説明

酸化タングステン可視光応答型光触媒体及び可視光応答型光触媒塗料

【課題】本発明は、光触媒性能を大幅に向上しえる酸化タングステン可視光応答型光触媒合成法及び光触媒体を得ることを課題とする。
【解決手段】平均粒子径が0.01〜0.05μmの酸化タングステン粒子からなり、かつCuKαターゲットを使用したXRD結晶構造観察において角度2θ=24.380±0.3°のピーク強度をもつことを特徴とする酸化タングステン可視光応答型光触媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化タングステン可視光応答型光触媒体及び可視光応答型光触媒塗料に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、光触媒材料としては主に酸化チタンが使用されている。酸化チタン光触媒は、防汚,消臭等応用製品が広く使用されているが、紫外線によって励起する性質を有しているので、紫外線が少ない屋内用途では十分な光触媒性能が得られないという問題がある。その対策として、いわゆる可視光応答型光触媒が盛んに研究開発されている。具体的には、酸化チタンに窒素をドープしたタイプや酸化チタンに白金を担持したタイプが開発されている。しかし、このタイプの光触媒は、主な励起光の波長範囲が400〜410nmであるため、屋内の照明の光では光触媒性能が不足している。
【0003】
また、可視光応答型光触媒として酸化タングステンや酸化鉄が検討されている。酸化タングステンはバンドギャップが2.5eVで色が黄色で、建材等に応用する場合有利な材料である。また、有害性が少なく、比較的安価な材料である。なお、可視応答型の酸化タングステンの光触媒は、反応性スパッター法で作成した膜(特許文献1)や、酸化タングステンの酸素価数を所定範囲内に調整した粉末(特許文献2)が知られている。
【特許文献1】特開2001−152130号公報
【特許文献2】特開2007−98293号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の光触媒は、スパッター法で成膜されたものであるため、表面積が小さく、光触媒作用が十分に発揮されない。また、特許文献2の光触媒は酸化・還元処理によって結晶中の酸素価数を調整する必要があり、量産用の材料として実用的でない。
【0005】
ところで、酸化タングステンは常温大気中で三酸化タングステンが安定であるが,この三酸化タングステンは結晶構造が複雑で変化しやすい特徴を持つ。通常、パラタングステンアンモニウムやメタンタングステン酸アンモニウム,タングステン酸から作成した三酸化タングステンは単斜晶系であるが、粉を処理する際の応力によって容易に結晶構造が変化し三斜晶系に変化してしまう(J.Solid State Chemistry 143,2432(1999))。光触媒は光により励起された電子と正孔が表面まで移動する必要があり、結晶内に再結合センターとなる欠陥が少なく、粒子を小さくする必要がある。
【0006】
従来、酸化タングステン粉で十分な光触媒効果が得られなかった理由は、粉の前処理での加工時に部分的に結晶変化が発生して異なる結晶が混在し、この境界が電子と正孔の再結合を起こす欠陥になっているためと考えられる。市販されているWO微粒子は粒子が1〜100μmと大きく、WO光触媒粉末を塗料化するにあたり、ボールミルやビーズミルで分散処理を行なう必要がある。しかし、分散処理を行なう際に触媒活性が減少し活性の高い塗料が得られなくなる等の問題もある。
【0007】
通常、金属タングステンを加熱燃焼させて得られる酸化タングステンヒュームは、加熱条件、雰囲気による結晶構造のバラツキが発生し、安定した結晶構造を得ることが困難であった。さらに、燃焼法で得られた酸化タングステン微粒子は約0.05μmと酸化チタン光触媒粉末と比較しても粒子径が大きくガス成分の吸着能力が低いという問題もある。更には、酸化タングステン光触媒粉末を応用した塗料を作成する場合、上記の通りボールミルやビーズミル等の物理的な分散処理を行うと、光触媒の活性を低下してしまう。
【0008】
本発明は、こうした問題点を解消するためになされたもので、光触媒性能を大幅に向上しえる酸化タングステン可視光応答型光触媒体及び可視光応答型光触媒塗料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 請求項1記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体は、平均粒子径が0.01〜0.05μmの酸化タングステン粒子からなり、かつCuKαターゲットを使用したXRD結晶構造観察において角度2θ=24.380±0.3°のピーク強度をもつことを特徴とする。ここで、平均粒子径が0.02μm未満であると粒子の分散性が低下して塗料化が困難となり、0.05μmを超えると粒子表面で発生する光触媒反応が低下するので、好ましくない。また、角度2θが24.080〜24.680°の範囲内にピークが存在しないものは顕著な光触媒効果が認められなかった。
【0010】
(2) 請求項2記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体は、前記粒子は、光学的測定により求めた2.4〜2.8eVのバンドギャップエネルギーをもつ三酸化タングステン微粒子であることを特徴とする。ここで、バンドギャップエネルギー(BGエネルギー)は好ましくは2.4〜2.6eVであり、更に好ましくは2.4〜2.5である。BGエネルギーが2.4eV未満では光触媒活性が低下してしまい、2.6eVを超えると十分な可視光応答性がえられないことが確認された。
【0011】
(3) 請求項3記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体じゃ、全奇異(1)または(2)において、立方晶系、単斜晶系及び三斜晶系の結晶構造の粒子を含んでいることを特徴とする。
【0012】
(4) 請求項4記載の可視光応答型光触媒塗料は、請求項1乃至3いずれか一記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体を含み、かつAl,Zr,Siのいずれかの金属酸化物バインダーまたはAl−Siの複合酸化物バインダーを前記可視光応答型光触媒媒体に対して1〜10質量%含むことを特徴とする。
【0013】
(5) 請求項5記載の請求項4記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体は、可視光応答型光触媒塗量が塗布されて光触媒膜が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、平均粒子径が0.01〜0.05μmであり、かつCuKαターゲットを使用したXRD結晶構造観察において角度2θ=24.380±0.3°のピーク強度をもつ酸化タングステン粒子からなる構成とすることにより、光触媒性能を大幅に向上しえる可視光応答型光触媒体及び可視光応答型光触媒塗料を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明の具体的な実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1〜図5を参照する。但し、図1は酸化タングステン微粒子を合成する装置の概略図を示す。図2はアセトアルデヒドガス分解試験の測定装置の概略図を示す。図3は2つのサンプルのバンドギャップエネルギー状態を示す。図4は2つのサンプルのXRDによる構造解析の結果を示す。図5は本発明の実施形態による酸化タングステン膜のアセトアルデヒドガス分解効果を示す。
【0016】
図1において、符番1は、金属タングステンワイヤー2を送り出すタングステンワイヤースプール(以下、スプールと呼ぶ)を示す。金属タングステンワイヤー2は、ガスバーナ3により加熱、燃焼されて酸化タングステン微粒子のヒューム4となる。このヒューム4は、回収装置としての電気集塵機5に設けられたヒューム吸引管6により回収される。ヒューム吸引管6の一部は、電気炉7内に配置されている。
【0017】
まず、金属タングステンワイヤーを、バーナーにより1000〜1700℃程度で短時間(1cmあたり5〜15秒)加熱する。これにより金属タングステンが燃焼することで昇華し、急激に酸化されることによって三酸化タングステン(WO)微粒子のヒュームが大気に放出される。発生したヒュームには立方晶系と三斜晶系と単斜晶系の3種類以上が混在し、立方晶系リッチの0.005〜0.05μmの超微粒子が含まれている。次に、このヒュームを電気集塵機5により採取し、WO微粒子を得る。つづいて、WO微粒子の結晶粒子成長を抑え結晶構造を三斜晶系から立方晶系や単斜晶系へ転移させるため、600〜1000℃の酸化雰囲気の電気炉7内に前記ヒューム4を導入し、短時間で熱処理を行い、高活性の酸化タングステン微粒子を合成する。
【0018】
また、上記のようにして得られた酸化タングステン微粒子のバンドギャップエネルギーを測定した結果を図3に示した。測定は酸化タングステン微粒子からなる粉体試料にバンドギャップエネルギーに対応した各波長の光を照射して、各波長毎の反射率から光吸収率をプロットし、この結果から金属酸化物半導体のバンドギャップエネルギーを求める方法で行った。
【0019】
ササンプルAは上記のように合成した酸化タングステン微粒子を測定したもので、バンドギャップエネルギー(仮想直線Kと横軸との交点)は2.46eVであった。また、サンプルBは、上記酸化タングステン微粒子に熱処理を加えて測定したもので、バンドギャップエネルギー(仮想直線Kと横軸との交点)は2.49eVであった。図3より、サンプルBの方がサンプルAと比べて加熱した分結晶構造がよくなり、活性が高いことが分かった。なお、図3では、サンプルA,Bのデータを示すプロットは混在した状態で便宜上図示しているが、各サンプルともに夫々のデータに基づいて仮想直線K,Kを求めている。
【0020】
上述の方法によってバンドギャップエネルギーを測定したところ、本実施形態の酸化タングステン微粒子は、2.4〜2.6eVの範囲であった。なお、このバンドギャップエネルギーの範囲外となったものは、可視光による光触媒が低くなることが確認された。
【0021】
また、得られた酸化タングステン微粒子について、CuKαターゲットを使用したXRD(X線回折:X−ray diffraction)による結晶構造観察したところ、図4に示すようになった。即ち、サンプルAでは、図4の(A)のように2θ=24.381°にピーク強度を有し、サンプルBでは図4の(B)のように2θ=24.380°に最も強いピーク強度を有することがわかった。
【0022】
図2において、符番8は、容量3000ccの測定容器を示し、内部に光触媒粉(質量:0.1g)入り時計皿9が配置され、その下部にファン10が配置されている。また、測定容器8の上部には、光源11としての白色LED(NSPW500BS使用)が配置されている。測定容器8には、測定器としてのマルチガスモニタ12が配管13を介して接続されている。なお、導入ガスとしては、アセトアルデヒド10ppmが用いられる。
【0023】
図2の測定装置を用いて、三酸化タングステン微粒子についてアセトアルデヒドガスの分解試験を行ったところ、図5に示す特性図が得られた。図5中の線aはサンプルAの酸化タングステン微粒子光触媒の場合、線bはサンプルBの酸化タングステン微粒子光触媒の場合を示す。
【0024】
上記実施形態に係る酸化タングステン可視光応答型光触媒体によれば、立方晶系、単斜晶系及び三斜晶系の結晶構造の粒子を含むバンドギャップエネルギーが2.4〜2.5の三酸化タングステン微粒子であるとともに、平均粒子径が0.01〜0.05μmであり、かつCuKαターゲットを使用したXRD結晶構造観察において2θ=24.380°,24.381°でピーク強度をもつ。その結果、係る光触媒体によれば、高い光触媒活性を有する酸化タングステン微粒子が得られる。本実施形態のように、XRD結晶構造観察による角度が2θ=24.380±0.3°を満した酸化タングステン微粒子を用いたものは、顕著に高い光触媒効果を発揮することが確認されている。理由は解明されていないが、この2θが所定範囲外のものは顕著な光触媒効果が認められなかった。
【0025】
また、WO光触媒微粒子(平均粒子径:0.01〜0.1μm)のXRDデータを調べたところ、例えば図6の(A),(B)に示すような特性図が得られた。図6の(A)は、十分に熱処理を行っていない点を除いては、本実施形態と同様の方法で合成したものであり、所定の角度2θ(度)の近辺で単斜晶(002)面と単斜晶(200)面が高いピーク強度を有している。図6の(B)は本実施形態のWO光触媒微粒子であり、図6の(A)と同様な角度2θの近辺で単斜晶(002)面の高いピーク強度と、この面より更に高いピーク強度の立方晶(100)面のピーク強度を有している。
【0026】
さらに、バンドギャップエネルギーが本発明で規定する適切な数値範囲(2.4〜2.8eV)である場合には、高い光触媒活性を確実に得ることができる。
【0027】
(第2の実施形態)
図7は本発明に係る光触媒体としての蛍光ランプの構成を模式的に示す断面図であり、図7(A)は切欠断面を含む断面図、図7(B)は前記蛍光ランプの一構成である光触媒膜の模式的な断面図を示す。
図中の符番40は光触媒体としての蛍光ランプを示し、蛍光ランプ本体50と、この蛍光ランプ本体50の表面に形成された光触媒膜60とから構成されている。前記蛍光ランプ本体50は、透光性放電容器51と、蛍光体層52と、一対の電極53,53と、図示しない放電媒体と、口金54からなる。
【0028】
前記透光性放電容器51は、細長いガラスバルブ51a及び一対のフレアステム51bによって構成されている。前記ガラスバルブ51aはソーダライムガラスからなる。前記フレアステム51bは、排気管と、フレアと、内部導入線と、外部導入線を備えている。前記排気管は、透光性放電容器51の内外を連通して、透光性放電容器51の内部を排気し、かつ、放電媒体を封入するのに用いられる。そして、排気管は、放電媒体を封入した後に封止される。前記フレアは、ガラスバルブ51aの両端に封着されて透光性放電容器51を形成している。
【0029】
前記蛍光体層52は、3波長発光形蛍光体からなり、透光性放電容器51の内面に形成されている。一対の電極53,53は、透光性放電容器51の両端内部において、離間対向する一対の内部導入線の先端部間に継線されている。また、電極53は、タングステンのコイルフィラメントと、コイルフィラメントに被着された電子放射性物質からなる。
【0030】
前記放電媒体は、水銀及びアルゴンからなり、透光性放電容器51の内部に封入されている。水銀は、その適量が排気管を経由して封入される。前記口金54は、口金本体54aと一対の口金ピン54b,54bからなる。口金本体54aは、キャップ状をなしていて、透光性放電容器51の両端部に接着されている。一対の口金ピン54b,54bは、口金本体54aに互いに絶縁関係に支持されているとともに、それぞれ外部導入線に接続している。
【0031】
前記光触媒膜60は、三酸化タングステン微粒子(平均粒径:0.1μm)を主成分とした光触媒塗料からなる膜であり、その膜厚は約0.5〜3μmである。前記三酸化タングステン微粒子は、塗装完了後でも上記実施形態の結晶構造を維持している。前記光触媒膜60は、光触媒微粒子61とアルミナ微粒子、シリカ微粒子またはジルコニア微粒子等の紫外線または可視光の透過特性のよいバインダー52とから形成されている。前記光触媒微粒子51は、三酸化タングステン微粒子51aと、この三酸化タングステン微粒子51aの表面に添着された炭酸カルシウム微粒子51bから構成されている。なお、バインダー52は、三酸化タングステン微粒子51aに対して10〜50質量%の範囲で添加される。また、バインダー52にアクリル変性シリコンやシリコーン系樹脂を用いると、20〜200℃で硬化する光触媒膜にすることができる。また、炭酸カルシウム微粒子51bはNOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化物)を吸着する物質として機能するものであり、NOxやSOxによる三酸化タングステン微粒子51aの劣化抑制が必要なければ、炭酸カルシウム微粒子51bの添着は必須ではない。
【0032】
図8は発明に係る光触媒体としての脱臭ユニットの構成を模式的に示す説明図であり、図8(A)は前記脱臭ユニットの概略的な斜視図、図8(B)は図8(A)の概略的な側面図を示す。なお、図8(B)では、便宜上、三酸化タングステン微粒子を図示していない。
図中の符番61は光触媒体としての脱臭ユニットを示し、上下の平坦なメッシュ状の第1・第2のフィルター62a,62bとこれらのフィルター62a,62b間に配置された断面波板状の第3のフィルター63とを備えている。前記各フィルター62a,62b,63には、本発明による三酸化タングステン微粒子(平均粒径:0.1μm)64が担持されている。前記第2のフィルター62bの下側には、複数のGaN青色発光ダイオード65が配置されている。なお、このダイオード65の代わりに青色光で励起される蛍光体を使用した白色発光ダイオードを配置してもよい。こうした構成の脱臭ユニットにおいて、空気が第1・第2のフィルター62a,62間の第3のフィルター63を例えば左側から右側へ通過する際、空気が各フィルターに担持された三酸化微粒子に触れることにより脱臭が行われる。
【0033】
なお、本発明の酸化タングステン微粒子は、本出願人が先に出願した特願2007−184488の明細書の段落番号[0022]〜[0031]に記載の方法で微粒子を調製することも可能である。
【0034】
この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。更に、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される粒子径やXRD結晶構造観察による角度等は特許請求の範囲に規定する範囲で任意に変更してもよい。更には、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は本発明に係る酸化タングステンを合成する装置の概略図を示す。
【図2】図2はアセトアルデヒドガス分解試験の測定装置の概略図を示す。
【図3】図3は2つのサンプルのバンドギャップエネルギー状態を示す。
【図4】図4は2つのサンプルのXRDによる構造解析の結果を示す。
【図5】図5は本発明の実施形態による酸化タングステン膜のアセトアルデヒドガス分解効果を示す。
【図6】図6は異なる結晶面を有するWO微粒子光触媒のXRDデータの特性図を示す。
【図7】図7は本発明に係る光触媒体としての蛍光ランプの模式的な説明図を示す。
【図8】図8は本発明に係る光触媒体としての脱臭ユニットの概略説明図を示す。
【符号の説明】
【0036】
1…タングステンワイヤーケーブル、2…金属タングステンワイヤー、3…ガスバーナー、4…ヒューム、5…電気集塵機、6…ヒューム吸引管、7…電気炉、8…デシケーター、12…マルチガスモニター、13…配管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒子径が0.01〜0.05μmの酸化タングステン粒子からなり、かつCuKαターゲットを使用したXRD結晶構造観察において角度2θ=24.380±0.3°のピーク強度をもつことを特徴とする酸化タングステン可視光応答型光触媒体。
【請求項2】
前記粒子は、光学的測定により求めた2.4〜2.8eVのバンドギャップエネルギーをもつ三酸化タングステン微粒子であることを特徴とする請求項1記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体。
【請求項3】
立方晶系、単斜晶系及び三斜晶系の結晶構造の粒子を含んでいることを特徴とする請求項1または2記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれか一記載の酸化タングステン可視光応答型光触媒体を含み、かつAl,Zr,Siのいずれかの金属酸化物バインダーまたはAl−Siの複合酸化物バインダーを前記可視光応答型光触媒媒体に対して1〜10質量%含むことを特徴とする可視光応答型光触媒塗料。
【請求項5】
請求項4記載の可視光応答型光触媒塗量が塗布されて光触媒膜が形成されていることを特徴とする酸化タングステン可視光応答型光触媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−56398(P2009−56398A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−226190(P2007−226190)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】