遊技場用システム
【課題】遊技者の中に会員申込用紙の提出や会員カードの受付等を鬱陶しいと感じる遊技者がいる場合であっても、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを適切に対応付ける。
【解決手段】管理装置5は、遊技場に来店した車両の車両番号を特定し、遊技者の想定上の人物像(会社員、マニア、主婦、高齢者等の何れであるか)や遊技者が主に遊技する時間帯(土日、平日昼、平日夜、平日夜土日等の何れかであるか)を遊技者の属性情報として管理し、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを対応付ける。
【解決手段】管理装置5は、遊技場に来店した車両の車両番号を特定し、遊技者の想定上の人物像(会社員、マニア、主婦、高齢者等の何れであるか)や遊技者が主に遊技する時間帯(土日、平日昼、平日夜、平日夜土日等の何れかであるか)を遊技者の属性情報として管理し、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを対応付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者の属性情報と遊技情報とを対応付ける遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場において、遊技者の属性情報を対応付けた会員カードを遊技者に配布し、遊技者が遊技する際に会員カードを受付け、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを対応付けることで、マーケティング情報を管理して営業上の指標とする構成が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2741488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この場合、会員カードを配布する際に遊技者が自らの属性情報を記入した会員申込用紙を提出し、その会員申込用紙に記入された属性情報を管理装置に入力することで会員カードと属性情報とを対応付けることが可能である。従来のシステムでは、上記したように会員カードと属性情報とが対応付けられるので、遊技者に会員申込用紙を提出させたり会員カードを受付けさせたりする必要があるが、遊技者の中にはそれらの行為を鬱陶しく感じる遊技者が多数存在する。そのため、来店した遊技者のうち極めて少数の遊技者しか遊技者の属性情報と遊技情報とを対応付けることができないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技者の中に会員申込用紙の提出や会員カードの受付等を鬱陶しいと感じる遊技者がいる場合であっても、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを適切に対応付けることを可能とする遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技場の駐車場を出入する車両に付された当該車両を識別可能な車両番号を特定可能な車両画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された車両画像により車両番号を特定する車両番号特定手段と、前記車両番号特定手段により車両番号が特定された車両が駐車場に入場したのか駐車場から退場したのかを判定する入退場判定手段と、前記入退場判定手段による判定結果により当該判定対象となった車両の来店状況を特定する来店状況特定手段と、前記来店状況特定手段により特定される来店状況により車両番号毎に対応する車両の来店状況を管理する来店状況管理手段と、前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況に対する設定値を設定する設定手段と、前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況と前記設定手段により設定される設定値とを比較して車両の属性情報を特定する属性情報特定手段と、遊技機側から出力される遊技情報を特定可能な遊技信号により遊技情報を特定する遊技情報特定手段と、前記属性情報特定手段により属性情報が特定された車両を当該属性情報によりグループ化し、そのグループ単位で車両又は対応する遊技者の来店状況を示す属性来店状況を特定する来店属性特定手段と、前記来店属性特定手段により特定された属性来店状況と前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報とを対応付けて管理する遊技属性管理手段と、を備えたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記設定手段は、第1属性となる遊技者にとっての平日及び休日を特定可能な休日設定と、その平日において遊技場への来店が可能となる分岐時刻を示す分岐時刻設定とを設定する一方、前記設定値として遊技者毎の全来店数又は休日の来店数に対する平日の来店数の割合を示す平日割合の閾値を示す平日割合設定と、遊技者毎の平日における全来店数又は平日における前記分岐時刻以降の来店数である平日夜来店数に対する平日における前記分岐時刻以前の来店数である平日昼来店数の割合を示す平日昼割合の閾値を示す平日昼割合設定とを設定し、前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段により入場判定された場合に、その判定時刻を入場時刻として特定する一方、当該営業日が前記休日設定により特定される平日及び休日の何れに属するのかを判定する来店日判定を行うと共に、当該来店日判定及び前記入場時刻により当該来店が前記平日昼来店であるのか否かを判定する分岐時刻判定を行うことで前記車両の来店状況を特定し、前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記来店日判定に基づく前記平日割合及び前記分岐時刻判定に基づく前記平日昼割合を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、前記属性情報特定手段は、前記来店状況管理手段により管理される前記平日割合が前記平日割合設定よりも低い車両又は前記平日昼割合が前記平日昼割合設定よりも低い車両を前記第1属性となる遊技者に対応する車両である第1属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第1属性車両以外の車両の来店数に対する前記第1属性車両の来店数の割合と前記第1属性車両の来店数との少なくとも一方である第1属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定するところに特徴を有する。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段による退場判定時刻を退場時刻として特定し、前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記入場時刻から前記退場時刻までの期間である駐車時間に対応する滞留時間の来店平均である平均滞留時間を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、前記設定手段は、前記設定値として前記平均滞留時間についての閾値を示す滞留時間設定を設定し、前記属性情報特定手段は、前記平均滞留時間が前記滞留時間設定よりも長い車両を第2属性となる遊技者に対応する車両である第2属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第2属性車両以外の車両の来店数に対する前記第2属性車両の来店数の割合と前記第2属性車両の来店数との少なくとも一方である第2属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定するところに特徴を有する。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記来店状況管理手段は、車両番号毎に所定期間の来店数を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、前記設定手段は、前記設定値として前記所定期間の来店数についての閾値を示す来店数設定を設定し、前記属性情報特定手段は、前記所定期間の来店数が前記来店数設定よりも多い車両を第3属性となる遊技者に対応する車両である第3属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第3属性車両以外の車両の来店数に対する前記第3属性車両の来店数の割合と前記第3属性車両の来店数との少なくとも一方である第3属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定するところに特徴を有する。
【0010】
請求項5に記載した発明は、遊技者が遊技した時間を示す遊技時間を特定可能な遊技信号を受信し、その遊技信号により遊技場の分析対象遊技機全ての延べ遊技時間である全遊技時間を特定する遊技時間特定手段と、前記遊技時間特定手段により特定される全遊技時間を分析対象となる全車両についての前記平均滞留時間にて除して遊技場への来店者数を算出する来店者数算出手段と、を備え、前記来店属性特定手段は、前記第1属性、前記第2属性及び前記第3属性の少なくとも一つを対象属性とし、分析対象となる全車両の来店数に対する前記対象属性に対応する車両である対象属性車両の来店数の割合と前記来店者数算出手段により特定された来店者数とを乗じて対象属性の遊技者の来店数を特定するところに特徴を有する。
【0011】
請求項6に記載した発明は、前記遊技時間特定手段は、所定の分析対象期間における前記全遊技時間を特定し、前記来店状況管理手段は、前記対象属性車両をグループ化し、前記分析対象期間における当該グループの前記平均滞留時間と、当該グループにおける延べ来店車両数を来店した車両数にて除した来店頻度とを管理し、前記来店属性特定手段は、前記分析対象期間における前記対象属性の遊技者の来店数を特定する一方、前記分析対象期間における全遊技時間に対する前記対象属性の遊技者の来店数と前記グループの前記平均滞留時間と、その来店頻度とを乗じた値の割合を当該対象属性の前記分析対象期間における遊技者の稼動貢献度として特定するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載した発明によれば、車両番号により車両又は遊技者の属性情報を管理するので、遊技者に会員申込用紙を提出させたり会員カードを受付けさせたりする必要がなく、遊技者の属性情報に対応付けられた遊技情報をマーケティング情報として管理することができる。これにより、遊技者の中に会員申込用紙の提出や会員カードの受付等を鬱陶しいと感じる遊技者がいる場合であっても、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを適切に対応付けることができる。
【0013】
請求項2に記載した発明によれば、遊技者の中には会社に勤務する等の特定の時間帯に遊技することが困難である遊技者(会社員)がいると想定され、即ち、その遊技者にとっての平日昼は遊技することが困難であるが、平日昼の時間帯の来店頻度が低い車両を特定の時間帯に遊技することが困難である遊技者の車両として特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0014】
請求項3に記載した発明によれば、遊技者の中には時間を気にすることなく遊技に没頭し、他の遊技者に比較して遊技時間が長く、遊技場の稼動貢献度が高い遊技者(マニア)がいると想定されるが、車両の駐車時間に対応した滞留時間を当該車両に対応する遊技者の遊技時間として想定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0015】
請求項4に記載した発明によれば、遊技者の中には他の遊技者に比較して来店頻度の高い遊技者(常連)がいると想定されるが、車両の来店数に基づいて当該遊技者を特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0016】
請求項5に記載した発明によれば、遊技者が車両に乗車して来店する場合に、遊技者が1人だけで来店するのではなく、複数の遊技者が同乗して来店する場合があり、即ち、来店した車両数と実際に来店した遊技者数とが必ずしも一致しない場合があるが、車両に対応する平均滞留時間を遊技者1人の平均遊技時間と見做し、全遊技時間を分析対象となる全車両についての平均滞留時間にて除して遊技場に来店した遊技者数を特定するので、実際に来店した遊技者数をカウントしなくとも、遊技者数を適切に特定することができ、又、遊技者数を把握した属性の車両の割合から、その属性の遊技者数をも特定することができ、マーケティング情報を適切に管理することができる。
【0017】
請求項6に記載した発明によれば、遊技場にとって把握したいマーケティング情報の一つとして、全ての稼動に占める遊技者の属性に応じた稼動状況、即ち、どの属性の遊技者により遊技場の稼動が支えられているかの情報があるが、その値を稼動貢献度として管理するので、稼動状況に応じた稼動貢献度を実際の遊技者数をカウントすることなく来店した遊技者数を考慮した上で把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
【図2】車両画像を示す図
【図3】遊技情報集計を示す図
【図4】設定情報を示す図
【図5】来店履歴を示す図
【図6】車両番号記憶領域を示す図
【図7】来店状況分析帳票を示す図(その1)
【図8】来店状況分析帳票を示す図(その2)
【図9】車両番号特定処理を示すフローチャート
【図10】第1客層振分処理を示すフローチャート
【図11】第2客層振分処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、全体構成を示す概略図である。遊技場にはパチンコ遊技機(以下、遊技機と称する)1に対応して貸出装置2が設置されており、2台の遊技機1及び2台の貸出装置2は中継装置3に接続されている。中継装置3はLAN4を介して例えば管理室に設置されている管理装置5に接続されている。管理装置5は、遊技機1側(遊技機1及び貸出装置2)から出力された遊技信号を中継装置3を介して受信する。尚、図1では省略しているが、数100台の遊技機1が管理装置5の管理対象となる。
【0020】
遊技機1は、所謂デジパチとしての周知の構成を有し、払出された遊技玉を受ける上部玉受皿6、上部玉受皿6から溢れた玉又は図示しないレバー操作により上部玉受皿6から導かれた玉を受ける下部玉受皿7、上部玉受皿6の玉を盤面に発射するためのハンドル8等が設けられている。又、遊技機1の盤面には、普図(普通図柄)入賞口9、第1始動口10、第2始動口11、第1始動口10又は第2始動口11への入賞に応じて表示図柄が変動する液晶表示部12、液晶表示部12に表示された図柄が大当たり図柄の場合に発生する大当たり時に開放する大入賞口13等が設けられている。
【0021】
貸出装置2は、遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口14、遊技情報や残高や獲得玉等の各種情報を表示する表示機能及び遊技者からの操作入力を受付ける入力受付機能を有するタッチパネル式の液晶表示部15、遊技者が会員カードを挿入するためのカード挿入口16、遊技者がカード挿入口16に挿入されている会員カードを排出させるために操作する排出釦17等が設けられている。
【0022】
又、遊技機1の上部玉受皿6よりやや上方の位置に玉払出口18が設けられていると共に、玉払出口18を覆うように払出ノズル19が設けられており、玉払出口18から払出された遊技玉は払出ノズル19を経由して上部玉受皿6に供給される。尚、上記したカード挿入口16の奥には予め所定枚数(例えば5枚)のカードを収納可能な収納部(ストッカ)が設けられている。
【0023】
遊技機1側からは次に示す遊技信号が出力される。
「アウト信号」:使用玉を回収するアウトBOXから出力される使用媒体数(アウト)を特定可能な信号である。回収(使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号であっても良い。
「セーフ信号」:遊技機1から出力される払出媒体数(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
「スタート信号」:遊技機1から出力される図柄変動数(役物作動数、スタート)を特定可能な信号である。第1始動口10又は第2始動口11への入賞により変動(動作)する液晶表示部11(役物)における図柄変動(役物作動、スタート処理)1回につき1パルスが出力されるので、「スタート信号数×1」をスタートとして特定する。尚、第1始動口10又は第2始動口11への入賞に応じて出力される始動入賞信号をスタート信号としても良い。
【0024】
「大当たり信号」:遊技機1から出力される大当たりを特定可能な信号である。大当たり中にレベル出力される状態信号であるので、大当たり信号受信中を大当たり中として特定する。
「特別状態信号」:遊技機1から出力される特別状態を特定可能な信号である。大当たり確率が向上する確変中等の大当たりを通常状態よりも発生させ易い状態である特別状態中にレベル出力される状態信号(確変信号)であるので、特別状態信号の受信中を特別状態中として特定する。尚、第1始動口10又は第2始動口11への入賞率が向上する時短中にレベル出力される状態信号(時短信号)であっても良い。
「売上信号」:貸出装置2から出力される売上情報(売上玉数、売上額)を特定可能な信号である。遊技者に対する貸出玉25玉毎に1パルスが出力されるので、売上信号数×25を売上玉数として特定し、売上玉数×貸出単価を売上額として特定する。
【0025】
管理装置5は、CPUからなる制御部(本発明でいう車両番号特定手段、入退場判定手段、来店状況特定手段、来店状況管理手段、設定手段、属性情報特定手段、遊技情報特定手段、来店属性特定手段、遊技属性管理手段、遊技時間特定手段、来店者数算出手段)、HDD、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる送受信部、モニタやプリンタ等からなる出力部及びキーボードやマウス等からなる操作部を備え、遊技機1側から出力された遊技信号を受信することに基づいて遊技情報を特定する。
【0026】
遊技場には遊技者が車両を利用して遊技場に来店する際に車両を駐車するための駐車場が設けられている。車両を利用する遊技者は、来店する際には車両を駐車場に駐車した後に遊技場に入り、退店する際には遊技場から出た後に駐車場に駐車してある車両に乗込んで駐車場から出て行く。駐車場における車両の出入口にはカメラ20(本発明でいう撮像手段)が設置されており、カメラ20はLAN4を介して管理装置5に接続されている。
【0027】
カメラ20は、遊技場の駐車場に対して出入する車両を例えば駐車券を発行又は受付する等してゲートを開放することで検知した場合は、図2に示すように、車体に取付けられているナンバープレートを撮像することで駐車場に対して出入する車両の車両番号(登録番号)を特定可能な車両画像を取得し、その取得した車両画像を管理装置5に送信する。
【0028】
管理装置5は、カメラ20から送信された車両画像を受信すると、その受信した車両画像を所定の画像解析プログラムに基づいて画像解析することで車両番号を特定する。尚、カメラ20は、駐車場に対して出入する車両の車両番号を特定可能な車両画像を取得可能であれば、どのような設置形態であっても良い。即ち、本実施形態の図1に示すように、撮像方向が駐車場の内部から外部に向かう方向に固定されているカメラ20が1台だけ設置されている場合であれば、車両が駐車場に入場する場合には、図2(a)に示すように、車体前側に取付けられているナンバープレートを撮像することで車両番号を特定可能な車両画像を取得し、車両が駐車場から退場する場合には、図2(b)に示すように、車体後側に取付けられているナンバープレートを撮像することで車両番号を特定可能な車両画像を取得する。
【0029】
さて、管理装置5は、遊技機1側から出力された遊技信号に基づいて遊技情報を特定する機能の一つとして、遊技機1毎に集計した遊技情報(アウト、セーフ及び売上等)を遊技場全体で集計し、営業日毎の遊技場全体での遊技情報を平日又は土日の区分と入替の有無等の操作入力情報とを対応付けて管理し、図3に示す遊技情報集計を記憶保持する。遊技情報集計は、「種別」、「入替数」、「遊技機数」、「アウト」、「売上額」及び「粗利額」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「種別」:平日又は土日を設定する。「平日」は会社員に振分られる遊技者が勤務先にて労働する日である所謂ウイークデイを想定しており、「土日」はその遊技者の休日を想定している。
「入替数」:新台入替を行った場合に当該入替した遊技機の台数を入力(別途、設定入力する等)して特定する。入替を行っていなければ「−」である。
【0030】
「遊技機数」:遊技場全体の遊技機の台数を入力して特定する。
「アウト」:アウトBOXから出力されるアウト信号に基づいて特定する。
「売上額」:貸出装置2から出力される売上信号に基づいて特定する。
「粗利額」:周知の「売上額−景品玉数×交換単価」の計算式により算出する。尚、景品玉数は「売上玉数+セーフ−アウト」の計算式により算出する値でも良いし、計数玉数でも良い。
【0031】
尚、図3で説明した遊技情報集計は後述する図7及び図8に示す来店状況分析帳票を作成するのに必要な遊技情報のみを集計対象として示しているが、勿論、来店状況分析帳票とは関係ない他の周知の遊技情報も集計対象である。
【0032】
又、管理装置5は、図4に示す設定情報を記憶保持している。設定情報は、「締め時刻」、「来店数用分析日数」、「客層用分析日数」、「初回来店検知日数」、「店内移動時間」、「分岐時刻」、「分岐来店数」、「平日割合」、「平日昼割合」、「分岐時間」、「来店数区分」及び「滞留時間区分」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「締め時刻」:駐車時間の特定対象とする最終時刻である。設定時刻以降は駐車時間の特定対象としない。
「来店数用分析日数」:来店数の分析対象とする期間である。振分時点から設定日数遡った日を起点として来店数をカウントする。
「客層用分析日数」:客層の分析対象とする期間である。振分時点から設定日数遡った日を起点として来店状況を集計し、その集計結果により客層を振分ける。
【0033】
「初回来店検知日数」:新規来店として扱う来店間隔である。設定日数以上の来店間隔が開いた場合には初回来店とする。
「店内移動時間」:遊技者が車両から降りて遊技を開始するまで及び遊技を終了して車両に乗込むまでを想定した時間である。車両の入庫時刻から出庫時刻までの時間である駐車時間から設定値を差引した時間が滞留時間となる。
「分岐時刻」:昼夜の振分時刻である。来店時刻(入庫時刻)が設定時刻以前か否かにより昼来店とするか夜来店とするかを振分ける。客層振分及び集計に使用する。会社員が平日に退勤する時刻や主婦が夕食の準備を開始する時刻等を想定して設定する。
「分岐来店数」:客層を振分けるための最低来店数である。尚、客層用分析日数間の来店数が設定値以下の客層は「その他」に振分ける。
【0034】
「平日割合」:客層振分時の「平日来店数÷全来店数」に対する設定値である。上限を越えている場合は「平日メイン客」とし、下限未満の場合は「土日祝メイン客」とし、上限以下で且つ下限以上の場合は「曜日不問客」とする。
「平日昼割合」:「平日メイン客」及び「曜日不問客」についての客層振分時の「平日昼来店日数÷平日来店数」に対する設定値である。上限を越えている場合は「平日昼メイン客」とし、下限未満の場合は「平日夜メイン客」とし、上限以下で且つ下限以上の場合は「平日時間不問客」とする。
「分岐時間」:客層振分時の平均平日昼駐車に対する設定値である。客層分析期間の平均滞留時間が設定値未満の場合は「滞留時間=短」とし、設定値以上の場合は「滞留時間=長」とする。
「来店数区分」:来店数の振分基準であり、4段階に振分ける。
「滞留時間区分」:滞留時間の振分基準であり、4段階に振分ける。
【0035】
更に、管理装置5は、図5に示す車両毎の来店履歴及び図6に示す車両番号記憶領域を記憶保持している。車両番号記憶領域は車両毎の来店履歴の最新情報を集計した情報である。来店履歴は、「入庫区分」及び「客層分析」の項目を含み、車両番号記憶領域は「新規来店日」及び「客層分析」の項目を含み、「客層分析」は、「平日昼」、「平日夜」、「土日」、「平日計」、「来店数」、「平日割合」、「平日昼割合」、「平日昼駐車」、「曜日区分」、「時間区分」、「第1振分」及び「第2振分」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「入庫区分」:入庫時刻が図4で説明した設定情報の分岐時刻以前であれば「昼」であり、入庫時刻が分岐時刻以後であれば「夜」である。
「平日昼」:入庫時刻が分岐時刻以前の平日来店数である。
「平日夜」:入庫時刻が分岐時刻以後の平日来店数である。
「土日」:土日の来店数である。
「平日計」:平日来店数の合計であり、「平日昼+平日夜」の計算式により算出する。
「来店数」:来店数の合計であり、「平日昼+平日夜+土日」の計算式により算出する。尚、来店数分析と客層分析とでは起算日が異なるので、来店数分析における来店数と客層分析における来店数とが異なる場合もある。
【0036】
「平日割合」:来店数に対する平日来店数の割合である。「平日計÷来店数」の計算式により算出する。
「平日昼割合」:平日来店数に対する平日昼来店数の割合である。「平日昼÷平日計」の計算式により算出する。
「平日昼駐車」:平日昼の駐車時間の積算値(延べ駐車時間)を平日昼の値で除して得る平日昼来店1回あたりの平均駐車時間である。
「曜日区分」:図4で説明した設定情報の平日割合に応じて振分される区分である。上限を超えている場合は「平日メイン」であり、下限未満の場合は「土日メイン」であり、その他は「不問」である。
「時間区分」:図4で説明した設定情報の平日昼割合に応じて振分される区分である。上限を超えている場合は「昼メイン」であり、下限未満の場合は「夜メイン」であり、その他は「不問」である。
「第1振分」:後述する第1客層振分処理により振分される区分である。
「第2振分」:後述する第2客層振分処理により振分される区分である。
「新規来店日」:最初の来店日である。図5で説明した来店履歴の最先レコード(日付が最新のレコード)に対応する日である。
【0037】
管理装置5は、上記したように車両画像を画像解析して車両番号を特定すると、車両の入庫又は出庫を判定し、その車両の入庫又は出庫を判定した判定結果に基づいて図5で説明した来店履歴を更新する。即ち、管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていなければ、車両が入庫したと判定し、新規レコードを作成し、日付、種別、入庫時刻及び入庫区分を記憶し、更に来店数分析を記憶することで、来店履歴を更新する。来店数分析は当日から図4で説明した設定情報の来店数用分析日数(図4では「30日」を例示している)分遡った日を起算日として入庫を特定した日数を来店数として特定し、その来店数が来店数区分の何れに属するかにより来店数区分を特定する。
【0038】
一方、管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていれば、車両が出庫したと判定し、出庫時刻及び駐車時間を記憶し、更に客層分析を記憶することで、来店履歴を更新する。客層分析は当日から図4で説明した設定情報の客層用分析日数(図4では「90日」を例示している)遡った日を起算日として平日割合等を特定し、それら平日割合等を特定した後に第1客層振分処理及び第2客層振分処理を行う。第1客層振分処理により振分けられた第1振分は遊技者の想定上の人物像を示し、第2客層振分処理により振分けられた第2振分は遊技者が主に遊技する時間帯を示し、これらは何れも遊技者の属性情報となる。管理装置5は、このように遊技者の属性情報を振分し、図7に示す来店状況分析帳票を例えば月次更新時等に作成する。尚、来店履歴におけるレコードは前回の来店日(最新レコード)が当日から図4で説明した設定情報の初回来店検知日数(図4では「180日」を例示している)分遡った日より以前となった場合に削除する。尚、客層分析日数により削除しても良いし、勿論、削除しなくても良い。
【0039】
図7及び図8は来店状況分析帳票の一例を示している。これら図7に示す来店状況分析帳票と図8に示す来店状況分析帳票とは連続した帳票であり、即ち、同一画面上に表示したり同一用紙に印字出力したりすることが可能な帳票である。尚、同一画面上に表示したり同一用紙に印字出力したりする際には、図8に示す最上段の項目及び期間の区分は省略される。
【0040】
来店状況分析帳票において、「平日平均」は種別が「平日」の営業日を対象とした各期間の日平均データであり、「土日平均」は種別が「土日」の営業日を対象とした各期間の日平均データであり、「期間平均」は全ての営業日を対象とした各期間の日平均データである。又、「期間合計」は該当期間における遊技場全体での期間合計である(売上のみ遊技者1人当たりの期間合計値である)。尚、以下も含め「該当期間」は「選択月」の全ての期間を示し、「各期間」は「平日平均」であれば該当期間のうち「平日」を対象日とした期間を示す。又、該当期間は月単位で選択し、月の初日(1日)〜最終日(31日等)とするが、集計日が最終日以前であれば集計日までを該当期間とする。又、これらの情報は月単位で記憶しており、比較月を指定すれば比較月との比較データを表示する。
【0041】
図7は、「稼動時間」、「滞留時間」、「来店人数」、「来店頻度」、「実客売上(粗利)」、「台売上(粗利)」、「実客粗利」、「台粗利」、「入替回数」、「新台合計」、「新規客数」、「常連客数」、「新規固着率」、「常連ロスト率」、「常連稼動貢献度」、「昼来店人数」、「夜来店人数」、「昼滞留時間」及び「夜滞留時間」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「稼動時間」:遊技機1の平均稼動時間である。「合計アウト÷設定アウト÷遊技機数÷日数」の計算式により算出する。
「滞留時間」:遊技者の平均滞留時間である。「合計駐車時間÷延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。
「来店人数」:平均の来店人数である。「合計アウト÷設定アウト÷日数÷滞留時間」の計算式により算出する。但し、期間累計は「期間平均の来店人数×総入庫数÷延べ入庫数×日数」の計算式により算出する「総来店人数」となる。
「来店頻度」:該当期間の遊技者の平均来店数である。「延べ入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する。
【0042】
「実客売上」:遊技者の平均売上額である。「合計売上額÷日数÷来店人数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「合計売上額÷日数÷来店人数×来店頻度」の計算式により算出する「遊技者1人あたりの合計売上額」となる。
「台売上」:遊技機1の平均売上額である。「合計売上額÷遊技機数÷日数」の計算式により算出する。
「実客粗利」:遊技者の平均粗利額である。「合計粗利額÷日数÷来店人数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「合計粗利額÷日数÷来店人数×来店頻度」の計算式により算出する「遊技者1人あたりの合計粗利額」となる。
「台粗利」:遊技機1の平均粗利額である。「合計粗利額÷遊技機数÷日数」の計算式により算出する。
「入替回数」:該当期間の遊技機1の入替日数、即ち、図3にて入替数に数値が入力された日数である。
「新台合計」:該当期間に入替した遊技機1の台数である。
【0043】
「新規客数」:平均新規遊技者数である。「来店人数×新規入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「総来店人数×新規入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する新規遊技者数の合計となる。
「常連客数」:平均常連遊技者数である。「来店人数×常連延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「総来店人数×常連総入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する常連遊技者数の合計となる。
「新規固着率」:該当期間に来店した新規遊技者のうち2回以上来店した遊技者の割合である。「来店数2回以上の新規入庫数÷新規入庫数」の計算式により算出する。
「常連ロスト率」:該当期間の前期間(前月)の常連遊技者のうち該当期間非来店の遊技者の割合である。「前月常連総入庫数(当月非来店)÷前月常連総入庫数」の計算式により算出する。
「常連稼動貢献度」:総稼動に占める常連遊技者による稼動の割合である。「常連の来店人数×常連の滞留時間×常連の来店頻度÷合計アウト×設定アウト」の計算式により算出する。
【0044】
「昼来店人数」:営業分岐時刻以前に来店した1日あたりの平均遊技者数である。「来店人数×昼延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。
「夜来店人数」:営業分岐時刻以後に来店した1日あたりの平均遊技者数である。「来店人数×夜延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。
「昼滞留時間」:営業分岐時刻以前に来店した遊技者1人あたりの平均滞留時間である。「昼合計駐車時間÷昼延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。
「夜滞留時間」:営業分岐時刻以後に来店した遊技者1人あたりの平均滞留時間である。「夜合計駐車時間÷夜延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。
【0045】
これらの項目においては比較対象である比較月との差分を同時に出力し、選択月の数値が比較月の数値よりも増加していれば「+」を付加して出力し、選択月の数値が比較月の数値よりも減少していれば「−」を付加して出力する。尚、カラー表示により出力可能な構成であれば、選択月の数値が比較月の数値よりも増加していれば数値を例えば青色出力し、選択月の数値が比較月の数値よりも減少していれば数値を例えば赤色出力する等し、増減(プラスマイナス)を識別可能に出力するようにしても良い。
【0046】
又、上記した来店状況分析帳票における各項目を算出するのに使用する語句の意味は次の通りである。
「合計アウト(売上、粗利)」:図3で説明した遊技情報集計の日付及び種別を参照し、各期間の対象営業日におけるアウト等の遊技情報の合計値である。
「設定アウト」:所定時間(1分)に使用すると想定されるアウト(100)の設定値である。設定値は別途入力する。
「合計駐車時間」:図5で説明した来店履歴の日付及び種別を参照し、各期間の対象営業日における駐車時間合計である。
「延べ入庫数」:各期間の延べ入庫数である(「延べ」とは同一車両の入庫も複数カウントすることを意味する)。
「総入庫数」:各期間において入庫した車両数である(「総」とは同一車両の入庫は1回のみカウントすることを意味する)。
「新規入庫数」:図5で説明した来店履歴の最先レコードの日付が各期間に属する車両数で、そのうち該当期間に2回以上入庫した車両数が「来店数2回以上の新規入庫数」である。
「常連総入庫数」:図5で説明した来店履歴のうち該当期間の何れかの営業日にて「来店数区分」が「1」である車両(以下、常連車両)であって各期間に入庫した車両数である。
【0047】
「常連の来店人数」:「来店人数×常連延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。尚、「常連延べ入庫数」は該当期間における常連車両の延べ入庫数である。
「常連の滞留時間」:「常連合計駐車時間÷常連延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。尚、「常連合計駐車時間」は該当期間における常連車両の駐車時間合計である。
「常連の来店頻度」:「常連延べ入庫数÷常連総入庫数」の計算式により算出する。
「前月常連総入庫数」:前月(本実施形態であれば該当期間が4月なので3月)に常連車両として入庫した車両数のうち該当期間に入庫しなかった車両数である。
「昼延べ入庫数」:各期間の「入庫区分」が「昼」の延べ入庫数である。
「夜延べ入庫数」:各期間の「入庫区分」が「夜」の延べ入庫数である。
「昼合計駐車時間」は各期間の「入庫区分」が「昼」の合計駐車時間である。
「夜合計駐車時間」は各期間の「入庫区分」が「夜」の合計駐車時間である。
【0048】
又、該当期間において図4で説明した設定情報の来店数区分の「区分1」に1度でもなった場合に常連車両と特定し、その全てのレコードを常連として抽出対象としたが、該当期間ではなく各期間を対象期間として常連車両を特定しても良いし、延べ入庫数や滞留時間を抽出する際にレコード毎の来店数区分を参照し、その来店数区分が「区分1」であるレコードのみを抽出対象としても良い。勿論、対象期間の全てのレコードが「区分1」である場合に常連車両を特定したり、その常連車両を「本常連車両」と特定したりする一方、対象期間にその他の区分から「区分1」になった車両を「新常連車両」等として常連車両の中で区分けする等しても良い。
【0049】
図8は、「客動向詳細」をグラフで表した図であり、図5の「第1振分」に対応した「客層別内訳」、同じく「来店数分析」の「区分」に対応した「来店数別内訳」及び対象期間における平均の「駐車時間」から「店内移動時間」を差引いた「平均滞留時間」に対応した「滞留時間別内訳」について、それぞれ遊技者を区分けした上で、その来店人数を棒グラフにより表し、平均滞留時間又は来店頻度を折れ線グラフにより表している。尚、遊技者の区分けや、滞留時間、来店頻度等は上記した常連を例えば「会社員」等に置き換え、同様の手法にて特定している。この他に図5の「第2振分」により遊技者を区分けしても良い。
【0050】
次に、上記した構成の作用について、図9乃至図11を参照して説明する。図9乃至図11は管理装置5が本発明に関連して行う車両番号特定処理、第1客層振分処理及び第2客層振分処理を示している。管理装置5は図示しないメイン処理を実行中にあるときに
車両番号特定処理を周期的に移行し、車両番号特定処理を実行する過程で第1客層振分処理及び第2客層振分処理に移行する。以下、これらの処理について順次説明する。
【0051】
(1)車両番号特定処理
管理装置5は、車両番号特定処理を開始すると、カメラ20から車両画像を受信したか否かを判定する(A1)。ここで、管理装置5は、カメラ20から車両画像を受信していないと判定すると(A1:NO)、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0052】
一方、管理装置5は、カメラ20から車両画像を受信したと判定すると(A1:YES)、その受信した車両画像を所定の画像解析プログラムに基づいて画像解析することで車両番号を特定し(A2)、図5で説明した来店履歴に基づいて入庫であるか出庫であるかを判定する(A3)。
【0053】
管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていないと判定し、車両が入庫したと判定すると、新規レコードを作成し(A4)、日付、種別、入庫時刻及び入庫区分を記憶し(A5)、更に上記した手順にしたがって来店数分析を特定して記憶し、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0054】
一方、管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていないと判定し、車両が出庫したと判定すると、出庫時刻及び駐車時間を記憶し(A7)、上記した手順にしたがって客層分析における第1振分及び第2振分以外の項目(平日割合等)を特定して記憶する(A8)。次いで、管理装置5は、後述する第1客層振分処理を行い(A9)、更に後述する第2客層振分処理を行い(A10)、第1客層振分処理を行って特定した第1振分及び第2客層振分処理を行って特定した第2振分を記憶する(A11)。そして、管理装置5は、該当する車両番号の車両番号記憶領域を更新し、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0055】
(2)第1客層振分処理
管理装置5は、車両番号特定処理から第1客層振分処理に移行すると(A9)、来店数が図4で説明した設定情報の分岐来店数を超えているか否かを判定し(B1)、来店数が分岐来店数を超えていると判定すると(B1:YES)、平日割合が下限未満であるか否かを判定し(B2)、平日割合が下限未満であると判定すると(B2:YES)、第1客層の区分として「会社員」に振分け(B3)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0056】
又、管理装置5は、平日割合が下限未満でないと判定すると(B2:NO)、平日昼割合が下限未満であるか否かを判定し(B4)、平日昼割合が下限未満であると判定すると(B4:YES)、この場合も、第1客層の区分として「会社員」に振分け(B3)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。又、管理装置5は、平日昼割合が下限未満でないと判定すると(B4:NO)、滞留時間が図4で説明した設定情報の分岐時間を越えているか否かを判定し(B5)、滞留時間が分岐時間を越えていると判定すると(B5:YES)、第1客層の区分として「マニア」に振分け(B6)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0057】
又、管理装置5は、滞留時間が分岐時間を越えていないと判定すると(B5:NO)、平日割合が上限を越えているか否かを判定し(B7)、平日割合が上限を越えていると判定すると(B7:YES)、第1客層の区分として「主婦」に振分け(B8)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。又、管理装置5は、平日割合が上限を越えていないと判定すると(B7:NO)、平日昼割合が上限を越えているか否かを判定し(B9)、平日昼割合が上限を越えていると判定すると(B9:YES)、第1客層の区分として「高齢者」に振分け(B10)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。又、管理装置5は、平日昼割合が上限を越えていないと判定すると(B9:NO)、第1客層の区分として「その他」に振分け(B11)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。尚、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えていないと判定すると(B1:NO)、この場合も第1客層の区分として「その他」に振分け(B11)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0058】
即ち、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えている遊技者について、平日割合、平日昼割合及び滞留時間がどの程度であるかを判定することで、第1客層の区分として「会社員」、「マニア」、「主婦」、「高齢者」及び「その他」の何れかに振分ける。
【0059】
(3)第2客層振分処理
管理装置5は、車両番号特定処理から第2客層振分処理に移行すると(A10)、来店数が分岐来店数を超えているか否かを判定し(C1)、来店数が分岐来店数を超えていると判定すると(C1:YES)、平日割合が下限未満であるか否かを判定し(C2)、平日割合が下限未満であると判定すると(C2:YES)、第2客層の区分として「土日」に振分け(C3)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0060】
又、管理装置5は、平日割合が下限未満でないと判定すると(C2:NO)、平日割合が上限を超えているか否かを判定し(C4)、平日割合が上限を超えていると判定すると(C4:YES)、平日昼割合が上限を超えているか否かを判定し(C5)、平日昼割合が上限を超えていると判定すると(C5:YES)、第2客層の区分として「平日昼」に振分け(C6)、一方、平日昼割合が上限を超えていないと判定すると(C5:NO)、第2客層の区分として「平日夜」に振分け(C7)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0061】
又、管理装置5は、平日割合が上限を超えていないと判定すると(C4:NO)、平日昼割合が下限未満であるか否かを判定し(C8)、平日昼割合が下限未満であると判定すると(C8:YES)、第2客層の区分として「平日夜土日」に振分け(C9)、一方、平日昼割合が下限未満でないと判定すると(C8:NO)、第2客層の区分として「その他」に振分け(C10)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。尚、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えていないと判定すると(C1:NO)、この場合も第2客層の区分として「その他」に振分け(C10)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0062】
即ち、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えている遊技者について、平日割合及び平日昼割合がどの程度であるかを判定することで、第2客層の区分として「土日」、「平日昼」、「平日夜」、「平日夜土日」及び「その他」の何れかに振分ける。
【0063】
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
遊技場に来店した車両の車両番号を特定し、遊技者の想定上の人物像(会社員、マニア、主婦、高齢者等の何れであるか)や遊技者が主に遊技する時間帯(土日、平日昼、平日夜、平日夜土日等の何れかであるか)を遊技者の属性情報として管理するようにしたので、遊技者に会員申込用紙を提出させたり会員カードを受付けさせたりする必要がなく、遊技者の属性情報に対応付けられた遊技情報をマーケティング情報として管理することができ、遊技者の中に会員申込用紙の提出や会員カードの受付等を鬱陶しいと感じる遊技者がいる場合であっても、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを適切に対応付けることができる。
【0064】
又、遊技者が例えば会社に勤務する等の特定の時間帯に遊技することが困難な会社員に区分される遊技者である場合でも、平日昼の時間帯の来店頻度が低い車両を特定の時間帯に遊技することが困難である遊技者の車両として特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するようにしたので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0065】
又、遊技者が時間を気にすることなく遊技に没頭して他の遊技者に比較して遊技時間が長い所謂マニアに区分される遊技者である場合でも、車両の駐車時間に対応した滞留時間を当該車両に対応する遊技者の遊技時間として想定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するようにしたので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0066】
又、遊技者が他の遊技者に比較して来店頻度の高い所謂常連に区分される遊技者である場合でも、車両の来店数に基づいて遊技者を特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するようにしたので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0067】
又、遊技者が車両に乗車して来店する場合に、複数の遊技者が同乗して来店する場合があり、来店した車両数と実際に来店した遊技者数とが必ずしも一致しない場合があるが、車両に対応する平均滞留時間を遊技者1人の平均遊技時間と見做し、全遊技時間を分析対象となる全車両についての平均滞留時間にて除して遊技場に来店した遊技者数を特定するようにしたので、実際に来店した遊技者数をカウントしなくとも、遊技者数を適切に特定することができ、又、遊技者数を把握した属性の車両の割合から、その属性の遊技者数をも特定することができ、マーケティング情報を適切に管理することができる。
【0068】
更に、遊技場にとって把握したいマーケティング情報の一つとして、全ての稼動に占める遊技者の属性に応じた稼動状況、即ち、どの属性の遊技者により遊技場の稼動が支えられているかの情報を稼動貢献度として管理するようにしたので、稼動状況に応じた稼動貢献度を実際の遊技者数をカウントすることなく来店した遊技者数を考慮した上で把握することができる。
【0069】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
遊技場の駐車場における車両の出入口は入口専用と出口専用とに分離されている構成であっても良く、それら別々にカメラが設置されていても良い。
図7及び図8で説明した来店状況分析帳票において、選択期間を月単位としたが、選択期間を週単位、日単位又は時間帯単位としても良い。勿論、図7及び図8で説明した項目以外の項目を採用したどのような帳票を作成しても良い。又、来店状況分析帳票を作成するタイミングとしては、更新時以外に例えば集計操作に応じて作成する等どのようなタイミングで作成しても良い。
【0070】
駐車時間から店内移動時間を差引いた時間を滞留時間としたが、駐車時間をそのまま滞留時間としても良い。
遊技者が遊技場内で休憩する時間等を考慮し、遊技者が遊技場内で休憩する頻度に応じて滞留時間に「1」未満の係数(遊技開始から遊技終了までのうち休憩時間を除いた実遊技割合)を乗じた値を滞留時間としても良い。
図7及び図8で説明した来店状況分析帳票の客動向詳細にて客層毎の車両数を特定した上で、その遊技者数(来店人数)を出力したが、客層毎の車両数を出力したり、全体に対する属性の遊技者数の割合や車両数の割合を出力したりしても良い。又、その属性に属しない遊技者数や車両数に対するその属性の遊技者数や車両数の割合を特定した上で、その遊技者数や車両数を出力したり、その割合を出力したりしても良い。
遊技時間をアウトから特定したが、アウト信号が継続して出力された期間を遊技時間として特定しても良い。
常連客数、常連稼動貢献度、前月常連総入庫数について常連を対象としたが、図8以外にも同様の処理により、会社員等の他の属性遊技者を対象としても良い。
【0071】
図4について、例えば平日割合を全来店数に対する平日来店数の割合を対象として設定値を設定したが、休日来店数に対する平日来店数の割合を対象とし、例えば上限400%
等と設定して属性情報を特定する等しても良い。勿論、平日昼割合等についても同様である。
図3で説明した遊技情報集計の種別とは別途新台入替や各種イベントについての種別を設定し、それらイベントの種別毎に客動向詳細等の客層管理を行っても良い。
数値等は例示であり、どのような数値や項目を採用しても良い。
対象となる遊技機は他にスロットマシン等であっても良く、遊技媒体はメダル等であっても良い。
管理装置が行う本発明に関連する処理の一部を中継装置やカメラ又は他の管理装置等が行う構成としても良い。
【符号の説明】
【0072】
図面中、1は遊技機、5は管理装置(車両番号特定手段、入退場判定手段、来店状況特定手段、来店状況管理手段、設定手段、属性情報特定手段、遊技情報特定手段、来店属性特定手段、遊技属性管理手段、遊技時間特定手段、来店者数算出手段)、20はカメラ(撮像手段)である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技者の属性情報と遊技情報とを対応付ける遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場において、遊技者の属性情報を対応付けた会員カードを遊技者に配布し、遊技者が遊技する際に会員カードを受付け、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを対応付けることで、マーケティング情報を管理して営業上の指標とする構成が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2741488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この場合、会員カードを配布する際に遊技者が自らの属性情報を記入した会員申込用紙を提出し、その会員申込用紙に記入された属性情報を管理装置に入力することで会員カードと属性情報とを対応付けることが可能である。従来のシステムでは、上記したように会員カードと属性情報とが対応付けられるので、遊技者に会員申込用紙を提出させたり会員カードを受付けさせたりする必要があるが、遊技者の中にはそれらの行為を鬱陶しく感じる遊技者が多数存在する。そのため、来店した遊技者のうち極めて少数の遊技者しか遊技者の属性情報と遊技情報とを対応付けることができないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技者の中に会員申込用紙の提出や会員カードの受付等を鬱陶しいと感じる遊技者がいる場合であっても、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを適切に対応付けることを可能とする遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、遊技場の駐車場を出入する車両に付された当該車両を識別可能な車両番号を特定可能な車両画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された車両画像により車両番号を特定する車両番号特定手段と、前記車両番号特定手段により車両番号が特定された車両が駐車場に入場したのか駐車場から退場したのかを判定する入退場判定手段と、前記入退場判定手段による判定結果により当該判定対象となった車両の来店状況を特定する来店状況特定手段と、前記来店状況特定手段により特定される来店状況により車両番号毎に対応する車両の来店状況を管理する来店状況管理手段と、前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況に対する設定値を設定する設定手段と、前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況と前記設定手段により設定される設定値とを比較して車両の属性情報を特定する属性情報特定手段と、遊技機側から出力される遊技情報を特定可能な遊技信号により遊技情報を特定する遊技情報特定手段と、前記属性情報特定手段により属性情報が特定された車両を当該属性情報によりグループ化し、そのグループ単位で車両又は対応する遊技者の来店状況を示す属性来店状況を特定する来店属性特定手段と、前記来店属性特定手段により特定された属性来店状況と前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報とを対応付けて管理する遊技属性管理手段と、を備えたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記設定手段は、第1属性となる遊技者にとっての平日及び休日を特定可能な休日設定と、その平日において遊技場への来店が可能となる分岐時刻を示す分岐時刻設定とを設定する一方、前記設定値として遊技者毎の全来店数又は休日の来店数に対する平日の来店数の割合を示す平日割合の閾値を示す平日割合設定と、遊技者毎の平日における全来店数又は平日における前記分岐時刻以降の来店数である平日夜来店数に対する平日における前記分岐時刻以前の来店数である平日昼来店数の割合を示す平日昼割合の閾値を示す平日昼割合設定とを設定し、前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段により入場判定された場合に、その判定時刻を入場時刻として特定する一方、当該営業日が前記休日設定により特定される平日及び休日の何れに属するのかを判定する来店日判定を行うと共に、当該来店日判定及び前記入場時刻により当該来店が前記平日昼来店であるのか否かを判定する分岐時刻判定を行うことで前記車両の来店状況を特定し、前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記来店日判定に基づく前記平日割合及び前記分岐時刻判定に基づく前記平日昼割合を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、前記属性情報特定手段は、前記来店状況管理手段により管理される前記平日割合が前記平日割合設定よりも低い車両又は前記平日昼割合が前記平日昼割合設定よりも低い車両を前記第1属性となる遊技者に対応する車両である第1属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第1属性車両以外の車両の来店数に対する前記第1属性車両の来店数の割合と前記第1属性車両の来店数との少なくとも一方である第1属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定するところに特徴を有する。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段による退場判定時刻を退場時刻として特定し、前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記入場時刻から前記退場時刻までの期間である駐車時間に対応する滞留時間の来店平均である平均滞留時間を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、前記設定手段は、前記設定値として前記平均滞留時間についての閾値を示す滞留時間設定を設定し、前記属性情報特定手段は、前記平均滞留時間が前記滞留時間設定よりも長い車両を第2属性となる遊技者に対応する車両である第2属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第2属性車両以外の車両の来店数に対する前記第2属性車両の来店数の割合と前記第2属性車両の来店数との少なくとも一方である第2属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定するところに特徴を有する。
【0009】
請求項4に記載した発明は、前記来店状況管理手段は、車両番号毎に所定期間の来店数を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、前記設定手段は、前記設定値として前記所定期間の来店数についての閾値を示す来店数設定を設定し、前記属性情報特定手段は、前記所定期間の来店数が前記来店数設定よりも多い車両を第3属性となる遊技者に対応する車両である第3属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第3属性車両以外の車両の来店数に対する前記第3属性車両の来店数の割合と前記第3属性車両の来店数との少なくとも一方である第3属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定するところに特徴を有する。
【0010】
請求項5に記載した発明は、遊技者が遊技した時間を示す遊技時間を特定可能な遊技信号を受信し、その遊技信号により遊技場の分析対象遊技機全ての延べ遊技時間である全遊技時間を特定する遊技時間特定手段と、前記遊技時間特定手段により特定される全遊技時間を分析対象となる全車両についての前記平均滞留時間にて除して遊技場への来店者数を算出する来店者数算出手段と、を備え、前記来店属性特定手段は、前記第1属性、前記第2属性及び前記第3属性の少なくとも一つを対象属性とし、分析対象となる全車両の来店数に対する前記対象属性に対応する車両である対象属性車両の来店数の割合と前記来店者数算出手段により特定された来店者数とを乗じて対象属性の遊技者の来店数を特定するところに特徴を有する。
【0011】
請求項6に記載した発明は、前記遊技時間特定手段は、所定の分析対象期間における前記全遊技時間を特定し、前記来店状況管理手段は、前記対象属性車両をグループ化し、前記分析対象期間における当該グループの前記平均滞留時間と、当該グループにおける延べ来店車両数を来店した車両数にて除した来店頻度とを管理し、前記来店属性特定手段は、前記分析対象期間における前記対象属性の遊技者の来店数を特定する一方、前記分析対象期間における全遊技時間に対する前記対象属性の遊技者の来店数と前記グループの前記平均滞留時間と、その来店頻度とを乗じた値の割合を当該対象属性の前記分析対象期間における遊技者の稼動貢献度として特定するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載した発明によれば、車両番号により車両又は遊技者の属性情報を管理するので、遊技者に会員申込用紙を提出させたり会員カードを受付けさせたりする必要がなく、遊技者の属性情報に対応付けられた遊技情報をマーケティング情報として管理することができる。これにより、遊技者の中に会員申込用紙の提出や会員カードの受付等を鬱陶しいと感じる遊技者がいる場合であっても、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを適切に対応付けることができる。
【0013】
請求項2に記載した発明によれば、遊技者の中には会社に勤務する等の特定の時間帯に遊技することが困難である遊技者(会社員)がいると想定され、即ち、その遊技者にとっての平日昼は遊技することが困難であるが、平日昼の時間帯の来店頻度が低い車両を特定の時間帯に遊技することが困難である遊技者の車両として特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0014】
請求項3に記載した発明によれば、遊技者の中には時間を気にすることなく遊技に没頭し、他の遊技者に比較して遊技時間が長く、遊技場の稼動貢献度が高い遊技者(マニア)がいると想定されるが、車両の駐車時間に対応した滞留時間を当該車両に対応する遊技者の遊技時間として想定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0015】
請求項4に記載した発明によれば、遊技者の中には他の遊技者に比較して来店頻度の高い遊技者(常連)がいると想定されるが、車両の来店数に基づいて当該遊技者を特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0016】
請求項5に記載した発明によれば、遊技者が車両に乗車して来店する場合に、遊技者が1人だけで来店するのではなく、複数の遊技者が同乗して来店する場合があり、即ち、来店した車両数と実際に来店した遊技者数とが必ずしも一致しない場合があるが、車両に対応する平均滞留時間を遊技者1人の平均遊技時間と見做し、全遊技時間を分析対象となる全車両についての平均滞留時間にて除して遊技場に来店した遊技者数を特定するので、実際に来店した遊技者数をカウントしなくとも、遊技者数を適切に特定することができ、又、遊技者数を把握した属性の車両の割合から、その属性の遊技者数をも特定することができ、マーケティング情報を適切に管理することができる。
【0017】
請求項6に記載した発明によれば、遊技場にとって把握したいマーケティング情報の一つとして、全ての稼動に占める遊技者の属性に応じた稼動状況、即ち、どの属性の遊技者により遊技場の稼動が支えられているかの情報があるが、その値を稼動貢献度として管理するので、稼動状況に応じた稼動貢献度を実際の遊技者数をカウントすることなく来店した遊技者数を考慮した上で把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
【図2】車両画像を示す図
【図3】遊技情報集計を示す図
【図4】設定情報を示す図
【図5】来店履歴を示す図
【図6】車両番号記憶領域を示す図
【図7】来店状況分析帳票を示す図(その1)
【図8】来店状況分析帳票を示す図(その2)
【図9】車両番号特定処理を示すフローチャート
【図10】第1客層振分処理を示すフローチャート
【図11】第2客層振分処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、全体構成を示す概略図である。遊技場にはパチンコ遊技機(以下、遊技機と称する)1に対応して貸出装置2が設置されており、2台の遊技機1及び2台の貸出装置2は中継装置3に接続されている。中継装置3はLAN4を介して例えば管理室に設置されている管理装置5に接続されている。管理装置5は、遊技機1側(遊技機1及び貸出装置2)から出力された遊技信号を中継装置3を介して受信する。尚、図1では省略しているが、数100台の遊技機1が管理装置5の管理対象となる。
【0020】
遊技機1は、所謂デジパチとしての周知の構成を有し、払出された遊技玉を受ける上部玉受皿6、上部玉受皿6から溢れた玉又は図示しないレバー操作により上部玉受皿6から導かれた玉を受ける下部玉受皿7、上部玉受皿6の玉を盤面に発射するためのハンドル8等が設けられている。又、遊技機1の盤面には、普図(普通図柄)入賞口9、第1始動口10、第2始動口11、第1始動口10又は第2始動口11への入賞に応じて表示図柄が変動する液晶表示部12、液晶表示部12に表示された図柄が大当たり図柄の場合に発生する大当たり時に開放する大入賞口13等が設けられている。
【0021】
貸出装置2は、遊技者が貨幣を投入するための貨幣投入口14、遊技情報や残高や獲得玉等の各種情報を表示する表示機能及び遊技者からの操作入力を受付ける入力受付機能を有するタッチパネル式の液晶表示部15、遊技者が会員カードを挿入するためのカード挿入口16、遊技者がカード挿入口16に挿入されている会員カードを排出させるために操作する排出釦17等が設けられている。
【0022】
又、遊技機1の上部玉受皿6よりやや上方の位置に玉払出口18が設けられていると共に、玉払出口18を覆うように払出ノズル19が設けられており、玉払出口18から払出された遊技玉は払出ノズル19を経由して上部玉受皿6に供給される。尚、上記したカード挿入口16の奥には予め所定枚数(例えば5枚)のカードを収納可能な収納部(ストッカ)が設けられている。
【0023】
遊技機1側からは次に示す遊技信号が出力される。
「アウト信号」:使用玉を回収するアウトBOXから出力される使用媒体数(アウト)を特定可能な信号である。回収(使用、打込)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号であっても良い。
「セーフ信号」:遊技機1から出力される払出媒体数(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。
「スタート信号」:遊技機1から出力される図柄変動数(役物作動数、スタート)を特定可能な信号である。第1始動口10又は第2始動口11への入賞により変動(動作)する液晶表示部11(役物)における図柄変動(役物作動、スタート処理)1回につき1パルスが出力されるので、「スタート信号数×1」をスタートとして特定する。尚、第1始動口10又は第2始動口11への入賞に応じて出力される始動入賞信号をスタート信号としても良い。
【0024】
「大当たり信号」:遊技機1から出力される大当たりを特定可能な信号である。大当たり中にレベル出力される状態信号であるので、大当たり信号受信中を大当たり中として特定する。
「特別状態信号」:遊技機1から出力される特別状態を特定可能な信号である。大当たり確率が向上する確変中等の大当たりを通常状態よりも発生させ易い状態である特別状態中にレベル出力される状態信号(確変信号)であるので、特別状態信号の受信中を特別状態中として特定する。尚、第1始動口10又は第2始動口11への入賞率が向上する時短中にレベル出力される状態信号(時短信号)であっても良い。
「売上信号」:貸出装置2から出力される売上情報(売上玉数、売上額)を特定可能な信号である。遊技者に対する貸出玉25玉毎に1パルスが出力されるので、売上信号数×25を売上玉数として特定し、売上玉数×貸出単価を売上額として特定する。
【0025】
管理装置5は、CPUからなる制御部(本発明でいう車両番号特定手段、入退場判定手段、来店状況特定手段、来店状況管理手段、設定手段、属性情報特定手段、遊技情報特定手段、来店属性特定手段、遊技属性管理手段、遊技時間特定手段、来店者数算出手段)、HDD、RAM及びROM等からなる記憶部、I/Fからなる送受信部、モニタやプリンタ等からなる出力部及びキーボードやマウス等からなる操作部を備え、遊技機1側から出力された遊技信号を受信することに基づいて遊技情報を特定する。
【0026】
遊技場には遊技者が車両を利用して遊技場に来店する際に車両を駐車するための駐車場が設けられている。車両を利用する遊技者は、来店する際には車両を駐車場に駐車した後に遊技場に入り、退店する際には遊技場から出た後に駐車場に駐車してある車両に乗込んで駐車場から出て行く。駐車場における車両の出入口にはカメラ20(本発明でいう撮像手段)が設置されており、カメラ20はLAN4を介して管理装置5に接続されている。
【0027】
カメラ20は、遊技場の駐車場に対して出入する車両を例えば駐車券を発行又は受付する等してゲートを開放することで検知した場合は、図2に示すように、車体に取付けられているナンバープレートを撮像することで駐車場に対して出入する車両の車両番号(登録番号)を特定可能な車両画像を取得し、その取得した車両画像を管理装置5に送信する。
【0028】
管理装置5は、カメラ20から送信された車両画像を受信すると、その受信した車両画像を所定の画像解析プログラムに基づいて画像解析することで車両番号を特定する。尚、カメラ20は、駐車場に対して出入する車両の車両番号を特定可能な車両画像を取得可能であれば、どのような設置形態であっても良い。即ち、本実施形態の図1に示すように、撮像方向が駐車場の内部から外部に向かう方向に固定されているカメラ20が1台だけ設置されている場合であれば、車両が駐車場に入場する場合には、図2(a)に示すように、車体前側に取付けられているナンバープレートを撮像することで車両番号を特定可能な車両画像を取得し、車両が駐車場から退場する場合には、図2(b)に示すように、車体後側に取付けられているナンバープレートを撮像することで車両番号を特定可能な車両画像を取得する。
【0029】
さて、管理装置5は、遊技機1側から出力された遊技信号に基づいて遊技情報を特定する機能の一つとして、遊技機1毎に集計した遊技情報(アウト、セーフ及び売上等)を遊技場全体で集計し、営業日毎の遊技場全体での遊技情報を平日又は土日の区分と入替の有無等の操作入力情報とを対応付けて管理し、図3に示す遊技情報集計を記憶保持する。遊技情報集計は、「種別」、「入替数」、「遊技機数」、「アウト」、「売上額」及び「粗利額」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「種別」:平日又は土日を設定する。「平日」は会社員に振分られる遊技者が勤務先にて労働する日である所謂ウイークデイを想定しており、「土日」はその遊技者の休日を想定している。
「入替数」:新台入替を行った場合に当該入替した遊技機の台数を入力(別途、設定入力する等)して特定する。入替を行っていなければ「−」である。
【0030】
「遊技機数」:遊技場全体の遊技機の台数を入力して特定する。
「アウト」:アウトBOXから出力されるアウト信号に基づいて特定する。
「売上額」:貸出装置2から出力される売上信号に基づいて特定する。
「粗利額」:周知の「売上額−景品玉数×交換単価」の計算式により算出する。尚、景品玉数は「売上玉数+セーフ−アウト」の計算式により算出する値でも良いし、計数玉数でも良い。
【0031】
尚、図3で説明した遊技情報集計は後述する図7及び図8に示す来店状況分析帳票を作成するのに必要な遊技情報のみを集計対象として示しているが、勿論、来店状況分析帳票とは関係ない他の周知の遊技情報も集計対象である。
【0032】
又、管理装置5は、図4に示す設定情報を記憶保持している。設定情報は、「締め時刻」、「来店数用分析日数」、「客層用分析日数」、「初回来店検知日数」、「店内移動時間」、「分岐時刻」、「分岐来店数」、「平日割合」、「平日昼割合」、「分岐時間」、「来店数区分」及び「滞留時間区分」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「締め時刻」:駐車時間の特定対象とする最終時刻である。設定時刻以降は駐車時間の特定対象としない。
「来店数用分析日数」:来店数の分析対象とする期間である。振分時点から設定日数遡った日を起点として来店数をカウントする。
「客層用分析日数」:客層の分析対象とする期間である。振分時点から設定日数遡った日を起点として来店状況を集計し、その集計結果により客層を振分ける。
【0033】
「初回来店検知日数」:新規来店として扱う来店間隔である。設定日数以上の来店間隔が開いた場合には初回来店とする。
「店内移動時間」:遊技者が車両から降りて遊技を開始するまで及び遊技を終了して車両に乗込むまでを想定した時間である。車両の入庫時刻から出庫時刻までの時間である駐車時間から設定値を差引した時間が滞留時間となる。
「分岐時刻」:昼夜の振分時刻である。来店時刻(入庫時刻)が設定時刻以前か否かにより昼来店とするか夜来店とするかを振分ける。客層振分及び集計に使用する。会社員が平日に退勤する時刻や主婦が夕食の準備を開始する時刻等を想定して設定する。
「分岐来店数」:客層を振分けるための最低来店数である。尚、客層用分析日数間の来店数が設定値以下の客層は「その他」に振分ける。
【0034】
「平日割合」:客層振分時の「平日来店数÷全来店数」に対する設定値である。上限を越えている場合は「平日メイン客」とし、下限未満の場合は「土日祝メイン客」とし、上限以下で且つ下限以上の場合は「曜日不問客」とする。
「平日昼割合」:「平日メイン客」及び「曜日不問客」についての客層振分時の「平日昼来店日数÷平日来店数」に対する設定値である。上限を越えている場合は「平日昼メイン客」とし、下限未満の場合は「平日夜メイン客」とし、上限以下で且つ下限以上の場合は「平日時間不問客」とする。
「分岐時間」:客層振分時の平均平日昼駐車に対する設定値である。客層分析期間の平均滞留時間が設定値未満の場合は「滞留時間=短」とし、設定値以上の場合は「滞留時間=長」とする。
「来店数区分」:来店数の振分基準であり、4段階に振分ける。
「滞留時間区分」:滞留時間の振分基準であり、4段階に振分ける。
【0035】
更に、管理装置5は、図5に示す車両毎の来店履歴及び図6に示す車両番号記憶領域を記憶保持している。車両番号記憶領域は車両毎の来店履歴の最新情報を集計した情報である。来店履歴は、「入庫区分」及び「客層分析」の項目を含み、車両番号記憶領域は「新規来店日」及び「客層分析」の項目を含み、「客層分析」は、「平日昼」、「平日夜」、「土日」、「平日計」、「来店数」、「平日割合」、「平日昼割合」、「平日昼駐車」、「曜日区分」、「時間区分」、「第1振分」及び「第2振分」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「入庫区分」:入庫時刻が図4で説明した設定情報の分岐時刻以前であれば「昼」であり、入庫時刻が分岐時刻以後であれば「夜」である。
「平日昼」:入庫時刻が分岐時刻以前の平日来店数である。
「平日夜」:入庫時刻が分岐時刻以後の平日来店数である。
「土日」:土日の来店数である。
「平日計」:平日来店数の合計であり、「平日昼+平日夜」の計算式により算出する。
「来店数」:来店数の合計であり、「平日昼+平日夜+土日」の計算式により算出する。尚、来店数分析と客層分析とでは起算日が異なるので、来店数分析における来店数と客層分析における来店数とが異なる場合もある。
【0036】
「平日割合」:来店数に対する平日来店数の割合である。「平日計÷来店数」の計算式により算出する。
「平日昼割合」:平日来店数に対する平日昼来店数の割合である。「平日昼÷平日計」の計算式により算出する。
「平日昼駐車」:平日昼の駐車時間の積算値(延べ駐車時間)を平日昼の値で除して得る平日昼来店1回あたりの平均駐車時間である。
「曜日区分」:図4で説明した設定情報の平日割合に応じて振分される区分である。上限を超えている場合は「平日メイン」であり、下限未満の場合は「土日メイン」であり、その他は「不問」である。
「時間区分」:図4で説明した設定情報の平日昼割合に応じて振分される区分である。上限を超えている場合は「昼メイン」であり、下限未満の場合は「夜メイン」であり、その他は「不問」である。
「第1振分」:後述する第1客層振分処理により振分される区分である。
「第2振分」:後述する第2客層振分処理により振分される区分である。
「新規来店日」:最初の来店日である。図5で説明した来店履歴の最先レコード(日付が最新のレコード)に対応する日である。
【0037】
管理装置5は、上記したように車両画像を画像解析して車両番号を特定すると、車両の入庫又は出庫を判定し、その車両の入庫又は出庫を判定した判定結果に基づいて図5で説明した来店履歴を更新する。即ち、管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていなければ、車両が入庫したと判定し、新規レコードを作成し、日付、種別、入庫時刻及び入庫区分を記憶し、更に来店数分析を記憶することで、来店履歴を更新する。来店数分析は当日から図4で説明した設定情報の来店数用分析日数(図4では「30日」を例示している)分遡った日を起算日として入庫を特定した日数を来店数として特定し、その来店数が来店数区分の何れに属するかにより来店数区分を特定する。
【0038】
一方、管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていれば、車両が出庫したと判定し、出庫時刻及び駐車時間を記憶し、更に客層分析を記憶することで、来店履歴を更新する。客層分析は当日から図4で説明した設定情報の客層用分析日数(図4では「90日」を例示している)遡った日を起算日として平日割合等を特定し、それら平日割合等を特定した後に第1客層振分処理及び第2客層振分処理を行う。第1客層振分処理により振分けられた第1振分は遊技者の想定上の人物像を示し、第2客層振分処理により振分けられた第2振分は遊技者が主に遊技する時間帯を示し、これらは何れも遊技者の属性情報となる。管理装置5は、このように遊技者の属性情報を振分し、図7に示す来店状況分析帳票を例えば月次更新時等に作成する。尚、来店履歴におけるレコードは前回の来店日(最新レコード)が当日から図4で説明した設定情報の初回来店検知日数(図4では「180日」を例示している)分遡った日より以前となった場合に削除する。尚、客層分析日数により削除しても良いし、勿論、削除しなくても良い。
【0039】
図7及び図8は来店状況分析帳票の一例を示している。これら図7に示す来店状況分析帳票と図8に示す来店状況分析帳票とは連続した帳票であり、即ち、同一画面上に表示したり同一用紙に印字出力したりすることが可能な帳票である。尚、同一画面上に表示したり同一用紙に印字出力したりする際には、図8に示す最上段の項目及び期間の区分は省略される。
【0040】
来店状況分析帳票において、「平日平均」は種別が「平日」の営業日を対象とした各期間の日平均データであり、「土日平均」は種別が「土日」の営業日を対象とした各期間の日平均データであり、「期間平均」は全ての営業日を対象とした各期間の日平均データである。又、「期間合計」は該当期間における遊技場全体での期間合計である(売上のみ遊技者1人当たりの期間合計値である)。尚、以下も含め「該当期間」は「選択月」の全ての期間を示し、「各期間」は「平日平均」であれば該当期間のうち「平日」を対象日とした期間を示す。又、該当期間は月単位で選択し、月の初日(1日)〜最終日(31日等)とするが、集計日が最終日以前であれば集計日までを該当期間とする。又、これらの情報は月単位で記憶しており、比較月を指定すれば比較月との比較データを表示する。
【0041】
図7は、「稼動時間」、「滞留時間」、「来店人数」、「来店頻度」、「実客売上(粗利)」、「台売上(粗利)」、「実客粗利」、「台粗利」、「入替回数」、「新台合計」、「新規客数」、「常連客数」、「新規固着率」、「常連ロスト率」、「常連稼動貢献度」、「昼来店人数」、「夜来店人数」、「昼滞留時間」及び「夜滞留時間」の項目を含み、それらの各項目の意味は次の通りである。
「稼動時間」:遊技機1の平均稼動時間である。「合計アウト÷設定アウト÷遊技機数÷日数」の計算式により算出する。
「滞留時間」:遊技者の平均滞留時間である。「合計駐車時間÷延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。
「来店人数」:平均の来店人数である。「合計アウト÷設定アウト÷日数÷滞留時間」の計算式により算出する。但し、期間累計は「期間平均の来店人数×総入庫数÷延べ入庫数×日数」の計算式により算出する「総来店人数」となる。
「来店頻度」:該当期間の遊技者の平均来店数である。「延べ入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する。
【0042】
「実客売上」:遊技者の平均売上額である。「合計売上額÷日数÷来店人数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「合計売上額÷日数÷来店人数×来店頻度」の計算式により算出する「遊技者1人あたりの合計売上額」となる。
「台売上」:遊技機1の平均売上額である。「合計売上額÷遊技機数÷日数」の計算式により算出する。
「実客粗利」:遊技者の平均粗利額である。「合計粗利額÷日数÷来店人数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「合計粗利額÷日数÷来店人数×来店頻度」の計算式により算出する「遊技者1人あたりの合計粗利額」となる。
「台粗利」:遊技機1の平均粗利額である。「合計粗利額÷遊技機数÷日数」の計算式により算出する。
「入替回数」:該当期間の遊技機1の入替日数、即ち、図3にて入替数に数値が入力された日数である。
「新台合計」:該当期間に入替した遊技機1の台数である。
【0043】
「新規客数」:平均新規遊技者数である。「来店人数×新規入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「総来店人数×新規入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する新規遊技者数の合計となる。
「常連客数」:平均常連遊技者数である。「来店人数×常連延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。但し、期間累計は「総来店人数×常連総入庫数÷総入庫数」の計算式により算出する常連遊技者数の合計となる。
「新規固着率」:該当期間に来店した新規遊技者のうち2回以上来店した遊技者の割合である。「来店数2回以上の新規入庫数÷新規入庫数」の計算式により算出する。
「常連ロスト率」:該当期間の前期間(前月)の常連遊技者のうち該当期間非来店の遊技者の割合である。「前月常連総入庫数(当月非来店)÷前月常連総入庫数」の計算式により算出する。
「常連稼動貢献度」:総稼動に占める常連遊技者による稼動の割合である。「常連の来店人数×常連の滞留時間×常連の来店頻度÷合計アウト×設定アウト」の計算式により算出する。
【0044】
「昼来店人数」:営業分岐時刻以前に来店した1日あたりの平均遊技者数である。「来店人数×昼延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。
「夜来店人数」:営業分岐時刻以後に来店した1日あたりの平均遊技者数である。「来店人数×夜延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。
「昼滞留時間」:営業分岐時刻以前に来店した遊技者1人あたりの平均滞留時間である。「昼合計駐車時間÷昼延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。
「夜滞留時間」:営業分岐時刻以後に来店した遊技者1人あたりの平均滞留時間である。「夜合計駐車時間÷夜延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。
【0045】
これらの項目においては比較対象である比較月との差分を同時に出力し、選択月の数値が比較月の数値よりも増加していれば「+」を付加して出力し、選択月の数値が比較月の数値よりも減少していれば「−」を付加して出力する。尚、カラー表示により出力可能な構成であれば、選択月の数値が比較月の数値よりも増加していれば数値を例えば青色出力し、選択月の数値が比較月の数値よりも減少していれば数値を例えば赤色出力する等し、増減(プラスマイナス)を識別可能に出力するようにしても良い。
【0046】
又、上記した来店状況分析帳票における各項目を算出するのに使用する語句の意味は次の通りである。
「合計アウト(売上、粗利)」:図3で説明した遊技情報集計の日付及び種別を参照し、各期間の対象営業日におけるアウト等の遊技情報の合計値である。
「設定アウト」:所定時間(1分)に使用すると想定されるアウト(100)の設定値である。設定値は別途入力する。
「合計駐車時間」:図5で説明した来店履歴の日付及び種別を参照し、各期間の対象営業日における駐車時間合計である。
「延べ入庫数」:各期間の延べ入庫数である(「延べ」とは同一車両の入庫も複数カウントすることを意味する)。
「総入庫数」:各期間において入庫した車両数である(「総」とは同一車両の入庫は1回のみカウントすることを意味する)。
「新規入庫数」:図5で説明した来店履歴の最先レコードの日付が各期間に属する車両数で、そのうち該当期間に2回以上入庫した車両数が「来店数2回以上の新規入庫数」である。
「常連総入庫数」:図5で説明した来店履歴のうち該当期間の何れかの営業日にて「来店数区分」が「1」である車両(以下、常連車両)であって各期間に入庫した車両数である。
【0047】
「常連の来店人数」:「来店人数×常連延べ入庫数÷延べ入庫数」の計算式により算出する。尚、「常連延べ入庫数」は該当期間における常連車両の延べ入庫数である。
「常連の滞留時間」:「常連合計駐車時間÷常連延べ入庫数−店内移動時間」の計算式により算出する。尚、「常連合計駐車時間」は該当期間における常連車両の駐車時間合計である。
「常連の来店頻度」:「常連延べ入庫数÷常連総入庫数」の計算式により算出する。
「前月常連総入庫数」:前月(本実施形態であれば該当期間が4月なので3月)に常連車両として入庫した車両数のうち該当期間に入庫しなかった車両数である。
「昼延べ入庫数」:各期間の「入庫区分」が「昼」の延べ入庫数である。
「夜延べ入庫数」:各期間の「入庫区分」が「夜」の延べ入庫数である。
「昼合計駐車時間」は各期間の「入庫区分」が「昼」の合計駐車時間である。
「夜合計駐車時間」は各期間の「入庫区分」が「夜」の合計駐車時間である。
【0048】
又、該当期間において図4で説明した設定情報の来店数区分の「区分1」に1度でもなった場合に常連車両と特定し、その全てのレコードを常連として抽出対象としたが、該当期間ではなく各期間を対象期間として常連車両を特定しても良いし、延べ入庫数や滞留時間を抽出する際にレコード毎の来店数区分を参照し、その来店数区分が「区分1」であるレコードのみを抽出対象としても良い。勿論、対象期間の全てのレコードが「区分1」である場合に常連車両を特定したり、その常連車両を「本常連車両」と特定したりする一方、対象期間にその他の区分から「区分1」になった車両を「新常連車両」等として常連車両の中で区分けする等しても良い。
【0049】
図8は、「客動向詳細」をグラフで表した図であり、図5の「第1振分」に対応した「客層別内訳」、同じく「来店数分析」の「区分」に対応した「来店数別内訳」及び対象期間における平均の「駐車時間」から「店内移動時間」を差引いた「平均滞留時間」に対応した「滞留時間別内訳」について、それぞれ遊技者を区分けした上で、その来店人数を棒グラフにより表し、平均滞留時間又は来店頻度を折れ線グラフにより表している。尚、遊技者の区分けや、滞留時間、来店頻度等は上記した常連を例えば「会社員」等に置き換え、同様の手法にて特定している。この他に図5の「第2振分」により遊技者を区分けしても良い。
【0050】
次に、上記した構成の作用について、図9乃至図11を参照して説明する。図9乃至図11は管理装置5が本発明に関連して行う車両番号特定処理、第1客層振分処理及び第2客層振分処理を示している。管理装置5は図示しないメイン処理を実行中にあるときに
車両番号特定処理を周期的に移行し、車両番号特定処理を実行する過程で第1客層振分処理及び第2客層振分処理に移行する。以下、これらの処理について順次説明する。
【0051】
(1)車両番号特定処理
管理装置5は、車両番号特定処理を開始すると、カメラ20から車両画像を受信したか否かを判定する(A1)。ここで、管理装置5は、カメラ20から車両画像を受信していないと判定すると(A1:NO)、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0052】
一方、管理装置5は、カメラ20から車両画像を受信したと判定すると(A1:YES)、その受信した車両画像を所定の画像解析プログラムに基づいて画像解析することで車両番号を特定し(A2)、図5で説明した来店履歴に基づいて入庫であるか出庫であるかを判定する(A3)。
【0053】
管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていないと判定し、車両が入庫したと判定すると、新規レコードを作成し(A4)、日付、種別、入庫時刻及び入庫区分を記憶し(A5)、更に上記した手順にしたがって来店数分析を特定して記憶し、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0054】
一方、管理装置5は、特定した車両番号の入庫時刻が来店履歴に特定されていないと判定し、車両が出庫したと判定すると、出庫時刻及び駐車時間を記憶し(A7)、上記した手順にしたがって客層分析における第1振分及び第2振分以外の項目(平日割合等)を特定して記憶する(A8)。次いで、管理装置5は、後述する第1客層振分処理を行い(A9)、更に後述する第2客層振分処理を行い(A10)、第1客層振分処理を行って特定した第1振分及び第2客層振分処理を行って特定した第2振分を記憶する(A11)。そして、管理装置5は、該当する車両番号の車両番号記憶領域を更新し、車両番号特定処理を終了してメイン処理に戻る。
【0055】
(2)第1客層振分処理
管理装置5は、車両番号特定処理から第1客層振分処理に移行すると(A9)、来店数が図4で説明した設定情報の分岐来店数を超えているか否かを判定し(B1)、来店数が分岐来店数を超えていると判定すると(B1:YES)、平日割合が下限未満であるか否かを判定し(B2)、平日割合が下限未満であると判定すると(B2:YES)、第1客層の区分として「会社員」に振分け(B3)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0056】
又、管理装置5は、平日割合が下限未満でないと判定すると(B2:NO)、平日昼割合が下限未満であるか否かを判定し(B4)、平日昼割合が下限未満であると判定すると(B4:YES)、この場合も、第1客層の区分として「会社員」に振分け(B3)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。又、管理装置5は、平日昼割合が下限未満でないと判定すると(B4:NO)、滞留時間が図4で説明した設定情報の分岐時間を越えているか否かを判定し(B5)、滞留時間が分岐時間を越えていると判定すると(B5:YES)、第1客層の区分として「マニア」に振分け(B6)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0057】
又、管理装置5は、滞留時間が分岐時間を越えていないと判定すると(B5:NO)、平日割合が上限を越えているか否かを判定し(B7)、平日割合が上限を越えていると判定すると(B7:YES)、第1客層の区分として「主婦」に振分け(B8)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。又、管理装置5は、平日割合が上限を越えていないと判定すると(B7:NO)、平日昼割合が上限を越えているか否かを判定し(B9)、平日昼割合が上限を越えていると判定すると(B9:YES)、第1客層の区分として「高齢者」に振分け(B10)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。又、管理装置5は、平日昼割合が上限を越えていないと判定すると(B9:NO)、第1客層の区分として「その他」に振分け(B11)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。尚、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えていないと判定すると(B1:NO)、この場合も第1客層の区分として「その他」に振分け(B11)、第1客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0058】
即ち、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えている遊技者について、平日割合、平日昼割合及び滞留時間がどの程度であるかを判定することで、第1客層の区分として「会社員」、「マニア」、「主婦」、「高齢者」及び「その他」の何れかに振分ける。
【0059】
(3)第2客層振分処理
管理装置5は、車両番号特定処理から第2客層振分処理に移行すると(A10)、来店数が分岐来店数を超えているか否かを判定し(C1)、来店数が分岐来店数を超えていると判定すると(C1:YES)、平日割合が下限未満であるか否かを判定し(C2)、平日割合が下限未満であると判定すると(C2:YES)、第2客層の区分として「土日」に振分け(C3)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0060】
又、管理装置5は、平日割合が下限未満でないと判定すると(C2:NO)、平日割合が上限を超えているか否かを判定し(C4)、平日割合が上限を超えていると判定すると(C4:YES)、平日昼割合が上限を超えているか否かを判定し(C5)、平日昼割合が上限を超えていると判定すると(C5:YES)、第2客層の区分として「平日昼」に振分け(C6)、一方、平日昼割合が上限を超えていないと判定すると(C5:NO)、第2客層の区分として「平日夜」に振分け(C7)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0061】
又、管理装置5は、平日割合が上限を超えていないと判定すると(C4:NO)、平日昼割合が下限未満であるか否かを判定し(C8)、平日昼割合が下限未満であると判定すると(C8:YES)、第2客層の区分として「平日夜土日」に振分け(C9)、一方、平日昼割合が下限未満でないと判定すると(C8:NO)、第2客層の区分として「その他」に振分け(C10)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。尚、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えていないと判定すると(C1:NO)、この場合も第2客層の区分として「その他」に振分け(C10)、第2客層振分処理を終了して車両番号特定処理に戻る。
【0062】
即ち、管理装置5は、来店数が分岐来店数を超えている遊技者について、平日割合及び平日昼割合がどの程度であるかを判定することで、第2客層の区分として「土日」、「平日昼」、「平日夜」、「平日夜土日」及び「その他」の何れかに振分ける。
【0063】
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
遊技場に来店した車両の車両番号を特定し、遊技者の想定上の人物像(会社員、マニア、主婦、高齢者等の何れであるか)や遊技者が主に遊技する時間帯(土日、平日昼、平日夜、平日夜土日等の何れかであるか)を遊技者の属性情報として管理するようにしたので、遊技者に会員申込用紙を提出させたり会員カードを受付けさせたりする必要がなく、遊技者の属性情報に対応付けられた遊技情報をマーケティング情報として管理することができ、遊技者の中に会員申込用紙の提出や会員カードの受付等を鬱陶しいと感じる遊技者がいる場合であっても、遊技者の属性情報と当該遊技者が遊技した遊技情報とを適切に対応付けることができる。
【0064】
又、遊技者が例えば会社に勤務する等の特定の時間帯に遊技することが困難な会社員に区分される遊技者である場合でも、平日昼の時間帯の来店頻度が低い車両を特定の時間帯に遊技することが困難である遊技者の車両として特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するようにしたので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0065】
又、遊技者が時間を気にすることなく遊技に没頭して他の遊技者に比較して遊技時間が長い所謂マニアに区分される遊技者である場合でも、車両の駐車時間に対応した滞留時間を当該車両に対応する遊技者の遊技時間として想定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するようにしたので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0066】
又、遊技者が他の遊技者に比較して来店頻度の高い所謂常連に区分される遊技者である場合でも、車両の来店数に基づいて遊技者を特定し、その遊技者の来店状況と遊技情報とを対応付けて管理するようにしたので、遊技情報に対する当該遊技者の貢献度を適切に管理することができる。
【0067】
又、遊技者が車両に乗車して来店する場合に、複数の遊技者が同乗して来店する場合があり、来店した車両数と実際に来店した遊技者数とが必ずしも一致しない場合があるが、車両に対応する平均滞留時間を遊技者1人の平均遊技時間と見做し、全遊技時間を分析対象となる全車両についての平均滞留時間にて除して遊技場に来店した遊技者数を特定するようにしたので、実際に来店した遊技者数をカウントしなくとも、遊技者数を適切に特定することができ、又、遊技者数を把握した属性の車両の割合から、その属性の遊技者数をも特定することができ、マーケティング情報を適切に管理することができる。
【0068】
更に、遊技場にとって把握したいマーケティング情報の一つとして、全ての稼動に占める遊技者の属性に応じた稼動状況、即ち、どの属性の遊技者により遊技場の稼動が支えられているかの情報を稼動貢献度として管理するようにしたので、稼動状況に応じた稼動貢献度を実際の遊技者数をカウントすることなく来店した遊技者数を考慮した上で把握することができる。
【0069】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
遊技場の駐車場における車両の出入口は入口専用と出口専用とに分離されている構成であっても良く、それら別々にカメラが設置されていても良い。
図7及び図8で説明した来店状況分析帳票において、選択期間を月単位としたが、選択期間を週単位、日単位又は時間帯単位としても良い。勿論、図7及び図8で説明した項目以外の項目を採用したどのような帳票を作成しても良い。又、来店状況分析帳票を作成するタイミングとしては、更新時以外に例えば集計操作に応じて作成する等どのようなタイミングで作成しても良い。
【0070】
駐車時間から店内移動時間を差引いた時間を滞留時間としたが、駐車時間をそのまま滞留時間としても良い。
遊技者が遊技場内で休憩する時間等を考慮し、遊技者が遊技場内で休憩する頻度に応じて滞留時間に「1」未満の係数(遊技開始から遊技終了までのうち休憩時間を除いた実遊技割合)を乗じた値を滞留時間としても良い。
図7及び図8で説明した来店状況分析帳票の客動向詳細にて客層毎の車両数を特定した上で、その遊技者数(来店人数)を出力したが、客層毎の車両数を出力したり、全体に対する属性の遊技者数の割合や車両数の割合を出力したりしても良い。又、その属性に属しない遊技者数や車両数に対するその属性の遊技者数や車両数の割合を特定した上で、その遊技者数や車両数を出力したり、その割合を出力したりしても良い。
遊技時間をアウトから特定したが、アウト信号が継続して出力された期間を遊技時間として特定しても良い。
常連客数、常連稼動貢献度、前月常連総入庫数について常連を対象としたが、図8以外にも同様の処理により、会社員等の他の属性遊技者を対象としても良い。
【0071】
図4について、例えば平日割合を全来店数に対する平日来店数の割合を対象として設定値を設定したが、休日来店数に対する平日来店数の割合を対象とし、例えば上限400%
等と設定して属性情報を特定する等しても良い。勿論、平日昼割合等についても同様である。
図3で説明した遊技情報集計の種別とは別途新台入替や各種イベントについての種別を設定し、それらイベントの種別毎に客動向詳細等の客層管理を行っても良い。
数値等は例示であり、どのような数値や項目を採用しても良い。
対象となる遊技機は他にスロットマシン等であっても良く、遊技媒体はメダル等であっても良い。
管理装置が行う本発明に関連する処理の一部を中継装置やカメラ又は他の管理装置等が行う構成としても良い。
【符号の説明】
【0072】
図面中、1は遊技機、5は管理装置(車両番号特定手段、入退場判定手段、来店状況特定手段、来店状況管理手段、設定手段、属性情報特定手段、遊技情報特定手段、来店属性特定手段、遊技属性管理手段、遊技時間特定手段、来店者数算出手段)、20はカメラ(撮像手段)である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場の駐車場を出入する車両に付された当該車両を識別可能な車両番号を特定可能な車両画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された車両画像により車両番号を特定する車両番号特定手段と、
前記車両番号特定手段により車両番号が特定された車両が駐車場に入場したのか駐車場から退場したのかを判定する入退場判定手段と、
前記入退場判定手段による判定結果により当該判定対象となった車両の来店状況を特定する来店状況特定手段と、
前記来店状況特定手段により特定される来店状況により車両番号毎に対応する車両の来店状況を管理する来店状況管理手段と、
前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況に対する設定値を設定する設定手段と、
前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況と前記設定手段により設定される設定値とを比較して車両の属性情報を特定する属性情報特定手段と、
遊技機側から出力される遊技情報を特定可能な遊技信号により遊技情報を特定する遊技情報特定手段と、
前記属性情報特定手段により属性情報が特定された車両を当該属性情報によりグループ化し、そのグループ単位で車両又は対応する遊技者の来店状況を示す属性来店状況を特定する来店属性特定手段と、
前記来店属性特定手段により特定された属性来店状況と前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報とを対応付けて管理する遊技属性管理手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記設定手段は、第1属性となる遊技者にとっての平日及び休日を特定可能な休日設定と、その平日において遊技場への来店が可能となる分岐時刻を示す分岐時刻設定とを設定する一方、前記設定値として遊技者毎の全来店数又は休日の来店数に対する平日の来店数の割合を示す平日割合の閾値を示す平日割合設定と、遊技者毎の平日における全来店数又は平日における前記分岐時刻以降の来店数である平日夜来店数に対する平日における前記分岐時刻以前の来店数である平日昼来店数の割合を示す平日昼割合の閾値を示す平日昼割合設定とを設定し、
前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段により入場判定された場合に、その判定時刻を入場時刻として特定する一方、当該営業日が前記休日設定により特定される平日及び休日の何れに属するのかを判定する来店日判定を行うと共に、当該来店日判定及び前記入場時刻により当該来店が前記平日昼来店であるのか否かを判定する分岐時刻判定を行うことで前記車両の来店状況を特定し、
前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記来店日判定に基づく前記平日割合及び前記分岐時刻判定に基づく前記平日昼割合を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、
前記属性情報特定手段は、前記来店状況管理手段により管理される前記平日割合が前記平日割合設定よりも低い車両又は前記平日昼割合が前記平日昼割合設定よりも低い車両を前記第1属性となる遊技者に対応する車両である第1属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、
前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第1属性車両以外の車両の来店数に対する前記第1属性車両の来店数の割合と前記第1属性車両の来店数との少なくとも一方である第1属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定することを特徴とする請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段による退場判定時刻を退場時刻として特定し、
前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記入場時刻から前記退場時刻までの期間である駐車時間に対応する滞留時間の来店平均である平均滞留時間を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、
前記設定手段は、前記設定値として前記平均滞留時間についての閾値を示す滞留時間設定を設定し、
前記属性情報特定手段は、前記平均滞留時間が前記滞留時間設定よりも長い車両を第2属性となる遊技者に対応する車両である第2属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、
前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第2属性車両以外の車両の来店数に対する前記第2属性車両の来店数の割合と前記第2属性車両の来店数との少なくとも一方である第2属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定することを特徴とする請求項2に記載した遊技場用システム。
【請求項4】
前記来店状況管理手段は、車両番号毎に所定期間の来店数を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、
前記設定手段は、前記設定値として前記所定期間の来店数についての閾値を示す来店数設定を設定し、
前記属性情報特定手段は、前記所定期間の来店数が前記来店数設定よりも多い車両を第3属性となる遊技者に対応する車両である第3属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、
前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第3属性車両以外の車両の来店数に対する前記第3属性車両の来店数の割合と前記第3属性車両の来店数との少なくとも一方である第3属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定することを特徴とする請求項3に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
遊技者が遊技した時間を示す遊技時間を特定可能な遊技信号を受信し、その遊技信号により遊技場の分析対象遊技機全ての延べ遊技時間である全遊技時間を特定する遊技時間特定手段と、
前記遊技時間特定手段により特定される全遊技時間を分析対象となる全車両についての前記平均滞留時間にて除して遊技場への来店者数を算出する来店者数算出手段と、を備え、
前記来店属性特定手段は、前記第1属性、前記第2属性及び前記第3属性の少なくとも一つを対象属性とし、分析対象となる全車両の来店数に対する前記対象属性に対応する車両である対象属性車両の来店数の割合と前記来店者数算出手段により特定された来店者数とを乗じて対象属性の遊技者の来店数を特定することを特徴とする請求項4に記載した遊技場用システム。
【請求項6】
前記遊技時間特定手段は、所定の分析対象期間における前記全遊技時間を特定し、
前記来店状況管理手段は、前記対象属性車両をグループ化し、前記分析対象期間における当該グループの前記平均滞留時間と、当該グループにおける延べ来店車両数を来店した車両数にて除した来店頻度とを管理し、
前記来店属性特定手段は、前記分析対象期間における前記対象属性の遊技者の来店数を特定する一方、前記分析対象期間における全遊技時間に対する前記対象属性の遊技者の来店数と前記グループの前記平均滞留時間と、その来店頻度とを乗じた値の割合を当該対象属性の前記分析対象期間における遊技者の稼動貢献度として特定することを特徴とする請求項5に記載した遊技場用システム。
【請求項1】
遊技場の駐車場を出入する車両に付された当該車両を識別可能な車両番号を特定可能な車両画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された車両画像により車両番号を特定する車両番号特定手段と、
前記車両番号特定手段により車両番号が特定された車両が駐車場に入場したのか駐車場から退場したのかを判定する入退場判定手段と、
前記入退場判定手段による判定結果により当該判定対象となった車両の来店状況を特定する来店状況特定手段と、
前記来店状況特定手段により特定される来店状況により車両番号毎に対応する車両の来店状況を管理する来店状況管理手段と、
前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況に対する設定値を設定する設定手段と、
前記来店状況管理手段により管理される車両の来店状況と前記設定手段により設定される設定値とを比較して車両の属性情報を特定する属性情報特定手段と、
遊技機側から出力される遊技情報を特定可能な遊技信号により遊技情報を特定する遊技情報特定手段と、
前記属性情報特定手段により属性情報が特定された車両を当該属性情報によりグループ化し、そのグループ単位で車両又は対応する遊技者の来店状況を示す属性来店状況を特定する来店属性特定手段と、
前記来店属性特定手段により特定された属性来店状況と前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報とを対応付けて管理する遊技属性管理手段と、を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記設定手段は、第1属性となる遊技者にとっての平日及び休日を特定可能な休日設定と、その平日において遊技場への来店が可能となる分岐時刻を示す分岐時刻設定とを設定する一方、前記設定値として遊技者毎の全来店数又は休日の来店数に対する平日の来店数の割合を示す平日割合の閾値を示す平日割合設定と、遊技者毎の平日における全来店数又は平日における前記分岐時刻以降の来店数である平日夜来店数に対する平日における前記分岐時刻以前の来店数である平日昼来店数の割合を示す平日昼割合の閾値を示す平日昼割合設定とを設定し、
前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段により入場判定された場合に、その判定時刻を入場時刻として特定する一方、当該営業日が前記休日設定により特定される平日及び休日の何れに属するのかを判定する来店日判定を行うと共に、当該来店日判定及び前記入場時刻により当該来店が前記平日昼来店であるのか否かを判定する分岐時刻判定を行うことで前記車両の来店状況を特定し、
前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記来店日判定に基づく前記平日割合及び前記分岐時刻判定に基づく前記平日昼割合を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、
前記属性情報特定手段は、前記来店状況管理手段により管理される前記平日割合が前記平日割合設定よりも低い車両又は前記平日昼割合が前記平日昼割合設定よりも低い車両を前記第1属性となる遊技者に対応する車両である第1属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、
前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第1属性車両以外の車両の来店数に対する前記第1属性車両の来店数の割合と前記第1属性車両の来店数との少なくとも一方である第1属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定することを特徴とする請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
前記来店状況特定手段は、前記入退場判定手段による退場判定時刻を退場時刻として特定し、
前記来店状況管理手段は、車両番号毎に前記入場時刻から前記退場時刻までの期間である駐車時間に対応する滞留時間の来店平均である平均滞留時間を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、
前記設定手段は、前記設定値として前記平均滞留時間についての閾値を示す滞留時間設定を設定し、
前記属性情報特定手段は、前記平均滞留時間が前記滞留時間設定よりも長い車両を第2属性となる遊技者に対応する車両である第2属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、
前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第2属性車両以外の車両の来店数に対する前記第2属性車両の来店数の割合と前記第2属性車両の来店数との少なくとも一方である第2属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定することを特徴とする請求項2に記載した遊技場用システム。
【請求項4】
前記来店状況管理手段は、車両番号毎に所定期間の来店数を管理することで対応する車両の来店状況を管理し、
前記設定手段は、前記設定値として前記所定期間の来店数についての閾値を示す来店数設定を設定し、
前記属性情報特定手段は、前記所定期間の来店数が前記来店数設定よりも多い車両を第3属性となる遊技者に対応する車両である第3属性車両として特定することで当該車両の属性情報を特定し、
前記来店属性特定手段は、来店した全車両又は前記第3属性車両以外の車両の来店数に対する前記第3属性車両の来店数の割合と前記第3属性車両の来店数との少なくとも一方である第3属性来店状況を特定することで前記属性来店状況を特定することを特徴とする請求項3に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
遊技者が遊技した時間を示す遊技時間を特定可能な遊技信号を受信し、その遊技信号により遊技場の分析対象遊技機全ての延べ遊技時間である全遊技時間を特定する遊技時間特定手段と、
前記遊技時間特定手段により特定される全遊技時間を分析対象となる全車両についての前記平均滞留時間にて除して遊技場への来店者数を算出する来店者数算出手段と、を備え、
前記来店属性特定手段は、前記第1属性、前記第2属性及び前記第3属性の少なくとも一つを対象属性とし、分析対象となる全車両の来店数に対する前記対象属性に対応する車両である対象属性車両の来店数の割合と前記来店者数算出手段により特定された来店者数とを乗じて対象属性の遊技者の来店数を特定することを特徴とする請求項4に記載した遊技場用システム。
【請求項6】
前記遊技時間特定手段は、所定の分析対象期間における前記全遊技時間を特定し、
前記来店状況管理手段は、前記対象属性車両をグループ化し、前記分析対象期間における当該グループの前記平均滞留時間と、当該グループにおける延べ来店車両数を来店した車両数にて除した来店頻度とを管理し、
前記来店属性特定手段は、前記分析対象期間における前記対象属性の遊技者の来店数を特定する一方、前記分析対象期間における全遊技時間に対する前記対象属性の遊技者の来店数と前記グループの前記平均滞留時間と、その来店頻度とを乗じた値の割合を当該対象属性の前記分析対象期間における遊技者の稼動貢献度として特定することを特徴とする請求項5に記載した遊技場用システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−4937(P2011−4937A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−150954(P2009−150954)
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
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