説明

運搬台車

【課題】 従来の運搬台車は構造が複雑であり高価に提供されている。
【解決手段】 本発明は荷台の車輪や十字型車輪やクローラの替わりに、着地脚と回転体を平行リンクの形態にして、平地も階段も安定した移動ができるようにした運搬台車を得ることにある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は運搬台車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の運搬台車は、十字型車輪やクローラを用い移動するように構成されている。
【0003】
しかしながら、従来の十字型車輪やクローラによる運搬台車は構造が複雑であり高価であるなどの欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-315646号
【特許文献2】特開2010-58659号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】株式会社シロ産業 クローラキャリアMC63T-CU1S(インターネットホームページによる)
【0006】
【非特許文献2】長谷川工業 階段昇降運搬台車 ニュースーパーキャリーCA-77KO(インターネットホームページによる)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上のような従来の欠点に鑑み簡易な構造で安価な運搬台車を提供する事を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は着地脚(1)と着地脚(2)を回転体(3)と回転体(4)に回転軸(18)回転軸(20)回転軸(19)回転軸(21)を用い平行リンクの形態に組み立てる。荷台(5)は荷台支柱(22)荷台支柱(23)案内輪(24)案内輪(26)案内輪(8)案内輪(9)案内輪(6)案内輪(7)により回転体(3)および回転体(4)に接続されている。回転体(3)には、2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(14)と2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(16)を設ける。回転体(4)には、2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(15)と2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(17)を設ける。回転輪(6)を回転体(3)の下部の案内溝(14)と(16)の間に嵌める。回転輪(7)を回転体(4)の下部の案内溝(15)と(17)の間に嵌める。案内輪(24)を荷台支柱(22)に設けた案内溝(25)に嵌める。案内輪(26)を荷台支柱(23)に設けた案内溝(27)に嵌める。案内輪(24)は軸(12)により案内輪(8)と固着されている。案内輪(26)は軸(13)により案内輪(9)と固着されている。突起(28)を着地脚(1)と着地脚(2)のそれぞれ下部に設ける。把手(29)を荷台(5)に固着する。回転輪(6)回転輪(7)案内輪(8)案内輪(9)は、摺動子(6)摺動子(7)摺動子(8)摺動子(9)として置き換えることができる。以上により運搬台車を構成している。
【発明の効果】
【0009】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。回転輪(6)は、回転体(3)に設けた案内溝(14)と案内溝(16)の間に嵌め込まれており、荷台の荷重を回転体(3)に伝える。回転輪(7)は、回転体(4)に設けた案内溝(15)と案内溝(17)の間に嵌め込まれており、荷台の荷重を回転体(4)に伝える荷台(5)の荷重は荷台支柱(22)を通じ回転輪(6)と回転輪(7)を介して回転体(3)と回転体(4)の下部に伝わるが、回転脚(1)または回転脚(2)の接地している側に伝わる。案内輪(8)は、回転体(3)に設けた案内溝(14)と案内溝(16)の間に嵌め込まれており、荷台(5)の姿勢を保つ役目をする。案内輪(9)は、回転体(4)に設けた案内溝(15)と案内溝(17)の間に嵌め込まれており、荷台(5)の姿勢を保つ役目をする。案内溝(25)は、回転輪(3)の回転に伴い案内輪(8)と案内輪(24)が上下動するガイドである。案内溝(27)は、回転輪(4)の回転に伴い案内輪(9)と案内輪(26)が上下動するガイドである。把手(29)を前方に押す時、荷台(5)の下部に設けた回転輪(6)と回転輪(7)は前方に移動する。そのとき荷台(5)の荷重が作用し回転体(3)と回転体(4)は回転する。着地脚(1)が地面に接地しているときは、着地脚(1)が全体の重量を支えている。着地脚(1)が地面に接しているとき、着地脚(2)は中空にあり回転体(3)と回転体(4)が回転することにより前方に移動しながら交互に上昇し下降する。平地を移動するときは着地脚(1)と着地脚(2)は交互に地面に到達し、地面に接地している方の着地脚が全体の荷重を支えながら前進する。階段を昇降するときは着地脚(1)と着地脚(2)が交互に階段を捉え上昇または下降するので段差を乗り越えて移動する。階段の途中においては着地脚(1)または着地脚(2)が階段の傾斜に沿うので装置全体も階段の傾斜に沿う状態になる。接地している着地脚(1)または着地脚(2)は複数の段差の上に跨っているので、階段の段差による振動がない。この装置は前進も後退も可能である。回転体(3)回転体(4)と着地脚(1)着地脚(2)を平行リンクの形態にしているので、簡易な構造であり、従来の運搬台車に比べて安価に提供する事ができる。回転輪(6)回転輪(7)は回転体(3)回転体(4)に設けた案内溝(14) 案内溝(15)案内溝(16)案内溝(17)の形状により、荷台(5)と接地している側の回転輪(6)または回転輪(7)との距離は常に一定である。この事から装置を前進または後退するとき荷台(5)は振動することなく、つねに地面に対して水平に移動する。着地脚(1)と着地脚(2)の下部に弾性突起を設置し、階段や斜面において滑落せず移動させることができる。装置は平地での移動、平地から階段への移行、階段での昇降をスムースに行う事ができる。簡易な構造のため故障が少なく、安心して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】全体の側面の斜視図。
【図2】案内溝と回転輪の側面図。
【図3】回転体と回転輪の断面図。
【図4】着地脚と回転体の斜視図
【図5】荷台と回転体の斜視図
【図6】回転体と荷台支柱の斜視図
【図7】荷台支柱と回転輪と案内輪の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【実施例1】
【0012】
(イ)回転体(3)に着地脚(1)と着地脚(2)を、回転軸(18)と回転軸(20)により接続する。
(ロ)回転体(4)に着地脚(1)と着地脚(2)を、回転軸(19)と回転軸(21)により接続する。
(ハ)荷台支柱(22)に案内溝(25)を設ける。
(ニ)荷台支柱(23)に案内溝(27)を設ける
(ホ)荷台支柱(22)に案内輪(24)を嵌め込む。
(ヘ)荷台支柱(23)に案内輪(26)を嵌め込む。
(ト)案内輪(24)と案内輪(8)は軸(12)により固着されている。
(チ)案内輪(26)と案内輪(9)は軸(13)により固着されている。
(リ)回転輪(6)と荷台支柱(22)は回転軸(10)により接続されている。
(ヌ)回転輪(7)と荷台支柱(23)は回転軸(11)により接続されている。
(ル)回転輪(3)の内側に2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(14)と2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(16)を設ける
(オ)回転輪(4)の内側に2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(15)と2本の平行な直線に2個の半円を接続した形の案内溝(17)を設ける
(ワ)荷台(5)に把手(29)を設ける。
(カ)回転脚(1)と回転脚(2)の下部に弾性突起(28)を設ける。
第1図において、荷台(5)は下部に荷台支柱(22)と荷台支柱(23)を固着する。荷台支柱(22)に案内溝(25)を設け、案内輪(24)を嵌め込む。案内輪(24)は軸(12)に固着し、軸(12)は案内輪(8)を固着する。案内輪(8)は回転体(3)に設けた案内溝(14)と案内溝(16)の間に嵌め込む。荷台支柱(22)の下部に回転軸(10)を設け、回転輪(6)を接続する。荷台支柱(23)に案内溝(27)を設け、案内輪(26)を嵌め込む。案内輪(26)は軸(13)に固着しており、軸(13)には案内輪(9)が固着している。案内輪(9)は回転体(4)に設けた案内溝(15)と案内溝(17)の間に嵌め込む。 荷台支柱(23)の下部に回転軸(11)を設け、回転輪(7)を接続する。
回転体(3)は回転軸(18)と回転軸(20)により着地脚(1)と着地脚(2)にそれぞれ接続する。回転体(4)は回転軸(19)と回転軸(21)により着地脚(1)と着地脚(2)にそれぞれ接続する。
【産業上の利用可能性】
【0013】
(1)本発明は運搬台車として、工場、商店などで利用することができる。また将来は農業用機器、ロボット、搬送用機器などへの応用や、多方面における利用の可能性が見込まれる。モーターやエンジンなどの動力を取り付ける事により、重量物や急な階段での昇降も可能である。
【符号の説明】
【0014】
1 着地脚
2 着地脚
3 回転体
4 回転体
5 荷台
6 回転輪
7 回転輪
8 案内輪
9 案内輪
10 回転軸
11 回転軸
12 軸
13 軸
14 案内溝
15 案内溝
16 案内溝
17 案内溝
18 回転軸
19 回転軸
20 回転軸
21 回転軸
22 荷台支柱
23 荷台支柱
24 案内輪
25 案内溝
26 案内輪
27 案内溝
28 弾性突起
29 把手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着地脚(1)と着地脚(2)と回転体(3)と回転体(4)と回転輪(6)と回転輪(7)と案内輪(8)と案内輪(9)と案内輪(24)と案内輪(26)と案内溝(14)と案内溝(16)と案内溝(15)と案内溝(17)と荷台(5)と把手(29)を備えた運搬台車。
【請求項2】
案内溝(14)と案内溝(16)と回転輪(6)と案内輪(8)を備えた平行移動体

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−86786(P2012−86786A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237323(P2010−237323)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(391006577)
【Fターム(参考)】