遊技機
【課題】球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置を備え、一の遊技回の開始に際して予め定められた複数の遊技球が取り込まれる構成の遊技機において、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているか否かを遊技者が容易に判断できる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機は、図柄を可変表示するリール装置を備えており、当該リール装置における図柄の可変表示は、取込装置301〜303により上皿151に貯留された遊技球が所定個数取り込まれ、さらにスタートレバーが操作されることにより開始される。この場合に、図柄の可変表示を視認可能とする透明パネルと上皿151との間には横長窓部が設けられており、さらに横長窓部の奥側には蛍光管554が設けられている。そして、この蛍光管554から照射される光により横長窓部だけでなく取込装置301〜303の入口通路305〜307も照らされる。
【解決手段】遊技機は、図柄を可変表示するリール装置を備えており、当該リール装置における図柄の可変表示は、取込装置301〜303により上皿151に貯留された遊技球が所定個数取り込まれ、さらにスタートレバーが操作されることにより開始される。この場合に、図柄の可変表示を視認可能とする透明パネルと上皿151との間には横長窓部が設けられており、さらに横長窓部の奥側には蛍光管554が設けられている。そして、この蛍光管554から照射される光により横長窓部だけでなく取込装置301〜303の入口通路305〜307も照らされる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の遊技機として、遊技球を遊技媒体として用い、いわゆるスロットマシンに類似した遊技を行うことのできる球使用回胴遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。本遊技機は、遊技球を貯留する球受け皿と、その貯留された遊技球を取り込む取込装置とを備えている。そして、取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれた後に、スタートレバーが操作されることで一の遊技回が開始される。このとき、遊技の開始に伴いリール装置におけるリールの回転が開始される。その後遊技者によるストップボタンの押し操作に伴いリールの回転が停止され、一の遊技回が終了する。この場合に、リール停止時の表示図柄に応じて遊技球の払出等が適宜行われる。
【0003】
上記球使用回胴遊技機は、遊技球を取り込むための取込装置を具備しており、球受け皿に貯留された遊技球は取込装置内に導入される。取込装置には、その導入された遊技球が流下する取込通路と、電動アクチュエータ等により駆動されることで取込通路の遊技球の通過を阻止又は許容するゲートとが設けられている。そして、一の遊技回の開始に際しては、ゲートにより取込通路の遊技球の通過が許容され、予め定められた数の遊技球が取込通路を通過する。つまり、予め定められた数の遊技球が取込装置に取り込まれる。
【0004】
かかる構成において、一の遊技回を開始するのに十分な遊技球があるか否かの判断は、球受け皿に貯留された遊技球を目視することにより行われる。この場合に、球使用回胴遊技機ではスロットマシンと同様に遊技回毎にベット設定を行う必要があるが、スロットマシンにおいては1枚のメダルが1ベットとされるのに対して球使用回胴遊技機においては複数個の遊技球が1ベットとされるため、遊技に際してスロットマシンと同等の有価価値を取り込む場合に遊技媒体数が多くなる。したがって、遊技者にとっては一の遊技回を開始するのに十分な遊技球があるか否かを判断しづらい。よって、一の遊技回を開始するのに十分な遊技球が球受け皿に貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じ、遊技者が不利益を被ってしまうおそれがある。
【特許文献1】特開2005―118487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置を備え、一の遊技回の開始に際して予め定められた複数の遊技球が取り込まれる構成の遊技機において、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているか否かを遊技者が容易に判断できる遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0007】
手段1.遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿(上皿151)と、
球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置(取込装置301〜303)と、
取込装置に設けられ遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲート(取込ゲート部材320)とを備え、
一の遊技回の開始に際して、前記取り込みを許容した後に少なくとも規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記取り込みを阻止するよう前記ゲートが駆動される遊技機において、
前記球受け皿又は前記取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止される位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路(案内通路171〜173、入口通路305〜307)を備え、
その整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記整列通路を形成するとともに、
前記整列通路における前記ゲートの位置から前記規定数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該整列通路を照明する特定照明手段(上覆い板157の透明領域TA、蛍光管554)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0008】
手段1の遊技機では、一の遊技回の開始に際しては取込装置により少なくとも規定数の遊技球が取り込まれる。また、球受け皿に貯留された遊技球をゲートに向けて整列させる整列通路が設けられていることにより、遊技球の取り込みが円滑に行われる。かかる構成において、整列通路に整列された遊技球は遊技機前面側から視認可能となっており、さらに特定照明手段により整列通路におけるゲートの位置(整列通路の終端の位置)から規定数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとってはその照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。例えば、規定数の遊技球が取り込まれることで一の遊技回の開始が許容される構成においては、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0009】
手段2.手段1において、遊技回ごとの賭け数を設定すべく操作される賭け数設定手段(ベットスイッチ38)を備え、前記規定数を1賭け数分の遊技球数とし、
さらに前記取込装置を一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設するとともに、各取込装置ごとに前記整列通路を設けたことを特徴とする遊技機。
【0010】
手段2によれば、賭け数設定手段が操作されることで一の遊技回での賭け数が設定される。かかる構成において、取込装置が一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設されている。これにより、各取込装置により規定数ごとの遊技球を同時に取り込むことで最大賭け数分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。この場合に、各取込装置ごとに整列通路が設けられており、各整列通路においては特定照明手段により特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては特定照明手段により照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、最大賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。また、一の取込装置に関しては一の整列通路において特定照明手段により照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、一賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。以上より、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0011】
なお、本構成においては、複数の整列通路に対して一の特定照明手段を兼用する構成とすることで、構成の簡素化を図りつつ上記効果を得ることができる。
【0012】
手段3.手段1において、前記規定数の特定の複数倍の遊技球が取り込まれた場合に遊技の開始が許容されるよう構成し、
前記取込装置を前記特定の複数分並設するとともに、各取込装置ごとに前記整列通路を設けたことを特徴とする遊技機。
【0013】
手段3によれば、規定数の特定の複数倍の遊技球が取り込まれた場合に遊技の開始が許容される構成において、取込装置が特定の複数分並設されている。これにより、各取込装置により規定数ごとの遊技球を同時に取り込むことで遊技の開始に必要な数分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。この場合に、各取込装置ごとに整列通路が設けられており、各整列通路においては特定照明手段により特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては各整列通路において特定照明手段により照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、遊技の開始に必要な数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。よって、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0014】
なお、本構成においては、複数の整列通路に対して一の特定照明手段を兼用する構成とすることで、構成の簡素化を図りつつ上記効果を得ることができる。
【0015】
手段4.手段1乃至手段3のいずれかにおいて、前記特定照明手段は、前記整列通路に向けて光を照射する発光手段(蛍光管554)と、前記特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように前記発光手段による光の照射範囲を規制する照射範囲規制手段(上覆い板157の透明領域TA)とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0016】
手段4によれば、照射範囲規制手段により発光手段からの光の照射範囲が規制されることで、整列通路における特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。かかる構成とすることにより、照射範囲の広い発光手段を設けたとしても整列通路が上記のように照らされる。よって、発光手段の選択の自由度が高まり、汎用の発光手段を特定照明手段として用いることができる。
【0017】
手段5.手段4において、絵柄を可変表示する絵柄表示装置(リール装置503)と、遊技機前面部における前記球受け皿の上方に設けられ前記絵柄の可変表示を視認可能とする窓部(透明パネル13)と、前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー33)と、前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ35〜37)とを備え、
前記取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれ、且つ前記始動操作手段が操作された場合に前記絵柄の可変表示を開始し、前記停止操作手段の操作後における停止絵柄に応じて前記球受け皿に所定数の遊技球を払い出す構成とし、
前記整列通路が前記窓部よりも奥側となるように前記球受け皿及び前記取込装置を配置し、
前記球受け皿の奥側端部と前記窓部との間にて前記遊技機前面部を構成する遊技機前面体(ドアブロック4)の背面側への開放空間が形成されないように両者の間を遮蔽する遮蔽体(上覆い板157)を設け、
当該遮蔽体の上方に前記発光手段を設けるとともに、前記遮蔽体に前記照射範囲規制手段を形成したことを特徴とする遊技機。
【0018】
手段5の遊技機では、取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれ、且つ始動操作手段が操作された場合に絵柄表示装置における絵柄の可変表示が開始される。そして、停止操作手段の操作後における停止絵柄に応じて球受け皿に所定数の遊技球が払い出される。この場合に整列通路が窓部よりも奥側となるように球受け皿及び取込装置が配置されているので、整列通路を介して取込装置内に不正用の冶具を挿入しようとする行為が行いづらくなる。これにより、取込装置に不正用の冶具を挿入して、実際に遊技球の取り込みが行われていないにも関わらず不正に遊技を開始させようとする行為を抑制することができる。また、遮蔽体が設けられていることにより、球受け皿の奥側端部と窓部との間にて遊技機前面体の背面側への開放空間が形成されないように遮蔽されている。これにより、両者の間から遊技機前面体の背面側へ不正用の冶具を挿入して不正を行おうとする行為を抑制することができる。
【0019】
以上の構成において、遮蔽体の上方に発光手段が設けられており、さらに遮蔽体に照射範囲規制手段が形成されている。つまり、遮蔽体に上記のように不正を抑制する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。
【0020】
なお、「予め定められた数」は、上記規定数と同一であってもよい。また、上記規定数と同一でなくもよい。かかる場合としては、上記手段2や上記手段3のように取込装置が複数並設された場合が考えられる。
【0021】
手段6.手段5において、前記窓部と前記球受け皿とを上下方向に離間させて配置し、前記遊技機前面部における前記窓部と前記球受け皿との間に、前記整列通路よりも手前側であって前記窓部よりも後退した後退壁部(横長窓部50)を設けるとともに、
当該後退壁部と前記球受け皿の奥側端部との間にて前記遊技機前面体の背面側への開放空間が形成されないように前記遮蔽体を配置し、
さらに、前記後退壁部の少なくとも一部を透明材料により形成し、
前記発光手段の光が透過可能な材料からなり前記後退壁部の透明材料により形成された部位に装飾又は遊技情報を表示する表示手段(パネル559)を設けるとともに、
前記発光手段を前記表示手段の奥側から光を照射するように配置したことを特徴とする遊技機。
【0022】
当該遊技機においては絵柄の可変表示を視認しながら停止操作手段を操作することで所望の絵柄を停止させることを遊技の特徴としているため、遊技者の目の高さは窓部の高さにあるのが一般的である。この場合に、手段6によれば、窓部が球受け皿の真上まで延設されているのではなく、窓部と球受け皿との間には窓部よりも後退した後退壁部が設けられているため、整列通路への視界を確保することができる。また、後退壁部は整列通路よりも手前側であるので、整列通路が奥まった位置に配置された状態は維持され、上記不正行為の抑制効果が消失されることはない。
【0023】
また、本構成によれば、発光手段が後退壁部の位置にて表示される装飾又は遊技情報に対してバックライトとして機能する。よって、装飾又は遊技情報を明るく照らすことができ、さらには装飾効果を付与することも可能である。また、上述したとおり、発光手段からの光により整列通路が照らされ、規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。つまり、両者の機能を一の発光手段に兼用させることができ、各機能ごとに発光手段を設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。
【0024】
なお、「表示手段」は、後退壁部の透明材料により形成された部位に直接塗布されるインクなどのように後退壁部と一体のものであってもよく、装飾又は遊技情報が付与されたパネルなどのように後退壁部と別体のものであってもよい。また、別体の構成においては、後退壁部に直接貼り付けられた構成であってもよく、後退壁部から離して設ける構成であってもよい。
【0025】
手段7.手段4において、透明材料により形成され、前記整列通路にて遊技球が積み重なるのを防止すべく当該整列通路における底面の上方を覆うカバー体を設け、
当該カバー体の上方に前記発光手段を設けるとともに、前記カバー体に前記照射範囲規制手段を形成したことを特徴とする遊技機。
【0026】
手段7によれば、カバー体が設けられていることにより、整列通路にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、整列通路を遊技球が円滑に流下する。また、カバー体が透明材料により形成されているので、上記のように遊技球が積み重なるのを防止した構成において遊技機前面側から整列通路の底面にある遊技球を視認することができる。
【0027】
かかる構成において、カバー体の上方に発光手段が設けられており、さらにカバー体に照射範囲規制手段が形成されている。つまり、カバー体に上記のように遊技球が積み重なるのを防止する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。
【0028】
手段8.手段1乃至手段7のいずれかにおいて、遊技機の電源がオンとなっている間は前記特定照明手段により前記特定位置が照らされるようにしたことを特徴とする遊技機。
【0029】
手段8によれば、遊技が可能な状況下においては、常に整列通路に規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0030】
なお、上記手段4を備えた構成においては、「遊技機の電源がオンとなっている間は前記発光手段に発光用電源が供給されるようにする」ことで、遊技機の電源がオンとなっている間は常に特定位置が照らされるようにすることができる。
【0031】
手段9.手段1乃至手段7のいずれかにおいて、少なくとも一の遊技回の終了後の所定期間は前記特定位置が照らされるよう前記特定照明手段を制御する照明制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。
【0032】
手段9によれば、一の遊技回の終了後は所定期間、整列通路に規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0033】
手段10.手段1乃至手段9のいずれかにおいて、前記特定照明手段は、前記整列通路における前記ゲートの位置から前記特定位置までの特定範囲を照らすことを特徴とする遊技機。
【0034】
手段10によれば、遊技者にとっては整列通路において特定照明手段により照らされた特定範囲内に遊技球が満たされているか否かを視認することで規定数の遊技球があるか否かを判断することができる。よって、かかる判断をより容易に行うことができる。また、本構成によれば、整列通路において待機されているすべての遊技球を容易に視認することができる。
【0035】
なお、上記手段4を備えた構成においては、「照射範囲規制手段は、前記整列通路における前記ゲートの位置から前記特定位置までの特定範囲が照らされるように前記発光手段による光の照射範囲を規制する」構成とする。
【0036】
手段11.手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記ゲートの位置から前記特定位置までと、それよりも上流側とで段差状となるように段差部(段差部310)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0037】
手段11によれば、特定位置までとそれよりも上流側とで段差状となっているので、特定照明手段により照らされる部分と照らされない部分との境界が明確となる。これにより、照射範囲の狭い光源を用いなくても、すなわち、汎用の光源を用いたとしても、特定位置が照らされそれよりも上流側が照らされないように構成し易くなる。また、本構成によれば、特定照明手段からの照明だけでなく段差形状を基準として、規定数の遊技球があるか否かを判断することができ、かかる判断をより容易に行うことができる。
【0038】
なお、「段差状」とする方向には、鉛直方向だけでなく水平方向も含まれる。また、斜め方向であってもよい。
【0039】
手段12.手段11において、前記ゲートを前記整列通路の終端に対して出没することで前記取り込みの阻止又は許容を行う出没片(取込ゲート部材320)とするとともに、
前記終端に対して没入した後に前記規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記終端に対して突出するよう前記出没片を駆動するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0040】
手段12によれば、出没片が整列通路の終端に対して出没することで取り込みが阻止又は許容される。そして、終端に対して没入した後に規定数の遊技球が取り込まれた場合に当該終端に対して突出するように出没片が駆動される。これにより、規定数の遊技球の取り込みが素早く行われる。
【0041】
この場合に、段差状となった部分から出没片の位置までの通路長(以下、待機通路長ともいう)が、規定数分の遊技球が待機できるように設定されている。したがって、取込装置による遊技球の取り込みが許容された状態に移行する場合に規定数の遊技球とその下流側の遊技球とが離間される。よって、この離間された距離を利用して出没片を突出させることで、規定数の遊技球の取り込みが完了した場合に遊技球の取り込みを確実に阻止することができる。
【0042】
手段13.手段12において、前記段差部よりも下流側が上流側よりも低位となるように当該段差部を形成したことを特徴とする遊技機。
【0043】
手段13によれば、ゲートに向けて流れる遊技球の勢いが常に整列通路の底面における特定位置にて吸収される。これにより、規定数の遊技球とその後の遊技球との間が大きく離間されるため、規定数の遊技球の取り込みが完了した場合に遊技球の取り込みを確実に阻止することができる。
【0044】
手段14.手段1乃至手段13のいずれかにおいて、前記取込装置に前記整列通路の少なくとも一部を形成し、
前記取込装置を前記球受け皿に対して横並びで配置するとともに、前記取込装置に形成された整列通路の底面(底面305a〜307a)の上方に位置する遊技機構成体(カバー部材152)を透明材料で形成したことを特徴とする遊技機。
【0045】
手段14によれば、取込装置に整列通路の少なくとも一部が形成されているので、遊技球の取り込みに際しては取込装置内にて整列された遊技球が取り込まれる。よって、遊技球の取り込みが円滑に行われる。この場合に、取込装置が球受け皿に対して横並びで配置され、取込装置に形成された整列通路の底面の上方に位置する遊技機構成体が透明材料で形成されているので、遊技機前面側から整列通路にある遊技球を視認することができる。
【0046】
手段15.手段14において、前記取込装置は、前記整列通路の少なくとも一部が形成されるとともに、前記ゲートを収容するハウジング(ハウジング311,312)を備え、
前記整列通路の底面が前記ハウジング外部に露出されるように前記ハウジングを上方に開放し、
前記遊技機構成体を、前記取込装置に形成された整列通路内にて遊技球が積み重なるのを防止すべく当該整列通路の上面開放側を覆うカバー体(カバー部材152)としたことを特徴とする遊技機。
【0047】
手段15によれば、取込装置に形成された整列通路の底面がハウジング外部に露出されるようにハウジングが上方に開放されており、さらにその上面開放側を覆うカバー体が透明材料で形成されていることにより、取込装置に形成された整列通路が遊技機前面側から視認可能となっている。
【0048】
また、取込装置では遊技回毎に予め定められた数の遊技球が取り込まれるため、遊技が行われる上で整列通路を通過する遊技球数は比較的多くなる。よって、整列通路の底面に埃などが溜まり易い。そして、埃などが溜まると整列通路の遊技球の通過が阻害されてしまうおそれがある。また、埃などがゲート側にまで溜まり、当該ゲートの動作不良を引き起こすおそれがある。したがって、整列通路の底面を定期的に掃除する必要がある。かかる事情において、上記のとおり、ハウジングが上方に開放されていることにより、整列通路の底面がハウジング外部に露出されている。したがって、遊技機から取込装置を取り外すことで容易に整列通路の底面を掃除することができ、整列通路のメンテナンスの作業性向上を図ることができる。
【0049】
また、整列通路の底面がハウジング外部に露出された構成において、カバー体が設けられているのでメンテナンス時ではない通常時に整列通路にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、整列通路を遊技球が円滑に流下する。
【0050】
なお、「遊技球の積み重なりの防止」は、カバー体により整列通路の高さ方向寸法を遊技球2個分未満とすることにより実現可能である。
【0051】
手段16.手段1乃至手段15のいずれかにおいて、前記球受け皿又は前記取込装置の少なくとも一方に設けられ、その設けられた位置にて遊技球を検出する検出手段(球検出センサ201〜204)と、
検出手段の検出結果に基づいて前記整列通路を照らす光の色を変更する照明色変更手段(照明色変更ユニット590、表示制御装置506の照明色切替処理)とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0052】
手段16によれば、検出手段の検出結果に基づいて整列通路の底面を照明する光の色が変更されるため、遊技球の貯留状況に応じた示唆を光の色により行うことができる。例えば、規定数の複数倍の遊技球分、ゲートの位置から上流側の位置に検出手段を設けておき、検出手段により遊技球が予め定められた特定期間に亘って遊技球が検出された場合には照明する光の色を特定色に変更する構成が考えられる。この場合、規定数の複数倍の遊技球があることを遊技者に示唆することができる。そして、かかる示唆は整列通路を照らす光の色により行われるため、別途照明するための手段を設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。
【0053】
なお、「照明色変更手段」としては、特定照明手段の光源として多色発光タイプのLEDを設け、検出手段の検出結果に応じて照明色変更手段がLEDの発光色を変更させる構成が考えられる。
【0054】
また、かかる構成以外にも、それぞれ色が異なる光透過性フィルム(光透過性フィルムF1,F2,F3)が周方向に並べて貼り付けられた円盤(円盤591)と、当該円盤を回転駆動させる回転駆動手段(ステッピングモータ595)とを設ける構成が考えられる。詳細には、円盤にはその中心に回転軸となる軸部(軸部592)を形成するとともに、当該軸部から放射方向に延びるフレーム部(フレーム部593a〜593c)を周方向にみて所定間隔で複数形成する。そして、フレーム部間の開口を塞ぐように光透過性フィルムを貼り付ける。この場合に、フレーム部間ごとに光透過性フィルムの色を異ならせる。かかる構成の円盤をフィルム面が整列通路の底面を向くように配設するとともに、特定照明手段の光源を円盤に設けられた一の光透過性フィルムのみを照らすように当該円盤の上方に設ける。そして、検出手段の検出結果に応じて回転駆動手段により円盤を回転駆動させ、特定照明手段の光源により照らされる光透過性フィルムを変更する。これにより、比較的簡単な構成により照明色変更手段を設けることができる。特に、上記手段6を備えた構成においては、表示手段に対して常に同じ色の光を照射しながら、整列通路を照明する光の色を適宜変更することができる。
【0055】
手段17.手段1乃至手段16のいずれかにおいて、絵柄を可変表示する絵柄表示装置(リール装置503)と、遊技機前面部における前記球受け皿の上方に設けられ前記絵柄の可変表示を視認可能とする窓部(透明パネル13)と、前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー33)と、前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ35〜37)とを備え、
前記取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれ、且つ前記始動操作手段が操作された場合に前記絵柄の可変表示を開始し、前記停止操作手段の操作後における停止絵柄に応じて前記球受け皿に所定数の遊技球を払い出すよう構成したことを特徴とする遊技機。
【0056】
本発明は、遊技者により積極操作される始動操作手段や停止操作手段を備えた遊技機に好適に適用される。
【0057】
なお、「予め定められた数」は、上記規定数と同一であってもよい。また、上記規定数と同一でなくもよい。かかる場合としては、上記手段2や上記手段3のように取込装置が複数並設された場合が考えられる。
【0058】
手段18.遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿(上皿151)と、
遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲート(取込ゲート部材320)を有し前記球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置(取込装置301〜303)とを備え、
賭け数単位で必要球数を設定しておき、遊技回ごとに遊技者が入力設定した1又は複数の賭け数に応じてその賭け数分の遊技球の取り込みを前記取込装置を介して実施する遊技機において、
前記取込装置を、一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設し、
さらに、前記各取込装置に対応させて前記球受け皿又は前記各取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止される位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路(案内通路171〜173、入口通路305〜307)を備え、
それら整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記各整列通路を形成するとともに、
前記各整列通路における前記ゲートの位置から前記必要球数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該各整列通路を照明する特定照明手段(上覆い板157の透明領域TA、蛍光管554)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0059】
手段18の遊技機では、遊技者が入力設定した1又は複数の賭け数に応じてその賭け数分の遊技球が取込装置に取り込まれる。この場合に、取込装置が一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設されている。これにより、各取込装置ごとに1賭け数分の遊技球を同時に取り込むことで最大賭け数分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。また、各取込装置に対応させて遊技球を各取込装置のゲートに向けて整列させる整列通路が設けられていることにより、遊技球の取り込みが円滑に行われる。
【0060】
かかる構成において、各整列通路に整列された遊技球は遊技機前面側から視認可能となっており、さらに特定照明手段により各整列通路におけるゲートの位置(各整列通路の終端の位置)から必要球数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては各整列通路においてその照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、最大賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。また、一の取込装置に関しては、一の整列通路において特定照明手段により照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、一賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。以上より、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0061】
手段19.遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿(上皿151)と、
遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲート(取込ゲート部材320)を有し前記球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置(取込装置301〜303)とを備え、
前記取込装置により規定数の遊技球が取り込まれた場合に一の遊技回の開始が許容される遊技機において、
前記取込装置を複数並設するとともに、前記規定数を前記取込装置を並設した数の特定の複数倍とし、
さらに、前記各取込装置に対応させて前記球受け皿又は前記各取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止された位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路(案内通路171〜173、入口通路305〜307)を備え、
それら整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記各整列通路を形成するとともに、
前記各整列通路における前記ゲートの位置から前記特定の複数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該各整列通路を照明する特定照明手段(上覆い板157の透明領域TA、蛍光管554)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0062】
手段19の遊技機では、一の遊技回の開始に際しては取込装置により規定数の遊技球が取り込まれる。この場合に、取込装置が複数並設されているとともに、上記規定数が取込装置を並設した数の特定の複数倍に設定されている。これにより、各取込装置ごとに特定の複数分の遊技球を同時に取り込むことで規定数の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。また、各取込装置に対応させて整列通路が設けられていることにより、遊技球の取り込みが円滑に行われる。
【0063】
かかる構成において、各整列通路に整列された遊技球は遊技機前面側から視認可能となっており、さらに特定照明手段により各整列通路におけるゲートの位置(各整列通路の終端の位置)から特定の複数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては各整列通路においてその照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、一の遊技回の開始に際して必要な数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。よって、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0064】
なお、上記手段18、及び上記手段19に対して、上記手段4乃至手段17のいずれかの構成を適用することで各手段の発明をより好適なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
以下に、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を行う遊技球使用回胴遊技機に関する一実施の形態につき図面に基づいて説明する。
【0066】
本実施の形態における遊技機は、遊技に際して所定数の遊技媒体(遊技価値)としての遊技球(例えばパチンコ機と同様の遊技球:パチンコ球)の取込を必要とし、所定条件が成立した場合には複数の遊技球、場合によっては大量の遊技球が払い出されるよう構成されている。本遊技機には、遊技ホール等においてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようになっており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に本遊技機を設置することが可能となっている。
【0067】
まず、遊技機1の外観構成及び内部構造の概略を説明する。ここで、図1は遊技機1の全体を示す斜視図、図2は遊技機1の正面図、図3は遊技機1の背面図である。なお以下の説明においては、特に注記しない限りは、遊技機1の正面から見た状態を基準として左右上下などの方向を記載することとする。
【0068】
遊技機1は、本体枠としての外枠2と、この外枠2に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部3とを有する。外枠2は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって、全体として矩形状をなしている。本遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付け固定される。外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。
【0069】
遊技機主部3は、扉体ユニットであるドアブロック4と、絵柄表示ユニットである面替えブロック5(図15参照)と、遊技球の払出ユニットである払出ブロック6(図3参照)とから構成されている。面替えブロック5はドアブロック4の背面側に取り付けられ、更に面替えブロック5を背面側から覆うようにして払出ブロック6が取り付けられている。これら面替えブロック5と払出ブロック6はドアブロック4の一部にそれぞれ回動可能に支持されており、外枠2に対してドアブロック4と一体で回動可能となるとともに、ドアブロック4に対して各々個別に回動可能となる構造を有する。
【0070】
(ドアブロック4の説明)
次に、ドアブロック4について説明する。
【0071】
ドアブロック4は、前記外枠2とほぼ同等の大きさ(縦寸法及び横寸法)を有しており、後述するリール図柄や液晶図柄等を視認可能とする図柄視認部、遊技に際し遊技者により手動操作される操作部、上皿部で余剰となった遊技球などを貯留するための下皿部などを備える。
【0072】
ドアブロック4の上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓21が形成されている。この視認窓21には、平坦な透明板よりなりかつ視認窓21とほぼ同形状をなす透明パネル13がはめ込まれるようになっており、この透明パネル13を介してその内方が視認可能となっている。視認窓21は、ドアブロック4においてその前面部のほぼ上半分の領域で設けられており、こうした比較的大型に構成される視認窓21によれば、大型の液晶表示装置を用いた画像の表示演出によって遊技者に多大なインパクトを与えることが可能になることに加え、本遊技機1の主表示装置たるリール装置の図柄の視認性が良好なものとなっている。
【0073】
ドアブロック4の前面側において、視認窓21の左右側方部及び上方部には囲い部23が設けられており、この囲い部23には中央ランプ部24と左右一対の側方ランプ部25とが設けられるとともに、ドアブロック4の右上隅部及び左上隅部にスピーカ部26が設けられている。遊技に際しては、これらランプ部24,25やスピーカ部26により、その都度の遊技状況に応じたランプ演出や音声演出等が行われる。すなわち、ランプ部24,25による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ部26による音声パターンを適宜変更したりすることで、役の成立等が遊技者に告知される。また、このランプ部24,25やスピーカ部26を用いて、エラー告知等を行うことも可能である。
【0074】
視認窓21の下方には、遊技者により操作される各種操作部材等を配備した操作部30が設けられている。この操作部30は、全体として横長状をなしかつ僅かに弧状をなす前面板部31を有し、その前面板部31には、スタートレバー33が設けられるとともに、3連ボタンからなるストップスイッチ35,36,37が設けられている。また、前面板部31の上端部において、向かって左寄りの位置(概ねスタートレバー33と左側のストップスイッチ35との間)には、前面板部31から後方に出っ張るようにしてベットスイッチ取付板部32が形成されており、その取付板部32にボタン状のベットスイッチ38が取り付けられている。
【0075】
ベットスイッチ38は、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるものであり、その押し操作により上皿151に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる。本実施の形態では、ベットスイッチ38として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の押し操作により3ベット相当(15個分)の遊技球が取り込まれる。ベットスイッチ38は、投資価値としての遊技球の投入を指令する投入指令手段を構成する。
【0076】
スタートレバー33は、後述するリール装置503の各リール(回転体)を回転開始させるための操作部材であり、各リールを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。
【0077】
ストップスイッチ35〜37は、停止対象となるリール(左、中、右の三列のリール)に対応するよう設けられており、回転中の各リールを個別に停止させるために操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ35〜37は、各リールが定速回転となると停止させることが可能な状態となり、その状態で押し操作される。また、停止操作可能な状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、各リールの回転が停止すると消灯されるようになっている。
【0078】
操作部30の後方には、上皿ユニット15が装着されている。上皿ユニット15については後に詳細に説明する。
【0079】
前記視認窓21(透明パネル13)と操作部30との間には、左右方向に延びる横長窓部50が設けられている。横長窓部50は、視認窓21(透明パネル13)よりも奥側に位置し、その左右方向の幅寸法は視認窓21の左右方向の幅寸法、及び上皿ユニット15の左右方向の幅寸法よりも若干短くなっている。横長窓部50の右方には上下2つの小穴51,52が設けられている。この小穴51,52は、後述する操作スイッチ518,519を露出させて押し操作可能とするための孔部である。
【0080】
ドアブロック4において、操作部30の下方には、前記囲い部23及び凹部61に意匠形状が連続するようにして膨出部70が形成されており、その膨出部70に囲まれるようにして下皿71と灰皿72が形成されている。膨出部70に囲まれた奥壁部73には下皿排出口74とスピーカ穴75とが形成されている。上皿151やその上流通路に遊技球が満タンに貯留されている状態であって更に払出装置から遊技球が払い出される場合、或いは、上皿151内に貯留されている遊技球に対して球抜き操作が行われる場合には、下皿排出口74を介して下皿71に遊技球が排出される。
【0081】
下皿71の底部には開口が形成されており、その開口には開閉板76が設けられている。また、膨出部70の略中央部には下皿用の球抜き操作片77が設けられている。球抜き操作片77は、下皿71に貯留している遊技球を下皿71の下方に置かれた球収容箱(いわゆるドル箱)に排出するための操作片であり、図示する通常位置から左方に操作されることで前記開閉板76が開位置にスライド移動し、下皿71内の遊技球の排出が行われる。その他、膨出部70において下皿71の左右両側方には下皿ランプ部78が設けられている。
【0082】
(上皿ユニット15の説明)
次に、上皿ユニット15について説明する。図4は上皿ユニット15の斜視図、図5は上皿ユニット15の分解斜視図である。
【0083】
上皿ユニット15は、後述する取込ユニットに取り込まれる遊技球を一時的に貯留する機能を有する上皿151を有しており、その上皿151の上面側には、球出口部付近を覆うカバー部材152が取り付けられ、さらに該上皿151の一部を覆うようにして横長薄板状の上覆い板157が取り付けられている。また、上皿151の下面側には、貸し球を得るために遊技者によって操作される貸球操作装置153と後述する取込ユニットの球抜きを行うために遊技者によって操作される排出操作伝達装置154とが取り付けられている。
【0084】
(上皿151の説明)
次に、上皿151の構成について説明する。図6は上皿151の斜視図であり、図7は上皿151の平面図である。
【0085】
上皿151は、島設備の球貸し装置から貸し出された遊技球や、払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留するための受け皿部材を構成するものであり、底板部161とその周縁部を囲む周壁部162とにより横長の樋状に成形されている。これら底板部161と周壁部162とにより囲まれて遊技球貯留領域が形成されている。周壁部162のうち奥側壁部162aは透明パネル13よりも奥側に位置しており、奥側壁部162aには正面から見て左側の位置に排出口163が設けられている。また、底板部161には、正面から見て右側の位置に開口部164が設けられている。本上皿151では、底板部161の傾斜方向が大別して手前側領域R1と奥側領域R2とで異なっており、手前側領域R1は概して奥側領域R2に向けて低位となるよう傾斜し、奥側領域R2は概して排出口163から開口部164に向けて低位となるよう傾斜している。したがって、排出口163から遊技球が排出されると、その遊技球は最終的に開口部164に向けて流れる。
【0086】
周壁部162のうち手前側の壁部には、奥側に凹んだ形状をなす凹部165が形成されており、その凹部165により、本上皿ユニット15をドアブロック4に組み付けた際においてベットスイッチ取付板部32と上皿151との干渉が回避されるようになっている。
【0087】
上皿151の奥側領域R2であってその最下流部には、底板部161より隆起した2つの仕切部167,168が設けられており、この仕切部167,168に仕切られることで三列の案内通路171,172,173が形成されている。これら各案内通路171〜173は、前記開口部164に通ずるように設けられており、遊技球を各一列に整列するための整列通路部を構成する。また、各案内通路171〜173は、それぞれ5個分以上の遊技球が整列可能な通路長を有している。なお、開口部164の下方には後述する取込ユニットが位置しており、各案内通路171〜173を通過した遊技球は取込ユニットに導入される。これについては後に説明する。
【0088】
上皿151には、複数の球検出センサ201〜204が設けられている。これら球検出センサ201〜204は、厚み寸法が小さいフラット型近接センサにて構成されており、検知範囲内に遊技球が入った状態での磁界の変化状況により遊技球が検知される。かかる構成に関してより詳細には、球検出センサ201〜204は板状のセンサ本体部を備えており、その上面に検知面が設けられている。そして、検知面が上方を向くようにして、センサ本体部が上皿151の底板部161の裏面に固定されている。センサ本体部は、検知面に対応した領域内に遊技球が入った状態での磁界の変化状況を検出して電気信号を出力する。本実施の形態では、検知面に対応した領域内に遊技球がない場合にはOFF信号を出力し、当該領域内に遊技球がある場合にON信号を出力する。なお、OFF信号の出力を行わずに、検知面に対応した領域内に遊技球がある場合にのみON信号などの特定信号を出力する構成としてもよい。
【0089】
各球検出センサ201〜204の配置位置について詳細には、第1球検出センサ201は奥側領域R2における排出口163寄りの位置に配置されている。第2〜第4検出センサ202〜204は各案内通路171〜173においてその最下流部から遊技球5個分上流側の位置に配置されている。そして、各球検出センサ201〜204は、それぞれ配置された位置にて遊技球を検出する。
【0090】
三列の案内通路171〜173の手前側には、貸球操作装置153等を設置するための貸球操作装置設置部175が設けられている。貸球操作装置設置部175には、左右2つの円形凹部176,177と矩形状の窓部178とが形成されている。
【0091】
図5に示すように、貸球操作装置153は、操作装置基板181と、その操作装置基板181を設置するための台板182とを備えており、台板182上に操作装置基板181を設置することにより、貸球操作装置153が構成されている。
【0092】
ここで、貸球操作装置153は、例えば本遊技機1の側方(例えば左方)に配置された縦長のカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、球貸し操作、カード等の返却操作及び有効度数の確認を行うものであり、操作装置基板181上には、球貸しボタン183と返却ボタン184と度数表示部185とが一体的に並設されている。この場合、球貸しボタン183は、カード(記録媒体)等に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン184は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部185にはカードの残額情報や投入金額などが表示される。
【0093】
貸球操作装置設置部175に貸球操作装置153を設置した状態では、貸球操作装置設置部175の窓部178から度数表示部185が視認できるようになる。また、押しボタン部材186,187が押し操作されることにより間接的に球貸しボタン183や返却ボタン184が押され、それに伴い遊技球の貸し出しやカード等の返却などが適宜実施されるようになっている。
【0094】
図5に示すように、カバー部材152は、カバー本体188と、該カバー本体188の下面側に重ねて組み付けられる下カバー体189とにより構成されている。これらカバー本体188及び下カバー体189はいずれもアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。カバー本体188及び下カバー体189にはそれぞれ円形の孔部188a,189aが形成されており、これら両部材を重ね合わせた状態でカバー部材152を上皿151に装着すると、各孔部188a,189aを介して押しボタン部材186,187が露出する。これにより、押しボタン部材186,187の押し操作が可能となっている。また、カバー本体188及び下カバー体189は各々透明体にて構成されているため、度数表示部185上にカバー部材152が被せられてもその度数表示等が視認可能となっている。なお、符号190は、カバー部材152を上皿151に固定するための固定フック部である。
【0095】
カバー部材152は、開口部164と各案内通路171〜173の一部と貸球操作装置設置部175とを上方から覆うようにして上皿151に取り付けられ、その際、カバー部材152は、各案内通路171〜173の高さ方向の寸法を概ね遊技球1個分に規制するための通路高さ規制部材としても機能する。すなわち、カバー部材152を上皿151に取り付けることにより、各案内通路171〜173において遊技球が1つずつ取り込まれるようになる。このとき、カバー部材152が透明体にて構成されているため、その下方の遊技球(各案内通路171〜173を通過する遊技球)が視認可能となっている。
【0096】
上述したように上皿151の奥側壁部162aは、透明パネル13よりも奥側に位置している。詳細には、遊技機1の側面図である図8に示すように、上皿151の奥側領域R2の全体が透明パネル13よりも奥側に位置するように上皿151が配置されている。これにより、上皿151の出口通路を構成する各案内通路171〜173が奥まった位置に配置され、各案内通路171〜173を介して取込ユニットに不正用冶具を挿入しようとする不正行為を行いづらくすることができる。この場合に、透明パネル13と上皿151との間には透明パネル13よりも後退させて横長窓部50が設けられている。そして、この後退した位置は、当該遊技機1において遊技を行う一般的な遊技者の視点PV1,PV2,PV3と、奥側の案内通路173とを結んだ仮想ライン(図8の一点鎖線)よりも奥側となっている。これにより、透明パネル13の前方にある遊技者の視点からであっても、奥まった位置にある各案内通路171〜173等の上皿151の奥側領域R2が視認可能となっている。また、透明パネル13よりも後退させて横長窓部50を設けた構成において、横長窓部50は各案内通路171〜173よりも手前側に位置している。すなわち、各案内通路171〜173は奥まった位置にあり、上記不正行為の抑止効果は消失されない。
【0097】
上皿151には、上述したように上覆い板157が取り付けられている。上覆い板157は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。上覆い板157により、上皿151の奥側領域R2を含めた部位に上蓋が設けられるようになる(図4参照)。この上覆い板157による上皿151の被蓋部分は、上皿ユニット15をドアブロック4に装着した状態で上皿151がドアブロック4の内部に隠れる部位に相当している。そして、上覆い板157は、横長窓部50とその裏面側にて当接し上皿151と遊技機内部の空間(ドアブロック4の内側領域)との間を遮蔽している。仮に、上皿151においてドアブロック4内側に没入した部位が上方に開放されたままであると、上皿151の手前側から奥側に入れた指や不正用冶具等が上皿奥側の上方開放部分を通じて遊技機内部に差し入れられ、その遊技機内部において不正行為などが行われるといった不都合が懸念される。これに対して、上記のとおり上覆い板157が設けられていることにより、指や不正用冶具等を上皿151を通じて遊技機内部に差し入れることによる不正行為が抑制できる。
【0098】
(取込ユニット16の説明)
取込ユニット16は、遊技者による操作に基づき遊技球を所定個数ずつ取り込むための取込手段を構成するものであり、該取込ユニット16による所定個数分の遊技球の取込により毎回の遊技(ゲーム)の開始条件が成立し、遊技開始の準備が整えられるようになっている。
【0099】
図9は取込ユニット16を手前側から見た斜視図、図10は同取込ユニット16を後方側から見た斜視図、図11は同取込ユニット16の分解斜視図である。取込ユニット16には3個の取込装置301,302,303が重なるようにして設けられており、取込ユニット16は全体として略立方体形状となっている。以下の説明では、図9において手前側に位置する取込装置301を「第1取込装置」、中央に位置する取込装置302を「第2取込装置」、奥側に位置する取込装置303を「第3取込装置」とも言うこととする。
【0100】
各取込装置301〜303の上面には、入口通路305,306,307が形成されており、これら入口通路305〜307が取込ユニット16における遊技球入口部を構成する。取込ユニット16は、各入口通路305〜307が上皿151に設けられた各案内通路171〜173と直接連通するように配置されている。したがって、上皿151から供給される遊技球は入口通路305〜307に直接案内される。そして、その後一列に並んだ状態で順次取り込まれる。各取込装置301〜303の側面にはこれらを結合させるための結合ケース部材308が取り付けられている。結合ケース部材308内には、本取込ユニット16における電気配線等を一括して集め、主制御装置等に対して電気的に接続可能とする取込ユニット中継基板309が収容されている。
【0101】
(取込装置301〜303の説明)
次に、各取込装置301〜303の構成を説明する。ただし、各取込装置301〜303は、概ね同様の構成をしているため、ここでは基本的に第3取込装置303を例に挙げて説明する。図12は、取込装置303の内部構造を示す断面図、図13は、取込装置303を分解して示す斜視図、図14及び図15は、上皿151に対する取込装置301〜303の位置関係を説明するための説明図である。なお、以下の説明では便宜上、図12に示す状態で上下左右の各方向を記載する。
【0102】
取込装置303は、合成樹脂成型品よりなる表裏一対のハウジング部材311,312を備えている。これら両ハウジング311,312がネジ等により結合されることにより略四角箱状の筐体が形成され、その内部空間に、後述する遊技球通路が形成されるとともに該通路を開閉するための開閉ゲート機構などが収容されるようになっている。各ハウジング311,312は、カーボン入りの黒色の樹脂材料により成型されている。以下説明の便宜上、ハウジング部材311を「第1ハウジング」、ハウジング部材312を「第2ハウジング」ともいう。
【0103】
第1ハウジング311及び第2ハウジング312の上面部には、それぞれ遊技球1個分よりも若干低い通路壁313,314が形成されており、両ハウジング311,312を結合させることで、相対向する通路壁313,314の間に前記入口通路307が形成されている。すなわち、入口通路307は、上壁が除去されている。かかる構成であることにより、入口通路307の底面307aは、上方に開放されてハウジング外部に露出した状態となっている。
【0104】
取込ユニット16は、図14に示すように、入口通路305〜307が上皿151に形成された開口部164の下方に位置するようにして配置されている。そして、上述したとおり、開口部164はカバー部材152により覆われている。したがって、各入口通路305〜307の上面開放側は、図15に示すように、カバー部材152により覆われている。この場合に、入口通路305〜307の底面305a〜307aとカバー部材152との間の間隔が概ね遊技球1個分となる。これにより、各入口通路305〜307の高さ方向の寸法が概ね遊技球1個分に規制され、各入口通路305〜307において遊技球が1つずつ流下するようになっている。また、上述したとおり、カバー部材152は透明性を有し、さらに図8に示したように、開口部164を含めた上皿151の奥側領域R2が視認可能なように横長窓部50も後退させて設けられていることにより、入口通路305〜307内が視認可能となっている。
【0105】
入口通路307は、その通路長が遊技球5個分(1ベット相当分)となっており、その底面307aは図12の左側に向けて僅かに下り傾斜となっている。この場合に、入口通路307(入口通路305〜307)は、図15に示すように、上皿151に形成された案内通路171〜173に対して低位となっている。詳細には、入口通路305〜307と案内通路171〜173との境界部分には段差部310が設けられている。当該段差部310は遊技球略1個分の高さを有している。これにより、案内通路171〜173と入口通路305〜307とからなる整列通路は、入口通路305〜307が低位となるように鉛直方向に段差状となっている。なお、この段差形状に合わせてカバー部材152の下壁部も段差状となっている。そして、上皿151に貯留された遊技球が下流側に押し込められた場合には、その段差状を形成する段差部に遊技球が当接し押し込められる力に伴う負荷が当該段差部によって吸収される。よって、かかる負荷が下流側へ伝達されることを抑制することができる。
【0106】
取込装置303には、前記入口通路307の下流側において、第1ハウジング311と第2ハウジング312とにより囲まれるようにして取込通路315と排出通路316とが設けられている。これら取込通路315及び排出通路316は、入口通路307と同様に、遊技球を一列で通過させるに足りる通路幅を有する。取込通路315は、入口通路307に連続して設けられ、その途中にて鉛直方向に折れ曲がるようにして形成されている。遊技者により所定の遊技開始操作が行われた際、毎回の遊技の開始条件とされる所定個数の遊技球がこの取込通路315を通じて取り込まれる。また、排出通路316は、取込通路315の折れ曲がり部分(コーナー部分)から当該取込通路315より分岐して設けられている。遊技終了に伴う精算時などにおいては、本取込装置303や上皿151に残留している遊技球がこの排出通路316を通じて遊技者に返還される(すなわち、上皿151等の球抜きが行われる)。
【0107】
ハウジング内部空間において取込通路315の側方には、当該取込通路315の鉛直方向部分に沿うようにして取込ゲート部材320が設けられている。取込ゲート部材320は、支軸321により回動可能に支持されており、その支軸321を支点とする回動により、該取込ゲート部材320の先端部に設けた爪部320aが取込通路315に対して出没する。このとき、取込通路315の通路壁には通路切欠部322が形成されており、その通路切欠部322を介して取込ゲート部材320の爪部320aが出没する。取込通路315に対して取込ゲート部材320の爪部320aが突出した状態である場合、取込通路315を介しての遊技球の通過が阻止される。また、取込通路315に対して取込ゲート部材320の爪部320aが没入した状態である場合、取込通路315を介しての遊技球の通過が許容される。
【0108】
かかる場合、取込ゲート部材320の爪部320aの出没位置が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置であるため、換言すれば通路切欠部322が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置に形成されているため、取込ゲート部材320の爪部320aが通路内に突出した状態(通過阻止状態)において、取込通路315のコーナー部まで流れてきた遊技球が該取込通路315の鉛直部分に流れ込むことがない構成となっている。
【0109】
ハウジング内部空間には、取込ゲート部材320の駆動源としてソレノイド325が配設されている。ソレノイド325は、通電により伸縮方向に移動する出力軸325aを有しており、当該ソレノイド325は、取込ゲート部材320の右方において出力軸325aが下方へと突き出るように配設されている。また、ソレノイド325の出力軸325aには、当該出力軸325aを伸長状態で保持するためのコイルバネ326が設けられている。ソレノイド325は、ソレノイドカバー327によって第1ハウジング311に固定されている。
【0110】
ソレノイド出力軸325aの先端部にはガイド331が取り付けられている。ガイド331には回動片332の一部が係合されており、同回動片332の他部が取込ゲート部材320の後端部に駆動連結されている。符号333は、回動片332のほぼ中央部に設けられ該回動片332を回動可能に支持する支軸である。
【0111】
本構成によれば、ソレノイド325への通電がない場合には、図示の如くコイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長した状態で保持され、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態とされる。これにより、取込通路315が閉鎖される。一方、ソレノイド325が通電されると、コイルバネ326の付勢力に抗して出力軸325aが縮み方向に移動する。よって、ガイド331及び回動片332を介して取込ゲート部材320が回動し、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315外に引っ込んだ状態とされる。これにより、取込通路315が開放される。また、ソレノイド325への通電を中止すると、コイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長状態となり、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態に戻る。
【0112】
一方、第1,第2ハウジング311,312において排出通路316の入口位置には、それぞれ貫通孔337,338が設けられており、その貫通孔337,338を前後方向に貫通するようにして排出ゲート部材340が設けられている。排出ゲート部材340は、取込装置301〜303に個別に設けられるのではなく、全取込装置301〜303に共通に設けられるものとなっており、該排出ゲート部材340の作動状態によって、各取込装置301〜303において同時に遊技球の排出(球抜き)が許容又は阻止されるようになっている。
【0113】
また、図12,図13に示すように、取込装置303には、取込通路315における遊技球の通過を検出するセンサユニット370が設けられている。このセンサユニット370は、取込通路315を通過する遊技球数をカウントするための遊技球カウント手段を構成するものであり、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサを備える。
【0114】
センサユニット370は、略コ字形状をなしており、第1,第2ハウジング311,312に跨るようにして組み付けられている。詳細には、センサユニット370は、取込装置303の厚さ方向に延びるセンサ本体部371と、該センサ本体部371の両端から各ハウジング311,312の外壁面に沿って取込通路315側に延びるアーム部372,373とを有している。センサ本体部371にはセンサ回路基板(図示略)が収容されており、そのセンサ本体部371の背面部にはセンサ回路基板上に設けたコネクタ端子374を外部に露出させるためのコネクタ穴371aが形成されている。
【0115】
アーム部372,373のうち一方には発光素子が収容されるとともに、他方には受光素子が収容されている。また、アーム部372,373の先端部には、互いに内側となる部位に上下一対のセンサ検出孔376が形成されている。この場合、アーム部372,373内には各2個ずつの発光素子と受光素子が収容されており、これら各素子はセンサ検出孔376を通じて発光及び受光を行うようになっている。第1,第2ハウジング311,312には、上下一対の透孔378が形成されており、ハウジング接合状態で、各ハウジング311,312にセンサユニット370が組み付けられた場合には、各アーム部372,373の先端部に設けたセンサ検出孔376の位置と、各ハウジング311,312の透孔378の位置とが合致し、それらが向き合うようにして配置される。
【0116】
以上の構成の取込装置303について遊技球の取込動作を簡単に説明する。取込装置303の初期状態では、ソレノイド325が非通電となっており、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出している。また、排出ゲート部材340が非操作の状態にあるため、当該排出ゲート部材340によって排出通路316の入口が閉鎖されている。この場合、取込装置303内に入ってきた遊技球のうち、先頭の遊技球は取込ゲート部材320と排出ゲート部材340との両方に当たった状態で保持される。
【0117】
取込装置303の取込状態では、ソレノイド325の通電により取込ゲート部材320の爪部320aが引っ込んだ状態となる。これにより、取込通路315の遊技球の通過が許容され、遊技球の取り込みが順次行われる。遊技球の取り込みが行われる際、入口通路307から取込通路315に入ってきた遊技球は通路閉鎖状態にある排出ゲート部材340に衝突し、その衝突により流れの勢いが減じられ、その後取込通路315の下流側へと流れる。このとき、取込通路315では前後する遊技球が互いに離間した状態で流下し、センサユニット370によって遊技球の通過が確実に検出される。そして、センサユニット370によって1ベット相当(5個)の遊技球の通過が検出されることでソレノイド325の通電が中止され、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態となり取込通路315の遊技球の通過が阻止される。つまり、遊技球の取り込みが以上の構成で行われることにより、所定個数の遊技球の取り込みに要する時間(取込時間)は遊技球の落下速度に応じたものとなり、取込時間の短縮化を図ることができる。
【0118】
取込装置303の排出状態では、遊技者による排出操作によって排出ゲート部材340が動作して通路開放状態とされる。これにより、排出通路316内における遊技球の通過が許容され、遊技球の排出が行われる。
【0119】
上記構成の取込装置301〜303が3連で設けられた本取込ユニット16では、上皿151の案内通路171〜173から各取込装置301〜303にそれぞれ遊技球が供給され、遊技機前面のベットスイッチ37の操作に伴い各取込装置301〜303では各々で遊技球が取り込まれる。具体的には、例えば15個(マックスベット分)の遊技球が取り込まれる場合、全ての取込装置301〜303において同時に取込ゲート部材320が開放位置に操作され、遊技球の取込が一斉に開始される。そして、各取込装置301〜303では遊技球が5個ずつ取り込まれることで各取込ゲート部材320が閉鎖位置に操作される。これにより、マックスベット分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。
【0120】
この場合に、上記のとおり、各取込装置301〜303の入口通路305〜307はその通路長が遊技球5個分(1ベット分)となっており、さらに入口通路305〜307と上皿151の案内通路171〜173との境界には段差部310が設けられそれら両通路を含む整列通路は入口通路305〜307が低位となるように段差状となっている。したがって、各取込装置301〜303における遊技球の取り込みが開始される場合には、入口通路305〜307に待機されている遊技球はそのまま下流側に流れるのに対して案内通路171〜173に待機されている遊技球は入口通路305〜307の底面305a〜307aに衝突してから下流側に流れるため、1ベット分の遊技球とその下流側の遊技球とが離間される。よって、この離間された距離を利用して取込ゲート部材320を突出させることで、各取込装置301〜303においては1ベット分の遊技球の取り込みが完了した場合に遊技球の取り込みを確実に阻止することができる。
【0121】
なお、3個の取込装置301〜303のうちいずれかの取込装置に遊技球が充填されていない場合、又はソレノイド325の故障などでいずれかの取込装置が正常に作動しない場合には、正常な取込動作を行うことができる残りの取込装置により遊技球の取込が行われる。例えば、第1取込装置301に遊技球が充填されていないとき又は同取込装置301のソレノイド325などが故障しているときには、第1取込装置301以外の取込装置(第2,第3取込装置302,303)によって15個の遊技球が取り込まれることとなる。
【0122】
一方、取込装置301〜303や上皿151に残っている遊技球を下皿71へ排出する場合には、排出操作伝達装置154の操作に伴い排出ゲート部材340が操作されて各取込装置301〜303で一斉に遊技球の排出が行われる。
【0123】
(面替えブロック5の説明)
次に、面替えブロック5について説明する。図16は面替えブロック5を斜め前方より見た斜視図、図17は同面替えブロック5を斜め後方から見た斜視図、図18は同面替えブロック5の正面図である。
【0124】
面替えブロック5は主要な構成として、合成樹脂製の前面枠501と、図柄表示装置としてのリール装置503と、補助演出装置としての液晶表示装置504と、遊技に関わる主たる各種制御を実施する主制御装置505と、主制御装置505からの指令に基づく従たる表示制御等を実施する表示制御装置506と、主制御装置505を装着するための主制御装置用台座ベース507と、表示制御装置506を装着するための表示制御装置用台座ベース508とを備えている。本実施の形態では、面替えブロック5は、本遊技機1の遊技内容を決定する主要部品を全て備える構成となっており、仮に遊技ホール等において機種入替を行う場合には、この面替えブロック5を現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで機種入替を行うことができるようになっている。すなわち、面替えブロック5は機種入替時などにおける交換ユニットとなっている。
【0125】
前面枠501は有色(例えば、黒色)の遮光性材料により形成されており、正面から見てほぼ正方形状をなしている。前面枠501の前面部において略台形状に縁取られた部位が、ドアブロック4の視認窓21にほぼ一致する形状及び大きさとなっている。この場合、面替えブロック5をドアブロック4に取り付けた状態では、前面枠501のほぼ全面がドアブロック4の視認窓21から視認可能となっている。
【0126】
前面枠501の前面部には、横長の矩形状をなす表示窓511が設けられるとともに、その表示窓511の上方に同じく横長の矩形状をなす表示窓512が設けられている。なお以下の記載では、下側の表示窓511を「下側表示窓511」、上側の表示窓512を「上側表示窓512」と表記する。下側表示窓511は、リール装置503の外周に付されたリール図柄を表示するためのリール図柄表示部に相当し、上側表示窓512は、液晶表示装置504による表示画像を表示するための液晶画像表示部に相当する。
【0127】
各表示窓511,512は、前面枠501の前面部において左右方向のほぼ中央部にそれぞれ設けられており、ほぼ同じ横寸法を有する(高さ寸法は上側表示窓512の方が若干大きい)。ただし、各表示窓511,512の大きさ(絶対的な大きさ)や各表示窓511,512を比較した時の相対的な大きさ、各表示窓511,512の形状は任意に変更可能であり、例えば、上側表示窓512をより横長状としたり、上側表示窓512を下側表示窓511よりも小さくしたりしても良い。前面枠501の前面部において、各表示窓511,512の周囲部分は概ね平坦面にて構成されている。
【0128】
下側表示窓511の周縁部には、前方に張り出すようにして張出部513が設けられている。前面枠501の背面側にリール装置503を取り付けた場合には、リール装置503の一部が前面枠501の前面部(表示窓周りの平坦部)よりも前方に突き出るが、張出部513によって、リール装置503の突き出し部分が囲まれるようになっている。この場合、上下の張出部513によれば、リール装置503の前方突き出し部分において外部より視認可能/視認不可能(又は視認困難)とするリール図柄範囲を明確に分けることができる。また、左右の張出部513によれば、リール装置503内部が外方より見えることを抑制することができる。
【0129】
本遊技機1では、ドアブロック4の視認窓21(透明パネル13)を通じて前面枠501を見た場合、各表示窓511,512を含む広範囲領域が視認可能となる。故に、前面枠501の前面領域に本遊技機1に関わる各種情報(機種情報や配当表など)や装飾等を付与すれば、その各種情報や装飾等を視認窓21(透明パネル13)を通じて遊技機前方から視認することができる。この場合、前述のとおり前面枠501の前面部において各表示窓511,512以外の部分は概ね平坦面であるため、この前面領域に各種情報などを付与したシール等を貼付することも可能である。
【0130】
図18に示すように、前面枠501の下側表示窓511の右側には、情報表示基板514が設けられている。この情報表示基板514には、小役成立時における獲得球数を表示する獲得球数表示部や、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部が設けられている。これら表示部は7セグメント表示器によって構成されるが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
【0131】
前面枠501の前面側において下側表示窓511の下方には、横長の下パネル部516が形成されている。下パネル部516はドアブロック4に設けた横長窓部50を通じて遊技機前方より視認可能となる部位である。ここで、下パネル部516の構成について、図19等を用いて説明する。図19は、下パネル部516の構成を説明するための縦断面図である。なお、かかる断面は遊技機1の左右方向において取込ユニット16を含む位置の断面である。
【0132】
下パネル部516は、前方に開放され内部が空洞のベース部550と、当該ベース部550の開口部551を覆うパネル559とを備えている(図18参照)。ベース部550には、その開口部551側に上下一対のレール部552,553が一体形成されている。これらレール部552,553のレール溝幅はパネル559の厚み寸法と略同一であり、パネル559の上下両端がレール部552,553に嵌合されることにより当該パネル559がベース部550に支持されている。なお、レール部552,553は、図18の状態で見て左側に向けて開放されており、この開放側からスライドさせることによりパネル559の着脱が行われる。
【0133】
パネル559はアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。パネル559の背面側には、本遊技機1に関わる遊技情報が付与されている。詳細には、図20に示すように、賞球の払い出しに関する配当表が付与されている。なお、パネル559の背面側に付与されるものは配当表に限定されることはなく、例えば、遊技機種に対応したキャラクタなどといった装飾を付与してもよい。
【0134】
ベース部550には、パネル559をその背面側から照らす蛍光管554が配設されている。蛍光管554はその長手方向の寸法がベース部550の左右方向の長さ寸法よりも若干短くなっており、ベース部550の左右両端側にそれぞれ形成された支持部555に支持されている。また、蛍光管554は、ベース部550における下壁部557寄りの位置に配置されている。蛍光管554には遊技機1の電源がオンとなっている間は表示制御装置506を介して常に駆動電力が供給されており、白色光を照射している。この蛍光管554からの白色光は上記配当表に対してバックライトとしての機能を果たし、パネル559及び横長窓部50を透過して遊技者によって視認される。これにより、配当表が奥側から明るく照らされ、その視認性が向上されている。さらには、配当表に対して装飾効果を付与することができる。
【0135】
下パネル部516の右方には、上下一対の操作スイッチ518,519が設けられている。操作スイッチ518,519は、例えば情報メニューの操作に用いられる押しボタン式のスイッチ部材であり、当該操作スイッチ518,519の押し操作によって大当たり回数、総ゲーム数、大当たり発生確率、出球数(投入遊技球数と払出遊技球数との差)などの各種情報が液晶表示装置504などに適宜表示される。なお、情報メニューには、その他本遊技機1における特殊ゲームの説明などが含まれる。
【0136】
(リール装置503の説明)
図21は、リール装置503の構成を示す斜視図である。リール装置503は、金属製のケース部材540と、そのケース部材540に収容される左・中・右の3つのリール541,542,543とを具備している。ケース部材540は、その内部に3つのリール541〜543を回転可能に収容し、かつ該リール541〜543の一部を前方に現出させるものとなっている。ケース部材540の上部には、リール装置503と主制御装置505などの制御系との電気的な接続を行うためのリール中継基板548が設置されている。
【0137】
各リール541〜543の構成については周知であるため、ここでは詳細な図示を省略し、その構成を簡単に説明する。各リール541〜543は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材と、その外周に巻回された帯状のベルトとを備えている。ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている(例えば21図柄)。各リール541〜543の中央部には、駆動源としてのステッピングモータが設けられており、該ステッピングモータの駆動により各リール541〜543が個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動される。リール装置503には、その他の構成として、各リール541〜543の回転位置を検出するためのリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)が設置されている。また、各リール541〜543の内周側には、蛍光ランプ等よりなるバックライト(後方発光手段)が設けられており、このバックライトにより、リール外周面に付された各図柄が後方より明るく照らされるようになっている。バックライトの発光によって、リール外周面に付された各図柄の視認性の向上や、遊技に際し補助的な演出の多様化を図ることができる。
【0138】
(払出ブロック6の説明)
次に、払出ブロック6について図3を用いて説明する。
【0139】
払出ブロック6は、合成樹脂材料にて一体成形された裏カバー部材601と、遊技球を払い出すための払出機構602と、払出制御を司る払出制御装置603と、外部電源から生成した電源電圧を各種制御装置やアクチュエータ類などに供給する電源装置604とを有しており、これらを一体化することにより構成されている。
【0140】
裏カバー部材601は、後方(遊技機1の後方)に突出し略直方体形状をなす保護カバー部612を有する。保護カバー部612は左右及び上下の各面と背面とが閉鎖された形状をなし、少なくとも前記面替えブロック5のリール装置503、主制御装置505及び表示制御装置506を収容するのに十分な大きさを有する。
【0141】
払出機構602は、保護カバー部612を迂回するようにして裏カバー部材601に取り付けられている。すなわち、払出機構602として、裏カバー部材601の最上部には上方に開口したタンク615が設けられており、タンク615には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク615の下方には、例えば前後方向4列(4条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール616が連結され、タンクレール616の下流側には上下方向に延びるケースレール617が連結されている。
【0142】
ケースレール617の最下流部には、遊技球の払出を行うための払出装置618が設けられている。払出装置618は、払出モータと、該払出モータにより駆動される払出ゲート部材とを有しており、払出制御装置603からの制御信号により払出モータが駆動され、その払出モータの駆動に伴い払出ゲート部材が通路開放位置に移動する。そしてこれにより、必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。
【0143】
払出装置618は、遊技時の入賞等に伴い行われる遊技球払出機能の他に、メンテナンス時などにおいてケースレール617等に滞在している遊技球を外部に排出するための遊技球排出機能を有しており、遊技球排出時には、通路切換レバーが払出実行位置から排出実行位置に切り換えられ、かつ払出モータが駆動されることによって遊技球の外部排出が行われる。
【0144】
ケースレール617は、前記タンクレール616と同様、前後方向に4列分設けられ、それに合わせて払出装置618も4列分設けられている。払出装置618の下流側には、やはり4列分の遊技球通路を形成するための通路形成部材630が設けられている。この通路形成部材630は、その内部に払出通路と排出通路とを有するものであり、遊技球が払出通路を通過することにより前記上皿151等への払出が行われる。また、遊技球が排出通路を通過することにより遊技球の外部排出が行われる。通路形成部材630には、払出制御装置603から払出装置618への払出指令の信号を中継する払出中継基板635が設置されている。
【0145】
(マックスベット可能領域の示唆に関する構成の説明)
本遊技機1では、マックスベット可能領域が示唆されることにより、遊技に際してマックスベットを行うことが可能な数の遊技球が上皿151及び取込ユニット16に貯留されているか否かを遊技者が容易に判断できるようになっている。そこで、以下にかかる示唆の構成について説明する。図22は、当該構成を説明するための上皿151周辺の分解斜視図、図23は当該構成を説明するための取込ユニット16周辺の横断面図である。なお、以下の説明では、図19を適宜参照して説明を行う。
【0146】
上記のとおり、遊技者によってベットスイッチ38が操作されることによりマックスベット相当、すなわち、15個の遊技球が取込ユニット16により取り込まれる。取込ユニット16は3個の取込装置301〜303を備えており、遊技球の取り込みに際しては各取込装置301〜303が遊技球を5個ずつ取り込む。この場合に、各取込装置301〜303には遊技球5個分の通路長を有する入口通路305〜307が設けられており、これら入口通路305〜307に待機された遊技球が取り込まれる。つまり、各入口通路305〜307に5個ずつ遊技球が待機されている場合は、マックスベット可能となっている。
【0147】
入口通路305〜307は上記のとおり、その底面305a〜307aがハウジング311,312外部に露出されており、上皿151に形成された開口部164の下方に位置している。また、底面305a〜307aの上方は透明性を有するカバー部材152により覆われている。これにより、遊技機1の前面側から底面305a〜307aが視認可能となっている。
【0148】
以上の構成において入口通路305〜307の底面305a〜307aは面替えブロック5に設けられた蛍光管554からの光により照明される構成となっている。詳細には、図22及び図23に示すように、蛍光管554は上皿151の左右方向の寸法と略同一の長さ寸法を有しており、蛍光管554の左右両端は上皿151の左右両端よりも若干内側にある。したがって、蛍光管554は上皿151の奥側領域R2及び取込装置301〜303に形成された入口通路305〜307の上方に位置している。
【0149】
面替えブロック5に形成された下パネル部516の下壁部557には、蛍光管554の下方の位置にて当該蛍光管554の長手方向に沿って延びる横長貫通孔558が形成されている(図19参照)。さらに、上述したとおり、上皿151の奥側領域R2の上方を覆う上覆い板157は透明性を有する。よって、蛍光管554からの光は、上覆い板157を透過し入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす。
【0150】
蛍光管554により入口通路305〜307の底面305a〜307aが照らされる構成において、その蛍光管554からの光は上皿151に形成された案内通路171〜173及び取込装置301〜303の取込通路315には照射されない構成となっている。
【0151】
つまり、上記のとおり上覆い板157は透明性を有するが、上覆い板157の上面には一部を除いて光吸収材としての黒色のフィルムが貼り付けられている。そして、この黒色のフィルムが貼り付けられていない透明領域TAは入口通路305〜307の底面305a〜307aの上方に位置している。
【0152】
透明領域TAは、光の回折現象を考慮して形成されている。詳細には、透明領域TAは、図19及び図22に示すように、その前後方向寸法が取込ユニット16における取込装置301〜303の並設方向の寸法よりも短くなっており透明領域TAは中央の入口通路306の上方に位置している。また、透明領域TAは、図22及び図23に示すように、その左右方向寸法が入口通路305〜307の通路長よりも短くなっており透明領域TAは入口通路305〜307の通路長方向の略中央部分の上方に位置している。
【0153】
以上の構成であることにより、蛍光管554から照射された光は入口通路305〜307の底面305a〜307aのみを照らし、案内通路171〜173及び取込通路315を照らさない。この場合に、上記のとおり、入口通路305〜307が案内通路171〜173に対して低位となるように、案内通路171〜173と入口通路305〜307との境界には段差部310が設けられている。これにより、蛍光管554から照射された光により照らされる部分と照らされない部分との境界が明確となる。よって、蛍光管554のように照射範囲の広い汎用の発光手段を用いたとしても、入口通路305〜307が照らされ、案内通路171〜173が照らされないようにすることができる。
【0154】
蛍光管554は上記のとおり白色光を照射する構成であるが、入口通路305〜307の底面305a〜307aに照射される光の色は適宜変更される構成となっている。そこで、かかる構成について以下に説明する。
【0155】
図19に示すように、面替えブロック5の下パネル部516には、照明色変更ユニット590が設けられている。照明色変更ユニット590は、円盤591とステッピングモータ595とを備えている。円盤591には、その中心に回転軸となる軸部592が形成されているとともに、当該軸部592から放射方向に延びるフレーム部593a,593b,593cが周方向にみて等間隔(120°間隔)で形成されている。そして、フレーム部593a,593b,593c間の開口を塞ぐようにして光透過性フィルムF1,F2,F3が貼り付けられている。この場合に、各光透過性フィルムF1,F2,F3(以下、第1フィルムF1、第2フィルムF2、第3フィルムF3ともいう)はそれぞれ付された色が、青色,緑色,赤色となっており、それぞれ異なっている。
【0156】
円盤591の軸部592には、ステッピングモータ595の上下方向に延びる出力軸596が固定されている。ステッピングモータ595が駆動され出力軸596が回転することにより、それに伴って円盤591が一体的に回転する。この場合に、出力軸596の回転方向は常に一定方向(例えば、時計回り方向)となっているため、円盤591の回転方向も常に一定方向となっている。詳細には、所定位置で見た場合に青色→緑色→赤色の順序で変わるように円盤591は回転する。また、ステッピングモータ595は1パルスの駆動信号を与えることにより1step進み、360パルスの駆動信号を与えることにより1回転するように設定されている。
【0157】
照明色変更ユニット590は円盤591のフィルム面が上覆い板157を向くようにして、すなわち、入口通路305〜307の底面305a〜307aを向くようにして面替えブロック5の下パネル部516に固定されている。この場合に、図19に示すように、ステッピングモータ595は蛍光管554の奥側にて固定されており、円盤591の一部は蛍光管554の下方に位置している。この円盤591における蛍光管554の下方に位置する領域は、一の光透過性フィルムF1,F2,F3分となっている。
【0158】
以上のように照明色変更ユニット590が設けられていることにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色は白色ではなく、蛍光管554の下方に位置する光透過性フィルムF1,F2,F3の種類に応じて異なる。つまり、第1フィルムF1が位置している場合には青色の光により照らされ、そこから円盤591が回転し第2フィルムF2が位置している場合には緑色の光により照らされ、そこから円盤591が回転し第3フィルムF3が位置している場合には赤色の光により照らされる。そして、これら照明する光の色により上皿151及び取込装置301〜303における遊技球の貯留状況が示唆される。これについては、後に説明する。
【0159】
(電気的構成の説明)
次に、本遊技機1の電気的構成について、図24のブロック図に基づいて説明する。図24では、電気的な各構成要素を、ドアブロック4、面替えブロック5及び払出ブロック6に区分けして示している。また、電源装置604から供給される電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
【0160】
図24において、主制御装置505、表示制御装置506及び払出制御装置603は、何れもCPU、ROM、RAM等を有してなる論理演算装置にて構成されており、各制御装置のCPUはROM内に予め記憶されている演算プログラムに基づいて遊技に関する各種制御を実行する。これら各制御装置は、信号ラインや中継基板等を介して接続されており、遊技に際しては制御装置間におけるコマンド等の授受によって遊技の進行が行われる。
【0161】
詳しくは、面替えブロック5において、主制御装置505には、リール中継基板548を介してリール装置503と外部端子板575とが接続されるとともに、サブ中継基板701を介して表示制御装置506が接続されている。リール装置503では、主制御装置505からの指令に基づいて各リール541〜543の回転が制御される。外部端子板575は遊技ホール等に設置されるホール管理装置(いわゆる、ホールコンピュータ)に接続される中継装置であり、この外部端子板575を通じて都度の遊技状況(遊技回数、当り回数等々)がホール管理装置に出力される。表示制御装置506は、主制御装置505から毎遊技の補助演出に関する各種コマンドを入力し、そのコマンドに応じて液晶表示装置504による補助演出を実施するとともに、ドアブロック4に設けたドア上部中継基板703(前記音声ランプ中継基板108に相当)を介してスピーカ類やランプ類の駆動を制御する。また、表示制御装置506は、遊技機1の電源がオンとなっている間は面替えブロック5に設けられた蛍光管554に対して電力を供給する。
【0162】
払出ブロック6には払出ブロック中継基板702が設けられており、この払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、本払出ブロック6の払出制御装置603や取込ユニット16とが接続されている。加えて、払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、ドアブロック4のドアブロック中継基板704とが接続されている。
【0163】
この場合、ドアブロック4の各種操作部材(ベットスイッチ38、スタートレバー33、ストップスイッチ35〜37)が遊技者により操作されると、これら操作部材に内蔵された操作検出部によって当該操作が検出され、都度の操作検出信号がドアブロック中継基板704及び払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。例えば、ベットスイッチ38の操作に伴う操作検出信号が主制御装置505に入力された場合、主制御装置505は、払出ブロック中継基板702を介して取込ユニット16に取込制御信号を出力する。この取込制御信号によって取込ユニット16の各取込装置301〜303におけるソレノイド325が駆動され、遊技球の取込が順次行われる。遊技球取込時における遊技球取込検出センサ(センサユニット370)の検出信号は、やはり払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。
【0164】
また、リール装置503の各リールの停止図柄(ドアブロック4の視認窓21から視認できる上下3個分の図柄、及び各図柄の組み合わせ)が所定の遊技球払出役(小役図柄、ボーナス図柄)に合致する場合には、主制御装置505は、都度の成立役に応じて遊技球の払出個数を設定し、その払出個数に対応する払出制御信号を払出ブロック中継基板702を介して払出制御装置603に出力する。これにより、払出制御装置603によって払出装置618が駆動され、遊技球の払出が行われる。
【0165】
電源装置604は外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置505や払出制御装置603等に対して供給する。
【0166】
(マックスベット可能領域の示唆に関する電気的構成の説明)
次に、マックスベット可能領域の示唆に関する電気的構成について、図25を用いて説明する。図25は、マックスベット可能領域の示唆に関する電気的構成を示すブロック図である。
【0167】
表示制御装置506の入力側には、上皿151に設けられた第1〜第4球検出センサ201〜204が接続されている。一方、表示制御装置506の出力側には、照明色変更ユニット590のステッピングモータ595が接続されている。表示制御装置506は第1〜第4球検出センサ201〜204から入力した遊技球の検出結果に基づいてステッピングモータ595に駆動信号を出力し、円盤591を回転させる。これにより、蛍光管554の下方に位置する光透過フィルムF1〜F3が変更され、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が変更される。
【0168】
(照明色切替処理の説明)
次に、表示制御装置506のCPUにて実行される照明色切替処理について、図26を用いて説明する。図26は、照明色切替処理を説明するためのフローチャートである。なお、当該照明色切替処理は2msecの所定周期で繰り返し実行される。
【0169】
照明色切替処理では、先ずステップS101にて第1球検出センサ201がONとなっているか否かを判別する。第1球検出センサ201がONとなっている場合には、ステップS102にて第1カウンタC1が1000となったか否かを判別する。第1カウンタC1はステップS101にて肯定判別をするごとに1インクリメントされるカウンタである。そして、上記のとおり、照明色切替処理は2msec周期で実行される。したがって、ステップS102では第1球検出センサ201がONとなってから2secが経過したか否かを判別する。なお、第1カウンタC1が0でない場合においてステップS101にて否定判別をした場合には、第1カウンタC1の値を0にクリアする。
【0170】
第1カウンタC1が1000でない場合には、そのまま本処理を終了する。第1カウンタC1が1000の場合には、ステップS103にて入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が青色となるようにステッピングモータ595に駆動信号を出力する。
【0171】
上述したとおり、ステッピングモータ595は1パルスの駆動信号を与えることにより1step進み、360パルスの駆動信号を与えることにより1回転するように設定されている。そして、円盤591において各フィルムF1〜F3は120°間隔で設けられており、円盤591の回転方向でみて青色→緑色→赤色の順序で各フィルムF1〜F3は配置されている。したがって、照明色が赤色の状態から青色の状態に変更する場合には、120°回転させる必要があるため120パルスの駆動信号を与える。一方、照明色が緑色の状態から青色の状態に変更する場合には、240°回転させる必要があるため240パルスの駆動信号を与える。
【0172】
また、照明色がどの色になっているかを判別可能なように各色に対応させて、表示制御装置506のRAMには青色フラグ格納エリア、緑色フラグ格納エリア、及び赤色フラグ格納エリアが設けられている。そして、照明色を設定するごとに対応する色のフラグ格納エリアにフラグをセットする。ステップS103においては照明色を青色に設定するため、青色フラグ格納エリアにフラグをセットする。その後、本処理を終了する。なお、このフラグのセットに合わせて、それまで設定されていた色に対応するフラグ格納エリアからフラグを消去する。これは後述するステップS106及びステップS107においても同様である。
【0173】
ステップS101にて第1球検出センサ201がONとなっていない場合には、ステップS104にて第2〜第4球検出センサ202〜204がONとなっているか否かを判別する。すべてのセンサ202〜204がONとなっている場合には、ステップS105にて第2カウンタC2が1000となったか否かを判別する。第2カウンタC2はステップS104にて肯定判別をするごとに1インクリメントされるカウンタである。そして、上記のとおり、照明色切替処理は2msec周期で実行される。したがって、ステップS105では第2〜第4球検出センサ202〜204がONとなってから2secが経過したか否かを判別する。なお、第2カウンタC2が0でない場合においてステップS104にて否定判別をした場合には、第2カウンタC2の値を0にクリアする。
【0174】
第2カウンタC2が1000でない場合には、そのまま本処理を終了する。第2カウンタC2が1000の場合には、ステップS106にて入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が緑色となるようにステッピングモータ595に駆動信号を出力する。この場合の駆動信号の出力態様は、ステップS103にて説明したものと同様である。また、ステップS106においては照明色を緑色に設定するため、緑色フラグ格納エリアにフラグをセットする。その後、本処理を終了する。
【0175】
第2〜第4球検出センサ202〜204のいずれか1つでもONでない場合には、ステップS104にて否定判別をし、ステップS107に進む。ステップS107では、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が赤色となるようにステッピングモータ595に駆動信号を出力する。この場合の駆動信号の出力態様は、ステップS103にて説明したものと同様である。また、ステップS107においては照明色を赤色に設定するため、赤色フラグ格納エリアにフラグをセットする。その後、本処理を終了する。
【0176】
以上説明した照明色切替処理が実行されることによる照明色の切替態様について以下に説明する。
【0177】
上皿151に十分な遊技球が貯留されており、上皿151の奥側領域R2における排出口163付近の位置まで遊技球がある場合には、第1球検出センサ201により遊技球が検出される。そして、この状態で2secが経過することにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aが青色の光により照らされる。なお、かかる状況においては、第2〜第4球検出センサ202〜204も遊技球を検出しているが、第1球検出センサ201が遊技球を検出している間はその検出結果が優先される。
【0178】
その後、遊技が継続して行われ、上皿151に貯留された遊技球が減ることで、第1球検出センサ201には検出されないが、第2〜第4球検出センサ202〜204には検出された状態となる。そして、この状態で2secが経過することにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aは緑色の光により照らされる。この場合に、上記のとおり、第2〜第4球検出センサ202〜204は各案内通路171〜173においてその最下流部から遊技球5個分上流側の位置に配置されている。また、各案内通路171〜173が連通される各入口通路305〜307の通路長は遊技球5個分となっている。つまり、底面305a〜307aが緑色の光により照らされている状態では、遊技球30個、すなわちマックスベット2回分以上の遊技球が貯留されていることを示唆している。
【0179】
その後、遊技が継続して行われ、第2〜第4球検出センサ202〜204により遊技球が検出されなくなることにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aが赤色の光により照らされる。この場合に、上記のとおり、光が照射される範囲には入口通路305〜307の底面305a〜307aのみが含まれ、それよりも上流側の案内通路171〜173は含まれない。よって、遊技者にとっては赤色の光により照らされた範囲の全体に遊技球があることを視認することで、1回のマックスベットが可能であることを容易に判断することができる。
【0180】
(遊技の概略説明)
次に、上記構成の遊技機1について、遊技者により行われる遊技の概要を簡単に説明する。
【0181】
遊技の開始に際し、上皿151に遊技球が十分にある状況において遊技者によりベットスイッチ38が押圧操作されると、取込ユニット16の各取込装置301〜303において各々遊技球の取込が行われる。そして、ベット数に対応する所定個数(例えば15個)の遊技球の取込が完了した後、スタートレバー33が操作されると、リール装置503の各リール541〜543が一斉に又は所定順序で回転し始める。このスタートレバー33の操作時には、主制御装置505において小役、再遊技(リプレイ)、ボーナスゲーム等に関する内部抽選が行われる。各リール541〜543の回転時には、その外周面に付された図柄が視認窓21を通じて上から下へと移動するような態様で視認される。
【0182】
その後、遊技者によりストップスイッチ35〜37が任意の順序で操作されると、各ストップスイッチ35〜37の操作タイミングに合わせて各々対応するリール541〜543の回転が停止される。このとき、各リール541〜543の停止時には、所定の図柄を特定位置に停止させるような引き込み停止制御が適宜実施される。例えば、内部抽選により小役等が成立している場合、その小役等が成立する停止図柄の組み合わせとなるように、ストップスイッチ35〜37の操作タイミングから最大4図柄分、停止図柄がスライド可能となっている(停止図柄のスベリが行われる)。ちなみに、各リール541〜543の回転開始後、ストップスイッチ35〜37の操作がなされないまま規定時間を経過した場合にはその時点で各リール541〜543の回転が停止される。
【0183】
各リール541〜543の停止時(図柄停止時)において、その停止図柄及びその組み合わせが小役図柄やボーナス図柄に合致する場合、その際の成立役に応じた数の遊技球が払い出される。この場合、払出装置618の駆動により上皿151に遊技球が払い出される。この払い出しに関して詳細には、図20に示すように、ベル図柄の組合せが停止することにより50個の遊技球が払い出され、スイカ図柄の組合せが停止することにより30個の遊技球が払い出され、左リール541にてチェリー図柄が停止することにより10個の遊技球が払い出される。なお、遊技球の払い出しではないが、人キャラクタ図柄の組合せが停止することにより、再遊技(リプレイ)の特典が付与される。
【0184】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0185】
取込ユニット16として取込装置301〜303を3個並設し、各取込装置301〜303により5個ずつの遊技球を同時に取り込む構成とした。これにより、マックスベット分(15個)の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。かかる構成において、蛍光管554から照射される光により、各取込装置301〜303に形成された各入口通路305〜307の各底面305a〜307aにおけるその最下流部から1ベット相当(5個)の遊技球分上流側にある位置が照らされ、それよりも上流側の案内通路171〜173が照らされないようにした。したがって、遊技者にとっては各入口通路305〜307において蛍光管554により照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、マックスベット相当分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。また、一の取込装置301〜303に関しては一の入口通路305〜307において、蛍光管554により照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、一ベット相当分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。以上より、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。なお、複数の入口通路305〜307に対して一の蛍光管554を兼用していることにより、構成の簡素化を図りつつ上記効果を奏することができる。
【0186】
遊技機1の電源がオンとなっている間は蛍光管554に駆動電源が供給されるようにした。これにより、遊技機1の電源がオンとなっている間は蛍光管554から光が照射されることとなり、遊技機1による遊技が可能な状況下においては常に一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0187】
各入口通路305〜307の底面305a〜307aにおけるその最下流部から1ベット相当の遊技球分上流側にある位置までの所定範囲が照らされるようにした。これにより、遊技者にとってはその照らされた範囲内に遊技球が充たされているか否かを視認することで一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを判断することができる。よって、かかる判断をより容易に行うことができる。
【0188】
また、入口通路305〜307が低位となるように、案内通路171〜173と入口通路305〜307との境界に段差部310を設けた。これにより、案内通路171〜173と入口通路305〜307とからなる整列通路において、蛍光管554からの光により照らされる部分と照らされない部分との位置がずれる。よって、蛍光管554のような汎用の発光手段を用いた場合であっても、入口通路305〜307のみが照らされるように構成し易くなる。さらに、本構成によれば、蛍光管554からの光だけでなく段差形状を基準として、各取込装置301〜303において1ベット分の遊技球があるか否かを判断することができる。よって、かかる判断をより容易に行うことができる。
【0189】
取込ユニット16を上皿151に対して横並びで配置した。また、各取込装置301〜303において各入口通路305〜307の底面305a〜307aがハウジング311,312の外部に露出されるようにハウジング311,312の上部を上方に開放した。そして、入口通路305〜307の底面305a〜307aの上方を覆うようにして透明材料で形成されたカバー部材152を設けた。これにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aが視認可能となっており、上述した効果を得ることができる。
【0190】
この場合に、各取込装置301〜303では遊技回毎に1ベット相当分の遊技球が取り込まれるため、遊技が行われる上で入口通路305〜307を通過する遊技球数は比較的多くなる。よって、入口通路305〜307の底面305a〜307aに埃などが溜まり易い。そして、埃などが溜まると入口通路305〜307の遊技球の通過が阻害されてしまうおそれがある。また、埃などが取込ゲート部材320の動作不良を引き起こすおそれがある。したがって、入口通路305〜307の底面305a〜307aを定期的に掃除する必要がある。かかる事情において、上記のとおり、ハウジング311,312の上部が上方に開放されていることにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aがハウジング311,312外部に露出されている。したがって、遊技機1から取込ユニット16を取り外すことで容易に入口通路305〜307の底面305a〜307aを掃除することができ、入口通路305〜307のメンテナンスの作業性向上を図ることができる。
【0191】
また、入口通路305〜307の底面305a〜307aがハウジング311,312外部に露出された構成において、カバー部材152が設けられているのでメンテナンス時ではない通常時に入口通路305〜307にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、入口通路305〜307を遊技球が円滑に流下する。
【0192】
案内通路171〜173及び入口通路305〜307が透明パネル13よりも奥側となるように上皿151及び取込ユニット16を配置した。これにより、取込装置301〜303内に不正用の治具を挿入しようとする行為が行いづらくなり、不正用の治具を挿入してセンサユニット370に不正に遊技球の誤検出をさせようとする行為を抑制することができる。また、横長窓部50と上皿151の奥側壁部162aとの間にてドアブロック4の背面側への開放空間が形成されないように上覆い板157を設けた。これにより、両者の間からドアブロック4の背面側へ不正用の治具を挿入して不正を行おうとする行為を抑制することができる。以上の構成において、上覆い板157を透明材料で形成するとともに、透明領域TAを除いて上覆い板157の上面に光吸収材を設けた。つまり、上覆い板157に照射範囲規制手段を形成した。これにより、上覆い板157に不正を抑制する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。
【0193】
蛍光管554を横長窓部50を介して配当表を表示するパネル559の後方に配置した。よって、蛍光管554が配当表に対してバックライトとして機能するため、配当表を明るく照らすことができ、さらには装飾効果を付与することができる。また、上述したとおり、蛍光管554からの光により入口通路305〜307の底面305a〜307aが照らされ、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。つまり、両者の機能を一の蛍光管554に兼用させることができ、各機能毎に蛍光管554を設ける構成に比べ、部材点数の削減を図ることができる。
【0194】
上皿151に球検出センサ201〜204を設け、当該センサ201〜204の検出結果に基づいて照明色変更ユニット590のステッピングモータ595に駆動信号を与え円盤591を回転させることで、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色を変更するようにした。これにより、遊技球の貯留状況に応じた示唆を光の色により行うことができる。また、かかる示唆は入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす蛍光管554からの光を用いて行われるため、複数の機能を一の蛍光管554に兼用させることができ、各機能毎に発光手段を設ける構成に比べ、部材点数の削減を図ることができる。
【0195】
なお、以上説明した実施の形態の他、例えば次のように実施してもよい。
【0196】
(1)各取込装置301〜303に形成された入口通路305〜307の底面305a〜307aへの光の照射に関する構成を変更してもよい。その変更例を、図27を用いて説明する。図27は、当該構成を説明するための取込ユニット16周辺の横断面図である。
【0197】
入口通路305〜307は上記実施の形態と同様に上壁が除去されており、入口通路305〜307の底面305a〜307aは上方に開放されている。但し、本構成においては、図27に示すように、排出通路316側の通路壁が入口通路305〜307側に若干延出しており、その延出壁751により透孔378の上方は覆われている。そして、上記実施の形態と同様に各取込装置301〜303のハウジング311,312は、黒色の樹脂材料により成型されており光を透過しない。これにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aに蛍光管554からの光を照射するようにした構成において、その光が取込通路315内に入り込むことが防止されている。取込通路315内に光が入り込むと、その光をセンサユニット370の受光素子が感知し、遊技球の検出が正確に行われなくなるおそれがあるからである。
【0198】
なお、本構成の技術的思想は、「取込装置は、球止め部材の下流側であってその近接した位置に、球取込用通路を通過する遊技球を検出する光学式の球検知手段を備え、取込装置のハウジングは球検知手段の上方に遮光性を有する外壁を備えたこと」である。
【0199】
(2)上記実施の形態では、蛍光管554からの光により各入口通路305〜307の底面305a〜307aの全体を照らす構成としたが、これを変更してもよい。例えば、入口通路305〜307の最上流部に位置する底面305a〜307a付近を照らす構成としてもよい。この場合であっても、それよりも上流側を照らさないようにすることで、遊技者にとってはその照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0200】
(3)上記実施の形態では、発光手段としての蛍光管554と上覆い板157に形成された照射範囲規制手段(透明領域TA)とから特定照明手段を構成したが、発光手段のみにより特定照明手段を構成してもよい。ただし、この場合、発光手段はゲートの位置から規定数分の領域(すなわち、入口通路305〜307の底面305a〜307a)を照らし、それよりも上流側を照らさないように設ける必要がある。すなわち、かかる構成となるように、最適な照射範囲を有する発光手段を選択するとともに、その照射範囲が上記規定数分の範囲となるように最適な位置に発光手段を配設する必要がある。
【0201】
また、照射範囲の狭い発光手段を、ゲートの位置から規定数分上流側にある特定位置(すなわち、入口通路305〜307の最上流側の位置)を照らすように設ける構成としてもよい。この場合であっても、照射範囲規制手段を設ける必要がない。
【0202】
(4)上記実施の形態では、ベットスイッチ38が遊技者によって操作されることにより、マックスベット相当(3ベット相当)の遊技球が取り込まれる構成としたが、このようなベット設定がなく、ベットスイッチ38が操作された場合に常に一定数の遊技球が取り込まれる構成としてもよい。そして、その一定数の遊技球が取り込まれ、且つスタートレバー33が操作された場合にリール装置503のリール541〜543の回転が開始される構成とする(すなわち、遊技の開始が許容される構成とする)。この場合であっても、取込装置を複数並設することで、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。また、各取込装置にてそれぞれ規定数の遊技球の取り込みを行い、すべての取込装置にて規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記一定数の遊技球が取り込まれたと判断される構成においては、入口通路305〜307の最上流部から規定数の遊技球分上流側にある位置が蛍光管554からの光により照らされ、それよりも上流側が照らされない構成とすることで、遊技者にとっては一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0203】
(5)上記実施の形態では、遊技機1の電源がオンとなっている間は常に蛍光管554に電力が供給される構成であったが、これを変更してもよい。例えば、表示制御装置506や主制御装置505などといった制御装置の制御に基づいて蛍光管554をオン/オフ制御する構成としてもよい。本構成では、リール541〜543の回転停止後の所定期間、蛍光管554をオン制御する構成とすることで、1の遊技回の終了後は所定期間、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0204】
(6)上記実施の形態では、入口通路305〜307の通路長を1ベット相当分(規定数分)としたが、これよりも短くしてもよい。この場合、1ベット相当分の遊技球は入口通路305〜307と案内通路171〜173との境界を跨いで連なることとなる。かかる構成においては、マックスベット可能領域の示唆を行うためには蛍光管554からの光により入口通路305〜307の底面305a〜307aだけでなく案内通路171〜173の底面の下流側も照らす必要がある。つまり、取込ゲート部材320の位置から1ベット相当分下流側にある案内通路171〜173の位置が照らされ、それよりも下流側が照らされないように構成する必要がある。
【0205】
(7)上記実施の形態では、特定照明手段を構成する発光手段(蛍光管554)を入口通路305〜307の上方に設け、その底面305a〜307aを照らすよう構成したが、かかる構成を変更してもよい。例えば、少なくとも入口通路305〜307の底部が光透過性を有するように取込装置301〜303を形成し、その底部の下方に発光手段を設ける構成としてもよい。すなわち、入口通路305〜307内に待機される遊技球を下方から照らす構成としてもよい。また、入口通路305〜307内に待機される遊技球を側方から照らす構成としてもよい。さらには、入口通路305〜307の上方に発光手段を設ける構成であっても、底面305a〜307aを照らすのではなく、待機された遊技球を照らすように発光手段を配置する構成としてもよい。
【0206】
(8)上記実施の形態では、照射範囲規制手段を上覆い板157に形成した(上覆い板157の上面に貼り付けられる黒色のフィルムと透明領域TA)が、これをカバー部材152に形成する構成としてもよい。この場合、カバー部材152に案内通路171〜173内や入口通路305〜307内にて遊技球が積み重なるのを防止する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。また、例えば、面替えブロック5の下パネル部516における下壁部557に照射範囲規制手段を形成する構成としてもよい。
【0207】
(9)照射範囲規制手段の形成方法や構成は上記実施の形態における構成に限定されず任意である。例えば、上覆い板157の上面に黒色のフィルムを貼り付けるのではなく、黒色などの光非透過性の塗料を上覆い板157の上面や下面に塗布する構成としてもよい。また、光吸収材ではなく、金属ペーストなどといった光反射材を上覆い板157の上面や下面に設ける構成としてもよい。この場合、蛍光管554から照射され光反射材にて反射された光は、パネル559に向けて照射されパネル559に付された配当表などをより明るく照らすことができる。
【0208】
(10)上記実施の形態では、配当表が付されたパネル559を照らす蛍光管554からの光により各入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らしたが、これを変更してもよい。例えば、パネル559を照らすための発光手段とは別に、底面305a〜307aを照らす発光手段を設ける構成としてもよい。この場合に、底面305a〜307aを照らす発光手段をLEDとしてもよい。LEDとして多色発光タイプのものを用いた場合には、球検出センサ201〜204の検出結果に基づいて照明色を変更することで、上皿151の貯留状況の示唆を行うことができる。
【0209】
(11)上記実施の形態では、照明色変更ユニット590を設け、上皿151に配設された球検出センサ201〜204の検出結果に応じて入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色を変更する構成としたが、かかる照明色変更ユニット590や球検出センサ201〜204を設けない構成としてもよい。この場合、上皿151の遊技球の貯留状況を示唆することはできないが、マックスベット可能領域を照らすことはできるため、遊技者にとっては一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かの判断を容易に行うことができる。
【0210】
また、照明色変更ユニット590や球検出センサ201〜204を設ける構成においても、これら照明色変更ユニット590や球検出センサ201〜204の構成は任意である。例えば、円盤591を駆動する駆動手段はステッピングモータ以外のモータとしてもよい。また、円盤591以外の構成により照明色を変更する構成としてもよい。また、球検出センサ201〜204は磁気センサである必要はなく、光学式センサなどであってもよい。さらには、球検出センサ201〜204の配置位置も任意である。また、照明色切替処理の態様も任意である。
【0211】
(12)上記実施の形態では、発光手段として白色光を照射する蛍光管554を設けたが、これに代えて、青色や赤色などの光を照射する発光手段を設けてもよい。
【0212】
(13)上記実施の形態では、蛍光管554には表示制御装置506から電力が供給される構成としたが、主制御装置505から電力が供給される構成としてもよい。また、電源装置604から直接電力が供給される構成としてもよい。
【0213】
(14)上記実施の形態では、リール装置503を面替えブロック5としてユニット化して設けたが、かかる構成に代えて、リール装置503をドアブロック4に直接取り付ける構成としてもよい。但し、本構成においては、面替えブロック5に設けられていた配当表、蛍光管554、及び照明色変更ユニット590をドアブロック4に設ける必要がある。本構成としては、例えば、配当表を横長窓部50の背面に付与し、横長窓部50の奥側に蛍光管554を配置する構成が考えられる。
【0214】
(15)上記実施の形態では、横長窓部50の後方に配当表が付与されたパネル559を設けることで横長窓部50を介して配当表を表示したが、これを変更してもよい。例えば、横長窓部50の背面にインクを塗布することで横長窓部50に対して一体的に装飾や遊技情報を設けてもよい。また、上記実施の形態では、パネル559を横長窓部50に対して後方に離間させて配置したが、パネル559を横長窓部50に直接貼り付けてもよい。
【0215】
(16)上記実施の形態では、カバー部材152を上皿151に対して着脱可能に設けたが、カバー部材152を上皿151と一体形成してもよい。本構成においては、上皿151全体を透明性材料により形成し、遮光すべき箇所については遮光テープを貼り付けたり、遮光インクを塗る構成とすることで、透明性部分と遮光性部分とに区分けすることができる。
【0216】
また、カバー部材152を取込装置301〜303のハウジング311,312に対して着脱可能に取り付けてもよい。但し、入口通路305〜307の掃除を容易なものとすべく、ハウジング311,312に対するカバー部材152の固定は簡易的なものとすることが望ましい。当該構成としては、例えば、カバー部材152に係合レール部を設け、その係合レール部をハウジング311,312に形成したレール溝に嵌合させる構成が考えられる。
【0217】
(17)上記実施の形態では、案内通路171〜173と入口通路305〜307とを鉛直方向にずらして設けたが、水平方向にずらして設けてもよい。本構成においても、案内通路171〜173と入口通路305〜307との境界を明確にすることができ、特定位置が照らされそれよりも上流側が照らされないように構成し易くなる。
【0218】
(18)上記実施の形態では、取込ユニット16として取込装置301〜303を3個設けたが、取込装置を1個のみ設ける構成としてもよい。ただし、この場合、遊技の開始に際して1個の取込装置にてマックスベット相当分の遊技球が取り込まれるため、取込ゲート部材の位置からマックスベット相当分下流側にある上皿の案内通路の位置が照らされ、それよりも下流側が照らされないように構成する必要がある。
【0219】
また、取込装置を2個、4個、5個又は6個以上設ける構成としてもよい。
【0220】
(19)上記実施の形態における遊技球の、1ベット当りの投入数(所定数)、最大投入数、払出個数等はあくまでも例示であって、上記数値に特に限定されるものではない。
【0221】
(20)上記実施の形態では、ゲートとして、取込通路315に対して出没する取込ゲート部材320を設けたが、これを変更してもよい。例えば、ゲートとして回転体を設ける構成としてもよい。この場合、回転体が回転することで遊技球の取り込みが許容され、回転体の回転が停止されることで遊技球の取り込みが阻止される。
【図面の簡単な説明】
【0222】
【図1】一実施の形態における遊技機の全体を示す斜視図である。
【図2】遊技機の正面図である。
【図3】遊技機の背面図である。
【図4】上皿ユニットの斜視図である。
【図5】上皿ユニットの分解斜視図である。
【図6】上皿の斜視図である。
【図7】上皿の平面図である。
【図8】一部破断面を含む遊技機の側面図である。
【図9】取込ユニットの斜視図である。
【図10】取込ユニットの斜視図である。
【図11】取込ユニットの分解斜視図である。
【図12】取込装置の内部構造を示す断面図である。
【図13】取込装置の分解斜視図である。
【図14】上皿に対する取込ユニットの位置を示す図である。
【図15】上皿に対する取込ユニットの位置を示す図である。
【図16】面替えブロックの斜視図である。
【図17】面替えブロックの斜視図である。
【図18】面替えブロックの正面図である。
【図19】下パネル部の構成を説明するための縦断面図である。
【図20】パネルに付与された遊技情報を説明するための説明図である。
【図21】リール装置の構成を示す斜視図である。
【図22】上皿ユニット周辺の分解斜視図である。
【図23】取込ユニット周辺の横断面図である。
【図24】遊技機の電気的構成を説明するためのブロック図である。
【図25】遊技機の電気的構成を説明するためのブロック図である。
【図26】照明色切替処理を説明するためのフローチャートである。
【図27】別のマックスベット可能領域の示唆に関する構成を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0223】
1…遊技機、2…外枠、4…遊技機前面体としてのドアブロック、5…面替えブロック、6…払出ブロック、13…窓部としての透明パネル、33…始動操作手段としてのスタートレバー、35〜38…停止操作手段としてのストップスイッチ、38…賭け数設定手段としてのベットスイッチ、50…後退壁部としての横長窓部、151…球受け皿としての上皿、152…カバー部材、157…遮蔽体としての上覆い板、171〜173…上流通路を構成する案内通路、201〜204…検出手段としての球検出センサ、301〜303…取込装置、305〜307…上流通路を構成する入口通路、305a〜307a…底面、310…段差部、311,312…ハウジング、315…取込通路、320…球止め部材としての取込ゲート部材、325…駆動手段としてのソレノイド、503…絵柄表示装置としてのリール装置、506…表示制御装置、554…発光手段としての蛍光管、559…表示手段としてのパネル、590…照明色変更手段を構成する照明色変更ユニット、591…円盤、592…軸部、593a〜593c…フレーム部、595…回転駆動手段としてのステッピングモータ、F1,F2,F3…光透過性フィルム、R1…球貯留部を構成する手前側領域、R2…球貯留部を構成する奥側領域、TA…透明領域。
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の遊技機として、遊技球を遊技媒体として用い、いわゆるスロットマシンに類似した遊技を行うことのできる球使用回胴遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。本遊技機は、遊技球を貯留する球受け皿と、その貯留された遊技球を取り込む取込装置とを備えている。そして、取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれた後に、スタートレバーが操作されることで一の遊技回が開始される。このとき、遊技の開始に伴いリール装置におけるリールの回転が開始される。その後遊技者によるストップボタンの押し操作に伴いリールの回転が停止され、一の遊技回が終了する。この場合に、リール停止時の表示図柄に応じて遊技球の払出等が適宜行われる。
【0003】
上記球使用回胴遊技機は、遊技球を取り込むための取込装置を具備しており、球受け皿に貯留された遊技球は取込装置内に導入される。取込装置には、その導入された遊技球が流下する取込通路と、電動アクチュエータ等により駆動されることで取込通路の遊技球の通過を阻止又は許容するゲートとが設けられている。そして、一の遊技回の開始に際しては、ゲートにより取込通路の遊技球の通過が許容され、予め定められた数の遊技球が取込通路を通過する。つまり、予め定められた数の遊技球が取込装置に取り込まれる。
【0004】
かかる構成において、一の遊技回を開始するのに十分な遊技球があるか否かの判断は、球受け皿に貯留された遊技球を目視することにより行われる。この場合に、球使用回胴遊技機ではスロットマシンと同様に遊技回毎にベット設定を行う必要があるが、スロットマシンにおいては1枚のメダルが1ベットとされるのに対して球使用回胴遊技機においては複数個の遊技球が1ベットとされるため、遊技に際してスロットマシンと同等の有価価値を取り込む場合に遊技媒体数が多くなる。したがって、遊技者にとっては一の遊技回を開始するのに十分な遊技球があるか否かを判断しづらい。よって、一の遊技回を開始するのに十分な遊技球が球受け皿に貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じ、遊技者が不利益を被ってしまうおそれがある。
【特許文献1】特開2005―118487号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置を備え、一の遊技回の開始に際して予め定められた複数の遊技球が取り込まれる構成の遊技機において、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているか否かを遊技者が容易に判断できる遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0007】
手段1.遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿(上皿151)と、
球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置(取込装置301〜303)と、
取込装置に設けられ遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲート(取込ゲート部材320)とを備え、
一の遊技回の開始に際して、前記取り込みを許容した後に少なくとも規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記取り込みを阻止するよう前記ゲートが駆動される遊技機において、
前記球受け皿又は前記取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止される位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路(案内通路171〜173、入口通路305〜307)を備え、
その整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記整列通路を形成するとともに、
前記整列通路における前記ゲートの位置から前記規定数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該整列通路を照明する特定照明手段(上覆い板157の透明領域TA、蛍光管554)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0008】
手段1の遊技機では、一の遊技回の開始に際しては取込装置により少なくとも規定数の遊技球が取り込まれる。また、球受け皿に貯留された遊技球をゲートに向けて整列させる整列通路が設けられていることにより、遊技球の取り込みが円滑に行われる。かかる構成において、整列通路に整列された遊技球は遊技機前面側から視認可能となっており、さらに特定照明手段により整列通路におけるゲートの位置(整列通路の終端の位置)から規定数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとってはその照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。例えば、規定数の遊技球が取り込まれることで一の遊技回の開始が許容される構成においては、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0009】
手段2.手段1において、遊技回ごとの賭け数を設定すべく操作される賭け数設定手段(ベットスイッチ38)を備え、前記規定数を1賭け数分の遊技球数とし、
さらに前記取込装置を一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設するとともに、各取込装置ごとに前記整列通路を設けたことを特徴とする遊技機。
【0010】
手段2によれば、賭け数設定手段が操作されることで一の遊技回での賭け数が設定される。かかる構成において、取込装置が一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設されている。これにより、各取込装置により規定数ごとの遊技球を同時に取り込むことで最大賭け数分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。この場合に、各取込装置ごとに整列通路が設けられており、各整列通路においては特定照明手段により特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては特定照明手段により照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、最大賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。また、一の取込装置に関しては一の整列通路において特定照明手段により照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、一賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。以上より、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0011】
なお、本構成においては、複数の整列通路に対して一の特定照明手段を兼用する構成とすることで、構成の簡素化を図りつつ上記効果を得ることができる。
【0012】
手段3.手段1において、前記規定数の特定の複数倍の遊技球が取り込まれた場合に遊技の開始が許容されるよう構成し、
前記取込装置を前記特定の複数分並設するとともに、各取込装置ごとに前記整列通路を設けたことを特徴とする遊技機。
【0013】
手段3によれば、規定数の特定の複数倍の遊技球が取り込まれた場合に遊技の開始が許容される構成において、取込装置が特定の複数分並設されている。これにより、各取込装置により規定数ごとの遊技球を同時に取り込むことで遊技の開始に必要な数分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。この場合に、各取込装置ごとに整列通路が設けられており、各整列通路においては特定照明手段により特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては各整列通路において特定照明手段により照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、遊技の開始に必要な数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。よって、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0014】
なお、本構成においては、複数の整列通路に対して一の特定照明手段を兼用する構成とすることで、構成の簡素化を図りつつ上記効果を得ることができる。
【0015】
手段4.手段1乃至手段3のいずれかにおいて、前記特定照明手段は、前記整列通路に向けて光を照射する発光手段(蛍光管554)と、前記特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように前記発光手段による光の照射範囲を規制する照射範囲規制手段(上覆い板157の透明領域TA)とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0016】
手段4によれば、照射範囲規制手段により発光手段からの光の照射範囲が規制されることで、整列通路における特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。かかる構成とすることにより、照射範囲の広い発光手段を設けたとしても整列通路が上記のように照らされる。よって、発光手段の選択の自由度が高まり、汎用の発光手段を特定照明手段として用いることができる。
【0017】
手段5.手段4において、絵柄を可変表示する絵柄表示装置(リール装置503)と、遊技機前面部における前記球受け皿の上方に設けられ前記絵柄の可変表示を視認可能とする窓部(透明パネル13)と、前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー33)と、前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ35〜37)とを備え、
前記取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれ、且つ前記始動操作手段が操作された場合に前記絵柄の可変表示を開始し、前記停止操作手段の操作後における停止絵柄に応じて前記球受け皿に所定数の遊技球を払い出す構成とし、
前記整列通路が前記窓部よりも奥側となるように前記球受け皿及び前記取込装置を配置し、
前記球受け皿の奥側端部と前記窓部との間にて前記遊技機前面部を構成する遊技機前面体(ドアブロック4)の背面側への開放空間が形成されないように両者の間を遮蔽する遮蔽体(上覆い板157)を設け、
当該遮蔽体の上方に前記発光手段を設けるとともに、前記遮蔽体に前記照射範囲規制手段を形成したことを特徴とする遊技機。
【0018】
手段5の遊技機では、取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれ、且つ始動操作手段が操作された場合に絵柄表示装置における絵柄の可変表示が開始される。そして、停止操作手段の操作後における停止絵柄に応じて球受け皿に所定数の遊技球が払い出される。この場合に整列通路が窓部よりも奥側となるように球受け皿及び取込装置が配置されているので、整列通路を介して取込装置内に不正用の冶具を挿入しようとする行為が行いづらくなる。これにより、取込装置に不正用の冶具を挿入して、実際に遊技球の取り込みが行われていないにも関わらず不正に遊技を開始させようとする行為を抑制することができる。また、遮蔽体が設けられていることにより、球受け皿の奥側端部と窓部との間にて遊技機前面体の背面側への開放空間が形成されないように遮蔽されている。これにより、両者の間から遊技機前面体の背面側へ不正用の冶具を挿入して不正を行おうとする行為を抑制することができる。
【0019】
以上の構成において、遮蔽体の上方に発光手段が設けられており、さらに遮蔽体に照射範囲規制手段が形成されている。つまり、遮蔽体に上記のように不正を抑制する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。
【0020】
なお、「予め定められた数」は、上記規定数と同一であってもよい。また、上記規定数と同一でなくもよい。かかる場合としては、上記手段2や上記手段3のように取込装置が複数並設された場合が考えられる。
【0021】
手段6.手段5において、前記窓部と前記球受け皿とを上下方向に離間させて配置し、前記遊技機前面部における前記窓部と前記球受け皿との間に、前記整列通路よりも手前側であって前記窓部よりも後退した後退壁部(横長窓部50)を設けるとともに、
当該後退壁部と前記球受け皿の奥側端部との間にて前記遊技機前面体の背面側への開放空間が形成されないように前記遮蔽体を配置し、
さらに、前記後退壁部の少なくとも一部を透明材料により形成し、
前記発光手段の光が透過可能な材料からなり前記後退壁部の透明材料により形成された部位に装飾又は遊技情報を表示する表示手段(パネル559)を設けるとともに、
前記発光手段を前記表示手段の奥側から光を照射するように配置したことを特徴とする遊技機。
【0022】
当該遊技機においては絵柄の可変表示を視認しながら停止操作手段を操作することで所望の絵柄を停止させることを遊技の特徴としているため、遊技者の目の高さは窓部の高さにあるのが一般的である。この場合に、手段6によれば、窓部が球受け皿の真上まで延設されているのではなく、窓部と球受け皿との間には窓部よりも後退した後退壁部が設けられているため、整列通路への視界を確保することができる。また、後退壁部は整列通路よりも手前側であるので、整列通路が奥まった位置に配置された状態は維持され、上記不正行為の抑制効果が消失されることはない。
【0023】
また、本構成によれば、発光手段が後退壁部の位置にて表示される装飾又は遊技情報に対してバックライトとして機能する。よって、装飾又は遊技情報を明るく照らすことができ、さらには装飾効果を付与することも可能である。また、上述したとおり、発光手段からの光により整列通路が照らされ、規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。つまり、両者の機能を一の発光手段に兼用させることができ、各機能ごとに発光手段を設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。
【0024】
なお、「表示手段」は、後退壁部の透明材料により形成された部位に直接塗布されるインクなどのように後退壁部と一体のものであってもよく、装飾又は遊技情報が付与されたパネルなどのように後退壁部と別体のものであってもよい。また、別体の構成においては、後退壁部に直接貼り付けられた構成であってもよく、後退壁部から離して設ける構成であってもよい。
【0025】
手段7.手段4において、透明材料により形成され、前記整列通路にて遊技球が積み重なるのを防止すべく当該整列通路における底面の上方を覆うカバー体を設け、
当該カバー体の上方に前記発光手段を設けるとともに、前記カバー体に前記照射範囲規制手段を形成したことを特徴とする遊技機。
【0026】
手段7によれば、カバー体が設けられていることにより、整列通路にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、整列通路を遊技球が円滑に流下する。また、カバー体が透明材料により形成されているので、上記のように遊技球が積み重なるのを防止した構成において遊技機前面側から整列通路の底面にある遊技球を視認することができる。
【0027】
かかる構成において、カバー体の上方に発光手段が設けられており、さらにカバー体に照射範囲規制手段が形成されている。つまり、カバー体に上記のように遊技球が積み重なるのを防止する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。
【0028】
手段8.手段1乃至手段7のいずれかにおいて、遊技機の電源がオンとなっている間は前記特定照明手段により前記特定位置が照らされるようにしたことを特徴とする遊技機。
【0029】
手段8によれば、遊技が可能な状況下においては、常に整列通路に規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0030】
なお、上記手段4を備えた構成においては、「遊技機の電源がオンとなっている間は前記発光手段に発光用電源が供給されるようにする」ことで、遊技機の電源がオンとなっている間は常に特定位置が照らされるようにすることができる。
【0031】
手段9.手段1乃至手段7のいずれかにおいて、少なくとも一の遊技回の終了後の所定期間は前記特定位置が照らされるよう前記特定照明手段を制御する照明制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。
【0032】
手段9によれば、一の遊技回の終了後は所定期間、整列通路に規定数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0033】
手段10.手段1乃至手段9のいずれかにおいて、前記特定照明手段は、前記整列通路における前記ゲートの位置から前記特定位置までの特定範囲を照らすことを特徴とする遊技機。
【0034】
手段10によれば、遊技者にとっては整列通路において特定照明手段により照らされた特定範囲内に遊技球が満たされているか否かを視認することで規定数の遊技球があるか否かを判断することができる。よって、かかる判断をより容易に行うことができる。また、本構成によれば、整列通路において待機されているすべての遊技球を容易に視認することができる。
【0035】
なお、上記手段4を備えた構成においては、「照射範囲規制手段は、前記整列通路における前記ゲートの位置から前記特定位置までの特定範囲が照らされるように前記発光手段による光の照射範囲を規制する」構成とする。
【0036】
手段11.手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記ゲートの位置から前記特定位置までと、それよりも上流側とで段差状となるように段差部(段差部310)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0037】
手段11によれば、特定位置までとそれよりも上流側とで段差状となっているので、特定照明手段により照らされる部分と照らされない部分との境界が明確となる。これにより、照射範囲の狭い光源を用いなくても、すなわち、汎用の光源を用いたとしても、特定位置が照らされそれよりも上流側が照らされないように構成し易くなる。また、本構成によれば、特定照明手段からの照明だけでなく段差形状を基準として、規定数の遊技球があるか否かを判断することができ、かかる判断をより容易に行うことができる。
【0038】
なお、「段差状」とする方向には、鉛直方向だけでなく水平方向も含まれる。また、斜め方向であってもよい。
【0039】
手段12.手段11において、前記ゲートを前記整列通路の終端に対して出没することで前記取り込みの阻止又は許容を行う出没片(取込ゲート部材320)とするとともに、
前記終端に対して没入した後に前記規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記終端に対して突出するよう前記出没片を駆動するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0040】
手段12によれば、出没片が整列通路の終端に対して出没することで取り込みが阻止又は許容される。そして、終端に対して没入した後に規定数の遊技球が取り込まれた場合に当該終端に対して突出するように出没片が駆動される。これにより、規定数の遊技球の取り込みが素早く行われる。
【0041】
この場合に、段差状となった部分から出没片の位置までの通路長(以下、待機通路長ともいう)が、規定数分の遊技球が待機できるように設定されている。したがって、取込装置による遊技球の取り込みが許容された状態に移行する場合に規定数の遊技球とその下流側の遊技球とが離間される。よって、この離間された距離を利用して出没片を突出させることで、規定数の遊技球の取り込みが完了した場合に遊技球の取り込みを確実に阻止することができる。
【0042】
手段13.手段12において、前記段差部よりも下流側が上流側よりも低位となるように当該段差部を形成したことを特徴とする遊技機。
【0043】
手段13によれば、ゲートに向けて流れる遊技球の勢いが常に整列通路の底面における特定位置にて吸収される。これにより、規定数の遊技球とその後の遊技球との間が大きく離間されるため、規定数の遊技球の取り込みが完了した場合に遊技球の取り込みを確実に阻止することができる。
【0044】
手段14.手段1乃至手段13のいずれかにおいて、前記取込装置に前記整列通路の少なくとも一部を形成し、
前記取込装置を前記球受け皿に対して横並びで配置するとともに、前記取込装置に形成された整列通路の底面(底面305a〜307a)の上方に位置する遊技機構成体(カバー部材152)を透明材料で形成したことを特徴とする遊技機。
【0045】
手段14によれば、取込装置に整列通路の少なくとも一部が形成されているので、遊技球の取り込みに際しては取込装置内にて整列された遊技球が取り込まれる。よって、遊技球の取り込みが円滑に行われる。この場合に、取込装置が球受け皿に対して横並びで配置され、取込装置に形成された整列通路の底面の上方に位置する遊技機構成体が透明材料で形成されているので、遊技機前面側から整列通路にある遊技球を視認することができる。
【0046】
手段15.手段14において、前記取込装置は、前記整列通路の少なくとも一部が形成されるとともに、前記ゲートを収容するハウジング(ハウジング311,312)を備え、
前記整列通路の底面が前記ハウジング外部に露出されるように前記ハウジングを上方に開放し、
前記遊技機構成体を、前記取込装置に形成された整列通路内にて遊技球が積み重なるのを防止すべく当該整列通路の上面開放側を覆うカバー体(カバー部材152)としたことを特徴とする遊技機。
【0047】
手段15によれば、取込装置に形成された整列通路の底面がハウジング外部に露出されるようにハウジングが上方に開放されており、さらにその上面開放側を覆うカバー体が透明材料で形成されていることにより、取込装置に形成された整列通路が遊技機前面側から視認可能となっている。
【0048】
また、取込装置では遊技回毎に予め定められた数の遊技球が取り込まれるため、遊技が行われる上で整列通路を通過する遊技球数は比較的多くなる。よって、整列通路の底面に埃などが溜まり易い。そして、埃などが溜まると整列通路の遊技球の通過が阻害されてしまうおそれがある。また、埃などがゲート側にまで溜まり、当該ゲートの動作不良を引き起こすおそれがある。したがって、整列通路の底面を定期的に掃除する必要がある。かかる事情において、上記のとおり、ハウジングが上方に開放されていることにより、整列通路の底面がハウジング外部に露出されている。したがって、遊技機から取込装置を取り外すことで容易に整列通路の底面を掃除することができ、整列通路のメンテナンスの作業性向上を図ることができる。
【0049】
また、整列通路の底面がハウジング外部に露出された構成において、カバー体が設けられているのでメンテナンス時ではない通常時に整列通路にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、整列通路を遊技球が円滑に流下する。
【0050】
なお、「遊技球の積み重なりの防止」は、カバー体により整列通路の高さ方向寸法を遊技球2個分未満とすることにより実現可能である。
【0051】
手段16.手段1乃至手段15のいずれかにおいて、前記球受け皿又は前記取込装置の少なくとも一方に設けられ、その設けられた位置にて遊技球を検出する検出手段(球検出センサ201〜204)と、
検出手段の検出結果に基づいて前記整列通路を照らす光の色を変更する照明色変更手段(照明色変更ユニット590、表示制御装置506の照明色切替処理)とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0052】
手段16によれば、検出手段の検出結果に基づいて整列通路の底面を照明する光の色が変更されるため、遊技球の貯留状況に応じた示唆を光の色により行うことができる。例えば、規定数の複数倍の遊技球分、ゲートの位置から上流側の位置に検出手段を設けておき、検出手段により遊技球が予め定められた特定期間に亘って遊技球が検出された場合には照明する光の色を特定色に変更する構成が考えられる。この場合、規定数の複数倍の遊技球があることを遊技者に示唆することができる。そして、かかる示唆は整列通路を照らす光の色により行われるため、別途照明するための手段を設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。
【0053】
なお、「照明色変更手段」としては、特定照明手段の光源として多色発光タイプのLEDを設け、検出手段の検出結果に応じて照明色変更手段がLEDの発光色を変更させる構成が考えられる。
【0054】
また、かかる構成以外にも、それぞれ色が異なる光透過性フィルム(光透過性フィルムF1,F2,F3)が周方向に並べて貼り付けられた円盤(円盤591)と、当該円盤を回転駆動させる回転駆動手段(ステッピングモータ595)とを設ける構成が考えられる。詳細には、円盤にはその中心に回転軸となる軸部(軸部592)を形成するとともに、当該軸部から放射方向に延びるフレーム部(フレーム部593a〜593c)を周方向にみて所定間隔で複数形成する。そして、フレーム部間の開口を塞ぐように光透過性フィルムを貼り付ける。この場合に、フレーム部間ごとに光透過性フィルムの色を異ならせる。かかる構成の円盤をフィルム面が整列通路の底面を向くように配設するとともに、特定照明手段の光源を円盤に設けられた一の光透過性フィルムのみを照らすように当該円盤の上方に設ける。そして、検出手段の検出結果に応じて回転駆動手段により円盤を回転駆動させ、特定照明手段の光源により照らされる光透過性フィルムを変更する。これにより、比較的簡単な構成により照明色変更手段を設けることができる。特に、上記手段6を備えた構成においては、表示手段に対して常に同じ色の光を照射しながら、整列通路を照明する光の色を適宜変更することができる。
【0055】
手段17.手段1乃至手段16のいずれかにおいて、絵柄を可変表示する絵柄表示装置(リール装置503)と、遊技機前面部における前記球受け皿の上方に設けられ前記絵柄の可変表示を視認可能とする窓部(透明パネル13)と、前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー33)と、前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ35〜37)とを備え、
前記取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれ、且つ前記始動操作手段が操作された場合に前記絵柄の可変表示を開始し、前記停止操作手段の操作後における停止絵柄に応じて前記球受け皿に所定数の遊技球を払い出すよう構成したことを特徴とする遊技機。
【0056】
本発明は、遊技者により積極操作される始動操作手段や停止操作手段を備えた遊技機に好適に適用される。
【0057】
なお、「予め定められた数」は、上記規定数と同一であってもよい。また、上記規定数と同一でなくもよい。かかる場合としては、上記手段2や上記手段3のように取込装置が複数並設された場合が考えられる。
【0058】
手段18.遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿(上皿151)と、
遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲート(取込ゲート部材320)を有し前記球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置(取込装置301〜303)とを備え、
賭け数単位で必要球数を設定しておき、遊技回ごとに遊技者が入力設定した1又は複数の賭け数に応じてその賭け数分の遊技球の取り込みを前記取込装置を介して実施する遊技機において、
前記取込装置を、一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設し、
さらに、前記各取込装置に対応させて前記球受け皿又は前記各取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止される位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路(案内通路171〜173、入口通路305〜307)を備え、
それら整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記各整列通路を形成するとともに、
前記各整列通路における前記ゲートの位置から前記必要球数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該各整列通路を照明する特定照明手段(上覆い板157の透明領域TA、蛍光管554)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0059】
手段18の遊技機では、遊技者が入力設定した1又は複数の賭け数に応じてその賭け数分の遊技球が取込装置に取り込まれる。この場合に、取込装置が一の遊技回にて設定可能な最大賭け数分並設されている。これにより、各取込装置ごとに1賭け数分の遊技球を同時に取り込むことで最大賭け数分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。また、各取込装置に対応させて遊技球を各取込装置のゲートに向けて整列させる整列通路が設けられていることにより、遊技球の取り込みが円滑に行われる。
【0060】
かかる構成において、各整列通路に整列された遊技球は遊技機前面側から視認可能となっており、さらに特定照明手段により各整列通路におけるゲートの位置(各整列通路の終端の位置)から必要球数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては各整列通路においてその照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、最大賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。また、一の取込装置に関しては、一の整列通路において特定照明手段により照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、一賭け数分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。以上より、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0061】
手段19.遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿(上皿151)と、
遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲート(取込ゲート部材320)を有し前記球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置(取込装置301〜303)とを備え、
前記取込装置により規定数の遊技球が取り込まれた場合に一の遊技回の開始が許容される遊技機において、
前記取込装置を複数並設するとともに、前記規定数を前記取込装置を並設した数の特定の複数倍とし、
さらに、前記各取込装置に対応させて前記球受け皿又は前記各取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止された位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路(案内通路171〜173、入口通路305〜307)を備え、
それら整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記各整列通路を形成するとともに、
前記各整列通路における前記ゲートの位置から前記特定の複数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該各整列通路を照明する特定照明手段(上覆い板157の透明領域TA、蛍光管554)を設けたことを特徴とする遊技機。
【0062】
手段19の遊技機では、一の遊技回の開始に際しては取込装置により規定数の遊技球が取り込まれる。この場合に、取込装置が複数並設されているとともに、上記規定数が取込装置を並設した数の特定の複数倍に設定されている。これにより、各取込装置ごとに特定の複数分の遊技球を同時に取り込むことで規定数の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。また、各取込装置に対応させて整列通路が設けられていることにより、遊技球の取り込みが円滑に行われる。
【0063】
かかる構成において、各整列通路に整列された遊技球は遊技機前面側から視認可能となっており、さらに特定照明手段により各整列通路におけるゲートの位置(各整列通路の終端の位置)から特定の複数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされない構成となっている。したがって、遊技者にとっては各整列通路においてその照らされた特定位置に遊技球があるか否かを視認することで、一の遊技回の開始に際して必要な数の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。よって、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。
【0064】
なお、上記手段18、及び上記手段19に対して、上記手段4乃至手段17のいずれかの構成を適用することで各手段の発明をより好適なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
以下に、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を行う遊技球使用回胴遊技機に関する一実施の形態につき図面に基づいて説明する。
【0066】
本実施の形態における遊技機は、遊技に際して所定数の遊技媒体(遊技価値)としての遊技球(例えばパチンコ機と同様の遊技球:パチンコ球)の取込を必要とし、所定条件が成立した場合には複数の遊技球、場合によっては大量の遊技球が払い出されるよう構成されている。本遊技機には、遊技ホール等においてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようになっており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に本遊技機を設置することが可能となっている。
【0067】
まず、遊技機1の外観構成及び内部構造の概略を説明する。ここで、図1は遊技機1の全体を示す斜視図、図2は遊技機1の正面図、図3は遊技機1の背面図である。なお以下の説明においては、特に注記しない限りは、遊技機1の正面から見た状態を基準として左右上下などの方向を記載することとする。
【0068】
遊技機1は、本体枠としての外枠2と、この外枠2に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部3とを有する。外枠2は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって、全体として矩形状をなしている。本遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付け固定される。外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。
【0069】
遊技機主部3は、扉体ユニットであるドアブロック4と、絵柄表示ユニットである面替えブロック5(図15参照)と、遊技球の払出ユニットである払出ブロック6(図3参照)とから構成されている。面替えブロック5はドアブロック4の背面側に取り付けられ、更に面替えブロック5を背面側から覆うようにして払出ブロック6が取り付けられている。これら面替えブロック5と払出ブロック6はドアブロック4の一部にそれぞれ回動可能に支持されており、外枠2に対してドアブロック4と一体で回動可能となるとともに、ドアブロック4に対して各々個別に回動可能となる構造を有する。
【0070】
(ドアブロック4の説明)
次に、ドアブロック4について説明する。
【0071】
ドアブロック4は、前記外枠2とほぼ同等の大きさ(縦寸法及び横寸法)を有しており、後述するリール図柄や液晶図柄等を視認可能とする図柄視認部、遊技に際し遊技者により手動操作される操作部、上皿部で余剰となった遊技球などを貯留するための下皿部などを備える。
【0072】
ドアブロック4の上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓21が形成されている。この視認窓21には、平坦な透明板よりなりかつ視認窓21とほぼ同形状をなす透明パネル13がはめ込まれるようになっており、この透明パネル13を介してその内方が視認可能となっている。視認窓21は、ドアブロック4においてその前面部のほぼ上半分の領域で設けられており、こうした比較的大型に構成される視認窓21によれば、大型の液晶表示装置を用いた画像の表示演出によって遊技者に多大なインパクトを与えることが可能になることに加え、本遊技機1の主表示装置たるリール装置の図柄の視認性が良好なものとなっている。
【0073】
ドアブロック4の前面側において、視認窓21の左右側方部及び上方部には囲い部23が設けられており、この囲い部23には中央ランプ部24と左右一対の側方ランプ部25とが設けられるとともに、ドアブロック4の右上隅部及び左上隅部にスピーカ部26が設けられている。遊技に際しては、これらランプ部24,25やスピーカ部26により、その都度の遊技状況に応じたランプ演出や音声演出等が行われる。すなわち、ランプ部24,25による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ部26による音声パターンを適宜変更したりすることで、役の成立等が遊技者に告知される。また、このランプ部24,25やスピーカ部26を用いて、エラー告知等を行うことも可能である。
【0074】
視認窓21の下方には、遊技者により操作される各種操作部材等を配備した操作部30が設けられている。この操作部30は、全体として横長状をなしかつ僅かに弧状をなす前面板部31を有し、その前面板部31には、スタートレバー33が設けられるとともに、3連ボタンからなるストップスイッチ35,36,37が設けられている。また、前面板部31の上端部において、向かって左寄りの位置(概ねスタートレバー33と左側のストップスイッチ35との間)には、前面板部31から後方に出っ張るようにしてベットスイッチ取付板部32が形成されており、その取付板部32にボタン状のベットスイッチ38が取り付けられている。
【0075】
ベットスイッチ38は、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるものであり、その押し操作により上皿151に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる。本実施の形態では、ベットスイッチ38として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の押し操作により3ベット相当(15個分)の遊技球が取り込まれる。ベットスイッチ38は、投資価値としての遊技球の投入を指令する投入指令手段を構成する。
【0076】
スタートレバー33は、後述するリール装置503の各リール(回転体)を回転開始させるための操作部材であり、各リールを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。
【0077】
ストップスイッチ35〜37は、停止対象となるリール(左、中、右の三列のリール)に対応するよう設けられており、回転中の各リールを個別に停止させるために操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ35〜37は、各リールが定速回転となると停止させることが可能な状態となり、その状態で押し操作される。また、停止操作可能な状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、各リールの回転が停止すると消灯されるようになっている。
【0078】
操作部30の後方には、上皿ユニット15が装着されている。上皿ユニット15については後に詳細に説明する。
【0079】
前記視認窓21(透明パネル13)と操作部30との間には、左右方向に延びる横長窓部50が設けられている。横長窓部50は、視認窓21(透明パネル13)よりも奥側に位置し、その左右方向の幅寸法は視認窓21の左右方向の幅寸法、及び上皿ユニット15の左右方向の幅寸法よりも若干短くなっている。横長窓部50の右方には上下2つの小穴51,52が設けられている。この小穴51,52は、後述する操作スイッチ518,519を露出させて押し操作可能とするための孔部である。
【0080】
ドアブロック4において、操作部30の下方には、前記囲い部23及び凹部61に意匠形状が連続するようにして膨出部70が形成されており、その膨出部70に囲まれるようにして下皿71と灰皿72が形成されている。膨出部70に囲まれた奥壁部73には下皿排出口74とスピーカ穴75とが形成されている。上皿151やその上流通路に遊技球が満タンに貯留されている状態であって更に払出装置から遊技球が払い出される場合、或いは、上皿151内に貯留されている遊技球に対して球抜き操作が行われる場合には、下皿排出口74を介して下皿71に遊技球が排出される。
【0081】
下皿71の底部には開口が形成されており、その開口には開閉板76が設けられている。また、膨出部70の略中央部には下皿用の球抜き操作片77が設けられている。球抜き操作片77は、下皿71に貯留している遊技球を下皿71の下方に置かれた球収容箱(いわゆるドル箱)に排出するための操作片であり、図示する通常位置から左方に操作されることで前記開閉板76が開位置にスライド移動し、下皿71内の遊技球の排出が行われる。その他、膨出部70において下皿71の左右両側方には下皿ランプ部78が設けられている。
【0082】
(上皿ユニット15の説明)
次に、上皿ユニット15について説明する。図4は上皿ユニット15の斜視図、図5は上皿ユニット15の分解斜視図である。
【0083】
上皿ユニット15は、後述する取込ユニットに取り込まれる遊技球を一時的に貯留する機能を有する上皿151を有しており、その上皿151の上面側には、球出口部付近を覆うカバー部材152が取り付けられ、さらに該上皿151の一部を覆うようにして横長薄板状の上覆い板157が取り付けられている。また、上皿151の下面側には、貸し球を得るために遊技者によって操作される貸球操作装置153と後述する取込ユニットの球抜きを行うために遊技者によって操作される排出操作伝達装置154とが取り付けられている。
【0084】
(上皿151の説明)
次に、上皿151の構成について説明する。図6は上皿151の斜視図であり、図7は上皿151の平面図である。
【0085】
上皿151は、島設備の球貸し装置から貸し出された遊技球や、払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留するための受け皿部材を構成するものであり、底板部161とその周縁部を囲む周壁部162とにより横長の樋状に成形されている。これら底板部161と周壁部162とにより囲まれて遊技球貯留領域が形成されている。周壁部162のうち奥側壁部162aは透明パネル13よりも奥側に位置しており、奥側壁部162aには正面から見て左側の位置に排出口163が設けられている。また、底板部161には、正面から見て右側の位置に開口部164が設けられている。本上皿151では、底板部161の傾斜方向が大別して手前側領域R1と奥側領域R2とで異なっており、手前側領域R1は概して奥側領域R2に向けて低位となるよう傾斜し、奥側領域R2は概して排出口163から開口部164に向けて低位となるよう傾斜している。したがって、排出口163から遊技球が排出されると、その遊技球は最終的に開口部164に向けて流れる。
【0086】
周壁部162のうち手前側の壁部には、奥側に凹んだ形状をなす凹部165が形成されており、その凹部165により、本上皿ユニット15をドアブロック4に組み付けた際においてベットスイッチ取付板部32と上皿151との干渉が回避されるようになっている。
【0087】
上皿151の奥側領域R2であってその最下流部には、底板部161より隆起した2つの仕切部167,168が設けられており、この仕切部167,168に仕切られることで三列の案内通路171,172,173が形成されている。これら各案内通路171〜173は、前記開口部164に通ずるように設けられており、遊技球を各一列に整列するための整列通路部を構成する。また、各案内通路171〜173は、それぞれ5個分以上の遊技球が整列可能な通路長を有している。なお、開口部164の下方には後述する取込ユニットが位置しており、各案内通路171〜173を通過した遊技球は取込ユニットに導入される。これについては後に説明する。
【0088】
上皿151には、複数の球検出センサ201〜204が設けられている。これら球検出センサ201〜204は、厚み寸法が小さいフラット型近接センサにて構成されており、検知範囲内に遊技球が入った状態での磁界の変化状況により遊技球が検知される。かかる構成に関してより詳細には、球検出センサ201〜204は板状のセンサ本体部を備えており、その上面に検知面が設けられている。そして、検知面が上方を向くようにして、センサ本体部が上皿151の底板部161の裏面に固定されている。センサ本体部は、検知面に対応した領域内に遊技球が入った状態での磁界の変化状況を検出して電気信号を出力する。本実施の形態では、検知面に対応した領域内に遊技球がない場合にはOFF信号を出力し、当該領域内に遊技球がある場合にON信号を出力する。なお、OFF信号の出力を行わずに、検知面に対応した領域内に遊技球がある場合にのみON信号などの特定信号を出力する構成としてもよい。
【0089】
各球検出センサ201〜204の配置位置について詳細には、第1球検出センサ201は奥側領域R2における排出口163寄りの位置に配置されている。第2〜第4検出センサ202〜204は各案内通路171〜173においてその最下流部から遊技球5個分上流側の位置に配置されている。そして、各球検出センサ201〜204は、それぞれ配置された位置にて遊技球を検出する。
【0090】
三列の案内通路171〜173の手前側には、貸球操作装置153等を設置するための貸球操作装置設置部175が設けられている。貸球操作装置設置部175には、左右2つの円形凹部176,177と矩形状の窓部178とが形成されている。
【0091】
図5に示すように、貸球操作装置153は、操作装置基板181と、その操作装置基板181を設置するための台板182とを備えており、台板182上に操作装置基板181を設置することにより、貸球操作装置153が構成されている。
【0092】
ここで、貸球操作装置153は、例えば本遊技機1の側方(例えば左方)に配置された縦長のカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、球貸し操作、カード等の返却操作及び有効度数の確認を行うものであり、操作装置基板181上には、球貸しボタン183と返却ボタン184と度数表示部185とが一体的に並設されている。この場合、球貸しボタン183は、カード(記録媒体)等に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン184は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部185にはカードの残額情報や投入金額などが表示される。
【0093】
貸球操作装置設置部175に貸球操作装置153を設置した状態では、貸球操作装置設置部175の窓部178から度数表示部185が視認できるようになる。また、押しボタン部材186,187が押し操作されることにより間接的に球貸しボタン183や返却ボタン184が押され、それに伴い遊技球の貸し出しやカード等の返却などが適宜実施されるようになっている。
【0094】
図5に示すように、カバー部材152は、カバー本体188と、該カバー本体188の下面側に重ねて組み付けられる下カバー体189とにより構成されている。これらカバー本体188及び下カバー体189はいずれもアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。カバー本体188及び下カバー体189にはそれぞれ円形の孔部188a,189aが形成されており、これら両部材を重ね合わせた状態でカバー部材152を上皿151に装着すると、各孔部188a,189aを介して押しボタン部材186,187が露出する。これにより、押しボタン部材186,187の押し操作が可能となっている。また、カバー本体188及び下カバー体189は各々透明体にて構成されているため、度数表示部185上にカバー部材152が被せられてもその度数表示等が視認可能となっている。なお、符号190は、カバー部材152を上皿151に固定するための固定フック部である。
【0095】
カバー部材152は、開口部164と各案内通路171〜173の一部と貸球操作装置設置部175とを上方から覆うようにして上皿151に取り付けられ、その際、カバー部材152は、各案内通路171〜173の高さ方向の寸法を概ね遊技球1個分に規制するための通路高さ規制部材としても機能する。すなわち、カバー部材152を上皿151に取り付けることにより、各案内通路171〜173において遊技球が1つずつ取り込まれるようになる。このとき、カバー部材152が透明体にて構成されているため、その下方の遊技球(各案内通路171〜173を通過する遊技球)が視認可能となっている。
【0096】
上述したように上皿151の奥側壁部162aは、透明パネル13よりも奥側に位置している。詳細には、遊技機1の側面図である図8に示すように、上皿151の奥側領域R2の全体が透明パネル13よりも奥側に位置するように上皿151が配置されている。これにより、上皿151の出口通路を構成する各案内通路171〜173が奥まった位置に配置され、各案内通路171〜173を介して取込ユニットに不正用冶具を挿入しようとする不正行為を行いづらくすることができる。この場合に、透明パネル13と上皿151との間には透明パネル13よりも後退させて横長窓部50が設けられている。そして、この後退した位置は、当該遊技機1において遊技を行う一般的な遊技者の視点PV1,PV2,PV3と、奥側の案内通路173とを結んだ仮想ライン(図8の一点鎖線)よりも奥側となっている。これにより、透明パネル13の前方にある遊技者の視点からであっても、奥まった位置にある各案内通路171〜173等の上皿151の奥側領域R2が視認可能となっている。また、透明パネル13よりも後退させて横長窓部50を設けた構成において、横長窓部50は各案内通路171〜173よりも手前側に位置している。すなわち、各案内通路171〜173は奥まった位置にあり、上記不正行為の抑止効果は消失されない。
【0097】
上皿151には、上述したように上覆い板157が取り付けられている。上覆い板157は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。上覆い板157により、上皿151の奥側領域R2を含めた部位に上蓋が設けられるようになる(図4参照)。この上覆い板157による上皿151の被蓋部分は、上皿ユニット15をドアブロック4に装着した状態で上皿151がドアブロック4の内部に隠れる部位に相当している。そして、上覆い板157は、横長窓部50とその裏面側にて当接し上皿151と遊技機内部の空間(ドアブロック4の内側領域)との間を遮蔽している。仮に、上皿151においてドアブロック4内側に没入した部位が上方に開放されたままであると、上皿151の手前側から奥側に入れた指や不正用冶具等が上皿奥側の上方開放部分を通じて遊技機内部に差し入れられ、その遊技機内部において不正行為などが行われるといった不都合が懸念される。これに対して、上記のとおり上覆い板157が設けられていることにより、指や不正用冶具等を上皿151を通じて遊技機内部に差し入れることによる不正行為が抑制できる。
【0098】
(取込ユニット16の説明)
取込ユニット16は、遊技者による操作に基づき遊技球を所定個数ずつ取り込むための取込手段を構成するものであり、該取込ユニット16による所定個数分の遊技球の取込により毎回の遊技(ゲーム)の開始条件が成立し、遊技開始の準備が整えられるようになっている。
【0099】
図9は取込ユニット16を手前側から見た斜視図、図10は同取込ユニット16を後方側から見た斜視図、図11は同取込ユニット16の分解斜視図である。取込ユニット16には3個の取込装置301,302,303が重なるようにして設けられており、取込ユニット16は全体として略立方体形状となっている。以下の説明では、図9において手前側に位置する取込装置301を「第1取込装置」、中央に位置する取込装置302を「第2取込装置」、奥側に位置する取込装置303を「第3取込装置」とも言うこととする。
【0100】
各取込装置301〜303の上面には、入口通路305,306,307が形成されており、これら入口通路305〜307が取込ユニット16における遊技球入口部を構成する。取込ユニット16は、各入口通路305〜307が上皿151に設けられた各案内通路171〜173と直接連通するように配置されている。したがって、上皿151から供給される遊技球は入口通路305〜307に直接案内される。そして、その後一列に並んだ状態で順次取り込まれる。各取込装置301〜303の側面にはこれらを結合させるための結合ケース部材308が取り付けられている。結合ケース部材308内には、本取込ユニット16における電気配線等を一括して集め、主制御装置等に対して電気的に接続可能とする取込ユニット中継基板309が収容されている。
【0101】
(取込装置301〜303の説明)
次に、各取込装置301〜303の構成を説明する。ただし、各取込装置301〜303は、概ね同様の構成をしているため、ここでは基本的に第3取込装置303を例に挙げて説明する。図12は、取込装置303の内部構造を示す断面図、図13は、取込装置303を分解して示す斜視図、図14及び図15は、上皿151に対する取込装置301〜303の位置関係を説明するための説明図である。なお、以下の説明では便宜上、図12に示す状態で上下左右の各方向を記載する。
【0102】
取込装置303は、合成樹脂成型品よりなる表裏一対のハウジング部材311,312を備えている。これら両ハウジング311,312がネジ等により結合されることにより略四角箱状の筐体が形成され、その内部空間に、後述する遊技球通路が形成されるとともに該通路を開閉するための開閉ゲート機構などが収容されるようになっている。各ハウジング311,312は、カーボン入りの黒色の樹脂材料により成型されている。以下説明の便宜上、ハウジング部材311を「第1ハウジング」、ハウジング部材312を「第2ハウジング」ともいう。
【0103】
第1ハウジング311及び第2ハウジング312の上面部には、それぞれ遊技球1個分よりも若干低い通路壁313,314が形成されており、両ハウジング311,312を結合させることで、相対向する通路壁313,314の間に前記入口通路307が形成されている。すなわち、入口通路307は、上壁が除去されている。かかる構成であることにより、入口通路307の底面307aは、上方に開放されてハウジング外部に露出した状態となっている。
【0104】
取込ユニット16は、図14に示すように、入口通路305〜307が上皿151に形成された開口部164の下方に位置するようにして配置されている。そして、上述したとおり、開口部164はカバー部材152により覆われている。したがって、各入口通路305〜307の上面開放側は、図15に示すように、カバー部材152により覆われている。この場合に、入口通路305〜307の底面305a〜307aとカバー部材152との間の間隔が概ね遊技球1個分となる。これにより、各入口通路305〜307の高さ方向の寸法が概ね遊技球1個分に規制され、各入口通路305〜307において遊技球が1つずつ流下するようになっている。また、上述したとおり、カバー部材152は透明性を有し、さらに図8に示したように、開口部164を含めた上皿151の奥側領域R2が視認可能なように横長窓部50も後退させて設けられていることにより、入口通路305〜307内が視認可能となっている。
【0105】
入口通路307は、その通路長が遊技球5個分(1ベット相当分)となっており、その底面307aは図12の左側に向けて僅かに下り傾斜となっている。この場合に、入口通路307(入口通路305〜307)は、図15に示すように、上皿151に形成された案内通路171〜173に対して低位となっている。詳細には、入口通路305〜307と案内通路171〜173との境界部分には段差部310が設けられている。当該段差部310は遊技球略1個分の高さを有している。これにより、案内通路171〜173と入口通路305〜307とからなる整列通路は、入口通路305〜307が低位となるように鉛直方向に段差状となっている。なお、この段差形状に合わせてカバー部材152の下壁部も段差状となっている。そして、上皿151に貯留された遊技球が下流側に押し込められた場合には、その段差状を形成する段差部に遊技球が当接し押し込められる力に伴う負荷が当該段差部によって吸収される。よって、かかる負荷が下流側へ伝達されることを抑制することができる。
【0106】
取込装置303には、前記入口通路307の下流側において、第1ハウジング311と第2ハウジング312とにより囲まれるようにして取込通路315と排出通路316とが設けられている。これら取込通路315及び排出通路316は、入口通路307と同様に、遊技球を一列で通過させるに足りる通路幅を有する。取込通路315は、入口通路307に連続して設けられ、その途中にて鉛直方向に折れ曲がるようにして形成されている。遊技者により所定の遊技開始操作が行われた際、毎回の遊技の開始条件とされる所定個数の遊技球がこの取込通路315を通じて取り込まれる。また、排出通路316は、取込通路315の折れ曲がり部分(コーナー部分)から当該取込通路315より分岐して設けられている。遊技終了に伴う精算時などにおいては、本取込装置303や上皿151に残留している遊技球がこの排出通路316を通じて遊技者に返還される(すなわち、上皿151等の球抜きが行われる)。
【0107】
ハウジング内部空間において取込通路315の側方には、当該取込通路315の鉛直方向部分に沿うようにして取込ゲート部材320が設けられている。取込ゲート部材320は、支軸321により回動可能に支持されており、その支軸321を支点とする回動により、該取込ゲート部材320の先端部に設けた爪部320aが取込通路315に対して出没する。このとき、取込通路315の通路壁には通路切欠部322が形成されており、その通路切欠部322を介して取込ゲート部材320の爪部320aが出没する。取込通路315に対して取込ゲート部材320の爪部320aが突出した状態である場合、取込通路315を介しての遊技球の通過が阻止される。また、取込通路315に対して取込ゲート部材320の爪部320aが没入した状態である場合、取込通路315を介しての遊技球の通過が許容される。
【0108】
かかる場合、取込ゲート部材320の爪部320aの出没位置が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置であるため、換言すれば通路切欠部322が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置に形成されているため、取込ゲート部材320の爪部320aが通路内に突出した状態(通過阻止状態)において、取込通路315のコーナー部まで流れてきた遊技球が該取込通路315の鉛直部分に流れ込むことがない構成となっている。
【0109】
ハウジング内部空間には、取込ゲート部材320の駆動源としてソレノイド325が配設されている。ソレノイド325は、通電により伸縮方向に移動する出力軸325aを有しており、当該ソレノイド325は、取込ゲート部材320の右方において出力軸325aが下方へと突き出るように配設されている。また、ソレノイド325の出力軸325aには、当該出力軸325aを伸長状態で保持するためのコイルバネ326が設けられている。ソレノイド325は、ソレノイドカバー327によって第1ハウジング311に固定されている。
【0110】
ソレノイド出力軸325aの先端部にはガイド331が取り付けられている。ガイド331には回動片332の一部が係合されており、同回動片332の他部が取込ゲート部材320の後端部に駆動連結されている。符号333は、回動片332のほぼ中央部に設けられ該回動片332を回動可能に支持する支軸である。
【0111】
本構成によれば、ソレノイド325への通電がない場合には、図示の如くコイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長した状態で保持され、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態とされる。これにより、取込通路315が閉鎖される。一方、ソレノイド325が通電されると、コイルバネ326の付勢力に抗して出力軸325aが縮み方向に移動する。よって、ガイド331及び回動片332を介して取込ゲート部材320が回動し、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315外に引っ込んだ状態とされる。これにより、取込通路315が開放される。また、ソレノイド325への通電を中止すると、コイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長状態となり、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態に戻る。
【0112】
一方、第1,第2ハウジング311,312において排出通路316の入口位置には、それぞれ貫通孔337,338が設けられており、その貫通孔337,338を前後方向に貫通するようにして排出ゲート部材340が設けられている。排出ゲート部材340は、取込装置301〜303に個別に設けられるのではなく、全取込装置301〜303に共通に設けられるものとなっており、該排出ゲート部材340の作動状態によって、各取込装置301〜303において同時に遊技球の排出(球抜き)が許容又は阻止されるようになっている。
【0113】
また、図12,図13に示すように、取込装置303には、取込通路315における遊技球の通過を検出するセンサユニット370が設けられている。このセンサユニット370は、取込通路315を通過する遊技球数をカウントするための遊技球カウント手段を構成するものであり、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサを備える。
【0114】
センサユニット370は、略コ字形状をなしており、第1,第2ハウジング311,312に跨るようにして組み付けられている。詳細には、センサユニット370は、取込装置303の厚さ方向に延びるセンサ本体部371と、該センサ本体部371の両端から各ハウジング311,312の外壁面に沿って取込通路315側に延びるアーム部372,373とを有している。センサ本体部371にはセンサ回路基板(図示略)が収容されており、そのセンサ本体部371の背面部にはセンサ回路基板上に設けたコネクタ端子374を外部に露出させるためのコネクタ穴371aが形成されている。
【0115】
アーム部372,373のうち一方には発光素子が収容されるとともに、他方には受光素子が収容されている。また、アーム部372,373の先端部には、互いに内側となる部位に上下一対のセンサ検出孔376が形成されている。この場合、アーム部372,373内には各2個ずつの発光素子と受光素子が収容されており、これら各素子はセンサ検出孔376を通じて発光及び受光を行うようになっている。第1,第2ハウジング311,312には、上下一対の透孔378が形成されており、ハウジング接合状態で、各ハウジング311,312にセンサユニット370が組み付けられた場合には、各アーム部372,373の先端部に設けたセンサ検出孔376の位置と、各ハウジング311,312の透孔378の位置とが合致し、それらが向き合うようにして配置される。
【0116】
以上の構成の取込装置303について遊技球の取込動作を簡単に説明する。取込装置303の初期状態では、ソレノイド325が非通電となっており、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出している。また、排出ゲート部材340が非操作の状態にあるため、当該排出ゲート部材340によって排出通路316の入口が閉鎖されている。この場合、取込装置303内に入ってきた遊技球のうち、先頭の遊技球は取込ゲート部材320と排出ゲート部材340との両方に当たった状態で保持される。
【0117】
取込装置303の取込状態では、ソレノイド325の通電により取込ゲート部材320の爪部320aが引っ込んだ状態となる。これにより、取込通路315の遊技球の通過が許容され、遊技球の取り込みが順次行われる。遊技球の取り込みが行われる際、入口通路307から取込通路315に入ってきた遊技球は通路閉鎖状態にある排出ゲート部材340に衝突し、その衝突により流れの勢いが減じられ、その後取込通路315の下流側へと流れる。このとき、取込通路315では前後する遊技球が互いに離間した状態で流下し、センサユニット370によって遊技球の通過が確実に検出される。そして、センサユニット370によって1ベット相当(5個)の遊技球の通過が検出されることでソレノイド325の通電が中止され、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態となり取込通路315の遊技球の通過が阻止される。つまり、遊技球の取り込みが以上の構成で行われることにより、所定個数の遊技球の取り込みに要する時間(取込時間)は遊技球の落下速度に応じたものとなり、取込時間の短縮化を図ることができる。
【0118】
取込装置303の排出状態では、遊技者による排出操作によって排出ゲート部材340が動作して通路開放状態とされる。これにより、排出通路316内における遊技球の通過が許容され、遊技球の排出が行われる。
【0119】
上記構成の取込装置301〜303が3連で設けられた本取込ユニット16では、上皿151の案内通路171〜173から各取込装置301〜303にそれぞれ遊技球が供給され、遊技機前面のベットスイッチ37の操作に伴い各取込装置301〜303では各々で遊技球が取り込まれる。具体的には、例えば15個(マックスベット分)の遊技球が取り込まれる場合、全ての取込装置301〜303において同時に取込ゲート部材320が開放位置に操作され、遊技球の取込が一斉に開始される。そして、各取込装置301〜303では遊技球が5個ずつ取り込まれることで各取込ゲート部材320が閉鎖位置に操作される。これにより、マックスベット分の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。
【0120】
この場合に、上記のとおり、各取込装置301〜303の入口通路305〜307はその通路長が遊技球5個分(1ベット分)となっており、さらに入口通路305〜307と上皿151の案内通路171〜173との境界には段差部310が設けられそれら両通路を含む整列通路は入口通路305〜307が低位となるように段差状となっている。したがって、各取込装置301〜303における遊技球の取り込みが開始される場合には、入口通路305〜307に待機されている遊技球はそのまま下流側に流れるのに対して案内通路171〜173に待機されている遊技球は入口通路305〜307の底面305a〜307aに衝突してから下流側に流れるため、1ベット分の遊技球とその下流側の遊技球とが離間される。よって、この離間された距離を利用して取込ゲート部材320を突出させることで、各取込装置301〜303においては1ベット分の遊技球の取り込みが完了した場合に遊技球の取り込みを確実に阻止することができる。
【0121】
なお、3個の取込装置301〜303のうちいずれかの取込装置に遊技球が充填されていない場合、又はソレノイド325の故障などでいずれかの取込装置が正常に作動しない場合には、正常な取込動作を行うことができる残りの取込装置により遊技球の取込が行われる。例えば、第1取込装置301に遊技球が充填されていないとき又は同取込装置301のソレノイド325などが故障しているときには、第1取込装置301以外の取込装置(第2,第3取込装置302,303)によって15個の遊技球が取り込まれることとなる。
【0122】
一方、取込装置301〜303や上皿151に残っている遊技球を下皿71へ排出する場合には、排出操作伝達装置154の操作に伴い排出ゲート部材340が操作されて各取込装置301〜303で一斉に遊技球の排出が行われる。
【0123】
(面替えブロック5の説明)
次に、面替えブロック5について説明する。図16は面替えブロック5を斜め前方より見た斜視図、図17は同面替えブロック5を斜め後方から見た斜視図、図18は同面替えブロック5の正面図である。
【0124】
面替えブロック5は主要な構成として、合成樹脂製の前面枠501と、図柄表示装置としてのリール装置503と、補助演出装置としての液晶表示装置504と、遊技に関わる主たる各種制御を実施する主制御装置505と、主制御装置505からの指令に基づく従たる表示制御等を実施する表示制御装置506と、主制御装置505を装着するための主制御装置用台座ベース507と、表示制御装置506を装着するための表示制御装置用台座ベース508とを備えている。本実施の形態では、面替えブロック5は、本遊技機1の遊技内容を決定する主要部品を全て備える構成となっており、仮に遊技ホール等において機種入替を行う場合には、この面替えブロック5を現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで機種入替を行うことができるようになっている。すなわち、面替えブロック5は機種入替時などにおける交換ユニットとなっている。
【0125】
前面枠501は有色(例えば、黒色)の遮光性材料により形成されており、正面から見てほぼ正方形状をなしている。前面枠501の前面部において略台形状に縁取られた部位が、ドアブロック4の視認窓21にほぼ一致する形状及び大きさとなっている。この場合、面替えブロック5をドアブロック4に取り付けた状態では、前面枠501のほぼ全面がドアブロック4の視認窓21から視認可能となっている。
【0126】
前面枠501の前面部には、横長の矩形状をなす表示窓511が設けられるとともに、その表示窓511の上方に同じく横長の矩形状をなす表示窓512が設けられている。なお以下の記載では、下側の表示窓511を「下側表示窓511」、上側の表示窓512を「上側表示窓512」と表記する。下側表示窓511は、リール装置503の外周に付されたリール図柄を表示するためのリール図柄表示部に相当し、上側表示窓512は、液晶表示装置504による表示画像を表示するための液晶画像表示部に相当する。
【0127】
各表示窓511,512は、前面枠501の前面部において左右方向のほぼ中央部にそれぞれ設けられており、ほぼ同じ横寸法を有する(高さ寸法は上側表示窓512の方が若干大きい)。ただし、各表示窓511,512の大きさ(絶対的な大きさ)や各表示窓511,512を比較した時の相対的な大きさ、各表示窓511,512の形状は任意に変更可能であり、例えば、上側表示窓512をより横長状としたり、上側表示窓512を下側表示窓511よりも小さくしたりしても良い。前面枠501の前面部において、各表示窓511,512の周囲部分は概ね平坦面にて構成されている。
【0128】
下側表示窓511の周縁部には、前方に張り出すようにして張出部513が設けられている。前面枠501の背面側にリール装置503を取り付けた場合には、リール装置503の一部が前面枠501の前面部(表示窓周りの平坦部)よりも前方に突き出るが、張出部513によって、リール装置503の突き出し部分が囲まれるようになっている。この場合、上下の張出部513によれば、リール装置503の前方突き出し部分において外部より視認可能/視認不可能(又は視認困難)とするリール図柄範囲を明確に分けることができる。また、左右の張出部513によれば、リール装置503内部が外方より見えることを抑制することができる。
【0129】
本遊技機1では、ドアブロック4の視認窓21(透明パネル13)を通じて前面枠501を見た場合、各表示窓511,512を含む広範囲領域が視認可能となる。故に、前面枠501の前面領域に本遊技機1に関わる各種情報(機種情報や配当表など)や装飾等を付与すれば、その各種情報や装飾等を視認窓21(透明パネル13)を通じて遊技機前方から視認することができる。この場合、前述のとおり前面枠501の前面部において各表示窓511,512以外の部分は概ね平坦面であるため、この前面領域に各種情報などを付与したシール等を貼付することも可能である。
【0130】
図18に示すように、前面枠501の下側表示窓511の右側には、情報表示基板514が設けられている。この情報表示基板514には、小役成立時における獲得球数を表示する獲得球数表示部や、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部が設けられている。これら表示部は7セグメント表示器によって構成されるが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
【0131】
前面枠501の前面側において下側表示窓511の下方には、横長の下パネル部516が形成されている。下パネル部516はドアブロック4に設けた横長窓部50を通じて遊技機前方より視認可能となる部位である。ここで、下パネル部516の構成について、図19等を用いて説明する。図19は、下パネル部516の構成を説明するための縦断面図である。なお、かかる断面は遊技機1の左右方向において取込ユニット16を含む位置の断面である。
【0132】
下パネル部516は、前方に開放され内部が空洞のベース部550と、当該ベース部550の開口部551を覆うパネル559とを備えている(図18参照)。ベース部550には、その開口部551側に上下一対のレール部552,553が一体形成されている。これらレール部552,553のレール溝幅はパネル559の厚み寸法と略同一であり、パネル559の上下両端がレール部552,553に嵌合されることにより当該パネル559がベース部550に支持されている。なお、レール部552,553は、図18の状態で見て左側に向けて開放されており、この開放側からスライドさせることによりパネル559の着脱が行われる。
【0133】
パネル559はアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。パネル559の背面側には、本遊技機1に関わる遊技情報が付与されている。詳細には、図20に示すように、賞球の払い出しに関する配当表が付与されている。なお、パネル559の背面側に付与されるものは配当表に限定されることはなく、例えば、遊技機種に対応したキャラクタなどといった装飾を付与してもよい。
【0134】
ベース部550には、パネル559をその背面側から照らす蛍光管554が配設されている。蛍光管554はその長手方向の寸法がベース部550の左右方向の長さ寸法よりも若干短くなっており、ベース部550の左右両端側にそれぞれ形成された支持部555に支持されている。また、蛍光管554は、ベース部550における下壁部557寄りの位置に配置されている。蛍光管554には遊技機1の電源がオンとなっている間は表示制御装置506を介して常に駆動電力が供給されており、白色光を照射している。この蛍光管554からの白色光は上記配当表に対してバックライトとしての機能を果たし、パネル559及び横長窓部50を透過して遊技者によって視認される。これにより、配当表が奥側から明るく照らされ、その視認性が向上されている。さらには、配当表に対して装飾効果を付与することができる。
【0135】
下パネル部516の右方には、上下一対の操作スイッチ518,519が設けられている。操作スイッチ518,519は、例えば情報メニューの操作に用いられる押しボタン式のスイッチ部材であり、当該操作スイッチ518,519の押し操作によって大当たり回数、総ゲーム数、大当たり発生確率、出球数(投入遊技球数と払出遊技球数との差)などの各種情報が液晶表示装置504などに適宜表示される。なお、情報メニューには、その他本遊技機1における特殊ゲームの説明などが含まれる。
【0136】
(リール装置503の説明)
図21は、リール装置503の構成を示す斜視図である。リール装置503は、金属製のケース部材540と、そのケース部材540に収容される左・中・右の3つのリール541,542,543とを具備している。ケース部材540は、その内部に3つのリール541〜543を回転可能に収容し、かつ該リール541〜543の一部を前方に現出させるものとなっている。ケース部材540の上部には、リール装置503と主制御装置505などの制御系との電気的な接続を行うためのリール中継基板548が設置されている。
【0137】
各リール541〜543の構成については周知であるため、ここでは詳細な図示を省略し、その構成を簡単に説明する。各リール541〜543は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材と、その外周に巻回された帯状のベルトとを備えている。ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている(例えば21図柄)。各リール541〜543の中央部には、駆動源としてのステッピングモータが設けられており、該ステッピングモータの駆動により各リール541〜543が個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動される。リール装置503には、その他の構成として、各リール541〜543の回転位置を検出するためのリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)が設置されている。また、各リール541〜543の内周側には、蛍光ランプ等よりなるバックライト(後方発光手段)が設けられており、このバックライトにより、リール外周面に付された各図柄が後方より明るく照らされるようになっている。バックライトの発光によって、リール外周面に付された各図柄の視認性の向上や、遊技に際し補助的な演出の多様化を図ることができる。
【0138】
(払出ブロック6の説明)
次に、払出ブロック6について図3を用いて説明する。
【0139】
払出ブロック6は、合成樹脂材料にて一体成形された裏カバー部材601と、遊技球を払い出すための払出機構602と、払出制御を司る払出制御装置603と、外部電源から生成した電源電圧を各種制御装置やアクチュエータ類などに供給する電源装置604とを有しており、これらを一体化することにより構成されている。
【0140】
裏カバー部材601は、後方(遊技機1の後方)に突出し略直方体形状をなす保護カバー部612を有する。保護カバー部612は左右及び上下の各面と背面とが閉鎖された形状をなし、少なくとも前記面替えブロック5のリール装置503、主制御装置505及び表示制御装置506を収容するのに十分な大きさを有する。
【0141】
払出機構602は、保護カバー部612を迂回するようにして裏カバー部材601に取り付けられている。すなわち、払出機構602として、裏カバー部材601の最上部には上方に開口したタンク615が設けられており、タンク615には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク615の下方には、例えば前後方向4列(4条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール616が連結され、タンクレール616の下流側には上下方向に延びるケースレール617が連結されている。
【0142】
ケースレール617の最下流部には、遊技球の払出を行うための払出装置618が設けられている。払出装置618は、払出モータと、該払出モータにより駆動される払出ゲート部材とを有しており、払出制御装置603からの制御信号により払出モータが駆動され、その払出モータの駆動に伴い払出ゲート部材が通路開放位置に移動する。そしてこれにより、必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。
【0143】
払出装置618は、遊技時の入賞等に伴い行われる遊技球払出機能の他に、メンテナンス時などにおいてケースレール617等に滞在している遊技球を外部に排出するための遊技球排出機能を有しており、遊技球排出時には、通路切換レバーが払出実行位置から排出実行位置に切り換えられ、かつ払出モータが駆動されることによって遊技球の外部排出が行われる。
【0144】
ケースレール617は、前記タンクレール616と同様、前後方向に4列分設けられ、それに合わせて払出装置618も4列分設けられている。払出装置618の下流側には、やはり4列分の遊技球通路を形成するための通路形成部材630が設けられている。この通路形成部材630は、その内部に払出通路と排出通路とを有するものであり、遊技球が払出通路を通過することにより前記上皿151等への払出が行われる。また、遊技球が排出通路を通過することにより遊技球の外部排出が行われる。通路形成部材630には、払出制御装置603から払出装置618への払出指令の信号を中継する払出中継基板635が設置されている。
【0145】
(マックスベット可能領域の示唆に関する構成の説明)
本遊技機1では、マックスベット可能領域が示唆されることにより、遊技に際してマックスベットを行うことが可能な数の遊技球が上皿151及び取込ユニット16に貯留されているか否かを遊技者が容易に判断できるようになっている。そこで、以下にかかる示唆の構成について説明する。図22は、当該構成を説明するための上皿151周辺の分解斜視図、図23は当該構成を説明するための取込ユニット16周辺の横断面図である。なお、以下の説明では、図19を適宜参照して説明を行う。
【0146】
上記のとおり、遊技者によってベットスイッチ38が操作されることによりマックスベット相当、すなわち、15個の遊技球が取込ユニット16により取り込まれる。取込ユニット16は3個の取込装置301〜303を備えており、遊技球の取り込みに際しては各取込装置301〜303が遊技球を5個ずつ取り込む。この場合に、各取込装置301〜303には遊技球5個分の通路長を有する入口通路305〜307が設けられており、これら入口通路305〜307に待機された遊技球が取り込まれる。つまり、各入口通路305〜307に5個ずつ遊技球が待機されている場合は、マックスベット可能となっている。
【0147】
入口通路305〜307は上記のとおり、その底面305a〜307aがハウジング311,312外部に露出されており、上皿151に形成された開口部164の下方に位置している。また、底面305a〜307aの上方は透明性を有するカバー部材152により覆われている。これにより、遊技機1の前面側から底面305a〜307aが視認可能となっている。
【0148】
以上の構成において入口通路305〜307の底面305a〜307aは面替えブロック5に設けられた蛍光管554からの光により照明される構成となっている。詳細には、図22及び図23に示すように、蛍光管554は上皿151の左右方向の寸法と略同一の長さ寸法を有しており、蛍光管554の左右両端は上皿151の左右両端よりも若干内側にある。したがって、蛍光管554は上皿151の奥側領域R2及び取込装置301〜303に形成された入口通路305〜307の上方に位置している。
【0149】
面替えブロック5に形成された下パネル部516の下壁部557には、蛍光管554の下方の位置にて当該蛍光管554の長手方向に沿って延びる横長貫通孔558が形成されている(図19参照)。さらに、上述したとおり、上皿151の奥側領域R2の上方を覆う上覆い板157は透明性を有する。よって、蛍光管554からの光は、上覆い板157を透過し入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす。
【0150】
蛍光管554により入口通路305〜307の底面305a〜307aが照らされる構成において、その蛍光管554からの光は上皿151に形成された案内通路171〜173及び取込装置301〜303の取込通路315には照射されない構成となっている。
【0151】
つまり、上記のとおり上覆い板157は透明性を有するが、上覆い板157の上面には一部を除いて光吸収材としての黒色のフィルムが貼り付けられている。そして、この黒色のフィルムが貼り付けられていない透明領域TAは入口通路305〜307の底面305a〜307aの上方に位置している。
【0152】
透明領域TAは、光の回折現象を考慮して形成されている。詳細には、透明領域TAは、図19及び図22に示すように、その前後方向寸法が取込ユニット16における取込装置301〜303の並設方向の寸法よりも短くなっており透明領域TAは中央の入口通路306の上方に位置している。また、透明領域TAは、図22及び図23に示すように、その左右方向寸法が入口通路305〜307の通路長よりも短くなっており透明領域TAは入口通路305〜307の通路長方向の略中央部分の上方に位置している。
【0153】
以上の構成であることにより、蛍光管554から照射された光は入口通路305〜307の底面305a〜307aのみを照らし、案内通路171〜173及び取込通路315を照らさない。この場合に、上記のとおり、入口通路305〜307が案内通路171〜173に対して低位となるように、案内通路171〜173と入口通路305〜307との境界には段差部310が設けられている。これにより、蛍光管554から照射された光により照らされる部分と照らされない部分との境界が明確となる。よって、蛍光管554のように照射範囲の広い汎用の発光手段を用いたとしても、入口通路305〜307が照らされ、案内通路171〜173が照らされないようにすることができる。
【0154】
蛍光管554は上記のとおり白色光を照射する構成であるが、入口通路305〜307の底面305a〜307aに照射される光の色は適宜変更される構成となっている。そこで、かかる構成について以下に説明する。
【0155】
図19に示すように、面替えブロック5の下パネル部516には、照明色変更ユニット590が設けられている。照明色変更ユニット590は、円盤591とステッピングモータ595とを備えている。円盤591には、その中心に回転軸となる軸部592が形成されているとともに、当該軸部592から放射方向に延びるフレーム部593a,593b,593cが周方向にみて等間隔(120°間隔)で形成されている。そして、フレーム部593a,593b,593c間の開口を塞ぐようにして光透過性フィルムF1,F2,F3が貼り付けられている。この場合に、各光透過性フィルムF1,F2,F3(以下、第1フィルムF1、第2フィルムF2、第3フィルムF3ともいう)はそれぞれ付された色が、青色,緑色,赤色となっており、それぞれ異なっている。
【0156】
円盤591の軸部592には、ステッピングモータ595の上下方向に延びる出力軸596が固定されている。ステッピングモータ595が駆動され出力軸596が回転することにより、それに伴って円盤591が一体的に回転する。この場合に、出力軸596の回転方向は常に一定方向(例えば、時計回り方向)となっているため、円盤591の回転方向も常に一定方向となっている。詳細には、所定位置で見た場合に青色→緑色→赤色の順序で変わるように円盤591は回転する。また、ステッピングモータ595は1パルスの駆動信号を与えることにより1step進み、360パルスの駆動信号を与えることにより1回転するように設定されている。
【0157】
照明色変更ユニット590は円盤591のフィルム面が上覆い板157を向くようにして、すなわち、入口通路305〜307の底面305a〜307aを向くようにして面替えブロック5の下パネル部516に固定されている。この場合に、図19に示すように、ステッピングモータ595は蛍光管554の奥側にて固定されており、円盤591の一部は蛍光管554の下方に位置している。この円盤591における蛍光管554の下方に位置する領域は、一の光透過性フィルムF1,F2,F3分となっている。
【0158】
以上のように照明色変更ユニット590が設けられていることにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色は白色ではなく、蛍光管554の下方に位置する光透過性フィルムF1,F2,F3の種類に応じて異なる。つまり、第1フィルムF1が位置している場合には青色の光により照らされ、そこから円盤591が回転し第2フィルムF2が位置している場合には緑色の光により照らされ、そこから円盤591が回転し第3フィルムF3が位置している場合には赤色の光により照らされる。そして、これら照明する光の色により上皿151及び取込装置301〜303における遊技球の貯留状況が示唆される。これについては、後に説明する。
【0159】
(電気的構成の説明)
次に、本遊技機1の電気的構成について、図24のブロック図に基づいて説明する。図24では、電気的な各構成要素を、ドアブロック4、面替えブロック5及び払出ブロック6に区分けして示している。また、電源装置604から供給される電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
【0160】
図24において、主制御装置505、表示制御装置506及び払出制御装置603は、何れもCPU、ROM、RAM等を有してなる論理演算装置にて構成されており、各制御装置のCPUはROM内に予め記憶されている演算プログラムに基づいて遊技に関する各種制御を実行する。これら各制御装置は、信号ラインや中継基板等を介して接続されており、遊技に際しては制御装置間におけるコマンド等の授受によって遊技の進行が行われる。
【0161】
詳しくは、面替えブロック5において、主制御装置505には、リール中継基板548を介してリール装置503と外部端子板575とが接続されるとともに、サブ中継基板701を介して表示制御装置506が接続されている。リール装置503では、主制御装置505からの指令に基づいて各リール541〜543の回転が制御される。外部端子板575は遊技ホール等に設置されるホール管理装置(いわゆる、ホールコンピュータ)に接続される中継装置であり、この外部端子板575を通じて都度の遊技状況(遊技回数、当り回数等々)がホール管理装置に出力される。表示制御装置506は、主制御装置505から毎遊技の補助演出に関する各種コマンドを入力し、そのコマンドに応じて液晶表示装置504による補助演出を実施するとともに、ドアブロック4に設けたドア上部中継基板703(前記音声ランプ中継基板108に相当)を介してスピーカ類やランプ類の駆動を制御する。また、表示制御装置506は、遊技機1の電源がオンとなっている間は面替えブロック5に設けられた蛍光管554に対して電力を供給する。
【0162】
払出ブロック6には払出ブロック中継基板702が設けられており、この払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、本払出ブロック6の払出制御装置603や取込ユニット16とが接続されている。加えて、払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、ドアブロック4のドアブロック中継基板704とが接続されている。
【0163】
この場合、ドアブロック4の各種操作部材(ベットスイッチ38、スタートレバー33、ストップスイッチ35〜37)が遊技者により操作されると、これら操作部材に内蔵された操作検出部によって当該操作が検出され、都度の操作検出信号がドアブロック中継基板704及び払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。例えば、ベットスイッチ38の操作に伴う操作検出信号が主制御装置505に入力された場合、主制御装置505は、払出ブロック中継基板702を介して取込ユニット16に取込制御信号を出力する。この取込制御信号によって取込ユニット16の各取込装置301〜303におけるソレノイド325が駆動され、遊技球の取込が順次行われる。遊技球取込時における遊技球取込検出センサ(センサユニット370)の検出信号は、やはり払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。
【0164】
また、リール装置503の各リールの停止図柄(ドアブロック4の視認窓21から視認できる上下3個分の図柄、及び各図柄の組み合わせ)が所定の遊技球払出役(小役図柄、ボーナス図柄)に合致する場合には、主制御装置505は、都度の成立役に応じて遊技球の払出個数を設定し、その払出個数に対応する払出制御信号を払出ブロック中継基板702を介して払出制御装置603に出力する。これにより、払出制御装置603によって払出装置618が駆動され、遊技球の払出が行われる。
【0165】
電源装置604は外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置505や払出制御装置603等に対して供給する。
【0166】
(マックスベット可能領域の示唆に関する電気的構成の説明)
次に、マックスベット可能領域の示唆に関する電気的構成について、図25を用いて説明する。図25は、マックスベット可能領域の示唆に関する電気的構成を示すブロック図である。
【0167】
表示制御装置506の入力側には、上皿151に設けられた第1〜第4球検出センサ201〜204が接続されている。一方、表示制御装置506の出力側には、照明色変更ユニット590のステッピングモータ595が接続されている。表示制御装置506は第1〜第4球検出センサ201〜204から入力した遊技球の検出結果に基づいてステッピングモータ595に駆動信号を出力し、円盤591を回転させる。これにより、蛍光管554の下方に位置する光透過フィルムF1〜F3が変更され、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が変更される。
【0168】
(照明色切替処理の説明)
次に、表示制御装置506のCPUにて実行される照明色切替処理について、図26を用いて説明する。図26は、照明色切替処理を説明するためのフローチャートである。なお、当該照明色切替処理は2msecの所定周期で繰り返し実行される。
【0169】
照明色切替処理では、先ずステップS101にて第1球検出センサ201がONとなっているか否かを判別する。第1球検出センサ201がONとなっている場合には、ステップS102にて第1カウンタC1が1000となったか否かを判別する。第1カウンタC1はステップS101にて肯定判別をするごとに1インクリメントされるカウンタである。そして、上記のとおり、照明色切替処理は2msec周期で実行される。したがって、ステップS102では第1球検出センサ201がONとなってから2secが経過したか否かを判別する。なお、第1カウンタC1が0でない場合においてステップS101にて否定判別をした場合には、第1カウンタC1の値を0にクリアする。
【0170】
第1カウンタC1が1000でない場合には、そのまま本処理を終了する。第1カウンタC1が1000の場合には、ステップS103にて入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が青色となるようにステッピングモータ595に駆動信号を出力する。
【0171】
上述したとおり、ステッピングモータ595は1パルスの駆動信号を与えることにより1step進み、360パルスの駆動信号を与えることにより1回転するように設定されている。そして、円盤591において各フィルムF1〜F3は120°間隔で設けられており、円盤591の回転方向でみて青色→緑色→赤色の順序で各フィルムF1〜F3は配置されている。したがって、照明色が赤色の状態から青色の状態に変更する場合には、120°回転させる必要があるため120パルスの駆動信号を与える。一方、照明色が緑色の状態から青色の状態に変更する場合には、240°回転させる必要があるため240パルスの駆動信号を与える。
【0172】
また、照明色がどの色になっているかを判別可能なように各色に対応させて、表示制御装置506のRAMには青色フラグ格納エリア、緑色フラグ格納エリア、及び赤色フラグ格納エリアが設けられている。そして、照明色を設定するごとに対応する色のフラグ格納エリアにフラグをセットする。ステップS103においては照明色を青色に設定するため、青色フラグ格納エリアにフラグをセットする。その後、本処理を終了する。なお、このフラグのセットに合わせて、それまで設定されていた色に対応するフラグ格納エリアからフラグを消去する。これは後述するステップS106及びステップS107においても同様である。
【0173】
ステップS101にて第1球検出センサ201がONとなっていない場合には、ステップS104にて第2〜第4球検出センサ202〜204がONとなっているか否かを判別する。すべてのセンサ202〜204がONとなっている場合には、ステップS105にて第2カウンタC2が1000となったか否かを判別する。第2カウンタC2はステップS104にて肯定判別をするごとに1インクリメントされるカウンタである。そして、上記のとおり、照明色切替処理は2msec周期で実行される。したがって、ステップS105では第2〜第4球検出センサ202〜204がONとなってから2secが経過したか否かを判別する。なお、第2カウンタC2が0でない場合においてステップS104にて否定判別をした場合には、第2カウンタC2の値を0にクリアする。
【0174】
第2カウンタC2が1000でない場合には、そのまま本処理を終了する。第2カウンタC2が1000の場合には、ステップS106にて入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が緑色となるようにステッピングモータ595に駆動信号を出力する。この場合の駆動信号の出力態様は、ステップS103にて説明したものと同様である。また、ステップS106においては照明色を緑色に設定するため、緑色フラグ格納エリアにフラグをセットする。その後、本処理を終了する。
【0175】
第2〜第4球検出センサ202〜204のいずれか1つでもONでない場合には、ステップS104にて否定判別をし、ステップS107に進む。ステップS107では、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色が赤色となるようにステッピングモータ595に駆動信号を出力する。この場合の駆動信号の出力態様は、ステップS103にて説明したものと同様である。また、ステップS107においては照明色を赤色に設定するため、赤色フラグ格納エリアにフラグをセットする。その後、本処理を終了する。
【0176】
以上説明した照明色切替処理が実行されることによる照明色の切替態様について以下に説明する。
【0177】
上皿151に十分な遊技球が貯留されており、上皿151の奥側領域R2における排出口163付近の位置まで遊技球がある場合には、第1球検出センサ201により遊技球が検出される。そして、この状態で2secが経過することにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aが青色の光により照らされる。なお、かかる状況においては、第2〜第4球検出センサ202〜204も遊技球を検出しているが、第1球検出センサ201が遊技球を検出している間はその検出結果が優先される。
【0178】
その後、遊技が継続して行われ、上皿151に貯留された遊技球が減ることで、第1球検出センサ201には検出されないが、第2〜第4球検出センサ202〜204には検出された状態となる。そして、この状態で2secが経過することにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aは緑色の光により照らされる。この場合に、上記のとおり、第2〜第4球検出センサ202〜204は各案内通路171〜173においてその最下流部から遊技球5個分上流側の位置に配置されている。また、各案内通路171〜173が連通される各入口通路305〜307の通路長は遊技球5個分となっている。つまり、底面305a〜307aが緑色の光により照らされている状態では、遊技球30個、すなわちマックスベット2回分以上の遊技球が貯留されていることを示唆している。
【0179】
その後、遊技が継続して行われ、第2〜第4球検出センサ202〜204により遊技球が検出されなくなることにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aが赤色の光により照らされる。この場合に、上記のとおり、光が照射される範囲には入口通路305〜307の底面305a〜307aのみが含まれ、それよりも上流側の案内通路171〜173は含まれない。よって、遊技者にとっては赤色の光により照らされた範囲の全体に遊技球があることを視認することで、1回のマックスベットが可能であることを容易に判断することができる。
【0180】
(遊技の概略説明)
次に、上記構成の遊技機1について、遊技者により行われる遊技の概要を簡単に説明する。
【0181】
遊技の開始に際し、上皿151に遊技球が十分にある状況において遊技者によりベットスイッチ38が押圧操作されると、取込ユニット16の各取込装置301〜303において各々遊技球の取込が行われる。そして、ベット数に対応する所定個数(例えば15個)の遊技球の取込が完了した後、スタートレバー33が操作されると、リール装置503の各リール541〜543が一斉に又は所定順序で回転し始める。このスタートレバー33の操作時には、主制御装置505において小役、再遊技(リプレイ)、ボーナスゲーム等に関する内部抽選が行われる。各リール541〜543の回転時には、その外周面に付された図柄が視認窓21を通じて上から下へと移動するような態様で視認される。
【0182】
その後、遊技者によりストップスイッチ35〜37が任意の順序で操作されると、各ストップスイッチ35〜37の操作タイミングに合わせて各々対応するリール541〜543の回転が停止される。このとき、各リール541〜543の停止時には、所定の図柄を特定位置に停止させるような引き込み停止制御が適宜実施される。例えば、内部抽選により小役等が成立している場合、その小役等が成立する停止図柄の組み合わせとなるように、ストップスイッチ35〜37の操作タイミングから最大4図柄分、停止図柄がスライド可能となっている(停止図柄のスベリが行われる)。ちなみに、各リール541〜543の回転開始後、ストップスイッチ35〜37の操作がなされないまま規定時間を経過した場合にはその時点で各リール541〜543の回転が停止される。
【0183】
各リール541〜543の停止時(図柄停止時)において、その停止図柄及びその組み合わせが小役図柄やボーナス図柄に合致する場合、その際の成立役に応じた数の遊技球が払い出される。この場合、払出装置618の駆動により上皿151に遊技球が払い出される。この払い出しに関して詳細には、図20に示すように、ベル図柄の組合せが停止することにより50個の遊技球が払い出され、スイカ図柄の組合せが停止することにより30個の遊技球が払い出され、左リール541にてチェリー図柄が停止することにより10個の遊技球が払い出される。なお、遊技球の払い出しではないが、人キャラクタ図柄の組合せが停止することにより、再遊技(リプレイ)の特典が付与される。
【0184】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0185】
取込ユニット16として取込装置301〜303を3個並設し、各取込装置301〜303により5個ずつの遊技球を同時に取り込む構成とした。これにより、マックスベット分(15個)の遊技球の取り込みが素早く行われ、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。かかる構成において、蛍光管554から照射される光により、各取込装置301〜303に形成された各入口通路305〜307の各底面305a〜307aにおけるその最下流部から1ベット相当(5個)の遊技球分上流側にある位置が照らされ、それよりも上流側の案内通路171〜173が照らされないようにした。したがって、遊技者にとっては各入口通路305〜307において蛍光管554により照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、マックスベット相当分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。また、一の取込装置301〜303に関しては一の入口通路305〜307において、蛍光管554により照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、一ベット相当分の遊技球があるか否かを容易に判断することができる。以上より、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球が貯留されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、新たな貸球操作を行ってしまうといった不都合が生じることを抑制することができる。なお、複数の入口通路305〜307に対して一の蛍光管554を兼用していることにより、構成の簡素化を図りつつ上記効果を奏することができる。
【0186】
遊技機1の電源がオンとなっている間は蛍光管554に駆動電源が供給されるようにした。これにより、遊技機1の電源がオンとなっている間は蛍光管554から光が照射されることとなり、遊技機1による遊技が可能な状況下においては常に一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0187】
各入口通路305〜307の底面305a〜307aにおけるその最下流部から1ベット相当の遊技球分上流側にある位置までの所定範囲が照らされるようにした。これにより、遊技者にとってはその照らされた範囲内に遊技球が充たされているか否かを視認することで一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを判断することができる。よって、かかる判断をより容易に行うことができる。
【0188】
また、入口通路305〜307が低位となるように、案内通路171〜173と入口通路305〜307との境界に段差部310を設けた。これにより、案内通路171〜173と入口通路305〜307とからなる整列通路において、蛍光管554からの光により照らされる部分と照らされない部分との位置がずれる。よって、蛍光管554のような汎用の発光手段を用いた場合であっても、入口通路305〜307のみが照らされるように構成し易くなる。さらに、本構成によれば、蛍光管554からの光だけでなく段差形状を基準として、各取込装置301〜303において1ベット分の遊技球があるか否かを判断することができる。よって、かかる判断をより容易に行うことができる。
【0189】
取込ユニット16を上皿151に対して横並びで配置した。また、各取込装置301〜303において各入口通路305〜307の底面305a〜307aがハウジング311,312の外部に露出されるようにハウジング311,312の上部を上方に開放した。そして、入口通路305〜307の底面305a〜307aの上方を覆うようにして透明材料で形成されたカバー部材152を設けた。これにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aが視認可能となっており、上述した効果を得ることができる。
【0190】
この場合に、各取込装置301〜303では遊技回毎に1ベット相当分の遊技球が取り込まれるため、遊技が行われる上で入口通路305〜307を通過する遊技球数は比較的多くなる。よって、入口通路305〜307の底面305a〜307aに埃などが溜まり易い。そして、埃などが溜まると入口通路305〜307の遊技球の通過が阻害されてしまうおそれがある。また、埃などが取込ゲート部材320の動作不良を引き起こすおそれがある。したがって、入口通路305〜307の底面305a〜307aを定期的に掃除する必要がある。かかる事情において、上記のとおり、ハウジング311,312の上部が上方に開放されていることにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aがハウジング311,312外部に露出されている。したがって、遊技機1から取込ユニット16を取り外すことで容易に入口通路305〜307の底面305a〜307aを掃除することができ、入口通路305〜307のメンテナンスの作業性向上を図ることができる。
【0191】
また、入口通路305〜307の底面305a〜307aがハウジング311,312外部に露出された構成において、カバー部材152が設けられているのでメンテナンス時ではない通常時に入口通路305〜307にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、入口通路305〜307を遊技球が円滑に流下する。
【0192】
案内通路171〜173及び入口通路305〜307が透明パネル13よりも奥側となるように上皿151及び取込ユニット16を配置した。これにより、取込装置301〜303内に不正用の治具を挿入しようとする行為が行いづらくなり、不正用の治具を挿入してセンサユニット370に不正に遊技球の誤検出をさせようとする行為を抑制することができる。また、横長窓部50と上皿151の奥側壁部162aとの間にてドアブロック4の背面側への開放空間が形成されないように上覆い板157を設けた。これにより、両者の間からドアブロック4の背面側へ不正用の治具を挿入して不正を行おうとする行為を抑制することができる。以上の構成において、上覆い板157を透明材料で形成するとともに、透明領域TAを除いて上覆い板157の上面に光吸収材を設けた。つまり、上覆い板157に照射範囲規制手段を形成した。これにより、上覆い板157に不正を抑制する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。
【0193】
蛍光管554を横長窓部50を介して配当表を表示するパネル559の後方に配置した。よって、蛍光管554が配当表に対してバックライトとして機能するため、配当表を明るく照らすことができ、さらには装飾効果を付与することができる。また、上述したとおり、蛍光管554からの光により入口通路305〜307の底面305a〜307aが照らされ、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。つまり、両者の機能を一の蛍光管554に兼用させることができ、各機能毎に蛍光管554を設ける構成に比べ、部材点数の削減を図ることができる。
【0194】
上皿151に球検出センサ201〜204を設け、当該センサ201〜204の検出結果に基づいて照明色変更ユニット590のステッピングモータ595に駆動信号を与え円盤591を回転させることで、入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色を変更するようにした。これにより、遊技球の貯留状況に応じた示唆を光の色により行うことができる。また、かかる示唆は入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす蛍光管554からの光を用いて行われるため、複数の機能を一の蛍光管554に兼用させることができ、各機能毎に発光手段を設ける構成に比べ、部材点数の削減を図ることができる。
【0195】
なお、以上説明した実施の形態の他、例えば次のように実施してもよい。
【0196】
(1)各取込装置301〜303に形成された入口通路305〜307の底面305a〜307aへの光の照射に関する構成を変更してもよい。その変更例を、図27を用いて説明する。図27は、当該構成を説明するための取込ユニット16周辺の横断面図である。
【0197】
入口通路305〜307は上記実施の形態と同様に上壁が除去されており、入口通路305〜307の底面305a〜307aは上方に開放されている。但し、本構成においては、図27に示すように、排出通路316側の通路壁が入口通路305〜307側に若干延出しており、その延出壁751により透孔378の上方は覆われている。そして、上記実施の形態と同様に各取込装置301〜303のハウジング311,312は、黒色の樹脂材料により成型されており光を透過しない。これにより、入口通路305〜307の底面305a〜307aに蛍光管554からの光を照射するようにした構成において、その光が取込通路315内に入り込むことが防止されている。取込通路315内に光が入り込むと、その光をセンサユニット370の受光素子が感知し、遊技球の検出が正確に行われなくなるおそれがあるからである。
【0198】
なお、本構成の技術的思想は、「取込装置は、球止め部材の下流側であってその近接した位置に、球取込用通路を通過する遊技球を検出する光学式の球検知手段を備え、取込装置のハウジングは球検知手段の上方に遮光性を有する外壁を備えたこと」である。
【0199】
(2)上記実施の形態では、蛍光管554からの光により各入口通路305〜307の底面305a〜307aの全体を照らす構成としたが、これを変更してもよい。例えば、入口通路305〜307の最上流部に位置する底面305a〜307a付近を照らす構成としてもよい。この場合であっても、それよりも上流側を照らさないようにすることで、遊技者にとってはその照らされた位置に遊技球があるか否かを視認することで、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0200】
(3)上記実施の形態では、発光手段としての蛍光管554と上覆い板157に形成された照射範囲規制手段(透明領域TA)とから特定照明手段を構成したが、発光手段のみにより特定照明手段を構成してもよい。ただし、この場合、発光手段はゲートの位置から規定数分の領域(すなわち、入口通路305〜307の底面305a〜307a)を照らし、それよりも上流側を照らさないように設ける必要がある。すなわち、かかる構成となるように、最適な照射範囲を有する発光手段を選択するとともに、その照射範囲が上記規定数分の範囲となるように最適な位置に発光手段を配設する必要がある。
【0201】
また、照射範囲の狭い発光手段を、ゲートの位置から規定数分上流側にある特定位置(すなわち、入口通路305〜307の最上流側の位置)を照らすように設ける構成としてもよい。この場合であっても、照射範囲規制手段を設ける必要がない。
【0202】
(4)上記実施の形態では、ベットスイッチ38が遊技者によって操作されることにより、マックスベット相当(3ベット相当)の遊技球が取り込まれる構成としたが、このようなベット設定がなく、ベットスイッチ38が操作された場合に常に一定数の遊技球が取り込まれる構成としてもよい。そして、その一定数の遊技球が取り込まれ、且つスタートレバー33が操作された場合にリール装置503のリール541〜543の回転が開始される構成とする(すなわち、遊技の開始が許容される構成とする)。この場合であっても、取込装置を複数並設することで、遊技球の取り込みに要する時間の短縮化が図られる。また、各取込装置にてそれぞれ規定数の遊技球の取り込みを行い、すべての取込装置にて規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記一定数の遊技球が取り込まれたと判断される構成においては、入口通路305〜307の最上流部から規定数の遊技球分上流側にある位置が蛍光管554からの光により照らされ、それよりも上流側が照らされない構成とすることで、遊技者にとっては一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0203】
(5)上記実施の形態では、遊技機1の電源がオンとなっている間は常に蛍光管554に電力が供給される構成であったが、これを変更してもよい。例えば、表示制御装置506や主制御装置505などといった制御装置の制御に基づいて蛍光管554をオン/オフ制御する構成としてもよい。本構成では、リール541〜543の回転停止後の所定期間、蛍光管554をオン制御する構成とすることで、1の遊技回の終了後は所定期間、一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かを容易に判断することができる。
【0204】
(6)上記実施の形態では、入口通路305〜307の通路長を1ベット相当分(規定数分)としたが、これよりも短くしてもよい。この場合、1ベット相当分の遊技球は入口通路305〜307と案内通路171〜173との境界を跨いで連なることとなる。かかる構成においては、マックスベット可能領域の示唆を行うためには蛍光管554からの光により入口通路305〜307の底面305a〜307aだけでなく案内通路171〜173の底面の下流側も照らす必要がある。つまり、取込ゲート部材320の位置から1ベット相当分下流側にある案内通路171〜173の位置が照らされ、それよりも下流側が照らされないように構成する必要がある。
【0205】
(7)上記実施の形態では、特定照明手段を構成する発光手段(蛍光管554)を入口通路305〜307の上方に設け、その底面305a〜307aを照らすよう構成したが、かかる構成を変更してもよい。例えば、少なくとも入口通路305〜307の底部が光透過性を有するように取込装置301〜303を形成し、その底部の下方に発光手段を設ける構成としてもよい。すなわち、入口通路305〜307内に待機される遊技球を下方から照らす構成としてもよい。また、入口通路305〜307内に待機される遊技球を側方から照らす構成としてもよい。さらには、入口通路305〜307の上方に発光手段を設ける構成であっても、底面305a〜307aを照らすのではなく、待機された遊技球を照らすように発光手段を配置する構成としてもよい。
【0206】
(8)上記実施の形態では、照射範囲規制手段を上覆い板157に形成した(上覆い板157の上面に貼り付けられる黒色のフィルムと透明領域TA)が、これをカバー部材152に形成する構成としてもよい。この場合、カバー部材152に案内通路171〜173内や入口通路305〜307内にて遊技球が積み重なるのを防止する機能と照射範囲規制手段としての機能とが兼用され、構成の簡素化を図ることができる。また、例えば、面替えブロック5の下パネル部516における下壁部557に照射範囲規制手段を形成する構成としてもよい。
【0207】
(9)照射範囲規制手段の形成方法や構成は上記実施の形態における構成に限定されず任意である。例えば、上覆い板157の上面に黒色のフィルムを貼り付けるのではなく、黒色などの光非透過性の塗料を上覆い板157の上面や下面に塗布する構成としてもよい。また、光吸収材ではなく、金属ペーストなどといった光反射材を上覆い板157の上面や下面に設ける構成としてもよい。この場合、蛍光管554から照射され光反射材にて反射された光は、パネル559に向けて照射されパネル559に付された配当表などをより明るく照らすことができる。
【0208】
(10)上記実施の形態では、配当表が付されたパネル559を照らす蛍光管554からの光により各入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らしたが、これを変更してもよい。例えば、パネル559を照らすための発光手段とは別に、底面305a〜307aを照らす発光手段を設ける構成としてもよい。この場合に、底面305a〜307aを照らす発光手段をLEDとしてもよい。LEDとして多色発光タイプのものを用いた場合には、球検出センサ201〜204の検出結果に基づいて照明色を変更することで、上皿151の貯留状況の示唆を行うことができる。
【0209】
(11)上記実施の形態では、照明色変更ユニット590を設け、上皿151に配設された球検出センサ201〜204の検出結果に応じて入口通路305〜307の底面305a〜307aを照らす光の色を変更する構成としたが、かかる照明色変更ユニット590や球検出センサ201〜204を設けない構成としてもよい。この場合、上皿151の遊技球の貯留状況を示唆することはできないが、マックスベット可能領域を照らすことはできるため、遊技者にとっては一の遊技回の開始に際して十分な遊技球があるか否かの判断を容易に行うことができる。
【0210】
また、照明色変更ユニット590や球検出センサ201〜204を設ける構成においても、これら照明色変更ユニット590や球検出センサ201〜204の構成は任意である。例えば、円盤591を駆動する駆動手段はステッピングモータ以外のモータとしてもよい。また、円盤591以外の構成により照明色を変更する構成としてもよい。また、球検出センサ201〜204は磁気センサである必要はなく、光学式センサなどであってもよい。さらには、球検出センサ201〜204の配置位置も任意である。また、照明色切替処理の態様も任意である。
【0211】
(12)上記実施の形態では、発光手段として白色光を照射する蛍光管554を設けたが、これに代えて、青色や赤色などの光を照射する発光手段を設けてもよい。
【0212】
(13)上記実施の形態では、蛍光管554には表示制御装置506から電力が供給される構成としたが、主制御装置505から電力が供給される構成としてもよい。また、電源装置604から直接電力が供給される構成としてもよい。
【0213】
(14)上記実施の形態では、リール装置503を面替えブロック5としてユニット化して設けたが、かかる構成に代えて、リール装置503をドアブロック4に直接取り付ける構成としてもよい。但し、本構成においては、面替えブロック5に設けられていた配当表、蛍光管554、及び照明色変更ユニット590をドアブロック4に設ける必要がある。本構成としては、例えば、配当表を横長窓部50の背面に付与し、横長窓部50の奥側に蛍光管554を配置する構成が考えられる。
【0214】
(15)上記実施の形態では、横長窓部50の後方に配当表が付与されたパネル559を設けることで横長窓部50を介して配当表を表示したが、これを変更してもよい。例えば、横長窓部50の背面にインクを塗布することで横長窓部50に対して一体的に装飾や遊技情報を設けてもよい。また、上記実施の形態では、パネル559を横長窓部50に対して後方に離間させて配置したが、パネル559を横長窓部50に直接貼り付けてもよい。
【0215】
(16)上記実施の形態では、カバー部材152を上皿151に対して着脱可能に設けたが、カバー部材152を上皿151と一体形成してもよい。本構成においては、上皿151全体を透明性材料により形成し、遮光すべき箇所については遮光テープを貼り付けたり、遮光インクを塗る構成とすることで、透明性部分と遮光性部分とに区分けすることができる。
【0216】
また、カバー部材152を取込装置301〜303のハウジング311,312に対して着脱可能に取り付けてもよい。但し、入口通路305〜307の掃除を容易なものとすべく、ハウジング311,312に対するカバー部材152の固定は簡易的なものとすることが望ましい。当該構成としては、例えば、カバー部材152に係合レール部を設け、その係合レール部をハウジング311,312に形成したレール溝に嵌合させる構成が考えられる。
【0217】
(17)上記実施の形態では、案内通路171〜173と入口通路305〜307とを鉛直方向にずらして設けたが、水平方向にずらして設けてもよい。本構成においても、案内通路171〜173と入口通路305〜307との境界を明確にすることができ、特定位置が照らされそれよりも上流側が照らされないように構成し易くなる。
【0218】
(18)上記実施の形態では、取込ユニット16として取込装置301〜303を3個設けたが、取込装置を1個のみ設ける構成としてもよい。ただし、この場合、遊技の開始に際して1個の取込装置にてマックスベット相当分の遊技球が取り込まれるため、取込ゲート部材の位置からマックスベット相当分下流側にある上皿の案内通路の位置が照らされ、それよりも下流側が照らされないように構成する必要がある。
【0219】
また、取込装置を2個、4個、5個又は6個以上設ける構成としてもよい。
【0220】
(19)上記実施の形態における遊技球の、1ベット当りの投入数(所定数)、最大投入数、払出個数等はあくまでも例示であって、上記数値に特に限定されるものではない。
【0221】
(20)上記実施の形態では、ゲートとして、取込通路315に対して出没する取込ゲート部材320を設けたが、これを変更してもよい。例えば、ゲートとして回転体を設ける構成としてもよい。この場合、回転体が回転することで遊技球の取り込みが許容され、回転体の回転が停止されることで遊技球の取り込みが阻止される。
【図面の簡単な説明】
【0222】
【図1】一実施の形態における遊技機の全体を示す斜視図である。
【図2】遊技機の正面図である。
【図3】遊技機の背面図である。
【図4】上皿ユニットの斜視図である。
【図5】上皿ユニットの分解斜視図である。
【図6】上皿の斜視図である。
【図7】上皿の平面図である。
【図8】一部破断面を含む遊技機の側面図である。
【図9】取込ユニットの斜視図である。
【図10】取込ユニットの斜視図である。
【図11】取込ユニットの分解斜視図である。
【図12】取込装置の内部構造を示す断面図である。
【図13】取込装置の分解斜視図である。
【図14】上皿に対する取込ユニットの位置を示す図である。
【図15】上皿に対する取込ユニットの位置を示す図である。
【図16】面替えブロックの斜視図である。
【図17】面替えブロックの斜視図である。
【図18】面替えブロックの正面図である。
【図19】下パネル部の構成を説明するための縦断面図である。
【図20】パネルに付与された遊技情報を説明するための説明図である。
【図21】リール装置の構成を示す斜視図である。
【図22】上皿ユニット周辺の分解斜視図である。
【図23】取込ユニット周辺の横断面図である。
【図24】遊技機の電気的構成を説明するためのブロック図である。
【図25】遊技機の電気的構成を説明するためのブロック図である。
【図26】照明色切替処理を説明するためのフローチャートである。
【図27】別のマックスベット可能領域の示唆に関する構成を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0223】
1…遊技機、2…外枠、4…遊技機前面体としてのドアブロック、5…面替えブロック、6…払出ブロック、13…窓部としての透明パネル、33…始動操作手段としてのスタートレバー、35〜38…停止操作手段としてのストップスイッチ、38…賭け数設定手段としてのベットスイッチ、50…後退壁部としての横長窓部、151…球受け皿としての上皿、152…カバー部材、157…遮蔽体としての上覆い板、171〜173…上流通路を構成する案内通路、201〜204…検出手段としての球検出センサ、301〜303…取込装置、305〜307…上流通路を構成する入口通路、305a〜307a…底面、310…段差部、311,312…ハウジング、315…取込通路、320…球止め部材としての取込ゲート部材、325…駆動手段としてのソレノイド、503…絵柄表示装置としてのリール装置、506…表示制御装置、554…発光手段としての蛍光管、559…表示手段としてのパネル、590…照明色変更手段を構成する照明色変更ユニット、591…円盤、592…軸部、593a〜593c…フレーム部、595…回転駆動手段としてのステッピングモータ、F1,F2,F3…光透過性フィルム、R1…球貯留部を構成する手前側領域、R2…球貯留部を構成する奥側領域、TA…透明領域。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿と、
球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置と、
取込装置に設けられ遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲートとを備え、
一の遊技回の開始に際して、前記取り込みを許容した後に少なくとも規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記取り込みを阻止するよう前記ゲートが駆動される遊技機において、
前記球受け皿又は前記取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止される位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路を備え、
その整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記整列通路を形成するとともに、
前記整列通路における前記ゲートの位置から前記規定数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該整列通路を照明する特定照明手段を設けたことを特徴とする遊技機。
【請求項1】
遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿と、
球受け皿に貯留された遊技球を取り込む取込装置と、
取込装置に設けられ遊技球の取り込みを阻止又は許容するゲートとを備え、
一の遊技回の開始に際して、前記取り込みを許容した後に少なくとも規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記取り込みを阻止するよう前記ゲートが駆動される遊技機において、
前記球受け皿又は前記取込装置の少なくとも一方に設けられ、前記ゲートによって取り込みが阻止される位置を終端とし、前記貯留された遊技球を前記ゲートに向けて整列させる整列通路を備え、
その整列された遊技球が遊技機前面側から視認可能となるように前記整列通路を形成するとともに、
前記整列通路における前記ゲートの位置から前記規定数の遊技球分上流側にある特定位置が照らされ、それよりも上流側が照らされないように当該整列通路を照明する特定照明手段を設けたことを特徴とする遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2007−236623(P2007−236623A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−63114(P2006−63114)
【出願日】平成18年3月8日(2006.3.8)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月8日(2006.3.8)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】
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