説明

遠隔監視制御システム

【課題】処理速度の低下がなく、監視ユニットの接続ポートに無駄が生じない遠隔監視制御システムを提供する。
【解決手段】入力ユニット16と出力ユニット17とを監視ユニット11に接続し、監視サーバ10により監視及び制御を行う。監視ユニット11はこれらユニットが接続される多数の汎用ポート14と、入力ユニット16からの電文に監視ユニット11のIPアドレスとポート番号情報を付加すると共に、監視サーバ10からの電文に含まれるポート番号情報に示された出力ユニット17に制御情報を含む電文を送信する各汎用ポート共通の通信モジュール15とLAN端子2とを備える。入力ユニット16は入力機器からの信号を電文に変換して通信モジュール15に送信するインターフェースを備え、出力ユニット17は通信モジュール15から受信した電文を制御信号に変換して接続された出力機器に出力するインターフェースを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工場設備やデータセンター等の電力や温度等をインターネットに代表されるネットワークを介して監視及び制御する遠隔監視制御システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
工場設備やデータセンター等においては、多数の計測ポイントで温度を計測及び記録することで省エネルギーの意識を高めるとともに、炭酸ガス削減量を計測する需要がある。またデータセンター等では多数の設備を少人数で管理する場合が多く、単に温度や電力を計測するだけではなく、例えば温度の異常上昇等が計測された場合には、対応する機器を自動的に制御し、空調制御、滞留熱のファンによる放出、ブザーやランプ等の警報器の作動等を行わせることが望まれている。このため特許文献1に示すように、ネットワークを介して監視装置と計測器(特許文献1では電力モニタ)とを接続した遠隔監視制御システムが提案されている。
【0003】
このような遠隔監視制御システムにおいては、ネットワーク上の監視サーバに計測データを送信したり、監視サーバから制御信号を受信したりする必要があり、これらは全て電文(デジタル型式の通信文)の形式で行われる。しかし遠隔監視制御システムに接続される機器には、ランプやブザーのような接点出力ユニット、ドアスイッチのような接点入力ユニットのほか、温度センサ、電流センサ等のアナログ計測ユニットが含まれている。このためデジタル出力、デジタル入力、アナログ入力のそれぞれについて異なるインターフェースが必要となる。
【0004】
そこで従来は図1に示すように、監視ユニット1にデジタル出力ポート2、デジタル入力ポート3、アナログ入力ポート4を設け、上記した3種類の入力機器や出力機器を接続可能とするとともに、各ポートと通信モジュール5との間にそれぞれインターフェース6、7、8を設け、センサ等で計測された計測信号を電文に変換する作業を行わせていた。
【特許文献1】特開2004−72865号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし各インターフェースは、対応するポートに接続される全ての機器に対応するものとしなければならず、またデジタル出力ポート2のインターフェース6は接続された機器の制御も行う必要がある。このためにインターフェースが複雑化し、処理速度が低下するという問題があった。この処理速度の低下によって大規模ネットワークの構築が困難となっていた。また新しい機器を接続しようとしても、既存のインターフェースでは対応することが困難となることがあった。さらに接続する機器の種類に偏りがあり、例えば温度センサの数が多くアナログ入力ポート4が満杯になった場合には、他のポートに空きがあっても別の監視ユニットを用意しなければならないという問題もあった。
【0006】
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、処理速度の低下をなくして大規模ネットワークの構築を可能とし、新規な機器にも対応が容易であり、監視ユニットの接続ポートに無駄が生じない遠隔監視制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、入力機器が接続された入力ユニットと、出力機器が接続された出力ユニットとを監視ユニットに接続し、ネットワーク上に配置された監視サーバにより、監視ユニットを通じて監視及び制御を行う遠隔監視制御システムであって、監視ユニットは入力ユニット及び出力ユニットが接続される多数の汎用ポートと、入力ユニットからの電文に監視ユニットのIPアドレスとポート番号情報を付加すると共に、監視サーバからの電文に含まれるポート番号情報に示された出力ユニットに制御情報を含む電文を送信する各汎用ポート共通の通信モジュールと、監視サーバとの通信のためのLAN端子とを備え、入力ユニットはこれに接続された入力機器からの信号を電文に変換して監視ユニットの通信モジュールに送信するインターフェースを備え、出力ユニットは監視ユニットの通信モジュールから受信した電文を制御信号に変換して接続された出力機器に出力するインターフェースを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
なお監視サーバは、入力ユニットからの信号に対応して動作する出力ユニットを登録したデータベースを有することが好ましい。さらに入力機器が計測センサであり、入力ユニットは計測センサを内蔵するか、デジタル型の計測センサを外部接続可能なものであることが好ましく、また出力ユニットは出力機器を内蔵するか、デジタル型の出力機器を外部接続可能なものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来は監視ユニット内部に設けられていたインターフェースを入力ユニットと出力ユニット側に移動させ、監視ユニットは多数の汎用ポートと各汎用ポートに共通の通信モジュールのみを備えたものとした。このためにインターフェースの複雑化による処理速度の低下を防止することができ、大規模ネットワークの構築も可能となった。また新規な機器を接続する場合にも、その機器に対応できる入力ユニットまたは出力ユニットを用意すればよい。さらに監視ユニットには多数の汎用ポートを設けたので各種の機器を接続することができ、接続する機器の種類に偏りがある場合にも、接続ポートに無駄が生じないという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。この実施形態はデータセンター内部の温度や電流、ドアスイッチなどを遠隔監視制御するシステムに関するものである。データセンターはサーバを収納した多数のラックを室内に配置しており、その温度や電流、ラックの開錠等を監視するための多数の機器(監視用機器及び制御用機器)が多数設置されている。
【0011】
図2は本発明の実施形態の説明図であり、10はネットワーク上に配置された監視サーバ、11はデータセンター側に配置された監視ユニットである。ここでは説明を簡略化するために2個の監視ユニットのみを図示したが、その数は増減可能であることはいうまでもない。各監視ユニット11はそれぞれLAN端子12を備えており、インターネット等のネットワーク13を介して監視サーバ10と接続されている。このため監視サーバ10は監視対象であるデータセンターから遠隔の場所に配置することができる。
【0012】
監視サーバ10には後述するデータベースを記憶させ、またデータ登録などを行わせることができる。
なお、ネットワーク上には計測状況を確認するための監視用のモニタが接続され、温度や電流などの計測ポイントが二次元的に表示できるようになっている。データセンター内のラックの配置に対応させた表示を行えるようにしておけば、温度上昇や不正開錠などの異常が計測されたポイントを監視員が瞬時に把握できる。
【0013】
各監視ユニット11は多数の汎用ポート14と、各汎用ポート14に共通の通信モジュール15とを備えている。これらの汎用ポート14には、入力ユニット16や出力ユニット17が通信線により接続される。監視ユニット11の通信モジュール15は、汎用ポートに接続された入力ユニット16又は出力ユニット17と監視サーバ10との間の通信を制御するものである。通信モジュール15は、監視ユニット11の各汎用ポート14に接続された入力ユニット16又は出力ユニット17の固有識別番号を後述するメモリ部22より読み取る識別番号読取部と、入力ユニット又は出力ユニットが監視ユニットの汎用ポートのどの位置に接続されたかを示すポート番号情報を記憶する記憶部を備えている。そして、汎用ポート14に接続された入力ユニット16から後述する計測情報を含む電文が入力された場合は、該電文に監視ユニット11のIPアドレス、固有識別番号、ポート番号情報等からなるアドレス情報を付加して監視サーバ10に送信する。また、監視サーバ10から電文の入力があった場合、電文内に含まれているポート番号情報、固有識別番号、接続位置情報を読み取り、該ポート番号情報に対応する出力ユニットに制御情報を含む電文を送信する。
【0014】
入力ユニット16には、個別入力ユニット18と、外部接続用のデジタル入力(DI)ユニット19とがある。図3に示すように、個別入力ユニット18は入力部20とインターフェース部21とメモリ部22とを備えている。入力部20はこの実施形態では入力ユニット18に内蔵された計測センサであり、温度、湿度、電流、電力等の監視対象となる物理量が入力される。これらの物理量の計測値は通常はアナログ値であるため、インターフェース部21がデジタル信号に変換し、メモリ部22に記憶されている入力ユニットに固有の識別番号を付した電文(デジタル通信文)として監視ユニット11に出力する。
【0015】
なお、メモリ部は監視ユニットに接続される入力ユニット及び出力ユニットにそれぞれ設けられており、各ユニットの種類に応じた固有識別番号を記憶している。例えば、デジタル入力(DI)ユニットの固有識別番号は01、デジタル出力(DO)ユニットの固有識別番号は02であり、監視ユニット11の通信モジュール15で前記固有識別番号を読み取ることにより、汎用ポート14に接続されているユニットの種類を認識できる仕組みとなっている。また、監視ユニット11は通信モジュール15にてこの電文にアドレス情報(監視ユニットのIPアドレスや固有識別番号及びポート番号情報等)を付加し、LAN端子12を経由して監視サーバ10に送信する。なお温度センサはサーバを収納したラックの吸気部に設置されており、サーバに供給される冷却空気の温度を検出し、一定時間ごとに計測値を出力する。また電流センサは各ラック単位での電流値を計測し、一定時間ごとに計測値を出力する。
【0016】
デジタル入力ユニット19はデジタル型の計測センサを外部接続可能なものであり、図4に示すように、接点入力部23と接点管理部24とインターフェース部25とメモリ部26とを備えている。メモリ部26は入力ユニット固有の識別番号を記憶している。このデジタル入力ユニット19には計測結果を接点入力(オンオフ入力)するデジタル入力機器が接続され、特定の状況または入力を検出する。特定の状況または入力とは、例えばファン停止、UPS異常、ラック扉の不正開錠などの異常信号を意味する。接点入力部23にはドアスイッチ、ファン制御ユニット等のデジタル入力機器が接続され、接点入力部23にはこれらのデジタル入力機器の接点信号が入力される。なおファン停止の監視装置は床下に設置されたファンやラック内に設置されたファンの故障を監視している。
【0017】
接点管理部24は接点入力部23に入力があった接点の接続位置を検出し、オンオフが切り替わったときにその信号を接続位置情報としてインターフェース部25に出力する。例えば、図2に示すドアスイッチがデジタル入力(DI)ユニットの接点入力部の2番目の接続位置に接続されハンドルが解錠された場合には、解錠されたことを示す(ON)情報と、ドアスイッチの接続位置を示す接続位置情報(02)を出力する。インターフェース部25は接続位置の情報とオンオフ情報とを含む電文を作成し、監視ユニット11に出力する。監視ユニット11はこの電文をLAN端子12を経由して監視サーバ10に送信する。
【0018】
出力ユニット17にも、個別出力ユニット27とデジタル型の出力機器を外部接続可能なデジタル出力(DO)ユニット28とがある。図5に示すように、個別出力ユニット27は出力部29とインターフェース部30とメモリ部31とを備えている。この個別出力ユニット27は出力機器の制御がオン/オフ以外で行われる場合に使用されるもので、例えば回転数、冷却能力、設定温度等を制御するような場合である。この実施形態では出力部29はファン回転数制御装置や空調機温度制御装置である。インターフェース部30は監視サーバ10から送られてきた電文から制御情報を取り出し、出力部29はこの制御情報に応じた制御信号を出力してファンや空調装置などを制御し、データセンター内の熱滞留を解消する。なおメモリ部31は個別出力ユニット27に固有の識別番号を記憶している。
【0019】
デジタル出力ユニット28は図6に示すように、接点制御部32とインターフェース部33とポート管理部34とメモリ部35とを備えている。このデジタル出力ユニット28には、制御を接点のオンオフによって行うデジタル出力ユニットが接続され、例えば接点のオンオフによってランプ点灯や電子錠の開閉などを行わせる。この実施形態では、デジタル出力ユニットは警報ランプ、警報ブザー、ファン、電子錠などである。警報ランプや警報ブザーは、監視対象機器が異常な状態になったときに警報を発し、監視者に通報を行う。インターフェース部33は監視サーバ10から送られてきた電文を制御信号に変換し、接点制御部32は電文に含まれる接続位置情報に対応する接続部の出力ユニットの接点を開閉制御する。なおメモリ部35はデジタル出力ユニット28に固有の識別番号を記憶している。
【0020】
上記したように、入力ユニット16はこれに接続された入力機器からの信号を電文に変換して監視ユニット11の通信モジュール15に送信するインターフェースを備え、出力ユニット17は監視ユニット11の通信モジュール15から受信した電文を制御信号に変換して接続された出力機器に出力するインターフェースを備える。そして監視ユニット11の通信モジュール15は監視サーバ10との間で、電文の送受信を行う。
【0021】
監視サーバ10は、入力ユニット16からの信号に対応して動作する出力ユニット17を登録したデータベースを備えている。このデータベースには、入力ユニット16と出力ユニット17との対応関係が登録されており、入力ユニット16から送信されてくる電文に含まれる計測情報に基づき、対応する出力ユニット17に制御情報を電文で送信する。
【0022】
図9は前記データベースの一例であり、データベースの各レコードは項目A〜Pで構成されている。項目A〜Gには入力ユニットに関する情報が登録されている。項目I〜Pには入力ユニットで計測された計測信号に応じて制御される出力ユニットに関する情報が登録されている。また、項目Hにはサーバが電文を受信した場合に、制御する電文を出力するための条件が記載されている。
【0023】
入力ユニットに関する情報としては、Aはデータベースへの登録者が任意に付与する計測機器名、Bは前記計測機器である入力ユニットの種類、Cは入力ユニットの種類に応じて付与される固有識別番号、Dは入力ユニットが接続されている監視ユニット名、Eは前記監視ユニットのIPアドレス、Fは入力ユニットが接続されている監視ユニットのポート番号情報、Gはデジタル入力(DI)ユニットの接続位置情報が登録されている。
【0024】
出力ユニットに関する情報としては、Iはデータベースへの登録者が任意に付与する出力機器名、Jは前記出力機器である出力ユニットの種類、Kは出力ユニットの種類に応じて付与される固有識別番号、Lは出力ユニットが接続されている監視ユニット名、Mは前記監視ユニットのIPアドレス、Nは出力ユニットが接続されている監視ユニットのポート番号情報、Oはデジタル出力(DO)ユニットの接続位置情報、Pは出力機器に対する制御情報が登録されている。また、Hは監視サーバ10が制御情報を各監視ユニットに出力するための制御条件(計測情報)である。
【0025】
以下に、本発明において用いられる電文の構成を示す。図7に示す第1の例は、監視ユニット1(監視ユニットIPアドレス:aaa.bbb.ccc.ddd)のポート番号1(ポート番号情報:01)に接続されたデジタル入力ユニット(固有識別番号:01)の接点接続位置1(接続位置情報:01)に接続されたドア検出スイッチから、ドア開放を意味するON信号が出力された場合である。この場合に対応する出力機器は警報ランプであり、この警報ランプは監視ユニット2(監視ユニットIPアドレス:aaa.bbb.ccc.eee)のポート番号3(ポート番号情報:03)に接続されたデジタル出力ユニット(固有識別番号02)の接点接続位置2(接続位置情報:02)に接続されている。
【0026】
この場合、デジタル入力ユニットのインターフェースで作成される電文は図7(a)に示されるとおり、接続位置情報(01)と入力電文信号(ON)とからなる。この電文が監視ユニットの通信モジュールで受信されると図7(b)に示されるあて先(監視サーバ)、監視ユニットIPアドレス(aaa.bbb.ccc.ddd)、ポート番号情報(01)、固有識別番号(01)及び送信日時が付加され、図7(c)に示される電文となってネットワークを通じて監視サーバ10に送信される。
【0027】
監視サーバ10はこの電文より入力ユニットに関する情報を抽出し、登録されているデータベースと照合する。すなわち、監視ユニットのIPアドレス(aaa.bbb.ccc.ddd)、ポート番号情報(01)、固有識別番号(01)、接続位置情報(01)の情報を抽出し、計測信号の入力があった入力ユニットを特定する。
【0028】
次に、電文に記述されている計測値を読み取る。この場合は入力電文信号(ON)であるので、制御条件Hを参照しこれに対応する制御対象を特定する。すなわち、監視サーバ10は上述のようにドアが開放されたことを認識し、警報ランプを点灯するように監視ユニット2に対して応答電文を送信する。その構成は図7(d)に示すとおりであり、あて先(監視ユニット2)、そのIPアドレス(aaa.bbb.ccc.eee)、ポート番号情報(03)、固有識別番号(02)、接点接続位置(02)、出力電文信号(ON)、送信日時を含む。この電文を受信した監視ユニット2はポート番号3に接続されたデジタル出力ユニットに対して図7(e)に示すような電文を送り、デジタル出力ユニットのインターフェースはその接点接続位置に接続された警報ランプに対して最下段の制御信号を出力して警報ランプを点灯させる。
【0029】
次に示す第2の例は、監視ユニット1(監視ユニットIPアドレス:aaa.bbb.ccc.ddd)のポート番号2に接続された温度センサユニット(固有識別番号03)が、温度が35℃以上になったとの信号が出力された場合である。この場合に対応する出力機器はファンであり、このファンは監視ユニット2(監視ユニットIPアドレス:aaa.bbb.ccc.eee)のポート番号8に接続されたファン制御ユニット(固有識別番号05)により高速回転される。
【0030】
この場合、個別入力ユニットのインターフェースで作成される電文は図8(a)に示されるとおり、入力電文信号(35℃)である。この電文が監視ユニットの通信モジュールで受信されると図8(b)に示されるあて先(監視サーバ)、監視ユニットIPアドレス(aaa.bbb.ccc.ddd)、ポート番号情報(02)、固有識別番号(03)及び送信日時が付加され、図8(c)に示される電文となってネットワークを通じて監視サーバ10に送信される。
【0031】
監視サーバ10はこの電文により温度上昇を認識し、ファンを高速回転させるように監視ユニット2に対して応答電文を送信する。その構成は図8(d)に示すとおりであり、あて先(監視ユニット2)、そのIPアドレス(aaa.bbb.ccc.eee)、ポート番号情報(08)、固有識別番号(05)、出力電文信号(高速回転)、送信日時を含む。この電文を受信した監視ユニット2はポート番号8に接続されたファン制御ユニットに対して図8(e)に示すような電文を送り、そのインターフェースはファンに対して最下段の制御信号を出力して高速回転を行わせる。
【0032】
以上に説明したように、本発明は従来監視ユニット内部に設けられていたインターフェースを入力ユニットと出力ユニット側に分散移動させたもので、監視ユニットのインターフェースに負荷が集中することがなくなった。このため処理速度の低下がなくなり、大規模ネットワークの構築も可能となる。また新規な機器についてもそのためのユニットを準備すれば対応が容易である。また、監視ユニットの接続ポートは汎用ポートであるから無駄が生じないなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】従来例の説明図である。
【図2】本発明の実施形態の説明図である。
【図3】個別入力ユニットの回路構成図である。
【図4】デジタル入力ユニットの回路構成図である。
【図5】個別出力ユニットの回路構成図である。
【図6】デジタル出力ユニットの回路構成図である。
【図7】電文の構成例の説明図である。
【図8】他の電文の構成例の説明図である。
【図9】データベースの構造を説明する図である。
【符号の説明】
【0034】
1 監視ユニット
2 デジタル出力ポート
3 デジタル入力ポート
4 アナログ入力ポート
5 通信モジュール
6 インターフェース
7 インターフェース
8 インターフェース
10 監視サーバ
11 監視ユニット
12 LAN端子
13 ネットワーク
14 汎用ポート
15 通信モジュール
16 入力ユニット
17 出力ユニット
18 個別入力ユニット
19 デジタル入力(DI)ユニット
20 入力部
21 インターフェース部
2 メモリ部
23 接点入力部
24 接点管理部
25 インターフェース部
26 メモリ部
27 個別出力ユニット
28 デジタル出力(DO)ユニット
29 出力部
30 インターフェース部
31 メモリ部
32 接点制御部
33 インターフェース部
34 ポート管理部
35 メモリ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力機器が接続された入力ユニットと、出力機器が接続された出力ユニットとを監視ユニットに接続し、ネットワーク上に配置された監視サーバにより、監視ユニットを通じて監視及び制御を行う遠隔監視制御システムであって、
監視ユニットは入力ユニット及び出力ユニットが接続される多数の汎用ポートと、入力ユニットからの電文に監視ユニットのIPアドレスとポート番号情報を付加すると共に、監視サーバからの電文に含まれるポート番号情報に示された出力ユニットに制御情報を含む電文を送信する各汎用ポート共通の通信モジュールと、監視サーバとの通信のためのLAN端子とを備え、
入力ユニットはこれに接続された入力機器からの信号を電文に変換して監視ユニットの通信モジュールに送信するインターフェースを備え、
出力ユニットは監視ユニットの通信モジュールから受信した電文を制御信号に変換して接続された出力機器に出力するインターフェースを備えることを特徴とする遠隔監視制御システム。
【請求項2】
監視サーバは、入力ユニットからの信号に対応して動作する出力ユニットを登録したデータベースを有することを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システム。
【請求項3】
入力機器が計測センサであり、入力ユニットは計測センサを内蔵するか、デジタル型の計測センサを外部接続可能なものであることを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システム。
【請求項4】
出力ユニットは出力機器を内蔵するか、デジタル型の出力機器を外部接続可能なものであることを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−154403(P2010−154403A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332192(P2008−332192)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000141761)株式会社宮川製作所 (4)
【出願人】(000227401)日東工業株式会社 (374)
【Fターム(参考)】