鋳造構造接続具
鋳造構造接続具が、中空構造セクション(HSS)部材または幅広フランジ(W)セクション部材などの構造部材を構造骨組みに接続する。この接続具は、特に横方向の筋かい固定に適しており、構造部材を受けるように、また構造部材に溶接されるように構成された第1端部と、構造骨組みに接続する第2端部と、中間部分とを含んでいる。第1端部は斜面付けされており、これにより様々な寸法の構造部材との適合でき、かつ完全溶け込み溶接が可能となる。これによって構造部材の軸方向の全強度を発現させることができる。中間部分は、例えば厳しい地震条件下で、骨組みが変形する際に力の伝達させる。中間部分は塑性ヒンジ屈曲部分を含むことが可能である。この接続具は構造骨組みに溶接され、またはガセット・プレートなどの標準的に製作された端接続部によって接続され得る。鋳造製造によってこの接続具の大量生産が可能になる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年4月27日出願の米国特許仮出願番号60/795,170明細書の利益を請求する。
【0002】
本発明は、建設業で使用される構造接続具および構造部材に関する。本発明は特に、静的荷重用途、準静的荷重用途、および動的荷重用途の鋳造構造接続具および部材に関する。
【背景技術】
【0003】
同心状筋かい付きの骨組みは、設計が単純であることと、コストが低いことと、それらが容易に構築されることと、他の耐横方向負荷システムよりも大きな剛性をもたらすこととによって、鉄骨構造物の耐横方向力システムのために非常に一般的に選択される。筋かい付き骨組みの対角線方向の筋かい部材は、主に軸方向の力を受け、大きな地震が発生すると、筋かい部材の引張り状態における周期的な降伏とその圧縮状態における周期的な非弾性座屈とによって、地震エネルギーが消散する。典型的な筋かい部材は、アングルと、チャネルと、幅広フランジ(W)セクションと、長方形および円形の中空セクションとを含んでいる。
【0004】
特に中空構造セクション(HSS)は、圧縮荷重を担持する能力と高い美観、さらには広範なセクション寸法のものを用意に入手できることによって、横方向の筋かい部材のために一般的に選択される。さらに、HSSはエネルギーを消散させるために耐震用途で広範囲に用いられている。特に円形のHSSは、残留応力の集中が小さいことから長方形のHSSよりも高い性能を有する。
【0005】
中空構造セクションは、軸方向の荷重を担持するのに高い能力のある部材であるが、その接続具は一般的に厄介で、高コストで、耐震用途等の厳しい状況で使用される場合には設計が困難な場合がある。さらに、地震荷重を考慮に入れて建物を設計し、建築することの必要性も益々一般的なものとなっている。すなわち、筋かいがより頻繁に使用されるようになってきており、筋かいは、筋かいに対する、張力状態および圧縮状態における周期的な非弾性荷重に耐えられなければならない。
【0006】
これまでに考案された接続具は、住宅建築産業または軽量建築産業に焦点が合わせられており、「迅速かつ簡単な」タイプの接続具を提供してきたが、これを地震条件下の筋かい部材にそのまま適用することはできない。
【0007】
例えばTuellの米国特許出願公開番号2005/0163564明細書は、プレート材料で形成されたインターロック式接続具を備えた建築システムについて記述している。これらの接続具は構造物の組立に柔軟性をもたらすが、地震荷重が付加されると、望ましくないことに接続に不具合が生じる場合がある。
【0008】
鋳造は、寸法が制御でき、かつ所定の性能特徴を有する耐荷重金属要素を設計する際に融通性および幾何学的自由度を与えられる製造方法である。このため、構造要素として鋳造材料を使用することが知られている。
例えばBeauvoirの米国特許第6,059,482号明細書および第6,474,902号明細書には、隔壁のある、柱と梁の間の接続用のボルト締め接続具が記述されている。しかし、これらの従来技術の接続具は梁と柱の間のモーメント接続をもたらすように設計されているに過ぎず、特別に耐震用途に設計されているわけではない。特に、これらの接続具の設計では、筋かい部材の降伏を制御したり、筋かい部材の全強度を引き出したりすることはできない。
【特許文献1】米国特許出願公開番号2005/0163564
【特許文献2】米国特許第6,059,482号
【特許文献3】米国特許第6,474,902号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、マス・カスタマイズ(mass−customized)が可能な、筋かい部材用の接続具を実現することが有利となる。さらに、様々な寸法および構成の筋かい部材と適合できる接続具を実現することが有利となる。なおさらに、地震条件下で筋かい部材の全強度を引き出すように動作可能な接続具を実現することが有利となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、構造骨組み内で使用される鋳造接続具を提供する。
【0011】
一態様において、本発明は、中空構造セクション(HSS)または幅広フランジ(W)セクションなどの筋かい部材を含む構造骨組み用の筋かいアセンブリで使用される鋳造構造接続具において、筋かい部材を受け、筋かい部材に溶接されるように構成された第1端部と、構造骨組みに固定されるように適合された第2端部と、第1端部と第2端部の間に設けられた中間部分とを備えた接続具であって、第1端部は、第1端部と筋かい部材との間の完全溶け込み溶接を可能にする斜面を含んでいる、接続具である。
【0012】
この構造セクションは、例えばHSS構造部材またはWセクション構造部材であってもよい。HSSの場合、第1端部の遠位端部上の斜面は、HSSの内側寸法以下の寸法である。Wセクションの場合には、斜面付き遠位端部は、Wセクションのフランジ部分の間の寸法以下の寸法である。したがってこの態様によると、斜面は、接続具が様々な寸法の構造部材を受け、それに溶接されることを可能にする。斜面は、さらに、第1端部と中空構造セクションとの間の完全溶け込み開先溶接を可能にし、これによって厳しい地震条件における中空構造セクションの軸方向の全強度を発現させる。
【0013】
他の態様では、本発明の接続具は、構造骨組みに直接、即ちボルト締めまたは溶接によって、または例えばガセット・プレートなどの標準的に製作された端接続部を介して接続されることが可能である。
【0014】
当然ながら静的用途(柱、筋かい、トラスなどへの使用)が可能であるが、本発明の接続具は特に、耐地震荷重筋かい骨組みでの実施によく適している。このような筋かいの用途では、中間部分は、骨組みが変形するにつれて主に軸方向の力の伝達と付随的なモーメントとを実現する。鋳造製造は、ある範囲の部材寸法に接続させることができるこのような接続具を大量生産することを可能にする。この筋かいは、中空構造セクション部材またはWセクション部材の幾何学的特性に従って様々な耐荷重能力を実現する。
【0015】
以下の説明の過程で、本発明のさらなる特徴が記述され、または明らかになろう。
好ましい実施形態の詳しい説明を、一例としてのみ、以下の図面を参照して本明細書において以下に述べる。
【0016】
ここに示した説明および図面は例証するためのもの、また理解を助けるためのものに過ぎず、本発明の範囲を定めることを目的としたものではないことを明確に理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の接続具は、ガセット・プレートなどの中間接続具であって、軸方向に荷重が掛かる筋かい部材と、標準的なボルト締め接続部もしくは溶接接続部と、の間の中間接続具として、最もよく理解される。標準的なボルト締め接続部もしくは溶接接続部は、構造骨組みへ直接に、あるいは、構造骨組みに接続された標準的に製作された端接続部へ、接続される。筋かい部材は、例えば、耐震筋かい用途において横方向筋かい部材として一般的に使用されるHSSであってもよい。HSSは様々な寸法であることができ、また、いくつか例をあげると円形、長方形、正方形、楕円形、または長円形を含む様々な横断面形状を有することができる。筋かい部材は、以下で記述するようにWセクション部材であってもよい。
【0018】
接続具は静的、準静的、または動的荷重用途において使用されることが可能である。「動的用途」には、疲労荷重、繰り返し荷重、地震荷重、衝撃荷重、爆発荷重、および衝撃荷重が含まれる。これらの接続具はまた、柱、筋かい、トラス、立体骨組みなどの構造部材に対する軸方向荷重を伴う静的用途でも耐荷重機能をもたらすように動作可能である。これらの接続具は特に、厳しい地震条件下で、接続具が筋かい部材の全能力を発現させる耐震筋かい用途を対象としている。「厳しい地震条件」が意味するところは、引張り降伏と非弾性座屈との反復サイクルであり、筋かい部材が大きな非弾性の歪み(即ち、過剰強度)に達する際に予想される強度の増大を含む。
【0019】
本発明の接続具は、主に軸方向に荷重の掛かる部材用の、マス・カスタマイズされる鋳鋼接続具または他の鋳造金属接続具として特に有用である。鋳造製造は、HSS筋かい部材と単体のガセット・プレート(一例として)との間に嵌って筋かい部材の軸方向の全強度を発現させる鋳鋼接続具を設計する際に幾何学的自由度を与える。接続具はそれ自体が、管に対する、事前認定された完全溶け込み(CJP)開先溶接によって、所与の外径(即ち可変壁厚)の任意の標準のHSSセクションに適合するような形状であることができる。
【0020】
この接続の利点は多数ある。まず、適切な溶接電極が選択され、その後よく知られた方法論に従って適切な溶接手順が行われたとすると、HSSもしくはWセクションと接続具との間のCJP開先溶接は、このような構造部材内で予想される過剰強度の範囲のための筋かい部材よりも高強度となる。さらに、鋳造物の縁部を斜面付きにすれば、厚みが変化する筋かい部材に対して同じ溶接プロトコルを使用することが可能になる。一般的に言えば、約100mm〜500mmの外径と3.2mm〜16.0mmの壁厚を有したHSSが、耐震用途に適している。各接続具がある範囲のセクション寸法に適合できることから、少数の接続具で、即ち標準的な管の外径の各々について1つの接続具で、ある範囲の筋かいのオプションに対応でき、したがって、筋かいの壁厚を変化させることによって、1つまたは2つの接続具タイプのみを使用して、建物構造全体にわたって適切な層せん断力を達成することが可能となる。
【0021】
本発明の鋳造接続具の設計のさらなる利点は、鋳造製造が大量生産に適していることから、繰り返し製造することによって、強化されて製作されたHSS・ガセット間接続を個別に設計し、細部加工し、製作するための接続具1個あたりのコストが劇的に減少しコストが削減される。コンパクトで無駄のない接続具の美観向上によって、建築学的に露出された鉄骨用途での使用性が促進される。
【0022】
この接続具の他方端部の構造骨組みへの直接的な取付け、あるいは構造骨組みに取り付けられた1つまたは複数のガセット・プレートへの取付けは、容易な製作、容易な建設、および容易な現場建設に適している。さらに、接続具の端部と任意の構造要素との間に隙間を残すことによって、圧縮座屈中に筋かい端部で形成される塑性ヒンジ屈曲部分が、筋かい内ではなくガセット・プレート内で起こることが保証される。
【0023】
あるいは、接続具は、以下に記述するように、塑性ヒンジ部分をガセット・プレートから離れて位置するように含んでもよく、これにより、筋かいの圧縮座屈中に生じる屈曲塑性ヒンジが、接続されたガセット・プレート内ではなく鋳造接続具内で形成されることを可能にする。
【0024】
本発明の接続具は、接続された構造用鋼部材の軸方向の全能力または任意の特定の設計荷重を発現させることを目的としている。この鋳造接続具の一方端部は、標準寸法のガセット・プレートなどの一般的な標準的に製作された構造接続部のいずれとも結合するように設計されてもよいし、あるいは例えば梁と柱の交差部で、またはトラスに沿って、構造骨組みに直接溶接されてもよい。接続具の他端部は、様々な寸法の筋かい部材のある範囲のものと接続するように設計されている。この接続具は、所与の外側形状で、種々の壁厚のHSSに適合可能である。この接続具は、所与のウェブ高さで、フランジおよびウェブが種々の厚さであるWセクションに適合可能である。この独特の特徴によって、接続具をマス・カスタマイズすることが可能になる。
【0025】
図1Aから1Dに示すように、接続具10は、第1端部12、中間部分14、および第2端部16を含む。第1端部12を使用して構造部材に接続される。
【0026】
第1端部12は、図2Aおよび2Bで最もよく分かるように、様々な厚みの、対応する構造部材18と共に使用されることが可能となるように、遠位端部で面取りまたは斜面付けされている。この場合、構造部材はHSS筋かい部材である。この斜面の角度αは、開先溶接が、良好な溶接を実現するのに充分な大きさの溶接部分20を作り出せるように選択されることができ、好ましくは45度から60度に選択される。特に、第1端部12の斜面は、第1端部12と筋かい部材との間の完全溶け込み開先溶接を可能にする。完全溶け込み開先溶接は、厳しい地震条件下で所与の筋かい部材の軸方向の全能力を発現させる。第1端部12の斜面はまた、筋かい部材との位置合わせおよび心合わせをし易くする。図3は、研磨され化学的にエッチング加工された、接続具とHSS168mm×9.5mm筋かい部材との間のCJP開先溶接部を通る断面を示している。
【0027】
本発明の1つの利点は、接続具10が作業現場でまたは作業現場外で構造部材18に取り付けられるということである。一般的に述べると、作業現場で製作される必要のない溶接部は、より良く溶接され、信頼度の高い特性を有する。
【0028】
接続具10は、図4A、4B、5A、および5Bで最もよく分かるように、1つまたは複数の標準的に製作された端接続部22にボルト締めされるように適合された第2端部16を有している。第2端部16は、ガセット・プレートなどの標準的に製作された端接続部22に接続される際にボルトを受けるように適合された複数の穴24(図1A)を有してもよい。端接続部22によって、筋かいされる構造骨組み26に、筋かい部材18を取り付けることができる。
【0029】
あるいは、第2端部16は、1つまたは複数の標準的に製作された端接続部に溶接されるように適合されてもよく、その場合、穴は必要でなくなる(図示せず)。さらに、第2端部16は、構造骨組み26に直接溶接されるように適合されてよく、梁と柱の交差部に直接に溶接されても、トラスに溶接されても、または梁もしくは柱に直接溶接されてもよい。
【0030】
中間部分14は、ここでは第1端部12から第2端部16への穏やかな傾斜または湾曲を含むように示しているが、これによって可鋳性が高められ、筋かい部材18と端接続部22との間で力を緩やかに消散することが可能になる。
【0031】
図5Aで示しているように、2つの鋳造接続具10は、筋かい部材18の端部に工場溶接されることが可能であって、それによって、筋かい・接続具のアセンブリをボルト締めで建物骨組み26内に据え付けることが可能になる。図5Bでは、鋳造接続具が、構造骨組みの梁・柱の交差部に位置付けられ、標準的に製作された端接続部に連結されるように示している。
【0032】
第2端部16の構成、即ち、厚さ、ならびに、標準的に製作された端接続部22に接続される際にボルトを受けるように適合された穴24の数、および配向は、接続具10の個別の軸方向耐荷重能力の必要条件と寸法とに応じて大幅に変化する。
【0033】
当業者には言うまでもなく、この接続部は、様々な厚みの中空構造セクションに使用され得る。さらにこの接続部によれば、構造部材に輪郭付け(Profiling)、斜面付け、または面取りすることなく、円形、正方形、長方形、および長円形もしくは楕円形の中空セクションへ接続される際に、筋かいの、長さおよび角度の組立公差を許容することができる。
【0034】
例えば、図6は楕円形状のHSSと接続する第1端部30を有した接続具28を示している。図7は、正方形状のHSS筋かい部材と接続する第1端部34を有した接続具32を示している。
【0035】
図8A、8B、および8Cで示しているように、接続具36の他の実施形態は、ガセット・プレートから離れて位置する塑性ヒンジ屈曲部分38を含むことができる。これによれば、筋かいの圧縮降伏中の屈曲塑性ヒンジの形成は、接続されるガセット・プレート内ではなく鋳造接続具36内で生じることができ、これによって厳しい地震条件が発生した場合にガセット・プレートと梁・柱の交差部とを保護することができる。
【0036】
図9Aおよび9Bを参照すると、本発明の接続具のさらなる実施形態が、特にWセクションの筋かい部材と関連して使用されるように設計されている。この場合接続具は、Wセクションの筋かい部材42に溶接されるように適合された、対応するWセクションの第1端部40を有することになる。特に、端部40は、筋かい部材42のウェブ部分48を受ける略V字形状の溝46を有し、互いに対向する斜面付き縁部44を含み、端部40はさらに、ウェブ部分48を受けるウェブ斜面付き縁部50を含む。V字形状溝46は、第1端部40を筋かい部材42に位置合わせし、心合わせする役目を果たす。斜面付き縁部44および50は、フランジおよびウェブの厚みが様々な筋かい部材に対して、第1端部40と筋かい部材42との間で完全溶け込み溶接が行われることを可能にする。
【0037】
当業者には言うまでもなく、本発明の接続具は様々な材料から鋳造されることができる。これらの接続具を鋼鉄で鋳造することが特に有益となる。また、特別な用途で必要とされる特性に応じて、様々な合金および様々なタイプの鋼鉄を鋳造に使用することができる。
【0038】
(実施例)
本発明による接続具と使用するための一実施例として、外径が168mmであるHSS筋かい部材を選択した。HSS筋かい部材は、外形は168mmであるが、様々な壁厚を有する。これが一般的な管寸法であることから、このような筋かい部材は大抵の鋼管製造会社から容易に入手可能である。さらに、入手可能な168mm管のほとんどの公称環動半径は、一般的な筋かい部材の長さで200未満の細長比である(引張り‐圧縮用筋かいに対する必要条件)。最後に、168mm直径管の降伏能力は、壁厚および鋼種に応じて、約550kNから3,000kN(125kipから675kip)の範囲である。これによって、接続具の末端利用者は、同じ鋳造接続具を指定しながら、中層構造物の各階に適切なレベルの横方向強度をもたらすことが可能となる。
【0039】
この鋳造物のボルト締め端部は、一般的に北アメリカで入手可能な最も壁の厚い168mmのCHS筋かい部材、即ち、HSS168×13CAN/CSA‐G40.20/G40.21グレード350Wと、HSS6.625×0.500ASTM A500グレードCと、の最大予想降伏強度に耐えられるように設計された。これは、30mmのガセット・プレートに接続するために直径1インチのASTM A490ボルトを12個使用して達成された。これらの12個の事前に張力を掛けられた高強度ボルトは、(接合面がブラスト洗浄されていれば、)入手可能な最大の168mmHSSの予想降伏強度を担持するように、充分な耐滑り性を実現する。(事前に張力を掛けられたボルトの使用とは異なり)臨界滑り接続は特に特定の条例で求められているわけではないが、臨界滑り接続は、周期的な荷重レジーム下でより良好に機能し、耐震用途では好ましい。さらに、ボルトせん断設計の必要条件を満たすために必要となる数を超えてボルトの数を増やすことによって、接続具がボルト領域内で実質的に完全に弾性のままであることが保証される。これによって接続具を地震の後に再使用することが可能となる。実際には、接続具の末端利用者は、接続される管の強度に基づいて使用するボルトの数を指定することができる。末端利用者はまた、必要であれば、美観のために接続タブの余分の長さを切り取るというオプションも有する。
【0040】
所定の境界条件の鋳造物同士の間の設計は、接続具を通る力の流れを考慮して、また鋳造製造の限界に留意して、三次元立体モデリング・ソフトウェアを使用して実施した。
【0041】
工学技術サイズ(Engineering−sized)の構造用構成要素で最も一般的に使用される鋼鋳造プロセスであり、また接続具のプロトタイプの製造で使用されるプロセスである砂型鋳造プロセスでは、遷移形状が滑らかに保たれて高品質鋳造物を保証する。さらに、鋳造物の形状は、方向性凝固に対して伝導性であるべきであって、これによって押し湯ならびに他の特別な高コストの鋳造上の留意事項の必要が軽減される。
【0042】
砂型でしっかりと鋳造されることが可能な構成要素を設計することが最も重要であることから、応力の反復設計に続く鋳造工場での分析が一般的に必要であり、その際に、完成品の凝固を向上させるために鋳造工場によって提言がなされる。本実施例の鋳造接続具については、鋳造工場の提案の結果、接続具の質量が18%増加した。
【0043】
図10Aおよび10Bを参照すると、本実施例の接続具の寸法は、以下の通りである。
【0044】
外径=D=168mm
長さ=L=510mm
最大ガセット長さ=Lg=330mm
隙間=g=31mm
タブ厚=t=23mm
タブ幅=W=282mm
同心状筋かい付き骨組みでは、筋かい部材はそれ自体がエネルギーを吸収する要素である。したがって、能力設計の原理によれば、筋かい部材の引張り降伏中、筋かい部材の座屈中、あるいは全体的もしくは局部的な非弾性座屈に起因する、中央および筋かい部材両端部における筋かい部材の塑性ヒンジ動作中に、鋳造接続具が弾性のままであることが好ましい。プロトタイプ接続具の設計プロセス中に、有限要素応力解析を使用して接続具の弾性挙動を確立した。
【0045】
この実施例の接続具の三次元設計には立体モデリング・ソフトウェア・パッケージを使用した。このモデルを鋳造工場に搬送し、鋳造工場ではこれを使用して、プロトタイプ用砂型が製作されるパターンを作り出した。有限要素応力解析を行うために、この接続具モデルを修正して、公称直径および公称厚みの、336mm長さ(2直径)のHSS168×13筋かい部材と鋳造接続具との間に完全溶け込み開先溶接を含むようにした。対称形であることにより、アセンブリの4分の1のみに対する有限要素モデリングが必要であった。この部品の形状を有限要素解析ソフトウェアにエクスポートした。高次の三次元四面体個体要素(higher order 3-dimensional tetrahedral solid elements)を使用して固形体同士をかみ合わせた。それらの各要素は、ノードごとに自由度3度を有した10個のノードによって定義される。これらの要素は、二次変位挙動を有し、湾曲した固形体または不規則な境界を有する固体をモデリングするのに最も適している。解析される有限要素モデルが筋かい・接続具アセンブリを完全に表すために、モデルの3面に対称境界条件が必要であった。接続具がボルト締めされたガセット・プレートによって、鋳造接続タブが内向きに移動しないように保たれるので、「圧縮のみ」という境界条件が接続タブの内側面に適用された。最後に、ボルトの支承の作用を再現するために、27mm直径のボルト穴の内面に、25.4mm(1インチ)の幅にわたって変位を加えた。上述の境界条件は、すべての筋かい座屈を許容するわけではないことに留意することが重要である。しかし、この境界条件は、ここに提示した実施例において、円形筋かい部材の対称的な局部的座屈を許容する。その結果、圧縮荷重に対する有限要素解析中に作り出された応力は、すべての筋かい座屈中に実際に接続具内に存在することになる応力の上限を表した。さらに、鋳造材料に線形ひずみ硬化を予想したので、鋳造物の降伏を超える、計算される応力および変形は控えめに述べても大きい。
【0046】
ボルト穴の支承面に徐々に変位を加えることによって、非線形解析を実施した。実際には、ボルトは事前に張力を掛けられ、その結果、鋳造タブとガセット・プレートとの間の分散摩擦応力を通じて荷重が伝達される。しかしこのような形で変位が加わることは、接続アセンブリに対する静的変位制御荷重に充分匹敵し、またボルト穴内に控えめに述べても大きな応力集中を生み出した。大きな変形を許容することによって、非線形の材料特性を考慮し、幾何学的非線形性を考慮に入れた。これによって、荷重がかかっている間の形状変化も許容された。各要素の局部剛性マトリックスの公式化に変換積分を使用した。
【0047】
この筋かいアセンブリに荷重が掛けられたときに、図11で示しているように予想降伏能力までの非弾性変形が筋かい部材内に局在化することが、有限要素解析によって確認された。さらに、設計降伏力ARyFyに対応する筋かい力を引き起こした引張り変形または圧縮変形が接続具に加えられたとき、鋳造物内の応力は一般的にこの鋳鋼の公称降伏応力の345MPa未満であることが、有限要素応力解析によって示された。溶接領域内でのみ、応力が345MPaを超過したが、このことは、有限要素解析で考慮した強度レベルよりも高い強度レベルを溶接金属が示すことから、予想でき、かつ許容できるものであった。この管状筋かい内の応力分散は、溶接接続部から極めて短い距離のところで均一であり、一般的な、溶接形成された溝付の管・ガセット接続部に関するせん断遅れの問題は全く示されなかった。
【0048】
図12Aおよび12Bは、全体的な座屈に対抗するよう支持されたHSS168×13筋かいの接続具および溶接部内における、圧縮降伏に起因した、モデル化された相当(フォン ミーゼス)応力を示している。図13Aおよび13Bは、HSS168×13筋かいの接続具および溶接部内における、引張り降伏に起因した、モデル化された相当(フォン ミーゼス)応力を示している。
【0049】
プロトタイプ鋳鋼接続具は、ASTM(米国材料試験協会)のA958グレードSC8620クラス80/50に製造された鉄鋼で製作した。この鋳造材料は、標準的な錬鋼種と化学的組成が類似しており、この鋳造物のシリコン含有量が0.55重量%を超過しないとすると、CSA W59によって溶接可能な母材であると考えられる。この仕様に製造された材料は50mmで、最小降伏応力が345MPa、最小極限引張り強度が550MPa、最小伸びが22%、ならびに断面減少率が35%である。接続具と筋かい部材との間の溶接領域において、接続が適切な靭性を有することを保証するように、さらなるシャルピーV字切欠き(CVN)衝撃試験値要件、−20℃(−4°F)で27ジュール(20ft・lb)を指定した。これは、エネルギー消散要素または溶接部に対する一般的な靭性の必要条件を超えるものであるが、動的荷重が掛かる接続部に必要とされる溶加材に対するCVN必要条件に、より密接に対応している。
【0050】
溶接手順に関しては、60度のV形を持った、またはルート間隔が3mmの斜面ジョイント(bevel joint)を備えた、鋼製裏張りの一方側からの、CJP開先溶接について適切なプロトコルを作成した。
【0051】
概念実証の実験室試験は、接続具・筋かい部材アセンブリの疑似動的試験、静的引張り試験、ならびに鋳造接続具の破壊試験から成るものであった。同心状に荷重が掛けられる筋かい部材・接続具アセンブリの静的および疑似動的試験の試験結果は、鋳鋼接続具の使用が、耐震用途で(あるいは静的用途でも)管状筋かい部材に接続する手段として実行可能であることを証明した。実験室における測定値と有限要素の結果との相互関係は、接続具を設計するために行われた有限要素モデリングの正当性を立証する役目を果たした。
【0052】
言うまでもなく、上記説明は、実施例としてのみ本発明に関係する。本発明の多数の変化形態が当業者に明らかとなり、そのような明らかな変化形態も、本明細書において明確に記載されたか否かに関わらず、本明細書で説明された本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1A】本発明の接続具の一実施形態の上面図である。
【図1B】本発明の接続具の一実施形態の側面図である。
【図1C】本発明の接続具の一実施形態の端面図である。
【図1D】本発明の接続具の一実施形態の斜視図である。
【図2A】厚い中空構造セクションを備えた接続具を示した側面図である。
【図2B】薄い中空構造セクションを備えた接続具を示した側面図である。
【図3】研磨され、エッチング加工された完全溶け込み溶接に対する拡大表示セクションの顕微鏡写真を表示した、接続具と筋かい部材との側面図である。
【図4A】接続具の、筋かい部材とガセット・プレートとの組み合わせの分解側面図である。
【図4B】接続具の、筋かい部材とガセット・プレートとの組み合わせの分解斜視図である。
【図5A】筋かい部材を骨組みに接続する接続具の、側面図である。
【図5B】筋かい部材を骨組みに接続する接続具の、拡大斜視図である。
【図6】横断面が楕円形である筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図7】横断面が長方形である筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図8A】塑性ヒンジ屈曲部分を有した接続具の側面図である。
【図8B】塑性ヒンジ屈曲部分を有した接続具の底面図である。
【図8C】塑性ヒンジ屈曲部分を有した接続具の斜視図である。
【図9A】Wセクション筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図9B】Wセクション筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図10A】接続具と筋かい部材の上面図である。
【図10B】接続具の側面図である。
【図11】薄壁の筋かい・接続具アセンブリと、厚壁の筋かい・接続具アセンブリとの両方についての引張り荷重‐変形のプロット図である。
【図12A】筋かい部材に対する圧縮降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【図12B】筋かい部材に対する圧縮降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【図13A】筋かい部材に対する引張り降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【図13B】筋かい部材に対する引張り降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年4月27日出願の米国特許仮出願番号60/795,170明細書の利益を請求する。
【0002】
本発明は、建設業で使用される構造接続具および構造部材に関する。本発明は特に、静的荷重用途、準静的荷重用途、および動的荷重用途の鋳造構造接続具および部材に関する。
【背景技術】
【0003】
同心状筋かい付きの骨組みは、設計が単純であることと、コストが低いことと、それらが容易に構築されることと、他の耐横方向負荷システムよりも大きな剛性をもたらすこととによって、鉄骨構造物の耐横方向力システムのために非常に一般的に選択される。筋かい付き骨組みの対角線方向の筋かい部材は、主に軸方向の力を受け、大きな地震が発生すると、筋かい部材の引張り状態における周期的な降伏とその圧縮状態における周期的な非弾性座屈とによって、地震エネルギーが消散する。典型的な筋かい部材は、アングルと、チャネルと、幅広フランジ(W)セクションと、長方形および円形の中空セクションとを含んでいる。
【0004】
特に中空構造セクション(HSS)は、圧縮荷重を担持する能力と高い美観、さらには広範なセクション寸法のものを用意に入手できることによって、横方向の筋かい部材のために一般的に選択される。さらに、HSSはエネルギーを消散させるために耐震用途で広範囲に用いられている。特に円形のHSSは、残留応力の集中が小さいことから長方形のHSSよりも高い性能を有する。
【0005】
中空構造セクションは、軸方向の荷重を担持するのに高い能力のある部材であるが、その接続具は一般的に厄介で、高コストで、耐震用途等の厳しい状況で使用される場合には設計が困難な場合がある。さらに、地震荷重を考慮に入れて建物を設計し、建築することの必要性も益々一般的なものとなっている。すなわち、筋かいがより頻繁に使用されるようになってきており、筋かいは、筋かいに対する、張力状態および圧縮状態における周期的な非弾性荷重に耐えられなければならない。
【0006】
これまでに考案された接続具は、住宅建築産業または軽量建築産業に焦点が合わせられており、「迅速かつ簡単な」タイプの接続具を提供してきたが、これを地震条件下の筋かい部材にそのまま適用することはできない。
【0007】
例えばTuellの米国特許出願公開番号2005/0163564明細書は、プレート材料で形成されたインターロック式接続具を備えた建築システムについて記述している。これらの接続具は構造物の組立に柔軟性をもたらすが、地震荷重が付加されると、望ましくないことに接続に不具合が生じる場合がある。
【0008】
鋳造は、寸法が制御でき、かつ所定の性能特徴を有する耐荷重金属要素を設計する際に融通性および幾何学的自由度を与えられる製造方法である。このため、構造要素として鋳造材料を使用することが知られている。
例えばBeauvoirの米国特許第6,059,482号明細書および第6,474,902号明細書には、隔壁のある、柱と梁の間の接続用のボルト締め接続具が記述されている。しかし、これらの従来技術の接続具は梁と柱の間のモーメント接続をもたらすように設計されているに過ぎず、特別に耐震用途に設計されているわけではない。特に、これらの接続具の設計では、筋かい部材の降伏を制御したり、筋かい部材の全強度を引き出したりすることはできない。
【特許文献1】米国特許出願公開番号2005/0163564
【特許文献2】米国特許第6,059,482号
【特許文献3】米国特許第6,474,902号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、マス・カスタマイズ(mass−customized)が可能な、筋かい部材用の接続具を実現することが有利となる。さらに、様々な寸法および構成の筋かい部材と適合できる接続具を実現することが有利となる。なおさらに、地震条件下で筋かい部材の全強度を引き出すように動作可能な接続具を実現することが有利となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、構造骨組み内で使用される鋳造接続具を提供する。
【0011】
一態様において、本発明は、中空構造セクション(HSS)または幅広フランジ(W)セクションなどの筋かい部材を含む構造骨組み用の筋かいアセンブリで使用される鋳造構造接続具において、筋かい部材を受け、筋かい部材に溶接されるように構成された第1端部と、構造骨組みに固定されるように適合された第2端部と、第1端部と第2端部の間に設けられた中間部分とを備えた接続具であって、第1端部は、第1端部と筋かい部材との間の完全溶け込み溶接を可能にする斜面を含んでいる、接続具である。
【0012】
この構造セクションは、例えばHSS構造部材またはWセクション構造部材であってもよい。HSSの場合、第1端部の遠位端部上の斜面は、HSSの内側寸法以下の寸法である。Wセクションの場合には、斜面付き遠位端部は、Wセクションのフランジ部分の間の寸法以下の寸法である。したがってこの態様によると、斜面は、接続具が様々な寸法の構造部材を受け、それに溶接されることを可能にする。斜面は、さらに、第1端部と中空構造セクションとの間の完全溶け込み開先溶接を可能にし、これによって厳しい地震条件における中空構造セクションの軸方向の全強度を発現させる。
【0013】
他の態様では、本発明の接続具は、構造骨組みに直接、即ちボルト締めまたは溶接によって、または例えばガセット・プレートなどの標準的に製作された端接続部を介して接続されることが可能である。
【0014】
当然ながら静的用途(柱、筋かい、トラスなどへの使用)が可能であるが、本発明の接続具は特に、耐地震荷重筋かい骨組みでの実施によく適している。このような筋かいの用途では、中間部分は、骨組みが変形するにつれて主に軸方向の力の伝達と付随的なモーメントとを実現する。鋳造製造は、ある範囲の部材寸法に接続させることができるこのような接続具を大量生産することを可能にする。この筋かいは、中空構造セクション部材またはWセクション部材の幾何学的特性に従って様々な耐荷重能力を実現する。
【0015】
以下の説明の過程で、本発明のさらなる特徴が記述され、または明らかになろう。
好ましい実施形態の詳しい説明を、一例としてのみ、以下の図面を参照して本明細書において以下に述べる。
【0016】
ここに示した説明および図面は例証するためのもの、また理解を助けるためのものに過ぎず、本発明の範囲を定めることを目的としたものではないことを明確に理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の接続具は、ガセット・プレートなどの中間接続具であって、軸方向に荷重が掛かる筋かい部材と、標準的なボルト締め接続部もしくは溶接接続部と、の間の中間接続具として、最もよく理解される。標準的なボルト締め接続部もしくは溶接接続部は、構造骨組みへ直接に、あるいは、構造骨組みに接続された標準的に製作された端接続部へ、接続される。筋かい部材は、例えば、耐震筋かい用途において横方向筋かい部材として一般的に使用されるHSSであってもよい。HSSは様々な寸法であることができ、また、いくつか例をあげると円形、長方形、正方形、楕円形、または長円形を含む様々な横断面形状を有することができる。筋かい部材は、以下で記述するようにWセクション部材であってもよい。
【0018】
接続具は静的、準静的、または動的荷重用途において使用されることが可能である。「動的用途」には、疲労荷重、繰り返し荷重、地震荷重、衝撃荷重、爆発荷重、および衝撃荷重が含まれる。これらの接続具はまた、柱、筋かい、トラス、立体骨組みなどの構造部材に対する軸方向荷重を伴う静的用途でも耐荷重機能をもたらすように動作可能である。これらの接続具は特に、厳しい地震条件下で、接続具が筋かい部材の全能力を発現させる耐震筋かい用途を対象としている。「厳しい地震条件」が意味するところは、引張り降伏と非弾性座屈との反復サイクルであり、筋かい部材が大きな非弾性の歪み(即ち、過剰強度)に達する際に予想される強度の増大を含む。
【0019】
本発明の接続具は、主に軸方向に荷重の掛かる部材用の、マス・カスタマイズされる鋳鋼接続具または他の鋳造金属接続具として特に有用である。鋳造製造は、HSS筋かい部材と単体のガセット・プレート(一例として)との間に嵌って筋かい部材の軸方向の全強度を発現させる鋳鋼接続具を設計する際に幾何学的自由度を与える。接続具はそれ自体が、管に対する、事前認定された完全溶け込み(CJP)開先溶接によって、所与の外径(即ち可変壁厚)の任意の標準のHSSセクションに適合するような形状であることができる。
【0020】
この接続の利点は多数ある。まず、適切な溶接電極が選択され、その後よく知られた方法論に従って適切な溶接手順が行われたとすると、HSSもしくはWセクションと接続具との間のCJP開先溶接は、このような構造部材内で予想される過剰強度の範囲のための筋かい部材よりも高強度となる。さらに、鋳造物の縁部を斜面付きにすれば、厚みが変化する筋かい部材に対して同じ溶接プロトコルを使用することが可能になる。一般的に言えば、約100mm〜500mmの外径と3.2mm〜16.0mmの壁厚を有したHSSが、耐震用途に適している。各接続具がある範囲のセクション寸法に適合できることから、少数の接続具で、即ち標準的な管の外径の各々について1つの接続具で、ある範囲の筋かいのオプションに対応でき、したがって、筋かいの壁厚を変化させることによって、1つまたは2つの接続具タイプのみを使用して、建物構造全体にわたって適切な層せん断力を達成することが可能となる。
【0021】
本発明の鋳造接続具の設計のさらなる利点は、鋳造製造が大量生産に適していることから、繰り返し製造することによって、強化されて製作されたHSS・ガセット間接続を個別に設計し、細部加工し、製作するための接続具1個あたりのコストが劇的に減少しコストが削減される。コンパクトで無駄のない接続具の美観向上によって、建築学的に露出された鉄骨用途での使用性が促進される。
【0022】
この接続具の他方端部の構造骨組みへの直接的な取付け、あるいは構造骨組みに取り付けられた1つまたは複数のガセット・プレートへの取付けは、容易な製作、容易な建設、および容易な現場建設に適している。さらに、接続具の端部と任意の構造要素との間に隙間を残すことによって、圧縮座屈中に筋かい端部で形成される塑性ヒンジ屈曲部分が、筋かい内ではなくガセット・プレート内で起こることが保証される。
【0023】
あるいは、接続具は、以下に記述するように、塑性ヒンジ部分をガセット・プレートから離れて位置するように含んでもよく、これにより、筋かいの圧縮座屈中に生じる屈曲塑性ヒンジが、接続されたガセット・プレート内ではなく鋳造接続具内で形成されることを可能にする。
【0024】
本発明の接続具は、接続された構造用鋼部材の軸方向の全能力または任意の特定の設計荷重を発現させることを目的としている。この鋳造接続具の一方端部は、標準寸法のガセット・プレートなどの一般的な標準的に製作された構造接続部のいずれとも結合するように設計されてもよいし、あるいは例えば梁と柱の交差部で、またはトラスに沿って、構造骨組みに直接溶接されてもよい。接続具の他端部は、様々な寸法の筋かい部材のある範囲のものと接続するように設計されている。この接続具は、所与の外側形状で、種々の壁厚のHSSに適合可能である。この接続具は、所与のウェブ高さで、フランジおよびウェブが種々の厚さであるWセクションに適合可能である。この独特の特徴によって、接続具をマス・カスタマイズすることが可能になる。
【0025】
図1Aから1Dに示すように、接続具10は、第1端部12、中間部分14、および第2端部16を含む。第1端部12を使用して構造部材に接続される。
【0026】
第1端部12は、図2Aおよび2Bで最もよく分かるように、様々な厚みの、対応する構造部材18と共に使用されることが可能となるように、遠位端部で面取りまたは斜面付けされている。この場合、構造部材はHSS筋かい部材である。この斜面の角度αは、開先溶接が、良好な溶接を実現するのに充分な大きさの溶接部分20を作り出せるように選択されることができ、好ましくは45度から60度に選択される。特に、第1端部12の斜面は、第1端部12と筋かい部材との間の完全溶け込み開先溶接を可能にする。完全溶け込み開先溶接は、厳しい地震条件下で所与の筋かい部材の軸方向の全能力を発現させる。第1端部12の斜面はまた、筋かい部材との位置合わせおよび心合わせをし易くする。図3は、研磨され化学的にエッチング加工された、接続具とHSS168mm×9.5mm筋かい部材との間のCJP開先溶接部を通る断面を示している。
【0027】
本発明の1つの利点は、接続具10が作業現場でまたは作業現場外で構造部材18に取り付けられるということである。一般的に述べると、作業現場で製作される必要のない溶接部は、より良く溶接され、信頼度の高い特性を有する。
【0028】
接続具10は、図4A、4B、5A、および5Bで最もよく分かるように、1つまたは複数の標準的に製作された端接続部22にボルト締めされるように適合された第2端部16を有している。第2端部16は、ガセット・プレートなどの標準的に製作された端接続部22に接続される際にボルトを受けるように適合された複数の穴24(図1A)を有してもよい。端接続部22によって、筋かいされる構造骨組み26に、筋かい部材18を取り付けることができる。
【0029】
あるいは、第2端部16は、1つまたは複数の標準的に製作された端接続部に溶接されるように適合されてもよく、その場合、穴は必要でなくなる(図示せず)。さらに、第2端部16は、構造骨組み26に直接溶接されるように適合されてよく、梁と柱の交差部に直接に溶接されても、トラスに溶接されても、または梁もしくは柱に直接溶接されてもよい。
【0030】
中間部分14は、ここでは第1端部12から第2端部16への穏やかな傾斜または湾曲を含むように示しているが、これによって可鋳性が高められ、筋かい部材18と端接続部22との間で力を緩やかに消散することが可能になる。
【0031】
図5Aで示しているように、2つの鋳造接続具10は、筋かい部材18の端部に工場溶接されることが可能であって、それによって、筋かい・接続具のアセンブリをボルト締めで建物骨組み26内に据え付けることが可能になる。図5Bでは、鋳造接続具が、構造骨組みの梁・柱の交差部に位置付けられ、標準的に製作された端接続部に連結されるように示している。
【0032】
第2端部16の構成、即ち、厚さ、ならびに、標準的に製作された端接続部22に接続される際にボルトを受けるように適合された穴24の数、および配向は、接続具10の個別の軸方向耐荷重能力の必要条件と寸法とに応じて大幅に変化する。
【0033】
当業者には言うまでもなく、この接続部は、様々な厚みの中空構造セクションに使用され得る。さらにこの接続部によれば、構造部材に輪郭付け(Profiling)、斜面付け、または面取りすることなく、円形、正方形、長方形、および長円形もしくは楕円形の中空セクションへ接続される際に、筋かいの、長さおよび角度の組立公差を許容することができる。
【0034】
例えば、図6は楕円形状のHSSと接続する第1端部30を有した接続具28を示している。図7は、正方形状のHSS筋かい部材と接続する第1端部34を有した接続具32を示している。
【0035】
図8A、8B、および8Cで示しているように、接続具36の他の実施形態は、ガセット・プレートから離れて位置する塑性ヒンジ屈曲部分38を含むことができる。これによれば、筋かいの圧縮降伏中の屈曲塑性ヒンジの形成は、接続されるガセット・プレート内ではなく鋳造接続具36内で生じることができ、これによって厳しい地震条件が発生した場合にガセット・プレートと梁・柱の交差部とを保護することができる。
【0036】
図9Aおよび9Bを参照すると、本発明の接続具のさらなる実施形態が、特にWセクションの筋かい部材と関連して使用されるように設計されている。この場合接続具は、Wセクションの筋かい部材42に溶接されるように適合された、対応するWセクションの第1端部40を有することになる。特に、端部40は、筋かい部材42のウェブ部分48を受ける略V字形状の溝46を有し、互いに対向する斜面付き縁部44を含み、端部40はさらに、ウェブ部分48を受けるウェブ斜面付き縁部50を含む。V字形状溝46は、第1端部40を筋かい部材42に位置合わせし、心合わせする役目を果たす。斜面付き縁部44および50は、フランジおよびウェブの厚みが様々な筋かい部材に対して、第1端部40と筋かい部材42との間で完全溶け込み溶接が行われることを可能にする。
【0037】
当業者には言うまでもなく、本発明の接続具は様々な材料から鋳造されることができる。これらの接続具を鋼鉄で鋳造することが特に有益となる。また、特別な用途で必要とされる特性に応じて、様々な合金および様々なタイプの鋼鉄を鋳造に使用することができる。
【0038】
(実施例)
本発明による接続具と使用するための一実施例として、外径が168mmであるHSS筋かい部材を選択した。HSS筋かい部材は、外形は168mmであるが、様々な壁厚を有する。これが一般的な管寸法であることから、このような筋かい部材は大抵の鋼管製造会社から容易に入手可能である。さらに、入手可能な168mm管のほとんどの公称環動半径は、一般的な筋かい部材の長さで200未満の細長比である(引張り‐圧縮用筋かいに対する必要条件)。最後に、168mm直径管の降伏能力は、壁厚および鋼種に応じて、約550kNから3,000kN(125kipから675kip)の範囲である。これによって、接続具の末端利用者は、同じ鋳造接続具を指定しながら、中層構造物の各階に適切なレベルの横方向強度をもたらすことが可能となる。
【0039】
この鋳造物のボルト締め端部は、一般的に北アメリカで入手可能な最も壁の厚い168mmのCHS筋かい部材、即ち、HSS168×13CAN/CSA‐G40.20/G40.21グレード350Wと、HSS6.625×0.500ASTM A500グレードCと、の最大予想降伏強度に耐えられるように設計された。これは、30mmのガセット・プレートに接続するために直径1インチのASTM A490ボルトを12個使用して達成された。これらの12個の事前に張力を掛けられた高強度ボルトは、(接合面がブラスト洗浄されていれば、)入手可能な最大の168mmHSSの予想降伏強度を担持するように、充分な耐滑り性を実現する。(事前に張力を掛けられたボルトの使用とは異なり)臨界滑り接続は特に特定の条例で求められているわけではないが、臨界滑り接続は、周期的な荷重レジーム下でより良好に機能し、耐震用途では好ましい。さらに、ボルトせん断設計の必要条件を満たすために必要となる数を超えてボルトの数を増やすことによって、接続具がボルト領域内で実質的に完全に弾性のままであることが保証される。これによって接続具を地震の後に再使用することが可能となる。実際には、接続具の末端利用者は、接続される管の強度に基づいて使用するボルトの数を指定することができる。末端利用者はまた、必要であれば、美観のために接続タブの余分の長さを切り取るというオプションも有する。
【0040】
所定の境界条件の鋳造物同士の間の設計は、接続具を通る力の流れを考慮して、また鋳造製造の限界に留意して、三次元立体モデリング・ソフトウェアを使用して実施した。
【0041】
工学技術サイズ(Engineering−sized)の構造用構成要素で最も一般的に使用される鋼鋳造プロセスであり、また接続具のプロトタイプの製造で使用されるプロセスである砂型鋳造プロセスでは、遷移形状が滑らかに保たれて高品質鋳造物を保証する。さらに、鋳造物の形状は、方向性凝固に対して伝導性であるべきであって、これによって押し湯ならびに他の特別な高コストの鋳造上の留意事項の必要が軽減される。
【0042】
砂型でしっかりと鋳造されることが可能な構成要素を設計することが最も重要であることから、応力の反復設計に続く鋳造工場での分析が一般的に必要であり、その際に、完成品の凝固を向上させるために鋳造工場によって提言がなされる。本実施例の鋳造接続具については、鋳造工場の提案の結果、接続具の質量が18%増加した。
【0043】
図10Aおよび10Bを参照すると、本実施例の接続具の寸法は、以下の通りである。
【0044】
外径=D=168mm
長さ=L=510mm
最大ガセット長さ=Lg=330mm
隙間=g=31mm
タブ厚=t=23mm
タブ幅=W=282mm
同心状筋かい付き骨組みでは、筋かい部材はそれ自体がエネルギーを吸収する要素である。したがって、能力設計の原理によれば、筋かい部材の引張り降伏中、筋かい部材の座屈中、あるいは全体的もしくは局部的な非弾性座屈に起因する、中央および筋かい部材両端部における筋かい部材の塑性ヒンジ動作中に、鋳造接続具が弾性のままであることが好ましい。プロトタイプ接続具の設計プロセス中に、有限要素応力解析を使用して接続具の弾性挙動を確立した。
【0045】
この実施例の接続具の三次元設計には立体モデリング・ソフトウェア・パッケージを使用した。このモデルを鋳造工場に搬送し、鋳造工場ではこれを使用して、プロトタイプ用砂型が製作されるパターンを作り出した。有限要素応力解析を行うために、この接続具モデルを修正して、公称直径および公称厚みの、336mm長さ(2直径)のHSS168×13筋かい部材と鋳造接続具との間に完全溶け込み開先溶接を含むようにした。対称形であることにより、アセンブリの4分の1のみに対する有限要素モデリングが必要であった。この部品の形状を有限要素解析ソフトウェアにエクスポートした。高次の三次元四面体個体要素(higher order 3-dimensional tetrahedral solid elements)を使用して固形体同士をかみ合わせた。それらの各要素は、ノードごとに自由度3度を有した10個のノードによって定義される。これらの要素は、二次変位挙動を有し、湾曲した固形体または不規則な境界を有する固体をモデリングするのに最も適している。解析される有限要素モデルが筋かい・接続具アセンブリを完全に表すために、モデルの3面に対称境界条件が必要であった。接続具がボルト締めされたガセット・プレートによって、鋳造接続タブが内向きに移動しないように保たれるので、「圧縮のみ」という境界条件が接続タブの内側面に適用された。最後に、ボルトの支承の作用を再現するために、27mm直径のボルト穴の内面に、25.4mm(1インチ)の幅にわたって変位を加えた。上述の境界条件は、すべての筋かい座屈を許容するわけではないことに留意することが重要である。しかし、この境界条件は、ここに提示した実施例において、円形筋かい部材の対称的な局部的座屈を許容する。その結果、圧縮荷重に対する有限要素解析中に作り出された応力は、すべての筋かい座屈中に実際に接続具内に存在することになる応力の上限を表した。さらに、鋳造材料に線形ひずみ硬化を予想したので、鋳造物の降伏を超える、計算される応力および変形は控えめに述べても大きい。
【0046】
ボルト穴の支承面に徐々に変位を加えることによって、非線形解析を実施した。実際には、ボルトは事前に張力を掛けられ、その結果、鋳造タブとガセット・プレートとの間の分散摩擦応力を通じて荷重が伝達される。しかしこのような形で変位が加わることは、接続アセンブリに対する静的変位制御荷重に充分匹敵し、またボルト穴内に控えめに述べても大きな応力集中を生み出した。大きな変形を許容することによって、非線形の材料特性を考慮し、幾何学的非線形性を考慮に入れた。これによって、荷重がかかっている間の形状変化も許容された。各要素の局部剛性マトリックスの公式化に変換積分を使用した。
【0047】
この筋かいアセンブリに荷重が掛けられたときに、図11で示しているように予想降伏能力までの非弾性変形が筋かい部材内に局在化することが、有限要素解析によって確認された。さらに、設計降伏力ARyFyに対応する筋かい力を引き起こした引張り変形または圧縮変形が接続具に加えられたとき、鋳造物内の応力は一般的にこの鋳鋼の公称降伏応力の345MPa未満であることが、有限要素応力解析によって示された。溶接領域内でのみ、応力が345MPaを超過したが、このことは、有限要素解析で考慮した強度レベルよりも高い強度レベルを溶接金属が示すことから、予想でき、かつ許容できるものであった。この管状筋かい内の応力分散は、溶接接続部から極めて短い距離のところで均一であり、一般的な、溶接形成された溝付の管・ガセット接続部に関するせん断遅れの問題は全く示されなかった。
【0048】
図12Aおよび12Bは、全体的な座屈に対抗するよう支持されたHSS168×13筋かいの接続具および溶接部内における、圧縮降伏に起因した、モデル化された相当(フォン ミーゼス)応力を示している。図13Aおよび13Bは、HSS168×13筋かいの接続具および溶接部内における、引張り降伏に起因した、モデル化された相当(フォン ミーゼス)応力を示している。
【0049】
プロトタイプ鋳鋼接続具は、ASTM(米国材料試験協会)のA958グレードSC8620クラス80/50に製造された鉄鋼で製作した。この鋳造材料は、標準的な錬鋼種と化学的組成が類似しており、この鋳造物のシリコン含有量が0.55重量%を超過しないとすると、CSA W59によって溶接可能な母材であると考えられる。この仕様に製造された材料は50mmで、最小降伏応力が345MPa、最小極限引張り強度が550MPa、最小伸びが22%、ならびに断面減少率が35%である。接続具と筋かい部材との間の溶接領域において、接続が適切な靭性を有することを保証するように、さらなるシャルピーV字切欠き(CVN)衝撃試験値要件、−20℃(−4°F)で27ジュール(20ft・lb)を指定した。これは、エネルギー消散要素または溶接部に対する一般的な靭性の必要条件を超えるものであるが、動的荷重が掛かる接続部に必要とされる溶加材に対するCVN必要条件に、より密接に対応している。
【0050】
溶接手順に関しては、60度のV形を持った、またはルート間隔が3mmの斜面ジョイント(bevel joint)を備えた、鋼製裏張りの一方側からの、CJP開先溶接について適切なプロトコルを作成した。
【0051】
概念実証の実験室試験は、接続具・筋かい部材アセンブリの疑似動的試験、静的引張り試験、ならびに鋳造接続具の破壊試験から成るものであった。同心状に荷重が掛けられる筋かい部材・接続具アセンブリの静的および疑似動的試験の試験結果は、鋳鋼接続具の使用が、耐震用途で(あるいは静的用途でも)管状筋かい部材に接続する手段として実行可能であることを証明した。実験室における測定値と有限要素の結果との相互関係は、接続具を設計するために行われた有限要素モデリングの正当性を立証する役目を果たした。
【0052】
言うまでもなく、上記説明は、実施例としてのみ本発明に関係する。本発明の多数の変化形態が当業者に明らかとなり、そのような明らかな変化形態も、本明細書において明確に記載されたか否かに関わらず、本明細書で説明された本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1A】本発明の接続具の一実施形態の上面図である。
【図1B】本発明の接続具の一実施形態の側面図である。
【図1C】本発明の接続具の一実施形態の端面図である。
【図1D】本発明の接続具の一実施形態の斜視図である。
【図2A】厚い中空構造セクションを備えた接続具を示した側面図である。
【図2B】薄い中空構造セクションを備えた接続具を示した側面図である。
【図3】研磨され、エッチング加工された完全溶け込み溶接に対する拡大表示セクションの顕微鏡写真を表示した、接続具と筋かい部材との側面図である。
【図4A】接続具の、筋かい部材とガセット・プレートとの組み合わせの分解側面図である。
【図4B】接続具の、筋かい部材とガセット・プレートとの組み合わせの分解斜視図である。
【図5A】筋かい部材を骨組みに接続する接続具の、側面図である。
【図5B】筋かい部材を骨組みに接続する接続具の、拡大斜視図である。
【図6】横断面が楕円形である筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図7】横断面が長方形である筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図8A】塑性ヒンジ屈曲部分を有した接続具の側面図である。
【図8B】塑性ヒンジ屈曲部分を有した接続具の底面図である。
【図8C】塑性ヒンジ屈曲部分を有した接続具の斜視図である。
【図9A】Wセクション筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図9B】Wセクション筋かい部材と使用する接続具の斜視図である。
【図10A】接続具と筋かい部材の上面図である。
【図10B】接続具の側面図である。
【図11】薄壁の筋かい・接続具アセンブリと、厚壁の筋かい・接続具アセンブリとの両方についての引張り荷重‐変形のプロット図である。
【図12A】筋かい部材に対する圧縮降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【図12B】筋かい部材に対する圧縮降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【図13A】筋かい部材に対する引張り降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【図13B】筋かい部材に対する引張り降伏に起因した接続具および溶接部内のモデル化された応力を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造骨組み用の、筋かい部材を含む筋かいアセンブリ内で使用される鋳造構造接続具において、
(a)前記筋かい部材を受け、前記筋かい部材に溶接されるように構成された第1端部と、
(b)前記構造骨組みに固定されるように適合された第2端部と、
(c)前記第1端部と第2端部との間に設けられた中間部分と、
を備えた接続具であって、
前記第1端部は前記第1端部と前記筋かい部材との間の完全溶け込み溶接を可能にする斜面を含んでいることを特徴とする接続具。
【請求項2】
前記筋かい部材は外側寸法と内側寸法とを有した中空の構造セクションであり、前記斜面は前記第1端部の遠位端部に設けられ、前記遠位端部は、前記中空構造セクションの前記内側寸法以下の寸法である請求項1に記載の接続具。
【請求項3】
前記中空構造セクションは、略円形、長方形、正方形、楕円形、または長円形の断面を有している請求項2に記載の接続具。
【請求項4】
前記斜面は、複数の様々な中空構造セクションであって、様々な内側寸法と、略等しい外側寸法とを有するものを受けるように構成されている請求項3に記載の接続具。
【請求項5】
前記中間部分は前記第1端部と前記第2端部との間で傾斜している請求項1に記載の接続具。
【請求項6】
前記中間部分は塑性ヒンジ屈曲領域を含んでいる請求項1に記載の接続具。
【請求項7】
前記第2端部は前記構造骨組みに直接ボルト締めまたは溶接される請求項1に記載の接続具。
【請求項8】
前記第2端部は少なくとも1つの標準的に製作された端接続部にボルト締めまたは溶接され、前記標準的に製作された端接続部は前記構造骨組みに接続される請求項1に記載の接続具。
【請求項9】
前記標準的に製作された端接続部はガセット・プレートである請求項8に記載の接続具。
【請求項10】
前記第2端部は、そこに開けられた複数の穴であって、対応する複数のボルトを受けるものを含み、前記第2端部はガセット・プレートにボルト締めされるように動作可能であり、前記ガセット・プレートは前記構造骨組みに接続される請求項1に記載の接続具。
【請求項11】
静的、準静的、または動的用途で使用される請求項1に記載の接続具。
【請求項12】
前記完全溶け込み溶接は、厳しい地震荷重条件で前記筋かい部材の軸方向の全強度を発現させる請求項1に記載の接続具。
【請求項13】
前記筋かい部材はフランジ部分の間の寸法を有するWセクションであり、前記斜面は前記第1端部の遠位縁部上に設けられ、前記遠位縁部は前記Wセクションの端部に対応し、前記遠位縁部は前記Wセクションの前記内側寸法以下の寸法である請求項1に記載の接続具。
【請求項14】
前記遠位縁部は、前記Wセクションの前記端部のウェブ部分を受ける切欠きを含んでいる請求項13に記載の接続具。
【請求項15】
外側寸法および内側寸法を有した中空構造セクションと構造骨組みとに関連して使用される鋳造構造接続具において、
(a)第1端部と、
(b)前記構造骨組みに接続されるように適合された第2端部と、
(c)中間部分と、
を備えた接続具であって、
前記第1端部は遠位端部を有した斜面を含み、前記遠位端部は、前記中空構造セクションの前記内側寸法以下の寸法であり、前記中空構造セクションを受けるように構成され、前記第1端部は前記構造セクションに溶接されるように適合されていることを特徴とする接続具。
【請求項16】
前記斜面は、前記第1端部と前記中空構造セクションとの間の完全溶け込み溶接を可能にする請求項15に記載の接続具。
【請求項17】
前記中空構造セクション、前記接続具、および前記端接続部の組み合わせは、前記構造骨組みの中で筋かい部材としての役割を果たす請求項15に記載の接続具。
【請求項18】
前記中間部分は塑性ヒンジ屈曲領域を含んでいる請求項15に記載の接続具。
【請求項19】
前記第2端部は前記構造骨組みに直接ボルト締めまたは溶接される請求項15に記載の接続具。
【請求項20】
前記第2端部は少なくとも1つの標準的に製作された端接続部にボルト締めまたは溶接され、前記標準的に製作された端接続部は前記構造骨組みに接続される請求項15に記載の接続具。
【請求項21】
前記第2端部は、そこに開けられた複数の穴であって、対応する複数のボルトを受けるものを含み、前記第2端部はガセット・プレートにボルト締めされるように動作可能であり、前記ガセット・プレートは前記構造骨組みに接続される請求項15に記載の接続具。
【請求項22】
ウェブ部分およびフランジ部分、ならびに前記フランジ部分の間の寸法を有するWセクションと、構造骨組みとに関連して使用される鋳造構造接続具において、
(a)第1端部と、
(b)前記構造骨組みに接続されるように適合された第2端部と、
(c)中間部分と、
を備えた接続具であって、
前記第1端部は前記Wセクションの端部を受けるように構成され、前記第1端部は斜面付けされた遠位縁部を含み、前記遠位端部は、前記Wセクションのフランジ部分の間の寸法以下の寸法であり、前記第1端部は前記Wセクションに溶接されるように適合されていることを特徴とする接続具。
【請求項23】
前記斜面付けされた遠位縁部は、前記第1端部と前記Wセクションの前記端部との間の完全溶け込み溶接を可能にする請求項22に記載の接続具。
【請求項24】
前記斜面付けされた遠位縁部は、前記Wセクションの前記端部のウェブ部分を受ける切欠きを含んでいる請求項22に記載の接続具。
【請求項25】
構造骨組み用の構造筋かいアセンブリにおいて、
(a)筋かい部材と、
(b)鋳造接続具であって、
(i)第1端部と、
(ii)前記構造骨組みに接続されるように適合された第2端部と、
(iii)前記第1端部と第2端部の間に設けられた中間部分とを含んだ鋳造接続具と、
を備えた構造筋かいアセンブリであって、
前記第1端部は前記筋かい部材を受ける斜面手段を含み、前記第1端部は前記筋かい部材に溶接するためのものであることを特徴とする筋かいアセンブリ。
【請求項26】
前記斜面は、前記第1端部と前記筋かい部材との間の完全溶け込み溶接を可能にする請求項25に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項27】
前記筋かい部材は中空構造セクションまたはWセクションである請求項25に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項28】
前記筋かいアセンブリを前記構造骨組みに接続する標準的に製作された端接続部をさらに備えている請求項25に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項29】
前記標準的に製作された端接続部はガセット・プレートである請求項28に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項30】
前記第2端部は前記ガセット・プレートに溶接され、またはボルト締めによって接続される請求項29に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項31】
筋かいアセンブリを、ガセット・プレート端接続部を含む構造骨組みに組み入れる方法において、前記端接続部に鋳造構造接続具の第2端部をボルト手段によって取り付けるステップを備え、前記鋳造接続具は第1端部と前記第1端部および前記第2端部の間に配設された中間部分とを含んでいる方法であって、前記第1端部は、中空構造セクションを受けるように構成された斜面手段を含み、前記鋳造接続具の前記第1端部と前記中空構造セクションとは事前溶接され、前記斜面手段は完全溶け込み溶接を可能にすることを特徴とする方法。
【請求項32】
筋かいアセンブリを、ガセット・プレート端接続部を含む構造骨組みに組み入れる方法において、
(a)前記端接続部に鋳造接続具の第2端部をボルト手段によって取り付けるステップであって、前記鋳造接続具は第1端部と、前記第1端部および前記第2端部の間に設けられた中間部分とを含む、ステップと
(b)前記第1端部を中空構造セクションに溶接するステップとを備えた方法であって、
前記第1端部は前記中空構造セクションを受けるように構成された斜面手段を含み、完全溶け込み溶接を可能にすることを特徴とする方法。
【請求項33】
筋かい部材と、標準的に製作された端接続部とに関連して使用される鋳造構造接続具において、
(a)第1端部と、
(b)前記標準的に製作された端接続部に固定されるための手段を有する第2端部と、
(c)前記第1端部と前記第2端部の間の傾斜付き中間部分と
を備えた接続具であって、
前記第1端部は、前記筋かい部材を受け、前記筋かい部材に溶接されるための斜面手段を有していることを特徴とする接続具。
【請求項1】
構造骨組み用の、筋かい部材を含む筋かいアセンブリ内で使用される鋳造構造接続具において、
(a)前記筋かい部材を受け、前記筋かい部材に溶接されるように構成された第1端部と、
(b)前記構造骨組みに固定されるように適合された第2端部と、
(c)前記第1端部と第2端部との間に設けられた中間部分と、
を備えた接続具であって、
前記第1端部は前記第1端部と前記筋かい部材との間の完全溶け込み溶接を可能にする斜面を含んでいることを特徴とする接続具。
【請求項2】
前記筋かい部材は外側寸法と内側寸法とを有した中空の構造セクションであり、前記斜面は前記第1端部の遠位端部に設けられ、前記遠位端部は、前記中空構造セクションの前記内側寸法以下の寸法である請求項1に記載の接続具。
【請求項3】
前記中空構造セクションは、略円形、長方形、正方形、楕円形、または長円形の断面を有している請求項2に記載の接続具。
【請求項4】
前記斜面は、複数の様々な中空構造セクションであって、様々な内側寸法と、略等しい外側寸法とを有するものを受けるように構成されている請求項3に記載の接続具。
【請求項5】
前記中間部分は前記第1端部と前記第2端部との間で傾斜している請求項1に記載の接続具。
【請求項6】
前記中間部分は塑性ヒンジ屈曲領域を含んでいる請求項1に記載の接続具。
【請求項7】
前記第2端部は前記構造骨組みに直接ボルト締めまたは溶接される請求項1に記載の接続具。
【請求項8】
前記第2端部は少なくとも1つの標準的に製作された端接続部にボルト締めまたは溶接され、前記標準的に製作された端接続部は前記構造骨組みに接続される請求項1に記載の接続具。
【請求項9】
前記標準的に製作された端接続部はガセット・プレートである請求項8に記載の接続具。
【請求項10】
前記第2端部は、そこに開けられた複数の穴であって、対応する複数のボルトを受けるものを含み、前記第2端部はガセット・プレートにボルト締めされるように動作可能であり、前記ガセット・プレートは前記構造骨組みに接続される請求項1に記載の接続具。
【請求項11】
静的、準静的、または動的用途で使用される請求項1に記載の接続具。
【請求項12】
前記完全溶け込み溶接は、厳しい地震荷重条件で前記筋かい部材の軸方向の全強度を発現させる請求項1に記載の接続具。
【請求項13】
前記筋かい部材はフランジ部分の間の寸法を有するWセクションであり、前記斜面は前記第1端部の遠位縁部上に設けられ、前記遠位縁部は前記Wセクションの端部に対応し、前記遠位縁部は前記Wセクションの前記内側寸法以下の寸法である請求項1に記載の接続具。
【請求項14】
前記遠位縁部は、前記Wセクションの前記端部のウェブ部分を受ける切欠きを含んでいる請求項13に記載の接続具。
【請求項15】
外側寸法および内側寸法を有した中空構造セクションと構造骨組みとに関連して使用される鋳造構造接続具において、
(a)第1端部と、
(b)前記構造骨組みに接続されるように適合された第2端部と、
(c)中間部分と、
を備えた接続具であって、
前記第1端部は遠位端部を有した斜面を含み、前記遠位端部は、前記中空構造セクションの前記内側寸法以下の寸法であり、前記中空構造セクションを受けるように構成され、前記第1端部は前記構造セクションに溶接されるように適合されていることを特徴とする接続具。
【請求項16】
前記斜面は、前記第1端部と前記中空構造セクションとの間の完全溶け込み溶接を可能にする請求項15に記載の接続具。
【請求項17】
前記中空構造セクション、前記接続具、および前記端接続部の組み合わせは、前記構造骨組みの中で筋かい部材としての役割を果たす請求項15に記載の接続具。
【請求項18】
前記中間部分は塑性ヒンジ屈曲領域を含んでいる請求項15に記載の接続具。
【請求項19】
前記第2端部は前記構造骨組みに直接ボルト締めまたは溶接される請求項15に記載の接続具。
【請求項20】
前記第2端部は少なくとも1つの標準的に製作された端接続部にボルト締めまたは溶接され、前記標準的に製作された端接続部は前記構造骨組みに接続される請求項15に記載の接続具。
【請求項21】
前記第2端部は、そこに開けられた複数の穴であって、対応する複数のボルトを受けるものを含み、前記第2端部はガセット・プレートにボルト締めされるように動作可能であり、前記ガセット・プレートは前記構造骨組みに接続される請求項15に記載の接続具。
【請求項22】
ウェブ部分およびフランジ部分、ならびに前記フランジ部分の間の寸法を有するWセクションと、構造骨組みとに関連して使用される鋳造構造接続具において、
(a)第1端部と、
(b)前記構造骨組みに接続されるように適合された第2端部と、
(c)中間部分と、
を備えた接続具であって、
前記第1端部は前記Wセクションの端部を受けるように構成され、前記第1端部は斜面付けされた遠位縁部を含み、前記遠位端部は、前記Wセクションのフランジ部分の間の寸法以下の寸法であり、前記第1端部は前記Wセクションに溶接されるように適合されていることを特徴とする接続具。
【請求項23】
前記斜面付けされた遠位縁部は、前記第1端部と前記Wセクションの前記端部との間の完全溶け込み溶接を可能にする請求項22に記載の接続具。
【請求項24】
前記斜面付けされた遠位縁部は、前記Wセクションの前記端部のウェブ部分を受ける切欠きを含んでいる請求項22に記載の接続具。
【請求項25】
構造骨組み用の構造筋かいアセンブリにおいて、
(a)筋かい部材と、
(b)鋳造接続具であって、
(i)第1端部と、
(ii)前記構造骨組みに接続されるように適合された第2端部と、
(iii)前記第1端部と第2端部の間に設けられた中間部分とを含んだ鋳造接続具と、
を備えた構造筋かいアセンブリであって、
前記第1端部は前記筋かい部材を受ける斜面手段を含み、前記第1端部は前記筋かい部材に溶接するためのものであることを特徴とする筋かいアセンブリ。
【請求項26】
前記斜面は、前記第1端部と前記筋かい部材との間の完全溶け込み溶接を可能にする請求項25に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項27】
前記筋かい部材は中空構造セクションまたはWセクションである請求項25に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項28】
前記筋かいアセンブリを前記構造骨組みに接続する標準的に製作された端接続部をさらに備えている請求項25に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項29】
前記標準的に製作された端接続部はガセット・プレートである請求項28に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項30】
前記第2端部は前記ガセット・プレートに溶接され、またはボルト締めによって接続される請求項29に記載の筋かいアセンブリ。
【請求項31】
筋かいアセンブリを、ガセット・プレート端接続部を含む構造骨組みに組み入れる方法において、前記端接続部に鋳造構造接続具の第2端部をボルト手段によって取り付けるステップを備え、前記鋳造接続具は第1端部と前記第1端部および前記第2端部の間に配設された中間部分とを含んでいる方法であって、前記第1端部は、中空構造セクションを受けるように構成された斜面手段を含み、前記鋳造接続具の前記第1端部と前記中空構造セクションとは事前溶接され、前記斜面手段は完全溶け込み溶接を可能にすることを特徴とする方法。
【請求項32】
筋かいアセンブリを、ガセット・プレート端接続部を含む構造骨組みに組み入れる方法において、
(a)前記端接続部に鋳造接続具の第2端部をボルト手段によって取り付けるステップであって、前記鋳造接続具は第1端部と、前記第1端部および前記第2端部の間に設けられた中間部分とを含む、ステップと
(b)前記第1端部を中空構造セクションに溶接するステップとを備えた方法であって、
前記第1端部は前記中空構造セクションを受けるように構成された斜面手段を含み、完全溶け込み溶接を可能にすることを特徴とする方法。
【請求項33】
筋かい部材と、標準的に製作された端接続部とに関連して使用される鋳造構造接続具において、
(a)第1端部と、
(b)前記標準的に製作された端接続部に固定されるための手段を有する第2端部と、
(c)前記第1端部と前記第2端部の間の傾斜付き中間部分と
を備えた接続具であって、
前記第1端部は、前記筋かい部材を受け、前記筋かい部材に溶接されるための斜面手段を有していることを特徴とする接続具。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【公表番号】特表2009−534565(P2009−534565A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506883(P2009−506883)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【国際出願番号】PCT/CA2007/000716
【国際公開番号】WO2007/124580
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(508316184)
【氏名又は名称原語表記】PACKER,Jeffrey Alan
【住所又は居所原語表記】15 Elstree Road,Toronto,Ontario CANADA
【出願人】(508316173)
【氏名又は名称原語表記】CHRISTOPOULOS,Constantin
【住所又は居所原語表記】675 Bedford Park Avenue,Toronto,Ontario M5M 1K4 CANADA
【出願人】(508316162)
【氏名又は名称原語表記】DE OLIVIERA,Juan−Carlos
【住所又は居所原語表記】315 Grandview Way,Toronto,Ontario M2N 6V3 CANADA
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【国際出願番号】PCT/CA2007/000716
【国際公開番号】WO2007/124580
【国際公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(508316184)
【氏名又は名称原語表記】PACKER,Jeffrey Alan
【住所又は居所原語表記】15 Elstree Road,Toronto,Ontario CANADA
【出願人】(508316173)
【氏名又は名称原語表記】CHRISTOPOULOS,Constantin
【住所又は居所原語表記】675 Bedford Park Avenue,Toronto,Ontario M5M 1K4 CANADA
【出願人】(508316162)
【氏名又は名称原語表記】DE OLIVIERA,Juan−Carlos
【住所又は居所原語表記】315 Grandview Way,Toronto,Ontario M2N 6V3 CANADA
【Fターム(参考)】
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