる。この場合、接続の確立の後、IVRシステムは、音声接続を確立する必要さえもなしに、受け取ったデータを処理しそして注文されたメロディをユーザに送る。
【0020】
テキストインターフェースの場合には、サービスオフィスへの接続は、同一の方法により開始され、しかるにダイヤルされる番号は、記号「#」で終わる。即ち「*145# 」。そのような接続は、通信レセプション(reception)によって、USSDサーバに繋がれ、そこで、それはサービスオパレータに受け渡される。サービスはここでもまた、必要な情報をアクセス番号とともに送ることによって、利用され得る。そのような場合には、シーケンス「*145* メロディコード*電話機コード#」が電話機のキーボード上からダイヤルされる。
【実施例2】
【0021】
ラジオステーションを聴きながら、ユーザは、電話機を介して現在放送されている歌を電話機のメロディとして注文する可能性を持っている。このサービスは、番号「*145」の下、利用可能である。即ち、この番号に接続すると、ユーザは、彼の場合これは「01」である、電話機製造会社を特徴づける、2桁の電話機コードを入力しなければならない。テキストインターフェース(USSD)を介したサービスとの接続の場合、ユーザは、シーケンス「*145*01#」をダイヤルし、音声接続の場合、シーケンス「*145*01*」をダイヤルする。接続は、通信ネットワークによって、サービスオパレータに繋がれ、それは、接続が開始されたアクセス番号及びこの番号が電話機コードを含むか否かを解析する。ラジオステーションによって放送されている歌が利用できない又はユーザの電話機に組み入れられないフォーマットで利用可能である場合には、接続は受け入れられず又はユーザはこの歌が利用できないことについての適当なメッセージを受け取る。接続を開始したときにユーザによってダイヤルされるシーケンスは常に固定しているので、彼は、これを例えば彼の電話帳(phone book)に書き留めることができる。
【実施例3】
【0022】
ラジオステーションを聴きながら、ユーザは、音声サービスに対しては番号「*145*」の下又はテキストサービスに対しては「*145#」の下、サービスに接続する。サービスとの接続を確立して、ユーザは、1. 放送されている歌のMP3ファイル形式での注文、2. 放送されている歌手のアルバムの注文、3. 電話機のためのメロディの注文又は 4. ミュージックチャートにおける歌への投票を行うことができる。ユーザは相応しいオプションを選択する。テキストチャンネルの場合には、彼のキーボードから 1から4までの数字を入力する。音声接続の場合には、ユーザは、相応しい数字を喋り、これは必然的に音声認識システムによって解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0023】
提案している発明の実施は、通信ネットワークにおける付加サービスの新たなタイプの実行を可能にする。提案している発明は、ユーザにとって発明の使用を、例えばSMSに基づくサービスの場合よりも、より簡単にする。2つの相補的なインターフェース -音声及びテキストモードで- 上でのサービスの実行可能性は、サービスを提供するはるかにより大きな可能性を与え、またユーザによって見られるようにより大きな利益を持っている。2つのチャンネルで通信する可能性は、ユーザは常にはテキストインターフェースを用いることが可能でない(例えば車を運転しているとき)、又は音声インターフェースを用いることができない(会議中)のような、とりわけ携帯電話の場合には、非常に重要である。本発明はまた、IVR及びUSSDシステムに対する新たな適用領域を見るけることを可能にする。それはまた、今までのところ使用されているインターフェース及び方法によって限定されている、双方向サービスを実行する可能性を与える。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスは、ユーザの端末から同一的にかつ同時的に2つの相補的なインターフェース即ち、音声及びUSSDコマンドを用いたテキスト端末を用いてアクセスされ得え、ここにサービスはユーザがサービスアクセス番号との接続を開始したときに実行され、サービスアクセス番号は、音声インターフェースの場合には選んだサービスの通信番号として扱われ、またテキストインターフェースの場合には、USSDコマンドとして取り扱われ、それらは同一の数字シーケンスからなりかつその中に含まれる記号「*」及び「#」のみにおいて異なり、一方その違いは、通信ネットワークによってチャンネルを選択することに対する、またそれと同時に、それを通じてユーザのサービスとの接続が実行されるところのインターフェースを選択することに対する、責を負い、そしてこの接続が好ましくはどのように取り扱われるかについての決定は、通信ネットワークから直接的に又は通信オパレータから間接的に受け取った、入ってくる接続と関連した情報に基づいて、サービスによってなされることを特徴とする、通信ネットワーク上でのサービスへのアクセス実行方法。
【請求項2】
アクセス番号は、記号「*」又は「#」で分離された追加的なパラメータを含み、そしてそれらのパラメータは、ユーザによって、好ましくは通信接続の開始の間に、又は代わりに既に出来ている接続のセッションの間に与えられ、一方接続のセッションの間に与えられるパラメータは好ましくは英数字データであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
テキストインターフェースは、音声インターフェースにおけると同一のナンバーリングがサービスへのアクセスに対して用いられる、SMSテキストメッセージに対するインターフェースを含めた他のインターフェースであることができることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
サービスへのアクセスの用語はまた、他のユーザへのアクセス又は接続を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
接続の用語はまた、物理的な接続を確立する必要なしにユーザ及びサービスの間で交換される音声又はテキストメッセージのセット又はシーケンスを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
サービスへのアクセス及びそれに引き続く接続は、サービス内で利用可能な、2つの異なったインターフェースで起こることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【公表番号】特表2007−535217(P2007−535217A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545266(P2006−545266)
【出願日】平成16年2月29日(2004.2.29)
【国際出願番号】PCT/PL2004/000015
【国際公開番号】WO2005/060282
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(505196886)
【氏名又は名称原語表記】KULAKOWSKI, Henryk
【住所又は居所原語表記】Ul. Poniatowskiego 94/22, 37−450 Stalowa Wola, Poland
【Fターム(参考)】