配送用マップ作成装置、配送用マップ作成方法、及び配送用マップ作成プログラム
【課題】不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された配送用マップを作成する。
【解決手段】配送用マップ作成装置10が、配送担当エリア内に位置する配送場所候補を特定し、各配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを配送実行エリアとして特定し、特定された配送実行エリア内の配送ルートを探索し、配送予測時間が配送業務予定時間以下であれば特定した配送場所候補を配送場所と決定し、特定した配送実行エリアを採用することに決定し、決定された配送実行エリアに決定された配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された配送時間帯毎の配送用マップを作成する。
【解決手段】配送用マップ作成装置10が、配送担当エリア内に位置する配送場所候補を特定し、各配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを配送実行エリアとして特定し、特定された配送実行エリア内の配送ルートを探索し、配送予測時間が配送業務予定時間以下であれば特定した配送場所候補を配送場所と決定し、特定した配送実行エリアを採用することに決定し、決定された配送実行エリアに決定された配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された配送時間帯毎の配送用マップを作成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置、配送用マップ作成方法、及び配送用マップ作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、小売店舗等において注文を受け付けた商品を顧客の自宅等に配送するサービスが提供されている。商品を配送する際には、一般に、配送場所が認識可能に示された地図などを作成し、配送者がその地図を参照し配送用車両を利用して各配送場所をまわっていくようにしている。
【0003】
従来から、配送車両を用いて配送者が配送を行う際に利用される配送用マップを生成する装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2008−027100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の地図作成装置では、作成される地図のサイズ(大きさ、縮尺)を調整することができないので、不必要なエリアを多く含む地図が作成されてしまう可能性があるという問題があった。
【0006】
また、配送商品を配送する配送用車両用に配送ルートを探索して提示する場合には、その性質上、限られた時間内でまわれる配送ルートを提示する必要があり、さらに各商品について配送時間帯がそれぞれ指定されている場合には、時間帯指定を考慮した配送ルートを提示する必要がある。よって、最適なエリアサイズで作成され時間帯指定が考慮された配送用マップが望まれている。
【0007】
本発明は、上述した問題を解消し、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の配送用マップ作成装置は、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置であって、未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段と、前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定手段と、該配送実行エリア特定手段によって特定された第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定手段によって特定された第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索手段と、該配送ルート探索手段が探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定手段と、該配送ルート探索手段が探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定手段と、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定手段が特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定手段と、該配送実行エリア決定手段によって決定された第1配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定手段によって決定された第2配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
上記のように構成したことで、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになる。
【0010】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する構成とされていてもよい。
【0011】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する構成とされていてもよい。
【0012】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する構成とされていてもよい。
【0013】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを表示する配送用マップ表示手段を含む構成とされていてもよい。
【0014】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを印刷する配送用マップ印刷手段を含む構成とされていてもよい。
【0015】
また、本発明の配送用マップ作成方法は、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成方法であって、未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを含むことを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の配送用マップ作成プログラムは、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成させる配送用マップ作成プログラムであって、コンピュータに、未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、
前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る配送用マップ作成装置10の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、配送用マップ作成装置10は、配送実行エリア特定部11と、配送ルート探索部12と、配送実行エリア決定部13と、配送用マップ作成部14と、データ表示部15と、データ入力部16と、データ印刷部17と、顧客DB21と、配送DB22と、地図DB23とを含む。
【0019】
配送用マップ作成装置10は、例えば配送対象商品の集中配送センタや配送業務を行う小売チェーン店舗などに設置され、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成される。配送用マップ作成装置10は、配送者に携帯される携帯通信端末によって構成されていてもよい。この場合、顧客DB21、配送DB22、及び地図DB23は、センタサーバなどに備えることとし、配送用マップ作成装置10がセンタサーバから各種情報をダウンロードして用いるようにすればよい。
【0020】
配送実行エリア特定部11は、ある配送者が配送用車両を用いて配送する配送実行エリアを特定する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0021】
配送ルート探索部12は、出発地点(例えば、配送対象となる商品(配送商品)がまとめて保管される集中配送センタ)から配送場所の近傍道路を全て経由して最終の到着地点(例えば集中配送センタ)に到達する配送ルートを探索する機能などの各種の処理を実行する機能を有する。なお、ルート探索処理は、公知の技術を利用して実行される。
【0022】
配送実行エリア決定部13は、配送実行エリア特定部11が特定したエリアを配送実行エリアに決定するか否かを判断する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0023】
配送用マップ作成部14は、配送実行エリア決定部13が決定した配送実行エリアのマップに、配送ルート探索部12が決定した配送ルートなどが示された配送用マップを作成する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0024】
データ表示部15は、例えば液晶表示装置などの情報表示装置によって構成される。データ入力部16は、例えばキーボードやマウスなどの入力装置によって構成される。データ印刷部17は、プリンタなどの情報出力装置によって構成される。
【0025】
顧客DB21は、RAMなどの記憶媒体によって構成され、商品の配送対象となる顧客の顧客データが格納される。配送DB22は、RAMなどの記憶媒体によって構成され、配送対象の商品や配送場所などを含む配送情報が格納される。地図DB23は、ROMなどの記憶媒体によって構成され、配送ルートと成り得るエリアの地図データが格納される。
【0026】
図2は、顧客DB21に格納されている顧客情報の例を示す説明図である。顧客情報は、各顧客を一意に特定するために予め付与されている顧客コードと、該当する顧客の氏名(顧客名)と、配送場所となる該当する顧客の住所とが対応付けされた情報である。
【0027】
図3は、配送DB22に格納されている配送情報の例を示す説明図である。配送情報は、未配送の配送商品やその配送場所が対応付けされた情報であって、顧客から商品の配送の注文を受ける毎に、オペレータによって、あるいは自動的に登録される。例えば、オペレータが配送商品、該当する顧客の顧客コード、及び顧客が希望する配送希望日を入力すると、配送用マップ作成装置10は、受注コードを付与し、受注日時を登録し、顧客コードによって顧客情報を参照して配送場所(顧客住所)と配送対象顧客(顧客氏名)を特定して登録し、配送希望日を配送日(配送予定日)として登録し、さらに配送時間帯(例えば、「午前」、「午後」、「どちらでもよい」の何れか)を登録する。注文の受付は、インターネットを介して受け付けるようにしてもよいし、電話や対面によって受け付けるようにしてもよい。配送日や配送時間帯は、例えば受注の際に顧客から指定を受けるようにすればよい。配送情報は、注文毎に付与される受注コード、配送場所、配送商品、受注日時、配送日、配送時間帯などの配送に係わる各種の情報が対応付けされた情報である。
【0028】
次に、本例の配送用マップ作成装置10の動作について説明する。
図4は、本例の配送用マップ作成装置10における配送用マップ作成処理の例を示すフローチャートである。ここでは、集中配送センタSを出発地点及び到着地点として配送者Xが配送用車両Yを用いて配送を行うための配送用マップ(午前中に使用される午前配送用マップと、午後に使用される午後配送用マップ)を作成する処理を例に説明する。
【0029】
配送用マップ作成処理において、先ず、配送用マップ作成装置10は、入力部15の操作によってオペレータにより入力された配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送担当エリアと配送日とを含む配送用マップ作成指示を受け付ける(ステップS101)。配送担当エリアは、例えば配送者(あるいは配送用車両)毎にあらかじめ定められているものとし、本例では、配送担当エリアとして、例えば図5に示すように、集中配送センタSを中心に、北西エリアA1、北東エリアA2、南西エリアA3、南東エリアA4の4つのエリアが設けられているものとする。ここでは、配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送担当エリアは、北東エリアA2であるものとする。
【0030】
配送用マップ作成指示を受け付けると、配送実行エリア特定部11は、配送用マップ作成指示に含まれている配送担当エリア内の所定のエリアを配送実行エリアとして特定する(ステップS102)。本例では、配送実行エリア特定部11は、午前配送用マップのための午前配送実行エリアと、午後配送用マップのための午後配送実行エリアを特定する。
【0031】
配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、配送情報を参照して集中配送センタSの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリアA2内に位置する配送場所候補を特定し、特定した各配送場所候補のうち配送時間帯が午前指定となっている配送場所候補を抽出し、抽出した午前指定の配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアA2との重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを午前配送実行エリアとして特定する処理を行う。
【0032】
同様に、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、特定した各配送場所候補のうち配送時間帯が午前指定となっていない配送場所候補(午後指定と、無指定(どちらでもよいとされているもの)の配送場所候補)を抽出し、抽出した午前指定でない配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアA2との重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを午後配送実行エリアとして特定する処理を行う。
【0033】
具体的には、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、先ず、配送用マップ作成指示に含まれている配送担当エリア内(ここでは北東エリアA2内)に配送場所があり、配送用マップ作成指示に含まれている配送日が配送日に設定されている配送情報を配送DB23から読み出す。次いで、配送実行エリア特定部11は、読み出した配送情報を用いて午前時間帯に配送する配送先(配送場所)の候補を特定し、例えば図6に示すように、各配送先候補の所在地(図6中に黒点で示されている配送場所)のうち集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補P1と集中配送センタSとを結んだ線分R1を半径とする円を描画したときに、その円と矩形を成す配送担当エリアの枠とが重複する2本の線分を辺とする正方形を午前配送実行エリアAT1として特定する。さらに、配送実行エリア特定部11は、読み出した配送情報を用いて午後時間帯に配送する配送先(配送場所)の候補を特定し、例えば図7に示すように、各配送先候補の所在地(図7中に黒点で示されている配送場所)のうち集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補Q1と集中配送センタSとを結んだ線分R2を半径とする円を描画したときに、その円と矩形を成す配送担当エリアの枠とが重複する2本の線分を辺とする正方形を午後配送実行エリアAT2として特定する。
【0034】
配送実行エリアが特定されると、配送ルート探索部12は、集中配送センタSを出発地点とし特定された午前配送実行エリア内の各配送先候補の所在地(配送場所)の近傍の道路を全て経由し集中配送センタSを到着地点とする午前配送ルートと、集中配送センタSを出発地点とし特定された午後配送実行エリア内の各配送先候補の所在地(配送場所)の近傍の道路を全て経由し集中配送センタSを到着地点とする午後配送ルートとを探索する(ステップS103)。ここでは、午前配送実行エリアAT1内の配送ルートとして、例えば図8に示すような午前配送ルートHR1が探索される。また、午後配送実行エリアAT2内の配送ルートとして、例えば図9に示すような午前配送ルートHR2が探索される。
【0035】
次に、配送実行エリア決定部13は、ステップS102で特定された午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアを配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送実行エリアに決定するか否か判定する(ステップS104)。ステップS104では、先ず、配送実行エリア決定部13は、ステップS103で探索された午前配送ルートに従って配送した場合の配送予測時間(午前配送予測時間)を算出し、あらかじめ定められている配送者X(あるいは配送用車両Y)の午前中の配送業務予定時間(午前配送業務予定時間)と算出した午前配送予測時間とを比較する。次いで、同様に、配送実行エリア決定部13は、ステップS103で探索された午後配送ルートに従って配送した場合の配送予測時間(午後配送予測時間)を算出し、あらかじめ定められている配送者X(あるいは配送用車両Y)の午後の配送業務予定時間(午後配送業務予定時間)と算出した午後配送予測時間とを比較する。そして、午前と午後のいずれの場合も配送業務予定時間の方が長時間であった場合には、ステップS102で特定された午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアを配送者X(あるいは配送用車両Y)の午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアに決定することにする。
【0036】
配送実行エリア決定部13は、ステップS104にて、配送ルート探索部12が探索した午前配送ルートにより配送した場合の午前配送予測時間と、配送用車両Yを用いて午前に配送業務を実行する上限時間としてあらかじめ定められている午前配送業務予定時間とを比較して、午前配送予測時間が午前配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、午前配送予測時間が午前配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、配送ルート探索部12が探索した午後配送ルートにより配送した場合の午後配送予測時間と、配送用車両Yを用いて午後に配送業務を実行する上限時間としてあらかじめ定められている午後配送業務予定時間とを比較して、午後配送予測時間が午後配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、午後配送予測時間が午後配送業務予定時間以下であると判定した場合に、ステップS102で特定された午前配送場所候補及び午後配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、ステップS102で特定された午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアを配送用車両Yを用いて配送する午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアに決定する処理を実行する。
【0037】
具体的には、配送実行エリア決定部13は、午前あるいは午後の何れかの配送業務予定時間が配送予測時間よりも多い場合には、ステップS103で探索された配送ルートでは配送業務予定時間内に配送作業を終えられないため、ステップS102で特定された配送実行エリアは採用しないことに決定する。一方、配送実行エリア決定部13は、午前及び午後の配送業務予定時間が何れも配送予測時間以下である場合には、ステップS103で探索された配送ルートでの配送作業は配送業務予定時間内に完了できるものであるため、ステップS102で特定された配送実行エリアを配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送実行エリアに決定すると判断する。
【0038】
「配送予測時間」は、配送ルートの移動時間と、各配送場所への配達に要する時間(例えば1件あたり3分、5分などのようにあらかじめ定めておくようにすればよい)とを加算して算出されるものとする。
【0039】
「配送業務予定時間」は、配送者X(あるいは配送用車両Y)が配送する際に、出発から到着までの作業に割り当ててよい時間を意味する。例えば、「午前配送業務予定時間」は9時から12時までの3時間で、「午後配送業務予定時間」は13時〜17時までの4時間などのようにあらかじめ定められているものとする。
【0040】
ステップS102で特定された配送実行エリアが採用されなかった場合(ステップS104のY)、配送実行エリア特定部11は、ステップS104にて配送業務予定時間が配送予測時間よりも多いと判断された配送実行エリアが午後のみであれば(ステップS105のY)、午後に割り当てられていた配送場所候補の中に時間指定がなされていない配送場所候補が含まれているか否か確認する(ステップS106)。
【0041】
そして、時間指定のない配送場所候補が含まれていた場合には、配送実行エリア特定部11は、午後に割り当てられている時間指定のない配送場所候補のうちの所定箇所(例えば1箇所、2箇所)を、午前の割り当てに変更する(ステップS107)。すなわち、午後に配送する予定とされていた時間指定のない配送場所の所定箇所を午前配送予定に変更する。なお、どの配送場所候補を午後から午前に移動させるかについては、任意に選択するようにしてもよいし、集中配送センタSから最も遠い配送場所から選択していくようにしてもよい。その後、ステップS102に戻って変更後の配送先候補に基づいて午前及び午後の配送実行エリアを再度特定する。
【0042】
一方、ステップS104にて配送業務予定時間が配送予測時間よりも多いと判断された配送実行エリアが午後のみでないと判定した場合(ステップS105のY)、あるいは時間指定のない配送場所候補が含まれてないと判定した場合には(ステップS106のN)、配送実行エリア特定部11は、ステップS104にて配送業務予定時間が配送予測時間よりも多いと判断された配送実行エリアについて、集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補(午前配送実行エリアであれば配送先候補P1、午後配送実行エリアであれば配送先候補Q1)を配送先候補から除外し(ステップS108)、ステップS102に戻って残った配送先候補に基づいて配送実行エリアを再度特定する。
【0043】
配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、ステップS107にて変更された後の配送場所候補、あるいはステップS108にて前回特定した配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補(例えば、午前配送実行エリアであれば図6の配送場所候補P1)を除外した後の配送場所候補を再度特定し、その再度特定した各配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを配送実行エリアとして再度特定する処理を実行する。
【0044】
ここでは、例えばステップS108にて、午前配送実行エリアにおける配送場所候補P1が除外されたものとする。この場合、具体的には、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、先ず、配送先候補P1を除外した配送先候補を特定し、例えば図8に示すように、各配送先候補の所在地(図10中に黒点で示されている配送場所)のうち集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補P2と集中配送センタSとを結んだ線分R3を半径とする円を描画したときに、その円と矩形を成す配送担当エリアA2の枠とが重複する2本の線分を辺とする正方形を配送実行エリアAT3として特定する。なお、この場合、配送実行エリア特定部11は、午後配送実行エリアについては、前回と同じエリアを特定する。そして、ステップS103において、配送実行エリアAT3内の配送ルートとして、例えば図11に示すような配送ルートHR3が探索される。
【0045】
なお、例えばステップS107にて配送場所候補が変更された場合には、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、先ず、変更後の午前配送先候補及び午後配送先候補を特定し、上述した処理と同様にして午前及び午後の配送実行エリアを新たに特定する。
【0046】
ステップS102で特定された配送実行エリアに決定された場合には(ステップS104のN)、配送用マップ作成部14は、決定された午前及び午後の配送実行エリアについて、それぞれ、配送先の所在地(配送場所)と配送用車両Yが通る配送ルートとが示された配送用マップを作成する(ステップS109)。そして、データ表示部15は、ステップS109にて作成された配送用マップを表示する(ステップS110)。
【0047】
図12は、午前配送用マップの例を示す説明図である。図12に示すように、午前配送用マップには、配送実行エリアAT3を示す地図上に、配送ルートHR3が例えば太線ラインで表示されるとともに、各配送場所が例えば黒点で表示される。また、午前配送用マップには、地図情報を表示する地図表示領域の他に、配送リスト表示領域101が設けられている。配送リスト表示領域101には、例えば、各配送場所の住所、配送順番、該当する配送場所に対応する顧客の氏名などの配送に関わる詳細な情報が表示される。なお、地図表示領域のみによって配送用マップが作成されるようにしてもよい。
【0048】
図13は、午後配送用マップの例を示す説明図である。図13に示すように、午後配送用マップには、配送実行エリアAT2を示す地図上に、配送ルートHR2が例えば太線ラインで表示されるとともに、各配送場所が例えば黒点で表示される。また、午後配送用マップには、同様に、地図情報を表示する地図表示領域の他に、配送リスト表示領域101が設けられている。なお、地図表示領域のみによって配送用マップが作成されるようにしてもよい。
【0049】
なお、データ印刷部18は、例えばオペレータからのデータ入力部16の操作による印刷指示に従って、作成された午前及び午後の配送用マップを印刷する。その後、配送者Xは、印刷された午前及び午後の配送用マップを参照しながら、配送用車両Yを用いて配送先(配送場所)をまわって配送商品を配送していく。
【0050】
上記のようにして、配送用マップ作成装置10は、無駄のない所望のサイズで配送用マップを作成し、配送者用に印刷出力する処理を実行する。
【0051】
なお、上記の例では、印刷出力した配送用マップを配送者Xに携帯させるようにしているが、配送用車両Yに搭載された表示装置に配送用マップを表示させるようにしてもよい。
【0052】
また、上記の例では、出発地と到着地を午前及び午後のいずれも集中配送センタにしていたが、午前の到着地を午前の最後の配送場所とし、その場所を午後の出発地とするようにしてもよい。この場合、オペレータからの出発地/到着地の指定を受け付けるようにすればよい。
【0053】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、集中配送センタSから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両Yの配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置10が、未配送の配送商品とその配送場所とが対応付けされた配送情報を格納する配送DB22を備え、配送情報を参照して集中配送センタSの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯(例えば午前)と第2配送時間帯(例えば午後)とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリア(午前配送実行エリア)として特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリア(午後配送実行エリア)として特定し、特定された第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、特定された第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索し、探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間(午前配送予測時間)と、配送用車両を用いて配送業務を実行する第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間(午前配送業務予定時間)とを比較して、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間(午後配送予測時間)と、配送用車両を用いて配送業務を実行する第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間(午後配送業務予定時間)とを比較して、第2配送予測時間が第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、第2配送予測時間が第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、特定した第1配送実行エリアを配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、特定した第2配送実行エリアを配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定し、決定された第1配送実行エリアに決定された第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップ(午前配送用マップ)と、決定された第2配送実行エリアに決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップ(午後配送用マップ)を作成する構成としたので、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになる。
【0054】
すなわち、集中配送センタSの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を特定し、特定した各配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを配送実行エリアとして特定し、特定した配送実行エリアで作業時間上問題ない場合にはその配送実行エリアを採用することとして配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを自動的に採用することができ、その配送実行エリアがマップ上に表示された配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0055】
さらに、配送時間帯毎に配送実行エリアを特定し、特定した各配送実行エリアで作業時間上問題ない場合にはその各配送実行エリアを採用することとして配送時間帯別の配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを配送時間帯別に自動的に採用することができ、その配送実行エリアがそれぞれマップ上に表示された配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0056】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ第2配送予測時間が第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する構成としているので、時間指定がなされていない配送場所の配送時間帯を変更したより適切な配送実行エリアを特定することが可能となる。このようにして繰り返し配送実行エリアを特定していくことで、最適な配送実行エリアを特定することが可能となる。
【0057】
すなわち、特定した配送実行エリアで作業時間上問題がある場合には、作業時間上問題がない状態となるまで、配送場所候補のうち配送時間帯の指定のない配送場所候補の配送予定時間帯を変更したあと同様の処理によって配送実行エリアを繰り返し特定していき、作業時間上問題がない状態となったときに、最後に特定された配送実行エリアを採用することとして配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを自動的に採用することができ、その配送実行エリアがマップ上に表示された配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0058】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する構成としているので、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整された配送用マップを作成することができるようになる。
【0059】
すなわち、特定した配送実行エリアで作業時間上問題がある場合には、作業時間上問題がない状態となるまで、配送場所候補を減らしたあと同様の処理によって配送実行エリアを繰り返し特定していき、作業時間上問題がない状態となったときに、最後に特定された配送実行エリアを採用することとして配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを自動的に採用することができ、その配送実行エリアがマップ上に表示された配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0060】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ第2配送予測時間が第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、その再度特定した各配送場所候補のうち集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、その再度特定した各配送場所候補のうち集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する構成としているので、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整された配送用マップを作成することができるようになる。
【0061】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、作成された配送用マップを表示するようにしているので、配送用マップを視認可能に報知することが可能となる。さらに、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、配送用マップを印刷する構成としているので、印刷した配送用マップを配送者Xに携帯させることが可能となる。
【0062】
なお、上述した実施の形態においては、配送用マップ作成装置10は、自己が備える記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラム(配送用マップ作成プログラム)に従って、上述した各種の処理(図4に示す処理など)を実行する。
【0063】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、配送用マップ作成装置10がルート案内を行うルート案内機能を有する構成とし、配送用マップ作成装置10を配送用車両Yに搭載してルート案内を行う構成としてもよい。
【0064】
さらに、上述した実施の形態では特に言及していないが、配送ルートとして選択され得るマップを表示画面上に表示するとともに、マップ上の地点を選択することでその地点を顧客住所としている顧客情報を表示し、その顧客情報をマップ上で変更(退会処理、住所変更など)できるようにしてもよい。また、マップ上で新たな顧客の住所地が選択されたことに応じて入会フォームを表示し、入会フォームに顧客情報を入力することで入会処理をマップ上で行うことができるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明によれば、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施の形態に係る配送用マップ作成装置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】顧客情報の例を示す説明図である。
【図3】配送情報の例を示す説明図である。
【図4】配送用マップ作成処理の例を示すフローチャートである。
【図5】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図6】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図7】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図8】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図9】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図10】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図11】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図12】午前配送用マップの例を示す説明図である。
【図13】午後配送用マップの例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0067】
10 配送用マップ作成装置
11 配送実行エリア特定部
12 配送ルート探索部
13 配送実行エリア決定部
14 配送用マップ作成部
15 データ表示部
16 データ入力部
17 データ印刷部
21 顧客DB
22 配送DB
23 地図DB
【技術分野】
【0001】
本発明は、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置、配送用マップ作成方法、及び配送用マップ作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、小売店舗等において注文を受け付けた商品を顧客の自宅等に配送するサービスが提供されている。商品を配送する際には、一般に、配送場所が認識可能に示された地図などを作成し、配送者がその地図を参照し配送用車両を利用して各配送場所をまわっていくようにしている。
【0003】
従来から、配送車両を用いて配送者が配送を行う際に利用される配送用マップを生成する装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2008−027100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の地図作成装置では、作成される地図のサイズ(大きさ、縮尺)を調整することができないので、不必要なエリアを多く含む地図が作成されてしまう可能性があるという問題があった。
【0006】
また、配送商品を配送する配送用車両用に配送ルートを探索して提示する場合には、その性質上、限られた時間内でまわれる配送ルートを提示する必要があり、さらに各商品について配送時間帯がそれぞれ指定されている場合には、時間帯指定を考慮した配送ルートを提示する必要がある。よって、最適なエリアサイズで作成され時間帯指定が考慮された配送用マップが望まれている。
【0007】
本発明は、上述した問題を解消し、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の配送用マップ作成装置は、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置であって、未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段と、前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定手段と、該配送実行エリア特定手段によって特定された第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定手段によって特定された第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索手段と、該配送ルート探索手段が探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定手段と、該配送ルート探索手段が探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定手段と、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定手段が特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定手段と、該配送実行エリア決定手段によって決定された第1配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定手段によって決定された第2配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
上記のように構成したことで、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになる。
【0010】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する構成とされていてもよい。
【0011】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する構成とされていてもよい。
【0012】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する構成とされていてもよい。
【0013】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを表示する配送用マップ表示手段を含む構成とされていてもよい。
【0014】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを印刷する配送用マップ印刷手段を含む構成とされていてもよい。
【0015】
また、本発明の配送用マップ作成方法は、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成方法であって、未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを含むことを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の配送用マップ作成プログラムは、集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成させる配送用マップ作成プログラムであって、コンピュータに、未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、
前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る配送用マップ作成装置10の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、配送用マップ作成装置10は、配送実行エリア特定部11と、配送ルート探索部12と、配送実行エリア決定部13と、配送用マップ作成部14と、データ表示部15と、データ入力部16と、データ印刷部17と、顧客DB21と、配送DB22と、地図DB23とを含む。
【0019】
配送用マップ作成装置10は、例えば配送対象商品の集中配送センタや配送業務を行う小売チェーン店舗などに設置され、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成される。配送用マップ作成装置10は、配送者に携帯される携帯通信端末によって構成されていてもよい。この場合、顧客DB21、配送DB22、及び地図DB23は、センタサーバなどに備えることとし、配送用マップ作成装置10がセンタサーバから各種情報をダウンロードして用いるようにすればよい。
【0020】
配送実行エリア特定部11は、ある配送者が配送用車両を用いて配送する配送実行エリアを特定する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0021】
配送ルート探索部12は、出発地点(例えば、配送対象となる商品(配送商品)がまとめて保管される集中配送センタ)から配送場所の近傍道路を全て経由して最終の到着地点(例えば集中配送センタ)に到達する配送ルートを探索する機能などの各種の処理を実行する機能を有する。なお、ルート探索処理は、公知の技術を利用して実行される。
【0022】
配送実行エリア決定部13は、配送実行エリア特定部11が特定したエリアを配送実行エリアに決定するか否かを判断する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0023】
配送用マップ作成部14は、配送実行エリア決定部13が決定した配送実行エリアのマップに、配送ルート探索部12が決定した配送ルートなどが示された配送用マップを作成する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0024】
データ表示部15は、例えば液晶表示装置などの情報表示装置によって構成される。データ入力部16は、例えばキーボードやマウスなどの入力装置によって構成される。データ印刷部17は、プリンタなどの情報出力装置によって構成される。
【0025】
顧客DB21は、RAMなどの記憶媒体によって構成され、商品の配送対象となる顧客の顧客データが格納される。配送DB22は、RAMなどの記憶媒体によって構成され、配送対象の商品や配送場所などを含む配送情報が格納される。地図DB23は、ROMなどの記憶媒体によって構成され、配送ルートと成り得るエリアの地図データが格納される。
【0026】
図2は、顧客DB21に格納されている顧客情報の例を示す説明図である。顧客情報は、各顧客を一意に特定するために予め付与されている顧客コードと、該当する顧客の氏名(顧客名)と、配送場所となる該当する顧客の住所とが対応付けされた情報である。
【0027】
図3は、配送DB22に格納されている配送情報の例を示す説明図である。配送情報は、未配送の配送商品やその配送場所が対応付けされた情報であって、顧客から商品の配送の注文を受ける毎に、オペレータによって、あるいは自動的に登録される。例えば、オペレータが配送商品、該当する顧客の顧客コード、及び顧客が希望する配送希望日を入力すると、配送用マップ作成装置10は、受注コードを付与し、受注日時を登録し、顧客コードによって顧客情報を参照して配送場所(顧客住所)と配送対象顧客(顧客氏名)を特定して登録し、配送希望日を配送日(配送予定日)として登録し、さらに配送時間帯(例えば、「午前」、「午後」、「どちらでもよい」の何れか)を登録する。注文の受付は、インターネットを介して受け付けるようにしてもよいし、電話や対面によって受け付けるようにしてもよい。配送日や配送時間帯は、例えば受注の際に顧客から指定を受けるようにすればよい。配送情報は、注文毎に付与される受注コード、配送場所、配送商品、受注日時、配送日、配送時間帯などの配送に係わる各種の情報が対応付けされた情報である。
【0028】
次に、本例の配送用マップ作成装置10の動作について説明する。
図4は、本例の配送用マップ作成装置10における配送用マップ作成処理の例を示すフローチャートである。ここでは、集中配送センタSを出発地点及び到着地点として配送者Xが配送用車両Yを用いて配送を行うための配送用マップ(午前中に使用される午前配送用マップと、午後に使用される午後配送用マップ)を作成する処理を例に説明する。
【0029】
配送用マップ作成処理において、先ず、配送用マップ作成装置10は、入力部15の操作によってオペレータにより入力された配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送担当エリアと配送日とを含む配送用マップ作成指示を受け付ける(ステップS101)。配送担当エリアは、例えば配送者(あるいは配送用車両)毎にあらかじめ定められているものとし、本例では、配送担当エリアとして、例えば図5に示すように、集中配送センタSを中心に、北西エリアA1、北東エリアA2、南西エリアA3、南東エリアA4の4つのエリアが設けられているものとする。ここでは、配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送担当エリアは、北東エリアA2であるものとする。
【0030】
配送用マップ作成指示を受け付けると、配送実行エリア特定部11は、配送用マップ作成指示に含まれている配送担当エリア内の所定のエリアを配送実行エリアとして特定する(ステップS102)。本例では、配送実行エリア特定部11は、午前配送用マップのための午前配送実行エリアと、午後配送用マップのための午後配送実行エリアを特定する。
【0031】
配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、配送情報を参照して集中配送センタSの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリアA2内に位置する配送場所候補を特定し、特定した各配送場所候補のうち配送時間帯が午前指定となっている配送場所候補を抽出し、抽出した午前指定の配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアA2との重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを午前配送実行エリアとして特定する処理を行う。
【0032】
同様に、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、特定した各配送場所候補のうち配送時間帯が午前指定となっていない配送場所候補(午後指定と、無指定(どちらでもよいとされているもの)の配送場所候補)を抽出し、抽出した午前指定でない配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアA2との重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを午後配送実行エリアとして特定する処理を行う。
【0033】
具体的には、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、先ず、配送用マップ作成指示に含まれている配送担当エリア内(ここでは北東エリアA2内)に配送場所があり、配送用マップ作成指示に含まれている配送日が配送日に設定されている配送情報を配送DB23から読み出す。次いで、配送実行エリア特定部11は、読み出した配送情報を用いて午前時間帯に配送する配送先(配送場所)の候補を特定し、例えば図6に示すように、各配送先候補の所在地(図6中に黒点で示されている配送場所)のうち集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補P1と集中配送センタSとを結んだ線分R1を半径とする円を描画したときに、その円と矩形を成す配送担当エリアの枠とが重複する2本の線分を辺とする正方形を午前配送実行エリアAT1として特定する。さらに、配送実行エリア特定部11は、読み出した配送情報を用いて午後時間帯に配送する配送先(配送場所)の候補を特定し、例えば図7に示すように、各配送先候補の所在地(図7中に黒点で示されている配送場所)のうち集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補Q1と集中配送センタSとを結んだ線分R2を半径とする円を描画したときに、その円と矩形を成す配送担当エリアの枠とが重複する2本の線分を辺とする正方形を午後配送実行エリアAT2として特定する。
【0034】
配送実行エリアが特定されると、配送ルート探索部12は、集中配送センタSを出発地点とし特定された午前配送実行エリア内の各配送先候補の所在地(配送場所)の近傍の道路を全て経由し集中配送センタSを到着地点とする午前配送ルートと、集中配送センタSを出発地点とし特定された午後配送実行エリア内の各配送先候補の所在地(配送場所)の近傍の道路を全て経由し集中配送センタSを到着地点とする午後配送ルートとを探索する(ステップS103)。ここでは、午前配送実行エリアAT1内の配送ルートとして、例えば図8に示すような午前配送ルートHR1が探索される。また、午後配送実行エリアAT2内の配送ルートとして、例えば図9に示すような午前配送ルートHR2が探索される。
【0035】
次に、配送実行エリア決定部13は、ステップS102で特定された午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアを配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送実行エリアに決定するか否か判定する(ステップS104)。ステップS104では、先ず、配送実行エリア決定部13は、ステップS103で探索された午前配送ルートに従って配送した場合の配送予測時間(午前配送予測時間)を算出し、あらかじめ定められている配送者X(あるいは配送用車両Y)の午前中の配送業務予定時間(午前配送業務予定時間)と算出した午前配送予測時間とを比較する。次いで、同様に、配送実行エリア決定部13は、ステップS103で探索された午後配送ルートに従って配送した場合の配送予測時間(午後配送予測時間)を算出し、あらかじめ定められている配送者X(あるいは配送用車両Y)の午後の配送業務予定時間(午後配送業務予定時間)と算出した午後配送予測時間とを比較する。そして、午前と午後のいずれの場合も配送業務予定時間の方が長時間であった場合には、ステップS102で特定された午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアを配送者X(あるいは配送用車両Y)の午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアに決定することにする。
【0036】
配送実行エリア決定部13は、ステップS104にて、配送ルート探索部12が探索した午前配送ルートにより配送した場合の午前配送予測時間と、配送用車両Yを用いて午前に配送業務を実行する上限時間としてあらかじめ定められている午前配送業務予定時間とを比較して、午前配送予測時間が午前配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、午前配送予測時間が午前配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、配送ルート探索部12が探索した午後配送ルートにより配送した場合の午後配送予測時間と、配送用車両Yを用いて午後に配送業務を実行する上限時間としてあらかじめ定められている午後配送業務予定時間とを比較して、午後配送予測時間が午後配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、午後配送予測時間が午後配送業務予定時間以下であると判定した場合に、ステップS102で特定された午前配送場所候補及び午後配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、ステップS102で特定された午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアを配送用車両Yを用いて配送する午前配送実行エリア及び午後配送実行エリアに決定する処理を実行する。
【0037】
具体的には、配送実行エリア決定部13は、午前あるいは午後の何れかの配送業務予定時間が配送予測時間よりも多い場合には、ステップS103で探索された配送ルートでは配送業務予定時間内に配送作業を終えられないため、ステップS102で特定された配送実行エリアは採用しないことに決定する。一方、配送実行エリア決定部13は、午前及び午後の配送業務予定時間が何れも配送予測時間以下である場合には、ステップS103で探索された配送ルートでの配送作業は配送業務予定時間内に完了できるものであるため、ステップS102で特定された配送実行エリアを配送者X(あるいは配送用車両Y)の配送実行エリアに決定すると判断する。
【0038】
「配送予測時間」は、配送ルートの移動時間と、各配送場所への配達に要する時間(例えば1件あたり3分、5分などのようにあらかじめ定めておくようにすればよい)とを加算して算出されるものとする。
【0039】
「配送業務予定時間」は、配送者X(あるいは配送用車両Y)が配送する際に、出発から到着までの作業に割り当ててよい時間を意味する。例えば、「午前配送業務予定時間」は9時から12時までの3時間で、「午後配送業務予定時間」は13時〜17時までの4時間などのようにあらかじめ定められているものとする。
【0040】
ステップS102で特定された配送実行エリアが採用されなかった場合(ステップS104のY)、配送実行エリア特定部11は、ステップS104にて配送業務予定時間が配送予測時間よりも多いと判断された配送実行エリアが午後のみであれば(ステップS105のY)、午後に割り当てられていた配送場所候補の中に時間指定がなされていない配送場所候補が含まれているか否か確認する(ステップS106)。
【0041】
そして、時間指定のない配送場所候補が含まれていた場合には、配送実行エリア特定部11は、午後に割り当てられている時間指定のない配送場所候補のうちの所定箇所(例えば1箇所、2箇所)を、午前の割り当てに変更する(ステップS107)。すなわち、午後に配送する予定とされていた時間指定のない配送場所の所定箇所を午前配送予定に変更する。なお、どの配送場所候補を午後から午前に移動させるかについては、任意に選択するようにしてもよいし、集中配送センタSから最も遠い配送場所から選択していくようにしてもよい。その後、ステップS102に戻って変更後の配送先候補に基づいて午前及び午後の配送実行エリアを再度特定する。
【0042】
一方、ステップS104にて配送業務予定時間が配送予測時間よりも多いと判断された配送実行エリアが午後のみでないと判定した場合(ステップS105のY)、あるいは時間指定のない配送場所候補が含まれてないと判定した場合には(ステップS106のN)、配送実行エリア特定部11は、ステップS104にて配送業務予定時間が配送予測時間よりも多いと判断された配送実行エリアについて、集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補(午前配送実行エリアであれば配送先候補P1、午後配送実行エリアであれば配送先候補Q1)を配送先候補から除外し(ステップS108)、ステップS102に戻って残った配送先候補に基づいて配送実行エリアを再度特定する。
【0043】
配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、ステップS107にて変更された後の配送場所候補、あるいはステップS108にて前回特定した配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補(例えば、午前配送実行エリアであれば図6の配送場所候補P1)を除外した後の配送場所候補を再度特定し、その再度特定した各配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを配送実行エリアとして再度特定する処理を実行する。
【0044】
ここでは、例えばステップS108にて、午前配送実行エリアにおける配送場所候補P1が除外されたものとする。この場合、具体的には、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、先ず、配送先候補P1を除外した配送先候補を特定し、例えば図8に示すように、各配送先候補の所在地(図10中に黒点で示されている配送場所)のうち集中配送センタSから直線距離で最も遠い所在地である配送先候補P2と集中配送センタSとを結んだ線分R3を半径とする円を描画したときに、その円と矩形を成す配送担当エリアA2の枠とが重複する2本の線分を辺とする正方形を配送実行エリアAT3として特定する。なお、この場合、配送実行エリア特定部11は、午後配送実行エリアについては、前回と同じエリアを特定する。そして、ステップS103において、配送実行エリアAT3内の配送ルートとして、例えば図11に示すような配送ルートHR3が探索される。
【0045】
なお、例えばステップS107にて配送場所候補が変更された場合には、配送実行エリア特定部11は、ステップS102にて、先ず、変更後の午前配送先候補及び午後配送先候補を特定し、上述した処理と同様にして午前及び午後の配送実行エリアを新たに特定する。
【0046】
ステップS102で特定された配送実行エリアに決定された場合には(ステップS104のN)、配送用マップ作成部14は、決定された午前及び午後の配送実行エリアについて、それぞれ、配送先の所在地(配送場所)と配送用車両Yが通る配送ルートとが示された配送用マップを作成する(ステップS109)。そして、データ表示部15は、ステップS109にて作成された配送用マップを表示する(ステップS110)。
【0047】
図12は、午前配送用マップの例を示す説明図である。図12に示すように、午前配送用マップには、配送実行エリアAT3を示す地図上に、配送ルートHR3が例えば太線ラインで表示されるとともに、各配送場所が例えば黒点で表示される。また、午前配送用マップには、地図情報を表示する地図表示領域の他に、配送リスト表示領域101が設けられている。配送リスト表示領域101には、例えば、各配送場所の住所、配送順番、該当する配送場所に対応する顧客の氏名などの配送に関わる詳細な情報が表示される。なお、地図表示領域のみによって配送用マップが作成されるようにしてもよい。
【0048】
図13は、午後配送用マップの例を示す説明図である。図13に示すように、午後配送用マップには、配送実行エリアAT2を示す地図上に、配送ルートHR2が例えば太線ラインで表示されるとともに、各配送場所が例えば黒点で表示される。また、午後配送用マップには、同様に、地図情報を表示する地図表示領域の他に、配送リスト表示領域101が設けられている。なお、地図表示領域のみによって配送用マップが作成されるようにしてもよい。
【0049】
なお、データ印刷部18は、例えばオペレータからのデータ入力部16の操作による印刷指示に従って、作成された午前及び午後の配送用マップを印刷する。その後、配送者Xは、印刷された午前及び午後の配送用マップを参照しながら、配送用車両Yを用いて配送先(配送場所)をまわって配送商品を配送していく。
【0050】
上記のようにして、配送用マップ作成装置10は、無駄のない所望のサイズで配送用マップを作成し、配送者用に印刷出力する処理を実行する。
【0051】
なお、上記の例では、印刷出力した配送用マップを配送者Xに携帯させるようにしているが、配送用車両Yに搭載された表示装置に配送用マップを表示させるようにしてもよい。
【0052】
また、上記の例では、出発地と到着地を午前及び午後のいずれも集中配送センタにしていたが、午前の到着地を午前の最後の配送場所とし、その場所を午後の出発地とするようにしてもよい。この場合、オペレータからの出発地/到着地の指定を受け付けるようにすればよい。
【0053】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、集中配送センタSから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両Yの配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置10が、未配送の配送商品とその配送場所とが対応付けされた配送情報を格納する配送DB22を備え、配送情報を参照して集中配送センタSの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯(例えば午前)と第2配送時間帯(例えば午後)とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリア(午前配送実行エリア)として特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリア(午後配送実行エリア)として特定し、特定された第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、特定された第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索し、探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間(午前配送予測時間)と、配送用車両を用いて配送業務を実行する第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間(午前配送業務予定時間)とを比較して、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間(午後配送予測時間)と、配送用車両を用いて配送業務を実行する第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間(午後配送業務予定時間)とを比較して、第2配送予測時間が第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定し、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、第2配送予測時間が第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、特定した第1配送実行エリアを配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、特定した第2配送実行エリアを配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定し、決定された第1配送実行エリアに決定された第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップ(午前配送用マップ)と、決定された第2配送実行エリアに決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップ(午後配送用マップ)を作成する構成としたので、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになる。
【0054】
すなわち、集中配送センタSの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を特定し、特定した各配送場所候補のうち集中配送センタSからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタSとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを配送実行エリアとして特定し、特定した配送実行エリアで作業時間上問題ない場合にはその配送実行エリアを採用することとして配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを自動的に採用することができ、その配送実行エリアがマップ上に表示された配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0055】
さらに、配送時間帯毎に配送実行エリアを特定し、特定した各配送実行エリアで作業時間上問題ない場合にはその各配送実行エリアを採用することとして配送時間帯別の配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを配送時間帯別に自動的に採用することができ、その配送実行エリアがそれぞれマップ上に表示された配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0056】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ第2配送予測時間が第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する構成としているので、時間指定がなされていない配送場所の配送時間帯を変更したより適切な配送実行エリアを特定することが可能となる。このようにして繰り返し配送実行エリアを特定していくことで、最適な配送実行エリアを特定することが可能となる。
【0057】
すなわち、特定した配送実行エリアで作業時間上問題がある場合には、作業時間上問題がない状態となるまで、配送場所候補のうち配送時間帯の指定のない配送場所候補の配送予定時間帯を変更したあと同様の処理によって配送実行エリアを繰り返し特定していき、作業時間上問題がない状態となったときに、最後に特定された配送実行エリアを採用することとして配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを自動的に採用することができ、その配送実行エリアがマップ上に表示された配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0058】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する構成としているので、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整された配送用マップを作成することができるようになる。
【0059】
すなわち、特定した配送実行エリアで作業時間上問題がある場合には、作業時間上問題がない状態となるまで、配送場所候補を減らしたあと同様の処理によって配送実行エリアを繰り返し特定していき、作業時間上問題がない状態となったときに、最後に特定された配送実行エリアを採用することとして配送用マップを作成する構成としているので、配送場所周辺外の不必要なエリアを極力排除した作業時間上問題のない範囲の配送実行エリアを自動的に採用することができ、その配送実行エリアがマップ上に表示された配送用マップを作成することができるようになるのである。
【0060】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、第1配送予測時間が第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ第2配送予測時間が第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、その再度特定した各配送場所候補のうち集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、その再度特定した各配送場所候補のうち集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、その円内のエリアと配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する構成としているので、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整された配送用マップを作成することができるようになる。
【0061】
また、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、作成された配送用マップを表示するようにしているので、配送用マップを視認可能に報知することが可能となる。さらに、上述した実施の形態では、配送用マップ作成装置10が、配送用マップを印刷する構成としているので、印刷した配送用マップを配送者Xに携帯させることが可能となる。
【0062】
なお、上述した実施の形態においては、配送用マップ作成装置10は、自己が備える記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラム(配送用マップ作成プログラム)に従って、上述した各種の処理(図4に示す処理など)を実行する。
【0063】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、配送用マップ作成装置10がルート案内を行うルート案内機能を有する構成とし、配送用マップ作成装置10を配送用車両Yに搭載してルート案内を行う構成としてもよい。
【0064】
さらに、上述した実施の形態では特に言及していないが、配送ルートとして選択され得るマップを表示画面上に表示するとともに、マップ上の地点を選択することでその地点を顧客住所としている顧客情報を表示し、その顧客情報をマップ上で変更(退会処理、住所変更など)できるようにしてもよい。また、マップ上で新たな顧客の住所地が選択されたことに応じて入会フォームを表示し、入会フォームに顧客情報を入力することで入会処理をマップ上で行うことができるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明によれば、不必要なエリアが極力排除され必要とされるエリアが極力大きく表示されるようなサイズが自動的に調整され、かつ配送時間帯が加味された最適な配送用マップを作成するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施の形態に係る配送用マップ作成装置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】顧客情報の例を示す説明図である。
【図3】配送情報の例を示す説明図である。
【図4】配送用マップ作成処理の例を示すフローチャートである。
【図5】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図6】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図7】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図8】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図9】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図10】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図11】配送用マップにおける配送実行エリアの決定手順を説明するための説明図である。
【図12】午前配送用マップの例を示す説明図である。
【図13】午後配送用マップの例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0067】
10 配送用マップ作成装置
11 配送実行エリア特定部
12 配送ルート探索部
13 配送実行エリア決定部
14 配送用マップ作成部
15 データ表示部
16 データ入力部
17 データ印刷部
21 顧客DB
22 配送DB
23 地図DB
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置であって、
未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段と、
前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定手段と、
該配送実行エリア特定手段によって特定された第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定手段によって特定された第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索手段と、
該配送ルート探索手段が探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定手段と、
該配送ルート探索手段が探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定手段が特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定手段と、
該配送実行エリア決定手段によって決定された第1配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定手段によって決定された第2配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成手段とを含む
ことを特徴とする配送用マップ作成装置。
【請求項2】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する
請求項1記載の配送用マップ作成装置。
【請求項3】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する
請求項1又は請求項2記載の配送用マップ作成装置。
【請求項4】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の配送用マップ作成装置。
【請求項5】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを表示する配送用マップ表示手段を含む
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の配送用マップ作成装置。
【請求項6】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを印刷する配送用マップ印刷手段を含む
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の配送用マップ作成装置。
【請求項7】
集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成方法であって、
未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、
該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、
前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、
該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを含む
ことを特徴とする配送用マップ作成方法。
【請求項8】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する
請求項7記載の配送用マップ作成方法。
【請求項9】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する
請求項7又は請求項8記載の配送用マップ作成方法。
【請求項10】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する
請求項7から請求項9のうちいずれかに記載の配送用マップ作成方法。
【請求項11】
集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成させる配送用マップ作成プログラムであって、
コンピュータに、
未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、
該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、
前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、
該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを
実行させるための配送用マップ作成プログラム。
【請求項12】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する処理を実行させる
請求項11記載の配送用マップ作成プログラム。
【請求項13】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する処理を実行させる
請求項11又は請求項12記載の配送用マップ作成プログラム。
【請求項14】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する処理を実行させる
請求項11から請求項13のうちいずれかに記載の配送用マップ作成プログラム。
【請求項1】
集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成装置であって、
未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段と、
前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定手段と、
該配送実行エリア特定手段によって特定された第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定手段によって特定された第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索手段と、
該配送ルート探索手段が探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定手段と、
該配送ルート探索手段が探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定手段が特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定手段が特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定手段と、
該配送実行エリア決定手段によって決定された第1配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定手段によって決定された第2配送実行エリアに前記配送ルート探索手段によって決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成手段とを含む
ことを特徴とする配送用マップ作成装置。
【請求項2】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する
請求項1記載の配送用マップ作成装置。
【請求項3】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する
請求項1又は請求項2記載の配送用マップ作成装置。
【請求項4】
前記配送実行エリア特定手段は、前記第1判定手段が前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定手段が前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する
請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の配送用マップ作成装置。
【請求項5】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを表示する配送用マップ表示手段を含む
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の配送用マップ作成装置。
【請求項6】
前記配送用マップ作成手段によって作成された配送用マップを印刷する配送用マップ印刷手段を含む
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の配送用マップ作成装置。
【請求項7】
集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成する配送用マップ作成方法であって、
未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、
該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、
前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、
該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを含む
ことを特徴とする配送用マップ作成方法。
【請求項8】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する
請求項7記載の配送用マップ作成方法。
【請求項9】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する
請求項7又は請求項8記載の配送用マップ作成方法。
【請求項10】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する
請求項7から請求項9のうちいずれかに記載の配送用マップ作成方法。
【請求項11】
集中配送センタから顧客に指定された配送場所に商品を配送する際に参照される配送用車両の配送ルートを示した配送用マップを作成させる配送用マップ作成プログラムであって、
コンピュータに、
未配送の配送商品と、その配送場所と、配送時間帯とが対応付けされた配送情報を格納する配送情報記憶手段に記憶された前記配送情報を参照して前記集中配送センタの所在地を1つの頂点とする矩形状の配送担当エリア内に位置する配送場所候補を第1配送時間帯と第2配送時間帯とで別個に特定し、特定した第1配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして特定し、特定した第2配送時間帯における各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして特定する配送実行エリア特定処理と、
該配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第1配送ルートを探索するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリア内の配送場所候補を全て経由する第2配送ルートを探索する配送ルート探索処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第1配送ルートにより配送した場合の第1配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第1配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第1配送業務予定時間とを比較して、前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第1判定処理と、
該配送ルート探索処理にて探索した第2配送ルートにより配送した場合の第2配送予測時間と、前記配送用車両を用いて配送業務を実行する前記第2配送時間帯に対応する上限時間としてあらかじめ定められている第2配送業務予定時間とを比較して、前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であるか否か判定する第2判定処理と、
前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ、前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間以下であると判定したことに応じて、前記配送実行エリア特定処理にて特定した配送場所候補を配送場所とすることに決定するとともに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第1配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第1配送時間帯に配送する第1配送実行エリアに決定し、さらに、前記配送実行エリア特定処理にて特定した第2配送実行エリアを前記配送用車両を用いて第2配送時間帯に配送する第2配送実行エリアに決定する配送実行エリア決定処理と、
該配送実行エリア決定処理にて決定した第1配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定した第1配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第1配送用マップと、該配送実行エリア決定処理にて決定した第2配送実行エリアに前記配送ルート探索処理にて決定された第2配送ルートと配送場所とが認識可能に表示された第2配送用マップを作成する配送用マップ作成処理とを
実行させるための配送用マップ作成プログラム。
【請求項12】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間以下であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、第2配送時間帯として特定された配送場所候補の中に時間指定無の配送場所候補が含まれているか否か判定し、配送場所候補の中の時間指定無の配送場所を第1配送時間帯の配送場所候補に変更して、第1配送実行エリア及び第2配送実行エリアを再度特定する処理を実行させる
請求項11記載の配送用マップ作成プログラム。
【請求項13】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定する処理を実行させる
請求項11又は請求項12記載の配送用マップ作成プログラム。
【請求項14】
前記配送実行エリア特定処理では、前記第1判定処理にて前記第1配送予測時間が前記第1配送業務予定時間よりも長時間であると判定し、かつ前記第2判定処理にて前記第2配送予測時間が前記第2配送業務予定時間よりも長時間であると判定した場合には、前回特定した第1配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第1配送実行エリアとして再度特定し、かつ前回特定した第2配送実行エリア内に位置する配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補を除外した配送場所候補を再度特定し、該再度特定した各配送場所候補のうち前記集中配送センタからの直線距離が最も遠い配送場所候補と当該集中配送センタとを結ぶ線分を半径とする円を描いたときに、該円内のエリアと前記配送担当エリアとの重複エリアが成す扇形の2つの半径を辺とする正方形エリアを第2配送実行エリアとして再度特定する処理を実行させる
請求項11から請求項13のうちいずれかに記載の配送用マップ作成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−70359(P2010−70359A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−241894(P2008−241894)
【出願日】平成20年9月20日(2008.9.20)
【出願人】(503396309)生活協同組合コープさっぽろ (144)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月20日(2008.9.20)
【出願人】(503396309)生活協同組合コープさっぽろ (144)
【Fターム(参考)】
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