説明

酸素切断トーチシステムのための切断トーチと切断ノズルとの組み合わせ体及び切断ノズル

【課題】20バール乃至36バールの圧力の高圧酸素で作動する酸素切断トーチシステムを提供する。
【解決手段】スチールを切断するための酸素切断トーチシステムに使用される切断トーチと切断ノズルとの組み合わせ体において、切断トーチ(5)は、酸素供給源(1)から酸素が送り込まれる切断用酸素流路を有し、切断ノズル(6)は、切断用酸素のための流入口(11)と流出口(12)とを有し、切断ノズルは切断トーチに接続され、20バール乃至36バールの圧力の酸素が切断用酸素流路から該流入口に導入され該流出口から切断ジェット(17)が生成されるように構成されている。切断ノズルと切断トーチとの接続シール面は円錐形状とされていて、切断ノズルの円錐面と切断トーチの円錐面とが互いに押圧され密封シールを構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
酸素を用いて異なる厚さのスチールを経済的かつ高速にガストーチ切断することは、60余年もの間普遍的に重要である。連続スチール鋳造の意義から、ガストーチ切断は研究および実務において、より重要性がある分野となった。
【0002】
Roger S. Babcockが1947年6月14日付で申請した米国特許第2,521,199号において、450PSI(31.7 bar)から600PSI(35.2 bar)の高圧で経済的な高速の切断及び発散性ノズルに関する彼の結論および提案について説明している。その結論の多くについては、現在でも有効であるが、可能性のある利点から、多くの開発および実際の試験が行われてきたにも関わらず、約15bar のノズル供給圧=使用圧力を使用している今日では、高圧酸素切断は許容されなかった。15から100barを超える使用圧力で適切かつ永久的に信頼性のある高圧酸素操作は可能性がないようであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
高圧酸素切断中の出口圧力およびジェットスピードは既に知られており、影響されうるが、Roger S. Babcockが彼の上述した特許の図1で不完全に示されているように、操作による影響および状況は考慮されていなかった。
【0004】
後方に圧力の測定のためにも使用される容器を備えた、蒸発器(2)の前方の液体酸素ポンプおよびポンプ用モーターのオン、オフ切り替えの圧力スイッチによる切断用酸素の圧力および流れの制御は完全に不十分である。また切断用酸素のオン、オフの切り替えのための遮断弁は一つであった。
【0005】
前述した供給およびパイプシステム、そしてその一般的なノズル測定の規定を用いて、試験状態では良い切断結果が得られたが、永続的な実務においては得られなかった。このことは、最小限の圧力変化が僅かな影響に止まる液体酸素を使用するトーチ切断を除いて、高圧酸素トーチ切断用の公知の全ての装置にも当てはまる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
後述する発明は、約15bar 以下の酸素を用い圧力変化による精々僅かな影響下における従来型のトーチ切断とは異なり、高圧で大量のそれゆえ高速の酸素スピード、パイプシステムの短手及び長手断面、特に高い圧力損失、少ない圧力変化、温度およびスループットレートは、安全かつ良好で、そして高速切断に必要なジェットエネルギーの大きな変化を生じるという発見に基づいている。
【0007】
これは、特に、ノズルの設計および製造が非常に適切でなかったり、適用する範囲が広すぎる場合とか、制限した範囲内で任意に設定されると好適な運転状況が得られるといった場合に当てはまる。例えば、もし僅かな変化が許されると、本発明を確認する試験による切断結果に反復性がない。
【0008】
この発見に基づいて、良好な切断結果を達成するために必要である切断用のより高い圧力の酸素での切断のために、各々の応用例は、信頼性のある高切断スピード、良質な切断、及び小さい切断の切り口で、最低限の許容圧力内の特定の確実に有効な使用圧力を有しなければならない。
【0009】
よって、それは、広範囲の圧力で実施できる特定のタイプのノズルの大量生産を抑える必要がある。例えば、+/- 0.1barの許容圧力のために、特別の切断ノズルは計算され、設計され、試験を経て改良され、正確に製造されなければならない。
【0010】
試験による改造は特に、ある特定の圧力で及び異なる加熱ガスの切断酸素分離ジェットを用いて各切断チャンネル(10)への最適化された加熱の調整が必要である。改良する際、各個々の場合における、高圧酸素を用いる安全、迅速、および良好な切断を可能にするために必要な切断ノズルを設計する回数が増加する。
【0011】
この方法だけにより、より高い圧力で有用となるエネルギーが効果的に高い度合で、分離切り口のスラグをより良く吹き飛ばすためにジェットスピードに変換され、それゆえ、切断スピードの増加を促す。良好な加熱はスラグをより液状化することにより前述したことを支持する。第2の発見は安全および経済的な理由のため、より少ない範囲の高圧酸素に初期制限を余儀なくしていた。例えば20bar 以上の高圧酸素はスチールの加工において経済的に十分な量を入手できない。
【0012】
安全性、経済性、および購買理由から、一般的な作業場の供給システムは10bar(日本)から最大25bar (ヨーロッパおよび他の地域)の酸素圧を有しているだけである。酸素は、スチール製造中、大きな圧力変動を時々大きな程度で起こすのであるが、酸素は、酸素吹き出し如き他の装置においても使用される。追加の高圧ポンプの使用は依然として大変不便であり、高価であり、広範囲の圧力に対応して設計され、十分に供給されていない高圧酸素分離ノズルに伴う困難さのため、とりわけ、不合理である。
【0013】
前述に対し、液体酸素が補充可能なタンク(1)および蒸発器(2)を酸素製造者より賃借し、これらをラインもしくはリングシステムを介して連続鋳造設備と接続する場合、約20から35bar の経済的な高圧酸素が連続スチール鋳造に供給される。タンク(1)の容量および性能は制限されるが、作動時間の長さによるけれども幾つかの切断トーチ(5)に供給するには十分である。例えば、蒸発器(2)を有する対応する通常のタンク(1)は、37barで約400Nm3 を供給する。
【0014】
特定の作動圧力に従って開発された切断ノズル(6)は、100%稼働させて1時間あたり90から120Nm3必要とする。20から25bar を有する作業場の供給システムからの供給は殆ど利用出来ず、しばしば圧力変動を被る。中間圧力でのトーチ切断は境界例つまり、供給がより一定である場合にのみ役立ち、従来の通常の切断スピードの適当な改良はこのことをを正当化している。
【0015】
これはまた、酸素コンプレッサーを使用する際適用され、供給システムの圧力は増加する。しかしながら、どちらの場合においても、正確な圧力および流量調整は、特に圧力変動に敏感である高圧酸素切断ノズル(6)の作動のために大変重要である。これらのタンク(1)もしくは緩衝用容器から消費される位置までの圧力損失は、変化し、利用可能な動的作動圧力に従って設計された特別な切断ノズル(6)が要求される。
【発明の実施の形態】
【0016】
本発明により、図1に示されているように、高圧酸素切断システムは、ここで特許申請されているのであるが、酸素を満たしたタンク(1)及び蒸発器(2)の後方に位置し、1)例えば37bar 叉は同様の供給圧力を、切断ノズル(6)において正確な作動圧力にするために、例えば本ノズルは作動圧力26.2bar 用に設計および製造されているのであるが、正確に釣り合いのとれた圧力で保持可能な酸素調整弁(3)と、2)切断ノズルの、トーチ切断およびその切断ノズル(6)に供給するための酸素調整弁(3)と及び質量流量弁(マスフローバルブ)(4)との間の高圧酸素流れに関する圧力および容量に及ぼすノズルバック効果を避けるため若しくは減少させるためのEPA 91115993.7による正確に調整されたマスフローバルブと、ここでこのノズルバック効果は磨耗と、スラグにともなう跳ね返りと、および例えば初期切断の間のストランド方向のノズル距離(8)の変更とにより生じ、3)特定の作動圧力用に設計された高圧酸素切断ノズル(6)の特有のホルダーのための高圧ガス切断トーチ(5)と、4)計算され、設計され、試験により調整され、特定の作動圧力用に正確製造され、特に高圧ガス切断トーチ(5)用に設計され、装着される高圧酸素切断ノズル(6)と、から構成される。
【0017】
我々は、高圧酸素切断ノズル(6)は、切断流路(10)内の切断酸素の流れ損失がその特別な短さから小さいヨーロッパ特許第0097883 による、短いブロック型のノズルであると指摘している。
【0018】
前述した運転状態を考慮すると、後述する切断結果は、前述のシステムで達成され、比較し考慮されるべきである。後述する表は、例えば最狭のノズル断面DE、ノズル吹出し口断面DA、およびDE及びDA間の吸入口の角度など、本システムに限定したノズル形態の本質的な基準を示している。
【0019】
【表1】

【0020】
図2に示されているように、切断ノズル(6)は、10から15bar での運転の為のみに開発されたEP0097883 で述べられた高速切断ノズルに類似したブロック型のノズルとして設計されている。しかし、このノズルとは異なり、切断トーチ(5)の対応するシール面に対向する分離ノズル(6)のシール面は、リング状の流路とその前後で流路間に平坦のシール面(30)とを有する平坦なシール面として設計されたのではなく、鋸歯状のガイド流路(9)を有する新しいシール面として設計されている。
【0021】
高い作動圧力および、それに伴いよりよいシールの為に、個々のガス密封用環状チャンネルは円錐型で、切断トーチ(5)のシール面に適し、断面が鋸歯形状の僅かにはめ込まれたリングとして設計されている。切断トーチ(5)および切断ノズル(6)に位置するネジにより、このような円錐形面が互いに押圧され、他の直接的な金属シールより良いシール効果が、より少ない力で具現される。
【0022】
本切断ノズル(6)は一定的に利用可能な作動圧力で、切断ジェット(17)の同等な直径において従来型の切断ノズルの約1000g であるスチールの衝撃力の少なくとも2倍の衝撃力のために正確に計算された。特定の直径および特定の長さである流入口(11)及び特定の寸法である円錐形の孔の流出口(12)を有する第1切断流路(10)が、前述した表に記述されているように決定されている。そして、既知である加熱用火炎孔(13、14)のピッチ円の直径、および切断ジェット(17)に対する傾きの角度は、経験的に決定されるべきである。この過程で、可能な限りに高温の熱発生が、切断ジェット自体を妨げずに切断ジェット(17)の近接付近において保証されなければならない。
【0023】
図3は、本特許願により更に発展した切断ノズル(6)を示しており、ジェット部(18)と呼ばれるインサートを含み、接合中央軸を有する2つの切断ジェット(17)を考案するのに役立つものである。この2つの切断ジェット(17)は高圧の酸素のコアジェットを有し、ノズル(6)内に低圧の酸素のリングジェットを有する。摩擦および、それゆえ乱れ及び損失に対して低圧の酸素のリングジェットは切断ノズル(6)内の切断ジェット(17)のコアを保護する。
【0024】
しかしながら、よりよい切断面を可能にするために、可能な最高切断速度は僅かに落ち、設計する際、作動圧力は幾分高めに設定されなければならない。本発明によると、切断ノズル(6)は加熱部(16)を有し、経験に基づき調整された加熱効果の知られている外側加熱用火炎チャンネル(13)および内側加熱用火炎チャンネル(14)と、切断流路(10)の流出口(12)を有する噴射領域(15)と、流出口(12)の直径DAより10°から11°の円錐台として設計された後流出口(21)とを有する。
【0025】
該ジェット部(18)は、ジェット部(18)および噴射領域(15)を構成する、円筒状そして続いて、円錐状の穴に取り替え不可能に挿入されている。噴射領域(15)の円錐部に没入された12の供給孔(22)の他に、直径DEの流入口(11)、直径DDの連続する前ノズル部(19)、噴射領域(15)に6°から8°の角度で没入し、加熱部(16)内の切断流路(10)全体の流出口(12)に没入している円錐形の前流出口(20)を有する。円錐部は完全な切断流路(10)の一部を有する。
【0026】
ジェット部(18)の供給孔(22)を通り、噴射領域(15)内へ流れる低圧切断酸素は外側にソフトリングジェットを、内側にハードコアジェットを有する2つのジェットを創り出す。コアジェットに直接に隣接するリングジェットは、切断流路(10)の壁で、およびノズル(6)の吹き出し口領域での渦巻きの多量の発生を阻止する。このことにより、加熱フレームガスによるコア切断酸素の汚染はもちろん多量のエネルギー損失は阻止される。
【0027】
切断ノズル(6)のための類似の解決法は、図4に示されている。図2に示されている切断ノズル(6)は図4の切断ノズルに対応しているが、本ノズルは、切断ノズル(6)に堅固に挿入されたスリーブから成るジェット部(18)を有する切断流路(10)を具備する。
【0028】
このスリーブは、孔、切り口、もしくは小孔により、ガス浸透可能であり、渦巻き状態の内部溝の壁での摩擦により生じる切断ジェット(17)の速度降下及び圧力増加は、スリーブ壁を通して、一種の噴射領域(15)に排出することにより相殺される。そして、リングジェットとして低速の濾過された切断酸素は摩擦のないコアジェットにより加速される。この目的のため、多孔性のジェット部(18)はジェット部(18)における直径より大きな直径をもつ噴出領域(15)内にある。
【0029】
図5は大変正確な調整、および制御精度で切断ノズル(6)の切断酸素に必要な作動圧力を発生させる酸素調整弁(3)を示している。
【0030】
メンブレン(膜)(24)は、ソレノイド弁に通ずる供給圧P1により制御されるキューポラ(26)内のガス圧により弁開口部(25)が開くように作用する。供給圧P2及び追加処理量V2に基づく処理量(スループット)V3における最適な使用圧力P3を調整するためのソレノイド弁(27)に加え、キューポラの制御された吐出のために、叉は酸素調整弁(3)を完全に閉じる為のソレノイド弁(27)が存在する。キューポラ内(26)のガス圧は、バネが装填された針プラグ(28)を介して、シール(30)に対しシール縁を用いて密封するバネが装填された弁部(29)に作用する。
【0031】
マスフローバルブ(4)は図6に示されている。その目的は圧力P4×処理量V4、即ち切断ノズル(6)に流れ込むガス量をできるだけ一定に保つことであり、それ故エネルギーおよび化学効果において切断ジェット(17)の熱化学的作用を保つためである。別の状況では、マスフローバルブ(4)により制御されていない切断ノズル(6)より射出する切断ジェット(17)は、変更されたノズル距離(8)、ノズルの汚染叉は磨耗、他の作動環境等により負的に影響を受ける。
【0032】
予め設定された切断ジェット(17)が外部環境により流出するのを妨げられる場合、叉はたやすく該ジェットが流出してしまう場合は、これらは酸素調整弁(3)による作動圧力の変更に起因し、作動圧力の増加もしくは減少に変わる。不幸な事に、これは誤った指示の下で常に起きることである。切断ノズル(6)からの流出が妨げられると、高い圧力のみがその妨げを克服し、流出を一定に保つのであるが、動圧が生じ酸素調整弁(3)をして該圧力を低下せしめる。このような好ましくない作用は、その逆のたやすく流出してしまう場合にも生じる。少なくとも初期の段階でこのような失敗を避けるために、マスフローバルブ(4)が使用される。
【0033】
図6に示されているマスフローバルブ(4)を使用すると、個々の必要に応じ、針プラグの円錐形の端部を介し調整される弁開口部(25)に通じる膜(24)の作用を受けるソレノイド弁(27)の開栓時に切断ノズル(6)に切断酸素は流れる。
【0034】
もし切断ノズル(6)において予圧が変化すると、狭い弁開口部(25)での、かつ、弁開口部(25)の縁部にわたる膜(24)の下での速い流れに対し、カスケードの如き作用を奏しなければならない。これは、初期の僅かな圧力差においては殆ど可能ではなく、酸素調整弁(3)によって流出は、それほど、もしくは殆ど変化しない。切断中の作動状態は長期に渡り一定に保たれているので、好ましくない時における運転妨害および調整処理を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の高圧酸素切断システムの概略図である。
【図2】ブロック型ノズルとして設計された切断ノズルの断面図である。
【図3】本発明のさらに発展した切断ノズルの断面図である。
【図4】切断ノズル(6)に固定し挿入された溝から成るジェット部(18)を具備する切断流路(10)を有する切断ノズルの断面図である。
【図5】本発明の酸素調整弁の断面図である。
【図6】本発明のマスフローバルブの断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 タンク
2 蒸発器
3 酸素調整弁
4 マスフローバルブ
5 切断トーチ
6 切断ノズル
7 ストランド
8 ノズル距離
9 鋸歯状流路
10 切断流路
11 流入口
12 流出口
13 外側加熱用火炎流路
14 内側加熱用火炎流路
15 噴射領域
16 加熱部
17 切断ジェット
18 ジェット部
19 前ノズル部
20 前流出口
21 後流出口
22 供給孔
23 ノズルホルダー
24 膜
25 弁開口部
26 キューポラ
27 ソレノイド弁
28 針プラグ
29 弁部
30 シール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備であって、約20乃至36bar の使用圧力で使用される切断ノズル(6)と、該切断ノズルは、+/- 0.1barの許容範囲で特定の設定される使用圧力に対し精密に設計され、製造され、切断トーチ(5)内のシール面に鋸歯状の案内流路(9)を備え、正確に設定し一定の供給を確保すべく変動を均衡化する特定の酸素調整弁(3)と、ノズル距離(8)およびノズル領域の変化により生じるノズルバック効果を抑制するマスフローバルブ(4)とから構成され、叉はこの二つ両方の装置の組合せが切断ノズル(6)の前段に設けられていることを特徴とする連続スチール鋳造設備。
【請求項2】
該切断トーチ(5)からの加熱ガス、加熱酸素および切断酸素のための分離ノズル(6)の接続面は、断面が鋸歯状である鋸歯状の案内流路(9)を有して設計され、対応する鋸歯状案内流路(9)を有して設計されている切断トーチ(5)の接続面の円錐形シール部に流路毎に該切断ノズルの接続面が取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項3】
ある特定の切断酸素圧が、該切断ノズル(6)内のある特定の切断流路(10)に割り当てられ、該切断ノズル(6)は、2.6mm 以下の直径DEで10mm以上の長さLEを有する流入口(11)と、2.6mmの入口直径を始点として6°以上の出口傾斜を有する流出口(12)とを有し、切断ノズル(6)全体は僅か25乃至45mm長であり、最も好ましくは30mm長であって、ピッチ円直径が20mm程度の14の調整された外側加熱チャンネル(14)が、中央軸に対して4°の角度で内方に向けられており、直径9.5mm のピッチ円で調整された7つの内側加熱チャンネル(13)が切断ノズル(6)の中央軸方向に単一に向けられていることを特徴とする請求項1および2に記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項4】
切断ノズル(6)は、加熱用ガスおよび加熱用酸素を混合することにより必要な加熱用火炎を生成する加熱部(16)と、切断用酸素圧をジェット形成のための速度に変換するジェット部(18)とを有し、該ジェット部は噴射装置の如き噴射領域(15)に延び、該ジェット部により加速される低圧酸素が噴射領域に供給され、該噴射領域(15)は加熱用火炎を生成する該加熱部(16)と該ジェット部(18)の前方に生成される切断ジェット(17)との間に設けられ、該ジェット部(18)は安全のため加熱部(16)の囲みと固体的に接続されていることを特徴とする請求項1及至3の何れかに記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項5】
特定の切断流路(10)が特定の切断酸素圧で切断ノズル(6)に割り当てられ、該切断流路(10)は、直径DEが2.6mm 以上で長さLEが6 乃至10mmのジェット部(18)内に設けられた流入口と、直径DDが2.6mm 以下で、長さLDが2乃至6mmの前ノズル部(19)と、6乃至8°のテーパ角度でジェット部(18)の端部方向に延在する流出口直径DAを有する前流出口と、から成り、該ジェット部(18)全体は25乃至40mm 長の加熱部(16)の内部に位置し、5.5乃至4mm の直径から円錐状に8乃至12°で内方に向き、5乃至7mm長で円筒状に延在する噴射領域(15)が加熱部(16)およびジェット部(18)の間に存在し、切断ノズル(6)内においてジェット部(18)の端部および9.5乃至14.5mm 長で3乃至6mmの直径DAを有する流出口(12)の始点との間は0.75乃至1.5mm 長の距離であり、8乃至12°の流出角を有する円錐形の後流出口(21)が流出口(12)に続いており、酸素を噴射領域(15)に供給するジェット部(18)内に直径1.5乃至2mmの12の供給孔(22)が、ピッチ円半径10mm で5乃至10mm長の長さでノズルの軸方向に伸びており、調整された14乃至16の外側加熱用火炎流路(13)が18乃至22mmのピッチ円上にあり、かつ中央軸に対し内側に3乃至6°に方向づけられていて、調整された6乃至8の内側加熱用火炎チャンネル(14)が9乃至11mm のピッチ円上にあり、切断ノズルの中央軸に向けて直線とされていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項6】
該切断ジェット(17)を前もって形成するジェット部(18)は筒状で、内部または外部が円錐状の回転体に形成され、該回転体の壁は穿孔されていて、叉は多孔性であって、ガス浸透性素材から成り、壁との摩擦により減速され、圧力が増加するジェット部(18)において該切断ジェット(17)へ向けてジェット部(18)の壁を横方向に通って放出されることを特徴とする請求項1及至5の何れかに記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項7】
個々に割り当てられたある作動圧力を有する各切断ノズル(6)は、該切断トーチ(5)の対応するノズルホルダー(23)の型、ネジの径、ピッチ円の径により定められる、特定の、異なる接続用で設計されることを特徴とする請求項1及至6の何れかに記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項8】
酸素調整弁による一定の同量、同圧の正確な供給で、該切断ノズル(6)は作動し、該酸素調整弁(3)は、所定の圧力および切断ノズル(6)の使用圧力叉は量に従って、該弁開口(15)を開閉する膜(24)に、固定的に調整されたガス圧により流入量を均衡化し、圧力を供給し、これにより制限された初期の圧力の変動を均衡化することができることを特徴とする請求項1及至7の何れかに記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項9】
該ストランドの該表面に向かうノズル距離(8)を変化させたことにより叉は、熱もしくは磨耗による該切断ノズル(6)の寸法の変化により生じる定常圧および量に基づく切断酸素ジェットのノズルバック効果が、ある程度マスフローバルブ(4)により抑制され、このことは該マスフローバルブ(4)および該切断ノズル(6)の間に生じる小さい圧力および量の変化を酸素調整弁(3)にある程度送ることによりのみ達成されることを特徴とする請求項1及至7の何れかに記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。
【請求項10】
酸素調整弁(3)およびマスフローバルブ(4)は一体に組み合わされていて、切断トーチ(5)の前方に可能な限り近接して叉は切断トーチ(5)に直接配置されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の熱間及び冷間ストランド(7)のガストーチ切断用横切断及び切り込み装置を有する連続スチール鋳造設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−50453(P2007−50453A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−265473(P2006−265473)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【分割の表示】特願平8−341578の分割
【原出願日】平成8年12月20日(1996.12.20)
【出願人】(598132543)株式会社トライメート (1)
【Fターム(参考)】