説明

連続押し出し装置

連続押し出し装置の押出し軸組み立て体は、チャンバー16内の内部空間に各出口開口部10が接続する一対の放出口27に隣接しチャンバー16内に位置する中心に間隔を有する軸30で形成され、耳たぶ状でキノコ型の当て盤28と、環状の押し出し間隙44を形成するため押し出しダイス体20上の環状肩部42と共に動く首部40の周囲のカラー38にまとめられた前面と外端部36と前記軸30から拡がる後面34とを有する一対の耳たぶ状形成部32とを含み、各耳たぶ状形成部32は押し出し材料に抗する摩擦面が耳たぶ状の当て盤28の周囲に十分均一であるよう輪郭が形成されている。放出口27と前記間隙44の間の個々の通路は耳たぶ状形成部32の後面、端部、前面の各表面で測定される長さと十分等しい。直径最大150mmで壁の厚みが1mmから4mmまでの押し出しアルミニウム円筒形チューブが不連続となることを回避して形成されるだろう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転ホイールの中の円周溝に、該溝と該溝に達するアーチ型部材(arcuate tooling)の間に形成された通路を移動するように(pass into)、供給原料を導入して連続押し出し工程によって金属製品を成形する装置(forming of metals)に関する。
【背景技術】
【0002】
アーチ型部材は、シュー部に形成されて一般的に溝からダイスまで放射状に拡がる出口開口部を含み、受け面(abutment)は出口開口部とダイスを流れる供給原料をせき止めるために設けられている。
【0003】
WO−90/14176(国際公開第90/14176号パンフレット)には、間隙を空けて設けられた複数の円周溝と、各溝からチャンバーに一般的に放射状に拡がった出口開口部に設けられた各溝の外部に放射状に当接した(bounding)シュー(shoe)部と出口開口部から溝内へ拡がって(extending)回転方向に変位した受け面(abutments)とを備えたアーチ型部材と、押し出しダイス体の壁と押し出し軸組み立て体(extrusion mandrel assembly)との中間にあるダイス開口部を通って押し出し軸組み立て体の軸方向に放出し、出口開口部と押し出し軸組み立て体の周囲に拡がる(extending)チャンバーとを備えた連続押し出し装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第90/14176号パンフレット
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、押し出し軸組み立て体は、チャンバー内の内部空間の中に各出口開口部が接続する一対の放出口(discharge ports)に隣接してチャンバー内に位置する中心に間隔を有する軸(central spacing stem)で形成され、耳たぶ状でキノコ型に形作られた当て盤(dolly)を含む。また、押し出し軸組み立て体は、環状の押し出し間隙(annular extrusion gap)を形成するために押し出しダイス体上の環状肩部と共に動く首部の周囲のカラーにまとめられた前面と外端部と中心に間隔を有する軸から拡がる後面とを有する一対の耳たぶ状形成部を含む。各耳たぶ状部は、押し出し材料に抗する摩擦面が耳たぶ状の当て盤の周囲に十分均一であるように輪郭が形成されている。
【0006】
望ましくは、各耳たぶ状部は、放出口と環状の押し出し間隙の間の個々の通路の長さが耳たぶ状形成部の後面、端部及び前面で測定される長さにおいて十分等しいように輪郭が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の様々な部品を省略した連続押し出し装置の一部断面図である。
【図2】図1の一部分を拡大した図である
【図3】図2のIII-III線矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、添付される斜視図と部分図によって、実施例として記述される。
【実施例1】
【0009】
図面を参照すると、軸方向に間隔を設けた一対の円周溝4で形成される連続押し出し装置のホイール部2が示される。ダイスチャンバー6は溝4に達する受け面9を備えた装置のシュー部8上に位置しており、溝4に一致して(in register with)分岐する一対の円錐状の出口開口部10が形成されている。
【0010】
押し出し軸組み立て体12、ミキサープレート14、スペーサーリング16、押し出しダイス18、ダイス支持台20がチャンバー6内に位置している。
【0011】
ミキサープレート14は一対の長方形の横断面通路22(図示されているのは1つ)とアーチ型で長方形の横断面通路24とそれから軸方向の通路26を含む。長方形の横断面通路22は一対の溝4の中央のホイール2の直径方向に拡がる垂直面の両側に位置しており、それぞれの通路22はアーチ型で長方形の横断面通路24へ放出する各出口開口部10と一致している。
【0012】
通路26はミキサープレートの縦軸に垂直な垂直面上に位置するアーチ型横断面の放出口27を有する。
【0013】
ミキサープレート14は、首部40の周囲の円錐形のカラー38にまとめられた (merging into)平面状の前面36と円錐状(frusto-conical)の後面34で形成された一対の耳たぶ状部32と円筒型の間隔を有する軸(cylindrical spacing stem)30とを有する耳たぶ状でキノコ型の当て盤28を含む。首部40は環状の押し出し間隙44を形成するために押し出しダイス18上の環状肩部42と共に動く。アーチ型放出口27の間にある個々の通路A,B,C,Dなどが後面34を通って、各端部46を超えて、前面36を通って、円錐形のカラー38と首部40まで各表面で測定される長さがそれぞれ十分等しいように、各耳たぶ状部32が形成される。
【0014】
薄壁(例えば、1mmから4mmの間)で大きい直径(例えば、最大150mmまで)のアルミニウムチューブを押し出すために、運転中、連続押し出し装置は、円筒形の押し出しとしての環状の押し出し間隙44を通る押し出しと耳たぶ状の当て盤28の周囲への流れが合流する各流れによって、一対のアーチ型放出口27を通って空洞48に放出するように、溝4から分岐開口部10へ材料の各流れを作り出すように操作される。
【0015】
各アーチ型放出口27から、後面34、端部46、前面36、円錐形のカラー38を超えて首部40までの、それらの表面で測定される個々の距離が十分に等しいので、押し出し材料に抗する摩擦面は耳たぶ状の当て盤28の周囲に十分に均一である。壁の厚さが環状の押し出し間隙44から押し出される厚さの均一な、又は十分均一な円筒形チューブになるように、押し出し材料が均一に環状の押し出し間隙44に供給されるように各放出口27からの流れが均一に同時に合流し、流れ方向を横切る押し出し材料のせん断力は最小に減少する。
【符号の説明】
【0016】
2 ホイール部 4 円周溝
6 ダイスチャンバー 8 シュー部
9 受け面
10 出口開口部(exit apertures)
12 押し出し軸組み立て体(extrusion mandrel assembly)
14 ミキサープレート 16 スペーサーリング
18 押し出しダイス 20 ダイス支持台
22、24、26 通路 27 放出口
28 当て盤(dolly)
30 中心に間隔を有する軸(central spacing stem)
32 耳たぶ状部 34 後面
36 前面 38 カラー
40 首部 42 環状肩部
44 環状の押し出し間隙(annular extrusion gap)
46 端部 48 空洞

【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔を空けて設けた複数の円周溝(4)と、
各溝(4)からチャンバー(6)に一般的に放射状に拡がる出口開口部(10)を備えた各溝(4)の外部へ放射状に当接するシュー部(8)と前記溝(4)内に達する出口開口部(exit apertures)(10)から回転方向に変位した受け面(9)とを備えたアーチ型部材と、
押し出し軸組み立て体(12)の周囲に拡がるチャンバー(16)と、
押し出しダイス体の壁(42)と押し出し軸組み立て体(12)の中間にあるダイス開口部(44)を通って押し出し軸組み立て体(12)の軸方向に放出する出口開口部(10)とを含む連続押し出し装置であって、
前記押し出し軸組み立て体(12)は、
チャンバー(16)内の内部空間の中に各出口開口部(10)が接続する一対の放出口(27)に隣接してチャンバー(16)内に位置する中心に間隔を有する軸(30)で形成され、耳たぶ状でキノコ型に形作られた当て盤(28)と、環状の押し出し間隙(44)を形成するために押し出しダイス体(20)上の環状肩部(42)と共に動く首部(40)の周囲のカラー(38)にまとめられた前面と外端部(36)と中心に間隔を有する軸(30)から拡がる後面(34)とを有する一対の耳たぶ状形成部(32)とを含み、該各耳たぶ状形成部(32)は押し出し材料に抗する摩擦面が前記耳たぶ状の当て盤(28)の周囲に十分均一であるように輪郭が形成されていることを特徴とする連続押し出し装置。
【請求項2】
前記放出口(27)と環状押し出し間隙(44)の間の個々の通路(A,B,C,Dなど)が耳たぶ状形成部(32)の後面(34)、端部(46)、前面(36)の各表面で測定される長さと十分等しいように各耳たぶ状部(32)が形成されることを特徴とする請求項1記載の連続押し出し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−502794(P2011−502794A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533652(P2010−533652)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/GB2008/003830
【国際公開番号】WO2009/063206
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(502122299)ビーダブリュイー リミテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】BWE LIMITED
【住所又は居所原語表記】Beaver Road Industrial Estate Ashford Kent TN23 7SH G.B.
【Fターム(参考)】