遊技機およびシミュレーションプログラム
【課題】ラウンド数抽選と大当り発生前の演出に関連性をもたせることにより、大当り発生前の遊技の興趣を向上させることができる遊技機およびシミュレーションプログラムを提供する。
【解決手段】始動領域を遊技球が通過したことを条件に識別図柄が変動表示される表示手段4と、所定の演出を選択する演出選択手段と、変動表示の表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、変動表示の表示結果によって特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段とを備えた遊技機であって、可変入賞装置13と、可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、最大ラウンド数決定手段は識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、演出選択手段は決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択する。
【解決手段】始動領域を遊技球が通過したことを条件に識別図柄が変動表示される表示手段4と、所定の演出を選択する演出選択手段と、変動表示の表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、変動表示の表示結果によって特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段とを備えた遊技機であって、可変入賞装置13と、可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、最大ラウンド数決定手段は識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、演出選択手段は決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラウンド数を抽選する遊技機であって、ラウンド数抽選と大当り発生前の演出とに関連性をもたせることにより、大当り発生前の演出においても興趣を向上させることができる遊技機およびシミュレーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来周知の遊技機は、遊技盤の遊技領域に打ち出され転動した遊技球が始動入賞口に入賞することによって、大当りとするか否かの抽選が行なわれるとともに表示装置に表示される複数種類の識別図柄が変動し、前記抽選の結果に基づいて、その識別図柄の表示結果が特定表示態様となった場合には、遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。さらに、遊技機は、前記表示装置に表示される複数種類の識別図柄の表示結果によって、前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態(確変遊技状態)に移行する。
前記特定遊技状態では、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置が所定回数の開放を行なって1ラウンドとし、該ラウンドを所定数継続する。従って、大当り遊技状態では遊技球が入賞する確率が高くなって多量の賞球を得ることが可能となる。
【0003】
このような遊技機では、特定遊技状態における継続ラウンド数が変化するものがあり、特許文献1は、変動図柄が停止した後にラウンド数抽選が行なわれて、特定遊技状態における継続ラウンド数が決定される遊技機を開示する。
【特許文献1】特開2002−18001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1は、ラウンド数の抽選が実行されているものの、このラウンド数の抽選は、変動図柄が停止した後に行なわれているので、大当り発生前の演出との関連性が無いため、大当り発生前の通常遊技状態における興趣が向上しなかった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的とするところは、ラウンド数を抽選する遊技機及びシミュレーションプログラムであって、ラウンド数抽選と大当り発生前の演出に関連性をもたせることにより、大当り発生前の遊技の興趣を向上させることができる遊技機およびシミュレーションプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、第1の発明による遊技機は、遊技領域上に設けられた始動領域を遊技球が通過したことを条件に、複数種類の識別図柄が変動表示される表示手段4と、所定の演出を選択する演出選択手段と、前記変動表示の表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、を備えた遊技機であって、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置13と、前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とする。
本発明によれば、決定した最大ラウンド数に基づいて識別図柄の変動表示が開始される前に演出を選択しているので、大当り発生前の演出とラウンド数抽選とを関連付けることができ、大当り発生前の興趣を向上させることができる。
【0007】
第2の発明による遊技機は、第1の発明において、ラウンド数選択手段で選択されたラウンド数を報知するラウンド数報知手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ラウンド数選択手段で選択されたラウンド数を報知する。遊技者は、ラウンド数選択手段を見ることによって、選択されたラウンド数を明確に認識することができるので、ラウンド抽選と大当り発生前の遊技との関連が明確になり、大当り発生前の興趣を向上させることができる。
【0008】
第3の発明による遊技機は、第1の発明又は第2の発明において、演出選択手段は、複数の識別情報を変動表示するための変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段を含み、前記変動表示パターン決定手段は、最大ラウンド数決定手段で決定されたラウンド数に応じて変動表示パターンを決定することを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、最大ラウンド数決定手段で決定されたラウンド数に応じて変動表示パターンを決定する。従って、ラウンド数抽選と変動表示パターンを関連付けてラウンド数抽選と大当り発生前の演出とに関連性をもたせることができるので、大当り発生前の遊技の興趣を向上させることができる。
【0009】
第4の発明によるシミュレーションプログラム101は、コンピュータ102を、所定の演出を選択する演出選択手段と、前記コンピュータの表示手段に表示される遊技領域上に設けられた始動領域を前記表示手段に表示される遊技球が通過したことを条件に前記表示手段に表示される複数種類の識別図柄が変動表示された表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段として機能させるためのシミュレーションプログラムであって、前記表示手段に表示され、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とする。
このような構成により、本発明に係るシミュレーションプログラムは、シミュレーションプログラムをROMカートリッジ、CD−ROM、DVDなどの記憶媒体に記憶させて、あるいは、通信衛星、インターネットなどの電気通信回線を利用して配布することにより、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータにおいて、上述した遊技機と同様に、決定した最大ラウンド数に基づいて識別図柄の変動表示が開始される前に演出を選択しているので、大当り発生前の演出とラウンド数抽選とを関連付けることができ、大当り発生前の興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ラウンド数抽選と大当り終了前の遊技状態とに関連性をもたせることにより、大当り発生前の遊技においても興趣を向上させる遊技機およびシミュレーションプログラムを提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態は本発明に一例に過ぎずなんらこれに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明を適用した遊技機例えばパチンコ遊技機の一例であり、パチンコ遊技機は、遊技盤ベース51に種々の遊技部材20を備えて構成した遊技盤23と、遊技に関する表示を行なうための表示手段4とを備えて構成される。
【0013】
パチンコ遊技機は、外枠1の前面に内枠(ベースドア)2が回動自在に軸支され、該内枠2の背後には前記表示手段4が嵌装されると共に、該内枠2の前面には遊技盤23が着脱自在に装着される。該内枠2には開口部が設けられ、その開口部には前記表示手段4の表示領域が臨む。
そして該内枠2の前面には、ガラス板を嵌めたフロント扉3が回動自在に軸支される。
フロント扉下部には、遊技球の貸し出し操作を行なうための球貸操作パネル21が設けられている。
【0014】
前記内枠2の前面下部には、貸球及び賞球を受け止める上皿5、上皿5満杯時に球出口の内方で溢れた球を受け止める下皿6、そして発射装置のハンドル7を備える。
【0015】
そして前記ハンドル7のレバー7aを時計方向に回転させることにより、例えば内蔵する発射ソレノイドを作動させて遊技球を表側の遊技領域Aに打ち出すことができる。
【0016】
遊技盤23は、遊技盤ベース51に種々の遊技部材20を備える。
【0017】
遊技盤ベース51は、例えば本実施例では、その遊技盤ベース51全体を透光性部材(透明部材)で形成して裏側が視認可能な透明な遊技盤ベース51とする。また、遊技盤ベース51は、透光性部材で形成した領域を少なくとも一部に有するものであれば本実施例の範囲である。
【0018】
遊技盤ベース51を形成する透光性部材は、例えば、遊技部材20を固定でき、かつ、容易に変形しない(曲がらない)又は変質しない程度の硬度・強度等を有し、かつ透明な材質のものを選択する。例えば、透明性の高い硬質の合成樹脂が一例として挙げられ、さらに具体的には、無色透明のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂などが任意に選択される。また、樹脂以外の材質、例えばガラスなどを採用することも本発明の範囲内であり設計変更可能である。
遊技盤ベース51の全体を構成する透光性部材は無色透明とするが、有色透明部材を採用することも可能である。また仕様によっては遊技盤ベース51を無色透明部材と有色透明部材とで構成したり、遊技盤ベース51に色彩・模様を施したりすることも可能であり、表示手段4による演出に悪影響を及ぼさない範囲内で設計変更可能である。この場合、模様は無色透明の線図が好ましいが有色模様を施すことも可能である。
【0019】
遊技部材20は、パチンコ遊技機において遊技に必要な全ての部材を言い、例えば、表側の遊技領域Aを区画すると共に、該表側の遊技領域Aに発射ソレノイドから打ち出される遊技球を導くガイドレール11、大当たりとするか否かの抽選処理を起動する始動領域(以下、始動入賞口とする)12、大当たり時に可変入賞装置(以下、大入賞口とする)13を開放状態に変化させるアタッカと称する特別電動役物、前記始動領域12に備わるチューリップ式の電動羽根部材12aを開放状態とするか否かの抽選処理を起動する通過ゲート15、一般入賞口となる左右の入賞口14、遊技領域Aでの入賞を逃したアウト球を排出するアウト口16、遊技盤ベース51に打たれている図示しない多数の遊技釘、遊技盤ベース51の表側の遊技領域Aを転動流下する遊技球を裏側へと転動案内し、該案内された遊技球を遊技盤ベース51の裏側の遊技領域で転動させた後に遊技盤ベース51の表側の遊技領域Aに排出するワープユニット22などが一例として挙げられる。
【0020】
表示手段4は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や、投影機からの動画又は静止画を、反射板で屈折して表示させる投影型画像表示装置も対象で、特に限定されず本発明の範囲内で種々の表示装置が適用される。
【0021】
なお、表示手段4の大きさなど特に限定はされないが、本実施例では、20インチの大型LCDによる表示装置を用いており、透光性部材からなる本実施例の遊技盤ベース51を介して広く液晶表示による演出表示が可能であり、遊技性・装飾性などを向上させるものとしている。
また、これらの表示手段4に表示される演出表示は表示制御手段によって制御される。前記表示制御手段は後述する遊技機の副制御回路40のサブCPU42で実行され、サブCPU42が表示制御手段として機能する。
遊技機は遊技を演出するための手段として、上述した表示手段4のほかに、音による演出をするためのスピーカー10、光による演出をするためのランプ9を備える。
【0022】
表示手段4には、始動入賞口12を遊技球が通過すると、複数種類の識別図柄(以下、図柄という)が変動表示される。
表示手段4に表示される図柄は、例えば左右に並んだ3群に区別されており、その群毎に複数の図柄が変動表示される。そして停止表示された図柄の組み合わせが特定表示態様、例えば、「7」「7」「7」の表示結果となった場合には、前記大入賞口13が開放されて入賞の確率が高くなり、遊技者にとって通常遊技と比較して有利な条件の特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。
【0023】
前記特定遊技状態では、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な大入賞口13を開放状態に変化するラウンド遊技が所定回数実行される。
なお、前記ラウンド遊技はラウンド遊技制御手段によって制御され、前記ラウンド遊技が実行される前記所定回数(最大ラウンド数)は最大ラウンド数決定手段によって制御される。
【0024】
表示手段4には、始動入賞口12を遊技球が通過すると、複数種類の識別図柄(以下、図柄という)が変動表示される。
表示手段4に表示される図柄は、例えば左右に並んだ3群に区別されており、その群毎に複数の図柄が変動表示される。そして停止表示された図柄の組み合わせが特定表示態様、例えば、「4」「4」「4」の表示結果となった場合には、前記大入賞口13が開放されて入賞の確率が高くなり、遊技者にとって通常遊技と比較して有利な条件の特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。
【0025】
さらに、表示手段4に停止表示された図柄の表示態様が、例えば、「7」「7」「7」の表示結果となった場合には、前記特定遊技状態への移行に加えて、前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態(確変遊技状態)に移行する。
なお、前記特定遊技状態は遊技状態制御手段によって制御される。
【0026】
そして、前記表示結果決定手段、前記遊技状態制御手段、ラウンド遊技制御手段は、それぞれ、後述する遊技機の主制御回路30のメインCPU32で実行され、そのメインCPU32が前記各手段として機能する。
【0027】
そして、このような遊技機では、特定の図柄があと一つ並ぶと大当りになる状態(いわゆるリーチ状態)になった場合には、前記表示手段4の表示が通常の表示動作と異なる変動をすることによって、遊技者に大当りが近づいていることを認識させて遊技者に大当りへの期待感を付与する演出(いわゆるリーチアクション)が行われている。
また、前記リーチアクションよりも、さらに大当りとなる確率の高い場合に出現し、大当りへの期待感をさらに付与する演出(いわゆるスーパーリーチ)が行なわれる。
しかし、このようなリーチアクションが行なわれたとしても常に大当りに移行するとは限らず、リーチアクションの後、ハズレとなることもあるので、遊技者はリーチ状態から大当り遊技状態に発展するか否かに大きな関心を持って遊技を続けることとなる。
【0028】
さらに、前記リーチアクションとは別に、大当りへの期待感をさらに付与する演出として、表示装置4に予告キャラクタを表示して大当り予告をする演出が行なわれる。
前記大当り予告は、表示装置4に表示されるキャラクタに応じて、大当りとなるか否かの信頼度が相違し、予告キャラクタが表示された場合であっても大当りとならない場合もあるので、遊技者は予告キャラクタの表示と大当りとなるか否かに大きな関心を持って遊技を続けることとなる。
【0029】
さらに、パチンコ遊技機は、ブロック図(図2参照)に示すように、主制御回路30と、副制御回路40とを備える。さらに、前記主制御回路30は、遊技の進行に応じてコマンドを出力するコマンド出力ポート35を備える。
【0030】
前記主制御回路30は、V・カウントスイッチ28S,カウントスイッチ29S,一般入賞口スイッチ16S,通過ゲートスイッチ7S,始動入賞口スイッチ6S及び始動入賞口ソレノイド6a,可変入賞口ソレノイド8a,シーソーソレノイド8bを接続し、該V・カウントスイッチ28S,カウントスイッチ29S,一般入賞口スイッチ16S,通過ゲートスイッチ7Sおよび始動入賞口スイッチ6Sからの入力信号に基づいて、払出・発射制御回路80を介し、賞球払出装置81による、遊技球の各入賞口への入賞に応じた賞球の払い出しや、発射装置82による遊技球の発射等の制御を行なうほか、前記大当り遊技状態とするか否かの等の抽選を行なって、その抽選の結果に基づく遊技の進行を制御し、前記大当りとする遊技状態が発生したことを示すコマンドを前記コマンド出力ポート35から副制御回路40へ送信する。
【0031】
前記副制御回路40は、コマンドを受信するコマンド入力ポート41を備え、前記主制御回路30の前記コマンド出力ポート35から出力されたコマンドは、前記副制御回路40の前記コマンド入力ポート41を介して受信され、遊技の進行に応じて、前記表示手段4、スピーカー10、ランプ・LED9等の演出手段による遊技の演出を制御する。
【0032】
(ブロック図)
図2は、本実施例によるパチンコ遊技機の制御系のブロック図である。
主制御回路30は、制御手段であるメインCPU32、メインROM(読み出し専用メモリ)33、メインRAM(読み書き可能メモリ)34及びI/O31を備えている。この主制御回路30は、遊技の進行の制御を行なう。
メインCPU32には、メインROM33、メインRAM34等が接続されており、このメインROM33に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU32には、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM33には、メインCPU32により遊技機の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶される。
【0033】
なお、本実施例では、プログラム・テーブル等を記憶する媒体としてメインROM33を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジなどの記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されるものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM34等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの夫々が別々の記憶媒体に記録されていても良い。また、本実施例においては、メインCPU32、メインROM33及びメインRAM34を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用しても良い。
【0034】
メインRAM34は、メインCPU32の一時記憶領域として種々のフラグ、カウンタ、タイマ、データの値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路30は、後述する副制御回路40に対してコマンドを供給するためのコマンド出力ポート35を備えている。また、コマンド出力ポート35は、メインCPU32に接続される。なお、このコマンド出力ポート35は、各種のコマンドを副制御回路40(副制御回路40に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
【0035】
また、主制御回路30には、I/O31を有しており、I/O31には各種の装置が接続される。例えば、V・カウントスイッチ28S、カウントスイッチ29S、一般入賞口スイッチ16S、通過ゲートスイッチ7S、始動入賞口スイッチ6S、始動入賞口ソレノイド6a、大入賞口ソレノイド8a、シーソーソレノイド8bが接続される。
【0036】
V・カウントスイッチ28Sは、遊技盤ベース51上に備えられた大入賞口13における特定領域に設けられている。このV・カウントスイッチ28Sは、大入賞口13における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0037】
カウントスイッチ29Sは、大入賞口13における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントスイッチ29Sは、大入賞口13における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0038】
一般入賞口スイッチ16Sは、遊技盤ベース51上に備えられた一般入賞口14に設けられている。この一般入賞口スイッチ16Sは、各一般入賞口14を遊技球が通過した場合に所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0039】
通過ゲートスイッチ7Sは、遊技盤ベース51上に備えられた通過ゲート15に設けられている。この通過ゲートスイッチ7Sは、通過ゲート15を遊技球が通過した場合に所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0040】
始動入賞口スイッチ6Sは、遊技盤ベース51上に備えられた始動入賞口12に設けられている。この始動入賞口スイッチ6Sは、始動入賞口12に遊技球が入賞した場合に所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0041】
始動入賞口ソレノイド6aは、リンク部材を介して始動入賞口12に設けられた羽根部材に接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、羽根部材を駆動させ、始動入賞口12を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0042】
大入賞口ソレノイド8aは、シャッタ(扉)に接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、シャッタを駆動させ、大入賞口13を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0043】
シーソーソレノイド8bは、板状体でシャッタ内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、大入賞口13内の特定領域を通過し易くなるように、又は一般領域を通過し易くなるように切り替えることとなる。
【0044】
バックアップクリアスイッチ5Sは、遊技機の後面側に備えられるとともに、I/O31を介してメインCPU32に接続され、さらに、払出・発射制御回路80に接続され、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
【0045】
主制御回路30には、払出・発射制御回路80が接続される。
この払出・発射制御回路80には、遊技球の払出を行なう賞球払出装置81、遊技球の発射を行なう発射装置82が接続される。また、払出・発射制御回路80はカードユニット50と接続されており、払出・発射制御回路80とカードユニット50は、カードユニット50に挿入されたプリペイドカードに係るデータを送受信し、球貸し操作パネル21の操作によって遊技球を貸し出す。
【0046】
この払出・発射制御回路80は、主制御回路30から供給される賞球制御コマンドを受け取り、カードユニット50から供給される球貸制御信号を受け取り、賞球払出装置81に対して所定の信号を送信することにより、賞球払出装置81に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路80は、発射装置82に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行なう。なお、賞球払出装置81は、発射(投入)された遊技球が所定の領域を通過することにより賞球を払い出す払出手段の一例として採用される。
【0047】
また、発射装置82には、上述した発射モータ(発射ソレノイド)、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル7が遊技者によって握持され、かつ時計回り方向へ発射レバー7aが回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿5に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤の遊技領域Aに順次発射される。なお、このような発射装置は、遊技者の操作に応じて遊技球を発射(投入)する発射手段の一例として採用される。
【0048】
さらに、コマンド出力ポート35には、副制御回路40が接続される。
なお、本実施例においては、主制御回路30から副制御回路40に対してコマンドを供給すると共に、副制御回路40から主制御回路30に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路40から主制御回路30に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
【0049】
副制御回路40は、主制御回路30から供給される各種のコマンドに応じて、表示手段4における表示制御、スピーカー10から発生させる音声に関する制御、ランプ9の制御を行なう。
【0050】
副制御回路40は、演出表示制御手段、音声御手段、ランプ制御手段としてのサブCPU42、記憶手段としてのプログラムROM43、ワークRAM44、表示手段4(液晶表示装置:LCD)における表示制御を行なうための画像制御回路45、スピーカー10から発生させる音声に関する制御を行なう音声制御回路46、装飾ランプ・LED(図示せず)を含むランプ9の制御を行なうランプ制御回路47、主制御回路30のコマンド出力ポート35からの信号を入力するためのコマンド入力ポート41から構成される。
【0051】
サブCPU42は、プログラムROM43、ワークRAM44等が接続される。サブCPU42は、このプログラムROM43に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU42は、主制御回路30から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路40の制御を行なう。
【0052】
プログラムROM43には、サブCPU42により遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行なうためのテーブル等の各種のテーブルも記憶される。
また、プログラムROM43には、演出パターンが複数種類記憶される。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、例えば、図柄の変動表示を実行するものである。
なお、本実施例においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM43を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えばハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記憶されていても良い。もちろん、記憶手段としてメインROM33を用いても良い。また、これらのプログラムは、予め記録されるものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM44等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの夫々が別々の記憶媒体に記録されていても良い。
【0053】
ワークRAM44は、サブCPU42の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施例においては、サブCPU42の一時記憶としてワークRAM44を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0054】
(遊技機の動作)
次に、本発明による遊技機の一実施形態の動作について、遊技機を制御する制御手段である、主制御回路の動作と副制御回路の動作とに分けて説明する。
〔主制御回路の動作〕
以下において、本発明の一実施形態に係る主制御回路30のメインCPU32の動作について、図面を参照しながら説明する。
【0055】
[主制御回路メイン処理]
図3は、本発明の一実施例に係るメインCPU32の動作の一部であるメイン処理を示すフロー図である。ステップ10(S10)において、メインCPU32は、メインRAM34に記憶された各種設定を前回電源断となったときの設定に復帰する(又は、メインRAM34に記憶された各種設定を初期化する)。
【0056】
ステップ20(S20)において、メインCPU32は、後述するシステム割込処理の実行を許可する状態にセットする。
【0057】
ステップ30(S30)において、メインCPU32は、表示手段4に図柄を変動表示する特別図柄制御処理を行なう。特別図柄制御処理については後に詳述する(図5参照)。
【0058】
ステップ40(S40)において、メインCPU32は、遊技盤23のゲート15を遊技球が通過した場合に行なわれる普通図柄制御処理を行なう。具体的には、メインCPU32は、始動口を開放状態とするか否かの判定(普通図柄当り判定)、始動口入賞口12に設けられた一対の羽根部材12a,12aを駆動するための制御等を行なう。
【0059】
ステップ50(S50)において、メインCPU32は、後述するシステムタイマ割込処理の実行を禁止する状態にセットする。
【0060】
ステップ60(S60)において、メインCPU32は、変動表示パターンを決定するために用いられる変動表示パターン選択用乱数等を更新する。
【0061】
ステップ70(S70)において、メインCPU32は、後述するシステムタイマ割込処理の実行を許可する状態にセットする。
【0062】
なお、メインCPU32は、上述のステップ30からステップ70までの処理を繰り返すものとする。
【0063】
[システムタイマ割込処理]
図4は、本発明の一実施例に係るメインCPU32の動作の一部であるシステムタイマ割込処理を示すフロー図である。システムタイマ割込処理は、メイン処理の実行中において、所定時間毎に割り込んで実行される処理である。ステップ100(S100)において、メインCPU32は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
【0064】
ステップ110(S110)において、メインCPU32は、大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数などの値を更新する。
【0065】
ステップ120(S120)において、メインCPU32は、始動口検出時処理(ゲート通過検出時処理)と、各スイッチ(始動入賞口スイッチ6S、通過ゲートスイッチ7S、一般入賞口スイッチ16S、V・カウントスイッチ28S及びカウントスイッチ29S)からの信号がI/O31に入力されたか否か判定する。また、メインCPU32は、I/O31に入力された信号がある場合には、入力された信号に応じた処理を行なう。
【0066】
ステップ130(S130)において、メインCPU32は、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ等の値を更新する。
【0067】
なお、待ち時間タイマとは、特別図柄制御処理の各処理において、メインCPU32が次の処理に移るまでの待ち時間がセットされるタイマである。また、大入賞口開放時間タイマとは、1ラウンド内において、大入賞口13が開放状態とされる最大時間(大入賞口開放時間)がセットされるタイマである。
【0068】
なお、本実施形態では、上述した各タイマは、該タイマにセットされた時間をカウントダウンするように構成されているものとするが、これに限定されるものではなく、時間をカウントアップするように構成されていてもよい。
【0069】
ステップ140(S140)において、メインCPU32は、賞球として払い出された遊技球の数、遊技状態が大当り状態となっていることなどの遊技情報を生成して、遊技場に設置されているホールコンピュータに出力する。
【0070】
ステップ150(S150)において、メインCPU32は、始動入賞口12に設けられた1対の羽根部材12a,12aを駆動するように始動口ソレノイド6aを制御するための信号、及び、大入賞口13の扉体を駆動するように大入賞口ソレノイド8aを制御するための信号を出力する。
【0071】
ステップ160(S160)において、メインCPU32は、セットされたコマンド(特別図柄制御処理に伴う変動パターン指定コマンド)を副制御回路40に出力する。
【0072】
ステップ170(S170)において、メインCPU32は、遊技球が入球した入賞口の種類(始動入賞口12、大入賞口13及び一般入賞口14)に応じて、所定数の遊技球を賞球として払い出すことを指示する賞球制御コマンドを払出・発射制御回路80に出力する。
【0073】
ステップ180(S180)において、メインCPU32は、ステップ100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
【0074】
ステップ190(S190)において、システムタイマ割込処理の実行を許可する状態にセットする。
【0075】
システムタイマ割込処理は、以上のステップを処理した後に、割り込み発生前のアドレスに復帰させる。
【0076】
[特別図柄制御処理]
以下に、上述したメイン処理のステップ30(S30)において実行される特別図柄制御処理について説明する。
特別図柄制御処理は、図5に示すように、ステップ30-1(S30-1)において、メインCPU32は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグであり、メインCPU32は、この制御状態フラグに基づいて、ステップ30-2(S30-2)〜ステップ30-10(S30-10)における各処理を実行するか否か判別する。
【0077】
ステップ30-2(S30-2)において、メインCPU32は、特別図柄記憶チェック処理を実行する。なお、特別図柄記憶チェック処理については後に詳述する(図6、図7参照)。
【0078】
また、メインCPU32は、特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)を制御状態フラグにセットするとともに、決定した変動表示パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。
【0079】
ステップ30-3(S30-3)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であり、変動表示時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合に、特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)を制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間タイマにセットする。
【0080】
ステップ30-4(S30-4)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合に、以下の処理を行なう。
【0081】
すなわち、メインCPU32は、大当り判定において大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致すると判定された場合には、大当り開始インターバル管理処理を示す値(03)を制御状態フラグにセットするとともに、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
また、メインCPU32は、高確率フラグをオフにする。なお、高確率フラグとは、遊技状態が確変状態であるか否か判定するためのフラグである。
【0082】
一方、メインCPU32は、大当り判定において大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しないと判定された場合には、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。
【0083】
ステップ30-5(S30-5)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(03)であり、大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合には、大入賞口13を開放状態とするように大入賞口ソレノイド8aを制御する。また、メインCPU32は、大入賞口開放中処理を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、1ラウンド内において大入賞口13が開放状態とされる最大時間(大入賞口開放時間)を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【0084】
ステップ30-6(S30-6)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(04)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合には、大入賞口開放回数カウンタの値に"1"を加算する。また、メインCPU32は、大入賞口開放中処理を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口開放時間を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【0085】
ステップ30-7(S30-7)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(05)である場合に、大入賞口開放時間がセットされた大入賞口開放時間タイマの値が"0"であるという条件、又は、大入賞口カウンタの値が所定値(例えば、"10"以上)となったという条件のうち、いずれかの条件が成立しているか否か判定する。
【0086】
また、メインCPU32は、上述した条件のうち、いずれかの条件が成立している場合には、大入賞口13を閉鎖状態とするように大入賞口ソレノイド8aを制御する。さらに、メインCPU32は、大入賞口内残留球監視処理を示す値(06)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。
【0087】
ステップ30-8(S30-8)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(06)であり、大入賞口内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合には、大入賞口13内に設けられた特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、又は、大入賞口開放回数カウンタの値が所定値(例えば"15"以上)であるという条件(ラウンド数が最終ラウンドであるという条件)のうち、いずれかの条件が成立しているか否か判定する。なお、大入賞口開放回数カウンタとは、大当り状態におけるラウンド数をカウントするためのカウンタである。
【0088】
メインCPU32は、上述した条件のうち、いずれかの条件が成立している場合には、大当り終了インターバル管理処理を示す値(07)を制御状態フラグにセットするとともに、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。一方、メインCPU32は、上述した条件のうち、いずれの条件も成立していない場合には、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、ラウンドインターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
【0089】
ステップ30-9(S30-9)において、メインCPU32は、大当り終了インターバル処理を実行する。なお、大当り終了インターバル処理については後に詳述する(図11参照)。
【0090】
ステップ30-10(S30-10)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)である場合に、特別図柄保留記憶数データから1を減算するとともに、特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)を制御状態フラグにセットする。
【0091】
[特別図柄記憶チェック処理]
以下に、上述した特別図柄制御処理のステップ30-2(S30-2)において実行される特別図柄記憶チェック処理について説明する。
特別図柄記憶チェック処理は、図6に示すように、ステップ30-2-1(S30-2-1)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)であるか否か判定する。また、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)である場合には、ステップ30-2-2(S30-2-2)の処理に移り、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)でない場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
【0092】
ステップ30-2-2(S30-2-2)において、メインCPU32は、メインRAM34に記憶されている特別図柄保留記憶数データの値が"0"であるか否か判定する。
また、メインCPU32は、特別図柄保留記憶数データの値が"0"である場合には、ステップ30-2-3(S30-2-3)の処理に移り、特別図柄保留記憶数データの値が"1"以上である場合には、ステップ30-2-4(S30-2-4)の処理に移る。
【0093】
ステップ30-2-3(S30-2-3)において、メインCPU32は、所定のデモンストレーションを表示手段4に表示するように指示するコマンド(デモ表示コマンド)をセットする。なお、所定のデモンストレーションとは、表示手段4に特別図柄が変動表示されていないときに、遊技者を飽きさせないようにするための動作である。
【0094】
ステップ30-2-4(S30-2-4)において、メインCPU32は、特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。
【0095】
ステップ30-2-5(S30-2-5)において、メインCPU32は、大当り遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する。
具体的には、メインCPU32は、最大ラウンド数決定用乱数から乱数値を抽出し、その乱数値に基づいて最大ラウンド数決定用テーブルを参照して最大ラウンド数を決定する。
例えば、最大ラウンド数決定用テーブルとして、図7に示すようなラウンド数抽選テーブルを参照し、乱数値が0〜5の範囲内である場合には2ラウンドが、乱数値が6〜15の範囲内である場合には8ラウンドが、乱数値が16〜31の範囲内である場合には15ラウンドがそれぞれ選択される。
なお、本処理がメインCPU32で実行されることにより、メインCPU32が最大ラウンド数決定手段として機能する。
【0096】
ステップ30-2-6(S30-2-6)において、メインCPU32は、特別図柄の変動表示が実行された後に、遊技状態を大当り状態に移行させるか否か判定する(大当り判定)。具体的には、メインCPU32は、高確率フラグがオンである場合には、大当り判定テーブル(確変用)を参照し、大当り判定テーブル(確変用)に記憶されている大当り判定値と、始動記憶データに含まれる大当り判定用乱数値とが一致するか否か判定する。一方、メインCPU32は、高確率フラグがオフである場合には、大当り判定テーブル(通常用)を参照し、大当り判定テーブル(通常用)に記憶されている大当り判定値と、始動記憶データに含まれる大当り判定用乱数値とが一致するか否か判定する。
【0097】
ステップ30-2-7(S30-2-7)において、メインCPU32は、大当り判定を行った結果、遊技状態を大当り状態に移行させると判定したか否か確認する。また、メインCPU32は、遊技状態を大当り状態に移行させると判定した場合には、ステップ30-2-9(S30-2-9)の処理に移り、遊技状態を大当り状態に移行させないと判定した場合には、ステップ30-2-8(S30-2-8)の処理に移る。
【0098】
ステップ30-2-8(S30-2-8)は、ステップ30-2-7(S30-2-7)において大当りとしないと判定された場合に表示手段4に表示するはずれ図柄を決定する。具体的には、メインCPU32は、はずれ図柄決定用乱数値に基づいて、表示手段4上で特別図柄の変動表示が実行された結果、該表示手段4上に停止表示させるはずれ図柄を決定する。
【0099】
ステップ30-2-9(S30-2-9)は、ステップ30-2-7(S30-2-7)において大当りとすると判定された場合に表示手段4に表示する大当り図柄を決定する。具体的には、メインCPU32は、始動記憶データに含まれる大当り図柄決定用乱数値に基づいて、特別図柄の変動表示が実行された結果、停止表示させる大当り図柄を決定する。メインCPU32は、大当り図柄決定用乱数値と確変判定値が一致する場合には、確変図柄を大当り図柄として決定する。一方、メインCPU32は、大当り図柄決定用乱数値と確変判定値が一致しない場合には、通常図柄を大当り図柄として決定する。
【0100】
ステップ30-2-10(S30-2-10)において、メインCPU32は、ステップ30-2-7(S30-2-7)で遊技状態を大当り状態に移行させると判定したか否か、及び、高確率フラグがオンであるか否か(遊技状態が確変状態であるか否か)に基づいて、変動パターン決定処理を実行する。なお、変動パターン決定処理については後に詳述する。
【0101】
ステップ30-2-11(S30-2-11)において、メインCPU32は、選択した変動表示パターン指定コマンド、図柄指定コマンドをセットする。
【0102】
ステップ30-2-12(S30-2-12)において、メインCPU32は、ステップ30-2-6(S30-2-6)で遊技状態を大当り状態に移行させると判定したか否か、及び、高確率フラグがオンであるか否か(遊技状態が確変状態であるか否か)に基づいて、今回の変動に用いられた記憶領域をクリアする。
【0103】
[変動パターン決定処理]
以下に、上述した特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-9(S30-2-9)において実行され、表示装置4に表示される変動表示パターン及び予告キャラクタを決定する変動パターン決定処理について説明する。
なお、本処理がメインCPU32で実行されることによって、メインCPU32が所定の演出を選択する演出選択手段として機能し、本実施例では、所定の演出として、例えば、変動表示パターンや予告キャラクタによる演出が選択される。
【0104】
変動パターン決定処理は、図8に示すように、ステップ30-2-9-1(S30-2-9-1)において、メインCPU32は、遊技状態を大当り遊技状態とするとされているか否かを判定する。
遊技状態を大当り遊技状態とするとされている場合には、メインCPU32はステップ30-2-9-2(S30-2-9-2)の処理に移行し、遊技状態を大当り遊技状態としないとされている場合には、メインCPU32はステップ30-2-9-3(S30-2-9-3)の処理に移行する。
【0105】
ステップ30-2-9-2(S30-2-9-2)において、メインCPU32は、はずれ時の変動表示パターン選択テーブルに基づいて変動表示パターンを決定する。
具体的には、変動表示パターン決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた変動表示パターン選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて変動表示パターンが決定される。
【0106】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図9に示すように、2ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜69の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が70〜89の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が90〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図10に示すように、8ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜59の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が60〜84の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が85〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図11に示すように、15ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜49の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が50〜79の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が80〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
【0107】
ステップ30-2-9-3(S30-2-9-3)において、メインCPU32は、はずれ時の予告キャラクタ選択テーブルに基づいて予告キャラクタを決定する。
具体的には、予告キャラクタ決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた予告キャラクタ選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて予告キャラクタが決定される。
【0108】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図12に示すように、2ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜86の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が87〜96の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が97〜98の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が99である場合にはキャラクタ3が選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図13に示すように、8ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜76の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が74〜93の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が94〜97の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が98〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図14に示すように、15ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜39の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が40〜69の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が70〜89の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が90〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
【0109】
ステップ30-2-9-4(S30-2-9-4)において、メインCPU32は、当り時の変動表示パターン選択テーブルに基づいて変動表示パターンを決定する。
具体的には、変動表示パターン決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた変動表示パターン選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて変動表示パターンが決定される。
【0110】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図15に示すように、2ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜69の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が70〜89の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が90〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図16に示すように、8ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜39の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が40〜69の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が70〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図17に示すように、15ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜19の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が20〜49の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が50〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
【0111】
ステップ30-2-9-4(S30-2-9-4)において、メインCPU32は、当り時の予告キャラクタ選択テーブルに基づいて予告キャラクタを決定する。
具体的には、予告キャラクタ決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた予告キャラクタ選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて予告キャラクタが決定される。
【0112】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図18に示すように、2ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜81の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が82〜93の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が94〜97の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が98〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図19に示すように、8ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜62の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が63〜87の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が88〜95の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が96〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図20に示すように、15ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜19の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が20〜39の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が40〜69の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が70〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
【0113】
このように、決定された最大ラウンド数に応じた変動表示パターン選択テーブルを選択することによって、前記決定された最大ラウンド数と変動表示パターンが関連付けられる。
例えば、はずれ時の変動表示パターン選択テーブルでは、スーパーリーチが選択されるためには、2ラウンドが決定している場合には、乱数値が90〜99の範囲内に含まれていなければならないのに対して、15ラウンドが決定している場合には、乱数値が80〜99の範囲内に含まれていれば良い。従って、2ラウンドが決定している場合よりも15ラウンドが決定している場合の方がスーパーリーチの発生率が高くなっている。
また、当り時の変動表示パターン選択テーブルでは、スーパーリーチが選択されるためには、2ラウンドが決定している場合には、乱数値が90〜99の範囲内に含まれていなければならないのに対して、15ラウンドが決定している場合には、乱数値が50〜99の範囲内に含まれていれば良い。従って、2ラウンドが決定している場合よりも15ラウンドが決定している場合の方がスーパーリーチの発生率が高くなっている。
このように、当りはずれに関係なく、決定されたラウンド数と選択される変動表示パターンが関連付けられている。
【0114】
なお、本実施例で例示した最大ラウンド数や乱数の範囲は一実施例であって、これに限定されるものではなく、本発明の範囲内において任意のラウンド数や乱数の範囲が選択可能である。
【0115】
このような処理によって、表示手段4には、図21(a)に示すように、図柄が変動する前であって、前回の図柄の停止表示が残っている表示態様において、図柄表示の下に、抽選の結果、決定された大当り遊技状態中で実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数が報知される。例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、「当選時15ラウンド」と表示される。
次に、図21(b)に示すように3群の全ての図柄が変動して、図21(c)に示すように、例えば、図柄「7」「7」「7」が停止表示され、その図柄が大当りであれば、図21(d)に示すように、停止表示された図柄「7」「7」「7」の下に「15ラウンド」の文字が表示され、大当り遊技では15ラウンドのラウンド遊技が実行される。
なお、本実施例では、ラウンド数の抽選の報知は、一例として、表示装置4に「当選時15ラウンド」、「15ラウンド」の文字を表示して報知しているが、この報知を行なう報知手段は、これに限定されるものではなく、他の報知手段によるものであっても良い。
例えば、遊技機や遊技機の周辺に表示装置又は発光装置や音声装置を備えて、文字又は光や音によって報知するものであっても良く、一例を挙げれば、遊技領域上に設けられたLEDや遊技枠に設けられた枠ランプによる報知であっても良い。
【実施例2】
【0116】
実施例1では、図柄が変動する前に、大当り遊技状態中で実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数が報知され、図柄が変動した後の停止表示された表示態様が大当りであれば、大当り遊技では前記報知された最大ラウンド数が実行されるが、本実施例2では、図柄が変動する前に報知した最大ラウンド数と大当り遊技で実行される最大ラウンド数が異なる場合があることに特徴がある。
遊技機の構成およびその他遊技機の動作や制御については本実施例と同様であるので説明を割愛し、ここでは、本実施例2の特徴である、図柄が変動する前に報知した最大ラウンド数と大当り遊技で実行される最大ラウンド数が異なる場合について説明する。
【0117】
例えば、表示手段4には、図22(a)に示すように、図柄が変動する前であって、前回の図柄の停止表示が残っている表示態様において、図柄表示の下に、抽選の結果、決定された大当り遊技状態中で実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数が報知される。例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、「当選時2ラウンド」と表示される。
次に、図22(b)に示すように3群の全ての図柄が変動して、図22(c)に示すように、例えば、図柄「7」「7」「7」が停止表示され、その図柄が大当りであった場合には、前記決定された最大ラウンド数が再抽選される。この抽選においては、少ない最大ラウンド数から多い最大ラウンド数へ格上げされる再抽選となる。
そして、最大ラウンド数が再抽選された結果、決定された最大ラウンド数が15ラウンドであった場合には、図22(d)に示すように、停止表示された図柄「7」「7」「7」の下に「15ラウンド」の文字が表示され、大当り遊技では15ラウンドのラウンド遊技が実行される。
なお、本実施例2では、ラウンド数の抽選の報知は、一例として、表示装置4に「当選時15ラウンド」、「15ラウンド」の文字を表示して報知しているが、この報知を行なう報知手段は、これに限定されるものではなく、他の報知手段によるものであっても良い。例えば、遊技機の遊技機や遊技機の周辺に表示装置又は発光装置や音声装置を備えて、文字又は光や音によって報知するものであっても良い。
【実施例3】
【0118】
本実施例3では、本発明に係るシミュレーションプログラムの一実施形態を説明する。
図12は、上述した遊技機と同様の遊技仕様を有するシミュレーションゲームプログラム101であり、ROMカートリッジ、CD−ROM、DVD等のプログラムを記録する記録媒体に記憶させたり、通信衛星等のネットワーク環境下、あるいはインターネット等の通信回線を利用して配布されたりするものである。
【0119】
図23において、本シミュレーションゲームプログラム101は、コンピュータ102に、複数の図柄群を表示手段103に変動表示してその変動表示を停止させるようにしたシミュレーションゲームプログラム101であって、変動表示にともなって、変動表示に関連した演出を複数の演出から選択して表示を行なう。
【0120】
そして、テレビゲームコントローラやパソコン等のコンピュータ102に特別遊技状態の変更を実行させるものであり、コンピュータ102に接続された表示手段103上に表示手段4、始動口12や大入賞口13を含めた遊技盤23の全体の画像を写し出し、ハンドルに変わるキーボード上に特定キーや専用操作ボタン等からなる操作スイッチ104を操作しながら疑似遊技が楽しめるようになっている。
【0121】
この結果、家庭用ゲーム機等において上述した遊技機と同様に、決定した最大ラウンド数に基づいて識別図柄の変動表示が開始される前に演出を選択している。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明による遊技機の一実施例を示す概略斜視図。
【図2】遊技機の制御系のブロック図。
【図3】本発明による遊技機の制御系のフロー図(主制御回路メイン処理)。
【図4】本発明による遊技機の制御系のフロー図(システムタイマ割り込み処理)。
【図5】本発明による遊技機の制御系のフロー図(特別図柄制御処理)。
【図6】本発明による遊技機の制御系のフロー図(特別図柄記憶チェック処理)。
【図7】ラウンド抽選テーブルの説明図。
【図8】本発明による遊技機の制御系のフロー図(変動パターン決定処理)。
【図9】変動表示パターン選択テーブル(はずれ時、2ラウンド選択)の説明図。
【図10】変動表示パターン選択テーブル(はずれ時、8ラウンド選択)の説明図。
【図11】変動表示パターン選択テーブル(はずれ時、15ラウンド選択)の説明図。
【図12】予告キャラクタ選択テーブル(はずれ時、2ラウンド選択)の説明図。
【図13】予告キャラクタ選択テーブル(はずれ時、8ラウンド選択)の説明図。
【図14】予告キャラクタ選択テーブル(はずれ時、15ラウンド選択)の説明図。
【図15】変動表示パターン選択テーブル(当り時、2ラウンド選択)の説明図。
【図16】変動表示パターン選択テーブル(当り時、8ラウンド選択)の説明図。
【図17】変動表示パターン選択テーブル(当り時、15ラウンド選択)の説明図。
【図18】予告キャラクタ選択テーブル(当り時、2ラウンド選択)の説明図。
【図19】予告キャラクタ選択テーブル(当り時、8ラウンド選択)の説明図。
【図20】予告キャラクタ選択テーブル(当り時、15ラウンド選択)の説明図。
【図21】表示手段の表示態様を示す説明図。(a)は決定した最大ラウンド数が報知されている表示態様を示す説明図。(b)は図柄が変動中の表示態様を示す説明図。(c)は大当りとなった状態の表示態様を示す説明図。(d)は大当り遊技で実行される最大ラウンド数が報知された表示態様を示す説明図。
【図22】表示手段の表示態様を示す説明図。(a)は決定した最大ラウンド数が報知されている表示態様を示す説明図。(b)は図柄が変動中の表示態様を示す説明図。(c)は大当りとなった状態の表示態様を示す説明図。(d)は再抽選の結果、大当り遊技で実行される最大ラウンド数が報知された表示態様を示す説明図。
【図23】本発明の実施例3によるシミュレーションプログラムを示すブロック図。
【符号の説明】
【0123】
4:表示手段
13:可変入賞装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラウンド数を抽選する遊技機であって、ラウンド数抽選と大当り発生前の演出とに関連性をもたせることにより、大当り発生前の演出においても興趣を向上させることができる遊技機およびシミュレーションプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来周知の遊技機は、遊技盤の遊技領域に打ち出され転動した遊技球が始動入賞口に入賞することによって、大当りとするか否かの抽選が行なわれるとともに表示装置に表示される複数種類の識別図柄が変動し、前記抽選の結果に基づいて、その識別図柄の表示結果が特定表示態様となった場合には、遊技者にとって有利な遊技状態である特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。さらに、遊技機は、前記表示装置に表示される複数種類の識別図柄の表示結果によって、前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態(確変遊技状態)に移行する。
前記特定遊技状態では、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置が所定回数の開放を行なって1ラウンドとし、該ラウンドを所定数継続する。従って、大当り遊技状態では遊技球が入賞する確率が高くなって多量の賞球を得ることが可能となる。
【0003】
このような遊技機では、特定遊技状態における継続ラウンド数が変化するものがあり、特許文献1は、変動図柄が停止した後にラウンド数抽選が行なわれて、特定遊技状態における継続ラウンド数が決定される遊技機を開示する。
【特許文献1】特開2002−18001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1は、ラウンド数の抽選が実行されているものの、このラウンド数の抽選は、変動図柄が停止した後に行なわれているので、大当り発生前の演出との関連性が無いため、大当り発生前の通常遊技状態における興趣が向上しなかった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的とするところは、ラウンド数を抽選する遊技機及びシミュレーションプログラムであって、ラウンド数抽選と大当り発生前の演出に関連性をもたせることにより、大当り発生前の遊技の興趣を向上させることができる遊技機およびシミュレーションプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するために、第1の発明による遊技機は、遊技領域上に設けられた始動領域を遊技球が通過したことを条件に、複数種類の識別図柄が変動表示される表示手段4と、所定の演出を選択する演出選択手段と、前記変動表示の表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、を備えた遊技機であって、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置13と、前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とする。
本発明によれば、決定した最大ラウンド数に基づいて識別図柄の変動表示が開始される前に演出を選択しているので、大当り発生前の演出とラウンド数抽選とを関連付けることができ、大当り発生前の興趣を向上させることができる。
【0007】
第2の発明による遊技機は、第1の発明において、ラウンド数選択手段で選択されたラウンド数を報知するラウンド数報知手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ラウンド数選択手段で選択されたラウンド数を報知する。遊技者は、ラウンド数選択手段を見ることによって、選択されたラウンド数を明確に認識することができるので、ラウンド抽選と大当り発生前の遊技との関連が明確になり、大当り発生前の興趣を向上させることができる。
【0008】
第3の発明による遊技機は、第1の発明又は第2の発明において、演出選択手段は、複数の識別情報を変動表示するための変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段を含み、前記変動表示パターン決定手段は、最大ラウンド数決定手段で決定されたラウンド数に応じて変動表示パターンを決定することを特徴とすることを特徴とする。
本発明によれば、最大ラウンド数決定手段で決定されたラウンド数に応じて変動表示パターンを決定する。従って、ラウンド数抽選と変動表示パターンを関連付けてラウンド数抽選と大当り発生前の演出とに関連性をもたせることができるので、大当り発生前の遊技の興趣を向上させることができる。
【0009】
第4の発明によるシミュレーションプログラム101は、コンピュータ102を、所定の演出を選択する演出選択手段と、前記コンピュータの表示手段に表示される遊技領域上に設けられた始動領域を前記表示手段に表示される遊技球が通過したことを条件に前記表示手段に表示される複数種類の識別図柄が変動表示された表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段として機能させるためのシミュレーションプログラムであって、前記表示手段に表示され、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とする。
このような構成により、本発明に係るシミュレーションプログラムは、シミュレーションプログラムをROMカートリッジ、CD−ROM、DVDなどの記憶媒体に記憶させて、あるいは、通信衛星、インターネットなどの電気通信回線を利用して配布することにより、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機などのコンピュータにおいて、上述した遊技機と同様に、決定した最大ラウンド数に基づいて識別図柄の変動表示が開始される前に演出を選択しているので、大当り発生前の演出とラウンド数抽選とを関連付けることができ、大当り発生前の興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ラウンド数抽選と大当り終了前の遊技状態とに関連性をもたせることにより、大当り発生前の遊技においても興趣を向上させる遊技機およびシミュレーションプログラムを提供することができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態は本発明に一例に過ぎずなんらこれに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明を適用した遊技機例えばパチンコ遊技機の一例であり、パチンコ遊技機は、遊技盤ベース51に種々の遊技部材20を備えて構成した遊技盤23と、遊技に関する表示を行なうための表示手段4とを備えて構成される。
【0013】
パチンコ遊技機は、外枠1の前面に内枠(ベースドア)2が回動自在に軸支され、該内枠2の背後には前記表示手段4が嵌装されると共に、該内枠2の前面には遊技盤23が着脱自在に装着される。該内枠2には開口部が設けられ、その開口部には前記表示手段4の表示領域が臨む。
そして該内枠2の前面には、ガラス板を嵌めたフロント扉3が回動自在に軸支される。
フロント扉下部には、遊技球の貸し出し操作を行なうための球貸操作パネル21が設けられている。
【0014】
前記内枠2の前面下部には、貸球及び賞球を受け止める上皿5、上皿5満杯時に球出口の内方で溢れた球を受け止める下皿6、そして発射装置のハンドル7を備える。
【0015】
そして前記ハンドル7のレバー7aを時計方向に回転させることにより、例えば内蔵する発射ソレノイドを作動させて遊技球を表側の遊技領域Aに打ち出すことができる。
【0016】
遊技盤23は、遊技盤ベース51に種々の遊技部材20を備える。
【0017】
遊技盤ベース51は、例えば本実施例では、その遊技盤ベース51全体を透光性部材(透明部材)で形成して裏側が視認可能な透明な遊技盤ベース51とする。また、遊技盤ベース51は、透光性部材で形成した領域を少なくとも一部に有するものであれば本実施例の範囲である。
【0018】
遊技盤ベース51を形成する透光性部材は、例えば、遊技部材20を固定でき、かつ、容易に変形しない(曲がらない)又は変質しない程度の硬度・強度等を有し、かつ透明な材質のものを選択する。例えば、透明性の高い硬質の合成樹脂が一例として挙げられ、さらに具体的には、無色透明のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂などが任意に選択される。また、樹脂以外の材質、例えばガラスなどを採用することも本発明の範囲内であり設計変更可能である。
遊技盤ベース51の全体を構成する透光性部材は無色透明とするが、有色透明部材を採用することも可能である。また仕様によっては遊技盤ベース51を無色透明部材と有色透明部材とで構成したり、遊技盤ベース51に色彩・模様を施したりすることも可能であり、表示手段4による演出に悪影響を及ぼさない範囲内で設計変更可能である。この場合、模様は無色透明の線図が好ましいが有色模様を施すことも可能である。
【0019】
遊技部材20は、パチンコ遊技機において遊技に必要な全ての部材を言い、例えば、表側の遊技領域Aを区画すると共に、該表側の遊技領域Aに発射ソレノイドから打ち出される遊技球を導くガイドレール11、大当たりとするか否かの抽選処理を起動する始動領域(以下、始動入賞口とする)12、大当たり時に可変入賞装置(以下、大入賞口とする)13を開放状態に変化させるアタッカと称する特別電動役物、前記始動領域12に備わるチューリップ式の電動羽根部材12aを開放状態とするか否かの抽選処理を起動する通過ゲート15、一般入賞口となる左右の入賞口14、遊技領域Aでの入賞を逃したアウト球を排出するアウト口16、遊技盤ベース51に打たれている図示しない多数の遊技釘、遊技盤ベース51の表側の遊技領域Aを転動流下する遊技球を裏側へと転動案内し、該案内された遊技球を遊技盤ベース51の裏側の遊技領域で転動させた後に遊技盤ベース51の表側の遊技領域Aに排出するワープユニット22などが一例として挙げられる。
【0020】
表示手段4は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や、投影機からの動画又は静止画を、反射板で屈折して表示させる投影型画像表示装置も対象で、特に限定されず本発明の範囲内で種々の表示装置が適用される。
【0021】
なお、表示手段4の大きさなど特に限定はされないが、本実施例では、20インチの大型LCDによる表示装置を用いており、透光性部材からなる本実施例の遊技盤ベース51を介して広く液晶表示による演出表示が可能であり、遊技性・装飾性などを向上させるものとしている。
また、これらの表示手段4に表示される演出表示は表示制御手段によって制御される。前記表示制御手段は後述する遊技機の副制御回路40のサブCPU42で実行され、サブCPU42が表示制御手段として機能する。
遊技機は遊技を演出するための手段として、上述した表示手段4のほかに、音による演出をするためのスピーカー10、光による演出をするためのランプ9を備える。
【0022】
表示手段4には、始動入賞口12を遊技球が通過すると、複数種類の識別図柄(以下、図柄という)が変動表示される。
表示手段4に表示される図柄は、例えば左右に並んだ3群に区別されており、その群毎に複数の図柄が変動表示される。そして停止表示された図柄の組み合わせが特定表示態様、例えば、「7」「7」「7」の表示結果となった場合には、前記大入賞口13が開放されて入賞の確率が高くなり、遊技者にとって通常遊技と比較して有利な条件の特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。
【0023】
前記特定遊技状態では、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な大入賞口13を開放状態に変化するラウンド遊技が所定回数実行される。
なお、前記ラウンド遊技はラウンド遊技制御手段によって制御され、前記ラウンド遊技が実行される前記所定回数(最大ラウンド数)は最大ラウンド数決定手段によって制御される。
【0024】
表示手段4には、始動入賞口12を遊技球が通過すると、複数種類の識別図柄(以下、図柄という)が変動表示される。
表示手段4に表示される図柄は、例えば左右に並んだ3群に区別されており、その群毎に複数の図柄が変動表示される。そして停止表示された図柄の組み合わせが特定表示態様、例えば、「4」「4」「4」の表示結果となった場合には、前記大入賞口13が開放されて入賞の確率が高くなり、遊技者にとって通常遊技と比較して有利な条件の特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。
【0025】
さらに、表示手段4に停止表示された図柄の表示態様が、例えば、「7」「7」「7」の表示結果となった場合には、前記特定遊技状態への移行に加えて、前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態(確変遊技状態)に移行する。
なお、前記特定遊技状態は遊技状態制御手段によって制御される。
【0026】
そして、前記表示結果決定手段、前記遊技状態制御手段、ラウンド遊技制御手段は、それぞれ、後述する遊技機の主制御回路30のメインCPU32で実行され、そのメインCPU32が前記各手段として機能する。
【0027】
そして、このような遊技機では、特定の図柄があと一つ並ぶと大当りになる状態(いわゆるリーチ状態)になった場合には、前記表示手段4の表示が通常の表示動作と異なる変動をすることによって、遊技者に大当りが近づいていることを認識させて遊技者に大当りへの期待感を付与する演出(いわゆるリーチアクション)が行われている。
また、前記リーチアクションよりも、さらに大当りとなる確率の高い場合に出現し、大当りへの期待感をさらに付与する演出(いわゆるスーパーリーチ)が行なわれる。
しかし、このようなリーチアクションが行なわれたとしても常に大当りに移行するとは限らず、リーチアクションの後、ハズレとなることもあるので、遊技者はリーチ状態から大当り遊技状態に発展するか否かに大きな関心を持って遊技を続けることとなる。
【0028】
さらに、前記リーチアクションとは別に、大当りへの期待感をさらに付与する演出として、表示装置4に予告キャラクタを表示して大当り予告をする演出が行なわれる。
前記大当り予告は、表示装置4に表示されるキャラクタに応じて、大当りとなるか否かの信頼度が相違し、予告キャラクタが表示された場合であっても大当りとならない場合もあるので、遊技者は予告キャラクタの表示と大当りとなるか否かに大きな関心を持って遊技を続けることとなる。
【0029】
さらに、パチンコ遊技機は、ブロック図(図2参照)に示すように、主制御回路30と、副制御回路40とを備える。さらに、前記主制御回路30は、遊技の進行に応じてコマンドを出力するコマンド出力ポート35を備える。
【0030】
前記主制御回路30は、V・カウントスイッチ28S,カウントスイッチ29S,一般入賞口スイッチ16S,通過ゲートスイッチ7S,始動入賞口スイッチ6S及び始動入賞口ソレノイド6a,可変入賞口ソレノイド8a,シーソーソレノイド8bを接続し、該V・カウントスイッチ28S,カウントスイッチ29S,一般入賞口スイッチ16S,通過ゲートスイッチ7Sおよび始動入賞口スイッチ6Sからの入力信号に基づいて、払出・発射制御回路80を介し、賞球払出装置81による、遊技球の各入賞口への入賞に応じた賞球の払い出しや、発射装置82による遊技球の発射等の制御を行なうほか、前記大当り遊技状態とするか否かの等の抽選を行なって、その抽選の結果に基づく遊技の進行を制御し、前記大当りとする遊技状態が発生したことを示すコマンドを前記コマンド出力ポート35から副制御回路40へ送信する。
【0031】
前記副制御回路40は、コマンドを受信するコマンド入力ポート41を備え、前記主制御回路30の前記コマンド出力ポート35から出力されたコマンドは、前記副制御回路40の前記コマンド入力ポート41を介して受信され、遊技の進行に応じて、前記表示手段4、スピーカー10、ランプ・LED9等の演出手段による遊技の演出を制御する。
【0032】
(ブロック図)
図2は、本実施例によるパチンコ遊技機の制御系のブロック図である。
主制御回路30は、制御手段であるメインCPU32、メインROM(読み出し専用メモリ)33、メインRAM(読み書き可能メモリ)34及びI/O31を備えている。この主制御回路30は、遊技の進行の制御を行なう。
メインCPU32には、メインROM33、メインRAM34等が接続されており、このメインROM33に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU32には、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM33には、メインCPU32により遊技機の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶される。
【0033】
なお、本実施例では、プログラム・テーブル等を記憶する媒体としてメインROM33を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジなどの記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されるものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM34等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの夫々が別々の記憶媒体に記録されていても良い。また、本実施例においては、メインCPU32、メインROM33及びメインRAM34を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用しても良い。
【0034】
メインRAM34は、メインCPU32の一時記憶領域として種々のフラグ、カウンタ、タイマ、データの値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路30は、後述する副制御回路40に対してコマンドを供給するためのコマンド出力ポート35を備えている。また、コマンド出力ポート35は、メインCPU32に接続される。なお、このコマンド出力ポート35は、各種のコマンドを副制御回路40(副制御回路40に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
【0035】
また、主制御回路30には、I/O31を有しており、I/O31には各種の装置が接続される。例えば、V・カウントスイッチ28S、カウントスイッチ29S、一般入賞口スイッチ16S、通過ゲートスイッチ7S、始動入賞口スイッチ6S、始動入賞口ソレノイド6a、大入賞口ソレノイド8a、シーソーソレノイド8bが接続される。
【0036】
V・カウントスイッチ28Sは、遊技盤ベース51上に備えられた大入賞口13における特定領域に設けられている。このV・カウントスイッチ28Sは、大入賞口13における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0037】
カウントスイッチ29Sは、大入賞口13における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントスイッチ29Sは、大入賞口13における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0038】
一般入賞口スイッチ16Sは、遊技盤ベース51上に備えられた一般入賞口14に設けられている。この一般入賞口スイッチ16Sは、各一般入賞口14を遊技球が通過した場合に所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0039】
通過ゲートスイッチ7Sは、遊技盤ベース51上に備えられた通過ゲート15に設けられている。この通過ゲートスイッチ7Sは、通過ゲート15を遊技球が通過した場合に所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0040】
始動入賞口スイッチ6Sは、遊技盤ベース51上に備えられた始動入賞口12に設けられている。この始動入賞口スイッチ6Sは、始動入賞口12に遊技球が入賞した場合に所定の検知信号を主制御回路30に供給する。
【0041】
始動入賞口ソレノイド6aは、リンク部材を介して始動入賞口12に設けられた羽根部材に接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、羽根部材を駆動させ、始動入賞口12を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0042】
大入賞口ソレノイド8aは、シャッタ(扉)に接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、シャッタを駆動させ、大入賞口13を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0043】
シーソーソレノイド8bは、板状体でシャッタ内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU32から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、大入賞口13内の特定領域を通過し易くなるように、又は一般領域を通過し易くなるように切り替えることとなる。
【0044】
バックアップクリアスイッチ5Sは、遊技機の後面側に備えられるとともに、I/O31を介してメインCPU32に接続され、さらに、払出・発射制御回路80に接続され、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
【0045】
主制御回路30には、払出・発射制御回路80が接続される。
この払出・発射制御回路80には、遊技球の払出を行なう賞球払出装置81、遊技球の発射を行なう発射装置82が接続される。また、払出・発射制御回路80はカードユニット50と接続されており、払出・発射制御回路80とカードユニット50は、カードユニット50に挿入されたプリペイドカードに係るデータを送受信し、球貸し操作パネル21の操作によって遊技球を貸し出す。
【0046】
この払出・発射制御回路80は、主制御回路30から供給される賞球制御コマンドを受け取り、カードユニット50から供給される球貸制御信号を受け取り、賞球払出装置81に対して所定の信号を送信することにより、賞球払出装置81に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路80は、発射装置82に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行なう。なお、賞球払出装置81は、発射(投入)された遊技球が所定の領域を通過することにより賞球を払い出す払出手段の一例として採用される。
【0047】
また、発射装置82には、上述した発射モータ(発射ソレノイド)、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル7が遊技者によって握持され、かつ時計回り方向へ発射レバー7aが回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿5に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤の遊技領域Aに順次発射される。なお、このような発射装置は、遊技者の操作に応じて遊技球を発射(投入)する発射手段の一例として採用される。
【0048】
さらに、コマンド出力ポート35には、副制御回路40が接続される。
なお、本実施例においては、主制御回路30から副制御回路40に対してコマンドを供給すると共に、副制御回路40から主制御回路30に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路40から主制御回路30に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
【0049】
副制御回路40は、主制御回路30から供給される各種のコマンドに応じて、表示手段4における表示制御、スピーカー10から発生させる音声に関する制御、ランプ9の制御を行なう。
【0050】
副制御回路40は、演出表示制御手段、音声御手段、ランプ制御手段としてのサブCPU42、記憶手段としてのプログラムROM43、ワークRAM44、表示手段4(液晶表示装置:LCD)における表示制御を行なうための画像制御回路45、スピーカー10から発生させる音声に関する制御を行なう音声制御回路46、装飾ランプ・LED(図示せず)を含むランプ9の制御を行なうランプ制御回路47、主制御回路30のコマンド出力ポート35からの信号を入力するためのコマンド入力ポート41から構成される。
【0051】
サブCPU42は、プログラムROM43、ワークRAM44等が接続される。サブCPU42は、このプログラムROM43に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU42は、主制御回路30から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路40の制御を行なう。
【0052】
プログラムROM43には、サブCPU42により遊技機の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行なうためのテーブル等の各種のテーブルも記憶される。
また、プログラムROM43には、演出パターンが複数種類記憶される。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、例えば、図柄の変動表示を実行するものである。
なお、本実施例においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM43を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えばハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記憶されていても良い。もちろん、記憶手段としてメインROM33を用いても良い。また、これらのプログラムは、予め記録されるものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM44等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの夫々が別々の記憶媒体に記録されていても良い。
【0053】
ワークRAM44は、サブCPU42の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施例においては、サブCPU42の一時記憶としてワークRAM44を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0054】
(遊技機の動作)
次に、本発明による遊技機の一実施形態の動作について、遊技機を制御する制御手段である、主制御回路の動作と副制御回路の動作とに分けて説明する。
〔主制御回路の動作〕
以下において、本発明の一実施形態に係る主制御回路30のメインCPU32の動作について、図面を参照しながら説明する。
【0055】
[主制御回路メイン処理]
図3は、本発明の一実施例に係るメインCPU32の動作の一部であるメイン処理を示すフロー図である。ステップ10(S10)において、メインCPU32は、メインRAM34に記憶された各種設定を前回電源断となったときの設定に復帰する(又は、メインRAM34に記憶された各種設定を初期化する)。
【0056】
ステップ20(S20)において、メインCPU32は、後述するシステム割込処理の実行を許可する状態にセットする。
【0057】
ステップ30(S30)において、メインCPU32は、表示手段4に図柄を変動表示する特別図柄制御処理を行なう。特別図柄制御処理については後に詳述する(図5参照)。
【0058】
ステップ40(S40)において、メインCPU32は、遊技盤23のゲート15を遊技球が通過した場合に行なわれる普通図柄制御処理を行なう。具体的には、メインCPU32は、始動口を開放状態とするか否かの判定(普通図柄当り判定)、始動口入賞口12に設けられた一対の羽根部材12a,12aを駆動するための制御等を行なう。
【0059】
ステップ50(S50)において、メインCPU32は、後述するシステムタイマ割込処理の実行を禁止する状態にセットする。
【0060】
ステップ60(S60)において、メインCPU32は、変動表示パターンを決定するために用いられる変動表示パターン選択用乱数等を更新する。
【0061】
ステップ70(S70)において、メインCPU32は、後述するシステムタイマ割込処理の実行を許可する状態にセットする。
【0062】
なお、メインCPU32は、上述のステップ30からステップ70までの処理を繰り返すものとする。
【0063】
[システムタイマ割込処理]
図4は、本発明の一実施例に係るメインCPU32の動作の一部であるシステムタイマ割込処理を示すフロー図である。システムタイマ割込処理は、メイン処理の実行中において、所定時間毎に割り込んで実行される処理である。ステップ100(S100)において、メインCPU32は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
【0064】
ステップ110(S110)において、メインCPU32は、大当り判定用乱数や大当り図柄決定用乱数などの値を更新する。
【0065】
ステップ120(S120)において、メインCPU32は、始動口検出時処理(ゲート通過検出時処理)と、各スイッチ(始動入賞口スイッチ6S、通過ゲートスイッチ7S、一般入賞口スイッチ16S、V・カウントスイッチ28S及びカウントスイッチ29S)からの信号がI/O31に入力されたか否か判定する。また、メインCPU32は、I/O31に入力された信号がある場合には、入力された信号に応じた処理を行なう。
【0066】
ステップ130(S130)において、メインCPU32は、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ等の値を更新する。
【0067】
なお、待ち時間タイマとは、特別図柄制御処理の各処理において、メインCPU32が次の処理に移るまでの待ち時間がセットされるタイマである。また、大入賞口開放時間タイマとは、1ラウンド内において、大入賞口13が開放状態とされる最大時間(大入賞口開放時間)がセットされるタイマである。
【0068】
なお、本実施形態では、上述した各タイマは、該タイマにセットされた時間をカウントダウンするように構成されているものとするが、これに限定されるものではなく、時間をカウントアップするように構成されていてもよい。
【0069】
ステップ140(S140)において、メインCPU32は、賞球として払い出された遊技球の数、遊技状態が大当り状態となっていることなどの遊技情報を生成して、遊技場に設置されているホールコンピュータに出力する。
【0070】
ステップ150(S150)において、メインCPU32は、始動入賞口12に設けられた1対の羽根部材12a,12aを駆動するように始動口ソレノイド6aを制御するための信号、及び、大入賞口13の扉体を駆動するように大入賞口ソレノイド8aを制御するための信号を出力する。
【0071】
ステップ160(S160)において、メインCPU32は、セットされたコマンド(特別図柄制御処理に伴う変動パターン指定コマンド)を副制御回路40に出力する。
【0072】
ステップ170(S170)において、メインCPU32は、遊技球が入球した入賞口の種類(始動入賞口12、大入賞口13及び一般入賞口14)に応じて、所定数の遊技球を賞球として払い出すことを指示する賞球制御コマンドを払出・発射制御回路80に出力する。
【0073】
ステップ180(S180)において、メインCPU32は、ステップ100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
【0074】
ステップ190(S190)において、システムタイマ割込処理の実行を許可する状態にセットする。
【0075】
システムタイマ割込処理は、以上のステップを処理した後に、割り込み発生前のアドレスに復帰させる。
【0076】
[特別図柄制御処理]
以下に、上述したメイン処理のステップ30(S30)において実行される特別図柄制御処理について説明する。
特別図柄制御処理は、図5に示すように、ステップ30-1(S30-1)において、メインCPU32は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグであり、メインCPU32は、この制御状態フラグに基づいて、ステップ30-2(S30-2)〜ステップ30-10(S30-10)における各処理を実行するか否か判別する。
【0077】
ステップ30-2(S30-2)において、メインCPU32は、特別図柄記憶チェック処理を実行する。なお、特別図柄記憶チェック処理については後に詳述する(図6、図7参照)。
【0078】
また、メインCPU32は、特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)を制御状態フラグにセットするとともに、決定した変動表示パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。
【0079】
ステップ30-3(S30-3)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であり、変動表示時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合に、特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)を制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間タイマにセットする。
【0080】
ステップ30-4(S30-4)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合に、以下の処理を行なう。
【0081】
すなわち、メインCPU32は、大当り判定において大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致すると判定された場合には、大当り開始インターバル管理処理を示す値(03)を制御状態フラグにセットするとともに、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
また、メインCPU32は、高確率フラグをオフにする。なお、高確率フラグとは、遊技状態が確変状態であるか否か判定するためのフラグである。
【0082】
一方、メインCPU32は、大当り判定において大当り判定用乱数値が大当り判定値と一致しないと判定された場合には、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。
【0083】
ステップ30-5(S30-5)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(03)であり、大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合には、大入賞口13を開放状態とするように大入賞口ソレノイド8aを制御する。また、メインCPU32は、大入賞口開放中処理を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、1ラウンド内において大入賞口13が開放状態とされる最大時間(大入賞口開放時間)を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【0084】
ステップ30-6(S30-6)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(04)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合には、大入賞口開放回数カウンタの値に"1"を加算する。また、メインCPU32は、大入賞口開放中処理を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口開放時間を大入賞口開放時間タイマにセットする。
【0085】
ステップ30-7(S30-7)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(05)である場合に、大入賞口開放時間がセットされた大入賞口開放時間タイマの値が"0"であるという条件、又は、大入賞口カウンタの値が所定値(例えば、"10"以上)となったという条件のうち、いずれかの条件が成立しているか否か判定する。
【0086】
また、メインCPU32は、上述した条件のうち、いずれかの条件が成立している場合には、大入賞口13を閉鎖状態とするように大入賞口ソレノイド8aを制御する。さらに、メインCPU32は、大入賞口内残留球監視処理を示す値(06)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。
【0087】
ステップ30-8(S30-8)において、メインCPU32は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(06)であり、大入賞口内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が"0"である場合には、大入賞口13内に設けられた特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、又は、大入賞口開放回数カウンタの値が所定値(例えば"15"以上)であるという条件(ラウンド数が最終ラウンドであるという条件)のうち、いずれかの条件が成立しているか否か判定する。なお、大入賞口開放回数カウンタとは、大当り状態におけるラウンド数をカウントするためのカウンタである。
【0088】
メインCPU32は、上述した条件のうち、いずれかの条件が成立している場合には、大当り終了インターバル管理処理を示す値(07)を制御状態フラグにセットするとともに、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。一方、メインCPU32は、上述した条件のうち、いずれの条件も成立していない場合には、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、ラウンドインターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
【0089】
ステップ30-9(S30-9)において、メインCPU32は、大当り終了インターバル処理を実行する。なお、大当り終了インターバル処理については後に詳述する(図11参照)。
【0090】
ステップ30-10(S30-10)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)である場合に、特別図柄保留記憶数データから1を減算するとともに、特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)を制御状態フラグにセットする。
【0091】
[特別図柄記憶チェック処理]
以下に、上述した特別図柄制御処理のステップ30-2(S30-2)において実行される特別図柄記憶チェック処理について説明する。
特別図柄記憶チェック処理は、図6に示すように、ステップ30-2-1(S30-2-1)において、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)であるか否か判定する。また、メインCPU32は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)である場合には、ステップ30-2-2(S30-2-2)の処理に移り、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)でない場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
【0092】
ステップ30-2-2(S30-2-2)において、メインCPU32は、メインRAM34に記憶されている特別図柄保留記憶数データの値が"0"であるか否か判定する。
また、メインCPU32は、特別図柄保留記憶数データの値が"0"である場合には、ステップ30-2-3(S30-2-3)の処理に移り、特別図柄保留記憶数データの値が"1"以上である場合には、ステップ30-2-4(S30-2-4)の処理に移る。
【0093】
ステップ30-2-3(S30-2-3)において、メインCPU32は、所定のデモンストレーションを表示手段4に表示するように指示するコマンド(デモ表示コマンド)をセットする。なお、所定のデモンストレーションとは、表示手段4に特別図柄が変動表示されていないときに、遊技者を飽きさせないようにするための動作である。
【0094】
ステップ30-2-4(S30-2-4)において、メインCPU32は、特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。
【0095】
ステップ30-2-5(S30-2-5)において、メインCPU32は、大当り遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する。
具体的には、メインCPU32は、最大ラウンド数決定用乱数から乱数値を抽出し、その乱数値に基づいて最大ラウンド数決定用テーブルを参照して最大ラウンド数を決定する。
例えば、最大ラウンド数決定用テーブルとして、図7に示すようなラウンド数抽選テーブルを参照し、乱数値が0〜5の範囲内である場合には2ラウンドが、乱数値が6〜15の範囲内である場合には8ラウンドが、乱数値が16〜31の範囲内である場合には15ラウンドがそれぞれ選択される。
なお、本処理がメインCPU32で実行されることにより、メインCPU32が最大ラウンド数決定手段として機能する。
【0096】
ステップ30-2-6(S30-2-6)において、メインCPU32は、特別図柄の変動表示が実行された後に、遊技状態を大当り状態に移行させるか否か判定する(大当り判定)。具体的には、メインCPU32は、高確率フラグがオンである場合には、大当り判定テーブル(確変用)を参照し、大当り判定テーブル(確変用)に記憶されている大当り判定値と、始動記憶データに含まれる大当り判定用乱数値とが一致するか否か判定する。一方、メインCPU32は、高確率フラグがオフである場合には、大当り判定テーブル(通常用)を参照し、大当り判定テーブル(通常用)に記憶されている大当り判定値と、始動記憶データに含まれる大当り判定用乱数値とが一致するか否か判定する。
【0097】
ステップ30-2-7(S30-2-7)において、メインCPU32は、大当り判定を行った結果、遊技状態を大当り状態に移行させると判定したか否か確認する。また、メインCPU32は、遊技状態を大当り状態に移行させると判定した場合には、ステップ30-2-9(S30-2-9)の処理に移り、遊技状態を大当り状態に移行させないと判定した場合には、ステップ30-2-8(S30-2-8)の処理に移る。
【0098】
ステップ30-2-8(S30-2-8)は、ステップ30-2-7(S30-2-7)において大当りとしないと判定された場合に表示手段4に表示するはずれ図柄を決定する。具体的には、メインCPU32は、はずれ図柄決定用乱数値に基づいて、表示手段4上で特別図柄の変動表示が実行された結果、該表示手段4上に停止表示させるはずれ図柄を決定する。
【0099】
ステップ30-2-9(S30-2-9)は、ステップ30-2-7(S30-2-7)において大当りとすると判定された場合に表示手段4に表示する大当り図柄を決定する。具体的には、メインCPU32は、始動記憶データに含まれる大当り図柄決定用乱数値に基づいて、特別図柄の変動表示が実行された結果、停止表示させる大当り図柄を決定する。メインCPU32は、大当り図柄決定用乱数値と確変判定値が一致する場合には、確変図柄を大当り図柄として決定する。一方、メインCPU32は、大当り図柄決定用乱数値と確変判定値が一致しない場合には、通常図柄を大当り図柄として決定する。
【0100】
ステップ30-2-10(S30-2-10)において、メインCPU32は、ステップ30-2-7(S30-2-7)で遊技状態を大当り状態に移行させると判定したか否か、及び、高確率フラグがオンであるか否か(遊技状態が確変状態であるか否か)に基づいて、変動パターン決定処理を実行する。なお、変動パターン決定処理については後に詳述する。
【0101】
ステップ30-2-11(S30-2-11)において、メインCPU32は、選択した変動表示パターン指定コマンド、図柄指定コマンドをセットする。
【0102】
ステップ30-2-12(S30-2-12)において、メインCPU32は、ステップ30-2-6(S30-2-6)で遊技状態を大当り状態に移行させると判定したか否か、及び、高確率フラグがオンであるか否か(遊技状態が確変状態であるか否か)に基づいて、今回の変動に用いられた記憶領域をクリアする。
【0103】
[変動パターン決定処理]
以下に、上述した特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-9(S30-2-9)において実行され、表示装置4に表示される変動表示パターン及び予告キャラクタを決定する変動パターン決定処理について説明する。
なお、本処理がメインCPU32で実行されることによって、メインCPU32が所定の演出を選択する演出選択手段として機能し、本実施例では、所定の演出として、例えば、変動表示パターンや予告キャラクタによる演出が選択される。
【0104】
変動パターン決定処理は、図8に示すように、ステップ30-2-9-1(S30-2-9-1)において、メインCPU32は、遊技状態を大当り遊技状態とするとされているか否かを判定する。
遊技状態を大当り遊技状態とするとされている場合には、メインCPU32はステップ30-2-9-2(S30-2-9-2)の処理に移行し、遊技状態を大当り遊技状態としないとされている場合には、メインCPU32はステップ30-2-9-3(S30-2-9-3)の処理に移行する。
【0105】
ステップ30-2-9-2(S30-2-9-2)において、メインCPU32は、はずれ時の変動表示パターン選択テーブルに基づいて変動表示パターンを決定する。
具体的には、変動表示パターン決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた変動表示パターン選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて変動表示パターンが決定される。
【0106】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図9に示すように、2ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜69の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が70〜89の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が90〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図10に示すように、8ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜59の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が60〜84の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が85〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図11に示すように、15ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜49の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が50〜79の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が80〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
【0107】
ステップ30-2-9-3(S30-2-9-3)において、メインCPU32は、はずれ時の予告キャラクタ選択テーブルに基づいて予告キャラクタを決定する。
具体的には、予告キャラクタ決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた予告キャラクタ選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて予告キャラクタが決定される。
【0108】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図12に示すように、2ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜86の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が87〜96の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が97〜98の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が99である場合にはキャラクタ3が選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図13に示すように、8ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜76の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が74〜93の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が94〜97の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が98〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図14に示すように、15ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜39の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が40〜69の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が70〜89の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が90〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
【0109】
ステップ30-2-9-4(S30-2-9-4)において、メインCPU32は、当り時の変動表示パターン選択テーブルに基づいて変動表示パターンを決定する。
具体的には、変動表示パターン決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた変動表示パターン選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて変動表示パターンが決定される。
【0110】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図15に示すように、2ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜69の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が70〜89の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が90〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図16に示すように、8ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜39の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が40〜69の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が70〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図17に示すように、15ラウンド用変動表示パターン選択テーブルを参照し、乱数値が0〜19の範囲内である場合には通常変動が、乱数値が20〜49の範囲内である場合にはノーマルリーチが、乱数値が50〜99の範囲内である場合にはスーパーリーチが選択される。
【0111】
ステップ30-2-9-4(S30-2-9-4)において、メインCPU32は、当り時の予告キャラクタ選択テーブルに基づいて予告キャラクタを決定する。
具体的には、予告キャラクタ決定用乱数から抽出して、前記特別図柄記憶チェック処理のステップ30-2-5(S30-2-5)のラウンド抽選処理において決定された最大ラウンド数に応じた予告キャラクタ選択テーブルを参照して、前記抽出した乱数値に基づいて予告キャラクタが決定される。
【0112】
例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、図18に示すように、2ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜81の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が82〜93の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が94〜97の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が98〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
また、例えば、決定された最大ラウンド数が8ラウンドである場合には、図19に示すように、8ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜62の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が63〜87の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が88〜95の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が96〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
さらに、例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、図20に示すように、15ラウンド用予告キャラクタ選択テーブルを参照し、乱数値が0〜19の範囲内である場合には予告キャラクタは選択されず、乱数値が20〜39の範囲内である場合にはキャラクタ1が、乱数値が40〜69の範囲内である場合にはキャラクタ2が、乱数値が70〜99の範囲内である場合にはキャラクタ3が選択される。
【0113】
このように、決定された最大ラウンド数に応じた変動表示パターン選択テーブルを選択することによって、前記決定された最大ラウンド数と変動表示パターンが関連付けられる。
例えば、はずれ時の変動表示パターン選択テーブルでは、スーパーリーチが選択されるためには、2ラウンドが決定している場合には、乱数値が90〜99の範囲内に含まれていなければならないのに対して、15ラウンドが決定している場合には、乱数値が80〜99の範囲内に含まれていれば良い。従って、2ラウンドが決定している場合よりも15ラウンドが決定している場合の方がスーパーリーチの発生率が高くなっている。
また、当り時の変動表示パターン選択テーブルでは、スーパーリーチが選択されるためには、2ラウンドが決定している場合には、乱数値が90〜99の範囲内に含まれていなければならないのに対して、15ラウンドが決定している場合には、乱数値が50〜99の範囲内に含まれていれば良い。従って、2ラウンドが決定している場合よりも15ラウンドが決定している場合の方がスーパーリーチの発生率が高くなっている。
このように、当りはずれに関係なく、決定されたラウンド数と選択される変動表示パターンが関連付けられている。
【0114】
なお、本実施例で例示した最大ラウンド数や乱数の範囲は一実施例であって、これに限定されるものではなく、本発明の範囲内において任意のラウンド数や乱数の範囲が選択可能である。
【0115】
このような処理によって、表示手段4には、図21(a)に示すように、図柄が変動する前であって、前回の図柄の停止表示が残っている表示態様において、図柄表示の下に、抽選の結果、決定された大当り遊技状態中で実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数が報知される。例えば、決定された最大ラウンド数が15ラウンドである場合には、「当選時15ラウンド」と表示される。
次に、図21(b)に示すように3群の全ての図柄が変動して、図21(c)に示すように、例えば、図柄「7」「7」「7」が停止表示され、その図柄が大当りであれば、図21(d)に示すように、停止表示された図柄「7」「7」「7」の下に「15ラウンド」の文字が表示され、大当り遊技では15ラウンドのラウンド遊技が実行される。
なお、本実施例では、ラウンド数の抽選の報知は、一例として、表示装置4に「当選時15ラウンド」、「15ラウンド」の文字を表示して報知しているが、この報知を行なう報知手段は、これに限定されるものではなく、他の報知手段によるものであっても良い。
例えば、遊技機や遊技機の周辺に表示装置又は発光装置や音声装置を備えて、文字又は光や音によって報知するものであっても良く、一例を挙げれば、遊技領域上に設けられたLEDや遊技枠に設けられた枠ランプによる報知であっても良い。
【実施例2】
【0116】
実施例1では、図柄が変動する前に、大当り遊技状態中で実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数が報知され、図柄が変動した後の停止表示された表示態様が大当りであれば、大当り遊技では前記報知された最大ラウンド数が実行されるが、本実施例2では、図柄が変動する前に報知した最大ラウンド数と大当り遊技で実行される最大ラウンド数が異なる場合があることに特徴がある。
遊技機の構成およびその他遊技機の動作や制御については本実施例と同様であるので説明を割愛し、ここでは、本実施例2の特徴である、図柄が変動する前に報知した最大ラウンド数と大当り遊技で実行される最大ラウンド数が異なる場合について説明する。
【0117】
例えば、表示手段4には、図22(a)に示すように、図柄が変動する前であって、前回の図柄の停止表示が残っている表示態様において、図柄表示の下に、抽選の結果、決定された大当り遊技状態中で実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数が報知される。例えば、決定された最大ラウンド数が2ラウンドである場合には、「当選時2ラウンド」と表示される。
次に、図22(b)に示すように3群の全ての図柄が変動して、図22(c)に示すように、例えば、図柄「7」「7」「7」が停止表示され、その図柄が大当りであった場合には、前記決定された最大ラウンド数が再抽選される。この抽選においては、少ない最大ラウンド数から多い最大ラウンド数へ格上げされる再抽選となる。
そして、最大ラウンド数が再抽選された結果、決定された最大ラウンド数が15ラウンドであった場合には、図22(d)に示すように、停止表示された図柄「7」「7」「7」の下に「15ラウンド」の文字が表示され、大当り遊技では15ラウンドのラウンド遊技が実行される。
なお、本実施例2では、ラウンド数の抽選の報知は、一例として、表示装置4に「当選時15ラウンド」、「15ラウンド」の文字を表示して報知しているが、この報知を行なう報知手段は、これに限定されるものではなく、他の報知手段によるものであっても良い。例えば、遊技機の遊技機や遊技機の周辺に表示装置又は発光装置や音声装置を備えて、文字又は光や音によって報知するものであっても良い。
【実施例3】
【0118】
本実施例3では、本発明に係るシミュレーションプログラムの一実施形態を説明する。
図12は、上述した遊技機と同様の遊技仕様を有するシミュレーションゲームプログラム101であり、ROMカートリッジ、CD−ROM、DVD等のプログラムを記録する記録媒体に記憶させたり、通信衛星等のネットワーク環境下、あるいはインターネット等の通信回線を利用して配布されたりするものである。
【0119】
図23において、本シミュレーションゲームプログラム101は、コンピュータ102に、複数の図柄群を表示手段103に変動表示してその変動表示を停止させるようにしたシミュレーションゲームプログラム101であって、変動表示にともなって、変動表示に関連した演出を複数の演出から選択して表示を行なう。
【0120】
そして、テレビゲームコントローラやパソコン等のコンピュータ102に特別遊技状態の変更を実行させるものであり、コンピュータ102に接続された表示手段103上に表示手段4、始動口12や大入賞口13を含めた遊技盤23の全体の画像を写し出し、ハンドルに変わるキーボード上に特定キーや専用操作ボタン等からなる操作スイッチ104を操作しながら疑似遊技が楽しめるようになっている。
【0121】
この結果、家庭用ゲーム機等において上述した遊技機と同様に、決定した最大ラウンド数に基づいて識別図柄の変動表示が開始される前に演出を選択している。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明による遊技機の一実施例を示す概略斜視図。
【図2】遊技機の制御系のブロック図。
【図3】本発明による遊技機の制御系のフロー図(主制御回路メイン処理)。
【図4】本発明による遊技機の制御系のフロー図(システムタイマ割り込み処理)。
【図5】本発明による遊技機の制御系のフロー図(特別図柄制御処理)。
【図6】本発明による遊技機の制御系のフロー図(特別図柄記憶チェック処理)。
【図7】ラウンド抽選テーブルの説明図。
【図8】本発明による遊技機の制御系のフロー図(変動パターン決定処理)。
【図9】変動表示パターン選択テーブル(はずれ時、2ラウンド選択)の説明図。
【図10】変動表示パターン選択テーブル(はずれ時、8ラウンド選択)の説明図。
【図11】変動表示パターン選択テーブル(はずれ時、15ラウンド選択)の説明図。
【図12】予告キャラクタ選択テーブル(はずれ時、2ラウンド選択)の説明図。
【図13】予告キャラクタ選択テーブル(はずれ時、8ラウンド選択)の説明図。
【図14】予告キャラクタ選択テーブル(はずれ時、15ラウンド選択)の説明図。
【図15】変動表示パターン選択テーブル(当り時、2ラウンド選択)の説明図。
【図16】変動表示パターン選択テーブル(当り時、8ラウンド選択)の説明図。
【図17】変動表示パターン選択テーブル(当り時、15ラウンド選択)の説明図。
【図18】予告キャラクタ選択テーブル(当り時、2ラウンド選択)の説明図。
【図19】予告キャラクタ選択テーブル(当り時、8ラウンド選択)の説明図。
【図20】予告キャラクタ選択テーブル(当り時、15ラウンド選択)の説明図。
【図21】表示手段の表示態様を示す説明図。(a)は決定した最大ラウンド数が報知されている表示態様を示す説明図。(b)は図柄が変動中の表示態様を示す説明図。(c)は大当りとなった状態の表示態様を示す説明図。(d)は大当り遊技で実行される最大ラウンド数が報知された表示態様を示す説明図。
【図22】表示手段の表示態様を示す説明図。(a)は決定した最大ラウンド数が報知されている表示態様を示す説明図。(b)は図柄が変動中の表示態様を示す説明図。(c)は大当りとなった状態の表示態様を示す説明図。(d)は再抽選の結果、大当り遊技で実行される最大ラウンド数が報知された表示態様を示す説明図。
【図23】本発明の実施例3によるシミュレーションプログラムを示すブロック図。
【符号の説明】
【0123】
4:表示手段
13:可変入賞装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域上に設けられた始動領域を遊技球が通過したことを条件に、複数種類の識別図柄が変動表示される表示手段と、
所定の演出を選択する演出選択手段と、
前記変動表示の表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、を備えた遊技機であって、
遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、
前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、
前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、
前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、
前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
ラウンド数選択手段で選択されたラウンド数を報知するラウンド数報知手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
演出選択手段は、複数の識別情報を変動表示するための変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段を含み、
前記変動表示パターン決定手段は、最大ラウンド数決定手段で決定されたラウンド数に応じて変動表示パターンを決定することを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
コンピュータを、
所定の演出を選択する演出選択手段と、
前記コンピュータの表示手段に表示される遊技領域上に設けられた始動領域を前記表示手段に表示される遊技球が通過したことを条件に前記表示手段に表示される複数種類の識別図柄が変動表示された表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段として機能させるためのシミュレーションプログラムであって、
前記表示手段に表示され、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、
前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、
前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、
前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、
前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とするシミュレーションプログラム。
【請求項1】
遊技領域上に設けられた始動領域を遊技球が通過したことを条件に、複数種類の識別図柄が変動表示される表示手段と、
所定の演出を選択する演出選択手段と、
前記変動表示の表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、を備えた遊技機であって、
遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、
前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、
前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、
前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、
前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
ラウンド数選択手段で選択されたラウンド数を報知するラウンド数報知手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
演出選択手段は、複数の識別情報を変動表示するための変動表示パターンを決定する変動表示パターン決定手段を含み、
前記変動表示パターン決定手段は、最大ラウンド数決定手段で決定されたラウンド数に応じて変動表示パターンを決定することを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
【請求項4】
コンピュータを、
所定の演出を選択する演出選択手段と、
前記コンピュータの表示手段に表示される遊技領域上に設けられた始動領域を前記表示手段に表示される遊技球が通過したことを条件に前記表示手段に表示される複数種類の識別図柄が変動表示された表示結果が特定表示態様であったときに特定遊技状態に制御し、前記変動表示の表示結果によって前記特定遊技状態に移行しやすい特別遊技状態に制御する遊技状態制御手段として機能させるためのシミュレーションプログラムであって、
前記表示手段に表示され、遊技球が入賞しやすい開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、
前記可変入賞装置を開放状態に変化するラウンド遊技を、所定回数実行するラウンド遊技制御手段と、
前記特定遊技状態中に実行されるラウンド遊技の最大ラウンド数を決定する最大ラウンド数決定手段を備え、
前記最大ラウンド数決定手段は、前記識別図柄の変動表示が開始される前に最大ラウンド数を決定し、
前記演出選択手段は、決定されたラウンド数に応じて所定の演出を選択することを特徴とするシミュレーションプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2006−311899(P2006−311899A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−135290(P2005−135290)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]