鋼合成桁橋の施工方法{ConstructionMethodofSteelCompositeGirderBridge}
【課題】
本発明は鋼合成桁橋の施工方法に関するものであって、より詳しくはプレストレス導入の際に現場打設床版に非合成断面を保持し、プレストレス導入が完了した後、せん断連結材(Shear connector)の位置に無収縮モルタルで充填して合成断面で作用するようにする鋼合成桁橋の施工方法に関するものである。
【解決方法】
本発明に伴う鋼合成桁橋の施工方法は、橋脚部にせん断連結材が所定の距離で離隔するように連続形成された鋼桁を設ける段階と、前記鋼桁に床版のコンクリート打設のための支保工及び第1の鋳型を設ける段階と、支点部の非合成区間の鋼桁の上部フランジに非合成部材を設け、前記せん断連結材の周囲に第2の鋳型を設ける段階と、前記支点部にシース管(sheath pipe)を配置してコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版を形成して第2の鋳型でせん断連結材の位置にせん断ポケットを形成する段階と、前記シース管を通して支点部の床版区間にプレストレスを導入してグラウティング(grouting)する段階と、前記橋脚部の間である支間部にコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版を形成してせん断ポケットに無収縮モルタルを充填する段階と、前記支保工と第1、2の鋳型を解体した後、道路を形成して防護壁を設ける段階からなることを特徴とする。
本発明は鋼合成桁橋の施工方法に関するものであって、より詳しくはプレストレス導入の際に現場打設床版に非合成断面を保持し、プレストレス導入が完了した後、せん断連結材(Shear connector)の位置に無収縮モルタルで充填して合成断面で作用するようにする鋼合成桁橋の施工方法に関するものである。
【解決方法】
本発明に伴う鋼合成桁橋の施工方法は、橋脚部にせん断連結材が所定の距離で離隔するように連続形成された鋼桁を設ける段階と、前記鋼桁に床版のコンクリート打設のための支保工及び第1の鋳型を設ける段階と、支点部の非合成区間の鋼桁の上部フランジに非合成部材を設け、前記せん断連結材の周囲に第2の鋳型を設ける段階と、前記支点部にシース管(sheath pipe)を配置してコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版を形成して第2の鋳型でせん断連結材の位置にせん断ポケットを形成する段階と、前記シース管を通して支点部の床版区間にプレストレスを導入してグラウティング(grouting)する段階と、前記橋脚部の間である支間部にコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版を形成してせん断ポケットに無収縮モルタルを充填する段階と、前記支保工と第1、2の鋳型を解体した後、道路を形成して防護壁を設ける段階からなることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鋼合成桁橋の施工方法に関するものであって、より詳しくはプレストレス導入の際に現場打設床版に非合成断面を保持し、プレストレス導入が完了した後、せん断連結材(Shear connector)の位置に無収縮モルタルで充填して合成断面で作用するようにする鋼合成桁橋の施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、橋梁は河川、湖沼、海峡、湾、運河、低地または他の交通路とか構築物の上を渡ることができるように作った高架構造物として、図1に示すように大きく上部構造(10)と下部構造(20)とに分けられている。
上部構造(10)は橋台(22)または橋脚(24)上にある構造をいい、一般的に桁(Girder;主桁)(12)、スラブ(14)からなる。
橋梁の形式は主部材の模様に伴って定められるが、通常的に主部材は一番力を多く受ける部材であって主部材が桁(12)である場合を桁橋といい、スラブ(14)は上部に車両等が通行することができるようにする床版で、上記床版にコンクリートなどを打設するようになる。
下部構造(20)は上部構造(10)で作用する荷重を地盤に安全に伝達する役目をする橋台(22)と橋脚(24)を意味する。
橋台(22)は橋梁の始終点部の支点であり、橋脚(24)は始終点部以外の中間支点で、該橋脚(24)下の地盤状態に伴って直接基礎、杭基礎、井筒基礎などの形式が定められて、その橋脚(24)の下部には基礎スラブ(26)が位置する。
一方、前記床版であるスラブ(14)にコンクリートを打設する方式で現場に打設する方式と工場でプレキャストコンクリートを製作して移動した後に架設する方式がある。
現場打設方式は工程が現場で行なわれるので橋脚上部の支点部の負モーメント区間で引張応力が発生して有効しない断面になるが、床版にプレストレスを導入すれば負モーメントに対する引張応力が発生してもプレストレスに伴う圧縮応力状態で有効な床版の断面になる。
従来、プレストレス導入の際にプレキャスト床版を適用したが経済性が低下し、現場打設床版にプレストレスを導入する場合には桁と合成した状態でプレストレスが導入されて桁に圧縮応力発生に伴って不利な応力状態になる問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上述の問題点を解決するために案出されたものであって、プレストレス導入の際に現場打設床版に非合成断面を保持し、プレストレス導入が完了した後、せん断連結材の位置に無収縮モルタルで充填して合成断面で作用するようにして鋼桁に不利な応力状態になることを防止して経済性を向上させることができる鋼合成桁橋の施工方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するための本発明に伴う鋼合成桁橋の施工方法は、橋脚部にせん断連結材が所定の距離で離隔するように連続形成された鋼桁を設ける段階と、
前記鋼桁に床版コンクリート打設のための支保工(staging)及び第1の鋳型を設ける段階と、
支点部の非合成区間の鋼桁の上部フランジに非合成部材を設け、前記せん断連結材の周囲に第2の鋳型を設ける段階と、
前記支点部にシース管(sheath pipe)を配置してコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版を形成して第2の鋳型でせん断連結材の位置にせん断ポケットを形成する段階と、
前記シース管を通して支点部の床版区間にプレストレスを導入してグラウティングする段階と、
前記橋脚部の間である支間部にコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版を形成してせん断ポケットに無収縮モルタルを充填する段階と、
前記支保工と第1、2の鋳型を解体した後、道路を形成して防護壁を設ける段階からなることを特徴とする。
また、前記非合成部材は接着シート材、ビニル、テープ、繊維材料及びグリースのいずれか一つであることを特徴とする。
また、前記プレストレスを支点部の床版区間のコンクリート圧縮強度が28MPa以上の場合に導入することを特徴とする。
そして、前記施工方法が開口梯形、矩形、プレート桁及び少数主桁形式の鋼合成橋梁に適用されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
上述した課題の解決手段によれば、鋼桁に圧縮応力が発生しないようにして鋼桁が不利な応力状態になることを防止し、プレストレス導入の際に現場打設床版を適用して費用節減に伴う経済性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一般的な桁橋の構造図、
【図2】本発明の実施例に伴う桁橋の施工方法の順序図、
【図3a】図2の工程別の詳細図面。
【図3b】図2の工程別の詳細図面。
【図4a】図2の工程別の詳細図面。
【図4b】図2の工程別の詳細図面。
【図5a】図2の工程別の詳細図面。
【図5b】図2の工程別の詳細図面。
【図5c】図2の工程別の詳細図面。
【図6a】図2の工程別の詳細図面。
【図6b】図2の工程別の詳細図面。
【図7a】図2の工程別の詳細図面。
【図7b】図2の工程別の詳細図面。
【図8a】図2の工程別の詳細図面。
【図8b】図2の工程別の詳細図面。
【図9a】図2の工程別の詳細図面。
【図9b】図2の工程別の詳細図面。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施例に対して添付した図面を参考にしてその構成及び作用を説明しようとする。
図2は、本発明の実施例に伴う桁橋の施工方法の順序図であり、図3乃至図9は図2の工程別の詳細図面であって、特に図3bと図9bは桁橋(31)を補
強するためのL形鋼の支持補(50)が所定の間隔で設けられた箇所における断面図である。
まず、図3a及び図3bの側面図並びに断面図に示すように、橋脚部(30)にクレーン作業等を通して鋼桁(31)を設けて鋼桁(31)の上部にせん断連結材(32)を所定の距離で離隔するように連続形成する(S202)。
次に、図4a及び図4bの側面図並びに断面図に示すように、床版のコンクリート打設のための第1の鋳型(34)を床版に設けて、前記第1の鋳型(34)を支持する支保工(33)を鋼桁(31)に設けるが、せん断連結材(32)が形成された鋼桁(31)の上部プレート(31a)には第1の鋳型(34)を設けていない(S204)。
このとき、前記第1の鋳型(34)が設けられていない鋼桁(31)の部分がプレストレス導入の際に鋼桁(31)に圧縮応力が発生しないようにする非合成区間(a)になる。
次に、図5a乃至図5cの側面図、平面図及び断面図に示すように、支点部の非合成区間(a)を形成する鋼桁(31)の上部フランジ(31a)に非合成部材(35)を設けて、せん断連結材(32)の周囲の上部フランジ(31a)の四方に床版のコンクリート打設の際、コンクリートが打設しないように第2の鋳型(36)を設ける(S206)。
このとき、前記非合成部材(35)は接着シート材、ビニル、テープ、繊維材料及びグリース等、非合成確保が可能な材質であればすべて可能であり、前記非合成区間(a)は支点部の床版(39)にプレストレス導入の際に鋼桁の上部フランジ(3a)と支点部の床版(39)との非合成作用を誘導する区間になる。
次に、図6a及び図6bの側面図並びに断面図に示すように、支点部に鉄筋を組立し、プレストレス導入のためのシース管(37)と鋼線を配置した状態においてコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版(39)が形成される(S208)。
このとき、前記せん断連結材(32)の周囲は第2の鋳型(36)に伴ってコンクリート打設が排除されてせん断ポケット(38)になる。
前記シース管(37)はポストテンション(Post tension)方式においてプレストレス鋼材(未図示)の配置穴を作るためにコンクリートを打設する前に予め配置した管である。
次に、図7a及び図7bの側面図並びに断面図に示すように、コンクリートが養生されて支点部の床版(39)区間のコンクリート圧縮強度が道路橋の設計基準の基準値(例えば、28MPa(N/mm2))以上になれば、シース管(37)にプレストレス鋼材を挿入した後、圧縮応力で支点部の床版(39)にプレストレスを導入する。
また、前記シース管(37)とプレストレス鋼材との間にポンプを使用してセメント、ペイストまたはモルタルなどを加圧・注入するグラウティング(grouting)作業を行なう(S210)。
このように本発明では、支点部の床版(39)にプレストレスを導入する場合に支点部の床版(39)が鋼桁(31)と合成していない状態であるので、プレストレス導入の際に鋼桁(31)に圧縮応力が発生しなくなる。
次に、図8a及び図8bの側面図並びに断面図に示すように、橋脚部(30)と橋脚部(30)との間、すなわち支間(span)部に鉄筋を組立してコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版(41)が形成される。
また、支点部のせん断ポケット(38)に無収縮モルタル(40)を充填して鋼桁(31)とプレストレスが導入された支点部の床版(39)との合成作用を誘導する(S212)。
前記支点部の床版(39)と支間部の床版(41)とで桁橋全体の床版(42)が成り立つ。
そして、図9a及び図9bの側面図並びに断面図に示すように、既設された支保工(33)と鋳型(34、36)を解体した後、床版(42)を適切な橋舗装材料で舗装して道路(43)を形成して、その両側に沿って防護壁(44)を設けて鋼合成桁橋の施工を完了する(S214)。
以上のような桁橋の施工方式を適用することができる鋼合成橋梁形式は開口梯形、矩形、プレート桁及び少数主桁形式である。
【符号の説明】
【0008】
30:橋脚部 31:鋼桁
32:せん断連結材 33:支保工
34、36:鋳型 35:非合成部材
37:シース管 38:せん断ポケット
39、41、42:床版 40:無収縮モルタル
43:道路 44:防護壁
50:支持補
【技術分野】
【0001】
本発明は鋼合成桁橋の施工方法に関するものであって、より詳しくはプレストレス導入の際に現場打設床版に非合成断面を保持し、プレストレス導入が完了した後、せん断連結材(Shear connector)の位置に無収縮モルタルで充填して合成断面で作用するようにする鋼合成桁橋の施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、橋梁は河川、湖沼、海峡、湾、運河、低地または他の交通路とか構築物の上を渡ることができるように作った高架構造物として、図1に示すように大きく上部構造(10)と下部構造(20)とに分けられている。
上部構造(10)は橋台(22)または橋脚(24)上にある構造をいい、一般的に桁(Girder;主桁)(12)、スラブ(14)からなる。
橋梁の形式は主部材の模様に伴って定められるが、通常的に主部材は一番力を多く受ける部材であって主部材が桁(12)である場合を桁橋といい、スラブ(14)は上部に車両等が通行することができるようにする床版で、上記床版にコンクリートなどを打設するようになる。
下部構造(20)は上部構造(10)で作用する荷重を地盤に安全に伝達する役目をする橋台(22)と橋脚(24)を意味する。
橋台(22)は橋梁の始終点部の支点であり、橋脚(24)は始終点部以外の中間支点で、該橋脚(24)下の地盤状態に伴って直接基礎、杭基礎、井筒基礎などの形式が定められて、その橋脚(24)の下部には基礎スラブ(26)が位置する。
一方、前記床版であるスラブ(14)にコンクリートを打設する方式で現場に打設する方式と工場でプレキャストコンクリートを製作して移動した後に架設する方式がある。
現場打設方式は工程が現場で行なわれるので橋脚上部の支点部の負モーメント区間で引張応力が発生して有効しない断面になるが、床版にプレストレスを導入すれば負モーメントに対する引張応力が発生してもプレストレスに伴う圧縮応力状態で有効な床版の断面になる。
従来、プレストレス導入の際にプレキャスト床版を適用したが経済性が低下し、現場打設床版にプレストレスを導入する場合には桁と合成した状態でプレストレスが導入されて桁に圧縮応力発生に伴って不利な応力状態になる問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上述の問題点を解決するために案出されたものであって、プレストレス導入の際に現場打設床版に非合成断面を保持し、プレストレス導入が完了した後、せん断連結材の位置に無収縮モルタルで充填して合成断面で作用するようにして鋼桁に不利な応力状態になることを防止して経済性を向上させることができる鋼合成桁橋の施工方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を達成するための本発明に伴う鋼合成桁橋の施工方法は、橋脚部にせん断連結材が所定の距離で離隔するように連続形成された鋼桁を設ける段階と、
前記鋼桁に床版コンクリート打設のための支保工(staging)及び第1の鋳型を設ける段階と、
支点部の非合成区間の鋼桁の上部フランジに非合成部材を設け、前記せん断連結材の周囲に第2の鋳型を設ける段階と、
前記支点部にシース管(sheath pipe)を配置してコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版を形成して第2の鋳型でせん断連結材の位置にせん断ポケットを形成する段階と、
前記シース管を通して支点部の床版区間にプレストレスを導入してグラウティングする段階と、
前記橋脚部の間である支間部にコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版を形成してせん断ポケットに無収縮モルタルを充填する段階と、
前記支保工と第1、2の鋳型を解体した後、道路を形成して防護壁を設ける段階からなることを特徴とする。
また、前記非合成部材は接着シート材、ビニル、テープ、繊維材料及びグリースのいずれか一つであることを特徴とする。
また、前記プレストレスを支点部の床版区間のコンクリート圧縮強度が28MPa以上の場合に導入することを特徴とする。
そして、前記施工方法が開口梯形、矩形、プレート桁及び少数主桁形式の鋼合成橋梁に適用されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
上述した課題の解決手段によれば、鋼桁に圧縮応力が発生しないようにして鋼桁が不利な応力状態になることを防止し、プレストレス導入の際に現場打設床版を適用して費用節減に伴う経済性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一般的な桁橋の構造図、
【図2】本発明の実施例に伴う桁橋の施工方法の順序図、
【図3a】図2の工程別の詳細図面。
【図3b】図2の工程別の詳細図面。
【図4a】図2の工程別の詳細図面。
【図4b】図2の工程別の詳細図面。
【図5a】図2の工程別の詳細図面。
【図5b】図2の工程別の詳細図面。
【図5c】図2の工程別の詳細図面。
【図6a】図2の工程別の詳細図面。
【図6b】図2の工程別の詳細図面。
【図7a】図2の工程別の詳細図面。
【図7b】図2の工程別の詳細図面。
【図8a】図2の工程別の詳細図面。
【図8b】図2の工程別の詳細図面。
【図9a】図2の工程別の詳細図面。
【図9b】図2の工程別の詳細図面。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施例に対して添付した図面を参考にしてその構成及び作用を説明しようとする。
図2は、本発明の実施例に伴う桁橋の施工方法の順序図であり、図3乃至図9は図2の工程別の詳細図面であって、特に図3bと図9bは桁橋(31)を補
強するためのL形鋼の支持補(50)が所定の間隔で設けられた箇所における断面図である。
まず、図3a及び図3bの側面図並びに断面図に示すように、橋脚部(30)にクレーン作業等を通して鋼桁(31)を設けて鋼桁(31)の上部にせん断連結材(32)を所定の距離で離隔するように連続形成する(S202)。
次に、図4a及び図4bの側面図並びに断面図に示すように、床版のコンクリート打設のための第1の鋳型(34)を床版に設けて、前記第1の鋳型(34)を支持する支保工(33)を鋼桁(31)に設けるが、せん断連結材(32)が形成された鋼桁(31)の上部プレート(31a)には第1の鋳型(34)を設けていない(S204)。
このとき、前記第1の鋳型(34)が設けられていない鋼桁(31)の部分がプレストレス導入の際に鋼桁(31)に圧縮応力が発生しないようにする非合成区間(a)になる。
次に、図5a乃至図5cの側面図、平面図及び断面図に示すように、支点部の非合成区間(a)を形成する鋼桁(31)の上部フランジ(31a)に非合成部材(35)を設けて、せん断連結材(32)の周囲の上部フランジ(31a)の四方に床版のコンクリート打設の際、コンクリートが打設しないように第2の鋳型(36)を設ける(S206)。
このとき、前記非合成部材(35)は接着シート材、ビニル、テープ、繊維材料及びグリース等、非合成確保が可能な材質であればすべて可能であり、前記非合成区間(a)は支点部の床版(39)にプレストレス導入の際に鋼桁の上部フランジ(3a)と支点部の床版(39)との非合成作用を誘導する区間になる。
次に、図6a及び図6bの側面図並びに断面図に示すように、支点部に鉄筋を組立し、プレストレス導入のためのシース管(37)と鋼線を配置した状態においてコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版(39)が形成される(S208)。
このとき、前記せん断連結材(32)の周囲は第2の鋳型(36)に伴ってコンクリート打設が排除されてせん断ポケット(38)になる。
前記シース管(37)はポストテンション(Post tension)方式においてプレストレス鋼材(未図示)の配置穴を作るためにコンクリートを打設する前に予め配置した管である。
次に、図7a及び図7bの側面図並びに断面図に示すように、コンクリートが養生されて支点部の床版(39)区間のコンクリート圧縮強度が道路橋の設計基準の基準値(例えば、28MPa(N/mm2))以上になれば、シース管(37)にプレストレス鋼材を挿入した後、圧縮応力で支点部の床版(39)にプレストレスを導入する。
また、前記シース管(37)とプレストレス鋼材との間にポンプを使用してセメント、ペイストまたはモルタルなどを加圧・注入するグラウティング(grouting)作業を行なう(S210)。
このように本発明では、支点部の床版(39)にプレストレスを導入する場合に支点部の床版(39)が鋼桁(31)と合成していない状態であるので、プレストレス導入の際に鋼桁(31)に圧縮応力が発生しなくなる。
次に、図8a及び図8bの側面図並びに断面図に示すように、橋脚部(30)と橋脚部(30)との間、すなわち支間(span)部に鉄筋を組立してコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版(41)が形成される。
また、支点部のせん断ポケット(38)に無収縮モルタル(40)を充填して鋼桁(31)とプレストレスが導入された支点部の床版(39)との合成作用を誘導する(S212)。
前記支点部の床版(39)と支間部の床版(41)とで桁橋全体の床版(42)が成り立つ。
そして、図9a及び図9bの側面図並びに断面図に示すように、既設された支保工(33)と鋳型(34、36)を解体した後、床版(42)を適切な橋舗装材料で舗装して道路(43)を形成して、その両側に沿って防護壁(44)を設けて鋼合成桁橋の施工を完了する(S214)。
以上のような桁橋の施工方式を適用することができる鋼合成橋梁形式は開口梯形、矩形、プレート桁及び少数主桁形式である。
【符号の説明】
【0008】
30:橋脚部 31:鋼桁
32:せん断連結材 33:支保工
34、36:鋳型 35:非合成部材
37:シース管 38:せん断ポケット
39、41、42:床版 40:無収縮モルタル
43:道路 44:防護壁
50:支持補
【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋脚部にせん断連結材(Shear connector)が所定の距離で離隔するように連続形成された鋼桁を設ける段階と、
前記鋼桁に床版のコンクリート打設のための支保工及び第1の鋳型を設ける段階と、
支点部の非合成区間の鋼桁の上部フランジに非合成部材を設け、前記せん断連結材の周囲に第2の鋳型を設ける段階と、
前記支点部にシース管(sheath pipe)を配置してコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版を形成して第2の鋳型でせん断連結材の位置にせん断ポケットを形成する段階と、
前記シース管を通して支点部の床版区間にプレストレスを導入してグラウティング(grouting)する段階と、
前記橋脚部の間である支間部にコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版を形成してせん断ポケットに無収縮モルタルを充填する段階と、
前記支保工と第1、2の鋳型を解体した後、道路を形成して防護壁を設ける段階からなることを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【請求項2】
請求項1に記載の、前記非合成部材は接着シート材、ビニル、テープ、繊維材料及びグリースのいずれか一つであることを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【請求項3】
請求項1に記載の、前記プレストレスを支点部の床版区間のコンクリート圧縮強度が28MPa以上である場合に導入することを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【請求項4】
請求項1に記載の、前記施工方法が適用される鋼合成橋梁は開口梯形、矩形、プレート桁及び少数主桁形式であることを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【請求項1】
橋脚部にせん断連結材(Shear connector)が所定の距離で離隔するように連続形成された鋼桁を設ける段階と、
前記鋼桁に床版のコンクリート打設のための支保工及び第1の鋳型を設ける段階と、
支点部の非合成区間の鋼桁の上部フランジに非合成部材を設け、前記せん断連結材の周囲に第2の鋳型を設ける段階と、
前記支点部にシース管(sheath pipe)を配置してコンクリートを打設及び養生することによって支点部の床版を形成して第2の鋳型でせん断連結材の位置にせん断ポケットを形成する段階と、
前記シース管を通して支点部の床版区間にプレストレスを導入してグラウティング(grouting)する段階と、
前記橋脚部の間である支間部にコンクリートを打設及び養生することによって支間部の床版を形成してせん断ポケットに無収縮モルタルを充填する段階と、
前記支保工と第1、2の鋳型を解体した後、道路を形成して防護壁を設ける段階からなることを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【請求項2】
請求項1に記載の、前記非合成部材は接着シート材、ビニル、テープ、繊維材料及びグリースのいずれか一つであることを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【請求項3】
請求項1に記載の、前記プレストレスを支点部の床版区間のコンクリート圧縮強度が28MPa以上である場合に導入することを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【請求項4】
請求項1に記載の、前記施工方法が適用される鋼合成橋梁は開口梯形、矩形、プレート桁及び少数主桁形式であることを特徴とする鋼合成桁橋の施工方法。
【図2】
【図7a】
【図8a】
【図7a】
【図8a】
【公表番号】特表2013−518199(P2013−518199A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551071(P2012−551071)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【国際出願番号】PCT/KR2010/003590
【国際公開番号】WO2011/093556
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(511053779)
【出願人】(511053780)
【出願人】(511053791)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【国際出願番号】PCT/KR2010/003590
【国際公開番号】WO2011/093556
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(511053779)
【出願人】(511053780)
【出願人】(511053791)
【Fターム(参考)】
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