説明

金属表面の塗装施工方法

【課題】金属表面の凹部や残存錆の間に浸透し、酸素遮断性が高いアクリル系樹脂の塗料を塗布する塗装施工方法を提供する。
【解決手段】錆が発生した金属表面を払拭する工程と、アクリル系樹脂の塗料を金属表面に塗布する工程と、アクリル系樹脂の塗料を金属表面上で硬化させる工程とを含み、アクリル系樹脂の酸素透過係数が、エポキシ系樹脂の酸素透過係数よりも小さいことを特徴とする金属表面の塗装施工方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属表面の塗装施工方法に関し、特に錆びた金属表面の塗装施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種のガードレール、橋梁、及び道路標識のポールなどは金属材料(以下、「金属母材」という)で形成され、これらの表面は時間の経過とともに錆びてしまう。錆が発生するメカニズムについて簡単に説明する。図6は、金属表面での錆生成のメカニズムを示す図である。例えば鉄の表面に水分が付着すると、イオン化傾向の大きな鉄がイオンFe2+となって、水分に溶け出す。鉄の表面付近でアノード反応が生じ、他の部分付近でカソード反応が生じる。アノード反応はFe→Fe2++2e-である。カソード反応はH2O+1/2O2+2e-→2OH-である。全体としての化学反応はFe2++2OH-→Fe(OH)2である。ここで、時間の経過とともに水と酸素とがさらに反応して、化学反応2Fe(OH)2+1/2O2→Fe23・H2Oが生じて、錆が発生する(図6)。錆によって、金属表面の見栄えが悪くなるだけでなく、金属母材の強度が弱くなる。そこで、金属表面に対しては、初めに、又は定期的にあるいは必要に応じて塗装(防錆塗装)を施し、錆を防止する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−20006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
錆びた金属表面に対する通常の塗装施工方法を簡単に説明する。図7Aは、表面が錆びた金属母材の断面図である。図7Bは、錆びた金属表面に1種ケレンを施した後の金属母材の断面図である。図7Cは、錆びた金属表面に2種ケレンを施した後の金属母材の断面図である。図8は、錆びた金属表面に2種ケレンを施した後、エポキシ系樹脂の塗料を塗装した場合の金属母材の断面図である。
【0005】
錆びた金属表面に対する通常の塗装施工方法では、まず、金属母材71の表面上の錆72を落とし、旧塗膜や金属表面の脆弱部の除去を行い、金属表面を露出させる(ケレン)。この後に、エポキシ系樹脂の塗料を塗装することで塗膜を形成して、金属表面を錆発生から保護する。
【0006】
ケレンにより塗料の金属表面への付着性が良くなり、塗膜の耐久性及び表面の仕上がりが変わってくる。このため、ブラスト法によって錆や旧塗膜及び脆弱部を完全に除去する1種ケレン(図7B)を施して、塗装処理を行うことが望ましい。
【0007】
しかしながら、1種ケレンでは労力を要し、粉塵に対する養生を十分に行う必要があり、コストも高くなる。また、1種ケレンでは、除去した多くの錆や金属表面の破片を回収する必要もあり、施工現場での作業環境を整えなければならない。このため錆びた金属表面に対する通常の塗装施工方法では、1種ケレンよりも簡易で低コストである2種ケレン(図7C)又は3、4種ケレンが施され、その後にエポキシ系樹脂の塗料が塗装される。
【0008】
2−4種ケレンでは、ある程度の金属表面は露出するが、劣化していない塗膜は残り、1種ケレン程(図7B)は金属表面を滑らかにならない。このため、金属表面の凹凸は依然として大きく、凹部の錆72も残ったままである(図7C)。錆びた金属表面に対する通常の塗装施工方法では、このような金属表面の上にエポキシ系樹脂の塗料が塗装されて塗膜73を形成することになる(図8)。
【0009】
しかし、エポキシ系樹脂の塗料は、酸素透過係数が8.94×10-10mol/m2・s・Pa以上の塗料である。このようにエポキシ系樹脂の塗料の粒子は十分に小さくなく、金属表面に対する表面張力が依然として大きい。
【0010】
このため、エポキシ系樹脂の塗料は、金属表面及び残存錆72で形成される凹部に浸透せず硬化する傾向がある。よって塗膜73と金属表面及び残存錆72との間に空隙81が存在してしまい、塗膜73と金属表面との接触面積が十分ではなく、塗膜73の耐久性が低い。
【0011】
エポキシ系樹脂の塗料の一部は残存錆72aと接触する(図8の金属母材71の右端上)。エポキシ系樹脂は、上記のとおり粒子が十分に小さくなく表面張力が大きいため、この残存錆72a内の間隙へ浸透しにくい。よって、エポキシ系樹脂の塗料は、残存錆72aを金属母材71へ固着することができず、硬化した後に残存錆72aとともに剥がれてしまう。
【0012】
空隙内81に酸素及び水分が残存している場合には、空隙内81で再び錆が発生してしまう。この錆が空隙内81である程度まで成長すると、塗膜73を破壊してしまい、塗膜73が金属表面から剥離する。
【0013】
上記のとおりエポキシ系樹脂の塗料は、酸素透過係数が8.94×10-10mol/m2・s・Pa以上の塗料であるため、塗膜73の酸素の遮蔽性能は十分ではなく、時間の経過とともに空隙内81に酸素を浸透させてしまうおそれがある。これにより、空隙81内に水分が残存している場合には、依然として空隙内81での錆の発生が抑えられない。
【0014】
この一方で、空隙81を形成させないようにするためには、エポキシ系樹脂の塗料を塗布する前に、他の塗料(下地皮膜処理液など)を塗る必要がある。これでは手間も時間もかかってしまう。
【0015】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、金属表面の凹部や残存錆の間に浸透し、酸素遮断性が高い微細粒子のアクリル系樹脂の塗料を塗布する塗装施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のある態様によれば、金属表面上をケレンする工程と、アクリル系樹脂を金属表面に塗布する工程とを含み、アクリル系樹脂の酸素透過係数が、エポキシ系樹脂の酸素透過係数よりも低い、金属表面の塗装施工方法が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の上記態様では、従来のエポキシ系樹脂の塗料の代わりに、アクリル系樹脂の塗料を金属表面に塗布することにした。このアクリル系樹脂の酸素透過係数はエポキシ系樹脂の酸素透過係数よりも低く、エポキシ系樹脂の粒子よりも微細な粒子を有する。
【0018】
この微細粒子を有するアクリル系樹脂(以下、「微細粒子アクリル系樹脂」という)は金属表面の残存錆の間隙にも浸透しやすいため、硬化することで残存錆を金属表面に付着させる。また、微細粒子アクリル系樹脂の表面張力はエポキシ系樹脂の表面張力よりも小さいため、塗料が金属表面の凹部に浸透し、従来の空隙81を形成することなく金属表面に付着する。
【0019】
よって、金属表面に凹凸や残存錆が存在しても、空隙を形成することなく、残存錆を金属表面に固着し、耐久性のある塗膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、塗装施工方法の工程を示すフローチャートである。
【図2】図2は、表面が錆びた金属母材の断面図である。
【図3】図3は、錆びた表面にケレンを施した後の金属母材の断面図である。
【図4】図4は、金属表面上に微細粒子アクリル系樹脂の塗料が塗布された後の金属母材の断面図である。
【図5】図5は、図4の円Aで示した部分の拡大図である。
【図6】図6は、金属表面での錆生成のメカニズムを示す。
【図7A】図7Aは、表面が錆びた金属母材の断面図である。
【図7B】図7Bは、錆びた金属表面に1種ケレンを施した後の金属母材の断面図である。
【図7C】図7Cは、錆びた金属表面に2種ケレンを施した後の金属母材の断面図である。
【図8】図8は、錆びた金属表面に2種ケレンを施した後、エポキシ系樹脂の塗料を塗装し硬化させた後の金属母材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、金属表面の塗装施工方法の本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0022】
(第1実施形態)
まず、塗装施工方法の工程を、図1−4とともに説明する。
【0023】
図1は、塗装施工方法の工程を示すフローチャートである。図2は、表面が錆びた金属母材の断面図である。図3は、錆びた表面にケレンを施した後の金属母材の断面図である。図4は、金属表面上に微細粒子アクリル系樹脂の塗料が塗布された後の金属母材の断面図である。
【0024】
まず、錆びが発生した金属表面にケレンを施す(図1のS1)。対象となる錆びた金属表面23(図2)としては、例えば、金属材料で形成されるガードレール、橋梁、道路標識、鉄扉、鉄塔などの金属表面であって、経時変化で錆が発生している金属表面が挙げられる。上記金属表面には、部分的に劣化している塗膜があってもよい。また、金属材料、鉄鋼材料を用いて構成される構造物、構造部品、各種機械などの他の錆びた金属表面であってもよい。
【0025】
本発明で施すケレンは、2種―4種ケレン程度であればよく(図3)、1種ケレンのように、金属表面23上の錆、塗膜及び脆弱部分を完全除去するようなケレンである必要はない。本発明でのケレンにより、金属表面上23から遊離途中の錆、劣化している塗膜、金属表面23の一部の脆弱部分や付着物が除去される。当該ケレンにより、ある程度の金属表面23は露出するが、金属表面23の凹部の錆22の一部は残存する(図3)。
【0026】
上記ケレンはブラシを用いて施すことができる。但し、他の工具を用いて施してもよく、ほうき、紙ヤスリなどの他の手工具や動力工具を用いてもよい。
【0027】
上記ケレンを施した後の金属表面23に、本発明の微細粒子アクリル系樹脂の塗料を塗布する(図1のS2)。微細粒子アクリル系樹脂の塗料の詳細については後で述べる。
【0028】
微細粒子アクリル系樹脂の塗料の塗布は、刷毛、ローラ、コテ、吹き付け機などの通常の塗布方法により行う。微細粒子アクリル系樹脂の塗料の塗布量は、200g/m2である。塗回数は適宜設定すればよく、通常1−2回の塗布により行う。塗布にかける時間(可使時間)は30−40分を目安とする。
【0029】
塗布後は、微細粒子アクリル系樹脂の塗料を硬化させて、金属表面23及び残存錆22の上に塗膜41を形成する(図1のS3、図4)。
【0030】
微細粒子化アクリル系樹脂の塗料の硬化時間は、通常、塗布後20分−2時間を目安にすればよく、気温、塗料の温度によって変化する。夏など高温である場合には20−30分の硬化時間を要し、冬など低温である場合には1−2時間の硬化時間を要する。
【0031】
以下、本発明に用いる微細粒子アクリル系樹脂の塗料の詳細を述べる。
【0032】
表1では微細粒子アクリル系樹脂の塗料の主な組成を示す。微細粒子アクリル系樹脂の塗料は、微細粒子アクリル系樹脂に添加物(粘性を出すための添加物及び硬化剤としての添加物)を添加して得られる。
【0033】
【表1】

【0034】
微細粒子アクリル系樹脂の主剤は、ジシクロペンテニールオキシエチレン及びメタアクリレート、軟化剤としてのメトキシポリエチレングリコール#900及びメタアクリレート、軟化剤としてのクロロプレンである。
【0035】
上記添加物のうち粘性を出すための添加物は、エアロジル及びアルミ粉である。これにより、塗料の金属表面23への粘着性が向上し、傾斜している金属表面23上での塗料の垂れが防止される。
【0036】
上記添加物のうち硬化剤としての添加物は、過酸化物である。この過酸化物は、金属表面23に塗布する直前に、微細粒子アクリル系樹脂に添加される。
【0037】
上記添加物以外に、遅延剤や促進剤を一定の比率で混入してもよい。遅延剤としては、アルキルフェノールが挙げられる。促進剤としては、ナフテン酸コバルトが挙げられる。
【0038】
微細粒子アクリル系樹脂の酸素透過係数は、1.54×10-14mol/m2・s・Paである。この酸素透過係数は、試験方法JISK7126に準拠して得られる。この酸素透過係数は、通常のエポキシ系樹脂の酸素透過係数(8.94×10-10mol/m2・s・Pa)よりも小さい。このように、微細粒子アクリル系樹脂の粒子は、通常のエポキシ系樹脂の粒子よりも小さい。
【0039】
微細粒子アクリル系樹脂の透湿度は14g/m2・24hである。この透湿度は試験方法JISK5400に準拠して得られる。
【0040】
微細粒子アクリル系樹脂の透水量は0.06gである。この透水量は試験方法JISK6203に準拠して得られる。
【0041】
金属母材21が鉄の場合、微細粒子アクリル系樹脂の金属表面23への接着性は、7.8MPaである。金属母材21がステンレス及びアルミの場合、微細粒子アクリル系樹脂の金属表面23への接着性は、7.8MPa及び8.8MPaである。これらの接着性は、オートグラフ引張試験により得られる。この試験では、上記金属母材の2片を微細粒子アクリル系樹脂で接着させ、反対方向からそれぞれオートグラフ引張り試験機で引張する。
【0042】
微細粒子アクリル系樹脂の塗料の粘性は、80−100mPa・sであり、比重が1.2である。
【0043】
(作用・効果)
図5は、図4の円Aで示した部分の拡大図である。本発明で用いる塗料の酸素透過係数は、上記のように、1.54×10-14mol/m2・s・Paであり、通常のエポキシ系樹脂の酸素透過係数(8.94×10-10mol/m2・s・Pa)よりも小さい。このように、本発明で用いる塗料の粒子が、エポキシ系樹脂の塗料の粒子よりも小さい。
【0044】
これにより、微細粒子アクリル系樹脂の塗料は、金属表面23上の残存錆22の間隙内にも浸透して硬化するため(図5)、残存錆22を金属表面23に固着することができる。
【0045】
また、微細粒子アクリル系樹脂の塗料は、エポキシ系樹脂の塗料よりも表面張力が小さいため、金属表面23上の凹部に浸透する。よって、塗膜41は、従来の空隙81を形成せず(図4、5、8)、金属表面23との接触面積を確保でき耐久性が向上する。
【0046】
微細粒子アクリル系樹脂の酸素透過係数は1.54×10-14mol/m2・s・Paであり、エポキシ系樹脂の酸素透過係数よりも低い。また、微細粒子アクリル系樹脂の透水量は0.06gであり、エポキシ系樹脂の透水量(通常、0.15−0.25g)よりも少ない。よって塗膜41と金属表面23との間で錆が再発生することが防止され、塗膜41の耐久性が向上する。
【0047】
微細粒子アクリル系樹脂の塗料は、上記のとおり、金属表面23の凹部に浸透し、残存錆の間隙に浸透する。このため、従来の空隙81や残存錆22の間隙を埋めるような他の塗料が必要ではなく、時間も手間も省いて塗膜41を形成できる。
【0048】
微細粒子アクリル系樹脂の塗料は、空気嫌気性を有するため、硬化は空気(酸素)に接触している面が最後に硬化する。このため、微細粒子アクリル系樹脂の塗料は塗布されると、金属表面23上の凹部内及び残存錆の間隙内の空気を追い出しながら硬化する。よって、塗膜41は金属表面23へ強固に付着し、塗膜41の耐久性が向上する。
【0049】
微細粒子アクリル系樹脂の塗料の粘度は、80−100mPa・sと低粘度である。このため、重ね塗りすることが容易であり、金属表面23の凹凸に合わせて塗膜41の厚みを変更することができる。
【0050】
微細粒子アクリル系樹脂は、エポキシ系樹脂の塗料に比べて耐候性に優れる。よって、従来の塗膜73よりも耐久性のある塗膜41を形成することができる。
【0051】
(第2実施形態)
第2実施形態に用いる微細粒子アクリル系樹脂の塗料について述べる。本実施形態では、第1実施形態の微細粒子アクリル系樹脂の塗料に断熱材を混入して塗料を作る。
【0052】
上記断熱剤としては市販の断熱剤でよく、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)や液晶ポリエステル(LCP)が挙げられる。
【0053】
上記の塗料を塗布することにより、金属表面23に防錆目的及び断熱目的の塗膜41を形成することができる。よって防錆目的の施工と断熱目的の施工とを同時に行うことができる。
【0054】
(第3実施形態)
第3実施形態に用いる微細粒子アクリル系樹脂の塗料について述べる。本実施形態では、第1実施形態の微細粒子アクリル系樹脂の塗料に着色剤を混入する。
【0055】
表2は、微細粒子アクリル系樹脂の塗料の配合を示す。
【0056】
【表2】

【0057】
表2に示すように、微細粒子アクリル系樹脂に骨材を添加することで、着色した塗料を生成することができる。骨材として他の色を選択することにより、所望の色の塗料が得られる。
【0058】
以上に本発明の幾つかの実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲における各請求項に記載の発明の範囲内において様々に変形可能である。たとえば、夏季、すなわち外気が高温の場合に、微細粒子アクリル系樹脂に混合する硬化剤の量を少なくすることができる。また、冬季、すなわち、外気が低温の場合には硬化が遅くなるので硬化剤を多くすることができる。錆びていない金属表面(未使用の金属表面)であって凹凸のある金属表面に上記微細粒子アクリル系樹脂の塗料を塗布してもよい。この場合でも、金属表面の凹凸に塗料が浸透し、上記と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0059】
21、71 金属母材
22、72 錆
23 金属表面
41 塗膜
51 微細粒子アクリル系樹脂の粒子
73 エポキシ系樹脂の塗膜
81 空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装施工方法であって、
錆が発生した金属表面をケレンする工程と、
アクリル系樹脂の塗料を前記金属表面に塗布する工程と、
前記アクリル系樹脂の塗料を前記金属表面上で硬化させる工程とを含み、
前記アクリル系樹脂の酸素透過係数が、エポキシ系樹脂の酸素透過係数よりも小さいことを特徴とする金属表面の塗装施工方法。
【請求項2】
請求項1に記載の塗装施工方法であって、
前記ケレンする工程の後、前記金属表面には凹凸及び前記錆の一部が残存していることを特徴とする塗装施工方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の塗装施工方法であって、
前記アクリル系樹脂の塗料は、主剤に添加物を添加して得られ、
前記主剤は、シジクロペンテニールオキシエチレン及びメタアクリレートに、メトキシポリエチレングリコール900#及びクロロプレンを添加してなることを特徴とする塗装施工方法。
【請求項4】
請求項3に記載の塗装施工方法であって、
前記添加物には遅延剤及び促進剤が含まれ、
前記遅延剤はアルキルフェノールであり、
前記促進剤はナフテン酸コバルトであることを特徴とする塗装施工方法。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の塗装施工方法であって、
前記添加物には断熱剤が含まれ、
前記断熱剤は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)又は液晶ポリエステル(LCP)であることを特徴とする塗装施工方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の塗装施工方法であって、
前記アクリル系樹脂の塗料に着色剤を混入させる工程を含み、
塗膜を着色することを特徴とする塗装施工方法。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の塗装施工方法であって、
前記金属表面は、金属材料で形成されるガードレール、橋梁、道路標識、鉄扉、又は鉄塔の金属表面であって、経時変化で錆が発生している金属表面であることを特徴とする塗装施工方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−22508(P2013−22508A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159112(P2011−159112)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(510192639)
【出願人】(303062716)
【Fターム(参考)】