銀錯体を含む膜
【課題】白金族金属の錯体と比べて安価であり、発光材料として酸素存在下における耐久性に優れた錯体を使用する膜を提供する。
【解決手段】組成式(1):(Ag+)(L1)a(L2)b(L3)c(X1)d(L1はリン原子を1つ以上と、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる1つ以上とを合計で3つ以上6つ以下有する分子である。L2は前記原子及びイオンから選ばれる原子及びイオンを合計で2つ有する分子である。L3は前記原子又はイオンを1つ有する分子である。X1はアニオンである。aは0.5より大きい数であり、b、c及びdはそれぞれ独立に0以上の数である。)で表される銀錯体を含む膜、前記膜を含む発光素子。
【解決手段】組成式(1):(Ag+)(L1)a(L2)b(L3)c(X1)d(L1はリン原子を1つ以上と、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる1つ以上とを合計で3つ以上6つ以下有する分子である。L2は前記原子及びイオンから選ばれる原子及びイオンを合計で2つ有する分子である。L3は前記原子又はイオンを1つ有する分子である。X1はアニオンである。aは0.5より大きい数であり、b、c及びdはそれぞれ独立に0以上の数である。)で表される銀錯体を含む膜、前記膜を含む発光素子。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記組成式(1)で表される銀錯体を含む膜。
(Ag+)(L1)a(L2)b(L3)c(X1)d (1)
(組成式(1)中、
L1は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを有する分子であり、L1が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は3つ以上6つ以下であり、L1が有するAg+に配位可能な原子のうち1つ以上はリン原子である。
L2は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを有する分子であり、L2が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は2つである。
L3は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを1つ有する分子である。
X1はアニオンである。
aは0.5より大きい数であり、b、c及びdはそれぞれ独立に0以上の数である。)
【請求項2】
上記組成式(1)において、
L1が、
Ag+に配位可能なリン原子を4つ以上6つ以下有する分子であるか、又は、
Ag+に配位可能な原子として、又は原子及びイオンとして、リン原子を1つ以上と、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる1つ以上とを有する分子である、
請求項1に記載の膜。
【請求項3】
前記組成式(1)において、L1が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数が、3つ又は4つである、請求項1に記載の膜。
【請求項4】
前記組成式(1)において、L1が有するAg+に配位可能なリン原子の数が2つ以上であり、該リン原子はsp3炭素原子が結合していない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の膜。
【請求項5】
前記組成式(1)において、
L1は、Ag+に配位可能な酸素アニオン又は硫黄アニオンを1つ有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の膜。
【請求項6】
前記組成式(1)において、L1が下記式(Aa)、(Ab)、(Ba)、(Bb)、(Bc)及び(Bd)のいずれかで表される分子である、請求項1〜5のいずれか一項にに記載の膜。
【化1】
(式(Aa)中、
Q1Aaは、−P(R11Aa)2、−As(R12Aa)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Aa)(R14Aa)、−O-、−S-、−S(=O)2O−、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Aa)2、−As(=O)(R16Aa)2、−P(=S)(R17Aa)2、−As(=S)(R18Aa)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Aa、又は、−C(=O)N(R21Aa)2である。R11Aa、R12Aa、R13Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa及びR21Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Aa及びR19Aaはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa及びR21Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Aaは、−P(R22Aa)−、−As(R23Aa)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Aa)−、−P(=O)(R25Aa)−、−As(=O)(R26Aa)−、−P(=S)(R27Aa)−、又は、−As(=S)(R28Aa)−である。R22Aa、R23Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Aaは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Aaは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa、R21Aa、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa、R28Aa、R2Aa及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化2】
(式(Ab)中、
Q1Abは、−P(R11Ab)2、−As(R12Ab)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ab)(R14Ab)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ab)2、−As(=O)(R16Ab)2、−P(=S)(R17Ab)2、−As(=S)(R18Ab)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ab、又は、−C(=O)N(R21Ab)2である。R11Ab、R12Ab、R13Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab及びR21Abはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ab及びR19Abはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab及びR21Abはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R3Abは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab、R21Ab、R3Ab及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化3】
(式(Ba)中、
Q1Baは、−P(R11Ba)2、−As(R12Ba)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ba)(R14Ba)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ba)2、−As(=O)(R16Ba)2、−P(=S)(R17Ba)2、−As(=S)(R18Ba)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ba、又は、−C(=O)N(R21Ba)2である。R11Ba、R12Ba、R13Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba及びR21Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ba及びR19Baはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba及びR21Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Baは、−P(R22Ba)−、−As(R23Ba)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Ba)−、−P(=O)(R25Ba)−、−As(=O)(R26Ba)−、−P(=S)(R27Ba)−、又は、−As(=S)(R28Ba)−である。R22Ba、R23Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Baは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Baは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba、R21Ba、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba、R28Ba、R2Ba及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化4】
(式(Bb)中、
Q1Bbは、−P(R11Bb)2、−As(R12Bb)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bb)(R14Bb)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bb)2、−As(=O)(R16Bb)2、−P(=S)(R17Bb)2、−As(=S)(R18Bb)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bb、又は、−C(=O)N(R21Bb)2である。R11Bb、R12Bb、R13Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb及びR21Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bb及びR19Bbはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb及びR21Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Bbは、−P(R22Bb)−、−As(R23Bb)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Bb)−、−P(=O)(R25Bb)−、−As(=O)(R26Bb)−、−P(=S)(R27Bb)−、又は、−As(=S)(R28Bb)−である。R22Bb、R23Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Bbは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Bbは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R3Bbは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb、R21Bb、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb、R28Bb、R2Bb、R3Bb及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化5】
(式(Bc)中、
Q1Bcは、−P(R11Bc)2、−As(R12Bc)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bc)(R14Bc)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bc)2、−As(=O)(R16Bc)2、−P(=S)(R17Bc)2、−As(=S)(R18Bc)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bc、又は、−C(=O)N(R21Bc)2である。R11Bc、R12Bc、R13Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc及びR21Bcはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bc及びR19Bcはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc及びR21Bcはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q3Bcは、P、As、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基、N、P(=O)、As(=O)、P(=S)、又は、As(=S)である。
R2Bcは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ3Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc、R21Bc、R2Bc及び窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ又は3つ除いた基から選ばれる2以上の基が任意に結合して環を形成してもよい。)
【化6】
(式(Bd)中、
Q1Bdは、−P(R11Bd)2、−As(R12Bd)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bd)(R14Bd)、−O-、−S-、−S(=O)2O−、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Bd)2、−As(=O)(R16Bd)2、−P(=S)(R17Bd)2、−As(=S)(R18Bd)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bd、又は、−C(=O)N(R21Bd)2である。R11Bd、R12Bd、R13Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd及びR21Bdはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bd及びR19Bdはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd及びR21Bdはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R4Bdは炭素原子数70以下の4価の基である。
R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd、R21Bd、R4Bd及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【請求項7】
前記式(Aa)において、
Q1Aaが、−P(R11Aa)2、−As(R12Aa)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−O-、−S-、−S(=O)2O-、又は、−C(=O)O-であり、
Q2Aaが、−P(R22Aa)−、−As(R23Aa)−、又は、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基であり、
R11Aa、R12Aa、R22Aa及びR23Aaがそれぞれ独立に置換基を有していてもよいフェニル基であり、
式(Aa)で表される分子は、1つ以上の−P(R11Aa)2、又は、−P(R22Aa)−を含む、
請求項6に記載の膜。
【請求項8】
前記式(Aa)において、R2Aaが直接結合あるいは置換基を有していてもよい下記式r1〜r12のいずれかで表される基である、請求項6又は7に記載の膜。
【化7】
(式中、Y1は、−(CH2)n−、−O−、−S−、−N(R50)−、−Si(R51)2−、−O(CH2)n−、又は、−O(CH2)nO−で表される基である。Y2は、−(CH2)n−、−O−、−S−、又は、−Si(R51)2−で表される基である。nは1〜3の整数である。R50は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のアリール基であり、R51は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基である。)
【請求項9】
前記式(Ba)において、
Q1Baが、−P(R11Ba)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−O-、−C(=O)O-、又は、−S-であり、
Q2Baが、−P(R22Ba)−又は、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基であり、
R11Ba及びR22Baがそれぞれ独立に置換基を有していてもよいフェニル基であり、R2Baが直接結合であるか又は置換基を有していてもよい上記式r1〜r12のいずれかで表される基である、
請求項6に記載の膜。
【請求項10】
前記式(Bc)において、
Q1Bcが、−P(R11Bc)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−O-、−C(=O)O-、又は、−S-であり、
Q3Bcが、P又は置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基であり、
R11Bcが置換基を有していてもよいフェニル基であり、
R2Bcが直接結合であるか又は置換基を有していてもよい上記式r1〜r12のいずれかで表される基である、
請求項6に記載の膜。
【請求項11】
前記組成式(1)におけるX1がハロゲン化物イオンである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の膜。
【請求項12】
前記組成式(1)におけるa、b、c及びdが下記数式(2)を満たす、請求項1〜11のいずれか一項に記載の膜。
7.0 ≧ (z×a)+(2×b)+c+d > 2.0 (2)
(数式(2)中、zはL1におけるAg+に配位可能な原子及びイオンの総数である。)
【請求項13】
前記銀錯体のS1エネルギーとT1エネルギーの差が0.3eV以下である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の膜。
【請求項14】
前記銀錯体の含量は、膜全体の重量に対して0.01〜100重量%である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の膜。
【請求項15】
更に、高分子化合物を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の膜。
【請求項16】
前記高分子化合物が、ポリカルバゾール誘導体、ポリ芳香族三級アミン化合物の残基を含む重合体、ポリアリールアルカン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリオキサジアゾール誘導体、ポリトリアジン誘導体、ポリフルオレン誘導体、又はこれらの組み合わせである、請求項15に記載の膜。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の膜を含む発光素子。
【請求項18】
下記組成式(3)で表される銀錯体。
(Ag+)(L4)e(L5)f(L6)g(X2)h (3)
(組成式(3)中、
L4は、
Ag+に配位可能なリン原子を4つ以上6つ以下有する分子であるか、又は、
Ag+に配位可能な原子として、又は原子及びイオンとして、リン原子を1つ以上と、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる1つ以上とを有し、L4が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は3つ以上6つ以下である分子である。
L5は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを有する分子であり、L5が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は2つである。
L6はAg+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを1つ有する分子である。
X2はアニオンである。
eは0.5より大きい数であり、f、g及びhはそれぞれ独立に0以上の数である。)
【請求項19】
ジアリールホスフィノ基を2つ以上含有し、且つ、窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜3つ除いた基、−O−、−C(=O)O-、及び−S-から選ばれる基を1つ又は2つ含有し、且つ、下記式(Aa)、(Ab)、(Ba’)、(Bb)、(Bc)又は(Bd)で示される分子。
【化8】
(式(Aa)中、
Q1Aaは、−P(R11Aa)2、−As(R12Aa)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Aa)(R14Aa)、−O-、−S-、−S(=O)2O−、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Aa)2、−As(=O)(R16Aa)2、−P(=S)(R17Aa)2、−As(=S)(R18Aa)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Aa、又は、−C(=O)N(R21Aa)2である。R11Aa、R12Aa、R13Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa及びR21Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Aa及びR19Aaはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa及びR21Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Aaは、−P(R22Aa)−、−As(R23Aa)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Aa)−、−P(=O)(R25Aa)−、−As(=O)(R26Aa)−、−P(=S)(R27Aa)−、又は、−As(=S)(R28Aa)−である。R22Aa、R23Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Aaは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Aaは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa、R21Aa、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa、R28Aa、R2Aa及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化9】
(式(Ab)中、
Q1Abは、−P(R11Ab)2、−As(R12Ab)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ab)(R14Ab)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ab)2、−As(=O)(R16Ab)2、−P(=S)(R17Ab)2、−As(=S)(R18Ab)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ab、又は、−C(=O)N(R21Ab)2である。R11Ab、R12Ab、R13Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab及びR21Abはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ab及びR19Abはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab及びR21Abはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R3Abは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab、R21Ab、R3Ab及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化10】
(式(Ba’)中、
Q1Baは、−P(R11Ba)2、−As(R12Ba)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ba)(R14Ba)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ba)2、−As(=O)(R16Ba)2、−P(=S)(R17Ba)2、−As(=S)(R18Ba)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ba、又は、−C(=O)N(R21Ba)2である。R11Ba、R12Ba、R13Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba及びR21Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ba及びR19Baはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba及びR21Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Baは、−P(R22Ba)−、−As(R23Ba)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Ba)−、−P(=O)(R25Ba)−、−As(=O)(R26Ba)−、−P(=S)(R27Ba)−、又は、−As(=S)(R28Ba)−である。R22Ba、R23Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Baは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Ba’は炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。3つあるR2Ba’のうち1つ以上は直接結合ではない。
R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba、R21Ba、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba、R28Ba、R2Ba’及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化11】
(式(Bb)中、
Q1Bbは、−P(R11Bb)2、−As(R12Bb)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bb)(R14Bb)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bb)2、−As(=O)(R16Bb)2、−P(=S)(R17Bb)2、−As(=S)(R18Bb)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bb、又は、−C(=O)N(R21Bb)2である。R11Bb、R12Bb、R13Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb及びR21Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bb及びR19Bbはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb及びR21Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Bbは、−P(R22Bb)−、−As(R23Bb)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Bb)−、−P(=O)(R25Bb)−、−As(=O)(R26Bb)−、−P(=S)(R27Bb)−、又は、−As(=S)(R28Bb)−である。R22Bb、R23Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Bbは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Bbは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R3Bbは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb、R21Bb、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb、R28Bb、R2Bb、R3Bb及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化12】
(式(Bc)中、
Q1Bcは、−P(R11Bc)2、−As(R12Bc)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bc)(R14Bc)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bc)2、−As(=O)(R16Bc)2、−P(=S)(R17Bc)2、−As(=S)(R18Bc)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bc、又は、−C(=O)N(R21Bc)2である。R11Bc、R12Bc、R13Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc及びR21Bcはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bc及びR19Bcはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc及びR21Bcはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q3Bcは、P、As、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基、N、P(=O)、As(=O)、P(=S)、又は、As(=S)である。
R2Bcは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ3Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc、R21Bc、R2Bc及び窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ又は3つ除いた基から選ばれる2以上の基が任意に結合して環を形成してもよい。)
【化13】
(式(Bd)中、
Q1Bdは、−P(R11Bd)2、−As(R12Bd)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bd)(R14Bd)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Bd)2、−As(=O)(R16Bd)2、−P(=S)(R17Bd)2、−As(=S)(R18Bd)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bd、又は、−C(=O)N(R21Bd)2である。R11Bd、R12Bd、R13Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd及びR21Bdはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bd及びR19Bdはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd及びR21Bdはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R4Bdは炭素原子数50以下の4価の基である。
R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd、R21Bd、R4Bd及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【請求項1】
下記組成式(1)で表される銀錯体を含む膜。
(Ag+)(L1)a(L2)b(L3)c(X1)d (1)
(組成式(1)中、
L1は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを有する分子であり、L1が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は3つ以上6つ以下であり、L1が有するAg+に配位可能な原子のうち1つ以上はリン原子である。
L2は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを有する分子であり、L2が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は2つである。
L3は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを1つ有する分子である。
X1はアニオンである。
aは0.5より大きい数であり、b、c及びdはそれぞれ独立に0以上の数である。)
【請求項2】
上記組成式(1)において、
L1が、
Ag+に配位可能なリン原子を4つ以上6つ以下有する分子であるか、又は、
Ag+に配位可能な原子として、又は原子及びイオンとして、リン原子を1つ以上と、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる1つ以上とを有する分子である、
請求項1に記載の膜。
【請求項3】
前記組成式(1)において、L1が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数が、3つ又は4つである、請求項1に記載の膜。
【請求項4】
前記組成式(1)において、L1が有するAg+に配位可能なリン原子の数が2つ以上であり、該リン原子はsp3炭素原子が結合していない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の膜。
【請求項5】
前記組成式(1)において、
L1は、Ag+に配位可能な酸素アニオン又は硫黄アニオンを1つ有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の膜。
【請求項6】
前記組成式(1)において、L1が下記式(Aa)、(Ab)、(Ba)、(Bb)、(Bc)及び(Bd)のいずれかで表される分子である、請求項1〜5のいずれか一項にに記載の膜。
【化1】
(式(Aa)中、
Q1Aaは、−P(R11Aa)2、−As(R12Aa)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Aa)(R14Aa)、−O-、−S-、−S(=O)2O−、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Aa)2、−As(=O)(R16Aa)2、−P(=S)(R17Aa)2、−As(=S)(R18Aa)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Aa、又は、−C(=O)N(R21Aa)2である。R11Aa、R12Aa、R13Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa及びR21Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Aa及びR19Aaはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa及びR21Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Aaは、−P(R22Aa)−、−As(R23Aa)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Aa)−、−P(=O)(R25Aa)−、−As(=O)(R26Aa)−、−P(=S)(R27Aa)−、又は、−As(=S)(R28Aa)−である。R22Aa、R23Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Aaは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Aaは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa、R21Aa、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa、R28Aa、R2Aa及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化2】
(式(Ab)中、
Q1Abは、−P(R11Ab)2、−As(R12Ab)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ab)(R14Ab)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ab)2、−As(=O)(R16Ab)2、−P(=S)(R17Ab)2、−As(=S)(R18Ab)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ab、又は、−C(=O)N(R21Ab)2である。R11Ab、R12Ab、R13Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab及びR21Abはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ab及びR19Abはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab及びR21Abはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R3Abは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab、R21Ab、R3Ab及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化3】
(式(Ba)中、
Q1Baは、−P(R11Ba)2、−As(R12Ba)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ba)(R14Ba)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ba)2、−As(=O)(R16Ba)2、−P(=S)(R17Ba)2、−As(=S)(R18Ba)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ba、又は、−C(=O)N(R21Ba)2である。R11Ba、R12Ba、R13Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba及びR21Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ba及びR19Baはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba及びR21Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Baは、−P(R22Ba)−、−As(R23Ba)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Ba)−、−P(=O)(R25Ba)−、−As(=O)(R26Ba)−、−P(=S)(R27Ba)−、又は、−As(=S)(R28Ba)−である。R22Ba、R23Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Baは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Baは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba、R21Ba、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba、R28Ba、R2Ba及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化4】
(式(Bb)中、
Q1Bbは、−P(R11Bb)2、−As(R12Bb)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bb)(R14Bb)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bb)2、−As(=O)(R16Bb)2、−P(=S)(R17Bb)2、−As(=S)(R18Bb)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bb、又は、−C(=O)N(R21Bb)2である。R11Bb、R12Bb、R13Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb及びR21Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bb及びR19Bbはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb及びR21Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Bbは、−P(R22Bb)−、−As(R23Bb)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Bb)−、−P(=O)(R25Bb)−、−As(=O)(R26Bb)−、−P(=S)(R27Bb)−、又は、−As(=S)(R28Bb)−である。R22Bb、R23Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Bbは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Bbは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R3Bbは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb、R21Bb、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb、R28Bb、R2Bb、R3Bb及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化5】
(式(Bc)中、
Q1Bcは、−P(R11Bc)2、−As(R12Bc)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bc)(R14Bc)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bc)2、−As(=O)(R16Bc)2、−P(=S)(R17Bc)2、−As(=S)(R18Bc)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bc、又は、−C(=O)N(R21Bc)2である。R11Bc、R12Bc、R13Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc及びR21Bcはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bc及びR19Bcはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc及びR21Bcはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q3Bcは、P、As、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基、N、P(=O)、As(=O)、P(=S)、又は、As(=S)である。
R2Bcは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ3Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc、R21Bc、R2Bc及び窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ又は3つ除いた基から選ばれる2以上の基が任意に結合して環を形成してもよい。)
【化6】
(式(Bd)中、
Q1Bdは、−P(R11Bd)2、−As(R12Bd)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bd)(R14Bd)、−O-、−S-、−S(=O)2O−、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Bd)2、−As(=O)(R16Bd)2、−P(=S)(R17Bd)2、−As(=S)(R18Bd)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bd、又は、−C(=O)N(R21Bd)2である。R11Bd、R12Bd、R13Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd及びR21Bdはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bd及びR19Bdはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd及びR21Bdはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R4Bdは炭素原子数70以下の4価の基である。
R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd、R21Bd、R4Bd及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【請求項7】
前記式(Aa)において、
Q1Aaが、−P(R11Aa)2、−As(R12Aa)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−O-、−S-、−S(=O)2O-、又は、−C(=O)O-であり、
Q2Aaが、−P(R22Aa)−、−As(R23Aa)−、又は、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基であり、
R11Aa、R12Aa、R22Aa及びR23Aaがそれぞれ独立に置換基を有していてもよいフェニル基であり、
式(Aa)で表される分子は、1つ以上の−P(R11Aa)2、又は、−P(R22Aa)−を含む、
請求項6に記載の膜。
【請求項8】
前記式(Aa)において、R2Aaが直接結合あるいは置換基を有していてもよい下記式r1〜r12のいずれかで表される基である、請求項6又は7に記載の膜。
【化7】
(式中、Y1は、−(CH2)n−、−O−、−S−、−N(R50)−、−Si(R51)2−、−O(CH2)n−、又は、−O(CH2)nO−で表される基である。Y2は、−(CH2)n−、−O−、−S−、又は、−Si(R51)2−で表される基である。nは1〜3の整数である。R50は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のアリール基であり、R51は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基である。)
【請求項9】
前記式(Ba)において、
Q1Baが、−P(R11Ba)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−O-、−C(=O)O-、又は、−S-であり、
Q2Baが、−P(R22Ba)−又は、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基であり、
R11Ba及びR22Baがそれぞれ独立に置換基を有していてもよいフェニル基であり、R2Baが直接結合であるか又は置換基を有していてもよい上記式r1〜r12のいずれかで表される基である、
請求項6に記載の膜。
【請求項10】
前記式(Bc)において、
Q1Bcが、−P(R11Bc)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−O-、−C(=O)O-、又は、−S-であり、
Q3Bcが、P又は置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基であり、
R11Bcが置換基を有していてもよいフェニル基であり、
R2Bcが直接結合であるか又は置換基を有していてもよい上記式r1〜r12のいずれかで表される基である、
請求項6に記載の膜。
【請求項11】
前記組成式(1)におけるX1がハロゲン化物イオンである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の膜。
【請求項12】
前記組成式(1)におけるa、b、c及びdが下記数式(2)を満たす、請求項1〜11のいずれか一項に記載の膜。
7.0 ≧ (z×a)+(2×b)+c+d > 2.0 (2)
(数式(2)中、zはL1におけるAg+に配位可能な原子及びイオンの総数である。)
【請求項13】
前記銀錯体のS1エネルギーとT1エネルギーの差が0.3eV以下である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の膜。
【請求項14】
前記銀錯体の含量は、膜全体の重量に対して0.01〜100重量%である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の膜。
【請求項15】
更に、高分子化合物を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の膜。
【請求項16】
前記高分子化合物が、ポリカルバゾール誘導体、ポリ芳香族三級アミン化合物の残基を含む重合体、ポリアリールアルカン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、ポリオキサジアゾール誘導体、ポリトリアジン誘導体、ポリフルオレン誘導体、又はこれらの組み合わせである、請求項15に記載の膜。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の膜を含む発光素子。
【請求項18】
下記組成式(3)で表される銀錯体。
(Ag+)(L4)e(L5)f(L6)g(X2)h (3)
(組成式(3)中、
L4は、
Ag+に配位可能なリン原子を4つ以上6つ以下有する分子であるか、又は、
Ag+に配位可能な原子として、又は原子及びイオンとして、リン原子を1つ以上と、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる1つ以上とを有し、L4が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は3つ以上6つ以下である分子である。
L5は、Ag+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを有する分子であり、L5が有するAg+に配位可能な原子及びイオンの総数は2つである。
L6はAg+に配位可能な原子又はイオンとして、リン原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ヒ素原子、酸素アニオン及び硫黄アニオンから選ばれる原子又はイオンを1つ有する分子である。
X2はアニオンである。
eは0.5より大きい数であり、f、g及びhはそれぞれ独立に0以上の数である。)
【請求項19】
ジアリールホスフィノ基を2つ以上含有し、且つ、窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜3つ除いた基、−O−、−C(=O)O-、及び−S-から選ばれる基を1つ又は2つ含有し、且つ、下記式(Aa)、(Ab)、(Ba’)、(Bb)、(Bc)又は(Bd)で示される分子。
【化8】
(式(Aa)中、
Q1Aaは、−P(R11Aa)2、−As(R12Aa)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Aa)(R14Aa)、−O-、−S-、−S(=O)2O−、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Aa)2、−As(=O)(R16Aa)2、−P(=S)(R17Aa)2、−As(=S)(R18Aa)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Aa、又は、−C(=O)N(R21Aa)2である。R11Aa、R12Aa、R13Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa及びR21Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Aa及びR19Aaはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa及びR21Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Aaは、−P(R22Aa)−、−As(R23Aa)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Aa)−、−P(=O)(R25Aa)−、−As(=O)(R26Aa)−、−P(=S)(R27Aa)−、又は、−As(=S)(R28Aa)−である。R22Aa、R23Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Aaは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa及びR28Aaはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Aaは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Aaが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Aa、R12Aa、R13Aa、R14Aa、R15Aa、R16Aa、R17Aa、R18Aa、R19Aa、R21Aa、R22Aa、R23Aa、R24Aa、R25Aa、R26Aa、R27Aa、R28Aa、R2Aa及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化9】
(式(Ab)中、
Q1Abは、−P(R11Ab)2、−As(R12Ab)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ab)(R14Ab)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ab)2、−As(=O)(R16Ab)2、−P(=S)(R17Ab)2、−As(=S)(R18Ab)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ab、又は、−C(=O)N(R21Ab)2である。R11Ab、R12Ab、R13Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab及びR21Abはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ab及びR19Abはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab及びR21Abはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R3Abは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Ab、R12Ab、R13Ab、R14Ab、R15Ab、R16Ab、R17Ab、R18Ab、R19Ab、R21Ab、R3Ab及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化10】
(式(Ba’)中、
Q1Baは、−P(R11Ba)2、−As(R12Ba)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Ba)(R14Ba)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Ba)2、−As(=O)(R16Ba)2、−P(=S)(R17Ba)2、−As(=S)(R18Ba)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Ba、又は、−C(=O)N(R21Ba)2である。R11Ba、R12Ba、R13Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba及びR21Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Ba及びR19Baはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba及びR21Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Baは、−P(R22Ba)−、−As(R23Ba)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Ba)−、−P(=O)(R25Ba)−、−As(=O)(R26Ba)−、−P(=S)(R27Ba)−、又は、−As(=S)(R28Ba)−である。R22Ba、R23Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Baは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba及びR28Baはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Ba’は炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Baが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。3つあるR2Ba’のうち1つ以上は直接結合ではない。
R11Ba、R12Ba、R13Ba、R14Ba、R15Ba、R16Ba、R17Ba、R18Ba、R19Ba、R21Ba、R22Ba、R23Ba、R24Ba、R25Ba、R26Ba、R27Ba、R28Ba、R2Ba’及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化11】
(式(Bb)中、
Q1Bbは、−P(R11Bb)2、−As(R12Bb)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bb)(R14Bb)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bb)2、−As(=O)(R16Bb)2、−P(=S)(R17Bb)2、−As(=S)(R18Bb)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bb、又は、−C(=O)N(R21Bb)2である。R11Bb、R12Bb、R13Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb及びR21Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bb及びR19Bbはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb及びR21Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q2Bbは、−P(R22Bb)−、−As(R23Bb)−、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基、−N(R24Bb)−、−P(=O)(R25Bb)−、−As(=O)(R26Bb)−、−P(=S)(R27Bb)−、又は、−As(=S)(R28Bb)−である。R22Bb、R23Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R24Bbは置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb及びR28Bbはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R2Bbは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ2Bbが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を2つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R3Bbは炭素原子数50以下の3価の基である。
R11Bb、R12Bb、R13Bb、R14Bb、R15Bb、R16Bb、R17Bb、R18Bb、R19Bb、R21Bb、R22Bb、R23Bb、R24Bb、R25Bb、R26Bb、R27Bb、R28Bb、R2Bb、R3Bb及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ〜2つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【化12】
(式(Bc)中、
Q1Bcは、−P(R11Bc)2、−As(R12Bc)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bc)(R14Bc)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O-、−P(=O)(R15Bc)2、−As(=O)(R16Bc)2、−P(=S)(R17Bc)2、−As(=S)(R18Bc)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bc、又は、−C(=O)N(R21Bc)2である。R11Bc、R12Bc、R13Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc及びR21Bcはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bc及びR19Bcはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc及びR21Bcはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
Q3Bcは、P、As、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基、N、P(=O)、As(=O)、P(=S)、又は、As(=S)である。
R2Bcは炭素原子数50以下の2価の基であり、但し、結合したQ1Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基である場合、又は、結合したQ3Bcが窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を3つ除いた基である場合は、直接結合でもよい。
R11Bc、R12Bc、R13Bc、R14Bc、R15Bc、R16Bc、R17Bc、R18Bc、R19Bc、R21Bc、R2Bc及び窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ又は3つ除いた基から選ばれる2以上の基が任意に結合して環を形成してもよい。)
【化13】
(式(Bd)中、
Q1Bdは、−P(R11Bd)2、−As(R12Bd)2、置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基、−N(R13Bd)(R14Bd)、−O-、−S-、−S(=O)2O-、−C(=O)O−、−P(=O)(R15Bd)2、−As(=O)(R16Bd)2、−P(=S)(R17Bd)2、−As(=S)(R18Bd)2、−CN、−OH、−SH、−C(=O)OH、−S(=O)2OH、−SR19Bd、又は、−C(=O)N(R21Bd)2である。R11Bd、R12Bd、R13Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd及びR21Bdはそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜50のヒドロカルビル基であり、R14Bd及びR19Bdはそれぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基であり、R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd及びR21Bdはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。
R4Bdは炭素原子数50以下の4価の基である。
R11Bd、R12Bd、R13Bd、R14Bd、R15Bd、R16Bd、R17Bd、R18Bd、R19Bd、R21Bd、R4Bd及び置換基を有していてもよい窒素原子含有複素環式化合物から水素原子を1つ除いた基から選ばれる2以上の基は、任意に結合して環を形成してもよい。)
【公開番号】特開2012−12584(P2012−12584A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120141(P2011−120141)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]