説明

金属精製方法、金属精製装置、精製金属、鋳造品、金属製品及び電解コンデンサ

【課題】ルツボ外部への溶融金属の飛散を抑制による安全性の向上と歩留まり低下の防止を、部品点数の増加を招くことなく実現することができる金属精製方法等を提供する。
【解決手段】溶融金属保持ルツボ2と、溶融金属保持ルツボ内の溶融金属4を加熱する加熱手段5と、回転可能な回転冷却体32を備えた金属精製装置を用い、保持ルツボ2内に収容された溶融金属4中に回転冷却体32を浸漬し、回転冷却体32を回転させながら、回転冷却体32に純度の高い金属を晶出させる金属精製方法であって、保持ルツボの深さ:H、ルツボ底からの溶融金属の高さ:h、ルツボ開口部内径:dとする時、H、h、dの関係が0.55≦(H-h)/dの条件を満たしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏析凝固法の原理を利用して、共晶不純物を含むアルミニウム、ケイ素、マグネシウム、鉛、亜鉛等の金属から、共晶不純物の含有量を元の金属よりも少なくし、高純度の金属を製造する金属精製方法及び金属精製装置に関し、さらには前記金属精製方法により精製された精製金属、鋳造品、金属製品及び電解コンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
金属の精製方法として、大別して電解法と偏析凝固法が行われている。電解法は高度な精製が可能ではあるが大量の電力が必要となるためにコストがかさんでしまう欠点がある。それに対し偏析凝固法は溶融金属が凝固する時の溶質分配法則を応用する精製方法であり、簡便な装置で精製可能であるためコスト面で優れた製造方法である。
偏析凝固法の一つとして、精製用溶湯保持炉内に入れられた共晶不純物を含む溶融金属中に回転冷却体を浸漬し、回転冷却体内に冷媒を供給しつつ、この冷却体を回転させてその周面により純度の高い精製金属を晶出させる方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)
【特許文献1】特公昭61−3385号公報
【特許文献2】特公平3−65415号公報
【0003】
ところで、この精製方法では、溶融金属内に回転冷却体を浸漬し回転させるため、精製用溶湯保持ルツボ内から外部へ溶融金属が飛散することがある。溶融金属は、一般的に非常に高温である。そのような高温物のルツボ外部への飛散は、安全性を低下させるという問題を生じさせている。また、溶融金属が保持ルツボ外へ飛散することによって、歩留まりの低下をもたらすという問題も生じさせている。
【0004】
ルツボ外部への溶湯飛散防止技術としては、ルツボ内の溶融液面よりも上部に溶融金属飛散防止兼熱放射防止板を設置する(例えば、特許文献3参照)といった技術や精錬時に溶融液面より上部に溶融金属飛散防止具を設置する(例えば、特許文献4参照)といった技術が存在する。
【特許文献3】特開平9−188512号公報
【特許文献4】特開平5−26584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献3及び4に開示された技術を適用すると、溶融金属の外部への飛散は減少し、安全性の向上効果および歩留まりの減少に対する抑制効果は得られるものの、その効果は十分ではない。また、これらの技術では、いずれも追加部品を設置することによる溶湯飛散防止技術であり、部品点数の増加による設備コスト上昇をもたらすという問題も生ずる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、ルツボ外部への溶融金属の飛散を抑制することによる安全性の向上と歩留まり低下の防止を、部品点数の増加を招くことなく実現することができる金属精製方法、金属精製装置、精製金属、鋳造品、金属製品及び電解コンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的達成のため、本発明は以下の手段を提供する。
(1)溶融金属保持ルツボと、溶融金属保持ルツボ内の溶融金属を加熱する加熱手段と、回転可能な回転冷却体を備えた金属精製装置を用い、前記保持ルツボ内に収容された溶融金属中に回転冷却体を浸漬し、回転冷却体を回転させながら、回転冷却体に純度の高い金属を晶出させる金属精製方法であって、前記保持ルツボの深さ:H、ルツボ底からの溶融金属の高さ:h、ルツボ開口部内径:dとする時、H、h、dの関係が0.55≦(H-h)/dの条件を満たすことを特徴とする金属精製方法。
(2)前記保持ルツボの深さ:H、ルツボ底からの溶融金属の高さ:h、溶湯面におけるルツボ開口部内径:dが(H-h)/d≦1.4の条件を満たす前項1に記載の金属精製方法。
(3)精製する金属がアルミニウムである前項1または2に記載の金属精製方法。
(4)溶融金属保持ルツボと、溶融金属保持ルツボ内の溶融金属を加熱する加熱手段と、回転可能な回転冷却体を備え、前記保持ルツボ内に収容された溶融金属中に回転冷却体を浸漬し、回転冷却体を回転させながら、回転冷却体に純度の高い金属を晶出させる金属精製装置であって、前記保持ルツボの深さ:H、ルツボ底からの溶融金属の高さ:h、ルツボ開口部内径:dとする時、H、h、dの関係が0.55≦(H-h)/dの条件を満たすことを特徴とする金属精製装置。
(5)前項1〜3のいずれかに記載の方法で精製された精製金属。
(6)前項5に記載の精製金属から製造された鋳造品。
(7)前項6に記載の鋳造品を圧延した板または箔からなる金属製品。
(8)前項7に記載の金属製品が電極材として用いられている電解コンデンサ。
【発明の効果】
【0007】
前項(1)に記載の発明によれば、回転冷却体の回転により生ずる溶融金属のルツボ外への飛散を抑制することが可能であり、安全性を向上させることが可能である。また、溶融金属のルツボ外への飛散が抑制されるため、溶融金属の外部流出による損失が抑制され、歩留まりが向上する。
【0008】
前項(2)に記載の発明によれば、ルツボの自重が大きくなることに起因する低温酸化によるルツボの破損発生の恐れを防止できる。
【0009】
前項(3)に記載の発明によれば、アルミニウム精製時に、アルミニウムのルツボ外への飛散を抑制することができ、溶融アルミニウムの外部流出による損失を抑制できる。
【0010】
前項(4)に記載の発明によれば、回転冷却体の回転により生ずる溶融金属のルツボ外への飛散を抑制できるとともに、溶融金属の外部流出による損失を抑制できる金属精製装置となしうる。
【0011】
前項(5)に記載の発明によれば、溶融金属のルツボ外への飛散や溶融金属の外部流出による損失を抑制しながら精製された、純度の高い精製金属となしうる。
【0012】
前項(6)に記載の発明によれば、溶融金属のルツボ外への飛散や溶融金属の外部流出による損失を抑制しながら精製された、純度の高い鋳造品となしうる。
【0013】
前項(7)に記載の発明によれば、溶融金属のルツボ外への飛散や溶融金属の外部流出による損失を抑制しながら精製された、純度の高い圧延金属製品となしうる。
【0014】
前項(8)に記載の発明によれば、溶融金属のルツボ外への飛散や溶融金属の外部流出による損失を抑制しながら精製された、純度の高い圧延金属からなる電極材が用いられた電解コンデンサとなしうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の一実施形態を説明する。
【0016】
この発明の一実施形態に係る金属精製装置を図1に示す。
【0017】
この金属精製装置は、上部が開口した溶解炉1を備え、溶解炉内には溶融金属を保持するための有低円筒状の保持ルツボ2が配置されている。前記溶融金属保持ルツボ2の開口部上方には、回転冷却装置3が設けられている。この回転冷却装置3は回転可能な垂直状回転軸31と、この回転軸31の下端に固定された逆円錐台形状の回転冷却体32を備えている。
【0018】
前記回転軸31は耐熱性材料で形成されるとともに、回転軸31の下端にはフランジ31aが一体に形成されている。回転冷却体32は、その上端が回転軸31の下端の前記フランジ31aに着脱自在で取り付けられており、回転冷却体32の上端部を除いた部分が、ルツボ2に保持された溶融金属4内に浸漬されるようになっており、この浸漬部分が回転冷却体32の精製金属晶出部となる。なお、回転冷却装置3は図示しない適当な駆動手段により昇降駆動されると共に、回転駆動されるものとなされている。
【0019】
前記回転冷却体32の内部には中空状空間32aが形成されており、この空間32aは前記回転軸31を上下に貫通する冷媒供給管33及び冷媒排出管34と連通されている。そして、冷媒供給装置35により供給された冷媒が冷媒供給管33を通って回転冷却体32の内部空間32aに供給された後、冷媒排出管34を通って排出され、これにより、回転冷却体32を回転させながら冷却しうるものとなされている。
【0020】
前記溶解炉1は耐火物により形成され、溶解炉1の内周面には、加熱手段としてのヒーター5が取り付けられている。
【0021】
前記溶融金属保持ルツボ2は、例えば黒鉛のような、金属とほとんど反応せずかつ溶融金属を汚染しない物質より形成されており、溶解炉1の底壁上に置かれた耐火物からなる載置台6上に載せられた状態で、溶解炉1内に配置されている。
前記保持ルツボ2は、図2に示すように、ルツボ深さ:H、ルツボ底からの溶融金属4の高さ:h、ルツボ開口部内径:dとする時、H、h、dが0.55≦(H-h)/dの条件を満たす形状を有するものとなされている。
【0022】
ここで、上記形状の限定理由は以下に示すとおりである。
【0023】
まず、保持ルツボ2のルツボ深さ:H、ルツボ底からの溶融金属4の高さ:h、ルツボ開口部内径:dが0.55>(H-h)/dでは、ルツボ2の外部への溶湯飛散を十分に抑制することが困難であり、安全性の向上、歩留まりの向上といった所望する効果を得ることは困難である。このため、0.55≦(H-h)/dの条件を満足する必要がある。特に0.6≦(H-h)/dとするのがよい。
【0024】
また、H、h、dが(H-h)/d>1.4では、ルツボの自重が大きくなり、低温酸化によるルツボ2の破損が発生する恐れがあり、溶融金属4の保持容器としての役割を果たすことが困難な場合がある。加えて、外気に触れるルツボ2の表面積が増加することにより、ルツボから大気への放熱量が増加する。収容された金属を溶融状態に維持しておくためには、放熱を補うだけの多量の熱量を供給することが必要となるが、そのような多量の熱量を限られた空間で供給することは困難な場合がある。そこで、好ましくは (H-h)/d≦1.4の条件を満たす形状に設定するのが良く、特に(H-h)/d≦1.3とするのが良い。
【0025】
なお、ルツボ2の内底部は平坦面に限定されることはなく、下方に膨出する円弧状に形成されていても良く、この場合のルツボ深さH及びルツボ底からの溶融金属の高さhは、最深部からの距離をいう。
【0026】
上記金属精製装置を用いた金属精製方法は、次のようにして実施される。
【0027】
予め、ルツボ2内に精製すべき粗製金属塊を収容しておき、ヒーター5により加熱して溶融金属4とし、これをヒーター5により凝固温度を超えた温度に加熱保持しておく。溶融金属4は、別途溶解してからルツボ2内に収容しても良い。次いで、冷媒供給管33を通して回転冷却体の内部空間32aに冷媒を供給しながら、図示しない駆動手段により、図3(a)に示すように、回転軸31を介して回転冷却体32を回転させながら下降させ、溶融金属4内に浸漬させる。なお、回転冷却体32への冷媒の供給、回転冷却体32の回転、および冷却体32の溶融金属4への浸漬の各順序は、上記に限定されるものではなく、回転冷却体32を溶融金属4内に浸漬後、回転冷却体32を回転させ、その後に冷媒を供給する等の順序であっても特に問題はない。
【0028】
偏析凝固の原理および、回転冷却体32と溶融金属4との相対速度により、不純物濃化層中の不純物が液相全体に分散させられる効果から、図3(b)に示すように、回転冷却体32の精製金属晶出部には、高純度金属が晶出し、精製高純度金属塊7が形成される。形成された高純度金属塊7は、図3(c)に示すように、回転冷却体32とともに引き上げられ、掻き落とし装置8にて掻き落とされた後、回収される。その後、図3(d)に示すように、回転冷却体3は所定温度となるように加熱装置9にて加熱されたのち、再度、保持ルツボ2内の溶融金属4に浸漬され、同様にして金属精製に供される。この工程は繰り返し実施され連続的に金属精製が行われる。
【0029】
この金属精製装置において、保持ルツボ2は分離単独のものであっても連結樋によって互いに連通状に接続されていても構わない。単独の場合は精製を繰り返すと溶融金属4の不純物濃度が増すために、精製した金属の純度が悪化してしまう。そのために定期的に溶融金属4を入れ替える必要がある。連結樋によって互いに連結した場合は、一端から新たな溶融金属4を注ぎこめば溶融金属が隣接する保持ルツボ2に流出し、高濃度の溶融金属4がそのままルツボ2に対流することはなく溶融金属4を入れ替える必要がない。また最下流の保持ルツボ2から流出した溶融金属4は精製に適さない濃度となるので排出される。
【0030】
回転冷却体32は黒鉛、セラミックス製等が望ましいが、これに限るものではない。高温の溶融金属4と接触するために回転冷却体も高温となるので、この高温で溶融せず、極端な強度低下をしないものであれば良く、金属製であっても構わない。また回転冷却体32の温度調整は溶融金属4と接触する箇所のみで良い。ヒーター5に代えてガスバーナー、誘導加熱装置などを用いうるが、所定温度まで昇温できれば特に種類を限定するものではない。また精製条件によるが、精製金属引き上げ、掻き落とし、精製開始までの間で回転冷却体32の温度低下を防止すれば、特に加熱装置9による加熱工程を追加する必要はない。回転冷却体を冷却するための冷媒も特に限定はされず、窒素ガス、二酸化炭素ガス、アルゴンガス、圧縮エアー等が使用でき、コストの面からは圧縮エアーを推奨出来る。
【0031】
アルミニウムを精製する際、アルミニウムと包晶を生成する不純物が含まれる場合には、ホウ素添加および攪拌をする。添加されたホウ素が溶融金属中に含まれているTi、V、Zr等の包晶不純物と反応してTiB、VB、ZrB等の不溶性ホウ化物が生成される。余剰のホウ素は、共晶不純物にして除去される。上記ホウ化物は、ルツボ内で冷却体の回転により生じる遠心力によって冷却体から遠ざけられ冷却体の周面に晶出したアルミニウムに含まれることはない。また保持ルツボ2が連結樋によって互いに連通状に接続されている場合は、最上流部にホウ素添加用ルツボを配置しておくのがよい。ホウ素は一般的にアルミニウムに添加された母合金ロッドとして溶融金属中に供給される。
【0032】
上記により精製された金属は、高純度であるから、各種の加工や用途に用いることで優れた特性や機能を発揮させることができる。一例を挙げると、精製金属を鋳造に用いて鋳造品を製作しても良いし、この鋳造品を圧延して各種の金属板や金属箔として用いても良い。また、この金属板や金属箔を例えばアルミニウム電解コンデンサの電極材として用いてもよい。
【実施例】
【0033】
以下、具体的な実施例について比較例とともに述べる。
実施例1〜4
保持ルツボ2の深さ:H、ルツボ開口部内径:dを表1に示すように各種の値に設定した保持ルツボ2に、アルミニウム溶湯(溶融金属)を、ルツボ底からの溶融金属4の高さ:hが表1となるように収容した。そして、温度を同一に設定した回転冷却体32を溶湯中に浸漬し、回転冷却体32を各資料共に同一速度で回転させて、精製を実施した。
【0034】
その結果、表1の実施例1〜3では、「溶湯飛散」の項目に◎印で示したように、回転冷却体32の回転により生ずる溶融アルミニウムのルツボ外部への飛散は観察されず、表1の実施例4では、「溶湯飛散」の項目に○印で示したように、回転冷却体32の回転により生ずる溶融アルミニウムのルツボ外部への飛散はごくわずかであり、このため本実施形態により安全性が高く歩留まりの低下を抑制した精製が可能であることを確認し得た。
【0035】
比較例1〜4
保持ルツボ2の深さ:H、ルツボ底からの溶融金属4の高さ:h、ルツボ開口部内径:dを表1のように各種に設定した以外は、実施例1〜4と同一の条件でアルミニウムの精製を実施した。
【0036】
その結果、表1の「溶湯飛散」の項目に×印で示したように、回転冷却体32の回転により生ずる溶融アルミニウムのルツボ外部への明らかな飛散が観察された。
【0037】
以上の結果から、本発明方法によれば、ルツボ外部への溶融金属の飛散の抑制による安全性の向上と歩留まり低下の防止を、部品点数の増加を招くことなく可能であることを確認し得た。
【0038】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明の一実施形態に係る精製装置の垂直断面図である。
【図2】ルツボ寸法を示す記号の説明図である。
【図3】図1の金属精製装置を用いた金属精製方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0040】
1 溶解炉
2 保持ルツボ
3 回転冷却装置
31 回転軸
32 回転冷却体
33 冷媒供給管
34 冷媒排出管
4 溶融金属
5 ヒーター
6 載置台
7 金属塊

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融金属保持ルツボと、溶融金属保持ルツボ内の溶融金属を加熱する加熱手段と、回転可能な回転冷却体を備えた金属精製装置を用い、
前記保持ルツボ内に収容された溶融金属中に回転冷却体を浸漬し、回転冷却体を回転させながら、回転冷却体に純度の高い金属を晶出させる金属精製方法であって、
前記保持ルツボの深さ:H、ルツボ底からの溶融金属の高さ:h、ルツボ開口部内径:dとする時、H、h、dの関係が0.55≦(H-h)/dの条件を満たすことを特徴とする金属精製方法。
【請求項2】
前記保持ルツボの深さ:H、ルツボ底からの溶融金属の高さ:h、溶湯面におけるルツボ開口部内径:dが (H-h)/d≦1.4の条件を満たす請求項1に記載の金属精製方法。
【請求項3】
精製する金属がアルミニウムである請求項1または2に記載の金属精製方法。
【請求項4】
溶融金属保持ルツボと、溶融金属保持ルツボ内の溶融金属を加熱する加熱手段と、回転可能な回転冷却体を備え、前記保持ルツボ内に収容された溶融金属中に回転冷却体を浸漬し、回転冷却体を回転させながら、回転冷却体に純度の高い金属を晶出させる金属精製装置であって、
前記保持ルツボの深さ:H、ルツボ底からの溶融金属の高さ:h、ルツボ開口部内径:dとする時、H、h、dの関係が0.55≦(H-h)/dの条件を満たすことを特徴とする金属精製装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の方法で精製された精製金属。
【請求項6】
請求項5に記載の精製金属から製造された鋳造品。
【請求項7】
請求項6に記載の鋳造品を圧延した板または箔からなる金属製品。
【請求項8】
請求項7に記載の金属製品が電極材として用いられている電解コンデンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−266703(P2008−266703A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−109727(P2007−109727)
【出願日】平成19年4月18日(2007.4.18)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】