説明

連絡網システム、サーバ装置及び携帯電話に搭載されるプログラム

【課題】連絡網を構築する際に、携帯電話を所有していなかったり、メールが使えない構成員がいて全体の組織全体の連絡網が構築できない場合であっても、段階的にネットワークを構築し、最終的に全体の連絡網が構築できるような連絡網システムを提供する。
【解決手段】電子メールを送受信可能な複数の携帯電話21と、携帯電話21の電子メールを送受信可能なサーバ装置30とを備える連絡網システム20において、サーバ装置30は、携帯電話21のメールアドレスをグループ単位で記憶するとともに、グループが複数記憶されているグループ単位データベース34と、複数の携帯電話21のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、指定された送信先のグループのメールアドレスに送信するメール送信手段35とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連絡網を構築するシステム、サーバ装置及び携帯電話に搭載されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
自治会や趣味のサークルなどの組織において、連絡事項を伝達するためには連絡網が必要となってくる。
連絡網の作成は、組織を代表する代表者等が行う必要があるが、個人情報の保護が叫ばれている昨今では組織の構成員が確実な連絡先を教えてくれないこともあり、連絡網の作成に手間がかかっている。
【0003】
また、連絡網が作成できたとしても、連絡網の末端の者まで連絡事項が伝わるのに時間がかかる。
その上、通常の連絡網では電話を用いているので、構成員それぞれに通信費がかかってしまう。
【0004】
そこで、安価で一斉に配信が可能な電子メールを用いた連絡網の構築が提案されている(例えば、特許文献1参照、特許文献2参照)。
特許文献1に開示されたシステムによれば、電子メールに連絡事項を記述しておいたサーバのURLをリンク先として挿入しておき、電子メールを受け取った組織の構成員がそのリンク先にアクセスすることによって、連絡事項を確認できるようになっている。
【0005】
また、特許文献2に開示されたシステムによれば、送信者側から連絡事項を送信する場合に、受信を希望する受信者の端末を特定する情報を付加してサーバに送信する。サーバでは、受信者の問い合わせ情報を取得し、受信者の端末を特定する情報とを比較して、一致する場合には受信者側に送信者からの連絡事項を送信している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2004/010309号公報
【特許文献2】特開2007−195098号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したような、特許文献1および特許文献2において既に提案されているシステムによれば、確かに一斉にメールを送信することにより、連絡事項を容易に伝達できるかもしれない。
しかし、特に組織の例としての自治会等において、自治会の役員は高齢者も多く、携帯電話を所有していない場合もある。また、携帯電話を所有していてもメールを使えない場合も考えられる。
組織の中に1人でもこのような携帯電話を所有していなかったり、メールを使えない人物がいた場合には、携帯電話のメールを組織全体の連絡網として使用することは困難である。
【0008】
このため、携帯電話の電子メールを用いた連絡網は便利であると考えられながらも、なかなか採用することができないという課題があった。
【0009】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、連絡網を構築する際に、携帯電話を所有していなかったり、メールが使えない構成員がいて全体の組織全体の連絡網が構築できない場合であっても、段階的にネットワークを構築し、最終的に全体の連絡網が構築できるような連絡網システム、サーバ装置及びこれに用いられる携帯電話に搭載されるプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる連絡網システムによれば、電子メールを送受信可能な複数の携帯電話と、各前記携帯電話の電子メールを送受信可能なサーバ装置とを備える連絡網システムにおいて、前記サーバ装置は、各前記携帯電話のメールアドレスをグループ単位で記憶するとともに、該グループが複数記憶されているグループ単位データベースと、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、指定された送信先のグループのメールアドレスに送信するメール送信手段とを具備することを特徴としている。
この構成を採用することによる作用は以下の通りである。
例えば、従来のシステムでは、連絡網を構築しようとする組織の1人でも携帯電話を持っていなかったり、電子メール機能を使えなかったりすると、携帯電話による連絡網の構築ができなかった。しかし、この構成によれば、最初は組織のうちの一部だけのグループで連絡網を構築しておき、後に他のグループを構築しても、送信先として複数のグループを指定することで、グループ間でメールの送信が可能となる。このため、最初から全体の連絡網を構築しなくとも徐々に連絡網を広げていくことができる。
【0011】
また、前記グループ単位データベースは、各グループを、複数形成された階層のいずれかに設定して記憶しており、前記メール送信手段は、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールに対し、送信先として指定されたグループが同じ階層又は下位階層の場合にのみ電子メールを送信することを特徴としてもよい。
【0012】
また、各前記グループ単位データベースには、グループごとに1つのメールアドレスのみが電子メールの送信が可能である旨が記憶されており、前記メール送信手段は、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールに対し、発信元のメールアドレスが電子メールの送信が可能ではないメールアドレスである場合には、送信先として指定されたグループへ電子メールの送信をしないように制御することを特徴としてもよい。
この構成によれば、グループの1人だけが連絡を発信可能となるので、グループを構成する者それぞれが勝手に連絡事項を発信してしまうことを防止し、連絡網として秩序のあるシステムの提供ができる。
【0013】
さらに、前記サーバ装置は、前記グループ単位データベース内に記憶されているグループを構成するメールアドレスの変更を実行する場合には、当該グループの新たなメールアドレスを含む新グループ内容を前記メール送信手段がアクセスできないようにあらかじめ記憶させておき、変更実行時に新グループ内容への前記メール送信手段のアクセスを解除するとともに当該グループの古いメールアドレスを含む旧グループ内容への前記メール送信手段のアクセスができないようにするか又は旧グループ内容を削除することを特徴としてよい。
この構成によれば、例えば自治会のように年度ごとに役員改選でグループの構成員が新しくなるような場合において、迅速にそのグループの切り替えを実行することができる。
【0014】
また、前記サーバ装置に対して電子メールを送受信可能な管理者用コンピュータが設けられ、前記メール送受信手段は、複数の携帯電話のいずれかから送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、送信先として指定されたグループ以外に前記管理者用コンピュータへも送信することを特徴としてもよい。
この構成によれば、管理者用コンピュータを操作する者(管理者)は、各電子メールの内容(連絡事項)をチェックすることができる。
【0015】
さらに、前記サーバ装置は、前記管理者用コンピュータから、所定の携帯電話から発信された電子メールについて、当該発信元の携帯電話からの電子メールの発信を禁止するように命令する送信停止メールを受信可能に設けられ、該送信停止メールを受信した場合には、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように設けられていることを特徴としてもよい。
この構成によれば、管理者がチェックした結果、例えば連絡網にふさわしくない誹謗中傷や広告宣伝が電子メールに記載されていたりした場合には、このメールを作成した者を今後メールの送信停止などの処分を行うことができる。
【0016】
なお、前記サーバ装置は、前記管理者用コンピュータから、所定の携帯電話からの送信を実行しないようにする送信停止処理を解除するように命令する送信解除メールを受信可能に設けられ、該送信解除メールを受信した場合には、送信解除メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信停止を解除するように設けられていることを特徴としてもよい。
この構成によれば、メールの送信停止処分をした場合であっても、指導の結果再度送信を認めても良いと判断された場合に、この処分を解除することを、容易に行うことができる。
【0017】
また、前記サーバ装置の前記グループ単位データベースは、複数記憶されているグループのうちいずれか1つを管理グループとして設定しており、前記管理グループは複数の階層のうち最上位の階層に設定されていることを特徴としてもよい。
【0018】
また、前記サーバ装置は、電子メール中に記載することを禁止する禁止ワードが記憶されている禁止ワード記憶部が設けられ、複数の携帯電話から送られてきた電子メール中に禁止ワードが存在するか否かを検索する検索手段が設けられ、該検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、禁止ワードが存在する電子メールを送ってきた送信元の携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる旨の警告メールを送信する警告メール送信手段が設けられていることを特徴としてもよい。
このように、予め禁止ワードを設定しておくことで、誹謗中傷や広告宣伝等の連絡網としてふさわしくない内容のメールの検出が容易に行える。
【0019】
前記サーバ装置は、前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、前記管理グループを構成する各携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる電子メールの存在を報告する報告メールを送信する報告メール送信手段が設けられ、前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように命令する送信停止メールを受信可能に設けられ、該送信停止メールを受信した場合には、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように制御することを特徴としてもよい。
この構成によれば、管理グループは禁止ワードが含まれているか否かをチェックするのではなく、禁止ワードが含まれている場合にその処分のみを検討すればよいので、管理グループの作業軽減が図れる。
【0020】
さらに、前記サーバ装置は、前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように制御した処理である送信停止処理を解除するように命令する送信解除メールを受信可能に設けられ、該送信解除メールを受信した場合には、送信解除メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信停止を解除するように設けられていることを特徴としてもよい。
【0021】
さらに、前記サーバ装置は、前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、前記管理グループを構成する各携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる電子メールの存在を報告する報告メールを送信する報告メール送信手段が設けられ、前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を一定時間停止するように命令する一定時間送信停止メールを受信可能に設けられ、一定時間送信停止メール内に記載された時間が経過するまで、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように制御することを特徴としている。
この構成によれば、管理グループにとって、送信停止の解除を判断したり、送信停止の解除を命令する手間を省くことができる。
【0022】
なお、前記サーバ装置は、前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、予め設定された時間が経過するまで、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように制御する自動送信停止手段を備えることを特徴としてもよい。
この構成によれば、誰かが禁止ワードを発信した者に対しての処分内容を検討する必要がなく、手間をかけずに一律に送信停止処理を実行することができる。
【0023】
本発明にかかる携帯電話に搭載されるプログラムによれば、複数の携帯電話のメールアドレスをグループ単位で記憶するとともに、該グループが複数記憶されているグループ単位データベースと、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、指定された送信先のグループのメールアドレスに送信するメール送信手段とを具備するサーバ装置にアクセス可能な携帯電話に搭載されるプログラムであって、前記サーバ装置から、グループ単位データベースに記憶されているデータをダウンロードする機能と、ユーザが、ダウンロードしたデータの中から連絡事項を送信すべきグループを選択させるように促す表示を行う機能と、ユーザが選択したグループを電子メールの宛先として電子メール内に記述するとともに、ユーザが選択したグループにかかわらずに電子メールの送信先を前記サーバ装置として設定する機能とを携帯電話に実行させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0024】
本発明にかかる連絡網システムおよびサーバ装置によれば、段階的にネットワークを構築し、最終的に全体の連絡網を構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】グループの概念を説明する説明図である。
【図2】複数のグループを追加設定するところを示す説明図である。
【図3】本発明にかかる連絡網システムの概略構成を示す説明図である。
【図4】リーフからの返信を示す説明図である。
【図5】携帯電話の外観構成を示す説明図である。
【図6】携帯電話の内部構成を示す説明図である。
【図7】グループの配置構成を示す説明図である。
【図8】サーバ装置の内部構成を示す説明図である。
【図9】グループ単位データベースを示す説明図である。
【図10】回答データベースを示す説明図である。
【図11】集計データベースを示す説明図である。
【図12】メール送信手段の動作を説明するフローチャートである。
【図13】回答管理手段の動作を説明するフローチャートである。
【図14】データベース管理手段の動作を説明するフローチャートである。
【図15】第2の実施形態のグループの配置構成を示す説明図である。
【図16】第2の実施形態のサーバ装置の内部構成を示す説明図である。
【図17】第3の実施形態のサーバ装置の内部構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態の概略構成)
まず、図1に連絡網としてのグループの概念を示す。また、図2は、グループを増やして連絡網を広げていくところを示す説明図である。
従来であれば、連絡網は組織の構成員全員が適応できると判断されて初めて構築が開始される。したがって、携帯電話の電子メールを用いて連絡網を構築しようとしても、携帯電話を持っていなかったり、メールを使えない構成員がいれば、携帯電話の電子メールを用いた連絡網の構築はなかった。このため、旧態依然とした電話の連絡網を構築せざるを得なかった。
【0027】
しかし、本実施形態では、図1のように、ある組織の一部の構成員だけでまずグループを作り、このグループだけで携帯電話の電子メールを用いた連絡網を構築する。図1の例では、グループ内で連絡事項の送信を実行する責務を負う者(以下、ルートと称する場合がある)1人が、グループ内で連絡事項を受信する者(以下、リーフと称する場合がある)3人に対して電子メールを連絡網として送信することを想定している。
【0028】
図2では、このようなグループを徐々に増やしていくところを示している。1つの三角形が1つのグループであり、各グループ内には1人のルートRと3人のリーフLが存在している。
図2(A)では、まず組織の一部分の1つのグループのみで連絡網を構築している。そして、図2(B)のように時間をおいて組織の一部分の2つめのグループの連絡網を構築する。ここでは、1つめのグループに対して2つめのグループを下位階層においている例を示している。
【0029】
階層は、連絡事項の伝達方向に基づいて定める。定める者は、後述する管理者である。図2の例では、1つめのグループを上位階層、2つめのグループを下位階層とし、上位階層の1つめのグループから、下位階層である2つめのグループへ連絡事項を伝達するようにする。
【0030】
なお、図2(C)には、図2(B)よりもさらに時間をおいて、新たな3つめのグループの連絡網が構築された場合を示している。ここでは、3つめのグループは、2つめのグループと同じ階層に配置されている。
このため、3つのグループへの連絡事項の伝達は、1つめのグループのルートRが3つめのグループのルートRへ伝達することで行われる。
【0031】
このように、携帯電話の電子メールを使える構成員だけでグループをつくって連絡網を構築してしまい、あとから別のグループもその連絡網に接続できるようにすることで、いずれ組織全体が携帯電話の電子メールを用いた連絡網を構築できるようになる。
【0032】
なお、上述した例では、各グループが送信者1人で受信者3人であったが、グループの人数はこれに限定することはない。また、階層としては2層に限られない。
また、本実施形態の連絡網システムでは、連絡事項の伝達は同じ階層のグループまたは下位階層のグループへ行うことができるように設定される。
【0033】
本実施形態では、上述した複数のグループを集めた組織内の連絡網で管理を行う管理者が設定されている。管理者は、グループをどのように配置して組織の連絡網を構築するかの権限を有する。
【0034】
また、管理者は、管理範囲内の連絡網における連絡内容を全て受信する。そして、管理者は連絡内容を確認することによって、誹謗中傷や何らかの広告宣伝など組織の連絡網としてふさわしくない連絡内容を見つけることができる。そして、管理者は、このような連絡網にふさわしくない連絡内容を送信した送信者に対して送信停止等の処置を施すことができる。
【0035】
なお、管理者は、グループに全く属していないことが好ましい。
【0036】
このような管理者を設定することで以下のような効果があると考えられる。
管理者を高齢者に委託すれば、高齢者の雇用促進に役立つと考えられる。また、自治会の役員等も高齢者であるから、管理者も組織の役員と同様の年齢であれば、組織管理も容易に行われる可能性が高いといえる。
なお、管理者を高齢者ではなく、他の年齢層の者に委託してもよい。いずれにせよ、雇用促進に役立つ。
【0037】
次に、図3及び図4に基づいて連絡網システムの全体構成とその概略動作について説明する。
連絡網システム20は、複数の携帯電話21,21・・と、サーバ装置30とを備えている。ここで、各携帯電話21は、グループ1並びにグループ2を構成する2名のルートおよび6名のリーフが使用するものであるとする。
また、管理者は、通常のコンピュータ29を有しており、サーバ装置30に対して電子メールの送受信が可能となるように設けられている。
【0038】
図3のように、グループ1のルートが、グループ1のリーフと、グループ2のルートおよびリーフに連絡用の電子メール(図3では連絡メールと称している)を送信しようとする場合、グループ1のルートは携帯電話21から連絡内容を電子メールに入力し、メールの送信先としてグループ1とグループ2を選択する。
【0039】
グループ1のルートの携帯電話21から送信された電子メールは、送信先として選択されたグループにかかわらずサーバ装置30が受信する。すなわち、ルートが連絡網として電子メールを送信する場合には、実際の送信先としてサーバ装置30のアドレスが設定される。
そして、このような電子メールを受信したサーバ装置30では、電子メールの送信先として設定されたグループ1を構成するリーフおよび送信先として設定されたグループ2のルートとリーフのメールアドレスに、この電子メールを送信する。
【0040】
また、サーバ装置30は、グループ1のルートの携帯電話21から受信した電子メールについては、送信先として選択されたグループにかかわらず管理者のコンピュータ29にもその電子メールを送信する。
管理者は、上述したように誹謗中傷や何らかの広告宣伝など組織の連絡網としてふさわしくない連絡内容かどうかをコンピュータ29で確認することができる。
【0041】
図4では、各リーフ(グループ2のルートも含む)からの返信メールをサーバ装置30が受信しているところを示している。
すなわち、連絡用の電子メールとしては、会合の日程の案内やアンケートが考えられるので、連絡用の電子メールを受信した者が会合の出欠やアンケート結果を返信してサーバ装置30に蓄積させておけば、出欠をとったりアンケートを回収したりする手間が省ける。
【0042】
次に連絡網システムを構成する各要素について詳細に説明する。
(ルートの携帯電話)
連絡網を構成する各グループのルートが所有する携帯電話について図5および図6に基づいて説明する。
携帯電話40は、電子メールやその他データを送受信可能な送受信部41と、CPU等からなる制御部44と、制御プログラムを記憶している記憶部46と、テンキー等からなりユーザが文字入力を行う入力部42と、液晶等の表示部43とを備えている。
【0043】
制御部44は、記憶部46に記憶されている制御プログラムを読み出して実行することにより、次に説明するような機能を実行する。
制御部44は、サーバ装置30からグループの一覧(図8の符号A)をダウンロードして表示部43に表示させるグループ表示手段47を有している。グループ表示手段47は、ユーザ(ここではルートである)が入力部42を操作してグループ表示手段47を起動すると、自動的にサーバ装置30へアクセスする。グループ表示手段47は、例えばWEBブラウザであってもよい。サーバ装置30において、HTMLや画像データとしてグループの一覧が開示されていれば、そのグループの一覧を容易に表示部43に表示させることができる。
【0044】
また、制御部44は、ユーザが入力部42を操作して、表示させたグループ一覧の中から電子メールを送信する対象を選択した場合に、選択されたグループを電子メールに記述するとともに、電子メールの送信先をサーバ装置30として設定する送信先設定手段49を有している。
送信先設定手段49によって、携帯電話40から送信される電子メールそのものはサーバ装置30を送信先として自動的に設定される。こうして、携帯電話40からは、選択されたグループに直接電子メールを送ることはせず、サーバ装置30へ一旦電子メールを送信し、選択したグループへはサーバ装置30から電子メールを送信させる。なお、選択したグループは、電子メールの送信先の欄以外の箇所であればどこに記述してもよい。
【0045】
制御部44は、電子メ−ルを作成するメール作成手段50を有している。メール作成手段50は、電子メールの送信先、題名、本文、添付ファイル等をユーザに入力させ、入力された内容を設定する機能を有している。
メール作成手段50としては、携帯電話にあらかじめインストールされているアプリケーションソフトである公知のメーラーを使用することができる。
上述した送信先設定手段49は、メール作成手段50の一機能として設けられていてもよいし、メール作成手段50とは別個のソフトとして設けられ、互いに連動するように設けてもよい。
【0046】
なお、上述してきたようなグループ表示手段47は、あらかじめ通常の携帯電話40にインストールされてきたWEBブラウザを採用しても良いし、連絡網システムを構築するための専用アプリケーションソフトであってもよい。
【0047】
(グループ一覧)
ルートの携帯電話40がサーバ装置30からダウンロードできるグループの一覧の例を図7に示す。
図7では、ある町(行政区画)における自治会を連絡網システムに構築したところを示している。階層は、階層A〜階層Gまでの7階層存在しており、階層Aが最上位階層であり、階層B、階層C・・とアルファベット順に下位階層となっている。
【0048】
階層Aは、町役場内の組織をあてており、3つのグループが配置されている。階層Aの各グループは、例えば市民課、建設課、広報部であるとする。
階層Bは、町を構成する各区の役員によって構成されたグループが、区の数だけ配置されている。区の役員としては、区長、副区長、会計、監査役等である。
階層Cは、各区の委員等によって構成されたグループが配置されている。この階層Cのグループの例としては、常会長のグループ、環境委員のグループ、建設委員のグループ、氏子総代のグループ、公民館のグループ等が考えられる。
【0049】
階層Dは、公民館の中の組織をグループ化している。ここでは、広報部、運動部、交通安全委員等のそれぞれの公民館組織がグループ化された配置されている。
階層Eは、各区を構成する班の班長によって構成されたグループが配置されている。
階層Fは、各班員によって構成されたグループが配置されている。階層Fでグループを構成している者は、実際にこの地域に住んでいる住民に限られる。
階層Gは、当該地域で活動している各種団体のグループが配置されている。例えば、書道教室、少年野球、蛍の会、ヨガ教室等がある。また、各種団体以外にも、高齢者がいる家庭や、母子家庭などのグループが想定される。
【0050】
ルートの携帯電話40からダウンロードできるグループ一覧は、上述のように膨大なグループ数となる場合には、携帯電話40の表示部43には一度に表示できないことも考えられる。また、たとえ表示できたとしても送信したいグループを見つけるのは時間がかかると考えられる。
そこで、携帯電話40のグループ表示手段47は、自分が所属している階層以下2つだけの階層をダウンロードする等、あらかじめ設定された階層に該当するグループのみをダウンロード可能にするとよい。
【0051】
なお、図7に示したグループの一覧は、後述する図9のグループ単位データべース34内に記憶された階層名称に基づいて、サーバ装置30内で作成される。
【0052】
(リーフの携帯電話)
次に、リーフの使用する携帯電話について説明する。
リーフは、電子メールを受信した場合にその内容を確認でき、また返信が必要な場合には、返信を返すことができる機能があればよい。
したがって、リーフが所持する携帯電話としては、特に新たな機能を入れる必要がなく、電子メールを送受信できる機能を有する公知の携帯電話を用いればよい。
【0053】
(サーバ装置)
次に、サーバ装置の構成について図8に基づいて説明する。
サーバ装置30は、CPUおよびメモリを含み、ソフトウェアプログラムを実行することによって各制御を行うことができる制御部32と、データや制御プログラム(ソフトウェア)を記憶するハードディスク等の記憶装置33と、電子メールの送受信を実行する送受信部31とを備えている。
【0054】
また、サーバ装置30における連絡網を構築するためのグループの管理を実行する機能を実行する構成として、各携帯電話のメールアドレスをグループ単位で記憶するとともに、グループ内におけるルートとリーフとを区別して各メールアドレスを記憶するグループ単位データベース34が設けられている。グループ単位データベース34としては、上述したようなハードディスク等の記憶装置33が用いられる。
【0055】
また、リーフからの回答(返信メール)があった場合には、その内容を記憶している回答データベース36が、記憶装置33内に構築されている。
さらに、回答データベース36に記憶されている回答内容を集計して記憶している集計データベース37も記憶装置33内に構築されている。
【0056】
サーバ装置30には、いずれかの携帯電話から送信されてきた電子メールに記述されている、送信先として指定されたグループのメールアドレスをグループ単位データベース34から抽出し、抽出したメールアドレスへ電子メールを送信するメール送信手段35が設けられている。
メール送信手段35は、制御部32が記憶装置33に記憶されているメール送信用のプログラムを読み出して実行することによって実現される。
【0057】
サーバ装置30には、リーフから送信されてきた回答を回答データベース36へ記憶させて管理する回答管理手段38が設けられている。回答管理手段38は、制御部32が記憶装置33に記憶されている回答管理用のプログラムを読み出して実行することによって実現される。
【0058】
さらに、サーバ装置30にはデータベース管理手段39が設けられている。データベース管理手段39は、管理者のコンピュータ29からのアクセスに対し、グループ単位データベース34内のデータをコンピュータ29からの操作によって、変更可能に設けられている。
グループ単位データベース34の変更の内容としては、新たなグループの入力、グループ内のルートの変更、送信停止フラグのセット・リセット等である。
【0059】
(グループ単位データベース)
グループ単位データベース34に記憶されているデータの例を図9に基づいて説明する。
図9に示す表は、グループ単位で記憶されているデータを表している。記憶されるデータの内容としては、ネットワーク全体(連絡網システム)の名称、管理者氏名、管理者アドレスがある。そして、当該グループのグループ名称、階層(ここでは階層名称と図示している)、ルート役名、ルート氏名、ルートアドレス、送信停止フラグがデータとして記憶されている。
【0060】
なお、送信停止フラグとは、管理者が電子メールの内容をチェックしたときに誹謗中傷等があって連絡網としてふさわしくないときに、管理者の権限によって送信停止を指示したときにたてられるフラグである。このフラグがたっていると、このルートからは電子メールの送信を行わないようにサーバ装置30は制御する。この制御については後述する。
【0061】
図9の説明の続きを行う。
グループ単位で記憶されるデータとしては、さらに各リーフの氏名、各リーフのアドレスがある。ここでは3名のリーフが登録されているところを示している。
なお、本実施形態では、ルートと同一人物がリーフ1にも登録されている。このように、各グループを構成するメンバーについては、ルートに設定されている者も同時にリーフにも設定しておくとよい。すなわち、ルートとなる者は、そのグループ内で何らかの役職についている者であるが、その役職は任期があって年度ごとあるいは2年ごと等で他の者と交代する場合があるからである。したがって、グループを構成するメンバーは全員リーフに設定しておき、その中から1人をルートに設定すれば、役職の変更があった場合でも、ルートだけを変更すればよくリーフを変更する必要がなくなる。
【0062】
なお、上述したように本実施形態ではルートとリーフには同一人物が存在することとなるが、メール送信手段35が電子メールの発送は同一人には送信しないように制御することによって、ルートが発送した電子メールがルート自身に発送されることはない。
【0063】
グループ単位データベース34は、このようなグループ単位のデータが、グループの数だけ設けられている。
なお、新たなグループを作る操作は、グループ単位データベース34に新たなグループを設定登録するだけで実行できる。
ただし、新たなグループの設定登録は、管理者のみが実行できるものとし、サーバ装置30のグループ単位データベース34へのアクセスにはIDやパスワード等が必要であるとする。
【0064】
(回答データベース)
次に、回答データベース36に記憶されているデータの例を図10に基づいて説明する。
図10に示す表は、回答データベース36に記憶されているデータを表している。記憶されるデータの内容としては、質問名、ネットワーク名称、送信日時、送信者ルート名、送信先グループ名である。
さらに、回答データベース36には、回答を受信したときに回答の内容が、回答したリーフの氏名、回答日時、有効フラグとともに記憶されている。
【0065】
ここで、有効フラグとは、リーフが同一の質問に対して複数回答をした場合において、最新の回答のみを有効にするために用いられる識別用のフラグである。
例えば、会合への出欠に対して、最初に「出席」の回答をした後、都合が悪くなって後で「欠席」の回答をした場合など、最初の「出席」の回答の有効フラグを無効とし、後の「欠席」の回答を有効とするようにフラグをたてる。
【0066】
(集計データベース)
次に、集計データベース37に記憶されているデータの例を図11に基づいて説明する。
図11に示す表は、集計データベース37に記憶されているデータを表している。記憶されるデータの内容としては、質問名、ネットワーク名称、送信日時、送信者ルート名、送信先グループ名がある。ここまでは、回答データベース36と共通である。さらに、集計データベース37には、回答データベース36に記憶された回答内容を集計した結果が記憶される。ここで示す例では、「金曜日の会合の出欠」という質問に対し、出席の人数、欠席の人数、未回答の人数がそれぞれ集計されて記憶されている。
【0067】
(メール送信手段)
メール送信手段35の動作について、図12に基づいて説明する。
ルートから電子メールを送受信部31が受信すると、メール送信手段35は、電子メールに付された送信者情報を抽出し、確認する(ステップS100)。電子メールに付された送信者情報とは、電子メールを発送してきた者のメールアドレスおよびその名称である。
【0068】
次に、メール送信手段35は、グループ単位データベース34から電子メールに付された送信者情報に基づいて、該当するルート氏名及びルートアドレスを抽出して(ステップS102)、電子メールに付された送信者情報と比較する(ステップS104)。
比較の結果、電子メールに付された送信者情報と、グループ単位データベース34に記憶されている情報とが一致しない場合、メール送信手段35は、当該電子メールの送信が不可であるとし、送信不可メールを作成し、当該電子メールを送信してきた者に送信する(ステップS105)。
比較の結果、電子メールに付された送信者情報と、グループ単位データベース34に記憶されている情報とが一致している場合には、次のステップS106へ移行する。
【0069】
メール送信手段35は、グループ単位データベース34に記憶されている送信停止フラグがたっているか否かを確認する。
送信停止フラグがたっている場合には、メール送信手段35は、当該電子メールの送信が不可であるとし、送信不可メールを作成し、当該電子メールを送信してきた者に送信する(ステップS105)。
【0070】
送信停止フラグがたっていない場合には、メール送信手段35は、受信した電子メールに記述されている送信先のグループ情報を抽出する(ステップS108)。ここで、グループ情報としては、グループ名称が挙げられる。
次に、メール送信手段35は、グループ単位データベース34に記憶されているデータにおいて、電子メールの宛先として記述されていたグループ情報を検索する(ステップS110)。
【0071】
メール送信手段35は、グループ単位データベース34に記憶されている送信先のグループの階層を検出し、電子メールを送信してきた送信者の所属する階層よりも送信先が上位階層でないか否かを確認する(ステップS112)。本システムでは、電子メールは自分が所属しているグループが配置されている階層よりも上位の階層へは送信できないようにしているためである。
送信先のグループの階層が、電子メールの送信者が所属しているグループが配置されている階層よりも上位である場合には、メール送信手段35は、当該電子メールの送信が不可であるとし、送信不可メールを作成し、当該電子メールを送信してきた者に送信する(ステップS105)。
【0072】
送信先のグループの階層が、電子メールの送信者が所属しているグループが配置されている階層よりも上位である場合には、メール送信手段35は、電子メールの本文中から質問名の項目が存在するか否かを検索する(ステップS114)。
なお、質問名とは、単なる連絡事項だけでなく、出欠の可否等リーフの返事が必要な場合において、電子メール中の本文内において質問の内容を記載している箇所である。
【0073】
メール送信手段35は、電子メールの本文中に質問名の項目が存在することを検出した場合には、回答データベース36及び集計データベース37に質問名をデータベースの項目として記憶させる(ステップS116)。
このとき、メール送信手段35は、質問名に付属させる項目として、さらに送信日時(ルートが電子メールを送信した日時)、送信したルート氏名、送信したルートのアドレス、及び送信先のグループを電子メールから読み出し、回答データベース36及び集計データベース37に記憶させる。
回答データベース36及び集計データベース37への質問名に関しての情報を記憶させた後、ステップS118へ移行する。
【0074】
なお、メール送信手段35は、電子メールの本文中に質問名の項目を検出しなかった場合には、ステップS118へ移行する。
ステップS118では、メール送信手段35は、グループ単位データベース34から管理者に関する情報を抽出する。
そして、メール送信手段35は、ルートから送信されてきた電子メールを、抽出した管理者のアドレスへ送信(転送)する(ステップS120)。管理者へ電子メールを転送するのは、管理者が電子メールの内容について、連絡網としてふさわしくない内容が含まれていないかをチェックするためである。
【0075】
次に、メール送信手段35は、送信先として電子メール中に記述されている、送信先として指定された1または複数のグループにおける、各グループに所属しているリーフ氏名及びリーフのアドレスを、グループ単位データベース34から抽出する(ステップS122)。
そして、メール送信手段35は、抽出したリーフのアドレスへ、ルートから送信されてきた電子メールを送信(転送)する(ステップS124)。
【0076】
なお、メール送信手段35は、ステップS122において抽出したリーフ氏名及びリーフのアドレスと、ルートの氏名及びルートのアドレスとが一致していることを検出した場合には、一致しているリーフには、ステップS124において電子メールを送信しないように制御する。本実施形態では、リーフにルートも含まれているので発信者であるルートにまで電子メールを送信する必要はないからである。
【0077】
送信対象となっている全リーフに対して電子メールを送信したことが確認できた場合、メール送信手段35の動作は終了する(ステップS126)。
【0078】
(回答管理手段)
次に、回答管理手段の動作を図13に基づいて説明する。
なお、ここで説明する回答は、各リーフが受信した電子メールに対して回答を記述して電子メールとして返信した場合のものである。
サーバ装置30の回答管理手段38は、リーフからの電子メールを送受信部31が受信すると、受信した電子メールの本文中に記述されている質問名を抽出する(ステップS200)。ここで、質問名は、ルートから送信された電子メール中の本文内において質問の内容を記載している箇所である。
【0079】
次に、回答管理手段38は、回答データベース36中に、返信されてきたメールに記述されていた質問名があるか否かを検索する(ステップS202)。質問名がなかった場合、リーフが電子メールと何ら関係のない返信メールを送信してきたものとして、この返信メールに対しては何らの処理も実行せずに終了する。
【0080】
そして、回答管理手段38は、受信した返信メールの送信者の氏名又はメールアドレスから、回答データベース36の回答者の項目を検索し、有効フラグをリセットする(ステップS204)。
有効フラグをリセットした後、回答管理手段38は、回答データベース36の該当する回答者名の欄へ、返信メールに記載されていた回答者名、返信メールの本文に記載されていた回答内容、および返信メールの送信日時を記憶させる(ステップS206)。
回答内容を記憶した後、回答管理手段38は、該当する回答者名の欄の有効フラグをセットする(ステップS208)。これで、有効フラグがセットされた回答内容については有効であることが認識される。
【0081】
また、回答管理手段38は、回答データベース36に記憶されている回答内容を集計処理する(ステップS210)。集計処理は、質問名によって様々な方式が存在するが、ここで示した例では、回答管理手段38が、回答データベース36から回答内容の「出席」または「欠席」を抽出してそれぞれ集計し手実行される。集計結果は、回答管理手段38が、集計データベース37へ記憶している(ステップS212)。また、回答管理手段38は、回答の対象となるグループのリーフの人数(グループ単位データベース34から抽出)と、回答データベース36に記憶されている回答者数とを比較し、未回答の人数を算出して集計データベース37へ記憶している。
【0082】
なお、ルートから集計結果を要求する電子メールが送受信部31で受信された場合には、回答管理手段38は、集計結果を集計データベース37から抽出し、これを添付して集計結果を要求する電子メールを返信する。
【0083】
(データベース管理手段)
次に、データベース管理手段の動作について図14に基づいて説明する。
送信停止は、管理者が、所定の電子メールの記載内容が連絡網としてふさわしくないと判断した場合に、管理者が操作するコンピュータ29より送信されてくる電子メール(送信停止メール)又は送信停止していたものを解除する電子メール(許可メール)を受信してデータベース管理手段39が実行する。
【0084】
まず、データベース管理手段39が管理者から送信停止・許可メールを受信すると、データベース管理手段39は、受信した送信停止・許可メールの送信者の氏名及びメールアドレスを抽出する(ステップS300)。そして、データベース管理手段39は、グループ単位データベース34に送信停止・許可メールを発送してきた発送者の氏名とメールアドレスが管理者として存在するか否かを検索する(ステップS302)。
【0085】
検索の結果、送信停止・許可メールを送信してきた者が管理者ではないと判断された場合、この送信停止・許可メールに対しては何らの処理も実行せずに終了する。
送信停止・許可メールを送信してきた者が管理者であると判断された場合には、データベース管理手段39は、送信停止・許可メールに記載されている送信停止・許可対象とすべきルートの氏名及びアドレスを読み出す(ステップS304)。
【0086】
次に、データベース管理手段39は、送信停止・許可対象とすべきルートの氏名及びアドレスがグループ単位データベース34に存在するか否かを検索し(ステップS306)、送信停止・許可対象となるルートが存在しないルートである場合には、この送信停止・許可メールに対しては何らの処理も実行せずに終了する。
送信停止・許可対象とすべきルートの氏名及びアドレスがグループ単位データベース34に存在する場合には、次のステップS308へ移行する。
【0087】
ステップS308では、データベース管理手段39は送信停止・許可メールに送信停止か、送信許可のいずれが記載されているかを検索する(ステップS310)。
そして、データベース管理手段39は、送信停止が記載されていることを検出した場合には、グループ単位データベース34の該当するルートの送信停止フラグをたてる(ステップS312)。データベース管理手段39は、送信許可が記載されていることを検出した場合には、グループ単位データベース34の該当するルートにたっている送信停止フラグをリセットする(ステップS313)。
【0088】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、上述してきた第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
第2の実施形態は、グループ間における連絡網用の電子メールの送受信については第1の実施形態と同様である。ただし、上述してきた第1の実施形態は、管理者をおいて管理者が操作する管理者のコンピュータ29がサーバ装置30のデータデース等を管理し、またグループの登録や脱退に対する許認可権を得ていた。これに対して、第2の実施形態では、1人の管理者ではなく、管理グループを構築し、管理グループの合議によってサーバ装置30のデータデース等を管理し、またグループの登録や脱退に対する許認可を行うようにする。
【0089】
図15に示すように、管理グループは、階層の最上位の管理階層に配置される。このため、管理グループに対して他のグループからの連絡網用の電子メールは送信されない。
また、管理グループを構成するのは、各グループのリーダー(もしくはルート)であってもよいし、またはグループに所属していない、いわゆる有識者で構成されていてもよい。
【0090】
サーバ装置30からの電子メールは、管理グループを構成する複数の構成員が所有する携帯電話全てに発送されるようにするとよい。このようにすることで、ルートによる独善的な決定ではなく、システム管理上重要な問題について確実な合議が行われることを期待するためである。
【0091】
(サーバ装置)
本実施形態のサーバ装置30は、電子メール中に記載することを禁止する禁止ワードが記憶されている禁止ワード記憶部52と、複数の携帯電話から送られてきた電子メール中に禁止ワードが存在するか否かを検索する検索手段53と、検索手段53によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、禁止ワードが存在する電子メールを送ってきた送信元(ルート)の携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる旨の警告メールを送信する警告メール送信手段55と、検索手段53によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、管理グループを構成する各携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる電子メールの存在を報告する報告メールを送信する報告メール送信手段54とを備えている。
グループ単位データベース34には、管理グループを構成する複数の携帯電話のメールアドレスが記憶されている。
【0092】
禁止ワード記憶部52は、ハードディスク等の記憶装置33内に構築されており、連絡網の内容としてふさわしくない誹謗中傷に関係する単語や文章が予め設定されて記憶されている。禁止ワードの例としては、「死ね」等がある。
【0093】
また、検索手段53は、予めハードディスク等の記憶装置33に電子メール本文の言葉を検索できる検索プログラムが記憶され、この検索プログラムが制御部32に読み出されて実行されることで実現される。
【0094】
警告メール送信手段55は、制御部32の一機能として設けられており、検索手段53によって禁止ワードが見つかった場合には、当該電子メールを発信したルートに対して禁止ワードを含んでいる旨の内容の電子メールを送信する。これにより、ルートに対して禁止ワードを含まないように注意喚起するような警告とすることができる。
また、警告メール送信手段55は、警告メールと共に禁止ワードを含んだ電子メールを発信元であるルートに差し戻すように制御してもよい。このようにすることで、送信元では、差し戻された電子メールを再編集して禁止ワードを含まないような電子メールを作成することができる。
【0095】
報告メール送信手段54は、制御部32の一機能として設けられており、検索手段53によって禁止ワードが見つかった場合には、禁止ワードを含む電子メール本文を抜き出して、グループ単位データベース34に記憶されている管理グループの各携帯電話のメールアドレスへ、禁止ワードを含む電子メール本文(当該電子メールを送信した送信者に関する情報:グループ名、氏名、メールアドレス等を含む)を送信する。このとき、警告メール送信手段54は、禁止ワードを含む電子メール本文ではなく、検索された禁止ワードおよび当該電子メールを送信した送信者に関する情報(グループ名、氏名、メールアドレス等)のみを電子メールとして送信してもよい。
【0096】
また、サーバ装置30のデータベース管理手段39は、管理グループを構成する携帯電話のいずれかからの送信停止メールを受信した場合、グループ単位データベース36上における該当するルートの送信停止フラグ(図9参照)をたてるように制御する(送信停止処理)。
送信停止メールは、データベース管理手段39に対して該当するルートの送信停止フラグをたてるように命令するコマンドを含むように記述されているとよい。
【0097】
サーバ装置30のデータベース管理手段39は、管理グループを構成する携帯電話のいずれかからの送信解除メールを受信した場合、グループ単位データベース36上における該当するルートの送信停止フラグをリセットするように制御する(送信停止解除処理)。
送信解除メールは、データベース管理手段39に対して該当するルートの送信停止フラグをリセットするように命令するコマンドを含むように記述されているとよい。
【0098】
また、上記の送信停止メールは、一定期間の送信を禁止する旨をサーバ装置30に指示する一定期間送信停止メールであってもよい。かかる一定期間送信停止メールは、データベース管理手段39に対して該当するルートの送信停止フラグをたて、一定時間経過後にリセットするように命令するコマンドを含むように記述されているとよい。
サーバ装置30のデータベース管理手段39は、管理グループを構成する携帯電話のいずれかからの一定期間送信停止メールを受信した場合、グループ単位データベース36上における該当するルートの送信停止フラグをたてた後、一定期間経過後、リセットするように制御する。
【0099】
なお、管理グループが行うものとして、新規グループの審査や登録、既存グループの脱退の審査等がある。
新たなグループが本システムに加入したい旨を伝えてきた場合、管理グループで新たなグループの参加の可否を協議する。協議の結果、新たなグループの参加を認める場合には、管理グループを構成する何れかの携帯電話からサーバ装置30のグループ単位データベース34にアクセスし、グループ単位データベース34に新たなグループの設定登録を行う。
【0100】
既存グループのシステムからの脱退要望があった場合についても管理グループで脱退の可否を協議する。ただし、基本的には、脱退の要望があった場合には、特別の事情がない限り速やかに脱退を認めるべきである。
かかる場合もグループの脱退を認める場合には、管理グループを構成する何れかの携帯電話からサーバ装置30のグループ単位データベース34にアクセスし、グループ単位データベース34に既存グループの削除を行う。
【0101】
なお、管理グループの携帯電話からのグループ単位データベース34へのアクセスには、予め設定されたIDやパスワードを必要とすべきである。また、管理グループを構成する全ての携帯電話からグループ単位データベース34へアクセスできるようにはすべきでなく、管理グループの中でも代表またはリーダー等を予め決めておき、この代表またはリーダーのみがグループ単位データベース34にアクセス可能としておけばよい。
【0102】
(第3の実施形態)
上述してきた第2の実施形態は、管理グループによって禁止ワードが送信された場合の管理を行うものであった。一方、第3の実施形態は、禁止ワードが送信された場合の処理をサーバ装置で行うようにしている。
なお、上述してきた第1の実施形態および第2の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、説明を省略する場合もある。
【0103】
(サーバ装置)
図17に示すように、本実施形態のサーバ装置30は、電子メール中に記載することを禁止する禁止ワードが記憶されている禁止ワード記憶部52と、複数の携帯電話から送られてきた電子メール中に禁止ワードが存在するか否かを検索する検索手段53と、検索手段53によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、予め設定された時間が経過するまで、禁止ワードを含む電子メールを発信した発信元(ルート)の携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を禁止するように制御する自動送信停止手段56を備えている。
この実施形態では、上述した実施形態と異なり、自動的に送信停止を行っているものである。
【0104】
また、検索手段53は、予めハードディスク等の記憶装置33に電子メール本文の言葉を検索できる検索プログラムが記憶され、この検索プログラムが制御部32に読み出されて実行されることで実現される制御部32の一機能として設けられている。
【0105】
自動送信停止手段56は、予めハードディスク等の記憶装置33に自動送信停止プログラムとして記憶されており、この自動送信停止プログラムが制御部32に読み出された実行されることで実現される制御部32の一機能である。
自動送信停止手段56は、検索手段53によって禁止ワードが検出されると、禁止ワードを発信した電子メールの発信元(ルート)のグループ単位データベース36上における送信停止フラグをたてるように制御する。そして、自動送信停止手段56は、該当するルートの送信停止フラグをたてた後、一定期間経過後、リセットするように制御する。
【0106】
なお、自動送信停止手段56の送信を禁止する期間は、外部からの操作によって変更することができるように設けるとよい。例えば、上記の管理グループを構成する携帯電話のいずれかから、期間変更メールを受信した場合、自動送信停止手段56は、送信停止フラグをたてた後リセットするまでの期間を期間変更メールに記述されていた期間に変更するようにしてもよい。この場合、期間変更メールは、自動送信停止手段に対して期間を変更するように命令するコマンドを含むように記述されているとよい。
【0107】
また、本実施形態でも上述した警告メール送信手段55を設けるとよい。
警告メール送信手段55は、制御部32の一機能として設けられており、検索手段53によって禁止ワードが見つかった場合には、当該電子メールを発信したルートに対して禁止ワードを含んでいる旨の内容の電子メールを送信する。これにより、ルートに対して禁止ワードを含まないように注意喚起するような警告とすることができる。
【0108】
本実施形態では、サーバ装置30側で禁止ワードを含んでいる電子メールに対して自動的に送信停止とすることができるので、管理グループの負担を軽減することができる。
【0109】
(他の実施形態)
上述した実施形態では、電子メールとして文字メールを情報として送信する場合についてのみ説明してきた。
しかし、電子メールとしては、音声メールであってもよい。音声メールは、本文に該当する部分のみが音声であり、その他送信先や送信元に関する記述は文書のままであるとする。
【0110】
音声メールであれば、携帯電話の操作に不慣れな者であっても十分に対応ができると考えられる。
【0111】
電子メールとして音声メールを採用する場合には、サーバ装置30において音声を解析する音声解析手段を設ける必要がある。
例えば、質問名を記憶する場合に音声で質問名が入力されていれば音声を解析して文字で回答データベース36および集計データベース37に記憶させる必要があるからである。
さらに、リーフからの回答も音声メールで受信した場合には、回答データベース36に回答内容を記憶させる際に音声解析手段が必要となる。
【0112】
(回答の他の実施形態)
なお、上述してきた実施形態では、リーフがそれぞれ返信メールを返すことでルートからの連絡に対する回答としてきた。
しかし、回答の方法としては、電子メールの画面に複数のリンクボタンを貼り付け、リーフがリンクボタンをクリックすることでリンク先(サーバ装置の所定ファイル)にアクセスするようにして回答を実行してもよい。
【0113】
例えば、上記の実施形態のように質問名が「金曜日の会合への出欠」というものであれば、「出席ボタン」と「欠席ボタン」の2つのリンクボタンを作成しておき、リーフへ送信すればよい。
リーフが当該電子メールを受信したときに、「出席ボタン」または「欠席ボタン」のいずれかをクリックすると、リーフの所有する携帯電話は「出席ボタン」または「欠席ボタン」にリンクされたサーバ装置の出席ファイル又は欠席ファイルにアクセスする。
【0114】
サーバ装置の回答管理手段38は、出席ファイル及び欠席ファイルへのアクセスを検出し、これによって回答データベース36へ回答内容を記憶する。
【0115】
以上本発明につき好適な実施形態を挙げて種々説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【符号の説明】
【0116】
20 連絡網システム
21 携帯電話
29 コンピュータ
30 サーバ装置
31 送受信部
32 制御部
33 記憶装置
34 グループ単位データベース
35 メール送信手段
36 回答データベース
37 集計データベース
38 回答管理手段
39 データベース管理手段
40 携帯電話
41 送受信部
42 入力部
43 表示部
44 制御部
46 記憶部
47 グループ表示手段
49 送信先設定手段
50 メール作成手段
52 禁止ワード記憶部
53 検索手段
54 報告メール送信手段
55 警告メール送信手段
56 自動送信停止手段
L リーフ
R ルート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールを送受信可能な複数の携帯電話と、
各前記携帯電話の電子メールを送受信可能なサーバ装置とを備える連絡網システムにおいて、
前記サーバ装置は、
各前記携帯電話のメールアドレスをグループ単位で記憶するとともに、該グループが複数記憶されているグループ単位データベースと、
複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、指定された送信先のグループのメールアドレスに送信するメール送信手段とを具備することを特徴とする連絡網システム。
【請求項2】
前記グループ単位データベースは、各グループを、複数形成された階層のいずれかに設定して記憶しており、
前記メール送信手段は、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールに対し、送信先として指定されたグループが同じ階層又は下位階層の場合にのみ電子メールを送信することを特徴とする請求項1記載の連絡網システム。
【請求項3】
各前記グループ単位データベースには、グループごとに1つのメールアドレスのみが電子メールの送信が可能である旨が記憶されており、
前記メール送信手段は、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールに対し、発信元のメールアドレスが電子メールの送信が可能ではないメールアドレスである場合には、送信先として指定されたグループへ電子メールの送信をしないように制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の連絡網システム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、
前記グループ単位データベース内に記憶されているグループを構成するメールアドレスの変更を実行する場合には、当該グループの新たなメールアドレスを含む新グループ内容を前記メール送信手段がアクセスできないようにあらかじめ記憶させておき、変更実行時に新グループ内容への前記メール送信手段のアクセスを解除するとともに当該グループの古いメールアドレスを含む旧グループ内容への前記メール送信手段のアクセスができないようにするか又は旧グループ内容を削除することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項記載の連絡網システム。
【請求項5】
前記サーバ装置に対して電子メールを送受信可能な管理者用コンピュータが設けられ、
前記メール送受信手段は、
複数の携帯電話のいずれかから送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、送信先として指定されたグループ以外に前記管理者用コンピュータへも送信することを特徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項記載の連絡網システム。
【請求項6】
前記サーバ装置は、
前記管理者用コンピュータから、所定の携帯電話から発信された電子メールについて、当該発信元の携帯電話からの電子メールの発信を禁止するように命令する送信停止メールを受信可能に設けられ、
該送信停止メールを受信した場合には、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように制御することを特徴とする請求項5記載の連絡網システム。
【請求項7】
前記サーバ装置は、
前記管理者用コンピュータから、所定の携帯電話からの送信を実行しないように制御した処理である送信停止処理を解除するように命令する送信解除メールを受信可能に設けられ、
該送信解除メールを受信した場合には、送信解除メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信停止を解除するように設けられていることを特徴とする請求項6記載の連絡網システム。
【請求項8】
前記サーバ装置の前記グループ単位データベースは、複数記憶されているグループのうちいずれか1つを管理グループとして設定しており、
前記管理グループは複数の階層のうち最上位の階層に設定されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項記載の連絡網システム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、
電子メール中に記載することを禁止する禁止ワードが記憶されている禁止ワード記憶部が設けられ、
複数の携帯電話から送られてきた電子メール中に禁止ワードが存在するか否かを検索する検索手段が設けられ、
該検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、禁止ワードが存在する電子メールを送ってきた送信元の携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる旨の警告メールを送信する警告メール送信手段が設けられていることを特徴とする請求項8記載の連絡網システム。
【請求項10】
前記サーバ装置は、
前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、前記管理グループを構成する各携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる電子メールの存在を報告する報告メールを送信する報告メール送信手段が設けられ、
前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように命令する送信停止メールを受信可能に設けられ、
該送信停止メールを受信した場合には、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように制御することを特徴とする請求項9記載の連絡網システム。
【請求項11】
前記サーバ装置は、
前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように制御した処理である送信停止処理を解除するように命令する送信解除メールを受信可能に設けられ、
該送信解除メールを受信した場合には、送信解除メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信停止を解除するように設けられていることを特徴とする請求項10記載の連絡網システム。
【請求項12】
前記サーバ装置は、
前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、前記管理グループを構成する各携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる電子メールの存在を報告する報告メールを送信する報告メール送信手段が設けられ、
前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を一定時間停止するように命令する一定時間送信停止メールを受信可能に設けられ、
一定時間送信停止メール内に記載された時間が経過するまで、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように制御することを特徴とする請求項9記載の連絡網システム。
【請求項13】
前記サーバ装置は、
前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、予め設定された時間が経過するまで、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように制御する自動送信停止手段を備えることを特徴とする請求項9記載の連絡網システム。
【請求項14】
電子メールを送受信可能な複数の携帯電話の電子メールを送受信可能なサーバ装置において、
各前記携帯電話のメールアドレスをグループ単位で記憶するとともに、該グループが複数記憶されているグループ単位データベースと、
複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、指定された送信先のグループのメールアドレスに送信するメール送信手段とを具備することを特徴とするサーバ装置。
【請求項15】
前記グループ単位データベースは、各グループを、複数形成された階層のいずれかに設定して記憶しており、
前記メール送信手段は、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールに対し、送信先として指定されたグループが同じ階層又は下位階層の場合にのみ電子メールを送信することを特徴とする請求項14記載のサーバ装置。
【請求項16】
各前記グループ単位データベースには、グループごとに1つのメールアドレスのみが電子メールの送信が可能である旨が記憶されており、
前記メール送信手段は、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールに対し、発信元のメールアドレスが電子メールの送信が可能ではないメールアドレスである場合には、送信先として指定されたグループへ電子メールの送信をしないように制御することを特徴とする請求項14または請求項15記載のサーバ装置。
【請求項17】
前記グループ単位データベース内に記憶されているグループを構成するメールアドレスの変更を実行する場合には、当該グループの新たなメールアドレスを含む新グループ内容を前記メール送信手段がアクセスできないようにあらかじめ記憶させておき、変更実行時に新グループ内容への前記メール送信手段のアクセスを解除するとともに当該グループの古いメールアドレスを含む旧グループ内容への前記メール送信手段のアクセスができないようにするか又は旧グループ内容を削除することを特徴とする請求項14〜請求項16のうちのいずれか1項記載のサーバ装置。
【請求項18】
前記メール送受信手段は、
複数の携帯電話のいずれかから送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、送信先として指定されたグループ以外に、当該サーバ装置に対してメールを送受信可能な管理者用コンピュータへも送信することを特徴とする請求項14〜請求項17のうちのいずれか1項記載のサーバ装置。
【請求項19】
前記管理者用コンピュータから、所定の携帯電話から発信された電子メールについて、当該発信元の携帯電話からの電子メールの発信を禁止するように命令する送信停止メールを受信可能に設けられ、
該送信停止メールを受信した場合には、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように設けられていることを特徴とする請求項18記載のサーバ装置。
【請求項20】
前記管理者用コンピュータから、所定の携帯電話からの送信を実行しないようにする送信停止処理を解除するように命令する送信解除メールを受信可能に設けられ、
該送信解除メールを受信した場合には、送信解除メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信停止を解除するように設けられていることを特徴とする請求項19記載のサーバ装置。
【請求項21】
前記グループ単位データベースは、複数記憶されているグループのうちいずれか1つを管理グループとして設定しており、
前記管理グループは複数の階層のうち最上位の階層に設定されていることを特徴とする請求項14〜請求項17のうちのいずれか1項記載のサーバ装置。
【請求項22】
電子メール中に記載することを禁止する禁止ワードが記憶されている禁止ワード記憶部が設けられ、
複数の携帯電話から送られてきた電子メール中に禁止ワードが存在するか否かを検索する検索手段が設けられ、
該検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、禁止ワードが存在する電子メールを送ってきた送信元の携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる旨の警告メールを送信する警告メール送信手段が設けられていることを特徴とする請求項21記載のサーバ装置。
【請求項23】
前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、前記管理グループを構成する各携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる電子メールの存在を報告する報告メールを送信する報告メール送信手段が設けられ、
前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように命令する送信停止メールを受信可能に設けられ、
該送信停止メールを受信した場合には、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように制御することを特徴とする請求項22記載の連絡網システム。
【請求項24】
前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように制御した処理である送信停止処理を解除するように命令する送信解除メールを受信可能に設けられ、
該送信解除メールを受信した場合には、送信解除メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信停止を解除するように設けられていることを特徴とする請求項23記載の連絡網システム。
【請求項25】
前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、前記管理グループを構成する各携帯電話に対して禁止ワードを含んでいる電子メールの存在を報告する報告メールを送信する報告メール送信手段が設けられ、
前記管理グループを構成する携帯電話のうちのいずれかから送信されるメールであって、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を一定時間停止するように命令する一定時間送信停止メールを受信可能に設けられ、
一定時間送信停止メール内に記載された時間が経過するまで、送信停止メール内に記載された所定の携帯電話からの電子メールの送信を実行しないように制御することを特徴とする請求項22記載の連絡網システム。
【請求項26】
前記検索手段によって禁止ワードが存在することが検出された場合には、予め設定された時間が経過するまで、禁止ワードを含む電子メールを発信した携帯電話に対して当該携帯電話からの電子メールの発信を停止するように制御する自動送信停止手段を備えることを特徴とする請求項22記載の連絡網システム。
【請求項27】
複数の携帯電話のメールアドレスをグループ単位で記憶するとともに、該グループが複数記憶されているグループ単位データベースと、複数の携帯電話のいずれかから、送信先のグループが指定されて送られてきた電子メールを、指定された送信先のグループのメールアドレスに送信するメール送信手段とを具備するサーバ装置にアクセス可能な携帯電話に搭載されるプログラムであって、
前記サーバ装置から、グループ単位データベースに記憶されているデータをダウンロードする機能と、
ユーザが、ダウンロードしたデータの中から連絡事項を送信すべきグループを選択させるように促す表示を行う機能と、
ユーザが選択したグループを電子メールの宛先として電子メール内に記述するとともに、ユーザが選択したグループにかかわらずに電子メールの送信先を前記サーバ装置として設定する機能とを携帯電話に実行させることを特徴とする携帯電話に搭載されるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−4380(P2011−4380A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183775(P2009−183775)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(594055170)北斗制御株式会社 (19)
【Fターム(参考)】