説明

通信管理機能

【課題】機器への着信通信を制限、選別、又はスクリーニングする通信管理のシステム、方法、アプリケーション、又は機能を提供する。
【解決手段】着信通信をスクリーニングするための方法(40)は、通信機器又は受信者向けの着信通信を受信するステップ(42)と、通信の送信者及び電子メールを含む通信タイプを識別するステップ(48)と、を含む。この方法は、送信者及び通信タイプに基づいてスクリーニングの設定を識別するステップ(50)と、識別された設定に従って通信が許可されるかどうかを決定するステップ(52)と、も含む。さらに、この方法は、通信が許可されれば、通信を受信者に通知するステップ(54)を含む。加えて、この方法は、通信が許可されなければ、受信者に通知することなく通信を処理するステップ(56)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信管理機能、より詳細には、機器への着信(incoming)通信を制限、選別、及び/又はスクリーニングするための機能を対象とする。
【背景技術】
【0002】
この出願は、2009年11月17日付けで提出された米国仮出願第61/261,902号及び2010年5月20日付けで提出された米国仮出願第61/346,790号の利益を主張する。これらの出願の各々は、全体としてここに参照により組み込まれる。
【0003】
電話の呼び出し、携帯メール(text message)、電子メール、インスタントメッセージの要求、及び他の電子最新情報等の通信を受信することが可能な機器は、ますます普及している。そのような機器は、非常に様々であり、デスクトップ型コンピュータ、テレビ/セットトップボックス、据置型ゲーム機等のように、一般に固定されていてもよいし、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯型ゲーム機、携帯型メディア機器等のように、容易に携帯可能であってもよい。さらに、そのような機器は、インターネット、イントラネット、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)、衛星、3G、SMS、MMS、4G、WIMAX(登録商標)等の、非常に様々な有線又は無線の接続、標準、又はプロトコルを介して通信を受信してもよい。
【0004】
一般に、受信者は、着信通信をどのように通知されるかに関して、様々なオプションを有する。例えば、電話の呼び出しを参照すると、受信者は、機器を、着信通信の可聴式の、触覚的な、及び/又は視覚的な表示を提供する既定の設定又はモードに設定できる。会議中、学校の試験中、宗教の儀式中等の所定の状況では、着信通信が中断の原因となるのを防ぐために、機器を、無音又は振動のみの既定のモードに設定する又はオフにすることが、一般に礼儀正しい。しかしながら、そのような無音及び振動のモード並びに機器をオフにするオプションは、すべての状況で適切であるとは限らない。
【0005】
一例となる状況では、一個人であるジョンは、会議に出席するところであるが、応答しなければならない顧客からの重要な呼び出しを待っている。ジョンは、オンにされているが振動するように設定された携帯電話を持って会議に参加する。会議が開始してから数分以内に、ジョンの携帯電話が振動し、彼は重要な顧客の呼び出しであるかどうかを確認する。そうではない。ジョンの携帯電話は、会議中に他の呼び出しで断続的に鳴り続ける。彼は、誰が呼び出しているかを確認するために、電話を絶えず確認している。会議も残り数分であるが、ジョンは心配している。なぜなら、携帯電話のバッテリはほとんど枯渇しているが、重要な顧客の呼び出しはまだないからである。この状況では、振動するように設定された携帯電話を持っていても、着信通信をスクリーニングできないことが、ひどく破壊的な状況をもたらしている。
【0006】
着信通信を効果的にスクリーニングできないことは、例えば、電話の呼び出し、携帯メール、及び電子メールに加えて、他のタイプの通信が含まれる場合に悪化する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
結果として、上述の欠陥の一つ以上を克服する方法で、機器への着信通信を制限、選別、又はスクリーニングする通信管理のシステム、方法、アプリケーション、又は機能に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一例によれば、着信通信をスクリーニングするための方法は、受信者の通信機器向けの着信通信を受信するステップと、通信の送信者及び電子メールを含む通信タイプを識別するステップと、を含む。この方法は、送信者及び通信タイプに基づいてスクリーニングの設定を識別するステップと、識別された設定に従って通信が許可されるかどうかを決定するステップと、も含む。さらに、この方法は、通信が許可されれば、通信を受信者に通知するステップを含む。加えて、この方法は、通信が許可されなければ、受信者に通知することなく通信を処理するステップを含む。
【0009】
別の例によれば、着信通信をスクリーニングするための、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたソフトウェアシステムは、着信通信を受信する第1のルーチンと、通信の送信者及び電子メールを含む通信タイプを識別する第2のルーチンと、を含む。第3のルーチンは、送信者及び前記通信タイプに基づいてスクリーニングの設定を識別する。また、第4のルーチンは、識別された設定に従って前記通信が許可されるかどうかを決定する。第5のルーチンは、通信が許可されれば、通信を受信者に通知する。第6のルーチンは、通信が許可されなければ、受信者に通知することなく通信を処理する。
【0010】
さらなる例によれば、着信通信をスクリーニングするためのシステムは、着信通信を受信する手段と、通信の送信者及び電子メールを含む通信タイプを識別する手段と、含む。このシステムは、送信者及び通信タイプに基づいてスクリーニングの設定を識別する手段と、識別された設定に従って通信が許可されるかどうかを決定する手段と、も含む。さらに、このシステムは、通信が許可されれば、通信を受信者に通知する手段を含む。加えて、このシステムは、通信が許可されなければ、受信者に通知することなく通信を処理する手段を含む。
【0011】
本発明のこれらの及び他の機能及び利点は、添付の特許請求の範囲と共に、以下の詳細な説明から明らかである。
【0012】
限定されない利益及び利点を含む、本発明の詳細は、以下の詳細な説明及び添付の図面を検討した後に、当業者により容易に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】これを介して通信管理機能が実装されてもよい本開示の一実施形態によるシステムのブロック図を示す。
【図2】図1の機器を介して実装されてもよい通信管理プロセスを詳述する一実施形態によるフローチャートである。
【図3】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる様々な設定を変更するためのプロセスを詳述する別の実施形態によるフローチャートである。
【図4A】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4B】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4C】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4D】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4E】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4F】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4G】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4H】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4I】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【図4J】通信管理のシステム又はプロセスにより用いられる設定を変更するために、例えば、図1の機器上でユーザに表示されてもよいスクリーンショットの限定されない例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は様々な形式の実施形態が可能である一方で、本開示は本発明の一例にすぎず、本発明をここに開示される特定の実施形態に限定することを目的としないという理解の下に、一つ以上の実施形態が図面に示され、以下に説明される。
【0015】
図1は、通信を送信及び/又は受信することが可能な、デスクトップ型コンピュータ、テレビ/セットトップボックス、据置型又は携帯型のゲーム機、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、PDA、携帯型メディア機器等の、機器10の典型的なコンポーネントを示す。図1では、機器10は、メモリ14に結合されるコントローラ12、任意の数の入出力(I/O)機器又はコンポーネント16、及び送信機及び/又は受信機18を含む。加えて、機器10は、機器の様々なコンポーネントに電力を供給する、充電式バッテリ又は電気コンセントへの接続等の電源20を含む。
【0016】
限定されない一例では、機器10は、電話の呼び出し、ショートメッセージサービス(SMS)及びマルチメディアメッセージングサービス(MMS)を用いて送信されるメッセージを含む携帯メール、電子メール、インスタントメッセージの要求、ソーシャルネットワーキングサイト、通信社、気象観測所、金融機関、旅行代理店等からの電子最新情報等の通信を送信及び受信することが可能なスマートフォンである。この例では、コントローラ12は、他の動作及び機能の中で、そのような通信の受信及び処理を制御する。メモリ14は、一般にRAM等の揮発性メモリ並びにROM及びフラッシュメモリ等の非揮発性メモリの両方を含む。メモリ14は、オペレーティングシステム、ソフトウェアのプログラム又はアプリケーションとして実装されてもよい通信管理システム、通信の受信及び送信並びにカレンダ、電子メール、ブラウザ、文書処理プログラム、ゲーム等の他の機能を可能にする他のソフトウェアアプリケーション、機器に送信された通信等のデータを記憶する。メモリ14は、電話番号に関連付けられる名前、電子メールアドレス、会社又は職業の情報、住所等の、発信者又は送信者の識別情報も記憶する。以下により詳細に説明されるように、送信者のそのような識別情報は、許可される連絡先及び通信を識別するために用いられてもよい。
【0017】
さらに、当業者に明らかなように、I/O機器16は、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、キーパッド、タッチパネル、表示灯、振動モータ等を含んでもよいが、これに限定されない。送信機/受信機18は、インターネット、イントラネット、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)、衛星、3G、SMS、MMS、4G、WIMAX(登録商標)等の、公知の有線又は無線の接続、標準、又はプロトコル上で通信を送信及び受信するための公知のコンポーネントを含む。他の実施形態では、機器10は、追加の又はより少ないコンポーネントを含んでもよい。この動作は、当業者に明らかである。
【0018】
図1は、機器10、サービスプロバイダ22、及び送信者24の間の一般的なやり取りをさらに示す。一般に、通信は、他のコマンド及びデータ、例えば、送信者の識別情報と共に、サービスプロバイダ22から、又は送信者24からサービスプロバイダを介して機器10に送信され得る。以下により詳細に説明されるように、機器10及び/又はサービスプロバイダ22は、機器に送信される通信を管理し、機器が着信通信を受信者にどのように通知するかを制御する機能を実装するように構成されてもよい。
【0019】
図2は、カスタマイズ可能なユーザプリファレンスに基づいて着信通信を制限、選別、及び/又はスクリーニングする機能を提供する通信管理プロセス40を示す。プロセス40は、図1の機器10のハードウェア及び/又はソフトウェアのコンポーネントにより実装されてもよい。一例では、プロセス40の一つ以上の部分が、ユーザにより機器10にダウンロードされ得るソフトウェアのプログラム又はアプリケーションとして実装されてもよい。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、Android Market(登録商標)、Apple App Store(登録商標)、Nokia Ovi Store(登録商標)、Blackberry App World(登録商標)、Windows Marketplace(登録商標)等のオンラインソフトウェアストアで、ユーザダウンロードが可能であってもよい。代替方法として、ソフトウェアプログラムは、製造業者により機器10に組み込まれ得る。
【0020】
プロセス40は、通信が機器10に送信されるブロック42から開始する。上述のように、通信は、電話の呼び出し、携帯メール、電子メール、又は他のタイプの電子情報でもよい。ブロック42に続き、制御は、ブロック44に移行する。このブロックは、通信管理スクリーニング機能が有効であるかどうかを決定する。有効でなければ、制御は、ブロック46に移行する。機器10は、既定の設定又はモードに従って通信を受信者に通知する。例えば、機器は、可聴既定モードに設定されてもよい。このモードは、可聴音及び/又は振動を用いて受信者に通知し、送信者の利用可能な識別情報を表示する。別の例では、機器は、無音既定モードに設定されてもよい。このモードは、振動及び/又は識別情報の表示のみを用いて受信者に通知する。受信者は、通信を通知された後に、通信に応答(answer)、無視、転送、又は応答(respond to)してもよい。
【0021】
しかしながら、スクリーニング機能が有効であれば、制御は、ブロック48に移行する。このブロックは、ブロック46の既定の通知を迂回し、送信者の識別情報及び電話の呼び出し、携帯メール、電子メール等の通信タイプを識別する。ブロック48は、通信を処理し、公知の方法で送信者の識別情報を抽出してもよい。また、ブロック48は、例えば、名前を言う又はキーパッドに打ち込むことにより、送信者に自身を識別させるオプションも提供できる。送信者が自身を識別させるオプションは、例えば、既知の送信者が未知の電話番号から通信を送信している場合に有用かもしれない。
【0022】
ブロック48の後に、制御は、ブロック50に移行する。送信者及び通信タイプに対するユーザのプリファレンス又は設定が識別される。ブロック52で、識別されたユーザ設定に従って、通信が許可されるか否かの決定が行われる。許可されれば、ブロック54で、機器10は、識別された設定に従って、通信を受信者に通知する。ブロック54で行われる実際の通知は、ブロック46により行われる通知と同様又は同一でもよいが、識別された設定に基づいて異なる方法で通信を処理及び転送してもよい。例えば、ブロック46は、可聴音、振動、及び表示を用いて通信をユーザに通知してもよいが、ブロック54は、識別された、ユーザがカスタマイズ可能な設定に従って、振動及び表示のみを用いてユーザに通知してもよい。
【0023】
通信が許可されなければ、制御は、ブロック56に移行する。受信者は、通信を通知されない。通信は、識別された設定に従って処理される。例えば、通信が電話の呼び出しであれば、呼び出しは、可聴式の、触覚的な、又は視覚的な表示を受信者に提供することなく、ボイスメールボックスに直接転送されてもよい。通信が携帯メール又は電子メールであれば、通信は、再度、可聴式の、触覚的な、又は視覚的な表示を受信者に提供することなく、ユーザが後で手動で確認すべく関連付けられる受信箱に記憶されてもよい。代替方法として、受信者は、許可されない呼び出し、携帯メール、又は電子メールを記憶場所に転送するが、依然、通信の視覚的な表示を受信者に提供するように、ユーザプリファレンスを設定してもよい。
【0024】
一般に、スクリーニング機能が有効でなければ、ブロック46の既定の通知が、通信タイプ又はユーザにかかわらず、すべての着信通信に適用される。しかしながら、スクリーニング機能が有効であれば、ユーザに通知する又はしないことの決定及び発行すべき通知のタイプは、特定のタイプの通信及び/又は特定のユーザに対してカスタマイズされ得る。
【0025】
本開示の精神を逸脱することなく、図2のプロセス40に対して、様々な変更が行われ得る。例えば、当業者に明らかなように、ブロックは、異なる順序で行われてもよく、プロセスは、追加の又はより少ないブロックを含んでもよい。
【0026】
別の例では、プロセス40のブロックの一つ以上は、機器10及びサービスプロバイダ22の間のやり取りにより実装されてもよい。例えば、ブロック42で、サービスプロバイダ22は、機器10に送信されるのを目的とする通信を受信してもよい。ブロック44で、サービスプロバイダ22は、スクリーニング機能が有効であるか否かを決定するために、機器10又はそのユーザからの指示を処理する。一例として、ユーザ又は受信者は、機器10でスクリーニング機能を有効にしてもよい。この機器は、機能が有効である旨の指示をサービスプロバイダ22に送信する。代替方法として又は組み合わせて、ユーザ又は受信者は、ウェブサイトにログインし、スクリーニング機能を有効にすることにより、サービスプロバイダに直接指示を送信してもよい。
【0027】
この例では、機能が有効でなければ、制御は、ブロック46に移行する。サービスプロバイダ22は、通信を機器10に提供する。この機器は、受信者に通知する。機能が有効であれば、制御は、ブロック48に移行する。サービスプロバイダ22は、送信者及び通信タイプを識別してもよい。ブロック50で、サービスプロバイダ22は、送信者及び通信タイプに基づいてユーザのプリファレンス又は設定を識別してもよい。その後にブロック52で、サービスプロバイダ22は、ブロック54で通信を機器10に提供する又はブロック56で提供しないことの決定を行うことができる。
【0028】
図3は、通信管理のシステム又はアプリケーションの様々な設定及びユーザプリファレンスを変更するための一例によるプロセス70を示す。図4A〜4Jは、ユーザが通信管理アプリケーション内をどのように検索できるかの例を示すスクリーンショットである。プロセス70は、ブロック72から開始する。このブロックは、ユーザが通信管理システムの設定にアクセスするのを可能にする。図4Aは、システムが「デスクトップ」画面92に表示されるアイコン90により示されるソフトウェアアプリケーションである例を示す。別の例では、システムは、サービスプロバイダ22により運用され、アイコン90により示されるウェブサイトである。ユーザは、図4Bに示されるようなアプリケーションのホーム画面94にアクセスするアイコン90をクリックしてもよい。図4Bのホーム画面94は、設定ボタン96を含む。ユーザは、このボタンを、通信管理システムの設定にアクセスするために選択できる。さらに、ホーム画面94は、例えば、ホームページを終了し、デスクトップ画面92に戻る終了ボタン98を含んでもよい。加えて、ホーム画面94は、スクリーニング機能が自動的に無効にされる前に有効である残り時間100を表示(list)してもよい。ホーム画面94は、ブロック及び/又は許可された通信の記録履歴102を含んでもよい。
【0029】
ユーザが通信管理システムの設定にアクセスした後に、制御は、ユーザが異なる設定を変更する図3のブロック74〜84のいずれか一つに移行してもよい。図4C及び4Dは、ブロック74〜84がユーザにどのように表示されてもよいかの例を示す。より詳細に、ブロック74で、ユーザは、許可された通信が受信されるときにディスプレイが行うことを制御する表示の設定を変更できる。例えば、図4Eを参照すると、ユーザは、起動110、暗いまま112、画面を暗く114等を含む様々なオプションから選択を行ってもよい。
【0030】
ブロック76で、ユーザは、許可された通信が受信されるときに音声が行うことを制御する音の設定を変更できる。例えば、図4Fを参照すると、ユーザは、無音のまま116、振動118、通常120等を含む様々なオプションから選択を行ってもよい。
【0031】
さらに、ブロック78で、ユーザは、スクリーニング機能が有効であるときにどの連絡先が許可されるかを制御する許可される連絡先を変更できる。例えば、ユーザは、図4Gに示されるように、個々の連絡先毎に許可される連絡先122及び許可されない連絡先124を指定してもよい。別の例では、ブロック78で、ユーザは、グループ毎に許可される連絡先を選択してもよい。ユーザは、任意の数の連絡先を用いて、家族のグループ、友人のグループ、仕事のグループ、顧客のグループ、緊急のグループ等の、カスタマイズ可能なグループを生成してもよい。
【0032】
ブロック80で、ユーザは、許可された連絡先に対する設定を変更できる。例えば、図4Hを参照すると、カスタマイズ可能な設定は、呼び出し130のみ、携帯メール132のみ、電子メール134のみ、チャットの要求のみ、又はこれらの及び他の通信の他の組み合わせ等の、許可された通信の選択を含んでもよい。一実施形態では、ブロック80で、許可された通信の特定のタイプの選択は、そのような許可された通信タイプを送信者に通知するオプションを提供してもよい。例えば、許可された又はされない送信者は、通信を受信者の機器に送信し、受信者は現在電話の呼び出しに応答していないが、携帯メール及び電子メールを閲覧できる旨の可聴式の又は視覚的なメッセージを受信してもよい。
【0033】
ブロック82で、ユーザは、スクリーニング機能が自動的に無効にされるまで引き続き有効である期間を変更できる。代替方法として、当業者により理解されるように、ユーザは、スクリーニング機能を手動でオフに又は終了してもよい。例えば、図4Iを参照すると、ユーザは、30分、45分140、1時間142、2時間144、常にオン146等の多くの既定のオプションから選択を行うことができる。又は、ユーザは、時間の長さ148を手動で入力できる。オプション148は、通信管理システムに直接アクセスしなくても、単一又は複数のボタンの有効化がスクリーニング機能を自動的に無効にするように有効にされ得る簡単な終了オプションを提供してもよい。例えば、簡単な終了オプションは、機器10の音量大ボタンを押下することがスクリーニング機能を無効にするように有効にされ得る。
【0034】
一実施形態では、ブロック82で、通信管理システムは、機器を介して利用可能な電子カレンダと同期を取られてもよい。例えば、ユーザがスクリーニング機能をこれから2時間有効であるように設定すれば、機器の電子カレンダは、これから2時間自動的にブロックし、ユーザは手が空いていない又は通信を受信しない旨を示してもよい。別のオプションは、例えば、これから2時間会議の予定を入れるために、ユーザが電子カレンダを直接変更するのを可能にする。電子カレンダは、通信管理システムと同期を取り、同じ期間、スクリーニング機能をオンにする。ブロック82のさらに別の実施形態では、ユーザは、既定の及びカスタマイズ可能な期間のカテゴリを選択できる。例えば、ユーザは、午後11時から午前7時までの就寝時間のカテゴリを設定できる。この期間は、緊急のグループからの呼び出しのみが許可される。他のカテゴリは、例えば、毎週状況会議のカテゴリ、仕事(working out)のカテゴリ、食事時間のカテゴリ、家族時間(family time)のカテゴリ等を含んでもよい。
【0035】
ブロック84で、ユーザは、許可された連絡先からの電子メールのスクリーニングを有効にするために、電子メールの設定を変更できる。例えば、図4Jを参照すると、ユーザは、ユーザ名、パスワード、無線接続データ、例えば、ポート番号、サーバアドレス、セキュリティプロトコル等の、受信者の電子メールアカウントの一つ以上についての情報を入力するために、サーバの設定150を編集してもよい。ユーザは、電子メールアカウントを有効化/無効化152、電子メールを確認する頻度を設定154、許可された電子メールが新しく届くときに再生される着信音を設定156してもよい。
【0036】
他の実施形態は、ここに説明される実施形態又は例の各々の個々の機能の様々な組み合わせのすべてを含む。
【0037】
本開示では、単語「a」又は「an」は、単数及び複数の両方を含むように解釈される。反対に、複数の事項への参照は、必要に応じて、単数を含むものとする。
【0038】
本開示は、不要な中断を排除し、生産性を向上させるために、ユーザが任意のタイプの通信をスクリーニング又は選別するのを可能にする通信管理機能を提供する。
【0039】
上述の説明を考慮すれば、本開示に対する多くの変更は、当業者に明らかである。したがって、この説明は、一例にすぎないと解釈されるべきであり、当業者が発明を行う及び用いる、並びに同じことを行う最良の態様を教示するのを可能にする目的で提示される。添付の特許請求の範囲の範囲内に入るすべての変更に対する独占権は保有される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着信通信をスクリーニングするための方法であって、
受信者の通信機器向けの着信通信を受信するステップと、
前記通信の送信者及び電子メールを含む通信タイプを識別するステップと、
前記送信者及び前記通信タイプに基づいてスクリーニングの設定を識別するステップと、
識別された設定に従って前記通信が許可されるかどうかを決定するステップと、
前記通信が許可されれば、前記通信を受信者に通知するステップと、
前記通信が許可されなければ、受信者に通知することなく前記通信を処理するステップと、を含む方法。
【請求項2】
アプリケーションを有効にするステップをさらに含み、
前記アプリケーションは、
送信者及び通信タイプを識別するステップと、
スクリーニングの設定を識別するステップと、
前記通信が許可されるかどうかを決定するステップと、を行い、
前記アプリケーションの有効化は、前記着信通信を受信者に通知する既定のモードを迂回し、
前記アプリケーションは、許可された又はされない通信の通信記録を表示するステップをさらに行う、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アプリケーションは、オンラインソフトウェアストアからダウンロードされ、前記通信機器に記憶される、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
サービスプロバイダは、
着信通信を受信するステップと、
送信者及び通信タイプを識別するステップと、
スクリーニングの設定を識別するステップと、
前記通信が許可されるかどうかを決定するステップと、を行う、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記通信タイプは、電話の呼び出し及び携帯メールを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記スクリーニングの設定は、
許可された通信が受信されるときにディスプレイが行うことを制御する表示の設定と、
許可された通信が受信されるときに音声の設定を制御する音の設定と、
どの連絡先が許可されるかを制御する許可される連絡先と、
許可される通信タイプを制御する設定と、
前記通信のスクリーニングが自動的に無効にされるまで引き続き有効である期間を制御する期間の設定と、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記許可される連絡先は、個々の連絡先及びグループに基づいて選択され得る、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記スクリーニングの設定は、可聴式の又は視覚的なメッセージを用いて一つ以上の許可された通信タイプを送信者に通知するオプションを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記期間の設定の期間は、所定の期間に対して電子カレンダに予約が設定され、前記所定の期間に前記通信のスクリーニングが自動的に有効にされ得る方法で、前記電子カレンダと同期を取られ得る、
請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記期間の設定の期間は、一つ以上のカテゴリにより設定され得、
前記スクリーニングの設定は、前記通信のスクリーニングが前記期間の設定の期間の満了前にボタンの有効化により無効にされるのを可能にするために有効にされ得る簡単な終了オプションをさらに含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記スクリーニングの設定は、許可された連絡先からの電子メールのスクリーニングを有効にする電子メールの設定を含み、
前記電子メールの設定は、ユーザ名及びパスワードを含む、前記受信者の電子メールアカウントについての情報を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
着信通信をスクリーニングするための、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたソフトウェアシステムであって、
着信通信を受信する第1のルーチンと、
前記通信の送信者及び電子メールを含む通信タイプを識別する第2のルーチンと、
前記送信者及び通信タイプに基づいてスクリーニングの設定を識別する第3のルーチンと、
識別された設定に従って前記通信が許可されるかどうかを決定する第4のルーチンと、
前記通信が許可されれば、前記通信を受信者に通知する第5のルーチンと、
前記通信が許可されなければ、受信者に通知することなく前記通信を処理する第6のルーチンと、を含むソフトウェアシステム。
【請求項13】
前記通信タイプは、電話の呼び出し及び携帯メールを含む、
請求項12に記載のソフトウェアシステム。
【請求項14】
前記スクリーニングの設定は、
どの連絡先が許可されるかを制御する許可される連絡先と、
許可される通信タイプを制御する許可される連絡先に対する設定と、
許可された連絡先からの電子メールのスクリーニングを有効にする電子メールの設定と、を含む、
請求項12に記載のソフトウェアシステム。
【請求項15】
前記許可される連絡先は、個々の連絡先及びグループに基づいて選択され得、
前記スクリーニングの設定は、可聴式の又は視覚的なメッセージを用いて許可された通信タイプを送信者に通知するオプションを含む、
請求項14に記載のソフトウェアシステム。
【請求項16】
前記スクリーニングの設定は、
許可された通信が受信されるときにディスプレイが行うことを制御する表示の設定と、
許可された通信が受信されるときに音声の設定を制御する音の設定と、
前記通信のスクリーニングが自動的に無効にされるまで引き続き有効である期間を制御する期間の設定と、を含む、
請求項12に記載のソフトウェアシステム。
【請求項17】
着信通信をスクリーニングするためのシステムであって、
着信通信を受信する手段と、
前記通信の送信者及び電子メールを含む通信タイプを識別する手段と、
前記送信者及び通信タイプに基づいてスクリーニングの設定を識別する手段と、
識別された設定に従って前記通信が許可されるかどうかを決定する手段と、
前記通信が許可されれば、前記通信を受信者に通知する手段と、
前記通信が許可されなければ、受信者に通知することなく前記通信を処理する手段と、を含むシステム。
【請求項18】
前記通信タイプは、電話の呼び出し及び携帯メールを含み、
前記スクリーニングの設定は、
どの連絡先が許可されるかを制御する許可される連絡先と、
許可される通信タイプを制御する許可される連絡先に対する設定と、
許可された連絡先からの電子メールのスクリーニングを有効にする電子メールの設定と、を含む、
請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記許可される連絡先は、個々の連絡先及びグループに基づいて選択され得、
前記スクリーニングの設定は、可聴式の又は視覚的なメッセージを用いて許可された通信タイプを送信者に通知するオプションを含む、
請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記スクリーニングの設定は、
許可された通信が受信されるときにディスプレイが行うことを制御する表示の設定と、
許可された通信が受信されるときに音声の設定を制御する音の設定と、
前記通信のスクリーニングが自動的に無効にされるまで引き続き有効である期間を制御する期間の設定と、を含む、
請求項17に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【図4I】
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【図4J】
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【公表番号】特表2013−511898(P2013−511898A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539990(P2012−539990)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/056977
【国際公開番号】WO2011/062956
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(512128586)ティップ ソリューションズ,インコーポレイティド (2)
【Fターム(参考)】