説明

道路交通システム及び情報提供方法

【課題】広告情報の配信と道路の通行料金の料金処理とを連携させた有用なサービスを実現できる道路交通システムを提供することにある。
【解決手段】ETCシステムを適用した道路交通システムにおいて、車両10の通行料金の収受処理を実行するセンタシステム30が設けられている。センタシステム30は、ユーザに対して店舗23での商品購入やサービスの利用に関する広告情報を配信する。センタシステム30は、当該広告情報の配信に基づいた店舗23からの販売情報を受信すると、ユーザに対する道路20の通行料金に対する割引処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば高速道路などを走行する車両との情報通信機能を利用して、各種のサービスを実現する道路交通システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、道路交通システムまたは高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)の分野として、特に高速道路(有料道路)では、ETC(Electronic Toll Collection)システムと称する自動料金収受システムが普及しつつある。
【0003】
ETCシステムは、車両に搭載されたETC用車載装置(以下、単に車載装置と表記する)と、高速道路の入口及び出口に設置された専用の路側装置(無線設備を有するETCゲート)とが無線通信により通信し、ETCゲートを車両が通過した時点で、自動的に通行料金を課金することができる。
【0004】
ところで、道路交通システムの分野では、ETCシステムの自動課金サービス以外にも、各種のサービスが提案されている。具体的には、車両の利用者に対して広告情報を配信して、利用者の通行料金の負担を軽減できる提案がある(例えば、特許文献1を参照)。また、走行中の車両に対して、渋滞状況やイベントなどの情報を提供するシステムの提案がある(例えば、特許文献2を参照)。さらに、車両の走行所要時間に応じて、通行料金の増額又は減額を行なう変動料金の課金システムの提案がある(例えば、特許文献3を参照)。あるいは、道路沿いの店舗に到着する前に、その店舗で販売している商品を注文できるシステムの提案がある(例えば、特許文献4を参照)。
【特許文献1】特開2004−334754号公報
【特許文献2】特開2004−199283号公報
【特許文献3】特開2002−216192号公報
【特許文献4】特開2003−090730号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
道路交通システムの分野において、ETCシステムの自動課金サービス以外にも、各種のサービスが提案されている。このようなサービスの中で、特に、商品やサービスの利用に関する広告情報の配信と、道路の通行料金の割引処理などの料金処理とを連携させるサービスが有用である。しかしながら、前述の特許文献1の方法は、配信するデータ量に応じた割引金額を設定するだけである。また、特許文献2及び4の方法は、情報を提供するだけであり、通行料金の割引などの料金処理との連携に関する仕組みについては考慮されていない。逆に、特許文献3の方法は、渋滞状況に応じて通行料金を割り引くだけであり、情報配信の処理と連携させる仕組みについては考慮されていない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、広告情報の配信と道路の通行料金の料金処理とを連携させた有用なサービスを実現できる道路交通システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の観点に従った道路交通システムは、車両に取り付けられた車載装置との間で無線通信を行なう通信手段と、前記車両の利用者を識別する識別情報、及び前記利用者が使用する端末装置とデータ通信を行なうための通信用情報を登録する登録手段と、前記登録手段に登録された識別情報及び通信用情報を使用して、前記利用者が使用する端末装置に対して広告情報を配信する配信手段と、前記車載装置から送信された通行情報に基づいて前記車両が走行する道路の通行料金の収受処理を実行する通行料金処理、及び前記配信手段により配信した広告情報に基づいた料金処理を含む料金処理手段とを備えた構成である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、例えば高速道路などを走行する車両との情報通信機能を利用して、広告情報の配信と道路の通行料金の料金処理とを連携させた有用なサービスを実現できる道路交通システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0010】
[第1の本実施形態]
(システムの構成)
図1は、本実施形態に関し、ETCシステムを適用した道路交通システムの構成を説明するための図である。
【0011】
本システムは大別して、図1に示すように、車両10が走行する高速道路20に配置されたETC設備、センタシステム30、及び店舗システム31から構成されている。ETC設備は、主として高速道路20の入口に配置されたETCゲート(入口用路側装置)21、及び高速道路20の出口に配置されたETCゲート(出口用路側装置)22である。
【0012】
各ETCゲート21,22はそれぞれ、狭域無線通信(DSRC : dedicated short range communication)設備を有し、ETCの中央情報処理用サーバからなるセンタシステム30と無線通信により接続している。また、各ETCゲート21,22はそれぞれ、DSRC機能により車両10に設置された車載器11との間で無線通信を行なう。ETCシステムでは、入口側のETCゲート21は、車両10が当該ゲートを通過すると、車載器11から送信されたETC情報を受信し、当該ETC情報と共に、例えば入口料金所名、入口通過時刻などの通行情報110をセンタシステム30に送信する。また、出口側のETCゲート22は、車両10が当該ゲートを通過すると、車載器11から送信されたETC情報や入口側での通行情報、及び出口料金所名や出口通過時刻などの出口側での通行情報をセンタシステム30に送信する。
【0013】
ここで、車両10に設置された車載器11は、ETCカードを使用し、当該ETCカードに記録されているETCカードIDや課金情報などのETC情報を読出して、内蔵している無線通信モジュールを介して入口側のETCゲート21に送信する。車載器11は、ETCゲート21から送信される入口料金所名や入口通過時刻などの通行情報をETCカードに書き込む。さらに、車載器11は、出口側のETCゲート22から送信された料金収受情報に基づいた課金情報をETCカードに書き込む。
【0014】
本実施形態のセンタシステム30は、前述のようなETCシステムにおいて、車両10の通行料金に関する料金収受処理を実行すると共に、後述する広告情報120の配信及び当該広告情報に基づいた料金処理、具体的には広告料の収受処理や通行料金の割引処理を実行する。センタシステム30は、車両10のユーザ(利用者)からパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置12から送信される登録情報100、具体的にはユーザの携帯電話のアドレスや嗜好情報をデータベースに登録する。ここで、嗜好情報とは、商品の購入やサービスの利用に関係するユーザの嗜好を示す情報である。
【0015】
店舗システム31は、高速道路20のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)に設置された各店舗23に設けられている。店舗システム31は、例えば商品の購入やサービスの利用に応じた料金の決済処理を行なうレジスタ(POSシステム)と連携(130)したシステムである。店舗システム31は、ユーザの商品の購入やサービスの利用に伴う販売情報140を作成し、センタシステム30に無線通信により送信する機能を有する。また、店舗システム31は、本実施形態の道路交通システム(ETCシステムを含む)の管理者(道路管理者)32に対して広告料を支払うための情報150を送信する機能を有する。
【0016】
(システムの動作)
以下、図2の概念図及び図3のフローチャートを参照して、本実施形態のシステムの動作を説明する。
【0017】
本実施形態のシステムは、前述したように、高速道路20である有料道路上を走行する車両10に対して、ノンストップでの料金収受処理を自動的に行なうETCシステムと連携して、後述する広告情報の配信とそれに関連する料金処理(広告料の収受及び通行料金の割引処理)を実行する。なお、ETCシステムの詳細な処理手順については、説明を省略する。
【0018】
本システムでは、図1に示すように、センタシステム30は、車両10のユーザからパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置12から送信される登録情報100をデータベース300に登録する。データベース300には、図2に示すように、登録情報100として、ETCカードID、親カードID、モバイル機器アドレス、及び嗜好情報が登録される。
【0019】
親カードIDとは、店舗23での商品の購入やサービスの利用で料金を支払うための支払い用のカード、例えばクレジットカードのID情報である。親カードIDは、ETCカードの親カードの場合や、そうでないカードの場合も含む。モバイル機器アドレスは、ユーザの連絡先である例えば携帯電話などのアドレスである。なお、モバイル機器としては、携帯電話以外に、PND(携帯型カーナビゲーション機器)や車両10内に設置されたカーナビゲーション機器でもよい。
【0020】
次に、図2及び図3のステップS1に示すように、ユーザが運転する車両10が、高速道路20の入口側のETCゲート21を通過すると、ETCゲート21は、車載器11から送信されたETC情報を受信し、入口料金所名や入口通過時刻などの通行情報110と共にセンタシステム30に送信する。センタシステム30は、ETCカードIDを取得し、このETCカードIDに基づいて、データベース300から親カードID、モバイル機器アドレス、及び嗜好情報を含む登録情報100を取得する(ステップS2)。
【0021】
次に、センタシステム30は、取得したユーザの嗜好情報を考慮して、高速道路20のSAやPAに設置されている店舗23で販売している商品やサービスを宣伝するための広告情報を編集して作成する。なお、店舗23は、本実施形態の道路交通システム(ETCシステムを含む)を運営・管理する道路事業者との間で、広告情報の配信に関する契約を結んでいる業者が運営する店舗を意味する。センタシステム30は、作成した広告情報を、取得した例えば携帯電話のアドレスに配信する(ステップS3)。
【0022】
高速道路20を走行中の車両10では、ユーザの携帯電話は、センタシステム30が配信した広告情報を受信する(ステップS4)。これにより、ユーザは、携帯電話の画面上で、配信された広告情報を確認することができる。この場合、広告情報には、予めセンタシステム30に登録した嗜好情報に含まれる情報(b)に対応する商品の広告が含まれているものと想定する。ユーザは、車両10で当該商品を販売している店舗23に来店し、当該商品を購入することを想定する(ステップS5のYES)。
【0023】
なお、ユーザが店舗23には来店せずに、高速道路20の出口側のETCゲート22を通過すると、センタシステム30は、通常のETC処理、即ち車両の通行料金の計算及び料金の請求処理を自動的に実行する(ステップS5のNO,S11,S12)。
【0024】
店舗23では、店舗システム31はレジスタ(POSシステム)と連携し、ユーザが商品を購入したときの販売情報(ここでは購入情報)140を作成し、センタシステム30に無線通信により送信する(ステップS6)。センタシステム30は、購入情報に含まれるカードIDと、データベース300に登録されている親カードIDとの照合を実行し、商品の購入者が登録されているユーザであるか否かを確認する(ステップS7)。この照合処理により、センタシステム30は、ユーザの嗜好情報(b)に基づいて作成し配信した広告情報と、店舗23での商品の購入との関連を認識できる。
【0025】
次に、センタシステム30は、当該ユーザの車両10が出口側のETCゲート22を通過すると、通常のETC処理による通行料金の計算を含む料金計算を実行する(ステップS8)。具体的には、センタシステム30は、図2に示すように、正規の通行料金(2,800円とする)の計算と共に、広告情報の配信に基づいて店舗23での商品購入に関連した割引計算を実行する。この割引計算は、広告情報の配信に伴う店舗23の負担料金(広告料の一部)を割引額として、実際のユーザの通行料金(個人負担料金)を算出する計算である。ここでは、店舗23の負担料金は28円とすると、センタシステム30は、正規の通行料金(2,800円)から割引額(28円)を割り引いた個人負担料金(2,772円)を算出する。
【0026】
センタシステム30は、計算した料金情報(正規の通行料金、店舗23の負担料金、個人負担料金)を道路事業者に通知する(ステップS9)。道路事業者は、図2に示すように、料金の請求処理を実行する(ステップS10)。即ち、クレジット会社を介して、通常のETC処理による通行料金から割引した個人負担料金(2,772円)をユーザに請求する処理を行なう。また、店舗23に対して、店舗23の負担料金(28円)とスポンサー料金を含む広告料の請求を行なう。なお、道路事業者が行なう請求処理は、センタシステム30が自動的に実行する構成でもよい。
【0027】
以上のようにして本実施形態のシステムであれば、通常のETC処理による正規の通行料金の収受処理を自動的に行なうことができると共に、広告情報の配信に基づいて店舗23において商品の購入やサービスの利用がなされた場合には、そのユーザに対して通行料金の割引を行なうサービスを実現できる。このサービスは、広告情報の配信に基づいた店舗23での販売に伴う広告料の一部を店舗23の負担料金として設定し、この負担料金を割引額として通行料金から割引くものである。
【0028】
これにより、本実施形態のシステムであれば、例えば高速道路や有料道路などを走行する車両との情報通信機能を利用して、広告情報の配信と道路の通行料金の料金処理とを連携させた有用なサービスを実現することができる。具体的には、ユーザに対する通行料金の割引、広告情報の配信による店舗の広告、及び道路事業者に対する広告料の収入のようなサービスを実現できる。
【0029】
[第2の実施形態]
図4は、第2の実施形態に関する道路交通システムの構成を説明するためのブロック図である。図5は、本実施形態のシステムの動作を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態の道路交通システムの構成において、ETC設備、センタシステム30、及び店舗システム31などの基本的要素は、図1に示す第1の実施形態のシステムと同様であり、同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
以下、図4及び図5のフローチャートを参照して、本実施形態のシステムの構成及び動作を説明する。
【0031】
ユーザが運転する車両10が、高速道路20の入口側のETCゲート21を通過すると、ETCゲート21は、車載器11から送信されたETC情報を受信し、入口料金所名や入口通過時刻などの通行情報110と共にセンタシステム30に送信する(ステップS21)。センタシステム30は、入口側のETCゲート21からの情報を受信すると、前述の広告情報200をETCゲート21に送信する(ステップS22)。
【0032】
この広告情報は、前述したように、予めセンタシステム30のデータベース300に登録されたユーザの嗜好情報に基づいて、高速道路20のSAやPAに設置されている店舗23で販売している商品やサービスを宣伝するために編集・作成された情報である。車両10の車載器11は、当該ETCゲート21から広告情報を受信し、内部の記憶装置に格納する(ステップS23)。なお、ユーザは、車載器11以外に、前述した携帯電話でセンタシステム30から送信される広告情報を受信する構成でもよい。
【0033】
次に、車両10が広告情報に含まれる商品やサービスを販売する店舗23に接近すると、例えば、店舗23の店舗システム31は情報送信機能により、広告情報に関連するメッセージを音声情報210で車載器11に通知する。具体的には、車載器11は、例えば「SAのレストランの割引情報を受信しました。詳しくは、SAで停車後に受信した広告情報を確認して下さい」などのメッセージである。
【0034】
車両10のユーザは、車載器11から当該メッセージを聞くと、車載器11の画面上にセンタシステム30から送信された広告情報を表示して、その広告内容を確認できる。ここでは、広告情報は、店舗23であるレストランのメニューの中に、通行料金を割引く対象となる料理項目を示すものとする。ユーザは、そのレストラン23に来店し、割引対象の料理を注文することを想定する(ステップS24のYES)。
【0035】
なお、ユーザがレストラン23には来店せずに、高速道路20の出口側のETCゲート22を通過すると、センタシステム30は、通常のETC処理、即ち車両の通行料金の計算及び料金の請求処理を自動的に実行する(ステップS24のNO,S27,S28)。
【0036】
レストラン23の店舗システム31は、レジスタ(POSシステム)と連携し、ユーザがデータベース300に登録されている親カードIDで料金の支払いを行なうと、来店情報220をセンタシステム30に無線通信により送信する(ステップS25)。
【0037】
センタシステム30は、来店情報220に含まれるカードIDと、データベース300に登録されている親カードIDとの照合を実行し、データベース300に登録されているユーザであるか否かを確認する。この照合処理により、センタシステム30は、ユーザの嗜好情報(b)に基づいて作成し配信した広告情報と、レストラン23に来店したユーザとの関連を認識できる。
【0038】
次に、センタシステム30は、前述の第1の本実施形態のシステムと同様の割引処理を実行する。即ち、センタシステム30は、ユーザの車両10が出口側のETCゲート22を通過すると、通常のETC処理による通行料金の計算を含む料金計算を実行する。具体的には、センタシステム30は、正規の通行料金の計算と共に、広告情報の配信に基づいてレストラン23からの広告料の一部を割引額とする割引計算を実行する。
【0039】
センタシステム30は、計算した料金情報(正規の通行料金、レストラン23の負担料金、個人負担料金)を道路事業者に通知する。道路事業者は、料金の請求処理を実行する。即ち、クレジット会社を介して、通常のETC処理による通行料金から割引した個人負担料金をユーザに請求する処理を行なう。また、レストラン23に対して、負担料金とスポンサー料金を含む広告料の請求を行なう(ステップS26)。なお、道路事業者が行なう請求処理は、センタシステム30が自動的に実行する構成でもよい。ここで、店舗システム31は、本実施形態の道路交通システムの道路管理者32に対して広告料を支払うための情報230を送信する機能を有する。
【0040】
以上のようにして本実施形態のシステムであれば、通常のETC処理による正規の通行料金の収受処理を自動的に行なうことができると共に、広告情報の配信に基づいて店舗23のサービスの利用(ここではレストランの料理注文)がなされた場合には、そのユーザに対して通行料金の割引を行なうサービスを実現できる。従って、第1の実施形態と同様に、例えば高速道路や有料道路などを走行する車両との情報通信機能を利用して、広告情報の配信と道路の通行料金の料金処理とを連携させた有用なサービスを実現することができる。具体的には、ユーザに対する通行料金の割引、広告情報の配信による店舗の広告、及び道路事業者に対する広告料の収入のようなサービスを実現できる。
【0041】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態に関する道路交通システムの構成を説明するためのブロック図。
【図2】本実施形態に関するシステムの動作を説明するための概念図。
【図3】本実施形態に関するシステムの動作を説明するためのフローチャート。
【図4】第2の実施形態に関する道路交通システムの構成を説明するためのブロック図。
【図5】第2の実施形態に関するシステムの動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0043】
10…車両、11…車載器、12…端末装置、20…高速道路、
21…入口側のETCゲート、22…出口側のETCゲート、23…店舗、
30…センタシステム、31…店舗システム、300…データベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に取り付けられた車載装置との間で無線通信を行なう通信手段と、
前記車両の利用者を識別する識別情報、及び前記利用者が使用する端末装置とデータ通信を行なうための通信用情報を登録する登録手段と、
前記登録手段に登録された識別情報及び通信用情報を使用して、前記利用者が使用する端末装置に対して広告情報を配信する配信手段と、
前記車載装置から送信された通行情報に基づいて前記車両が走行する道路の通行料金の収受処理を実行する通行料金処理、及び前記配信手段により配信した広告情報に基づいた料金処理を含む料金処理手段と
を具備したことを特徴とする道路交通システム。
【請求項2】
前記利用者が前記広告情報で広告された商品を購入またはサービスを利用したときに、当該商品またはサービスを販売する店舗から送信される販売情報を受信する手段を有し、
前記料金処理手段は、前記販売情報に基づいて、前記通行料金処理により算出された利用者の通行料金に対する割引処理を実行し、割引いた通行料金の収受処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の道路交通システム。
【請求項3】
前記利用者が前記広告情報で広告された商品またはサービスを販売する店舗に来店したときに、当該店舗から送信される来店情報を受信する手段を有し、
前記料金処理手段は、前記来店情報に基づいて、前記店舗に対する広告料金の収受処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の道路交通システム。
【請求項4】
前記登録手段は、前記識別情報及び通信用情報と共に、前記利用者の嗜好情報を登録する手段を含み、
前記配信手段は、前記利用者の嗜好情報に基づいて商品またはサービスを広告するための広告情報を編集する手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の道路交通システム。
【請求項5】
前記配信手段は、
前記通信手段により前記車載装置から通行情報を受信したときに、前記登録手段に登録された識別情報及び通信用情報を使用して、前記車載装置に対応する利用者を特定し、当該利用者が使用する端末装置に対して広告情報を配信するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の道路交通システム。
【請求項6】
前記端末装置は、電子メール機能を含むデータ通信機能を有する端末装置であり、
前記登録手段は、前記通信用情報として前記データ通信機能の通信用アドレスを登録することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の道路交通システム。
【請求項7】
有料道路の入口と出口に設けられて、当該有料道路を走行する車両に取り付けられた車載装置との間で無線通信を行なう通信手段と、
前記通信手段により前記車載装置から送信された通行情報に基づいて、前記車両の利用者との間で通行料金の収受処理を実行する中央処理手段とを有し、
前記中央処理手段は、
前記車両の利用者を識別する識別情報、及び前記利用者が使用する端末装置とデータ通信を行なうための通信用情報を登録する登録手段と、
前記登録手段に登録された識別情報及び通信用情報を使用して、前記利用者が使用する端末装置に対して、商品またはサービスを広告するための広告情報を配信する配信手段と、
前記有料道路の範囲内に設置された店舗であって、前記広告情報で広告された商品またはサービスを販売する前記店舗から送信された販売情報を受信する手段と、
前記利用者が前記広告情報で広告された商品を購入またはサービスを利用したときに、前記店舗から送信される販売情報に基づいて、利用者の通行料金に対して一定額を割引く処理を実行する手段と
を含むことを特徴とする道路交通システム。
【請求項8】
前記中央処理手段において、
前記登録手段は、前記識別情報及び通信用情報と共に、前記利用者の嗜好情報を登録する手段を含み、
前記配信手段は、前記利用者の嗜好情報に基づいて商品またはサービスを広告するための広告情報を編集する手段を含むことを特徴とする請求項7に記載の道路交通システム。
【請求項9】
前記端末装置は、電子メール機能を含むデータ通信機能を有する端末装置であり、
前記登録手段は、前記通信用情報として前記データ通信機能の通信用アドレスを登録することを特徴とする請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の道路交通システム。
【請求項10】
車両に取り付けられた車載装置との間で無線通信を実行して、前記車載装置から送信された通行情報に基づいて前記車両が走行する道路の通行料金の収受処理を実行する道路交通システムに適用する情報提供方法であって、
前記道路交通システムは、前記車両の利用者を識別する識別情報、及び前記利用者が使用する端末装置とデータ通信を行なうための通信用情報を登録する登録手段を含み、
前記車載装置から送信された通行情報を受信したときに、前記登録手段に登録された識別情報及び通信用情報を使用して、前記利用者が使用する端末装置に対して広告情報を配信するステップと、
前記広告情報で広告された商品またはサービスを販売する店舗において、前記利用者が前記商品を購入またはサービスを利用ときに、前記店舗から送信される販売情報を受信するステップと、
前記販売情報に基づいて、利用者の前記通行料金に対して一定額を割引く処理を実行するステップと
を実行することを特徴とする情報提供方法。
【請求項11】
車両に取り付けられた車載装置との間で無線通信を実行して、前記車載装置から送信された通行情報に基づいて前記車両が走行する道路の通行料金の収受処理を実行する道路交通システムに適用する情報提供方法であって、
前記道路交通システムは、前記車両の利用者を識別する識別情報、及び前記利用者が使用する端末装置とデータ通信を行なうための通信用情報を登録する登録手段を含み、
前記車載装置から送信された通行情報を受信したときに、前記登録手段に登録された識別情報及び通信用情報を使用して、前記利用者が使用する端末装置に対して広告情報を配信するステップと、
前記利用者が前記広告情報で広告された商品またはサービスを販売する店舗に来店したときに、前記店舗から送信される来店情報を受信するステップと、
前記来店情報に基づいて、前記店舗に対する広告料金の収受処理を実行するステップと
を実行することを特徴とする情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−294860(P2009−294860A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−147110(P2008−147110)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】