説明

通信装置、通信システムおよび通信方法

【課題】 通信相手の表示画面ではどのような表示を行っているかを確実に把握する。
【解決手段】 ネットワークを介して映像の通信を行う通信装置において、ネットワークに対してデータの送信/受信を行うネットワーク送受信手段と、通信相手から上記ネットワーク送受信手段を通じて受信した符号化映像信号を復号化して復号化映像信号を出力する復号化手段と、上記復号化映像信号を含む1つ以上の映像信号を用いて画面を構成する画面構成手段と、入力された映像を符号化し、符号化映像信号を出力する映像符号化手段と、を備え、上記映像符号化手段は、上記画面構成手段において構成された画面を第1の映像信号として入力され、当該第1の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信システムおよび通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野の背景技術として、特開2010−141662号公報(特許文献1)がある。この公報には、相手拠点の表示画面ではどのような表示を行っているかを把握するために、相手画面のレイアウト情報を受信し、その情報に基づいて自拠点側で相手側画面のレイアウトを再現し表示する旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−141662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、相手側の画面レイアウト情報のみを受信して、自拠点側で改めて相手側の画面レイアウトを再現している。その際、画面を構成する際に使用する個々の画像データそのものは、相手側から送信された画像データを使用するのではなく、自拠点側に存在する画像データを使用して画面レイアウトを再現する。そのため例えば、通信の不具合等の何らかの原因により、自拠点側の映像が正常に相手に届かない等の事態が発生した場合、相手側の使用している画像データと、自拠点側に存在する画像データに食い違いが生じるが、そのことを確認することができないため、結果的に、相手側の表示画面内容と、自拠点側で再現した相手画面の表示画面内容が食い違ってしまうという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、ネットワークを介して映像の通信を行う通信装置において、ネットワークに対してデータの送信/受信を行うネットワーク送受信手段と、通信相手から上記ネットワーク送受信手段を通じて受信した符号化映像信号を復号化して復号化映像信号を出力する復号化手段と、上記復号化映像信号を含む1つ以上の映像信号を用いて画面を構成する画面構成手段と、入力された映像を符号化し、符号化映像信号を出力する映像符号化手段とを備え、上記映像符号化手段は、上記画面構成手段において構成された画面を第1の映像信号として入力され、当該第1の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
上記手段によれば、相手拠点の表示画面ではどのような表示を行っているかを把握することが可能になる。さらに、通信の不具合等の何らかの原因により自拠点側の映像が正常に相手に届かない等の場合においても、相手側に実際に表示されている画像を確実に把握することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】通信装置の構成図の例である。
【図2】通信システムの構成図の例である。
【図3】拠点Aの画像データの例である。
【図4】拠点Bの表示画面の例である。
【図5】通信装置の構成図の例である。
【図6】拠点Bの表示画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0009】
図2は実施例1における映像信号や音声信号等のメディアデータの送受信を行う通信システムの例を示す。ここで、メディアとは、情報を表現する形式のことであり、映像信号や音声信号のほか、文字情報やコンピュータの電子ファイルなども含まれる。
【0010】
図2には拠点Aと拠点Bの2つの拠点があり、拠点Aには送受信装置11とホームゲートウエイ(以下HGW)12が設置され、これらは互いに宅内ネットワーク13で接続されている。HGW12は公衆ネットワーク3に接続されている。送受信装置11にはアドレスA1が、HGW12には公衆ネットワーク側にはアドレスA2が、宅内ネットワーク側にはアドレスA3がそれぞれ割り当てられている。
【0011】
同様に、拠点Bには送受信装置21とHGW22が設置され、これらは互いに宅内ネットワーク23で接続されている。HGW22は公衆ネットワーク3に接続されている。送受信装置21にはアドレスB1が、HGW22には公衆ネットワーク側にはアドレスB2が、宅内ネットワーク側にはアドレスB3がそれぞれ割り当てられている。
【0012】
さらに、公衆ネットワーク3には、SIPサーバ4が接続されている。
【0013】
図1を用いて、送受信装置11の構成について説明する。図1は送受信装置11の構成図の例である。送受信装置11は、内部にネットワーク送受信部111、メディア復号化部112、表示レイアウト部113、スピーカ114、制御部115、UI処理部116、撮像処理部117、マイク118、メディア符号化部119、SIP通信部1110を備える。
【0014】
ネットワーク送受信部111は、宅内ネットワーク13に接続されており、制御部115の指示に基づき、メッセージや、映像・音声などのメディアデータの送受信処理を行う。ネットワーク送受信部111で受信したメディアデータは、メディア復号化部112に送られる。
【0015】
メディア復号化部112では、ネットワーク送受信部111からメディアデータを受け取り、制御部115の指示に基づいて、映像および音声の復号化処理を行う。メディア復号化部112で復号化された映像は、表示レイアウト部113に送られる。メディア復号化部112は複数の映像データを復号化することが可能である。すなわち、ネットワーク送受信部111から複数の映像メディアデータを受け取った場合には、それぞれを復号化して、復号化した結果をそれぞれ表示レイアウト部113に送る。図1においては、便宜上、主映像、副映像として図示している。
【0016】
また、メディア復号化部112で復号化された音声は、スピーカ114を介して出力される。
【0017】
表示レイアウト部113では、メディア復号化部112から受け取った複数の映像データを用いて、映像の合成・重畳などを行って表示画面を構成するレイアウト処理を行う。表示レイアウト部113から出力された表示画面データは、表示出力端子を介して、図示しない外部の表示装置に出力され、表示される。
【0018】
制御部115は、通信処理を行うために必要な状態遷移を管理しており、ネットワーク送受信部111、メディア復号化部112、UI処理部116、およびメディア符号化部119の動作を制御する。
また、制御部115は、外部装置への送信メッセージを作成し、ネットワーク送受信部111を介して送信する。また、制御部115は、ネットワーク送受信部111を介して外部装置からの受信メッセージを受信し、解釈し、その内容に基づいて上記制御を行う。
【0019】
UI処理部116は、ユーザインターフェイスの処理を行う。すなわち、ユーザからの発信、切断、受信操作などの入力操作を受け付け、その内容を制御部116に通知する。また、制御部115からの指示に基づき、表示レイアウト部113および/またはスピーカ114を介して、ユーザに対して着信通知等の出力を行う。
【0020】
なお、送受信装置11は必ずしもスピーカ114を備える必要は無く、外部のスピーカに音声データを出力する構成でもよい。以下、送受信装置21も、送受信装置11と同様の構成を備えているものとして説明するが、両者が全く同じ構成を備える必要はない。
【0021】
以下の説明においては、メディア復号化部112、表示レイアウト部113、UI処理部116、およびメディア符号化部119はハードウェアとして説明される。しかしこれらは、制御部115が、上記各々に対応する機能を持つプログラムを、図示しないメモリに展開して実行することにより、各機能をソフトウェアでも実現可能である。以下では説明の簡略化のため、各機能に対応するプログラムを制御回路115が実行する場合も含め、メディア復号化部112、表示レイアウト部113、UI処理部116、およびメディア符号化部119が動作主体として各処理を実行するように説明する。
【0022】
同様に、送受信装置11は必ずしも外部の表示装置を介して映像を表示する必要は無く、表示装置を内蔵する構成でもよい。
【0023】
次に、メディアデータの送信に関する動作を説明する。
撮像処理部117は、内部にレンズおよび撮像素子を備え、映像の撮像を行ってその内容をメディア符号化部119に送る。マイク118は、音声の入力を行い、その内容をメディア符号化部119に送る。
【0024】
メディア符号化部119は、撮像処理部117およびマイク118からそれぞれ映像および音声を受け取り、制御部115の指示に基づいて、該映像および音声をメディアデータに符号化処理する。
【0025】
さらにメディア符号化部119に対しては、外部映像入力端子を介して、図示しない外部の映像ソース、例えばパーソナルコンピュータ(以下PC)の画面などを入力することを可能にしている。外部の映像ソースが入力された場合には、制御部115の指示に基づいて、当該外部の映像ソースをメディアデータに符号化処理する。
【0026】
符号化されたメディアデータはネットワーク送受信部111に送られる。その後、ネットワーク送受信部111を介して外部のネットワークに送信される。
【0027】
SIP通信部1110は、HGW12を介して、SIPサーバ4に対し、本送受信装置11のSIP−URIの登録を行う。さらにSIP通信部1110は上記のSIP−URIの登録のほか、公衆ネットワーク上の他のSIP機器とSIPを用いて通信する。このSIP通信には帯域保証型セッションの確立も含まれる。
【0028】
なお、送受信装置21は、上記の送受信装置11と同一の構成であり、説明を省略する。
【0029】
次に、拠点Aにおける映像の送信について説明する。
【0030】
拠点Aの送受信装置11では、拠点AのユーザAndyの映像を内蔵された撮像処理部117により上記のように撮影する。撮影された映像を図3(a)に示す。さらに送受信装置11の外部入力端子にはPCが接続されており、当該PCからの出力映像(図3(b))が入力される。
【0031】
これらの映像はメディア符号化部119でそれぞれ符号化処理が行われ、符号化されたメディアデータがそれぞれネットワーク送受信部111を介して拠点Bの送受信装置に送出される。
【0032】
次に拠点Bにおける処理について説明する。
拠点Bの送受信装置21は、拠点Aの送受信装置11から送出された上記メディアデータをネットワーク送受信部111で受信する。このうち映像のメディアデータには上記のように複数のメディアデータが含まれる。
受信したメディアデータは、メディア復号化部112に送られ、映像および音声の復号化処理が行われる。復号化された映像のうち、拠点AのユーザAndyの映像は主映像、拠点AのPC画像は副映像として表示レイアウト部113に送られる。
【0033】
表示レイアウト部113は、メディア復号化部112から受け取った上記の映像データを用いて、映像の合成・重畳などを行って表示画面を構成するレイアウト処理を行う。図4に構成された表示画面データの例を示す。(a)は主映像単独、(b)は副映像単独、(c)および(d)は主映像と副映像の合成画面の例である。これらのレイアウトの選択に関しては、ユーザの指示がUI処理部116を介して表示レイアウト部113に伝えられ、その指示に基づいて選択される。
【0034】
表示レイアウト部113で構成された表示画面データはメディア符号化部119に送られる。メディア符号化部119は受け取った上記表示画面データをメディアデータに符号化する。また、拠点Bの撮像処理部117で撮像された映像、およびマイク118から入力された音声も同様にメディア符号化部119でメディアデータに符号化される。符号化されたこれらのメディアデータは、ネットワーク送受信部111を介して、拠点Aの送受信装置11に送られる。
【0035】
次に、拠点Aにおける映像の受信について説明する。
【0036】
拠点Aの送受信装置11は、ネットワーク送受信部111で拠点Bの送受信装置21から送られた上記メディアデータを受信する。受信されたメディアデータは、メディア復号化部112に送られ、映像および音声の復号化処理が行われる。復号化された映像の中には、上記拠点Bの撮像処理部117で撮像された映像および上記拠点Bの表示画面データが含まれる。制御部115は、拠点Bの撮像処理部117で撮像された映像および拠点Bの表示画面データを、レイアウト表示部113を介して表示装置に出力し、表示装置により表示する。このとき、拠点Aのレイアウト表示部113は、拠点Bで撮像された映像に比して拠点Bにおける表示画面データが小さくなるように表示画面データを構成すれば、拠点Bにおけるユーザの画像の表示を妨げることなく、拠点Aのユーザ自身の映像を確認可能にできる。
【0037】
一方、拠点Aのユーザが、拠点Bでの表示画面を、より詳細に見ることを所望する場合には、拠点Aのユーザの指示により、拠点Aに表示された拠点Bの表示画面を例えば全画面に拡大し、拠点Bのユーザの映像を隠すようにしても良い。これにより、拠点Aのユーザは、拠点Aから送信したPC画面が、どの程度の解像度で拠点Bに表示されているかを確認可能である。
【0038】
以上により、拠点Bの表示画面の内容を、拠点Aの側で確認することが可能である。また、上記拠点Bの表示画面データは、拠点Bで実際に受信している映像を用いて作成している。したがって、万一何らかの原因により、拠点Aから拠点Bへの映像送信に不具合が生じていた場合でも、その不具合画面も含めて拠点Bの表示内容を拠点A側で確認・把握することが可能である。
【0039】
なお、上記の説明において、拠点Bのメディア符号化部119は、表示画面データをメディアデータに符号化する際、必要に応じ当該表示画面データの解像度もしくはフレームレートを落としてから符号化しても良い。主映像である拠点Bの撮像処理部117で撮像された映像よりも表示画面データの解像度もしくはフレームレートを下げて符号化することにより、ネットワーク回線の帯域やメディア符号化部119の符号化能力が限られているような場合でも、主映像側の映像品質を優先させ、かつ表示画面の確認を行わせることが可能である。
【0040】
また、上記実施例において、拠点Bの送受信装置21は、表示レイアウト部113で構成された表示画面全体のデータをメディア符号化部119で符号化し、ネットワーク送受信部111を介して拠点Aの送受信装置11に送信しているが、拠点Aの送受信装置11から送出されたメディアデータをもって表示画面全体のデータに代えても良い。これにより、拠点Aのユーザは、拠点Bに送信したデータが実際に拠点Bに到達したことを確認可能である。このとき、拠点Bの送受信装置21は、拠点Aの送受信装置11から受信したメディアデータを一旦復号化し再度符号化しないこともでき、この場合、拠点Bの送受信装置21における処理負荷を軽減できる。これは特に、拠点Bの送受信装置21が、拠点Aからの主映像(または副映像)を受信した映像にレイアウト処理を加えず全画面に表示している場合に、拠点Aから受信した符号化映像信号が拠点Bにおける表示画面そのものとなるため有効である。
【0041】
なお、本実施例において、拠点Aの送受信装置11が、拠点AのPC画像を副映像として拠点Bに送信するものとして説明したが、拠点Aの送受信装置は、PC画像として表示されるファイルを、ファイルとして拠点Bに送信しても良い。この場合、拠点Bの送受信装置21が、受信したファイルを解釈し映像として構成し主映像と重畳したものを拠点Bにおける表示データとすれば良い。
【実施例2】
【0042】
次に、実施例2について説明する。実施例1と同様の部分は説明を省略する。
実施例1との違いは、拠点B側の表示画面の送信を、拠点A側からの要求に基づいて行うことである。
【0043】
拠点A側の送受信装置11は、拠点Bに対する表示画面の送信を要求するユーザの指示をUI処理部116において受け付ける。UI処理部116はその指示を制御部115に伝える。制御部115では、上記指示を受け取ると、ネットワーク送受信部111を介して、拠点B側の送受信装置21に対して、表示画面の送信要求を送信する。
【0044】
拠点B側の送受信装置12では、ネットワーク送受信部111において、拠点A側から上記表示画面の送信要求を受信し、それを制御部115に伝える。制御部115では、上記表示画面の送信要求を受け取ると、それに基づいてメディア符号化部119を制御し、上記表示画面データをメディアデータに符号化させ、そのメディアデータを拠点A側の送受信装置12に対して送信させる。
【0045】
以上のようにして、拠点B側の表示画面を拠点A側に送信するか否かを、拠点A側からの要求に応じて制御することが可能である。
【0046】
さらに、拠点B側の送受信装置21が、上記表示画面の送信を無効化する指示を、UI処理部116を通じて拠点B側のユーザから受け付けた場合は、その指示を受けた制御部115は、拠点Aから上記表示画面の送信要求を受け取っているにもかかわらず、上記表示画面データの拠点Aに対する送信を行わないようメディア符号化部119を制御するようにしても良い。その場合は、拠点Bのユーザの意向に配慮して、上記表示画面の送信を行わないようにすることができ、プライバシーを守ることが可能である。
【0047】
また、さらにその場合、制御部115は、拠点Aに対して、上記表示画面の送信要求が無効化された旨の通知をネットワーク送受信部111を介して送信するようにしても良い。当該通知を受け取った拠点A側の送受信装置11は、その通知に応じたメッセージを表示して拠点A側のユーザに知らせても良い。その場合は、拠点A側のユーザは、拠点Bの表示画面の送信要求を指示したにもかかわらず、その画面が表示されない理由を知ることができ、ユーザの利便性を向上させることが可能である。
【実施例3】
【0048】
次に、実施例3について説明する。実施例1と同様の部分は説明を省略する。
【0049】
図5に、本実施例における送受信装置11の構成図の例を示す。図1との違いは、撮像処理部117の出力が表示レイアウト部113に入力されていることである。それにより、表示レイアウト部113は、拠点A側から送られてきた映像に加え、必要に応じて拠点B側のローカルのカメラ映像を用いて表示画面を構成するレイアウト処理を行うことが可能である。すなわち、図4に示した表示画面データの例に加え、図6(a)に示すように、ローカルのカメラ映像を用いた表示画面を作成することが可能である。表示レイアウト部113から出力された表示画面データは、表示出力端子を介して、図示しない外部の表示装置に出力され、拠点B側のユーザに対して表示される。それにより、拠点B側のユーザは自分がどのように撮影されているかを確認することが出来、ユーザの利便性を高めることが可能である。
【0050】
またさらに、表示レイアウト部113では、図6(a)の表示画面を上記表示出力端子に出力するとともに、そこからローカルのカメラ映像のみを除いた図6(b)に示す画面データを同時に作成し、この後者をメディア符号化部119に送り、その映像をメディアデータに符号化して、拠点A側に対して送信するようにしても良い。
【0051】
その場合は、上記表示画面データとは別にメディア符号化部119で符号化されて拠点A側に送信されている拠点Bのカメラ映像(撮像処理部117で撮影された映像)と画像内容の重複を避けることができ、ユーザにとっての分かり易さを向上させることが可能である。
【0052】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0053】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0054】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1…拠点A
2…拠点B
3…宅外ネットワーク(公衆ネットワーク)
4…SIPサーバ
11,12…送受信装置
13,23…宅内ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して映像の通信を行う通信装置において、
ネットワークに対してデータの送信/受信を行うネットワーク送受信手段と、
通信相手から上記ネットワーク送受信手段を通じて受信した符号化映像信号を復号化して復号化映像信号を出力する復号化手段と、
上記復号化映像信号を含む1つ以上の映像信号を用いて画面を構成する画面構成手段と、
入力された映像信号を符号化し、符号化映像信号を出力する映像符号化手段と、
を備え、
上記映像符号化手段は、上記画面構成手段において構成された画面を第1の映像信号として入力され、当該第1の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置において、
上記ネットワーク送受信手段とは別に、ローカル映像を入力するローカル映像入力手段を備え、
上記映像符号化手段は、上記第1の映像信号に加え、上記映像入力手段から入力されたローカル映像を第2の映像信号として入力され、当該第2の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力し、
上記第1の映像信号の解像度は、上記第2の映像信号の解像度と比較して、同じまたはそれより小さいことを特徴とする通信装置。
【請求項3】
請求項1に記載の通信装置において、
上記ネットワーク送受信手段とは別に、ローカル映像を入力するローカル映像入力手段を備え、
上記映像符号化手段は、上記第1の映像信号に加え、上記映像入力手段から入力されたローカル映像を第2の映像信号として入力され、当該第2の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力するとともに、上記第1の映像信号を符号化するフレームレートは、上記第2の映像信号を符号化するフレームレートと比較して、同じまたはそれより小さいことを特徴とする通信装置。
【請求項4】
請求項1に記載の通信装置において、
上記通信相手から上記ネットワーク送受信手段を通じて構成画面の送信要求を受信する制御手段を備え、
上記制御手段は、上記通信相手から上記構成画面の送信要求を受信した場合に、上記符号化映像信号の出力を許可するよう上記映像符号化手段を制御することを特徴とする通信装置。
【請求項5】
請求項4に記載の通信装置において、
ユーザからの操作を受け付ける操作入力手段を備え、
上記制御手段は、
上記操作入力手段を介してユーザから構成画面の送信の無効化を指示された場合には、上記通信相手から上記構成画面の送信要求の受信の有無に関わらず、上記符号化映像信号の出力を不許可とするよう上記映像符号化手段を制御することを特徴とする通信装置。
【請求項6】
請求項5に記載の通信装置において、
上記制御手段は、
上記操作入力手段を介してユーザから構成画面の送信の無効化を指示され、かつ上記通信相手から上記構成画面の送信要求を受信した場合には、上記通信相手に対して無効化通知を送信することを特徴とする通信装置。
【請求項7】
請求項1に記載の通信装置において、
画面表示用の表示出力と、
上記ネットワーク送受信手段とは別に、ローカル映像を入力するローカル映像入力手段を備え、
上記画面構成手段は、
上記ローカル映像信号を入力され、当該ローカル映像信号を含めて画面を構成した第1の構成画面と、
当該ローカル映像信号を含めずに画面を構成した第2の構成画面とを出力し、
上記映像符号化手段は、上記画面構成手段において構成された第2の構成画面を第1の映像信号として入力され、当該第1の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力し、
上記第1の構成画面を上記表示出力から出力することを特徴とする通信装置。
【請求項8】
請求項1に記載の通信装置において、
前記映像符号化手段は、ファイルの入力を受け、入力されたファイルを符号化して、前記符号化映像信号に含めることを特徴とする通信装置。
【請求項9】
ネットワークを介して第1の通信装置と第2の通信装置との間で映像の通信を行う通信システムにおいて、
上記第1の通信装置は、
ネットワークに対してデータの送信/受信を行うネットワーク送受信手段と、
上記第2の通信装置から上記ネットワーク送受信手段を通じて受信した符号化映像信号を復号化して復号化映像信号を出力する復号化手段と、
上記復号化映像信号を含む1つ以上の映像信号を用いて画面を構成する画面構成手段と、
入力された映像信号を符号化し、符号化映像信号を出力する映像符号化手段と、
を備え、
上記映像符号化手段は、上記画面構成手段において構成された画面を第1の映像信号として入力され、当該第1の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力することを特徴とする通信装置であり、
上記第2の通信装置は、
上記第1の通信装置に対して符号化映像信号を送信するとともに、上記第1の通信装置から送信された符号化映像信号を受信して、復号化し、表示することを特徴とする通信装置であることを特徴とする通信システム。
【請求項10】
ネットワークを介して第1の通信装置と第2の通信装置との間で映像の通信を行う通信システムにおける第2の通信装置であって、
上記第1の通信装置は、
ネットワークに対してデータの送信/受信を行うネットワーク送受信手段と、
上記第2の通信装置から上記ネットワーク送受信手段を通じて受信した符号化映像信号を復号化して復号化映像信号を出力する復号化手段と、
上記復号化映像信号を含む1つ以上の映像信号を用いて画面を構成する画面構成手段と、
入力された映像信号を符号化し、符号化映像信号を出力する映像符号化手段と、
を備え、
上記映像符号化手段は、上記画面構成手段において構成された画面を第1の映像信号として入力され、当該第1の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力することを特徴とする通信装置であり、
上記第2の通信装置は、
上記第1の通信装置に対して符号化映像信号を送信するとともに、上記第1の通信装置から送信された符号化映像信号を受信して、復号化し、表示することを特徴とする通信装置であることを特徴とする通信装置。
【請求項11】
ネットワークを介して映像の通信を行う通信方法において、
ネットワークからデータの受信を行うネットワーク受信ステップと、
通信相手から受信した符号化映像信号を復号化して復号化映像信号を出力する復号化ステップと、
上記復号化映像信号を含む1つ以上の映像信号を用いて画面を構成する画面構成ステップと、
入力された映像信号を符号化し、符号化映像信号を出力する映像符号化ステップと、
ネットワークに対してデータの送信を行うネットワーク送信ステップと、
を備え、
上記映像符号化ステップは、上記画面構成ステップにおいて構成された画面を第1の映像信号として入力され、当該第1の映像信号を符号化して、符号化映像信号を出力することを特徴とする通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−93741(P2013−93741A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234581(P2011−234581)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】