説明

通信端末および発呼要求プログラム

【課題】 近距離無線通信規格の無線リンクを用いて通信端末の連携操作を実現する通信端末および発呼要求プログラムを提供する。
【解決手段】前記他の通信端末の通信識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第一の記憶手段と、発呼先端末の端末識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第二の記憶手段と、制御部とを備え、前記制御部は、発呼指示に含まれる端末識別子に対応する通信事業者識別子を前記第二の記憶手段から抽出し、抽出された前記通信事業者識別子と同一の通信事業者識別子が対応付けられている通信識別子を前記第一の記憶手段から抽出し、抽出された前記通信識別子で識別される他の通信端末に対して前記第一の通信部を介して発呼要求を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末および発呼要求プログラムに関し、特に、通信端末の利用範囲を拡大する場合に適した通信端末および発呼要求プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
同一のキャリア間の通話に対して割安の料金体系を設定する技術が実用化されている。したがって、通信相手が複数のキャリアの携帯端末を保持している場合には、発信者は自信と同じキャリアの携帯端末に電話をかけた方が有利である。
【0003】
下記先行技術文献に、発信時の画面に発信中の電話番号を表示する際、自端末と同一(または異なる)キャリアである旨を併せて表示する技術が開示されている。このようにすることで、複数のキャリアの携帯電話を保持する通信相手に発信する際に、誤って自端末と異なるキャリアの携帯電話にかけようとしても、すぐに気付くことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−219074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の先行技術文献に記載の技術においては、通信相手が必ずしも発信者が操作している携帯端末と同じキャリアの携帯端末を保持しているとは限らない。そのため、そのような通信相手に対しては上述のような割安の料金体系の運用を受けようとすると、当該通信相手と同じキャリアの携帯電話を用意したうえで、改めてかけ直す必要があった。
【0006】
本発明は、近距離無線通信規格の無線リンクを用いて携帯端末の連携操作を実現する携帯端末の連携方法および移動端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための装置の一観点は、他の通信端末との無線接続を行う第一の通信部を備えた通信端末であって、前記他の通信端末の通信識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第一の記憶手段と、発呼先端末の端末識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第二の記憶手段と、制御部と、を備え、前記制御部は、発呼指示に含まれる端末識別子に対応する通信事業者識別子を前記第二の記憶手段から抽出し、抽出された前記通信事業者識別子と同一の通信事業者識別子が対応付けられている通信識別子を前記第一の記憶手段から抽出し、抽出された前記通信識別子で識別される他の通信端末に対して前記第一の通信部を介して発呼要求を送信する。
【発明の効果】
【0008】
以上、開示の技術によれば、自携帯端末のキャリアと異なるキャリアに属する連携先の携帯端末と近距離無線通信規格により通信を確立させ、連携先携帯端末と同じキャリアに属する相手先の携帯端末との通信を自携帯端末の操作で実現することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明が対象とする携帯端末のハードウェア構成図である。
【図2】本発明による携帯端末の連携機能ブロック図(実施例1)である。
【図3】本発明による利用者からの発信操作受付シーケンス図(実施例1)である。
【図4】本発明によるBT通信の発呼処理シーケンス図(実施例1)である。
【図5】本発明による利用者からの発信操作受付フローチャート(実施例1)である。
【図6】本発明によるBT通信による呼制御フローチャート(実施例1)である。
【図7】電話帳の内容(実施例1)である。
【図8】本発明による携帯端末の連携機能ブロック図(実施例2)である。
【図9】本発明による利用者からの発信操作受付シーケンス図(実施例2)である。
【図10】本発明による利用者からの発信操作受付フローチャート(実施例2)である。
【図11】電話帳の内容(実施例2)である。
【図12】本発明による携帯端末の連携機能ブロック図(実施例3)である。
【図13】本発明による携帯端末のLTEカード連携によるハードウェア構成図(実施例3)である。
【図14】本発明による利用者からの発信操作受付手順の説明図(実施例3)である。
【図15】本発明による利用者からの発信操作受付シーケンス図(実施例3)である。
【図16】本発明によるBT通信の発呼処理シーケンス図(実施例3)である。
【図17】本発明による利用者からの発信操作受付フローチャート(実施例3)である。
【図18】本発明によるBT通信の呼制御フローチャート(実施例3)である。
【図19】電話帳の内容(実施例3)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明が対象とする携帯端末のハードウェア構成図であり、無線制御部1、システム制御部2および周辺インタフェース制御部3の3つの制御部と、無線で外部との情報を送受する無線送受信部4、オーディオ入力出力部5、UIM(User Identity
Module card)カード6、およびBT(Bluetooth)通信部7を有する。
【0011】
無線制御部1は、無線制御CPU1a、無線モデム部1b、CPU間通信部1c、チャネルコーデック部1d、メモリ1e、PCM部1f、およびUIM(User Identity
Module card) I/F(1g)を有し、無線データの制御を行う。
【0012】
システム制御部2は、システムCPU2a、CPU間通信部2b、CPU間通信部2c、およびメモリ2dを有し、携帯端末の全体制御を行う。
【0013】
周辺インタフェース制御部3は、リアルタイムCPU3a、CPU間通信部3b、メモリ3c、BT(Bluetooth)制御部3dを有し、特にBT(Bluetooth)通信部7との周辺インタフェース制御を行う。
【0014】
無線送受信部4は、UIM(User Identity Module card)カード6からUIM(User Identity Module card) IF(1g)経由で個人情報を受取るとともに、オーディオ入出力部5、PCM部1fからの音声通信情報またはBT(Bluetooth)通信部7を経由して他携帯端末から送られてくる近距離無線通信規格である音声情報を用いて、無線制御CPU1aの制御のもとアンテナを経由して基地局との間で無線通信を行なう。
【0015】
以上の構成により、本発明の携帯端末は、近距離無線通信規格であるブルートゥース(登録商標)を用いて他の携帯端末、パソコン、及びLTE(ロングタームエボリューション)カードなどと連携通信を可能にする。
【0016】
図2は、本発明による携帯端末の連携機能ブロック図(実施例1)であり、自携帯端末8とペアリング完了済携帯端末9との連携機能関係を示す。
【0017】
自携帯端末8は、無線機能部8a、システム機能部8bおよび周辺インタフェース機能部8cを有する。
【0018】
無線機能部8aは、通信方式1による無線制御部81、音声チャネル切替部82およびBT(Bluetooth)音声通信部83を有する。
【0019】
システム機能部8bは、通信方式1による電話部84、電話帳管理部85、複数端末通信連携部86および発信着信監視部87を有する。
【0020】
周辺インタフェース機能部8cは、BT(Bluetooth)呼制御通信部88を有する。
【0021】
ペアリング完了済携帯端末9は、通信方式2による無線制御部91と電話部94を有し、その他の構成は、自携帯端末8と同一構成である。
【0022】
BT(Bluetooth)携帯端末のペアリングとは、自携帯端末ともう1台の携帯端末との接続設定を行なうことであり、近距離無線通信規格である音声情報を用いて、仮想的なケーブルで2台の携帯端末間を結ぶ技術である。
【0023】
自携帯端末8とペアリング完了済携帯端末9は、それぞれのBT音声通信部83とBT音声通信部93どうしが接続され、それぞれのBT呼制御通信部88とBT呼制御通信部98どうしが接続されている。
【0024】
以上の構成により、本発明の自携帯端末は、ペアリング完了済携帯端末との間で、近距離無線通信規格であるブルートゥース(登録商標)を用いて連携通信を可能にする。
【0025】
なお、無線制御CPU、システムCPU、リアルタイムCPUの各CPUが、それぞれの制御部に備えるメモリに格納されている各種のプログラムを読み出して実行することにより、それぞれのプログラムに対応するプロセスが起動されることで、上述した各機能ブロックを実現する。また、これらのプログラムは、コンピュータに設けられたメモリ、ハードディスク、その他のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0026】
図3は、本発明による利用者からの発信操作受付シーケンス図(実施例1)であり、以下に、連携機能ブロックを構成するオブジェクト間のメッセージの流れを時系列的に説明する。
【0027】
S1.自携帯端末8の発信着信監視部87は、利用者の発信先電話番号を検出し、複数端末通信連携部86へ発信を知らせる。
【0028】
S2.複数端末通信連携部86は、受信した発信先電話番号から電話帳管理部85を参照し、発信先の携帯端末が自携帯端末と同一キャリアか否かを判断する。
【0029】
S3.前述のS2にて、発信先の携帯端末が自携帯端末8と同一キャリアであれば、通常の発呼処理を行う。
【0030】
S4.前述のS2にて、発信先の携帯端末が自携帯端末8と同一キャリアで無ければ、自携帯端末8は、連携するペアリング完了済携帯端末9との間でBT(Bluetooth)通信による発呼処理を行う。BT(Bluetooth)通信は、近距離無線通信規格の通信方式である。
【0031】
以上の工程により、自携帯端末8の利用者からの発信操作受付シーケンスにて、料金体系の安い同一キャリアを自動的に選択して発呼処理を行うことを示す。
【0032】
図4は、本発明によるBT通信の発呼処理シーケンス図(実施例1)である。以下に、図3で説明した、利用者からの発信操作受付シーケンス図(実施例1)に続く、連携機能ブロックを構成するオブジェクト間のメッセージの流れを時系列的に説明する。
【0033】
S5.自携帯端末8の複数端末通信連携部86は、BT呼制御通信部88に対し、電話番号1の発呼依頼を行なう。
【0034】
S6.BT呼制御通信部88は、ペアリング完了済携帯端末9のBT呼制御通信部98に対し、ATDコマンド(発呼コマンド)を送信する。
【0035】
S7.ペアリング完了済携帯端末9のBT呼制御通信部98は、ATDコマンド(発呼コマンド)を受信すると、複数端末通信連携部96に知らせるとともに、BT呼制御通信部88にOKコマンドを返送する。
【0036】
S8.複数端末通信連携部96は、電話部94に発呼依頼をする。
【0037】
S9.複数端末通信連携部96は、電話部94(通信方式2)からの接続通知を監視する。
【0038】
S10.BT呼制御通信部98は、自携帯端末8のBT呼制御通信部88に対し、CIEVコマンド(呼び出し開始コマンド)を送信する。
【0039】
S11.自携帯端末8のBT呼制御通信部88は、複数端末通信連携部86に対し、音声接続開始依頼通知を送信する。
【0040】
S12.複数端末通信連携部86は、BT呼制御通信部88に対し、ペアリング音声接続開始依頼通知を送信する。
【0041】
S13.自携帯端末8のBT呼制御通信部88は、ペアリング完了済携帯電話端末9のBT呼制御通信部98に対し、AUDIO-connection(音声接続)の要求を行う。
【0042】
S14.自携帯端末8のBT呼制御通信部88は、BT音声通信部83に対し、Audio−BTコマンド(BT接続開始コマンド)を送信する。
【0043】
S15.BT音声通信部83は、BT部の接続動作を行なう。
【0044】
S16.一方、ペアリング完了済携帯端末9のBT呼制御通信部98は、BT音声通信部91に対し、Audio−BBコマンド(無線部接続開始コマンド)を送信する。
【0045】
S17.BT音声通信部91は、無線部の接続動作を行なう。
【0046】
S18.一方、ペアリング完了済携帯端末9の複数端末通信連携部96は、発信先電話番号の相手先からのCALL−CONN(呼接続通知)があったか否かを監視し続ける。
【0047】
S19.前述のS18にて、複数端末通信連携部96が、発信先電話番号の相手先からの呼接続通知を受信すると、BT呼制御通信部98に対し、「接続通知」を通知する。
【0048】
S20.ペアリング完了済携帯端末9の複数端末通信連携部96は、自携帯端末8のBT呼制御通信部88に対し、CIEVコマンド(接続コマンド)を送信する。
【0049】
S21.BT呼制御通信部88は、複数端末通信連携部86に対し、「接続通知」を通知する。
【0050】
S22.複数端末通信連携部86は、通話開始通知を自携帯端末8の画面に表示する。
【0051】
以上の工程により、近距離無線通信規格の通信方式であるBT(Bluetooth)通信を使用することにより、自携帯端末の契約しているキャリア会社と異なるキャリア会社と契約している発信先電話番号の端末との通話に対して、ペアリング完了済携帯端末を経由して接続できる。
【0052】
それにより、自携帯端末8の利用者は、発信先電話番号の携帯端末の契約しているキャリア会社と同一のキャリア会社と契約しているペアリング完了済携帯端末9を経由して接続できるので、料金体系の安い同一キャリアを自動的に選択して通信接続が確立する。
【0053】
図5は、本発明による利用者からの発信操作受付フローチャート(実施例1)である。以下に、利用者からの発信操作受付処理の手順を説明する。
【0054】
S23.自携帯端末8の複数端末通信連携部86では、利用者からの発信先電話番号を受付ける。
【0055】
S24.この発信先電話番号に対応するメールアドレスを電話帳から取得する。
【0056】
S25.複数端末通信連携部86は、自携帯端末のメールアドレスを取得する。
【0057】
S26.複数端末通信連携部86は、前述のS24で取得した発信先電話番号に対応するメールアドレスの一部を構成するドメインと、前述のS25で取得した自携帯端末のメールアドレスの一部を構成するドメインを比較する。
【0058】
S27.複数端末通信連携部86は、前述のS26による二つのドメイン比較の結果、両者は同一か否かを判断する。
【0059】
S28.複数端末通信連携部86は、前述のS27にて二つのドメインが同一であるのを判断すると、電話部(通信方式1)84に通信方式1による発呼依頼を行なう。
【0060】
S29.複数端末通信連携部86は、前述のS27にて二つのドメインが同一でないのを判断すると、自携帯端末8のBT呼制御通信部88にBT(Bluetooth)近距離通信規格による発呼依頼を行なう。
【0061】
以上の工程により、自携帯端末8は、利用者からの発信操作受付の都度、電話番号に対応するメールアドレスを電話帳管理部85経由して電話帳10から取得する。そして、メールアドレスに書かれたドメインを知ることができる。
【0062】
なお、S27の処理において、発信先電話番号に対応するメールアドレスのドメイン名と、自携帯端末のメールアドレスのドメイン名とを比較することとしたが、この比較を省くことも考えられる。例えば、自携帯端末が発信機能を備えないものであった場合には、このような比較は不要であるため、S25〜27の処理は省略し、自携帯端末8のBT呼制御通信部88にBT(Bluetooth)近距離通信規格による発呼依頼を行なうこととなる。(S29)
図6は、本発明によるBT通信による呼制御フローチャート(実施例1)である。以下に、BT(Bluetooth)通信による呼制御処理の手順を説明する。
【0063】
S30.自携帯端末8のBT呼制御通信部88は、BT(Bluetooth)近距離通信規格による発呼依頼を受付ける。
【0064】
S31.BT呼制御通信部88は、ペアリング完了済携帯端末9のBT呼制御通信部98に対し、ATDコマンド(発呼コマンド)を送信する。
【0065】
S32.BT呼制御通信部88は、BT呼制御通信部98からの呼び出し開始コマンドが受信されるまで、呼び出し開始コマンドを監視し続ける。
【0066】
S33.BT呼制御通信部88は、前述のS32にて、呼び出し開始コマンドの受信が確認されると、音声接続開始依頼を複数端末通信連携部86へ通知する。
【0067】
S34.BT呼制御通信部88は、複数端末通信連携部86からのペアリング音声接続開始依頼通知が受信されるまで、監視し続ける。
【0068】
S35.BT呼制御通信部88は、前述のS34にて、ペアリング音声接続開始依頼通知を受信すると、ペアリング完了済携帯電話端末9のBT呼制御通信部98に対し、
AUDIO-connection(音声接続)の要求を行う。
【0069】
S36.BT呼制御通信部88は、BT音声通信部83に対し、Audio−BTコマンド(BT接続開始コマンド)を送信する。
【0070】
S37.BT呼制御通信部88は、ペアリング完了済携帯端末9のBT呼制御通信部98からCIEVコマンド(接続コマンド)を受信するまで監視し続ける。
【0071】
S38.BT呼制御通信部88は、前述のS37にて、CIEVコマンド(接続コマンド)を受信すると「接続通知」を複数端末通信連携部86へ通知する。
【0072】
以上の工程により、自携帯端末8は、近距離無線通信規格の通信方式であるBT
(Bluetooth)通信を使用して、発信先電話番号の携帯端末との接続が確立される。
【0073】
図7は、電話帳の内容(実施例1)である。電話帳10には自携帯端末8の利用者が予め登録しておいた名前:Aさん10a、Bさん10b、及び自プロフィール10zが格納されている。
【0074】
それぞれに格納されている内容は、電話番号とメールアドレスであり、メールアドレスには、利用者のアカウントとドメイン名(メールサーバー名)が記載されている。
【0075】
ope1、ope2は、組織名(ezweb、docomo等)を指し、各オペレター1,2の組織名からそれぞれの通信方式1,2(例えば、CMDA 1X、W−CDMA等)が確認できる。
【0076】
以上により、通信方式1対応の自携帯端末8は、電話帳に記載されている発信先電話番号に対応して記録されているメールアドレスの確認により、ペアリング完了済携帯端末を連携させて、発信先携帯端末の通信方式に合致した通信接続ができる。
【0077】
図8は、本発明による携帯端末の連携機能ブロック図(実施例2)であり、通信方式1用携帯端末8’、通信方式2用携帯端末11、及び通信方式3用携帯端末12との連携機能関係を示す。
【0078】
通信方式1用携帯端末8’は、図2で示した自携帯端末8と同様に、無線機能部8a’、システム機能部8b’、および周辺インタフェース機能部8c’を有する。
【0079】
無線機能部8a’は、通信方式1による無線制御部81’、音声チャネル切替部82’およびBT(Bluetooth)音声通信部83’を有する。
【0080】
システム機能部8b’は、通信方式1による電話部84’、電話帳管理部85’、複数端末通信連携部86’および発信着信監視部87’を有する。
【0081】
周辺インタフェース機能部8c’は、BT(Bluetooth)呼制御通信部88’を有する。
【0082】
一方、通信方式2用携帯端末11は、通信方式2により通信制御を行うが、通信方式以外は、通信方式1用携帯端末8’と同一構成である。また、通信方式3用携帯端末12も、無線方式以外は無線方式1用携帯端末8の構成と同一である。
【0083】
通信方式1用携帯端末8のBT音声通信部83’は、通信方式2用携帯端末11のBT音声通信部11aと接続されると共に、通信方式3用携帯端末12のBT音声通信部12aと接続されている。更に、通信方式1用携帯端末8’のBT呼制御通信部88’は、通信方式2用携帯端末11のBT呼制御通信部11bと接続されると共に、通信方式3用携帯端末12のBT呼制御通信部12bと接続されている。
【0084】
以上の構成により、本発明の通信方式1用携帯端末8’は、発信先の通信方式と同一の通信方式のペアリング携帯端末を全ペアリング携帯端末のメールアドレスのドメイン比較により検出し、検出したペアリング携帯端末との間で近距離無線通信規格であるブルートゥース(登録商標)を用いて連携通信を可能にする。
【0085】
図9は、本発明による利用者からの発信操作受付シーケンス図(実施例2)である。以下に、連携機能ブロックを構成するオブジェクト間のメッセージの流れを時系列的に説明する。この実施例2では、相手先電話番号が自端末と同一キャリアで無い場合に、連携する複数端末の中から、同一キャリア端末を選択し、BT通信による発呼処理を行う発明である。
【0086】
S39.通信方式1用携帯端末8の発信着信監視部87は、利用者からの発信先電話番号を検出し、複数端末通信連携部86に対して発信を知らせる。
【0087】
S40.複数端末通信連携部86は、受信した発信先電話番号から電話帳管理部85を参照し、発信先の携帯端末が自携帯端末と同一キャリアか否かを判断する。
【0088】
S41.前述のS40にて、発信先の携帯端末が自携帯端末と同一キャリアであれば、通常の発呼処理を行う。
【0089】
S42.前述のS40にて、発信先の携帯端末が自携帯端末と同一キャリアで無ければ、連携する複数携帯端末の中から同一キャリア携帯端末を選び出し、同一キャリア携帯端末との間で、BT(Bluetooth)通信による発呼処理を行う。BT(Bluetooth)通信は、近距離無線通信規格の通信方式である。
【0090】
以上の工程により、本発明の携帯端末の連携方法は、通信方式1用携帯端末8’の利用者からの発信操作受付シーケンスにて、発信先電話番号に対応するキャリアと同一キャリア携帯端末を自動的に選択して、BT(Bluetooth)通信による発呼処理を行う。
【0091】
図10は、本発明による利用者からの発信操作受付フローチャート(実施例2)である。以下に、利用者からの発信操作受付の手順を説明する。
【0092】
S43.自携帯端末である通信方式1用携帯端末8’の複数端末通信連携部86’は、利用者からの発信先電話番号を受付ける。
【0093】
S44.この発信先電話番号に対応するメールアドレスを電話帳13から取得する。
【0094】
S45.複数端末通信連携部86は、通信方式1用携帯端末のメールアドレスを取得する。
【0095】
S46.複数端末通信連携部86は、前述のS44で取得した発信先電話番号に対応するメールアドレスの一部を構成するドメインと、前述のS45で取得した自携帯端末のメールアドレスの一部を構成するドメインを比較する。
【0096】
S47.複数端末通信連携部86は、前述のS46による二つのドメイン比較の結果、両者は同一か否かを判断する。
【0097】
S48.複数端末通信連携部86は、前述のS47にて二つのドメインが同一であるのを判断すると、電話部(通信方式1)84に通信方式1による発呼依頼を行なう。
【0098】
S49.複数端末通信連携部86は、前述のS47にて二つのドメインが同一でないのを判断すると、電話帳管理部85にアクセスしてペアリング端末のメールアドレスを取得する。電話帳の内容については、図11にて詳述する。
【0099】
S50.選択したペアリング端末のメールアドレスのドメインと、自プロフィールのメールアドレスのドメインを比較する。
【0100】
S51.ペアリング端末のメールアドレスのドメインと、自プロフィールのメールアドレスが同一か否かを判断する。
【0101】
S52.前述のS51にて、ペアリング端末のメールアドレスのドメインと自プロフィールのメールアドレスのドメインが同一であれば、ペアリング端末のBTアドレスを取得する。
【0102】
S53.複数端末通信連携部86は、BT呼制御通信部88に対し、ペアリング端末BTアドレス指定により発呼依頼を行なう。
【0103】
S54.前述のS51にて、ペアリング端末のメールアドレスのドメインと自プロフィールのメールアドレスのドメインが同一で無ければ、全ペアリング端末について、メールアドレスのドメイン比較が行なわれたかの確認を行い終了する。
【0104】
以上の工程により、通信方式1用携帯端末は、利用者からの発信操作受付の都度、発信先電話番号に対応するメールアドレスを電話帳管理部85経由して電話帳10から取得する。そして、発信先のメールアドレスのドメインと同一ドメインのペアリング携帯端末を自動的に検出し、該当ペアリング携帯端末のBT(Bluetooth)アドレスを取得できる。
【0105】
なお、S47の処理において、発信先電話番号に対応するメールアドレスのドメイン名と、自携帯端末のメールアドレスのドメイン名とを比較することとしたが、この比較を省くことも考えられる。例えば、自携帯端末が発信機能を備えないものであった場合には、このような比較は不要であるため、S45〜47の処理は省略し、S49の処理に遷移することとなる。(S29)
図11は、電話帳の内容(実施例2)である。電話帳13には通信方式1用携帯端末8’の利用者が予め登録しておいた自プロフィール131、ペアリング端末1(132)、ペアリング端末2(133)、名前:Aさん13a、Bさん13b、Cさん13cが格納されている。
【0106】
ペアリング端末1,2・・・に格納されている内容は、利用者が保有している他の端末のBTアドレスとメールアドレスであり、BTアドレスは、BT呼制御通信部に発呼依頼するのに必要となるBTアドレス指定に用いられる通信識別子である。メールアドレスは、通信事業者識別子となるドメイン名(メールサーバー名)を含んでおり、当該ドメイン名によって各ペアリング端末が加入している通信事業者を識別することが可能となる。
【0107】
名前:Aさん13a、Bさん13b、Cさん13cは一般的な電話帳の内容を示しており、他人が保有している端末の電話番号、メールアドレス等が格納されているものである。各名前に対応付けられているメールアドレスについても、通信事業者識別子となるドメイン名(メールサーバー名)を含んでおり、当該ドメイン名によってAさん、Bさん、Cさんが保有している端末が加入している通信事業者を識別することが可能となる。
【0108】
また、ope1、ope2、ope3は、組織名(ezweb、docomo等)を指し、各オペレター1,2,3の組織名からそれぞれの通信方式1,2,3(例えば、CMDA 1X、W−CDMA等)が確認できる。
【0109】
以上により、通信方式1対応の自携帯端末8は、電話帳に記載されている発信先電話番号に対応して記録されているメールアドレスの確認により、ペアリング完了済携帯端末を連携させて、発信先携帯端末の通信方式2または通信方式3に合致した通信接続ができる。
【0110】
図12は、本発明による携帯端末の連携機能ブロック図(実施例3)であり、自携帯端末8”、LTE(Long Term Evolution)通信カード14、およびパソコン15との連携機能関係を示す。
【0111】
自携帯端末8”は、図2で示した自携帯端末8および図8で示した通信方式1用携帯端末8”と同様に、無線機能部8a”、システム機能部8b”、および周辺インタフェース機能部8c”を有する。
【0112】
無線機能部8a”には、第三世代通信方式による無線制御部81”を有する。
【0113】
システム機能部8b”には、第三世代通信方式による電話部84”、電話帳管理部85”、発信着信監視部87”、およびLTEカード連携部89”を有する。
【0114】
周辺インタフェース機能部8c”には、BT呼制御通信部88”を有する。
【0115】
LTE(Long Term Evolution)通信カード14は、自携帯端末8”にLTE連携機能を追加するものであり、あらかじめ自携帯端末8”と近距離無線通信のペアリングを完了しておき、自携帯端末8”からLTE(Long Term Evolution)通信カード14に対して近距離無線通信によりは発信制御が行われる。
【0116】
LTE(Long Term Evolution)通信カード14の無線機能部14aには、LTE通信方式による無線制御部141とユーザデータコーデック142を有する。
【0117】
LTE(Long Term Evolution)通信カード14のシステム機能部14bには、LTE通信方式による電話部143とLTEカード連携部144を有する。
【0118】
LTE(Long Term Evolution)通信カード14の周辺インタフェース機能部15bには、BT呼制御通信部145とUSB通信部146を有する。
【0119】
パソコン15は、ディスプレイ制御部151、リアルタイム動画像通信部152、およびオーディオ制御部153を含む画像・音声機能部15aと、USB通信部154を含む周辺インタフェース機能部15bを有する。
【0120】
以上の構成により、本発明の第三世代通信方式対応の携帯端末8”は、LTE(Long
Term Evolution)通信カード14との間で近距離無線通信規格であるブルートゥース(登録商標)を用いて連携通信を可能にする。
【0121】
図13は、本発明による携帯端末のLTEカード連携によるハードウェア構成図(実施例3)である。
【0122】
自携帯端末8”は、第三世代方式による無線部4”、オーディオ入力出力部5”、BT通信部7”、プロセッサ11”、記憶部15”、LCD16”、および17”を有する。
【0123】
LTE通信カード14は、LTE方式による無線部147、自携帯端末8”に備わるBT(Bluetooth)通信部7”と相互に近距離無線通信を行なうBT(Bluetooth)通信部148、全体制御を司るプロセッサ149、およびUSB通信部146を有する。
【0124】
パソコンは、一般的な構成のパソコンで良く、LTE通信カード14に備わるUSB通信部146と相互に通信を行なうUSB通信部154、全体の制御を司るプロセッサ155、記憶部156、およびディスプレイ157を有している。
【0125】
以上の構成により、本発明の携帯端末は、BT(Bluetooth)通信部による近距離無線通信規格であるブルートゥース(登録商標)を用いて他の携帯端末、パソコン、及びLTE(ロングタームエボリューション)カードなどと連携通信を可能にする。
【0126】
図14は、本発明による利用者からの発信操作受付手順の説明図である。図14に示す携帯端末1(8”)は、LTE連携機能が追加されており、あらかじめ携帯端末1(8”)とLTE通信カード1(14)とは近距離無線通信のペアリングを完了しておく。また、携帯端末1(8”)も、LTE連携機能が追加されており、あらかじめ携帯端末1(8”)とLTE通信カード2(14)とは近距離無線通信のペアリングを完了しておく。
【0127】
S55.携帯端末1(8”)は、LTE通信カード1(14)に対してLTE2発信を行なう。具体的には携帯端末1(8”)のBT通信部7”からLTE通信カード1(14)のBT通信部148に対し、ATDコマンド(LTE2発呼コマンド)を送信する。
【0128】
S56.LTE通信カード1(14)は、着信した通信要求が自身のLTE1の番号ではなかったので、LTE通信カード2(14)へLTE通信カード間での通信を確立する。
【0129】
S57.LTE通信カード2(14)は、自身と相互にLTE連携状態にある携帯端末2(8”)に着信通知を行なう。
【0130】
S58.携帯端末2(8”)は、LTE通信カード2(14)に対し、着信応答を送信する。
【0131】
S59.LTE通信カード2(14)は、LTE通信カード1(14)に対し、携帯端末2(8”)の着信応答を送信する。
【0132】
以上の発信操作受付手順は、携帯端末1(8”)の表示画面でLTE通信カード間での通信が確立したことを知ることができる。また、パソコン操作者との通信をLTE通信カードを介在して行なうことができる。
【0133】
なお、図14においては、LTE通信カード1(14)はパソコン16に装着され、LTE通信カード2(14)はパソコン17に装着されている状態を示すが、図12にて示したようにUSBコードで接続されている状態もある。
【0134】
図15は、本発明による利用者からの発信操作受付シーケンス図(実施例3)である。以下に、図12を参照しながらBT通信を使用する発呼処理の手順を説明する。この実施例3の発明は、携帯端末に「LTE通信カード連携」機能を追加することによりLTEカード通信を通常と同じ手順で実現するものである。
【0135】
S60.自携帯端末8”の発信着信監視部87”は、利用者からの発信先電話番号を検出し、LTEカード連携部89”に対して発信を知らせる。
【0136】
S61.LTEカード連携部89”は、受信した発信先電話番号から電話帳管理部85”を参照し、発信先の携帯端末がLTE向け発信であるか否かを判断する。
【0137】
S62.前述のS61にて、発信先の携帯端末がLTE向け発信であれば、BT(Bluetooth)通信による発呼処理を行う。
【0138】
S63.前述のS61にて、発信先の携帯端末がLTE向け発信で無ければ、第三世代方式による発呼処理を行う。
【0139】
以上の工程により、本発明の携帯端末の連携方法は、第三世代通信方式対応の携帯端末8”の利用者からの発信操作受付シーケンスにて、発信先の携帯端末がLTE向けて発信を自動的に選択して、BT(Bluetooth)アドレスを用いて発信操作受付処理を行う。
【0140】
図16は、本発明によるBT通信の発呼処理シーケンス図(実施例3)である。以下に、図12を参照しながらBT通信を使用する発呼処理の手順を説明する。
【0141】
S64.自携帯端末8”のLTEカード連携部89”は、BT呼制御通信部88”に対し、LTE番号の発呼依頼を行なう。
【0142】
S65.BT呼制御通信部88は、ペアリング完了済LTEカード連携部89のBT呼制御通信部145に対し、ATDコマンド(発呼コマンド)を送信する。
【0143】
S66.ペアリング完了済LTEカード14のBT呼制御通信部145は、ATDコマンド(発呼コマンド)を受信すると、LTEカード連携部144に知らせるとともに、BT呼制御通信部88にOKコマンドを返送する。
【0144】
S67.LTEカード連携部144は、電話部143に発呼依頼をする。
【0145】
S68.BT呼制御通信部145は、自携帯端末8”のBT呼制御通信部88”に対し、CIEVコマンド(呼び出し開始コマンド)を送信する。
【0146】
S69.自携帯端末8”のBT呼制御通信部88”は、LTEカード連携部89”に対し、呼出中通知を通知する。
【0147】
S70.LTEカード連携部89”は、呼出中通知を自携帯端末8”の画面に表示する。
【0148】
S71.一方、ペアリング完了済LTEカード14のLTEカード連携部144は、電話部143(LTE方式)からの接続通知を監視する。
【0149】
S72.ペアリング完了済LTEカード14のLTEカード連携部144は、利用者からのCALL−CONN(呼接続通知)があったか否かを監視し続ける。
【0150】
S73.前述のS72にて、LTEカード連携部144が、利用者からの呼接続通知を受信すると、BT呼制御通信部145に対し、「接続通知」を通知する。
【0151】
S74.ペアリング完了済LTEカード14のBT呼制御通信部145は、自携帯端末8”のBT呼制御通信部88”に対し、CIEVコマンド(接続コマンド)を送信する。
【0152】
S75.自携帯端末8”のBT呼制御通信部88”は、LTEカード連携部89”に対し、「接続通知」を通知する。
【0153】
S76.自携帯端末8”のLTEカード連携部89”は、通話開始通知を自携帯端末8”の画面に表示する。
【0154】
以上の工程により、本発明の携帯端末の連携方法は、第三世代通信方式対応の携帯端末8”の利用者からの発信操作受付シーケンスにて、近距離無線通信規格の通信方式であるBT(Bluetooth)通信を使用して、ペアリング完了済のLTEカードの連携部を経由して発信先携帯端末と同一LTE番号の携帯端末との接続ができる。
【0155】
それにより、自携帯端末8”の利用者は、発信先電話番号の携帯端末の契約しているLTE方式の通信サービスを利用できるとともに、異なるLTE1通信方式、LTE2通信方式にも乗り換えが可能となる。
【0156】
図17は、本発明による利用者からの発信操作受付フローチャート(実施例3)である。以下に、図12を参照しながら利用者からの発信操作受付処理の手順を説明する。
【0157】
S77.自携帯端末8”のLTEカード連携部89”は、利用者からの発信先電話番号を受付ける。
【0158】
S78.この発信先電話番号に対応するメールアドレスを電話帳管理部85”から取得する。
【0159】
S79.自携帯端末8”のLTEカード連携部89”は、前述のS78で取得した発信先電話番号に対応する通信方式がLTE通信方式であるか否かを判断する。
【0160】
S80.自携帯端末8”のLTEカード連携部89”は、前述のS79にてLTE通信方式であるのを判断すると、電話帳17からペアリングカードのBTアドレスを取得する。
【0161】
S81.自携帯端末8”のLTEカード連携部89”は、BT呼制御通信部88”に発呼依頼を行なう。
【0162】
S82.自携帯端末8”のLTEカード連携部89”は、前述のS79にてLTE通信方式で無いと判断すると、電話部(第三世代通信方式)84”に発呼依頼を行なう。
【0163】
以上の工程により、第三世代通信方式対応の携帯端末は、利用者からの発信操作受付の都度、発信先電話番号に対応するLTE通信方式であるか否かを電話帳管理部85”を経由して電話帳18から取得する。そして、該当する発信先携帯端末への接続は、ペアリングカードのBT(Bluetooth)アドレスを取得することにより発呼依頼ができる。
【0164】
図18は、本発明によるBT通信の呼制御フローチャート(実施例3)である。以下、図12参照しながらBT(Bluetooth)通信による呼制御処理の手順を説明する。
【0165】
S83.BT呼制御通信部88”は、BT(Bluetooth)近距離通信規格による発呼依頼を受付ける。
【0166】
S84.BT呼制御通信部88”は、ペアリング完了済LTE通信カード14のBT呼制御通信部145に対し、ATDコマンド(発呼コマンド)を送信する。
【0167】
S85.BT呼制御通信部88”は、ペアリング完了済LTE通信カード14のBT呼制御通信部145からの呼び出し開始コマンドが受信されるまで、呼び出し開始コマンドを監視し続ける。
【0168】
S86.BT呼制御通信部88”は、前述のS85にて、呼び出し開始コマンドの受信が確認されると、音声接続開始依頼をLTEカード連携部89”へ通知する。
【0169】
S87.BT呼制御通信部88”は、LTEカード連携部89”からの接続通知が受信されるまで、監視し続ける。
【0170】
S88.BT呼制御通信部88”は、前述のS87にて、ペアリング音声接続開始依頼通知を受信すると、ペアリング完了済LTE通信カード14のBT呼制御通信部145に対し、AUDIO-connection(音声接続)の要求を行う。
【0171】
以上の工程により、第三世代通信方式に対応する自携帯端末8”は、近距離無線通信規格の通信方式であるBT(Bluetooth)通信を使用して、LTE連携部を介して発信先電話番号の携帯端末との接続が確立される。
【0172】
図19は、電話帳の内容(実施例3)である。電話帳18には、3GPP(第三世代携帯電話システム)方式のサービス形態に登録済みの自携帯端末8”の利用者が予め登録しておいた自プロフィール181、予めLTE通信カードとのペアリング完了済みのペアリングカード182、及び名前:Aさん、Bさん・・・が格納されている。
【0173】
それぞれに格納されている内容は、以下の通りである。
【0174】
自プロフィール181には、電話番号と3GPP(第三世代携帯電話システム)方式である表示を有し、ペアリングカード182には、BT(Bluetooth)アドレス、LTE
(Long Term Evolution)番号、およびLTE方式である表示を有し、名前:Aさん183には、Aさんの名前,電話番号、およびLTE番号を有する。
【0175】
以上により、次世代通信方式対応の自携帯端末8”は、電話帳に記録されているペアリングカード1(182)のBTアドレスおよびLTE番号の確認ができ、且つ、発信先電話番号に対応して記録されているLTE番号の確認により、ペアリング完了済LTEカードを連携させて、発信先携帯端末のLTE通信方式に合致した通信接続ができる。
【符号の説明】
【0176】
1 無線制御部
1a 無線制御CPU
1b 無線モデム部
1c CPU間通信部
1d チャネルコーデック部
1e メモリ
1f PCM部
1g UIM I/F
2 システム制御部
2a システムCPU
2b CPU間通信部
2c CPU間通信部
2d メモリ
3 周辺インタフェース制御部
3a リアルタイムCPU
3b CPU間通信部
3c メモリ
3d BT制御部
4 無線送受信部
5 オーディオ入力出力部
6 UIMカード
7 BT通信部
8 自携帯端末
8a 無線機能部
8b システム機能部
8c 周辺インタフェース機能部
81 無線制御部(通信方式1)
82 音声チャネル切替え部
83 BT音声通信部
84 電話部(通信方式1)
85 電話帳管理部
86 複数端末通信連携部
87 発信着信監視部
88 BT呼制御通信部
9 ペアリング完了済携帯端末
9a 無線機能部
9b システム機能部
9c 周辺インタフェース機能部
91 無線制御部(通信方式2)
92 音声チャネル切替え部
93 BT音声通信部
94 電話部(通信方式2)
95 電話帳管理部
96 複数端末通信連携部
97 発信着信監視部
98 BT呼制御通信部
10 電話帳
10a 名前:Aさん
10b 名前:Bさん
10z 自プロフィール
11 通信方式2用携帯端末
11a BT音声通信部
11b BT呼制御通信部
12 通信方式3用携帯端末
12a BT音声通信部
12b BT呼制御通信部
13 電話帳
13a 名前:Aさん
13b 名前:Bさん
13c 名前:Cさん
131 自プロフィール
132 ペアリング端末1
132 ペアリング端末2
14 LTE通信カード
14a 無線機能部
14b システム機能部
14c 周辺インタフェース機能部
141 無線制御部(LTE通信方式)
142 ユーザデータコーデック
143 電話部(LTE通信方式)
144 LTEカード連携部
145 BT呼制御通信部
146 USB通信部
147 無線送受信部(LTE通信方式)
148 BT通信部
149 プロセッサ
15 パソコン
15a 画像・音声機能部
15b 周辺インタフェース機能部
151 ディスプレイ制御部
152 リアルタイム動画像通信部
153 オーディオ制御部
154 USB通信部
155 プロセッサ
156 記憶部
157 ディスプレイ
16 LTE通信カード1対応パソコン
17 LTE通信カード2対応パソコン
18 電話帳
181 自プロフィール
182 ペアリングカード1
183 名前:Aさん


【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の通信端末との無線接続を行う第一の通信部を備えた通信端末であって、
前記他の通信端末の通信識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第一の記憶手段と、
発呼先端末の端末識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第二の記憶手段と、制御部と、を備え、
前記制御部は、
発呼指示に含まれる端末識別子に対応する通信事業者識別子を前記第二の記憶手段から抽出し、
抽出された前記通信事業者識別子と同一の通信事業者識別子が対応付けられている通信識別子を前記第一の記憶手段から抽出し、抽出された前記通信識別子で識別される他の通信端末に対して前記第一の通信部を介して発呼要求を送信することを特徴とする通信端末。
【請求項2】
基地局との無線接続を行う第二の通信部と、
自端末の通信事業者識別子を記憶する第三の記憶手段と、を備え、
前記制御部は、
抽出された前記通信事業者識別子と前記第三の記憶手段に記憶された通信事業者識別子とが一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合には、前記基地局に対して前記第二の通信部を介して発呼要求を送信することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
他の通信端末との無線接続を行う第一の通信部を備えた通信端末であって、
前記他の通信端末の通信識別子と通信方式識別子とを対応付けて記憶する第一の記憶手段と、
発呼先端末の端末識別子と通信方式識別子とを対応付けて記憶する第二の記憶手段と、制御部と、を備え、
前記制御部は、
発呼指示に含まれる端末識別子に対応する通信方式識別子を前記第二の記憶手段から抽出し、
抽出された前記通信方式識別子と同一の通信方式識別子が対応付けられている通信識別子を前記第一の記憶手段から抽出し、抽出された前記通信識別子で識別される他の通信端末に対して前記第一の通信部を介して発呼要求を送信することを特徴とする通信端末。
【請求項4】
他の通信端末との無線接続を行なう第一の通信部を備えた通信端末であって、
前記他の通信端末の通信識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第一の記憶手段と、
発呼先端末の端末識別子と通信事業者識別子とを対応付けて記憶する第二の記憶手段と、制御部と、を備えた通信端末により実行される発呼要求プログラムであって、
前記通信端末に、
発呼指示に含まれる端末識別子に対応する通信事業者識別子を前記第二の記憶装置から抽出し、
抽出された前記通信事業者識別子と同一の通信事業者識別子が対応付けられている通信識別子を前記第一の記憶手段から抽出し、抽出された前記通信識別子で識別される他の通信端末に対して前記第一の通信部を介して発呼要求を送信する処理を実行させることを特徴とする発呼要求プログラム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−205157(P2012−205157A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69019(P2011−69019)
【出願日】平成23年3月26日(2011.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.EZweb
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】