説明

選択的なアンドロゲン受容体モジュレーター(SARMS)としてのチアゾリン誘導体

【化1】


本発明は一般式(I)の新規チアゾリン誘導体(ここですべての変数は本明細書に定義する通りである)、それらを含有する製薬学的組成物、およびアンドロゲン受容体によりモジュレートされる疾患および状態の処置におけるそれらの使用を対象とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
発明の分野
本発明は新規チアゾリン誘導体、それらを含有する製薬学的組成物およびアンドロゲン受容体によりモジュレートされる(modulated)障害および状態の処置におけるそれらの使用を対象とする。より詳細には、本発明の化合物は前立腺ガン、良性の前立腺肥大(BPH)、多毛症(hirsitutism)、脱毛症、神経性食欲不振、乳ガン、ざ瘡、AIDS、悪液質の処置に、男性避妊薬として、および男性機能強化物として有用である。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
アンドロゲンは動物の同化性ステロイドホルモンであり、男性において筋肉および骨格量、生殖系の成熟、二次性徴の発生および受精能の維持を制御する。女性では、ほとんどの標的組織内でテストステロンがエストロゲンに転換されるが、アンドロゲン自体は正常な女性の生理学において、例えば脳で役割を果たすことができる。血清中に見いだされる主要なアンドロゲンはテストステロンであり、そしてこれは精巣および下垂体のような組織中で効果的な化合物である。前立腺および皮膚では、テストステロンは5α−レダクターゼの作用によりジヒドロテストステロン(DHT)に転換される。DHTはアンドロゲン受容体にテストステロンより強く結合するので、それより有力なアンドロゲンである。
【0003】
すべてのステロイドホルモンのように、アンドロゲンは標的組織の細胞内側で特異的受容体、この場合はアンドロゲン受容体に結合する。これは核内受容体転写因子ファミリーのメンバーである。アンドロゲンの受容体への結合は受容体を活性化し、そして標的遺伝子に隣接するDNA結合部位への受容体の結合を引き起こす。そこから受容体はコアクチベータータンパク質および基本転写因子と相互作用して、遺伝子の発現を調節する。このようにこの受容体を介して、アンドロゲンは細胞における遺伝子発現の変化を引き起こす。これらの変化は最終的に代謝の産出、標的組織の生理学において視覚的な細胞の分化または増殖に因果関係を有する。
【0004】
アンドロゲン受容体機能のモジュレーターは時折、臨床的に使用されてきたが、ステロイド系(非特許文献1;非特許文献2)、および非ステロイド系(非特許文献3)化合物の両方が、女性化乳房、胸部圧痛および肝臓障害(hepatoxicity)を含むそれらの薬理学的パラメーターに関連する重要な不都合を有する。加えて、薬剤−薬剤相互作用がクマリンを使用した抗凝固治療を受けている患者に観察された。最後にアニリン感受性の患者は、非ステロイド系抗アンドロゲンの代謝産物により抑制され得る(compromised)。
【0005】
アンドロゲン受容体の非ステロイド系アゴニストおよびアンタゴニストは、種々の障害および疾患の処置に有用である。より詳細にはアンドロゲン受容体のアゴニストは、前立腺ガン、良性の前立腺肥大、女性の多毛性、脱毛症、神経性食欲不振、乳ガンおよびざ瘡の処置に使用することができる。アンドロゲン受容体のアンタゴニストは、男性の避妊、男性機能の強化、ならびにガン、AIDS、悪液質およびその他の障害の処置に使用することができる。
【0006】
これにもかかわらず、アンドロゲン受容体の低分子の非ステロイド系アンタゴニストの必要性が存在する。我々はこれからアンドロゲン受容体モジュレーターとして新たな一連のチアゾリン誘導体を記載する。
【参考文献】
【0007】
【非特許文献1】Basaria,S.,Wahlstrom,J.T.,Dobs,A.S.,J.Clin Endocrinol Metab(2001),86、pp5108−5117
【非特許文献2】Shahidi,N.T.,Clin Therapeutics,(2001),23,pp1355−1390
【非特許文献3】Newling,D.W.,Br.J.Urol.,1996.77(6),pp776−784
【発明の開示】
【0008】
発明の要約
本発明は式(I)
【0009】
【化1】

【0010】
式中、
はアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され;ここでヘテロアリール基は炭素原子を介して結合し;
ここでアリールまたはヘテロアリール基は場合によりハロゲン、アルキル、ハロゲンで置換されたアルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されてもよく;
ここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよく、
は水素または低級アルキルから独立して選択され、
およびR2aは各々独立して、水素、低級アルキルおよびハロゲンで置換された低級アルキルからなる群から選択され、
は水素および低級アルキルからなる群から選択され、
はアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され;ここでヘテロアリール基は炭素原子を介して結合し;
ここでアリールまたはヘテロアリール基は場合によりハロゲン、アルキル、ハロゲンで置換されたアルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されてもよく;
ここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよく、
は水素、低級アルキルおよびハロゲンで置換された低級アルキルからなる群から選択される、
の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩を対象とする。
【0011】
本発明の具体的説明は、製薬学的に許容され得る担体および上記の化合物を含んでなる製薬学的組成物である。本発明の具体的説明は、上記の化合物および製薬学的に許容され得る担体を混合することにより作成される製薬学的組成物である。本発明の具体的説明は、上記の化合物および製薬学的に許容され得る担体を混合することを含んでなる製薬学的組成物の作成法である。
【0012】
本発明の例示は、処置が必要な個体におけるアンドロゲン受容体によりモジュレートされる障害および状態を処置する方法であって、この方法は個体に治療に有効な量の上記化合物または製薬学的組成物を投与することを含んでなる。
【0013】
本発明の一例は、処置が必要な個体において、前立腺ガン、良性の前立腺肥大、多毛症からなる群から選択されるアンドロゲン受容体がモジュレートする障害を処置するための、または男性避妊のための方法であって、この方法は個体に有効な量の上記化合物または製薬学的組成物を投与することを含んでなる。
【0014】
本発明の別の例は、処置が必要な個体において(a)前立腺ガン、(b)良性の前立腺肥大、(c)多毛症、(d)脱毛症、(e)神経性食欲不振、(f)乳ガン、(g)ざ瘡、(h)AIDS、(i)悪液質を処置するための、(j)男性避妊のための、または(k)男性機能の強化のための薬剤の調製における本明細書に記載する化合物の使用である。
発明の詳細な説明
本発明は前立腺ガン、良性の前立腺肥大(BPH)、多毛症、脱毛症、神経性食欲不振、乳ガン、ざ瘡、AIDS、悪液質を処置するために、男性避妊薬として、および男性機能の強化物として、選択的アンドロゲン受容体モジュレーターとして有用な式(I)
【0015】
【化2】

【0016】
式中、
、R、R2a、R、RおよびRは、本明細書に定義する通りである、
の化合物を対象とする。
【0017】
本発明の態様では、Rがアリールであり、ここでアリール基は場合によりハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニル−から独立して選択される1〜2個の置換基で置換されてもよく、そしてここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよい。
【0018】
本発明の別の態様では、Rがヘテロアリールであり、ここでヘテロアリール基は場合によりハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニル−から独立して選択される1〜2個の置換基で置換されてもよく、そしてここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよい。
【0019】
本発明の別の態様では、Rがアリールであり、ここでアリール基は場合によりハロゲンで置換されてもよい。好ましくはRは4−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−クロロフェニルおよび3−クロロフェニルからなる群から選択される。より好ましくははRは4−フルオロフェニル、3−クロロフェニルおよび4−クロロフェニルからなる群から選択される。さらにより好ましくはRが4−フルオロフェニルおよび4−クロロフェニルからなる群から選択される。
【0020】
本発明の1つの態様では、Rが水素またはメチルである。
【0021】
本発明の1つの態様では、Rが水素、低級アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。好ましくはRは水素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。より好ましくはRは水素またはメチルである。さらにより好ましくはRは水素である。
【0022】
本発明の1つの態様では、R2aが水素、低級アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。好ましくはR2aは水素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。より好ましくはR2aは水素またはメチルである。さらにより好ましくはR2aは水素である。
【0023】
本発明の1つの態様では、Rが水素および低級アルキルからなる群から選択され、好ましくはRは水素およびメチルからなる群から選択され、より好ましくはRは水素である。
【0024】
本発明の1つの態様では、Rがアリールであり、ここでアリール基は場合によりハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換されたアルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニル−から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく、そしてここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよい。
【0025】
本発明の別の態様では、Rがヘテロアリールであり、ここでヘテロアリール基は場合によりハロゲン、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニル−から独立して選択される1〜2個の置換基で置換されてもよく、そしてここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよい。
【0026】
本発明の別の態様では、Rがアリールであり、ここでアリール基はハロゲン、シアノ、ニトロ、低級アルキル、ハロゲンで置換された低級アルキルおよびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換される。好ましくはRが、4−クロロフェニル、4−シアノフェニル、3−トリフルオロメチル−4−シアノ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−ニトロ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−クロロ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−フルオロ−フェニル、2,5−ジフルオロ−4−シアノ−フェニル、2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニルおよび4−トリフルオロメチル−スルホニル−フェニルからなる群から選択される。より好ましくはRが、3−トリフルオロメチル−4−シアノ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−ニトロ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−クロロ−フェニルおよび4−トリフルオロメチル−スルホニル−フェニルからなる群から選択される。さらにより好ましくは、Rが3−トリフルオロメチル−4−ニトロ−フェニルおよび3−トリフルオロメチル−4−クロロ−フェニルからなる群から選択される。
【0027】
本発明の1つの態様では、Rが水素、低級アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。好ましくはRが水素、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される。より好ましくはRが水素またはメチルである。さらにより好ましくはRが水素およびメチルからなる群から選択される。
【0028】
本発明の代表的な化合物は、本明細書に記載の方法に従いL−アミノ酸から調製し、そして以下の表1に列挙する。最終生成物の立体配置は決定しなかった。
【0029】
【表1】

【0030】
【表2】

【0031】
【表3】

【0032】
本明細書で使用する「ハロゲン」は、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を意味する。
【0033】
本明細書で使用する用語「アルキル」は、単独または置換基の一部として使用する場合でも、直鎖もしくは分枝鎖を含む。例えばアルキル基にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル等を含む。他に注記しない限り、アルキルで「低級」を使用する場合、1〜4個の炭素原子の炭素鎖組成を意味する。
【0034】
本明細書で使用するように、他に注記しない限り用語「ハロゲンで置換された低級アルキル」とは、1もしくは複数の水素原子がハロゲン原子で置換された上記定義の低級アルキル基を意味する。適当な例には限定するわけではないが、トリフルオロメチル、1,1,1−トリフルオロ−エチル、クロロメチル、フルオロメチル等を含む。
【0035】
本明細書で使用するように、他に注記しない限り「アルコキシ」は上記直鎖もしくは分枝鎖アルキル基の酸素エーテル基を表す。例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ヘキシルオキシ等。
【0036】
本明細書で使用するように、他に注記しない限り「アリール」はフェニル、ナフチル等のような非置換の不飽和炭素環式芳香族基を指す。
【0037】
本明細書で使用するように、他に注記しない限り「ヘテロアリール」は、O、NおよびSからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、場合によりO、NおよびSからなる群から独立して選択されるさらに1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員の単環式芳香族環構造;あるいはO、NおよびSからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有し、場合によりO、NおよびSからなる群から独立して選択されるさらに1〜4個のヘテロ原子を含有する9もしくは10員の二環式芳香族環構造を表す。適切なヘテロアリール基の例には、限定するわけではないがピロリル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イミダゾリル、プラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラニル、フラザニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリニル、インダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、イソチアゾリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プテリジニル等を含む。
【0038】
本明細書で使用する標記“★”は、立体中心が存在することを表す。
【0039】
特定の基が「置換されている」場合(例えばPhe、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアリール)、その基は置換基の一覧表から独立して選択される1もしくは複数の置換基、好ましくは1〜5個の置換基、より好ましくは1〜3個の置換基、最も好ましくは1〜2個の置換基を有することができる。
【0040】
置換基に関して、用語「独立して」は、1より多くのそのような置換基が可能である場合、そのような置換基が互いに同じでも異なってもよいことを意味する。
【0041】
本開示を通して使用する標準的な命名法の下、示した側鎖の末端部分を最初に記載し、続いて結合点に向かって隣接する官能基を記載する。すなわち例えば、「フェニルC−CアルキルアミノカルボニルC−Cアルキル」置換基とは、式
【0042】
【化3】

【0043】
の基を指す。
【0044】
本開示を通して使用する標準的な命名法の下、中心のチアゾリン基上の置換基は、以下の結合位置での結合として表す。
【0045】
【化4】

【0046】
本明細書、特にスキームおよび実施例で使用する略号は以下の通りである:
【0047】
【表4】

【0048】
本明細書で使用する用語「個体」は、処置、観察または実験の対象となった動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを指す。
【0049】
本明細書で使用する用語「治療に有効な量」は、処置する疾患または障害の症状の緩和を含め、研究者、獣医師、医師または他の臨床技術者により調査される組織系、動物またはヒトにおける生物学的または医学的応答を誘導する活性化合物または薬剤の量を意味する。
【0050】
本明細書で使用する用語「組成物」は、特定の成分を特定の量で含んでなる生成物、ならびに特定量の特定成分の組み合わせから直接的または間接的に生じる任意の生成物を包含することを意図する。
【0051】
本発明の化合物が少なくとも1つのキラル中心を有する場合、それらはしかるべきエナンチオマーとして存在することができる。化合物が2以上のキラル中心を有する場合、それらはさらにジアステレオマーとして存在することができる。すべてのそのような異性体およびその混合物は、本発明の範囲内に包含されると理解される。さらに化合物の結晶形の中には同質異像として存在し得るものもあり、そしてそれも本発明に含まれるものとする。加えて、化合物の中には水(すなわち水和物)との、または通常の有機溶媒との溶媒和物を形成できるものもあり、そのような溶媒和物も本発明の範囲に含むものとする。
【0052】
本発明の化合物の調製法が立体異性体の混合物を生じる場合、これらの異性体は調製用クロマトグラフィーのような通例の技法により分離することができる。化合物はラセミ形で調製することができ、または個々のエナンチオマーをエナンチオ特異的合成により、または分割によるいずれかで調製することができる。化合物は例えばそれらの成分であるエナンチオマーに、(−)−ジ−p−トルオイル−D−酒石酸および/または(+)−ジ−p−トルオイル−L−酒石酸のような光学的に活性な酸との塩の形成によるジアステレオマー対の形成、続いて分別晶出法および遊離塩基の再生のような標準法により分割することができる。化合物はジアステレオマーエステルまたはアミドの形成、続いてクロマトグラフィー分離およびキラルな補助物質の除去により分割することもできる。あるいは化合物はキラルなHPLCカラムを使用して分割してもよい。
【0053】
本発明の化合物の任意の工程の間に、関心のある分子上の感受性または反応性基を保護することが必要かつ/または望ましいかもしれない。これは有機化学における保護基(Protective Groups in Organic Chemistry)J.F.W.McOmic編集、プレナム(Plenum)出版、1973;およびT.W.Greene & P.G.M.Wuts、有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)、John Wiley & Sons、1991に記載されているような通常の保護基により行うことができる。保護基は当該技術分野で既知の方法を使用して、後の工程で都合よく除去することができる。
【0054】
本発明はその範囲に、本発明の化合物のプロドラッグを含む。一般に、そのようなプロドラッグは、インビボで必要な化合物に容易に転換可能な化合物の機能的誘導体である。すなわち本発明の処置法では、用語「投与する」には具体的に開示した化合物で、または具体的には開示できないが、患者に投与された後にインビボで具体的化合物に転換する化合物を用いて、記載する種々の障害の処置を包含する。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製に関する通例の手順は、例えば「プロドラッグの設計(Design of Prodrugs)」、H.Bundgaard編集、エルセビア(Elsevier)、1985に記載されている。
【0055】
が水素である式(I)の化合物は、スキーム1に概説する方法に従い調製することができる。
【0056】
【化5】

【0057】
したがって適当に置換された式(II)の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)を、Aが低級アルキルである式(III)の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)と、塩酸、硫酸等の存在下で、場合により溶解性を上げるためにジエチルエーテル等のような有機溶媒中で反応させて、対応する式(IV)の化合物を得る。
【0058】
式(IV)の化合物は、Aが低級アルキルである適切に置換された式(V)の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)と、TEA、DIPEA、ピリジン等の存在下で、DCE、塩化メチレン、THF等のような有機溶媒中で反応させて、対応する式(VI)の化合物を得る。
【0059】
式(VI)の化合物は、KOH、NaOH、LiOH等のような塩基と、THF、ジオキサン、水等のような有機溶媒中、水の存在下で反応させて対応する式(VII)の化合物を得る。
【0060】
式(VII)の化合物は、適切に置換された式(VIII)の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)と、PyBrOPおよびDMAP、DCCおよびDMAP、EDClおよびHOBT等のような触媒または触媒対の存在下、DIPEA、TEA、ピリジン等のような塩基の存在下で、DMF、DCE、DCM等の非プロトン性溶媒中、好ましくは無水の非プロトン性溶媒中で反応させて、対応する式(Ia)の化合物を得る。
【0061】
が水素以外である式(I)の化合物は、スキーム2に概説する方法に従い調製することができる。
【0062】
【化6】

【0063】
したがって、Aが低級アルキルである式(IX)の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)(例えばPattende,G.,et al.,Tetrahedron,(1993)、49(10)、pp2131−2138により開示された方法に従う)は、塩化チオニルとアルコール性溶媒中で反応させて、対応する式(X)の化合物を得る。
【0064】
式(X)の化合物は、Aが低級アルキルである適切に置換された式(VIII)の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)と、TEA、DIPEA、ピリジン等のような塩基の存在下で、DCE、塩化メチレン、THF等のような有機溶媒中で反応させて、対応する式(XI)の化合物を得る。
【0065】
式(XI)の化合物は、適切に置換された式(VIII)の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)と、PyBrOPおよびDMAP、DCCおよびDMAP、EDClおよびHOBT等のような触媒または触媒対の存在下、DIPEA、TEA、ピリジン等のような塩基の存在下で、DMF、DCE、DCM等のような非プロトン性溶媒中、好ましくは無水の非プロトン性溶媒中で反応させて、対応する式(Ia)の化合物を得る。
【0066】
当業者は、Rおよび/またはR2aが水素以外である式(I)の化合物が、式(IX)の化合物を適切に置換された式(XII)
【0067】
【化7】

【0068】
の化合物(既知の化合物または既知の方法により調製した化合物)に代えて、上記スキーム2に概説した方法に従い同様に調製できることを認識するだろう。
【0069】
以下の実施例は、本発明の理解を助けるために説明し、そして添付する特許請求の範囲で説明する本発明を限定することは意図せず、そしてそのように解釈されるべきではない。
【実施例】
【0070】
実施例1(化合物#9)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0071】
【化8】

【0072】
工程A:4−クロロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩
4−クロロベンゾニトリル(11.36g、85.6ミリモル)の溶液(60mLのエタノール中)に、5℃で乾燥HClを通気した(200mLの36%HClを500mLの濃HSOに滴下した)。反応混合物をさらに0.5時間、0℃で撹拌し、次いで無水ジエチルエーテル(500mL)で希釈した。混合物を5℃で2時間撹拌した後、濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させて、4−クロロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩を得た。生成物はさらに精製せずに次の工程を行った。
工程B:2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
トリエチルアミン(2.44g、24.16ミリモル)を、4−クロロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(5g、22.71ミリモル)およびL−システインメチルエステル塩酸塩(4.29g、24.98ミリモル)の溶液(85mLのジクロロメタン中)に0℃で滴下した。生成した混合物を室温で3日間撹拌した。水およびジクロロメタンを加え、そして水層をジクロロメタンで抽出し、無水NaSOで乾燥させ、そして真空下で濃縮して粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィーによる精製(シリカゲル、15% EtOAc/ヘキサン)で、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程C:2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸
2−(4−クロロフェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(5.23g、0.02モル)の溶液(200mLのTHFおよび200mLのHO中)に、KOH(11.4g、0.2モル)を加えた。反応混合物を室温で17時間、激しく撹拌し、水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、そしてジエチルエーテル層を水で洗浄した。合わせた水層を1N HClでpH1に酸性化し、ジエチルエーテルで抽出し、そして無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0073】
H NMR(400 MHz、d−DMSO);δ13.03(br s,1H),7.81(d,2H,=8.5Hz),7.57(d,2H,=8.5Hz),5.31(dd,1H,=8.3,9.4Hz),3.62−3.77(m,2H).
工程D:2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(4−クロロフェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(186mg、0.770ミリモル)および5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライド(158mg,0.847ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(94mg、.770ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(1.08g、2.311ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。水およびEtOAcを加えた。EtOAc層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0074】
H NMR(400 MHz、CDCl);δ9.06(br s,1H),8.04(d,1H,=1.9Hz),7.98(dd,1H,=2.0,8.5Hz),7.84(d,2H,J=8.5Hz),7.45−7.85(m,1H),7.46(d,2H,=8.5Hz)、5.34(t,1H,=10Hz)、3.73−3.88(m,2H)
MS m/z(M−H)=408.
実施例2(化合物#3)
2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0075】
【化9】

【0076】
工程A:3−フロオロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩
3−フルオロベンゾニトリル(10g、82.6ミリモル)の溶液(20mLのエタノール中)に、5℃で乾燥HClを通気した(200mLの36%HClを500mLの濃HSOに滴下した)。反応混合物をさらに0.5時間、0℃で撹拌し、次いで無水エーテル(500mL)で希釈した。反応混合物を5℃で2時間撹拌し、濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させて、3−フルオロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩を得た。生成物はさらに精製せずに次の工程を行った。
工程B:2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
トリエチルアミン(1.1ml)を、3−フロオロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(1.5g、7.366ミリモル)およびL−システインメチルエステル塩酸塩(1.39g、8.102ミリモル)の溶液(25mLのジクロロメタン中)に0℃で滴下した。生成した混合物を室温で2日間撹拌した。水およびジクロロメタンを加え、そして水層をジクロロメタンで抽出し、NaSOで乾燥させ、そして真空下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、15% EtOAc/ヘキサン)で、2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程C:2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(274mg、1.145ミリモル)および5−アミノ−2−シアノベンゾニトリル(426mg、2.287ミリモル)の溶液(5mLのTHF中)に、0℃で2Mイソプロピルマグネシウムクロライド(1.14mL、THF中)を加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミドを得た。
【0077】
H NMR(400 MHz、CDCl);δ9.05(br s,1H),8.07(d,1H,=2.0Hz),7.98(dd,1H,=2.0,8.5Hz),7.81(d,1H,=8.5Hz),7.62−7.67(m,2H),7.43−7.50(m,1H)、7.23−7.30(m,1H)、5.35(t,1H,=10Hz),3.73−3.90(m,2H)
MS m/z(M−H)=391
実施例3(化合物#17)
2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0078】
【化10】

【0079】
2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(178mg、0.79ミリモル)および5−アミノ−2−クロロ−ベンゾニトリル(155mg、0.79ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(97mg、0.79ミリモル)、PrNEt(0.28mL)およびPyBroP(553mg、1.185ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0080】
H NMR(300 MHz、CDCl);d8.83(br s,1H),7.93(d,1H,=2.6Hz),7.80(dd,1H,=2.6,8.9Hz),7.62−7.67(m,2H),7.41−7.49(m,3H),7.25−7.28(m,1H),5.33(t,1H,=9.9Hz)、3.73−3.89(m.2H).
実施例4(化合物#18)
2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0081】
【化11】

【0082】
2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(187mg、0.83ミリモル)および5−アミノ−2−フルオロ−ベンゾニトリル(149mg、0.83ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(104mg、0.83ミリモル)、PrNEt(0.29mL)およびPyBroP(581mg、1.24ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0083】
H NMR(300 MHz、CDCl);d8.77(br s,1H),7.15−8.01(m,7H),5.33(t,1H,=10Hz),3.73−3.89(m,2H).
実施例5(化合物#9)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0084】
【化12】

【0085】
工程A:2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸
2−(4−クロロフェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(5.23g、0.02ミリモル)の溶液(200mLのTHFおよび200mlのHO中)に、KOH(11.4g、0.2モル)を加えた。反応混合物を室温で17時間、激しく撹拌した。次いで反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、そしてジエチルエーテル層を水で洗浄した。合わせた水層を1N HClでpH1に酸性化し、次いでジエチルエーテルで抽出し、そして無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0086】
H NMR(400 MHz、d−DMSO);δ13.03(br s,1H),7.81(d,2H,=8.5Hz),7.57(d,2H,=8.5Hz),5.31(dd,1H,=8.3,9.4Hz),3.62−3.77(m,2H).
工程B:2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(186mg、0.770ミリモル)および5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライド(158mg,0.847ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(94mg、.770ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(1.08g、2.311ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。水およびEtOAcを加えた。EtOAc層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0087】
H NMR(400 MHz、CDCl);δ9.06(br s,1H),8.04(d,1H,=1.9Hz),7.98(dd,1H,=2.0,8.5Hz),7.84(d,2H,J=8.5Hz),7.45−7.85(m,1H),7.46(d,2H,=8.5Hz)、5.34(t,1H,=10Hz)、3.73−3.88(m,2H)
MS m/z(M−H)=408.
実施例6(化合物#11)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0088】
【化13】

【0089】
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(214mg、0.8854ミリモル)および5−アミノ−2−クロロベンゾトリフルオライド(191mg,0.9740ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(108mg、.8854ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(1.24g、2.6562ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0090】
H NMR(300 MHz)d8.79(br s,1H),7.89−7.96(m,3H),7.42−7.49(m,4H),5.31(t,1H,=10Hz)、3.71−3.89(m,2H)
MS m/z(M−H)=418.
実施例7(化合物#10)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0091】
【化14】

【0092】
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(188mg、0.7795ミリモル)および5−アミノ−2−ニトロベンゾトリフルオライド(206mg,0.8575ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(95mg、.7795ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(1.09g、2.3385ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−ニトロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0093】
H NMR(400 MHz,CDCl)δ9.09(br s,1H),7.98−8.07(m,3H),7.85(d,2H,=8.6Hz),7.46(d,2H,=8.6Hz)、5.34(t,1H,=10Hz),3.73−3.89(m,2H)
MS m/z(M−H)=428.
実施例8(化合物#14)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0094】
【化15】

【0095】
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(131mg、0.5420ミリモル)および5−アミノ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(107mg,0.5962ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(66mg、.5420ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(1.76g、1.626ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0096】
MS m/z(M−H)=401.
実施例9(化合物#16)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)−アミド
【0097】
【化16】

【0098】
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(151mg、0.6260ミリモル)および4−クロロアニリン(76.5mg,0.6886ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(76.5mg、.626ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(1.18g、2.521ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)アミドを得た。
【0099】
H NMR(400 MHz,CDCl):δ8.63(br s,1H),7.84(d,2H,=8.5Hz),7.53−7.57(m,2H),7.44(d,2H,=8.5Hz),7.01−7.07(m.1H),5.31(t,1H,=9.9Hz)、3.74−3.87(m,2H)
MS m/z(M−H)=333.
実施例10(化合物#24)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0100】
【化17】

【0101】
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(112mg、0.463ミリモル)および3−アミノ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(91mg,0.509ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(56.5mg、.463ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(863mg、1.86ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0102】
H NMR(300 MHz,CDCl):δ9.15(br s,1H),8.64(dt,1H,=1.3,7.0Hz),7.84(d,2H,=8.6Hz),7.79−7.89(m,1H),7.45(d,2H,=8.6Hz),7.28−7.45(m.2H),5.38(t,1H,9.7Hz)、3.73−3.89(m,2H)
MS m/z(M+H)=403.
実施例11(化合物#14)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0103】
【化18】

【0104】
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(112mg、0.4634ミリモル)および5−アミノ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(91.5mg,0.5107ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(56.7mg、.4642ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(866mg、1.86ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0105】
H NMR(300 MHz,CDCl):δ8.76(br s,1H),7.84(d,2H,=8.6Hz),7.78−7.83(m,2H),7.45(d,2H,J=8.6Hz),7.18(t,1H,=9.5Hz),5.32(t,1H,=9.9Hz)、3.71−3.88(m,2H)
MS m/z(M−H)=401.
実施例12(化合物#25)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0106】
【化19】

【0107】
工程A:フロオロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩
4−フルオロベンゾニトリル(7.89g、65.2ミリモル)の溶液(20mLのエタノール中)に、5℃で乾燥HClを通気した(200mLの36%HClを500mLの濃HSOに滴下した)。反応混合物をさらに0.5時間、0℃で撹拌し、次いで無水ジエチルエーテル(500mL)で希釈した。混合物を5℃で2時間撹拌した後、固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させて、フルオロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩を得た。生成物はさらに精製せずに次の工程を行った。
工程B:2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
トリエチルアミン(2.86g、28.21ミリモル)を、フロオロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(5.42g、26.62ミリモル)およびL−システインメチルエステル塩酸塩(5.03g、29.28ミリモル)の溶液(100mLのジクロロメタン中)に0℃で滴下した。生成した混合物を室温で3日間撹拌した。水およびジクロロメタンを加え、そして層が分離し、水性層をジクロロメタンで抽出し、無水NaSOで乾燥させ、そして真空下で濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、15% EtOAc/ヘキサン)で、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得た。
H NMR(300 MHz,
工程C:2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸
2−(4−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(5.82g、0.024モル)の溶液(200mLのTHFおよび200mLのHO中)に、KOH(13.65g、0.24モル)を加えた。反応混合物を室温で17時間、激しく撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出し、そしてジエチルエーテル層を水で洗浄した。合わせた水性層を1N HClでpH1に酸性化し、ジエチルエーテルで抽出し、そして無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0108】
H NMR(300 MHz、d−DMSO);δ12.92(br s,1H),7.83−7.88(m,2H),7.31−7.37(m,2H),5.30(dd,1H,==1.0,8.4Hz),3.60−3.77(m,2H)
工程D:2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(151mg、0.671ミリモル)および3−アミノ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(132mg,0.738ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(82mg、.671ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(940mg、2.01ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0109】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.17(br s,1H),8.64(dt,1H,=1.4,6.9Hz),7.87−7.94(m,3H),7.07−7.36(m,4H),5.37(t,1H,=9.6Hz),3.74−3.88(m,2H)
MS m/z(M−H)=385.
実施例13(化合物#1)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(3−トリフルオロメチル−4−シアノ−フェニル)−アミド
【0110】
【化20】

【0111】
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸アミドメチルエステル(201mg、0.840ミリモル)および5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライド(313mg,1.68ミリモル)の溶液(8mLのTHF中)に、0℃で2Mのイソプロピルマグネシウムクロライド(0.84mL、THF中)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0112】
H NMR(400 MHz、CDCl);δ9.06(br s,1H),7.78−8.13(m,5H),7.25−7.28(m,2H),5.32(t,1H,=9.6Hz),3.71−3.88(m,2H)
MS m/z(M−H)=392.
実施例14(化合物#7)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0113】
【化21】

【0114】
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(201mg、0.892ミリモル)および5−アミノ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(160mg、0.892ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(109mg、.892ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(832mg、1.785ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機抽出物を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0115】
MS m/z(M−H)=385.
実施例15(化合物#6)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0116】
【化22】

【0117】
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(200mg、0.887ミリモル)および5−アミノ−2−クロロベンゾトリフルオライド(173mg、0.887ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(108mg、.887ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(827mg、1.773ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0118】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ8.78(br s,1H),7.79−8.03(m,4H),7.13−7.21(m,3H),5.31(t,1H,=9.8Hz),3.71−3.88(m,2H)
MS m/z(M−H)=401.
実施例16(化合物#4)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0119】
【化23】

【0120】
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(202mg、0.897ミリモル)および5−アミノ−2−ニトロベンゾトリフルオライド(185mg、0.897ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(110mg、.897ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(836mg、1.794ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0121】
H NMR(400 MHz、CDCl);δ9.12(br s,1H),7.79−8.08(m,5H),7.15−7.20(m,2H),5.34(t,1H,=10Hz),3.71−3.90(m,2H)
MS m/z(M−H)=412.
実施例17(化合物#2)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−フェニル)−アミド
【0122】
【化24】

【0123】
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(250mg、1.045ミリモル)および4−アミノベンゾニトリル(247mg,2.089ミリモル)の溶液(10mLのTHF中)に、0℃で2Mのイソプロピルマグネシウムクロライド(1.04mL、THF中)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−フェニル)アミドを得た。
【0124】
H NMR(400 MHz、CDCl);δ9.21(br s,1H),7.63−7.52(m,4H),7.08−7.19(m,4H),5.32(t,1H,=9.6Hz),3.75−3.87(m,2H)
MS m/z(M−H)=324.
実施例18(化合物#26)
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0125】
【化25】

【0126】
工程A:3−クロロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩
3−クロロベンゾニトリル(11.36g、85.6ミリモル)の溶液(30mLのエタノール中)に、5℃で乾燥HClを通気した(200mLの36%HClを500mLの濃HSOに滴下した)。反応混合物をさらに0.5時間、5℃で撹拌し、次いで無水ジエチルエーテル(500mL)で希釈した。混合物を5℃で12時間静置した後、固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させて、3−クロロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩を得た。生成物はさらに精製せずに次の工程を行った。
工程B:2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
トリエチルアミン(2.44g、24.16ミリモル)を、3−クロロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(5g、22.71ミリモル)およびL−システインメチルエステル塩酸塩(4.29g、24.98ミリモル)の溶液(85mLのジクロロメタン中)に0℃で滴下した。生成した混合物を室温で3日間撹拌した。水およびジクロロメタンを加え、そして水性層をジクロロメタンで抽出し、無水NaSOで乾燥させ、そして真空下で濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、15% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程C:2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(5g、0.0196モル)の溶液(200mLのTHFおよび200mLのHO中)に、KOH(10.97g、0.196モル)を加えた。反応混合物を室温で17時間、激しく撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで洗浄し、そして有機層を水で抽出した。合わせた水性層を1N HClでpH1に酸性化し、ジエチルエーテルで抽出し、そして無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0127】
H NMR(300 MHz、d−DMSO);δ13.07(br s,1H),7.80(t,1H,=1.7Hz),7.73(d,1H,=7.7Hz),7.65(t,1H,=1.0Hz),7.55(t,1H,=7.8Hz),5.33(dd,1H,=8.3,9.3Hz),3.64−3.78(m,2H).
工程D:2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(147mg、0.606ミリモル)および5−アミノ−2−クロロベンゾトリフルオライド(130mg,0.667ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(74mg、.606ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(848mg、1.82ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0128】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ8.82(br s,1H),7.90−7.96(m,2H),7.72−7.80(m,2H)、7.37−7.52(m,3H),5.32(t,1H,=10Hz)、3.71−3.88(m,2H)
MS m/z(M−H)=418.
実施例19(化合物#27)
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0129】
【化26】

【0130】
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(162mg、0.6703ミリモル)および5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライド(137mg、0.7373ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(82mg、.6703ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(938mg、2.01ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物に水およびEtOAcを加えた。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0131】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.05(br s,1H),8.08(d,1H,=1.9Hz),7.98(dd,1H,=2.1,8.5Hz),7.92−7.93((m,1H),7.82(d,1H,=8.5Hz),7.75(dt,1H,=1.3,7.8Hz),7.52(dd,1H,=1.1,2.0Hz),7.43(t,1H,=7.9Hz),5.35(t,1H,=10Hz),3.72−3.90(m,2H)
MS m/z(M−H)=408.
実施例20(化合物#28)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−トリフルオロメタンスルホニル−フェニル)−アミド
【0132】
【化27】

【0133】
2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(153mg、0.677ミリモル)および4−アミノフェニルトリフルオロメチルスルホン(168mg、0.745ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(83mg、.6775ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(948mg、2.033ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物に水およびEtOAcを加えた。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−トリフルオロメタンスルホニル−フェニル)アミドを得た。
【0134】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.13(br s,1H),7.88−8.01(m,6H),7.12−7.20(m,2H),5.35(t,1H,=10Hz),3.73−3.89(m,2H)
MS m/z(M−H)=431.
実施例21(化合物#29)
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−トリフルオロメタンスルホニル−フェニル)−アミド
【0135】
【化28】

【0136】
2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(172mg、0.711ミリモル)および4−アミノフェニルトリフルオロメチルスルホン(176mg、0.7819ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(87mg、.7108ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(994mg、2.1324ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物に水およびEtOAcを加えた。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−トリフルオロメタンスルホニル−フェニル)アミドを得た。
【0137】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.08(br s,1H),7.62−8.02(m,4H),7.16−7.52(m,3H),5.35(t,1H,=10Hz),3.74−3.86(m,2H)
実施例22(化合物#31)
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−トリフルオロメタンスルホニル−フェニル)−アミド
【0138】
【化29】

【0139】
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(170mg、0.701ミリモル)および4−アミノフェニルトリフルオロメチルスルホン(174mg、0.771ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(86mg、0.701ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(981mg、2.104ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物に水およびEtOAcを加えた。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−トリフルオロメタンスルホニル−フェニル)アミドを得た。 H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.09(br s,1H),7.30−8.20(m,7H),5.36(t,1H,=9.9Hz),3.73−3.86(m,2H)
MS m/z(M−H)=447.
実施例23(化合物#30)
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0140】
【化30】

【0141】
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(169mg、0.701ミリモル)および5−アミノ−2−ニトロベンゾトリフルオライド(159mg、0.771ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(86mg、.701ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(980mg、2.102ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物に水およびEtOAcを加えた。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。 MS m/z(M−H)=428.
実施例24(化合物#32)
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0142】
【化31】

【0143】
2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(167mg、0.691ミリモル)および3−アミノ−2−フルオロベンゾトリフルオライド(136mg、0.760ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(84mg、.691ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(966mg、2.073ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物に水およびEtOAcを加えた。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄した。有機抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(3−クロロ−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0144】
H NMR(300 MHz)□δ9.13(br s,1H),8.61(dt,1H,=1.3,6.9),7.77−7.88(m,2H)、7.27−7.53(m,4H)、5.39(t,1H,=9.7Hz),3.75−3.89(m,2H)
実施例25(化合物#33)
2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0145】
【化32】

【0146】
工程A:2−tert−ブチル−3−ホルミル−4−メチル−チアゾリジン−4−カルボン酸エチルエステル
−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M、18mL、0.0450モル)を、ジイソプロピルアミン(6.49g、0.064モル)(225mLのTHF中)に−78℃で滴下した。次いで1,3−ジメチル−テトラヒドロピリミジン−2−オン(32mL)を反応混合物に1回で加えた。混合反応物を−78℃で1時間撹拌した。2−tert−ブチル−3−4−メチル−チアゾリジン−4−カルボン酸エチルエステル(10.5g、0.0428モル)溶液(20mLのTHF中)を−90℃で1回に滴下した。混合反応物を−78℃で1時間撹拌した。2−tert−ブチル−3−4−メチル−チアゾリジン−4−カルボン酸エチルエステル(10.5g、0.0428モル)溶液(20mLのTHF中)を、−90℃で滴下した。溶液を−90℃で45分撹拌し、次いでヨードメタン(7.29g、0.0514モル)を加えた。生成した混合物を−90℃で2時間撹拌し、次いで室温に暖めた。揮発物を真空下で除去し、そして油性残渣をブラインとジエチルエーテルとの間に分配した。水性層をジエチルエーテルで3回抽出した。合わせたエーテル層を無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−tert−ブチル−3−ホルミル−4−メチル−チアゾリジン−4−カルボン酸エチルエステルを得た。
【0147】
MS m/z(M+H)=282
工程B:2−アミノ−3−メルカプト−2−メチル−プロピオン酸塩酸塩
2−tert−ブチル−3−ホルミル−4−メチル−チアゾリジン−4−カルボン酸エチルエステル(1.34g、5.17ミリモル)および5N HClを100℃で15時間加熱した。次いで混合物をEtOAcで3回洗浄した。水性層を蒸発乾固して、2−アミノ−3−メルカプト−2−メチル−プロピオン酸塩酸塩を得た。
【0148】
MS m/z(M+H)136;(M−H)134.
工程C:2−アミノ−3−メルカプト−2−メチル−プロピオン酸メチルエステル塩酸塩
塩化チオニル(1.58g、13.27ミリモル)を、2−アミノ−3−メルカプト−2−メチル−プロピオン酸塩酸塩(759mg、4.422ミリモル)の溶液(16mLのCHOH中)に加えた。生成した混合物を65℃に一晩加熱した。揮発物を真空下で除去して泡沫残渣を得、これを少量のCHOHに溶解し、そしてジエチルエーテルでトリチュレートした。粘着性の化合物が沈殿し、そしてこれを真空下で乾燥させて、2−アミノ−3−メルカプト−2−メチル−プロピオン酸メチルエステル塩酸塩を得た。粗生成化合物をさらに精製することなく次の工程を行った。
工程D:2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
4−フルオロベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(5.42g、0.794g、0.0039モル)および2−アミノ−3−メルカプト−2−メチル−プロピオン酸メチルエステル塩酸塩(0.788g、0.004モル)の混合物(15mLのジクロロメタン中)に、0℃でトリエチルアミン(0.42g、0.004モル)を加え、続いて室温で2日間撹拌した。水およびジクロロメタンを反応混合物に加えた。水性層をジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステルを油として得た。
工程E:2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸
2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(5.82g、0.024モル)の溶液(200mLのTHFおよび200mlのHO中)に、室温でKOH(13.65g、0.243モル)を加えた。反応物を室温で17時間拌した。反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。水性層を50% HCl(aq)でpH1に酸性化し、次いでジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエーテル層をブラインで洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。混合物を濾過し、そして濾液を真空下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸を油として得た。
工程F:2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(4−フルオロフェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(11mg、0.046ミリモル)および5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライド(9.4mg,0.051ミリモル)の溶液(1mLのDMF中)に、DMAP(5.6mg、0.046ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(64mg、0.138ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。水およびEtOAcを反応混合物に加えた。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0149】
MS m/z(M−H)=406.
化合物#12は5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライドを4−クロロ−3−トリフロオロメチルフェニルアミンに代えて、上記実施例25に記載の手順に従い同様に調製した。
【0150】
化合物#13は5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライドを4−ニトロ−3−トリフロオロメチルフェニルアミンに代えて、上記実施例25に記載の手順に従い同様に調製した。
実施例26(化合物#21)
2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0151】
【化33】

【0152】
工程A:2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
トリエチルアミン(0.95mls、6.836ミリモル)を、4−フルオロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(1.33g、6.511ミリモル)およびペニシラミンメチルエステル塩酸塩(1.43g、7.163ミリモル)の溶液(20mLのジクロロメタン中)に0℃で加えた。生成した混合物を室温で3日間撹拌した。水およびジクロロメタンを加え、そして水層をジクロロメタンで抽出し、NaSOで乾燥させ、そして真空下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−5,5−ジメチル−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程B:2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸
2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(610mg、2.282ミリモル)の溶液(15mLのTHFおよび5mlのHO中)に、KOH(640mg、11.409ミリモル)を加えた。反応物を室温で一晩、激しく撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで洗浄し、そしてジエチルエーテル層を水で抽出した。合わせた水性層を1N HClでpH1に酸性化し、次いでジエチルエーテルで抽出し、そして無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0153】
H NMR(400 MHz、d−DMSO);δ12.89(br s,1H),7.78−7.83(m,2H),7.28−7.34(m,2H),4.85(s,1H)、1.71(s,3H),1.43(s,3H)
工程C:2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(162mg、0.638ミリモル)および5−アミノ−2−クロロベンゾトリフルオライド(137mg,0.701ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(78mg、.638ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(892mg、1.913ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0154】
H NMR(400 MHz、CDCl);δ9.30(br s,1H),7.95(d,1H,=2.5Hz),7.87−7.91(m,2H),7.83(dd,1H,=2.5,8.7Hz),7.45(d,1H,=8.7Hz),7.13−7.17(m,2H),4.73(s,1H),1.96(s,3H),1.47(s,3H)
MS m/z(M−H)=429.
実施例27(化合物#19)
2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0155】
【化34】

【0156】
2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(180mg、0.709ミリモル)および5−アミノ−2−シアノベンゾトリフルオライド(145mg、0.779ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(87mg、0.709ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(991mg、2.126ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0157】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.57(br s,1H),8.09(d,1H,=2.0Hz),8.01(dd,1H,=2.1,8.5Hz),7.87−7.92(m,2H),7.81(d,1H,=8.5Hz),7.13−7.20(m,2H),4.75(s,1H),1.96(s,3H),1.47(s,3H)
MS m/z(M−H)=420.
実施例28(化合物#20)
2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0158】
【化35】

【0159】
2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(181mg、0.714ミリモル)および5−アミノ−2−ニトロベンゾトリフルオライド(162mg、0.785ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(87mg、0.709ミリモル))、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(998mg、2.141ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−フルオロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0160】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.60(br s,1H),8.06−8.10(m,2H),7.98−8.01(m,1H),7.88−7.92(m,2H),7.14−7.20(m,2H),4.77(s,1H),1.97(s,3H),1.47(s,3H)
MS m/z(M−H)=440.
実施例29(化合物#22)
2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
【0161】
【化36】

【0162】
工程A:2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4、5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル
トリエチルアミン(2mls、14.31ミリモル)を、4−クロロ−ベンズイミド酸エチルエステル塩酸塩(3.0g、13.630ミリモル)およびペニシラミンメチルエステル塩酸塩(3.0g、14.990ミリモル)の溶液(50mLのジクロロメタン中)に0℃で加えた。生成した混合物を室温で3日間撹拌した。水およびジクロロメタンを加え、そして水層をジクロロメタンで抽出し、NaSOで乾燥させ、そして真空下で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、15% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−5,5−ジメチル−フェニル)−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステルを得た。
工程B:2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸
2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸メチルエステル(1.4g、4.930ミリモル)の溶液(30mLのTHFおよび10mLのHO中)に、KOH(1.38g、24.660ミリモル)を加えた。反応物を室温で一晩、激しく撹拌した。反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで洗浄し、そしてジエチルエーテル層を水で抽出した。合わせた水性層を1N HClでpH1に酸性化し、次いでジエチルエーテルで抽出し、そして無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸を得た。
【0163】
H NMR(400 MHz、d−DMSO);δ12.85(br s,1H),7.76(d,2H,=8.6Hz),7.56(d,2H,=8.6Hz)、4.87(s,1H)、1.71(s,3H),1.43(s,3H)
工程C:2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド
2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(162mg、0.601ミリモル)および5−アミノ−2−クロロベンゾトリフルオライド(129mg,0.661ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(73mg、0.601ミリモル)、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(841mg、1.803ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、20% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)アミドを得た。
【0164】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.28(br s,1H),7.95(d,1H,=2.5Hz),7.80−7.85(m,3H),7.42−7.49(m,3H),4.73(s,1H),1.96(s,3H),1.47(s,3H)
実施例30(化合物#23)
2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド
【0165】
【化37】

【0166】
2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(162mg、0.601ミリモル)および4−アミノ−2,5−ジフルオロベンゾニトリル(131mg,0.662ミリモル)の溶液(10mLのDMF中)に、DMAP(74mg、0.602ミリモル))、PrNEt(0.25mL)およびPyBroP(842mg、1.806ミリモル)を順次加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。有機層を1N HClおよびブラインで洗浄し、次いで無水NaSOで乾燥させた。乾燥剤を濾去し、そして濾液を真空下で濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(シリカゲル、17% EtOAc/ヘキサン)、2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロ−チアゾール−4−カルボン酸(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)アミドを得た。
【0167】
H NMR(300 MHz、CDCl);δ9.28(br s,1H),7.95(d,1H,=2.5Hz),7.80−7.85(m,3H),7.42−7.49(m,3H),4.73(s,1H),1.96(s,3H),1.47(s,3H)
実施例31
インビトロ アッセイ−アンドロゲン受容体濾過結合アッセイ
このアッセイは、全反応容量150μLの溶液(5ピコモルのアンドロゲン受容体LBD(パンベラ:Panvera)または30μLの新しく調製したラット細胞質、0.5nMの[H]R1881トレーサー(NEN)、1.5μL(10μM)の試験化合物または賦形剤(30%のDMSO中に希釈、最終濃度0.75%のDMSO)および150μLのTEDバッファーを含有する)を充填した各ウェルを含む96ウェルプレートで行った。(TEDバッファーは10mM Tris.HCl pH7.4、1mM モリブデン酸ナトリウム(60mg/250mL)、1.5mM EDTA、1mM DTTおよび10(容量/容量)%グリセロールを含む。)
1日目に、受容体、トレーサーおよびTEDバッファーを含有する溶液を、96ウェルプレートに分配した。次いで希釈した試験化合物または対照賦形剤を各ウェルに加え、そしてプレートを4℃で一晩インキュベーションした。
【0168】
2日目、各ウェルに、TEpH8.0中に25mg/mlで調製した20μLのヒトγ−グロブリン(ICN823102)、およびTE pH8.0中に調製した55μLの40%ポリエチレングリコール8000(JT Baker U222−08)を加えた。プレートを4℃で60分間インキュベーションした。インキュベーション中、回収器はTE pH8.0中に調製した10%PEG8000ですすぎ、そしてGF/U Unifilter−96を10%PEGで予め湿らせた。結合反応を濾過し、保持物を10%PEGで3回洗浄し、そして真空下で約4分間乾燥させ、次いで50℃で5分間乾燥させ、次いで底を密閉した。25μLのMicroscint−20(パッカード:Packerd)をフィルターウェルに加え、そして上を密閉した。次いでプレートウェルをTopCount(パッカード)でカウントした。
【0169】
本発明の選択した化合物を、上記の手順に従いアンドロゲン受容体に対する結合について試験し、結果を表2に列挙した。負の数(1もしくは複数)は、試験化合物についてアンタゴニスト活性が無いことを示す。しかし化合物は試験しなかったアゴニスト活性を有するかもしれない。
【0170】
【表5】

【0171】
【表6】

【0172】
具体的説明の目的で提供される実施例を含め、前記の明細書は本発明の原理を教示するが、本発明の実施は添付する特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内にある通常の変更、適合および/または修飾を包含すると理解されるだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

式中、
はアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され;
ここでヘテロアリール基は炭素原子を介して結合し;
ここでアリールまたはヘテロアリール基は場合によりハロゲン、アルキル、ハロゲンで置換されたアルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されてもよく;
ここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよく、
は水素または低級アルキルから独立して選択され、
およびR2aは各々独立して、水素、低級アルキルおよびハロゲンで置換された低級アルキルからなる群から選択され、
は水素および低級アルキルからなる群から選択され、
はアリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され;
ここでヘテロアリール基は炭素原子を介して結合し;
ここでアリールまたはヘテロアリール基は場合によりハロゲン、アルキル、ハロゲンで置換されたアルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されてもよく;
ここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよく、
は水素、低級アルキルおよびハロゲンで置換された低級アルキルからなる群から選択される、
の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩。
【請求項2】
がアリールからなる群から選択され;ここでアリール基は場合によりハロゲン、アルキル、ハロゲンで置換されたアルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されてもよく;ここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよく、
が水素、低級アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択され、
2aが水素、低級アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択され、
が水素および低級アルキルからなる群から選択され、
がアリールからなる群から選択され;ここでアリール基は場合によりハロゲン、アルキル、ハロゲンで置換されたアルキル、低級アルキルエステル、シアノ、N(RC(O)−、低級アルキル−C(O)−NR−、低級アルキル−S(O)0−2−、フェニル−S(O)0−2、低級アルキル−S(O)0−2−NR−、フェニル−S(O)0−2−NR−およびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜2個の置換基で置換されてもよく;ここでフェニルは場合によりハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、低級アルキルアミノまたはジ(低級アルキル)アミノから独立して選択される1もしくは複数の置換基で置換されてもよく、
が水素、低級アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される、
請求項1に記載の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩。
【請求項3】
がアリールからなる群から選択され、ここでアリール基は場合によりハロゲンで置換されてもよく、
が水素および低級アルキルからなる群から選択され、
2aが水素および低級アルキルからなる群から選択され、
が水素であり、
がアリールからなる群から選択され;ここでアリール基はハロゲン、シアノ、ニトロ、低級アルキル−、ハロゲンで置換された低級アルキルおよびトリフルオロメチル−スルホニルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換され、
が水素および低級アルキルからなる群から選択される、
請求項2に記載の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩。
【請求項4】
が3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、3−クロロフェニルおよび4−クロロフェニルからなる群から選択され、
が水素およびメチルからなる群から選択され、
2aが水素およびメチルからなる群から選択され、
が水素であり、
が4−クロロフェニル、4−シアノフェニル、3−トリフルオロメチル−4−シアノ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−ニトロ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−クロロ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−フルオロ−フェニル、2,5−ジフルオロ−4−シアノ−フェニル、2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニルおよび4−トリフルオロメチル−スルホニル−フェニルからなる群から選択され、
が水素およびメチルからなる群から選択される、
請求項3に記載の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩。
【請求項5】
が4−フルオロフェニル、3−クロロフェニルおよび4−クロロフェニルからなる群から選択され、
が水素およびメチルからなる群から選択され、
2aが水素およびメチルからなる群から選択され、
が水素であり、
が3−トリフルオロメチル−4−シアノ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−ニトロ−フェニル、3−トリフルオロメチル−4−クロロ−フェニルおよび4−トリフルオロメチルスルホニル−フェニルからなる群から選択され、
が水素およびメチルからなる群から選択される、
請求項4に記載の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩。
【請求項6】
が4−フルオロフェニルおよび4−クロロフェニルからなる群から選択され、
が水素であり、
2aが水素であり、
が水素であり、
が3−トリフルオロメチル−4−ニトロ−フェニルおよび3−トリフルオロメチル−4−クロロ−フェニルからなる群から選択され、
が水素およびメチルからなる群から選択される、
請求項5に記載の化合物、またはその製薬学的に許容され得る塩。
【請求項7】
製薬学的に許容され得る担体および請求項1に記載の化合物を含んでなる製薬学的組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の化合物および製薬学的に許容され得る担体を混合することにより作成される製薬学的組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物および製薬学的に許容され得る担体を混合することを含んでなる製薬学的組成物の作成法。
【請求項10】
処置が必要な個体におけるアンドロゲン受容体により媒介される障害を処置する方法であって、個体に治療に有効な量の請求項1に記載の化合物を投与することを含んでなる上記方法。
【請求項11】
処置が必要な個体における前立腺ガン、良性の前立腺肥大(BPH)、多毛症、脱毛症、神経性食欲不振、乳ガン、ざ瘡、AIDS、悪液質、男性避妊および男性機能からなる群から選択される状態の処置法であって、個体に治療に有効な量の請求項1に記載の化合物を投与することを含んでなる上記方法。
【請求項12】
処置が必要な個体における(a)前立腺ガン、(b)良性の前立腺肥大、(c)多毛症、(d)脱毛症、(e)神経性食欲不振、(f)乳ガン、(g)ざ瘡、(h)AIDS、(i)悪液質を処置するための、(j)男性避妊のための、または(k)男性機能を強化するための薬剤の調製のための請求項1に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2007−501287(P2007−501287A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533745(P2006−533745)
【出願日】平成16年6月12日(2004.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2004/018665
【国際公開番号】WO2004/113309
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】