通信端末
【課題】アンテナの位置が明確に認識できる、通信端末を提供する。
【解決手段】ケースC1およびC2の各々は、板状に形成される。スライド機構SLはスライド可能にケースC1とケースC2とを連結する。フェリカ回路24は、アンテナを備え、ケースC2に内蔵される。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30はケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はケースC1の上面に取り付けられる。そして、CPUは、磁気センサ28の出力値から開状態および閉状態を判定する。閉状態では、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナの位置にアシストマークを表示する。
【解決手段】ケースC1およびC2の各々は、板状に形成される。スライド機構SLはスライド可能にケースC1とケースC2とを連結する。フェリカ回路24は、アンテナを備え、ケースC2に内蔵される。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30はケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はケースC1の上面に取り付けられる。そして、CPUは、磁気センサ28の出力値から開状態および閉状態を判定する。閉状態では、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナの位置にアシストマークを表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信端末に関し、特にたとえば近距離無線通信用のアンテナを利用して通信を行う、通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、非特許文献1に開示されている。
この背景技術によれば、“FeliCa”(登録商標)と呼ばれる非接触型のICカード技術に基づいて構成されたモバイルFeliCaチップを内蔵した通信端末の利用が広がっている。モバイルFeliCaチップは、リーダ/ライタと近距離無線通信を行うためのアンテナを備えている。アンテナは、通信端末の一方主面において良好な受信感度が確保されるように、通信端末に内蔵される。また、通信端末に内蔵されるモバイルFeliCaチップとリーダ/ライタとの間で近距離無線通信を行うときは、近距離無線通信を行うためのアンテナおよびリーダ/ライタを近接させる必要がある。よって、携帯端末の一方主面には、アンテナが内蔵されている位置を示すロゴマークが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】W51SA by SANYO 取扱説明書 274−278頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、アンテナの位置を示すロゴマークは、アンテナとリーダ/ライタとを近接させることで、通信端末の陰に隠れてしまう。よって、使用者は、通信端末に内蔵されるモバイルFeliCaチップがリーダ/ライタとの間で近距離無線通信を行うときに、アンテナの位置が明確に認識できていなかった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、通信端末を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、アンテナの位置が明確に認識できる、通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0008】
第1の発明に従う通信端末は、ケース、ケースに取り付けられた表示装置、ケースに内蔵された近距離無線通信用のアンテナ、および近距離無線通信の起動操作が行われたとき、表示装置にアンテナの位置を表示させる表示手段を備える。
【0009】
第1の発明に従う通信端末(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)では、表示装置(32,34)はケース(C1,C2)に取り付けられる。近距離無線通信用(24)のアンテナ(24a)はケ
ースに内蔵される。表示手段(S15,S21,S35,S41,S49,S51,S59,S63,S69,S75,S81,S83)は、
近距離無線通信(24)の起動操作が行われたとき、表示装置にアンテナの位置を表示させる。
【0010】
第1の発明によれば、ケースに内蔵されたアンテナの位置は、近距離無線通信の起動操
作が行われたとき、表示手段によって表示装置へ表示される。したがって、使用者は、ケースに内蔵されるアンテナの位置を明確に認識することができるので、その表示に従って通信端末をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0011】
第2の発明に従う通信端末は、第1の発明に従属し、表示手段は、表示装置の表示範囲内に含まれているアンテナの位置を示す第1アシストマークを表示する。
【0012】
第3の発明に従う通信端末は、第1の発明に従属し、表示装置の表示範囲内にアンテナの位置が含まれるか否かを判別する判別手段をさらに備え、表示手段は、判別手段によって表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていると判別されたとき、表示装置に対するアンテナの位置を示す第1アシストマークを表示させる第1表示手段を含む。また、第4の発明に従う通信端末は、第3の発明に従属し、判別手段によって表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていないと判別されたとき、ケースに対するアンテナの位置を示す第2アシストマークを表示装置に表示させる第2表示手段を含む。
【0013】
第3の発明に従う通信端末では、判別手段(S13,S29,S37,S45,S55,S61,S67,S79)は表示
装置の表示範囲内にアンテナの位置が含まれるか否かを判別する。第1表示手段(S21, S35,S41,S49,S75,S81)は、判別手段によって表示装置の表示範囲内にアンテナの位置が含まれていると判別されたとき、表示装置に対するアンテナの位置を示す第1アシストマーク(36)を表示させる。第4の発明に従う通信端末では、判別手段によって表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていないと判別されたとき、第2表示手段(S15, S51,S59,S63,S69,S83)は、判別手段の判別結果が否定的である場合にケースに対するアンテナの位置を示す第2アシストマーク(36,38)を表示装置に表示させる。
【0014】
第3の発明によれば、第1アシストマークは、表示装置に対するアンテナの位置を示す。そして、使用者は、表示装置に表示された第1アシストマークの位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナの位置をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0015】
また、第4の発明によれば、第2アシストマークはケースに対するアンテナの位置を示す。そして、使用者は、表示装置に表示された第2アシストマークを参考にして、第2アシストマークが示すケースの位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナの位置をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0016】
第5の発明に従う通信端末は、第1または第2の発明に従属し、ケースは第1ケースのみを含み、表示装置は、第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナは、第1ケースに内蔵される。
【0017】
第5の発明に従う通信端末では、ケースは、第1ケース(C1)のみを含み、表示装置はその第1ケースの一方主面に取り付けられる。アンテナは第1ケースに内蔵される。
【0018】
第5の発明によれば、表示装置は、アンテナと反対面に取り付けられる。
したがって、第1ケースの一方主面に取り付けられる表示装置は、第1ケースに内蔵されるアンテナの位置を第1アシストマークまたは第2アシストマークによって表示する。これによって、使用者は、第1ケースに対するアンテナの位置を明確に認識することができる。
【0019】
第6の発明に従う通信端末は、第3または第4の発明に従属し、ケースは第1ケースおよび第2ケースを含み、第2ケースに対する第1ケースの状態を遷移可能に第1ケースと第2ケースとを連結する連結手段、第2ケースに対する第1ケースの状態を検知するセンサ、およびセンサの出力に基づいてケースに対するアンテナの位置を特定する位置特定手
段をさらに備え、判別手段は、位置特定手段によって特定された位置に基づいて判別を行う。
【0020】
第6の発明に従う通信端末では、ケースは第1ケースおよび第2ケース(C2)を含む。
連結手段(SL,K,H1,H2)は第2ケースに対する第1ケースの状態を遷移可能に第1ケースと第2ケースとを連結する。センサ(28,30)は第2ケースに対する第1ケースの状態を検知
する。位置特定手段(22)はセンサの出力に基づいてケースに対するアンテナの位置を特定する。判別手段の判別結果は、位置特定手段によって特定された位置に基づいて判別を行う。
【0021】
第6の発明によれば、位置特定手段によって、表示装置に対するアンテナの位置を特定するので、特定後のアンテナの位置に基づいて判別手段は判定結果を出力する。さらに、表示手段は、判別結果によって、表示装置に第1アシストマークまたは第2アシストマークを表示させる。したがって、連結手段によって第2ケースに対して第1ケースの状態が遷移しても、位置特定手段によって表示装置に対するアンテナの位置を特定できるため、表示装置は、第1アシストマークまたは第2アシストマークを表示する。これによって、使用者は、第2ケースに対して第1ケースの状態がいかなる状態であっても、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0022】
第7の発明に従う通信端末は、第6の発明に従属し、位置特定手段は、位置特定処理を繰り返し実行し、第1表示手段は、位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて第1アシストマークを移動させる。
【0023】
第7の発明に従う通信端末では、位置特定手段は、位置特定処理を繰り返し実行する。第1表示手段は位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて第1アシストマークを移動させる。
【0024】
第7の発明によれば、表示装置に表示された第1アシストマークの表示位置は、位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて移動される。したがって、第2ケースに対する第1ケースの状態が段階的に遷移すると、表示装置に表示される第1アシストマークの位置も段階的に移動する。これによって、使用者は、段階的に移動した第1アシストマークの位置に対応して、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0025】
第8の発明に従う通信端末は、第6または第7の発明に従属し、表示装置は、第1表示装置を含み、第1表示装置は、第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナは、第1ケースまたは第2ケースに内蔵される。
【0026】
第8の発明に従う通信端末では、第1表示装置(32)は表示装置に含まれる。第1表示装置は第1ケースの一方主面に取り付けられる。アンテナは第1ケースまたは第2ケースに内蔵される。
【0027】
第9の発明に従う通信端末は、第8の発明に従属し、表示装置は、第2表示装置をさらに含み、第2表示装置は、第1ケースの他方主面に取り付けられる。
【0028】
第9の発明に従う通信端末では、第2表示装置(34)は表示装置にさらに含まれる。第2表示装置は第1ケースの他方主面に取り付けられる。
【0029】
第8〜第9の発明によれば、第1表示装置が第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナが第1ケースに内蔵されてもよい。また、第1表示装置が第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナが第2ケースに内蔵されてもよい。さらに、第2表示装置は第1
ケースの他方主面に内蔵されてもよい。したがって、アンテナが第1ケースまたは第2ケースに内蔵されたとしても、第1表示装置または第2表示装置は、アンテナの位置を表示することができる。これによって、使用者は、アンテナが第1ケースまたは第2ケースのどちらに内蔵されても、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0030】
第10の発明に従う通信端末は、第9の発明に従属し、第2表示装置に第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる文字列表示手段をさらに備える。
【0031】
第10の発明に従う通信端末では、文字列表示手段(S33,S53)は、第2表示装置に第1
表示装置を確認するように促す文字列を表示させる。
【0032】
第10の発明によれば、第2表示装置は、第1アシストマークまたは第2アシストマークの表示とは別に、第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる。したがって、第2表示装置によって、アンテナの位置を表示できない場合に、第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる。これによって、使用者は、第1表示装置を確認することで、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0033】
第11の発明に従う通信端末は、第6ないし第10のいずれかの発明に従属し、連結手段は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で、第2ケースの主面に対して垂直な第1軸を基準として第1ケースを可動させる回転機構を含む。
【0034】
第11の発明に従う通信端末では、回転機構(K)は、第1ケースを第2ケースの上に積
層した状態で第2ケースの主面に対して垂直な第1軸(AX1)を基準として第1ケースを可
動させる。つまり、回転機構は、第1軸を基準として第1ケースを回転させる。
【0035】
第11の発明によれば、第1ケースと第2ケースとは、回転機構によって、連結される。
【0036】
第12の発明に従う通信端末は、第6ないし第10のいずれかの発明に従属し、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で第1ケースをスライドさせるスライド機構を含む。
【0037】
第12の発明に従う通信端末では、スライド機構(SL)は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で第1ケースをスライドさせる。
【0038】
第12の発明によれば、第1ケースと第2ケースとは、スライド機構によって、連結される。
【0039】
第13の発明に従う通信端末は、第6ないし第11のいずれかの発明に従属し、連結手段は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で、ヒンジ軸を基準として第1ケースを可動させるヒンジ機構を含む。
【0040】
第13の発明に従う通信端末では、ヒンジ機構(H1,H2) は、ヒンジ軸(AX2,AX3)を基準
として、第1ケースを可動させる。つまり、ヒンジ軸を基準とした回転により、第1ケースと第2ケースとを開閉させ、かつ、第1ケースの面の向きを反転させる。
【0041】
第13の発明によれば、第1ケースと第2ケースとは、ヒンジ機構によって、連結される。さらに、連結手段は、回転機構とヒンジ機構とを同時に含むことがある。
【0042】
第14の発明に従う通信端末は、第12の発明に従属し、ヒンジ機構は、第2ケースの
主面の短辺と平行な第1ヒンジ軸を基準として、第1ケースを可動させる第1ヒンジ機構を含む。つまり、ヒンジ軸を基準とした回転により、第1ケースと第2ケースとを開閉させる。
【0043】
第14の発明に従う通信端末では、第1ヒンジ機構(H1)は、第2ケースの主面の短辺と平行な第1ヒンジ軸(AX2)を基準として、第1ケースを可動させる。
【0044】
第15の発明に従う通信端末は、第14の発明に従属し、ヒンジ機構は、第1ヒンジ軸に直交しかつ第1ケースの長辺と並行な第2ヒンジ軸を基準とした回転により、第1ケースの面の向きを反転させる第2ヒンジ機構をさらに含む。
【0045】
第15の発明に従う通信端末では、第2ヒンジ機構(H2)は、第1ヒンジ軸に直交しかつ第1ケースの長辺と並行な第2ヒンジ軸(AX3)を基準とした回転により、第1ケースの面
の向きを反転させる。
【0046】
第14〜第15の発明によれば、ヒンジ機構は、第1ヒンジ軸を基準として第1ケースを可動させる。さらに、ヒンジ機構は、第2ヒンジ軸を基準した回転により、第1ケースの面の向きを反転させてもよい。
【発明の効果】
【0047】
この発明によれば、通信端末に内蔵されるアンテナの位置が明確に認識できるため、モバイルFeliCaチップがリーダ/ライタとの間で確実に近距離無線通信を行うことができる。
【0048】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図2】(A)は或る姿勢をとる第1実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第1実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第1実施例の外観を示す斜視図である。
【図3】(A)はLCDモニタに表示する表示例であり、(B)はLCDモニタに表示する他の表示例であり、(C)はLCDモニタに表示するその他の表示例である。
【図4】第1実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図5】第1実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図6】(A)は或る姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり、(D)はさらにその他の姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり。
【図7】この発明の第3実施例を示すブロック図である。
【図8】(A)は或る姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図9】(A)はさらにその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図10】さらにその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図11】第3実施例に適用されるサブLCDモニタに表示する表示例である。
【図12】(A)はさらにその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図13】第3実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図14】第3実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図15】(A)は或る姿勢をとる第4実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第4実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第4実施例の外観を示す斜視図である。
【図16】第4実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図17】第4実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図18】この発明の第5実施例を示すブロック図である。
【図19】(A)は或る姿勢をとる第5実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第5実施例の外観を示す斜視図であり、(C)は他の姿勢をとる第5実施例の外観を示す斜視図である。
【図20】第5実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
<第1実施例> 図1を参照して、この第1実施例の携帯通信端末10は、キー入力装置26を含む。キー入力装置26によって発呼操作が行われると、CPU22は、CDMA方式に対応する無線通信回路14を制御して発呼信号を出力する。出力された発呼信号は、アンテナ12から放出され、基地局を含む移動通信網を経て通話相手の電話機に送信される。通話相手が着呼操作を行うと、通話可能状態が確立される。
【0051】
通話可能状態に移行した後にキー入力装置26によって通話終了操作が行われると、CPU22は、無線通信回路14を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。通話終了信号の送信後、CPU22は、通話処理を終了する。先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、CPU22は、通話処理を終了する。また、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、CPU22は通話処理を終了する。
【0052】
システム全体が起動している状態で通話相手からの発呼信号がアンテナ12によって捉えられると、無線通信回路14は、着信をCPU22に通知する。CPU22は、着信通知に記述された発信元情報をメインLCDモニタ32から出力し、図示しない着信通知用のスピーカから着信音を出力する。キー入力装置26によって着呼操作が行われると、通話可能状態が確立される。
【0053】
通話可能状態では、次のような処理が実行される。通話相手から送られてきた変調音声信号(高周波信号)は、アンテナ12によって捉えられる。捉えられた変調音声信号は、無線通信回路14によって復調処理および復号処理を施される。これによって得られた受話音声信号は、スピーカ18から出力される。
【0054】
マイクロフォン16によって取り込まれた送話音声信号は、無線通信回路14によって符号化処理および変調処理を施される。これによって生成された変調音声信号は、上述と同様、アンテナ12を利用して通話相手に送信される。
【0055】
フェリカ回路24は、“FeliCa”(登録商標)と呼ばれる非接触ICカード技術に基づいて構成された近距離無線通信回路であり、近距離無線通信するためのアンテナ24aを備える。キー入力装置26によってフェリカモードが選択された状態でアンテナ24aとリーダ/ライタ(図示せず)とを近接させることで、近距離無線通信が行われる。
【0056】
磁気センサ28は、磁力30の磁気を検出し、検出した磁気の強度によって0〜255の値を出力する。
【0057】
図2(A)〜図2(C)参照して、携帯通信端末10は、各々が板状に形成されたケースC1およびC2を有する。ケースC1およびケースC2の厚みは略同じである。フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の下面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。キー入力装置26は、操作キー群がケースC1の上面およびケースC2の上面に露出するようにケースC1およびケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図2(A)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC1の上面に露出するようにケースC1に取り付けられる。
【0058】
つまり、メインLCDモニタ32はケースC1の上面に取り付けられ、磁石30はケースC1に内蔵される。また、磁気センサ28はケースC2に内蔵され、フェリカ回路24はケースC2に内蔵される。そして、キー入力装置26は操作キー群がケースC1およびケースC2の上面に取り付けられる。
【0059】
スライド機構SLは、ケースC1の下面の幅方向両端およびケースC2の上面の幅方向両端に設けられる。つまり、ケースC1は、ケースC2の上に積層された状態でケースC2の長さ方向にスライドできる。また、スライド機構SLは、スライドをバネ機構によってアシストするスライドアシスト機構(図示せず)を含む。
【0060】
磁気センサ28は、図2(A)に示す状態では最大値である255を出力し、図2(B)および図2(C)に示す状態では最小値である0を出力する。そして、磁気センサ28の出力値は、図2(A)から図2(B)および図2(C)にスライドすると、スライド量に応じて小さくなる。つまり、図2(A)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図2(
B)および図2(C)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0061】
CPU22は、磁力センサ28の出力値と閾値とを比較することによって、開状態と閉状態との切り替え処理を行う。閾値は、メインLCDモニタ32の表示範囲内にアンテナ24aの位置が収まる限界位置までスライドした時の、磁力センサ28の出力値とする。例えば、閾値が128である場合は、磁気センサ28の出力値が最大値である255から128までは閉状態とし、磁気センサ28の出力値が127から最小値である0までは開状態とする。
【0062】
上述のように、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の下面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。したがって、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信は、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させることで行われる。しかし、使用者は、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させるときに、アンテナ24aの位置を認識できない。
【0063】
そこで、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信をする場合に、ケースC1の上面に取り付けられたメインLCD32に、ケースC2に内蔵されたアンテナ24aの位置を表示するようにしている。
【0064】
具体的には、図2(A)〜図2(C)および図3(A)〜図3(C)を参照して、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置、またはフェリカ回路24が内蔵されるケースC2に対するアンテナ24aの位置を示す。模式図38は、ケースC2の上面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0065】
図2(A)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の下面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の上面とみなす。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含
まれる。よって、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置にアシストマーク36を表示する。ここで、閉状態でメインLCDモニタ32に表示する表示例を図3(A)に示す。
【0066】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0067】
図2(B)および図2(C)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の下面の裏側面は、ケースC2の上面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC2の上面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。ここで、開状態でメインLCDモニタ32に表示する表示例を図3(B)に示す。
【0068】
つまり、メインLCDモニタ32に表示される模式図38に対応するケースC2の上面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示された模式図38に対応するケースC2の上面において、アシストマーク36が示す位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0069】
また、CPU22は、閉状態かつ磁気センサ28の出力値が変化した場合に、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置の変化を検出し、検出結果に基づいてアシストマーク36を移動させる。例えば、連続的に磁気センサ28の値が変化する場合に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0070】
つまり、CPU22は、図2(A)の状態から図2(C)の状態になるようにスライドする場合に、閉状態では図3(C)に示す表示例のように、点線で描かれたアシストマーク36の位置から実線で描かれたアシストマーク36の位置まで段階的に移動させる。そして、使用者は、段階的に移動したアシストマーク36の位置に対応して、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0071】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクおよび図5に示すアシスト制御タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシスト
マーク36および模式図38の画像データは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0072】
まず、フェリカモード制御タスクについて説明する。図4を参照して、ステップS1では、キー入力装置26上でフェリカモード起動操作が行われたか否かを判定する。ここでYESであれば、フェリカ回路24をオンすることが可能な状態にするため、ステップS3に進み、アシスト制御タスクを起動する。ここで、NOであれば、ステップS1に戻り、キー入力装置26上でフェリカモード起動操作が行われるまで、ステップS1の処理を繰り返す。続いてステップS5では、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信が行えるように、フェリカ回路24をオンする。さらに続いてステップS7では、フェリカモー
ド停止操作がキー入力装置26上で行われたか否かを判定する。ここでNOであれば、フェリカモード停止操作がキー入力装置26上で行われるまで、ステップS7の処理を繰り返し行う。ここでYESであれば、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信を終了するために、ステップS9に進み、フェリカ回路24をオフする。続いてステップS11では、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信を終了しているため、アシスト制御タスクを終了してからステップS1に戻る。
【0073】
次に、アシスト制御タスクについて説明する。
図5を参照して、ステップS13では、磁気センサ28の出力値が閾値以上か否かを判定する。ここでNOであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以下の状態のため、図2(B)および図2(C)に示す開状態となる。そして、ステップS15に進み、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。続いてステップS17では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS15に戻り、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0074】
また、ステップS13でYESであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以上の状態のため、図2(A)に示す閉状態となる。そして、ステップS19に進み、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置を特定する。続いてステップS21では、メインLCDモニタ32に、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させる。
【0075】
さらに続いてステップS23では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS19に戻り、ステップS19−S21の処理を繰り返すため、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0076】
また、閉状態である場合に、ケースC2に対してケースC1がスライドすると、ステップS13およびステップS19−S23の処理を繰り返す。そのため、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0077】
以上の説明から分かるように、ケースC1およびケースC2の各々は、板状に形成される。メインLCDモニタ32は、ケースC1の上面に取り付けられる。フェリカ回路24およびアンテナ24aは、ケースC2に内蔵される。スライド機構SLは、ケースC2に対するケースC1の状態を遷移可能にケースC1とケースC2とを連結する。磁気センサ28は、ケースC2に対するケースC1の状態を検知する。ステップS13の処理は、メインLCDモニタ32の表示範囲にアンテナ24aが含まれるか否かを判定する。ステップS13の判定がYESであれば、ステップS15の処理は、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置を示すアシストマーク36を表示させる。ステップS13の判定がNOであれば、ステップS21の処理は、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。よって、フェリカ回路24がリーダ/ライタとの近距離無線通信を行うときに、アンテナの位置が明確に認識できる。
【0078】
なお、この第1実施例では、スライド機構SLを採用しているが、第2実施例として、スライド機構SLに代えて図6(A)〜図6(D)に示す回転機構Kを採用してもよい。また、第3実施例として、スライド機構SLに代えて、図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C),図10および図12(A)〜図12(B)に示すヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2を採用してもよい。さらに、第4実施例として、スライド機構SLにかえて代えて、図15(A)〜図15(C)に示す回転機構Kおよびヒンジ機構H2を同時に採用してアシストしてもよい。そして、第5実施例として、図19(A)〜図19(C)に示すケースC1のみのストレートタイプの携帯通信端末でアシスト制御タスクの処理を行ってもよい。
【0079】
次に、第2実施例,第3実施例,第4実施例および第5実施例について説明する。
<第2実施例> 第2実施例では、回転機構Kは、図1に示す構成で、スライド機構SLに代えて採用される。また、第2実施例は、第1実施例の説明で使用した図1の携帯通信端末10の構成および図4のフェリカモード制御タスクの処理は同じであるため、第2実施例の説明ではそれらの図およびその説明を省略する。
【0080】
図6(A)〜図6(D)を参照して、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の下面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。キー入力装置26は操作キー群がケースC2の上面に露出するように、ケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図6(A)および図6(B)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。
メインLCDモニタ32は、モニタ画面がケースC1の上面に露出するようにケースC1に取り付けられる。
【0081】
回転機構Kは、ケースC2の外面の長さ方向一方寄りに、回転機構として形成される。ケースC1は長さ方向一方寄りの下面において回転機構Kと結合される。また、回転機構Kは、ケースC1をケースC2の上に積層した状態で、ケースC2の上面に対して垂直な軸AX1を基準としてケースC1を0度〜360度の範囲で回転させる。よって、ケースC1は、ケースC2に対して図6(A)〜図6(D)に示す姿勢をとることができる。
【0082】
磁気センサ28は、図6(A)および図6(B)に示す状態では最大値である255を出力し、図6(D)に示す状態では最小値である0を出力する。また、図6(C)に示す状態では、磁気センサ28は、最小値を出力しないが開状態とみなす。そして、磁気センサ28の出力値は、図6(A)および図6(B)から図6(D)に回転すると、回転量に応じて小さくなる。つまり、図6(A)および図6(B)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図6(D)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0083】
第2実施例では、CPU22の開状態と閉状態との切り替え処理における閾値は、メインLCDモニタ32の表示範囲内にアンテナ24aの位置が収まる限界位置まで回転した時の、磁力センサ28の出力値とする。
【0084】
図6(A)〜図6(D)および図3(A)〜図3(B)を参照して、第2実施例では模式図38は、ケースC2の上面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0085】
図6(A)および図6(B)に示す閉状態では、アンテナ24aが内蔵されるケースC2の下面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の上面とみなす。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、第1実施例と同様に、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0086】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテ
ナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0087】
図6(C)および図6(D)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の下面の裏側面は、ケースC2の上面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、第1実施例と同様に、メインLCDモニタ32は、ケースC2の上面の模式図38を表示し、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0088】
つまり、メインLCDモニタ32に表示される模式図38に対応するケースC2の上面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示された模式図38に対応するケースC2の上面において、アシストマーク36が示す位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0089】
また、CPU22は、閉状態かつ磁気センサ28の出力値が変化した場合に、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置の変化を検出し、検出結果に基づいてアシストマーク36を移動させる。例えば、連続的に磁気センサ28の値が変化する場合に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0090】
つまり、CPU22は、図6(A)および図6(B)の状態から図6(C)および図6(D)の状態になるように回転する場合に、閉状態ではアシストマーク36の位置を段階的に移動させる。そして、使用者は、段階的に移動したアシストマーク36の位置に対応して、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0091】
CPU22は、第1実施例と同様に、図4に示すフェリカモード制御タスクおよび図5に示すアシスト制御タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、第1実施例と同様に、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシストマーク36および模式図38の画像データは
、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0092】
第2実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。第2実施例のアシスト制御タスクについて説明する。図5を参照して、ステップS13では、磁気センサ28の出力値が閾値以上か否かを判定する。ここでNOであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以下の状態のため、図6(C)および図6(D)に示す開状態となる。そして、ステップS15に進み、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。続いてステップS17では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS15に戻り、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0093】
また、ステップS13でYESであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以上の状態の
ため、図6(A)および図6(B)に示す閉状態となる。そして、ステップS19に進み、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置を特定する。続いてステップS21では、メインLCDモニタ32に、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させる。
【0094】
さらに続いてステップS23では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS19に戻り、ステップS19−S21の処理を繰り返すため、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0095】
また、閉状態である場合に、ケースC2に対してケースC1が回転すると、ステップS13およびステップS19−S23の処理を繰り返す。そのため、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
<第3実施例> 第3実施例では、ヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2は、図7に示す構成で、スライド機構SLに代えて採用される。また、第3実施例は、第1実施例の説明で使用した図4のフェリカモード制御タスクの処理は同じであるため、第3実施例の説明では図4の説明を省略する。
【0096】
図7を参照して、第3実施例の携帯通信端末10は、第1実施例の携帯通信端末10に対してサブLCDモニタ34をさらに備える。
【0097】
図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図10を参照して、図8(A)〜図8(
C)では、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC1の外側面において良好な受
信感度が確保されるように、ケースC1に内蔵され、図9(A)〜図9(C)では、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の外側面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。キー入力装置26は操作キー群がケースC2の内側面に露出するように、ケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図8(A)〜図8(C)および図9(A)〜図9(C)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC2の内側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。サブLCDモニタ34はモニタ画面がケースC1のメインLCDモニタ32が取り付けられる内側面とは反対の外側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。また、図8(A)および図9(A)では、サブLCDモニタ34はケースC1に取り付けられない。
【0098】
ヒンジ機構H1は、ケースC2の内側面の長さ方向一方寄りに、ヒンジ機構として形成される。ケースC1は長さ方向一方端の側面においてヒンジ機構H1と結合される。また、ヒンジ機構H1は、ケースC1をケースC2の上に積層した状態で、ケースC2の内側面の短辺と平行な軸AX2を基準としてケースC1を可動させる。つまり、軸AX2を基準とした回転により、ケースC1とケースC2とを開閉させる。よって、ケースC1は、ケースC2に対して図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図10に示す姿勢をとることができる。
【0099】
磁気センサ28は、図8(A)〜図8(C)および図9(A)〜図9(C)に示す状態では最大値である255を出力し、図10に示す状態では最小値である0を出力する。つまり、図8(A)〜図8(C)および図9(A)〜図9(C)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図10に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0100】
CPU22の開状態と閉状態との切り替え処理は、第1実施例および第2実施例で採用
した閾値ではなく、磁気センサ28の出力が最大値か否かで判定する。
【0101】
サブLCDモニタ34は、アシストマーク36,模式図38および文字列を表示することができる。
【0102】
図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C),図10および図3(A)〜図3(B)を参照して、第3実施例では模式図38は、ケースC2の内側面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。また、図8(A)および図9(A)では、サブLCDモニタ34はケースC1に取り付けられていない。
【0103】
図8(A)〜図8(C)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の外側面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。しかし、閉状態ではメインLCDモニタ32は表示できない。よって、サブLCDモニタ34は、ケース1の外側面に取り付けられる。また、サブLCDモニタ34の取り付け位置については、図8(C)に示す。サブLCDモニタ34は、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示する。ここで、メインLCDモニタ32の確認を促す文字列の表示例を図11に示す。つまり、使用者は、サブLCDモニタ34に表示された文字列に従い、図10に示す開状態にして、メインLCDモニタ32を確認すればよい。
【0104】
図9(A)〜図9(C)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、サブLCDモニタ34が取り付けられるケースC1の外側面とみなす。したがって、サブLCDモニタ34の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、図8(C)と同様にして、サブLCDモニタ34は、ケース1の外側面に取り付けられる。また、サブLCDモニタ34の取り付け位置については、図9(C)に示す。サブLCDモニタ34は、サブLCDモニタ34の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0105】
つまり、サブLCDモニタ34に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、サブLCDモニタ34に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0106】
図10に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面によってメインLCDモニタ32の表示内容が異なる。
【0107】
アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面がケースC1の外側面の場合には、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の外側面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、第1実施例と同様に、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0108】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC1の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0109】
アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面がケースC2の外側面の場合には、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0110】
さらに、図10に示す開状態で、サブLCDモニタ34がケースC1の外側面に取り付けられる場合には、サブLCDモニタ34は、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示する。
【0111】
つまり、使用者は、サブLCDモニタ34に表示された文字列に従い、図10に示す開状態にして、メインLCDモニタ32を確認すればよい。
【0112】
図12(A)および図12(B)を参照して、ヒンジ機構H2は、軸AX2に加えて軸AX3を備える。フェリカ回路24は、ケースC2の外側面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。
【0113】
ヒンジ機構H2は、ケースC1をケースC2の上に積層した状態でケースC2の内側面の短辺と平行な軸AX2を基準としてケースC1を可動させると共に、軸AX2に直交しかつケースC1の内側面に並行な軸AX3を基準としてケースC1を回転させる。つまり、軸AX3を基準とした回転により、ケースC1の面の向きを反転させる。よって、ケースC1は、ケースC2に対して図12(A)および図12(B)に示す状態をさらに取ることが可能になる。
【0114】
ヒンジ機構H2を採用する場合に、磁気センサ28は、図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す状態では最大値である255を出力し、図10および図12(A)に示す状態では最小値である0を出力する。つまり、図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図12(A)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0115】
アシスト制御中の図12(A)および図12(B)の状態ではサブLCDモニタ34とメインLCDモニタ32の表示内容を入れ替えてもよい。
【0116】
したがって、図12(A)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面がケースC2の外側面の場合には、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、サブLCDモニタ34の表示範囲に、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、サブLCDモニタ34は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。また、メインLCDモニタ32は、サブLCDモニタ34を確認するように促す文字列を表示する。
【0117】
また、図12(B)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の外側面とみなす。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0118】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクおよび図13および図14に示すアシスト制御タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対
応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシストマーク36および模式図38の画像データと、図11に示す文字列の文字
データとは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0119】
第3実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。図13および図14を参照して、アシスト制御タスクの処理について説明する。ステップS25では、フェリカ回路24がケースC1に内蔵されているか否かを判定する。判定結果は、図8(A)〜図8(C)および図10示す状態に対応してYESを示し、図9(A)〜図9(C),図10および図12(A)〜図12(B)示す状態に対応してNOを示す。ここで、図10は、YESの判定およびNOの判定のどちらにも含まれる。
【0120】
ステップS25でYESであれば、ステップS27に進み、サブLCDモニタ34があるか否かを判定する。判定結果は、図8(B),図8(C)および図10示す状態に対応してYESを示し、図8(A)および図10示す状態に対応してNOを示す。ここで、図10は、YESの判定およびNOの判定のどちらにも含まれる。
【0121】
ステップS27でYESであればステップS29に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図8(B)または図8(C)に示す閉状態のため、ステップS31に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できないと判断する。ステップS29でNOであれば、図10に示す開状態のため、ステップS35に進む。そして、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0122】
さらに、ステップS31またはステップS35の処理が完了すれば、ステップS33に進み、サブLCDモニタ34に、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示させる。そして、ステップS33の処理が完了すると、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS29に戻る。
【0123】
また、ステップS27でNOであれば、ステップS37に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図8(A)に示す閉状態のため、ステップS39に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できないと判断する。ステップS37でNOであれば、図10に示す開状態のため、ステップS41に進む。そして、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0124】
さらに、ステップS31またはステップS35の処理が完了すれば、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS37に戻る。
【0125】
また、ステップS25でNOであれば、CPU22はS43へ進み、サブLCDモニタ34があるか否かを判定する。判定結果は、図9(B),図9(C),図10および図12(
A)〜図12(B)に示す状態に対応してYESを示し、図9(A)および図10に示す状態
に対応してNOを示す。ここで、図10は、YESの判定およびNOの判定のどちらにも含まれる。
【0126】
ステップS43でYESであればステップS45に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図9(B)〜図9(C)および図12(B)に示す閉状態のため、ステップS47に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32およびサブLCDモニタ34にアシストマーク36を表示できないと判断する。続いてステップS49では、図9(B)〜図9(C)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、サ
ブLCDモニタ34に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図12(B)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0127】
ステップS45でNOであれば、図10および図12(A)に示す開状態のため、ステップS51に進む。そして、図10に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、ケースC2の内側面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図12(A)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の内側面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0128】
続いて、ステップS53では、図10に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示させる。図12(A)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、サブLCDモニタ34を確認するように促す文字列を表示させる。
【0129】
さらに、ステップS49またはステップS53の処理が完了すれば、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS45に戻る。
【0130】
また、ステップS43でNOであれば、ステップS55に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図9(A)に示す閉状態のため、ステップS57に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できないと判断する。ステップS55でNOであれば、図10に示す開状態のため、ステップS59に進む。そして、メインLCDモニタ32に、ケースC2の内側面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。さらに、ステップS57またはステップS59の処理が完了すれば、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS55に戻る。
【0131】
なお、この第3実施例では、ヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2は、ケースC2の内側面の長さ方向他方寄りに、ヒンジ機構として形成され、さらにケースC1は長さ方向他方端の側面においてヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2と結合されてもよい。
<第4実施例> 第4実施例では、回転機構Kおよびヒンジ機構H2は、スライド機構SLに代えて同時に採用される。また、第4実施例は、第1実施例の説明で使用した図4のフェリカモード制御タスクの処理,第3実施例の説明で使用した図7の携帯通信端末10の構成,および図11の表示例は同じであるため、第4実施例の説明ではそれらの図およびその説明を省略する。
【0132】
図9(A)〜図9(C),図10,図12(A)〜図12(B)および図15(A)〜図15(C)を参照して、図9(A)〜図9(C)および図10では、ヒンジ機構H1の代わりにヒンジ機構H2を採用し、さらに回転機構Kを備えているとみなす。そして、図12(A)〜図12(B)では、回転機構Kをさらに備えているとみなす。フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の外側面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。
【0133】
キー入力装置26は操作キー群がケースC2の内側面に露出するように、ケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図9(A)〜図9(C)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC1の内側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。
【0134】
サブLCDモニタ34は、モニタ画面がケースC1のメインLCDモニタ32が取り付けられている内側面とは反対の外側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。また、図9(A)および図15(A)では、サブLCDモニタ34はケースC1に取り付けられない。
【0135】
回転機構Kおよびヒンジ機構H1は、ケースC2の内側面の長さ方向一方寄りに、回転機構Kおよびヒンジ機構H2を結合された状態で形成される。また、ヒンジ機構H2は、軸AX1軸が軸AX2軸と軸AX3軸との交点と交わるように、回転機構Kと結合される。
【0136】
ケースC1は長さ方向一方端の側面においてヒンジ機構H2と結合される。また、回転機構Kおよびヒンジ機構H2は、ケースC1をケースC2の上に積層した状態でケースC1をケースC2の内側面に対して垂直な軸AX1を基準としてケースC1を0度〜360度の範囲で回転させ、さらに、ケースC2の内側面の短辺と平行な軸AX2を基準としてケースC1を可動させると共に、軸AX2に直交しかつケースC1の内側面に並行な軸AX3を基準としてケースC1を回転させる。つまり、軸AX2を基準とした回転により、第1ケースと第2ケースとを開閉させる。さらに、軸AX3を基準とした回転により、第1ケースの面の向きを反転させる。よって、第4実施例では、図9(A)〜図9(C),図10,図12(A)〜図12(B)に示す姿勢に加えて、図15(A)〜図15(C)に示す姿勢をさらにとることができる。
【0137】
磁気センサ28は、図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す状態では最大値である255を出力し、図10および図12(A)に示す状態では最小値である0を出力する。つまり、図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図12(A)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。さらに、図10,および図15(A)〜図15(C)に示す状態では、磁気センサ28は、最小値を出力しないが開状態とみなす。
【0138】
そして、磁気センサ28の出力値は、図9(B)および図9(C)から図12(A)に回転すると、回転量に応じて小さくなる。開状態と閉状態との切り替え処理における閾値は、サブLCDモニタ34の表示範囲内にフェリカ回路24が収まる限界位置まで回転した時の、磁力センサ28の出力値とする。
【0139】
また、図9(A)〜図9(C)、図10および図12(A)〜図12(B)に示す状態では、第3実施例と同様に、図3(A)に示すアシストマーク36、図3(B)に示す模式図38および図11に示す文字列を表示させる。また、フェリカ回路24が図9(B)に示す位置に内蔵されている場合に、アシスト制御中の図12(C)の状態ではサブLCDモニタ34およびメインLCDモニタ32の表示内容を入れ替えてもよい。
【0140】
図15(A)〜図15(C)および図3(A)〜図3(B)を参照して、第4実施例では模式図38は、ケースC2の内側面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0141】
図15(A)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0142】
図15(B)に示す開状態では、図15(A)に示す状態と同様に、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、サブLCDモニタ34の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、サブLCDモニタ34は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。そして、メインLCDモニタ32は、図15(A)に示す状態と同様に、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0143】
図15(C)に示す開状態では、図15(B)に示す状態と同様に、メインLCDモニタ32およびサブLCDモニタ34は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0144】
つまり、メインLCDモニタ32およびサブLCDモニタ34に表示される模式図38に対応するケースC2の内側面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0145】
また、CPU22は、閉状態かつ磁気センサ28の出力値が変化した場合に、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置の変化を検出し、検出結果に基づいてアシストマーク36を移動させる。例えば、連続的に磁気センサ28の値が変化する場合に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0146】
つまり、CPU22は、図12(B)の状態から図10の状態になるように回転する場合に、閉状態ではアシストマーク36の位置を段階的に移動させる。そして、使用者は、段階的に移動したアシストマーク36の位置に対応して、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0147】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクと、図16および図17に示すアシスト制御タスクとを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシストマーク36および模式図38の画像データと、図11に示す文字列の文字
データとは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0148】
第4実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。図16および図17を参照して、アシスト制御タスクの処理について説明する。ステップS61では、磁気センサ28の出力値が最小または最大値か否かを判定する。判定結果は、図9(A)〜図9(C),図10および図12(A)〜図12(B)に示す状態に対応してYESを示し、図15(A)〜図15(C)示す状態に対応してNOを示す。
【0149】
ステップS61でYESであれば、磁気センサ28の出力値の変化は、ヒンジ機構H2によるケースC1の回転とみなし、ヒンジ機構H2に第3実施例と同様に、ステップ43−S59の処理をする。そして、ステップS49またはステップS53の処理が完了すると、ステップS61に戻る。さらに、ステップS57またはステップS59の処理が完了
すると、ステップS61に戻る。また、ステップS61でNOであれば、回転機構KによるケースC1の回転とみなし、ステップS63に進む。ステップS63では、図15(A)および図15(B)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。図15(C)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0150】
続いてステップS65では、サブLCDモニタ34があるか否かを判定する。
判定結果は、図15(B)または図15(C)に示す状態に対応してYESを示し、図15(
A)示す状態に対応してNOを示す。ステップS65でYESであれば、ステップS67
に進み、磁気センサ28の出力値が閾値以上か否かを判定する。ここでNOであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以下の状態のため、図15(B)および図15(C)に示す開状態となる。そして、ステップS69に進み、図15(B)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図15(C)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0151】
続いてステップS71では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力値が最小または最大値か否かを再判定するために、ステップS61に戻る。ここでNOであれば、ステップS69に戻り、図15(B)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図15(C)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0152】
また、ステップS67でYESであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以上の状態のため、閉状態となる。そして、ステップS73に進み、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置を特定する。続いてステップS75では、ステップS73で特定したフェリカ回路24の位置に基づいて、メインLCDモニタ32に、ステップS73で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させる。
【0153】
さらに続いてステップS77では磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力値が最小または最大値か否かを再判定するために、ステップS61に戻る。ここでNOであれば、ステップS73に戻り、ステップS19−S21の処理を繰り返すため、ステップS73で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0154】
また、閉状態である場合に、ケースC2に対してケースC1がスライドすると、ステップS67およびステップS73−S77の処理を繰り返す。そのため、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、サブLCDモニタ34にアニメーションのように表示される。
【0155】
なお、第4実施例では、特開2001−156893または特開2003−338866のように、メインLCDモニタ32がケースC1の主側面に対して可動してもよい。また、ヒンジ機構H2の代わりにヒンジ機構H1を用いてもよい。
<第5実施例> 第5実施例では、ストレートタイプの携帯通信端末は、図18に示す構
成で、磁気センサ28を採用しなくてもよい。また、第5実施例は、第1実施例の説明で使用した図4のフェリカモード制御タスクの処理は同じであるため、第5実施例の説明では図4の説明を省略する。
【0156】
図18を参照して、第5実施例の携帯通信端末10は、第1実施例の携帯通信端末10に対して磁気センサ28および磁石30を含まない。
【0157】
図19(A)〜図19(C)を参照して、ケースC1のみの第5実施例の携帯通信端末は、フェリカ回路24は図19(B)または図19(C)に示す位置に内蔵される。キー入力装置26は操作キー群がケースC1の主面に露出するように、ケースC1に取り付けられる。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC1の主面に露出するようにケースC1に取り付けられる。フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC1の他面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC1に内蔵される。
【0158】
図19(A)〜図19(C)および図3(A)〜図3(B)を参照して、模式図38は、ケースC1の主面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0159】
図19(A)および図19(B)に示す状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の他面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の主面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0160】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC1の他面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0161】
図19(A)および図19(C)に示す状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の他面の裏側面は、ケースC1の主面となる。しかし、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC1の主面の模式図38を表示し、さらに、ケースC1の主面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0162】
つまり、メインLCDモニタ32に表示される模式図38に対応するケースC1の主面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示された模式図38に対応するケースC1の主面において、アシストマーク36が示す位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC1の他面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0163】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクと、図20に示すアシスト制御タスクとを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)および図3(B)に示すアシストマーク36および模式図38の画像データは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0164】
第5実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。
【0165】
図20を参照して、アシスト制御タスクの処理について説明する。ステップS79では、メインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できるか否かを判定する。ここで
YESであれば、図19(A)および図19(B)に示す状態となるため、ステップS81へ進む。そして、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0166】
また、ステップS79でNOであれば、図19(A)および図19(C)に示す状態となるため、ステップS83へ進む。そして、メインLCDモニタ32に、ケースC1の主面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC1の主面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0167】
ステップS81またはステップS83の処理が完了すると、メインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できるか否かを再判定するために、ステップS79へ戻る。
【0168】
なお、この第5実施例では、キー入力装置26をカーバで隠す、フリップタイプの携帯通信端末で用いてよい。
【0169】
なお、第1実施例〜第5実施例では、開状態と閉状態との切り替え処理に、磁気センサ28および磁石30を採用しているが、赤外線などを用いた非接触スイッチや、メカニカルスイッチを用いた接触スイッチを用いてもよい。
【0170】
また、メインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置の変化を検出する処理に、第2ケースに対する第1ケースの移動量を検出する移動量センサをさらに備えてもよい。
【0171】
また、模式図38は、ケースC2の上面としているが、フェリカ回路24が内蔵される面によって変更してもよい。
【0172】
また、携帯通信端末10の通信方式には、CDMA方式だけに限らず、PHS方式,TDMA方式,W‐CDMA方式でもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0173】
10 … 携帯通信端末
22 … CPU
24 … フェリカ回路
26 … キー入力装置
28 … 磁気センサ
30 … 磁石
32 … メインLCDモニタ
34 … サブLCDモニタ
36 … アシストマーク
38 … 模式図
【技術分野】
【0001】
この発明は、通信端末に関し、特にたとえば近距離無線通信用のアンテナを利用して通信を行う、通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、非特許文献1に開示されている。
この背景技術によれば、“FeliCa”(登録商標)と呼ばれる非接触型のICカード技術に基づいて構成されたモバイルFeliCaチップを内蔵した通信端末の利用が広がっている。モバイルFeliCaチップは、リーダ/ライタと近距離無線通信を行うためのアンテナを備えている。アンテナは、通信端末の一方主面において良好な受信感度が確保されるように、通信端末に内蔵される。また、通信端末に内蔵されるモバイルFeliCaチップとリーダ/ライタとの間で近距離無線通信を行うときは、近距離無線通信を行うためのアンテナおよびリーダ/ライタを近接させる必要がある。よって、携帯端末の一方主面には、アンテナが内蔵されている位置を示すロゴマークが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】W51SA by SANYO 取扱説明書 274−278頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、背景技術では、アンテナの位置を示すロゴマークは、アンテナとリーダ/ライタとを近接させることで、通信端末の陰に隠れてしまう。よって、使用者は、通信端末に内蔵されるモバイルFeliCaチップがリーダ/ライタとの間で近距離無線通信を行うときに、アンテナの位置が明確に認識できていなかった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、通信端末を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、アンテナの位置が明確に認識できる、通信端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0008】
第1の発明に従う通信端末は、ケース、ケースに取り付けられた表示装置、ケースに内蔵された近距離無線通信用のアンテナ、および近距離無線通信の起動操作が行われたとき、表示装置にアンテナの位置を表示させる表示手段を備える。
【0009】
第1の発明に従う通信端末(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)では、表示装置(32,34)はケース(C1,C2)に取り付けられる。近距離無線通信用(24)のアンテナ(24a)はケ
ースに内蔵される。表示手段(S15,S21,S35,S41,S49,S51,S59,S63,S69,S75,S81,S83)は、
近距離無線通信(24)の起動操作が行われたとき、表示装置にアンテナの位置を表示させる。
【0010】
第1の発明によれば、ケースに内蔵されたアンテナの位置は、近距離無線通信の起動操
作が行われたとき、表示手段によって表示装置へ表示される。したがって、使用者は、ケースに内蔵されるアンテナの位置を明確に認識することができるので、その表示に従って通信端末をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0011】
第2の発明に従う通信端末は、第1の発明に従属し、表示手段は、表示装置の表示範囲内に含まれているアンテナの位置を示す第1アシストマークを表示する。
【0012】
第3の発明に従う通信端末は、第1の発明に従属し、表示装置の表示範囲内にアンテナの位置が含まれるか否かを判別する判別手段をさらに備え、表示手段は、判別手段によって表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていると判別されたとき、表示装置に対するアンテナの位置を示す第1アシストマークを表示させる第1表示手段を含む。また、第4の発明に従う通信端末は、第3の発明に従属し、判別手段によって表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていないと判別されたとき、ケースに対するアンテナの位置を示す第2アシストマークを表示装置に表示させる第2表示手段を含む。
【0013】
第3の発明に従う通信端末では、判別手段(S13,S29,S37,S45,S55,S61,S67,S79)は表示
装置の表示範囲内にアンテナの位置が含まれるか否かを判別する。第1表示手段(S21, S35,S41,S49,S75,S81)は、判別手段によって表示装置の表示範囲内にアンテナの位置が含まれていると判別されたとき、表示装置に対するアンテナの位置を示す第1アシストマーク(36)を表示させる。第4の発明に従う通信端末では、判別手段によって表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていないと判別されたとき、第2表示手段(S15, S51,S59,S63,S69,S83)は、判別手段の判別結果が否定的である場合にケースに対するアンテナの位置を示す第2アシストマーク(36,38)を表示装置に表示させる。
【0014】
第3の発明によれば、第1アシストマークは、表示装置に対するアンテナの位置を示す。そして、使用者は、表示装置に表示された第1アシストマークの位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナの位置をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0015】
また、第4の発明によれば、第2アシストマークはケースに対するアンテナの位置を示す。そして、使用者は、表示装置に表示された第2アシストマークを参考にして、第2アシストマークが示すケースの位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナの位置をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0016】
第5の発明に従う通信端末は、第1または第2の発明に従属し、ケースは第1ケースのみを含み、表示装置は、第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナは、第1ケースに内蔵される。
【0017】
第5の発明に従う通信端末では、ケースは、第1ケース(C1)のみを含み、表示装置はその第1ケースの一方主面に取り付けられる。アンテナは第1ケースに内蔵される。
【0018】
第5の発明によれば、表示装置は、アンテナと反対面に取り付けられる。
したがって、第1ケースの一方主面に取り付けられる表示装置は、第1ケースに内蔵されるアンテナの位置を第1アシストマークまたは第2アシストマークによって表示する。これによって、使用者は、第1ケースに対するアンテナの位置を明確に認識することができる。
【0019】
第6の発明に従う通信端末は、第3または第4の発明に従属し、ケースは第1ケースおよび第2ケースを含み、第2ケースに対する第1ケースの状態を遷移可能に第1ケースと第2ケースとを連結する連結手段、第2ケースに対する第1ケースの状態を検知するセンサ、およびセンサの出力に基づいてケースに対するアンテナの位置を特定する位置特定手
段をさらに備え、判別手段は、位置特定手段によって特定された位置に基づいて判別を行う。
【0020】
第6の発明に従う通信端末では、ケースは第1ケースおよび第2ケース(C2)を含む。
連結手段(SL,K,H1,H2)は第2ケースに対する第1ケースの状態を遷移可能に第1ケースと第2ケースとを連結する。センサ(28,30)は第2ケースに対する第1ケースの状態を検知
する。位置特定手段(22)はセンサの出力に基づいてケースに対するアンテナの位置を特定する。判別手段の判別結果は、位置特定手段によって特定された位置に基づいて判別を行う。
【0021】
第6の発明によれば、位置特定手段によって、表示装置に対するアンテナの位置を特定するので、特定後のアンテナの位置に基づいて判別手段は判定結果を出力する。さらに、表示手段は、判別結果によって、表示装置に第1アシストマークまたは第2アシストマークを表示させる。したがって、連結手段によって第2ケースに対して第1ケースの状態が遷移しても、位置特定手段によって表示装置に対するアンテナの位置を特定できるため、表示装置は、第1アシストマークまたは第2アシストマークを表示する。これによって、使用者は、第2ケースに対して第1ケースの状態がいかなる状態であっても、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0022】
第7の発明に従う通信端末は、第6の発明に従属し、位置特定手段は、位置特定処理を繰り返し実行し、第1表示手段は、位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて第1アシストマークを移動させる。
【0023】
第7の発明に従う通信端末では、位置特定手段は、位置特定処理を繰り返し実行する。第1表示手段は位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて第1アシストマークを移動させる。
【0024】
第7の発明によれば、表示装置に表示された第1アシストマークの表示位置は、位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて移動される。したがって、第2ケースに対する第1ケースの状態が段階的に遷移すると、表示装置に表示される第1アシストマークの位置も段階的に移動する。これによって、使用者は、段階的に移動した第1アシストマークの位置に対応して、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0025】
第8の発明に従う通信端末は、第6または第7の発明に従属し、表示装置は、第1表示装置を含み、第1表示装置は、第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナは、第1ケースまたは第2ケースに内蔵される。
【0026】
第8の発明に従う通信端末では、第1表示装置(32)は表示装置に含まれる。第1表示装置は第1ケースの一方主面に取り付けられる。アンテナは第1ケースまたは第2ケースに内蔵される。
【0027】
第9の発明に従う通信端末は、第8の発明に従属し、表示装置は、第2表示装置をさらに含み、第2表示装置は、第1ケースの他方主面に取り付けられる。
【0028】
第9の発明に従う通信端末では、第2表示装置(34)は表示装置にさらに含まれる。第2表示装置は第1ケースの他方主面に取り付けられる。
【0029】
第8〜第9の発明によれば、第1表示装置が第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナが第1ケースに内蔵されてもよい。また、第1表示装置が第1ケースの一方主面に取り付けられ、アンテナが第2ケースに内蔵されてもよい。さらに、第2表示装置は第1
ケースの他方主面に内蔵されてもよい。したがって、アンテナが第1ケースまたは第2ケースに内蔵されたとしても、第1表示装置または第2表示装置は、アンテナの位置を表示することができる。これによって、使用者は、アンテナが第1ケースまたは第2ケースのどちらに内蔵されても、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0030】
第10の発明に従う通信端末は、第9の発明に従属し、第2表示装置に第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる文字列表示手段をさらに備える。
【0031】
第10の発明に従う通信端末では、文字列表示手段(S33,S53)は、第2表示装置に第1
表示装置を確認するように促す文字列を表示させる。
【0032】
第10の発明によれば、第2表示装置は、第1アシストマークまたは第2アシストマークの表示とは別に、第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる。したがって、第2表示装置によって、アンテナの位置を表示できない場合に、第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる。これによって、使用者は、第1表示装置を確認することで、アンテナの位置を明確に認識することができる。
【0033】
第11の発明に従う通信端末は、第6ないし第10のいずれかの発明に従属し、連結手段は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で、第2ケースの主面に対して垂直な第1軸を基準として第1ケースを可動させる回転機構を含む。
【0034】
第11の発明に従う通信端末では、回転機構(K)は、第1ケースを第2ケースの上に積
層した状態で第2ケースの主面に対して垂直な第1軸(AX1)を基準として第1ケースを可
動させる。つまり、回転機構は、第1軸を基準として第1ケースを回転させる。
【0035】
第11の発明によれば、第1ケースと第2ケースとは、回転機構によって、連結される。
【0036】
第12の発明に従う通信端末は、第6ないし第10のいずれかの発明に従属し、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で第1ケースをスライドさせるスライド機構を含む。
【0037】
第12の発明に従う通信端末では、スライド機構(SL)は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で第1ケースをスライドさせる。
【0038】
第12の発明によれば、第1ケースと第2ケースとは、スライド機構によって、連結される。
【0039】
第13の発明に従う通信端末は、第6ないし第11のいずれかの発明に従属し、連結手段は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で、ヒンジ軸を基準として第1ケースを可動させるヒンジ機構を含む。
【0040】
第13の発明に従う通信端末では、ヒンジ機構(H1,H2) は、ヒンジ軸(AX2,AX3)を基準
として、第1ケースを可動させる。つまり、ヒンジ軸を基準とした回転により、第1ケースと第2ケースとを開閉させ、かつ、第1ケースの面の向きを反転させる。
【0041】
第13の発明によれば、第1ケースと第2ケースとは、ヒンジ機構によって、連結される。さらに、連結手段は、回転機構とヒンジ機構とを同時に含むことがある。
【0042】
第14の発明に従う通信端末は、第12の発明に従属し、ヒンジ機構は、第2ケースの
主面の短辺と平行な第1ヒンジ軸を基準として、第1ケースを可動させる第1ヒンジ機構を含む。つまり、ヒンジ軸を基準とした回転により、第1ケースと第2ケースとを開閉させる。
【0043】
第14の発明に従う通信端末では、第1ヒンジ機構(H1)は、第2ケースの主面の短辺と平行な第1ヒンジ軸(AX2)を基準として、第1ケースを可動させる。
【0044】
第15の発明に従う通信端末は、第14の発明に従属し、ヒンジ機構は、第1ヒンジ軸に直交しかつ第1ケースの長辺と並行な第2ヒンジ軸を基準とした回転により、第1ケースの面の向きを反転させる第2ヒンジ機構をさらに含む。
【0045】
第15の発明に従う通信端末では、第2ヒンジ機構(H2)は、第1ヒンジ軸に直交しかつ第1ケースの長辺と並行な第2ヒンジ軸(AX3)を基準とした回転により、第1ケースの面
の向きを反転させる。
【0046】
第14〜第15の発明によれば、ヒンジ機構は、第1ヒンジ軸を基準として第1ケースを可動させる。さらに、ヒンジ機構は、第2ヒンジ軸を基準した回転により、第1ケースの面の向きを反転させてもよい。
【発明の効果】
【0047】
この発明によれば、通信端末に内蔵されるアンテナの位置が明確に認識できるため、モバイルFeliCaチップがリーダ/ライタとの間で確実に近距離無線通信を行うことができる。
【0048】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】この発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図2】(A)は或る姿勢をとる第1実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第1実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第1実施例の外観を示す斜視図である。
【図3】(A)はLCDモニタに表示する表示例であり、(B)はLCDモニタに表示する他の表示例であり、(C)はLCDモニタに表示するその他の表示例である。
【図4】第1実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図5】第1実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図6】(A)は或る姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり、(D)はさらにその他の姿勢をとる第2実施例の外観を示す斜視図であり。
【図7】この発明の第3実施例を示すブロック図である。
【図8】(A)は或る姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図9】(A)はさらにその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図10】さらにその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図11】第3実施例に適用されるサブLCDモニタに表示する表示例である。
【図12】(A)はさらにその他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第3実施例の外観を示す斜視図である。
【図13】第3実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図14】第3実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図15】(A)は或る姿勢をとる第4実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第4実施例の外観を示す斜視図であり、(C)はその他の姿勢をとる第4実施例の外観を示す斜視図である。
【図16】第4実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図17】第4実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図18】この発明の第5実施例を示すブロック図である。
【図19】(A)は或る姿勢をとる第5実施例の外観を示す斜視図であり、(B)は他の姿勢をとる第5実施例の外観を示す斜視図であり、(C)は他の姿勢をとる第5実施例の外観を示す斜視図である。
【図20】第5実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
<第1実施例> 図1を参照して、この第1実施例の携帯通信端末10は、キー入力装置26を含む。キー入力装置26によって発呼操作が行われると、CPU22は、CDMA方式に対応する無線通信回路14を制御して発呼信号を出力する。出力された発呼信号は、アンテナ12から放出され、基地局を含む移動通信網を経て通話相手の電話機に送信される。通話相手が着呼操作を行うと、通話可能状態が確立される。
【0051】
通話可能状態に移行した後にキー入力装置26によって通話終了操作が行われると、CPU22は、無線通信回路14を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。通話終了信号の送信後、CPU22は、通話処理を終了する。先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、CPU22は、通話処理を終了する。また、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、CPU22は通話処理を終了する。
【0052】
システム全体が起動している状態で通話相手からの発呼信号がアンテナ12によって捉えられると、無線通信回路14は、着信をCPU22に通知する。CPU22は、着信通知に記述された発信元情報をメインLCDモニタ32から出力し、図示しない着信通知用のスピーカから着信音を出力する。キー入力装置26によって着呼操作が行われると、通話可能状態が確立される。
【0053】
通話可能状態では、次のような処理が実行される。通話相手から送られてきた変調音声信号(高周波信号)は、アンテナ12によって捉えられる。捉えられた変調音声信号は、無線通信回路14によって復調処理および復号処理を施される。これによって得られた受話音声信号は、スピーカ18から出力される。
【0054】
マイクロフォン16によって取り込まれた送話音声信号は、無線通信回路14によって符号化処理および変調処理を施される。これによって生成された変調音声信号は、上述と同様、アンテナ12を利用して通話相手に送信される。
【0055】
フェリカ回路24は、“FeliCa”(登録商標)と呼ばれる非接触ICカード技術に基づいて構成された近距離無線通信回路であり、近距離無線通信するためのアンテナ24aを備える。キー入力装置26によってフェリカモードが選択された状態でアンテナ24aとリーダ/ライタ(図示せず)とを近接させることで、近距離無線通信が行われる。
【0056】
磁気センサ28は、磁力30の磁気を検出し、検出した磁気の強度によって0〜255の値を出力する。
【0057】
図2(A)〜図2(C)参照して、携帯通信端末10は、各々が板状に形成されたケースC1およびC2を有する。ケースC1およびケースC2の厚みは略同じである。フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の下面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。キー入力装置26は、操作キー群がケースC1の上面およびケースC2の上面に露出するようにケースC1およびケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図2(A)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC1の上面に露出するようにケースC1に取り付けられる。
【0058】
つまり、メインLCDモニタ32はケースC1の上面に取り付けられ、磁石30はケースC1に内蔵される。また、磁気センサ28はケースC2に内蔵され、フェリカ回路24はケースC2に内蔵される。そして、キー入力装置26は操作キー群がケースC1およびケースC2の上面に取り付けられる。
【0059】
スライド機構SLは、ケースC1の下面の幅方向両端およびケースC2の上面の幅方向両端に設けられる。つまり、ケースC1は、ケースC2の上に積層された状態でケースC2の長さ方向にスライドできる。また、スライド機構SLは、スライドをバネ機構によってアシストするスライドアシスト機構(図示せず)を含む。
【0060】
磁気センサ28は、図2(A)に示す状態では最大値である255を出力し、図2(B)および図2(C)に示す状態では最小値である0を出力する。そして、磁気センサ28の出力値は、図2(A)から図2(B)および図2(C)にスライドすると、スライド量に応じて小さくなる。つまり、図2(A)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図2(
B)および図2(C)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0061】
CPU22は、磁力センサ28の出力値と閾値とを比較することによって、開状態と閉状態との切り替え処理を行う。閾値は、メインLCDモニタ32の表示範囲内にアンテナ24aの位置が収まる限界位置までスライドした時の、磁力センサ28の出力値とする。例えば、閾値が128である場合は、磁気センサ28の出力値が最大値である255から128までは閉状態とし、磁気センサ28の出力値が127から最小値である0までは開状態とする。
【0062】
上述のように、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の下面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。したがって、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信は、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させることで行われる。しかし、使用者は、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させるときに、アンテナ24aの位置を認識できない。
【0063】
そこで、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信をする場合に、ケースC1の上面に取り付けられたメインLCD32に、ケースC2に内蔵されたアンテナ24aの位置を表示するようにしている。
【0064】
具体的には、図2(A)〜図2(C)および図3(A)〜図3(C)を参照して、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置、またはフェリカ回路24が内蔵されるケースC2に対するアンテナ24aの位置を示す。模式図38は、ケースC2の上面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0065】
図2(A)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の下面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の上面とみなす。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含
まれる。よって、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置にアシストマーク36を表示する。ここで、閉状態でメインLCDモニタ32に表示する表示例を図3(A)に示す。
【0066】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0067】
図2(B)および図2(C)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の下面の裏側面は、ケースC2の上面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC2の上面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。ここで、開状態でメインLCDモニタ32に表示する表示例を図3(B)に示す。
【0068】
つまり、メインLCDモニタ32に表示される模式図38に対応するケースC2の上面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示された模式図38に対応するケースC2の上面において、アシストマーク36が示す位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0069】
また、CPU22は、閉状態かつ磁気センサ28の出力値が変化した場合に、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置の変化を検出し、検出結果に基づいてアシストマーク36を移動させる。例えば、連続的に磁気センサ28の値が変化する場合に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0070】
つまり、CPU22は、図2(A)の状態から図2(C)の状態になるようにスライドする場合に、閉状態では図3(C)に示す表示例のように、点線で描かれたアシストマーク36の位置から実線で描かれたアシストマーク36の位置まで段階的に移動させる。そして、使用者は、段階的に移動したアシストマーク36の位置に対応して、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0071】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクおよび図5に示すアシスト制御タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシスト
マーク36および模式図38の画像データは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0072】
まず、フェリカモード制御タスクについて説明する。図4を参照して、ステップS1では、キー入力装置26上でフェリカモード起動操作が行われたか否かを判定する。ここでYESであれば、フェリカ回路24をオンすることが可能な状態にするため、ステップS3に進み、アシスト制御タスクを起動する。ここで、NOであれば、ステップS1に戻り、キー入力装置26上でフェリカモード起動操作が行われるまで、ステップS1の処理を繰り返す。続いてステップS5では、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信が行えるように、フェリカ回路24をオンする。さらに続いてステップS7では、フェリカモー
ド停止操作がキー入力装置26上で行われたか否かを判定する。ここでNOであれば、フェリカモード停止操作がキー入力装置26上で行われるまで、ステップS7の処理を繰り返し行う。ここでYESであれば、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信を終了するために、ステップS9に進み、フェリカ回路24をオフする。続いてステップS11では、フェリカ回路24を利用した近距離無線通信を終了しているため、アシスト制御タスクを終了してからステップS1に戻る。
【0073】
次に、アシスト制御タスクについて説明する。
図5を参照して、ステップS13では、磁気センサ28の出力値が閾値以上か否かを判定する。ここでNOであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以下の状態のため、図2(B)および図2(C)に示す開状態となる。そして、ステップS15に進み、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。続いてステップS17では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS15に戻り、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0074】
また、ステップS13でYESであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以上の状態のため、図2(A)に示す閉状態となる。そして、ステップS19に進み、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置を特定する。続いてステップS21では、メインLCDモニタ32に、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させる。
【0075】
さらに続いてステップS23では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS19に戻り、ステップS19−S21の処理を繰り返すため、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0076】
また、閉状態である場合に、ケースC2に対してケースC1がスライドすると、ステップS13およびステップS19−S23の処理を繰り返す。そのため、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0077】
以上の説明から分かるように、ケースC1およびケースC2の各々は、板状に形成される。メインLCDモニタ32は、ケースC1の上面に取り付けられる。フェリカ回路24およびアンテナ24aは、ケースC2に内蔵される。スライド機構SLは、ケースC2に対するケースC1の状態を遷移可能にケースC1とケースC2とを連結する。磁気センサ28は、ケースC2に対するケースC1の状態を検知する。ステップS13の処理は、メインLCDモニタ32の表示範囲にアンテナ24aが含まれるか否かを判定する。ステップS13の判定がYESであれば、ステップS15の処理は、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置を示すアシストマーク36を表示させる。ステップS13の判定がNOであれば、ステップS21の処理は、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。よって、フェリカ回路24がリーダ/ライタとの近距離無線通信を行うときに、アンテナの位置が明確に認識できる。
【0078】
なお、この第1実施例では、スライド機構SLを採用しているが、第2実施例として、スライド機構SLに代えて図6(A)〜図6(D)に示す回転機構Kを採用してもよい。また、第3実施例として、スライド機構SLに代えて、図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C),図10および図12(A)〜図12(B)に示すヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2を採用してもよい。さらに、第4実施例として、スライド機構SLにかえて代えて、図15(A)〜図15(C)に示す回転機構Kおよびヒンジ機構H2を同時に採用してアシストしてもよい。そして、第5実施例として、図19(A)〜図19(C)に示すケースC1のみのストレートタイプの携帯通信端末でアシスト制御タスクの処理を行ってもよい。
【0079】
次に、第2実施例,第3実施例,第4実施例および第5実施例について説明する。
<第2実施例> 第2実施例では、回転機構Kは、図1に示す構成で、スライド機構SLに代えて採用される。また、第2実施例は、第1実施例の説明で使用した図1の携帯通信端末10の構成および図4のフェリカモード制御タスクの処理は同じであるため、第2実施例の説明ではそれらの図およびその説明を省略する。
【0080】
図6(A)〜図6(D)を参照して、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の下面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。キー入力装置26は操作キー群がケースC2の上面に露出するように、ケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図6(A)および図6(B)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。
メインLCDモニタ32は、モニタ画面がケースC1の上面に露出するようにケースC1に取り付けられる。
【0081】
回転機構Kは、ケースC2の外面の長さ方向一方寄りに、回転機構として形成される。ケースC1は長さ方向一方寄りの下面において回転機構Kと結合される。また、回転機構Kは、ケースC1をケースC2の上に積層した状態で、ケースC2の上面に対して垂直な軸AX1を基準としてケースC1を0度〜360度の範囲で回転させる。よって、ケースC1は、ケースC2に対して図6(A)〜図6(D)に示す姿勢をとることができる。
【0082】
磁気センサ28は、図6(A)および図6(B)に示す状態では最大値である255を出力し、図6(D)に示す状態では最小値である0を出力する。また、図6(C)に示す状態では、磁気センサ28は、最小値を出力しないが開状態とみなす。そして、磁気センサ28の出力値は、図6(A)および図6(B)から図6(D)に回転すると、回転量に応じて小さくなる。つまり、図6(A)および図6(B)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図6(D)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0083】
第2実施例では、CPU22の開状態と閉状態との切り替え処理における閾値は、メインLCDモニタ32の表示範囲内にアンテナ24aの位置が収まる限界位置まで回転した時の、磁力センサ28の出力値とする。
【0084】
図6(A)〜図6(D)および図3(A)〜図3(B)を参照して、第2実施例では模式図38は、ケースC2の上面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0085】
図6(A)および図6(B)に示す閉状態では、アンテナ24aが内蔵されるケースC2の下面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の上面とみなす。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、第1実施例と同様に、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0086】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテ
ナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0087】
図6(C)および図6(D)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の下面の裏側面は、ケースC2の上面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、第1実施例と同様に、メインLCDモニタ32は、ケースC2の上面の模式図38を表示し、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0088】
つまり、メインLCDモニタ32に表示される模式図38に対応するケースC2の上面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示された模式図38に対応するケースC2の上面において、アシストマーク36が示す位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0089】
また、CPU22は、閉状態かつ磁気センサ28の出力値が変化した場合に、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置の変化を検出し、検出結果に基づいてアシストマーク36を移動させる。例えば、連続的に磁気センサ28の値が変化する場合に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0090】
つまり、CPU22は、図6(A)および図6(B)の状態から図6(C)および図6(D)の状態になるように回転する場合に、閉状態ではアシストマーク36の位置を段階的に移動させる。そして、使用者は、段階的に移動したアシストマーク36の位置に対応して、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の下面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0091】
CPU22は、第1実施例と同様に、図4に示すフェリカモード制御タスクおよび図5に示すアシスト制御タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、第1実施例と同様に、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシストマーク36および模式図38の画像データは
、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0092】
第2実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。第2実施例のアシスト制御タスクについて説明する。図5を参照して、ステップS13では、磁気センサ28の出力値が閾値以上か否かを判定する。ここでNOであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以下の状態のため、図6(C)および図6(D)に示す開状態となる。そして、ステップS15に進み、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。続いてステップS17では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS15に戻り、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0093】
また、ステップS13でYESであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以上の状態の
ため、図6(A)および図6(B)に示す閉状態となる。そして、ステップS19に進み、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置を特定する。続いてステップS21では、メインLCDモニタ32に、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させる。
【0094】
さらに続いてステップS23では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力が閾値以上か否かを再判定するために、ステップS13に戻る。ここでNOであれば、ステップS19に戻り、ステップS19−S21の処理を繰り返すため、ステップS19で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0095】
また、閉状態である場合に、ケースC2に対してケースC1が回転すると、ステップS13およびステップS19−S23の処理を繰り返す。そのため、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
<第3実施例> 第3実施例では、ヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2は、図7に示す構成で、スライド機構SLに代えて採用される。また、第3実施例は、第1実施例の説明で使用した図4のフェリカモード制御タスクの処理は同じであるため、第3実施例の説明では図4の説明を省略する。
【0096】
図7を参照して、第3実施例の携帯通信端末10は、第1実施例の携帯通信端末10に対してサブLCDモニタ34をさらに備える。
【0097】
図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図10を参照して、図8(A)〜図8(
C)では、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC1の外側面において良好な受
信感度が確保されるように、ケースC1に内蔵され、図9(A)〜図9(C)では、フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の外側面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。キー入力装置26は操作キー群がケースC2の内側面に露出するように、ケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図8(A)〜図8(C)および図9(A)〜図9(C)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC2の内側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。サブLCDモニタ34はモニタ画面がケースC1のメインLCDモニタ32が取り付けられる内側面とは反対の外側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。また、図8(A)および図9(A)では、サブLCDモニタ34はケースC1に取り付けられない。
【0098】
ヒンジ機構H1は、ケースC2の内側面の長さ方向一方寄りに、ヒンジ機構として形成される。ケースC1は長さ方向一方端の側面においてヒンジ機構H1と結合される。また、ヒンジ機構H1は、ケースC1をケースC2の上に積層した状態で、ケースC2の内側面の短辺と平行な軸AX2を基準としてケースC1を可動させる。つまり、軸AX2を基準とした回転により、ケースC1とケースC2とを開閉させる。よって、ケースC1は、ケースC2に対して図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図10に示す姿勢をとることができる。
【0099】
磁気センサ28は、図8(A)〜図8(C)および図9(A)〜図9(C)に示す状態では最大値である255を出力し、図10に示す状態では最小値である0を出力する。つまり、図8(A)〜図8(C)および図9(A)〜図9(C)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図10に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0100】
CPU22の開状態と閉状態との切り替え処理は、第1実施例および第2実施例で採用
した閾値ではなく、磁気センサ28の出力が最大値か否かで判定する。
【0101】
サブLCDモニタ34は、アシストマーク36,模式図38および文字列を表示することができる。
【0102】
図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C),図10および図3(A)〜図3(B)を参照して、第3実施例では模式図38は、ケースC2の内側面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。また、図8(A)および図9(A)では、サブLCDモニタ34はケースC1に取り付けられていない。
【0103】
図8(A)〜図8(C)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の外側面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。しかし、閉状態ではメインLCDモニタ32は表示できない。よって、サブLCDモニタ34は、ケース1の外側面に取り付けられる。また、サブLCDモニタ34の取り付け位置については、図8(C)に示す。サブLCDモニタ34は、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示する。ここで、メインLCDモニタ32の確認を促す文字列の表示例を図11に示す。つまり、使用者は、サブLCDモニタ34に表示された文字列に従い、図10に示す開状態にして、メインLCDモニタ32を確認すればよい。
【0104】
図9(A)〜図9(C)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、サブLCDモニタ34が取り付けられるケースC1の外側面とみなす。したがって、サブLCDモニタ34の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、図8(C)と同様にして、サブLCDモニタ34は、ケース1の外側面に取り付けられる。また、サブLCDモニタ34の取り付け位置については、図9(C)に示す。サブLCDモニタ34は、サブLCDモニタ34の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0105】
つまり、サブLCDモニタ34に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、サブLCDモニタ34に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0106】
図10に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面によってメインLCDモニタ32の表示内容が異なる。
【0107】
アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面がケースC1の外側面の場合には、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の外側面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、第1実施例と同様に、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0108】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC1の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0109】
アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面がケースC2の外側面の場合には、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0110】
さらに、図10に示す開状態で、サブLCDモニタ34がケースC1の外側面に取り付けられる場合には、サブLCDモニタ34は、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示する。
【0111】
つまり、使用者は、サブLCDモニタ34に表示された文字列に従い、図10に示す開状態にして、メインLCDモニタ32を確認すればよい。
【0112】
図12(A)および図12(B)を参照して、ヒンジ機構H2は、軸AX2に加えて軸AX3を備える。フェリカ回路24は、ケースC2の外側面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。
【0113】
ヒンジ機構H2は、ケースC1をケースC2の上に積層した状態でケースC2の内側面の短辺と平行な軸AX2を基準としてケースC1を可動させると共に、軸AX2に直交しかつケースC1の内側面に並行な軸AX3を基準としてケースC1を回転させる。つまり、軸AX3を基準とした回転により、ケースC1の面の向きを反転させる。よって、ケースC1は、ケースC2に対して図12(A)および図12(B)に示す状態をさらに取ることが可能になる。
【0114】
ヒンジ機構H2を採用する場合に、磁気センサ28は、図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す状態では最大値である255を出力し、図10および図12(A)に示す状態では最小値である0を出力する。つまり、図8(A)〜図8(C),図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図12(A)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。
【0115】
アシスト制御中の図12(A)および図12(B)の状態ではサブLCDモニタ34とメインLCDモニタ32の表示内容を入れ替えてもよい。
【0116】
したがって、図12(A)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面がケースC2の外側面の場合には、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、サブLCDモニタ34の表示範囲に、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、サブLCDモニタ34は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。また、メインLCDモニタ32は、サブLCDモニタ34を確認するように促す文字列を表示する。
【0117】
また、図12(B)に示す閉状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の外側面とみなす。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0118】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクおよび図13および図14に示すアシスト制御タスクを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対
応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシストマーク36および模式図38の画像データと、図11に示す文字列の文字
データとは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0119】
第3実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。図13および図14を参照して、アシスト制御タスクの処理について説明する。ステップS25では、フェリカ回路24がケースC1に内蔵されているか否かを判定する。判定結果は、図8(A)〜図8(C)および図10示す状態に対応してYESを示し、図9(A)〜図9(C),図10および図12(A)〜図12(B)示す状態に対応してNOを示す。ここで、図10は、YESの判定およびNOの判定のどちらにも含まれる。
【0120】
ステップS25でYESであれば、ステップS27に進み、サブLCDモニタ34があるか否かを判定する。判定結果は、図8(B),図8(C)および図10示す状態に対応してYESを示し、図8(A)および図10示す状態に対応してNOを示す。ここで、図10は、YESの判定およびNOの判定のどちらにも含まれる。
【0121】
ステップS27でYESであればステップS29に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図8(B)または図8(C)に示す閉状態のため、ステップS31に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できないと判断する。ステップS29でNOであれば、図10に示す開状態のため、ステップS35に進む。そして、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0122】
さらに、ステップS31またはステップS35の処理が完了すれば、ステップS33に進み、サブLCDモニタ34に、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示させる。そして、ステップS33の処理が完了すると、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS29に戻る。
【0123】
また、ステップS27でNOであれば、ステップS37に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図8(A)に示す閉状態のため、ステップS39に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できないと判断する。ステップS37でNOであれば、図10に示す開状態のため、ステップS41に進む。そして、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0124】
さらに、ステップS31またはステップS35の処理が完了すれば、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS37に戻る。
【0125】
また、ステップS25でNOであれば、CPU22はS43へ進み、サブLCDモニタ34があるか否かを判定する。判定結果は、図9(B),図9(C),図10および図12(
A)〜図12(B)に示す状態に対応してYESを示し、図9(A)および図10に示す状態
に対応してNOを示す。ここで、図10は、YESの判定およびNOの判定のどちらにも含まれる。
【0126】
ステップS43でYESであればステップS45に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図9(B)〜図9(C)および図12(B)に示す閉状態のため、ステップS47に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32およびサブLCDモニタ34にアシストマーク36を表示できないと判断する。続いてステップS49では、図9(B)〜図9(C)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、サ
ブLCDモニタ34に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図12(B)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0127】
ステップS45でNOであれば、図10および図12(A)に示す開状態のため、ステップS51に進む。そして、図10に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、ケースC2の内側面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図12(A)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の内側面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0128】
続いて、ステップS53では、図10に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、メインLCDモニタ32を確認するように促す文字列を表示させる。図12(A)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、サブLCDモニタ34を確認するように促す文字列を表示させる。
【0129】
さらに、ステップS49またはステップS53の処理が完了すれば、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS45に戻る。
【0130】
また、ステップS43でNOであれば、ステップS55に進み、磁気センサ28の出力値が最大値か否かを判定する。ここでYESであれば、図9(A)に示す閉状態のため、ステップS57に進む。そして、閉状態ではメインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できないと判断する。ステップS55でNOであれば、図10に示す開状態のため、ステップS59に進む。そして、メインLCDモニタ32に、ケースC2の内側面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。さらに、ステップS57またはステップS59の処理が完了すれば、磁気センサ28の出力が最大値か否かを再判定するために、ステップS55に戻る。
【0131】
なお、この第3実施例では、ヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2は、ケースC2の内側面の長さ方向他方寄りに、ヒンジ機構として形成され、さらにケースC1は長さ方向他方端の側面においてヒンジ機構H1またはヒンジ機構H2と結合されてもよい。
<第4実施例> 第4実施例では、回転機構Kおよびヒンジ機構H2は、スライド機構SLに代えて同時に採用される。また、第4実施例は、第1実施例の説明で使用した図4のフェリカモード制御タスクの処理,第3実施例の説明で使用した図7の携帯通信端末10の構成,および図11の表示例は同じであるため、第4実施例の説明ではそれらの図およびその説明を省略する。
【0132】
図9(A)〜図9(C),図10,図12(A)〜図12(B)および図15(A)〜図15(C)を参照して、図9(A)〜図9(C)および図10では、ヒンジ機構H1の代わりにヒンジ機構H2を採用し、さらに回転機構Kを備えているとみなす。そして、図12(A)〜図12(B)では、回転機構Kをさらに備えているとみなす。フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC2の外側面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC2に内蔵される。
【0133】
キー入力装置26は操作キー群がケースC2の内側面に露出するように、ケースC2に取り付けられる。磁気センサ28はケースC2に内蔵される。磁石30は、図9(A)〜図9(C)の状態の場合に、磁気センサ28と一番近い状態になるように、ケースC1に内蔵される。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC1の内側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。
【0134】
サブLCDモニタ34は、モニタ画面がケースC1のメインLCDモニタ32が取り付けられている内側面とは反対の外側面に露出するようにケースC1に取り付けられる。また、図9(A)および図15(A)では、サブLCDモニタ34はケースC1に取り付けられない。
【0135】
回転機構Kおよびヒンジ機構H1は、ケースC2の内側面の長さ方向一方寄りに、回転機構Kおよびヒンジ機構H2を結合された状態で形成される。また、ヒンジ機構H2は、軸AX1軸が軸AX2軸と軸AX3軸との交点と交わるように、回転機構Kと結合される。
【0136】
ケースC1は長さ方向一方端の側面においてヒンジ機構H2と結合される。また、回転機構Kおよびヒンジ機構H2は、ケースC1をケースC2の上に積層した状態でケースC1をケースC2の内側面に対して垂直な軸AX1を基準としてケースC1を0度〜360度の範囲で回転させ、さらに、ケースC2の内側面の短辺と平行な軸AX2を基準としてケースC1を可動させると共に、軸AX2に直交しかつケースC1の内側面に並行な軸AX3を基準としてケースC1を回転させる。つまり、軸AX2を基準とした回転により、第1ケースと第2ケースとを開閉させる。さらに、軸AX3を基準とした回転により、第1ケースの面の向きを反転させる。よって、第4実施例では、図9(A)〜図9(C),図10,図12(A)〜図12(B)に示す姿勢に加えて、図15(A)〜図15(C)に示す姿勢をさらにとることができる。
【0137】
磁気センサ28は、図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す状態では最大値である255を出力し、図10および図12(A)に示す状態では最小値である0を出力する。つまり、図9(A)〜図9(C)および図12(B)に示す閉状態では、磁気センサ28が最大値を出力し、図12(A)に示す開状態では、磁気センサ28が最小値を出力する。さらに、図10,および図15(A)〜図15(C)に示す状態では、磁気センサ28は、最小値を出力しないが開状態とみなす。
【0138】
そして、磁気センサ28の出力値は、図9(B)および図9(C)から図12(A)に回転すると、回転量に応じて小さくなる。開状態と閉状態との切り替え処理における閾値は、サブLCDモニタ34の表示範囲内にフェリカ回路24が収まる限界位置まで回転した時の、磁力センサ28の出力値とする。
【0139】
また、図9(A)〜図9(C)、図10および図12(A)〜図12(B)に示す状態では、第3実施例と同様に、図3(A)に示すアシストマーク36、図3(B)に示す模式図38および図11に示す文字列を表示させる。また、フェリカ回路24が図9(B)に示す位置に内蔵されている場合に、アシスト制御中の図12(C)の状態ではサブLCDモニタ34およびメインLCDモニタ32の表示内容を入れ替えてもよい。
【0140】
図15(A)〜図15(C)および図3(A)〜図3(B)を参照して、第4実施例では模式図38は、ケースC2の内側面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0141】
図15(A)に示す開状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0142】
図15(B)に示す開状態では、図15(A)に示す状態と同様に、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC2の外側面の裏側面は、ケースC2の内側面となる。したがって、サブLCDモニタ34の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、サブLCDモニタ34は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。そして、メインLCDモニタ32は、図15(A)に示す状態と同様に、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0143】
図15(C)に示す開状態では、図15(B)に示す状態と同様に、メインLCDモニタ32およびサブLCDモニタ34は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0144】
つまり、メインLCDモニタ32およびサブLCDモニタ34に表示される模式図38に対応するケースC2の内側面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0145】
また、CPU22は、閉状態かつ磁気センサ28の出力値が変化した場合に、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置の変化を検出し、検出結果に基づいてアシストマーク36を移動させる。例えば、連続的に磁気センサ28の値が変化する場合に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、メインLCDモニタ32にアニメーションのように表示される。
【0146】
つまり、CPU22は、図12(B)の状態から図10の状態になるように回転する場合に、閉状態ではアシストマーク36の位置を段階的に移動させる。そして、使用者は、段階的に移動したアシストマーク36の位置に対応して、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC2の外側面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0147】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクと、図16および図17に示すアシスト制御タスクとを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)〜図3(C)に示す アシストマーク36および模式図38の画像データと、図11に示す文字列の文字
データとは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0148】
第4実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。図16および図17を参照して、アシスト制御タスクの処理について説明する。ステップS61では、磁気センサ28の出力値が最小または最大値か否かを判定する。判定結果は、図9(A)〜図9(C),図10および図12(A)〜図12(B)に示す状態に対応してYESを示し、図15(A)〜図15(C)示す状態に対応してNOを示す。
【0149】
ステップS61でYESであれば、磁気センサ28の出力値の変化は、ヒンジ機構H2によるケースC1の回転とみなし、ヒンジ機構H2に第3実施例と同様に、ステップ43−S59の処理をする。そして、ステップS49またはステップS53の処理が完了すると、ステップS61に戻る。さらに、ステップS57またはステップS59の処理が完了
すると、ステップS61に戻る。また、ステップS61でNOであれば、回転機構KによるケースC1の回転とみなし、ステップS63に進む。ステップS63では、図15(A)および図15(B)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32は、ケースC2の内側面の模式図38を表示し、さらに、ケースC2の内側面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。図15(C)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0150】
続いてステップS65では、サブLCDモニタ34があるか否かを判定する。
判定結果は、図15(B)または図15(C)に示す状態に対応してYESを示し、図15(
A)示す状態に対応してNOを示す。ステップS65でYESであれば、ステップS67
に進み、磁気センサ28の出力値が閾値以上か否かを判定する。ここでNOであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以下の状態のため、図15(B)および図15(C)に示す開状態となる。そして、ステップS69に進み、図15(B)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図15(C)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0151】
続いてステップS71では、磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力値が最小または最大値か否かを再判定するために、ステップS61に戻る。ここでNOであれば、ステップS69に戻り、図15(B)に示す状態ならば、サブLCDモニタ34に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。図15(C)に示す状態ならば、メインLCDモニタ32に、ケースC2の上面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC2の上面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0152】
また、ステップS67でYESであれば、磁気センサ28の出力値が閾値以上の状態のため、閉状態となる。そして、ステップS73に進み、磁気センサ28の出力値からメインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置を特定する。続いてステップS75では、ステップS73で特定したフェリカ回路24の位置に基づいて、メインLCDモニタ32に、ステップS73で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させる。
【0153】
さらに続いてステップS77では磁気センサ28の出力値が変化したか否かを判定する。ここでYESであれば、磁気センサ28の出力値が最小または最大値か否かを再判定するために、ステップS61に戻る。ここでNOであれば、ステップS73に戻り、ステップS19−S21の処理を繰り返すため、ステップS73で特定したフェリカ回路24の位置でアシストマーク36を表示させ続ける。
【0154】
また、閉状態である場合に、ケースC2に対してケースC1がスライドすると、ステップS67およびステップS73−S77の処理を繰り返す。そのため、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置も同様に変化するため、アシストマーク36は、サブLCDモニタ34にアニメーションのように表示される。
【0155】
なお、第4実施例では、特開2001−156893または特開2003−338866のように、メインLCDモニタ32がケースC1の主側面に対して可動してもよい。また、ヒンジ機構H2の代わりにヒンジ機構H1を用いてもよい。
<第5実施例> 第5実施例では、ストレートタイプの携帯通信端末は、図18に示す構
成で、磁気センサ28を採用しなくてもよい。また、第5実施例は、第1実施例の説明で使用した図4のフェリカモード制御タスクの処理は同じであるため、第5実施例の説明では図4の説明を省略する。
【0156】
図18を参照して、第5実施例の携帯通信端末10は、第1実施例の携帯通信端末10に対して磁気センサ28および磁石30を含まない。
【0157】
図19(A)〜図19(C)を参照して、ケースC1のみの第5実施例の携帯通信端末は、フェリカ回路24は図19(B)または図19(C)に示す位置に内蔵される。キー入力装置26は操作キー群がケースC1の主面に露出するように、ケースC1に取り付けられる。メインLCDモニタ32はモニタ画面がケースC1の主面に露出するようにケースC1に取り付けられる。フェリカ回路24は、アンテナ24aがケースC1の他面において良好な受信感度が確保されるように、ケースC1に内蔵される。
【0158】
図19(A)〜図19(C)および図3(A)〜図3(B)を参照して、模式図38は、ケースC1の主面に取り付けられたキー入力装置26の操作キー群を模式的に表す。
【0159】
図19(A)および図19(B)に示す状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の他面の裏側面は、メインLCDモニタ32が取り付けられるケースC1の主面となる。したがって、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれる。よって、メインLCDモニタ32は、メインLCDモニタ32の表示範囲に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0160】
つまり、メインLCDモニタ32に表示されるアシストマーク36の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示されたアシストマーク36の位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC1の他面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0161】
図19(A)および図19(C)に示す状態では、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されているケースC1の他面の裏側面は、ケースC1の主面となる。しかし、メインLCDモニタ32の表示範囲には、アンテナ24aの位置が含まれない。よって、メインLCDモニタ32は、ケースC1の主面の模式図38を表示し、さらに、ケースC1の主面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示する。
【0162】
つまり、メインLCDモニタ32に表示される模式図38に対応するケースC1の主面の裏側には、アンテナ24aが存在する。そして、使用者は、メインLCDモニタ32に表示された模式図38に対応するケースC1の主面において、アシストマーク36が示す位置とリーダ/ライタとが重なるように、アンテナ24aの受信感度が良好に確保されている面、例えば、ケースC1の他面をリーダ/ライタに近接させればよい。
【0163】
CPU22は、図4に示すフェリカモード制御タスクと、図20に示すアシスト制御タスクとを含む複数のタスクを並列的に実行する。なお、これらのタスクに対応する制御プログラムはフラッシュメモリ20に記憶され、さらに図3(A)および図3(B)に示すアシストマーク36および模式図38の画像データは、フラッシュメモリ20に記憶され、アシスト制御タスクの処理に応じて、フラッシュメモリ20から読み出される。
【0164】
第5実施例のフェリカモード制御タスクの処理は、第1実施例と同じため、省略する。
【0165】
図20を参照して、アシスト制御タスクの処理について説明する。ステップS79では、メインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できるか否かを判定する。ここで
YESであれば、図19(A)および図19(B)に示す状態となるため、ステップS81へ進む。そして、メインLCDモニタ32に、メインLCDモニタ32に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0166】
また、ステップS79でNOであれば、図19(A)および図19(C)に示す状態となるため、ステップS83へ進む。そして、メインLCDモニタ32に、ケースC1の主面の模式図38を表示させ、さらに、ケースC1の主面に対するアンテナ24aの位置でアシストマーク36を表示させる。
【0167】
ステップS81またはステップS83の処理が完了すると、メインLCDモニタ32にアシストマーク36を表示できるか否かを再判定するために、ステップS79へ戻る。
【0168】
なお、この第5実施例では、キー入力装置26をカーバで隠す、フリップタイプの携帯通信端末で用いてよい。
【0169】
なお、第1実施例〜第5実施例では、開状態と閉状態との切り替え処理に、磁気センサ28および磁石30を採用しているが、赤外線などを用いた非接触スイッチや、メカニカルスイッチを用いた接触スイッチを用いてもよい。
【0170】
また、メインLCDモニタ32に対するフェリカ回路24の位置の変化を検出する処理に、第2ケースに対する第1ケースの移動量を検出する移動量センサをさらに備えてもよい。
【0171】
また、模式図38は、ケースC2の上面としているが、フェリカ回路24が内蔵される面によって変更してもよい。
【0172】
また、携帯通信端末10の通信方式には、CDMA方式だけに限らず、PHS方式,TDMA方式,W‐CDMA方式でもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0173】
10 … 携帯通信端末
22 … CPU
24 … フェリカ回路
26 … キー入力装置
28 … 磁気センサ
30 … 磁石
32 … メインLCDモニタ
34 … サブLCDモニタ
36 … アシストマーク
38 … 模式図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース、
前記ケースに取り付けられた表示装置、
前記ケースに内蔵された近距離無線通信用のアンテナ、および
前記近距離無線通信の起動操作が行われたとき、前記表示装置に前記アンテナの位置を表示させる表示手段を備える、通信端末。
【請求項2】
前記表示手段は、前記表示装置の表示範囲内に含まれている前記アンテナの位置を示す第1アシストマークを表示する請求項1記載の通信端末。
【請求項3】
前記表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれるか否かを判別する判別手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記判別手段によって前記表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていると判別されたとき、前記表示装置に対する前記アンテナの位置を示す第1アシストマークを表示させる第1表示手段を含む、請求項1記載の通信端末。
【請求項4】
前記表示手段は、前記判別手段によって前記表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていないと判別されたとき、前記ケースに対する前記アンテナの位置を示す第2アシストマークを前記表示装置に表示させる第2表示手段を含む、請求項3記載の通信端末。
【請求項5】
前記ケースは、第1ケースのみを含み、
前記表示装置は、前記第1ケースの一方主面に取り付けられ、
前記アンテナは、前記第1ケースに内蔵される、請求項1または2記載の通信端末。
【請求項6】
前記ケースは、第1ケースおよび第2ケースを含み、
前記第2ケースに対する前記第1ケースの状態を遷移可能に前記第1ケースと前記第2ケースとを連結する連結手段、
前記第2ケースに対する前記第1ケースの状態を検知するセンサ、および
前記センサの出力に基づいて前記ケースに対する前記アンテナの位置を特定する位置特定手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記位置特定手段によって特定された位置に基づいて判別を行う、請求項3または4記載の通信端末。
【請求項7】
前記位置特定手段は、位置特定処理を繰り返し実行し、
前記第1表示手段は、前記位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて前記第1アシストマークを移動させる、請求項6記載の通信端末。
【請求項8】
前記表示装置は、第1表示装置を含み、
前記第1表示装置は、前記第1ケースの一方主面に取り付けられ、
前記アンテナは、前記第1ケースまたは前記第2ケースに内蔵される、請求項6または7記載の通信端末。
【請求項9】
前記表示装置は、第2表示装置をさらに含み、
前記第2表示装置は、前記第1ケースの他方主面に取り付けられる、請求項8記載の通信端末。
【請求項10】
前記第2表示装置に前記第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる文字列表示手段をさらに備える、請求項9記載の通信端末。
【請求項11】
前記連結手段は、前記第1ケースを前記第2ケースの上に積層した状態で前記第2ケースの主面に対して垂直な1軸を基準として前記第1ケースを可動させる回転機構を含む、請求項6ないし10のいずれかに記載の通信端末。
【請求項12】
前記連結手段は、前記第1ケースを前記第2ケースの上に積層した状態で前記第1ケースをスライドさせるスライド機構を含む、請求項6ないし10のいずれかに記載の通信端末。
【請求項13】
前記連結手段は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で、ヒンジ軸を基準として前記第1ケースを可動させるヒンジ機構を含む、請求項6ないし11のいずれかに記載の通信端末。
【請求項14】
前記ヒンジ機構は、前記第2ケースの主面の短辺と平行な第1ヒンジ軸を基準として前記第1ケースを可動させる第1ヒンジ機構を含む、請求項13記載の通信端末。
【請求項15】
前記ヒンジ機構は、前記第1ヒンジ軸に直交しかつ前記第1ケースの長辺と並行な第2ヒンジ軸を基準とした回転により前記第1ケースの面の向きを反転させる第2ヒンジ機構をさらに含む、請求項14記載の通信端末。
【請求項1】
ケース、
前記ケースに取り付けられた表示装置、
前記ケースに内蔵された近距離無線通信用のアンテナ、および
前記近距離無線通信の起動操作が行われたとき、前記表示装置に前記アンテナの位置を表示させる表示手段を備える、通信端末。
【請求項2】
前記表示手段は、前記表示装置の表示範囲内に含まれている前記アンテナの位置を示す第1アシストマークを表示する請求項1記載の通信端末。
【請求項3】
前記表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれるか否かを判別する判別手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記判別手段によって前記表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていると判別されたとき、前記表示装置に対する前記アンテナの位置を示す第1アシストマークを表示させる第1表示手段を含む、請求項1記載の通信端末。
【請求項4】
前記表示手段は、前記判別手段によって前記表示装置の表示範囲内に前記アンテナの位置が含まれていないと判別されたとき、前記ケースに対する前記アンテナの位置を示す第2アシストマークを前記表示装置に表示させる第2表示手段を含む、請求項3記載の通信端末。
【請求項5】
前記ケースは、第1ケースのみを含み、
前記表示装置は、前記第1ケースの一方主面に取り付けられ、
前記アンテナは、前記第1ケースに内蔵される、請求項1または2記載の通信端末。
【請求項6】
前記ケースは、第1ケースおよび第2ケースを含み、
前記第2ケースに対する前記第1ケースの状態を遷移可能に前記第1ケースと前記第2ケースとを連結する連結手段、
前記第2ケースに対する前記第1ケースの状態を検知するセンサ、および
前記センサの出力に基づいて前記ケースに対する前記アンテナの位置を特定する位置特定手段をさらに備え、
前記判別手段は、前記位置特定手段によって特定された位置に基づいて判別を行う、請求項3または4記載の通信端末。
【請求項7】
前記位置特定手段は、位置特定処理を繰り返し実行し、
前記第1表示手段は、前記位置特定手段によって特定された位置の変化に基づいて前記第1アシストマークを移動させる、請求項6記載の通信端末。
【請求項8】
前記表示装置は、第1表示装置を含み、
前記第1表示装置は、前記第1ケースの一方主面に取り付けられ、
前記アンテナは、前記第1ケースまたは前記第2ケースに内蔵される、請求項6または7記載の通信端末。
【請求項9】
前記表示装置は、第2表示装置をさらに含み、
前記第2表示装置は、前記第1ケースの他方主面に取り付けられる、請求項8記載の通信端末。
【請求項10】
前記第2表示装置に前記第1表示装置を確認するように促す文字列を表示させる文字列表示手段をさらに備える、請求項9記載の通信端末。
【請求項11】
前記連結手段は、前記第1ケースを前記第2ケースの上に積層した状態で前記第2ケースの主面に対して垂直な1軸を基準として前記第1ケースを可動させる回転機構を含む、請求項6ないし10のいずれかに記載の通信端末。
【請求項12】
前記連結手段は、前記第1ケースを前記第2ケースの上に積層した状態で前記第1ケースをスライドさせるスライド機構を含む、請求項6ないし10のいずれかに記載の通信端末。
【請求項13】
前記連結手段は、第1ケースを第2ケースの上に積層した状態で、ヒンジ軸を基準として前記第1ケースを可動させるヒンジ機構を含む、請求項6ないし11のいずれかに記載の通信端末。
【請求項14】
前記ヒンジ機構は、前記第2ケースの主面の短辺と平行な第1ヒンジ軸を基準として前記第1ケースを可動させる第1ヒンジ機構を含む、請求項13記載の通信端末。
【請求項15】
前記ヒンジ機構は、前記第1ヒンジ軸に直交しかつ前記第1ケースの長辺と並行な第2ヒンジ軸を基準とした回転により前記第1ケースの面の向きを反転させる第2ヒンジ機構をさらに含む、請求項14記載の通信端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−100300(P2012−100300A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−274020(P2011−274020)
【出願日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【分割の表示】特願2007−197013(P2007−197013)の分割
【原出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【分割の表示】特願2007−197013(P2007−197013)の分割
【原出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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