説明

金型部品の電子カタログ装置

【課題】金型部品の選定に係るユーザの様々な要望に柔軟に対応可能とした利便性に優れた金型部品の電子カタログ装置を提供する。
【解決手段】グラフィカル・ユーザ・インタフェースを介するユーザとの対話を通じて、ユーザが希望する金型部品に相当する金型部品発注用情報を生成する金型部品の電子カタログ装置に、金型部品種並びに寸法値の選択候補提示機能、選択された金型部品種についての寸法別価格一覧表示機能、他業者の同等部品(類似部品)検索機能、ネットワークを介した三次元CADファイルのダウンロード機能等を設ける。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを介するユーザとの対話を通じて、ユーザが希望する形状並びに寸法値を有する金型部品の発注情報を生成する金型部品の電子カタログ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金型(金属製の鋳型)には、プレス型、金鍛造型或いは鋳造型等の金属製物品製造用の金型(Die)や、プラスチック型、ガラス型或いはゴム型等の非金属製物品製造用の金型(Mold)等、種々のものが存在する。
【0003】
これら金型は、製造すべき物品の輪郭を象った主型(母体)の他、様々な金型部品を使用して製造される。金型部品としては例えば、エジェクタピン、ロッキングブロック、コイルスプリング、スライド等々、様々なものが知られている。
【0004】
金型製造に関わる業者(金型設計業者等を含む。以下、金型製造業者等又はユーザという)は、製造すべき金型に合わせた特注の金型部品を用いる場合もあるが、多くの場合は、金型部品取扱業者(部品製造メーカや商社等、以下部品メーカーという)から販売されている標準品の中から製造すべき金型にみあった金型部品を選定して金型を製造する。
【0005】
標準品の選定は、従来より、各部品メーカから発行されている金型部品の紙カタログを使用して行われてきた。紙カタログには、その部品メーカが販売している金型部品種(一般的には“型番”)毎に、予め定められた所定部位(以下、寸法項目という)について選択可能な寸法値(以下、項目別寸法値という)の基本的な組み合わせが記載されている。例えば、選択可能な部位として“H(項目コード)”、“L”、“W”の3つの寸法項目がある場合、基本組み合わせとして“10,50,100”、“20,100,100”等が記載されている。
【0006】
更に、各寸法項目別に選択可能な詳細寸法値が、ピッチや数式等により示されている。例えば、上記寸法項目“H”については、“40mm≦Lmin”の範囲で“0.01mm間隔”で指定可、等と記載される。
【0007】
また、寸法項目によっては、一般に製作限界と呼ばれる部品製造上の限界に基づく寸法値選択制限式(例えば、“W<H≦W+0.02mm”等)が記載され、その詳細選択範囲が規定されている場合もある。
【0008】
金型製造業者等は、それら紙カタログを見比べながら、製造すべき金型に見合った金型部品種並びに寸法値を有する金型部品を適宜選定し、各部品メーカに対して発注を行う。発注は、通常、部品種並びに項目別寸法値の情報が盛り込まれた発注コード(金型部品発注情報)を使用して行われる。発注コードは、金型部品種を示す型番(例えば“EPH”等)と各金型部品種毎に選択可能な項目別寸法値とで特定される。一例を挙げると、例えば、“EPH P8−L100−H20’等である。ここで、“EPH”は部品種を、“P”,“L”は寸法項目を、“8”,“100”は各寸法項目毎の寸法値をそれぞれ表している。
【0009】
このように、金型部品は、金型部品種及び項目別寸法値の組み合わせで特定されるため、これらを掲載したこの種の紙カタログは、通常、相当のページ数があり、これらカタログの中から製造すべき金型に見合った適切な形状、寸法値を有する金型部品を適格かつ素早く選定するには、相当の熟練と経験とが必要とされる。まして、上述した寸法値選択制限式までを考慮しなければならない場合には、選定作業は繁雑極まりない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景から、昨今では、金型部品製造業者等が希望する金型部品種並びに寸法値を有する金型部品の選定をインターネット上で支援するようにした各種の金型部品の電子カタログ装置が提案されている。
【0011】
しかしながら、この種の金型部品の電子カタログ装置は、コンピュータ特有のデータベース検索機能を生かして数多く存する金型部品情報の中から任意のものを瞬時に絞り込むことにより、単に選定時間の短縮を図った程度のものに過ぎず、ユーザの使い勝手の面では、より一層の改良が求められている。
【0012】
この発明は、上述のような金型部品の電子カタログ装置における技術的背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、金型部品の電子カタログ装置利用におけるユーザの様々な要望を反映させることにより、利便性に優れた金型部品の電子カタログ装置及びその要素技術を提供することにある。
【0013】
この発明の他の目的乃至作用効果については、以下の明細書の記載を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の電子カタログ装置は、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを介するユーザとの対話を通じて、ユーザが希望する金型部品種並びに寸法値を有する金型部品に相当する金型部品発注用情報を生成する金型部品の電子カタログ装置であって、予め決められた1若しくは2以上の属性項目に関する属性値と、予め決められた1若しくは2以上の部品部位のそれぞれに関してユーザが選択し得る寸法値とを、一連の金型部品種のそれぞれ毎に記憶させた部品ライブラリと、部品ライブラリから読み出された各属性項目に関する属性値に基づいてユーザに対して各属性項目に関する属性値選択候補を提示すると共に、各属性項目毎に選択候補の中からユーザにより選択された属性値の組み合わせに基づいて部品ライブラリを検索することにより、ユーザの希望する金型部品種を決定する金型部品種決定手段と、決定された金型部品種について、部品ライブラリから読み出された各部品部位に関する寸法値に基づいてユーザに対して各部品部位に関する寸法値選択候補を提示すると共に、各部品部位毎に寸法値選択候補の中からユーザにより選択された寸法値を各部品部位毎にユーザの希望する寸法値として特定する寸法値決定手段と、金型部品種決定手段にて決定された金型部品種と寸法値決定手段にて決定された寸法値とに基づいて金型部品発注用情報を生成する発注用情報生成手段と、を具備し、それにより、提示された属性値選択候補と寸法値選択候補の中からそれぞれユーザが希望するものを選択する操作を介して金型部品発注用情報が最終的に生成される、ことを特徴とする。
【0015】
『金型部品種』を表すものとして一般的には型番と称される部品種コードが使用されているが、ここで言う『金型部品種』とは、発注に際して金型部品を特定するために、指定可能な項目別寸法値の他に必要とされる金型部品の属性情報に相当するものであり、必ずしも上述の“型番”そのものに限定されるものではない。
【0016】
『金型部品発注用情報』とは、発注コード等、金型部品を発注する際にその金型部品を特定するために用いられる各種の発注用情報を言う。
【0017】
『属性項目』としては、例えば、その金型部品種を提供(販売)しているメーカの名称、金型部品種につけられた商品名等、各種分類に基づき予め規定した種々のものを適用可能である。
【0018】
本発明の電子カタログ装置によれば、ユーザは、適宜提示される属性値選択候補の中から希望するものを順次選択していくことにより、先ず金型部品種が特定され、更に、その金型部品種について選択可能な項目別の寸法値選択候補の中から希望するものを選択していくことにより、提供可能とされている金型部品の中から、希望に見合った金型部品を容易に選定することができる。これにより、従前の電子カタログ装置のような単なる選定時間短縮のみでなく、ユーザにとってより使い勝手のよい金型部品の電子カタログ装置を提供することが可能となる。
【0019】
本発明の電子カタログ装置は、ネットワーク対応型の電子カタログ装置とすることもできる。この場合、電子カタログ装置には、ネットワークを介して、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを有するユーザ端末とデータ送受信を行うための通信手段が更に具備される。
【0020】
ここで言う『ネットワーク』には、インターネットの他、LAN(Local AreaNetwork)、WAN(Wide Area Network)等の各種専用ネットワークも含まれる。
【0021】
尚、インターネットで使用する場合には、通信手段は、例えばASP(ActiveServer Pages)機能を有するWebサーバで実現することができる。
【0022】
本発明の電子カタログ装置において、好ましくは、寸法値決定手段には、1の部品部位に関してユーザの希望する寸法値条件を受け付ける手段と、部品ライブラリに記憶された当該1の部品部位に関する寸法値を、ユーザの希望する寸法値条件と照合する手段と、ユーザの希望する寸法値条件と合致しない寸法値を寸法値選択候補としての提示対象から除外する手段と、が含まれる。
【0023】
このような態様によれば、例えば寸法値選択候補が膨大にあるような場合であっても、ユーザの希望する寸法値条件に合致する寸法値選択候補のみが提示されるから、それにより、ユーザの寸法値選択に係る利便性の向上が図られる。
【0024】
尚、『寸法値条件』としては様々なものが想定されるが、好ましい一例では、寸法値条件には、寸法値の最大値及び/又は最小値が含まれる。この態様では、最小値を下回る寸法値及び/又は最大値を上回る寸法値選択候補が提示対象から除外されることとなる。
【0025】
また、好ましい一例では、寸法値条件には、選択候補を探索するためのピッチが含まれる。この態様では、受け付けられたピッチを考慮して提示対象が絞り込まれることとなる。具体的態様としては、ピッチとして、表示すべき寸法値選択候補群の最小公約数を指定する(受け付ける)ものや、隣接するもの同士の差を指定するもの等を挙げることができる。尚、上述の最大値・最小値条件と、このピッチ条件とは併用することも可能である。
【0026】
また、より好ましい一例では、寸法値条件には、表示個数の上限が更に含まれる。この態様では、上述の最大値・最小値条件又はピッチ条件により絞り込まれた寸法値選択候補が、受け付けられた表示個数を超えている場合には、越えた分の寸法値選択候補が、提示対象から更に除外されることとなる。
【0027】
本発明の電子カタログ装置において、好ましくは、寸法値決定手段には、1の部品部位に関するユーザからの寸法値選択候補の提示要求を受け付ける手段と、当該提示要求があったとき、その部品部位の寸法値と相関のある他の部品部位の決定済寸法値をそれらの部品部位の寸法値相互関係を規定する条件式に当て嵌めて、当該寸法値選択候補の提示要求があった部品部位の寸法値条件を導き出す手段と、部品ライブラリに記憶された当該1の寸法部位に関する寸法値を、前記条件式から導き出された寸法値条件と照合する手段と、当該寸法値条件と合致しない寸法値を寸法値選択候補としての提示対象から除外する手段と、が含まれる。
【0028】
『部品部位の寸法値相互関係を規定する条件式』としては、例えば、予め登録された寸法項目別寸法値の基本組み合わせとの関係や、部品の機能確保上の理由等に基づき規定される条件式が挙げられる。
【0029】
また、『条件式』には、一般に製作限界と呼ばれる部品製造上の限界に基づく寸法値選択制限式を含ませるようにしてもよい。
【0030】
このような態様によれば、他の部品部位の決定済寸法値を加味して寸法値選択候補の提示を行うことが可能となる。すなわち、従前の紙カタログにあっては、選択候補として記載されていながらも寸法値選択制限式等により後発的に排除されていた寸法値選択候補を、この態様によれば、最初からユーザに一切提示しないようにすることができる。このため、ユーザ側の負担が大幅に軽減される。また、部品部位の寸法値相互関係を規定する条件式を適宜変更等可能なものであれば、金型部品を提供する側の制作事情等を寸法値選択候補の提示に即座に反映させることができる。
【0031】
尚、本発明の電子カタログ装置において、より好ましくは、寸法値決定手段には、1の部品部位に関してユーザの希望する寸法値条件を受け付ける手段と、当該1の部品部位に関する寸法値選択候補の提示要求があったとき、その部品部位の寸法値と相関のある他の部品部位の決定済寸法値をそれらの部品部位の寸法値相互関係を規定する条件式に当て嵌めて、当該寸法値選択候補の提示要求があった部品部位の寸法値条件を導き出す手段と、部品ライブラリに記憶された当該1の寸法部位に関する寸法値を、前記受け付けられた寸法値条件並びに前記条件式から導き出された寸法値条件のそれぞれと照合する手段と、それら寸法値条件と合致しない寸法値を寸法値選択候補としての提示対象から除外する手段と、が含まれる。
【0032】
『ユーザの希望する寸法値条件』としては、上述した“上下限条件”、“ピッチ条件”、“表示個数条件”等を採用することができる。また、『条件式』には、上述した“寸法値選択制限式”を含ませるようにしてもよい。
【0033】
このような態様によれば、寸法値条件によるユーザの希望と決定済み寸法値との双方を加味してより適切な寸法値選択候補の提示が可能となる。
【0034】
また、本発明の電子カタログ装置において、好ましくは、1の金型部品に関する複数箇所の部品部位の中から、任意の2箇所の部品部位の指定をユーザから受け付ける手段と、指定された2箇所の部品部位の寸法値を変数、残りの部品部位の寸法値を定数として、それらの2箇所の部品部位の採りうる値の組み合わせで決まる部品価格を複数通り求める手段と、求められた複数通りの部品価格を指定された2箇所の部品部位を直交2軸とする二次元座標上に展開してユーザに提示する価格提示手段とが含まれる。
【0035】
この態様によれば、ユーザは、二次元座標を介して、指定した2箇所の部品部位の寸法値変動とそれに伴う部品価格の変動との関係を容易に検証することが可能となる。例えば「寸法項目“P”については、余裕をもって長めに発注したいが、寸法値増加に伴う価格変化がいかほどなのを知りたい」といったような場合に好適である。
【0036】
ここで、より好ましくは、二次元座標上に展開される部品価格には、ユーザにより指定された2箇所の部品部位の決定済み寸法値の組み合わせで特定される現在部品価格が含まれ、価格提示手段は、前記現在部品価格を顕著性を持って提示される。
【0037】
『顕著性を持って提示』とあるが、これは、例えば、現在部品価格の色つけ表示や、拡大表示等、他の寸法値組み合わせで特定される部品価格表示と異なる態様で提示することを意味している。
【0038】
このような態様によれば、ユーザは現在部品価格の二次元座標上の位置を即座に知ることができるから、価格変動の検証をより一層利便性よく行うことができる。
【0039】
また、本発明の電子カタログ装置において、好ましくは、金型部品種決定手段にて決定された金型部品種と寸法値決定手段にて決定された寸法値とで特定される1の業者の金型部品と同等の他業者の金型部品を、三次元形状の同一性に基づき検索する手段が更に含まれるようにする。このような態様によれば、前記1の業者の金型部品の同等他業者部品の情報をユーザに提示することができる。尚、『同一性』とあるが、これには‘略同一’も含まれる。
【0040】
ここで、より好ましくは、1の業者の金型部品に対応する金型部品発注用情報を構成する金型部品種の1属性項目である三次元形状項目に着目して、同一の三次元形状属性値を有する他業者の1若しくは2以上の金型部品種を検索する手段と、検索された1若しくは2以上の金型部品種の中から当該1の業者の金型部品と同一若しくは略同一寸法を有する金型部品種を検索する手段とが含まれるようにする。このような態様によれば、同一の三次元形状属性値を有しかつ同一若しくは略同一寸法値を有する金型部品種が‘三次元形状同一’と見なされるから、より一層同一性の高い同等部品を提示することができる。
【0041】
『三次元形状属性値』は、例えば、その金型部品種の三次元図形作成手順に基づき特定するようにすることができる。ここで言う“三次元図形作成手順”は、その金型部品種についての三次元図形に相当する形状(正確な形状でなくてもよい)の作成手順が特定(表現)できればよく、その態様は特に限定しない。これらは、例えば、その金型部品種の三次元図形作成情報として利用される。この三次元図形作成手順が具現化されたものとしては、例えば、その金型部品種の三次元形状を専用のソフトウエアを用いてコンピュータ上に表示するための描画手順が記述されたデータファイルが挙げられる。より具体的には、その金型部品種についての三次元CAD用ファイルの生成に必要な三次元図形作成手順情報が記述されたファイルID等が挙げられる。
【0042】
尚、ここで目的とするところは、同一の三次元形状属性値を有しかつ同一若しくは略同一寸法値を有する金型部品種を特定することにより、“形状の同一性”といった観点から同等品を判断しようとするものであるから、寸法の同一性に基づく検索は、三次元図形作成手順の同一性に基づく検索の前に行うこともでき、また、全ての金型部品種の中から行うようにしてもよい。
【0043】
このような態様によれば、その金型部品種の三次元図形作成情報として使用可能な三次元図形作成手順並びに寸法情報とを利用して、他業者の同等部品(類似部品)を特定することができる。
【0044】
ここで、より好ましくは、他業者の同等部品として提示された金型部品のうち、ユーザが希望する1又は2以上の金型部品の選択を受け付ける手段を更に有し、それにより受け付けられた金型部品の金型部品発注用情報が新たに生成されるようにする。
【0045】
このような態様によれば、他業者の同等部品として提示された金型部品の発注用情報を直ちに取得することができる。
【0046】
また、本発明の電子カタログ装置において、好ましくは、発注用情報生成手段にて順次に生成される1若しくは2以上の金型部品発注用情報を所定記憶領域に保存させる手段と、所定記憶領域に保存された1発注単位分の金型部品発注用情報に基づいて発注書に変換可能な部品トレイ画面を生成する手段と、所定記憶領域に保存された1発注単位分の金型部品発注用情報に基づいてCSV言語にて記述された発注部品リストを生成する手段と、ユーザからの要求に応じて、前記部品トレイ画面と発注部品リストとのいずれかをユーザに提示する手段と、が含まれる。
【0047】
このような態様によれば、ユーザは、発注書作成に先立ち部品トレイ画面にて発注部品の確認を行う一方、発注部品リストにて発注部品のデータ管理を行うようことが可能となる。
【0048】
また、本発明の電子カタログ装置において、好ましくは、発注用情報生成手段にて順次に生成される1若しくは2以上の金型部品発注用情報を所定記憶領域に保存させる手段と、所定記憶領域に保存された1発注単位分の金型部品発注用情報に基づいて発注書に変換可能な部品トレイ画面を生成する手段と、CSV言語にて記述された発注部品リストを受け付ける手段と、受け付けた発注部品リストに含まれる金型部品発注用情報を部品トレイ画面に追加する手段とが含まれる。
【0049】
このような態様によれば、受け付けたられた発注部品リストに基づき部品トレイ画面を補充することができる。これにより、補充した内容による発注書の作成が可能となる。
【0050】
ここで、より好ましくは、CSV言語にて記述された発注部品リストに含まれる発注コード相当の情報を特定するための、ユーザによる教示を受け付ける手段が含まれる。
【0051】
CSV言語にて記述された発注部品リストに、発注コード以外の情報(発注個数等)が含まれている場合には、電子カタログ装置は、何らかの方法により発注コードに相当するデータ部分を特定する必要がある。これらは、電子カタログ装置の側で、予め記憶された発注コード情報との照合等を行うことで自動特定することも可能であるが、このような態様によれば、リスト中の発注コードをユーザによる教示に基づき確実に特定することができる。
【0052】
ここで、更に好ましくは、発注部品リストに含まれる発注コードを、部品ライブラリに記憶された金型部品発注用情報と照合する手段が更に設けられる。このような態様によれば、単に発注部品リストに記述された発注コードをそのまま部品トレイ画面に表示するだけでなく、その発注コードで特定される金型部品が、部品ライブラリに登録されているものか否か、すなわち実際に提供可能な金型部品であるか否かを併せて判別することも可能となる。
【0053】
また、本発明の電子カタログ装置において、好ましくは、金型部品種決定手段にて決定された金型部品種と寸法値決定手段にて決定された寸法値とに基づいて特定される金型部品の三次元CAD用ファイルを生成するCADファイル生成手段がさらに含まれる。
【0054】
このような態様によれば、選定された金型部品種の三次元CADファイルを適宜ユーザに提供することができる。これにより、ユーザの側では、CADを使用して、選定された金型部品の三次元形状をCAD上で展開できるから、CADを使用した金型の設計に有効に利用することが可能となる。
【0055】
尚、『CADファイル生成手段』は、例えば、CSG(Consutructive Solid Geometry)表現を応用した独自の形状定義ファイルを利用して実現することができる。すなわち、予め用意された複数の三次元要素形状のそれぞれを特定するための要素形状識別子と、それらの三次元要素形状の相互位置関係を特定するための相互関係命令語列とを用いて、各金型部品種の三次元形状を1若しくは2以上の三次元要素形状の組み合わせとして定義してなる各金型部品種毎の形状定義ファイルと、決定された金型部品種の三次元形状と決定された寸法値と既知の寸法値とに基づいて、決定された金型部品の三次元形状に相当する三次元CAD用ファイルを生成するCADファイル生成手段と、を具備して構成することができる。
【0056】
『三次元要素形状』としては、例えば、直方体、円柱、円錐、円錐台、球体、多角柱、多角錐等、種々の形状を挙げることができる。尚、これらの形状についての表現データ(基本情報)は、予め別途格納しておく。
【0057】
『既知の寸法値』とは、三次元CADファイルの生成に当たり、決定された寸法値以外に必要とされる寸法値(寸法値選択候補としては提示されない寸法値)であり、これについては各金型部品種に対応して予め部品ライブラリに格納しておくようにする。尚、この既知の寸法値は、固定値に限定されず、例えば、決定された寸法値との相関でその都度特定するようにしてもよい。
【0058】
『三次元CADファイル』とあるが、CADファイル生成手段により生成される“ファイル”の意味するところは、三次元CADにより展開できるデータであり、一般にはプログラムファイル、データファイル等と称される拡張子付のファイル名で表現されるもののみならず、フラッシュメモリ等に一時的に生成(記憶)されるデータも含まれる。また、最終生成される『三次元CADファイル』は、ワイヤーフレームモデル、サーフィスモデル、多面体近似モデル、ソリッドモデル等、種々のモデル形式とすることができる。また、デーソリッドモデルとする場合には、更に、“CSG表現形式”または“境界表現形式(B−rep(Boundary Representation)形式)”等を採用することができる。
【0059】
この態様によれば、CSG表現の応用によりデータ構造の単純化が図られると共に、要素形状識別子を用いることにより、2以上の金型部品種に共通の要素形状の表現データについては、予め1つのみ用意しておけばよいから、予め、全ての金型部品種についての三次元CADファイルを生成しておくような場合に比べ、予め格納しておくべきデータ容量を大幅に削減することができる。
【0060】
また、決定された金型部品の三次元形状の寸法値は、ユーザの選択によりその都度決定されるものであるから、格納しておくべきデータ容量は最小限に抑えつつも、多種多様な寸法値組み合わせで特定される金型部品の三次元形状に相当する三次元CADファイルを提供することが可能となる。
【0061】
尚、CADファイル生成手段は、決定された金型部品の三次元形状に含まれる各三次元要素形状のそれぞれの構成を表現する要素形状構成データを生成する構成データ生成手段と、生成された要素形状構成データのそれぞれを、1のCAD機種の言語で表現してなる要素形状CADデータに変換するCADデータ変換手段と、変換により得られた要素形状CADデータのそれぞれを形状定義ファイルに含まれる相互関係命令語列にしたがって合成するCADデータ合成手段と、を具備して構成することができる。
【0062】
ここで、好ましくは、CADデータ変換手段を、形状生成に関して1のCAD機種に固有な情報を設定してなる固有CAD情報設定手段と、要素形状構成データのそれぞれを、固有CAD情報設定手段の設定情報を参照して、該当するCAD機種の言語で表現された要素形状CADデータに変換するCAD機種対応変換手段と、を具備して構成する。
【0063】
『CAD機種に固有な情報(固有CAD情報)』の具体例としては、俗に“Visitor(階層内のクラスを実際に変更せずに既存の複合クラス階層の機能を拡張するための手段)”と称されるものが挙げられる。ここでは、この『CAD機種に固有な情報』を設定することにより、そのCAD機種に対応した三次元CADファイルを生成することを可能としている。
【0064】
ここで、好ましくは、固有CAD情報設定手段には、異なるCAD機種のそれぞれに対応する2以上の固有CAD情報が含まれており、かつ、CAD機種対応変換手段は、2以上の固有CAD情報の中で、指定された固有CAD情報を参照して、要素形状構成データのそれぞれを該当するCAD機種の言語で表現された要素形状CADデータに変換するようにする。
【0065】
このような態様によれば、予め用意された固有CAD情報の種類に応じて、各種のCAD機種で使用可能な三次元CADファイルをユーザ指定に基づき生成することができる。
【0066】
また、好ましくは、形状定義ファイルは、XML等の拡張可能なマークアップ言語により記述される。XML(Extensible Markup Language)は、HTML(Hyper Text Markup Language)と並んで、インターネットで使用可能な汎用性のある言語であるから、このような態様によれば、データ変更等に係る取り扱いも容易である。
【0067】
尚、上述した電子カタログ装置は、インターネット等を介して互いに接続された複数のコンピュータ又はサーバ装置等により実現することができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る金型部品の電子カタログ装置、同電子カタログ装置を使用した金型部品調達支援システム、並びに同金型部品調達支援システム上で実現される金型部品調達支援サイトの好適な実施の一形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0069】
図1は、本発明に係る金型部品調達支援システムの全体構成を示す図である。同図に示されるように、この金型部品調達支援システム100は、本発明の要部となる金型部品の電子カタログ装置1と、ユーザ側のパーソナルコンピュータ2と、電子カタログ装置1とパーソナルコンピュータ2とを結ぶ通信ネットワーク3とで概略構成される。
【0070】
電子カタログ装置1は、金型部品メーカ各社より提供(販売)される各種の金型部品についての情報が格納された部品ライブラリとしてのデータベース(サーバ)11と、ユーザ側パソコン2に対して後述する金型部品調達支援サイトを提供するためのASP(Active Server Pages)機能を有するWebサーバ12と、ユーザにより選定された金型部品種並びに寸法値を有する金型部品の三次元画像をCAD機能を用いてパソコン2上で描画するための三次元CAD用ファイルを生成するCADファイル生成サーバ13とで概略構成される。個々のサーバの詳細については後に詳細に説明する。
【0071】
本実施の形態では、ユーザにより選定された金型部品についての三次元CAD用ファイルをユーザ側パソコン2にダウンロード可能とされているため、ユーザ側パソコン2としては、同図1にも示されるように、CAD(Computer Aided Design)機能を有するもの、或いはCAD機能を有する装置と接続されたものが好ましいが、CAD機能を持たない通常のパソコンであっても何ら差し支えはない。
【0072】
通信ネットワーク3としては、本実施形態では公衆通信網であるインターネットが利用されているが、当該通信ネットワーク3には、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)等の各種専用ネットワークを利用することもできる。
【0073】
ここではまず、電子カタログ装置1により実現される金型部品調達支援サイトの内容をユーザ側パソコン2に表示されるWebページの例を示しつつ説明し、後に、電子カタログ装置1(データベースサーバ11,Webサーバ12,CADファイル生成サーバ13)の構成並びに処理内容をフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。それにより、金型部品調達支援システム100全体の詳細を順を追って説明するものとする。
【0074】
図2は、ユーザがパソコン2を介して本発明に係る金型部品調達支援サイトにアクセスした際、最初にユーザ側パソコン2のディスプレイ上に表示されるWebページ(ホームページ)の一例を示した図である。
【0075】
同図に示されるように、ホームページ上では、この金型部品調達支援サイトで提供されるサービス内容(HOME,部品トレイ,部品選定,見積依頼書,発注書,一括ダウンロード)を示す選択ボタン(“HOME”ボタン101,“部品トレイ”ボタン102,“部品選定”ボタン103,“見積依頼書”ボタン104,“発注書”ボタン105,“一括ダウンロード”ボタン106)が上部横一列に表示される。尚、この選択ボタン101〜106はすべてのページ(ダイアログボックスを除く)において常駐表示される。同時に、ページの略左半分には、上記サービス内容を説明するための5つのアイコン111〜115が輪を描いて表示される。尚、図には示されていないが、ユーザがマウス等を操作して画面上のカーソルを各アイコン111〜115に合わせると、それぞれ以下のような説明文が表示される。
【0076】
『部品トレイ(112)』:“部品トレイの内容を表示します”
『部品選定(113)』:“複数の部品メーカから提供される各種金型部品の中からお客様の希望する金型部品の選定をお手伝いします”
『見積依頼書(114)』:“選定された金型部品の見積依頼書を一括又は発注先別に分けて作成します”
『発注書(115)』:“発注を希望する金型部品の発注書を、一括又は発注先別に分けて作成します”
『ダウンロード(116)』:“選定された金型部品の三次元CAD用ファイルを、指定したフォーマットでダウンロードすることができます”
【0077】
ホームページ右上には、“LOGIN”,“新規登録”と書かれた選択ボタン107,108が表示される。“新規登録”ボタン107は、ユーザ登録を行うためのページ移行ボタンであり、その登録手順等、詳細については省略するが、この登録を行うことにより、各ユーザのログイン用パスワードが決定され、また各ユーザ別の部品トレイが電子カタログ装置1の側に作成される。“LOGIN”ボタン107は、文字通り各ユーザがこのサイトにログインするためのページ移行ボタンであり、同様にページ内容及び登録手順等の詳細は省略するが、このログイン用ページ上でユーザ登録により決定されたパスワードを入力することによりログイン(この場合、電子カタログ装置1におけるユーザの特定)が行われる。
【0078】
尚、部品トレイとは、ユーザがこのサイトを通じて選定した金型部品(この例では、金型部品種並びに寸法値で特定される)の発注用情報をはじめとする各種情報を各ユーザ別に格納する電子トレイである。図12は、この部品トレイの内容表示ページの一例を示したものである。詳細は後述する。
【0079】
ホームページ上には、この他にも、“サイトのご案内”、“約款”、“セキュリティーポリシー”等の各種ボタンが表示されるが、本発明の要旨とは直接関係しないため説明を省略する。
【0080】
ホームページ上において、ユーザが、図2の“部品選定”ボタン103をクリックすると、次いで、ユーザ側パソコン2には、図3に示すWebページ(カタログ選択用ページ)が表示される。
【0081】
金型部品の選定に当たっては、先ず、図3に示されるカタログ選択用ページを通じて、カタログ特定による金型部品種の絞り込みが行われる。ここで、「カタログ」とは、この部品調達支援サイトで使用される部品属性項目の1つであり、各メーカから登録された金型部品種のそれぞれには、その金型部品種が何れのメーカのどのカタログ分類に属するかに基づき、カタログ属性値としてのカタログ名が対応付けられている。
【0082】
尚、本実施形態で示される金型部品調達支援サイトには、C工業株式会社、H電子工業株式会社、J工業株式会社、株式会社M、O工業株式会社、P工業株式会社の計6社の金型部品メーカが参加しており、先に示したデータベースサーバ11には、それら各社が提供可能なほぼ全ての金型部品に関しての各種の情報が格納されている。カタログ名としては、C工業株式会社の「プラ型用」、H電子工業株式会社の「モールドパーツ」、J工業株式会社の「ねじ」及び「工具」、株式会社Mの「FA用」、「工具プラ型用」及び「プレス金型用標準部品」、O工業株式会社の「金型治具用」、並びにP工業株式会社の「プラスチック金型用部品」、「プレス金型用」がそれぞれ用意されている。図3に示されるカタログ選択用ページ上には、これら各社のカタログ名がカタログ選択候補(ボタン120〜129)として表示されている。
【0083】
図3に示されるカタログ選択候補(ボタン120〜129)の中から、ユーザが所望する1つを選択すると、電子カタログ装置1の側で、選択されたカタログ名が対応付けられた金型部品種に絞り込まれ、ユーザ側パソコン2には、図4に示すWebページ(部品区分選択用ページ)が表示される。尚、ここでは、図3に示すカタログ選択用ページにおいて、株式会社Mの“プラ型用”(ボタン120)が選択されたものとする。
【0084】
この部品区分選択用ページでは、部品区分の特定による更なる金型部品種絞り込みが行われる。ここで、「部品区分」とは、この部品調達支援サイトで使用されている部品属性項目の1つであり、登録された金型部品種のそれぞれには、金型部品メーカが各社の紙カタログ上で採用している機能・用途等による区分(一般に商品名として使用されている)に基づき、部品区分属性値としての部品区分名が対応付けられている。
【0085】
例えば、株式会社Mの金型部品のうち、先のカタログ属性値として「プラ型用」が対応付けられた金型部品種のそれぞれには、「アンギュラピン・ロッキングブロック」、「エジェクタスペース関連部品」、「エジェクタスリーブ」、「ガイド・位置決め部品」、「コイルスプリング」、「ストレートエジェクタピン」、「ネジ・小物部品」、「スライドコア・ガイドレール」、「ランナー・ゲート・電極」、「ロケートリング・スプルージュ」、「角エジェクタピン」、「型開き制御部品」、「段付エジェクタピン」、「冷却・温度関連部品」のいずれかで示される部品区分名が更に対応付けられている。図4に示される部品区分選択用ページ上には、これら部品区分名が部品区分選択候補(ボタン130〜143)として表示されている。
【0086】
図4に示す部品区分選択候補の中から、ユーザが所望する1つの部品区分名を選択すると、電子カタログ装置1の側で、選択された部品区分名が対応付けられた金型部品種に更に絞り込まれ、ユーザ側パソコン2には、図5に示すWebページ(金型部品種選択用ページ)が表示される。尚、ここでは、図4に示す部品区分選択用ページにおいて、“ストレートエジェクタピン”(ボタン135)が選択されたものとする。
【0087】
この金型部品種選択用ページでは、金型部品種の最終絞り込みが行われる。本実施形態では、金型部品種を特定する金型部品種コードとして、部品メーカが独自使用している型番コードと同じものが使用されている。
【0088】
例えば、先の部品区分属性値として「ストレートエジェクタピン」が対応付けられている株式会社Mの金型部品種としては、「EPAJ」,「EPAJ−L」、「EPAJB」、「EPD」、「EPH」、「EPH−L」、「EPHE−L」、「EPHJB」、「EPHJBE」の金型部品種コードで示されるものが登録されている。図5に示される金型部品種選択用ページ上には、これら金型部品種コードが金型部品種選択候補(ボタン150〜158)として表示されている。
【0089】
尚、図5に示される、「プリハードンダイス鋼SKD61」、「ダイス項SKD61」、「ハイス鋼SKH51」等の表示は、その金型部品種の材質(材質属性値)を、「定尺タイプ」、「全長指定タイプ」、「軸径・全長指定タイプ」等の表示はその金型部品の寸法選択タイプ(寸法選択属性値)をそれぞれ示している。これらは、上記したカタログ名及び部品区分名と同様に、各金型部品種に予め対応付けられたものであるが、金型部品選定に際してのユーザへの参考表示であって選択候補としての表示ではない(選択不可)。尚、“材質”は金型部品種の材質に基づき定められるものであり、“寸法選択タイプ名”は主としてどの部品部位の寸法選択が可能かに基づき定められるものである。
【0090】
図5に示す金型部品種選択用ページに示される金型部品種選択候補の中から、ユーザが所望する1つの金型部品種コードを選択すると、これにより金型部品種が決定される。
【0091】
次いで、ユーザ側パソコン2には、図6に示すWebページ(選定部品詳細表示ページ)が表示される。尚、ここでは、図5に示す金型部品種選択用ページにおいて、“EPH”(ボタン154)で示される金型部品種が選択されたものとする。
【0092】
図6に示される選定部品詳細表示ページでは、選定された金型部品種の詳細情報が一覧表示される。表示される情報には、先の幾つかの選択用ページでも表示された「メーカ名(株式会社M)」、「カタログ名(プラ型用)」、「部品区分(ストレートエジェクタピン)」、「金型部品種(“発注コード”の一部として)EPH)」、「寸法選択タイプ(定尺タイプ)」、「材質名(ハイス鋼SKH51)」の他、「硬度」、「価格」、「部品イメージ」(符号160)等の新たな情報も含まれている。
【0093】
ここで、「硬度」とは、上述した“材質”及び“寸法選択タイプ”と同様に各金型部品種毎に予め対応づけられている部品属性項目の1つ(選択不可)であり、その金型部品種の硬さを示す指標である。この例では、「58〜60HRD」なる表示で示されている。
【0094】
「価格」とは、金型部品メーカ各社が設定した金型部品の販売価格のことであり、その時点で選定されている金型部品種並びに寸法値で特定される(この例では“900(円)”が表示されている)。尚、金型部品種決定後に最初に示される詳細表示ページでは、その金型部品種における寸法値は、その金型部品種について選択可能な項目別寸法値の組み合わせの中で最小とされるものに仮決定されるようにされている。この例で示される“900”は、この最小寸法値組み合わせで特定される価格である。金型部品の販売価格は、一般に、同一の金型部品種であってもその寸法値の組み合わせ(図9参照)によって異なる。
【0095】
「部品イメージ」とは、各金型部品種毎に対応付けられた(用意された)2次元画像データ(JPEG,Bitmap等)であり、このデータに基づく部品イメージ図が詳細表示ページの中央(符号160)に表示される。この部品イメージ図160には、その金型部品種を所定の複数方向(この例では2方向)から見た概略形状が同時に描かれており、加えて、その金型部品種について選択可能な寸法項目の位置づけ(同図中、コード“L”,“P”で示される)や、後述するアンカー(同図中“0”で示される)等が示される。尚、この例では、寸法項目“L”は金型部品種コード“EPH”で示されるエジェクタピンの鍔部分を含めた全長を、寸法項目“P”はピンの軸径をそれぞれ規定している。
【0096】
図6中に示される「発注コード:EPH P0.3−L60」なる表示は、金型部品種コード(EPH)と、選択済みの寸法項目寸法値(P=0.3,L=60)で特定される金型部品の発注コードを示す。金型部品種決定後に最初に示される詳細表示ページでは、先述したように、寸法値は、その金型部品種で取り得る寸法値の組み合わせのうち最小とされるものに仮決定されるため、このとき表示される発注コードも、この最小とされる組み合わせに基づく番号で表示される。この発注コード表示は、後述する寸法値選択により寸法値が新たに選択・決定される毎に、選択された寸法値に基づき更新される。
【0097】
同図の詳細表示ページには、上記詳細情報とあわせて、寸法値選択支援のための3つのボタン“寸法選択”170、“類似部品”171、“価格表”172と、三次元CAD用ファイルダウンロードのためのボタン“ダウンロード”173、並びに、選定した金型部品を部品トレイへ格納するため“部品トレイに入れる”174(ページ下部に表示)がそれぞれ表示される。
【0098】
同詳細表示ページにおいて、“寸法選択”ボタン170をユーザがクリックすると、次いで、図7に示される寸法値選択用ページ(ダイアログ)が表示される。
【0099】
この寸法値選択用ページでは、ページ上部には寸法値選択を促す「変更する寸法値を選択してください」という表示が、ページ中央には図6で示したものとほぼ同様の部品イメージ図180がそれぞれ表示される。また、ページ左下には、その時点で特定されている発注コード“EPH P8−L100”が、ページ右下には、表示オプション選択用ボックス181が、それぞれ表示されている。尚、この例では、この金型部品種について既に寸法値選択が繰り返し行われており、この時点での発注コードは初期値ではなく“EPH P8−L100”となっている。
【0100】
ページ左下に示される発注コードのうち、各寸法項目の寸法値を示す“P8”並びに“L100”の各表示部分はボタン化(ボタン182,183)されており、このボタン182,183をクリックすると各ボタン(寸法項目)毎にリストボックスが現れる。図7には、“L100”(ボタン183)をクリックした場合のリストボックス184の表示態様が一例として示されている。このリストボックスには、寸法項目別に選択可能な寸法値選択候補が縦並びに一覧表示される。
【0101】
本実施形態においては、リストボックスによる寸法値選択候補の表示は、予め定められた寸法値選択制限式、及び上記した表示オプション選択用ボックスで指定される条件式(個数・ピッチ)に基づき、その個数乃至内容が制限されるようにしている。
【0102】
寸法値選択制限式(以下、単に制限式という)とは、その金型部品種についての項目別寸法値の取り得る組み合わせ(寸法値相関)の制限を規定した式である。例えば、ある金型部品種において、寸法項目として、“A”,“B”のコード標記で示される2つの寸法項目が設定されているとき、切削限界等の部品製造上の理由(一般に製作限界と称される)から“A≦A/2+B”という式が規定されていたと仮定する。このときの“A≦A/2+B”がここでいう制限式に該当する。この場合、寸法項目“B”についての寸法値選択によって寸法項目“A”の取り得る値は制限されるため、当該寸法項目“A”についてリストボックスに表示される寸法値選択候補は、予め用意された寸法値選択候補のうち、上記制限式“A≦A/2+B”を満たすもののみに制限されることとなる。尚、この制限式には、製作限界のみならず、その他の理由(例えば部品の機能確保上の理由等)による各種の制限式も含まれている。
【0103】
なお、上記“A≦A/2+B”なる制限式が規定されている場合、いずれか一方の寸法項目の寸法値決定後に、他の寸法項目の寸法値を再選択すると、計算上の不具合(数式エラー)が生じる場合がある。このような場合に備え、本実施の形態においては、例えば、寸法項目“B”が再選択され、それにより寸法項目“A”の値が制限式上取り得ない値となったときには、自動的に、再度寸法項目“A”についての寸法値選択を促すべく、リストボックスを自動的に開き、その時点で取り得る新たな寸法値選択候補を提示し、ユーザに再選択を促すようにしている。
【0104】
尚、上述の制限式、あるいは予め登録された寸法項目別寸法値の基本組み合わせ(図23参照、詳細は後述する)との関係から、他の寸法項目が決定しないとその寸法項目の寸法値候補が絞りこめないような場合がある。このような場合に備え、本実施の形態では、原則として、先に決定されるべき寸法値項目を寸法値選択用ページにおいて左側に表示するようにしている。これにより、ユーザは、原則として、より「左側」に表示されている寸法項目から順に寸法値を選択していけば、おおよそ、上述のような再決定等をする必要なく、寸法値選択を行えるように配慮がされている。
【0105】
このように、本実施の形態においては、寸法値選択候補の表示に寸法値選択制限式に基づく表示制限を加えることにより、実際には販売不可能な寸法値組み合わせをユーザに情報として提供してしまうといった不具合を確実に防いでいる。
【0106】
本実施形態では、寸法値選択候補は、表示オプション選択用ボックス181を介してユーザにより指定される条件式(個数・ピッチ)によっても、その表示個数乃至内容が制限される。表示オプション選択用ボックス181は、各リストボックスに表示される寸法値選択候補の個数の上限、並びに寸法値のピッチ(この例では上下に並ぶ選択候補同士の差の最小値)を、ユーザ指定に基づき制限するためのものであり、この例では、個数制限として“100個”、“1000個”、“10000個”の3種類が、ピッチとして“1”、“0.1”、“0.01”の3種が、それぞれに対応するラジオボタンの選択により選べるようにされている。尚、“ピッチ”の単位は、この例ではmm(ミリメートル)であるが、その寸法項目別に予め規定された単位に自動決定するようにしてもよい。
【0107】
表示オプション選択用ボックスで選択されたピッチに基づく表示制限は、具体的には、寸法値選択候補のうち、基準寸法値(例えば最小の寸法値)に指定ピッチの倍数を加算または減算したものとぴったり一致する寸法値選択候補のみを表示することにより行われる。尚、寸法値選択候補の数が、表示オプション選択用ボックスで選択された個数よりも少ないときには、選択されたピッチを考慮した上で、条件を満たすものが全て表示されることとなる。
【0108】
このようにして、各寸法項目別に表示される寸法値選択候補の中から、ユーザが所望するものを選択し、同ページ上における“決定”ボタン185をクリックすると、図6に示した詳細表示ページにおける発注コード表示及び価格表示が、上述した寸法値選択により新たに決定された寸法値の組み合わせに基づき更新される(この例では、“P8”,“L200”となっている)。
【0109】
参考までに、他の金型部品種における寸法値選択用ページ(ダイアログボックス)の例を図8に示す。同図に示される金型部品種は、カタログ名:プラ型用、部品区分名:アンギュラピン、金型部品種:AP、で示される金型部品種である。先に示した金型部品種(EPH)と同様に、詳細表示ページ上部には寸法値選択を促す「変更する寸法値を選択してください」という表示が、ページ中央には、部品イメージ図190が、ページ左下には、その時点で特定されている発注コード(この例では“AP D4−L15−N0−A0”)が、ページ右下には、表示オプション選択用ボックス191が、それぞれ表示されている。この金型部品種にあっては、4つの寸法項目“D”,“L”,“N”,“A”のそれぞれに対応する項目表示がボタン化(ボタン192〜195)されており、各ボタンをそれぞれクリックすることで、各項目毎に、先述したリストボックスが出現し、寸法値選択候補が表示される。
【0110】
図6に戻り、詳細表示ページにおいて、“価格表”ボタン172をユーザがクリックすると、次いで、価格比較表を表示するための比較対象項目選択用ページが表示される。尚、この比較対象項目選択用ページは、図9で示す価格一覧表示ページ(ダイアログ)中の比較対象項目選択用ボックス(符号200で示される)が表示されたのみの状態とほぼ同一であるから、図示は省略し、図9を用いて説明する。
【0111】
この比較対象項目選択ページには、図6で示される詳細表示ページ上で特定されている金型部品種の寸法項目(この例では“P”と“L”)及びその選択済み寸法値(この例では“8”と“200”)が項目選択用ボックス200内に横並びに表示され、同時に、各寸法項目毎のチェックボックス201,202が表示される。また、項目選択用ボックス200の左端には、金型部品種コード“EPH”が表示されている。尚、図9には、寸法項目(チェックボックス)が2つしかなく、何れのチェックボックスにもマーキングがされた状態が示されているが、先の図8で示した金型部品種“AP”のように選択可能な寸法項目が4つ(3つ以上)ある場合には、全ての寸法項目に対するチェックボックスが同様に横並びで表示され、その中から任意の2つの寸法項目(比較対象項目)を選択可能とされている。
【0112】
ユーザが任意の2つの寸法項目を選択し、次いで、“表示”で示されるボタン203をクリックすると、これにより、項目選択用ボックス200の下に、価格比較表205が表示される。
【0113】
図9に示されるように、価格比較表には、比較対象項目選択ページで選択された2つの寸法項目同士の寸法値組み合わせにより定まる価格が一覧表示される。尚、項目選択用ボックス200で選択されなかった寸法項目についてはその時点で選択されている寸法値(定数)として価格が決定される。
【0114】
この例で示される価格比較表には、縦軸(行)には寸法項目“P”の取り得る寸法値が、横軸(列)には寸法項目“L”について取り得る寸法値がそれぞれ表示される。行と列が交差する各欄には、それぞれの寸法値組み合わせで定まる価格が表示される。
【0115】
ここで、価格比較表には、選択された2つの寸法値項目について取り得る値のすべての組み合わせが表示されるわけではなく、各行と列に表示すべき寸法値は、価格変化点(寸法値の増減により価格が変化するポイント)を考慮して適宜決定される。これにより、表示量を制限しつつも、ユーザには、2つの寸法値選択の組み合わせにより価格がどのように変化するかを的確に示すことができる。
【0116】
尚、この例では、その時点で選択されている寸法値は、“P”=8,“L”=200であるため、行“8”、列“200”で特定される欄に表示される数値“570(円)”は、顕著性をもって網掛け(或いは色つき)で表示される。
【0117】
この価格比較表により、ユーザは、その金型部品種における2つの寸法項目についての寸法値選択(組み合わせ)と、それによる価格の変動とを検証することができる。例えば「寸法項目“P”については、余裕をもって長めに発注したいが、寸法値増加に伴う価格変化がいかほどなのを知りたい」といったようなユーザのニーズがある場合に好適である。
【0118】
図6に戻り、詳細表示ページにおいて、“類似部品”ボタン171がクリックされると、次いで、図10に示される類似部品一覧が表示される。
【0119】
類似部品一覧には、登録された全ての金型部品のうち、図6の選定部品詳細表示ページに示された金型部品(図10に示される例では、新たに選択された寸法値による発注コード:EPH P8−L200)に「類似」すると判定された金型部品の情報が一覧表示される。類否判定は、▲1▼部品分類、▲2▼形状特徴、▲3▼寸法値、の3項目についての同一性有無を基準として行われる。3項目すべてがその時点で選定されている金型部品と同一とみなされた金型部品が類似部品として一覧に表示される。
【0120】
部品分類(▲1▼)についての同一性判断は、各金型部品種毎に対応づけられた属性値の1つである分類IDに基づき行われる。本実施形態では、各金型部品種の機能・用途に基づき、金型部品メーカの垣根無く、統一された分類IDを各部品種毎に予め付与している。この同一性判断により、機能・用途の同一性の観点からの類否判定が行われることとなる。
【0121】
形状特徴(▲2▼)についての同一性判断は、各金型部品種毎に対応づけられた属性値の1つである形状定義ファイル名に基づき行われる。形状定義ファイルとは、各金型部品の三次元CAD用ファイルを生成する際に使用されるデータファイルであり、各金型部品種の三次元形状の作成手順がXML(Extensible Markup Language)により記述されている。詳細は後述する。この同一性判断により、形状同一性の観点からの類否判定が行われることとなる。
【0122】
寸法値(▲3▼)についての同一性判断は、比較対照となる各金型部品種が、その時点で選定されている金型部品の寸法項目別の寸法値と同一の寸法値を選択しうるか否かに基づき行われる。詳細は後述する。この同一性判断によっても、形状同一性の観点からの類否判定が行われることとなる。
【0123】
図10に示される類似部品一覧表には、上述の類否判定により、発注コード“EPH P8−L100”の類似部品として抽出された金型部品についての個別情報が各行別に表示されている。個別情報としては、発注コード、寸法選択タイプ、カタログ名、メーカ名、材質、硬度、価格等が示される。
【0124】
また、類似部品一覧表においては、表示される各金型部品情報の先頭(各行の頭)には“採用”で示されるボタン210〜217が設けられており、ユーザが所望する類似部品に対応した“採用”ボタンをクリックすると、図6で示した部品詳細情報表示ページの内容は、それにより新たに選択(採用)された金型部品の詳細情報に更新される。
【0125】
次に、本実施の形態においては、図6の詳細表示ページに示される金型部品についての三次元CAD用ファイルを、ユーザにより指定されたデータ形式(フォーマット)でユーザ側パソコン2にダウンロードすることが可能とされている。データ形式としては、この例では、“SAT”、“STL”、“IGES”の三種類が用意されている。
【0126】
データ形式の選択は、図6に示されるように、詳細表示ページ上の各データ形式表示に対応するラジオボタン175〜177から、何れか1つをユーザが選択することにより行われる。尚、この例では、初期表示では“SAT”に対応するラジオボタン175が自動選択されている。
【0127】
次いで、図6の詳細表示ページに示されるボタン“ダウンロード”173がクリックされると、ユーザ側パソコン2には、図11に示される確認用ページ(ダイアログボックス)が表示される。この確認用ページの中央には、ダウンロード対象となる金型部品の発注コード及び選択されたデータ形式に基づくファイル名(この例ではEPH P8−L200.SAT)が示されている。このファイル名表示は枠囲みとなっており、これがダウンロード開始ボタン220として使用される。このダウンロード開始ボタン220をクリックすると、電子カタログ装置1の側で指定されたデータ形式の三次元CAD用ファイルが生成され、ユーザ側パソコン2への三次元CAD用ファイルのダウンロードが開始される。
【0128】
次に、図6の詳細表示ページの下部に示されるボタン“部品トレイに入れる”174をユーザがクリックすると、それにより、その時点で選定されている金型部品についての情報が各ユーザの部品トレイに格納される。尚、この部品トレイに一端格納された金型部品情報はユーザが削除を行うまで保存される(ログアウトでは消去されない)。
【0129】
なお、部品トレイの内容は、先述したサービス内容選択ボタン(ボタン101〜106)のうち、ボタン“部品トレイ”102をクリックすることにより表示される。
【0130】
図12は、部品トレイの内容表示ページの一例を示す図である。この例では、既に3つの金型部品(“EPH P8−L200”,“AP D4−L15−N0−A0”,“LBMMF L15−T20−A13−E10−G5”)についての情報が格納されている。各金型部品毎に、部品区分名、発注コード、数量、単価、金額(その金型部品の単価×数量)、メーカ名、カタログ名、格納日付(その部品を部品トレイに格納した日付)が表示されている。
【0131】
情報項目としての“数量”に対応する表示箇所は、各金型部品毎にユーザが発注を希望する個数を任意に入力できるエディットボックス231〜233とされている。各エディットボックスの横には、“計算”で示されるボタン234〜236がそれぞれ設けられており、エディットボックスに任意の整数値を入力後、この“計算”ボタンをクリックすると、その金型部品の“単価”の欄に示された額に、入力された数量を掛け合わせた金型部品毎の小計金額が算出され、“金額”に対応する欄に表示される。尚、ページ中央に示される合計金額(¥6400)は、部品トレイに格納されたそれぞれの金型部品についての小計金額を合計したものであり、これについても、各“計算”ボタンがクリックされる毎に算出されて表示される。
【0132】
また、本実施形態では、部品トレイの内容表示を行う際の補助機能として、“フィルタ表示”並びに、“ソート”の各機能が用意されている。
【0133】
“フィルタ表示”は、ユーザが指定する金型部品メーカの金型部品についての情報のみに限定して表示させる機能であり、メーカの指定は、合計金額の下に示されるリストボックス使用して行われる。この例では、3つのリストボックス241〜243が設けられており、3社までの同時指定(3社の金型部品についての限定表示)が可能とされている。尚、フィルタ表示は、メーカ指定後、当該リストボックスの右側に表示されている“設定”ボタン244をクリックすることにより実行される。
【0134】
“ソート”は、ソート用ボタン(この例では、部品区分名、発注コード、数量、単価、金額、メーカ名、カタログ名、登録日付、の各表示のそれぞれがソート用ボタン化(ボタン245〜252)されている)をクリックすることにより、各項目内容に基づくソート(並び替え)が実行される。
【0135】
また、各行の右端に表示されている“削除”は、各金型部品情報を部品トレイから削除(クリア)するためのボタン253〜255である。尚、部品トレイに格納された金型部品情報を一括して削除したい場合には、ページ上部の“トレイをクリア”と表示された箇所のラジオボタン261をクリックする。
【0136】
尚、“トレイをクリア”の左側にそれぞれラジオボタン262,263で表示された“エクスポート”、“インポート”は、この部品トレイに格納された金型部品情報に基づくCSVファイル(発注リスト)の自動作成機能(エクスポート機能)、並びに、CSVファイルに記述された金型部品情報をこの部品トレイに格納するための情報取り込み機能(インポート機能)をそれぞれ表している。
【0137】
エクスポート機能について説明すると、具体的には、図12に示される部品トレイの内容表示ページにおいて“エクスポート”で示されるラジオボタン262が選択されると、次いで、図13に示されるページが表示される。同ページには、エクスポート機能により作成されたCSVファイルの内容を示す表260がWeb画面上に挿入される形で表示されている。表260で示されるCSVファイルには、各金型部品毎にそれぞれ“行”が割り当てられ、列“A”には部品区分名、列“B”には発注コード、列“C”には数量、列“D”には単価、列“E”には金額、列“F”にはメーカ名、列“G”にはカタログ名、図示されない列“H”には格納日付、がそれぞれ割り当てられ、それら各行及び列により特定されるセルには、各部品及び各情報項目毎に対応した情報が表示される。同図から明らかであるように、このCSVファイル260には、図12の部品トレイ内容表示ページに示されたものと同じ金型部品についての情報が記述されている。
【0138】
尚、このエクスポート機能により作成されるCSVファイルのユーザ側パソコンへの取り込みは、各パソコンで使用しているブラウザ機能を介して行うことができる(例えば“名前を付けて保存”等)。
【0139】
一方、図12に示される部品トレイの内容表示ページにおいて“インポート”で示されるラジオボタン263が選択されると、次いで、図14に示されるファイル指定用ページ(ダイアログボックス)が表示される。このページの中央には、ユーザ側パソコン2の側に用意されているインポート対象となるCSVファイルを指定するためのテキストボックス270が表示される。同図に示される例では、“C:¥デスクトップ〜”として、ユーザ側パソコン2におけるアドレスが指定されている。
【0140】
図15は、上記テキストボックスで指定されるCSVファイルの内容の一例を示す図である。尚、同図には、汎用の表計算ソフトにより読み込まれたCSVファイルの内容が表280として示されている。このCSVファイルは、例えば、金型製造業者等が、発注すべき金型部品を従来通り紙カタログ等で選定し、その発注情報をコンピュータ管理等するような場合に作成される発注リストとして使用される。
【0141】
同図に示されるCSVファイルには、5つの金型部品についての情報が記載されている。各金型部品毎にそれぞれ“行”が割り当てられ、列“A”には部品区分名、列“B”には発注コード、列“C”には数量、列“D”には単価、列“E”には金額、列“F”にはメーカ名、列“G”にはカタログ名がそれぞれ割り当てられている。
【0142】
図14に戻り、入力ボックスを介してインポート対象となるCSVファイルを指定し、同図中に示されるボタン“決定”271をクリックすると、テキストボックス270を介して指定されたCSVファイルが電子カタログ装置1の側で読み込まれ、ユーザ側パソコン2には、次いで、図16に示されるコード・数量列教示用ページ(ダイアログボックス)が表示される。このページ上には、図15に示されたCSVファイルの列・行の並びと同様の表290に、同CSVファイルに記載された各情報が示されている。
【0143】
表290の上段には、ユーザが、発注コード・数量にそれぞれ該当する列を指定するためのラジオボタンが各列毎に設けられており(コード列指定用:291〜297,数量列指定用:298〜304)、また同ページ上には、発注コード・数量にそれぞれ該当する列のラジオボタンにチェックを入れるよう案内する「発注コードと数量の列にチェックを入れてください」が表示されている。尚、このチェックは、先に指定されたCSVファイルの何れの列に記入された情報が“発注コード”又は“数量”なのかを電子カタログ装置1に教示するためのものである。
【0144】
ユーザが図16に示されるページ上で、発注コード並びに数量に該当する列を指定(チェック)し、同ページ上に示される“決定”ボタン305をクリックすると、電子カタログ装置1の側では、先に読み込まれたCSVファイル(表280)の発注コード列を特定するとともに、同CSVファイルに記載された発注コードと、予め電子カタログ装置1に登録された金型部品情報との照合を行い、記載された発注コードに相当する金型部品を特定する。それにより図17に示されるインポート内容確認用ページ(ダイアログ)を作成し、ユーザ側パソコン2に表示させる。
【0145】
図17に示されるように、このページには、読み込まれたCSVファイル(表280)に基づき特定された金型部品についての情報が一覧表示される。この例では、発注コード、数量、及び金型部品メーカが表示されている。
【0146】
尚、本実施形態においては、金型部品の発注コードは各メーカが予め任意に定めた態様(寸法項目コードの表示有無、表示順等)により定められるため、異なるメーカから提供される異なる金型部品にたまたま同一の発注コードが対応づけられる場合もありえる。また、電子カタログ装置1におけるインポート時の発注コード照合に当たっては、ある程度の冗長性が付与されているため、ユーザ側でのCSVファイル編集の際に発注コード入力不備(例えばハイフンやスペースの欠落等)等があったような場合には、その発注コードからは、メーカの異なる複数の金型部品が特定される場合も生じる。
【0147】
そのような場合には、同図17に示されるインポート内容確認用ページにおいて、それら複数のメーカから1つのメーカを選択するように促す「同じ発注コードで複数のメーカがある場合には、メーカを選択してください」が表示されるとともに、複数メーカの金型部品が検索された発注コードに対応するメーカ表示欄には、メーカ選択用のリストボックスが表示される。尚、このリストボックスには複数の部品メーカ名が選択候補として縦並びに表示される。
【0148】
例えば、図17に示す例では、発注コード“APS D 20−L50−N5”並びに“EPH 8−200”で示される金型部品についてそのようなリストボックス311,312が表示されている。尚、図17に示される例では、それぞれ“C工業株式会社”、“株式会社M”が選択された直後の状態が示されている。
【0149】
また、この例では、読み込まれたCSVファイルに記載された発注コードに該当する金型部品が特定されなかった場合には(同図17に示す例では、発注コード“ABC D 35−L100.3−N88.5”)、対応するメーカ名表示欄には“なし”が表示される。
【0150】
図17に示されるインポート内容確認用ページにおいて、案内表示の下に示される“決定”ボタン313がクリックされると、それにより、同インポート内容確認用ページに表示されている金型部品についての情報が部品トレイに新たに追加(格納)される。
【0151】
図18は、先に図12で示した部品トレイに上記図17に示される金型部品についての情報が追加(インポート)された場合の部品トレイの内容表示ページの例を示す図である。図12並びに図18との比較から明らかなように、この例におけるインポート後の部品トレイには、それぞれ発注コード“APS D 20−L50−N5”、“ABC D35−L100.3−N88.5”、“HHKD 38−25−R”、“M−HLA 32−130”で示される金型部品についての情報が新たに追加されている。また、既に格納された金型部品と同一の金型部品(この例では“EPH P8−L200”)のインポートがあった場合には、その金型部品についての数量を示すエディットボックス320内の数値が自動加算されて表示されている(この例では、当初“1”だったものがインポート後には“3”になっている)。また、この例では、CSVファイルに記入された発注コードからは特定できなかった金型部品(この例では“ABC D 35−L100.3−N88.5”で示される金型部品)については、発注コードと格納日付のみが表示されている。
【0152】
次に、先述したサービス内容選択ボタン“一括ダウンロード”106で示される機能について説明する。
【0153】
何れかのWebページ上で、ユーザにより“一括ダウンロード”ボタン106がクリックされると、該当するユーザの部品トレイに格納された金型部品についての一括ダウンロード用ページが表示される。
【0154】
図19は、先に図18で示した部品トレイの内容に基づき表示される一括ダウンロード用ページの内容を示した図である。同図19に示されるように、このページには、該当するユーザの部品トレイに格納された金型部品情報が図18に示されるそれとほぼ同様(“計算”ボタン等を除く)に表示されている。また、同ページには、ユーザが三次元CAD用ファイルのダウンロードを希望する金型部品(ダウンロード対象となる金型部品)を選択するように案内する「ダウンロードする部品を選択してください」が表示されている。この選択は、各金型部品情報が表示された列の先頭にそれぞれ設けられたチェックボックス331〜335(符号330は一括チェック用)を使用して行われる。尚、この例では、対応する三次元CAD用ファイルが用意されていない金型部品種(この例では“ABC D 35−L100.3−N88.5”で示される金型部品)については、チェックボックスが表示されないようにされている。
【0155】
また、同ページの右上には、データ形式を選択するためのリストボックス336が表示される。リストボックスには、選択肢として、先に個別ダウンロードの説明で示したものと同様、“SAT”、“STL”、“IGES”の三種のデータ形式名が表示される。ユーザがダウンロードを希望する金型部品に対応するチェックボックスを選択し、データ形式選択用リストボックスの横に設けられた“ダウンロード”ボタン337をクリックすると、先に図11で示したものとほぼ同様に、三次元CAD用ファイルの内容(複数ある場合には複数のファイル名)を示す確認用ページが表示される。図示は省略するが、この確認用ページ上に示される所定のダウンロード開始ボタンをクリックすると、それにより、選択された各金型部品の三次元CAD用ファイルが指定されたデータ形式でそれぞれ作成され、それらが纏めてダウンロードされることとなる。
【0156】
次に、サービス内容選択ボタン“発注書”105で示される機能について説明する。
【0157】
何れかのWebページ上で、ユーザによりボタン“発注書”105がクリックされると、該当するユーザの部品トレイに格納された金型部品情報に基づく発注書作成用ページが表示される。
【0158】
図20は、先に図18で示した部品トレイの内容に基づき作成される発注書作成用ページの一例を示した図である。図20に示されるように、このページには、該当するユーザの部品トレイに格納された金型部品情報が図18に示されるそれとほぼ同様に表示されている。また、同ページには、ユーザが発注を希望する金型部品を選択するように案内する「発注を依頼する部品を選択してください」が表示されている。選択は、各金型部品情報が表示された列の先頭にそれぞれ設けられたチェックボックス350〜357を使用して行われる。
【0159】
また、同ページの右上には、“一括で発注書を作成”、“メーカ毎に発注書を作成”で表示される2つのボタン358,359が設けられている。ボタン“一括で発注書を作成”358を選択すると、チェックボックス350〜357を介して選択された金型部品についての発注書が電子カタログ装置1の側で作成され、その内容を示すページがユーザ側パソコン2に表示される。
【0160】
図21は、この“一括で発注書を作成”ボタン358がクリックされた場合にユーザ側パソコン2に表示される発注書の内容表示ページの一例を示す図である。この例では、日付、選択された金型部品についての各種情報(部品区分、発注コード、材質、メーカ等々)が確定されている情報として表示されている。一方、発注書NO(361)、見積番号(362)、支払条件(363)、納入場所(364)、納期(一括365,個別367)、製造番号(その金型部品を使用して製造される金型の製造番号)(366)、ユーザ側で使用する部品番号(368)、備考(369)等の表示欄については、ユーザがパソコン2を使用して任意の文字入力ができるようにそれぞれテキストボックス化されている。
【0161】
一方、図20に示した発注書作成用ページにおいて、ボタン“メーカ毎に発注書を作成”359が選択された場合には、選択された金型部品を部品メーカ別に振り分けて、各部品メーカをあて先とした部品メーカ別の発注書の内容を示すページがユーザ側パソコン2に表示される。その他の内容は、上述した一括作成のものと同様である。尚、これら発注書は、ユーザ側でプリントアウト等して適宜使用される。
【0162】
尚、サービス内容選択ボタン“見積依頼書”104で示されるサービス内容について説明すると、何れかのWebページ上で、ユーザによりサービス内容選択ボタン“見積依頼書”104がクリックされると、該当するユーザの部品トレイに格納された金型部品情報に基づき、上述した発注書とほぼ同様の手順で見積依頼書作成用ページが表示され、同ページの右上には、“一括で見積依頼書を作成”、“メーカ毎に見積依頼書を作成”で表示される2つのボタンが表示される。尚、これらの過程を経て作成される見積依頼書は、上述した“発注書”と質的にほぼ同一であり、“発注”と“見積依頼”との差異による違いはあるものの、当業者であれば容易に想到されるであろうから、ここでのこれ以上の説明は省略する。
【0163】
次に、上述した金型部品調達支援サイトにおける各サービスを実現するための金型部品の電子カタログ装置1の構成、並びに電子カタログ装置1で行われる動作内容をフローチャート等を参照しつつ詳細に説明する。
【0164】
図22は、電子カタログ装置1のデータベースサーバ11(図1参照)に格納されるデータ内容を階層構造的に示した図である。
【0165】
同図に示されるように、データベースサーバ11には、各金型部品種と対応づけられる属性値として、メーカ、カタログ、部品区分、選択タイプ、イメージファイル(部品イメージ図)、分類ID、寸法値、形状定義ファイル、アンカー、関連部品、価格算出式、その他(「材質」、「硬度」等)の部品属性項目名でそれぞれ示される情報(属性値)が記憶されている。尚、本実施形態の金型部品調達支援サイトでは金型部品種を基準としてユーザの所望する金型部品を選定するため、これと関連づけて、メーカ名、カタログ名、部品区分名の3つの属性項目をそれぞれ金型部品種を基準とした上位層とし、それ以外を下位層としてその内容を示しているが、実際のデータの格納体系をこれに限定するものではない。
【0166】
カタログ属性値、部品区分属性値としては、先述したカタログ名並びに部品区分名がそれぞれ記憶されている。これらは、主に、カタログ特定、部品区分特定により金型部品種を絞り込む際に使用される。また、メーカ属性値としてはメーカ名が記憶されている。
【0167】
選択タイプ属性値としては、図6の金型部品種選択用ページにおいて表示される金型部品種の寸法選択タイプ(定尺タイプ、全長指定タイプ等)を示す情報が記憶されている。
【0168】
イメージファイル属性値としては、図6の金型部品種選択用ページで表示される部品イメージ図を特定するための情報(ID)が記憶されている。部品イメージ図は、各金型部品毎に別途データベース11に記憶されている。
【0169】
分類属性値としては、先述したように、類似部品一覧表を作成する際の類否判定項目の1つである分類IDが記憶されている。
【0170】
寸法値属性値としては、同図22の左下に示されるように、“パラメータファイル”を特定するためのパラメータファイルIDと、“発注コード標記順”を示す情報と、“寸法値選択順”を示す情報とが記憶されている。
【0171】
ここで、“パラメータファイル”とは、各金型部品種毎に選択可能な項目別寸法値を記述したファイルであり、主に、図7、図8に示した寸法値選択時や、図9に示した価格比較表、或いは図10に示した類似部品一覧表の作成時に使用される。尚、この例では、‘ファイル’として示すが、部品ライブラリをリレーショナルデータベースにより実現する場合には、テーブル(パラーメタテーブル)が用いられる。
【0172】
パラメータファイルの内容の一例をCSVファイル形式で図23に示す。本実施形態では、その金型部品種について取り得る項目別寸法値の基本的な組み合わせをそれぞれ1つのグループとして、各グループ毎に項目別寸法値の詳細選択内容を記述している。図23に示す例では、各行にグループ(PrameterIDで示される)が、各列に寸法項目毎の寸法値詳細が記述されている。
【0173】
寸法項目別に取り得る寸法値の詳細内容は、以下に示す5つのパターン(型)のいずれかの形態により記述される。
(パターン1)数値列挙型:1又は2以上の数値(列挙)で記述されるもの。同図23においては、寸法項目“H”(列“B”〜“D”)がこれに当たる。
(パターン2)MinMax型:最小値(同図中“_min”で示される)と最大値(同図中“_Max”で示される)及びピッチ(同図中“_in’で示される)で表現されるもの。同図23においては、寸法項目“L”(列“I”〜“M”)がこれに当たる。
(パターン3)Min型:最小値とピッチで表現されるもの。同図23においては、寸法項目“T”(列“E”、“F”)がこれに当たる。
(パターン4)Max型:最大値とピッチで表現されるもの。同図23においては、寸法項目“P”(列“G”,“H”)がこれに当たる。
(パターン5)数式混合型:パターン1〜4のいずれかと、他の寸法項目からなる方程式(例えば“A=B+0.5mm”等)との組み合わせで表現されるもの。ここで言う方程式には、先述した寸法値制限式が含まれる。
【0174】
尚、このパラメータファイルには、各金型部品種におけるユーザ選択不可の寸法項目(イメージ図には表されない部品部位)についての寸法値情報も記述されている。これらは、もっぱら固定値、あるいは選択可能な他の寸法項目の寸法値に基づき特定されるため、上述のパターン1又はパターン5で記述される。尚、寸法値制限式には、この選択不可の寸法項目を代数として使用しているものもある。
【0175】
また、図23に示される“_low”並びに“_high”は、一般に“公差”と称される加工精度の下限並びに上限をそれぞれ示している。
【0176】
図22に戻り、寸法値属性値に含まれる“発注コード標記順”は、発注コード中に示される寸法項目コードの標記順を定めたデータである。例えば、図6に示される金型部品種「EPH」であれば、左からP→Lの順で各コードが標記されることがこのデータに記述されている。
【0177】
寸法値属性値に含まれる“寸法値選択順”は、図7に示される寸法値選択用ページにおける寸法値の選択順を規定したデータである。この寸法コードの標記順は、原則として“発注コード標記順”で特定される順番と同じであるが、先述したように、寸法値選択用ページにおいては寸法値制限式等との関係から、優先的に選択すべき寸法項目を左側に記載するようにしている。発注コード標記順と寸法値選択順が異なる金型部品種については、この寸法値選択順データにその選択順が記述されている。
【0178】
形状定義ファイル属性値は、金型部品の三次元CAD用ファイルを生成する際に使用される形状定義ファイルを特定するためのデータ(ID)である。この形状定義ファイル属性値は、類似部品一覧表を作成する際の類否判定項目の1つとしても使用される。
【0179】
形状定義ファイルは、CSG表現を応用した独自のデータファイルであり、各金型部品種の三次元形状の作成方法を、予め用意された複数の三次元要素形状(例えば、三角柱、円錐等々)と、その結合態様とにより表現したXMLファイルである。このファイルはデータベースサーバ11内に格納されている。尚、異なる2以上の金型部品種であっても、その形状作成方法を同様の要素形状による同様の結合態様で表現できるものであれば、同一の形状定義ファイルを重複して対応付け可能である。図1に示したCADファイル生成サーバ13は、専用のCADファイル生成プログラム(部品)130を使用して、この形状定義ファイルの内容と、寸法項目別の寸法値(選択不可の寸法値も含む)とから、その金型部品の形状を認識する。その後、指定されたデータ形式固有の情報が記述された専用ファイル(図1中、Visitor131,132,133で示される)を使用して、認識した形状に基づく三次元CAD用ファイルを生成する。この処理手順の詳細については、後にフローチャートを参照しつつ更に詳細に説明する。尚、当業者への理解を容易とするため、この形状定義ファイル並びにVisitor(専用ファイル)のデータ内容の具体的な一例を簡易説明と併せて“発明の実施の形態”の欄の末尾に記載するのでそちらも参照されたい。
【0180】
図22に示されるアンカー属性値は、CAD上における金型部品の配置基準位置を示す情報であり、三次元CAD用ファイルの生成時に各データ内に挿入される。アンカーは、1つの金型部品種に対して複数設定される場合もある。
【0181】
関連部品属性値には、同図22の右下に示されるように、関連部品(金型部品種)を特定するID(関連部品ID情報)と、関連部品との対応関係を記述したデータ(対応関係情報)とが含まれる。
【0182】
ここで、関連部品とは、ある金型部品種(親部品)と予め関連づけされた他の金型部品種(子部品(複数あってもよい))のことであり、例えば、金型部品としてのエジェクタピンと、それを固定するための必要とされる金型部品としてのネジとがあるような場合に、予めこれらを相互に関連付けておくとする。このような場合のエジェクタピンとネジとが互いに関連する部品(関連部品)に相当する。尚、これは一例であり、どの部品とどの部品とを関連部品として対応付けるかは任意である。
【0183】
関連部品属性値に含まれる関連部品ID情報とは、その金型部品種の関連部品を特定するためのID情報であり、この例では、金型部品種コード(例えば“EPH”等)が使用される。
【0184】
本実施形態では、三次元CAD用ファイルをダウンロードする際、選定された金型部品の関連部品についても同時にダウンロードすることが可能とされている。そのため、関連部品属性値には、関連部品相互間の関係を示すデータとして、対応関係情報が含まれている。対応関係情報には、アンカー情報(関連部品のアンカーが複数設定されている場合に1つのアンカーを特定するための情報と、そのアンカーに基づき部品間の関連部品間の位置関係を規定する情報)、及びサイズ連動情報(子部品についての寸法値を規定する情報)とが含まれている。
【0185】
図22に示される価格算出式属性値は、選択された寸法値組み合わせに基づいてその金型部品の価格を算出するための算出式を特定するためであり、この算出式は各メーカ毎に決められたものが別途データベースサーバ11に格納されている。尚、算出式ではなく、すべての寸法値組み合わせに対する価格を列挙した価格テーブル等を格納しておくようにしてもよい。
【0186】
次に、電子カタログ装置1で行われる動作内容をフローチャートを参照しつつ説明する。
【0187】
本発明の主たる機能である“部品選定”に係る電子カタログ装置1の処理内容の全体を図2424のゼネラルフローチャートに示す。同図に示されるように、部品選定においては、図3R>3で示したカタログ特定による金型部品種の絞り込みのための処理(ステップ2401)と、図4に示した部品区分特定による金型部品種の絞り込みのための処理(ステップ2402)と、図5に示した金型部品種決定のための処理(ステップ2403)と、図6に示した最終選定処理(寸法値選択、価格比較表表示、類似部品一覧表示、ダウンロード)(ステップ2404)と、選定された金型部品を部品トレイに格納する処理(ステップ2405)とが行われる。
【0188】
ステップ2404の最終選定処理についての詳細が図25のフローチャートにより示されている。この最終選定処理においては、まず、先のステップ2403において決定された金型部品種のパラメータファイルに基づき、その金型部品種で取り得る寸法値組み合わせのうち最小とされるものを特定し、図6に示したWebページ(選定部品詳細表示ページ)が作成され、ユーザ側パソコン2に送信される(ステップ2501)。このWebページ上で、ユーザによりボタン“部品トレイに入れる”174がクリックされると(ステップ2502YES)、その時点で選定されている金型部品(同ページに示されている金型部品)についての情報が、データベースサーバ11に設けられたユーザ別の部品トレイに格納される(図24、ステップ2405)。
【0189】
一方、選定部品詳細表示ページ上においてボタン“寸法選択”170が選択されると(ステップ2503寸法選択)、図7或いは図8で示したWebページ(寸法値選択用ページ)が作成されてユーザ側パソコン2に送信され、このWebページ上でのユーザ選択に基づき、寸法値の特定が行われる(ステップ2504)。
【0190】
また、選定部品詳細表示ページ上において、ボタン“価格表”172が選択されると(ステップ2503価格表)、図示を省略した比較対照項目選択用ページが作成されてユーザ側パソコン2に送信される。この比較対照項目選択ページを介してユーザが所望する2つの寸法項目を選択すると、その選択に基づき図9に示した価格一覧表が作成され、ユーザ側パソコン2に送信される(ステップ2505)。
【0191】
また、選定部品詳細表示ページ上において、ボタン“類似部品”171が選択されると(ステップ2503類似部品)、その時点で選定されている金型部品情報に基づき、図10で示した類似部品一覧表が作成され、ユーザ側パソコン2に送信される(ステップ2506)。
【0192】
また、選定部品詳細表示ページ上において、ボタン“ダウンロード”173が選択されると(ステップ2503個別ダウンロード)、図11で示した確認用ダイアログが作成されてユーザ側パソコン2に送信される。当該ダイアログ上でダウンロード開始ボタンがクリックされると、その時点で選定されている金型部品の三次元CAD用ファイルが生成され、ユーザ側パソコン2に送信(ダウンロード)される(ステップ2507)。
【0193】
ステップ2504乃至ステップ2507のそれぞれで示される電子カタログ装置1の動作内容を更に詳細に説明する。
【0194】
図26は、ステップ2504に示される寸法値選択処理の詳細を示すフローチャートである。寸法値選択処理においては、まず、その時点で選定されている金型部品種並びに寸法値に基づき、図7(或いは図8)で示した寸法値選択用ページが作成されてユーザ側パソコン2に送信される(ステップ2601)。入力があるまでは一旦待機状態となるが(ステップ2602NO,ステップ2603)、同ページ上で、表示オプション選択用ボックス180への入力(個数・ピッチの指定)があると(ステップ2602“オプション選択”)、オプション選択受付処理へと移行する(ステップ2604)。一方、表示された寸法項目表示ボタン(182,183)のいずれかがクリックされると(ステップ2604“寸法値選択”)、寸法値選択受付処理へと移行する(ステップ2605)。寸法値選択受付処理を経て、新たな寸法値が選択され、同ページに表示されるボタン“決定”185がクリックされると、それにより、新たに選択された項目別寸法値が読み込まれ、詳細表示ページの内容が更新される(ステップ2607)。
【0195】
ステップ2601に示される寸法値選択用ページ作成処理の詳細を図27のフローチャートに基づき説明する。尚、同フローチャートには、ユーザ側パソコン2とWebサーバ12のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0196】
図6の詳細表示ページにおいて、ユーザがボタン“寸法選択”170をクリックすると(ステップ2701)、Webサーバ12は、その時点で選定されている金型部品種の項目別寸法値を読み込み(ステップ2702)、表示すべき項目別寸法値表示ボタンの内容を特定するとともに(ステップ2703)、特定された項目別寸法値表示ボタンと表示オプション選択用ボックス181と表示された寸法値選択用ページ(図7)を作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ2704)。
【0197】
図26のステップ2604に示されるオプション選択受付処理の詳細を図28のフローチャートに基づき説明する。尚、同フローチャートには、ユーザ側パソコン2とWebサーバ12のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0198】
寸法値選択用ページの表示オプション選択用ボックス181内において、ユーザが所望する“個数”又は“ピッチ”のラジオボタンを選択すると(ステップ2801)、Webサーバ12の側でその選択内容が読み込まれ、一時的に保存される(ステップ2802)。次いで、各寸法項目別リストボックスのいずれかが選択されるまで待機状態となる(ステップ2803NO,ステップ2804)。
【0199】
図26のステップ2605に示される寸法値選択受付処理の詳細を、図29のフローチャートに基づき説明する。尚、同フローチャートには、ユーザ側パソコン2、Webサーバ12並びにデータベースサーバ11のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0200】
寸法値選択用ページにおいて、ユーザがいずれかの寸法項目表示ボタン(182、183)をクリックすると(ステップ2901)、Webサーバ12は、表示順上位の寸法項目(同ページにおいて選択された寸法項目より左側に表示されている1又は2以上の寸法項目)のその時点での寸法値(現在値)をデータベースサーバ11に送り、これにより、選択された寸法項目についての寸法値選択候補の問い合わせを行う(ステップ2902)。
【0201】
データベースサーバ11の側では、該当する金型部品種の寸法値パラメータファイルを特定するとともに、このパラメータファイルと、受け取った表示順上位の寸法項目の寸法値とに基づき、選択された寸法項目について取り得る全ての寸法値を抽出し、寸法値選択候補としてWebサーバ12に返信する(ステップ2903)。尚、先述した寸法値制限式は、この寸法値抽出の際に使用される。
【0202】
尚、ステップ2901において選択された寸法項目が最上位(もっとも左側に表示された寸法項目)である場合には、当然ながらにデータベースサーバ11への表示順上位についての寸法値送信は行われずに寸法値選択候補の問い合わせが行われる。
【0203】
Webサーバ12は、データベースサーバ11から寸法値選択候補を取得すると、図28のフローチャート中、ステップ2802において一時保存した“個数”又は“ピッチ”の選択情報に基づき、更に表示すべき寸法値選択候補を絞り込むと共に、該当する寸法項目表示ボタンをリストボックス化し、その絞り込まれた寸法値選択候補をリストボックス内に表示する(ステップ2904)。
【0204】
次いで、ユーザ側パソコン2において、リストボックスに表示された寸法値選択候補の中から、ユーザが所望する1つの寸法値を選択すると(ステップ2905)、その選択された寸法値がWebサーバ12で読み込まれ、その値を該当する寸法項目の選択済み寸法値(決定値)として寸法値選択用ページを更新する(リストボックスを閉じる)(ステップ2906)。
【0205】
次に、図25に戻り、フローチャート中、ステップ2505に示される価格一覧表示処理の詳細を図30並びに図31のフローチャートに基づき説明する。尚、これらのフローチャートには、ユーザ側パソコン2、Webサーバ12並びにデータベースサーバ11のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0206】
図6に示される詳細表示ページにおいて、ボタン“価格表”172をユーザがクリックすると(ステップ3001)、Webサーバ12は、その金型部品種についての寸法項目別チェックボックスが付加された比較対照項目選択用ページを作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ3002)。この比較対照項目選択用ページにおいて、ユーザが所望する2つの寸法項目のチェックボックスを選択し、ボタン“表示”をクリックすると(ステップ3003)、Webサーバ12は、それら2つの寸法項目を“変動項目”、それ以外の寸法項目を“固定項目”と判別する(ステップ3004)。図31のフローチャートに移り、次いで、Webサーバ12は、固定項目についてその時点で選択されている寸法値と、2つの変動項目の選択可能な寸法値の組み合わせでとでそれぞれ規定される金型部品の価格を、データベースサーバ11に各寸法値組み合わせ毎に順次問い合わせを行う(ステップ3105)。
【0207】
データベースサーバ11の側では、該当する金型部品種についてのパラメータファイルを参照して、変動項目について取り得る全ての寸法値組み合わせを抽出するとともに、それら変動項目の各寸法値組み合わせと固定項目の寸法値組み合わせとから特定される各金型部品の価格を、該当する金型部品種の価格算出式に基づき算出し、その結果をWebサーバ12に順次送信する(ステップ3106)。
【0208】
Webサーバ12は、すべての価格データを取得すると(ステップ3107YES)、次いで、取得された価格データから価格変化点を割り出し、この価格変化点が価格一覧表に現れるように、表示されるべき価格一覧表の行と列の配置を決定する(ステップ3108)。次いで、決定された行と列の配置に従って、図9に示した価格一覧表を作成し、ユーザ側パソコン2に送信する。尚、その時点で選択されている寸法値の組み合わせで規定される価格は、この例では、赤色で表示される(ステップ3108)。
【0209】
次に、図25のフローチャート中、ステップ2506に示される類似部品一覧表示処理の詳細を図31乃至図34のフローチャートに基づき説明する。尚、これらのフローチャートには、ユーザ側パソコン2、Webサーバ12並びにデータベースサーバ11のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0210】
図6に示される詳細表示ページにおいて、ボタン“類似部品”171をユーザがクリックすると(ステップ3201)、Webサーバ12は、その時点で選定されている金型部品種に対応付けられた分類IDをデータベースに問い合わせ(ステップ3202)、データベースサーバ11から該当する分類IDを取得する(ステップ3203)。更に、取得された分類IDと同一の分類IDが対応付けられた金型部品種をデータベースサーバ11に問い合わせ(ステップ3204)、該当する金型部品種コードが網羅された部品リストを取得する(ステップ3205)。
【0211】
次いで、Webサーバ12は、その時点で選定されている金型部品種並びにリストに挙げられている金型部品種にそれぞれ対応付けられた形状定義ファイルIDをデータベースサーバ11に問い合わせ(ステップ3206)、各金型部品種毎の形状定義ファイルIDを取得する(ステップ3207)。
【0212】
次いで、Webサーバ12は、その時点の金型部品種と同一の形状定義ファイルIDが対応付けられた金型部品種を、先に受け取ったリストの中から絞り込む(ステップ3308)。図33のフローチャートに移り、次いで、Webサーバ12は、それら絞り込まれた金型部品種が、その時点の金型部品種の寸法値と同一の寸法値を取り得るかをデータベースサーバ11に問い合わせる(ステップ3309)。
【0213】
データベースサーバ11は、それぞれの金型部品種に対応づけられているパラメータファイルに基づき、問い合わせのあった金型部品種がその時点の金型部品種の寸法値組み合わせと同一の寸法値組み合わせを取り得るかを判定し、その可否判定結果をWebサーバ12に返信する(ステップ3310)。
【0214】
Webサーバ12は、判定結果が“可”とされる金型部品種の寸法値を、その時点の金型部品種の寸法値組み合わせと同一にした金型部品を類似部品と特定する(ステップ3311)。次いで、類似部品として特定されたそれら金型部品の個別部品情報をデータベースに問い合わせ(ステップ3312)、それらを取得する(ステップ3313)。次いで、それら個別部品情報を表示した図10に示す類似部品一覧表示ページ作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ3314)。
【0215】
図34のフローチャートに移り、類似部品一覧表示ページ上において、ユーザがいずれかの類似部品のボタン“採用”(210〜217)をクリックすると(ステップ3416、ステップ3415NO)、Webサーバ12は、採用された類似部品の個別部品情報に基づき、部品詳細ページを更新する(ステップ3417)。
【0216】
次に、図25のフローチャート中、ステップ2507に示される三次元CAD用ファイルダウンロード(個別ダウンロード)処理の詳細を図35のフローチャートに基づき説明する。尚、同フローチャートには、ユーザ側パソコン2、Webサーバ12、データベースサーバ11並びにCAD用ファイル生成サーバ13のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0217】
図6に示される詳細表示ページにおいて、ユーザが所望するデータ形式(ラジオボタン175〜177)を選択し、次いで、ボタン“ダウンロード”174をクリックすると(ステップ3501)、Webサーバ12は、指定されたデータ形式を読み込み(ステップ3502)、その時点で同ページ上に表示されている発注番号に基づく“ダウンロード開始ボタン”220を表示した確認用ページ(図11)を作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ3503)。
【0218】
同確認用ページにおいて、ユーザがダウンロード開始ボタン220をクリックすると(ステップ3504)、それによりWebサーバ12は、CAD用ファイル生成サーバ13に対して該当する金型部品の三次元CAD用ファイルの生成依頼を行う(ステップ3505)。尚、これに同期して、データベースサーバ11からは、該当する金型部品の形状定義ファイルと項目別寸法値とがCAD用ファイル生成サーバ13に送られる。なお、このとき、データベースサーバ11は、該当する金型部品種のパラメータファイルに基づき、その他の選択不可の寸法値を特定し、併せてCAD用ファイル生成サーバ13に送信する(ステップ3506)。
【0219】
これにより、CAD用ファイル生成サーバ13は、専用の部品生成プログラムに従って、受け取った形状定義ファイルと項目別寸法値(選択不可の項目別寸法値も含む)とに基づき該当する金型部品の三次元CAD用ファイルを指定されたデータ形式で生成する(ステップ3507)。尚、生成された三次元CAD用ファイルは、Webサーバ12によって圧縮されてユーザ側パソコン2に送信(ダウンロード)される(ステップ3508)。
【0220】
上述のステップ3507に示される三次元CAD用ファイル生成処理の詳細を図36のフローチャートに基づき説明する。
【0221】
部品生成サーバ13は、まず、形状定義ファイルと項目別寸法値とから、該当する金型部品の三次元形状を規定する三次元形状ソースファイル(以下、インスタンスファイルと呼ぶ)を生成する(ステップ3601)。先にも説明したように、形状定義ファイルは、各金型部品種の三次元形状の作成方法を、予め用意された複数の三次元要素形状(例えば、三角柱、円錐等々)を示す識別子と、それら要素形状同士の相互配置関係及び結合態様とにより表現したXMLファイルである。各要素形状の具体的構造(例えば各辺の成す角度等々)に関する情報は、別途格納された構造ファイルに記述されており、上述の要素形状識別子に基づき該当する構造ファイルを特定することで取得されるようにされている。
【0222】
一方、各要素形状の寸法に関しては、ユーザにより選択された項目別寸法値及びパラメータファイルに基づき自動特定される選択不可の項目別寸法値に基づきその都度特定されるようにしている。すなわち、部品生成サーバ13は、この形状定義ファイルに、それら項目別寸法値(選択不可の項目別寸法値も含まれる)が書き込まれたインスタンスファイルを解読することで各要素形状の寸法を認識する。尚、当業者への理解を容易とするため、このインスタンスファイルのデータ記述態様を示した具体的一例を簡易説明と併せて“発明の実施の形態”の末尾に記載するのでそちらも参照されたい。
【0223】
図36のフローチャートに戻り、部品生成サーバ13は、生成されたインスタンスファイルから、該当する金型部品の形状要素の具体的形状並びにそれらの配置関係等
(構成)を解釈し(ステップ3602)、それを記述した表現データを作成して一時的に保持する(ステップ3603)。
【0224】
次いで、指定されたデータ形式に対応する専用ファイル(Visitor)が呼び出される(ステップ3604)。本実施形態では、“SAT”、“STL”、“IGES”にそれぞれ対応した3種のVisitor131,132,133が予め部品生成サーバ13に用意されている。
【0225】
次いで、上記した表現データに基づき、呼び出されたVisitoを参照して各形状要素毎の形状データを指定データ形式で順次作成し、それらを結合(和、差、積)することにより、最終的に該当する金型部品の指定データ形式による三次元CAD用ファイルを生成する(ステップ3605)。
【0226】
次に、常駐表示されているボタン“一括ダウンロード”106が選択された場合の電子カタログ装置1における処理内容を図37並びに図38に基づき説明する。尚、これらのフローチャートには、ユーザ側パソコン2、Webサーバ12、データベースサーバ11並びにCAD用ファイル生成サーバ13のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0227】
いずれかのWebページ上において、ユーザがボタン“一括ダウンロード”106をクリックすると(ステップ3701)、Webサーバ12は、先ず、データベースサーバ11に該当するユーザの部品トレイの内容情報を要求する(ステップ3702)。データベースサーバ11から要求した部品トレイ情報が提供されると(ステップ3703)、次いで、Webサーバ12は、その部品トレイ情報に基づき、図19に示した一括ダウンロード用ページを作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ3704)。同ページ上において、ユーザが所望する金型部品のチェックボックス330〜335を選択し(ステップ3705)、併せて、所望するデータ形式をリストボックス336を使用して選択した後(ステップ3706)、ボタン“ダウンロード”337をクリックすると(ステップ3707)、指定されたデータ形式情報と、ダウンロード対象となる各金型部品の発注番号とがWebサーバ12に読み込まれる(ステップ3708)。
【0228】
図38のフローチャートに移り、Webサーバ12は、次いで、発注番号に基づき、ダウンロード対象となる複数の金型部品のそれぞれの三次元CAD用ファイルのファイル名を特定し、それらファイル名が同時記載された“ダウンロード開始ボタン”を表示した確認用ページを作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ3809)。
【0229】
同確認用ページにおいて、ユーザがダウンロード開始ボタンをクリックすると(ステップ3810)、それによりWebサーバ12は、CAD用ファイル生成サーバ13に対して、選択された金型部品の三次元CAD用ファイルの生成依頼を各金型部品毎に順次行う(ステップ3811)。尚、これに同期して、データベースサーバ11からは、各金型部品の形状定義ファイルと項目別寸法値(選択不可の項目別寸法値も含まれる)とがCAD用ファイル生成サーバ13に送られる(ステップ3812)。
【0230】
これにより、CAD用ファイル生成サーバ13は、該当する金型部品の三次元CAD用ファイルを指定されたデータ形式で個別に生成する(ステップ3307)。尚、ここでの処理内容は、先に図35のフローチャートで示したステップ3507と同様であるから、ここでの説明は省略する。
【0231】
Webサーバ12は、選択された金型部品の三次元CAD用ファイルを全て取得すると(ステップ3814YES)、それら三次元CAD用ファイルを纏めて圧縮してユーザ側パソコン2へ送信(ダウンロード)する(ステップ3815)。
【0232】
次に、図35又は図37のフローチャートでそれぞれ示した個別ダウンロード処理並びに一括ダウンロード処理では、それぞれステップ3507、ステップ3713で示した三次元CAD用ファイル生成処理において、選択された金型部品の三次元CAD用ファイルの生成のみを行ったが、選択された金型部品に先述した関連部品が対応付けられている場合には、各ステップ3507、3713においては、以下に図39のフローチャートに示す処理が行われる。尚、先の説明では省略したが、選択された金型部品に関連部品が有るか無いかの判定は、それぞれステップ3505、ステップ3711で示した部品生成依頼処理に先だって行われる。
【0233】
すなわち、図39のフローチャートに示されるように、選択された金型部品に関連部品(子部品)が対応づけられている場合には、Webサーバ12は、CAD用ファイル生成サーバ13に対して、選択された金型部品(親部品)とその関連部品(子部品)の三次元CAD用ファイル生成依頼を同時に行う(ステップ3901)。これに同期して、データベースサーバ11からは、該当する親部品と子部品のそれぞれの形状定義ファイルと項目別寸法値(選択不可の項目別寸法値も含まれる)とがCAD用ファイル生成サーバ13に送られる(ステップ3902)。尚、子部品の項目別寸法値は、図22に示したサイズ連動情報に基づきその都度、データベースサーバ11で特定される。
【0234】
部品生成サーバ13は、まず、形状定義ファイルと項目別寸法値とから、親部品と子部品とのそれぞれについてのインスタンスファイルを別個に生成する(ステップ3903)。
【0235】
次いで、生成されたインスタンスファイルから、親部品と子部品のそれぞれについて、要素形状の構成を解釈し(ステップ3904)、親部品、子部品それぞれ個別の表現データを作成して一時的に保持する(ステップ3905)。
【0236】
次いで、指定されたデータ形式に対応する専用プログラムファイル(Visitor)が呼び出され(ステップ3906)、表現データに基づき、親部品と子部品のそれぞれについて、各形状要素毎の三次元CAD用ファイルを、呼び出されたVisitorを参照して順次作成し(ステップ3907)、最終的に親部品と子部品のそれぞれの三次元CAD用ファイルを指定されたデータ形式で生成する(ステップ3908YES)。
【0237】
Webサーバ12は、親部品と子部品の三次元CAD用ファイルを取得すると、それら三次元CAD用ファイルを纏めて圧縮してユーザ側パソコン2への送信(ダウンロード)を行う(ステップ3908)。
【0238】
次に、図12に示される部品トレイ内容表示ページにおいて“インポート”で示されるラジオボタン263が選択された際の電子カタログ装置1における処理内容を図40並びに図41に基づき説明する。尚、これらのフローチャートには、ユーザ側パソコン2、Webサーバ12、並びにデータベースサーバ11のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0239】
部品トレイ内容表示ページにおいて“インポート”で示されるラジオボタン263が選択されると(ステップ4001)、Webサーバ12は、図14に示した対象ファイル指定用ページ(ダイアログ)を作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ4002)。同ページ上に表示された入力ボックス270を使用してユーザがインポート対象となるCSVファイルを指定し、ボタン“決定”271をクリックすると(ステップ4003)、Webサーバ12にそのCSVファイルがアップロードされる。Webサーバ12は、このCSVファイルの内容に基づき図16で示した発注コード・数量列教示用ページを作成し、ユーザ側パソコン2に送信する(ステップ4004)。
【0240】
同教示用ページ上で、ユーザが発注コード並びに数量が記述された列をラジオボックス(291〜304)を介してそれぞれ指定し、同ページ上のボタン“決定”305をクリックすると、その指定結果がWebサーバ12に読み込まれ、Webサーバ12は、それにより、先に読み込まれたCSVファイルの発注コード列及び数量列を特定する(ステップ4006)。次いで、特定された発注コード列の各行に記述された発注コードの全てをデータベースサーバ11に送り、各発注コードに該当する金型部品情報の格納有無を問い合わせる(ステップ4007)。データベースサーバ11は、送られてきたそれらの発注コードから、各発注コード毎に金型部品種と項目別寸法値とを特定し、これに基づき、その発注コードに該当する金型部品情報の有無を確認(照合)し、該当する金型部品情報がある場合には、その金型部品のメーカを抽出する。
【0241】
これにより、各発注コードとメーカ名とを対応づけたリストを作成し、Webサーバ12に送る(ステップ4008)。尚、いずれの部品メーカ名も抽出されなかった発注コードには、当然ながらに部品メーカ名は対応付けされず、“対応部品メーカなし”としてリストに記述される。
【0242】
図41のフローチャートに移り、次いで、Webサーバ12は、受け取ったリストに基づき、図17に示したインポート内容確認用ページを作成し、ユーザ側パソコン2に送信する。尚、この確認用ページの作成にあっては、複数の部品メーカ名が対応づけられた発注コードがある場合には(ステップ4109YES)、その発注コードに対応するメーカ表示欄はリストボックスで表示される(ステップ4110)。一方、複数の部品メーカ名が対応づけられた発注コードがない場合には(ステップ4109NO)、メーカ表示欄には確定メーカ名が表示され、リストボックスは表示されない(ステップ4111)。また、いずれの部品メーカ名も特定できなかった発注コードに対応する部品メーカ欄には“なし”と表示される。
【0243】
同確認用ページにリストボックスが表示されているときにはユーザが各リストボックス毎に1つのメーカを選択し、次いでボタン“決定”313をクリックすると(ステップ4112)、その選択結果がWebサーバ12に読み込まれ、これによりWebサーバ12の側で、それぞれの発注コードと部品メーカとが一対一で対応づけられる(“部品メーカなし”を除く)。
【0244】
Webサーバは特定された発注コードと部品メーカ名とに基づき、それぞれの金型部品の個別部品情報(部品区分名、単価等)をデータベースサーバ11に問い合わせる(ステップ4113)。データベースサーバ11は、問い合わせを受けて、それぞれの金型部品の個別部品情報をWebサーバ12に返信する(ステップ4114)。尚、ここでいう個別部品情報のうち、“単価”は、発注コードから項目別寸法値を特定し、該当する金型部品種の価格算出式を使用して算出される。
【0245】
Webサーバ12は、データベースサーバ11から各金型部品の個別部品情報を受け取り、これら金型部品の情報を該当するユーザの部品トレイに追加する(ステップ4115)。
【0246】
尚、図12に示される部品トレイ内容表示ページにおいて“エクスポート”で示されるラジオボタン262が選択された際の電子カタログ装置1における処理内容については、先の段落[0137]〜[0138]等に示したエクスポートの説明、及び上述したインポート処理を参照すれば当業者であれば容易に想到されるであろうから、フローチャートを用いた説明は省略する。
【0247】
次に、上述した実施形態では、ユーザにより選択された金型部品についての指定データ形式による三次元CAD用ファイルを、電子カタログ装置1の側で生成した後、ユーザ側パソコン2にダウンロードするものとして説明したが、以下に示すように、三次元CAD用ファイルの生成は、ユーザ側パソコン2で行うようにすることもできる。
【0248】
本発明に係る第2実施形態の金型部品調達支援システムの全体構成を図42に示す。図1との比較から明らかなように、第2実施形態においては、電子カタログ装置1にはVisitorが格納されておらず、代わって、ユーザ側パソコン2に各ユーザのCADに対応したVisitor(21)がそれぞれ用意されている。また、ユーザ側パソコン2には、インスタンスファイルに基づき、Visitor21を参照して三次元CAD用ファイルを生成するためのソフトウエアとしてのCADファイル生成プログラム(部品)20が予めインストールされている。尚、この例では、形状定義ファイルに記述された要素形状IDに対応する構造ファイルは、このソフトウエアと同時にインストールされるようにされている。
【0249】
第2実施形態における三次元CAD用ファイル生成に係る処理を図43のフローチャートに基づき説明する。尚、同フローチャートには、ユーザ側パソコン2並びに電子カタログ装置1のそれぞれにおける処理内容が同時に示されている。
【0250】
尚、先に説明しておくが、第2実施形態においては、ユーザがマウスを使用して、図6の部品詳細表示ページ上に示される部品イメージ図を、ユーザ側パソコン2のディスプレイ上に同時表示されているCAD画面上にドラッグ&ドロップすることにより、その金型部品の三次元CAD用ファイルの生成が開始されるようにされている。尚、このドラッグ&ドロップによるデータダウンロード開始機能は、CADファイル生成プログラムにより実現される機能の1つである。すなわち、第2実施形態においては、ユーザ側パソコン2にインストールされるCADファイル生成プログラム20と、電子カタログ装置1に格納されているCADファイル生成プログラム130とはこの点において異なる。
【0251】
図43のフローチャートに示されるように、ユーザがパソコン2のディスプレイ上で上述したドラッグ&ドロップを行うと(ステップ4301)、ユーザ側パソコン2では、CADファイル生成プログラムに従って金型部品調達支援サイトのURL情報が取得される(ステップ4302)。これにより、ユーザ側パソコン2が有する通信モジュール(図示せず)を介して、Webサーバ12に対して該当する金型部品(ドラッグ&ドロップされた金型部品)についてのインスタンスファイル生成要求がなされる(ステップ4303)。
【0252】
Webサーバ12は、このインスタンスファイル生成要求を受けて、データベースサーバ11から該当する金型部品の形状定義ファイル並びに項目別寸法値(選択不可の項目別寸法値を含む)とを取得し、これらをCAD用ファイル生成サーバ13に送る(ステップ4304)。
【0253】
CAD用ファイル生成サーバ13は、先に図36(ステップ3601)等で説明したように、受け取った形状定義ファイルと項目別寸法値とからインスタンスファイルを作成し(ステップ3905)、そのインスタンスファイルをWebサーバ12を通じてユーザ側パソコン2に送信する(ステップ4306)。
【0254】
作成されたインスタンスファイルは、通信モジュールを介してユーザ側パソコン2にダウンロードされる(ステップ4307)。
【0255】
次いで、ユーザ側パソコン2は、CADファイル生成プログラム20に従って、ダウンロードされたインスタンスファイルに基づいて、自己の有するVisitor21を参照して三次元CAD用ファイルを生成させる(ステップ4308)。尚、このときの処理の詳細は、先に図36で示したステップ3602乃至3605とほぼ同様である。
【0256】
次いで、この例では、生成された三次元CAD用ファイルによる三次元画像がCAD上に自動的に展開される(ステップ4309)。
【0257】
このように、第2実施形態においては、各ユーザ側パソコン2において必要とされる三次元CAD用ファイルが生成されるため、電子カタログ装置1からユーザ側パソコン2へダウンロードする際のデータ量が削減されるから、データ転送時間も短縮される。また、Visitorは、後述するデータ具体例を見ても明らかなように、当業者(プログラマー等)であればその作成が容易なものであるから、例えば汎用性の極めて低いデータ形式を採用しているCADであっても、それに対応するVisitorを用意することは何ら造作のないことである。すなわち、このVisitorに加え、CADファイル生成プログラムをパソコン2にインストールしさせすれば、おおよそ全てのパソコン2において、電子カタログ装置1で選択した金型部品の三次元CAD用ファイルを容易に得ることができる。
【0258】
尚、以上説明した実施形態においては、図6の詳細表示ページに示される発注コードは、各金型部品種毎のパラメータファイルに基づき自動特定されるものとしたが、これは、例えばエディットボックス等を使用して、ユーザがパソコン画面上で任意の文字・記号を入力できるようにしてもよい。尚、このような場合には、発注コードの入力ミス等が懸念されるところであるが、例えば、先に図41のインポート処理で示した発注コード照合処理(ステップ4108)等を行うことにより、そのような入力ミスを自動的に発見するようにすれば、それによる発注ミスも未然に防止できるであろう。
【0259】
最後に、上述した形状定義ファイル、インスタンスファイル、Visitorの各データ内容の具体的一例、並びに、それらデータを使用して生成される三次元CAD用ファイルの一例をそれぞれ、数1乃至数4として示す。
【0260】
尚、図44は、CADによる三次元形状表示画面の一例を示したものであり、この例では、画面上には、直方体を二つ結合させたような縦断面略凸字状の三次元形状画像が描かれている。数1に示す“形状定義ファイル”はこの図44に示される三次元形状を、CSG表現を応用して所定要素形状とその結合態様とにより表現したXMLファイルである。
【0261】
尚、念のため、データの内容を簡易に説明する。同データ中に示される“lump”(”component_id=〜”)並びに、“primitive”(”type=block”または”component_id=〜”)は、要素形状識別子に相当する。“primitive”は、所謂基本形状要素(三角柱、直方体、円錐等々)を示すものであり、この例では、その識別子として”block”が2箇所で使用されている。尚、基本形状要素の具体的構造は、先述したように別途格納された構造ファイルに予め記述されている。一方、“lump”は、複数形状の結合で表現される複合要素形状を示し、同データ内で付される“component_id”で特定される。この複合要素形状は、目的とする三次元形状の定義において基本形状要素とほぼ同様に使用される。複合要素形状は、その下位層に位置する形状要素の結合で表現されている。例えば、“component_ID=”3””で示される複合要素形状は、“component_ID=”4””並びに“component_ID=”5””(何れも“type=block”)で特定される基本形状の結合による形状を示す。尚、この例では、“component_ID=”1””或いは“component_ID=”2”で示される複合要素形状は、“component_ID=”3””と同様、“component_ID=”4””並びに“component_ID=”5””(何れも“type=block”)で特定される基本形状の結合による形状を示しているが、プログラミングの都合上、“component_ID=”3””とは別個な‘component ID’で示されている。また、層構造は、この例では、記述の先後のみで示されるが、実際には、スペース等が更に用いられる(これについては、ページ記述幅の都合上省略する)。
【0262】
また、“primitive”で示される基本形状については、各金型部品種の決定された寸法別項目値に基づき、その基本形状の部位別寸法値を特定する情報として、“var”(<name>W</name>、<value>CKL</value>等)で示される情報が記述されている。この例では、“W”は、その基本形状要素の部位コードを、“CKL”は部位コード“W”が“CKL”で示される項目コードの寸法値とされることが示されている。尚、“CKL”は、発注コードにおける項目コードそのものではなく、項目コードに予め対応付けられたものであり、CADファイル生成プログラムが項目コードを特定するために使用される。
【0263】
また、“operation”(この例では”type=boolean”が使用されている)は、和、差、積に基づく各形状要素(同データ内では“component_id=”1”〜”5””で示される)同士の結合態様を示している。また、ここでは、”component_id=”で指定された形状要素の寸法値等が“var”により新たに規定されている。これらは、相互関係命令語列の主要部を構成している。
【0264】
また、同データ中、“anchor”は、金型部品全体又は各要素形状のアンカー情報を示している。各要素形状のアンカー情報には要素形状同士の結合に際してのアンカー位置が記述されている。
【0265】
更に、この例では、”type=chamfer”で示される‘面取り’のための形状作成手順が記述されている。すなわち、図44の三次元形状表示画面には示されていないが、このデータは、詳細には、図44に示される縦断面略凸字状の形状から、更に下端部両角の面取りを行った三次元形状を表現している。
【0266】
数2に示す“インスタンスファイル”はこの形状定義ファイルに、決定された項目別寸法値(“<value>20</value>等で示される)を挿入することにより生成されるXMLファイルである。尚、この例では“スライドコア(部品区分名)”や“プリハードン鋼(材質)”等もこのインスタンスファイル記述(挿入)されている。
【0267】
数3に示される“Visitor”は、インスタンスファイルで表現される各三次元要素形状をB−rep形式の1つであるSAT形式の言語で表現するための変換用ファイルである。”api”で始まる命令語列(api_make_cuboid(width, length,height, blk),api_apply_transf(blk, move_trf),api_change_body_trans(blk, NULL)等)は、各形式に対応した形状を作成するための変換用関数を示している。尚、上述した形状定義ファイル、インスタンスファイル並びに同データ例を見れば、当業者であれば各データ形式に対応した“Visitor”の記述態様は容易に理解できるであろうからここでの詳細説明は省略する。
【0268】
数4に示されるデータは、上述の“形状定義ファイル”、“Visitor”等を使用して作成される三次元CADファイルの一例である。この例は、B−rep形式の1つであるSAT形式で記述されたものであり、このファイルを開くことにより、図40に示した縦断面略凸字状の三次元形状画像がCAD上に展開される。
【0269】
これらデータ例の比較から明らかであるように、本実施の形態では、“形状定義ファイル”を用いることにより、1の三次元CADファイルを作成するためのデータ格納容量が、従前のB−rep形式の三次元CADファイルを格納しておく三次元CADファイル生成装置に比して、大幅に削減されているのが分かる。すなわち、直方体を例にとると、B−rep形式にあっては、6つの面分、12本の線分(稜線)、8つの頂点座標に関する情報が必要であるのに対し、本実施形態では、CSG表現形式では、縦・横・高さと直方体の位置(アンカーに基づく)の情報のみで済むこととなる。
【0270】
一方、B−rep形式にあっては、情報量が多い分、CSG表現形式によるものに比して、ユーザ側での部分的な形状変更が容易であると言う利点が得られる。本実施の形態では、電子カタログ装置側に格納しておく形状定義ファイルをCSG表現形式に基づくものとし、一方、最終的に生成される(ユーザに提供される)三次元CADファイルはB−rep形式によるものとすることで、格納容量の大幅削減を実現しつつも、ユーザ側CAD上での形状変更の自由度を確保している。
【0271】
尚、本実施形態では、選択可能なデータ形式として“STL”が示されているように、生成される三次元CADファイルは、上記したようなソリッドモデルを表現するものに限定されず、例えば、ワイヤーフレームモデル、サーフィスモデル、多面体近似モデル等、種々の表現形態によるものとすることもできる。この場合にも本実施形態によれば、データベースに格納すべきデータ容量の削減が図られる。すなわち、形状定義ファイルは、異なる2以上の金型部品種であっても、形状作成手順が同様に表現されるものであれば同一のものを対応付け可能であり、また、各基本形状要素の具体的構造データ等は、複数の形状定義ファイルで共有できるから、最終生成する三次元CADファイルが上記したような如何なる形態のものであっても、これによっても、データベースに格納すべきデータ容量の大幅な削減が図られる。
【0272】



【数1】


















【0273】



【数2】
























【0274】



【数3】












【0275】



【数4】
























【0276】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、金型部品の選定に係るユーザの様々な要望に柔軟に対応可能とした利便性に優れた金型部品の電子カタログ装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金型部品調達支援システムの全体構成を示す図である。
【図2】金型部品調達支援サイトのホームページの一例を示す図である。
【図3】カタログ選択用ページの一例を示す図である。
【図4】部品区分選択用ページの一例を示す図である。
【図5】金型部品種選択用ページの一例を示す図である。
【図6】部品詳細表示ページの一例を示す図である。
【図7】寸法値選択用ページの一例を示す図(その1)である。
【図8】寸法値選択用ページの一例を示す図(その2)である。
【図9】価格一覧の表示ページの一例を示す図である。
【図10】類似部品一覧の表示ページの一例を示す図である。
【図11】三次元CAD用ファイルのダウンロードに係る確認用ページの一例を示す図である。
【図12】部品トレイの内容表示ページの一例を示す図である。
【図13】エクスポート機能により作成されるCSVファイル(Webページによる表示)の一例を示す図である。
【図14】インポート対象となるCSVファイルを指定するためのファイル指定用ページの一例を示す図である。
【図15】インポート対象となるCSVファイルの内容の一例を示す図である。
【図16】発注コード・数量列教示用ページの一例を示す図である。
【図17】インポート内容確認用ページの一例を示す図である。
【図18】インポートにより更新された部品トレイの内容の一例を示す図である。
【図19】一括ダウンロード処理に係る対象部品選択用ページ(一括ダウンロード用ページ)の一例を示す図である。
【図20】発注書作成処理に係る対象部品選択用ページ(発注書作成用ページ)の一例を示す図である。
【図21】発注書の内容表示ページの一例を示す図である。
【図22】データベースサーバに格納されるデータを階層構造的に示す図である。
【図23】パラメータファイルの内容の一例を示す図である。
【図24】金型部品選定のための電子カタログ装置1の処理内容の全体を示すゼネラルフローチャートである。
【図25】最終選定処理(ステップ2404)の詳細を示すフローチャートである。
【図26】寸法値選択処理(ステップ2504)の詳細を示すフローチャートである。
【図27】寸法値選択用ページ作成処理(ステップ2601)の詳細を示すフローチャートである。
【図28】オプション選択受付処理(ステップ2604)の詳細を示すフローチャートである。
【図29】寸法値選択受付処理(ステップ2605)の詳細を示すフローチャートである。
【図30】価格一覧表示処理(ステップ2505)の詳細を示すフローチャート(その1)である。
【図31】価格一覧表示処理(ステップ2505)の詳細を示すフローチャート(その2)である。
【図32】類似部品一覧表示処理(ステップ2506)の詳細を示すフローチャート(その1)である。
【図33】類似部品一覧表示処理(ステップ2506)の詳細を示すフローチャート(その2)である。
【図34】類似部品一覧表示処理(ステップ2506)の詳細を示すフローチャート(その3)である。
【図35】三次元CAD用ファイルダウンロード(ステップ2507)の詳細を示すフローチャートである。
【図36】三次元CAD用ファイル生成処理(ステップ3507)の詳細を示すフローチャートである。
【図37】一括ダウンロードのための電子カタログ装置1の処理内容をユーザ側パソコンの操作内容と共に示すフローチャート(その1)である。
【図38】一括ダウンロードのための電子カタログ装置1の処理内容をユーザ側パソコンの操作内容と共に示すフローチャート(その2)である。
【図39】関連部品の同時ダウンロードのための電子カタログ装置1の処理内容をユーザ側パソコンの操作内容と共に示すフローチャートである。
【図40】インポートのための電子カタログ装置1の処理内容をユーザ側パソコンの操作内容と共に示すフローチャート(その1)である。
【図41】インポートのための電子カタログ装置1の処理内容をユーザ側パソコンの操作内容と共に示すフローチャート(その2)である。
【図42】本発明に係る金型部品調達支援システムの第2実施形態の全体構成を示す図である。
【図43】第2実施形態における三次元CAD用ファイル生成に係るシステム全体の処理内容を示すフローチャートである。
【図44】三次元形状表示画面(CAD)の一例を示す図である。
【符号の説明】
1   電子カタログ装置
2   ユーザ側パーソナルコンピュータ
3   インターネット
20  CADファイル生成プログラム部品
21  Visitor
11  データベースサーバ
12  Webサーバ
13  CADファイル生成サーバ
130 CADファイル生成プログラム部品
131〜133 Visitor

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィカル・ユーザ・インタフェースを介するユーザとの対話を通じて、ユーザが希望する金型部品種並びに寸法値を有する金型部品に相当する金型部品発注用情報を生成する金型部品の電子カタログ装置であって、
予め決められた1若しくは2以上の属性項目に関する属性値と、予め決められた1若しくは2以上の部品部位のそれぞれに関してユーザが選択し得る寸法値とを、一連の金型部品種のそれぞれ毎に記憶させた部品ライブラリと、
部品ライブラリから読み出された各属性項目に関する属性値に基づいてユーザに対して各属性項目に関する属性値選択候補を提示すると共に、各属性項目毎に選択候補の中からユーザにより選択された属性値の組み合わせに基づいて部品ライブラリを検索することにより、ユーザの希望する金型部品種を決定する金型部品種決定手段と、
決定された金型部品種について、部品ライブラリから読み出された各部品部位に関する寸法値に基づいてユーザに対して各部品部位に関する寸法値選択候補を提示すると共に、各部品部位毎に寸法値選択候補の中からユーザにより選択された寸法値を各部品部位毎にユーザの希望する寸法値として特定する寸法値決定手段と、
金型部品種決定手段にて決定された金型部品種と寸法値決定手段にて決定された寸法値とに基づいて金型部品発注用情報を生成する発注用情報生成手段と、を具備し、
それにより、提示された属性値選択候補と寸法値選択候補の中からそれぞれユーザが希望するものを選択する操作を介して金型部品発注用情報が最終的に生成される、ことを特徴とする金型部品の電子カタログ装置。
【請求項2】
ネットワークを介して、グラフィカル・ユーザ・インタフェースを有するユーザ端末とデータ送受信を行うための通信手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の電子カタログ装置。
【請求項3】
通信手段は、ASP機能を有するWebサーバである、請求項2に記載の電子カタログ装置。
【請求項4】
寸法値決定手段には、
1の部品部位に関してユーザの希望する寸法値条件を受け付ける手段と、
部品ライブラリに記憶された当該1の部品部位に関する寸法値を、ユーザの希望する寸法値条件と照合する手段と、
ユーザの希望する寸法値条件と合致しない寸法値を寸法値選択候補としての提示対象から除外する手段と、が含まれており、
それにより、ユーザの希望を加味して寸法値選択候補の提示を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項5】
寸法値条件には、寸法値の最大値及び/又は最小値が含まれている、ことを特徴とする請求項4に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項6】
寸法値条件には、選択候補を探索するためのピッチが含まれている、ことを特徴とする請求項4または5に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項7】
寸法値条件には、表示個数の上限が更に含まれている、ことを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項8】
寸法値決定手段には、
1の部品部位に関するユーザからの寸法値選択候補の提示要求を受け付ける手段と、
当該提示要求があったとき、その部品部位の寸法値と相関のある他の部品部位の決定済寸法値をそれらの部品部位の寸法値相互関係を規定する条件式に当て嵌めて、当該寸法値選択候補の提示要求があった部品部位の寸法値条件を導き出す手段と、
部品ライブラリに記憶された当該1の寸法部位に関する寸法値を、前記条件式から導き出された寸法値条件と照合する手段と、
当該寸法値条件と合致しない寸法値を寸法値選択候補としての提示対象から除外する手段と、が含まれており、
それにより、他の部品部位の決定済寸法値を加味して寸法値選択候補の提示を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項9】
条件式には、金型部品の製作限界に起因する条件式が含まれる、ことを特徴とする請求項8に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項10】
寸法値決定手段には、
1の部品部位に関してユーザの希望する寸法値条件を受け付ける手段と、
当該1の部品部位に関する寸法値選択候補の提示要求があったとき、その部品部位の寸法値と相関のある他の部品部位の決定済寸法値をそれらの部品部位の寸法値相互関係を規定する条件式に当て嵌めて、当該寸法値選択候補の提示要求があった部品部位の寸法値条件を導き出す手段と、
部品ライブラリに記憶された当該1の寸法部位に関する寸法値を、前記受け付けられた寸法値条件並びに前記条件式から導き出された寸法値条件のそれぞれと照合する手段と、
それら寸法値条件と合致しない寸法値を寸法値選択候補としての提示対象から除外する手段と、が含まれており、
それにより、他の部品部位の決定済寸法値並びにユーザの希望を加味して寸法値選択候補の提示を行う、ことを特徴とする請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項11】
条件式には、金型部品の製作限界に起因する条件式が含まれる、ことを特徴とする請求項10に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項12】
寸法値条件には、寸法値の最大値及び/又は最小値が含まれている、ことを特徴とする請求項10又は11に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項13】
寸法値条件には、選択候補を探索するためのピッチが含まれている、ことを特徴とする請求項10乃至12の何れかに記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項14】
寸法値条件には、表示個数の上限が更に含まれている、ことを特徴とする請求項10乃至13の何れかに記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項15】
1の金型部品に関する複数箇所の部品部位の中から、任意の2箇所の部品部位の指定をユーザから受け付ける手段と、
指定された2箇所の部品部位の寸法値を変数、残りの部品部位の寸法値を定数として、それらの2箇所の部品部位の採りうる値の組み合わせで決まる部品価格を複数通り求める手段と、
求められた複数通りの部品価格を指定された2箇所の部品部位を直交2軸とする二次元座標上に展開してユーザに提示する価格提示手段と、を更に含み、
それにより、指定された2箇所の部品部位の寸法値変動とそれに伴う部品価格の変動との関係を二次元座標上でユーザに明示できる、ことを特徴とする請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項16】
二次元座標上に展開される部品価格には、ユーザにより指定された2箇所の部品部位の決定済み寸法値の組み合わせで特定される現在部品価格が含まれ、
価格提示手段は、前記現在部品価格を顕著性を持って提示する、ことを特徴とする請求項15に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項17】
金型部品種決定手段にて決定された金型部品種と寸法値決定手段にて決定された寸法値とで特定される1の業者の金型部品と同等の他業者の金型部品を、三次元形状の同一性に基づき検索する手段を更に有し、
それにより、前記1の業者の金型部品の同等他業者部品の情報を提示する、ことを特徴とする請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項18】
1の業者の金型部品に対応する金型部品発注用情報を構成する金型部品種の1属性項目である三次元形状項目に着目して、同一の三次元形状属性値を有する他業者の1若しくは2以上の金型部品種を検索する手段と、
検索された1若しくは2以上の金型部品種の中から当該1の業者の金型部品と同一若しくは略同一寸法を有する金型部品種を検索する手段と、を更に含み、
それにより、同一の三次元形状属性値を有しかつ同一若しくは略同一寸法値を有する金型部品種を他業者の同等部品として提示する、ことを特徴とする請求項17に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項19】
1の業者の金型部品に対応する金型部品発注用情報を構成する金型部品種の1属性項目である三次元形状項目に着目して、同一の三次元形状属性値を有する他業者の1若しくは2以上の金型部品種を検索する手段と、
検索された1若しくは2以上の金型部品種若しくは全ての金型部品種の中から当該1の業者の金型部品と同一若しくは略同一寸法値を有する金型部品種を検索する手段と、を更に含み、
それにより、同一の三次元形状属性値を有しかつ同一若しくは略同一寸法値を有する金型部品種を他業者の同等部品として提示する、ことを特徴とする請求項17に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項20】
他業者の同等部品として提示された金型部品のうち、ユーザが希望する1又は2以上の金型部品の選択を受け付ける手段を更に有し、
それにより受け付けられた金型部品の金型部品発注用情報が新たに生成される、ことを特徴とする請求項17乃至19の何れかに記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項21】
三次元形状属性値は、その金型部品種の三次元図形作成手順に基づく属性値である、ことを特徴とする請求項18乃至20の何れかに記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項22】
三次元形状属性値は、その金型部品種についての三次元CAD用ファイルの生成に必要な三次元図形作成手順が記述されたファイルのID情報である、ことを特徴とする請求項21に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項23】
発注用情報生成手段にて順次に生成される1若しくは2以上の金型部品発注用情報を所定記憶領域に保存させる手段(部品トレイ)と、
所定記憶領域に保存された1発注単位分の金型部品発注用情報に基づいて発注書に変換可能な部品トレイ画面を生成する手段と、
所定記憶領域に保存された1発注単位分の金型部品発注用情報に基づいてCSV言語にて記述された発注部品リストを生成する手段と、
ユーザからの要求に応じて、前記部品トレイ画面と発注部品リストとのいずれかをユーザに提示する手段と、を含み、
それにより、発注書作成に先立ち部品トレイ画面にて発注部品の確認を行う一方、発注部品リストにて発注部品のデータ管理を行うようにした、請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項24】
発注用情報生成手段にて順次に生成される1若しくは2以上の金型部品発注用情報を所定記憶領域に保存させる手段と、
所定記憶領域に保存された1発注単位分の金型部品発注用情報に基づいて発注書に変換可能な部品トレイ画面を生成する手段と、
CSV言語にて記述された発注部品リストを受け付ける手段と、
受け付けた発注部品リストに含まれる金型部品発注用情報を部品トレイ画面に追加する手段と、を含み、
それにより、作成済み発注部品リストに基づき部品トレイ画面を補充して発注書の作成を可能とした、請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項25】
CSV言語にて記述された発注部品リストに含まれる発注コード相当の情報を特定するための、ユーザによる教示を受け付ける手段を有する、ことを特徴とする請求項24に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項26】
発注部品リストに含まれる発注コードを、部品ライブラリに記憶された金型部品発注用情報と照合する手段を更に有する、ことを特徴とする請求項24又は25に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項27】
金型部品種決定手段にて決定された金型部品種と寸法値決定手段にて決定された寸法値とに基づいて特定される金型部品の三次元CAD用ファイルを生成するCADファイル生成手段がさらに含まれている、請求項1に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項28】
CADファイル生成手段が、
予め用意された複数の三次元要素形状のそれぞれを特定するための要素形状識別子と、それらの三次元要素形状の相互位置関係を特定するための相互関係命令語列とを用いて、各金型部品種の三次元形状を1若しくは2以上の三次元要素形状の組み合わせとして定義してなる各金型部品種毎の形状定義ファイルと、
決定された金型部品種の三次元形状と決定された寸法値と既知の寸法値とに基づいて、決定された金型部品の三次元形状に相当する三次元CAD用ファイルを生成するCADファイル生成手段と、
を具備する、請求項27に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項29】
CADファイル生成手段が、
決定された金型部品の三次元形状に含まれる各三次元要素形状のそれぞれの構成を表現する要素形状構成データを生成する構成データ生成手段と、
生成された要素形状構成データのそれぞれを、1のCAD機種の言語で表現してなる要素形状CADデータに変換するCADデータ変換手段と、
変換により得られた要素形状CADデータのそれぞれを形状定義ファイルに含まれる相互関係命令語列にしたがって合成するCADデータ合成手段と、
を具備する、ことを特徴とする請求項28に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項30】
CADデータ変換手段が、
形状生成に関して1のCAD機種に固有な情報を設定してなる固有CAD情報設定手段と、
要素形状構成データのそれぞれを、固有CAD情報設定手段の設定情報を参照して、該当するCAD機種の言語で表現された要素形状CADデータに変換するCAD機種対応変換手段と、
を具備する、ことを特徴とする請求項29に載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項31】
固有CAD情報設定手段には、異なるCAD機種のそれぞれに対応する2以上の固有CAD情報が含まれており、かつ
CAD機種対応変換手段は、2以上の固有CAD情報の中で、指定された固有CAD情報を参照して、要素形状構成データのそれぞれを該当するCAD機種の言語で表現された要素形状CADデータに変換する、ことを特徴とする請求項30に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項32】
形状定義ファイルが、XML等の拡張可能なマークアップ言語により記述されている、請求項28に記載の金型部品の電子カタログ装置。
【請求項33】
請求項1乃至請求項32の何れかに記載の金型部品の電子カタログ装置の各構成手段又は各機能をコンピュータにて実現するためのプログラムが格納された記録媒体。
【請求項34】
請求項1乃至請求項32の何れかに記載の金型部品の電子カタログ装置の各構成手段又は各機能をコンピュータにて実現するためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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