説明

選択的NGF経路インヒビターとしてのヒト抗NGF中和抗体

本発明は、ヒト神経成長系(NGF)と相互作用するか、またはそれに結合して、それによって、NGFの機能を中和する抗体を提供する。本発明はまた、このような抗体の薬学的組成物、および抗NGF抗体の薬学的に有効な量を投与することによってNGF機能を中和するため、そして特にNGF関連障害(例えば、慢性疼痛)を治療するための方法を提供する。抗NGF抗体を用いてサンプル中のNGFの量を決定する方法もまた提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
NGFに特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は、重鎖可変領域を有する重鎖および軽鎖可変領域を有する軽鎖を含み、該重鎖可変領域は配列番号10に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む、単離されたヒト抗体。
【請求項2】
前記軽鎖可変領域が、配列番号12に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記軽鎖が、配列番号24に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを有するヒト軽鎖CDR1を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
前記軽鎖が、配列番号16に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを有するヒト軽鎖CDR3を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記重鎖が、配列番号10に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一であるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項6】
前記重鎖が、配列番号18に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも80%同一であるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを有するヒト重鎖CDR2を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項7】
請求項1に記載の抗体であって、
a.配列番号10に示されるアミノ酸配列、その抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号12に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
b.配列番号14に示されるアミノ酸配列、その抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号16に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
c.配列番号18に示されるアミノ酸配列、その抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号16に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;または
d.配列番号22に示されるアミノ酸配列、その抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号16に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
を含む抗体。
【請求項8】
前記重鎖が、配列番号10に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを有する重鎖可変領域を含み、そして前記軽鎖が、配列番号12に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを有する軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項9】
前記重鎖が可変領域および定常領域を含み、該可変領域が配列番号10に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫原性フラグメントを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項10】
前記重鎖が、配列番号14、配列番号18、配列番号22のいずれかに示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫原性フラグメントを含む、請求項9に記載の抗体。
【請求項11】
前記軽鎖が可変領域および定常領域を含み、該可変領域が配列番号12に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫原性フラグメントを含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項12】
前記軽鎖が配列番号16に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫原性フラグメントを含む、請求項11に記載の抗体。
【請求項13】
請求項1に記載の抗体であって、該抗体は、
a.ヒト重鎖フレームワーク領域、ヒト重鎖CDR1領域、ヒト重鎖CDR2領域、およびヒト重鎖CDR3領域;
b.ヒト軽鎖フレームワーク領域、ヒト軽鎖CDR1領域、ヒト軽鎖CDR2領域およびヒト軽鎖CDR3領域;
を含み、
該ヒト重鎖CDR3領域は、配列番号14に示される重鎖CDR3領域であり、該ヒト軽鎖CDR3領域は、配列番号16に示される軽鎖CDR3領域である、抗体。
【請求項14】
前記ヒト重鎖CDR2領域が配列番号18に示される重鎖CDR2領域であり、かつ前記ヒト軽鎖CDR2領域が配列番号20に示される軽鎖CDR2領域である、請求項13に記載の単離されたヒト抗体。
【請求項15】
前記ヒト重鎖CDR1領域が配列番号22に示されるNGFの重鎖CDR1領域であり、かつ前記ヒト軽鎖CDR1領域が配列番号24に示される軽鎖CDR1領域である、請求項13に記載の単離されたヒト抗体。
【請求項16】
前記抗体が約1×10−9以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−8M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項13に記載の抗体。
【請求項17】
前記抗体が約1×10−10以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−9M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項16に記載の抗体。
【請求項18】
前記抗体が約1×10−11以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約0.2×10−9M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項17に記載の抗体。
【請求項19】
前記重鎖および軽鎖がフレキシブルなリンカーによって接続されて単鎖抗体を形成する、請求項1に記載の抗体。
【請求項20】
単鎖Fv抗体である、請求項19に記載の抗体。
【請求項21】
Fab抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項22】
Fab’抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項23】
(Fab’)抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項24】
前記抗体が完全ヒト抗体である、請求項1に記載の抗体。
【請求項25】
前記抗体がNGFシグナル伝達を阻害する、請求項1に記載の抗体。
【請求項26】
患者においてNGFの発現の増大またはNGFに対する感度の増大によって引き起こされる状態を処置する方法であって、請求項25に記載の抗体の薬学的に有効な量を患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項27】
前記状態が、急性疼痛、歯痛、外傷による疼痛、外科的疼痛、切断もしくは膿瘍から生じる疼痛、カウザルギー、脱髄疾患、三叉神経痛、癌、慢性アルコール中毒症、脳卒中、視床痛症候群、糖尿病、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、毒素、化学療法、一般的頭痛、片頭痛、群発性頭痛、混合脈管性症候群または非脈管性症候群、緊張性頭痛、一般的炎症、関節炎、リウマチ性疾患、狼瘡、変形性関節症、線維筋痛症、炎症性腸障害、過敏性腸症候群、炎症性眼障害、炎症性膀胱障害もしくは不安定膀胱障害、乾癬、炎症性成分による皮膚愁訴、日焼け、心臓炎、皮膚炎、筋炎、神経炎、膠原血管病、慢性炎症性状態、炎症性疼痛および関連の痛覚過敏および異痛症、神経因性疼痛および関連の痛覚過敏もしくは異痛症、糖尿病性神経障害性疼痛、カウザルギー、交感神経的に維持される疼痛、求心路遮断症候群、喘息、上皮組織損傷もしくは上皮組織機能障害、単純疱疹、呼吸系領域、尿生殖器領域、胃腸系領域もしくは血管領域の内蔵運動障害、創傷、熱傷、アレルギー性皮膚反応、掻痒、白斑、一般的胃腸障害、大腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血管運動神経性鼻炎もしくはアレルギー性鼻炎、または気管支障害、月経困難症、消化不良、胃食道逆流、膵炎、または臓器痛である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の請求項25に記載の抗体を含む、薬学的組成物。
【請求項29】
患者においてNGFの発現の増大またはNGFに対する感度の増大によって引き起こされる状態を処置する方法であって、請求項28に記載の薬学的組成物を患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項30】
生物学的サンプル中のNGFを検出するための方法であって、
a.該サンプルと請求項1に記載の抗体とを、NGFへの該抗体の結合を可能にする条件下で接触させる工程と;
b.該サンプル中の結合した抗体のレベルを測定する工程と;
を包含する、方法。
【請求項31】
神経成長因子に特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は重鎖および軽鎖を含み、該重鎖が配列番号10、配列番号79、配列番号81、配列番号83、配列番号85もしくは配列番号87に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を含む、抗体。
【請求項32】
前記重鎖が、配列番号81、配列番号83、配列番号85、配列番号87もしくは配列番号79のいずれかに示されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一であるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を含む、請求項31に記載の抗体。
【請求項33】
NGFに特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は重鎖および軽鎖を含み、該軽鎖が、配列番号12、配列番号80、配列番号82、配列番号84、配列番号86、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91もしくは配列番号131に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を含む、抗体。
【請求項34】
前記軽鎖が、配列番号12、配列番号80、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号82、配列番号84、配列番号86もしくは配列番号131のいずれかに示されるアミノ酸配列に対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を含む、請求項33に記載の単離された抗体。
【請求項35】
請求項33に記載の抗体であって、前記軽鎖が軽鎖可変領域を含み、該軽鎖可変領域が:
a.配列番号80に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも89%もしくは94%同一であるか;
b.配列番号88に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも91%もしくは94%同一であるか;
c.配列番号89に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも86%もしくは87%同一であるか;
d.配列番号90に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも87%、91%もしくは94%同一であるか;
e.配列番号91に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも86%、94%、96%もしくは99%同一であるか;
f.配列番号82に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも91%、95%、もしくは96%同一であるか;
g.配列番号84に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも86%、94%、95%、98%もしくは99%同一であるか;
h.配列番号86に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも86%、94%、95%、98%もしくは99%同一であるか;または
i.配列番号131に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも86%、89%、91%、もしくは96%同一である;
アミノ酸配列を含む、抗体。
【請求項36】
NGFに特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は重鎖および軽鎖を含み、該重鎖が、配列番号14、配列番号18、配列番号22、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号116、配列番号117もしくは配列番号118に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む、抗体。
【請求項37】
請求項36に記載の単離されたヒト抗体であって、前記重鎖が、ヒト重鎖CDR2を含み、該重鎖CDR2が、配列番号99、配列番号106、配列番号117、配列番号111に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも80%同一であるアミノ酸配列である、抗体。
【請求項38】
NGFに特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は重鎖および軽鎖を含み、該軽鎖が、配列番号16、配列番号20、配列番号24、配列番号95、配列番号96、配列番号97、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号113、配列番号114、配列番号115、もしくは配列番号119〜134のいずれか、に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む、抗体。
【請求項39】
請求項38に記載の単離されたヒト抗体であって、該抗体はヒト軽鎖CDR1を含み、該CDR1が、配列番号101、配列番号95、配列番号119、配列番号122、配列番号125、配列番号107、配列番号113に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列である、抗体。
【請求項40】
請求項38に記載の単離されたヒト抗体であって、該抗体はヒト軽鎖CDR3を含み、該CDR3が、配列番号103、配列番号97、配列番号121、配列番号127、配列番号130、配列番号109、配列番号115、配列番号134に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントに対して少なくとも85%同一であるアミノ酸配列である、抗体。
【請求項41】
NGFに特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、CDR3を含む重鎖または重鎖のフラグメントを含み、該CDR3が、配列番号14、配列番号16、配列番号94、配列番号97、配列番号100、配列番号103、配列番号106、配列番号109、配列番号112、配列番号115、配列番号118、配列番号121、配列番号124、配列番号127、配列番号130、配列番号134からなる配列の群から選択されるアミノ酸配列、およびその改変体を含み、該改変体が、1つ以下のアミノ酸置換、挿入または欠失を含む、抗体。
【請求項42】
NGFに特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20および配列番号22からなる配列の群から選択される配列に対して少なくとも90%同一であるアミノ酸配列、ならびにその改変体を含み、該改変体は、1つ以下のアミノ酸置換、挿入または欠失を含む、抗体。
【請求項43】
請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体であって、前記重鎖および軽鎖がフレキシブルなリンカーによって接続されて単鎖抗体を形成する、抗体。
【請求項44】
単鎖Fv抗体である、請求項43に記載の抗体。
【請求項45】
Fab抗体である、請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体。
【請求項46】
Fab’抗体である、請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体。
【請求項47】
(Fab’)抗体である、請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体。
【請求項48】
前記抗体が完全ヒト抗体である、請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体。
【請求項49】
前記抗体が、NGFシグナル伝達を阻害する、請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体。
【請求項50】
患者においてNGFの発現の増大またはNGFに対する感度の増大によって引き起こされる状態を処置する方法であって、請求項49に記載の抗体の薬学的に有効な量を患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項51】
前記状態が急性疼痛、歯痛、外傷による疼痛、外科的疼痛、切断もしくは膿瘍から生じる疼痛、カウザルギー、脱髄疾患、三叉神経痛、癌、慢性アルコール中毒症、脳卒中、視床痛症候群、糖尿病、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、毒素、化学療法、一般的頭痛、片頭痛、群発性頭痛、混合脈管性症候群または非脈管性症候群、緊張性頭痛、一般的炎症、関節炎、リウマチ性疾患、狼瘡、変形性関節症、線維筋痛症、炎症性腸障害、過敏性腸症候群、炎症性眼障害、炎症性膀胱障害もしくは不安定膀胱障害、乾癬、炎症性成分による皮膚愁訴、日焼け、心臓炎、皮膚炎、筋炎、神経炎、膠原血管病、慢性炎症性状態、炎症性疼痛および関連の痛覚過敏および異痛症、神経因性疼痛および関連の痛覚過敏もしくは異痛症、糖尿病性神経障害性疼痛、灼熱痛、交感神経的に維持される疼痛、求心路遮断症候群、喘息、上皮組織損傷もしくは上皮組織機能障害、単純疱疹、呼吸系領域、尿生殖器領域、胃腸系領域もしくは血管領域の内蔵運動障害、創傷、熱傷、アレルギー性皮膚反応、掻痒、白斑、一般的胃腸障害、大腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血管運動神経性鼻炎もしくはアレルギー性鼻炎、または気管支障害、月経困難症、消化不良、胃食道逆流、膵炎、または臓器痛である、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の請求項49に記載の抗体を含む、薬学的組成物。
【請求項53】
患者においてNGFの発現の増大またはNGFに対する感度の増大によって引き起こされる状態を処置する方法であって、請求項52に記載の薬学的組成物を患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項54】
生物学的サンプル中のNGFを検出するための方法であって、該方法は、
a.該サンプルと請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体とを、NGFへの該抗体の結合を可能にする条件下で接触させる工程と;
b.該サンプル中の結合した抗体のレベルを測定する工程と;
を包含する、方法。
【請求項55】
請求項31、33、36、38、41または42に記載の抗体をコードする、核酸分子。
【請求項56】
請求項55に記載の核酸を含む、宿主細胞。
【請求項57】
請求項31、33、36、38、41または42のいずれかに記載の抗体を産生する、単離された細胞株。
【請求項58】
配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、および配列番号79〜130のいずれか、から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含むNGF特異的結合因子であって、該結合因子はNGFに結合し得る、NGF特異的結合因子。
【請求項59】
薬学的に受容可能なキャリアおよび治療有効量の請求項58に記載の結合因子を含む、薬学的組成物。
【請求項60】
患者においてNGFの発現の増大またはNGFに対する感度の増大によって引き起こされる状態を処置する方法であって、請求項58に記載の薬学的組成物を患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項61】
タンパク質である、請求項58に記載の結合因子。
【請求項62】
請求項61に記載の結合因子をコードする、核酸分子。
【請求項63】
請求項62に記載の核酸を含む、宿主細胞。
【請求項64】
請求項63の結合因子を産生する、単離された細胞株。
【請求項65】
患者においてNGFの発現の増大またはNGFに対する感度の増大によって引き起こされる状態を処置する方法であって、請求項58に記載の結合因子の薬学的に有効な量を患者に投与する工程を包含する、方法。
【請求項66】
前記状態が、急性疼痛、歯痛、外傷による疼痛、外科的疼痛、切断もしくは膿瘍から生じる疼痛、カウザルギー、脱髄疾患、三叉神経痛、癌、慢性アルコール中毒症、脳卒中、視床痛症候群、糖尿病、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、毒素、化学療法、一般的頭痛、片頭痛、群発性頭痛、混合脈管性症候群または非脈管性症候群、緊張性頭痛、一般的炎症、関節炎、リウマチ性疾患、狼瘡、変形性関節症、線維筋痛症、炎症性腸障害、過敏性腸症候群、炎症性眼障害、炎症性膀胱障害もしくは不安定膀胱障害、乾癬、炎症性成分による皮膚愁訴、日焼け、心臓炎、皮膚炎、筋炎、神経炎、膠原血管病、慢性炎症性状態、炎症性疼痛および関連の痛覚過敏および異痛症、神経因性疼痛および関連の痛覚過敏もしくは異痛症、糖尿病性神経障害性疼痛、灼熱痛、交感神経的に維持される疼痛、求心路遮断症候群、喘息、上皮組織損傷もしくは上皮組織機能障害、単純疱疹、呼吸系領域、尿生殖器領域、胃腸系領域もしくは血管領域の内蔵運動障害、創傷、熱傷、アレルギー性皮膚反応、掻痒、白斑、一般的胃腸障害、大腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血管運動神経性鼻炎もしくはアレルギー性鼻炎、または気管支障害、月経困難症、消化不良、胃食道逆流、膵炎、または臓器痛である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
生物学的サンプル中のNGFを検出するための方法であって、該方法は、
a.該サンプルと請求項58に記載の結合因子とを、NGFへの該結合因子の結合を可能にする条件下で接触させる工程と;
b.該サンプル中の結合した抗体のレベルを測定する工程と;
を包含する、方法。
【請求項68】
単離された核酸分子であって、配列番号10、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44のいずれか、または配列番号79〜134のいずれか、に示されるアミノ酸をコードするヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
【請求項69】
NGFに特異的に結合する、単離されたヒト抗体またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントであって、該抗体またはフラグメントは、重鎖可変領域を含み、該重鎖可変領域は、
a.式:

のアミノ酸配列であって、
が極性親水性アミノ酸残基であり;
が芳香族アミノ酸残基であり;
が脂肪族アミノ酸残基、極性疎水性アミノ酸残基、芳香族アミノ酸残基であり;
が中性の疎水性アミノ酸残基または脂肪族アミノ酸残基であり;そして
が脂肪族アミノ酸残基または極性親水性アミノ酸残基である;
アミノ酸配列を含むCDR1領域と;
b.式:
1011121314151617
のアミノ酸配列であって、
が脂肪族アミノ酸残基、極性疎水性アミノ酸残基、または芳香族アミノ酸残基であり;
が脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が極性親水性アミノ酸残基、または芳香族アミノ酸残基であり;
が極性親水性アミノ酸残基、疎水性アミノ酸残基または芳香族アミノ酸残基であり;
−bが独立して極性の親水性アミノ酸残基または脂肪族のアミノ酸残基であり;
10が極性の親水性アミノ酸残基、芳香族アミノ酸残基または脂肪族のアミノ酸残基であり;
11が芳香族アミノ酸残基または疎水性のアミノ酸残基であり;
12が脂肪族の疎水性アミノ酸残基または極性の親水性のアミノ酸残基であり;
13が脂肪族アミノ酸残基、疎水性アミノ酸残基、または極性の親水性のアミノ酸残基であり;
14およびb16が独立して極性の親水性アミノ酸残基であり;
15が脂肪族アミノ酸残基または芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;そして
17が脂肪族酸性のアミノ酸残基である
アミノ酸配列を含むCDR2領域と;
c.式:
1011121314151617
のアミノ酸配列であって、
が存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基であり;
が存在しないか、または極性の親水性アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
およびcが独立して、存在しないかまたは極性の親水性アミノ酸残基、芳香族アミノ酸残基、疎水性アミノ酸残基、もしくは脂肪族のアミノ酸残基であり;
が存在しないか、または極性の親水性アミノ酸残基、脂肪族アミノ酸残基もしくは芳香族アミノ酸残基であり;
が存在しないか、または極性の親水性アミノ酸残基もしくは脂肪族のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基もしくは脂肪族のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基、疎水性アミノ酸残基もしくは芳香族のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基、脂肪族アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
10が極性の親水性アミノ酸残基、芳香族の疎水性アミノ酸残基、もしくは脂肪族の疎水性アミノ酸残基であり;
11−c13が独立して、極性の親水性アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
14が脂肪族アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
15が極性の親水性アミノ酸残基もしくは中性の疎水性アミノ酸残基であり;
16が存在しないかまたは極性の親水性アミノ酸残基であり;そして
17が芳香族の疎水性アミノ酸残基もしくは脂肪族の疎水性アミノ酸残基である
アミノ酸配列を含むCDR3領域と;
を含み、該抗体またはフラグメントは、約1×10−9以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−8M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、
抗体またはフラグメント。
【請求項70】
請求項69に記載の抗体またはフラグメントであって:
が極性親水性アミノ酸残基であり;
が芳香族疎水性アミノ酸残基であり;
が脂肪族疎水性アミノ酸残基であり;
が中性の疎水性アミノ酸残基であり;
が極性親水性アミノ酸残基であり;
が脂肪族または芳香族アミノ酸残基であり;
がIleであり;
が極性親水性アミノ酸残基であり;
が極性親水性アミノ酸残基または芳香族アミノ酸残基であり;
−bが独立して極性の親水性アミノ酸残基または脂肪族のアミノ酸残基であり;
10が脂肪族のアミノ酸残基であり;
11がTyrであり;
12が脂肪族の疎水性アミノ酸残基であり;
13が脂肪族アミノ酸残基または極性の親水性のアミノ酸残基であり;
14およびb16が独立して極性の親水性アミノ酸残基であり;そして
15が脂肪族の疎水性アミノ酸残基であり;
17が脂肪族酸性のアミノ酸残基であり;
が存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基であり;
が存在しないか、または極性の親水性アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
およびcが独立して、存在しないかまたは極性の親水性アミノ酸残基、芳香族アミノ酸残基、疎水性アミノ酸残基、もしくは脂肪族のアミノ酸残基であり;
が存在しないか、または極性の親水性アミノ酸残基であり;
が存在しないか、または極性の親水性アミノ酸残基もしくは脂肪族のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基もしくは脂肪族のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基、疎水性アミノ酸残基もしくは芳香族のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基、脂肪族アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
10が極性の親水性アミノ酸残基、芳香族の疎水性アミノ酸残基、もしくは脂肪族の疎水性アミノ酸残基であり;
11−c13が独立して、極性の親水性アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
14が脂肪族アミノ酸残基もしくは芳香族の疎水性アミノ酸残基であり;
15が極性の親水性アミノ酸残基もしくは中性の疎水性アミノ酸残基であり;
16が存在しないかまたは極性の親水性アミノ酸残基であり;そして
17が芳香族の疎水性アミノ酸残基もしくは脂肪族の疎水性アミノ酸残基である、
抗体またはフラグメント。
【請求項71】
請求項69に記載の抗体またはフラグメントであって:
がSer、AspまたはThrであり;aがTyrであり;aがAla、Ser、TrpまたはGlyであり;aがMetまたはIleであり;aがHis、GlyまたはAsnであり;bがTyr,Gly、IleまたはAspであり;bがIleであり;bがSer、Thr、TyrまたはAsnであり;bがTrp、ArgまたはProであり;bがSer、AsnまたはGlyであり;bがSer、Arg、AspまたはGlyであり、bがSer、HisまたはGlyであり;bがSer、Ile、AspまたはThrであり;bがLeu、IleまたはThrであり;b10がGly、LysまたはPheであり;b11がTyrであり;b12がAlaまたはSerであり;b13がAsp、GlyまたはProであり;b14がSerであり;b15がValまたはPheであり;b16がLysまたはGlnであり;b17がGlyであり;cが存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基であり;cが存在しないか、またはTyrであり;cおよびcが独立して、存在しないか、Tyr、Asn、ValまたはGluであり;cが存在しないか、Ser、GlyまたはTrpであり;cが存在しないかまたはSer、Gly、GluもしくはLeuであり;cがGly、ArgまたはAspであり;cがTrp、Pro、SerまたはThrであり;cがHis、GlyまたはTyrであり;c10がVal、TyrまたはArgであり;c11−c13が独立して、Ser、Phe、Tyr、AspまたはAsnであり;c14がPhe、ValまたはGlyであり;c15がMetまたはAspであり;c16が存在しないかAspまたはAsnであり;そしてc17がTyrまたはValである、
抗体またはフラグメント。
【請求項72】
請求項69に記載の抗体またはフラグメントであって:
がSerまたはAspであり;aがTyrであり;aがAlaまたはSerであり;aがMetまたはIleであり;aがHisまたはAsnであり;bがTyrまたはGlyであり;bがIleであり;bがSer、Thr、TyrまたはAsnであり;bがTrp、ArgまたはProであり;bがSerまたはAsnであり;bがSerまたはArgであり、bがHisまたはGlyであり;bがIleまたはThrであり;bがLeu、IleまたはThrであり;b10がGlyまたはPheであり;b11がTyrであり;b12がAlaまたはSerであり;b13がAspまたはGlyであり;b14がSerであり;b15がValまたはPheであり;b16がLysまたはGlnであり;b17がGlyであり;cが存在しないか、またはGlyであり;cが存在しないか、またはTyrであり;cおよびcが独立して、存在しないか、Tyr、GlyまたはValであり;cが存在しないかまたはSerであり;cがSerまたはGlyであり;cがGlyまたはArgであり;cがTrpまたはProであり;cがHis、GlyまたはTyrであり;c10がValまたはTyrであり;c11−c13が独立して、Ser、Tyr、PheまたはAspであり;c14がPheまたはValであり;c15がMetまたはAspであり;c16が存在しないかまたはAspであり;そしてc17がTyrまたはValである、
抗体またはフラグメント。
【請求項73】
請求項69に記載の抗体であって:
a)前記重鎖CDR1が配列番号22に示されるアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が配列番号18に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記重鎖CDR3が配列番号14に示されるアミノ酸配列を有するか;
b)前記重鎖CDR1が配列番号92に示されるアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が配列番号93に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記重鎖CDR3が配列番号94に示されるアミノ酸配列を有するか;
c)前記重鎖CDR1が配列番号98に示されるアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が配列番号99に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記重鎖CDR3が配列番号100に示されるアミノ酸配列を有するか;
d)前記重鎖CDR1が配列番号104に示されるアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が配列番号105に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記重鎖CDR3が配列番号106に示されるアミノ酸配列を有するか;
e)前記重鎖CDR1が配列番号110に示されるアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が配列番号111に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記重鎖CDR3が配列番号112に示されるアミノ酸配列を有するか;または
f)前記重鎖CDR1が配列番号116に示されるアミノ酸配列を有し、前記重鎖CDR2が配列番号117に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記重鎖CDR3が配列番号118に示されるアミノ酸配列を有する、
抗体。
【請求項74】
NGFに特異的に結合する、単離されたヒト抗体またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントであって、該抗体またはフラグメントが軽鎖可変領域を含み、該軽鎖可変領域は、
a.式:
101112
のアミノ酸配列であって、
が極性親水性アミノ酸残基であり;
、a11およびa12が独立して脂肪族アミノ酸残基または疎水性アミノ酸残基であり;
、a、aおよびaが独立して脂肪族アミノ酸残基、極性の親水性アミノ酸残基、または疎水性のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基であり;
が脂肪族または疎水性のアミノ酸残基であり;
が存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基もしくは極性の親水性アミノ酸残基であり;そして
10が脂肪族アミノ酸残基、芳香族アミノ酸残基または疎水性のアミノ酸残基である;
アミノ酸配列を含むCDR1領域と;
b.式:

のアミノ酸配列であって、
が脂肪族アミノ酸残基、極性疎水性アミノ酸残基、または疎水性のアミノ酸残基であり;
が脂肪族アミノ酸残基、または疎水性のアミノ酸残基であり;
およびbが独立して極性親水性アミノ酸残基、脂肪族アミノ酸残基または疎水性のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基または脂肪族の疎水性のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基または脂肪族の疎水性のアミノ酸残基であり;そして
が極性の親水性のアミノ酸残基である、
アミノ酸配列を含むCDR2領域と;
c.式:
1011121314151617
のアミノ酸配列であって、
およびcが独立して極性の親水性アミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基、脂肪族アミノ酸残基もしくは疎水性のアミノ酸残基であり;
、cおよびcが独立して、脂肪族アミノ酸残基、極性の親水性アミノ酸残基、もしくは疎水性のアミノ酸残基であり;
が存在しないか、または極性の親水性アミノ酸残基、脂肪族アミノ酸残基もしくは脂肪族の疎水性アミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基もしくは疎水性のアミノ酸残基であり;そして
が極性の親水性のアミノ酸残基である、
アミノ酸配列を含むCDR3領域と;
を含み、
該抗体またはフラグメントは約1×10−9以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−8M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、
抗体またはフラグメント。
【請求項75】
請求項74に記載の抗体またはフラグメントであって:
、a、a、aおよびaが独立して極性の親水性アミノ酸残基であり;
、a、a11およびa12が独立して脂肪族の疎水性アミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基または脂肪族のアミノ酸残基であり;
が存在しないか、または脂肪族アミノ酸残基もしくは極性の親水性アミノ酸残基であり;
10が脂肪族アミノ酸残基または芳香族のアミノ酸残基であり;
が脂肪族アミノ酸残基、極性の疎水性アミノ酸残基もしくは疎水性のアミノ酸残基であり;
が脂肪族の疎水性のアミノ酸残基であり;
、b、およびbが独立して、極性の親水性のアミノ酸残基であり;
およびbが独立して極性の親水性アミノ酸残基もしくは脂肪族の疎水性のアミノ酸残基であり;
およびcが独立して極性の親水性のアミノ酸残基であり;
が極性の親水性アミノ酸残基、脂肪族アミノ酸残基または疎水性のアミノ酸残基であり;
、c、およびcが独立して、脂肪族アミノ酸残基、極性の親水性のアミノ酸残基、または疎水性のアミノ酸残基であり;
が存在しないかまたは脂肪族の疎水性のアミノ酸残基であり;
が疎水性のアミノ酸残基であり;そして
が極性の親水性アミノ酸残基である、
抗体またはフラグメント。
【請求項76】
請求項75に記載の抗体またはフラグメントであって、
、a、aおよびaがそれぞれ、Arg、Ser、GlnおよびSerであり;
がAlaであり;
がGlyまたはSerであり;
がSerまたはIleであり;
が存在しないか、SerまたはGlyであり;
10がAla、Tyr、TrpまたはPheであり;
がAsp、Gly、AlaまたはValであり;
およびbがそれぞれAlaおよびSerであり;
がSerまたはAsnであり;
がLeuまたはArgであり;
がGlu、AlaまたはGlnであり;
がSerまたはThrであり;
およびcがGlnであり;
がPhe、Tyr、ArgまたはAlaであり;
がAsn、GlyまたはSerであり;
がSerまたはAsnであり;
がThr、Ser、TrpまたはPheであり;
が存在しないか、ProまたはHisであり;
がLeu、Trp、TyrまたはArgであり;そして
がThrである、
抗体またはフラグメント。
【請求項77】
請求項75に記載の抗体またはフラグメントであって、
、a、aおよびaがそれぞれ、Arg、Ala、Ser、GlnおよびSerであり;
がGlyまたはSerであり;
がSerまたはIleであり;
が存在しないか、SerまたはGlyであり;
10がAlaまたはTyrであり;
がAspまたはGlyであり;
およびbがそれぞれAlaおよびSerであり;
がSerまたはAsnであり;
がLeuまたはArgであり;
がGlu、AlaまたはGlnであり;
がSerまたはThrであり;
およびcがGlnであり;
がPhe、Tyr、ArgまたはAlaであり;
がAsn、GlyまたはSerであり;
がSerまたはAsnであり;
がTyr、Ser、TrpまたはPheであり;
が存在しないか、ProまたはHisであり;
がLeu、Trp、TyrまたはArgであり;そして
がThrである、
抗体またはフラグメント。
【請求項78】
請求項74に記載の抗体であって、
a)前記軽鎖CDR1が配列番号24に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号20に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号16に示されるアミノ酸配列を有するか;
b)前記軽鎖CDR1が配列番号95に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号96に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号97に示されるアミノ酸配列を有するか;
c)前記軽鎖CDR1が配列番号101に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号102に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号103に示されるアミノ酸配列を有するか;
d)前記軽鎖CDR1が配列番号107に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号108に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号109に示されるアミノ酸配列を有するか;
e)前記軽鎖CDR1が配列番号113に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号114に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号115に示されるアミノ酸配列を有するか;
f)前記軽鎖CDR1が配列番号119に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号120に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号121に示されるアミノ酸配列を有するか;
g)前記軽鎖CDR1が配列番号122に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号123に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号124に示されるアミノ酸配列を有するか;
h)前記軽鎖CDR1が配列番号125に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号126に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号127に示されるアミノ酸配列を有するか;
i)前記軽鎖CDR1が配列番号128に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号129に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号130に示されるアミノ酸配列を有するか;または
j)前記軽鎖CDR1が配列番号132に示されるアミノ酸配列を有し、前記軽鎖CDR2が配列番号133に示されるアミノ酸配列を有し、そして前記軽鎖CDR3が配列番号134に示されるアミノ酸配列を有する、
抗体。
【請求項79】
請求項69〜78のいずれかに記載の抗体またはフラグメントをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項80】
請求項79に記載のポリヌクレオチドを含む、発現ベクター。
【請求項81】
請求項80に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
【請求項82】
前記細胞が真核生物細胞である、請求項81に記載の宿主細胞。
【請求項83】
前記細胞がCHO細胞である、請求項82に記載の宿主細胞。
【請求項84】
NGFの発現増大またはNGFに対する感度の増大と関連する疼痛性の障害または状態を処置するための医薬であって、該医薬は、薬学的に有効な量のモノクローナル抗体もしくはその免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメント、または該モノクローナル抗体もしくは該フラグメントの薬学的に受容可能な塩、および薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤を含み、該モノクローナル抗体は、請求項1に記載のモノクローナル抗体のうちの少なくとも1つである、医薬。
【請求項85】
請求項84に記載の医薬であって、前記モノクローナル抗体が、
a)配列番号10に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号12に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
b)配列番号14に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号16に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
c)配列番号18に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号16に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;あるいは
d)配列番号20に示されるアミノ酸配列、その抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号16に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
を含む医薬。
【請求項86】
NGFの発現増大またはNGFに対する感度の増大に関連する疼痛性の障害または状態を治療するための医薬であって、該医薬は、薬学的に有効な量のモノクローナル抗体もしくはその免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメント、ならびに薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤を含み、該抗体もしくは該フラグメントは、配列番号10に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも80%の配列同一性を有するアミノ酸配列、または配列番号12に示されるアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、医薬。
【請求項87】
前記モノクローナル抗体が約1×10−9以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−8M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項86に記載の医薬。
【請求項88】
前記抗体が約1×10−10以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−9M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項86に記載の医薬。
【請求項89】
前記抗体が約1×10−11以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約0.2×10−9M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項86に記載の医薬。
【請求項90】
NGFの発現増大またはNGFに対する感度の増大に関連する疼痛性の障害または状態を処置するために適切な医薬の製造のための、薬学的に有効な量の請求項1に記載の抗体の使用。
【請求項91】
前記モノクローナル抗体が約1×10−9以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−8M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項90に記載の使用。
【請求項92】
前記抗体が約1×10−10以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約1×10−9M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項90に記載の使用。
【請求項93】
前記抗体が約1×10−11以下のKでヒトNGFポリペプチドから解離して、標準的なインビトロアッセイにおいて、約0.2×10−9M以下のIC50でヒトNGF生物活性を中和する、請求項90に記載の使用。
【請求項94】
前記疼痛性障害または状態が、急性疼痛、歯痛、外傷による疼痛、外科的疼痛、切断もしくは膿瘍から生じる疼痛、カウザルギー、脱髄疾患、三叉神経痛、癌、慢性アルコール中毒症、脳卒中、視床痛症候群、糖尿病、後天性免疫不全症候群(「AIDS」)、毒素、化学療法、一般的頭痛、片頭痛、群発性頭痛、混合脈管性症候群または非脈管性症候群、緊張性頭痛、一般的炎症、関節炎、リウマチ性疾患、狼瘡、変形性関節症、線維筋痛症、炎症性腸障害、過敏性腸症候群、炎症性眼障害、炎症性膀胱障害もしくは不安定膀胱障害、乾癬、炎症性成分による皮膚愁訴、日焼け、心臓炎、皮膚炎、筋炎、神経炎、膠原血管病、慢性炎症性状態、炎症性疼痛および関連の痛覚過敏および異痛症、神経因性疼痛および関連の痛覚過敏もしくは異痛症、糖尿病性神経障害性疼痛、カウザルギー、交感神経的に維持される疼痛、求心路遮断症候群、喘息、上皮組織損傷もしくは上皮組織機能障害、単純疱疹、呼吸系領域、尿生殖器領域、胃腸系領域もしくは血管領域の内蔵運動障害、創傷、熱傷、アレルギー性皮膚反応、掻痒、白斑、一般的胃腸障害、大腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、血管運動神経性鼻炎もしくはアレルギー性鼻炎、または気管支障害、月経困難症、消化不良、胃食道逆流、膵炎、または臓器痛である、状態からなる群より選択される、請求項93に記載の使用。
【請求項95】
NGFに特異的に結合する単離されたヒト抗体であって、該抗体は、
(a)配列番号79に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号80に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
(b)配列番号81に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号82に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
(c)配列番号83に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号84に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;あるいは
(d)配列番号86に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む重鎖可変領域を有する重鎖、および配列番号87に示されるアミノ酸配列、またはその抗原結合フラグメントもしくは免疫学的に機能的な免疫グロブリンフラグメントを含む軽鎖可変領域を有する軽鎖;
を含む、抗体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−537703(P2007−537703A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520361(P2006−520361)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/022876
【国際公開番号】WO2005/019266
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(397040384)アムジェン インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】