説明

通気性乾燥布

抄紙機上で、ティッシュペーパー及び関連する製品を製造する通気性乾燥(TAD)布は、複数の横糸ヤーンで織り交ぜられた複数の縦糸ヤーンを有し、交互に第1ポケット(219、220)と第2ポケット(200)とを特徴とする紙側の表面パターンを形成する。この第1ポケット及び第2ポケットは、布のパターンにおいてナックルによって形成される隆起した縦糸ヤーン及び横糸ヤーンによって、区切られている。この第1ポケットは、第2ポケットよりも大きな面積であることが好ましい。第1ポケットの内部における布の基礎の織成は、平織りの織成パターンであることが好ましい。第2ポケットの内部は、隆起した横糸ヤーンによって分岐されていてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製紙技術に関する。特に、本発明は、バルクのティッシュ及びタオル、並びに抄紙機上の不織物品及び布の製造に使用する通気性乾燥(through−air drying;TAD)布に関する。
【背景技術】
【0002】
柔軟で吸収性を有する廃棄可能な、顔用ティッシュ、トイレットペーパー、紙タオルなどの紙製品は、近代の工業化社会において、現代生活に広く普及する特徴を有するものである。斯かる製品の製造方法としては、多数のものがある一方で、一般用語において、これらの製造は、抄紙機の形成部において、セルロース製の繊維ウェブの形成に始まる。このセルロース製の繊維ウェブは、繊維スラリー、つまり、セルロース製の繊維の水性懸濁液を、形成部において移動する形成布上に堆積することで、形成される。このスラリーから、形成布を介して、大量の水が排出され、形成布の表面上にセルロース製の繊維ウェブが残存する。
【0003】
その後、このセルロース製の繊維ウェブは、通気により、通気性乾燥(TAD)を行う布又はベルトに移送され、真空又は吸引され、ウェブには、少なくとも一部に、このTAD布又はベルトの幾何学性に一致したものが反映され応力がかけられる。この移送点から下流では、TAD布又はベルト上に運搬されるウェブは、通気乾燥機(through−air dryer)を通過し、ここで、ウェブに対して、及びTAD布又はベルトを通過した、加熱空気流により、ウェブは、所望の程度に乾燥される。最終的に、通気乾燥機の下流では、ウェブは、さらに且つ完全に乾燥するため、ヤンキー乾燥機の表面に結合されてもよく、及びTAD布又はベルトの表面によりウェブの表面に刷り込まれてもよい。完全に乾燥したウェブは、その後、ドクターブレードにより、ヤンキー乾燥機の表面から除去され、このブレードは、ウェブを短縮又は縮め、且つバルク性を増大する。短縮されたウェブは、その後、次なる処理用に、ロール上に巻き取られる。なお、この次なる処理としては、運搬や消費者の購入用に適した形態への梱包が挙げられる。
【0004】
上記したように、バルクのティシュ製品を製造する方法としては、多数のものがあり、上記の記載は、複数の方法に共有される一般的なステップの概要として理解されるべきものである。例えば、ヤンキー乾燥機を使用することは、常に必要ではなく、所定の状況において、短縮することが所望されない場合もあるし、例えば「湿潤短縮(wet creping)」などのその他の意味は、ウェブを短縮するのに既に用いられてもよい。
【0005】
当然のことながら、TAD布は、抄紙機上で無端ループの形態をとってもよく、且つコンベアの様式で機能してもよい。さらに、当然のことながら、製紙は、かなりの速度で進行する連続工程である。つまり、上記の繊維スラリーは、形成部の形成布上に連続して堆積される一方、新規に製造された紙シートは、乾燥後、ロール上に連続して巻き取られる。
【0006】
当業者が理解するように、各種布は、織成により作成され、縦糸又は機械方向と、横糸又は機械を横切る方向の両方に、平織りで繰り返す織成パターンを有する。織成布は、多くの異なる形態を取る。例えば、この布は、無端に織成されてもよく、平織りされてもよく、その後、継目を有するように無端とされてもよい。また、得られる布は、外観上、均一である必要があるとも理解される;つまり、形成される紙シートに所望しない特性をもたらすこととなる、織成パターンに突然の変化を有さない。織成パターンの繰り返しの特徴故、一般的な布の欠点は、この布における特徴的な対角線パターンである。また、所望すると所望せずとも、形成されるティシュに付与される種々のパターンのマーキングは、紙の特徴に影響を与える。
【0007】
現代の製紙用布は、製造される紙のグレードに合わせて導入される抄紙機の要件を満たすように設計された種々の形態で製造される。一般的に、この布は、モノフィラメントから織成された基礎布を有し、製紙用布は、単層であっても、多層であってもよい。そのヤーンは、抄紙機用布技術において当業者が上記の目的で使用する、ポリアミドやポリエステル樹脂などの種々の合成ポリマー樹脂のいずれかから、典型的に成形される。
【0008】
本願は、少なくとも一部において、バルクのティシュ製造機の通気性乾燥機に使用されるTAD布又はベルトに関する。特に、本願は、Rougvieによる特許文献1に開示の種類のTAD布に関する。なお、この文献の内容を参照して、本願に取り込む。Rougvieは、ポリマー樹脂材料のコーティングを有する織成基礎布を備えるTAD布を開示する。本発明による布は樹脂コーティングを有さないが、TAD布に関連するRougvieの教示は、本発明に関連するものである。
【0009】
この種の布は、比較的高い基礎重量の連続した背景において、比較的低い基礎重量の異なる領域を有するセルロース製の繊維ウェブを形成するバルクのティシュ製造機の形成部に使用されてもよい。この種のベルトは、繊維の密度が隣り合う領域よりも低い異なる領域を有するハイドロエンタングリングなどの方法による、その他の不織製品及び布を製造するのに使用されてもよい。
【0010】
吸収性、強度、柔軟性及び美観の特性は、本来の目的で使用される際に、多くの製品において、重要であって、特に、この繊維セルロース製品が、顔用若しくはトイレ用ティッシュ、紙タオル、又は衛生ナプキン若しくはおむつに使用される際、重要である。
【0011】
バルク性、横方向の張力、吸収性及び柔軟性は、ティシュ、ナプキン、及びタオル紙のシートを製造する際、特に重要な特徴である。これらの特徴を有する紙製品を製造するため、布の表面が幾何学的な可変性を示すように、布をしばしば構築する。これらの幾何学的な可変性は、布の表面におけるストランド(strand)間の平面差(plane difference)として、しばしば測定される。例えば、この平面差は、隆起した(raised)横糸又は縦糸ヤーン間の高さの差として、典型的に測定されるか、布の表面の平面において、MDナックル(knuckle)とCDナックルとの高さの差として、典型的に測定される。しばしば、布の表面は、ポケットの深さとして平面差を測定し得るポケットを示す。
【特許文献1】米国特許第6,763,855号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、ティシュペーパー及び関連する製品を形成するために好ましい特徴を示すTAD布を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
従って、本発明は、TAD布であって、抄紙機の形成部、プレス部及び乾燥部において種々適用されてもよい。例えば、これは、複数の横糸ヤーンと織り交ぜられた複数の縦糸ヤーンを有する抄紙機用布である。
【0014】
本発明は、第1ポケット及び第2ポケットが交互となることを特徴とする紙側の表面パターンを製造するように、複数の横糸ヤーンで織り交ぜられた複数の縦糸ヤーンを有するTAD布であることが好ましい。この第1ポケット及び第2ポケットは、この布のパターンにおいてナックルによって製造された、隆起した(raised)縦糸ヤーン及び隆起した横糸ヤーンによって区切られている(bounded)。第1ポケットは、第2ポケットよりも大きな領域を有することが好ましい。第1ポケットの内部における布の基礎は、好ましくは、平織りパターンである。第2ポケットの内部は、隆起した縦糸ヤーンによって分岐されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
しばしば添付した図面を参照しながら、本発明について、より完全かつ詳細に述べる。
【0016】
本発明をより完全に理解するため、下記の通り、及び添付の図面について、述べる。
【0017】
本発明は、紙側の表面上に交互する少なくとも2つの異なる寸法のポケットを有するTAD布であることが好ましい。このポケットの寸法は、織成パターンの機能、メッシュの数及びパターンにおいて使用されたヤーンである。ポケットの寸法は、MD/CDの寸法及び/又はポケットの深さによって特徴付けられ得る。ポケットは、布の表面の基礎の表面から隆起された横糸ヤーン及び縦糸ヤーンによって、形成/区分されている。隆起した横糸ヤーン及び縦糸ヤーンは、織成パターンにおける長いナックルによる製造される。各ポケットの内部の布の基礎の織成は、平織りパターン又はその他の種々の適当なパターンであってもよい。また、ポケットは、隆起した又は半隆起した(semi−raised)縦糸ヤーン又は横糸ヤーンの1つ以上を、ポケットの周辺の内部に含んでもよい。例えば、1つの寸法のポケットは、ポケットの領域を分岐する(bisect)隆起した横糸を有してもよい。
【0018】
本発明による布は、MDにおいて12〜20のヤーン/cm及びCDにおいて10〜18のヤーン/cmの範囲で、メッシュ/端部(end)の数を有してもよい。本発明による布のポケットの深さは、300〜500μmの範囲であってもよい。
【0019】
本発明による布の利点は、その他のTAD布と比較して高い空気透過性をもたらす、比較的高い百分率の開口領域である。本発明による布は、ティッシュペーパーにおいて異なり且つ可視のパターンを形成する一方、引っ張り強さを保持し裂けを防止する製造時のストレスを制限する。結果として、本発明による布は、高度に構築されたその他のTAD布で観察されるようなティッシュペーパーにおいてピンホールを低減してもよく、又は発生しない可能性がある。
【0020】
本発明による布の好適実施例は、2つの異なる縦糸ヤーンの境界と3つの異なる横糸ヤーンの境界とを有する10シェド(shed)のパターンで、製造されてもよい。このパターンは、布の表面上に2つの寸法のポケット(又は凹部(depression))を形成する。より小型のポケットは、より大きなポケットで囲まれた45〜65%の領域の領域を囲む。大型及び小型のポケットの両方は、縦糸ヤーンと横糸ヤーンとで作成されたより高い平面の長いナックルによって囲まれる。大型のポケットの内部は、平織りの表面パターンを有する。小型のポケットの内部は、中央を横切る隆起した横糸ヤーンによって、分岐されている。この隆起した横糸ヤーンは、ポケットを形成する高く長いナックルと同一面にあっても、同一面内になくてもよい。その他の実施例は、ポケットを分岐する隆起した縦糸ヤーンを代わりに有してもよい。
【0021】
図1は、本発明の好適実施例において、紙側及び機械側の表面の織成パターンを示す、紙側及び機械側の図を示す。この好適実施例において、全てのMDヤーンは、0.35mmの寸法であり、全てのCDヤーンは、0.40mmの寸法である。メッシュの数は、MD方向において、18.9ヤーン/cmであり、CDにおいて13.0ヤーン/cmである。この布のポケットの深さは、約430〜440μmである。また、このパターンは、耐摩耗のため、本発明による布の機械側上に、シュートランナー(shute runner)を有する。
【0022】
図2は、Mahr GmbH(Gottingen、ドイツ)社製のMarSurfTS50なる高精度の光学3D測定装置を用いて測定した、好適実施例の表面深さの図であり、紙側の表面上の相対的なポケットの寸法を強調したものである。図2は、図1に示す紙側の表面の拡大図を提供する。図2に示す布は、2つの寸法のポケット、つまり、小型ポケット200、及び大型ポケット210、220を有する。小型ポケット200は、約4.03mmの面積を有する。大型ポケットは、7.84mmの最小面積値(大型ポケット210に強調して示したもの)、及び10.52mmの中央面積値(大型ポケット220に強調して示したもの)を有する。
【0023】
図3は、Mahr GmbH(Gottingen、ドイツ)社製のMarSurfTS50なる高精度の光学3D測定装置を用いて測定した、好適実施例の表面深さの図であって、紙側の表面上の隆起した横糸及び縦糸を示す。ポケットは、隆起した横糸ヤーン330及び隆起した縦糸ヤーン310によって、形成/区分されている。大型ポケットの内部は、平織りパターンを有する一方、小型ポケットの内部は、ポケットを分岐する隆起した横糸ヤーン320を有する。この隆起した横糸ヤーン320は、ポケットを境界づける隆起した横糸ヤーン及び縦糸ヤーンと同じ平面に、存在してもよく、存在しなくてもよい。
【0024】
図4は、図1に示す布の紙側の表面の織成パターンの概略平面図である。図4において、MDは、縦方向であり、CDは、横方向である。各列は、縦糸ヤーンに対応し、各行は、横糸ヤーンに対応する。数字を付したボックスは、ナックル(knuckle)を示すものであって、ここで、数字を付した縦糸ヤーンは、布の上部表面(紙表面)上に存在する。従って、数字を付していないボックスは、縦糸が横糸の下部を通過する位置を示す。
【0025】
図5は、図4に示す布のパターンに関する縦糸ヤーンの境界パターンを示す。右側の各縦糸ヤーンの境界パターンに付した右側の番号は、縦糸ヤーンに関する境界パターンの番号に続く縦糸ヤーンの数である。例えば、縦糸ヤーン1、4、6及び9は、境界パターン番号(contour pattern number)1のジグザグ(staggered)/シフト(shifted)のバージョンをそれぞれ織成する。本発明による布のパターンは、1つのパターンの繰り返しにおいて2回繰り返す、1,2,2,1,3のシークエンスで、3つの異なる縦糸ヤーンの境界を導入する。各縦糸ヤーンは、図4の列に対応する。例えば、縦糸ヤーン1は、図4の第1列に示すパターンに対応する。縦糸ヤーン1に関する境界パターンで示すように、この縦糸ヤーンは、横糸ヤーン1乃至3の下部を通過し、横糸ヤーン4の上部を通過し、横糸ヤーン5の下部を通過し、横糸ヤーン6及び7の上部を通過し、横糸ヤーン8の下部を通過し、横糸ヤーン9の上部を通過し、且つ横糸ヤーン10の上部を通過する。従って、図4の列1において、横糸ヤーン4、6、7及び9に対応する各ボックスは、縦糸ヤーン1が、境界パターンにおいて横糸ヤーンの上部を通過する場所でナックルを形成することを示す。また、図4のボックスは、縦糸ヤーンが横糸ヤーンの下部を通過する場所では、空欄となっている。
【0026】
図6は、図4に示す布のパターンに関する、横糸ヤーンの境界パターンを示す。図5に示すように、各横糸ヤーンの境界パターンの右の数字は、その横糸ヤーンに関する境界パターンの番号に続く横糸ヤーンの数を示す。例えば、横糸ヤーン1、4、6及び9は、境界パターン番号1のジグザグ/シフトのバージョンをそれぞれ織成する。本発明による布のパターンは、1つのパターンの繰り返しにおいて2回繰り返す1,2,2,1,3のシークエンスで、3つの異なる横糸ヤーンの境界を導入する。各横糸ヤーンは、図4の行に対応する。例えば、横糸ヤーン1は、図4の第1行に示すパターンに対応する。横糸ヤーン1に関する境界パターンを示すように、この横糸ヤーンは、縦糸ヤーン1の上部を通過し、縦糸ヤーン2の下部を通過し、縦糸ヤーン3の上部を通過し、縦糸ヤーン4の下部を通過し、縦糸ヤーン5の上部を通過し、且つ縦糸ヤーン6乃至10の下部を通過する。従って、図4の行1において、縦糸ヤーン2、4及び6乃至10に対応するボックスは、これらの縦糸ヤーンが、境界パターンにおいて横糸ヤーン1の上部を通過する場所でナックルを形成することを示す。上記したように、図4の各ボックスは、縦糸ヤーンが横糸ヤーンの下部を通過する場所では、空欄となっている。
【0027】
図7は、図1に示す布に関する3つの異なる横糸ヤーンの境界パターンのうち、2つのものを示す、CDにおける断面図を示す。図8は、図1に示す布に関する3つの異なる縦糸ヤーンの境界パターンのうち、2つのものを示す、MDにおける断面図を示す。
【0028】
本発明は、異なる寸法と形状のポケット、異なるポケットの深さ及び異なるヤーンの境界を有するその他の布のパターンを包含することを意図するものである。従って、本発明は、上記に開示の好適実施例に限定されるように解釈されるべきでない。
【0029】
本発明による布は、モノフィラメントヤーンのみを好ましく有し、ポリエステル、ポリアミド又はその他のポリマーからなるものが好ましい。当業者に認識されるように、種々のヤーンについて、種々のポリマーの組み合わせを使用してもよい。CD及びMDヤーンは、1つ以上異なる寸法の円形の断面を有してもよい。例えば、隆起した横糸ヤーン及び縦糸ヤーンは、基礎布(つまり、ポケットの内部)を形成する横糸ヤーン及び縦糸ヤーンとは、異なる寸法を有してもよい。横糸ヤーン及び縦糸ヤーンの寸法は、0.20mm〜0.55mmの範囲であってもよく、好ましくは、0.35mm〜0.45mmである。しかしながら、種々の寸法の組み合わせを使用してもよく、これらの例示した寸法は、種々の方式で本発明を限定するように、解釈されるべきものではない。さらに、円形の断面形状に加えて、1つ以上のヤーンは、方形の断面形状又は非円形の断面形状などの、その他の断面形状を有してもよい。
【0030】
上記の事項に対する改変は、本技術分野において当業者に明らかであるが、本発明の範囲を超えて改変するようなものではない。添付した特許請求の範囲は、斯かる状況を包含するように解釈されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の好適実施例において、紙側及び機械側の表面の織成パターンを示す、紙側及び機械側の図を示す。
【図2】図1に示す布の紙側の表面上の、相対的なポケットの寸法を強調する表面深さの図である。
【図3】図1に示す布の紙側の表面における、隆起した縦糸及び横糸を強調する表面深さの図である。
【図4】図1に示す布の紙側の表面の織成パターンの概略平面図である。
【図5】図4に示す布のパターンに関する、縦糸ヤーンの境界パターンを示す。
【図6】図4に示す布のパターンに関する、横糸ヤーンの境界パターンを示す。
【図7】図1に示す布に関する、横糸ヤーンの異なる境界パターンを示す、CDにおける断面図を示す。
【図8】図1に示す布に関する、縦糸ヤーンの異なる境界パターンを示す、CDにおける断面図を示す。
【符号の説明】
【0032】
200 小型ポケット
210 大型ポケット
220 大型ポケット
310 隆起した縦糸ヤーン
320 隆起した横糸ヤーン
330 隆起した横糸ヤーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交互に第1ポケットと第2ポケットとを有する紙側の表面パターンを形成するように、複数の横糸ヤーンと織り交ぜられた複数の縦糸ヤーン;
を有する抄紙機に使用する通気性乾燥(TAD)布であって、
前記第1ポケットは、前記第2ポケットよりも大きな面積を有し;
前記第1ポケット及び第2ポケットは、前記の紙側の表面パターンにおいて長いナックルで形成された隆起した縦糸及び隆起した横糸によって区切られていることを特徴とするTAD布。
【請求項2】
前記第1ポケットの内部の布の基礎の織成は、平織りの織成パターンであることを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項3】
前記第2ポケットの内部の布の基礎の織成は、隆起した横糸ヤーンによって、分岐されていることを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項4】
3つの異なる縦糸ヤーンの境界と3つの異なる横糸ヤーンの境界とを有する10シェドの織成パターンを有することを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項5】
前記第2ポケットの面積は、前記第1ポケットの面積の45%〜65%であることを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項6】
機械側の表面の織成パターンは、摩耗耐性用のシュートランナーを有することを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項7】
前記の複数の縦糸ヤーン及び複数の横糸ヤーンの少なくともいくつかは、ポリアミドヤーン又はポリエステルヤーンのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項8】
単層の織成布であることを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項9】
前記の複数の縦糸ヤーン及び複数の横糸ヤーンの少なくともいくつかは、円形の断面形状、方形の断面形状及び非円形の断面形状のいずれかを有することを特徴とする請求項1に記載のTAD布。
【請求項10】
前記の複数の縦糸ヤーン及び複数の横糸ヤーンの少なくともいくつかは、モノフィラメントヤーンであることを特徴とする請求項1に記載のTAD布。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−537032(P2008−537032A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507844(P2008−507844)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/014765
【国際公開番号】WO2006/113818
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(591097414)アルバニー インターナショナル コーポレイション (110)
【氏名又は名称原語表記】ALBANY INTERNATIONAL CORPORATION
【Fターム(参考)】