説明

還元水素水生成装置

【課題】 水質,流水量,還元中断または終了後の経過時間等の条件に応じて還元制御を行う。
【解決手段】 還元時間設定サブルーチンでは、ロータリスイッチの設定値を読み取りロータリスイッチテーブルを参照して基本還元時間および逆電圧印加パターンを決定し(ステップS201)、流量センサにより検知された流水量と還元中断または終了後の経過時間とに基づいて2次元時間補正テーブルを参照して還元時間補正量を求め(ステップS202)、基本還元時間と還元時間補正量との積として還元時間を算出し(ステップS203)、還元時間を還元時間カウンタに設定する(ステップS204)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は還元水素水生成装置に関し、特に酸化還元電位の低い還元水素水を生成する還元水素水生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
日常飲用している水道水は、浄水場で殺菌のために加えられる塩素のため、水の味を悪くし、さらには残留塩素と水中の有機物が化合してトリハロメタン等の人体に悪影響を及ぼす物質が生成される可能性があり、社会的な問題にもされている。
【0003】
ここで、水の改質方法として、還元水素水を得る方法がすでに公知である(例えば、特許文献1,特許文献2,特許文献3参照)。かかる方法は、水中に第一,第二,第三の電極を配置し、このうち第一の電極と第二の電極との間に高周波の交流電圧を印加するとともに、第三の電極を接地し、第一の電極および第二の電極と第三の電極との水に直流電流を流し、水を電解して、この水の酸化還元電位を下げて還元水素水を作るものである。第一の電極と第二の電極との間に交流を印加すると、第一の電極および第二の電極では金属イオンの溶出および水素ガスの発生、第三の電極では水素ガスおよび酸素ガスの発生が起こり、また、第三の電極で発生する酸素は大気中に放出され溶存酸素量が増加する。一方、前記反応によって生じた水素は過飽和に水中に溶け込み、この結果、酸化体である酸素に比べて還元体である水素が増加し酸化還元電位が低下するものと考えられている。
【0004】
上述したような還元水素水を得る方法を適用した従来の還元水素水生成装置は、水道蛇口と連通する注水口と、流入した水道水を浄水する活性炭からなるカーボンフィルタまたは/および水道水にミネラルを付加するミネラル材料からなるミネラルフィルタが設けられた浄水器と、浄水器と連通され、浄水した水を電解槽内に蓄え、電解槽内に3つの電極を配置し、この内の第一の電極と第二の電極との間に交流を印加するとともに、第三の電極を接地し、第一および第二の電極から第三の電極に水を経て直流電流を流し、水を電解して、この水の酸化還元電位を下げて還元水素水を作る電解器とから構成されていた(例えば、非特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第2611080号公報
【特許文献2】特許第2615308号公報
【特許文献3】特許第2623204号公報
【非特許文献1】シルバー精工株式会社,「カンタンAqua」カタログ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した従来の還元水素水生成装置では、水質が変わったり、流水量が変化したり,時間が経過したりしたときに、それらの変化に応じて還元を制御する機能が十分でないという問題点があった。
【0006】
本発明の目的は、上述の点に鑑み、水質,流水量,還元中断または終了後の経過時間等の条件に応じて還元時間の制御を行うことができる還元水素水生成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
本発明の還元水素水生成装置は、水道蛇口と連通する注水口を備え、装置本体の内部で水道水を電解して還元水素水を生成する還元水素水生成装置において、水を電解して還元水素水を作る電解槽ユニットと、前記電解槽ユニットに流入する水の流水量を検知する流量センサと、水質等の環境に見合った還元時間を設定するためのロータリスイッチと、前記ロータリスイッチの設定値および前記流量センサにより検知された流水量に基づいて前記電解槽ユニットおける還元時間を制御する制御部とを有することを特徴とする。本発明の還元水素水生成装置によれば、水質,流水量等の条件に応じて還元時間を制御するようにしたので、安定した酸化還元電位の還元水素水を生成できる,最適な還元時間の設定により電極ユニットの寿命を延ばすことができる等の効率的な還元が可能になるという効果がある。
【0008】
また、本発明の還元水素水生成装置は、水道蛇口と連通する注水口を備え、装置本体の内部で水道水を浄水および電解して還元水素水を生成する還元水素水生成装置において、前記装置本体の内部に着脱自在に装填され、前記注水口から給水された水道水をフィルタによって浄水する浄水カートリッジと、前記装置本体の内部に配設され、前記浄水カートリッジで浄水された水を電解して還元水素水を作る電解槽ユニットと、前記装置本体の内部に着脱自在に装填され、前記電解槽ユニットにおける電解によって生成された遊離塩素を除去する吐水カートリッジと、前記電解槽ユニットに流入する水の流水量を検知する流量センサと、水質等の環境に見合った還元時間を設定するためのロータリスイッチと、前記ロータリスイッチの設定値および前記流量センサにより検知された流水量に基づいて前記電解槽ユニットおける還元時間を制御する制御部とを有することを特徴とする。本発明の還元水素水生成装置によれば、水質,流水量等の条件に応じて還元時間を制御するようにしたので、安定した酸化還元電位の還元水素水を生成できる,最適な還元時間の設定により電極ユニットの寿命を延ばすことができる等の効率的な還元が可能になるとともに、浄水カートリッジおよび吐水カートリッジを設けたことにより、水道水に含まれる遊離残留塩素,鉛等の電解槽ユニットでは電解できない元素を濾し取ることができ、かつ電解槽ユニットにおける電解によって生成された遊離塩素を除去することができるという効果がある。
【0009】
さらに、本発明の還元水素水生成装置は、前記制御部における還元時間設定処理が、前記ロータリスイッチの設定値を読み取りロータリスイッチテーブルを参照して基本還元時間および逆電圧印加パターンを決定し、前記流量センサにより検知された流水量と還元中断または終了後の経過時間とに基づいて2次元時間補正テーブルを参照して還元時間補正量を求め、基本還元時間と還元時間補正量との積として還元時間を算出して還元時間カウンタに設定することを特徴とする。本発明の還元水素水生成装置によれば、基本還元時間および逆電圧印加パターンを決定し、流水量と還元中断または終了後の経過時間とに基づいて還元時間補正量を求め、基本還元時間と還元時間補正量との積として還元時間を算出するようにしたので、水質等の環境に応じて最適な還元時間が得られるとともにカルシウムの付着を防止することができるという効果がある。
【0010】
さらにまた、本発明の還元水素水生成装置は、前記制御部が、浄水モードから還元モードへの切換時,および還元モードで還元中断または終了後の待機状態で流水があったときに、還元動作を起動することを特徴とする。本発明の還元水素水生成装置によれば、浄水モードから還元モードへの切換時,および還元モードで還元中断または終了後の待機状態で流水があったときに、還元動作を起動するようにしたことにより、還元動作を必要なときに必要な時間だけ行うことができる。
【0011】
また、本発明の還元水素水生成装置は、前記制御部が、流水中は還元時間を設定せずに流水停止後に還元時間の設定を行うことを特徴とする。本発明の還元水素水生成装置によれば、流水停止後に還元時間の設定を行うようにしたので、電解槽ユニット内の水に対して適切な還元を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1,図2,図3,図4および図5は、本発明の第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置1を示す斜視図,上面図,正面図,下面図および側面図である。本実施の形態に係る還元水素水生成装置1は、横長直方体の装置本体を有し、その正面部には操作パネル10が配設されている。
【0014】
図6を参照すると、操作パネル10には、ON/OFFボタン101と、電源ランプ102と、還元/浄水ボタン103と、還元ランプ104と、浄水ランプ105と、カートリッジ交換ランプ106と、リセットボタン107とが設けられている。ON/OFFボタン101は、押す度に電源ON状態と電源OFF状態とが交互に切り換るソフト電源スイッチである。還元/浄水ボタン103は、押す度に還元モードと浄水モードとを交互に切り換える。なお、還元モードは還元動作を行うモード、浄水モードは還元動作を行わないモードである。
【0015】
図7は、還元水素水生成装置1の水系統の内部構造を示す模式ブロック図である。還元水素水生成装置1は、流路に沿って、給水エルボ11と、定流量弁21と、浄水カートリッジ22と、逆止弁23と、流量センサ24と、電解槽ユニット25と、吐水カートリッジ26と、吐水口キャップ13とから、その主要部が構成されている。
【0016】
還元水素水生成装置1の装置本体の下面部には、給水ホース4が連結される回転管継手でなる給水エルボ11が設けられている。給水エルボ11は、給水が装置本体のどちら側から行われてもよいように回る構造になっている。給水エルボ11と装置本体の下面部に設けられた凹部1aにより、還元水素水生成装置1では、左右および後方のどちらの方向からでも水道水の給水を可能としている。
【0017】
還元水素水生成装置1の装置本体の左背面部には、浄水カートリッジカバー12が開閉自在に設けられている。浄水カートリッジカバー12を開閉することにより、浄水カートリッジ22を着脱自在に装填できるようになっている。
【0018】
還元水素水生成装置1の装置本体の上面中央部には、回転管継手でなる吐水口キャップ13が設けられており、吐水口キャップ13に連通されたフレキシブルホース等の吐水パイプ14が360度の範囲で回動可能となっている。吐水口キャップ13および吐水パイプ14は、ユーザが希望する方向および位置での吐水を可能とする。
【0019】
還元水素水生成装置1の装置本体の上面右部には、浄水カバー15が設けられている。浄水カバー15を取り外すことにより、電解槽ユニット25の洗浄液投入口252a(図7参照)が露呈するので、ネジ込み式キャップを外して洗浄液を電解槽ユニット25に投入することができる。
【0020】
還元水素水生成装置1の装置本体の上面中央後方部には、吐水カートリッジキャップ16が設けられている。吐水カートリッジキャップ16を取り外すことにより、吐水カートリッジ26が着脱自在に装填できるようになっている。
【0021】
還元水素水生成装置1の装置本体の正面右部には、還元確認窓17が形成されている。還元確認窓17は、電解槽ユニット25の中間部に該当する部位に設けられ、電解槽ユニット25内の水素および酸素気泡の発生状態を見て水の還元状況が確認できるようにする。
【0022】
還元水素水生成装置1の装置本体の背面部には、後述するロータリスイッチ311(図8参照)に対応するゴム栓18(図9参照)が着脱自在に設けられている。ゴム栓18を取り外すことにより、ロータリスイッチ311を外部より設定することが可能である。
【0023】
定流量弁21は、給水エルボ11の直後に設けられ、一定量以上の水が流れないように流水量を調節して、流水量の安定化を図るものである。
【0024】
浄水カートリッジ22は、プリフィルタとして機能し、水道水に含まれる遊離残留塩素,鉛等の電解槽ユニット25では電解できない元素を濾し取るものである。浄水カートリッジ22は、機能低下時にワンタッチで交換可能なカートリッジ方式となっており、取り扱い性の向上が図られている。浄水カートリッジ22内には、例えば、活性炭(カーボン)を包含するカーボンフィルタと、水にミネラルを付加するミネラルセラミックあるいは天然鉱石を包含するミネラルフィルタとが収納されている。カーボンフィルタは、所定の厚さの円筒形状をなし、中空部分には円柱状のミネラルフィルタが配置されている。ミネラルフィルタは、ミネラルセラミック,天然鉱石等においてカルシウム,マグネシウム,亜鉛等のミネラル成分を多く含んだものが用いられる。ミネラルフィルタにより水にミネラル成分を添加するが、このミネラル成分は、続く電解槽ユニット25において、電解の反応をよくするイオン伝導体としても機能する。これと併せて、分解された活性水素がミネラル成分に吸蔵され、活性水素の状態が長時間保たれる。
【0025】
カートリッジ交換ランプ106が点灯したならば、浄水カートリッジ22および吐水カートリッジ26の交換時期である。浄水カートリッジ22を交換するには、後述する電源プラグ35(図8参照)を外し、電源を切り、水道蛇口を閉めてから作業を開始する。まず、図9に示すように、浄水カートリッジカバー12を開け、浄水カートリッジホルダ221を丸付き数字1の矢印方向に回し、浄水カートリッジホルダ221を丸付き数字2の矢印方向に外し、浄水カートリッジ22を丸付き数字3の矢印方向に引き抜く。次に、図10に示すように、新しい浄水カートリッジ22の浄水カートリッジホルダ221を装置本体の凹部に上から嵌合させて、浄水カートリッジ22を装置本体に取り付ける。最後に、図11に示すように、浄水カートリッジホルダ221のつまみを目印222と合わせた上で丸付き数字4の矢印方向(締める方向)に止まるまで回す。
【0026】
逆止弁23は、電解槽ユニット25からの水の逆流を防止するための弁である。逆止弁23を浄水カートリッジ22と電解槽ユニット25との間に設けることにより、浄水カートリッジ22の交換時に電解槽ユニット25から大量の水が逆流することを防ぐことができる。これにより、浄水カートリッジ22の交換時に電解槽ユニット25の水が溢れることがなくなる。
【0027】
流量センサ24は、電解槽ユニット25に流入する流水量を検知して、決められた流水量に対して一定のパルスを発生する。流量センサ24は、還元開始/還元停止の制御,還元時間の制御,カートリッジ寿命の管理等の各制御の拠り所となる。
【0028】
図12および図13は、電解槽ユニット25の縦断面図および水平断面図である。電解槽ユニット25は、水を電解し酸化還元電位を下げて還元水素水を生成するユニットであり、3枚の平行電極からなる電極ユニット251と、電極ユニット251を内包するようにして電解槽を形成する電解槽ビン252と、電極ユニット251および電解槽ビン252の下部を固定する電解槽ベース253とから、その主要部が構成されている。
【0029】
電極ユニット251は、第三の電極を中央に配置し、この両側に第一および第二の電極をそれぞれ等間隔に向かい合わせて配置している。還元(電解)に際しては、前記特許文献1,特許文献2および特許文献3にも開示されているように、第一の電極と第二の電極との間に高周波の交流(30KHz〜50KHz)の電圧(10V〜50V)を印加するとともに、第三の電極を接地し、第一の電極および第二の電極から第三の電極に水を経て直流電流を流し、水を電解してこの水の酸化還元電位を下げて還元水素水を作る。
【0030】
電極ユニット251の各電極の材料としては、マグネシウム,アルミニウム,リチウム,亜鉛,マグネシウム,鉄,ステンレス,銅等の金属を用いることが可能であるが、長方形の網状に形成したチタンに白金メッキを施したものを用いるのが好適である。このような材料を用いた場合には、チタンは耐蝕性および耐久性に優れ、また白金は表面に酸化被膜ができないために、水の電解の反応が安定し、効率よく反応が行われるとともに、水に溶け込むことがなくメンテナンスも不要である。特に、電極を網体としたのは、電解槽ビン252内を水が移動する間に電解が行われるので、電極を網状に大きくすることで水の移動時間、すなわち還元時間を確保することができるからである。また、原理的には、電解の反応(酸化還元電位の低下)は、電極の面積に比例するが、電極を網体とした場合には、同じ表面積の板状電極と比べて酸化還元電位の低下が大きく良好な結果が得られる。
【0031】
電解槽ビン252は、透明の強化ガラスで下端部が開口となった円筒状に形成されている。電解槽ビン252の上端部には、水の電解によってカルシウム等が電極ユニット251(特に、策三の電極)に析出し付着するので、これを外部より洗浄液(例えば、酢)で洗い流せるようにネジ込み式キャップを備える細口の洗浄液投入口252aが設けられている。ネジ込み式キャップを開けて洗浄液投入口252aから洗浄液を電解槽ビン252に投入する。電解槽ビン252を透明ガラス製とし、かつ既述したように装置本体に還元確認窓17を設けたので、外部から気泡等で水の還元状態を容易に確認できるとともに、電解槽ユニット25の汚れ等を容易に確認することができる。
【0032】
電解槽ベース253は、合成樹脂により円盤状に成形され、入水路235aおよび出水路235bが穿設されているとともに、リブ(壁)253cが電解槽ビン252の内周面に沿ってほぼ3/4周するように形成されている。また、電解槽ベース253の上面中央部には、電極カラー254が突設され、電極ユニット251の3枚の電極の下端部を取り付けている。さらに、可撓性のリング状板体でなる整流板255が、電解槽ベース253と電極カラー254とに挟まれるように上下方向を定められて配設されている。電解槽ベース253は、止め具(図示せず)により電解槽ビン252の下端開口部とOリングを介して水密的に嵌合して電解槽を形成している。また、電解槽ベース253の下面部には、水の電解によってカルシウム等が電極ユニット251(特に、策3の電極)に析出し付着するので、これを外部より洗浄液で洗い流せるように、ネジ込み式キャップを備える廃液口253dが設けられている。
【0033】
整流板255は、水量が多くなると、図12中に破線で示すように、周縁部がわずかに持ち上がり、外に向かって整流板255と電解槽ベース253との隙間から水が均等に流れ出るようにしている。すなわち、この隙間は、水量に合わせて間隔が変化できる構造になっている。また、外周からの流水量が増えるとともに中央の穴からも水量が多くなり、総じて均等な水が下方から上方に流れ、電解されない水がそのまま出水路253bに出て行くことがないようにしている。また、電解槽ユニット25では、電解槽ビン252の下部から水を電解槽ビン252の上部まで一旦送り、水が電極ユニット251の各電極の上部から下部に向かうようにして、電解反応を行わせる還元時間を確保するようにしている。このように、電解槽ユニット25に流入した水が一気に移動しないようにし、できるだけ均一に徐々に移動する構造を採用することにより、酸化還元電位等の数値がばらつかないように配慮している。
【0034】
このように、電解槽ユニット25では、電解槽ベース253を下にして配置する形態としたことから、電解槽ベース253に入水路253a,出水路253b,リブ(壁)253c,廃液口253d,電極カラー254,整流板255および電極ユニット251の各電極がまとめて配置でき、電解槽ベース253を電解槽ビン252の下端開口部に簡単に装着できる形態がとれる。このような形態により、電解槽ユニット25の分解,組立て等が簡単に行えるという利点がある。
【0035】
吐水カートリッジ26は、装置本体の内部の電解槽ユニット25の下流に着脱可能に装填されている。吐水カートリッジ26は、活性炭フィルタや脱塩素剤等を包含し、電解槽ユニット25における電解によって生成された遊離塩素を除去する。
【0036】
既述したように、カートリッジ交換ランプ106が点灯したならば、浄水カートリッジ22および吐水カートリッジ26の交換時期である。吐水カートリッジ26を交換するには、浄水カートリッジ22を交換する場合と同様に、電源プラグ35(図8参照)を外し、電源を切り、水道蛇口を閉めてから作業を開始する。まず、図14に示すように、装置本体上の吐水カートリッジキャップ16を丸付き数字1の矢印方向に回して開け、吐水カートリッジ26を丸付き数字2の矢印方向に引き出す。次に、新しい吐水カートリッジ26を丸付き数字2の矢印とは逆方向に吐水カートリッジケース1b内に挿入して、吐水カートリッジキャップ16を丸付き数字1の矢印とは逆方向に回して閉じる。
【0037】
図8は、還元水素水生成装置1の電気系統の構成を示すブロック図である。還元水素水生成装置1には、流体センサ24および電解槽ユニット25に接続された制御基板30と、制御基板30に接続されたスイッチ基板31と、制御基板30に接続された照明基板32と、制御基板30に接続された表示基板33と、制御基板30に接続されたトランス34と、トランス34に接続された電源プラグ35とが設けられている。なお、制御基板30には、CPU(図示せず)を中心とした制御回路が搭載されており、CPU内蔵タイマ(図示せず;以下、単にタイマという)は、還元時間および還元中断または終了後の経過時間をカウントする。なお、制御基板30の詳細は、本発明とは直接関係しないので省略する。
【0038】
制御基板30から電解槽ユニット25の電極ユニット251の各電極に対しては、還元(電解)に必要な高周波交流および直流が供給される。また、流量センサ24からは、一定の流水量毎にパルスが信号線を介して制御基板30に通知される。制御基板30は、流量センサ24からのパルスをカウントし、積算した流水量が所定量を超えたときに、カートリッジ交換ランプ106(カートリッジ交換LED336)を点灯して浄水カートリッジ22および吐水カートリッジ26の交換時期を知らせる。
【0039】
スイッチ基板31には、外部から設定可能なロータリスイッチ311が設けられている。ロータリスイッチ311は、還元水素水生成装置1を使用する地域や季節毎に、水質等に応じて基本還元時間およびカルシウムの付着を防止する逆電圧印加パターンをユーザが調整できるように設けられている。
【0040】
照明基板32には、還元モード時に還元確認窓17から見える電解槽ユニット25を照明するためのLED(Light Emitting Diode)321が配置されている。
【0041】
表示基板33には、操作パネル10のON/OFFボタン101と対応するON/OFFキースイッチ331と、電源ランプ102と対応するON/OFF(電源)LED332と、還元/浄水ボタン103と対応する還元/浄水キースイッチ333と、還元ランプ104と対応する還元LED334と、浄水ランプ105と対応する浄水LED335と、カートリッジ交換ランプ106と対応するカートリッジ交換LED336と、リセットボタン107と対応するリセットキースイッチ337とが設けられている。
【0042】
浄水カートリッジ22および吐水カートリッジ26の交換後、リセットボタン107(リセットキースイッチ337)を押下することにより、カートリッジ交換ランプ106(カートリッジ交換LED336)が消灯し、併せて制御基板30が積算している流水量(流水量カウンタ)が初期値に戻される。
【0043】
ON/OFFボタン101(ON/OFFキースイッチ331)の押下によって電源OFF状態から電源ON状態となり、電源ランプ102(ON/OFF(電源)LED332)が点灯する。このとき、還元モードであれば、還元ランプ104(還元LED334)も点灯する。
【0044】
還元モードのとき、還元/浄水ボタン103(還元/浄水キースイッチ333)の押下により浄水カートリッジ22のみが使用される浄水モードとなる。このときには、還元ランプ104(還元LED334)が消灯し、代わりに浄水ランプ105(浄水LED335)が点灯する。
【0045】
次に、このように構成された第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置1の動作について説明する。
【0046】
還元水素水生成装置1は、水道蛇口と直結して使用する。水道蛇口に水栓蛇口アダプタ2(図7参照)を接続し、これにエラストマーホース等の給水ホース4を連結して、この端部を還元水素水生成装置1の給水エルボ11に取り付ける。通水を行う場合には、水栓蛇口アダプタ2に設けられた切替えレバー(図示せず)を操作して、水道水の流路を還元水素水生成装置1に切り替える。
【0047】
さて、還元水素水生成装置1の稼動に際しては、ON/OFFボタン101(ON/OFFキースイッチ331)の押下により電源ON状態であり、かつ還元/浄水ボタン103(還元/浄水キースイッチ333)の押下により還元モードであるとき、水栓蛇口アダプタ2を操作して水道水を還元水素水生成装置1に流入させ、必要に応じて定流量弁21を操作して水量を調節すると、流量センサ24が流水を検知し、制御基板30はこれを認識し、電解槽ユニット25に高周波交流および直流を供給して還元(電解)を開始する。または、水の流入は無くとも前回の還元終了から1分以上経過後、電源ON状態のとき、還元/浄水ボタン103(還元/浄水キースイッチ333)の押下により浄水モードから還元モードに切換えるか、還元モードのときにON/OFFボタン101(ON/OFFキースイッチ331)の押下により電源OFF状態から電源ON状態に切り換えると、制御基板30は前回の還元中断または終了後の経過時間を確認し、電解槽ユニット25に高周波交流および直流を供給して還元(電解)を開始する。なお、主電源投入後、最初の還元動作は水の流入が無くとも基本還元時間で行う。
【0048】
還元水素水生成装置1の給水エルボ11から流入した水道水は、浄水カートリッジ22内のカーボンフィルタの外周側から内周側へ移動し、さらに、カーボンフィルタの内周側では、水がミネラルフィルタに浸入してミネラル成分が付加され、浄水として送出される。
【0049】
浄水カートリッジ22から送出された浄水は、逆止弁23を介して流量センサ24を通過する。これにより、一定の流水量毎に流量センサ24から制御基板30にパルスが出力される。
【0050】
制御基板30では、パルス入力はCPUのイベント割込みに繋がっていて、CPUは、パルス発生毎に割込みが掛かるので、流水量カウンタをカウントアップする。
【0051】
さらに、浄水は、入水路253aから電解槽ベース253に流入し、流入した水は、電解槽ベース253に設けられたリブ(壁)253cと整流板255とに沿って電解槽ベース253の外周を流れ、外壁と整流板255とのわずかな隙間より外周全体に均一に電解槽ビン252内に漏れ出す。流入した水の本流はやがて流水量を減らし、減速して中央の穴より流出する。電解槽ビン252に流入した水は、電極ユニット251の3つの電極間を通過して電解され、生成された還元水素水が電解槽ベース253の出水路253bから吐水カートリッジ26に向けて送出される。
【0052】
吐水カートリッジ26は、還元水素水から電解によって生じた遊離塩素を除去して吐水口キャップ13に向けて送出する。
【0053】
吐水口キャップ13を通過した還元水素水は、吐水パイプ14からユーザが希望する方向および位置に吐水される。
【0054】
本実施の形態に係る還元水素水生成装置1によれば、浄水カートリッジ22において、塩素,鉛等の除去およびミネラルの添加が行われ、これにより電解槽ユニット25において、ミネラルを含んだ水によって電解反応が促進され、酸化還元電位が大きく低下した還元水素水が得られる。このように電解槽ユニット25では、水に高周波交流および直流を印加して活性水素を多く発生させ、電子的に高いエネルギーを持ち、かつミネラルをバランスよく含んだ還元水素水を生成する。この還元水素水は、浸透圧が高く、体に吸収され易く、また細胞や臓器を刺激し新陳代謝を活発にする。
【0055】
また、本実施の形態に係る還元水素水生成装置1によれば、高周波交流および直流による電解を採用することにより、水の分子集団(クラスタ)が小さくなり、身体に吸収されやすいおいしい還元水素水が生成される。また、還元水素水には、生物の蘇生に大切な役割を果たす溶存酸素が多く含まれる。通常、生体内において有害な活性酸素は800mVと非常に高い酸化還元電位の状態にあるが、ミネラル還元水素水は、低い酸化還元電位(―42mV)を持った還元水素を発生させ、酸化された体内の細胞や組織を還元・中和し有害な活性酸素に活性水素が結合して無害化する。
【0056】
次に、第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置1の動作について、制御基板30における制御を中心にさらに詳しく説明する。
【0057】
図15は、制御基板30上の図示しないROM(Read Only Memory)に格納されているロータリスイッチテーブル36の内容例を示す図である。ロータリスイッチテーブル36は、ロータリスイッチ311の設定値(SW番号)と基本還元時間および逆電圧印加パターンとの関係を表すテーブルである。基本還元時間は、水質等の環境に応じて最適な還元時間が得られるように予め実験により求めておく。また、逆電圧印加パターンは、水質等の環境に応じてカルシウムの付着を防止するように予め実験により求めておく。ロータリスイッチ311の設定(ユーザ)による基本還元時間および逆電圧印加パターンの切換えは、(1)基本還元時間(10分±t),ならびに(2)電極へのカルシウム付着防止のための逆電圧の印加時間および周期の、水質等の環境に見合った設定を選択することにより、最適な還元制御を行うためである。
【0058】
図16は、制御基板30上の図示しないROMに格納されている2次元時間補正テーブル37の内容例を示す図である。2次元時間補正テーブル37の還元時間補正量(%)は、流水量および還元中断または終了後の経過時間に応じて最適な値が得られるように予め実験により求めておく。還元中断または終了後の経過時間による還元時間補正量は、還元中断または終了後の経過時間を監視し、経過時間とともに徐々に失われていく酸化還元電位を補うために次回の還元時間を長めに設定する。なお、流水により還元を開始した場合は、流水の停止を待ってから還元時間の補正を行う。
【0059】
図17は、制御基板30のCPUが実行するメインルーチンを示すフローチャートである。メインルーチンの処理には、システム初期化ステップS101と、電源OFF状態設定ステップS102と、浄水モード設定ステップS103と、ON/OFFキー入力判定ステップS104と、電源ON/OFF切換ステップS105と、電源ON状態判定ステップS106と、還元/浄水キー入力判定ステップS107と、電源ON状態判定ステップS108と、還元モード/浄水モード切換ステップS109と、還元モード判定ステップS110と、還元時間設定サブルーチン呼び出しステップS111と、還元開始ステップS112と、還元/浄水キー入力判定ステップS113と、還元停止ステップS114と、ON/OFFキー入力判定ステップS115と、還元中判定ステップS116と、還元停止ステップS117と、電源OFF状態設定ステップS118と、流水有無判定ステップS119と、還元開始ステップS120と、フラグFセットステップS121と、流水停止判定ステップS122と、フラグF判定ステップS123と、フラグFリセットステップS124とからなる。
【0060】
図18は、図17に示したメインルーチン中で呼び出される還元時間設定サブルーチンを示すフローチャートである。還元時間設定サブルーチンの処理は、ロータリスイッチ読み取りステップS201と、2次元時間補正テーブル参照ステップS202と、還元時間計算ステップS203と、還元時間設定ステップS204とからなる。
【0061】
図19は、タイマ割込みルーチンを示すフローチャートである。タイマ割込みルーチンの処理は、流水停止時間カウントステップS301と、還元中判定ステップS302と、経過時間カウントステップS303と、還元時間カウントステップS304と、還元終了判定ステップS305と、還元終了処理サブルーチン呼び出しステップS306とからなる。なお、タイマ割込みルーチンは、リロードタイマで一定の基本時間(数ms)間隔で割込みがかかって実行される。
【0062】
図20は、図19に示したタイマ割込みルーチン中で呼び出される還元終了処理サブルーチンを示すフローチャートである。還元終了処理サブルーチンの処理は、流水量カウンタ初期化ステップS401と、経過時間カウンタ初期化ステップS402と、還元停止ステップS403とからなる。
【0063】
図21は、流量センサ割込みルーチンを示すフローチャートである。流量センサ割込みルーチンの処理は、流水停止時間カウンタ初期化ステップS501と、流水量カウントステップS502とからなる。なお、流量センサ割込みルーチンは、流量センサ24からのパルス入力がCPUのイベント割込みに繋がっていて、パルス発生毎に割込みが掛かり、流水量カウンタをカウントアップする。
【0064】
なお、フローチャート中に記載した流水量カウンタは流量センサ24の発生パルスをカウントするカウンタ、経過時間カウンタは還元中断または終了後からの経過時間をカウントするカウンタ、還元時間カウンタは還元時間をカウントするカウンタ、流水停止時間カウンタは流水停止時間をカウントするカウンタである。流水停止時間カウンタは、流量センサ24からの割込みで初期化され、タイマ割込みでカウントダウンして規定時間経過(カウンタがオーバーフロー)したならば、流水停止と判断する。流水中は流量センサ24からの割込みで頻繁に初期化されるため、流水停止時間カウンタのカウント値はオーバーフローしない。また、フラグFは、還元モードで流水があったならばセットし、流水停止後にリセットするフラグである。時間管理用の各カウンタは、基本時間×カウント値で各処理時間が求められる。
【0065】
還元開始の条件は、ON/OFFボタン101でソフトウェア電源スイッチのON状態に設定された時の(1)還元/浄水ボタン103による浄水モード/還元モード切替え,および(2)還元モードでの流水の2種類である。詳しくは、(1)浄水モードから還元モードへの切り換えがあったか、あるいは(2)還元モードで還元中断または終了後の待機時に流水があったならば、還元動作を起動し、流水中は還元時間を設定せずに流水停止後に還元時間の設定を行う。
【0066】
ON/OFFボタン101を押下してソフトウェア電源スイッチをON状態にすると、メインルーチンでは、まず、ワークエリアの初期化等のシステム内部の初期化を行う(ステップS101)。次に、ソフト電源スイッチをOFF状態にし(ステップS102)、動作モードを浄水モードに設定して(ステップS103)、割込み許可した後にキー入力待ちとなる。
【0067】
ここで、ON/OFFボタン101が押下されたならば(ステップS104でイエス)、ソフト電源スイッチをOFF状態からON状態に切り換え(ステップS105)、電源OFF状態であるので(ステップS106でイエス)、還元モードであるかどうかを判定する(ステップS110)。いま、浄水モードであるので、ステップS104に戻って再びキー入力待ちとなる。
【0068】
次に、還元/浄水ボタン103が押下されたならば(ステップS107でイエス)、ソフト電源スイッチがON状態であるので(ステップS108でイエス)、浄水モードから還元モードに切り換える(ステップS109)。
【0069】
このため、ソフト電源スイッチがON状態、かつ動作モードが還元モードになるので(ステップS110でイエス)、還元時間設定サブルーチンを呼び出す(ステップS111)。
【0070】
還元時間設定サブルーチンでは、ロータリスイッチ311の設定値を読み取りロータリスイッチテーブル36(図15参照)を参照して基本還元時間および逆電圧印加パターンを決定し(ステップS201)、流水量カウンタのカウント値(流水量)と経過時間カウンタのカウント値(還元中断または終了後の経過時間)とに基づいて2次元時間補正テーブル37(図16参照)を参照して還元時間補正量を求める(ステップS202)。次に、基本還元時間と還元時間補正量との積として還元時間を算出し(ステップS203)、還元時間を還元時間カウンタに設定する(ステップS204)。
【0071】
還元時間設定サブルーチンの終了後、メインルーチンに戻ると、電解槽ユニット25に高周波交流および直流を供給して還元動作を開始する(ステップS112)。
【0072】
一方、一定時間毎のタイマ割込みでタイマ割込みルーチンが起動され、流水停止時間カウンタがカウントダウンされ(ステップS301)、還元中でなければ(ステップS302でノー)、経過時間カウンタがカウントアップされる(ステップS303)。還元中であれば(ステップS302でイエス)、還元時間カウンタをカウントダウンして(ステップS304)、還元時間カウンタに設定された還元時間が経過しておらず還元終了でなければ(ステップS305でノー)、そのまま割込みを終了する。還元時間カウンタに設定された還元時間が経過して還元終了である場合には(ステップS305でイエス)、還元終了処理サブルーチンを呼び出した後(ステップS306)、割込みを終了する。
【0073】
還元終了処理サブルーチンでは、流水量カウンタのカウント値を初期化し(ステップS401)、経過時間カウンタのカウント値を初期化した後(ステップS402)、還元動作を停止する(ステップS403)。
【0074】
他方、流量センサ24からパルスが入力される度に流量センサ割込みルーチンが起動され、流水停止時間カウンタに初期値を設定し(ステップS501)、流水量カウンタをカウントアップする(ステップS502)。このように、流水中は流水停止時間カウンタのカウント値が0になる前に流量センサ割込みルーチンが頻繁に起動され、流水停止時間カウンタが初期値に毎回リセットされる。
【0075】
メインルーチンでは、還元開始した後に(ステップS112)、還元/浄水ボタン103が押下されたならば(ステップS113でイエス)、還元動作を停止し(ステップS114)、ステップS119に戻って浄水モードに切り換える。
【0076】
還元/浄水ボタン103が押下されておらず(ステップS113でノー)、ON/OFFボタン101が押下されたならば(ステップS115でイエス)、還元中であるかどうかを判定し(ステップS116)、還元中でなければ、ステップS104に戻ってキー入力待ちとなる。還元中であれば(ステップS116でイエス)、還元動作を停止し(ステップS117)、ソフト電源スイッチをOFF状態に設定し(ステップS118)、ステップS104に戻ってキー入力待ちとなる。
【0077】
還元/浄水ボタン103が押下されておらず(ステップS113でノー)、ON/OFFボタン101も押下されていなければ(ステップS115でノー)、流水があるかどうかを判定し(ステップS119)、流水があれば、還元動作を開始し(ステップS120)、流水があったことを記録するようにフラグFをセットする(ステップS121)。流水がなければ(ステップS119でノー)、ステップS120およびS121をスキップする。
【0078】
次に、タイマ割込みルーチン内で減算されている流水停止時間カウンタのカウント値が0かどうかに基づいて流水停止かどうかを判定する(ステップS122)。流水停止でなければ、流水が停止するまで待ち(ステップS122でイエス)、フラグFがセットされていれば(ステップS123でイエス)、フラグFをリセットした後(ステップS124)、ステップS111に戻って還元時間設定サブルーチンを呼び出す。
【0079】
以下、既述した動作が繰り返される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置を示す斜視図。
【図2】第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置を示す上面図。
【図3】第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置を示す正面図。
【図4】第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置を示す下面図。
【図5】第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置を示す側面図。
【図6】図1中の操作パネルの詳細を示す図。
【図7】第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置の水系統の構成を示すブロック図。
【図8】第1の実施の形態に係る還元水素水生成装置の電気系統の構成を示すブロック図。
【図9】図1中の浄水カートリッジの装置本体から取り外し方法を説明する図。
【図10】図1中の浄水カートリッジの装置本体への装着方法を説明する図。
【図11】図1中の浄水カートリッジの装置本体への固定方法を説明する図。
【図12】図1中の電解槽ユニットの縦断面図。
【図13】図1中の電解槽ユニットの水平面図。
【図14】図1中の吐水カートリッジの装置本体から取り外し方法を説明する図。
【図15】図8中のロータリスイッチの設定値と基本還元時間および逆電圧印加パターンとの関係を表すロータリスイッチテーブルの内容例を示す図。
【図16】図8中のCPUが参照する2次元時間補正テーブルの内容例を示す図。
【図17】図8中の制御基板のCPUが実行するメインルーチンを示すフローチャート。
【図18】図17に示したメインルーチン中で呼び出される還元時間設定サブルーチンを示すフローチャート。
【図19】図8中の制御基板のCPUが実行するタイマ割込みルーチンを示すフローチャート。
【図20】図19に示したタイマ割込みルーチン中で呼び出される還元終了処理サブルーチンを示すフローチャート。
【図21】図8中の制御基板のCPUが実行する流量センサ割込みルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0081】
1 還元水素水生成装置
1a 凹部
1b 吐水カートリッジケース
2 水栓蛇口アダプタ
4 給水ホース
10 操作パネル
11 給水エルボ
12 浄水カートリッジカバー
13 吐水口キャップ
14 吐水パイプ
15 浄水カバー
16 吐水カートリッジキャップ
17 還元確認窓
18 ゴム栓
21 定流量弁
22 浄水カートリッジ
23 逆止弁
24 流量センサ
25 電解槽ユニット
26 吐水カートリッジ
30 制御基板
31 スイッチ基板
32 照明基板
33 表示基板
34 トランス
35 電源プラグ
36 ロータリスイッチテーブル
37 2次元時間補正テーブル
101 ON/OFFボタン
102 電源ランプ
103 還元/浄水ボタン
104 還元ランプ
105 浄水ランプ
106 カートリッジ交換ランプ
107 リセットボタン
251 電極ユニット
252 電解槽ビン
252a 洗浄液投入口
253 電解槽ベース
253a 入水路
253b 出水路
253c リブ(壁)
253d 廃液口
254 電極カラー
255 整流板
311 ロータリスイッチ
321 LED
331 ON/OFFキースイッチ
332 ON/OFF(電源)LED
333 還元/浄水キースイッチ
334 還元LED
335 浄水LED
336 カートリッジ交換LED
337 リセットキースイッチ
S101 システム初期化ステップ
S102 電源OFF状態設定ステップ
S103 浄水モード設定ステップ
S104 ON/OFFキー入力判定ステップ
S105 電源ON/OFF切換ステップ
S106 電源ON状態判定ステップ
S107 還元/浄水キー入力判定ステップ
S108 電源ON状態判定ステップ
S109 還元モード/浄水モード切換ステップ
S110 還元モード判定ステップ
S111 還元時間設定サブルーチン呼び出しステップ
S112 還元開始ステップ
S113 還元/浄水キー入力判定ステップ
S114 還元停止ステップ
S115 ON/OFFキー入力判定ステップ
S116 還元中判定ステップ
S117 還元停止ステップ
S118 電源OFF状態設定ステップ
S119 流水有無判定ステップ
S120 還元開始ステップ
S121 フラグFセットステップ
S122 流水停止判定ステップ
S123 フラグF判定ステップ
S124 フラグFリセットステップ
S201 ロータリスイッチ読み取りステップ
S202 2次元時間補正テーブル参照ステップ
S203 還元時間計算ステップ
S204 還元時間設定ステップ
S301 流水停止時間カウントステップ
S302 還元中判定ステップ
S303 経過時間カウントステップ
S304 還元時間カウントステップ
S305 還元終了判定ステップ
S306 還元終了処理サブルーチン呼び出しステップ
S401 流水量カウンタ初期化ステップ
S402 経過時間カウンタ初期化ステップ
S403 還元停止ステップ
S501 流水停止時間カウンタ初期化ステップ
S502 流水量カウントステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道蛇口と連通する注水口を備え、装置本体の内部で水道水を電解して還元水素水を生成する還元水素水生成装置において、
水を電解して還元水素水を作る電解槽ユニットと、
前記電解槽ユニットに流入する水の流水量を検知する流量センサと、
水質等の環境に見合った還元時間を設定するためのロータリスイッチと、
前記ロータリスイッチの設定値および前記流量センサにより検知された流水量に基づいて前記電解槽ユニットおける還元時間を制御する制御部と
を有することを特徴とする還元水素水生成装置。
【請求項2】
水道蛇口と連通する注水口を備え、装置本体の内部で水道水を浄水および電解して還元水素水を生成する還元水素水生成装置において、
前記装置本体の内部に着脱自在に装填され、前記注水口から給水された水道水をフィルタによって浄水する浄水カートリッジと、
前記装置本体の内部に配設され、前記浄水カートリッジで浄水された水を電解して還元水素水を作る電解槽ユニットと、
前記装置本体の内部に着脱自在に装填され、前記電解槽ユニットにおける電解によって生成された遊離塩素を除去する吐水カートリッジと、
前記電解槽ユニットに流入する水の流水量を検知する流量センサと、
水質等の環境に見合った還元時間を設定するためのロータリスイッチと、
前記ロータリスイッチの設定値および前記流量センサにより検知された流水量に基づいて前記電解槽ユニットおける還元時間を制御する制御部と
を有することを特徴とする還元水素水生成装置。
【請求項3】
前記制御部における還元時間設定処理が、前記ロータリスイッチの設定値を読み取りロータリスイッチテーブルを参照して基本還元時間および逆電圧印加パターンを決定し、前記流量センサにより検知された流水量と還元中断または終了後の経過時間とに基づいて2次元時間補正テーブルを参照して還元時間補正量を求め、基本還元時間と還元時間補正量との積として還元時間を算出して還元時間カウンタに設定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の還元水素水生成装置。
【請求項4】
前記制御部が、浄水モードから還元モードへの切換時,および還元モードで還元中断または終了後の待機状態で流水があったときに、還元動作を起動することを特徴とする請求項1または請求項2記載の還元水素水生成装置。
【請求項5】
前記制御部が、流水中は還元時間を設定せずに流水停止後に還元時間の設定を行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載の還元水素水生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−239688(P2006−239688A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−109984(P2006−109984)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【分割の表示】特願2003−20529(P2003−20529)の分割
【原出願日】平成15年1月29日(2003.1.29)
【出願人】(000002266)シルバー精工株式会社 (17)
【Fターム(参考)】