説明

遊技用システム及び遊技用装置

【課題】メダルの貸し出し操作性のよいメダル貸しシステムおよびメダル貸し方法を得ること。
【解決手段】賞メダル並びに貸メダルの供与制御を行うCRパチスロ機100と、メダル貸し操作に応答して前記貸メダルのメダル貸し指示を前記CRパチスロ機100に行うメダル貸し処理機200とからなるメダル貸しシステム300であって、遊技を行うための賭け数であるBET数を入力するBET受付手段114と、クレジット残数が所定のBET数未満であるか否か判定するクレジット残数判定手段と、前記クレジット残数判定手段で判定されたクレジット残数が前記所定のBET数未満と判定されたとき、前記BET受付手段114を操作すると、メダル貸し処理を行う自動貸出手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチスロ機内部に貯留するメダル数に相当するメダル数電子データをクレジット残数として一時記憶するクレジット管理部を有するとともに、パチスロ機に併設されたメダル貸し処理機に挿入され所定の有価価値が関連付けられたカード(プリペイドカード、会員カード等)又は現金を用いてメダルを貸し出して遊技を行なう遊技用システム及び遊技用装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パチスロ機には、特許文献1等に記載されているように、パチスロ遊技に必要なメダルを貸し出すメダル貸し処理機が併設されており、遊技客は、このメダル貸し処理機に有価価値(度数)が価値付けられたカード(プリペイドカード、会員カード等)又は現金を挿入し、パチスロ機に備えられた貸出ボタンを押下してカード又は現金の残高によりメダルを借り受けるとともに、この借り受けたメダルをパチスロ機に投入してパチスロ遊技を行っている。
【0003】
かかるパチスロ機は、通常、遊技客がメダル投入口から投入したメダル数若しくはパチスロ機内部から払い出されるメダル数をクレジット残数(メダル数電子データ)として一時記憶するクレジット管理部を有している。このクレジット管理部は、遊技者がパチスロ遊技を行なう都度、メダルをパチスロ機へ投入する手間を省くために設けられたものであり、最大、メダル50枚分のクレジット残数を一時記憶するとともに、BETボタン(クレジット投入ボタン;BET受付手段)の押下によって遊技客によるメダル投入と同様の機能を果たすものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−135672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術によれば、3−BETボタンの押下によりクレジット残数を3枚づつ賭ける3枚賭けのパチスロ遊技を行なっているときに、クレジット残数が3枚未満(0〜2枚)になると、足りない分のメダルをメダル受け皿から取ってメダル投入口から投入しなければならず操作に手間が掛かり面倒であるという問題があった。
【0006】
また、メダル受け皿にメダルが残っていないときは、貸出ボタンを押下してカードによりメダルをメダル受け皿に借り受ける必要があるが、従来のパチスロ機においては、クレジット残数があると、貸出ボタンを押下してもメダルの貸出処理が行なわれないようになっているので、BETボタン操作によりクレジット残数を消化した後に、貸出ボタン操作を行なわねばならず、操作性が悪いという問題があった。
【0007】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、遊技機に貯留遊技媒体数記憶手段を備えるとともに有価価値の残高により遊技用装置から遊技媒体を貸し出す遊技用システムにおいて、遊技媒体の貸し出し操作性のよい遊技用システム及び遊技用装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数枚の遊技媒体を使用して一回の遊技が可能な遊技機と、有価価値媒体を受け付けることにより遊技媒体の貸出処理を行う遊技用装置とを備えた遊技用システムであって、遊技に使用する遊技媒体数を貯留遊技媒体数として記憶する貯留遊技媒体数記憶手段と、いくつの遊技媒体数を使用して一回の遊技を行うかを選択する遊技選択手段と、前記有価価値媒体に価値付けられた有価価値を用いた遊技媒体の貸出操作を行う貸出操作手段と、前記貯留遊技媒体数と前記遊技選択手段で選択された遊技媒体数とを比較して、前記貯留遊技媒体数が前記遊技選択手段で選択された遊技媒体数よりも少ない場合に、前記遊技機から前記遊技用装置に対して貸出要求信号を送信し、前記遊技用装置は、前記貸出要求信号を受け付けた際に、貸出処理可能な有価価値が前記有価価値媒体に価値付けられているならば、前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸出処理を行うことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記遊技用装置が前記貸出要求信号を受け付けた際に貸し出す遊技媒体数は、前記貸出操作手段を操作された際に一度に貸し出す遊技媒体数と同数であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記遊技用装置が前記貸出要求信号を受け付けた際に貸し出す遊技媒体数は、最小貸出単位度数分であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記遊技用装置は、自動貸出モードに設定された場合に、前記貸出要求信号を受け付けた際に、貸出処理可能な有価価値が前記有価価値媒体に価値付けられているならば、前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸出処理を行うことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、複数枚の遊技媒体を使用して一回の遊技が可能な遊技機に併設され、有価価値媒体を受け付けることにより遊技媒体の貸出処理を行う遊技用装置であって、前記有価価値媒体に価値付けられた有価価値を用いた遊技媒体の貸出操作を行う貸出操作手段と、前記遊技機に貯留される貯留遊技媒体数が前記遊技機上で選択された遊技に使用される遊技媒体数よりも少ない場合に該遊技機から送信される貸出要求信号を受け付けた際に、貸出処理可能な有価価値が前記有価価値媒体に価値付けられているならば、前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸出処理を行う貸出処理手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、貯留遊技媒体数と遊技選択手段で選択された遊技媒体数とを比較して、貯留遊技媒体数が遊技選択手段で選択された遊技媒体数よりも少ない場合に、遊技機から遊技用装置に対して貸出要求信号を送信し、遊技用装置は、貸出要求信号を受け付けた際に、貸出処理可能な有価価値が有価価値媒体に価値付けられているならば、遊技機に対して遊技媒体の貸出処理を行うよう構成したので、遊技客が貸出操作手段を操作しなくても、継続的に遊技媒体の貸出処理を行うことが可能となる。言い換えると、遊技客は、貯留遊技媒体数の残数を気にせずに遊技を行なうことができ、遊技機の稼動効率も向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のメダル貸しシステムの外観を示す正面図である。
【図2】メダル貸し処理機の内部構成を示すブロック図である。
【図3】パチスロ機の内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施例1のメダル自動貸出処理手順を説明するフローチャートである。
【図5】実施例2のメダル自動貸出処理手順を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る遊技用システム及び遊技用装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、本発明に適用されるメダル貸し処理機は、紙幣の投入により遊技媒体としてのメダルを貸し出すこともできるが、以下に説明する本発明の実施例1、2では、カード(プリペイドカード、会員カード等)を用いてパチスロ遊技を行なうものとする。
【実施例1】
【0016】
まず、実施例1に係るパチスロ機およびメダル貸し処理機の外観並びに内部構成について説明する。図1は、実施例1に係るパチスロ機100およびメダル貸し処理機200の外観を示す正面図であり、図2は、図1に示したメダル貸し処理機200、図3は、パチスロ機100の内部構成をそれぞれ示すブロック図である。本明細書においては、パチスロ機100と、これに併設されたメダル貸し処理機200を含む遊技システムをメダル貸しシステム300と呼ぶ。
【0017】
ここで、図1に示すパチスロ機100およびメダル貸し処理機200は、それぞれ「島」と呼ばれるグループごとに店内に並設され、この島には所定の有価価値が価値付けされたプリペイドカードを発行するカード発行機、有効期限を徒過したプリペイドカードを新たなプリペイドカードとして発行する処理を主機能とするカード更新機およびプリペイドカードの後述する残度数に応じて精算をおこなうカード精算機等(図示せず)が適宜設けられている。
【0018】
上述したパチスロ機100およびメダル貸し処理機200は、島コントローラ220(図2参照)を通じてターミナルコントローラ230に接続されている。また、カード発行機、カード更新機およびカード精算機は、直接ターミナルコントローラ230に接続されている。このターミナルコントローラ230は、各遊技店に少なくとも1台設置してあり、設置した遊技店の統括管理、例えばカード管理、会員の管理、売上管理等を行なうとともに、メダル貸し処理機200に挿入されたプリペイドカードの残度数を記憶管理している。
【0019】
ここで、実施例1で用いるプリペイドカードとは、遊技客に対して遊技店が都度発行する紙製などの磁気カードであり、各種情報が磁気記録および印字してある。具体的には、発行店の識別情報、カード固有の識別情報、発行金額、カード種別等が磁気記録してあるとともに、発行店名、カード固有識別情報(例えば、発行機番号+連番)、発行金額および有効期限等が目視できるように印字してある。現金利用でもかまわないが、本実施例ではカードを用いた例で説明する。
【0020】
また、このプリペイドカードには、メダルを貸し出す際の基準となる「度数」と称される有価価値が関連付けられている(付与されている)。ここでいう「度数」とは、メダルの貸出処理単位であり、所定のレートで設定してある。通常は、1度数が100円に対応し、3000円のプリペイドカードには30度数が関連付けられている。
【0021】
そして、例えば、メダルが1枚20円で貸し出しされる場合には、30度数で150枚のメダルを貸し出すことができる。実施例1の場合、それぞれの度数は、個々のプリペイドカードには記録されず、このプリペイドカードに付与された識別IDに対応付けて、ターミナルコントローラ230(図2参照)に設けたカード情報管理テーブル(図示せず)に記憶させてある。
【0022】
パチスロ機100は、メダルをメダル投入口に投入して、3つのリールを回転させるとともに、ストップボタンを順次押すことにより絵柄を揃えることで遊技を行なう遊技機である。そして、図1に示すパチスロ機100は、貨幣の使用とともに、主にプリペイドカードを使って遊技するCRパチスロ機であり、プリペイドカードをメダル貸し処理機200に挿入することにより、パチスロ機100の内部から投出されるメダルを借り受けて、遊技を行なう構成となっている。
【0023】
ここで、実施例1に係るメダル貸しシステム300は、パチスロ機100に、クレジット分から所定枚数(通常3枚)のメダルを賭けてパチスロ遊技を行なうに当たり、クレジット残数として貯留されたメダル枚数が所定賭数(3枚)未満のときに、プリペイドカードからクレジットに自動的にメダルを貸し出してクレジット残数を増加させ、BETも3枚になるように増加させることに特徴がある。すなわち、これによって、後述の貸出ボタンをわざわざ操作しなくても継続して遊技を行なえるようにしている。なお、このメダル貸しシステム300の特徴部分および構成の詳細については、後述する。
【0024】
メダル貸し処理機200は、遊技客が挿入したプリペイドカードの残度数の範囲内でメダルの貸出処理を行なう処理機であり、具体的には、プリペイドカードのカード識別情報に対応付けられた残度数を上限としたメダルの貸出処理を主機能とするものである。このメダル貸し処理機200は、遊技店に設置された複数のパチスロ機100それぞれに対して1台ずつペアとなるように併設され、パチスロ機100の相互間に挟まれる形で設置してある。なお、メダル貸し処理機200の構成および機能の詳細についても後述する。
【0025】
次に、図1〜図3を参照して、パチスロ機100およびメダル貸し処理機200の構成および機能の詳細について説明する。ここで、図1は、実施例1に係るパチスロ機100およびメダル貸し処理機200を含むメダル貸しシステム300の外観を示した正面図であり、図2は、メダル貸し処理機200の内部構成を、図3は、パチスロ機100の内部構成をそれぞれ示すブロック図である。
【0026】
(メダル貸し処理機200の構成および機能)
先ず、図1および図2を参照して、メダル貸し処理機200の構成および機能の詳細について説明する。このメダル貸し処理機200は、遊技客によってカード挿入/返却口209から挿入されたカードの残度数の範囲内でメダルの貸出を行なう処理機であり、その前面パネルには、カードランプ201、現金ランプ202および種別ランプ205(以下「ランプ部」と総称する)と、度数表示部206(以下「表示部」とも言う)と、返却レバー204および度数設定ボタン207(以下「操作部」と総称する)と、紙幣投入口203と、カード挿入/返却口209とを備えている。
【0027】
カードランプ201および現金ランプ202は、図2に示す主制御部210からの制御信号に基づいて点灯し、カードおよび現金の受け付け可能状態を利用者に報知するためのものである。
【0028】
紙幣投入口203は、遊技客から投入された現金(紙幣)を受け入れて、この投入された紙幣をBV(ビルバリ)ユニット部211(図2参照)に取り込むための開口部である。この紙幣投入口203には、1000円札以外に5000円札や10000円札などの高額紙幣を投入することができ、遊技客は、この紙幣投入口203に1000円札を投入することにより、1000円分の金額に応じたメダル(50枚)を借り受け遊技を行なうことができる。
【0029】
BVユニット部211は、紙幣投入口203から取り込まれた紙幣の金種を識別し、この識別結果を主制御部210に与えるとともに、取り込んだ紙幣を島端回収ボックスに搬出させるべく紙幣搬送路212へ導出する部分である。紙幣を搬送せずに、メダル貸し処理機200内でスタックするタイプもある。
【0030】
返却レバー204は、投入した貨幣を返却するためのものである。種別ランプ205は、貸し出す遊技媒体の種類、つまりパチンコ玉およびメダルのいずれを貸し出すかを点灯表示するためのものである。なお、ここではパチスロ機100の台間にメダル貸し処理機200として配設されているので、メダルの点灯表示がなされる。
【0031】
度数表示部206は、挿入されたプリペイドカードの残度数を表示する表示部であり、度数設定ボタン207は、パチスロ機100の貸出ボタン101を1回操作する毎に貸し出されるメダルの枚数(貸出単位)を遊技客が設定するためのものである。
【0032】
カード挿入/返却口209は、遊技客により挿入されたプリペイドカードや会員カードなどのカード類を受け入れて、これを図2に示すカード読取/書込部213に取り込むための開口である。
【0033】
主制御部210は、図2に示すように、島コントローラ220を介してターミナルコントローラ230と接続されている。前述したように、このターミナルコントローラ230は、各遊技店に少なくとも1台設置してあり、設置した遊技店の統括管理、例えばカード管理、会員の管理、売上管理等をおこなうとともに、プリペイドカードの残度数を記憶管理する上位装置として機能する。
【0034】
カード読取/書込部213は、カード挿入/返却口209から取り込んだカードのカードIDを読み取り、その読み取り結果を主制御部210に与える処理を行なう機能を備えている。
【0035】
メモリ214は、各種の記憶データなどを一時的に記憶する機能を備えている。I/F215は、メダル貸し処理機200と島コントローラ220との間で通信自在となっており、これら、メダル貸し処理機200と島コントローラ220との間で、各種の情報の送受信が行われる。具体的には、プリペイドカードの残度数情報などの送受信やカード返却ボタン102の押下(ON)時に、このI/F215を介して、メダル貸し処理機200に対して、「カード返却信号」が通知される。
【0036】
以上の様に構成されるメダル貸し処理機200は、遊技者がパチスロ機100の貸出ボタン101(図1参照)を押下したならば、このオン操作検出信号がパチスロ機100からメダル貸し処理機200の主制御部210に伝えられ、メダル貸し処理機200がターミナルコントローラ230にプリペイドカードの残度数を問い合わせる。
【0037】
そして、プリペイドカードの残度数がある場合には、メダル貸し処理機200の主制御部210は、ターミナルコントローラ230に当該プリペイドカードの残度数の減算指示を行なうとともに、パチスロ機100へメダル貸出(投出)指示を行なうことになる。なお、かかるターミナルコントローラ230とメダル貸し処理機200の処理については特開2003−135672号公報などにその詳細が記載されている。
【0038】
(パチスロ機100の構成および機能)
次に、パチスロ機100について、図1および図3を用いて説明する。すなわち、図1に示すように、パチスロ機100は、プリペイドカード関連の操作部として貸出ボタン101およびカード返却ボタン102と、プリペイドカードの残度数を表示するカード表示部103とが設けられている。
【0039】
また、メダルを投入するためのメダル投入口104と、スタートレバー105と、外周面上に複数の図柄がプリントされた3個のリール106〜108と、各リール106〜108の回転をストップさせるためのストップボタン109〜111と、3−BETボタン(3枚賭けクレジット投入ボタン)114と、自動貸出モードボタン112と、クレジット返却ボタン115と、クレジット表示部116と、3つのリールの絵柄が揃った際に獲得したメダル数が表示される払い出し表示部117と、受け皿190とを備えて構成されている。
【0040】
この受け皿190には、メダル貸し処理機200に紙幣(1000円)を投入した際、或は、プリペイドカードにより借り受けたメダルおよび遊技により獲得したメダルがメダル払出口191を通じて払い出される。
【0041】
また、図3に示すように、パチスロ機100は、主制御部120と、操作制御部130と、表示制御部140と、リール駆動制御部150と、メダルホッパー160と、メダル払出機構165と、スピーカ170と、I/F180とを備えている。主制御部120は、パチスロ機100全体の制御を統括的に行なう機能を備えている。
【0042】
ここで、実施例1に係るメダル貸しシステム300は、パチスロ機100において、クレジット分から所定の賭数(3枚)のメダルを賭けてパチスロ遊技を行なうに当たり、クレジットとして貯留されたメダル枚数が所定の賭数未満のときに、カードの有価価値を用いてクレジットに自動的にメダルを貸し出してクレジット残数に加算し、クレジット残数を増加させることに特徴がある。すなわち、これによって、貸出ボタン101をわざわざ操作しなくても継続して遊技を行なえるようにしている。
【0043】
すなわち、図3に示すように、実施例1のパチスロ機100は、主制御部120内に、自動貸出制御部310を備えている。自動貸出制御部310は、遊技客による自動貸出モードボタン112の操作(押下)を検出すると、「自動貸出モード信号」を生成し、この「自動貸出モード信号」に基づいて、所定の条件下で、パチスロ機100がメダル貸し処理機200に「メダル貸出要求信号」を自動的に送信する機能を備えている。
【0044】
図3に示すように、自動貸出制御部310は、自動貸出モード検出部311と、クレジット管理部312と、BET操作検出部313と、メモリ314とを備えている。自動貸出モード検出部311は、遊技客により自動貸出モードボタン112が押下され、メダル貸しシステム300が自動貸出モードになったか否かを検出・判断し、自動貸出モードになったときは、上記の自動貸出モード信号を生成する機能等を備えている。
【0045】
クレジット管理部312は、クレジット残数を管理し、クレジット残数が所定の賭数(BET数;3枚)未満となったか否かを判断し、所定の賭数未満となったときは、メダル貸し処理機200に対するメダル貸出要求信号を生成する機能等を備えている。BET操作検出部313は、3−BETボタン114が押下されたか否かを検出・判断し、押下されたときに、メダル貸出要求信号がメダル貸し処理機200へ送信されるのを許可する機能等を備えている。
【0046】
メモリ314は、クレジット管理部312により管理されるクレジット残数を一時的に記憶する機能等を備えている。メモリ314は、クレジット管理部312の一部を構成している。自動貸出制御部310のメダル自動貸出処理手順についての詳細は、図4に示すフローチャートで説明する。
【0047】
以下、パチスロ機100を構成する各構成要素の詳細について説明する。貸出ボタン101は、メダルの貸し出しを受ける際に遊技客がON操作するボタンスイッチである。カード返却ボタン102は、メダル貸し処理機200内のカード読取/書込部213(図2参照)に取り込まれたプリペイドカードを返却する際に遊技客によってON操作されるボタンスイッチである。このカード返却ボタン102のON操作により、カード挿入/返却口209から挿入されたプリペイドカードが返却される。
【0048】
カード表示部103は、遊技客によりカード挿入/返却口209から挿入されたプリペイドカードの有価価値情報すなわち残度数を表示する機能を有している。例えば、3000円のプリペイドカードが遊技客によりカード挿入/返却口209から挿入された場合、カード表示部103の表示は、「30」となり、このプリペイドカードの残度数が遊技により2000円に減算された場合、このカード表示部103には「20」が表示される。
【0049】
クレジット返却ボタン115は、クレジット残数として残存するクレジット管理部312に管理(貯留)された複数枚のメダルを返却する機能を有している。具体的には、このクレジット返却ボタン115の押下(ON)によりメダル払出機構165によりクレジット管理部312に貯留管理されたメダルが受け皿190に投出されることとなる。
【0050】
操作制御部130は、自動貸出モードボタン112、3−BETボタン114、貸出ボタン101、カード返却ボタン102、クレジット返却ボタン115それぞれの押下(ON)時に、それぞれのボタン112、114、101、102、115に応じた操作を制御する機能を有している。具体的には、3−BETボタン114の押下(ON)時に、主制御部120に対して「3−BET信号」を送信することにより、パチスロ遊技開始に当たり、3枚のメダルを賭けるという機能を有している。
【0051】
表示制御部140は、プリペイドカードの残度数を表示するカード表示部103、クレジット残度数を表示するクレジット表示部116、払い出しメダル枚数を表示する払い出し表示部117、各リール106〜108に点灯する絵柄などを表示するパネル表示部118に対する各表示情報を制御する機能を備えている。
【0052】
リール駆動制御部150は、3個のリール(左リール106、中リール107、右リール108)の回転始動および回転停止をそれぞれ制御する機能を備えている。ストップボタン109は、このストップボタン109の押下(ON)時に左リール106の回転を停止させる機能を備えている。同様に、ストップボタン110は、このストップボタン110の押下(ON)時に中リール107の回転を停止させる機能を備えている。ストップボタン111は、このストップボタン111の押下(ON)時に右リール108の回転を停止させる機能を備えている。
【0053】
実施例1のCRパチスロ機100は3枚賭け専用機であり、3−BETボタン114は、1回のゲームに3枚のメダルを賭ける機能を備えている。そして、3−BETボタン114を操作することで、横3列および斜め2列の合計5列の入賞ラインを有効化し、3枚賭けでパチスロ遊技が行なわれる。
【0054】
メダルホッパー160は、多数枚(例えば、2000枚)のメダルを貯留する機能を備えている。また、メダル払出機構165は、メダルホッパー160に貯留されたメダルや遊技により獲得したメダルを払い出す機能を備えており、メダル貸し処理機200の主制御部210からメダル投出要求が与えられた場合、並びにパチスロ機100の主制御部120からメダル投出要求が与えられた場合にパチスロ機100の受け皿190にメダルを投出する。
【0055】
なお、クレジットとしてメダルを内部保留する条件で、クレジットの上限枚数(通常、50枚)を超えた場合には、この超えた分のメダルは受け皿190に投出される。スピーカ170は、パチスロ遊技にともなう各種の効果音を出力する機能を備えている。
【0056】
I/F180は、メダル貸し処理機200を通じて、島コントローラ220との間で通信自在となっており、これら、メダル貸し処理機200と島コントローラ220との間で、各種の情報(プリペイドカードの残度数情報、クレジット残数、カード返却信号)の送受信を行なう機能を備えている。
【0057】
実施例1のCRパチスロ機100は、遊技媒体としてのメダルをメダル投入口104に投入して遊技客が遊技をおこなう遊技機であるとともに、前述のように、パチンコ機と異なりクレジット機能が設けられている。このクレジット機能とは、遊技客の操作性を高めるために設けられた機能であり、たとえばパチスロ遊技により一定の絵柄が揃った場合に、メダルを受け皿190に払い出すのではなく、このメダルを内部保留する機能である。
【0058】
具体的には、実際のメダルを保留するのではなく、払い出されるメダルの枚数をカウンタで記憶し、このカウンタの枚数分は、遊技客がメダルを投入しなくとも遊技できるようにしている。前述したように、クレジットに保留された3枚のメダルを投入する3−BETボタン114を押してスタートレバー105を操作すると、設定した横3列および斜め2列の合計5列の有効ライン(3枚賭け)を対象とするパチスロ遊技が可能となる。
【0059】
図1に示すように、CRパチスロ機100には、カウンタの値であるクレジット残数を表示するクレジット表示部116が設けられている。具体的に説明すると、遊技客がメダル投入口104に30枚のメダルを投入するとクレジット表示部116には「30」が表示され、例えば、1ゲームの遊技後(3枚賭け)、絵柄が揃い10枚の賞メダルを獲得した場合には、払い出し表示部117に「10」が表示されるとともに、クレジット表示部116には、新たに「37(30−3+10=37)」が表示される。
【0060】
以上のように構成されたパチスロ機100では、メダル投入口104に3枚のメダルを投入してスタートレバー105を操作すると、3つのリール106〜108がそれぞれ回転し、各リールのストップボタン109〜111を押下すると、それぞれのリール106〜108の回転が停止する。また、クレジット表示部116にメダル枚数が残っている場合には、3−BETボタン114を押下し、スタートレバー105を操作すると、メダル投入口104に3枚のメダルを投入してスタートレバー105を操作した場合と同様に、3つのリール106〜108がそれぞれ回転する。
【0061】
そして、3つのリール106〜108の対象領域に一定の絵柄が揃うと、払い出し表示部117に表示される枚数の賞メダルが払い出される。具体的には、このメダルは直ちに受け皿190に払い出されるわけではなく、クレジットとして内部保留され、クレジット表示部116の表示内容がメダル枚数分だけ加算される。
【0062】
(実施例1のメダル自動貸出処理手順)
次に、図4に示すフローチャートを参照して、実施例1におけるメダル自動貸出処理手順を説明する。この図4に示すフローチャートは、パチスロ機100とメダル貸し処理機200との間で、実行されるメダルの自動貸出処理手順を示している。
【0063】
図4に示すメダルの自動貸出処理手順は、パチスロ機100のクレジット上限が50枚、クレジット残数が5枚、メダル貸し処理機200の度数設定ボタン207(図1参照)により設定された貸出単位度数が10(メダル50枚)、カード挿入/返却口209に挿入されたプリペイドカードの残度数が30である場合を示す。
【0064】
図3および図4に示すように、パチスロ機100の自動貸出制御部310の自動貸出モード検出部311は、自動貸出モードボタン112が押下(ON)されたか否かを判定し(ステップS110)、否であればステップS110を繰返して自動貸出モードボタン112が押下されるのを待つ。自動貸出モードボタンが押下されていない状態では、遊技客は通常モードでパチスロ遊技を行なうことができる。
【0065】
遊技客により自動貸出モードボタン112が押下されると、自動貸出モード検出部311が押下と判定し(ステップS110)、ステップS120に進む。ステップS120では、クレジット残数がチェックされ、所定賭数(3枚)未満か否かが判定される。
【0066】
残クレジット枚数が5枚(≧3枚)であり判定が否であるのでステップS110に戻る。この状態では、遊技客は、3−BETボタン114を押下してBET処理を行ない、クレジット残数からメダル3枚を賭け、スタートレバー105を押下して遊技を続行することができる。
【0067】
再びステップS120に進み、クレジット残数がチェックされ、所定の賭数未満か否かが判定される(ステップS120)。クレジット残数が2枚(<3枚)となっているので、判定が肯定されステップS130に進み、3−BETボタン114が押下(ON)されたか否かを判定する。否であれば、ステップS110〜S130を繰返して待機する。
【0068】
3−BETボタン114が遊技客により押下される(ステップS130)と、上記のようにクレジット残数が2枚であるので、自動貸出制御部310からメダル貸し処理機200の主制御部210に対してメダル貸出要求信号が送信される(ステップS140)。3−BETボタンが押下されたことをメダル貸し処理機200へ通知し、メダル貸し処理機200側でメダル貸出要求信号に変換するようにしてもよい。
【0069】
メダル貸出要求信号が送信されると、メダル貸し処理機200の主制御部210がターミナルコントローラ230にプリペイドカードの残度数を問い合わせる(ステップS150)。残度数が無い場合には自動貸出制御を終了する。
【0070】
上記のように、この場合、残度数が30であるので、ステップS150が肯定され、メダル貸し処理機200の主制御部210は、パチスロ機100の自動貸出制御部310へ貸出単位度数10(メダル50枚)のメダル貸出指示信号を送信する(ステップS160)。
【0071】
自動貸出制御部310は、クレジット管理部312のクレジット残数にメダル50枚のクレジットアップ(増加、加算)を行ない(ステップS170)、メダル貸出完了信号をメダル貸し処理機200の主制御部210に送信する(ステップS180)とともに、メダル3枚賭けのBET処理を行なう(ステップS190)。先にBET処理を行ない、残りをクレジットへ加算するようにしてもよい。
【0072】
ステップS190の後に、パチスロ機100のクレジット表示部116のクレジット残数を更新し、残数を「49(2+50−3=49)」と表示する(ステップS195)。ステップS190でBET処理がなされると、遊技客は、スタートレバー105を押下げて遊技を続行することができる。
【0073】
一方、ステップS180で、メダル貸出完了信号がメダル貸し処理機200の主制御部210に送信されると、主制御部210は、ターミナルコントローラ230にプリペイドカードの残度数の減算指示(度数10)を行なうとともに、プリペイドカードの残度数をメダル貸し処理機200の度数表示部206およびパチスロ機100のカード表示部103に、残度数「20」と表示する(ステップS197)。
【0074】
以上説明したように、実施例1に係るメダル貸しシステム300およびメダル貸し方法によれば、遊技客がクレジット残数を使用してパチスロ遊技を行なっているときに、クレジット残数が所定の賭数(3枚)未満となると、BETボタン114の押下を条件に、カードの有価価値から自動的にメダルを貸し出し、クレジット管理部312のクレジット残数を増加させるので、遊技客が貸出ボタン101を操作する必要がなく、メダルの貸し出し操作性のよいメダル貸しシステムおよびメダル貸し方法が得られるという効果を奏する。本発明のメダル貸しシステム300は、遊技客がクレジット残数を気にせずに遊技を行なうことができ、パチスロ機の稼動効率も向上する。
【0075】
また、実施例1に係るメダル貸しシステム300およびメダル貸し方法によれば、BETボタン114の押下を条件に自動的にメダルを貸し出すようにして、遊技客がパチスロ遊技を続行する意思を示したときしかメダルを貸し出さないので、無駄な貸し出しを防ぐことができるという効果を奏する。
【実施例2】
【0076】
次に、実施例2に係るメダル貸しシステム300およびメダル貸し方法について説明する。実施例2に係るメダル貸しシステム300の外観および内部構成は、図1〜図3に示すものと同じであり、図5に示すように、自動貸出制御部310によるメダル自動貸出処理手順のみが実施例1と異なる。
【0077】
(実施例2のメダル自動貸出処理手順)
図5に示すフローチャートを参照して、実施例2におけるメダル自動貸出処理手順を説明する。図5に示すメダル自動貸出処理手順は、パチスロ機100のクレジット上限が50枚、クレジット残数が7枚、メダル貸し処理機200の度数設定ボタン207(図1参照)により設定された貸出単位度数が1(最小貸出単位度数分;メダル5枚)、カード挿入/返却口209に挿入されたプリペイドカードの残度数が20である場合を示す。
【0078】
図3および図5に示すように、パチスロ機100の主制御部120内の自動貸出制御部310は、自動貸出モードボタン112が押下(ON)されたか否かを判定し(ステップS110)、否であればステップS110を繰返して自動貸出モードボタン112が押下されるのを待つ。自動貸出モードボタンが押下されていない状態では、遊技客は通常モードでパチスロ遊技を行なう。
【0079】
遊技客により自動貸出モードボタン112が押下されると、自動貸出モード検出部311が押下と判定し(ステップS110)、ステップS120に進む。ステップS120では、クレジット管理部312のメモリ314に記憶されたクレジット残数がチェックされ、所定賭数(3枚)未満か否かが判定される。
【0080】
クレジット残数が7枚(≧3枚)であり判定が否であるのでステップS110に戻る。この状態で、遊技客は、3−BETボタン114を押下してBET処理を行ない、クレジット残数からメダル3枚を賭け、スタートレバー105を押下して遊技を続行する。
【0081】
再び、ステップS120に進み、クレジット残数がチェックされ、所定賭数(3枚)未満か否かが判定される。クレジット残数が4枚(≧3枚)であり判定が否であるのでステップS110に戻る。この状態で、遊技客は、3−BETボタン114を押下してBET処理を行ない、クレジット残数からメダル3枚を賭け、スタートレバー105を押下して遊技を続行する。
【0082】
三度、ステップS120に進み、クレジット残数がチェックされ、所定賭数(3枚)未満か否かが判定される。クレジット残数が1枚(<3枚)となっているので、判定が肯定されステップS140に進み、自動貸出制御部310からメダル貸し処理機200の主制御部210に対してメダル貸出要求信号が送信される。
【0083】
メダル貸出要求信号が送信されると、メダル貸し処理機200の主制御部210がターミナルコントローラ230にプリペイドカードの残度数を問い合わせる(ステップS150)。残度数が無い場合には自動貸出制御を終了する。
【0084】
上記のように、この場合、残度数が20であるので、ステップS150が肯定され、メダル貸し処理機200の主制御部210は、パチスロ機100の自動貸出制御部310へ貸出単位度数1(最小貸出単位度数分;メダル5枚)のメダル貸出指示信号を送信する(ステップS160)。
【0085】
自動貸出制御部310は、クレジット管理部312への度数1(メダル5枚)のクレジットアップを行ない(ステップS170)、メダル貸出完了信号をメダル貸し処理機200の主制御部210に送信し(ステップS180)、ステップS130に進む。
【0086】
ステップS130では、3−BETボタン114が押下(ON)されたか否かを判定する。否であれば、ステップS130を繰返して待機する。3−BETボタン114が遊技客により押下される(ステップS130肯定)と、メダル3枚のBET処理を行なう(ステップS190)。
【0087】
ステップS190の後に、パチスロ機100のクレジット表示部116の残クレジット枚数を更新し、残枚数を「3(1+5−3=3)」と表示する(ステップS195)。ステップS190でBET処理がなされると、遊技客は、スタートレバー105を押下げて遊技を続行することができる。
【0088】
一方、ステップS180で、メダル貸出完了信号がメダル貸し処理機200の主制御部210に送信されると、主制御部210は、ターミナルコントローラ230にプリペイドカードの残度数の減算指示(度数1)を行なうとともに、プリペイドカードの残度数をメダル貸し処理機200の度数表示部206およびパチスロ機100のカード表示部103に、残度数「19」と表示する(ステップS197)。
【0089】
以上説明したように、実施例2に係るメダル貸しシステム300およびメダル貸し方法によれば、遊技客がクレジット残数を使用してパチスロ遊技を行なっているときに、クレジット残数が所定の賭数(3枚)未満となると、カードの有価価値から自動的にメダルを貸し出し、クレジット管理部312のクレジット残数を増加させるので、遊技客が貸出ボタン101を操作する必要がなく、メダルの貸し出し操作性のよいメダル貸しシステム300およびメダル貸し方法が得られるという効果を奏する。実施例2のメダル貸しシステム300は、遊技客がクレジット残数を気にせずに遊技を行なうことができ、パチスロ機100の稼動効率も向上する。また、貸出単位度数も最小の「1」であるため、遊戯客の意思とは関係なく自動で貸し出されてしまったとしても、最小限の被害で食い止めることができる。
【0090】
また、実施例2に係るメダル貸しシステム300およびメダル貸し方法によれば、自動貸出モードボタン112を設け、このボタンの押下によりメダル貸しシステム300が自動貸出モードに設定されたときにのみ、自動的にメダルを貸し出すようにしたので、遊技客は、自動貸出モードボタン112を押下せずに、通常モードにより、貸出ボタンを押下してメダルを借り受けることもできるという効果を奏する。
【0091】
(他の実施例)
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例1、2以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において、種々の異なる実施例にて実施することができる。
【0092】
すなわち、メダル貸しシステム300に自動貸出モードボタン112を設けずに、本発明のメダル貸しシステムを自動貸出専用のメダル貸しシステム300としてもよい。
【0093】
また、受け皿190に貯留されたメダルの数量を検知するメダル検知手段を設け、メダル数量が所定数量以上である場合には、自動貸出モードをOFFにするようにしてもよい。このようにすれば、受け皿190に大量のメダルがある場合に、不要なメダル貸し出しが行なわれないようにすることができる。
【0094】
また、前述したように、本発明のメダル貸しシステム300は、プリペイドカード以外に、会員カードを使用することができるため、本発明を、会員カードに貯留した貯メダルを使用してパチスロ遊技を行なう再プレイ時に適用することができる。また、本発明のメダル貸しシステム300において、メダル貸し処理機200で会員カードの挿入を検出するようにし、会員カードの貯メダルによる再プレイ時のみに自動貸出モードが設定できるようにし、プリペイドカードが挿入されたときには、通常モードしか設定できないようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明に係る遊技用システム及び遊技用装置は、遊技効率を向上させるものとして有用である。
【符号の説明】
【0096】
100 パチスロ機(CRパチスロ機)
101 貸出ボタン
102 カード返却ボタン
103 カード表示部
104 メダル投入口
105 スタートレバー
106〜108 リール
109〜111 ストップボタン
112 自動貸出モードボタン
114 3−BETボタン(BET受付手段)
115 クレジット返却ボタン
116 クレジット表示部
117 払い出し表示部
118 パネル表示部
120 主制御部
130 操作制御部
140 表示制御部
150 リール駆動制御部
160 メダルホッパー
165 メダル払出機構
170 スピーカ
180、215 I/F
190 受け皿
191 メダル払出口
200 メダル貸し処理機
201 カードランプ
202 現金ランプ
203 紙幣投入口
204 返却レバー
205 種別ランプ
206 残度数表示部
207 度数設定ボタン
209 カード挿入/返却口
210 主制御部
211 BVユニット部
212 紙幣搬送路
213 カード読取/書込部
214、314 メモリ
220 島コントローラ
230 ターミナルコントローラ
300 メダル貸しシステム
310 自動貸出制御部
311 自動貸出モード検出部
312 クレジット管理部
313 BET操作検出部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の遊技媒体を使用して一回の遊技が可能な遊技機と、有価価値媒体を受け付けることにより遊技媒体の貸出処理を行う遊技用装置とを備えた遊技用システムであって、
遊技に使用する遊技媒体数を貯留遊技媒体数として記憶する貯留遊技媒体数記憶手段と、
いくつの遊技媒体数を使用して一回の遊技を行うかを選択する遊技選択手段と、
前記有価価値媒体に価値付けられた有価価値を用いた遊技媒体の貸出操作を行う貸出操作手段と、
前記貯留遊技媒体数と前記遊技選択手段で選択された遊技媒体数とを比較して、前記貯留遊技媒体数が前記遊技選択手段で選択された遊技媒体数よりも少ない場合に、前記遊技機から前記遊技用装置に対して貸出要求信号を送信し、
前記遊技用装置は、前記貸出要求信号を受け付けた際に、貸出処理可能な有価価値が前記有価価値媒体に価値付けられているならば、前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸出処理を行う
ことを特徴とする遊技用システム。
【請求項2】
前記遊技用装置が前記貸出要求信号を受け付けた際に貸し出す遊技媒体数は、前記貸出操作手段を操作された際に一度に貸し出す遊技媒体数と同数であることを特徴とする請求項1に記載の遊技用システム。
【請求項3】
前記遊技用装置が前記貸出要求信号を受け付けた際に貸し出す遊技媒体数は、最小貸出単位度数分であることを特徴とする請求項1に記載の遊技用システム。
【請求項4】
前記遊技用装置は、自動貸出モードに設定された場合に、前記貸出要求信号を受け付けた際に、貸出処理可能な有価価値が前記有価価値媒体に価値付けられているならば、前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸出処理を行うことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の遊技用システム。
【請求項5】
複数枚の遊技媒体を使用して一回の遊技が可能な遊技機に併設され、有価価値媒体を受け付けることにより遊技媒体の貸出処理を行う遊技用装置であって、
前記有価価値媒体に価値付けられた有価価値を用いた遊技媒体の貸出操作を行う貸出操作手段と、
前記遊技機に貯留される貯留遊技媒体数が前記遊技機上で選択された遊技に使用される遊技媒体数よりも少ない場合に該遊技機から送信される貸出要求信号を受け付けた際に、貸出処理可能な有価価値が前記有価価値媒体に価値付けられているならば、前記遊技機に対して前記遊技媒体の貸出処理を行う貸出処理手段と
を備えたことを特徴とする遊技用装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−59669(P2013−59669A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−282941(P2012−282941)
【出願日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【分割の表示】特願2006−285824(P2006−285824)の分割
【原出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】