通信端末
【課題】 特定のサービスを受けるための情報をスルー画上に重畳表示することができる通信端末を提供する。
【解決手段】 被写体を撮影する撮影部２３と、前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部２４と、自己位置を測定する自己位置測定部１０と、サービスの提供を受けるための検索条件を設定する検索条件設定部と、前記自己位置に基づいて検索範囲を定める検索範囲設定部と、前記検索条件及び前記検索範囲を外部装置に対して送信する送信部４８と、前記検索条件及び前記検索範囲に基づく検索結果を受信する受信部４８と、前記検索結果に基づいて前記スルー画上の前記サービスの提供場所に対して前記サービスを示す画像を重畳表示する表示制御部２２とを備える。
【解決手段】 被写体を撮影する撮影部２３と、前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部２４と、自己位置を測定する自己位置測定部１０と、サービスの提供を受けるための検索条件を設定する検索条件設定部と、前記自己位置に基づいて検索範囲を定める検索範囲設定部と、前記検索条件及び前記検索範囲を外部装置に対して送信する送信部４８と、前記検索条件及び前記検索範囲に基づく検索結果を受信する受信部４８と、前記検索結果に基づいて前記スルー画上の前記サービスの提供場所に対して前記サービスを示す画像を重畳表示する表示制御部２２とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、通信端末に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
画像データのプリント注文を行うことができる撮像装置が知られている（例えば、特許文献１参照。）この撮像装置においては、撮像装置に設けられた通信機能を利用して画像データのプリント注文を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００７−３０４６９７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、この撮像装置においては、画像データのプリント等のサービスを受けるための情報を予め登録した店舗以外の場所に送信するためには、店舗を再度検索し登録し直さなければならず手間が必要であった。
【０００５】
本発明の目的は、特定のサービスの提供を受けるための情報をスルー画上に重畳表示することができる通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る通信端末は、被写体を撮影する撮影部と、前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部と、自己位置を測定する自己位置測定部と、サービスの提供を受けるための検索条件を設定する検索条件設定部と、前記自己位置に基づいて検索範囲を定める検索範囲設定部と、前記検索条件及び前記検索範囲を外部装置に対して送信する送信部と、前記検索条件及び前記検索範囲に基づく検索結果を受信する受信部と、前記検索結果に基づいて前記スルー画上の前記サービスの提供場所に対して前記サービスを示す画像を重畳表示する表示制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
本発明に係る通信端末によれば、特定のサービスの提供を受けるための情報をスルー画上に重畳表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラの特定のサービスの提供を受けるための処理を示すフローチャートである。
【図３】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図４】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図５】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図６】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図７】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明の実施の形態に係る通信端末についてデジタルカメラを例に説明する。図１は、実施の形態に係るデジタルカメラのシステム構成を示すブロック図である。デジタルカメラ２は、ＣＰＵ８を備え、ＣＰＵ８にはＧＰＳ衛星から受信した信号に基づいて自己位置を測定するＧＰＳ１０、自己位置を基準としたデジタルカメラ２の撮影方位を計測する方位センサ１４、水平面に対するデジタルカメラ２の傾斜角度を測定する傾斜角センサ１６、音声を取得するマイク及び音声を出力するスピーカ等を備える音声入出力部１８、ＵＳＢ機器を接続するＵＳＢポート２０、スルー画や地図等を表示するＬＣＤ表示部２２の表示制御を行う表示制御部２４、透明電極により構成されＬＣＤ表示部２２に表示された画面に対する入力操作を受け付けるタッチパネル２６、鏡筒部２８内に設けられた一部のレンズを駆動するモータ制御部３０、鏡筒部２８内に設けられたレンズを介して被写体を撮像するＣＣＤ或いはＣＭＯＳ等により構成される撮像素子３２、撮像素子３２から出力された撮像信号に対して図示しないＡ／Ｄ変換部によりＡ／Ｄ変換を行い生成された画像データに対してホワイトバランス調整等の画像処理を行う画像処理部３６、ＧＰＳ１０により測定した位置情報や方位センサ１４により計測した方位情報を記憶する情報記憶部３８、使用者の氏名、電話番号、メールアドレス等を記憶する個人情報記憶部４０、フォルダ内にＥｘｉｆ等の所定のファイル形式で画像データを記憶するメモリカード４４、ＬＣＤ表示部２４における表示、制御等を行うプログラムを格納するプログラムメモリ４６、Bluetooth、Ｗｉ−Ｆｉ、３Ｇ、ＬＴＥ等の通信方式によりインターネット等のネットワークを介してｗｅｂサーバとの間で画像データの送信、検索結果の受信等を行う無線通信部４８、画像データを解析し検索条件を抽出する画像解析部５０、プログラムブート用のメモリであるフラッシュメモリ５２、作業用のメモリであるＳＤＲＡＭ５４が接続されている。
【００１０】
次に、図２に示すフローチャートを参照して本実施の形態に係るデジタルカメラの特定のサービスの提供を受けるための処理について説明する。図示しない電源ボタンにより電源がオンにされると（ステップＳ１）、ＣＰＵ８は、撮像素子３２による被写体の撮影を開始し、スルー画をＬＣＤ表示部２４に表示する（ステップＳ２）。次に図示しないレリーズボタンまたはタッチパネル２６を用いて撮影指示が行われると被写体の撮影を行う（ステップＳ３）。このときＣＰＵ８は、ＧＰＳ１０により測定した自己位置情報及び方位センサ１４により計測した方位情報を情報記憶部３８に一時的に記憶し、撮影により生成された画像データに個人情報記憶部４０に記憶された電話番号、メールアドレスを付加しＥｘｉｆ等の所定のファイル形式によりメモリカード４４に記憶する。また、表示制御部２２は、撮影した画像をスルー画上にサムネイル形式で重畳表示する（ステップＳ４）。
【００１１】
次に、ＣＰＵ８は使用者により特定のサービスの提供を受けるためのモードが選択されたか否かの判定を行う（ステップＳ５）。特定のサービスの提供を受けるためのモードが選択されていない場合にはステップＳ２に示す処理に戻る。
【００１２】
一方、特定のサービスを受けるためのモードが選択された場合には、ステップＳ６〜Ｓ１６に示す検索処理を行う。例えば、ＬＣＤ表示部２４にモード選択の開始を示すアイコンが表示されている場合に、タッチパネル２６を用いて使用者により当該アイコンがタッチされる等所定の操作が行われると、表示制御部２２はモード選択用のメニューをＬＣＤ表示部２４に表示する。ここで、モード選択用のメニューには指定した画像のプリントを注文する「プリントモード」、車等の修理を依頼する「修理モード」、病院や診療所を探すための「診察モード」、電子機器等の販売価格を比較するための「価格調査モード」等のモードが表示される。
【００１３】
使用者によりモード選択用のメニューからモードが選択されると、ＣＰＵ８は選択されたモードがプリントモードであるか否かを判定する（ステップＳ６）。即ち、プリントモードの場合には画像を用いた検索条件の設定の必要はないため、ステップＳ１１に示す処理に進む。一方、修理モードの場合にはディーラーや故障箇所を特定するために画像を用いた検索条件の設定が必要であるため、診察モードの場合には検索すべき診療科を特定するために画像を用いた検索条件の設定が必要であるため、価格調査モード場合には電子機器の種類、型番等を特定するために検索条件の設定が必要であるため、ステップＳ７に示す処理に進む。
【００１４】
画像を用いた検索条件の設定が必要である場合には、画像解析部５０は使用者によりタッチパネル２６を用いて選択されたサムネイル画像に基づく画像データについて解析を行い（ステップＳ７）、検索条件の抽出ができたか否かを判定する（ステップＳ８）。
【００１５】
ＣＰＵ８は、検索条件の抽出ができた場合には当該条件及びＧＰＳ１０により測定した使用者の現在の自己位置から１ｋｍの範囲内であり、方位センサ１４により計測したＬＣＤ表示部２４に表示されているスルー画の撮影方位を含む所定の範囲等予め定められた範囲を検索条件として設定する（ステップＳ１１）。
【００１６】
一方、検索条件の抽出ができなかった場合には、ＬＣＤ表示部２４において検索条件が抽出可能な画像の撮影を要求する表示を行う（ステップＳ９）。即ち、修理モードにおいてはメーカー名や故障箇所の撮影を要求する表示を行い、診察モードにおいては患部の撮影を要求する表示を行い、価格調査モードの場合には電子機器の全体像または型番の撮影を要求する表示を行う。使用者により撮影が行われると（ステップＳ１０）、ステップＳ７の処理に戻る。
【００１７】
また、プリントモードの場合にはサムネイル画像を用いた検索条件の設定が必要ないため（ステップＳ６：Ｎ）、プリントサービスを行う店舗及びＧＰＳ１０により測定した使用者の現在の自己位置から１ｋｍの範囲内であり、方位センサ１４により計測されたＬＣＤ表示部２４に表示されているスルー画の撮影方位を含む範囲等予め定められた範囲を検索条件として設定する（ステップＳ１１）。
【００１８】
次に、設定した検索条件を無線通信部４８を介してインターネット上に存在するサーバ等の外部装置に送信する（ステップＳ１２）。送信した検索条件に対する検索結果、即ち、検索条件として設定された範囲内に存在する検索条件として設定したサービスの提供者を示す情報を受信すると（ステップＳ１３）、検索結果で示されるサービスの提供者の数が多いか否かの判定を行う（ステップＳ１５）。例えば、後述する検索結果表示画像６６（図５参照）に表示可能な検索結果の数よりも多いか否かにより判定を行う。次に、検索結果が多い場合には検索結果の絞り込みを行う（ステップＳ１４）。
【００１９】
ステップＳ１４に示す検索結果の絞り込みは、ステップＳ１１において検索条件とした予め定められた範囲を狭めて絞り込んでもよいし、ＬＣＤ表示部２４において表示しているスルー画６０（図３参照）の画角の範囲を変更して絞り込んでもよいし、検索で用いたキーワードを増やすことにより絞り込んでもよい。
【００２０】
次に、ＣＰＵ８は表示制御部２２を制御して、図３に示すようにスルー画６０に対して検索結果に基づいてサービスの提供者の場所に当該サービスの提供者が提供するサービスを示すアイコン６５の重畳表示を行う。ここで、図３〜図７は、プリントモードが選択された場合のＬＣＤ表示部２４の表示状態を示す図である。
【００２１】
図３においてはアイコン６５の他に、スルー画６０に対してプリントサービスの依頼対象となる画像データに基づくサムネイル画像６１ａ〜６１ｆ、地図情報６２を重畳表示している。地図情報６２中には、ＧＰＳ１０により測定した使用者の現在位置を示す位置画像６３ａ、方位センサ１４により測定したスルー画６０の撮影方位を示す矢印６３ｂ、検索結果に基づいて地図上におけるサービスの提供者の位置及び提供されるサービスの内容を示すマーカ６４が表示されている。ここで、地図情報６２に用いる地図データは、プログラムメモリ４６に格納されているものを用いてもよいし、無線通信部４８を介してインターネット上に存在するサーバ等の外部装置からダウンロードして用いてもよい。
【００２２】
ここで、地図情報６２中にも検索結果を示しているため、例えば、スルー画６０の画角内に検索結果を示すアイコン６５が表示されていないが、地図情報６２には検索結果に基づくマーカ６４が表示されている場合に地図情報６２を参照してスルー画６０の撮影方位を変更しスルー画６０中にアイコン６５を表示させることができる。
【００２３】
ステップＳ１４に示す検索結果の絞り込み処理において、スルー画６０の画角の範囲を変更して検索結果の絞り込みを行う場合には、使用者はズーム操作を行うことによりスルー画６０の画角を変更し検索結果の絞り込みを行う。即ち、図３に示すようにＬＣＤ表示部２４における表示が行われている状態において使用者によるズーム操作が行われると、ＣＰＵ８は表示制御部２２を制御して図４に示すようにスルー画６０の画角を変更し、変更されたスルー画６０の画角の範囲内に存在するサービスの提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行う。
【００２４】
なお、図４においては使用者によるズーム操作が行われた場合にズーム操作に応じて地図情報６２に示される地図の縮尺を変更する例を示しているが、ズーム操作に伴う地図の縮尺の変更を行なわない構成としてもよい。即ち、図４に示すスルー画６０に対して図３に示す地図情報６２をそのまま重畳表示する構成としてもよい。
【００２５】
検索結果の絞り込みを所定数以下まで行い、ステップＳ１５において検索結果で示されるサービスの提供者の数が多くないと判定すると、図５に示すように、図３及び図４で示す地図情報６２に代えて検索結果画像６６をスルー画６０に対して重畳表示する（ステップＳ１６）。ここで、図５においてはプリントモードにおけるアイコン６５及び検索結果画像６６を表示しているため、検索結果画像６６にはＡ，Ｂ，Ｃ等のプリントサービス提供者の店舗名等の名称、プリントサービス提供者のｅ−ｍａｉｌアドレスや住所等のアドレス及び電話番号等のサービス提供者情報６８が表示されている。また、スルー画６０に重畳表示されているアイコン６５に対してＡ，Ｂ，Ｃ等のサービス提供者の名称が表示されている。
【００２６】
図５に示す表示上において、使用者がタッチパネル２６を用いてサムネイル画像をタッチし、検索結果画像６６に対してドラックアンドドロップを行うと、ＣＰＵ８は検索結果画像６６により示されたサービス提供者に対して条件提示の依頼を行うか、発注等を行うかを判定する（ステップＳ１７）。例えば、表示された検索結果画像６６に示されるサービスの提供者が１件である場合や使用者が予め定めたサービスの提供者が検索結果に含まれる場合等において見積もり等が不要である場合には発注を行うためにステップＳ２２に示す処理に進み、それ以外の場合には条件提示の依頼を行うためステップＳ１８に示す処理に進む。なお、使用者によりドラックアンドドロップが行われたサムネイル画像はスルー画上の元の位置に重畳表示した状態としておく。
【００２７】
条件提示の依頼を行う場合には、選択されているモードに応じてサービス提供者から提示を受けたい条件について送信する（ステップＳ１８）。プリントモードにおいてはサービスを提供を行う店舗等に対して価格、納期、営業時間等の条件の提示を依頼し、修理モードにおいてはサービスの提供を行う修理工場やディーラーに対して修理にかかる日数、価格等の条件の提示を依頼し、診察モードにおいてはサービスの提供を行う病院や診療所に対して診療時間、待ち時間等の条件の提示を依頼し、価格調査モードにおいてはサービスの提供を行う店舗等に対して価格、在庫の有無、付与されるポイント等の条件の提示を依頼する。
【００２８】
ここで、条件提示の依頼を行う際には、ドラックアンドドロップが行われたサムネイル画像に基づく画像データも送信する。これによりＥｘｉｆ等のファイル形式により画像データに付加された使用者の電話番号、メールアドレス等の送信を行うことができる。なお、画像データとは別に個人情報記憶部４０に記憶された使用者の電話番号、メールアドレス等を送信してもよい。また、ＧＰＳ１０により測定された送信時の使用者の位置情報を送信してもよい。
【００２９】
次に、条件提示の依頼に対する条件の回答を受信する（ステップＳ１９）。なお、この回答はサービス提供者のサーバから条件提示の依頼に対して送信された回答でもよいし、Ｗｅｂ上で検索を行うことにより取得した条件に関する情報でもよい。
【００３０】
次に、ステップＳ１８における条件提示の依頼を行ってから所定期間内に受信した条件について、使用者の所望の条件を満たすものがあるか否か判定を行う（ステップＳ２０）。
【００３１】
ここで、プリントモードにおいては提示された価格、納期、営業時間、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いて判定を行う。また、これらの条件に優先順位を付してもよい。例えば、優先度が最も高い条件において同等の回答が複数のプリントサービス提供者から得られた場合に、次に優先度が高い条件を用いて判定を行う。
【００３２】
また、修理モードが選択されている場合においては提示された修理にかかる日数、価格、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いて判定を行う。また、診察モードが選択されている場合においては提示された診療時間、待ち時間、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いては判定を行う。また、価格調査モードが選択されている場合においては提示された価格、在庫の有無、付与されるポイント、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いて判定を行う。なお、使用者の現在位置からの距離を判定に用いる場合には、ステップＳ１３における検索結果からサービスの提供者の所在地を抽出しＧＰＳ１０により測定した使用者の現在位置との距離を算出して判定に用いてもよいし、ステップＳ１３においてサービスの提供者の所在地についても条件として提示を依頼することにより受信した回答に含まれる所在地とＧＰＳ１０により測定した使用者の現在位置との距離を算出して判定に用いてもよい。
【００３３】
受信した条件中に使用者の所望の条件を満たすものがない場合には（ステップＳ２０：Ｎ）、納期の短縮が可能か否か、金額を下げることが可能か否か等について再回答の依頼を送信し（ステップＳ２１）、ステップＳ１９に示す処理に戻る。
【００３４】
一方、使用者の所望の条件を満たすものがある場合には（ステップＳ２０：Ｙ）、ＣＰＵ８は発注等の処理を行い（ステップＳ２２）、処理を終了する。このとき、所望の条件を満たすものが複数ある場合にはＣＰＵ８は使用者にとって有利な検索結果を１つ選択し、選択したサービスの提供者に対して発注等の処理を行ってもよいし、図６に示す回答条件画像７０に表示されたサービス提供者情報６８または条件７２に対する使用者によるタッチ操作またはサムネイル画像のドラッグアンドドロップが行われると発注等の処理を行ってもよい。
【００３５】
ここで、ステップＳ２２に示す処理は、プリントモードにおいてはプリントサービスの提供者に対してプリントの発注を行い、修理モードにおいては修理工場またはディーラー等のサービスの提供者に対して修理の依頼を行い、診察モードにおいては病院や診療所等のサービスの提供者に対して診察の予約を行い、価格調査モードにおいては店舗等のサービスの提供者に対して商品の取り置きの依頼を行う。
【００３６】
ステップＳ１７において発注等を行う判定を行った場合には、ステップＳ２２に示す発注等を行い、処理を終了する。
【００３７】
なお、図７に示すようにステップＳ２２に示す処理を行った後に発注等の処理が正常に受け付けられた旨の応答をサービスの提供者のサーバから受信し、スルー画６０に対して確認画像７４を重畳表示してもよい。図７においてはサービスの提供者Ａに対して発注を行った場合の確認画像７４を示している。
【００３８】
本実施の形態に係るデジタルカメラによれば、特定のサービスの提供を受けるための情報をスルー画上に重畳表示することができる。また、サービスの提供者の場所を容易に確認することができる。
【００３９】
また、使用者が提供を受けたいサービスについて複数のサービスの提供者から条件の提示を受けることができる。従って、使用者にとって有利な条件で発注等を行うことができる。例えば、プリントモードにおいては、短納期、低料金での発注が可能となる。
【００４０】
また、デジタルカメラが通信部を備えるため、ＰＣ等の外部装置に接続することなく１つの端末で使用者の所望のサービスの提供を受けるための処理を行うことができる。
【００４１】
なお、上述の実施の形態においては、使用者によりモード選択用のメニューから特定のサービスの提供を受けるためのモードが選択された場合に検索処理を行う構成を説明したが、このモード選択を画像に基づいて行うようにしてもよい。即ち、上述のモード選択の開始を示すアイコンがタッチされた後に、タッチパネル２６を用いて使用者によりタッチされたサムネイル画像に基づく画像データを画像解析部５０により解析し、画像の主要被写体が車の全体または一部である場合には、修理モードであると判定し、主要被写体が患部等の人体の一部である場合には診察モードであると判定し、主要被写体が電子機器または製品の型番等である場合には価格調査モードであると判定し、主要被写体がプリントサービスを行う店舗である場合にはプリントモードであると判定することによりモード選択を行うようにしてもよい。また、この場合において主要被写体が修理モード、診察モード、価格調査モードの何れにも該当しないと判定した場合にプリントモードの選択を行うようにしてもよい。
【００４２】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対してｅ−ｍａｉｌアドレス、住所等のアドレス、電話番号等のサービス提供者情報６８を含む検索結果画像６６の重畳表示を行うことにより検索結果を表示する構成（図３参照）を例に説明したが、サービス提供者情報６８を地図情報６２中に表示したマーカ６４の近傍またはスルー画６０に表示されたアイコン６５の近傍に表示してもよい。
【００４３】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対して価格、納期等の条件７２を含む回答条件画像７０を重畳表示する構成（図６参照）を例に説明したが、条件７２を地図情報６２中に表示したマーカ６４の近傍またはスルー画６０に表示したアイコン６５の近傍に表示してもよい。
【００４４】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対して確認画像７４を重畳表示する構成（図７参照）を例に説明したが、発注等の処理が正常に受け付けられた旨を地図情報６２中に表示したマーカ６４の近傍またはスルー画６０に表示したアイコン６５の近傍に表示してもよい。
【００４５】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対して６枚のサムネイル画像６１ａ〜６１ｆを重畳表示する例を示したが、サムネイル画像の表示枚数は６枚に限られるものではなく、任意枚数のサムネイル画像を表示することができる。
【００４６】
また、上述の実施の形態においては、図２のステップＳ１４に示す検索結果の絞り込み処理において、使用者のズーム操作に応じてスルー画６０の画角を変更して検索結果の絞り込みを行う構成について説明したが、図３に示すスルー画６０に重畳表示された地図情報６２に表示される地図の縮尺を変更することにより絞り込み処理を行ってもよい。即ち、図３に示すようにＬＣＤ表示部２４における表示が行われている状態において、使用者によるタッチパネル２６を用いた地図の縮尺変更指示が行われると、図４に示すように地図情報６２に表示する地図の縮尺変更を行うと共に指定された縮尺に応じてＬＣＤ表示部２４に表示するスルー画６０の画角の変更を行ってもよい。
【００４７】
また、上述の実施の形態において、使用者のズーム操作に応じてスルー画６０の画角を変更すると、変更されたスルー画６０の画角の範囲内に存在するサービスの提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行う構成について説明したが、スルー画の撮影範囲が上下左右等に移動した場合においても移動したスルー画６０の画角の範囲内に存在するサービスの提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行ってもよい。例えば、上方向にスルー画６０の画角が移動した場合には傾斜角センサ１６により測定された傾斜角度を用いて、ビルの５階や１０階等に位置するサービス提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行う。
【符号の説明】
【００４８】
２…デジタルカメラ、８…ＣＰＵ、１０…ＧＰＳ、１４…方位センサ、２２…表示制御部、２４…ＬＣＤ表示部、２６…タッチパネル、３２…撮像素子、４８…無線通信部、５０…画像解析部、６０…スルー画、６５…アイコン
【技術分野】
【０００１】
本発明は、通信端末に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
画像データのプリント注文を行うことができる撮像装置が知られている（例えば、特許文献１参照。）この撮像装置においては、撮像装置に設けられた通信機能を利用して画像データのプリント注文を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００７−３０４６９７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、この撮像装置においては、画像データのプリント等のサービスを受けるための情報を予め登録した店舗以外の場所に送信するためには、店舗を再度検索し登録し直さなければならず手間が必要であった。
【０００５】
本発明の目的は、特定のサービスの提供を受けるための情報をスルー画上に重畳表示することができる通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明に係る通信端末は、被写体を撮影する撮影部と、前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部と、自己位置を測定する自己位置測定部と、サービスの提供を受けるための検索条件を設定する検索条件設定部と、前記自己位置に基づいて検索範囲を定める検索範囲設定部と、前記検索条件及び前記検索範囲を外部装置に対して送信する送信部と、前記検索条件及び前記検索範囲に基づく検索結果を受信する受信部と、前記検索結果に基づいて前記スルー画上の前記サービスの提供場所に対して前記サービスを示す画像を重畳表示する表示制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
本発明に係る通信端末によれば、特定のサービスの提供を受けるための情報をスルー画上に重畳表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
【図１】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図２】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラの特定のサービスの提供を受けるための処理を示すフローチャートである。
【図３】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図４】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図５】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図６】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【図７】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのＬＣＤ表示部に表示する画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明の実施の形態に係る通信端末についてデジタルカメラを例に説明する。図１は、実施の形態に係るデジタルカメラのシステム構成を示すブロック図である。デジタルカメラ２は、ＣＰＵ８を備え、ＣＰＵ８にはＧＰＳ衛星から受信した信号に基づいて自己位置を測定するＧＰＳ１０、自己位置を基準としたデジタルカメラ２の撮影方位を計測する方位センサ１４、水平面に対するデジタルカメラ２の傾斜角度を測定する傾斜角センサ１６、音声を取得するマイク及び音声を出力するスピーカ等を備える音声入出力部１８、ＵＳＢ機器を接続するＵＳＢポート２０、スルー画や地図等を表示するＬＣＤ表示部２２の表示制御を行う表示制御部２４、透明電極により構成されＬＣＤ表示部２２に表示された画面に対する入力操作を受け付けるタッチパネル２６、鏡筒部２８内に設けられた一部のレンズを駆動するモータ制御部３０、鏡筒部２８内に設けられたレンズを介して被写体を撮像するＣＣＤ或いはＣＭＯＳ等により構成される撮像素子３２、撮像素子３２から出力された撮像信号に対して図示しないＡ／Ｄ変換部によりＡ／Ｄ変換を行い生成された画像データに対してホワイトバランス調整等の画像処理を行う画像処理部３６、ＧＰＳ１０により測定した位置情報や方位センサ１４により計測した方位情報を記憶する情報記憶部３８、使用者の氏名、電話番号、メールアドレス等を記憶する個人情報記憶部４０、フォルダ内にＥｘｉｆ等の所定のファイル形式で画像データを記憶するメモリカード４４、ＬＣＤ表示部２４における表示、制御等を行うプログラムを格納するプログラムメモリ４６、Bluetooth、Ｗｉ−Ｆｉ、３Ｇ、ＬＴＥ等の通信方式によりインターネット等のネットワークを介してｗｅｂサーバとの間で画像データの送信、検索結果の受信等を行う無線通信部４８、画像データを解析し検索条件を抽出する画像解析部５０、プログラムブート用のメモリであるフラッシュメモリ５２、作業用のメモリであるＳＤＲＡＭ５４が接続されている。
【００１０】
次に、図２に示すフローチャートを参照して本実施の形態に係るデジタルカメラの特定のサービスの提供を受けるための処理について説明する。図示しない電源ボタンにより電源がオンにされると（ステップＳ１）、ＣＰＵ８は、撮像素子３２による被写体の撮影を開始し、スルー画をＬＣＤ表示部２４に表示する（ステップＳ２）。次に図示しないレリーズボタンまたはタッチパネル２６を用いて撮影指示が行われると被写体の撮影を行う（ステップＳ３）。このときＣＰＵ８は、ＧＰＳ１０により測定した自己位置情報及び方位センサ１４により計測した方位情報を情報記憶部３８に一時的に記憶し、撮影により生成された画像データに個人情報記憶部４０に記憶された電話番号、メールアドレスを付加しＥｘｉｆ等の所定のファイル形式によりメモリカード４４に記憶する。また、表示制御部２２は、撮影した画像をスルー画上にサムネイル形式で重畳表示する（ステップＳ４）。
【００１１】
次に、ＣＰＵ８は使用者により特定のサービスの提供を受けるためのモードが選択されたか否かの判定を行う（ステップＳ５）。特定のサービスの提供を受けるためのモードが選択されていない場合にはステップＳ２に示す処理に戻る。
【００１２】
一方、特定のサービスを受けるためのモードが選択された場合には、ステップＳ６〜Ｓ１６に示す検索処理を行う。例えば、ＬＣＤ表示部２４にモード選択の開始を示すアイコンが表示されている場合に、タッチパネル２６を用いて使用者により当該アイコンがタッチされる等所定の操作が行われると、表示制御部２２はモード選択用のメニューをＬＣＤ表示部２４に表示する。ここで、モード選択用のメニューには指定した画像のプリントを注文する「プリントモード」、車等の修理を依頼する「修理モード」、病院や診療所を探すための「診察モード」、電子機器等の販売価格を比較するための「価格調査モード」等のモードが表示される。
【００１３】
使用者によりモード選択用のメニューからモードが選択されると、ＣＰＵ８は選択されたモードがプリントモードであるか否かを判定する（ステップＳ６）。即ち、プリントモードの場合には画像を用いた検索条件の設定の必要はないため、ステップＳ１１に示す処理に進む。一方、修理モードの場合にはディーラーや故障箇所を特定するために画像を用いた検索条件の設定が必要であるため、診察モードの場合には検索すべき診療科を特定するために画像を用いた検索条件の設定が必要であるため、価格調査モード場合には電子機器の種類、型番等を特定するために検索条件の設定が必要であるため、ステップＳ７に示す処理に進む。
【００１４】
画像を用いた検索条件の設定が必要である場合には、画像解析部５０は使用者によりタッチパネル２６を用いて選択されたサムネイル画像に基づく画像データについて解析を行い（ステップＳ７）、検索条件の抽出ができたか否かを判定する（ステップＳ８）。
【００１５】
ＣＰＵ８は、検索条件の抽出ができた場合には当該条件及びＧＰＳ１０により測定した使用者の現在の自己位置から１ｋｍの範囲内であり、方位センサ１４により計測したＬＣＤ表示部２４に表示されているスルー画の撮影方位を含む所定の範囲等予め定められた範囲を検索条件として設定する（ステップＳ１１）。
【００１６】
一方、検索条件の抽出ができなかった場合には、ＬＣＤ表示部２４において検索条件が抽出可能な画像の撮影を要求する表示を行う（ステップＳ９）。即ち、修理モードにおいてはメーカー名や故障箇所の撮影を要求する表示を行い、診察モードにおいては患部の撮影を要求する表示を行い、価格調査モードの場合には電子機器の全体像または型番の撮影を要求する表示を行う。使用者により撮影が行われると（ステップＳ１０）、ステップＳ７の処理に戻る。
【００１７】
また、プリントモードの場合にはサムネイル画像を用いた検索条件の設定が必要ないため（ステップＳ６：Ｎ）、プリントサービスを行う店舗及びＧＰＳ１０により測定した使用者の現在の自己位置から１ｋｍの範囲内であり、方位センサ１４により計測されたＬＣＤ表示部２４に表示されているスルー画の撮影方位を含む範囲等予め定められた範囲を検索条件として設定する（ステップＳ１１）。
【００１８】
次に、設定した検索条件を無線通信部４８を介してインターネット上に存在するサーバ等の外部装置に送信する（ステップＳ１２）。送信した検索条件に対する検索結果、即ち、検索条件として設定された範囲内に存在する検索条件として設定したサービスの提供者を示す情報を受信すると（ステップＳ１３）、検索結果で示されるサービスの提供者の数が多いか否かの判定を行う（ステップＳ１５）。例えば、後述する検索結果表示画像６６（図５参照）に表示可能な検索結果の数よりも多いか否かにより判定を行う。次に、検索結果が多い場合には検索結果の絞り込みを行う（ステップＳ１４）。
【００１９】
ステップＳ１４に示す検索結果の絞り込みは、ステップＳ１１において検索条件とした予め定められた範囲を狭めて絞り込んでもよいし、ＬＣＤ表示部２４において表示しているスルー画６０（図３参照）の画角の範囲を変更して絞り込んでもよいし、検索で用いたキーワードを増やすことにより絞り込んでもよい。
【００２０】
次に、ＣＰＵ８は表示制御部２２を制御して、図３に示すようにスルー画６０に対して検索結果に基づいてサービスの提供者の場所に当該サービスの提供者が提供するサービスを示すアイコン６５の重畳表示を行う。ここで、図３〜図７は、プリントモードが選択された場合のＬＣＤ表示部２４の表示状態を示す図である。
【００２１】
図３においてはアイコン６５の他に、スルー画６０に対してプリントサービスの依頼対象となる画像データに基づくサムネイル画像６１ａ〜６１ｆ、地図情報６２を重畳表示している。地図情報６２中には、ＧＰＳ１０により測定した使用者の現在位置を示す位置画像６３ａ、方位センサ１４により測定したスルー画６０の撮影方位を示す矢印６３ｂ、検索結果に基づいて地図上におけるサービスの提供者の位置及び提供されるサービスの内容を示すマーカ６４が表示されている。ここで、地図情報６２に用いる地図データは、プログラムメモリ４６に格納されているものを用いてもよいし、無線通信部４８を介してインターネット上に存在するサーバ等の外部装置からダウンロードして用いてもよい。
【００２２】
ここで、地図情報６２中にも検索結果を示しているため、例えば、スルー画６０の画角内に検索結果を示すアイコン６５が表示されていないが、地図情報６２には検索結果に基づくマーカ６４が表示されている場合に地図情報６２を参照してスルー画６０の撮影方位を変更しスルー画６０中にアイコン６５を表示させることができる。
【００２３】
ステップＳ１４に示す検索結果の絞り込み処理において、スルー画６０の画角の範囲を変更して検索結果の絞り込みを行う場合には、使用者はズーム操作を行うことによりスルー画６０の画角を変更し検索結果の絞り込みを行う。即ち、図３に示すようにＬＣＤ表示部２４における表示が行われている状態において使用者によるズーム操作が行われると、ＣＰＵ８は表示制御部２２を制御して図４に示すようにスルー画６０の画角を変更し、変更されたスルー画６０の画角の範囲内に存在するサービスの提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行う。
【００２４】
なお、図４においては使用者によるズーム操作が行われた場合にズーム操作に応じて地図情報６２に示される地図の縮尺を変更する例を示しているが、ズーム操作に伴う地図の縮尺の変更を行なわない構成としてもよい。即ち、図４に示すスルー画６０に対して図３に示す地図情報６２をそのまま重畳表示する構成としてもよい。
【００２５】
検索結果の絞り込みを所定数以下まで行い、ステップＳ１５において検索結果で示されるサービスの提供者の数が多くないと判定すると、図５に示すように、図３及び図４で示す地図情報６２に代えて検索結果画像６６をスルー画６０に対して重畳表示する（ステップＳ１６）。ここで、図５においてはプリントモードにおけるアイコン６５及び検索結果画像６６を表示しているため、検索結果画像６６にはＡ，Ｂ，Ｃ等のプリントサービス提供者の店舗名等の名称、プリントサービス提供者のｅ−ｍａｉｌアドレスや住所等のアドレス及び電話番号等のサービス提供者情報６８が表示されている。また、スルー画６０に重畳表示されているアイコン６５に対してＡ，Ｂ，Ｃ等のサービス提供者の名称が表示されている。
【００２６】
図５に示す表示上において、使用者がタッチパネル２６を用いてサムネイル画像をタッチし、検索結果画像６６に対してドラックアンドドロップを行うと、ＣＰＵ８は検索結果画像６６により示されたサービス提供者に対して条件提示の依頼を行うか、発注等を行うかを判定する（ステップＳ１７）。例えば、表示された検索結果画像６６に示されるサービスの提供者が１件である場合や使用者が予め定めたサービスの提供者が検索結果に含まれる場合等において見積もり等が不要である場合には発注を行うためにステップＳ２２に示す処理に進み、それ以外の場合には条件提示の依頼を行うためステップＳ１８に示す処理に進む。なお、使用者によりドラックアンドドロップが行われたサムネイル画像はスルー画上の元の位置に重畳表示した状態としておく。
【００２７】
条件提示の依頼を行う場合には、選択されているモードに応じてサービス提供者から提示を受けたい条件について送信する（ステップＳ１８）。プリントモードにおいてはサービスを提供を行う店舗等に対して価格、納期、営業時間等の条件の提示を依頼し、修理モードにおいてはサービスの提供を行う修理工場やディーラーに対して修理にかかる日数、価格等の条件の提示を依頼し、診察モードにおいてはサービスの提供を行う病院や診療所に対して診療時間、待ち時間等の条件の提示を依頼し、価格調査モードにおいてはサービスの提供を行う店舗等に対して価格、在庫の有無、付与されるポイント等の条件の提示を依頼する。
【００２８】
ここで、条件提示の依頼を行う際には、ドラックアンドドロップが行われたサムネイル画像に基づく画像データも送信する。これによりＥｘｉｆ等のファイル形式により画像データに付加された使用者の電話番号、メールアドレス等の送信を行うことができる。なお、画像データとは別に個人情報記憶部４０に記憶された使用者の電話番号、メールアドレス等を送信してもよい。また、ＧＰＳ１０により測定された送信時の使用者の位置情報を送信してもよい。
【００２９】
次に、条件提示の依頼に対する条件の回答を受信する（ステップＳ１９）。なお、この回答はサービス提供者のサーバから条件提示の依頼に対して送信された回答でもよいし、Ｗｅｂ上で検索を行うことにより取得した条件に関する情報でもよい。
【００３０】
次に、ステップＳ１８における条件提示の依頼を行ってから所定期間内に受信した条件について、使用者の所望の条件を満たすものがあるか否か判定を行う（ステップＳ２０）。
【００３１】
ここで、プリントモードにおいては提示された価格、納期、営業時間、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いて判定を行う。また、これらの条件に優先順位を付してもよい。例えば、優先度が最も高い条件において同等の回答が複数のプリントサービス提供者から得られた場合に、次に優先度が高い条件を用いて判定を行う。
【００３２】
また、修理モードが選択されている場合においては提示された修理にかかる日数、価格、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いて判定を行う。また、診察モードが選択されている場合においては提示された診療時間、待ち時間、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いては判定を行う。また、価格調査モードが選択されている場合においては提示された価格、在庫の有無、付与されるポイント、使用者の現在地からの距離等のうち少なくとも１つの条件を用いて判定を行う。なお、使用者の現在位置からの距離を判定に用いる場合には、ステップＳ１３における検索結果からサービスの提供者の所在地を抽出しＧＰＳ１０により測定した使用者の現在位置との距離を算出して判定に用いてもよいし、ステップＳ１３においてサービスの提供者の所在地についても条件として提示を依頼することにより受信した回答に含まれる所在地とＧＰＳ１０により測定した使用者の現在位置との距離を算出して判定に用いてもよい。
【００３３】
受信した条件中に使用者の所望の条件を満たすものがない場合には（ステップＳ２０：Ｎ）、納期の短縮が可能か否か、金額を下げることが可能か否か等について再回答の依頼を送信し（ステップＳ２１）、ステップＳ１９に示す処理に戻る。
【００３４】
一方、使用者の所望の条件を満たすものがある場合には（ステップＳ２０：Ｙ）、ＣＰＵ８は発注等の処理を行い（ステップＳ２２）、処理を終了する。このとき、所望の条件を満たすものが複数ある場合にはＣＰＵ８は使用者にとって有利な検索結果を１つ選択し、選択したサービスの提供者に対して発注等の処理を行ってもよいし、図６に示す回答条件画像７０に表示されたサービス提供者情報６８または条件７２に対する使用者によるタッチ操作またはサムネイル画像のドラッグアンドドロップが行われると発注等の処理を行ってもよい。
【００３５】
ここで、ステップＳ２２に示す処理は、プリントモードにおいてはプリントサービスの提供者に対してプリントの発注を行い、修理モードにおいては修理工場またはディーラー等のサービスの提供者に対して修理の依頼を行い、診察モードにおいては病院や診療所等のサービスの提供者に対して診察の予約を行い、価格調査モードにおいては店舗等のサービスの提供者に対して商品の取り置きの依頼を行う。
【００３６】
ステップＳ１７において発注等を行う判定を行った場合には、ステップＳ２２に示す発注等を行い、処理を終了する。
【００３７】
なお、図７に示すようにステップＳ２２に示す処理を行った後に発注等の処理が正常に受け付けられた旨の応答をサービスの提供者のサーバから受信し、スルー画６０に対して確認画像７４を重畳表示してもよい。図７においてはサービスの提供者Ａに対して発注を行った場合の確認画像７４を示している。
【００３８】
本実施の形態に係るデジタルカメラによれば、特定のサービスの提供を受けるための情報をスルー画上に重畳表示することができる。また、サービスの提供者の場所を容易に確認することができる。
【００３９】
また、使用者が提供を受けたいサービスについて複数のサービスの提供者から条件の提示を受けることができる。従って、使用者にとって有利な条件で発注等を行うことができる。例えば、プリントモードにおいては、短納期、低料金での発注が可能となる。
【００４０】
また、デジタルカメラが通信部を備えるため、ＰＣ等の外部装置に接続することなく１つの端末で使用者の所望のサービスの提供を受けるための処理を行うことができる。
【００４１】
なお、上述の実施の形態においては、使用者によりモード選択用のメニューから特定のサービスの提供を受けるためのモードが選択された場合に検索処理を行う構成を説明したが、このモード選択を画像に基づいて行うようにしてもよい。即ち、上述のモード選択の開始を示すアイコンがタッチされた後に、タッチパネル２６を用いて使用者によりタッチされたサムネイル画像に基づく画像データを画像解析部５０により解析し、画像の主要被写体が車の全体または一部である場合には、修理モードであると判定し、主要被写体が患部等の人体の一部である場合には診察モードであると判定し、主要被写体が電子機器または製品の型番等である場合には価格調査モードであると判定し、主要被写体がプリントサービスを行う店舗である場合にはプリントモードであると判定することによりモード選択を行うようにしてもよい。また、この場合において主要被写体が修理モード、診察モード、価格調査モードの何れにも該当しないと判定した場合にプリントモードの選択を行うようにしてもよい。
【００４２】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対してｅ−ｍａｉｌアドレス、住所等のアドレス、電話番号等のサービス提供者情報６８を含む検索結果画像６６の重畳表示を行うことにより検索結果を表示する構成（図３参照）を例に説明したが、サービス提供者情報６８を地図情報６２中に表示したマーカ６４の近傍またはスルー画６０に表示されたアイコン６５の近傍に表示してもよい。
【００４３】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対して価格、納期等の条件７２を含む回答条件画像７０を重畳表示する構成（図６参照）を例に説明したが、条件７２を地図情報６２中に表示したマーカ６４の近傍またはスルー画６０に表示したアイコン６５の近傍に表示してもよい。
【００４４】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対して確認画像７４を重畳表示する構成（図７参照）を例に説明したが、発注等の処理が正常に受け付けられた旨を地図情報６２中に表示したマーカ６４の近傍またはスルー画６０に表示したアイコン６５の近傍に表示してもよい。
【００４５】
また、上述の実施の形態においては、スルー画６０に対して６枚のサムネイル画像６１ａ〜６１ｆを重畳表示する例を示したが、サムネイル画像の表示枚数は６枚に限られるものではなく、任意枚数のサムネイル画像を表示することができる。
【００４６】
また、上述の実施の形態においては、図２のステップＳ１４に示す検索結果の絞り込み処理において、使用者のズーム操作に応じてスルー画６０の画角を変更して検索結果の絞り込みを行う構成について説明したが、図３に示すスルー画６０に重畳表示された地図情報６２に表示される地図の縮尺を変更することにより絞り込み処理を行ってもよい。即ち、図３に示すようにＬＣＤ表示部２４における表示が行われている状態において、使用者によるタッチパネル２６を用いた地図の縮尺変更指示が行われると、図４に示すように地図情報６２に表示する地図の縮尺変更を行うと共に指定された縮尺に応じてＬＣＤ表示部２４に表示するスルー画６０の画角の変更を行ってもよい。
【００４７】
また、上述の実施の形態において、使用者のズーム操作に応じてスルー画６０の画角を変更すると、変更されたスルー画６０の画角の範囲内に存在するサービスの提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行う構成について説明したが、スルー画の撮影範囲が上下左右等に移動した場合においても移動したスルー画６０の画角の範囲内に存在するサービスの提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行ってもよい。例えば、上方向にスルー画６０の画角が移動した場合には傾斜角センサ１６により測定された傾斜角度を用いて、ビルの５階や１０階等に位置するサービス提供者の場所にアイコン６５の重畳表示を行う。
【符号の説明】
【００４８】
２…デジタルカメラ、８…ＣＰＵ、１０…ＧＰＳ、１４…方位センサ、２２…表示制御部、２４…ＬＣＤ表示部、２６…タッチパネル、３２…撮像素子、４８…無線通信部、５０…画像解析部、６０…スルー画、６５…アイコン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
被写体を撮影する撮影部と、
前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部と、
自己位置を測定する自己位置測定部と、
サービスの提供を受けるための検索条件を設定する検索条件設定部と、
前記自己位置に基づいて検索範囲を定める検索範囲設定部と、
前記検索条件及び前記検索範囲を外部装置に対して送信する送信部と、
前記検索条件及び前記検索範囲に基づく検索結果を受信する受信部と、
前記検索結果に基づいて前記スルー画上の前記サービスの提供場所に対して前記サービスを示す画像を重畳表示する表示制御部と
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項２】
前記撮影部により撮影した画像に基づく画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データに基づいて前記検索条件を抽出する検索条件抽出部と
を備えることを特徴とする請求項１記載の通信端末。
【請求項３】
前記スルー画の画角に基づいて前記検索結果の絞り込みを行う絞り込み部を備えることを特徴とする請求項１または２記載の通信端末。
【請求項４】
前記表示部に積層された操作部を備え、
前記表示制御部は、前記撮影部により撮影した画像に基づくサムネイル画像を前記スルー画上に重畳表示し、前記操作部を用いた操作により前記サムネイル画像が前記サービスを示す画像に対して移動すると、前記送信部は前記サービスを示す画像のサービス提供者に対して前記サムネイル画像に基づく画像データ及び使用者の個人情報を含む情報を送信することを特徴とする請求項１〜３の何れか一項に記載の通信端末。
【請求項５】
前記受信部により受信した、前記情報の送信に対する応答に含まれる条件を判断する条件判断部を備え、
前記送信部は、前記条件判断部による判断結果に基づいて前記サービス提供者に対して所定の情報を送信することを特徴とする請求項４記載の通信端末。
【請求項６】
前記条件判断部は、前記受信部を介して複数の前記応答を受信した場合には前記条件に基づいて優先順位を付けることを特徴とする請求項５記載の通信端末。
【請求項１】
被写体を撮影する撮影部と、
前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部と、
自己位置を測定する自己位置測定部と、
サービスの提供を受けるための検索条件を設定する検索条件設定部と、
前記自己位置に基づいて検索範囲を定める検索範囲設定部と、
前記検索条件及び前記検索範囲を外部装置に対して送信する送信部と、
前記検索条件及び前記検索範囲に基づく検索結果を受信する受信部と、
前記検索結果に基づいて前記スルー画上の前記サービスの提供場所に対して前記サービスを示す画像を重畳表示する表示制御部と
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項２】
前記撮影部により撮影した画像に基づく画像データを記憶する記憶部と、
前記画像データに基づいて前記検索条件を抽出する検索条件抽出部と
を備えることを特徴とする請求項１記載の通信端末。
【請求項３】
前記スルー画の画角に基づいて前記検索結果の絞り込みを行う絞り込み部を備えることを特徴とする請求項１または２記載の通信端末。
【請求項４】
前記表示部に積層された操作部を備え、
前記表示制御部は、前記撮影部により撮影した画像に基づくサムネイル画像を前記スルー画上に重畳表示し、前記操作部を用いた操作により前記サムネイル画像が前記サービスを示す画像に対して移動すると、前記送信部は前記サービスを示す画像のサービス提供者に対して前記サムネイル画像に基づく画像データ及び使用者の個人情報を含む情報を送信することを特徴とする請求項１〜３の何れか一項に記載の通信端末。
【請求項５】
前記受信部により受信した、前記情報の送信に対する応答に含まれる条件を判断する条件判断部を備え、
前記送信部は、前記条件判断部による判断結果に基づいて前記サービス提供者に対して所定の情報を送信することを特徴とする請求項４記載の通信端末。
【請求項６】
前記条件判断部は、前記受信部を介して複数の前記応答を受信した場合には前記条件に基づいて優先順位を付けることを特徴とする請求項５記載の通信端末。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１１−２５９３５０（Ｐ２０１１−２５９３５０Ａ）
【公開日】平成２３年１２月２２日（２０１１．１２．２２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１３３８６０（Ｐ２０１０−１３３８６０）
【出願日】平成２２年６月１１日（２０１０．６．１１）
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ
【出願人】（０００００４１１２）株式会社ニコン (12,601)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１２月２２日（２０１１．１２．２２）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年６月１１日（２０１０．６．１１）
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ
【出願人】（０００００４１１２）株式会社ニコン (12,601)
【Ｆターム（参考）】
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