説明

運転記録装置

【課題】イベントデータレコーダーにおける、記録されたデータの改ざんをより困難なものとすること。
【解決手段】複数の電子制御装置ECU0〜ECUnは、それぞれ、記憶装置M0〜Mnを有し、車両において別々の役割を果たす。データ割当装置104が、それら複数の電子制御装置ECU0〜ECUnに接続され、運転記録データの一部を保存するために、複数の電子制御装置の1つに運転記録データの一部を割り当てる。データ割当装置104は、残りの運転記録データを保存するために、残りの複数の電子制御装置に、残りの運転記録データも割り当てる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のためのイベントデータレコーダーのような運転記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
このセクションでは、必ずしも公知技術には当たらない、本発明に関連する背景技術情報について説明する。一般的に運転記録データとして知られている、衝突前及び衝突後の車両の運転記録データは、イベントデータレコーダー(EDR)によって記録される。そのような運転記録データは、しばしば、一台もしくはそれ以上の車両を巻き込んだような事故の現場を再現するために用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
EDRに保存されたデータは、裁判所において証拠として使用されたり、衝突データ、すなわちイベントデータを集めるために、保険会社によって照会されたりする。そのため、運転記録データの公的な可用性が、EDRの重要な機能の1つとなっている。もし、EDRに記録された運転記録データが簡単に改ざんできてしまうものであるとすると、運転記録データの信頼性が損なわれてしまう。従って、イベントデータレコーダー内のデータの保全性を確保することが、各種の機関にとって重要になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
EDRに記録された運転記録データの改ざんをより困難なものとするために、本発明は、各々が記憶装置を有する複数の電子制御装置を有する。複数の電子制御装置は、それぞれが、車両において別々の異なった役割を果たし、データ割当装置が、それら複数の電子制御装置に接続される。データ割当装置は、運転記録データの一部を保存するために、複数の電子制御装置の1つに運転記録データの一部分を割り当てる。データ割当装置は、残り、すなわち残余のすべての運転記録データを保存するために、残りの複数の電子制御装置にも運転記録データを割り当てる。
【0005】
上記の構成により、だれかが、記録されたデータの改ざんを望み、試行したとしても、その者は、改ざんすることをもくろんだり、望んだりする特定のデータが、実際のところ、いずれの電子制御装置に保存されているかを検出しなければならず、あるいは、すべての電子制御装置をアクセス可能な状態(例えば、アクセスモード)にセットし、かつ完全に新規な事故データをメモリに入力しなければならない。
【0006】
上述したいずれのケースにおいても、(例えば、メモリにおける)特定のデータの所在の検出や、新規な事故データの入力は、一般の人にとっては非常に困難なことである。従って、上述した構成により、記録データの改ざんは、例えば1つの記憶装置を用いて一箇所に記憶するような、1つの装置に完全な形で運転記録データを保存する従来のEDRに比較して、非常に困難なものにすることができる。
【0007】
本発明の別の面によれば、運転記録データが、電子制御装置に保存されることが要求されるとき、その運転記録データは、数学的なデータに変換される。さらに、電子制御装置は、車両内で、異なる位置や場所に配置される。
【0008】
別の構成において、車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステムは、車両において異なる位置に配置された複数の電子制御装置を備え、それらの複数の電子制御装置は、それぞれが、不揮発性メモリ装置を有し、かつ、車両で別々の役割を果たす。データ割当装置が複数の電子制御装置に接続され、そして、データロード装置はデータ割当装置と通信することが可能である。データ割当装置は、運転記録データの一部を保存するために、複数の電子制御装置の1つに運転記録データの一部分を割り当てる。データ割当装置は、残余の運転記録データを保存するために、残りの複数の電子制御装置にも運転記録データの残りを割り当てる。データロード装置は、携帯可能な装置であって、複数の電子制御装置から、運転記録データの断片を収集し、運転記録データを復元するためにそれらの断片データを結合させる。運転記録データは、電子制御装置に保存されるとき、数学的なデータに変換されており、データロード装置は、数学的なデータを、利用可能な運転記録データに変換する。
【0009】
本発明が適用可能な更なる範囲が、以下の説明から明らかになる。なお、以下の説明及び特定の例示内容は、説明することだけを目的とすることを意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。また、本願において開示される図面も、可能な全ての実施形態ではなく、厳選された実施形態を説明することを目的とするもので、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態による、車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステムの概要図である。
【図2】イベントデータのレコード及びロードシステムの作動を説明するための説明図である。
【図3】イベントデータのレコード及びロードシステムにおける記憶処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
好ましい実施形態が、添付図面の図1〜図3を参照しつつ、詳細に説明される。なお、全図に渡って、対応する参照番号は、対応する要素を示している。
【0012】
図1は、車両102のためのイベントデータのレコード及びロードシステム100の概略構成を示している。イベントデータのレコード及びロードシステム100は、イベントデータレコーダー112とデータロード装置114とを備えている。イベントデータレコーダー112は、複数の電子制御装置ECU0〜ECUn、及び、それら複数の電子制御装置ECU0〜ECUnに接続されたデータ割当装置104を備えている。複数の電子制御装置ECU0〜ECUnとデータ割当装置104は、車両ネットワーク110を確立するために、バスを介して通信する。複数の電子制御装置ECU0〜ECUnの各々は、車両において別々の役割を果たすもので、車両の異なる位置に設置される。
【0013】
なお、イベントデータレコーダー112は、車両の衝突や急減速などの異常イベントが発生したときに、その異常イベント発生前後所定期間の運転記録データを記録し、保存しておくためのものである。
【0014】
一例において、ECU0はエンジン制御を担当し、ECU1はブレーキを担当し、ECU2は空調を担当し、そして、ECU3はバッテリ充電を担当する。電子制御装置ECU0〜ECUnは、それぞれ、別々の記憶装置M0〜Mnを有する。記憶装置M0〜Mnは、例えば消去可能なプログラマブルROM(EPROM)、フラッシュメモリ、磁気メモリ、もしくは、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)のような、書き換え可能な不揮発性メモリである。各々の記憶装置M0〜Mnは、例えば0〜jのような複数の記憶ブロックを有している。
【0015】
エアバックECU105が、その機能の一部として、データ割当装置104を備えている。データ割当装置104は、他のECU,センサ106、或いはスイッチ108から運転記録データを受信し、その後、少なくとも2つ以上の電子制御装置ECU0〜ECUnに運転記録データを割り当てる。
【0016】
運転記録データは、衝突事故が発生した間の前後方向のデルタV、衝突前車両速度、車両の前方レーダによって検出された前方物体と自車両との距離、エンジンスロットル開度、衝突前のブレーキ作動の様子、ドライバーのシートベルトの使用、衝突時のエンジンサイクルのカウント、及び衝突事故の回数の少なくとも1つを含む。なお、デルタVは、単位時間当たりの車両速度の差を示すものである。この運転記録データは、車両センサ106及びスイッチ108から車両ネットワーク110に入力され、あるいは電子制御装置によって計算される。
【0017】
データ割当装置104は、電子制御装置ECU0〜ECUnの1つ(例えば、ECU0)に運転記録データの一部を割り当て、割り当てた運転記録データを、その電子制御装置ECU0に分配する。そして、データ割当装置104は、その1つの電子制御装置ECU0に、割り当てた運転記録データを保存することを依頼する。そして、データ割当装置104は、残りの運転記録データも、残りの複数の電子制御装置ECU1〜ECUnに割り当てて、その残りの複数の電子制御装置ECU1〜ECUnに対し、残りの運転記録データを保存することを依頼する。
【0018】
本実施形態では、データ割当装置104が、ECU0のメモリブロック0から運転記録データの割り当て及び分配を開始する。そして、ECU0のメモリブロック0〜9が一杯になると、データ割当装置104は、次のECU1のメモリブロック0〜9への運転記録データの割り当て及び分配を開始する。ただし、データの割り当て及び分配方法は、このような例に限らず、例えば、ECU0〜ECUnのメモリブロック0を順番に使用していき、それらが一杯になったら、次にECU0〜ECUnのメモリブロック1を順番に使用しても良い。
【0019】
本実施形態では、データ割当装置104が、予め決定されている順番で、運転記録データ(断片データ)を電子制御装置ECU0〜ECUnに分配しつつ、運転記録データの幾つかの断片データへの分割も行うものである。しかしながら、本発明は、そのような分配方法に限定されるものではない。例えば、データ割当装置104は、運転記録データの分配の開始前に、運転記録データを幾つかの断片データに分割しておき、その後、その断片データを電子制御装置ECU0〜ECUnに分配しても良い。
【0020】
また、本実施形態では、データ割当装置104が、他のECUなどから運転記録データを受信するものであった、しかし、運転記録データが複数の電子制御装置ECU0〜ECUnに割り当てられるのであれば、データ割当装置104が、運転記録データを、そのまま受信することは必ずしも必要ではない。例えば、データ割当装置104が運転記録データを複数の電子制御装置ECU0〜ECUnに割り当てるためには、運転記録データのトータルのデータ量だけで十分であるかもしれない。また、割り当ての対象には、すべての利用可能な電子制御装置ECU0〜ECUnを含む。
【0021】
前後方向のデルタV、及び衝突前車両速度データは、たとえ車両エンジンが稼働していなくとも、車両のメインスイッチが“オン”位置に入れられていれば、記録される。メインスイッチは、内燃機関のためのイグニッションスイッチ、或いはアクセサリースイッチである。車両のブレーキ作動の様子は、衝突前少なくとも5秒間の間、0.5秒間隔、もしくはより短い時間間隔で記録される。もし2回の衝突があったならば、運転記録データには、その2回の衝突の間の時間間隔も含まれる。運転記録データは、運転記録データが既にダウンロードされたかを示すフラグ、もしくは、運転記録データが何回ダウンロードされたかを示す回数を含んでいても良い。
【0022】
電子制御装置ECU0〜ECUnの記憶装置M0〜Mnは、車両ネットワーク110、つまりデータ割当装置104と接続されていないとき、書き込みから保護されるようになっている。データロード装置114は、例えば無線通信や有線接続のような通信手段を介して、車両ネットワーク110と通信可能である。データロード装置114は、運転記録データをロードしたいと考える人によって使用されるものである。データロード装置114は、複数の電子制御装置ECU0〜ECUnから、運転記録データの分配された断片データを収集し、事故の現場を再現するために、それらの断片データを結合する。本実施形態では、データロード装置114は、断片データの各々のタイムスタンプ(時刻印)に基づいて、運転記録データの断片データを結合する。しかし、データ割付装置104が、割当履歴を記憶することが可能であれば、データロード装置114が、その割当履歴に基づいて、運転記録データの断片データを結合しても良い。
【0023】
図2は、本実施形態の運転記録データの分配方法の概念図である。説明の便宜のため、図2では、ECUnはECU4までとされ、記憶装置M0〜M4の各々において、メモリブロックが0から9まで設定されている。車両のメインスイッチがオンされると、エアバッグECU105は、他の電子制御装置ECU0〜ECU4,センサ106,及びスイッチ108からの車両運転情報データの受信を継続的に行う。車両のメインスイッチの一例は、イグニッションスイッチである。
【0024】
車両運転情報データは、エアバッグECU105のRAM116に記憶(例えば、最初に記憶)され、そして、データ割当装置104(図2には図示せず)は、運転記録データの断片データとして、他の電子制御装置ECU0〜ECU4に車両運転情報データを割り当て、分配する。記憶装置M0〜M4が一杯になったならば、データ割当装置104は、エアバッグECU105のROM118に運転記録データを書き込んでも良い。エアバッグECU105は、車両運転情報データの受信を継続し、データ割当装置104は、車両のメインスイッチがオフされるか、あるいは車両の事故や衝突などの異常状態が検出されるまで、その車両運転情報データを分配する。異常状態は、センサ106,エアバッグECU105、もしくは他の電子制御装置ECU0〜ECU4によって検出される。波及事故の場合には、イベントデータレコーダー112は、最初の事故が検出されてから所定時間の間、運転記録データの記録を続ける。なお、すべての記憶装置M0〜M4(及びROM118)に運転記録データの断片データが書き込まれたら、最初の記憶装置M0に戻り、古い断片データに新たな断片データを上書きしていく。
【0025】
図3を参照すると、図2に示される、例えば車両のための、イベントデータのレコード及びロードシステム100の記憶手順を示すフローチャートが示されている。ステップS1では、車両運転情報データが、エアバッグECU105のRAMに保存される。続くステップS2では、パラメータ(i)が0にセットされる。パラメータ(i)は、電子制御装置ECU0〜ECU4の中で、いずれの電子制御装置が、運転記録データを記憶するために使われるかを示すものである。ステップS3では、パラメータ(j)が0にセットされる。パラメータ(j)は、ECU(i)の記憶装置M(i)におけるメモリブロック0〜9の中で、いずれのメモリブロックが運転記録データを記憶するために使われるかを示すものである。
【0026】
図3のステップS4では、運転記録データの断片データを、ECU(i)の記憶装置M(i)におけるメモリブロック(j)に記憶させる。次に、ステップS5では、+1だけ、パラメータ(j)をインクリメントする。つまり、パラメータ(j)が0であれば、パラメータ(j)は1になる。ステップS6では、パラメータ(j)が、最大数である9に等しいか否かを判定する。もし、パラメータ(j)が最大数9に達していないならば、パラメータ(j)が最大数9に達するまで、ステップS4とS5が繰り返される。パラメータ(j)が最大数9に達したら、ステップS7の処理に進む。ステップS7では、パラメータ(i)が+1だけインクリメントされる。つまり、パラメータ(i)が0であれば、パラメータ(i)は1になる。ステップS8では、パラメータ(i)が、最大数である4に等しいか否かを判定する。もし、パラメータ(i)が最大数4に達していないならば、パラメータ(i)が最大数4に達するまで、ステップS3からS7までの処理が繰り返される。パラメータ(i)が最大数4に達したら、ステップS9の処理に進む。ステップS9では、エアバッグECU105のROM118に運転記録データの断片データを記録する。
【0027】
上述した構成、プロセス/方法により、もしある者が記録されたデータを改ざんしようと試みても、その者は、改ざんしようと企てている特定のデータを、電子制御装置ECU0〜ECU4もしくはエアバッグECU105のROM118のいずれが保存しているのかを突き止めなければならず、あるいは電子制御装置ECU0〜ECU4及びエアバッグECU105のすべてをアクセス可能(すなわち、アクセスモード)にセットして、改ざんしようと企てているデータだけでなく、改ざんしようと企てていないデータについても、データ割付装置104を介して、完全に新規な事故データを入力しなければならない。
【0028】
通常、特定データの保存場所を突き止めたり、全体が偽装された事故データを入力(例えば、完全に新規であるが偽りの事故データを入力)したりすることは、一般の者には非常に困難なことである。従って、1つの記憶装置(唯一つの記憶装置)に全イベントデータを保存する従来のEDRに比較して、運転記録データの改ざんを、より困難なものとすることができる。
【0029】
実施形態に関する前述の記載は、発明の説明の目的のために提供されたものであり、発明を完全に網羅したり、発明を制限したりすることを意図するものでもない。特定の実施形態における個々の要素や特徴事項は、概して、その特定の実施形態に対して限定されるものではなく、適用可能であり、互換性のあるものであり、特別な記載がなくとも、適当な実施形態において利用可能なものである。また、それらは色々なやり方で変形されることも可能である。そのような変形は、本願発明から逸脱するものとみなされず、全ての変形例は本発明の範囲に含まれるものであることを意図している。
【0030】
本明細書による開示が十分なものであり、当業者にその有効範囲を十分に明らかにするように、例示としての実施形態が説明された。また、本発明の実施形態の十分な理解を提供するために、具体的な構成部品、装置、及び方法の実例のような、数多くの具体的な細部が説明された。しかし、具体的な細部は必ずしも採用される必要はなく、実施形態が色々な形で具体化され、また本願発明の範囲を限定するものと解釈されるべきものではないことについて、当該技術分野の技術者にとって明らかなことである。実施形態の説明においては、周知のプロセス、周知の装置構造、及び周知の技術については、詳細に記載していない。
【0031】
使用された用語は、例示としての特定の実施形態だけを説明するためのものであり、発明の範囲を制限することを何ら意図していない。例えば、文脈上、明らかに示していない限り、構成要素やプロセス等の数に制限はない。また、「有する」、「備える」、「含む」等の用語は、包含的な意味合いのもので、説明された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成部品が存在することを明示しているが、1つもしくはそれ以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、構成部品、及び/又はそれらのグループの存在や追加を除外していない。さらに、ここに説明された方法における工程、プロセス、および操作は、それらの実行順序が具体的に特定されている場合を除いて、ここに説明され、示された特定の順序でのそれらの実行が必ず要求されるものとしては解釈されるべきではない。また、追加的な、または代替的な工程を採用することができることも理解されるべきである。
【0032】
第1,第2、第3等の用語は、種々の要素、構成部品、範囲、層、及び/又は、部分を説明するために用いられるが、それらの要素、構成部品、範囲、層、及び/又は、部分は、それらの用語によって限定されるものではない。それらの用語は、1つの要素、構成部品、範囲、層、もしくは部分を、別のものと区別するために用いられているだけである。第1,第2などの用語や、他の数的な用語は、本明細書において用いられた場合、文脈によって明らかにしめされている場合を除き、順序や順番を暗示するものではない。従って、第1の要素、構成部品、範囲、層、もしくは部分は、実施形態の教示内容から逸脱しない限り、第2の要素、構成部品、範囲、層、もしくは部分と名付けることができる。
【符号の説明】
【0033】
100 イベントデータのレコード及びロードシステム
102 車両
104 データ割当装置
105 エアバッグECU
106 センサ
108 スイッチ
110 車両ネットワーク
112 イベントデータレコーダー
114 データロード装置
116 RAM
118 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ、記憶装置を有し、車両において別々の役割を果たす複数の電子制御装置と、
前記複数の電子制御装置に接続されたデータ割当装置と、を備え、
前記データ割当装置は、運転記録データの一部を保存するために、複数の電子制御装置の1つに運転記録データの一部を割り当てるとともに、残り運転記録データを保存するために、残りの複数の電子制御装置に、残りの運転記録データも割り当てることを特徴とする車両用イベントデータレコーダー。
【請求項2】
前記運転記録データは、前記電子制御装置に保存されるとき、数学的データに変換されることを特徴とする請求項1に記載の車両用イベントデータレコーダー。
【請求項3】
前記複数の電子制御装置は、車両において、異なる場所に設置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用イベントデータレコーダー。
【請求項4】
前記複数の電子制御装置の記憶装置は、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項1に記載の車両用イベントデータレコーダー。
【請求項5】
それぞれ、記憶装置を有し、車両において別々の役割を果たす複数の電子制御装置と、
前記複数の電子制御装置に接続されたデータ割当装置と、
前記データ割当装置と通信することが可能であるデータロード装置と、を備え、
前記データ割当装置は、運転記録データの一部を保存するために、複数の電子制御装置の1つに運転記録データの一部を割り当てるとともに、残り運転記録データを保存するために、残りの複数の電子制御装置に、残りの運転記録データも割り当てるものであり、
前記データロード装置は、前記複数の電子制御装置から、運転記録データの断片データを収集し、運転記録データを復元するためにそれらの断片データを結合させることを特徴とする車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステム。
【請求項6】
前記運転記録データは、前記電子制御装置に保存されるとき、数学的データに変換され、前記データロード装置は、その数学的データを利用可能な運転記録データに変換することを特徴とする請求項5に記載の車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステム。
【請求項7】
前記複数の電子制御装置は、車両において、異なる場所に設置され、前記データロード装置は、携帯可能な装置であることを特徴とする請求項5に記載の車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステム。
【請求項8】
前記複数の電子制御装置の記憶装置は、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項5に記載の車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステム。
【請求項9】
車両の異なる場所に設置され、それぞれ、不揮発性の記憶装置を有し、車両において別々の役割を果たす複数の電子制御装置と、
前記複数の電子制御装置に接続されたデータ割当装置と、
前記データ割当装置と通信することが可能であるデータロード装置と、を備え、
前記データ割当装置は、運転記録データの一部を保存するために、複数の電子制御装置の1つに運転記録データの一部を割り当てるとともに、残り運転記録データを保存するために、残りの複数の電子制御装置に、残りの運転記録データも割り当てるものであり、
前記データロード装置は、前記複数の電子制御装置から、運転記録データの断片データを収集し、運転記録データを復元するためにそれらの断片データを結合させることを特徴とする車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステム。
【請求項10】
前記運転記録データは、前記電子制御装置に保存されるとき、数学的データに変換され、前記データロード装置は、その数学的データを利用可能な運転記録データに変換することを特徴とする請求項9に記載の車両のためのイベントデータのレコード及びロードシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−185801(P2012−185801A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−280194(P2011−280194)
【出願日】平成23年12月21日(2011.12.21)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】