説明

過活動膀胱およびそれに関連する状態を、治療するおよび予防するための、組成物および方法

過活動膀胱の治療または予防のための、組成物および方法が提供される。そのような組成物および方法は、過活動膀胱およびそれに関連する状態を治療するまたは予防するのに十分なジアゼパムの有効量を局所的に提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年4月28日に出願された米国特許仮出願第61/173,398号についての優先権およびそれによる利益を主張し、その内容の全体を参照として本明細書に組み込む。
【0002】
本発明は、過活動膀胱または尿失禁を、予防するまたは治療するための、方法および組成物を提供する。
【背景技術】
【0003】
過活動膀胱症候群(「OAB」)は、切迫性尿失禁、切迫感、および頻発を含む状態である。尿失禁は、切迫性(切迫性尿失禁)または緊張性(緊張性尿失禁)の結果として、膀胱が尿を保持できないことによって引き起こされる尿の故意ではない漏出である。1700万人の米国人がOABで苦しんでいると推定される。
【0004】
正常な膀胱機能である貯留および排尿(または尿排出)は、膀胱の排尿筋、外尿道の横紋筋、内尿道の平滑筋と、抑制系神経(neuronal inhibitory system)との間の複雑な調整の結果である。この抑制メカニズムは、貯尿を可能にする排尿筋弛緩を生じさせる、副交感神経活性の抑制または交感神経緊張の増加に関係すると考えられている。貯尿の間、膀胱の出口の頚部と、尿道は、収縮して漏出を防ぐ。排尿は、膀胱の出口の頚部と、尿道が弛緩した後に、排尿筋が収縮することによって、特徴づけられる。膀胱が空である場合には、排尿筋は弛緩し、そして膀胱の出口の頚部と、尿道は、随意調節を維持するために、収縮して膀胱を閉鎖する。
【0005】
膀胱壁収縮は、副交感神経支配によって影響されるように見えるが、尿道/膀胱の頚部の内括約筋は、主に交感神経支配下にある。副交感神経系が異常に活性化される場合には、アセチルコリンは、膀胱平滑筋のムスカリン受容体と結合し、排尿を介在する排尿筋収縮を引き起こす。アセチルコリンは、排尿筋中の主な神経伝達物質である。抗ムスカリン薬は、これらの収縮を阻害するのによく使用される。
【0006】
OABの症状の多くは、尿流動態で実証される排尿筋過活動に起因する。尿道圧変化についての3つの尿流動態パターンは、排尿筋不安定を有する患者において述べられる:1)急速な圧力変化(「RPV」)、これは低い膀胱容量での発現および排尿筋不安定に関連する;2)段階的な圧力変化(「GPV」)、これは高い膀胱容量で始まる;ならびに3)緊張によって誘発された一時的な尿道弛緩、これは尿道圧変化または排尿筋圧変化のあらゆる特定のパターンとも関連していない。RPVと排尿筋不安定の組合せを有する患者は、不安定な排尿筋収縮の主な因子として、尿道弛緩の頻度の統計的に有意な増加を示す。RPVは、排尿筋不安定に関連した最も一般的なパターンである。
【0007】
「典型的な」OABは、感覚障害によって引き起こされるように見える。求心性活性化の感受性の変化、または伝達物質放出における制御不能はそれぞれ、感覚活性化失禁または運動活性化失禁を誘発し得る。尿路上皮の基底膜のすぐ下の筋線維芽細胞の層が、ATP放出と求心性興奮との間の感覚プロセスの「可変獲得」調節因子として作用することが、仮定された。これらの線維芽細胞は、機能的につながって電気的に融合した(electrical syncitium)形となり、神経と密接に接触し、またATPにさらされる場合には、電気的インパルスと、細胞内Ca++の一時的増加とを生じさせることによって応答する。
【0008】
GABA作動性/グリシン作動性の抑制性伝達は、膀胱での括約筋反射の中心的な制御に関与しているとされ、それは脊髄介在ニューロン活性によってある程度介在される。例えば、尿道を通しての液体の注入は、膀胱収縮を促進し、また基本的な膀胱から尿道への反射メカニズム、および尿道から膀胱への反射メカニズムの変化を促進し、そして神経性膀胱機能不全に寄与し得る。
【0009】
膀胱または尿道への障害に起因する機能不全に加えて、脳自体への損傷は、橋より上位(supra−pontine)での抑制を減少させることによって、膀胱の過活動を誘発し得る。脊髄の軸索経路への直接的な損傷も、膀胱のC−繊維(C−fiber)求心性神経ニューロンによって引き起こされる基本的な脊髄膀胱反射の出現を生じさせ得る。
【0010】
排尿筋不安定を有する患者は、例えば、正常な尿流動態検査結果を有する被験者と比較して、尿道の縦平滑筋の厚さの減少、合計の尿道径の減少、および合計の尿道周囲の減少といった、解剖学的な異常および神経化学的異常を示した。これは、「尿道性(urethrogenic)」排尿筋不安定を有する患者における生理的な所見のための、解剖学的基礎を示唆する。これらの患者は、膀胱貯尿中において膀胱内圧の非抑制的(un−inhibitable)な上昇を示すと、尿流動態的に定義される。不安定な膀胱の平滑筋は、自発的な収縮活性の上昇をよく示す。これは、自発的な電気的活性が広がることを可能とし、そして排尿筋全体の同時収縮を引き起こす。不安定な膀胱は、筋束にまだら状の除神経をよく示す。
【0011】
切迫性尿失禁は、OABの最も問題となる特徴であり、また漏出する尿の量が多いならば、特に衝撃的であり得る。尿失禁となり、公共の場で濡れてしまうことは、OABで苦しむ人々の大多数にとって確かに最も恥ずかしい症状である。OABを有する患者は、突然の発症に関連しそして尿漏出の強い恐怖を伴う、特定のタイプの尿意切迫を報告しがちである。
【0012】
失禁の影響は、女性に関して特に衝撃的であり得る。生活の質の低下は、頻尿、夜間頻尿(排尿するために1回またはそれ以上、夜に起きること)、および失禁パッド使用と相関する。OABは、影響を受ける女性の10%において、生活の質を顕著に低下させるほどの睡眠障害を引き起こす。OABは、若年女性の生活の質に大きな影響を与え、女性の懸念は、身体制御不能、濡れること、臭うことの恐怖、および家に近い所に留まること、を含む。OABは、何百万もの女性の性的機能不全の一般的な原因でもあり、愛情行為を崩壊させ、性交疼痛症を引き起こす。
【0013】
OABの発生率は、年齢と共に増加し、また尿失禁は、高齢者に影響を及ぼす上位4つの重要な健康関連の生活の質問題の1つを代表することが報告された。コミュニティ−に住む高齢者についての大規模な調査では、OABを有する高齢者の40%以上は、医者に相談していなかった。医者に相談した高齢者の内、調査の時点で、圧倒的多数は、治療を受けておらず、またOAB症状が生活の質へ悪影響を及ぼしたと報告した。年齢をマッチさせた対照と比較して尿路感染症、皮膚感染、睡眠障害、および鬱病が多いことに加えて、OABと関連した余病は、高齢患者では転倒および骨折のリスクを含み、これはトイレに駆け込むことによる。したがって、OABを有する人々は、年齢をマッチさせた対照と比較して低い生活の質を有し、またOABへのライフスタイルの適応は以下を含む:日常での移動を制限する、液体摂取を減らす、性交渉を避ける、失禁パッド着ける、および余分の服を持ち運ぶ。
【0014】
したがって、随意調節の回復は、OAB治療の主な目的の1つであるが、例えば頻発、切迫性、および夜間頻尿といった他の症状も治療の標的である。
【0015】
OABの現在の治療による顧客満足は、非常に低い。大規模な調査は、OABを有する患者の大部分が、抗ムスカリン治療に満足していないと報告したことを示した。緊張性尿失禁または混合の失禁を有する患者は、切迫性尿失禁を有する患者よりも満足していた;しかし、約半数は、最も役立つ治療からのアウトカムに変化を観察しなかった、そしてごく少数は、治療されたと報告した。OABに苦しむ全患者の半数を超える人々は、治療のなんらかの新しい形を歓迎するであろうが、新しい治療を探し求めるのは嫌がることが示されてきた。OABのために医学的治療を受けた人々の調査では、半数は、不十分な有効性、有害事象または不耐容性、およびコストのために、ある時点で薬物治療を中止したと報告した。
【0016】
抗ムスカリン剤は、圧倒的に、OAB治療のために最も一般的に使用される薬物であり、非常に親油性の第三アミンであるオキシブチニン(oxybutinin)、トルテロジン、ソリフェナシン、およびダリフェナシン、ならびに第四アミンであるトロスピウムを含む。FDAによって承認された最新の治療は、第二世代の抗ムスカリン剤のフェソテロジン(fesoteridine)である。
【0017】
オキシブチニンは、即効性経口剤型、徐放性経口剤型、および経皮パッチで入手可能である。オキシブチニンは、認知機能の副作用に非常に関連し、また睡眠の仕組みおよび質に影響を及ぼす。その代謝物質の1つであるN−デスメチル−オキシブチニンは、副作用の口渇におそらく関与し、口渇は、経皮経路を使用することによってある程度は最小限にされ得る。
【0018】
トルテロジンは、即効性経口剤および徐放性経口剤として入手可能である。オキシブチニンよりも親油性は低いが、徐放性製剤は、オキシブチニンの有効性と同程度であり、口渇を生じさせるのは減少すると報告されている。トルテロジンも、認知機能の副作用に関連し、また睡眠の仕組みおよび質に影響を及ぼす。
【0019】
ソリフェナシンは、M−2受容体に対してよりも、M−1およびM−3受容体に対して高い親和性を有し、これによって膀胱選択性が最も高い程度となる。ダリフェナシンは、M−1受容体に対して減少した親和性を有し、このことはその認知機能の副作用をある程度減少させ得る。
【0020】
トロスピウムは、20年以上にわたりヨーロッパで使用され、2004年にFDAによって承認された。それは、唯一入手可能な第四アミンの抗ムスカリン薬である。その親水性のため、それは最小限に代謝され(60%は完全に活性な形で排出される)、このことは低い薬物−薬物相互作用を引き起こす。しかし、それでもトロスピウムは、抗ムスカリンの副作用と関連している。
【0021】
最も新しく承認された経口治療剤のフェソテロジンは、便秘、口渇、および時には尿路感染症にいまだに関連しているように、それほど優れた忍容性を提供しない。
【0022】
抗コリン作用薬治療の結果は、非常に多様である。オキシブチニンまたはトルテロジンどちらの徐放性製剤も、口渇の減少の可能性以外は、多くの利点を与えるように見えなかった。徐放性製剤が入手可能であるが、OABのために治療を受ける患者の最高80%は、副作用により6ヵ月以内にその薬物を中止する。
【0023】
単一の優れた抗ムスカリン剤はなく、また各薬剤への個人の反応は非常に多様である。上記の抗ムスカリン薬物の全ては、狭隅角緑内障、膀胱流出路閉塞(bladder outflow obstruction)、胃運動性の減少、腎臓機能低下、または肝臓機能低下では、比較的禁忌である。抗コリン作用薬の中枢神経系(「CNS」)副作用の範囲は、眠気、幻覚、重度の認知機能障害、および昏睡さえも含む。以下の表は、文献で報告された、様々な抗ムスカリン薬に関連した副作用をリストアップする:
【表1】

【0024】
特に高齢患者の治療において、抗コリン作用薬のCNSの有害な副作用の可能性は、OAB症状の重症度に対して考慮されなければならない。高齢患者は、これらの副作用を有する傾向が高く、また抗コリン作用性特性(たとえば抗ヒスタミン剤)を有する処方薬および市販薬を摂取しがちであり、そしてOAB治療のための抗ムスカリン薬と併用される場合には、結果として抗コリン作用薬の相当な負荷となり得、そして認知機能の顕著な副作用に関するリスクに高齢患者はさらされる。
【0025】
上記で述べた薬剤に加えて、例えば行動療法を含む、切迫性尿失禁の治療のための代替の非薬剤の様式、がある。骨盤運動が尿失禁を50〜70%減少させ得ることが分かっているが、これらの技術の効果は、緊張性尿失禁に限られているように見える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
したがって、OABおよび関連状態の治療および/または予防のための、より効果的な組成物および方法の大きな必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明は、ジアゼパムを含む医薬組成物の有効量の局所送達が、以前の治療とよく関連していた副作用を伴うことなく、OABおよびそれに関連する状態を治療し得るおよび/または予防し得るという驚くべき発見に関連する。
【0028】
一実施形態では、本発明は、過活動膀胱または尿失禁を予防するまたは治療するための方法に関連し、それはそのような予防または治療が必要であるまたは望ましい雌の哺乳類にジアゼパムを膣内投与することによって行われる。
【0029】
他の実施形態では、本発明は、過活動膀胱または尿失禁を予防するまたは治療するための方法に関連し、それはそのような予防または治療が必要であるまたは望ましい哺乳類にジアゼパムを尿道内投与することによって行われる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書で使用される場合、「医薬組成物」は、二つまたはそれ以上の成分のあらゆる組合せを意味する。それは、例えば、坐薬、軟膏、溶液、ゲル、スプレー、クリーム、懸濁液、液体、粉末、ペースト、水性、非水性、またはそれらのあらゆる組合せといった形であり得る。
【0031】
本明細書で使用される「ジアゼパム」という用語は、7−クロロ−1,3ジヒドロ−1−メチル−5−フェニル−2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オンおよびすべての医薬的に許容され得る形、ならびにその誘導体を意味する。
【0032】
「有効量」については、OABの発生または重症度を治療するための、非毒性であるが十分なジアゼパムの量を意味する。ジアゼパムの有効量は、約50mg未満が好ましい。特定の実施形態では、有効量は、約lmg〜約30mgである。他の実施形態では、有効量は、約5mg〜約20mgである。特定の実施形態では、有効量は、約5mg未満である。
【0033】
本発明は、ジアゼパムの比較的高い局所濃度の送達が、以前の治療で一般に生じていた副作用を引き起こすことなく、OABの発生および/または重症度を治療するおよび/または予防するのに驚くほど効果的であるという驚くべき発見に関連する。
【0034】
剤形
ジアゼパムの経粘膜膣内投与および尿道内投与のための剤形は、例えば坐薬、軟膏、溶液、ゲル、スプレー、クリーム、懸濁液、液体、粉末、ペースト、水性、非水性、を含み得る。活性成分は、無菌状態下で、医薬的に許容され得るキャリヤとともに混合され得る。
【0035】
坐薬は、坐薬ベースと、薬理学的活性成分との組合せから成る。適当な坐薬ベースは、例えば天然トリグリセリド、合成トリグリセリド、またはパラフィン炭化水素である。溶液は、溶媒中に均一に混合された薬理学的活性物質から、一般に成る。ゲルは、三次元的な架橋ネットワークに閉じ込められた液体有機相から、一般に成る。液体は、有機溶媒、鉱油、または植物油であり得る。スプレーは、液滴の動的な集合と、その周囲の同伴ガスとを、一般に含む。懸濁液は、流体中に固体粒子の分散を、一般に含む。ペーストは、脂肪ベース(例えばワセリン)と通常25%以上の固体物質(例えば酸化亜鉛)を含むバックグラウンド流体中、に分散する小粒子の懸濁を、一般に含む。
【0036】
軟膏は、ペトロラタムまたは他の石油誘導体に典型的に基づく半固体製剤である。他のキャリヤまたは賦形剤と同様に、軟膏ベースは、不活性、安定性、非刺激性、および非感作性でなければならない。選択された活性物質を含むクリームは、当該技術分野で知られているように、粘性液体である、または水中に油もしくは油中に水のどちらかの半固体エマルジョンである。クリーム・ベースは、水洗性であり、また油相、乳化剤、および水相を含む。油相は、時には「内部」相とも呼ばれ、ペトロラタムと、例えばセチルアルコールまたはステアリルアルコールといった脂肪アルコールを、一般に含む;水相は、通常、必ずではないが、量で油相を上回り、一般に保湿剤を含む。クリーム剤形中の乳化剤は、一般に、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性、または両性の界面活性剤である。
【0037】
本発明に従う剤形は、ジアゼパムに加えて、例えば動物性脂肪、植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、他の合成溶媒、またはそれらの混合物といった、キャリヤまたは付形剤を含み得る。
【0038】
本発明に従う特定の剤形中に付形剤として使用される乳化剤および界面活性剤は、以下を含み得る:非イオン性のエトキシル化および非エトキシル化の界面活性剤、アビエチン酸、アーモンド油ポリエチレングリコール、蜜蝋、カプリン酸ブチルグリコシド、C18−C36酸グリコールエステル、C−C15アルキルリン酸エステル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド・ポリエチレングリコール−4エステル(caprylic/capric triglyceride polyethylene glycol−4 esters)、セテアレス−7、セチルアルコール、リン酸セチル、コーン油ポリエチレングリコールエステル、ラウリン酸デキストリン、クエン酸ジラウレス−7(dilaureth−7 citrate)、リン酸ジミリスチル、ヤシ脂肪酸グリセレス−17、エルカ酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、水素化ヒマシ油ポリエチレングリコールエステル、カルボン酸イソステアレス−11(isosteareth−11 carboxylic acid)、レシチン、リゾレシチン、ノノキシノール−9、オクチルドデセス−20、パームグリセリド(palm glyceride)、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールステアリルアミン、ポロキサミン、リノール酸カリウム、ミリスチン酸ラフィノース、カプロイルラクチル酸ナトリウム(sodium caproyl lactylate)、カプリル酸ナトリウム、ヤシ脂肪酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、トコフェリルリン酸ナトリウム、ステアレス、トリデセス、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、水酸化アンモニウム、アムホテリック−9(amphoteric−9)、蜜蝋、合成蜜蝋、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、セテアレス−20、セテアレス−30、セテアリルアルコール、セテス20、セチルアルコール、コレステロール、シクロメチコン、ジグリセリド、ジメチコン(例えばジメチコン350)、モノオレアミドスルホコハク酸二ナトリウム、NF乳化ワックス、脂肪酸ペンタエリスリトールエステル、グリセリド、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、ラノリンアルコール、水素化ラノリン、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、モノグリセリド、ポリエチレングリコール、ステアリン酸PEG 100、ジステアリン酸ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール1000モノセチルエーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール400、ポリオキシエチレングリコール脂肪アルコールエーテル、ポリオキシル20セトステアリルエーテル、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリソルベート類、オレイン酸PPG−26、ステアリン酸プロピレングリコール、クオタニウム−15、シメチコン、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレアート、ソルビタンモノパルミタート、ソルビタンモノステアラート、パルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ステアレス−2、ステアレス−100、ステアリン酸、ステアリルアルコール、トリエタノールアミン、およびトロラミン。当該技術分野において通常の技術を有する者によって認識され得るように、他の界面活性剤および乳化剤は使用され得る。
【0039】
本発明に従う組成物も、広範囲の他の任意の付形剤を含み得る、付形剤は、例えば消泡剤;バッファー、中和剤、およびpHを調整するための物質;着色剤および脱色剤;皮膚軟化剤および乳化安定剤;保湿剤;匂い物質;防腐剤、酸化防止剤、および化学安定剤;溶媒;ならびに硬化剤および懸濁化剤を含む。例示的な消泡剤は、シクロメチコン、ジメチコン(例えばジメチコン350)、およびシメチコンを含む。例示的なバッファー、中和剤、およびpHを調整するための物質は、水酸化アンモニウム、クエン酸、ジイソプロパノールアミン、塩酸、乳酸、一塩基性リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、トリエタノールアミン、およびトロラミンを含む。例示的な皮膚軟化剤は、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ヒマシ油、セテアレス−20、セテアレス−30、セテアリルアルコール、セテス20、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、セチル・ステアリルアルコール(cetyl stearyl alcohol)、カカオバター、アジピン酸ジイソプロピル、グリセリン、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラノリン、ラノリンアルコール、水素化ラノリン、流動パラフィン、リノール酸、鉱油、オレイン酸、白色ワセリン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール脂肪アルコールエーテル、ポリオキシプロピレン15−ステアリルエーテル、ステアリン酸プロピレングリコール、スクアラン、ステアレス−2またはステアレス−100、ステアリン酸、ステアリルアルコール、および尿素を含む。
【0040】
例示的な乳化安定剤および粘性ビルダーは、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、セテアリルアルコール、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、セチル・ステアリルアルコール、デキストリン、ジグリセリド、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、グリセリド、モノステアリン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、ヒドロキシプロピルセルロース、モノグリセリド、軟質化炭化水素ゲル(plasticized hydrocarbon gel)、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1450、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール類、ステアリン酸プロピレングリコール、およびステアリルアルコールを含む。例示的な保湿剤は、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、および尿素を含む。例示的な匂い物質は、低刺激性香料、メントールを含む。例示的な防腐剤、酸化防止剤、および化学安定剤は、アルコール、ベンジルアルコール、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルパラベン、酢酸カルシウム、ヒマシ油、クロロクレソール、4−クロロ−m−クレゾール、クエン酸、エデト酸ナトリウム、ダウィシル200(Dow)、エデト酸二ナトリウム、エトキシル化アルコール、エチルアルコール、グリセリン、グライダントプラス(Glydant Plus)(Lonza)、1,2,6−ヘキサントリオール、ケーソン CG(Rohm&Haas)、液体ゲルマルプラス(Liquid Germall Plus)(ISP Sutton Labs)、リキパール(Liquipar)(ISP Sutton Labs)、メチルパラベン、パラベン、ソルビン酸カリウム、没食子酸プロピル、プロピレングリコール、プロピルパラベン、重亜硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、タンニン酸、飽和脂肪酸のトリグリセリド、ユカーシド(Ucarcide)(Union Carbide)、およびステアリン酸亜鉛を含む。例示的な溶媒は、アルコール、ヒマシ油、アジピン酸ジイソプロピル、エトキシル化アルコール、エチルアルコール、クエン酸脂肪アルコール(fatty alcohol citrate)、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール、イソプロピルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱油、リン酸、ポリエチレングリコール300、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1450、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール1000モノセチルエーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール類、ポリオキシル20 セトステアリルエーテル、ポリオキシプロピレン15−ステアリルエーテル、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリソルベート類、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、純水およびSDアルコール40、飽和脂肪酸のトリグリセリドを含む。
【0041】
本発明に従う組成物に含むのに適している増粘剤、硬化剤、および懸濁化剤は、例えばスキンケア製剤で一般に使用される物質、を含み得る。さらに具体的には、そのような付形剤は、アクリルアミド共重合体、アガロース、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、線維素グリコール酸カルシウム、カルボマー、カルボキシメチルキチン、セルロースガム、デキストリン、ゼラチン、水素化獣脂、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸マグネシウム、メチルセルロース、微結晶セルロース、ペクチン、様々なポリエチレングリコール類、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、様々なポリプロピレングリコール類、アクリル酸ナトリウム共重合体、カラギーナン・ナトリウム、キサンタンガム、酵母ベータ−グルカン、ステアリン酸アルミニウム、蜜蝋、合成蜜蝋、カルボマー934、カルボマー934P、カルボマー940、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、セチルエステルワックス、デキストリン、モノステアリン酸グリセリル、ヒドロキシプロピルセルロース、カオリン、パラフィン、ペトロラタム、ポリエチレン、ステアリン酸プロピレングリコール、デンプン、ステアリルアルコール、ワックス、白蝋、キサンタンガム、およびベントナイトを含む。
【0042】
本発明の一実施形態では、ジアゼパム粉末は、滑らかなペーストを形成するために、プロピレングリコール中に懸濁し得る。キサンタンガムは、粘着性を増加させるために、任意に含まれ得る。特定の実施形態では、剤形は、好ましくは、低量の粘性の剤形であり、これは子宮頸部に隣接する膣壁に剤形を置くための塗布装置とともに使用され得る。他の付形剤は、メトセル(Methocel)E4M 3%、軟質化軟膏(plasticized ointment)、カラファテ(carafate)、およびペトロラタム・ベースを含み得る。これらの付形剤は、単独であるいは組合せて、バルクを増加させ得る、および/またはジアゼパムの放出を遅くし得る。
【0043】
本発明の他の実施形態では、医薬製剤は、ジアゼパムを母材ベース・ゲル(matrix−based gel)に含む。そのような母材ベース・ゲルは、カルボマーおよび/またはヒドロキシセルロース、ポリカルボフィル、プロピレングリコール、グリセリン、ならびに水を含み得る。他の実施形態では、適当な剤形は、親水性クリーム・ベース中に脂質および/またはβシクロデキストリンを含み得る賦形剤/含有ベースのクリームの形であり得る。
【0044】
そのような製剤は、例えばソルビン酸および/またはベンジルアルコールといった防腐剤を任意に含み得る。一実施形態では、ソルビン酸が、母材ベース・ゲル中に防腐剤として使用され得る。他の実施形態では、ベンジルアルコールが、賦形剤/包含ベースのクリーム中に防腐剤として使用され得る。特定の実施形態では、他の防腐剤が、ソルビン酸および/またはベンジルアルコールに加えて、あるいはその代替として使用され得る。
【0045】
特定の実施形態では、医薬製剤は、ジアゼパムの可溶性を増加させるために、様々な有機溶媒も含み得る。他のFDA認可の付形剤も同様に、含まれ得る。
【0046】
特定の実施形態では、製剤は、pHレベルが約3と6の間に、より好ましくは約4と5の間に調整される。
【0047】
代表的な製剤は、約1〜約20mg/mlの濃度でジアゼパムを含み得る。この範囲内での特定の濃度が、調製され得る。例えば、特定の実施形態では、ジアゼパム濃度は、2、5、または10mg/mlを含むように形成され得る。
【0048】
そのような製剤は、膣内投与後において、治療効果の持続を延長させるが、ジアゼパムまたはその代謝産物の血清濃度を最小にする。
【0049】
本明細書で開示する各組成物は、その粘性に関しておよび患者の使用目的に関して適切な容器中に包装され得る。例えば、クリームは、変形しないビンの中、または例えばチューブといった絞り出す容器の中、またはふた付きのジャーの中に簡素に保管され得る。そのような製剤は、室温で保管され得る、また好ましくは光から保護される。ジアゼパムは特定のタイプのプラスチックと相性が悪いため、そのような製剤の保管に関して注意を払わなければならない。
【0050】
局所送達
ジアゼパムがヒトにおいて脊髄または棘上排尿反射に影響を及ぼすのに役立つならば、確かに、その鎮静効果および認知機能効果は、必要とされる用量でOABを治療するための臨床的使用を制限するであろう。したがって、本発明に従う製剤は、女性での膣内経路、またはOABで苦しむ女性および男性での尿道内経路、を通して投与されるジアゼパムを含む。これは、ジアゼパムの経口製剤と関連した鎮静の副作用を伴うことなく、膀胱痙攣の減少を生じさせる。
【0051】
認知機能障害は、通常、100ng/ml血漿より低い血漿濃度と関連していない。有効量のジアゼパム含有組成物の投与後では、ジアゼパムとその主な活性代謝産物のデスメチルジアゼパムとの組合せの最大血漿濃度は、好ましくは100ng/ml血漿を超えないものであろう。特定の実施形態では、この組合せの最大血漿濃度は、好ましくは50ng/mlを超えないものであろう、さらにより好ましくは25ng/ml血漿を超えないものであろう。OABおよびその症状の治療および/または予防のためのジアゼパムの局所送達は、したがって、従来の経口使用または非経口使用と関連した認知機能障害を排除するまたは大いに減少させる。
【0052】
当業者によって理解されることは、投与量が、OABの重症度、患者の年齢、サイズ、および状態、ならびに医学技術分野において知られている同様の因子、とともに変化することであろう。一般に、適当な用量は、毒性を伴うことなくOABの発生または重症度を減少させるのに効果的な最も低い用量である、化合物の量であろう。しかし、正確な投薬量は、堅実な医学的判断の範囲内において主治医によって決定され得る。
【実施例】
【0053】
以下の実施例は、本発明の組成物および方法の例示的な実施例を説明する。
【0054】
実施例1 代表的な組成物
本発明に従う代表的な組成物は、下記の表1Aおよび表1Bで示される。
【表2】

【0055】
表1Aで示すように、代表的な腟坐薬は、5〜20mgのジアゼパムと、グリセリンおよび/または蜜蝋との組合せを含み得る。他の付形剤も同様に、含まれ得る。そのような組成物は、OABの重症度を治療する、または予防する、または顕著に減少させるために、膀胱へと局所的に送達され得る。
【表3】

【0056】
表1Bで示すように、尿道内投与のために使用され得る代表的なゲルは、5〜20mgのジアゼパムと、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシエチルセルロースとの組合せを含み得る。他の付形剤も同様に、含まれ得る。そのような組成物は、OABの重症度を治療する、または予防する、または顕著に減少させるために、膀胱へと局所的に送達され得る。
【0057】
実施例2
麻酔されたラットでの、膀胱内圧測定に対する、ジアゼパムの静脈内投与および膣内投与の効果。
【0058】
方法:雌のラットは、ウレタン(1.3g/kg腹膜内)を、初めに80%、そして15分後に20%の分割量で投与され、麻酔された。体温は、実験を通して37±2℃に維持された。カテーテルは、尿道を通して膀胱に挿入された。次に、尿道は尿道口レベルで結紮された。開腹の後、尿管も結紮された。頸静脈は、テスト化合物の投与を可能とするためにカテーテルを挿入された。膀胱カテーテルは、膀胱内圧を測定するために、歪みゲージにT−チューブによって連結された。等容性膀胱収縮は、安定した周期的な膀胱収縮が起こるまで、室温で、生理的食塩水を段階を追って注入すること(5分毎に100μl)によって誘発された。安定したおよび再現性のある膀胱収縮(ベース値として使用される)によって特徴づけられる、安定化と少なくとも30分の対照期間の後に、テスト物質または賦形剤は、静脈内(200μl量でのボーラスとして)または膣内(注射器を使用した100μl量での)で投与された。薬剤効果は、投与終了後から1時間にわたり評価された。各動物は、1つのテスト物質の1用量を受けた。
【0059】
結果:ベース値と比較すると、ジアゼパムの膣内送達は、投与後の30分にわたり排尿頻度および排尿幅(尿排出に関する閾値)において有意な減少を生じさせた。これらの減少は、静脈内投与によって達成された減少と同程度であった。
【0060】
実施例3
50代のある女性は、数ヶ月間にわたりOABと一致する症状で苦しんでいた。OABの確定診断の後に、グリセリン・ベース中に20mgのジアゼパムを含む腟坐薬を、1日3回使用することを、被験者は指示された。この治療は、切迫性、頻度、および失禁の症状を大いに減少させた。認知機能障害は、観察されなかったまたは報告されなかった。被験者は、1日1回または2回の20mgの維持量で、良好に継続している。
【0061】
実施例4
60代のある男性は、数ヶ月間にわたりOABと一致する症状で苦しんでいた。OABの診断は、泌尿器科医によって確定された。次に、看護師は、2%のメチルセルロース中に10mg/mlのジアゼパムを含むゲル製剤2mlを、尿道内で被験者に投与し、総量で20mgのジアゼパムを提供した。これは、観察可能ないかなる認知機能障害を引き起こすことなく、顕著にOAB症状を減少させた。この被験者は、同じタイプの製剤および同じ投与経路を使用して、必要に応じて1日に最高3回までの使用によって、自宅で自分で治療し得る。
【0062】
実施例5
19才のある男性は、篩骨神経炎(ethmoid neuritis)に至った頭部外傷の後に、切迫性尿失禁を示した。被験者の状態は、難治性夜間頻尿および夜間尿失禁に至った。被験者の症状は、ジアゼパムの経口での高用量では軽減されなかったが、ヒドロキシエチルセルロース中に10mg/mlのジアゼパムを含むゲル製剤の形で、2mlのジアゼパムを尿道内滴下することによってよく制御され、総量で20mgのジアゼパムが就寝時刻に投与されることによって提供された。被験者は、これらの治療からはいかなる副作用にも苦しまなかった。
【0063】
実施例6
進行性認知症を有する85才のある女性は、夜間頻尿および切迫性尿失禁を含むOAB症状で苦しんでいた。失禁パッドの使用にもかかわらず、被験者は、夜中を通して頻繁に起き、トイレに行くための手伝いを要求することはなかった。これは、数多くの転倒を生じさせた。経口での抗ムスカリン薬および経口でのジアゼパムを使用した治療は、認知機能障害を生じさせ、ベッドからの転倒の回数を増加させた。3%のヒドロキシエチルセルロース中に20mg/mlのジアゼパムを含むゲル製剤の形で、1mlのジアゼパムを、1日3回、尿道内滴下することは、日中の切迫性を減少させ、そして認知機能障害、または日中での排尿する被験者の能力を損なうこと、は生じさせなかった(まだ失禁パッドを使用していたが)。これらの治療によって、被験者は、夜中を通してベッドで眠ることができ、排尿するために起きることはなく、いかなる拘束装置も必要とすることはなかった。家族は、尿道内治療が開始してすぐに、夜間の転倒がほぼ無くなったことに気付いた。被験者は、これらの治療から、明らかな副作用に苦しむことはなかった。
【0064】
前述から認識されるであろうことは、本発明の特定の実施例は説明目的のために本明細書で述べられたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な修正が加えられ得ることである。したがって、本発明は、添付の請求項による場合を除いて、限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
過活動膀胱または尿失禁を予防するまたは治療するための方法であり、その方法は以下を含む:
そのような予防または治療が必要であるまたは望ましい雌の哺乳類にジアゼパムの有効量を膣内投与すること。
【請求項2】
該雌の哺乳類はヒトである、請求項に1記載の方法。
【請求項3】
該ジアゼパムの膣内投与後において、ジアゼパムとデスメチルジアゼパムとの組合せの血漿濃度は、約100ng/mlを超えない、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
該ジアゼパムの膣内投与後において、ジアゼパムとデスメチルジアゼパムとの組合せの血漿濃度は、約50ng/mlを超えない、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
該ジアゼパムの膣内投与後において、ジアゼパムとデスメチルジアゼパムとの組合せの血漿濃度は、約25ng/mlを超えない、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ジアゼパムの有効量は、約50mg未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ジアゼパムの有効量は、約1mg〜約30mgである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
ジアゼパムの有効量は、約5mg〜約20mgである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ジアゼパムの有効量は、約5mg未満である、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
過活動膀胱または尿失禁を予防するまたは治療するための医薬組成物であり、ジアゼパムおよび医薬的に許容され得る付形剤を含み、そのような剤形は膣内投与に適している、医薬組成物。
【請求項11】
坐薬、軟膏、溶液、ゲル、スプレー、クリーム、懸濁液、液体、粉末、およびペースト、ならびにそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される形の、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
ゲルの形の、請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
ゲルは母材ベース・ゲルである、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
過活動膀胱または尿失禁を予防または治療するための方法であり、その方法は以下を含む:
そのような予防または治療が必要であるまたは望ましい哺乳類にジアゼパムの有効量を尿道内投与すること。
【請求項15】
該哺乳類はヒトである、請求項に14記載の方法。
【請求項16】
該尿道内投与後において、ジアゼパムとデスメチルジアゼパムとの組合せの血漿濃度は、約100ng/mlを超えない、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
該尿道内投与後において、ジアゼパムとデスメチルジアゼパムとの組合せの血漿濃度は、約50ng/mlを超えない、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
該尿道内投与後において、ジアゼパムとデスメチルジアゼパムとの組合せの血漿濃度は、約25ng/mlを超えない、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
ジアゼパムの有効量は、約50mg未満を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
ジアゼパムの有効量は、約1mg〜約30mgを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
ジアゼパムの有効量は、約5mg〜約20mgを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ジアゼパムの有効量は、約5mg未満である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
過活動膀胱または尿失禁を予防するまたは治療するための医薬組成物であり、ジアゼパムおよび医薬的に許容され得る付形剤を含み、そのような剤形は尿道内投与に適している、医薬組成物。
【請求項24】
坐薬、軟膏、溶液、ゲル、スプレー、クリーム、懸濁液、液体、粉末、およびペースト、ならびにそれらのあらゆる組合せからなる群から選択される形の、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
ゲルの形の、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項26】
ゲルは母材ベース・ゲルである、請求項25に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2012−525402(P2012−525402A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508628(P2012−508628)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/032703
【国際公開番号】WO2010/126963
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(511262876)オプトメッド インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】