遊技機、遊技システムおよび遊技用端末装置
【課題】カードやフィギア等の被被読取対象物に記憶された識別情報を読み取るための作業が容易となる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図る遊技機であり、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その手段によって識別情報の読取りを行える読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有する。
【解決手段】遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図る遊技機であり、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その手段によって識別情報の読取りを行える読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに登場するキャラクタなどの行動体を示す画像を用いて遊技を進行させる遊技機、遊技システムおよび遊技用端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技者が操作するキャラクタに関する識別情報を記憶した記録装置を内蔵したカードやフィギア、コインなどから記憶されている識別情報を読取り、キャラクタを特定するとともに、このキャラクタの動作や表示画像を制御してゲームの実行を図る遊技機(以下「従来機」という)があった(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2002−273042号公報
【特許文献2】特開2002−63092号公報
【特許文献3】特開2003−340139号公報
【特許文献4】特許2702858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述の従来機では、ゲームを行うにあたってカードやフィギアなどを読取装置にセットして識別情報を読み込ませる必要があるが、そのためには読取装置への位置合せを遊技者が正確に行わなければならず、ゲーム開始に手間取る場合があった。特に初めてそのゲームを行う遊技者は、どのようにセットしてゲームを開始すればいいのかが解らないこともあり、ゲームの面白みを減退させる原因にもなった。
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、カードやフィギア等の被被読取対象物に記憶された識別情報を読み取るための作業が容易となる遊技機、遊技システムおよび遊技用端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技機であって、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その手段によって識別情報の読取りを行える読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする。
この遊技機では、読取手段による識別情報の読取位置に被読取対象物を案内するようになっている。
【0005】
また、上記ガイド手段が、被読取対象物の底部に対応した形状の開口部と、その開口部よりも大きな開放端部と、開放端部から開口部までを漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面とを有するようにしてもよい。
こうすると、すり鉢状傾斜面が被読取対象物を読取位置に案内する。
【0006】
また、ガイド手段のすり鉢状傾斜面に光を放出する光源を更に備えたり、また、ガイド手段が光透過性部材からなり、ガイド手段のすり鉢状傾斜面から光を透過させる光源を更に備えるようにしてもよい。
こうすると、光源からの光が、ガイド手段のすり鉢状傾斜面から放出される。
【0007】
更に、本発明は、遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技システムであって、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われる読取位置に被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とすることもできる。
また、本発明は、遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図る遊技システムの遊技用端末装置であって、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われる読取位置に被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とすることもできる。
このような遊技システムや遊技用端末装置では、読取手段による識別情報の読取位置に被読取対象物を案内するようになっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、行動体画像に対応した被読取対象物に記憶された識別情報を読取手段で読み取るための作業が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
(ゲームシステムの全体構成)
【0010】
図1はゲームマシン1を複数備えたゲームシステム100のシステム構成図、図2は複数のゲームマシン1とカード販売機6を示す斜視図である。ゲームシステム100は、本発明の第1の実施の形態に係る遊技システムであり、2つの遊技店舗A,Bにそれぞれ1台および2台設置された合計3台の店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲームマシン1およびカード販売機6と、遊技店舗A,Bに設置された店舗内ルータ7と、店舗内ルータ7、通信回線4aおよびインターネット4を介して接続されたセンターサーバ群5とを有している。
【0011】
各遊技店舗A,Bでは、店舗サーバ2と、ゲームマシン1およびカード販売機6が専用回線3により接続されて店舗内LAN(Local Area Network)を形成し、この店舗内LANが店舗内ルータ7を介してインターネット4に接続されている。
(ゲームマシンの構成)
【0012】
(ゲームマシンの構成)
ゲームマシン1は、本発明の実施の形態に係る遊技機であって、遊技に用いられる遊技画像として、遊技者の操作に応じて行動するキャラクタ(本発明における「行動体」に相当する。)を示すキャラクタ画像(本発明における「行動体画像」に相当する。)を表示する画像表示手段を有し、遊技者の操作に応じた動作をキャラクタに行わせる画像遊技を行えるように構成されている。本実施の形態におけるゲームマシン1では、遊技者の選択したルートに沿ってキャラクタが迷宮内を移動しながら、自分以外の別キャラクタ(他の遊技者の選択にしたがい動作を行うプレイヤーキャラクタや、ゲームマシンが動作を行わせるノンプレイヤーキャラクタ)と対戦して、キャラクタが持つアイテムを奪い合い、そのアイテムをすべて集めた上で最終目標のキャラクタを倒すゲーム(以下、「迷宮対戦ゲーム」という)を行えるようになっている。この迷宮対戦ゲームでは、対戦結果やゲームの進行状況に合わせて各キャラクタの持点(本実施の形態では「ライフ」という)が昇降し、その持点が無くなったキャラクタが敗者となるようになっている。
【0013】
ゲームマシン1は、図3に示すように、筐体10の正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ11を有している。また、メインディスプレイ11の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ12を有し、その左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ13L,13Rが配置されている。
【0014】
メインディスプレイ11は、本発明における画像表示手段であって、遊技の各段階に応じた遊技画像(例えば、迷宮画像150など)が表示されるようになっている。サブディスプレイ12は、遊技の特定の段階における戦闘画像などが表示されるようになっている。
【0015】
また、ゲームマシン1はメインディスプレイ11の下側に操作パネル14を有し、この操作パネル14の左側に認証ユニット15Aが配置され、右側にゲームを実行するときに必要なコイン(硬貨、遊技用メダルなどの遊技媒体)を投入するコイン投入口16と、IDカード17を挿入するためのカードスロット18とを有し、操作ボタンなどを備えた操作ユニット19を有している。
【0016】
認証ユニット15Aは、迷宮対戦ゲームに登場する複数のキャラクタに対応したフィギア40(本発明における「被読取対象物」に相当する)を装着可能な構成を有している。フィギア40は、後述するように台座部41とフィギア本体部42(図4、11参照)とを有し、台座部41の底が底部45となる。
【0017】
認証ユニット15Aは、台座装着部51と、フィギア40に記憶されたフィギアID(識別情報)を読み取るICチップリーダ52とを備える。以下、認証ユニット15Aについて図4〜図6を参照して詳述する。
【0018】
図4は認証ユニット15Aにフィギア40を装着した状態を示す斜視図、図5は認証ユニット15Aの平面図、図6は図5のVI−VI断面図である。
台座装着部51は、内側にガイド孔54を有し、透明ウレタン等の光透過性部材からなるガイド部材53Aと、ガイド部材53Aを周囲および下方から保持する保持フレーム55と、保持フレーム55をガイド部材53Aとともに操作パネル14(図3参照)に固定する基台56とを有する。
【0019】
ガイド部材53Aは、本発明のガイド手段であって、ガイド孔54を内側に有する概ね円還状に形成されており、手前側(遊技者側)に突出部53aが設けられ、背面側に幅が広くなった幅広部53b、53bが設けられている。ガイド部材53Aは、突出部53aの下面が保持フレーム55に組み付けられ、かつ、幅広部53b、53bが挟まれて保持されている。
【0020】
また、ガイド部材53Aは、ガイド孔54に臨む基台56側(保持フレーム55の座部55aによって閉塞されている側)の円形の開口部53dと開放されている側の円形の開放端部53cとを備え、開放端部53cの直径が開口部53dの直径よりも大きく、開放端部53cと開口部53dとの間の周側面が、開放端部53cから開口部53dに向かって漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面53eとなっている。開口部53dの形状が、後述するフィギア40の底部45の形状に対応しており、底部45が挿通可能になっている。
【0021】
保持フレーム55は、ガイド部材53Aを囲む環状の枠体55bと、この枠体55bの内側で凹状に落ち込み、ガイド部材53Aを保持する保持受け部55aと、保持受け部55aの内側略中央に段差をもって形成された円柱状の窪み55fとを備える。窪み55fの開口が、ガイド部材53Aの開口部53dの形状に対応しており、同心で同一直径の円形になっている。
【0022】
ICチップリーダ52は、本発明における読取手段であって、凸状基板にアンテナや無線回路等を備えて構成されており、アンテナが窪み55fの底の中心付近に位置するように基台56に固定されている。ICチップリーダ52は、このアンテナによってフィギア40に内蔵される後述のICチップ44からフィギアIDを読み取るようになっている。窪み55fの底に底部45が載置され、その位置でICチップリーダ52によるフィギアIDの読取りが可能となるため、その位置が、本発明における読取位置となる。
【0023】
一方、ガイド部材53Aの背面側後方に一定の隙間L(5mm程度)を空けて光源となるフルカラーLED58は配設されている。また、ガイド部材53Aの外周面のうち、保持フレーム55によって囲まれていない箇所にすり鉢状傾斜面53eを除いて黒色の遮光シール57が貼り付けられている。フルカラーLED58は図示しない駆動回路から電源を供給されてガイド部材53Aに向けて光を放出する。すると、ガイド部材53Aを透過した光がすり鉢状傾斜面53eから放出される。
【0024】
以上のように本実施の形態では、認証ユニット15Aにガイド部材53Aが設けられている。このガイド部材53Aは、開放端部53cから開口部53dに向かって漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面53eを有しているから、開放端部53cからフィギア40の底部45を嵌め込むと、その底部45をすり鉢状傾斜面53eに沿うように案内しながら開口部53dに到達させることができ、底部45を窪み55fの底に載置することができる。こうしてフィギア40がガイド部材53Aによって読取位置に案内されるため、遊技者はフィギア40を読取位置にセットするのが容易になり、フィギア40を用いたゲームを開始するにあたっての面倒が軽減される。
【0025】
また、ガイド部材53Aは光透過性部材からなるため、フルカラーLED58から光を放出させると、この光が遮光シール57を貼っていないすり鉢状傾斜面53eから透過される。すり鉢状傾斜面53eは読取位置にセットされるフィギア40を囲む位置にあるため、認証ユニット15Aに装着されるフィギア40に関連付けた光の演出が可能になる。例えば、フィギアIDを認証中である等を報知してフィギア40の取り外しを防止する注意喚起やゲーム中におけるフィギア40の演出等である。
【0026】
ゲームシステム100を構成している各ゲームマシン1には、自機固有のマシンIDが付与されている。このマシンIDは、各店舗サーバ2に固有のサーバIDと、各ゲームマシン1に固有のIDとを有し、例えば、店舗Aに設置されている各ゲームマシン1の場合、A01,A02,A03・・・のようになっている。
【0027】
図7は内部の構成を中心に示すゲームマシン1のブロック図である。ゲームマシン1は、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
【0028】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、操作パネル14に設けられた各構成要素から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームマシン1全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラム(本実施の形態では、後述するアプリケーションデータ)が記憶される。ROM34には、メインCPU32が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0029】
また、ゲームマシン1は、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0030】
さらに、ゲームマシン1は、タッチパネル11aと、コインセンサ16aと、カードリーダ18aと、通信制御部21および通信処理部22とを有し、さらに、画像制御回路71と、音制御回路72、前述の認証ユニット15Aを有している。
【0031】
タッチパネル11aは、操作手段であって、メインディスプレイ11の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。遊技者はこのタッチパネル11aを用いてキャラクタの動作を決めるための操作入力を行う。例えば、タッチパネル11aは、長方形の透明板表面に導電物質を塗布しており、その透明板の四角に配置された電極から電圧をかけ、遊技者の指が触れることによる微弱な電流変化を電極で検知して、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出する。
【0032】
コインセンサ16aは、コイン投入口16から投入されたコインを検出し、その検出に対応する検出信号をメインCPU32に出力する。カードリーダ18aは、カードスロット18に挿入されたIDカード17に記録されている遊技者ID等のカード情報を読取り、その読み取ったカード情報をメインCPU32に入力する。
【0033】
通信制御部21は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2と通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部22は通信制御部21の指示にしたがい作動して、専用回線3を介して行われるデータの送受信を実行する。
【0034】
画像制御回路71は、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12のそれぞれにおける画像表示を制御して、キャラクタを示す画像等の各種の画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示させる。
【0035】
この画像制御回路71は、図8に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ11、サブディスプレイ12での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示される画像を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0036】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ11、サブディスプレイ12の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に出力する。
【0037】
音制御回路72はスピーカ13L、13Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ13L、13Rに入力する。スピーカ13L、13Rからは、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0038】
認証ユニット15Aは、ICチップリーダ52とフルカラーLED58を備え、ICチップリーダ52は、フィギア40のフィギアIDを読取り、メインCPU32に入力する。また、フルカラーLED58は、メインCPU32からの発光の指示に従って光を発する。
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
【0039】
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
店舗サーバ2は図9に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205およびアプリケーションデータを記憶しているデータ記憶部206を有している。そして、CPU201がROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させる。そして、店舗サーバ2は、各遊技店舗A,Bに設置されている各ゲームマシン1と専用回線3を介してデータの送受信を行い、各ゲームマシン1へのアプリケーションデータの送信(ダウンロード)や、各ゲームマシン1同士およびセンターサーバ群5とにおけるデータ送受信の中継を行う。アプリケーションデータは、ゲームマシン1で行われる迷宮対戦ゲームの実行に用いられる各種データ(ゲーム用の画像データなど)と、ボード用データ(操作ユニット19に備えられている操作ボタンを迷宮対戦ゲームに対応させる設定用のプログラム)が含まれている。
【0040】
カード販売機6は、遊技者が個人情報の入力操作を行う操作部と、カード発行手段とを有し、その操作部を用いた所定の入力操作によって、カード発行手段が各遊技者固有の遊技者IDを含むカード情報を記憶させてIDカード17を発行する。
【0041】
店舗内ルータ7は各遊技店舗A,Bに形成されている店舗内LANと、通信回線4aおよびインターネット4を介してセンターサーバ群5に形成されているLANとを接続している。
(センターサーバ群の構成)
【0042】
センターサーバ群5は、ゲームごとに対応して設置された複数のゲームサーバ(図1では、2台のゲームサーバ101、102)と、データベースサーバ103とを有し、各ゲームサーバが専用回線104を介して接続されてLANを形成し、そのLANが図示しないルータを介してインターネット4に接続されている。
【0043】
ゲームサーバ101は、迷宮対戦ゲームを実行するために設置されていて、図6に示すように、CPU301、ROM302、RAM303、通信処理部304、通信制御部305およびデータ記憶部306を有している。そして、ゲームサーバ101では、CPU301がROM302に記憶されているプログラムにしたがいRAM303にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部305がCPU301の指示にしたがい通信処理部304を作動させる。
【0044】
ゲームサーバ101は、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。そして、各ゲームマシン1から送信される後述するエントリーデータを受信して遊技者の迷宮対戦ゲームへの参加(エントリー)受付および遊技者の参加情報の更新を行い、対戦相手となる遊技者を決定し、その結果をデータベースサーバ103に送信する。
【0045】
ゲームサーバ102は別のゲームを実行するために設置されたもので、ゲームサーバ101と比較して記憶しているデータやプログラムが異なるが、同じ構成を有している。
【0046】
データベースサーバ103は、CPU401、ROM402、RAM403、通信処理部404、通信制御部405およびデータ記憶部406を有している。そして、データベースサーバ103では、CPU401がROM402に記憶されているプログラムにしたがいRAM403にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部405がCPU401の指示にしたがい通信処理部404を作動させ、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。データ記憶部406には遊技者ID、遊技者の認証に用いられるパスワード、ゲームの種別およびゲームデータが記憶されている。遊技者IDは、ゲームマシン1により、IDカード17から読み取って送信されたものである。
【0047】
また、後述するとおり、データベースサーバ103には、各遊技者がゲームマシン1において、自己の使用するフィギア40を認証ユニット15Aにセットし、フィギアIDを読み取らせたことによって、その読み取らせたフィギア40に対応するフィギアIDがゲームマシン1から送信されるようになっている。データベースサーバ103は、ゲームマシン1から送信される1つの遊技者IDに対して、対応する複数のフィギアIDを関連付けて記憶可能なID管理ファイルがデータ記憶部406に形成されている。このID管理ファイルによって、遊技者およびその遊技者が使用するフィギアを管理するようにしている。
【0048】
ゲームデータは、迷宮対戦ゲームに登場する複数のキャラクタについて、各キャラクタを特徴づけるキャラクタ固有のデータ(各キャラクタのコスチューム、コスチュームカラーや、防御パラメータ、攻撃パラメータおよび攻撃範囲を含むキャラクタ能力値、特殊能力などを示す情報、以下「フィギア情報」という)と、各遊技者による迷宮対戦ゲームの履歴を示すデータが含まれている。このゲームデータは、データベースサーバ103からゲームマシン1に送信され、迷宮対戦ゲームで用いられる。
【0049】
図11はフィギア40の構成を示す分解斜視図であり、フィギア40は台座部41と迷宮対戦ゲームに登場する各キャラクタの立体形状を表したフィギア本体部42とを有している。
台座部41は台座装着部51に対応した大きさを有し、中空の厚肉円板状に形成されている。台座部41は天頂部43aを有する有底円筒状の台座本体部43とICチップ44を有し、台座本体部43の天頂部43aの略中央に突起部43bが設けられており、台座本体部43の開放端部にICチップ44が嵌め込み固定されている。また、開放端部の外周に環状の鍔部が形成されて底部45を構成している。ICチップ44は、フィギア本体部42に対応するキャラクタに固有のフィギアIDを記憶しており、本実施の形態では、フィギアIDがキャラクタに対応する識別情報に相当する。
【0050】
フィギア本体部42は、突起部43bに対応する凹部46aを有する脚座部46と、脚座部46から2本足で直立するように形成され、迷宮対戦ゲームに登場する各キャラクタをかたどった人形部47とを有し、凹部46aに突起部43bが嵌め込まれ、台座部41の天頂部43aに固定されている。なお、フィギア40は直径約7cmの図示しないカプセルに納められて、カード販売機6と同等の販売機で販売されるようになっている。各カプセルにはごく一部にモンスターフィギアが納められているため、フィギア40を使用する場合(後述するフィギア有りモード)では、モンスターフィギアを使用できる場合があるようになっている。また、同じキャラクタでも、微妙に色を変えたり、フィギア情報を変える等してキャラクタの固有性を表現し、遊技者の収集意欲を促進するようにしている。
【0051】
フィギア40はフィギア本体部42の形状によって、遊技者が区別可能であり、フィギアIDによって、ゲームマシン1が区別可能になっている。このフィギアIDは、異なるフィギア40に対してユニーク(固有)とし、ゲームシステム100における同一フィギアの多重登録を禁止するようにしている。
(ゲームマシンの動作内容)
【0052】
次に、以上の構成を有するゲームマシン1の動作内容について、図16〜図18に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、店舗Aに設置されている4台のゲームマシン1のうち、1台を例にとって説明する。
図16はゲームマシン1におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図16および後述する図17、図18ではステップをSと略記している。
【0053】
ゲームマシン1は電源投入時に店舗サーバ2に対してアプリケーションデータのダウンロード要求を送信し(後述するステップ100)、一方、店舗サーバ2がダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求を送信してきたゲームマシン1にアプリケーションデータを送信する(図19参照)。
【0054】
ゲームマシン1は、アプリケーションデータを受信すると、そのアプリケーションデータをRAM33に記憶させる。そして、ゲームマシン1では、メインCPU32がアプリケーションデータを読み込むと、本発明における遊技進行制御手段として作動して、遊技者の操作入力に応じて迷宮対戦ゲームを進行させる。各ゲームマシン1は店舗サーバ2およびセンターサーバ群5を介して互いに同期をとりながら、メインディスプレイ11に遊技画像を表示するようになっている。
【0055】
このとき、各ゲームマシン1は、ゲーム処理を開始すると、ステップ1に進んでコイン投入、IDカードの挿入、パスワード入力、キャラクタ認証生成処理を含む後述のゲーム開始処理を行う。ステップ2では、ゲーム開始処理の結果から、後述するフィギア有りフラグに所定のデータがセットされている(セット有り)か否かを判定し、その判定結果に応じてステップ3、4に処理を分岐させて(フィギア有りフラグのセット有りのときはステップ3、そうでないときはステップ4)、いずれかの処理を行う。
【0056】
例えば、ステップ3のフィギア有りゲーム処理では、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に図20に示すような迷宮画像150と遊技者の操作に応じて行動するキャラクタを示すキャラクタ画像151を表示させ、これらの画像を用いた画像遊技がメインCPU32によって進行される。なお、画像遊技の進行中にメインCPU32が、フルカラーLED32の駆動回路(図示せず)に指示してゲームの演出効果を高める光を放出させてもよい。例えば、遊技者が操作するキャラクタの攻撃に合せてフルカラーLED32を点灯させたり、攻撃を受けた場合に点滅させたりしてもよい。
ステップ3に続くステップ5でフィギア有りフラグをクリアした上でステップ6に進み、対戦成績などのゲーム結果(対戦結果)の表示を行う一方、データベースサーバ103において、ゲームデータを更新させるため、対戦結果を示すデータを店舗サーバ2を経由してデータベースサーバ103に送信する後処理を行い、処理を終了する。
【0057】
このように、ゲームマシン1では、フィギア有りモード、フィギア無しモードのいずれかのモードで迷宮対戦ゲームを行えるようになっている。ただし、フィギア有りモードでは、フィギア無しモードよりもゲーム内容が遊技者にとって有益になるようになっている。
【0058】
(ゲーム開始処理)
ステップ1のゲーム開始処理は図17に示すフローチャートに沿って行われる。図17はゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャート、図18はキャラクタ生成処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0059】
メインCPU32はゲーム開始処理を開始するとステップ60に進み、フルカラーLED58Aの駆動回路に指示して単一色(例えば白色)を発色させ、続くステップ61では、メッセージ出力処理を行い、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に所定のメッセージ(コイン投入要求、IDカードの挿入要求およびパスワードの入力要求)を表示させる。続いて、ステップ62,63と処理を実行する。
【0060】
遊技者は、ゲームを開始するためには、コインをコイン投入口6から投入するとともに、IDカード17をカードスロット18に挿入し、操作ユニット19を用いてパスワードを入力する。すると、投入されたコインの検出信号がコインセンサ16aからメインCPU32に入力され、カードリーダ18aからはIDカード17に記憶されているカード情報が入力される。さらに、操作ユニット19からパスワードが入力され、これらすべての入力があるとすべての入力があるとステップ63に進む。
ステップ63ではメインCPU32がフルカラーLED58Aの駆動回路に指示し、前述の単一色に替えて2色(例えば赤色と青色)の交互発色をさせる。この交互発色をさせることにより、遊技者に認証ユニット15へのフィギア40のセッティングを促す。
その後ステップ64では、メインCPU32が通信制御部21に指示して通信処理部22を作動させ、読み取ったカード情報および入力されたパスワードを店舗サーバ2を介してセンターサーバ群5に送信する。
【0061】
続くステップ65では、後述する応答信号をセンターサーバ5から受信するまで待機して、その応答信号を受信するとステップ66に進む。ステップ66では、フィギアの有り、無しと、応答信号から認証済み(既にフィギアIDを読み取って登録済み)か否かを区別して、選択可能な各種キャラクタのいずれかを選択させる選択画面の表示をメインディスプレイ11で行うための指示を行い、続くステップ67では、タッチパネル11aのタッチがあるまで待機して、タッチがあるとステップ68に進み、ステップ68でフィギア有りを選択したか否かを判定する。ここで、フィギア有りを選択した場合はステップ69に進み、そうでなければステップ70に進む。ステップ69に進むと、後述するキャラクタ生成処理を行い、ステップ70ではフィギア不使用によるキャラクタ生成指示(ノンフィギアのキャラクタ生成指示)データを後述するエントリーデータにセットし、いずれも後続のステップ71に進む。詳しくは、ステップ68では、初めてフィギアを用いるときおよび既に認証済みフィギアがあり、その認証済みのフィギアとは別のフィギアを用いるときのいずれにおいても、遊技者によってフィギア有りが選択されると、ステップ69に進み、キャラクタ生成処理が行われる。また、初めからフィギアを用いないときおよび既に認証済みのフィギアがあるのにそのフィギアを用いないときは、遊技者によってフィギア無しが選択されると、ステップ70に進む。
【0062】
そして、ステップ69に進むと、メインCPU32は図18に示すフローチャートに沿ってキャラクタ生成処理を行う。この処理を開始すると、ステップ80に進み、フィギアのセット要求メッセージ出力処理を行う。ここでは、メインCPU32が画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に、フィギア40を認証ユニット15に装着し、フィギアIDを読取るセッティングを要求するメッセージ(例えば、“フィギアの台座を操作パネル上の認証ユニットにセットしてください。フィギアの認証が始まると、認証ユニットが明るく点灯しますので、明かりが消えるまでフィギアをはずさないで下さい”)を表示させ、続くステップ81では、フィギアIDの読取りが開始されるまで待機する。遊技者が表示されるメッセージにしたがいフィギア40を認証ユニット15にセットすると、認証ユニット15がフィギア40のICチップ44に記憶されているフィギアIDを読み取り、メインCPU32に入力しステップ82に進む。
【0063】
ステップ82では、メインCPU32がフルカラーLED58Aの駆動回路に指示し、前述の2色の交互発色に替えて6色の順次発色を繰り返して行わせる。このように6色の光を順次発色させると、カラフルであるために遊技者の注意が向きやすく、フィギアIDを読取り中であるため認証ユニット15から外してはならない旨の注意喚起を効果的に図ることが可能となる。
【0064】
続くステップ83ではフィギアIDの読取り終了の判断がなされ、終了していなければメインCPU32はフルカラーLED58Aに6色の順次発色の繰り返しを継続して行わせ、終了していればステップ84に進んでフルカラーLED58Aの駆動回路に指示して消灯させる。
続くステップ85ではメインCPU32が読み取ったフィギアIDを含むキャラクタ生成指示データをエントリーデータにセットし、続くステップ86では、認証ユニット15によるフィギア40のフィギアIDの読取(フィギアのセッティング)が行われたことを示すフィギア有りフラグに所定のデータ(本実施の形態では“1”)をセットし、ステップ86を実行すると、キャラクタ生成処理が終了する。
【0065】
ステップ71に進むと、メインCPU32が通信制御部に指示して通信処理部22を作動させ、エントリーデータを店舗サーバ2を介してセンターサーバ群5に送信する。ステップ68が終了すると、ゲーム開始処理が終了する。
【0066】
このように、ゲームマシン1は、フィギアのセッティングが行われたときにフィギア有りフラグに所定のデータをセットするようにしている。一旦、フィギアのセッティングを行うと、キャラクタ生成指示データを含むエントリーデータが店舗サーバ2を介してデータベースサーバ103に送信され、データベースサーバ103においてそのフィギアIDがそのセッティングを行った遊技者固有の遊技者IDに関連付けてID管理ファイルに記憶され、そのフィギアを認証済か否かの判断に用いられる。また、ID管理ファイルによるフィギアの認証済か否かの判定結果が応答信号として、データベースサーバ103から送信されるので、遊技者は認証済みのフィギアに対応するキャラクタを選択して迷宮対戦ゲームを行える。ただし、フィギアのセッティングを行わないと、フィギア有りフラグのセットが行われないので、たとえフィギアの認証済みでも、迷宮対戦ゲームをフィギア有りモードで行うには、フィギア40を認証ユニット15にセットしてフィギアIDの読取を行う必要がある。そして、セッティングを行うと、読み取ったフィギアIDに対応するフィギア情報がデータベースサーバ103で生成され、フィギア40のセッティングを繰返し行わなくても迷宮対戦ゲームを行えるようになっている。
【0067】
一方、ゲームマシン1、店舗サーバ2およびセンターサーバ群5では、上述の処理に対応して、図19に示す順序で処理が実行されている。図19は、ゲームマシン1、店舗サーバ2およびセンターサーバ5の間で行われる動作シーケンスを示すシーケンスチャートである。
【0068】
ゲームマシン1では、ステップ100において、店舗サーバ2にダウンロード要求を送信してアプリケーションデータをダウンロードし、上述のとおりステップ63でカード情報等を送信する。すると、センターサーバ群5では、ステップ301に進んで、データベースサーバ103におけるCPU401がゲームマシン1から送信されたカード情報およびパスワードを用い、ID管理ファイルを参照するなどして遊技者およびフィギアが登録されているか否かを判断する認証処理を行い、登録済の場合は認証済としてステップ302に進み、その認証結果を示す応答信号をゲームマシン1に送信する。この場合、データベースサーバ103では、各店舗A,Bに8台づつ設置されているゲームマシン1に対して、同様の認証処理を行う。
【0069】
また、ゲームマシン1では、上述のステップ68に示したエントリーデータの送信を行う。すると、センターサーバ群5では、ステップ303に進んでゲームサーバ101により、各ゲームマシン1からのエントリーデータを用いて、遊技者のエントリー受付を行う。さらに、後続のステップ304では遊技者の参加情報の更新およびキャラクタ生成指示データに対応するフィギアID(このフィギアIDには、認証されていない新規登録のフィギアと、認証済みで再度認証するフィギアの双方のフィギアIDが含まれる)を用いてID管理ファイルへのフィギアの登録または更新と、フィギア情報の生成または更新を行い、続くステップ305で対戦相手となる遊技者(本実施の形態では4名)を決定する。また、ステップ306では、データベースサーバ103が対戦相手になる各遊技者のゲームデータを抽出してステップ307に進み、抽出したゲームデータを店舗サーバ2に送信する。店舗サーバ2では、ゲームデータを受信すると、それを各ゲームマシン1に送信する。
【0070】
なお、以上の実施の形態に係るゲームシステム100は、ゲームマシン1がメインディスプレイ11(画像表示手段)、遊技進行制御手段として作動するメインCPU32を備えていた。しかし、これら各機能を奏する装置を別体として設けてもよい。図12はゲームシステム100の変形例であるゲームシステム200を示すシステム構成図であり、図13はゲーム用端末装置の内部構成を主に示すブロック図、図14は制御装置の内部構成を示すブロック図である。
ゲームシステム200は、ゲームシステム100と同様に遊技者の操作に応じて行動するキャラクタを示すキャラクタ画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図るゲームシステムであり、認証ユニット15Aが設けられたゲーム用端末装置80、遊技進行制御手段として機能する制御装置90、ディスプレイ装置81がそれぞれ別体にて設けられている。
【0071】
図12に示すようにゲームシステム200は、遊技店舗A,Bに設置された店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲーム用端末装置80およびカード販売機6と、店舗サーバ2に通信可能に接続された制御装置90と、制御装置に通信可能に接続されたディスプレイ装置81とを有している。ゲーム用端末装置80は、本発明における遊技用端末装置に相当し、その基本的な構成はゲームマシン1と同様であるが、メインディスプレイ11とサブディスプレイ12が無く、また、メインCPU32が遊技進行制御手段として作動しない点が相違する。
【0072】
制御装置90は、図14に示すようにCPU91、ROM92、RAM93、画像制御回路71および通信処理部95を有する。CPU91は、ROM92に記憶されているプログラムにしたがって本発明における遊技進行制御手段として作動し、遊技画像の進行に必要な処理を実行する。RAM93にはCPU91が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶され、ROM92にはCPU91が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。通信処理部95は、CPU91の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2との間でデータの送受信を実行する。画像制御回路94は前述のゲームマシン1における画像制御回路71と同様の構成であり、ディスプレイ装置81における画像表示を制御して、各種画像をディスプレイ装置81に表示させる。
ディスプレイ装置81は、複数の遊技者が観覧可能な大型モニタ画面を有し、制御装置90、店舗サーバ2を介して複数のゲーム用端末装置80に接続されている。ディスプレイ装置81は、本発明における画像表示手段に相当し、制御装置90によって表示画像を制御される。
【0073】
続いて上記の認証ユニット15Aの変形例である認証ユニット15Bについて説明する。認証ユニット15Bは、フルカラーLED58Aの代わりに複数のLED58Bを有して構成されている。図15は認証ユニット15Bの斜視図である。
認証ユニット15Bは光不透過性部材からなるガイド部材53Bと、ガイド部材53Bのすり鉢状傾斜面53eに複数配列されたLED58B、58B・・(光源)を有する。ガイド部材53Bは、素材が光不透過性部材であることを除いてガイド部材53Aと同一である。複数のLED58B、58B、・・は、すり鉢状傾斜面53eの開放端部53cの周方向に沿って等間隔にて配置されており、認証ユニット15Bに設置されるフィギア40を囲むように設けられている。そのため、フィギア40を下方から照らし出すような光の演出が可能となる。
【0074】
以上、ゲームシステム100およびゲームシステム200では、被読取対象物としてフィギア40を例にとって説明しているが、本発明に係る遊技機、遊技システムおよび遊技用端末装置は、フィギア40とは異なる被読取対象物を用いる場合にも適用がある。例えば、キャラクタに対応する絵や図柄が記載され、ID情報などを記憶しているカード状のゲームカードや、カセットを用いるようにしていてもよい。また、迷宮対戦ゲームを行えるゲームマシン1を例にとって説明しているが、他の画像遊技を行えるゲーム機についても適用がある。例えば、野球、サッカーなど複数の選手を登場させるゲームで、各選手に対応するフィギアやカセットを用いてチームプレーをシミュレーションできるゲーム機などである。
【0075】
また、読取手段は非接触型のICチップリーダに限定されず、接触型のものであってもよい。更に読取手段はフィギアID(識別情報)を読み取る場合のみに限定されず、リーダ・ライタ型、つまり、ICチップ等の記録装置に情報の書き込み可能な構成とすることもできる。更にまた、読取手段を備え付ける場所も識別情報を記憶する記録装置との位置関係で読取可能であれば足り、すり鉢状傾斜面やその他の箇所に設けてもよい。
【0076】
また、前述の記録装置の形状やこの記録装置を保持する被読取対象物の部位(例えば台座部)の形状を多角形状としてもよく、この場合のガイド手段は角推台形状(多角推から底面に平行な平面で切り、頂点を含んだ部分を除いた形状)のガイド孔を形成し、この傾斜面によって被読取対象物を読取位置に案内させる構成としてもよい。
【0077】
また、ガイド手段を構成する部材は、透明な光透過性部材部材でなくてもよく、被読取対象物を読取位置に案内できればよい。また、光透過性部材も透明ウレタンに限定されず、その他の透明樹脂や強化ガラスその他の光を透過可能な部材であってもよい。更にガイド手段に光を放出する光源もフルカラーLEDに限定されず、ハロゲンランプ等の照明装置であってもよく、光源も1箇所でなくて複数箇所に設けてもよい。
【0078】
なお、光源から光を放出させる点灯のタイミングについては、前述のゲームマシンの動作内容で説明した場合に限定されず、フィギアIDの読取りや認証途中、さらに画像遊技の進行中における適宜のタイミング(例えば、遊技者が操作するキャラクタが攻撃中、あるいは攻撃を受けているとき、アイテムを奪ったときやライフが昇降したとき等)で点灯させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係るゲームマシンを複数備えた本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムのシステム構成図である。
【図2】複数のゲームマシンとカード販売機を示す斜視図である。
【図3】ゲームマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図4】認証ユニットにフィギアを装着した状態を示す斜視図である。
【図5】認証ユニットの平面図である。
【図6】図5のVI−VI断面図である。
【図7】内部の構成を中心に示すゲームマシンのブロック図である。
【図8】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図9】店舗サーバを示すブロック図である。
【図10】ゲームサーバおよびデータベースサーバを示すブロック図である。
【図11】フィギアの構成を示す分解斜視図である。
【図12】本発明に係るゲーム用端末装置を複数備えた本発明の第2の実施の形態に係るゲームシステムのシステム構成図である。
【図13】第2の実施の形態のゲームシステムにおけるゲーム用端末装置の内部構成を主に示すブロック図である。
【図14】第2の実施の形態のゲームシステムにおける制御装置の内部構成を主に示すブロック図である。
【図15】認証ユニットの変形例を示す斜視図である。
【図16】ゲームマシンにおけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】ゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】キャラクタ生成処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図19】ゲームマシン、店舗サーバおよびセンターサーバの間で行われる動作シーケンスを示すシーケンスチャートである。
【図20】迷宮画像を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
1・・・ゲームマシン、2・・・店舗サーバ、 5・・・センターサーバ群
11・・・メインディスプレイ、15A、15B・・・認証ユニット
40・・・フィギア、41・・・台座部、44・・・ICチップ、45・・・底部
51・・・台座装着部、52・・・ICチップリーダ
53A、53B・・・ガイド部材
54・・・ガイド孔、53c・・・開放端部、53d・・・開口部
58A・・・フルカラーLED
58B・・・LED
100,200・・・ゲームシステム
80・・・ゲーム用端末装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに登場するキャラクタなどの行動体を示す画像を用いて遊技を進行させる遊技機、遊技システムおよび遊技用端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技者が操作するキャラクタに関する識別情報を記憶した記録装置を内蔵したカードやフィギア、コインなどから記憶されている識別情報を読取り、キャラクタを特定するとともに、このキャラクタの動作や表示画像を制御してゲームの実行を図る遊技機(以下「従来機」という)があった(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
【特許文献1】特開2002−273042号公報
【特許文献2】特開2002−63092号公報
【特許文献3】特開2003−340139号公報
【特許文献4】特許2702858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述の従来機では、ゲームを行うにあたってカードやフィギアなどを読取装置にセットして識別情報を読み込ませる必要があるが、そのためには読取装置への位置合せを遊技者が正確に行わなければならず、ゲーム開始に手間取る場合があった。特に初めてそのゲームを行う遊技者は、どのようにセットしてゲームを開始すればいいのかが解らないこともあり、ゲームの面白みを減退させる原因にもなった。
そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、カードやフィギア等の被被読取対象物に記憶された識別情報を読み取るための作業が容易となる遊技機、遊技システムおよび遊技用端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技機であって、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その手段によって識別情報の読取りを行える読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする。
この遊技機では、読取手段による識別情報の読取位置に被読取対象物を案内するようになっている。
【0005】
また、上記ガイド手段が、被読取対象物の底部に対応した形状の開口部と、その開口部よりも大きな開放端部と、開放端部から開口部までを漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面とを有するようにしてもよい。
こうすると、すり鉢状傾斜面が被読取対象物を読取位置に案内する。
【0006】
また、ガイド手段のすり鉢状傾斜面に光を放出する光源を更に備えたり、また、ガイド手段が光透過性部材からなり、ガイド手段のすり鉢状傾斜面から光を透過させる光源を更に備えるようにしてもよい。
こうすると、光源からの光が、ガイド手段のすり鉢状傾斜面から放出される。
【0007】
更に、本発明は、遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技システムであって、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われる読取位置に被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とすることもできる。
また、本発明は、遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図る遊技システムの遊技用端末装置であって、行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から識別情報を読み取る読取手段と、その読取手段によって識別情報の読取りが行われる読取位置に被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とすることもできる。
このような遊技システムや遊技用端末装置では、読取手段による識別情報の読取位置に被読取対象物を案内するようになっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、行動体画像に対応した被読取対象物に記憶された識別情報を読取手段で読み取るための作業が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
(ゲームシステムの全体構成)
【0010】
図1はゲームマシン1を複数備えたゲームシステム100のシステム構成図、図2は複数のゲームマシン1とカード販売機6を示す斜視図である。ゲームシステム100は、本発明の第1の実施の形態に係る遊技システムであり、2つの遊技店舗A,Bにそれぞれ1台および2台設置された合計3台の店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲームマシン1およびカード販売機6と、遊技店舗A,Bに設置された店舗内ルータ7と、店舗内ルータ7、通信回線4aおよびインターネット4を介して接続されたセンターサーバ群5とを有している。
【0011】
各遊技店舗A,Bでは、店舗サーバ2と、ゲームマシン1およびカード販売機6が専用回線3により接続されて店舗内LAN(Local Area Network)を形成し、この店舗内LANが店舗内ルータ7を介してインターネット4に接続されている。
(ゲームマシンの構成)
【0012】
(ゲームマシンの構成)
ゲームマシン1は、本発明の実施の形態に係る遊技機であって、遊技に用いられる遊技画像として、遊技者の操作に応じて行動するキャラクタ(本発明における「行動体」に相当する。)を示すキャラクタ画像(本発明における「行動体画像」に相当する。)を表示する画像表示手段を有し、遊技者の操作に応じた動作をキャラクタに行わせる画像遊技を行えるように構成されている。本実施の形態におけるゲームマシン1では、遊技者の選択したルートに沿ってキャラクタが迷宮内を移動しながら、自分以外の別キャラクタ(他の遊技者の選択にしたがい動作を行うプレイヤーキャラクタや、ゲームマシンが動作を行わせるノンプレイヤーキャラクタ)と対戦して、キャラクタが持つアイテムを奪い合い、そのアイテムをすべて集めた上で最終目標のキャラクタを倒すゲーム(以下、「迷宮対戦ゲーム」という)を行えるようになっている。この迷宮対戦ゲームでは、対戦結果やゲームの進行状況に合わせて各キャラクタの持点(本実施の形態では「ライフ」という)が昇降し、その持点が無くなったキャラクタが敗者となるようになっている。
【0013】
ゲームマシン1は、図3に示すように、筐体10の正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ11を有している。また、メインディスプレイ11の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ12を有し、その左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ13L,13Rが配置されている。
【0014】
メインディスプレイ11は、本発明における画像表示手段であって、遊技の各段階に応じた遊技画像(例えば、迷宮画像150など)が表示されるようになっている。サブディスプレイ12は、遊技の特定の段階における戦闘画像などが表示されるようになっている。
【0015】
また、ゲームマシン1はメインディスプレイ11の下側に操作パネル14を有し、この操作パネル14の左側に認証ユニット15Aが配置され、右側にゲームを実行するときに必要なコイン(硬貨、遊技用メダルなどの遊技媒体)を投入するコイン投入口16と、IDカード17を挿入するためのカードスロット18とを有し、操作ボタンなどを備えた操作ユニット19を有している。
【0016】
認証ユニット15Aは、迷宮対戦ゲームに登場する複数のキャラクタに対応したフィギア40(本発明における「被読取対象物」に相当する)を装着可能な構成を有している。フィギア40は、後述するように台座部41とフィギア本体部42(図4、11参照)とを有し、台座部41の底が底部45となる。
【0017】
認証ユニット15Aは、台座装着部51と、フィギア40に記憶されたフィギアID(識別情報)を読み取るICチップリーダ52とを備える。以下、認証ユニット15Aについて図4〜図6を参照して詳述する。
【0018】
図4は認証ユニット15Aにフィギア40を装着した状態を示す斜視図、図5は認証ユニット15Aの平面図、図6は図5のVI−VI断面図である。
台座装着部51は、内側にガイド孔54を有し、透明ウレタン等の光透過性部材からなるガイド部材53Aと、ガイド部材53Aを周囲および下方から保持する保持フレーム55と、保持フレーム55をガイド部材53Aとともに操作パネル14(図3参照)に固定する基台56とを有する。
【0019】
ガイド部材53Aは、本発明のガイド手段であって、ガイド孔54を内側に有する概ね円還状に形成されており、手前側(遊技者側)に突出部53aが設けられ、背面側に幅が広くなった幅広部53b、53bが設けられている。ガイド部材53Aは、突出部53aの下面が保持フレーム55に組み付けられ、かつ、幅広部53b、53bが挟まれて保持されている。
【0020】
また、ガイド部材53Aは、ガイド孔54に臨む基台56側(保持フレーム55の座部55aによって閉塞されている側)の円形の開口部53dと開放されている側の円形の開放端部53cとを備え、開放端部53cの直径が開口部53dの直径よりも大きく、開放端部53cと開口部53dとの間の周側面が、開放端部53cから開口部53dに向かって漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面53eとなっている。開口部53dの形状が、後述するフィギア40の底部45の形状に対応しており、底部45が挿通可能になっている。
【0021】
保持フレーム55は、ガイド部材53Aを囲む環状の枠体55bと、この枠体55bの内側で凹状に落ち込み、ガイド部材53Aを保持する保持受け部55aと、保持受け部55aの内側略中央に段差をもって形成された円柱状の窪み55fとを備える。窪み55fの開口が、ガイド部材53Aの開口部53dの形状に対応しており、同心で同一直径の円形になっている。
【0022】
ICチップリーダ52は、本発明における読取手段であって、凸状基板にアンテナや無線回路等を備えて構成されており、アンテナが窪み55fの底の中心付近に位置するように基台56に固定されている。ICチップリーダ52は、このアンテナによってフィギア40に内蔵される後述のICチップ44からフィギアIDを読み取るようになっている。窪み55fの底に底部45が載置され、その位置でICチップリーダ52によるフィギアIDの読取りが可能となるため、その位置が、本発明における読取位置となる。
【0023】
一方、ガイド部材53Aの背面側後方に一定の隙間L(5mm程度)を空けて光源となるフルカラーLED58は配設されている。また、ガイド部材53Aの外周面のうち、保持フレーム55によって囲まれていない箇所にすり鉢状傾斜面53eを除いて黒色の遮光シール57が貼り付けられている。フルカラーLED58は図示しない駆動回路から電源を供給されてガイド部材53Aに向けて光を放出する。すると、ガイド部材53Aを透過した光がすり鉢状傾斜面53eから放出される。
【0024】
以上のように本実施の形態では、認証ユニット15Aにガイド部材53Aが設けられている。このガイド部材53Aは、開放端部53cから開口部53dに向かって漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面53eを有しているから、開放端部53cからフィギア40の底部45を嵌め込むと、その底部45をすり鉢状傾斜面53eに沿うように案内しながら開口部53dに到達させることができ、底部45を窪み55fの底に載置することができる。こうしてフィギア40がガイド部材53Aによって読取位置に案内されるため、遊技者はフィギア40を読取位置にセットするのが容易になり、フィギア40を用いたゲームを開始するにあたっての面倒が軽減される。
【0025】
また、ガイド部材53Aは光透過性部材からなるため、フルカラーLED58から光を放出させると、この光が遮光シール57を貼っていないすり鉢状傾斜面53eから透過される。すり鉢状傾斜面53eは読取位置にセットされるフィギア40を囲む位置にあるため、認証ユニット15Aに装着されるフィギア40に関連付けた光の演出が可能になる。例えば、フィギアIDを認証中である等を報知してフィギア40の取り外しを防止する注意喚起やゲーム中におけるフィギア40の演出等である。
【0026】
ゲームシステム100を構成している各ゲームマシン1には、自機固有のマシンIDが付与されている。このマシンIDは、各店舗サーバ2に固有のサーバIDと、各ゲームマシン1に固有のIDとを有し、例えば、店舗Aに設置されている各ゲームマシン1の場合、A01,A02,A03・・・のようになっている。
【0027】
図7は内部の構成を中心に示すゲームマシン1のブロック図である。ゲームマシン1は、マイクロコンピュータ31を中心に複数の構成要素を有している。
【0028】
マイクロコンピュータ31は、メインCPU(Central Processing Unit)32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34とを有している。メインCPU32は、ROM34に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート39を介して、操作パネル14に設けられた各構成要素から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームマシン1全体の動作制御を行う。RAM33はメインCPU32が作動する際に用いるデータやプログラム(本実施の形態では、後述するアプリケーションデータ)が記憶される。ROM34には、メインCPU32が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。
【0029】
また、ゲームマシン1は、乱数発生器35と、サンプリング回路36と、クロックパルス発生回路37と、分周器38とを有している。乱数発生器35は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路36は、メインCPU32の指示にしたがい、乱数発生器35が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU32に入力する。クロックパルス発生回路37は、メインCPU32を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器38はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU32に入力する。
【0030】
さらに、ゲームマシン1は、タッチパネル11aと、コインセンサ16aと、カードリーダ18aと、通信制御部21および通信処理部22とを有し、さらに、画像制御回路71と、音制御回路72、前述の認証ユニット15Aを有している。
【0031】
タッチパネル11aは、操作手段であって、メインディスプレイ11の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU32に入力する。遊技者はこのタッチパネル11aを用いてキャラクタの動作を決めるための操作入力を行う。例えば、タッチパネル11aは、長方形の透明板表面に導電物質を塗布しており、その透明板の四角に配置された電極から電圧をかけ、遊技者の指が触れることによる微弱な電流変化を電極で検知して、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出する。
【0032】
コインセンサ16aは、コイン投入口16から投入されたコインを検出し、その検出に対応する検出信号をメインCPU32に出力する。カードリーダ18aは、カードスロット18に挿入されたIDカード17に記録されている遊技者ID等のカード情報を読取り、その読み取ったカード情報をメインCPU32に入力する。
【0033】
通信制御部21は、メインCPU32の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2と通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部22は通信制御部21の指示にしたがい作動して、専用回線3を介して行われるデータの送受信を実行する。
【0034】
画像制御回路71は、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12のそれぞれにおける画像表示を制御して、キャラクタを示す画像等の各種の画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示させる。
【0035】
この画像制御回路71は、図8に示すように、画像制御CPU71a、ワークRAM71b、プログラムROM71c、画像ROM71d、ビデオRAM71eおよびVDP(Video Display Processor)71fを有している。画像制御CPU71aは、マイクロコンピュータ31で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM71cに予め記憶されている(メインディスプレイ11、サブディスプレイ12での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示される画像を決定する。ワークRAM71bは、画像制御CPU71aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
【0036】
プログラムROM71cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM71dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM71eは、VDP71fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP71fは制御RAM71gを有し、画像制御CPU71aで決定されたメインディスプレイ11、サブディスプレイ12の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に出力する。
【0037】
音制御回路72はスピーカ13L、13Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ13L、13Rに入力する。スピーカ13L、13Rからは、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
【0038】
認証ユニット15Aは、ICチップリーダ52とフルカラーLED58を備え、ICチップリーダ52は、フィギア40のフィギアIDを読取り、メインCPU32に入力する。また、フルカラーLED58は、メインCPU32からの発光の指示に従って光を発する。
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
【0039】
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
店舗サーバ2は図9に示すように、CPU201、ROM202、RAM203、通信処理部204、通信制御部205およびアプリケーションデータを記憶しているデータ記憶部206を有している。そして、CPU201がROM202に記憶されているプログラムにしたがいRAM203にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部205がCPU201の指示にしたがい通信処理部204を作動させる。そして、店舗サーバ2は、各遊技店舗A,Bに設置されている各ゲームマシン1と専用回線3を介してデータの送受信を行い、各ゲームマシン1へのアプリケーションデータの送信(ダウンロード)や、各ゲームマシン1同士およびセンターサーバ群5とにおけるデータ送受信の中継を行う。アプリケーションデータは、ゲームマシン1で行われる迷宮対戦ゲームの実行に用いられる各種データ(ゲーム用の画像データなど)と、ボード用データ(操作ユニット19に備えられている操作ボタンを迷宮対戦ゲームに対応させる設定用のプログラム)が含まれている。
【0040】
カード販売機6は、遊技者が個人情報の入力操作を行う操作部と、カード発行手段とを有し、その操作部を用いた所定の入力操作によって、カード発行手段が各遊技者固有の遊技者IDを含むカード情報を記憶させてIDカード17を発行する。
【0041】
店舗内ルータ7は各遊技店舗A,Bに形成されている店舗内LANと、通信回線4aおよびインターネット4を介してセンターサーバ群5に形成されているLANとを接続している。
(センターサーバ群の構成)
【0042】
センターサーバ群5は、ゲームごとに対応して設置された複数のゲームサーバ(図1では、2台のゲームサーバ101、102)と、データベースサーバ103とを有し、各ゲームサーバが専用回線104を介して接続されてLANを形成し、そのLANが図示しないルータを介してインターネット4に接続されている。
【0043】
ゲームサーバ101は、迷宮対戦ゲームを実行するために設置されていて、図6に示すように、CPU301、ROM302、RAM303、通信処理部304、通信制御部305およびデータ記憶部306を有している。そして、ゲームサーバ101では、CPU301がROM302に記憶されているプログラムにしたがいRAM303にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部305がCPU301の指示にしたがい通信処理部304を作動させる。
【0044】
ゲームサーバ101は、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。そして、各ゲームマシン1から送信される後述するエントリーデータを受信して遊技者の迷宮対戦ゲームへの参加(エントリー)受付および遊技者の参加情報の更新を行い、対戦相手となる遊技者を決定し、その結果をデータベースサーバ103に送信する。
【0045】
ゲームサーバ102は別のゲームを実行するために設置されたもので、ゲームサーバ101と比較して記憶しているデータやプログラムが異なるが、同じ構成を有している。
【0046】
データベースサーバ103は、CPU401、ROM402、RAM403、通信処理部404、通信制御部405およびデータ記憶部406を有している。そして、データベースサーバ103では、CPU401がROM402に記憶されているプログラムにしたがいRAM403にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部405がCPU401の指示にしたがい通信処理部404を作動させ、各店舗サーバ2とインターネット4を介してデータの送受信を行う。データ記憶部406には遊技者ID、遊技者の認証に用いられるパスワード、ゲームの種別およびゲームデータが記憶されている。遊技者IDは、ゲームマシン1により、IDカード17から読み取って送信されたものである。
【0047】
また、後述するとおり、データベースサーバ103には、各遊技者がゲームマシン1において、自己の使用するフィギア40を認証ユニット15Aにセットし、フィギアIDを読み取らせたことによって、その読み取らせたフィギア40に対応するフィギアIDがゲームマシン1から送信されるようになっている。データベースサーバ103は、ゲームマシン1から送信される1つの遊技者IDに対して、対応する複数のフィギアIDを関連付けて記憶可能なID管理ファイルがデータ記憶部406に形成されている。このID管理ファイルによって、遊技者およびその遊技者が使用するフィギアを管理するようにしている。
【0048】
ゲームデータは、迷宮対戦ゲームに登場する複数のキャラクタについて、各キャラクタを特徴づけるキャラクタ固有のデータ(各キャラクタのコスチューム、コスチュームカラーや、防御パラメータ、攻撃パラメータおよび攻撃範囲を含むキャラクタ能力値、特殊能力などを示す情報、以下「フィギア情報」という)と、各遊技者による迷宮対戦ゲームの履歴を示すデータが含まれている。このゲームデータは、データベースサーバ103からゲームマシン1に送信され、迷宮対戦ゲームで用いられる。
【0049】
図11はフィギア40の構成を示す分解斜視図であり、フィギア40は台座部41と迷宮対戦ゲームに登場する各キャラクタの立体形状を表したフィギア本体部42とを有している。
台座部41は台座装着部51に対応した大きさを有し、中空の厚肉円板状に形成されている。台座部41は天頂部43aを有する有底円筒状の台座本体部43とICチップ44を有し、台座本体部43の天頂部43aの略中央に突起部43bが設けられており、台座本体部43の開放端部にICチップ44が嵌め込み固定されている。また、開放端部の外周に環状の鍔部が形成されて底部45を構成している。ICチップ44は、フィギア本体部42に対応するキャラクタに固有のフィギアIDを記憶しており、本実施の形態では、フィギアIDがキャラクタに対応する識別情報に相当する。
【0050】
フィギア本体部42は、突起部43bに対応する凹部46aを有する脚座部46と、脚座部46から2本足で直立するように形成され、迷宮対戦ゲームに登場する各キャラクタをかたどった人形部47とを有し、凹部46aに突起部43bが嵌め込まれ、台座部41の天頂部43aに固定されている。なお、フィギア40は直径約7cmの図示しないカプセルに納められて、カード販売機6と同等の販売機で販売されるようになっている。各カプセルにはごく一部にモンスターフィギアが納められているため、フィギア40を使用する場合(後述するフィギア有りモード)では、モンスターフィギアを使用できる場合があるようになっている。また、同じキャラクタでも、微妙に色を変えたり、フィギア情報を変える等してキャラクタの固有性を表現し、遊技者の収集意欲を促進するようにしている。
【0051】
フィギア40はフィギア本体部42の形状によって、遊技者が区別可能であり、フィギアIDによって、ゲームマシン1が区別可能になっている。このフィギアIDは、異なるフィギア40に対してユニーク(固有)とし、ゲームシステム100における同一フィギアの多重登録を禁止するようにしている。
(ゲームマシンの動作内容)
【0052】
次に、以上の構成を有するゲームマシン1の動作内容について、図16〜図18に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、店舗Aに設置されている4台のゲームマシン1のうち、1台を例にとって説明する。
図16はゲームマシン1におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図16および後述する図17、図18ではステップをSと略記している。
【0053】
ゲームマシン1は電源投入時に店舗サーバ2に対してアプリケーションデータのダウンロード要求を送信し(後述するステップ100)、一方、店舗サーバ2がダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求を送信してきたゲームマシン1にアプリケーションデータを送信する(図19参照)。
【0054】
ゲームマシン1は、アプリケーションデータを受信すると、そのアプリケーションデータをRAM33に記憶させる。そして、ゲームマシン1では、メインCPU32がアプリケーションデータを読み込むと、本発明における遊技進行制御手段として作動して、遊技者の操作入力に応じて迷宮対戦ゲームを進行させる。各ゲームマシン1は店舗サーバ2およびセンターサーバ群5を介して互いに同期をとりながら、メインディスプレイ11に遊技画像を表示するようになっている。
【0055】
このとき、各ゲームマシン1は、ゲーム処理を開始すると、ステップ1に進んでコイン投入、IDカードの挿入、パスワード入力、キャラクタ認証生成処理を含む後述のゲーム開始処理を行う。ステップ2では、ゲーム開始処理の結果から、後述するフィギア有りフラグに所定のデータがセットされている(セット有り)か否かを判定し、その判定結果に応じてステップ3、4に処理を分岐させて(フィギア有りフラグのセット有りのときはステップ3、そうでないときはステップ4)、いずれかの処理を行う。
【0056】
例えば、ステップ3のフィギア有りゲーム処理では、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に図20に示すような迷宮画像150と遊技者の操作に応じて行動するキャラクタを示すキャラクタ画像151を表示させ、これらの画像を用いた画像遊技がメインCPU32によって進行される。なお、画像遊技の進行中にメインCPU32が、フルカラーLED32の駆動回路(図示せず)に指示してゲームの演出効果を高める光を放出させてもよい。例えば、遊技者が操作するキャラクタの攻撃に合せてフルカラーLED32を点灯させたり、攻撃を受けた場合に点滅させたりしてもよい。
ステップ3に続くステップ5でフィギア有りフラグをクリアした上でステップ6に進み、対戦成績などのゲーム結果(対戦結果)の表示を行う一方、データベースサーバ103において、ゲームデータを更新させるため、対戦結果を示すデータを店舗サーバ2を経由してデータベースサーバ103に送信する後処理を行い、処理を終了する。
【0057】
このように、ゲームマシン1では、フィギア有りモード、フィギア無しモードのいずれかのモードで迷宮対戦ゲームを行えるようになっている。ただし、フィギア有りモードでは、フィギア無しモードよりもゲーム内容が遊技者にとって有益になるようになっている。
【0058】
(ゲーム開始処理)
ステップ1のゲーム開始処理は図17に示すフローチャートに沿って行われる。図17はゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャート、図18はキャラクタ生成処理の動作手順を示すフローチャートである。
【0059】
メインCPU32はゲーム開始処理を開始するとステップ60に進み、フルカラーLED58Aの駆動回路に指示して単一色(例えば白色)を発色させ、続くステップ61では、メッセージ出力処理を行い、画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に所定のメッセージ(コイン投入要求、IDカードの挿入要求およびパスワードの入力要求)を表示させる。続いて、ステップ62,63と処理を実行する。
【0060】
遊技者は、ゲームを開始するためには、コインをコイン投入口6から投入するとともに、IDカード17をカードスロット18に挿入し、操作ユニット19を用いてパスワードを入力する。すると、投入されたコインの検出信号がコインセンサ16aからメインCPU32に入力され、カードリーダ18aからはIDカード17に記憶されているカード情報が入力される。さらに、操作ユニット19からパスワードが入力され、これらすべての入力があるとすべての入力があるとステップ63に進む。
ステップ63ではメインCPU32がフルカラーLED58Aの駆動回路に指示し、前述の単一色に替えて2色(例えば赤色と青色)の交互発色をさせる。この交互発色をさせることにより、遊技者に認証ユニット15へのフィギア40のセッティングを促す。
その後ステップ64では、メインCPU32が通信制御部21に指示して通信処理部22を作動させ、読み取ったカード情報および入力されたパスワードを店舗サーバ2を介してセンターサーバ群5に送信する。
【0061】
続くステップ65では、後述する応答信号をセンターサーバ5から受信するまで待機して、その応答信号を受信するとステップ66に進む。ステップ66では、フィギアの有り、無しと、応答信号から認証済み(既にフィギアIDを読み取って登録済み)か否かを区別して、選択可能な各種キャラクタのいずれかを選択させる選択画面の表示をメインディスプレイ11で行うための指示を行い、続くステップ67では、タッチパネル11aのタッチがあるまで待機して、タッチがあるとステップ68に進み、ステップ68でフィギア有りを選択したか否かを判定する。ここで、フィギア有りを選択した場合はステップ69に進み、そうでなければステップ70に進む。ステップ69に進むと、後述するキャラクタ生成処理を行い、ステップ70ではフィギア不使用によるキャラクタ生成指示(ノンフィギアのキャラクタ生成指示)データを後述するエントリーデータにセットし、いずれも後続のステップ71に進む。詳しくは、ステップ68では、初めてフィギアを用いるときおよび既に認証済みフィギアがあり、その認証済みのフィギアとは別のフィギアを用いるときのいずれにおいても、遊技者によってフィギア有りが選択されると、ステップ69に進み、キャラクタ生成処理が行われる。また、初めからフィギアを用いないときおよび既に認証済みのフィギアがあるのにそのフィギアを用いないときは、遊技者によってフィギア無しが選択されると、ステップ70に進む。
【0062】
そして、ステップ69に進むと、メインCPU32は図18に示すフローチャートに沿ってキャラクタ生成処理を行う。この処理を開始すると、ステップ80に進み、フィギアのセット要求メッセージ出力処理を行う。ここでは、メインCPU32が画像制御回路71に指示してメインディスプレイ11に、フィギア40を認証ユニット15に装着し、フィギアIDを読取るセッティングを要求するメッセージ(例えば、“フィギアの台座を操作パネル上の認証ユニットにセットしてください。フィギアの認証が始まると、認証ユニットが明るく点灯しますので、明かりが消えるまでフィギアをはずさないで下さい”)を表示させ、続くステップ81では、フィギアIDの読取りが開始されるまで待機する。遊技者が表示されるメッセージにしたがいフィギア40を認証ユニット15にセットすると、認証ユニット15がフィギア40のICチップ44に記憶されているフィギアIDを読み取り、メインCPU32に入力しステップ82に進む。
【0063】
ステップ82では、メインCPU32がフルカラーLED58Aの駆動回路に指示し、前述の2色の交互発色に替えて6色の順次発色を繰り返して行わせる。このように6色の光を順次発色させると、カラフルであるために遊技者の注意が向きやすく、フィギアIDを読取り中であるため認証ユニット15から外してはならない旨の注意喚起を効果的に図ることが可能となる。
【0064】
続くステップ83ではフィギアIDの読取り終了の判断がなされ、終了していなければメインCPU32はフルカラーLED58Aに6色の順次発色の繰り返しを継続して行わせ、終了していればステップ84に進んでフルカラーLED58Aの駆動回路に指示して消灯させる。
続くステップ85ではメインCPU32が読み取ったフィギアIDを含むキャラクタ生成指示データをエントリーデータにセットし、続くステップ86では、認証ユニット15によるフィギア40のフィギアIDの読取(フィギアのセッティング)が行われたことを示すフィギア有りフラグに所定のデータ(本実施の形態では“1”)をセットし、ステップ86を実行すると、キャラクタ生成処理が終了する。
【0065】
ステップ71に進むと、メインCPU32が通信制御部に指示して通信処理部22を作動させ、エントリーデータを店舗サーバ2を介してセンターサーバ群5に送信する。ステップ68が終了すると、ゲーム開始処理が終了する。
【0066】
このように、ゲームマシン1は、フィギアのセッティングが行われたときにフィギア有りフラグに所定のデータをセットするようにしている。一旦、フィギアのセッティングを行うと、キャラクタ生成指示データを含むエントリーデータが店舗サーバ2を介してデータベースサーバ103に送信され、データベースサーバ103においてそのフィギアIDがそのセッティングを行った遊技者固有の遊技者IDに関連付けてID管理ファイルに記憶され、そのフィギアを認証済か否かの判断に用いられる。また、ID管理ファイルによるフィギアの認証済か否かの判定結果が応答信号として、データベースサーバ103から送信されるので、遊技者は認証済みのフィギアに対応するキャラクタを選択して迷宮対戦ゲームを行える。ただし、フィギアのセッティングを行わないと、フィギア有りフラグのセットが行われないので、たとえフィギアの認証済みでも、迷宮対戦ゲームをフィギア有りモードで行うには、フィギア40を認証ユニット15にセットしてフィギアIDの読取を行う必要がある。そして、セッティングを行うと、読み取ったフィギアIDに対応するフィギア情報がデータベースサーバ103で生成され、フィギア40のセッティングを繰返し行わなくても迷宮対戦ゲームを行えるようになっている。
【0067】
一方、ゲームマシン1、店舗サーバ2およびセンターサーバ群5では、上述の処理に対応して、図19に示す順序で処理が実行されている。図19は、ゲームマシン1、店舗サーバ2およびセンターサーバ5の間で行われる動作シーケンスを示すシーケンスチャートである。
【0068】
ゲームマシン1では、ステップ100において、店舗サーバ2にダウンロード要求を送信してアプリケーションデータをダウンロードし、上述のとおりステップ63でカード情報等を送信する。すると、センターサーバ群5では、ステップ301に進んで、データベースサーバ103におけるCPU401がゲームマシン1から送信されたカード情報およびパスワードを用い、ID管理ファイルを参照するなどして遊技者およびフィギアが登録されているか否かを判断する認証処理を行い、登録済の場合は認証済としてステップ302に進み、その認証結果を示す応答信号をゲームマシン1に送信する。この場合、データベースサーバ103では、各店舗A,Bに8台づつ設置されているゲームマシン1に対して、同様の認証処理を行う。
【0069】
また、ゲームマシン1では、上述のステップ68に示したエントリーデータの送信を行う。すると、センターサーバ群5では、ステップ303に進んでゲームサーバ101により、各ゲームマシン1からのエントリーデータを用いて、遊技者のエントリー受付を行う。さらに、後続のステップ304では遊技者の参加情報の更新およびキャラクタ生成指示データに対応するフィギアID(このフィギアIDには、認証されていない新規登録のフィギアと、認証済みで再度認証するフィギアの双方のフィギアIDが含まれる)を用いてID管理ファイルへのフィギアの登録または更新と、フィギア情報の生成または更新を行い、続くステップ305で対戦相手となる遊技者(本実施の形態では4名)を決定する。また、ステップ306では、データベースサーバ103が対戦相手になる各遊技者のゲームデータを抽出してステップ307に進み、抽出したゲームデータを店舗サーバ2に送信する。店舗サーバ2では、ゲームデータを受信すると、それを各ゲームマシン1に送信する。
【0070】
なお、以上の実施の形態に係るゲームシステム100は、ゲームマシン1がメインディスプレイ11(画像表示手段)、遊技進行制御手段として作動するメインCPU32を備えていた。しかし、これら各機能を奏する装置を別体として設けてもよい。図12はゲームシステム100の変形例であるゲームシステム200を示すシステム構成図であり、図13はゲーム用端末装置の内部構成を主に示すブロック図、図14は制御装置の内部構成を示すブロック図である。
ゲームシステム200は、ゲームシステム100と同様に遊技者の操作に応じて行動するキャラクタを示すキャラクタ画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図るゲームシステムであり、認証ユニット15Aが設けられたゲーム用端末装置80、遊技進行制御手段として機能する制御装置90、ディスプレイ装置81がそれぞれ別体にて設けられている。
【0071】
図12に示すようにゲームシステム200は、遊技店舗A,Bに設置された店舗サーバ2と、専用回線3を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲーム用端末装置80およびカード販売機6と、店舗サーバ2に通信可能に接続された制御装置90と、制御装置に通信可能に接続されたディスプレイ装置81とを有している。ゲーム用端末装置80は、本発明における遊技用端末装置に相当し、その基本的な構成はゲームマシン1と同様であるが、メインディスプレイ11とサブディスプレイ12が無く、また、メインCPU32が遊技進行制御手段として作動しない点が相違する。
【0072】
制御装置90は、図14に示すようにCPU91、ROM92、RAM93、画像制御回路71および通信処理部95を有する。CPU91は、ROM92に記憶されているプログラムにしたがって本発明における遊技進行制御手段として作動し、遊技画像の進行に必要な処理を実行する。RAM93にはCPU91が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶され、ROM92にはCPU91が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。通信処理部95は、CPU91の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2との間でデータの送受信を実行する。画像制御回路94は前述のゲームマシン1における画像制御回路71と同様の構成であり、ディスプレイ装置81における画像表示を制御して、各種画像をディスプレイ装置81に表示させる。
ディスプレイ装置81は、複数の遊技者が観覧可能な大型モニタ画面を有し、制御装置90、店舗サーバ2を介して複数のゲーム用端末装置80に接続されている。ディスプレイ装置81は、本発明における画像表示手段に相当し、制御装置90によって表示画像を制御される。
【0073】
続いて上記の認証ユニット15Aの変形例である認証ユニット15Bについて説明する。認証ユニット15Bは、フルカラーLED58Aの代わりに複数のLED58Bを有して構成されている。図15は認証ユニット15Bの斜視図である。
認証ユニット15Bは光不透過性部材からなるガイド部材53Bと、ガイド部材53Bのすり鉢状傾斜面53eに複数配列されたLED58B、58B・・(光源)を有する。ガイド部材53Bは、素材が光不透過性部材であることを除いてガイド部材53Aと同一である。複数のLED58B、58B、・・は、すり鉢状傾斜面53eの開放端部53cの周方向に沿って等間隔にて配置されており、認証ユニット15Bに設置されるフィギア40を囲むように設けられている。そのため、フィギア40を下方から照らし出すような光の演出が可能となる。
【0074】
以上、ゲームシステム100およびゲームシステム200では、被読取対象物としてフィギア40を例にとって説明しているが、本発明に係る遊技機、遊技システムおよび遊技用端末装置は、フィギア40とは異なる被読取対象物を用いる場合にも適用がある。例えば、キャラクタに対応する絵や図柄が記載され、ID情報などを記憶しているカード状のゲームカードや、カセットを用いるようにしていてもよい。また、迷宮対戦ゲームを行えるゲームマシン1を例にとって説明しているが、他の画像遊技を行えるゲーム機についても適用がある。例えば、野球、サッカーなど複数の選手を登場させるゲームで、各選手に対応するフィギアやカセットを用いてチームプレーをシミュレーションできるゲーム機などである。
【0075】
また、読取手段は非接触型のICチップリーダに限定されず、接触型のものであってもよい。更に読取手段はフィギアID(識別情報)を読み取る場合のみに限定されず、リーダ・ライタ型、つまり、ICチップ等の記録装置に情報の書き込み可能な構成とすることもできる。更にまた、読取手段を備え付ける場所も識別情報を記憶する記録装置との位置関係で読取可能であれば足り、すり鉢状傾斜面やその他の箇所に設けてもよい。
【0076】
また、前述の記録装置の形状やこの記録装置を保持する被読取対象物の部位(例えば台座部)の形状を多角形状としてもよく、この場合のガイド手段は角推台形状(多角推から底面に平行な平面で切り、頂点を含んだ部分を除いた形状)のガイド孔を形成し、この傾斜面によって被読取対象物を読取位置に案内させる構成としてもよい。
【0077】
また、ガイド手段を構成する部材は、透明な光透過性部材部材でなくてもよく、被読取対象物を読取位置に案内できればよい。また、光透過性部材も透明ウレタンに限定されず、その他の透明樹脂や強化ガラスその他の光を透過可能な部材であってもよい。更にガイド手段に光を放出する光源もフルカラーLEDに限定されず、ハロゲンランプ等の照明装置であってもよく、光源も1箇所でなくて複数箇所に設けてもよい。
【0078】
なお、光源から光を放出させる点灯のタイミングについては、前述のゲームマシンの動作内容で説明した場合に限定されず、フィギアIDの読取りや認証途中、さらに画像遊技の進行中における適宜のタイミング(例えば、遊技者が操作するキャラクタが攻撃中、あるいは攻撃を受けているとき、アイテムを奪ったときやライフが昇降したとき等)で点灯させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係るゲームマシンを複数備えた本発明の第1の実施の形態に係るゲームシステムのシステム構成図である。
【図2】複数のゲームマシンとカード販売機を示す斜視図である。
【図3】ゲームマシンの全体構成を示す斜視図である。
【図4】認証ユニットにフィギアを装着した状態を示す斜視図である。
【図5】認証ユニットの平面図である。
【図6】図5のVI−VI断面図である。
【図7】内部の構成を中心に示すゲームマシンのブロック図である。
【図8】画像制御回路の内部構成の一例を示すブロック図である。
【図9】店舗サーバを示すブロック図である。
【図10】ゲームサーバおよびデータベースサーバを示すブロック図である。
【図11】フィギアの構成を示す分解斜視図である。
【図12】本発明に係るゲーム用端末装置を複数備えた本発明の第2の実施の形態に係るゲームシステムのシステム構成図である。
【図13】第2の実施の形態のゲームシステムにおけるゲーム用端末装置の内部構成を主に示すブロック図である。
【図14】第2の実施の形態のゲームシステムにおける制御装置の内部構成を主に示すブロック図である。
【図15】認証ユニットの変形例を示す斜視図である。
【図16】ゲームマシンにおけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】ゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図18】キャラクタ生成処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図19】ゲームマシン、店舗サーバおよびセンターサーバの間で行われる動作シーケンスを示すシーケンスチャートである。
【図20】迷宮画像を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
1・・・ゲームマシン、2・・・店舗サーバ、 5・・・センターサーバ群
11・・・メインディスプレイ、15A、15B・・・認証ユニット
40・・・フィギア、41・・・台座部、44・・・ICチップ、45・・・底部
51・・・台座装着部、52・・・ICチップリーダ
53A、53B・・・ガイド部材
54・・・ガイド孔、53c・・・開放端部、53d・・・開口部
58A・・・フルカラーLED
58B・・・LED
100,200・・・ゲームシステム
80・・・ゲーム用端末装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、前記行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技機であって、
前記行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われる読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記ガイド手段が、前記被読取対象物の底部に対応した形状の開口部と、該開口部よりも大きな開放端部と、該開放端部から前記開口部までを漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面とを有することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記ガイド手段のすり鉢状傾斜面に光を放出する光源を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項4】
前記ガイド手段が光透過性部材からなり、
前記ガイド手段のすり鉢状傾斜面から光を透過させる光源を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、前記行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技システムであって、
前記行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われる読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする遊技システム。
【請求項6】
遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図る遊技システムの遊技用端末装置であって、
前記行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われる読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする遊技用端末装置。
【請求項1】
遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、前記行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技機であって、
前記行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われる読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記ガイド手段が、前記被読取対象物の底部に対応した形状の開口部と、該開口部よりも大きな開放端部と、該開放端部から前記開口部までを漸次縮径しながらつながるすり鉢状傾斜面とを有することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記ガイド手段のすり鉢状傾斜面に光を放出する光源を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項4】
前記ガイド手段が光透過性部材からなり、
前記ガイド手段のすり鉢状傾斜面から光を透過させる光源を更に備えたことを特徴とする請求項2記載の遊技機。
【請求項5】
遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を表示する画像表示手段と、前記行動体画像を用いた画像遊技を進行させる遊技進行制御手段とを有する遊技システムであって、
前記行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われる読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする遊技システム。
【請求項6】
遊技者の操作に応じて行動する行動体を示す行動体画像を用いた画像遊技を進行させて遊技の実行を図る遊技システムの遊技用端末装置であって、
前記行動体に対応する識別情報を記憶した被読取対象物から前記識別情報を読み取る読取手段と、
該読取手段によって前記識別情報の読取りが行われる読取位置に前記被読取対象物を案内するガイド手段とを有することを特徴とする遊技用端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−68140(P2006−68140A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−253161(P2004−253161)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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