説明

遊技台

【課題】本発明は、パチンコ機等に代表される遊技台に関し、保留情報を分かりやすく表示することで遊技の興趣を向上できる遊技台を提供することを目的とする。
【解決手段】(d)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図1始動口230に入球があった状態を示している。特図1始動口230に入球があると主制御部300は、特図1保留ランプ218の左から2番目のLEDを点灯させて左から2個のLEDを点灯し、特図1保留数が2である表示を行う。第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除すると同時に、第1載置位置に球711が載置され第2載置位置に球712が載置されている(a)に示す画像に表示を戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機等に代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、保留情報を表示する遊技台がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−200302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、保留情報が分かり難く興趣の向上が図れないという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、保留情報を分かりやすく表示することで遊技の興趣を向上できる遊技台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、前記始動情報を記憶可能な始動情報記憶手段と、前記始動情報記憶手段から前記始動情報を取得する始動情報取得手段と、図柄の変動表示を行った後、所定の図柄態様を停止表示することが可能な図柄表示手段と、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が記憶されていることを示すための保留表示手段と、を備えた遊技台であって、前記保留表示手段は、第一の条件が成立した場合に、第一の保留表示を行うことが可能なものであり、前記第一の条件は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が第一の数だけ記憶されていることを含む一以上の条件が充足された場合に、少なくとも成立するものであり、前記保留表示手段は、第二の条件が成立した場合に、第二の保留表示を行うことが可能なものであり、前記第二の条件は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が前記第一の数よりも一つ少ない第二の数だけ記憶されていることを含む一以上の条件が充足された場合に、少なくとも成立するものであり、前記第二の条件は、前記保留表示手段が前記第一の保留表示を行っている際に、前記始動情報記憶手段から前記始動情報が一つ取得されたことを含む一以上の条件が充足された場合にも、少なくとも成立するものであり、前記保留表示手段は、前記第一の保留表示から前記第二の保留表示に変化させる場合に、所定の保留減少アニメーションの表示を行うことが可能なものであり、前記所定の保留減少アニメーションは、前記第一の数に対応する数の保留アイコンのうちの所定の保留アイコンを第一の位置から第二の位置に移動させる動画像を少なくとも含むことで、前記始動情報の数が減少したことを表す一連の動画像を含むものであり、前記保留表示手段は、前記所定の保留減少アニメーションを表示している際に、前記始動情報記憶手段に新たな前記始動情報が一つ記憶された場合に、前記所定の保留アイコンが前記第二の位置に到達するシーンを少なくとも表示することなく、前記第一の保留表示を行うことが可能なものであり、装飾図柄の変動表示を行った後、所定の装飾図柄態様を停止表示することが可能な装飾図柄表示手段を、前記図柄表示手段とは別に備え、前記装飾図柄表示手段および前記保留表示手段が所定の画像表示手段で構成されており、前記装飾図柄の変動表示および前記所定の保留減少アニメーションの両方は、前記画像表示手段で実行可能とされていることを特徴とする遊技台によって達成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、保留情報を分かりやすく表示することで遊技の興趣を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の遊技盤200を正面から見た略示正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の制御部の回路ブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での表示図柄の一例であって、(a)は、特図の停止表示図柄の一例を示し、(b)は装飾図柄の一例を示し、(c)は普図の停止表示図柄の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部特図先読み処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の主制御部特図先読み処理で先読み結果記憶部に先読み結果情報等が記憶された状態を示す図である。
【図10】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の第1副制御部での処理の流れを示すフローチャートであり、(a)は第1副制御部メイン処理の流れを示し、(b)は第1副制御部コマンド受信割込処理の流れを示し、(c)は第1副制御部タイマ割込処理の流れを示し、(d)は第1副制御部画像制御処理の流れを示している。
【図11】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100の第2副制御部での処理の流れを示すフローチャートであり、(a)は第2副制御部メイン処理の流れを示し、(b)は第2副制御部コマンド受信割込処理の流れを示し、(c)は、第2副制御部タイマ割込処理のフローチャートを示している。
【図12】従来のパチンコ機で行われる特図変動遊技について説明する図である。
【図13】従来のパチンコ機で行われる特図変動遊技について説明する図である。
【図14】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の実施例1を示す図である。
【図15】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の実施例2を示す図である。
【図16】図12に示す特図変動遊技に先読み報知演出を行う場合、および特図変動遊技での予告報知演出を行う場合の一例を示す図である。
【図17】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の実施例3(その1)を示す図である。
【図18】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の実施例3(その2)を示す図である。
【図19】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の実施例4を示す図である。
【図20】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の実施例5を示す図である。
【図21】本発明の一実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の実施例6を示す図である。
【図22】本発明の一実施の形態の変形例による遊技台としてのスロットマシンを正面から見た略示正面図である。
【図23】本発明の一実施の形態の変形例による遊技台を示す図であり、(a)はカジノマシン2000を示し、(b)は本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000を示し、(c)は本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000を示し、(d)は本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000を示し、(e)は本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて、本発明の一実施の形態に係る遊技台(例えば、パチンコ機100等の弾球遊技機やスロット機等の回胴遊技機)について詳細に説明する。まず、図1を用いて、本実施の形態に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。
【0010】
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状からなる木製の枠部材である。本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
【0011】
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部とした扉部材である。なお、前面枠扉106には、開口部にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域124を区画形成する。また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
【0012】
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置206の演出態様に変化を与えるチャンスボタン136と、チャンスボタン136を発光させるチャンスボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン142と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部144と、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
【0013】
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
【0014】
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部から観察することができる。
【0015】
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
【0016】
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
【0017】
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、不図示の球レールを通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
【0018】
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
【0019】
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。演出装置206には、略中央に装飾図柄表示装置208を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222を配設している。演出装置206は、演出可動体224を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」、第2特別図柄を「特図2」と称する場合がある。
【0020】
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施の形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。また、装飾図柄表示装置208は、1個の小さな例えば円形の図柄を表示可能な表示範囲を有し、演出表示領域208dの例えば左下角部に設けられた第4図柄表示領域(図3では不図示)を有している。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
【0021】
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。特図1表示装置212および特図2表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
【0022】
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。特図1保留ランプ218および特図2保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
【0023】
また、演出装置206の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、特図1始動口230と、特図2始動口232と、可変入賞口234を配設している。
【0024】
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
【0025】
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
【0026】
特図1始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。特図1始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図1表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、特図1始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
【0027】
特図2始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では特図1始動口230の真下に1つだけ配設している。特図2始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図2始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、特図2表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、特図2始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
【0028】
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
【0029】
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
【0030】
パチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(特図1始動口230、特図2始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
【0031】
次に、パチンコ機100の演出装置206について説明する。演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の背面側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉あるいはシャッタと称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。ステージ244は、ワープ出口242bから排出された球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した球が特図1始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
【0032】
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
【0033】
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
【0034】
次に、図4を用いて、パチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
【0035】
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
【0036】
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば特図1表示装置212や特図2表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、特図1保留ランプ218、特図2保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば特図2始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
【0037】
なお、特図1始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、特図1始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、特図2始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、特図2始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
【0038】
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
【0039】
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0040】
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0041】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
【0042】
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
【0043】
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
【0044】
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
【0045】
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
【0046】
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
【0047】
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
【0048】
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
【0049】
次に、図5(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図1表示装置212、特図2表示装置214、装飾図柄表示装置208、普図表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、特図1表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、特図2表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が本実施形態にいう図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図1表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図2表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが本実施形態にいう図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。
【0050】
図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当り図柄であり、「特図B」は15R大当り図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。また、15R特別大当り遊技終了後および15R大当り遊技終了後はいずれも電サポ状態(時短状態という場合もある)に移行する。電サポ状態については詳しくは後述するが、電サポ状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、電サポ状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当り図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当り図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に対する有利度が相対的に大きくなる図柄である。
【0051】
「特図C」は突然確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。「特図E」は隠れ確変と称される2R大当り図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当り図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、電サポ状態に移行しない状態である。
【0052】
「特図G」は第1小当り図柄であり、「特図H」は第2小当り図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当りは、2R電サポ無し大当りと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
【0053】
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に対する有利度が相対的に小さくなる図柄である。なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当り図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当り図柄等の他の図柄についても同様である。
【0054】
図5(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1始動口230または特図2始動口232に球が入賞したこと、すなわち、特図1始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは特図2始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
【0055】
そして、「特図A」の15R特別大当りまたは「特図B」の15R大当りを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当りを明示的に報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
【0056】
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当り、「特図F」の突然通常と称される2R大当り、あるいは「特図G」の第1小当り、「特図H」の第2小当りを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当り、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当りを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
【0057】
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図5(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
【0058】
図5(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、はずれ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技のはずれを報知する場合には「普図B」を停止表示する。図5(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
【0059】
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
【0060】
ステップS101では、初期設定1を行う。初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
【0061】
ステップS101の次のステップS103では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップS103の次のステップS105では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9V)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS103に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS107に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS103に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS105は繰り返し実行される。
【0062】
ステップS107では、初期設定2を行う。初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
【0063】
ステップS107の次のステップS109では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS113)に進む。具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS113に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS111に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS113に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS113に進む。
【0064】
ステップS111では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS115内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS111では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
【0065】
ステップS113では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS113)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップS233において、第1副制御部400へ送信される。
【0066】
ステップS1113の次のステップS115では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、大当りか否かの当否判定で大当りと判定された場合に、特図変動遊技での停止図柄を決定する抽選に用いる大当り時用特図決定用乱数値を生成する大当り時用特図決定用乱数値カウンタの初期値を更新する。また、普図変動遊技の当否判定に用いる普図当選乱数値を生成する普図当選乱数値カウンタの初期値を更新する。主制御部300のRAM308には、大当り時用特図決定用乱数値カウンタと、普図当選乱数値カウンタが設けられている。ステップS115では、これらのカウンタ初期値をそれぞれ更新する。例えば、大当り時用特図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、RAM308に設けた初期値生成用乱数カウンタから0〜99のいずれかの値を取得して大当り時用特図決定用乱数値カウンタ初期値を更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップS115の処理を繰り返し実行する。
【0067】
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0068】
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。ステップS201の次のステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0069】
ステップS203の次のステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
【0070】
また、ステップS205では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、ステップS205では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。ステップS205では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、特図1始動口230、および特図2始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
【0071】
ステップS205の次のステップS207およびステップS209では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS115で行った大当り時用特図決定用乱数値カウンタ初期値と、普図当選乱数値カウンタ初期値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、大当り時用特図決定用乱数値カウンタと、普図当選乱数値カウンタが更新される。例えば、大当り時用特図決定用乱数値として取り得る数値範囲が0〜99とすると、大当り時用特図決定用乱数値を生成するためにRAM308に設けた大当り時用特図決定用乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の大当り時用特図決定用乱数値カウンタに記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が100であれば0を元の大当り時用特図決定用乱数値カウンタに記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、大当り時用特図決定用乱数値カウンタが一周していると判定した場合には大当り時用特図決定用乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、大当り時用特図決定用乱数値カウンタにセットする。例えば、0〜99の数値範囲で変動する大当り時用特図決定用乱数値カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、大当り時用特図決定用乱数値カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、大当り時用特図決定用乱数値カウンタにセットすると共に、大当り時用特図決定用乱数値カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、大当り時用特図決定用乱数値カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、普図当選乱数値カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。大当り時用特図決定用乱数値カウンタは、特図1用の乱数値を取得するためのカウンタと特図2用の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けてもよいし、あるいは、同一のカウンタを用いてもよい。
【0072】
ステップS209の次のステップS211では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。具体的には、特図変動遊技での図柄変動時間を決めるための特図タイマ番号決定用乱数値を生成する特図タイマ番号決定用乱数値カウンタの初期値を更新する。また、普図変動遊技での図柄変動時間を決めるための普図タイマ番号決定用乱数値を生成する普図タイマ番号決定用乱数値カウンタの初期値を更新する。
【0073】
ステップS211の次のステップS213では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普図表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、特図1表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、特図2表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
【0074】
ステップS213の次のステップS215では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
【0075】
また、ステップS215の次のステップS217では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、特図1始動口230、特図2始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップS205における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
【0076】
特図1始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図1保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、カウンタ回路(ハード乱数回路)318の特図1始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた大当り時用特図決定用乱数値カウンタから大当り時用特図決定用乱数値を取得して特図1乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図1乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および大当り時用特図決定用乱数値の組(以下、「特図1乱数値の組」と略称する)は、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数と同数分だけ格納される。特図1乱数値記憶領域内では、特図1保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位(最先であり最も過去に記憶されている)の特図1乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図1乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位(最後)の特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1乱数値の組のデータが書き込まれる。
【0077】
特図2始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する特図2保留数記憶領域が満タン(本例では、保留数4で満タンとなる)でない場合、カウンタ回路318の特図2始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶された値に所定の加工を施して生成した大当り判定用乱数値を取得するとともに、RAM308に設けた大当り時用特図決定用乱数値カウンタから大当り時用特図決定用乱数値を取得して特図2乱数値記憶領域に取得順に格納する。特図2乱数値記憶領域内の大当り判定用乱数値および大当り時用特図決定用乱数値の組(以下、「特図2乱数値の組」と略称する)は、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数と同数分だけ格納される。特図2乱数値記憶領域内では、特図2保留数が1つ減るごとに保留順位が最上位の特図2乱数値の組のデータが消去されるとともに、残余の特図2乱数値の組のデータの保留順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2保留数が1つ増えるごとに、保留順位が最下位の特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2乱数値の組のデータが書き込まれる。
【0078】
普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する普図乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
【0079】
ステップS217の次のステップS219では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
【0080】
ステップS219の次のステップS221では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
【0081】
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、はずれ図柄の表示態様となるように普図表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置210は、当り図柄(図5(c)に示す普図A)およびはずれ図柄(図5(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ミリ秒(ms)間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
【0082】
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンにされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、特図2始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
【0083】
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
【0084】
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、普図はずれフラグがオンにされる。この普図はずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS223に移行するようにしている。
【0085】
ステップS223では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および特図2始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
【0086】
ステップS223の次のステップS224では、特図先読み処理を行う。特図先読み処理は、特図保留数記憶領域に記憶された特図保留数が増加すると、当該増加した保留に係る特図変動遊技の停止図柄を特図関連抽選処理での当否判定より前に先読みする。より具体的には、特図1保留数記憶領域に記憶された特図1保留数が増加すると、当該増加した保留に係る特図1変動遊技の停止図柄を、後述する特図1関連抽選処理(ステップS231)での当否判定に先立って事前判定(先読み)する。同様に、特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数が増加すると、当該増加した保留に係る特図2変動遊技の停止図柄を、後述する特図2関連抽選処理(ステップS229)での当否判定に先立って事前判定する。
【0087】
事前判定した特図1変動遊技の停止図柄は、特図1の先読み結果(事前判定結果ともいう)として、RAM308内に設けられた特図1用先読み結果記憶部に格納される。特図1用先読み結果記憶部は、本例では4個まで特図1の先読み結果を格納できるようになっている。また、RAM308内には、特図1用先読み結果記憶部に記憶されている特図1の先読み結果の数を特図1先読み数として記憶する特図1先読み数記憶領域が設けられている。
【0088】
特図1用先読み結果記憶部では、特図1先読み数が1つ減るごとに順位が最上位(最先)の特図1先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図1先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図1先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図1先読み結果のデータの次の順位に新たな特図1先読み結果のデータが書き込まれる。
【0089】
同様に、事前判定した特図2変動遊技の停止図柄は、特図2の先読み結果として、RAM308内に設けられた特図2用先読み結果記憶部に格納される。特図2用先読み結果記憶部は、本例では4個まで特図2の先読み結果を格納できるようになっている。また、RAM308内には、特図2用先読み結果記憶部に記憶された特図2の先読み結果の数を特図2先読み数として記憶する特図2先読み数記憶領域が設けられている。
【0090】
特図2用先読み結果記憶部では、特図2先読み数が1つ減るごとに順位が最上位(最先)の特図2先読み結果のデータが消去されるとともに、残余の特図2先読み結果のデータの順位が1ずつ繰り上がるように処理される。また、特図2先読み数が1つ増えるごとに、順位が最下位(最後)の特図2先読み結果のデータの次の順位に新たな特図2先読み結果のデータが書き込まれる。
【0091】
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS225)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の複数(本例では9つ)の処理のうちの1つの処理を行う。
【0092】
例えば、特図2変動開始のタイミングにおける特図2状態更新処理では、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶された特図2保留数の値を1だけ減算した値を特図2保留数記憶領域に記憶し直す。それとともに、特図2保留ランプ220の点滅を制御する。例えば、図3の特図2保留ランプ220の4つのLEDを図左から右に向かって順にLED番号1−4とすると、LED番号の若い方から順に特図2保留数分のLEDを例えば赤色に点灯させ、他を消灯させる。また、RAM308に設けた特図タイマ番号決定用乱数値カウンタから特図タイマ番号決定用乱数値を取得する。
【0093】
また例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
【0094】
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当りフラグ、第1小当りフラグ、第2小当りフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当りフラグがオンの場合には特図G、第2小当りフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、特図2表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、特図2表示装置214は、15R特別大当り図柄(特図A)、15R大当り図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当り図柄(特図G)、第2小当り図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500ms間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた電サポ(詳細は後述)回数記憶部に記憶された電サポ回数が1以上であれば、その電サポ回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、電サポフラグをオフにする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、電サポフラグをオフにする。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
【0095】
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンにされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
【0096】
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
【0097】
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(各種ソレノイド332の一部)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS233)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
【0098】
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた電サポ回数記憶部に電サポ回数(例えば、100回)をセットするともに、RAM308に設けられた電サポフラグをオンにする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、電サポ回数記憶部に電サポ回数をセットすることもなく、また電サポフラグをオンにすることもない。ここでの電サポ状態とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この電サポフラグがオンに設定されていると、普図高確率(普図確変)状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技で当りになる確率が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる(普図変短)。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図2始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり易い(電チュー開延)。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開き易い。これらの普図確変、普図変短、電チュー開延による制御状態をまとめて、電サポ(電動チューリップによる始動口入賞サポート)状態と呼ぶ。
【0099】
また、上述のごとく、電サポフラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当り遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当り遊技中に普図高確率状態であると、大当り遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に特図2始動口232に多くの遊技球が入球し、大当り中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップS233)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
【0100】
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果がはずれであれば、後述するように、はずれフラグがオンにされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS227に移行するようにしている。
【0101】
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS227)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
【0102】
ステップS225およびステップS227における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS229)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS231)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、特図2変動遊技の保留数が0より多い場合には、特図1変動遊技の保留に関する抽選処理や変動遊技は行われない。装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、特図2始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、特図1始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。特図2関連抽選処理(ステップS229)の場合には、特図2乱数値記憶領域内の最先の(最も過去に記憶された)保留位置から特図2乱数値の組を取得し、不図示の判定用テーブルを用いて大当りとするか否かの決定、小当りとするか否かの決定、特図2の変動表示を開始してから停止表示するまでの時間の決定、特図2の変動表示後に停止表示する図柄(停止図柄)の決定などを行う。特図2乱数値記憶領域から最先の特図2乱数値の組を取り出した後、特図2乱数値記憶領域における当該特図2乱数値の組の記憶はクリアされるとともに、特図2保留数を1減算する。このとき特図2乱数値記憶領域から取り出した特図2乱数値の組をRAM308に設けた一時領域(第2の始動情報記憶手段の一例)に当該特図2乱数値の組を記憶し、この一時領域に記憶している当該特図2乱数値の組に基づいて上述の決定を行うようにしてもよい。
【0103】
さらに、記憶がクリアされた乱数値に基づく先読み結果情報は、特図2乱数値記憶領域における当該特図2乱数値の組の記憶がクリアされるのに同期して先読み結果記憶部からクリアされるとともに、先読み結果情報記憶部に記憶された先読み結果情報数を1減算する。
【0104】
ステップS231の次のステップS233では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、FRAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
【0105】
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオンまたはオフになるようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、主制御部300のRAM308に格納されている15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号、特図先読み処理の先読み結果情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、特図1始動口230への入賞の有無、特図2始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
【0106】
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当りフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している特図1変動遊技または特図2変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS233では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0107】
ステップS233の次のステップS235では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
【0108】
ステップS235の次のステップS237では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド332を駆動して特図2始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普図表示装置210、特図1表示装置212、特図2表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS219)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
【0109】
ステップS237の次のステップS239では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS243に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS241に進む。ステップS241では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。一方、ステップS243では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0110】
次に、図7に示す特図先読み処理(ステップS224)について図8を用いて説明する。図8は特図先読み処理の流れを示すフローチャートである。主制御部300は、図7に示した主制御部タイマ割込み処理の特図先読み処理(ステップS224)において、事前判定処理(先読み処理)を実行し事前判定結果(特図先読み結果)を特図先読み結果記憶部に記憶する。まず、主制御部300は、特図2の保留が増加しているか否かを判断する(ステップS251)。保留が増加しているか否かの判断は、特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2保留数と、特図2先読み数記憶領域に記憶された特図2先読み数とを比較して行う。主制御部300は、特図2保留数と特図2先読み数とを比較して、「特図2保留数>特図2先読み数」の関係が成り立つ場合には特図2の保留が増加していると判断し、この関係が成り立たない場合には特図2の保留は増加していないと判断する。特図2保留数が増加していると判断した場合には、増加した保留に係る特図2乱数値の組を特図2乱数値記憶領域から取得して停止図柄を先読みする(ステップS252)。先読み処理は、当否判定決定時に用いる大当り判定テーブルおよび図柄決定テーブル(共に不図示)を参照することにより実行される。
【0111】
次に、先読みして得られた特図2先読み結果としての停止図柄情報(後述する大当り図柄情報およびはずれ図柄情報を含む)を例えばRAM308に設けられた特図2用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶して(ステップS253)、ステップS254に移行する。
ステップS251において、特図2の保留が増加していないと判断したら、ステップS252、S253を実行せずにステップS254へ移行する。
【0112】
次に、主制御部300は、特図1の保留が増加しているか否かを判断する(ステップS254)。保留が増加しているか否かの判断は、例えば特図2と同様に、特図1保留数記憶領域に記憶されている特図1保留数と、特図1先読み数記憶領域に記憶された特図1先読み数とを比較して行う。
特図1保留数が増加していると判断した場合には、増加した保留に係る特図1乱数値の組を特図1乱数値記憶領域から取得して停止図柄を先読みする(ステップS255)。先読み処理は、特図2と同様に、当否判定決定時に用いる大当り判定テーブルおよび図柄決定テーブル(共に不図示)を参照することにより実行される。次に、先読みして得られた特図1先読み結果としての停止図柄情報を例えばRAM308に設けられた特図1用先読み結果記憶部の最先の空き領域に記憶して(ステップS256)、特図先読み処理を終了する。
【0113】
図9は、先読み結果記憶部に先読み結果情報等が記憶された状態を例示している。図9(a)は、特図1用先読み結果記憶部に先読み結果情報が記憶されている状態を例示しており、図9(b)は、特図2用先読み結果記憶部に先読み結果情報が記憶されている状態を例示している。
【0114】
図9(a)に示すように、特図1用先読み結果記憶部は、例えば特図1変動遊技の保留可能数と同数(本実施形態では、4つ)の記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」を有している。記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」は特図1乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。
【0115】
図9(b)に示すように、特図2用先読み結果記憶部は、例えば特図2変動遊技の保留可能数と同数(本実施例では、4つ)の記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」を有している。記憶領域「先読み結果1」〜「先読み結果4」は特図2乱数値記憶領域の保留順序に対応付けられている。
【0116】
図9(a)では、記憶領域「先読み結果1」に停止図柄情報として「はずれ図柄2」が記憶され、記憶領域「先読み結果2」に停止図柄情報として「はずれ図柄1」が記憶され、記憶領域「先読み結果3」に停止図柄情報として「小当り図柄2」が記憶され、記憶領域「先読み結果4」に停止図柄情報として「大当り図柄1」が記憶されている。
図9(b)では、記憶領域「先読み結果1」に停止図柄情報として「はずれ図柄2」が記憶され、記憶領域「先読み結果2」〜「先読み結果4」には、停止図柄情報が記憶されていない状態が例示されている。なお、図9において、停止図柄情報が記憶領域に記憶されていない状態は「なし」と表記している。
【0117】
次に、図10を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理(ストローブ割込み処理)のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
【0118】
まず、同図(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0119】
ステップS301の次のステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
【0120】
ステップS305の次のステップS307では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0121】
ステップS307の次のステップS309では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS307で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
また、この演出制御処理では先読み報知処理が実行される。先読み報知処理では、第1副制御部400は、主制御部300から送信される先読み結果情報を取得する。取得された先読み結果情報に基づいて先読み報知演出の演出態様を決定する。第1副制御部400は、決定した演出態様に基づく画像を装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに表示することにより、先読み報知演出を実行する。
【0122】
ステップS309の次のステップS311では、チャンスボタンの押下を検出していた場合、ステップS309で更新した演出データをチャンスボタンの押下に応じた演出データに変更する処理を行う。
【0123】
ステップS311の次のステップS313では、ステップS309で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。
【0124】
ステップS313の次のステップS315では、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
【0125】
ステップS315の次のステップS317では、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
【0126】
ステップS317の次のステップS319では、ステップS309で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。
【0127】
ステップS319の次のステップS321では、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
【0128】
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS401では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0129】
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。第1副制御部タイマ割込処理のステップS501では、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
【0130】
ステップS501の次のステップS503では、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS321で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、先読み報知演出の報知態様決定用乱数値その他演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0131】
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップS313の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。ステップS601では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP434は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
【0132】
ステップS601の次のステップS603では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS605に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップS605では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップS601でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
【0133】
ステップS605の次のステップS607では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
【0134】
ステップS607の次のステップS609では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS611に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップS611では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
【0135】
図11を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
【0136】
まず、同図(a)のステップS701では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS701で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
【0137】
ステップS701の次のステップS703では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS705の処理に移行する。ステップS705では、タイマ変数に0を代入する。
【0138】
ステップS705の次のステップS707では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
【0139】
ステップS707の次のステップS709では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS707で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
【0140】
ステップS709の次のステップS711では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
【0141】
ステップS711の次のステップS713では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、ステップS703に戻る。
【0142】
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS801では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
【0143】
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。ステップS901では、図9(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS703において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS703において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップS903では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
【0144】
次に、本実施の形態によるパチンコ機100での特図変動遊技の具体的実施例について図12乃至図21を用いて説明する。図12乃至図21のそれぞれは、図3に示す遊技盤200の正面図から装飾図柄表示装置208、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220だけを抜き出して、特徴的な演出表示毎に示している。
【0145】
まず、図12および図13を用いて、従来のパチンコ機で行われている特図変動遊技について説明する。
図12(a)は、特図1表示装置212および特図2表示装置214の双方に特図変動遊技の結果の停止図柄が停止表示されており、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cに特図変動遊技の結果(はずれ)を示す3つの装飾図柄が並んで停止表示されている状態を示している。特図1保留ランプ218には左から2番目までの2個のLEDが点灯し3個目と4個目のLEDが消灯して特図1保留数が2である表示がなされている。同様にして、特図2保留ランプ220には特図2保留数が0である表示がなされている。なお、特図1表示装置212、特図2表示装置214、特図1保留ランプ218、および特図2保留ランプ220の点灯状態は黒で表示し消灯状態は白で表示する。
【0146】
また、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの中央下方には、開口端を上に向けた土管の絵柄の画像(以下、「土管」という)800が表示されている。土管800の左方の演出表示領域208dは特図1保留表示領域710として用いられている。特図1保留領域710には表示領域の左下端から土管800の開口端下方に延びる細長いレール状の絵柄の画像(以下、「レール」という)が表示され、レール上に球状の絵柄の画像(以下、「球」という)711と712が土管800の開口端側端下方からこの順に並んだ第1及び第2載置位置に載置されているように表示されている。球711と712はそれぞれが特図1の保留1個分を表しており、これにより特図1保留数が2であることが示されている。
【0147】
土管800の右方の演出表示領域208dは特図2保留表示領域720として用いられている。特図2保留領域720には表示領域の右下端から土管800の開口端下方に延びるレールが表示されている。ここでは特図2保留数が0なので示されていないが、最大4個の球721、722、723、724が土管800側からこの順に並んで載置されて表示され得る。球1個で特図2の保留1個分を表している。
【0148】
図12(b)は、主制御部300、第1副制御部400、および第2副制御部500の協働により、特図1変動遊技およびその演出表示が開始された状態を示している。主制御部300はRAM308内の特図1乱数値記憶領域から最先(最も古い)順位の特図1乱数値の組を読み出して特図1関連抽選処理(ステップS231)において当否判定処理を行う。続いて主制御部300は、特図1状態更新処理(ステップS227)やコマンド設定送信処理(ステップS233)において当否判定の結果に基づいた所定の処理を実行する。また、第1副制御部400は主制御部300から送信された種々の制御コマンドに基づいて当該特図変動遊技についての装飾図柄表示装置208での各種演出処理を実行する。
【0149】
これにより、主制御部300により特図1表示装置212で特図変動遊技が開始されるとともに、第1副制御部400により装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに図中下向きの太矢印で示すように装飾図柄が上から下に移動(回転)する演出が表示される。
【0150】
また、主制御部300は、上記の特図1状態更新処理(ステップS227)において、RAM308の特図1乱数値記憶領域内の保留順位が最上位(最先)の特図1乱数値の組のデータを消去するとともに、残余の特図1乱数値の組のデータの保留順位を1ずつ繰り上げる処理を行う。また、特図1保留ランプ218の左から2番目のLEDを消灯させて最左のLED1つだけを点灯し、特図1保留数が1である表示を行う。
【0151】
また、主制御部300は、コマンド設定送信処理(ステップS233)において保留数減少の情報を含むコマンドを送信する。第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数減少の情報を含む制御コマンドに基づいて保留減少アニメーション(動画)の実行を開始する。保留減少アニメーションは、保留数の減少を視覚的に演出して遊技者の興趣の向上を図るために行われる演出である。以下の例では、球711が飛翔して土管800の開口端から土管800内に吸い込まれて視界から消え、同時に球712が第1載置位置に移動して球712だけが表示されるという保留減少アニメーションが実行される。以下の図示において、アニメーションの表示は、以前の位置の物体を破線で示し移動方向を示す矢印の先の位置に現在の物体を実線で示すようにしている。
【0152】
図12(b)では、球711が土管800開口端側端下方から開口端上方に向かって飛び上がりだした状態を示し、それと同時に球712が第1載置位置に移動しようと動き始めた状態を示している。
【0153】
図12(c)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図12(b)の時より球711が土管800開口端上方に向かってさらに上昇し、球712が第1載置位置にさらに近付きつつある状態を示している。
【0154】
図12(d)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図12(c)の時より球711が土管800開口端上方に到達し、球712が第1載置位置にさらに近付きつつある状態を示している。
【0155】
図12(e)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図12(d)の時より球711が土管800開口端上方から開口端に向かって降下しつつあり、球712が第1載置位置にさらに近付いた状態を示している。
【0156】
図12(f)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図12(e)の時より球711が土管800開口端から土管800内に正に吸い込まれた状態であって、球712が第1載置位置にさらに近付いた状態を示している。
【0157】
図12(g)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図12(f)の時より球711が土管800吸い込まれて視界から消えた状態であって、球712が第1載置位置に停止した状態を示している。
【0158】
なお、主制御部300が制御する特図1表示装置212の変動開始、特図1保留ランプ218の保留減少表示、第1副制御部400が制御する装飾図柄の変動開始、および保留減少アニメーションの開始契機は同一である。これらの開始契機は、図12(a)に示す時点と図12(b)に示す時点との間のある時点に存在する。また、保留減少アニメーションの終了時点は、図12(f)に示す時点と図12(g)に示す時点との間のある時点に存在する。保留減少アニメーションの開始時点から終了時点に至る少なくとも図12(b)から図12(f)までの球711と712の画像は保留減少アニメーションにおける中間画像である。
【0159】
図12に示す保留減少アニメーションの実行中は、球711、712が2個視認されている状態が続くので、特図1保留ランプ218の特図1保留数の表示(1つ)とずれが生じるが、保留減少アニメーションは、当該ずれを修正する動作(正しい保留数に近付く)であるため、遊技者による誤認は生じ難いのであまり問題は生じない。
【0160】
次に、図13を用いて、従来のパチンコ機で行われている特図変動遊技について説明する。図12に示した構成と同一の構成には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。図13(a)〜(c)は図12(a)〜(c)と同一の状態を示している。
【0161】
図13(d)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図1始動口230に入球があった状態を示している。特図1始動口230に入球があると主制御部300は、上記の特図1状態更新処理(ステップS227)において、RAM308の特図1乱数値記憶領域内の保留順位が最下位(最後)の特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1乱数値の組のデータを書き込むとともに、特図1保留ランプ218の左から2番目のLEDを点灯させて左から2個のLEDを点灯し、特図1保留数が2である表示を行う。
【0162】
また、主制御部300は、コマンド設定送信処理(ステップS233)において保留数増加の情報を含むコマンドを送信する。第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションに加えて、保留増加演出の実行を開始する。保留増加演出は、保留数の増加を視覚的に演出して遊技者の興趣の向上を図るために行われる演出である。本例では、保留の減少はアニメーションで表示されるが、保留の増加はアニメーションではなく、図13(d)に示すように球713が球712の左側のレール上に瞬間的に表示されるようにしている。
【0163】
図13(e)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図13(d)の時より球711が土管800開口端上方から開口端に向かって降下しつつあり、球712が第1載置位置にさらに近付き、それとともに球713が第2載置位置に近付くように移動する状態を示している。
【0164】
図13(f)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図13(e)の時より球711が土管800開口端から土管800内に正に吸い込まれた状態であって、球712が第1載置位置に、球713が第2載置位置にさらに近付いた状態を示している。
【0165】
図13(g)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図13(f)の時より球711が土管800吸い込まれて視界から消えた状態であって、球712が第1載置位置に停止し、球713が第2載置位置に停止した状態を示している。
【0166】
図13に示す例では、保留減少アニメーションの途中で保留が1つ増加するため、保留減少アニメーションの制御だけでなく、増加した球713の増加表示位置の制御、および球713も保留減少アニメーションに組み込む必要があるので演出表示制御が面倒になるという問題が生じる。
【0167】
また、主制御部300が制御する特図1保留ランプによる保留数の表示と第1副制御部400が制御する特図1保留表示領域との表示が一致しないという問題がある。具体的には、保留減少アニメーション中の特図1始動口230への入賞のタイミングにもよるが、図13(d)〜(e)に示すように、特図1保留ランプ218で保留数が2と表示されているのに、保留減少アニメーションでは3個の球711〜713が表示されてしまうので、保留表示数において特図1保留ランプ218と保留減少アニメーションとでずれが生じるため見栄えも良くないという問題もある。また、保留増加表示は、保留減少アニメーションとは逆に正しい保留から離れる表示であるため誤認が生じやすい。
【0168】
図14は、本実施の形態によるパチンコ機100で行われる特図変動遊技の実施例1を示している。図12及び図13と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。図14(a)〜(c)は図13(a)〜(c)と同一であり、特図1変動遊技において保留減少アニメーションが実行されている状態を示している。図14(d)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図1始動口230に入球があった状態を示している。特図1始動口230に入球があると主制御部300は、上記の特図1状態更新処理(ステップS227)において、RAM308の特図1乱数値記憶領域内の保留順位が最下位の特図1乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図1乱数値の組のデータを書き込むとともに、特図1保留ランプ218の左から2番目のLEDを点灯させて左から2個のLEDを点灯し、特図1保留数が2である表示を行う。
【0169】
また、主制御部300は、コマンド設定送信処理(ステップS233)において保留数増加の情報を含むコマンドを送信する。第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除(キャンセル)すると同時に、第1載置位置に球711が載置され第2載置位置に球712が載置されている図14(a)の演出表示領域208dに示す画像に表示を戻すようにしている。
【0170】
このように、保留減少アニメーションの実行中に特図1始動口230に球が入って入賞が発生した場合には、保留減少アニメーションの実行前の状態に保留表示を戻すので、あたかも保留が減らずに変動が開始したような錯覚を与えることができ、遊技者に得をしたように思わせることができる。
【0171】
本実施例1では保留増加時に即座に保留減少アニメーションをキャンセルするので、保留減少アニメメーションは遊技者の持つ権利が減少したことを強調するものであり遊技者にとって好ましくないという課題を解決できる。
【0172】
本実施例1では保留減少アニメーションを全く行わないのではなく、保留減少アニメーションを実行するものの、所定条件に基づき当該アニメーションを削除する点に特徴を備えている。また本実施例1は、権利の減少を表す保留減少アニメーションをキャンセルすると同時に表示を元の状態に戻すことで遊技者の錯覚も誘発させようとしている点にも特徴を有している。なお、保留減少アニメーションの削除に代えて保留減少アニメーションの短縮により上記と同様の作用効果を奏するようにしてももちろんよい。
【0173】
また、主制御部300により制御されて即座に実際の保留数が反映される特図1、2保留ランプ218、220をさらに備えているが、保留減少アニメーションをキャンセルして特図1、2保留ランプ218、220に表示される保留数と装飾図柄表示装置208に表示される保留数とが異なってしまう期間を大幅に短縮できるので、遊技者が保留数を誤認してしまうという問題を回避できる。
【0174】
図15は、本実施の形態によるパチンコ機100で行われる特図変動遊技の実施例2を示している。図12乃至図14と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
図15(a)は、特図1表示装置212および特図2表示装置214の双方に特図変動遊技の結果の停止図柄が停止表示されており、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cに特図変動遊技の結果(はずれ)を示す3つの装飾図柄が並んで停止表示されている状態を示している。特図1保留ランプ218には左から1番目の1個のLEDが点灯し2〜4個目のLEDが消灯して特図1保留数が1である表示がなされている。同様にして、特図2保留ランプ220には特図2保留数が0である表示がなされている。
【0175】
また、装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dの特図1保留表示領域710には球711がレール上の第1載置位置に載置されているように表示されて特図1保留数が1であることが示されている。
【0176】
図15(b)は、特図1変動遊技およびその演出表示が開始された状態を示している。主制御部300により特図1表示装置212で特図変動遊技が開始されるとともに、第1副制御部400により飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに図中下向きの太矢印で示すように装飾図柄が上から下に移動(回転)する演出が表示される。
【0177】
また、主制御部300は、特図1保留ランプ218の最も左のLEDを消灯させて全LEDを消灯して特図1保留数が0である表示を行う。また、第1副制御部400は主制御部300から送信された制御コマンドに基づいて保留減少アニメーションの実行を開始する。図15(b)では、球711が土管800開口端側端下方から開口端上方に向かって飛び上がりだした状態を示している。
【0178】
図15(c)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図15(b)の時より球711が土管800開口端上方に向かってさらに上昇しつつある状態を示している。
【0179】
図15(d)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図15(c)の時より球711が土管800開口端上方に到達した状態を示している。
【0180】
図15(e)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図1始動口230に入球があった状態を示している。特図1始動口230に入球があると主制御部300は、特図1保留ランプ218の最も左のLEDを点灯させて、特図1保留数が1になったことを示す表示を行う。
【0181】
また、主制御部300は、コマンド設定送信処理(ステップS233)において保留数増加の情報を含むコマンドを送信する。第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除すると同時に、特図1保留領域710のレールの左端(あるいは画面端部)から球711が現れて土管800に向かって移動しようとしている中間画像を表示して保留増加アニメーションを開始する。このように、本実施例では、保留減少アニメーションのキャンセルと同時に保留増加アニメーションを開始させている。これにより、変動が開始しているのに保留が減少しないような錯覚を遊技者にさらに強く与えることができる。
【0182】
図15(f)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図15(e)の時より球711がレール上を土管800方向に移動する状態を示している。
【0183】
図15(g)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図15(f)の時より球711がレール上を土管800方向に移動する状態を示している。
【0184】
図15(h)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、球711がレール上を土管800方向に移動して第1載置位置に到着した状態を示している。保留状態の表示は、図15(a)と同一となる。
【0185】
一般に、保留が増加する場合に保留増加アニメーションを行わせるには、特図1、2始動口230、232への入賞発生時の保留表示状態に応じて、球711等の移動態様や表示場所等を設定する必要があるため、保留減少アニメーションと組み合わした場合には第1副制御部400ではかなり複雑な制御を必要とする。これに対し、本実施例2では保留減少アニメーション中で保留が増加した場合は保留減少アニメーションをキャンセルするので、保留増加アニメーションの開始時の表示状態は保留数分(保留0〜保留3または保留0〜保留7)だけとなり、保留増加アニメーションとして保持すべき演出パターンを減少でき記憶容量の削減と制御負荷の軽減を実現できる。
【0186】
図16は、図12に示す特図変動遊技に特図先読み処理(ステップS224)に基づく先読み報知演出を行う場合、および特図変動遊技での予告報知演出を行う場合の一例を示している。図12乃至図15と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。第1副制御部400は、演出制御処理(ステップS309)において、主制御部300から送信された先読み結果情報を含む制御コマンドを受け取ると、先読み結果情報に基づいて先読み報知演出の演出態様を決定する。第1副制御部400は、決定した演出態様に基づく画像を装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dに表示することにより、先読み報知演出を実行する。本例では、先読み報知演出の演出態様として、演出表示領域208d内で保留を示す球のうち、特図先読み結果が「大当り」の保留の球の内側に「!?」の図柄(以下、「先読み報知図柄」という)の画像が表示される。
【0187】
図16(a)は、先読み報知演出の一例を示している。同図において、特図1保留数が2なので第1載置位置に載置された球711と第2載置位置に載置された球712とが表示されている。また、先読み報知演出の演出態様として、球711内に先読み報知図柄の画像が表示されている。
【0188】
図16(b)から図16(e)に至る保留減少アニメーションの動作は図12(b)から図12(g)に至る保留減少アニメーションと同様であるので詳細な説明は省略するが、球711内の先読み報知図柄の画像も保留減少アニメーションでの球711の動きと同期して動いている。
また、図16(e)から図16(g)には当該特図変動遊技の結果が「大当り」になることを予告する予告報知演出として大当り予告報知アニメーションが行われる。具体的には、図16(e)では、先読み報知図柄の画像が表示された球711が土管800に吸い込まれて消滅すると、土管800が振動し出したことを示す予告報知画像802が表示され、図16(f)では、内部に「激熱」の文字が描かれた放射状図柄の予告報知画像804が土管800の開口端から飛び出す動画が表示され、図16(g)では、土管800開口端上方で停止した予告報知画像804が表示される。なお、予告報知アニメーションは、保留減少アニメーションに引き続く動作として先読み結果情報に基づいて予告報知演出の演出態様が決定されている。
【0189】
図17および図18は、本実施の形態によるパチンコ機100で行われる特図変動遊技の実施例3を示している。本例では図17(a)〜(e)に引き続いて図18(a)〜(e)の表示動作が行われる。なお、図12乃至図16と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0190】
図17(a)は、先読み報知演出の一例を示している。同図は、特図変動遊技の結果のはずれの停止図柄が表示されている状態である。特図1保留数は3であり、3個の球711、球712、球713が表示されている。第3載置位置の球713内に先読み報知図柄の画像が表示されている。
【0191】
図17(b)は、特図1の保留が1つ消化されて特図1保留ランプ218に2つのLEDが点灯した状態を示している。左中右図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに図中下向きの太矢印で示すように装飾図柄が上から下に移動する演出が表示される。
また、保留減少アニメーションが開始され、球711が土管800開口端側端下方から開口端上方に向かって飛び上がりだすとともに、同時に球712と球713がそれぞれ第1および第2載置位置に移動しようと動き始めた中間画像が表示されている。球713の移動に伴い、球713内の先読み報知図柄の画像も一緒に移動を開始する。
【0192】
図17(c)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図1始動口230に入球があった状態を示している。特図1始動口230に入球があると主制御部300は、特図1保留ランプ218の左から3番目のLEDを点灯させて左から3個のLEDを点灯し、特図1保留数が3である表示を行う。
【0193】
また、第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除し、第1載置位置に球711が載置され第2載置位置に球712が載置され第3載置位置に球713が載置されている図17(a)の演出表示領域208dに示す画像に表示を戻すと同時に、球713内の先読み報知図柄の画像を削除して球712内に先読み報知図柄の画像を表示する。
【0194】
このように、保留減少アニメーションの実行中に特図1始動口230に球が入って入賞が発生した場合には、保留表示を保留減少アニメーションの実行前の状態に戻すので、保留が減らずに変動が開始したかのような錯覚を遊技者に与えることができるとともに、先読み報知図柄の画像を内部に表示した球が第3載置位置から第2載置位置に移動するので遊技者は大当りが近付いてきていることを実感できる。
【0195】
続く図17(d)および(e)の動作は、特図変動遊技がはずれの停止図柄を表示し、次いで、次の特図変動遊技が開始されたことを示しているが、先読み報知図柄の画像が球712内に表示されていることを除き図17(a)および(b)の動作と同様なので説明は省略する。
【0196】
図17(e)に続く図18(a)では、特図1変動遊技が行われているとともに、引き続き保留減少アニメーションが実行される。図18(b)では、特図変動遊技が行われているが、保留減少アニメーションは終了して、先読み報知図柄の画像を含む球712が第1載置位置に載置され、球713が第2載置位置に載置された画像が表示される。図18(c)では、特図1変動遊技が終了してはずれの停止図柄が表示される。
【0197】
次に、図18(d)では、次の特図変動遊技が開始され、それに伴い特図1の保留が1つ消化されて特図1保留ランプ218に1つのLEDが点灯する。また、左中右図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに図中下向きの太矢印で示すように装飾図柄が上から下に移動する演出が表示される。
また、保留減少アニメーションが開始され、先読み報知図柄の画像とともに球712が土管800開口端側端下方から開口端上方に向かって飛び上がりだすとともに、同時に球713が第1載置位置に移動しようと動き始めた中間画像が表示されている。球712の移動に伴い、球712内の先読み報知図柄の画像も一緒に移動を開始する。
【0198】
図18(e)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図1始動口230に入球があった状態を示している。特図1始動口230に入球があると主制御部300は、特図1保留ランプ218の左から2番目のLEDを点灯させて左から2個のLEDを点灯し、特図1保留数が2である表示を行う。
【0199】
また、第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除し、第1載置位置に球712が載置され第2載置位置に球713が載置されている図18(c)の演出表示領域208dに示す画像に表示を戻すと同時に、球712内の先読み報知図柄の画像を削除する。一方、内部に「激熱」の文字が描かれた放射状図柄の画像804が土管800の開口端端上方で停止した予告報知画像804が表示される。
【0200】
予告報知アニメーションは、保留減少アニメーションに引き続く動作として先読み結果情報に基づいて演出態様が決定されているので、保留減少アニメーションのキャンセルに伴い予告報知もキャンセルされ得るが、少なくとも予告報知アニメーションの結果に関する報知はキャンセルせずに予告報知画像804として報知するようにしている。このように、特図変動遊技中に当該特図変動遊技の抽選結果に関する予告報知まで行う先読み報知演出を備えるようにすると、保留減少アニメーションのキャンセルで保留総数が減少していないかのように見せつつ予告報知も行うことができる。なお、予告報知演出は、先読み結果と関連させずに、当該特図変動遊技における大当り抽選結果に基づく報知としてもよい。
【0201】
図19は、本実施の形態によるパチンコ機100で行われる特図変動遊技の実施例4を示している。なお、図12乃至図18と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0202】
本実施例では、いわゆる疑似連予告表示が可能なパチンコ機100を前提としている。主制御部300による特図1または特図2関連抽選処理(ステップS229、ステップS231)において所定のタイマ番号(例えば、スーパーリーチ)が選択された場合に所定の疑似連用抽選に当選すると、第1副制御部400は主制御部300からの制御コマンドを受け取って疑似連予告の演出表示を行う。疑似連予告表示は、特図変動表示している図柄を所定のはずれの停止図柄で一旦仮停止表示し、図柄変動表示を再開した後、主制御部300での特図1または特図2関連抽選処理(ステップS229、ステップS231)において特図当否判定結果に対応した停止図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を装飾図柄表示装置208で行う。装飾図柄表示装置208により図柄の仮停止および再変動表示の両方を行った場合に、演出表示領域208dによる保留数の表示は変化せずに維持される。
【0203】
さて、図19(a)は、特図変動遊技の結果のはずれの停止図柄が表示されている状態である。特図1保留数は2であり、特図1保留表示領域710には2個の球711、球712が表示されている。一方、特図2保留数は4であり、特図2保留表示領域720には4個の球721、球722、球723、球724が表示されている。
【0204】
本実施の形態によるパチンコ機100は特図2優先変動機であるので、特図1と特図2の双方に保留がある場合は特図2から先に消化される。図19(b)では、特図2の保留が1つ消化されて特図2保留ランプ220の点灯LEDが4つから3つに減って特図2変動遊技が開始される。ほぼ同時に左中右図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに図中下向きの太矢印で示すように装飾図柄が上から下に移動する演出が表示される。
【0205】
また、保留減少アニメーションが開始され、球721が土管800開口端側端下方から開口端上方に向かって飛び上がりだすとともに、同時に球722、球723、および球724がそれぞれ左方に向かって移動しようと動き始めた中間画像が表示されている。また、連続予告として「姫」の顔の絵柄のキャラクタ画像(以下、「姫」という)810が表示され、同時に吹き出しに「アレ!?」という文字列を表示する。
【0206】
図19(c)は、特図2変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図2始動口232に入球があった状態を示している。特図2始動口232に入球があると主制御部300は、特図2保留ランプ220の左から4番目のLEDを点灯させて全LEDを点灯し、特図2保留数が4である表示を行う。
【0207】
また、第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除すると同時に、特図2保留表示領域720の表示画像を図19(a)に示す画像に戻す。姫810および吹き出しの連続予告表示は継続している。
【0208】
図19(d)は、特図変動遊技の結果のはずれの停止図柄が表示されている状態である。特図1保留数は2であり、特図1保留表示領域710には2個の球711、球712が表示されている。一方、特図2保留数は4であり、特図2保留表示領域720には4個の球721、球722、球723、球724が表示されている。姫810および吹き出しの表示はされていない。
【0209】
図19(e)では、特図2の保留が1つ消化されて特図2保留ランプ220の点灯LEDが4つから3つに減り、特図2変動遊技が開始される。左中右図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに図中下向きの太矢印で示すように装飾図柄が上から下に移動する演出が表示される。
また、保留減少アニメーションが開始され、球721が土管800開口端側端下方から開口端上方に向かって飛び上がりだすとともに、同時に球722、球723、および球724がそれぞれ左方に向かって移動しようと動き始めた中間画像が表示されている。また、連続予告として姫810が表示され、同時に吹き出しに「もしかして!?」という文字列を表示する。
【0210】
図19(f)は、特図2変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図2始動口232に入球があった状態を示している。特図2始動口232に入球があると主制御部300は、特図2保留ランプ220の左から4番目のLEDを点灯させて全LEDを点灯し、特図2保留数が4である表示を行う。
【0211】
また、第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除すると同時に、特図2保留表示領域720の表示画像を図19(d)に示す画像に戻す。姫810および吹き出しの連続予告表示は継続している。
【0212】
図19(g)は、特図変動遊技の結果のはずれの停止図柄が表示されている状態である。特図1保留数は2であり、特図1保留表示領域710には2個の球711、球712が表示されている。一方、特図2保留数は4であり、特図2保留表示領域720には4個の球721、球722、球723、球724が表示されている。姫810および吹き出しの表示はされていない。
【0213】
このように、1回の特図変動遊技中に複数回の図柄停止表示が行われて複数回の特図変動遊技が行われているかのような表示を行う擬似連続予告を備えたパチンコ機100において、本実施の形態による保留減少アニメーションのキャンセルを実行すると、保留が減らずに特図変動遊技が複数回行われているかのように見せることが可能であるため、通常の特図変動遊技よりも大当りの期待値の高い擬似連とほぼ同態様で特図変動遊技が行われることになり、遊技者に擬似連が行われていると勘違いさせることで興趣を向上させることができる。
【0214】
主制御部300が制御する特図1および特図2保留ランプ218、220では、保留数の減少や増加の表示は即座に明確に行われるが、特に電サポ中であれば保留減少アニメーションがキャンセルされる頻度が高いため、保留が減ることなく特図変動遊技が繰り返されているように見える。さらに上述のような姫810や吹き出し等を用いた連続予告を実行した場合には、擬似連続予告が実行されているかのように感じ、1回の保留消化で複数回の大当り抽選が行われているかのような錯覚が起こり、遊技者に有利な感覚を付与することができる。
【0215】
次に、図20を用いて本実施の形態によるパチンコ機100で行われる特図変動遊技の実施例5について説明する。図12乃至図19と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。図20(a)は、特図1表示装置212および特図2表示装置214の双方に特図変動遊技の結果の停止図柄が停止表示されており、装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cに特図変動遊技の結果(はずれ)を示す3つの装飾図柄が並んで停止表示されている状態を示している。特図1保留ランプ218には左から2番目までの2個のLEDが点灯し3個目と4個目のLEDが消灯して特図1保留数が2である表示がなされている。同様にして、特図2保留ランプ220には特図2保留数が0である表示がなされている。
【0216】
装飾図柄表示装置208の演出表示領域208dは、特図保留表示領域730として用いられている。特図保留表示領域730は、特図1の保留と特図2の保留とを混在させて表示するようになっている。特図保留表示領域730の左端近傍に、開口端を上に向けた土管800が表示されている。特図保留領域730には表示領域の右下端から土管800の開口端下方に延びるレールが表示され、レール上に球731と球732が土管800の開口端側端下方からこの順に並んだ第1及び第2載置位置に載置されているように表示されている。球731と732はそれぞれが特図の保留1個分を表しており、これにより特図保留数が2であることが示されている。
【0217】
図20(b)は、主制御部300、第1副制御部400、および第2副制御部500の協働により、特図1変動遊技およびその演出表示が開始された状態を示している。主制御部300により特図1表示装置212で特図変動遊技が開始されるとともに、第1副制御部400により装飾図柄表示装置208の左中右図柄表示領域208a、208b、208cのそれぞれに図中下向きの太矢印で示すように装飾図柄が上から下に移動する演出が表示される。
【0218】
また、主制御部300は、特図1保留ランプ218の左から2番目のLEDを消灯させて最左のLED1つだけを点灯し、特図1保留数が1である表示を行う。また、第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数減少の情報を含む制御コマンドに基づいて保留減少アニメーションの実行を開始する。図20(b)では、球731が土管800開口端側端下方から開口端上方に向かって飛び上がりだした状態を示し、それと同時に球732が第1載置位置に移動しようと動き始めた状態を示している。
【0219】
図20(c)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、図20(b)の時より球731が土管800開口端上方に到達し、球732が第1載置位置にさらに近付きつつある状態を示している。
【0220】
図20(d1)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図2始動口232に入球があった状態を示している。特図2始動口232に入球があると主制御部300は、上記の特図2状態更新処理(ステップS225)において、RAM308の特図2乱数値記憶領域内の保留順位が最下位の特図2乱数値の組のデータの次の保留順位に新たな特図2乱数値の組のデータを書き込むとともに、特図2保留ランプ220の最左のLEDだけを点灯させて特図2保留数が1になったことを示す表示を行う。
【0221】
また、主制御部300は、コマンド設定送信処理(ステップS233)において保留数増加の情報を含むコマンドを送信する。第1副制御部400は主制御部300から送信された保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除すると同時に、第1載置位置に球731が載置され第2載置位置に球732が載置されている図20(a)に示す画像に表示を戻す。
【0222】
このように、保留減少アニメーションの実行中に特図1、または特図2始動口230、232に遊技球が入って入賞が発生した場合には、保留表示を保留減少アニメーションの実行前の状態に戻すので、保留数が減らずに特図変動遊技が開始したかのような錯覚を遊技者に与えて得をしたように思わせることができる。
【0223】
図20(a)〜(d1)では、1つの特図保留表示領域730に複数(本例では特図1および特図2の2つ)の特図の保留を混在させており、且つ特図1、2の保留の表示態様が同一色の球である例を示したが、特図1の保留と特図2の保留とを異なる表示態様で表示させるようにしてもよい。例えば、図20(d1)に代えて、図20(d2)に示すような変形も可能である。図20(d2)は、特図1の保留を示す球は白色で表し、特図2の保留を示す球は赤色で表すようにして特図1、2で保留の表示態様を異ならせている。この場合にも遊技者に対し保留数の総数が減少していないかのように錯覚させることが可能である。なお、特図2優先変動機の場合は、図20(d2)に示すように、第1載置位置の球731に特図2保留を表示させ、第2載置位置の球732に特図1保留を表示させる処理が必要である。
【0224】
図21は、本実施の形態によるパチンコ機100で行われる特図変動遊技の実施例6を示している。図12乃至図20と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明は省略する。図21(a)、(b)は図14(a)、(b)と同一であり、特図1変動遊技において保留減少アニメーションが実行されている状態を示している。図21(c)は、特図1変動遊技が続いている状態であって、保留減少アニメーションが実行されている最中に、特図2始動口232に入球があった状態を示している。特図2始動口232に入球があると主制御部300は、特図2保留ランプ220の最左のLEDだけを点灯させて特図2保留数が1であることを示す表示を行う。
【0225】
また、第1副制御部400は主制御部300から送信された特図2保留数増加の情報を含む制御コマンドを受け取るが、当該保留減少アニメーションが特図1保留の減少に基づいており、特図2保留の減少ではないので、当該保留減少アニメーションをキャンセルすることなく図21(d)〜(f)に示すように引き続き実行して、当該保留減少アニメーションを完結させる。
【0226】
このように、特図1および特図2のそれぞれの保留表示領域710、720を備える場合において、特図1保留表示領域710に対応する保留減少アニメーションの実行中に特図2保留表示領域720に対応する保留の始動入賞が発生しても保留減少アニメーションをキャンセルしない。保留が別領域に表示されている場合には保留減少アニメーションをキャンセルして画像を元に戻す処理で保留増加を行っても保留が減っていないようには見えない場合があるからである。
【0227】
一方、図21(g)で特図2変動遊技が開始され、特図2保留ランプ220の全LEDが消灯するとともに表示特図2の保留減少アニメーションが開始された場合において、図21(h)に示すように、特図2始動口232に入球があると、主制御部300は、特図2保留ランプ220の最左のLEDだけを点灯させて特図2保留数が1であることを示す表示を行う。
【0228】
また、第1副制御部400は主制御部300から送信された特図2保留数増加の情報を含む制御コマンドに基づいて、保留減少アニメーションを削除するとともに図21(f)に示す特図2保留表示領域720の画像に表示を戻す。
【0229】
このように、保留減少アニメーションの実行中に特図1または2始動口230、232に入賞が発生した場合には、保留表示を保留減少アニメーションの実行前の状態に戻すので、保留が減らずに変動が開始したかのような錯覚を与えることで、遊技者に得をしたように思わせることができる。
【0230】
以上説明した本実施の形態によるパチンコ機100による実施例1〜6の特図変動遊技での始動口入賞に基づく保留減少アニメーションのキャンセルは電サポ中にのみ行われるようにしてもよい。電サポ中は特図2始動口232への入賞の発生契機が通常よりも多いため、遊技者を錯覚させやすいからである。
【0231】
次に、本実施の形態によるパチンコ機100での先読み処理の変形例について説明する。図8に示した先読み処理において電サポ中には特図1の先読み処理を行わないか、行ったとしても、第1副制御部400に送信する制御コマンドには、先読み結果には基づかない未判定情報を付加するようにしてもよい。第1副制御部400の演出制御処理では、例えば未判定情報を受け取ると事前予告報知に関連した特定の報知態様として、例えば、
内側に先読み報知図柄と同様の図柄がある球の図柄の保留表示で遊技を演出する事前演出を行う。これにより、電サポ中に事前予告報知に関連した特定の報知態様で特図1保留に対する事前演出を行うことにより演出効果が向上し、遊技の興趣を向上できる。
【0232】
この場合において、大当りとなる保留よりも後の保留が特図1乱数値記憶領域内に記憶されていることに基づいて、事前演出が行われるようにしてもよい。また、電サポ付き大当りとなる可能性がある保留よりも後の保留が特図1乱数値記憶領域内に記憶されていることに基づいて事前演出が行われるようにしてもよい。さらに、大当り遊技中や電サポ状態中は、事前予告報知および事前演出の両方が行われないようにしてもよい。
【0233】
次に、以上説明した本実施の形態によるパチンコ機100の特徴的構成について再度図1乃至図21を参照しつつ説明する。
(1)本実施の形態によるパチンコ機100は、遊技球が始動領域(例えば、第1特図始動口230や第2特図始動口232)に進入した場合に、始動情報(例えば、保留される大当り判定用乱数値や大当り時用特図決定用乱数値)を導出する始動情報導出手段(例えば、各種センサ320の入賞センサ、センサ回路322、カウンタ回路318、CPU304、RAM308内の大当り時用特図決定用乱数カウンタ等、入賞判定処理(ステップS217))と、前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数(例えば、保留数が4つ)まで記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、RAM308内の特図1乱数値記憶領域や特図2乱数値記憶領域)と、前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))と、前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段(例えば、特図2関連抽選処理(ステップS229)や特図1関連抽選処理(ステップS231))と、前記当否判定手段による当否判定結果が特定の当否判定結果(例えば、大当り)である場合に、遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態(例えば、可変入賞口234が非動作状態(扉部材234aが閉状態))から該第1の有利度より有利度が高い第2の有利度である第2の制御状態(例えば、可変入賞口234が動作状態(扉部材234aが開状態))に制御状態を移行させる制御状態移行手段(例えば、特図2状態更新処理(ステップS225)や特図1状態更新処理(ステップS227))と、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数(例えば、保留の数)を示す情報数画像(例えば、図12(a)や図14(a)に示す、第1載置位置に載置された球711と第2載置位置に載置された球712)を表示する第1の情報数表示手段(例えば、演出表示領域208d)と、を備えた遊技台であって、前記始動情報取得手段により前記始動情報記憶手段から始動情報が取得されたことに基づいて、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が第1の数(例えば、2つ)から第2の数(例えば、1つ)に減少した場合に、前記情報数画像のうち前記始動情報の数が前記第1の数であることを示す第1の情報数画像(例えば、第1載置位置に載置された球711と第2載置位置に載置された球712)を表示している前記第1の情報数表示手段に、所定の中間画像(例えば、保留減少アニメーション中の球711や球712等)を表示した後で前記情報数画像のうち前記始動情報の数が前記第2の数を示す第2の情報数画像(例えば、図12(g)に示す、第1載置位置に載置された球712)を表示し、前記始動情報導出手段が新たに始動情報を導出したことに基づいて、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第2の数から前記第1の数に増加した場合に、前記第1の情報数表示手段が前記所定の中間画像(例えば、図14(c)に示す球711と球712)を表示している期間中であれば、該第1の情報数表示手段に前記第2の情報数画像を表示せず、前記第1の情報数画像に表示を戻すことを特徴とする。
【0234】
こうすることにより、保留減少アニメーションの実行中に始動入賞が発生した場合に、保留表示を保留減少アニメの実行前の状態に戻すので、始動情報の数を分かりやすく表示することで遊技の興趣を向上できる。始動情報の数が減少せずに抽選および抽選結果の報知、すなわち図柄の変動表示の開始および結果の表示が行われるように遊技者に見せることができ、遊技者にお得感を与えることができる場合がある。
【0235】
(2)上記パチンコ機100において、前記第1の情報数表示手段とは別に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数を示す情報数を表示する第2の情報数表示手段(例えば、特図1保留ランプ218や特図2保留ランプ220))を備え、前記始動情報取得手段により前記始動情報記憶手段から始動情報が取得されたことに基づいて、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が第1の数から第2の数に減少した場合に、前記第1の数を示す表示をしている前記第2の情報数表示手段に、他の表示をせずに、前記第2の数を示す表示を行うことを特徴とする。
【0236】
これは、例えば主制御部300に制御される保留表示装置のことであり、始動情報の数を正確に表示する表示手段を別途設けることで、演出を楽しむ遊技者とゲーム性を楽しむ遊技者のそれぞれが望む報知を行うことができる場合がある。
【0237】
(3)上記パチンコ機100において、図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様(例えば、図5(b)に示す装飾図柄)を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段(例えば、左中右図柄表示領域208a〜208c)、および前記第1の情報数表示手段を同一の画像表示手段(例えば、装飾図柄表示装置208)により構成したことを特徴とする。
【0238】
このように、図柄表示手段に保留表示をすることにより、当否判定結果の報知と始動情報の数に関する報知を同時に遊技者に確認させることが可能になり、遊技に集中させられる場合がある。
【0239】
(4)上記パチンコ機100において、前記図柄表示手段は、所定の条件(例えば、所定の疑似連用抽選処理に当選)が成立した場合に、変動表示している図柄を所定の図柄態様(例えば、はずれの停止図柄)で一旦仮停止表示し、該図柄を再変動表示した後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様を停止表示する特定の図柄変動停止表示(例えば、疑似連予告表示)が可能であり、前記図柄表示手段により前記図柄の前記仮停止および前記再変動表示の両方を行った場合に、前記第1の情報数表示手段による前記情報数画像の表示は変化させずに維持することを特徴とする。
【0240】
擬似連予告では保留が減らず、仮停止、再変動でも始動情報は減少しないので、疑似連予告でこのような動作にすることにより、疑似連予告でない場合にも疑似連予告であるかのように遊技者に錯覚させて、遊技者に始動情報が消化されずに遊技が進んでいるように思わせることが可能になり、よりお得感を与えることができる場合がある。
【0241】
(5)上記パチンコ機100において、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段(例えば、図8に示すステップS252における保留に係る乱数値の組を取得する取得手段)と、前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行われるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段(例えば、図8に示すステップS252における取得した始動情報の停止図柄を先読みする先読手段)と、を備え、前記情報数画像には、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報のそれぞれを示す所定の保留図柄(例えば、球711、球712、球713の図柄)が含められ、前記第1の情報数表示手段は、前記所定の始動情報に基づいて行われた前記事前判定手段による事前判定の結果が特定の事前判定(例えば、大当り)である場合に、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するために該所定の始動情報に対応づけて前記保留図柄のうち特定の保留図柄(例えば、内側に先読み報知図柄がある球の図柄)を前記情報数画像に含めて表示し、前記所定の始動情報に基づいて行われた前記事前判定手段による事前判定の結果が前記特定の事前判定以外の事前判定結果である場合に、前記保留図柄のうち特定の保留図柄とは別の保留図柄(例えば、内側に先読み報知図柄のない球の図柄)を前記情報数画像に含めて表示するように構成され、前記第1の情報数表示手段は、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第2の数の場合に、前記保留図柄を前記第2の数表示し、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第1の数の場合に、前記保留図柄を前記第1の数表示し、前記所定の中間画像は、前記保留図柄を所定の方向に移動させ、最も過去に前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報に対応する前記保留図柄を消去する一連の動画像であり、前記第1の情報数画像のうち、最も新しく前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報に対応する前記保留図柄が前記特定の保留図柄であり、かつ前記所定の中間画像から前記第1の情報数画像に戻す場合には、前記第1の情報数画像のうち2番目に新しく記憶された始動情報に対応する前記保留図柄を前記特定の保留図柄とすることを特徴とする。
【0242】
このように、保留表示で先読み報知をする場合には、先読み結果を示している保留は、ずらすようにする。こうすることにより、事前判定の結果を始動情報に関する情報と一緒に表示することになり、遊技に集中させられるとともに、始動情報が消化されずに遊技が進んでいるような演出をする場合でも事前判定結果の報知は時間的に近付いてくるような感覚を与えることができるので、演出効果を高められる場合がある。
【0243】
なお、保留減少アニメーションと共に保留増加アニメーションを行う場合、いずれか一方の実行中においては、現在の保留表示状態を判断し、当該状態に基づいて保留の増減に関する移動を制御するといった複雑な制御が従来は必要だった。しかし、本実施の形態においては、保留減少アニメーションの実行中に保留増加アニメーションの実行契機が到来した場合には、保留減少アニメーションがキャンセルされるため、保留増加アニメーションを保留数分(保留0〜保留3または保留0〜保留7)だけ持っていればよい。よって、複雑な制御を必要とすることなく、さらに保留増加アニメーション用のデータのために確保する容量を減少させることが可能となる。
【0244】
本実施の形態によるパチンコ機100は、前記事前判定手段による前記事前判定には基づかず、且つ所定の始動情報が第1の始動情報記憶手段(例えば、特図1乱数値記憶領域)に記憶されていることに基づいて、前記事前予告報知に関連した特定の報知態様(例えば、内側に先読み報知図柄と同様の図柄がある球の図柄の保留表示)で遊技を演出する事前演出を行う事前演出手段を備えていてもよい。例えば電サポ中に事前予告報知に関連した特定の報知態様で特図1保留に対する事前演出を行うことにより演出効果が向上し、遊技の興趣を向上できる。
【0245】
本実施の形態によるパチンコ機100において、特定の始動情報(例えば、大当りになる始動情報)よりも後で導出された前記所定の始動情報が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出が行われるようにしてもよい。遊技者に有利な期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる。
【0246】
本実施の形態によるパチンコ機100において、特別な当否判定結果(例えば、大当り)であった場合に、前記制御状態移行手段は、前記第2の始動領域の入り口が第1の始動制御状態(例えば、非電サポ中での電チュー開放状態)よりも長期間大きくなる第2の始動制御状態(例えば、電サポ中での電チュー開放延長状態)に前記制御状態を移行させるように構成し、前記特定の始動情報よりも後で導出された前記所定の始動情報が、前記第1の始動情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、前記事前演出が行われるようにしてもよい。第2の始動領域に遊技球が進入し易い期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
【0247】
本実施の形態によるパチンコ機100において、例えば電サポ中に特図2の事前予告報知や特図1の事前演出を行うように構成されているが、本発明はこれに限られない。例えば本実施の形態によるパチンコ機100において、所定の閉状態(例えば、扉部材234aが閉状態)および該閉状態よりも遊技球の入賞が容易な所定の開状態(例えば、扉部材234aが開状態)のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞口234)を備え、前記第2の制御状態は、前記閉状態から前記開状態に前記可変入賞手段の開閉状態を変化させる動作を含む制御状態(例えば、大当りに当選)と前記第2の始動制御状態(例えば、電サポ状態)を含み、前記第2の制御状態中は、前記事前予告報知および前記事前演出の両方が行われないようにしてもよい。これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保することができる場合がある。
【0248】
本実施の形態によるパチンコ機100において、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記第2の始動情報記憶手段(例えば、特図2乱数値記憶領域)に記憶されている始動情報(例えば、特図2乱数値の組)を先読みする特別な始動情報先読手段と、前記第2の始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報(例えば、大当り)に基づく当否判定が行われるよりも前に、前記特別な始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果(例えば、大当りに当選)を導出するかどうかを事前判定する特別な事前判定手段と、前記特別な事前判定手段による事前判定結果に基づいて、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するための特別な事前予告報知を、前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に行う特別な事前予告手段と、を備え、前記第2の始動制御状態中は、前記事前予告手段による前記事前予告報知および前記事前演出手段による前記事前演出の両方が行われず、前記特別な事前予告手段による前記特別な事前予告報知が行われるようにしてもよい。これにより、特に第2の始動領域に遊技球が進入しやすい期間中に、遊技者に有利となる権利を複数保留させる可能性を低減させることで、遊技の公平性を担保しつつ、演出効果も保つことで興趣を向上できる場合がある。
【0249】
上記実施の形態では、遊技台の例としてパチンコ機を用いたが本発明はこれに限られない。本発明は、図22に示すようなスロットマシン1000にも適用可能である。
本発明に係る遊技台は、図22に示す「複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール1002と、リールの回転を指示するためのスタートレバー1004と、各々のリールに対応して設けられ、リールの回転を個別に停止させるための停止ボタン1006と、複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(入賞役内部抽選)と、抽選手段の抽選結果に基づいてリールの回転の停止に関する停止制御を行うリール停止制御手段(リール停止制御処理)と、抽選手段の抽選結果に基づいて停止されたリールによって表示される図柄組合せが、内部当選した役に対応して予め定めた図柄組合せであるか否かの判定をする判定手段(入賞判定処理)と、図柄の停止態様が所定の入賞態様である場合、所定の入賞態様に対応する遊技媒体を払出す遊技媒体払出処理を行う払出制御手段(メダル払出処理1008)と、に加え、抽選手段の抽選結果に基づいて演出を実行する演出手段1010を備え、この演出手段が、所定の遊技領域1012に球を発射する発射装置1014と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口1016と、入賞口1016に入球した球を検知する検知手段1018と、検知手段1018が球を検知した場合に球を払出す払出手段1020と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1022と、可変表示装置1022を遮蔽する位置に移動可能なシャッタ1024と、所定動作態様で動作する可動体1026と、を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1022が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技を演出するような演出装置1010、であるスロットマシン1000」にも好適である。
【0250】
本発明に係る遊技台は図23(a)に示す、「紙幣投入口2002に紙幣を投入し、ベット2004およびスタート2006操作に基づいて抽選を実行し、抽選結果を抽選結果表示装置2008で表示し、当選時には特典コイン数を残クレジット数に加算し、キャッシュアウト2009が選択された場合には、レシート発行機2010から残クレジット数に対応するコードが記載されたレシートを発行するカジノマシン2000」であってもよい。
【0251】
さらには、同図(b)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている携帯電話機3000、同図(c)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えているポータブルゲーム機4000、本発明を実現する電子データを記憶する記憶部を備えている家庭用テレビゲーム機5000、に適用してもよい。
【0252】
より具体的には、同図(b)における携帯電話機3000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを携帯電話回線を通じで取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
【0253】
同図(c)におけるポータブルゲーム機4000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。同図(d)における家庭用テレビゲーム機5000は、遊技者によって操作される操作部と、ゲームに関するデータを所定の記憶媒体(DVD等)から取得するデータ取得部と、取得したゲームに関するデータ(本発明を実現する電子データ)を記憶する記憶部と、記憶部に記憶したデータと操作部の操作とに基づいてゲームの制御を行う制御部を備えている。
【0254】
さらには、同図(e)に示すように、本発明を実現する電子データを記憶したデータサーバ6000に適用してもよい。このデータサーバ6000からインタネット回線を介して同図(d)に示す家庭用テレビゲーム機5000に本発明を実現する電子データをダウンロードするような場合がある。
【0255】
また、パチンコ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【0256】
さらに、本発明は、遊技台としてパチンコ機およびスロットマシンを例にあげたが、これに限るものではなく、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用してもよい。
上記実施の形態の遊技台は、例えば以下のように表現される。
(付記1)遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段と、
前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段による当否判定結果が特定の当否判定結果である場合に、
遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態から該第1の有利度より有利度が高い第2の有利度である第2の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数を示す情報数画像を表示する第1の情報数表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記始動情報取得手段により前記始動情報記憶手段から始動情報が取得されたことに基づいて、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が第1の数から第2の数に減少した場合に、
前記情報数画像のうち前記始動情報の数が前記第1の数であることを示す第1の情報数画像を表示している前記第1の情報数表示手段に、所定の中間画像を表示した後で前記情報数画像のうち前記始動情報の数が前記第2の数を示す第2の情報数画像を表示し、
前記始動情報導出手段が新たに始動情報を導出したことに基づいて、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第2の数から前記第1の数に増加した場合に、
前記第1の情報数表示手段が前記所定の中間画像を表示している期間中であれば、該第1の情報数表示手段に前記第2の情報数画像を表示せず、前記第1の情報数画像に表示を戻すこと
を特徴とする遊技台。
(付記2)付記1記載の遊技台において、
前記第1の情報数表示手段とは別に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数を示す情報数を表示する第2の情報数表示手段を備え、
前記始動情報取得手段により前記始動情報記憶手段から始動情報が取得されたことに基づいて、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が第1の数から第2の数に減少した場合に、
前記第1の数を示す表示をしている前記第2の情報数表示手段に、他の表示をせずに、前記第2の数を示す表示を行うこと を特徴とする遊技台。
(付記3)付記1または2に記載の遊技台において、
図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段、および前記第1の情報数表示手段を同一の画像表示手段により構成したこと
を特徴とする遊技台。
(付記4)付記3記載の遊技台において、
前記図柄表示手段は、所定の条件が成立した場合に、変動表示している図柄を所定の図柄態様で一旦仮停止表示し、該図柄を再変動表示した後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様を停止表示する特定の図柄変動停止表示が可能であり、
前記図柄表示手段により前記図柄の前記仮停止および前記再変動表示の両方を行った場合に、前記第1の情報数表示手段による前記情報数画像の表示は変化させずに維持すること
を特徴とする遊技台。
(付記5)付記1乃至4のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、
を備え、
前記情報数画像には、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報のそれぞれを示す所定の保留図柄が含められ、前記第1の情報数表示手段は、前記所定の始動情報に基づいて行われた前記事前判定手段による事前判定の結果が特定の事前判定である場合に、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するために該所定の始動情報に対応づけて前記保留図柄のうち特定の保留図柄を前記情報数画像に含めて表示し、前記所定の始動情報に基づいて行われた前記事前判定手段による事前判定の結果が前記特定の事前判定以外の事前判定結果である場合に、前記保留図柄のうち特定の保留図柄とは別の保留図柄を前記情報数画像に含めて表示するように構成され、
前記第1の情報数表示手段は、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第2の数の場合に、前記保留図柄を前記第2の数表示し、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第1の数の場合に、前記保留図柄を前記第1の数表示し、
前記所定の中間画像は、前記保留図柄を所定の方向に移動させ、最も過去に前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報に対応する前記保留図柄を消去する一連の動画像であり、
前記第1の情報数画像のうち、最も新しく前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報に対応する前記保留図柄が前記特定の保留図柄であり、かつ前記所定の中間画像から前記第1の情報数画像に戻す場合には、前記第1の情報数画像のうち2番目に新しく記憶された始動情報に対応する前記保留図柄を前記特定の保留図柄とすること
を特徴とする遊技台。
(付記6)遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報導出手段が導出した始動情報を所定の上限数まで記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から始動情報を取得する始動情報取得手段と、
前記始動情報取得手段が取得した始動情報に基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段による当否判定結果が特定の当否判定結果である場合に、
遊技者に対する有利度が第1の有利度である第1の制御状態から該第1の有利度より有利度が高い第2の有利度である第2の制御状態に制御状態を移行させる制御状態移行手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数を、前記始動情報の数に対応する数の保留図柄を個別に表示することで示す情報数画像を表示する特定の情報数表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記情報数画像は、前記始動情報の数が第1の数であることを示す第1の情報数画像と、前記始動情報の数が第1の数よりも少ない第2の数であることを示す第2の情報数画像と、を含み、
前記始動情報取得手段により前記始動情報記憶手段から最も過去に前記始動情報記憶手段に記憶された特定の始動情報が取得されたことに基づいて、
前記始動情報記憶手段に記憶されている前記始動情報の数が第1の数から第2の数に減少した場合に、
前記第1の情報数画像を表示している前記特定の情報数表示手段に、前記特定の始動情報に対応する特定の保留図柄を消去すると共に、前記特定の保留図柄以外の前記保留図柄を所定の方向に移動させることで、前記保留図柄が減少する様子を表す一連の動画像からなる保留減少アニメーションを所定の期間に亘って表示した後で、前記第2の情報数画像を表示し、
前記始動情報導出手段が新たに始動情報を導出したことに基づいて、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第2の数から前記第1の数に増加した場合に、
前記特定の情報数表示手段が前記所定の保留減少アニメーションを表示している期間中であれば、前記保留減少アニメーションの表示を削除すると共に、該特定の情報数表示手段に前記第2の情報数画像を表示せず、前記第1の情報数画像に表示を戻すこと
を特徴とする遊技台。
(付記7)付記6記載の遊技台において、
前記特定の情報数表示手段は、第1の情報数表示手段からなり、
前記第1の情報数表示手段とは別に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数を示す情報数を表示する第2の情報数表示手段を備え、
前記始動情報取得手段により前記始動情報記憶手段から始動情報が取得されたことに基づいて、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が第1の数から第2の数に減少した場合に、
前記第1の数を示す表示をしている前記第2の情報数表示手段に、他の表示をせずに、前記第2の数を示す表示を行い、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が増減したことに基づいて、前記第1の情報数表示手段による前記始動情報の数を示す表示が行われるよりも前に前記始動情報の数を示す表示を行うこと
を特徴とする遊技台。
(付記8)付記6または7に記載の遊技台において、
図柄を変動表示させた後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動停止表示を行う図柄表示手段、および前記特定の情報数表示手段を同一の画像表示手段により構成し、
前記画像表示手段は、さらに演出表示を行うように構成され、前記図柄変動停止表示あるいは前記演出表示と共に前記第1の情報数表示が行われること
を特徴とする遊技台。
(付記9)付記8記載の遊技台において、
前記図柄表示手段は、所定の条件が成立した場合に、変動表示している図柄を所定の図柄態様で一旦仮停止表示し、該図柄を再変動表示した後、前記当否判定手段による当否判定結果に対応した図柄態様を停止表示する特定の図柄変動停止表示が可能であり、
前記図柄表示手段により前記図柄の前記仮停止および前記再変動表示の両方を行った場合に、前記特定の情報数表示手段による前記情報数画像の表示は変化させずに維持すること
を特徴とする遊技台。
(付記10)付記6乃至9のいずれか1項に記載の遊技台において、
前記当否判定手段が当否判定を行うよりも前に、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報を先読みする始動情報先読手段と、
前記始動情報記憶手段に記憶されている所定の始動情報に基づく当否判定が前記当否判定手段によって行なわれるよりも前に、前記始動情報先読手段によって先読みされた該所定の始動情報に基づいて該当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出するかどうかを事前判定する事前判定手段と、
を備え、
前記情報数画像には、前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報のそれぞれを示す所定の保留図柄が含められ、前記特定の情報数表示手段は、前記所定の始動情報に基づいて行われた前記事前判定手段による事前判定の結果が特定の事前判定である場合に、前記当否判定手段が前記特定の当否判定結果を導出することを事前予告するために該所定の始動情報に対応づけて前記保留図柄のうち特定の保留図柄を前記情報数画像に含めて表示し、前記所定の始動情報に基づいて行われた前記事前判定手段による事前判定の結果が前記特定の事前判定以外の事前判定結果である場合に、前記保留図柄のうち特定の保留図柄とは別の保留図柄を前記情報数画像に含めて表示するように構成され、
前記特定の情報数表示手段は、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第2の数の場合に、前記保留図柄を前記第2の数表示し、
前記始動情報記憶手段に記憶されている始動情報の数が前記第1の数の場合に、前記保留図柄を前記第1の数表示し、
前記第1の情報数画像のうち、最も新しく前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報に対応する前記保留図柄が前記特定の保留図柄であり、かつ前記所定の保留減少アニメーションから前記第1の情報数画像に戻す場合には、前記第1の情報数画像のうち2番目に新しく記憶された始動情報に対応する前記保留図柄を前記特定の保留図柄とすること
を特徴とする遊技台。
(付記11)
遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報を記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から前記始動情報を取得する始動情報取得手段と、
図柄の変動表示を行った後、所定の図柄態様を停止表示する図柄表示手段と、
前記始動情報記憶手段に前記始動情報が記憶されていることを示すための保留表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記保留表示手段は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が第一の数記憶されている場合に第一の保留表示を行うことが可能なものであり、
前記保留表示手段は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が前記第一の数よりも一つだけ少ない第二の数記憶されている場合に第二の保留表示を行うことが可能なものであり、
前記保留表示手段は、前記第一の保留表示を行っている際に、前記始動情報記憶手段から前記始動情報が一つ取得された場合に、前記第二の保留表示を行うことが可能なものであり、
前記保留表示手段は、前記第一の保留表示から前記第二の保留表示に前記表示を変化させる場合に、前記第一の数に対応する数の所定の画像を所定の方向に移動させる動画像を少なくとも含むことで、前記所定の画像が減少する様子を表す一連の動画像を少なくとも含む所定の保留減少アニメーションの表示を行うことが可能なものであり、
前記保留表示手段は、前記所定の保留減少アニメーションを表示している際に、前記始動情報記憶手段に新たな前記始動情報が一つ記憶された場合に、前記所定の保留減少アニメーションの表示の削除を行うと共に、前記第二の保留表示を行うことなく前記第一の保留表示を行うことが可能なものであること
を特徴とする遊技台。
(付記12)付記11記載の遊技台であって、
主制御部と、
前記主制御部から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御部と、を備え、
前記始動情報記憶手段は、前記主制御部に設けられており、
前記第一の保留表示、前記第二の保留表示、および前記所定の保留減少アニメーションを画像表示装置に表示させるための制御手段は、前記副制御部に設けられており、
前記始動情報記憶手段に前記始動情報が第一の数記憶されている場合とは、前記主制御部から送信されたコマンドに前記始動情報記憶手段に記憶されている前記始動情報の数が前記第一の数であることを示す情報が含まれていることを含む所定の条件が成立した場合であること
を特徴とする遊技台。
(付記13)付記11または12に記載の遊技台であって、
前記所定の画像(711〜713、721〜724、731、732)は、第一の画像と、第二の画像と、を含み、
前記保留表示手段は、前記始動情報記憶手段に1よりも大きい数の前記始動情報が記憶されている場合を含む所定の条件が成立した際に、前記第一の画像と、前記第二の画像と、の両方を表示可能なものであり、
前記保留表示手段は、前記第一の画像と、前記第二の画像と、を同じ態様で表示することが可能なものであること
を特徴とする遊技台。
(付記14)付記11乃至13のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記所定の保留減少アニメーションの表示の削除とは、前記一連の動画像のうちの少なくとも一部を表示しないことであること
を特徴とする遊技台。
(付記15)付記11乃至14のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第二の数は、零を含み、
前記保留表示手段は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が記憶されていない場合に前記第二の保留表示として前記所定の画像を表示しないこと
を特徴とする遊技台。
【符号の説明】
【0257】
100 パチンコ機
136 チャンスボタン
208 装飾図柄表示装置
208a 左図柄表示領域
208b 中図柄表示領域
208c 右図柄表示領域
208d 演出表示領域
226 一般入賞口
228 普図始動口
230 特図1始動口
232 特図2始動口
234 可変入賞口
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が始動領域に進入した場合に、始動情報を導出する始動情報導出手段と、
前記始動情報を記憶可能な始動情報記憶手段と、
前記始動情報記憶手段から前記始動情報を取得する始動情報取得手段と、
図柄の変動表示を行った後、所定の図柄態様を停止表示することが可能な図柄表示手段と、
前記始動情報記憶手段に前記始動情報が記憶されていることを示すための保留表示手段と、
を備えた遊技台であって、
前記保留表示手段は、第一の条件が成立した場合に、第一の保留表示を行うことが可能なものであり、
前記第一の条件は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が第一の数だけ記憶されていることを含む一以上の条件が充足された場合に、少なくとも成立するものであり、
前記保留表示手段は、第二の条件が成立した場合に、第二の保留表示を行うことが可能なものであり、
前記第二の条件は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が前記第一の数よりも一つ少ない第二の数だけ記憶されていることを含む一以上の条件が充足された場合に、少なくとも成立するものであり、
前記第二の条件は、前記保留表示手段が前記第一の保留表示を行っている際に、前記始動情報記憶手段から前記始動情報が一つ取得されたことを含む一以上の条件が充足された場合にも、少なくとも成立するものであり、
前記保留表示手段は、前記第一の保留表示から前記第二の保留表示に変化させる場合に、所定の保留減少アニメーションの表示を行うことが可能なものであり、
前記所定の保留減少アニメーションは、前記第一の数に対応する数の保留アイコンのうちの所定の保留アイコンを第一の位置から第二の位置に移動させる動画像を少なくとも含むことで、前記始動情報の数が減少したことを表す一連の動画像を含むものであり、
前記保留表示手段は、前記所定の保留減少アニメーションを表示している際に、前記始動情報記憶手段に新たな前記始動情報が一つ記憶された場合に、前記所定の保留アイコンが前記第二の位置に到達するシーンを少なくとも表示することなく、前記第一の保留表示を行うことが可能なものであり、
装飾図柄の変動表示を行った後、所定の装飾図柄態様を停止表示することが可能な装飾図柄表示手段を、前記図柄表示手段とは別に備え、
前記装飾図柄表示手段および前記保留表示手段が所定の画像表示手段で構成されており、
前記装飾図柄の変動表示および前記所定の保留減少アニメーションの両方は、前記画像表示手段で実行可能とされていること
を特徴とする遊技台。
【請求項2】
請求項1記載の遊技台であって、
主制御部と、
前記主制御部から送信されるコマンドに基づいて動作する副制御部と、を備え、
前記始動情報記憶手段は、前記主制御部に設けられており、
前記第一の保留表示、前記第二の保留表示、および前記所定の保留減少アニメーションを前記画像表示手段に表示させるための制御手段は、前記副制御部に設けられており、
前記始動情報記憶手段に前記始動情報が第一の数記憶されている場合とは、前記主制御部から送信されたコマンドに前記始動情報記憶手段に記憶されている前記始動情報の数が前記第一の数であることを示す情報が含まれていることを含む所定の条件が成立した場合であること
を特徴とする遊技台。
【請求項3】
請求項1または2に記載の遊技台であって、
前記保留アイコン(711〜713、721〜724、731、732)は、第一の画像と、第二の画像と、を含み、
前記保留表示手段は、前記始動情報記憶手段に1よりも大きい数の前記始動情報が記憶されている場合を含む所定の条件が成立した際に、前記第一の画像と、前記第二の画像と、の両方を表示可能なものであり、
前記保留表示手段は、前記第一の画像と、前記第二の画像と、を同じ態様で表示することが可能なものであること
を特徴とする遊技台。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台であって、
前記第二の数は、零を含み、
前記保留表示手段は、前記始動情報記憶手段に前記始動情報が記憶されていない場合に前記第二の保留表示として前記所定の画像を表示しないこと
を特徴とする遊技台。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載の遊技台であって、
図柄の変動表示を行った後、所定の図柄態様を停止表示することが可能な第一の図柄表示手段と、
図柄の変動表示を行った後、所定の図柄態様を停止表示することが可能な第二の図柄表示手段と、を備え、
前記第一の図柄表示手段および前記第二の図柄表示手段の両方は、前記主制御部によって制御されるものであり、
前記図柄表示手段は、少なくとも前記第一の図柄表示手段であること
を特徴とする遊技台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−101091(P2012−101091A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−279173(P2011−279173)
【出願日】平成23年12月21日(2011.12.21)
【分割の表示】特願2010−27773(P2010−27773)の分割
【原出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM
【出願人】(597044139)株式会社大都技研 (1,470)
【Fターム(参考)】