説明

鋼板製屋根構造

【課題】棟包み等の部材を不要とし、安価で工期を短縮し雨水進入の懸念がなく意匠性の良好な両傾斜面を形成する成形パネルを一体構造とした鋼板製屋根構造を提供する。
【解決手段】 断面が略逆ハット形状の成形パネルの上端部を相互に結合してなる切妻造りの鋼板製屋根構造の棟部において、前記略逆ハット形状の成形パネルの底面部に3角柱状のビードを側面部に3角錐状ビードをいずれも表面側に突状になるように設けて棟部を形成し、該棟部を跨いで成形パネルを一体構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切妻造りの鋼板製屋根構造に関し、特に成形パネルの一体化に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鋼板製の切妻造りの屋根構造は、断面形状が略逆ハット形状の成形パネルを複数個平行に並べ、その上端部が相互に結合された結合体が建築物の骨材(母屋)にビス止めされて別個独立の屋根面を形成し、両屋根面が合わさる稜線部に棟包みを取付けた構造体である。
【0003】
図4は従来例に係る鋼板製屋根の棟部の斜視図(棟包み20、すて板40の一部は欠損している)、図6はその構成部材の説明図であり、(A)は成形パネルの断面図、(B)は吊り子の斜視図、(C)は棟包み(すて板を含む)の斜視図である。以下図に基づいて従来例に係る金属屋根の構造について説明する。図4において、10は成形パネルであり、図6(A)に示すように断面形状が略逆ハット形状をしており、縦壁12の上端はフランジ13、14が形成され底面部11には基本ビード111が長手方向に2条形成されている。防錆鋼板を使用しその裏面には断熱材16が貼着されている。30は成形パネル10を建築物の骨材60に締結する吊り子であり、図6(B)に示すように断面形状が略Z字状をなし、防錆鋼板を使用している。
【0004】
20は傾斜面をなす2つの屋根面の接合部即ち棟部の隙間を塞ぐ棟包みであり、図6(C)に示すように山形の上面部21と縦壁部22からなり、縦壁部22には棟包み20が取付けられるときに、成形パネル10の縦壁12との干渉を避けるための切欠き23が設けられている。40は防錆鋼板を折曲げた山形のすて板である。図5は従来例に係る鋼板製屋根の断面図(正面視)であり、62は軒先水切り、63は軒樋、64は桁破風であり、これらの構成部材60によって鋼板製屋根が構成されている。壁パネル61には断熱材611が貼着されている。
【0005】
次に、従来例に係る鋼板製屋根構造体の施工方法を図に基づいて説明する。図3は従来例に係る鋼板製屋根の施工工程図、図7は成形パネル素材のロール状態を示す説明図であり、(A)は巻取り作業中、(B)は巻取り完了時を示している。図8は成形パネルの八千代折り部の説明図である。
【0006】
第1工程では、成形パネルの素材となる防錆鋼板が巻取りリールに巻取られてコイル17に成形される(図7参照)。成形パネルが比確的短尺の場合には工場で成形した後に、建築現場に輸送されるが、長尺の場合には輸送が困難となるためにコイル17に成形して輸送の便に供される。
【0007】
第2工程では、コイル状に成形された素材が、巻き戻され断面形状が略逆ハット状(図6(A)参照)の成形パネルに成形される。この作業は建築現場においてロール成形機を使用して行われる。第3工程では、成形パネル10、棟包み20、吊り子30、すて板40、裏板50、水切り62等の構成部材60が建築物の屋根施工部に荷揚げされる。
【0008】
第4工程では、裏板50を骨材65にビス止めする棟部下地作業が行われる(図5、図10参照)。第5工程では、雨水進入防止のために成形パネルの棟部側の末端部が八千代折りされる(図8参照)。
【0009】
図9は成形パネルの加締め作業の説明図であり、(A)は加締め作業前の成形パネルを接合した状態、(B)は加締め部を部分的に拡大した断面図、(C)は1番締めを示す断面図、(D)は2番締めを示す断面図である。図10は棟部におけるシールテープの貼付け状態の説明図である。図11は棟包み取付け作業の説明図であり、(A)は棟部の断面図(正面視)、(B)はすて板の取付け状況を示す斜視図、(C)は棟包みの取付け後の状況を示す斜視図である。
【0010】
第6工程では、1枚目の成形パネルの右側の縦壁12のフランジ部13に吊り子のフランジ部32が被せられ、吊り子の下部のフランジ部33が骨材65にビス34で締付け固定される。その後、ビスで締付け固定された吊り子のフランジ部33および1枚目の成形パネルのフランジ部13を包むように2枚目の成形パネルの左側の縦壁12のフランジ部14がセットされる(図9(B))。そしてフランジ部14の先端部141を折曲げる1番締めが行われ(図9(C))、続いて棟部を除いて1番締めをした部分をさらに折曲げる2番締めが行われハゼ締め作業が完了する(図9(D))。
【0011】
第7工程では、八千代折り部15にシールテープ18を貼着する雨仕舞い作業が行われる(図10)。そしてすて板40が被せられ成形パネルのフランジ部13、14にビス41で締付け固定される(図11(A)、(B))。続いてその上側に棟包み20が被せられ、棟包み20はフランジ部13、14を外したすて板40にビス24で締付け固定される。この時成形パネルの縦壁12は棟包みの切欠き23に嵌挿される。すて板と棟包みの長さは加工上および作業上の制約があるために、重合せて接続され、重合せ部はビス25で2列に止められビスの周辺にコーキングが施される(図11(C))。なお、水切り62の取付け作業は第5工程内において行われる。
【0012】
上述の通り、従来例に係る鋼板製の切妻造りの鋼板製屋根構造は、断面形状が略逆ハット形状の成形パネルが複数枚平行に並べられ、その上端部が相互に結合された結合体が建築物の骨材にビス止めされて別個独立の傾斜した屋根面をなし、両屋根面の合わさる稜線部に棟包みが取付けられている。下記の特許文献1には屋根における連結用突起物が示されており、また特許文献2には棟部の換気構造が示されているが、2つの傾斜した屋根面がそれぞれ独立した構造体を形成し、いずれの場合も稜線部に棟包みが取付けられている。
【特許文献1】特開平10−18533号公報
【特許文献2】特開平5−44315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来の鋼板製屋根構造体は、2つの傾斜した屋根面がそれぞれ独立した構造体であって、稜線部で分割され棟包みが取付けられているために、複数個の棟包み、すて板、棟包み部のシールテープ等の部材が必要であり、これに伴ってこれらの複数の部材の取付け、八千代折り等の高所での作業が必要不可欠であり、部品費および組付け費用が嵩み、工期も長くなるという問題点があった。また分割構造であるがために棟部からの雨水進入の懸念が残り、棟部に汚染物質等が堆積し易いという問題があった。本発明はかかる問題点に着眼してなされたものであり、成形パネルの稜線部に亀裂や破損のない癖付けビードを設けることによって2つの屋根面を形成する成形パネルが棟部を跨いで一体化することにより本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を達成するための第1の発明は、断面が略逆ハット形状の成形パネルの上端部を相互に結合した結合体で構成された切妻造りの鋼板製屋根構造において、前記略逆ハット形状の成形パネルの長さ方向の所定の位置の底面部および側面部にそれぞれ1以上のビードを設け折曲げて棟部を成形し、該成形パネルを該棟部を跨いで一体構造にしたことを特徴とする鋼板製屋根構造である。複数のビードを設けるときは、ビードを成形パネルの長手方向に隣接して設けてもよいし、所定の間隔を空けて設けてもよい。
【0015】
第2の発明は、第1の発明において、前記側面部のビード形状が上側から下側に向かって拡大する3角錐をなし、前記成形パネルの外表面側に向かう凸形状であり、かつ前記底面部のビードの形状が外表面側に向かう凸形状をなし、前記側面ビードの最下部の形状に連続していることを特徴とする鋼板製屋根構造である。
【発明の効果】
【0016】
第1の発明は、断面が略逆ハット形状の成形パネルの上端部を相互に結合した結合体で構成された切妻造りの鋼板製屋根構造において、前記略逆ハット形状の成形パネルの長さ方向の所定の位置の底面部および側面部にそれぞれ1以上のビードを設け折曲げて棟部を成形し、該成形パネルを該棟部を跨いで一体構造にしたことを特徴とする鋼板製屋根構造であるから、複数個の棟包み、すて板、棟包み部のシールテープ等の部材が不要となり、これに伴ってこれらの複数の部材の取付け、八千代折り等の高所での作業が不要となり、部品費および組付け費用が低減し、工期の短縮ができる。また棟部において成形パネルが一体化されているので、棟部からの雨水進入の懸念がなくなり緩い屋根勾配にも対応可能となる。さらに棟包みがなくなるので、外観がすっきりとし、棟部に汚染物質等が堆積しにくくなり意匠性が向上するという効果がある。
【0017】
第2の発明は、第1の発明において、前記側面部のビード形状が上側から下側に向かって拡大する3角錐をなし、前記成形パネルの外表面側に向かう凸形状であり、かつ前記底面部のビードの形状が外表面側に向かう凸形状をなし、前記側面ビードの最下部の形状に連続していることを特徴とする鋼板製屋根構造であるから、第1の発明の効果に加えて、ビード成形時のパネルの亀裂の発生がなくプレス成形が容易で、成形パネルを屋根の傾斜に沿わせたときにも、変形がビード部で吸収され、成形パネルの上下端に位置するフランジ部および底面ビード部のいずれにおいても応力が許容値以下に押さえられる。さらに、ビードが外表面方向に突出しているので、水の溜まりや腐蝕物質等の堆積がなくパネルの腐蝕に対しても有利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は本発明の実施の形態に係る鋼板製屋根の施工工程図である。図2は本発明の実施の形態に係る鋼板製屋根の棟部のビード成形の説明図であり、(A)は側面ビードの成形、(B)は底面ビードの成形、(C)は側面ビードおよび底面ビードの形状説明図である。以下、本発明の実施の形態について、図1、図2に基づいて説明する。従来例に係る鋼板製屋根構造と同一の部分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0019】
図1において、第1工程は従来例の第1工程と同様であり、成形パネルの素材となる断熱材の貼着された防錆鋼板を巻取りリールに巻取ってコイル17に成形する。
【0020】
第2工程は従来例の第2工程と同様であり、建築現場においてロール成形機を使用して行い、素材鋼を断面形状が略逆ハット形状(図6(A)参照)の成形パネルに成形する。成形パネルの長さは2つの屋根面を一体化するので従来例の2倍強の長さになる。
【0021】
第3工程は本発明特有の棟折曲げ作業の工程であり、側面ビード加工と、底面ビード加工の2つの工程で構成されている。
【0022】
最初に、成形パネルの側面ビード1aをプレス成形する。図2(A)において、73は基台であり成形パネル10が載置され、金型70の基準となる。71は左右一対の内金型であり、両金型とも下部外側には三角錐状のビード1aを成形するための凹部が形成されており、右側の金型には成形パネルのフランジ部13との干渉を避けるための凹所711が設けられている。72は左右一対の外金型であり両金型とも下部外側には三角錐状のビード1aを成形するための内金型の凹部に対応する凸部が形成されており、左側の金型には成形パネルのフランジ部14および先端部141との干渉を避けるための凹所723が設けられている
【0023】
不図示のボルトで上下方向に固定された基台73と左右一対の外金型72に成形パネル10をセットし、その後成形パネル10の左右の縦壁12の内側に、左右1対の内金型71を配置し、不図示のボルトで外金型72と内金型をそれぞれ左右方向に固定し、油圧で内金型に外金型のパンチ721を押圧して側面ビード1aを成形する。外金型72はビード1a部のみを分割したパンチ721とし、その外側の部分はビード1aの外周部を固定保持するパンチガイド722とするのが好ましい。続いて、成形パネルの底面ビード1bをプレス成形する。図2(B)において、81は成形パネルをその下面にセットした上金型であり底面ビード1bを成形するための3角柱状の凹部が左右方向に形成されている。82は下金型であり、上金型の凹部に対応する3角柱状の凸部が左右方向に形成されている。
【0024】
側面ビード1aをプレス成形した位置から成形パネル1を長手方向に移動させて側面ビード1bの上下軸と底面ビード1bの左右軸とを同一面内に位置させる。この位置で、油圧プレスにより下金型を上方に移動させ成形パネルを押圧して底面ビード1bを成形する。底面ビードを成形する前に、成形パネルを長手方向に移動させるのは、側面ビード成形用金型70の可動位置と底面ビード成形用金型80の可動位置をずらすことにより、金型の設計および構造を単純化して費用の削減を図るためである。側面ビード成形用および底面ビード成形用金型70、80の幅(図2において、紙面に直角方向の寸法)は棟部の折曲げの癖付けができるものであればよく、必要最小限の幅に留めて型費の削減を図るのが好ましい。
【0025】
第4工程は、従来例の第3工程と同様であり、上記第3工程で成形した成形パネル等の構成部材を建築物の屋根施工部に荷揚げする。
【0026】
第5工程は従来例の第6工程と同様であり、まず1枚目の成形パネルの右側の縦壁12のフランジ部13に吊り子のフランジ部32を被せ、吊り子の下部のフランジ部33を骨材65にビス34で締付け固定する。その後、ビスで締付け固定された吊り子のフランジ部33および1枚目の成形パネルのフランジ部13を包むように2枚目の成形パネルの左側の縦壁12のフランジ部14をセットする(図9(B))。そしてフランジ部14の先端部141を折曲げる1番締めを行う(図9(C))。続いて棟部を除いて1番締めをした部分をさらに折曲げる2番締めを行いハゼ締め作業を完了させる(図9(D))。1番締め、2番締め共、はぜ締め機を使用して行う。なお、水切り62の取付け作業は第5工程内において行われる。
【0027】
成形パネル素材はガルバリウム鋼板(塗装溶融亜鉛55%アルミメッキ鋼板 JIS G3321)に限られず、3コート3ベークフッ素樹脂塗装鋼板 JIS G3322)、2コート2ベークポリエステル樹脂塗装鋼板 JIS G3322またはJIS G3312等が使用される。骨材ピッチは多雪地域では600〜700mmとされる。
【0028】
断熱材は厚さ50mmのグラスウールが一般的に使用されるが、これに限定されるものではなく、例えばより断熱性の高い75mmのグラスウールを使用することもできるし、グラスウールをロックウールに替えることも、ガラス繊維フェルト(厚さ5mm、6mm、8mm)、片面ポリエステル系繊維貼りガラスマットを使用することもできる。
【0029】
棟部のビードの幅wと深さhはそれぞれ板厚の十倍程度にすればよく、ビードの断面形状は3角形に限定されず、円弧、角部にRを設けた角形とすることもできる。またビード形状は成形パネルの外表面側に突出した形状に限定されない。
【0030】
屋根の大きさ(両傾斜面の長さ(L)×奥行き(L))は成形パネルの長さと枚数により、屋根の傾斜角は棟部のビード形状・条数により各種のバリエーションに対応することができる。屋根の傾斜角が大きいときは、棟部のビード成形時および屋根施工時の亀裂、破損防止のためビードの条数を複数にする。この時ビ−ドを成形パネルの長手方向に隣接して設けてもよいし、所定の間隔を空けて設けてもよい。例えば、10cm程度の間隔をおいた2条のビードとしてもよいし、さらにその中間に1条を設けた3条のビードとしてもよい。この場合1組の金型で一度に成形してもよいし、金型と成形パネルの長手方向の相対位置をずらして、条数に相当する回数のプレス作業によって成形してもよい。両傾斜面の長さが長くなるときは、屋根部材荷揚げ作業時に使用する吊り具の強度を強化する必要がある。なお、棟部は屋根の長さ方向の中央である必要はない。
【0031】
上述の通り本実施の形態においては、従来例と比較すると、複数個の棟包み、すて板、棟包み部のシールテープ等の部材が不要となり、これに伴って、第3工程の棟折曲げ作業が追加となるが、複数の部材の取付け、八千代折り等の高所での作業が不要となり、部品費および組付け費用が低減し、工期の短縮ができる。また棟部において成形パネルが一体化されているので、棟部からの雨水進入の恐れがなくなり緩い屋根勾配にも対応可能となる。さらに棟包みがなくなるので、外観がすっきりとし、棟部に汚染物質等が堆積しにくくなり意匠性が向上するという効果がある。
【実施例】
【0032】
下記の諸元で成形パネルを作製し、鉄骨の倉庫の屋根葺きを行った。成形パネルのビードのプレス成形時においても、屋根葺き作業時においても成形パネルの亀裂・破損はなく、部品・施工費用の低減ができ、工期を約15%短縮できた。また、棟包みがないので棟部の意匠がすっきりした鋼板製屋根構造を提供することができた。また、底面ビードと側面ビードの形状と条数が下記の仕様と同一の成形パネルを使用して、屋根傾斜が1/10の鋼板製屋根構造を提供することができた。
【0033】
また、底面ビードと側面ビードの形状が下記の仕様と同一で、隣接させた2条のビードを設けた成形パネルを使用して、屋根傾斜が1/5の鋼板製屋根構造を提供することができた。
【0034】
屋根寸法
両傾斜面の長さ(L):20m+20m
奥行き(L):90m
屋根傾斜: 3/100
骨材ピッチ(p):900mm
成形パネル
材質:ガルバリウム鋼板(JIS G3321)
幅×長さ×板厚:355mm×4.013m×0.5mm
断熱材:グラスウール(厚さ50mm)
底面幅(b):349mm
縦壁高さ(h):60mm
基本ビード 条数×深さ(h):2×4mm
フランジ部長さ(l)×(l)×(l):17mm×9mm×12mm
吊り子
材質:亜鉛メッキ鋼板
板厚(t):0.8mm
フランジ部 下側(l)×上側(l);25mm×14mm
ウェブ部高さ(h):58mm
板幅(b):50mm
ビス:セルフタッピングスクリュー(M6×25)
底面ビード
幅(w)×高さ(h):8mm×6.9mm
側面ビード
長さ(j):50mm
巻取りリール
リールの直径(d):40sm
押出しジャッキ(能力)
底面プレス用 圧力5トン
側面プレス用 圧力5トン(左右共)
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係る鋼板製屋根の施工工程図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る鋼板製屋根の棟部のビード成形の説明図であり、(A)は側面ビードの成形、(B)は底面ビードの成形、(C)は側面ビードおよび底面ビード形状の説明図である。
【図3】従来例に係る鋼板製屋根の施工工程図である。
【図4】従来例に係る鋼板製屋根の棟部の斜視図である。
【図5】従来例に係る鋼板製屋根の断面図(正面視)である。
【図6】従来例に係る鋼板製屋根の構成部材の説明図であり、(A)は成形パネルの断面図、(B)は吊り子の斜視図、(C)は棟包み(すて板を含む)の斜視図である。
【図7】従来例に係る鋼板製屋根の成形パネル素材のロール状態を示す説明図であり、(A)は巻取り作業中、(B)は巻取り完了時の説明図である。
【図8】従来例に係る鋼板製屋根の成形パネルの八千代折りの説明図である。
【図9】従来例に係る鋼板製屋根の成形パネルの加締め作業の説明図であり、(A)は、加締め作業前の成形パネルを接合した状態、(B)は加締め部を部分的に拡大した断面図、(C)は1番締めを示す断面図、(D)は2番締めを示す断面図である。
【図10】従来例に係る鋼板製屋根の棟部のシールテープの貼付け状態の説明図である。
【図11】従来例に係る鋼板製屋根の棟包み取付け作業の説明図であり、(A)は棟部の断面図(正面視)、(B)はすて板の取付け状況を示す斜視図、(C)は棟包みの取付け後の状況を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1・・・成形パネル
1a・・・側面ビード
1b・・・底面ビード
10・・・成形パネル
11・・・底面部
111・・・基本ビード
12・・・縦壁
13・・・フランジ部
14・・・フランジ部(本体部)
141・・・先端部
15・・・八千代折り部
16・・・断熱材
17・・・コイル
18・・・シールテープ
20・・・棟包み
21・・・上面部
22・・・縦壁部
23・・・切欠き
24・・・ビス
25・・・ビス(パッキン付き)
30・・・吊り子
31・・・ウェブ部
32・・・フランジ部(上側)
33・・・フランジ部(下側)
34・・・ビス
40・・・すて板
41・・・ビス
42・・・ビス(ワッシャー付き)
50・・・裏板
60・・・構成部材
61・・・壁パネル
611・・・断熱材
62・・・水切り(軒先)
63・・・軒樋
64・・・桁破風
65・・・骨材(母屋)
70・・・金型(側面ビード成形用)
71・・・内金型
711・・・凹所
72・・・外金型(セット)
721・・・パンチ
722・・・パンチガイド
723・・・凹所
73・・・基台
80・・・金型(底面ビード成形用)
81・・・上金型
82・・・下金型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面が略逆ハット形状の成形パネルの上端部を相互に結合した結合体で構成された切妻造りの鋼板製屋根構造において、前記略逆ハット形状の成形パネルの長さ方向の所定の位置の底面部および側面部にそれぞれ1以上のビードを設け折曲げて棟部を成形し、該成形パネルを該棟部を跨いで一体構造にしたことを特徴とする鋼板製屋根構造。
【請求項2】
前記側面部のビード形状が上側から下側に向かって拡大する3角錐をなし、前記成形パネルの外表面側に向かう凸形状をなし、かつ前記底面部のビードの形状が外表面側に向かう凸形状であって、前記側面ビードの最下部の形状に連続していることを特徴とする請求項1に記載の鋼板製屋根構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−144245(P2006−144245A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−331867(P2004−331867)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(304025482)日鉄鋼板メタル建材株式会社 (2)
【Fターム(参考)】