説明

金額変更情報送信装置、リーダライタ、及び金額変更情報送信方法

【課題】より確実に金額変更情報送信装置と貨幣端末の接続を確認する。
【解決手段】コマンドモジュール3は、リーダライタ4を介して所定時間間隔で電子マネーカード6に応答を要求することにより、リーダライタ4と電子マネーカード6の接続を確認している。コマンドモジュール3は、上位端末2から「金額変更要求を生成して電子マネーカード6に送信せよ」との金額変更要求を受信すると、所定時間間隔とは関係なく、電子マネーカード6に応答を要求してリーダライタ4と電子マネーカード6との接続を確認する。このように、コマンドモジュール3が電子マネーカード6に金額変更情報を送信する前に、電子マネーカード6の接続を再度確認することにより、未確認処理の発生確率を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金額変更情報送信装置、リーダライタ、及び金額変更情報送信方法に関し、例えば、電子マネーカードと通信する端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子マネーシステムが構築され、電子マネーでの決済が広く行われている。
電子マネーシステムでは、ユーザが所有する電子マネーカードと、店舗が備える店舗端末が用いられる。
電子マネーカードには、バリューと呼ばれる金額情報を記憶し、金額変更情報(加減算コマンド)を用いてこの金額を増減する機能を有するICチップが内蔵されており、一方、店舗端末は、ICチップに金額変更情報を送信する機能を有している。
【0003】
ユーザが商品の代金を支払う場合、店舗端末から代金分のバリューを減額する金額変更情報を電子マネーカードに送信し、電子マネーカードが記憶しているバリューの金額を減額させる。
また、ユーザが店舗に代金を支払って、代金分のバリューを増額する金額変更情報を電子マネーカードに送信し、電子マネーカードが記憶しているバリューの金額を増額することもできる。この処理はチャージと呼ばれている。
【0004】
店舗端末は、このような処理の内容を利用ログデータとして記録して蓄積し、後ほど一括して電子マネーサーバに送信するようになっている。
電子マネーサーバは、各店舗の店舗端末から送信されてきた利用ログデータを集計して、店舗間での資金決済を行う。
このようにして、電子マネーシステムでは、バリューと通貨の対応がとられ、バリューを通貨の代用として使用することができる。
このように、ICチップに記憶されているバリューを用いて決済を行う技術としては、例えば、次のサービス提供方法がある。
【特許文献1】特開2000−250994公報
【0005】
ここで、店舗端末の構成を図1に示す。
店舗端末8は、図に示したように、上位端末2、コマンドモジュール3、リーダライタ4を用いて構成されている。
リーダライタ4には、電子マネーカード6の設置面が形成されており、この設置面に電子マネーカード6が置かれたりかざされたりすると、リーダライタ4と電子マネーカード6のICチップが無線回線によって接続される。
【0006】
上位端末2は、コマンドモジュール3に対して、例えば、「100円減算しなさい」とか、「2000円加算しなさい」などと、金額変更要求をコマンドモジュール3に発する。
コマンドモジュール3は、上位端末2の要求を受けて、金額変更情報を生成し、リーダライタ4に送信する。
【0007】
リーダライタ4は、コマンドモジュール3から金額変更情報を受信して、これを無線によって電子マネーカード6のICチップに送信する。
電子マネーカード6は、リーダライタ4から送信されてきた金額変更情報を実行し、自身が記憶しているバリューの金額を増減する。
【0008】
以上の処理を、従来では、図9のフローチャートに示した手順で行っていた。なお、以下の電子マネーカードの動作は、電子マネーカードに内蔵されたICチップが行うものである。
まず、店舗端末8は、リーダライタ4に電子マネーカード6が設置されるのを監視し、電子マネーカードが設置されると検知処理を行う(ステップ5)。
その後、コマンドモジュール3は、以下のステップ10〜30のカード確認動作をA[ms](Aは、50〜200程度)ごとに繰り返し、電子マネーカード6の接続をA[ms]ごとに確認する。
【0009】
まず、コマンドモジュール3は、リーダライタ4に応答要求(Request Response)を行う(ステップ10)。リーダライタ4は、コマンドモジュール3から応答要求を受けると、コマンドモジュール3に対して了解(Acknowledge)を行い(ステップ15)、電子マネーカード6に応答要求を行う(ステップ20)。
了解は、リーダライタ4が応答要求を受信したことをコマンドモジュール3が確認するために行う。
【0010】
電子マネーカード6は、リーダライタ4から応答要求を受信すると、応答(Response)し(ステップ25)、リーダライタ4は、電子マネーカード6から応答があると、コマンドモジュール3に応答する(ステップ30)。
コマンドモジュール3は、リーダライタ4から応答があることにより、電子マネーカード6がリーダライタ4と無線により接続していることを認識できる。
以下の、ステップ35〜55も同様である。
店舗端末8は、以上のようにして、A[ms]ごとに電子マネーカード6の接続を確認し、その間は、電子マネーカード6が接続しているものとみなしている。
【0011】
そして、電子マネーカード6の接続が確認できている状態で、上位端末2がコマンドモジュール3に金額変更要求を行うと(ステップ60)、コマンドモジュール3は上位端末2に了解を行う(ステップ65)。
そして、コマンドモジュール3は、要求された加減算を行うための金額変更情報を生成し、これをリーダライタ4に送信する(ステップ70)。
リーダライタ4は、コマンドモジュール3から金額変更情報を受信するとコマンドモジュール3に了解を行い(ステップ75)、電子マネーカード6に金額変更情報を送信する(ステップ80)。
【0012】
電子マネーカード6は、リーダライタ4から金額変更情報を受信すると、これを実行して自身が記憶するバリューの金額を増減し、金額変更処理が完了すると、リーダライタ4に金額変更処理が完了した旨の応答を行う(ステップ85)。
リーダライタ4は、電子マネーカード6から応答があると、コマンドモジュール3に同様の旨の応答を行う(ステップ90)。
【0013】
コマンドモジュール3は、リーダライタ4からの応答により、金額変更処理が行われたことを認識し、その旨を上位端末2に応答する(ステップ95)。
上位端末2は、コマンドモジュール3からの応答を受けると、コマンドモジュール3に対して了解を行う(ステップ100)。
このように、上位端末2は、コマンドモジュール3からの応答により電子マネーカード6で金額変更処理が成功したことを認識する。
なお、以上の例では、ステップ100などで了解動作を行ったが、この了解動作は、行っても行わなくてもよい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
コマンドモジュール3は、A[ms]の時間間隔にて電子マネーカード6の接続を確認しているため、コマンドモジュール3が電子マネーカード6に接続を確認してからA[ms]以内に電子マネーカード6が障害や取り外しなどのために通信不安定状態になると(例えば、図9の「カード取り外し」で示したタイミング)、リーダライタ4が金額変更情報を送出したにも係わらず、電子マネーカード6から応答がない状態となる。
このように応答がない状態では、店舗端末8は、電子マネーカード6で金額変更情報が実行されたのか否かが確認できない未確認状態となる。
【0015】
即ち、図9のステップ50からステップ80までの間に電子マネーカード6が取り外された場合は、金額変更情報が電子マネーカード6に送達されないため、電子マネーカード6で金額変更処理は行われず、一方、ステップ80からステップ85までの間に電子マネーカード6が取り外された場合は、金額変更情報が電子マネーカード6に送達されるため、電子マネーカード6で加減算処理が行われる。
【0016】
また、より詳細に説明すると、コマンドモジュール3が上位端末2から金額変更の要求を受け、金額変更情報送信処理を開始すると、その間はカード確認処理は行わない。
また、金額変更情報送信処理にて、金額変更情報を電子マネーカード6に送信するまでには、オーバーヘッドとなる前処理が含まれ、その時間がB[ms]とすると、A+B[ms]程度の間、カード確認が行われない時間がある。
【0017】
このように、電子マネーカード6の取り外しタイミングにより、金額変更処理が行われた場合と行われない場合があり、店舗端末8は電子マネーカード6で金額変更処理が行われたか否かを認識することができない。
電子マネーカード6は、非接触型ICチップを用いているため、接触型ICカードを用いる場合よりも、このような未確認状態が発生しやすくなり、何らかの対策を講じる必要が要望されていた。
【0018】
そこで、本発明は、より確実に金額変更情報送信装置と貨幣端末の接続を確認することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、貨幣価値を記憶し、金額変更情報を用いて前記記憶した貨幣価値の金額を変更する貨幣端末に送信する金額変更情報を生成する金額変更情報送信装置であって、金額変更情報の送信要求を受け付ける要求受付手段と、前記送信要求を受け付けた金額変更情報を生成する生成手段と、前記送信要求を受け付けた後であって、前記生成した金額変更情報を送信する前に、前記貨幣端末が無線通信により接続していることを確認する確認手段と、前記確認を行った後に、前記生成した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信手段と、を具備したことを特徴とする金額変更情報送信装置を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記確認手段は、前記要求受付手段が前記要求を受け付けたことを検知して前記確認を行うことを特徴とする請求項1に記載の金額変更情報送信装置を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記送信手段による金額変更情報の送信処理は、金額変更情報を送信する前の前処理と、金額変更情報の送信と、前記送信の後の後処理と、から構成されており、前記確認手段は、前記金額変更情報の送信の直前に前記確認を行うことを特徴とする請求項1に記載の金額変更情報送信装置を提供する。
請求項4に記載の発明では、前記送信された金額変更情報を無線通信にて前記貨幣端末に転送するリーダライタを具備し、前記確認手段は、前記リーダライタに形成されており、前記金額変更情報を前記貨幣端末に転送する直前に前記確認を行うことを特徴とする請求項1に記載の金額変更情報送信装置を提供する。
請求項5に記載の発明では、貨幣価値を記憶し、金額変更情報を用いて前記記憶した貨幣価値の金額を変更する貨幣端末と無線通信により接続する接続手段と、請求項1に記載の送信手段が送信した金額変更情報を受信する受信手段と、前記受信した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する前に、前記貨幣端末が無線通信により接続していることを確認する確認手段と、前記確認を行った後に、前記受信した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信手段と、を具備したことを特徴とするリーダライタを提供する。
請求項6に記載の発明では、貨幣価値を記憶し、金額変更情報を用いて前記記憶した貨幣価値の金額を変更する貨幣端末に送信する金額変更情報を生成する金額変更情報送信装置が行う金額変更情報送信方法であって、前記金額変更情報送信装置は、要求受付手段と、生成手段と、確認手段と、送信手段を備え、前記要求受付手段で、金額変更情報の送信要求を受け付ける要求受付ステップと、前記生成手段で、前記送信要求を受け付けた金額変更情報を生成する生成ステップと、前記確認手段で、前記送信要求を受け付けた後であって、前記生成した金額変更情報を送信する前に、前記貨幣端末が無線通信により接続していることを確認する確認ステップと、前記送信手段で、前記確認を行った後に、前記生成した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信ステップと、から構成されたことを特徴とする金額変更情報送信方法を提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、確認タイミングをより細かく制御することにより、より確実に金額変更情報送信装置と貨幣端末の接続を確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(1)実施の形態の概要
コマンドモジュール3(図1)は、リーダライタ4を介して所定時間間隔で電子マネーカード6に応答を要求することにより、リーダライタ4と電子マネーカード6の接続を確認している。
コマンドモジュール3は、上位端末2から「金額変更要求を生成して電子マネーカード6に送信せよ」との金額変更要求を受信すると、所定時間間隔とは関係なく、電子マネーカード6に応答を要求してリーダライタ4と電子マネーカード6との接続を確認する。
即ち、コマンドモジュール3は、電子マネーカード6の接続の確認動作(カード確認動作)を所定時間間隔で行う機能と、これとは別に、上位端末2から金額変更要求を受けた場合に行う機能を備えている。
このように、コマンドモジュール3が電子マネーカード6に金額変更情報を送信する前に、電子マネーカード6の接続を再度確認することにより、未確認処理(電子マネーカード6で金額変更処理が成されたか否かが不明となる処理)の発生確率を低減することができる。
【0022】
(2)実施の形態の詳細
図1は、店舗端末の構成と、店舗端末と電子マネーカードとの関係を説明するためのブロック図である。
店舗端末8は、例えば、小売店舗やレストランなどの店舗の会計エリアにキャッシュレジスタと組み合わせて設置されている。また、タクシーなどの移動体に設置される場合もある。
【0023】
店舗端末8は、上位端末2、コマンドモジュール3、リーダライタ4などの機能部を組み合わせて構成されている。
これらは、個別の装置として形成され、信号ケーブルで接続するなどしてアセンブルされている。
上位端末2は、店舗の会計担当者などから、例えば、「200円減算」、「1000円加算」などいった、加減算要求の入力を受け付け、コマンドモジュール3に対して当該要求の実行を金額変更要求にて命令する。
【0024】
コマンドモジュール3は、リーダライタ4を介して電子マネーカード6のICチップと通信することができ、上位端末2から指令を受けて金額変更情報やその他のコマンドを生成し、リーダライタ4に送出する。
また、コマンドモジュール3は、電子マネーカード6との間で行った処理内容を記録した利用ログデータを生成して記憶・蓄積し、1日に1回程度、図示しない電子マネーサーバに送信する。
【0025】
コマンドモジュール3は、リーダライタ4を介して電子マネーカード6の接続が検知されると、A[ms]ごとに電子マネーカード6の接続状態の確認動作を行い、上位端末2から金額変更要求を受けると、これをトリガとしてA[ms]の時間間隔とは関係なく、カード確認動作を行う。
このように、コマンドモジュール3は、金額変更情報の送信要求を(上位端末2から)受け付ける要求受付手段と、前記送信要求を受け付けた金額変更情報を生成する生成手段と、(上位端末2から金額変更要求をトリガとすることにより)前記送信要求を受け付けた後であって、前記生成した金額変更情報を送信する前に、貨幣端末(電子マネーカード6)が無線通信により(リーダライタ4に)接続していることを確認する確認手段と、前記確認を行った後に、前記生成した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信手段と、を具備した金額変更情報送信装置として機能している。
【0026】
リーダライタ4は、電子マネーカード6と無線通信するためのアンテナを内蔵しており、電子マネーカード6にICチップを駆動するための電力を供給すると共に、電子マネーカード6との間で近距離の無線通信を行うことができる。
これによって、リーダライタ4は、電子マネーカード6を駆動すると共に、コマンドモジュール3と電子マネーカード6との通信の仲介を行う。
なお、リーダライタ4には、半導体装置が内蔵されており、より高度な処理を行うように構成することも可能である。この例については、変形例2で後述する。
【0027】
電子マネーカード6は、ICチップを内蔵しており、バリューの記憶、及びバリューの金額変更処理を行う。
ここで、バリューとは、電子マネーシステムにおいて貨幣価値に対応させた電子データであり、例えば、1バリューは1円などと、所定のレートにてバリューと貨幣価値が対応づけられている。
電子マネーカード6のICチップは、貨幣価値を記憶し、金額変更情報を用いて前記記憶した貨幣価値の金額を変更する貨幣端末として機能している。
【0028】
図2は、電子マネーカード6のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
電子マネーカード6は、CPU(Central Processing Unit)21、高周波回路22、アンテナ26、ROM(Read Only Memory)23、RAM(Random Access Memory)24、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)25などを有している。
これらの素子は、ICチップ上に形成されている。ただし、アンテナ26は、電子マネーカード6内部の外縁部付近、又は電子マネーカード6の対角線を軸とする楕円曲線上に張り巡らされた空中線により構成され、端部がICチップに接続されている。
【0029】
CPU21は、ROM23やEEPROM25に記憶されている各種プログラムに従って情報処理を行う中央処理装置であり、決済処理、チャージなど、記憶されているバリュー残高の金額を変更する金額変更処理や、処理の履歴を記録したログデータを生成したりする。
CPU21は、アンテナ26、高周波回路22を介して、店舗端末8のリーダライタ4と近距離の無線通信を行うことができる。
【0030】
アンテナ26は、店舗端末8のリーダライタ4に内蔵されたアンテナと電波による送受信を行うためのアンテナであり、各種情報の送受信を行うほか、リーダライタ4からの電波によりICチップを駆動するための電力を発電する。
【0031】
高周波回路22は、チャージ端末5や店舗端末8のリーダライタ4からアンテナ26に送信されてきた高周波をデジタル信号に変換してCPU21に出力したり、逆にCPU21が出力したデジタル信号を高周波に変換してアンテナ26からリーダライタ4に送出する。
【0032】
RAM24は、CPU21が情報処理を行う際のワーキングメモリを提供する随時書き込み読み出し可能なメモリである。
本実施の形態では、CPU21が金額変更処理などを行う際に、一時的な記憶領域として使用される。
ROM23は、電子マネーカード6を機能させるための基本的なプログラムやパラメータ、データなどを記憶した読み出し専用メモリである。
【0033】
EEPROM25は、情報の書き込み消去が可能なROMである。EEPROM25に記憶してある情報は、電子マネーカード6への電力の供給がない場合でも保たれる。
EEPROM25には、CPU21に電子マネーカードとしての機能を発揮させるための電子マネー処理プログラムが記憶されているほか、電子マネー機能部ID、バリュー残高、ログデータなどの各種データを格納する電子マネー記憶部29が形成されている。
【0034】
図3は、CPU21で電子マネー処理プログラムを実行した場合に形成される電子マネーカード6の機能的な構成を模式的に表したブロック図である。
EEPROM25に形成された電子マネー記憶部29は、電子マネー機能部ID、バリュー残高、ログデータなどを記憶している。
【0035】
バリュー残高は、現在記憶しているバリューの残高であり、電子マネーカード6は、このバリュー残高を減額することにより決済処理を行い、バリュー残高を増額することによりチャージを行うことができる。
このように、電子マネー記憶部29は、貨幣価値の金額を電子データ(バリュー)として記憶する金額記憶手段として機能している。
電子マネー機能部IDは、電子マネーシステムがICチップを識別するためのID情報である。
【0036】
ログデータは、バリュー処理内容などを記録したログデータであり、チャージした際の記録である加算ログデータと、決済した際の記録である減算ログデータから構成されている。
加算ログテータには、チャージを行った店舗端末8の端末ID、チャージを行ったチャージ日時(分秒単位まで)、チャージ金額などが記録されている。
減算ログデータには、決済を行った店舗端末8の端末ID、決済を行った決済日時(分秒単位まで)、決済金額などが記録されている。
加算ログデータと減算ログデータには、記録できる件数に上限があり、この上限を超過する場合は、古いものから順次消去されるようになっている。
【0037】
端末通信部27は、アンテナ26や高周波回路22などを用いて構成され、店舗端末8のリーダライタ4から各種のコマンドを受信してバリュー処理部28に入力するなど、店舗端末8とバリュー処理部28の通信を仲介する。
【0038】
バリュー処理部28は、各種コマンドを実行する情報処理部である。
コマンドには、金額変更情報、ID参照コマンド、残高参照コマンド、加算ログデータ参照コマンド、減算ログデータ参照コマンド、その他のコマンドがある。
金額変更情報は、バリュー処理部28に金額変更処理を行わせるコマンドである。
バリュー処理部28は、金額変更処理を実行すると、金額変更情報で指定された金額分だけバリュー残高を増減させ、ログデータを生成して電子マネー記憶部29に記憶する。
【0039】
このほか、ID参照コマンドは、電子マネー機能部IDを読み出させるコマンドであり、残高参照コマンドは、バリュー残高を読み出させるコマンドであり、ログデータ参照コマンドは、ログデータを読み出させるコマンドである。
【0040】
図4は、コマンドモジュール3のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
コマンドモジュール3は、金額変更情報を生成したり、電子マネーカード6との通信を暗号化したりなど、機密を要する機能を有しているため、ブラックボックス化されて店舗端末8に組み込まれている。
【0041】
店舗端末8は、CPU51、ROM52、RAM54、通信制御部53、上位端末接続部58、リーダライタ接続部59などがバスラインで接続されて構成されている。
CPU51は、所定のプログラムに従って情報処理を行うほか、店舗端末8全体の制御などを行う。
本実施の形態では、CPU51は、電子マネーカード6とリーダライタ4の接続を確認しながら金額変更情報を電子マネーカード6に送信して、電子マネーカード6に金額変更処理を行わせたり、利用ログデータを生成して記憶部55に記憶したり、記憶部55に記憶している利用ログデータを電子マネーサーバに送信したりする。
【0042】
ROM52は、店舗端末8を動作させるための基本的なプログラムやパラメータなどを記憶した読み出し専用メモリである。
RAM54は、CPU51のワーキングメモリを提供したり、記憶部55に記憶されたプログラムやデータをロードして記憶したりなどする随時書き込み読み出し可能なメモリである。
通信制御部53は、ネットワークを介して店舗端末8を電子マネーサーバに接続する接続装置である。これによって、店舗端末8は、利用ログデータを電子マネーサーバに送信することができる。
【0043】
上位端末接続部58は、上位端末2とコマンドモジュール3を信号ケーブルによって接続するための接続インターフェースである。
コマンドモジュール3は、上位端末接続部58を介して上位端末2と通信することができる。
リーダライタ接続部59は、リーダライタ4とコマンドモジュール3を信号ケーブルによって接続するための接続インターフェースである。
コマンドモジュール3は、リーダライタ接続部59を介してリーダライタ4と通信することができる。
【0044】
記憶部55は、例えばハードディスクやその他の記憶媒体と、これらを駆動する駆動装置から構成されており、各種プログラムを格納したプログラム格納部56、データを格納したデータ格納部57などから構成されている。
プログラム格納部56には、店舗端末8を機能させるための基本的なプログラムであるOSや、電子マネーカード6に金額変更処理を行わせたり、利用ログデータを生成したり、生成した利用ログデータを電子マネーサーバに送信したりするためのプログラムなどが記憶されている。
【0045】
データ格納部57には、店舗端末8のID情報である端末ID、店舗端末8が設置された加盟店の加盟店ID、電子マネーカード6の決済やチャージに際して生成した利用ログデータなどが記憶されている。
【0046】
以上、コマンドモジュール3の構成について説明したが、上位端末2の構成も基本的にコマンドモジュール3と同様である。
即ち、上位端末2もCPU、ROM、RAM、記憶部を備え、プログラムに従ってコマンドモジュール3と協働して情報処理を行う。
また、リーダライタ4には、CPUやICチップなどで構成され、コマンドモジュール3と電子マネーカード6の通信を仲介するためのモジュールが組み込まれている。
【0047】
以上のようにして構成された上位端末2と電子マネーカード6が金額変更処理を行う手順について説明する。
なお、図9の従来例と同じステップには、同じステップ番号を付すことにし、また、フローチャートでは図面の煩雑化を避けるため、了解の通知(図9のステップ15)や応答(図9のステップ25)を省略することにする。
【0048】
まず、店舗の会計担当者が、上位端末2を操作し、電子マネーカード6の検知処理を開始させる。
すると、店舗端末8は、リーダライタ4の電子マネーカード設置面を点滅させるなどして、ユーザに電子マネーカード6を置くように促す。
コマンドモジュール3は、電子マネーカード6の検知処理が開始してから、所定時間間隔で電子マネーカード6に応答要求を行い、電子マネーカード6は、リーダライタ4に設置されるとこれに応答する。
これによって、コマンドモジュール3は、電子マネーカード6の接続を検知し、上位端末2に電子マネーカード6が設置されたことを通知する。このようにして電子マネーカード6のカード検知処理が行われる(ステップ5)。
【0049】
電子マネーカード6がカード検知処理が成されると、コマンドモジュール3は、電子マネーカード6が引き続きリーダライタ4に設置されているかを確認するために、リーダライタ4に応答要求を行う(ステップ10)。
リーダライタ4は、コマンドモジュール3から応答要求を受けると、コマンドモジュール3に了解し、電子マネーカード6に対して応答要求を行う(ステップ20)。
【0050】
電子マネーカード6は、リーダライタ4から応答要求があると、これに応答し、リーダライタ4は、電子マネーカード6から応答があると、コマンドモジュール3に応答する(ステップ30)。
【0051】
コマンドモジュール3とリーダライタ4は、従来例と同様に、以上のカード確認動作をA[ms]ごとに繰り返し、電子マネーカード6がリーダライタ4に設置された状態が維持されていることをA[ms]ごとに確認する(ステップ35〜ステップ55など)。
このカード確認動作により電子マネーカード6の接続が確認できなかった場合、コマンドモジュール3は、カード確認動作を引き続き継続し、一方、上位端末2は、コマンドモジュール3が電子マネーカード6を検知するのを所定時間待つ。
そして、上位端末2は、所定時間が経過すると、コマンドモジュール3にカード確認動作の中止を命じ、コマンドモジュール3はカード確認動作を中止する。
なお、所定時間が経過する前であっても、担当者が手動で割り込みを行い、コマンドモジュール3にカード確認動作を終了させることも可能である。
なお、コマンドモジュール3が、電子マネーカード6の接続を確認できなかった旨を上位端末2に通知し、これによって上位端末2が処理を中止するように構成することもできる。
【0052】
一方、A[ms]の間隔で電子マネーカード6の存在が確認されている場合、上位端末2はコマンドモジュール3に対して金額変更要求を行う(ステップ60)。
この金額変更要求は、例えば、「300円決済せよ」といったように、決済とチャージの区別と、増減する金額が含まれている。
【0053】
コマンドモジュール3は、上位端末2から金額変更要求を受信すると(即ち、上位端末2からの金額変更要求を検知すると)、A[ms]の間隔とは関係なく、リーダライタ4に対して応答要求を行う(ステップ205)。
リーダライタ4は、これを受けてコマンドモジュール3に了解すると共に、電子マネーカード6に応答要求する(ステップ210)。
この応答要求に対し、電子マネーカード6から応答があった場合、リーダライタ4はコマンドモジュール3に応答する。この応答プロセスは、ステップ10〜ステップ30と同じである。
【0054】
このように、コマンドモジュール3は、要求受付手段(上位端末2から金額変更要求を受け付ける機能)が金額変更要求を受け付けたことを検知してカード確認動作を行う確認手段を備えている。
また、コマンドモジュール3は、A[ms]間隔でカード確認動作を行う機能(第1のカード確認機能)に加えて、上位端末2から金額変更要求があった場合に、これをトリガとしてカード確認動作を行う機能(第2のカード確認機能)を備えている。
【0055】
コマンドモジュール3は、このカード確認動作により電子マネーカード6の接続が確認できなかった場合、その旨を上位端末2に通知し、上位端末2は処理を中止する。
一方、電子マネーカード6の接続が確認できた場合、コマンドモジュール3は、金額変更情報送信処理を開始する。
【0056】
コマンドモジュール3は、金額変更情報送信処理にて各種の前処理を行った後、リーダライタ4に金額変更情報を送信する(ステップ70)。
リーダライタ4は、コマンドモジュール3から金額変更情報を受信してコマンドモジュール3に了解を行い、当該金額変更情報を電子マネーカード6に送信する(ステップ80)。
【0057】
電子マネーカード6は、リーダライタ4から金額変更情報を受信してこれを実行し、バリューの増減を行った後、リーダライタ4に応答する(ステップ85)。
リーダライタ4は、電子マネーカード6から応答を受けると、コマンドモジュール3に応答し(ステップ90)、コマンドモジュール3は、この応答を受けて上位端末2に応答する(ステップ95)。そして、上位端末2は、この応答を受けてコマンドモジュール3に了解を行う。
【0058】
以上のように、本実施の形態では、ステップ60にて、コマンドモジュール3が上位端末2から金額変更要求を受けてから、コマンドモジュール3が金額変更情報送信処理を開始する前に、第2のカード確認機能により、A[ms]ごとのカード確認とは別に電子マネーカード6の接続を確認するため、カード確認してから電子マネーカード6に金額変更情報が送達されるまでの時間を、A[ms]ごとのカード確認動作のみの場合と比べて短縮することができ、未確認処理の発生確率を低減させることができる。
【0059】
以上に説明した本実施の形態により、次のような効果を得ることができる。
(1)従来例では、上位端末2の金額変更要求と、コマンドモジュール3のカード確認動作が独立しており同期していなかったが、本実施の形態では、上位端末2の金額変更要求をトリガとしてコマンドモジュール3がカード確認動作を行うため、未確認処理が発生する可能性のある期間を従来例よりも短くすることができる。
(2)このため、未確認処理の発生確率を低減することができ、電子マネーシステムの運用をより安定させることができる。
(3)コマンドモジュール3のプログラムを新しく書き換えることにより対応可能であり、広く一般に流通している電子マネーカード6には手を加える必要がない。コマンドモジュール3の所在や運用状況は、電子マネー事業者が把握しているため、プログラムの更新は容易である。
【0060】
(変形例1)
次に、図6のフローチャートを用いて本実施の形態の変形例1について説明する。
この変形例では、金額変更送信処理の中において、コマンドモジュール3がリーダライタ4に金額変更情報を送信する直前に、カード確認処理を行うものである。
コマンドモジュール3が、金額変更情報を送信する直前にカード確認処理を行うことにより、カード確認処理と、電子マネーカード6が金額変更情報を受信するまでの時間をより短縮化する。
【0061】
ステップ10からステップ60までは、図5と同様であるので説明を省略する。
コマンドモジュール3は、ステップ60によって、上位端末2から金額変更要求を受けると、金額変更情報送信処理を開始する。
金額変更送信処理は、次の図7で説明するような、金額変更情報の送信前に行う前処理と、金額変更情報送信と、その後に行う後処理の、一連の処理から構成されており、コマンドモジュール3は、前処理が終了すると、リーダライタ4に対して応答要求を行う(ステップ305)。
【0062】
リーダライタ4は、コマンドモジュール3から応答要求を受けると、コマンドモジュール3に了解を行った後、電子マネーカード6に対して応答要求を行う(ステップ310)。
電子マネーカード6が、この応答要求を受けてリーダライタ4に応答すると、リーダライタ4は、コマンドモジュール3に応答する(ステップ315)。
【0063】
コマンドモジュール3は、リーダライタ4から応答がなかった場合は、電子マネーカード6が接続していないものとして上位端末2に報告すると共に金額変更情報の送信中止処理を行う。
一方、リーダライタ4から応答があった場合、コマンドモジュール3は、金額変更情報を生成し、これをリーダライタ4に対して送信する(ステップ70)。
以降のステップは、図5と同じである。
【0064】
次に、図7のフローチャートを用いてコマンドモジュール3が行う金額変更情報送信処理について説明する。
なお、図6と同じ処理には同じステップ番号を付してある。
コマンドモジュール3は、まず、上位端末2から受信した金額変更要求に含まれる上位コマンドのパラメータが正常であるか確認する(ステップ505)。
【0065】
例えば、電子マネーカード6のバリューの上限が5万円であった場合に、パラメータにより10万円のチャージが指定されていた場合、コマンドモジュール3は、パラメータが異常であると認識する。
また、金額変更要求に含まれるパラメータとして付随している現在日時が明らかにおかしい場合、コマンドモジュール3は、パラメータが異常であると認識する。
【0066】
パラメータが異常であると判断した場合(ステップ505;異常)、コマンドモジュール3は、送信中止処理を行い(ステップ540)、金額変更情報送信処理を中止する。
一方、パラメータが正常であると判断した場合(ステップ505;正常)、コマンドモジュール3は、更に、電子マネーカード6のデータ確認を行う(ステップ510)。
【0067】
この処理は、電子マネーカード6から電子マネー機能部ID、バリュー残高、ログデータなどを読み出し(この読み出しは、この時点で行ってもよいし、図6のステップ5の段階で行ってもよいし、他のタイミングで行ってもよい)、これらが適切であるか確認することにより行われる。例えば、バリュー残高が決済金額に満たない場合は異常であると判断される。
電子マネーカード6のデータが異常であると判断した場合(ステップ510;異常)、コマンドモジュール3は、送信中止処理を行う(ステップ540)。
【0068】
一方、電子マネーカード6のデータが正常であると判断した場合(ステップ510;正常)、コマンドモジュール3は、例えば、金額変更情報の作成や、利用ログデータ(仮決済用であり、電子マネーカード6で金額変更処理が完了した後に正式に利用ログデータとなる)の作成などのデータ作成処理を行う(ステップ515)。
【0069】
以上の、ステップ505〜515がオーバーヘッドの原因となる前処理である。
これらの前処理が完了した後、コマンドモジュール3は、リーダライタ4に対して応答要求を行う(ステップ305)。
コマンドモジュール3が、リーダライタ4から応答を正常に受信することができなかった場合(ステップ525;N)、コマンドモジュール3は、送信中止処理を行う(ステップ540)。
【0070】
一方、リーダライタ4から応答を正常に受信した場合(ステップ525;Y)、コマンドモジュール3は、リーダライタ4に金額変更情報を送信する(ステップ70)。
そして、コマンドモジュール3は、リーダライタ4から電子マネーカード6が金額変更情報を実行した旨の応答を受けた後、例えば、利用ログデータを確定するなどの送信後処理を行う(ステップ535)。
【0071】
以上のように、金額変更情報送信処理は、金額変更情報を送信する前の前処理と、金額変更情報の送信と、前記送信の後の後処理と、から構成されており、変形例1のコマンドモジュール3は、金額変更情報の送信の直前に電子マネーカード6の接続確認処理を行う確認手段を備えている。
【0072】
変形例1では、金額変更情報送信処理の中にカード確認処理を組み込み、コマンドモジュール3が金額変更情報を送信する直前にカード確認処理を行うため、カード確認処理から電子マネーカード6から金額変更情報を受信するまでの時間をより短縮化することができる。これによって、未確認処理の発生確率を先に説明した実施の形態よりも低減することができる。
【0073】
(変形例2)
次に、図8のフローチャートを用いて変形例2について説明する。
変形例2では、リーダライタ4が電子マネーカード6に金額変更情報を送信する直前に、リーダライタ4がカード確認処理を行うものである。
ステップ5からステップ70までは、図5で説明した実施の形態と同じである。
リーダライタ4は、コマンドモジュール3から金額変更情報を受信すると、コマンドモジュール3に了解を行い、電子マネーカード6に対して応答要求を行う(ステップ405)。
電子マネーカード6は、リーダライタ4から応答要求があると、これに応答する(ステップ410)。
【0074】
なお、この応答がなかった場合、リーダライタ4は、その旨をコマンドモジュール3に通知し、コマンドモジュール3は、送信中止処理を行う。
リーダライタ4は、電子マネーカード6から応答を受けると、電子マネーカード6に対して金額変更情報を送信する(ステップ80)。
以下は、図5と同じである。
【0075】
以上のように、電子マネー端末8が備えるリーダライタは、貨幣端末(電子マネーカード6のICチップ)と無線通信により接続する接続手段と、コマンドモジュール3の送信手段が送信した金額変更情報を受信する受信手段と、前記受信した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する前に、前記貨幣端末が無線通信により接続していることを確認する確認手段と、前記確認を行った後に、前記受信した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信手段と、を備えている。
【0076】
変形例2では、リーダライタ4が電子マネーカード6に金額変更情報を送信する前に、リーダライタ4がカード確認処理を行うため、カード確認処理を行ってから金額変更情報を送信するまでの時間をより短縮化することができ、未確認処理の発生確率をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】店舗端末と電子マネーカードの関係を説明するための図である。
【図2】電子マネーカードのハードウェア的な構成を説明するための図である。
【図3】電子マネーカードの機能的な構成を説明するための図である。
【図4】コマンドモジュールの構成を説明するための図である。
【図5】本実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図6】変形例1を説明するためのフローチャートである。
【図7】金額変更情報送信処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】変形例2を説明するためのフローチャートである。
【図9】従来例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0078】
2 上位端末
3 コマンドモジュール
4 リーダライタ
6 電子マネーカード
8 店舗端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨幣価値を記憶し、金額変更情報を用いて前記記憶した貨幣価値の金額を変更する貨幣端末に送信する金額変更情報を生成する金額変更情報送信装置であって、
金額変更情報の送信要求を受け付ける要求受付手段と、
前記送信要求を受け付けた金額変更情報を生成する生成手段と、
前記送信要求を受け付けた後であって、前記生成した金額変更情報を送信する前に、前記貨幣端末が無線通信により接続していることを確認する確認手段と、
前記確認を行った後に、前記生成した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信手段と、
を具備したことを特徴とする金額変更情報送信装置。
【請求項2】
前記確認手段は、前記要求受付手段が前記要求を受け付けたことを検知して前記確認を行うことを特徴とする請求項1に記載の金額変更情報送信装置。
【請求項3】
前記送信手段による金額変更情報の送信処理は、金額変更情報を送信する前の前処理と、金額変更情報の送信と、前記送信の後の後処理と、から構成されており、
前記確認手段は、前記金額変更情報の送信の直前に前記確認を行うことを特徴とする請求項1に記載の金額変更情報送信装置。
【請求項4】
前記送信された金額変更情報を無線通信にて前記貨幣端末に転送するリーダライタを具備し、
前記確認手段は、前記リーダライタに形成されており、前記金額変更情報を前記貨幣端末に転送する直前に前記確認を行うことを特徴とする請求項1に記載の金額変更情報送信装置。
【請求項5】
貨幣価値を記憶し、金額変更情報を用いて前記記憶した貨幣価値の金額を変更する貨幣端末と無線通信により接続する接続手段と、
請求項1に記載の送信手段が送信した金額変更情報を受信する受信手段と、
前記受信した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する前に、前記貨幣端末が無線通信により接続していることを確認する確認手段と、
前記確認を行った後に、前記受信した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信手段と、
を具備したことを特徴とするリーダライタ。
【請求項6】
貨幣価値を記憶し、金額変更情報を用いて前記記憶した貨幣価値の金額を変更する貨幣端末に送信する金額変更情報を生成する金額変更情報送信装置が行う金額変更情報送信方法であって、
前記金額変更情報送信装置は、要求受付手段と、生成手段と、確認手段と、送信手段を備え、
前記要求受付手段で、金額変更情報の送信要求を受け付ける要求受付ステップと、
前記生成手段で、前記送信要求を受け付けた金額変更情報を生成する生成ステップと、
前記確認手段で、前記送信要求を受け付けた後であって、前記生成した金額変更情報を送信する前に、前記貨幣端末が無線通信により接続していることを確認する確認ステップと、
前記送信手段で、前記確認を行った後に、前記生成した金額変更情報を前記貨幣端末に送信する送信ステップと、
から構成されたことを特徴とする金額変更情報送信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−305097(P2008−305097A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150838(P2007−150838)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(501044116)ビットワレット株式会社 (48)
【Fターム(参考)】