説明

錠剤計数充填装置および錠剤計数充填方法

【課題】錠剤からの錠剤粉の発生を最小限とし、簡易な構成で容器に充填される数量に間違いがなく、搬送速度が従来の装置に比較して速く、また、メンテナンスも容易となる錠剤計数充填装置を提供することを課題とする。
【解決手段】錠剤計数充填装置1は、ホッパ2に投入した錠剤Wを受け取り搬送機構3で搬送して計数手段14により計数して容器Vに充填する錠剤計数充填装置において、前記搬送機構3は、螺旋溝5aを周面に形成した螺旋溝棒5と、この螺旋溝棒に沿って設けたガイド棒6と、前記螺旋溝棒を回転させる回転駆動部7とを備え、前記螺旋溝棒および前記ガイド棒との間となる隙間で、前記回転駆動部により回転する前記螺旋溝棒の螺旋溝により案内されて前記錠剤を搬送する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、錠剤の数を計数して容器に充填するための錠剤計数充填装置および錠剤計数充填方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、錠剤を計数して充填する錠剤計数充填装置は、振動搬送機構を用いて錠剤を搬送しているものが知られている。図12は、従来の錠剤計数充填装置を模式的に示す模式図である。図12に示すように、錠剤計数充填装置100は、錠剤110を投入するホッパ101と、このホッパ101から錠剤110を受け取りその受取位置から搬送端まで搬送する振動搬送機構102と、この振動搬送機構102の搬送路中に配された錠剤粉をその搬送路に沿って配置されて受ける粉受部103と、この粉受部103の錠剤粉を吸引する吸引機構104と、振動搬送機構102の搬送端から落下させる錠剤110を計数する計数装置105と、この計数装置105により計数された錠剤110を容器120に案内する漏斗状の案内部106とを備えている。
【0003】
そして、錠剤計数充填装置100は、ホッパ101に錠剤110を投入して、ホッパ101から振動搬送機構102に錠剤110が受け渡され、振動搬送機構102により振動させて錠剤を整列させるようにして、搬送端まで搬送し、搬送端に位置する錠剤110を、案内部106を介して容器120内に落下させて充填している。そして、錠剤計数充填装置100は、錠剤110が落下する落下経路中に設置した計数装置105により、落下する錠剤110を計数し、予め設置した数量の錠剤110を容器120に充填している。なお、容器120を交換する場合には、振動搬送機構102を一旦停止させている。
【0004】
この錠剤計数充填装置100は、例えば、毎分300錠〜400錠を充填できるような搬送速度を備えている。また、錠剤計数充填装置100は、錠剤110の搬送路に振動搬送機構102を用いていることから、錠剤110が擦れあって発生する粉が出やすいため、搬送経路に沿って設けた粉受部103に落下する錠剤から発生した粉を集塵するための大型の吸引機構104を設置する必要がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】http://www.ishida.co.jp/products/280.php(株式会社イシダ:チュアブル錠剤対応型錠剤計数器JZ33-15K型[2009年3月2日現在])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の錠剤計数充填装置では、以下に示すような問題点が存在していた。
錠剤計数充填装置は、振動搬送機構を採用しているために錠剤から粉が発生しやすく、また、その発生した粉に対応する大掛かりな吸引機構が必要となった。
また、錠剤計数充填装置は、予め設定した数量となったときに、振動搬送機構を一旦停止して充填された容器が次の空容器と交換されるまで搬送動作を中止するときに、予定していなかった錠剤が振動搬送機構のため、余震あるいは搬送慣性により落下する可能性が高く、充填数量の精度を維持することが困難であった。さらに、錠剤計数充填装置は、振動により搬送するために錠剤の種類によっては、振動搬送機構から落下するタイミングが変わってしまい、シャッタを経路に設けた場合であっても、数量にばらつきが発生してしまうことがあった。また、シャッタにより錠剤を挟んで錠剤に傷や欠けを発生させてしまうこともあった。
【0007】
さらに、錠剤計数充填装置は、振動搬送機構を採用しているため、毎分当たりの搬送速度を毎分300錠〜400錠から早くすることが困難であった。
そして、錠剤計数充填装置は、振動搬送機構の振動により錠剤が擦れ合う状態が搬送中続くため錠剤粉が大量に発生し、その発生した錠剤粉の飛散に対する機械の清掃作業等を行う場合に、装置の多くの部分を分解する必要があり清掃作業等のメンテナンスが大変であった。
また、錠剤計数充填装置は、振動搬送機構が振動することから、大きな騒音が発生してしまい作業環境を著しく悪くしていた。さらに、錠剤計数充填装置は、振動あるいは吸引に伴う動作が多くのエネルギーを消耗するため、消費電力が大きくかかってしまった。
【0008】
本発明は、前記した問題を解決するために創案されたものであり、錠剤からの錠剤粉の発生を最小限とし、簡易な構成で容器に充填される数量に間違いがなく、搬送速度が従来の装置に比較して1.5〜4倍以上速く、また、メンテナンスも容易となり、さらに、騒音がほとんどなく、消費電力が小さな錠剤計数充填装置および錠剤計数充填方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る錠剤計数充填装置は、ホッパに投入した錠剤を受け取り搬送機構で搬送して計数手段により計数して収納容器に充填する錠剤計数充填装置において、前記搬送機構は、螺旋溝を周面に形成した螺旋溝棒と、この螺旋溝棒に沿って平行に設けたガイド棒と、前記螺旋溝棒を回転させる回転駆動手段とを備え、前記螺旋溝棒および前記ガイド棒との間となる隙間で、前記回転駆動手段により回転する前記螺旋溝棒の螺旋溝により案内されて前記錠剤を搬送する構成とした。
【0010】
かかる構成により、錠剤計数充填装置は、ホッパから螺旋溝棒とガイド棒との間となる隙間に錠剤を受け取ると、回転駆動手段により回転している螺旋溝棒の螺旋溝に案内されて錠剤が搬送方向に移動することで搬送される。錠剤計数充填装置は、螺旋溝棒とガイド棒との隙間が搬送経路となり、その螺旋溝に配置する錠剤あるいは螺旋溝の間に位置している錠剤があっても、螺旋溝が回転していることで錠剤が螺旋溝に沿って搬送方向に案内されて移動することになる。そのため、螺旋溝棒およびガイド棒の隙間となる搬送経路に位置している錠剤は、螺旋溝に位置していてもいなくても、螺旋溝に位置している錠剤に押されて搬送されることになる。そして、錠剤計数充填装置は、錠剤を搬送機構により搬送して搬送端から落下させ、落下した錠剤を計数手段により計数しながら容器に充填している。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る錠剤計数充填装置において、前記搬送機構は、垂直方向に段差を持って配置される第1搬送機構及び第2搬送機構を備え、前記第1搬送機構が、前記ホッパの下端に当該ホッパからの錠剤を受け取り第1搬送端まで搬送し、前記第2搬送機構が前記第1搬送端から錠剤を受け取り第2搬送端まで搬送して前記錠剤を前記計数手段が設置された経路に受け渡し、前記第1搬送機構および前記第2搬送機構は、前記螺旋溝棒と、前記ガイド棒、前記回転駆動手段をそれぞれ備える構成としてもよい。
【0012】
かかる構成により、錠剤計数充填装置は、ホッパから第1搬送機構のガイド棒および螺旋溝棒の隙間に錠剤を受け取り、第1搬送機構の搬送端まで錠剤を搬送し第2搬送機構に受け渡す。そして、錠剤計数充填装置は、第2搬送機構により、螺旋溝棒およびガイド棒の隙間に受け取って螺旋溝棒の回転により螺旋溝に案内させて錠剤を搬送端まで搬送する。錠剤計数充填装置は、第1搬送機構と第2搬送機構とにより錠剤を搬送することで錠剤の整列を確実におこなうことができる。
【0013】
さらに、本発明の請求項3に係る錠剤計数充填装置において、前記第1搬送機構および前記第2搬送機構の少なくとも一方は、その螺旋溝棒に形成されている螺旋溝の溝ピッチが、錠剤を受け取る位置側よりも漸次搬送端側の溝ピッチを広くなるように形成した構成としても構わない。
かかる構成により、錠剤計数充填装置は、受け取る側の位置において、均等な螺旋溝ピッチと比較すると錠剤を多く受け取ることができ、また、螺旋溝に案内させて錠剤を移動して搬送することで、錠剤を整列させて搬送端まで送ることができ、搬送端側の溝ピッチが広いことで、錠剤を搬送端からつぎの場所に一定の間隔を保った状態で送り出すことができる。
【0014】
そして、本発明の請求項4に係る錠剤計数充填装置において、前記ガイド棒は、前記螺旋溝棒に沿って左右に配置されている構成としてもよい。
かかる構成により、錠剤計数充填装置は、螺旋溝棒の左右のガイド棒における隙間による搬送経路が形成され当該螺旋溝棒の左右に錠剤を整列して搬送することができる。
【0015】
また、本発明の請求項5に係る錠剤計数充填装置において、前記搬送機構は、多列に配置されている構成としてもよい。
かかる構成により、錠剤計数充填装置は、搬送機構を多列にすることで錠剤を容器に充填する時間を短縮することができる。
【0016】
さらに、本発明の請求項6に係る錠剤計数充填装置において、前記搬送機構の回転駆動手段を制御する制御手段を備え、前記制御手段は、入力部と、記憶部と、比較部と、駆動制御部と、リセット部とを備える構成としても構わない。
【0017】
かかる構成により、錠剤計数充填装置は、入力部を介して予め設定した錠剤の充填数量と基準数量とを入力し記憶部に記憶させ、計数手段から計数された錠剤の数量と、前記基準数量とを比較部で比較して基準数量に計数した錠剤の数量が到達すると駆動制御部に第1制御信号を出力する。そうすると、錠剤計数充填装置は、第1制御信号により駆動制御部が回転駆動手段を制御して螺旋溝棒の予め設定された回転数よりも遅い回転数になるようにする。さらに、錠剤計数充填装置は、比較部が充填数量と計数手段により計数された錠剤の数とを比較して、計数した錠剤の数量が充填数量に到達すると、駆動制御部に第2制御信号を出力する。そうすると、錠剤計数充填装置は、第2制御信号により駆動制御部が回転駆動手段を制御して螺旋溝棒を停止させるようにする。さらに、錠剤計数充填装置は、リセット部により入力部あるいは外部からのリセット信号に基づいて、比較部の比較のために計数手段から送られて来た計数の数値がリセットされ、その比較部から第3制御信号が出力される。そうすると、錠剤計数充填装置は、第3制御信号により駆動制御部が回転駆動手段を制御して停止している螺旋溝棒を予め設定された回転数で回転させる。
【0018】
また、本発明の請求項7に係る錠剤計数充填装置は、前記搬送機構で搬送する錠剤の搬送経路に向けて配置され、前記搬送される錠剤の外観を撮像手段により撮像して、その撮像した画像から前記錠剤の欠けを検出する撮像検出手段を備える構成としてもよい。
かかる構成により、錠剤計数充填装置は、搬送機構により搬送される錠剤を撮像手段により撮像し、撮像した画像を用いて、例えば、撮像された画像の錠剤における光の反射状態等により撮像検出手段により錠剤の欠けの有無を検出することで錠剤の不良品を排除することができる。
【0019】
また、本発明の請求項8に係る錠剤計数充填方法は、ホッパに投入した錠剤を受け取り搬送機構で搬送して計数手段により計数して収納容器に充填する錠剤計数充填方法において、前記ホッパに錠剤を投入して搬送機構に錠剤を受け渡す第1工程と、前記搬送機構の螺旋溝を周面に形成した螺旋溝棒と、この螺旋溝棒に平行に設けたガイド棒の隙間で受け取り、前記螺旋溝棒を前記搬送機構の回転駆動手段により回転させることで、前記螺旋溝棒および前記ガイド棒との間で、前記錠剤を搬送端まで搬送する第2工程と、前記搬送機構により搬送端に搬送された錠剤を前記容器内に落下させ、その落下経路中に設置された前記計数手段により前記錠剤を計数しながら前記容器に充填する第3工程と、を行う手順とした。
【0020】
かかる手順により、錠剤計数充填方法は、錠剤をホッパから受け取り螺旋溝を形成した螺旋溝棒とガイド棒との隙間により支持して螺旋溝により錠剤を案内して搬送するので、螺旋溝に案内される錠剤を高速で搬送することができる。また、錠剤溝に位置させた状態で搬送端から落下させるので、計数手段により錠剤を正確に計数し易い。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る錠剤計数充填装置および錠剤計数充填方法では、以下に示す優れた効果を奏するものである。
錠剤計数充填装置は、螺旋溝を形成した螺旋溝棒とガイド棒との間に錠剤を支持して回転する螺旋溝の案内により錠剤を移動させることで搬送するので、ホッパから受けた錠剤を高速で正確に搬送することができる。そのため、従来の装置と比較して容器に錠剤を充填する作業が1.5〜4倍以上早くなる。また、錠剤計数充填装置は、従来の振動により搬送する装置に比較して装置全体としての搬送路の幅を小さくして装置全体をコンパクトにでき、また、錠剤粉の発生が極めてすくなく、搬送経路の清掃等のメンテナンスが容易となる。さらに、錠剤計数充填装置は、騒音がほとんどなく、かつ、消費電力も従来の装置の半分以下となる。
【0022】
錠剤計数充填装置は、搬送機構を垂直方向に段差を持って第1搬送機構および第2搬送機構として設けることで、搬送する錠剤の整列状態を良好として、計数し易い状態を確実に確保することができる。
錠剤計数充填装置は、螺旋溝の溝ピッチを変えることで、均等な溝ピッチのものと比較してより多くの錠剤を受け取り、搬送端では受け渡し易いタイミングあるいは計数し易いタイミングで錠剤を送りだすことが可能となる。
【0023】
錠剤計数充填装置は、螺旋溝棒の左右にガイド棒を設ける構成や、あるいは、搬送機構を多列に配置することにより、より多くの錠剤を搬送することができる。
錠剤計数充填装置は、高速で錠剤の充填作業を行っても、設定された数量に近づいたときに、回転速度を今の回転速度より遅くして螺旋溝棒により錠剤の搬送を行うことで、容器に充填する数量をより正確に計数することが可能となる。
【0024】
錠剤計数充填装置は、撮像検出手段を備えることで錠剤の欠けを検出することができ、不良となった錠剤を容器ごと排出することが可能となる。
錠剤計数充填方法は、螺旋溝を形成した螺旋溝棒とガイド棒との間に錠剤を支持して搬送する工程を行うので、錠剤を高速で正確に搬送して計数し充填することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る錠剤計数充填装置を一部省略して模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係る錠剤計数充填装置を模式的に示す正面図である。
【図3】(a)は本発明に係る錠剤計数充填装置の第1搬送機構を示す平面図、(b)は本発明に係る錠剤計数充填装置の第2搬送機構を示す平面図である。
【図4】本発明に係る錠剤計数充填装置の落下通路側からの状態を模式的に示す側面図である。
【図5】本発明に係る錠剤計数充填装置の第2搬送機構により搬送される錠剤の状態を模式的に示す側面図である。
【図6】(a)〜(d)は本発明に係る錠剤計数充填装置の第2搬送機構で錠剤を搬送端まで搬送した状態を模式的に示す平面図である。
【図7】(a)〜(h)は、本発明に係る錠剤計数充填装置の動作の流れを模式的に示す模式図である。
【図8】本発明に係る錠剤計数充填装置の制御手段を模式的に示すブロック図である。
【図9】(a)、(b)は、本発明に係る錠剤計数充填装置で搬送される錠剤の他の構成を模式的に示す斜視図である。
【図10】(a)〜(c)は、本発明に係る錠剤計数充填装置の充填方法の一例を模式的に示す側面図である。
【図11】本発明に係る錠剤計数充填装置の落下通路における他の構成を模式的に示す模式図である。
【図12】従来の錠剤計数充填装置を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係る錠剤計数充填装置について図面を参照して説明する。
なお、各図面では、錠剤計数充填装置の構成と使用する錠剤との大きさの関係あるいは錠剤の位置については、適宜デフォルメして記載されている場合がある。
【0027】
図1および図2に示すように、錠剤計数充填装置1は、錠剤Wを搬送しながら整列させ予め設定された数量を計数して容器Vに充填するものである。この錠剤計数充填装置1は、錠剤Wを投入するホッパ2と、錠剤Wを搬送する搬送機構3と、錠剤Wを計数する計数手段14と、制御手段20とを主に備えている。なお、錠剤計数充填装置1は、ここでは、搬送機構3の所定の搬送路の上方にCCDカメラ等の撮像手段22が設置されており、撮像手段22により撮像した画像のデータが制御手段20の撮像検出手段23に送られて搬送経路Srの錠剤Wの欠けが判断できるように構成されている。
【0028】
錠剤計数充填装置1で使用される錠剤Wは、円形錠、カプセル錠、ラグビーボール型等の錠剤の外観形状に円形部分が存在するものであれば搬送して計数し充填することができる。特に、円盤形やレンズ型、ラグビーボール型、トローチなどの円環形、あるいはカプセル錠のように、錠剤Wの外観形状において円形部分を備えていると、安定して回転することができ、高速で搬送できる。また、錠剤Wは、その表面が糖衣錠のように被覆されているものや、素錠のように被覆されていないものであっても扱うことができる。さらに、錠剤計数充填装置1は、錠剤Wはその外観形状に円形部分を備えていないほぼ三角形状のものであっても搬送することができる。
【0029】
ホッパ2は、錠剤Wを投入して収納し搬送機構3の第1搬送機構4の一端側に受け渡すものである。このホッパ2は、上方が広く開口して下方が絞って狭く形成されており、第1搬送機構4に錠剤Wを受け渡すときに、受け取る第1搬送機構4側で溢れることがない状態となるように形成されている。
【0030】
搬送機構3は、錠剤Wをホッパ2から計数手段14まで搬送するものであり、ここでは、垂直方向に2段に配置された第1搬送機構4と、第2搬送機構9とを備えている。なお、搬送機構3は、第1搬送機構4および第2搬送機構9に、錠剤Wの搬送経路を10経路備える例として説明する。
【0031】
第1搬送機構4は、支持テーブル16上に設置され、ホッパ2から送られてくる錠剤Wを受け取り整列させて搬送端(第1搬送端)まで搬送し第2搬送機構9に受け渡すものである。この第1搬送機構4は、螺旋溝5aが形成された螺旋溝棒5と、この螺旋溝棒5に沿って平行に設置されたガイド棒6と、螺旋溝棒5およびガイド棒6を回動自在に支持する第1支持手段8と、この第1支持手段8で回動自在に支持されている螺旋溝棒5を回転させる第1回転駆動手段7と、を備えている。なお、第1搬送機構4は、搬送する錠剤Wが搬送経路Srで螺旋溝5aに案内されて搬送されるときに、螺旋溝5aの位置と、螺旋溝5aの間に位置して重なりが生じる状態でも搬送することができるものである。
【0032】
図2および図3(a)に示すように、螺旋溝棒5は、その周面で錠剤Wを搬送時に整列させる位置に螺旋溝5aを形成した搬送部5Aと、この搬送部5Aの搬送端となる一方の端部に連続して形成された細軸部5bとを備え、細軸部5bおよび搬送部5Aからそれぞれ連続して他側軸端部5cおよび一側軸端部5dとを有している。
【0033】
螺旋溝5aは、棒周面に同じ溝ピッチに形成されており、錠剤Wの大きさ形に対応するように溝の形成、大きさ、深さが形成されている。なお、螺旋溝5aの軸方向に対する形成角度は、錠剤Wの種類により対応して形成されている。螺旋溝5aは、その溝幅が錠剤Wの直径(長さ)よりも大きくてもあるいは小さくてもよく、錠剤Wをその螺旋溝5aの位置に配置させることができる形状となればよい。また、螺旋溝5aは、取り扱う錠剤Wの種類により変更するときには、螺旋溝棒5を取り替えることで螺旋溝5aの溝ピッチおよび溝形状ならびに溝深さを変更するようにしている。なお、螺旋溝5aは、第1搬送機構4においては同一の溝ピッチのとなるように形成されているが、後記する第2搬送機構9のように溝ピッチを変えてもよい。
【0034】
図3に示すように、細軸部5bは、搬送経路Sr上において搬送された錠剤Wが、搬送部5Aを超えた位置で後記するガイド棒6のガイド細軸部6bと併せて、落下できる軸の直径となる細さに形成されている。
他側軸端部5cは、螺旋溝棒5の一端に形成されており、後記する第1支持手段8により回転自在に従動支持されるように円柱形状に形成されている。
一側軸端部5dは、螺旋溝棒5の他端に形成されており、後記する第1支持手段8により駆動支持されるように形成されている。したがって、一側軸端部5dは、ギア状に形成されるか、あるいは、ギアが設置できるように形成されている。
【0035】
ガイド棒6は、螺旋溝棒5で移動させる錠剤Wをガイドすると共に、螺旋溝棒5と協働して錠剤Wを搬送させるための案内である。このガイド棒6は、螺旋溝棒5の螺旋溝5aが形成されている区間である搬送部5Aに対応する位置に形成され、錠剤Wの搬送をガイドする円柱形状に形成されたガイド部6aと、このガイド部6aの一端に連続して形成したガイド細軸部6bとを備えている。また、ガイド棒6の両端位置には、後記する第1支持手段8に支持される一側ガイド端部6dおよび他側ガイド端部6cが形成されている。なお、ガイド棒6は、ここでは回転しない状態で第1支持手段8に支持されている。
【0036】
ガイド部6aは、搬送される錠剤Wとの摩擦が少なくなるように鏡面に形成されることが望ましい。また、その表面にフッ素等のコーティング膜を被覆して錠剤Wとの摩擦が小さくなるように形成しても構わない。
ガイド細軸部6bは、螺旋溝棒5の細軸部5bに対応する位置に形成されて、搬送されて来た錠剤Wを落下できる径となるように形成されている。
【0037】
そして、ここでは、螺旋溝棒5の搬送部5Aおよびガイド棒6のガイド部の直径は同じ寸法に形成され、また、螺旋溝棒5の細軸部5bおよびガイド棒6のガイド細軸部6bの直径は同じ寸法に形成されている。また、螺旋溝棒およびガイド棒6は、高さ方向に同じ位置になるように配置され、その設置間隔は、螺旋溝棒5の螺旋溝5aに位置した錠剤Wが落下しない隙間となるように設定されている。すなわち、螺旋溝棒5の搬送部5Aとガイド棒6のガイド部6aとの隙間に錠剤Wが落とし込まれた状態で支持され、螺旋溝棒5が回転すると螺旋溝5aに錠剤Wが位置した状態で、搬送できる間隔となるように設定されている。
【0038】
図1ないし図3に示すように、第1支持手段8は、支持テーブル16に設置され、螺旋溝棒5の一側軸端部5dを回動自在に支持すると共に、ガイド棒6の一側ガイド端部6dを支持する一側支持部8aと、螺旋溝棒5の他側軸端部5cを回動自在に支持すると共に、ガイド棒6の他側ガイド端部6cを支持する他側支持部8bと、を備えている。
一側支持部8aは、ギアボックスを内部に備えており、螺旋溝棒5の一側軸端部5dに後記する第1回転駆動手段7からの駆動力が伝達できるように形成されている。なお、ここでは一側支持部8aは、すべての螺旋溝棒5が同じ回転方向となるようにギアが組み合わされた状態に設けられている。また、一側支持部8aは、ガイド棒6の一側ガイド端部6dを支持する位置では、ガイド棒6を回転させることなく支持している。
【0039】
他側支持部8bは、螺旋溝棒5の他側軸端部5cを回動自在に支持するように軸受け(図示せず)を備えると共に、ガイド棒6の他側ガイド端部6cを支持する支持部(図示せず)を備えている。
図2および図3に示すように、一側支持部8aは、螺旋溝棒5およびガイド棒6でホッパ2から錠剤Wを受け取る位置よりも側端側に設置されている。また、他側支持部8bは、後記する第2搬送機構を跨ぐ位置に設置されている。
【0040】
第1回転駆動手段7は、駆動モータ7aと、この駆動モータ7aの回転軸と接続する軸接続部7bと、この軸接続部7bからの回転を伝達する伝達歯車7cとを備えている。駆動モータ7aは、サーボモータ等の所望の回転を発生させるものである。また、伝達歯車7cは、駆動モータ7aからの回転を、軸接続部7bを介して一側支持部8a内に設けたギアボックスに伝達するものである。
【0041】
なお、ホッパ2の錠剤Wを供給する位置の下方、つまり、第1搬送機構4の錠剤Wを受け取る位置の下方には、錠剤Wが第1搬送機構4から落下したときに受け取る受取皿(図示せず)を設ける構成としてもよい。
【0042】
第1搬送機構4は、以上説明したような構成を備えているので、第1回転駆動手段7が作動して、螺旋溝棒5が回転して搬送準備が整ったところに、ホッパ2に投入された錠剤Wがホッパ2の供給口から送られた場合、螺旋溝棒5とガイド棒6の間となる搬送経路Srで受け取る。そして、第1搬送機構4は、回転している螺旋溝棒5によりその螺旋溝5aが回転することで、錠剤Wを螺旋溝5aに案内されて、あるいは、位置させた状態でガイド棒6のガイド部6aに沿って搬送部5Aの範囲において搬送することができる。錠剤Wは、回転する螺旋溝5aに沿う位置に配置されると共に、ガイド棒6のガイド部6aに案内されて受け取り位置から搬送端(第1搬送端)まで回転しながら移動することで搬送される。
【0043】
第1搬送機構4の搬送部5Aの端部まで搬送された錠剤Wは、搬送経路の方向にさらに送り出されることで、螺旋溝棒5の細軸部5bおよびガイド棒6のガイド細軸部6bの位置に到達する。そうすると、第1搬送機構4では、搬送経路より間隔が大きく広がるため、錠剤Wは落下して第2搬送機構9に受け渡される。なお、螺旋溝棒5は、螺旋溝5aが搬送方向に対して右斜め上となる傾斜(図1〜図3参照)に形成されていると、右回転させており、搬送方向に対して左斜め上となる傾斜であれば左回転させることになる。
【0044】
図2ないし図5に示すように、第2搬送機構9は、第1搬送機構4と段差を設けてその第1搬送機構の下側となる位置に設置されている。第2搬送機構9は、第1搬送機構4から錠剤Wを受け取り、搬送端まで搬送し計数手段14を介して容器Vに錠剤Wを投入するためのものである。この第2搬送機構9は、螺旋溝10aが形成された螺旋溝棒10と、この螺旋溝棒10に平行に設置されたガイド棒11と、螺旋溝棒10およびガイド棒11を回動自在に支持する第2支持手段13と、この第2支持手段13で回動自在に支持されている螺旋溝棒10を回転させる第2回転駆動手段12と、を備えている。
【0045】
また、螺旋溝棒10は、螺旋溝10aが形成された搬送部10Aと、細軸部10bと、一側軸端部10dと、他側軸端部10cと、を備えている。さらに、ガイド棒11は、ガイド部11a、ガイド細軸部11b、一側ガイド端部11dおよび他側ガイド端部11cと、を備えている。
【0046】
なお、第2搬送機構9は、第1搬送機構4と基本的な構成は同じであり、異なる部分は、螺旋溝棒10の螺旋溝10aの構成と、螺旋溝棒10を回転させる第2回転駆動手段12が螺旋溝棒10ごとに設置されていることである。第2搬送機構9について第1搬送機構4との異なる部分を主に説明し、同じ構成については説明を簡略する。
【0047】
図5に示すように、第2搬送機構9の螺旋溝棒10は、前記第1搬送機構4の細軸部5bの直下に搬送部10Aの一端が配置されている。この螺旋溝棒10は、螺旋溝10aが錠剤Wの受け取り側では溝ピッチが小さく、錠剤Wの搬送端側では溝ピッチが漸次大きくなるように形成されている。この螺旋溝棒10の螺旋溝10aの溝ピッチは、ここでは、第1搬送機構4の螺旋溝棒5における螺旋溝5aの溝ピッチよりも、受け取り側では小さく、搬送端側では大きくなるように設定されている。螺旋溝棒10は、螺旋溝10aの溝ピッチを変えた状態とすることで、均等な溝ピッチの構成と比較して、錠剤Wを受け取る位置では多く受け取ることができ、かつ、搬送端の位置では溝の間隔があいていることで計数するときのタイミング間隔が均等な溝ピッチのものよりも広がり正確な計数ができる。
【0048】
図1ないし図3に示すように、螺旋溝棒10とガイド棒11との位置関係はすでに説明した第1搬送機構4の螺旋溝棒5とガイド棒6との位置関係と同じである。また、ガイド棒11の構成および螺旋溝棒10の搬送部10A以外は、すでに説明した第1搬送機構4の螺旋溝棒5およびガイド棒6と同じである。さらに、螺旋溝棒10およびガイド棒11を支持する第2支持手段13は、螺旋溝棒10の一側軸端部10dを回動自在に支持すると共に、ガイド棒11の一側ガイド端部11dを支持する一側支持部13aと、螺旋溝棒10の他側軸端部10cを回動自在に支持すると共に、ガイド棒11の他側ガイド端部11cを支持する他側支持部13bと、を備えている。この第2支持手段13は、第1支持手段8と同じ構成である。また、一側支持部13aは、第1搬送機構4の下方に配置されて支持テーブル16上に支持され、他側支持部13bは、後記する計数手段14を越えて跨いだ位置で支持テーブル16上に支持されている。
【0049】
なお、第2支持手段13の一側支持部13aは、後記する第2回転駆動手段12が駆動モータ12aを螺旋溝棒10と同じ数だけ備えていることから、内部に設置されるギアの構造が簡素化された構成となっている。また、ガイド棒11を支持する部分の構成は第1支持手段8と同じである。なお、第2回転駆動手段12は、駆動モータ12aおよび軸接続部12bを備えている。そして、図1および図2に示すように、第2搬送機構9の錠剤Wを受け取る位置となる下方にはホッパ形状に形成された錠剤Wの案内通路19aが設置されており、また、第2搬送機構9の搬送経路Srに沿って下方に受け皿19bが設置されている。
【0050】
第2搬送機構9は、第1搬送機構4から錠剤Wが送り出されて、案内通路19aを介して受け渡されると、螺旋溝棒10の搬送部10Aおよびガイド棒11の間の搬送経路Srで受け取る。そして、第2搬送機構9は、第2回転駆動手段12の駆動モータ12aが作動していることで螺旋溝棒10が回転しているので、螺旋溝棒10とガイド棒11との間にある錠剤Wが螺旋溝10aの部分に位置すると、螺旋溝10aに沿って案内されると共に、ガイド棒11のガイド部11aに案内されて受け取り位置から搬送端(第2搬送端)まで回転しながら移動することで搬送される。なお、螺旋溝棒10は、螺旋溝10aが搬送方向に対して右斜め上となる傾斜(図1〜図3参照)に形成されていると、右回転させており、搬送方向に対して左斜め上となる傾斜であれば左回転させることになる。
【0051】
図3ないし図5に示すように、第2搬送機構9は、その搬送端(第2搬送端)において錠剤Wを、計数手段14を介して落下通路15に送り出すようにしており、螺旋溝棒10の左右に配置されている錠剤Wの搬送経路から交互に落下通路15へと落下するようになっている(図6参照)。なお、第2搬送機構9は、第1搬送機構4よりも搬送部10Aを長く形成することで確実に錠剤Wが整列されるようにし、かつ、細軸部10bを長くして、送りだされる錠剤Wが搬送の勢いで前方にある程度飛び出しても収納できるように設定されている。
【0052】
図4および図5に示すように、計数手段14は、第2搬送機構9により搬送されて送り出される錠剤を計数するものである。この計数手段14は、螺旋溝棒10ごとに設置され、錠剤Wが落下することで光が遮断された状態を判断して計数することができる光センサ等の錠剤Wを計数するときに使用されるセンサが用いられている。なお、光センサを使用する場合には、光照射部および光受光部において、錠剤Wが落下する位置から光照射部および光受光部までの間に空気室を2つ以上配置するように構成している(詳細は特許第3041343号参照)。そのため、計数手段14は、錠剤Wの落下に伴い錠剤Wから発生する錠剤粉が落下している状態であっても、錠剤粉が受光面等に付着することがないので、計数の精度が低下することがない。
【0053】
また、計数手段14は、錠剤Wをセンシングするときに、光路が遮光される遮光量によりその錠剤Wを計数するときの第1の基準を設置しており、この基準となる遮光量であると錠剤Wを計数(カウント)するようになっている。この計数手段14は、ここでは、光受光部の受光するときに、前記した基準よりも段階的に小さくなるように、遮光量あるは遮光時間の比較値を2段以上に設けている。そのため、計数手段14を通過する錠剤Wは、第1の基準の遮光量あるいは遮光時間であれば、正常な欠けのない錠剤Wであるとしてカウントすることができ、第2の基準の遮光量あるいは遮光時間であると、錠剤Wが欠けていることをセンシングすることが可能となる。したがって、錠剤Wを欠けているとセンシングした場合には、容器Vごと正規品とは別のルートに排出することができる。
【0054】
図4および図5に示すように、落下通路15は、錠剤Wを容器Vに収納させるための通路である。この落下通路15は、筒状に形成され、計数手段14に連続して取り付けられ、下端を容器Vに配置させている。落下通路15は、通路が上方から下方に向かって徐々に狭くなるように漏斗状に形成されている。
【0055】
容器Vは、落下通路15の下端に配置され、予め設定された数の錠剤Wを収納するものである。この容器Vは、その形状、大きさ、材質および色等については、特に限定されるものではない。なお、容器Vを載置している載置台は、作業者が手動で容器Vを取り替えることで足りる構成としたり、あるいは、搬送コンベア状に形成されて予め設定された数量が充填されると移動する構成としても構わない。
【0056】
図2および図8に示すように、制御手段20は、搬送機構3を主に制御するものであり、入力手段(表示手段のタッチパネル)等からの情報(データ)に基づいて演算、比較、判断等を行うCPUを有するコンピュータの機能を備えているものであり、入力部20a、記憶部20b、比較部20c、駆動制御部20d、リセット部20eおよび撮像検出手段23(図2参照)を備えている。
【0057】
図8に示すように、入力部20aは、タッチパネル等の入力手段から容器Vに充填される錠剤Wの充填数量、基準数量あるいはリセット信号を入力するものである。この入力部20aでは、充填数量および基準数量と共にリセット信号が入力される。基準数量とは、予め作業者が任意に決めた充填数量よりも少ない値で、例えば、充填数量が100錠であるときに、90〜95錠等の数量であり、計数手段14が充填数量になるときに錠剤を確実に計数できるように充填数量までに所定の間隔をあけた値であればよい。
【0058】
入力部20aから入力された充填数量および基準数量は、記憶部20bに出力される。なお、入力部20aに入力される後記するリセット信号は、リセット部20eに出力される。
記憶部20bは、ハードディスク、光ディスク、メモリ等の一般的な記憶手段である。この記憶部20bは、入力部20aから入力された充填数量および基準数量等を記憶している。
【0059】
比較部20cは、記憶部20bに記憶されている充填数量と計数手段14で計数された錠剤Wの数量とを比較して等しくなったときに第1制御信号を駆動制御部20dに出力すると共に、記憶部20bに記憶されている基準数量と計数手段14で計数された錠剤Wの数量とを比較して等しくなったときに第2制御信号を駆動制御部20dに出力する。さらに、この比較部20cは、後記するリセット部20eからのリセット制御信号により計数手段14から送られてきた数量の値をリセットして第3出力信号を駆動制御部20dに出力する。この比較部20cは、計数手段14が錠剤Wの数量を計数したごとに信号を送ってくるので、その都度、基準数量あるいは充填数量と比較している。
【0060】
リセット部20eは、センサ(図8参照)からあるいは入力部20aからのリセット信号を受けて比較部20cにリセット制御信号を送り、比較部20cにおいて計数手段14で計数した数量をリセットさせるものである。このリセット部20eは、容器Vが取り替えられたことをセンサからの信号であるリセット信号あるいは作業者が入力部20aを介して入力されるリセット信号を入力すると、比較部20cをリセットするリセット制御信号を出力する。つまり、リセット部20eから比較部20cにリセット制御信号が出力されると、比較部は、計数手段14からの計数した錠剤の数量がリセットされる。
【0061】
駆動制御部20dは、比較部20cから送られてきた第1制御信号〜第3制御信号により搬送機構3の回転駆動手段である第1回転駆動手段7と第2回転駆動手段12とを制御する。この駆動制御部20dは、比較部20cからの第1制御信号を入力すると、第1回転駆動手段7および第2回転駆動手段12に制御信号を送り、予め設定されていた螺旋溝棒5,10の回転数をそれより低い回転数に制御している。例えば、予め設定された回転数が1000回転/分であったときには、その回転数を100〜500回転/分に制御する。
【0062】
また、駆動制御部20dは、比較部20cからの第2制御信号を入力すると、第1回転駆動手段7および第2回転駆動手段12に制御信号を送り、螺旋溝棒5,10の回転を一旦停止させる。このとき、錠剤Wは予め設定された数量に到達したので、容器Vを取り替えて新たな容器Vが準備されることになる。
さらに、駆動制御部20dは、比較部20cから第3制御信号を受け取ると、一旦停止していた螺旋溝棒5,10を予め設定されている回転数になるように第1回転駆動手段7および第2回転駆動手段12を制御する制御信号を出力している。
【0063】
なお、図2に示すように、モニタ21は、ここでは入力手段としてのタッチパネルおよび撮像手段22により撮像した錠剤Wの状態を同時にあるいは切り替えて表示することができるものである。また、撮像手段22および撮像検出手段23は、搬送中の錠剤Wを撮像して、その撮像した画像から錠剤Wが欠けているか否かを判定するためのものである。この撮像手段22は、例えばCCDカメラであり、回転する錠剤Wをその撮像範囲において複数撮像している。なお、撮像して送られてきた画像から錠剤Wが欠けているどうかを判定する撮像検出手段23(図2参照)を制御手段20が備えている。
【0064】
図2に示すように、撮像検出手段23は、公知のものであり、例えば、画像の反射光の状態を検知して、反射光の分布状態が基準に対して閾値を越えて一様でない場合等は欠けていると判断するものである。撮像手段22は、ここでは、螺旋溝棒10の数と同じ数だけ配置され、螺旋溝棒10の左右に形成される搬送経路を移動する錠剤Wを撮像している。なお、欠けがあると判断された錠剤Wが検出されると、その搬送経路Srにより充填される容器Vは、回収されて錠剤Wが入れなおされることになる。
【0065】
以上の構成により制御手段20は、搬送機構3を制御して錠剤Wを容器Vに充填する充填作業を効率よく行うようにしている。なお、容器Vの取替え作業を機械的な構成により行う場合には、撮像検出手段23により欠けている錠剤Wを充填した容器Vは、排出通路に導かれるように設定されることになる。
【0066】
つぎに、錠剤計数充填装置1の動作について説明する。
はじめに、図7(a)に示すように、錠剤計数充填装置1は、作業者により錠剤Wがホッパ2に投入される。図7(b)に示すように、錠剤Wがホッパ2に投入されると、ホッパ2の下方から搬送機構3の第1搬送機構4の搬送経路Srの基端側に錠剤が受け渡される(第1工程)。このとき、ホッパ2の下方の形状が搬送機構3に徐々に錠剤Wを受け渡すようになっているため、錠剤Wが搬送経路から溢れ出るようなことはない。
【0067】
図7(c)、図1および図2に示すように、ホッパ2から搬送経路Sr,Srに送り出された錠剤Wは、第1回転駆動手段7により回転する螺旋溝棒5の螺旋溝5aに案内された状態で搬送方向に導かれ、ガイド棒6,6のガイド部6a,6aにガイドされて第1搬送機構4の細軸部5bおよびガイド細軸部6bの位置(第1搬送機構4の第1搬送端)まで搬送される。錠剤Wは、螺旋溝5aに配置されて移動することで整列することになる。そして、錠剤Wは、円盤形状であれば、搬送経路Sr内に直径方向が上下となるよう姿勢(図5あるいは図9(a)参照)で回転しながら移動することで搬送される。
【0068】
第2搬送機構9は、第1搬送機構4の螺旋溝5aの溝ピッチより小さく形成されている。そのため、第1搬送機構4の螺旋溝5aに位置せずに重なりあった状態で送られた錠剤Wが受け渡されても、第2搬送機構9では、溝ピッチの小さな螺旋溝10aで受け取り許容することが可能となる。
【0069】
図7(d)、図4および図6に示すように、第1搬送機構4から第2搬送機構9に錠剤が受け渡されると、錠剤Wは、螺旋溝棒10とガイド棒11の隙間となる位置を搬送経路Sr,Srとして、第2搬送機構9のそれぞれの細軸部10b、ガイド細軸部11bの位置(第2搬送機構9つまり搬送機構3の搬送端)まで搬送される。搬送端まで搬送された錠剤Wは、図6に示すように、ここでは、螺旋溝棒10の左右となる搬送経路Sr,Srから交互に落下通路15に向かって送り出される。
【0070】
つまり、図6(a)に示すように螺旋溝棒10の回転により、例えば、一方の搬送経路Srの錠剤Wが落下通路15に向かって送り出されたら、その状態から螺旋溝棒10が180度回転したときに、図6(b)に示すように、他方の搬送経路Srの錠剤Wが落下通路15に向かって送り出される。このように、図6(a)〜(d)に示すように、第2搬送機構9は、螺旋溝棒10の180度ごとの回転により、螺旋溝棒10と左右のガイド棒11との隙間による搬送経路Sr,Srで搬送し、かつ、交互に錠剤Wを落下通路15に向かって送り出す(第2工程)。
【0071】
したがって、第2搬送機構9により搬送されて落下通路15に送り出された錠剤Wは、落下通路15の経路中に位置する計数手段14により計数するときに重なり難く計数し易い状態で計数手段14の位置を通過することができる。
【0072】
図7(e)、(f)、図4および図5に示すように、落下通路15に送り出された錠剤Wは、計数手段14で計数されて容器Vに充填される(第3工程)。計数した信号は、制御手段20に送られて容器Vに充填される数量が判断されている。なお、錠剤計数充填装置1では、計数手段14で計数されて基準数量に到達すると、制御信号が制御手段20から出されて螺旋溝棒5,10の回転を設定された回転よりも遅くしている。そのため、計数手段14では、錠剤Wを確実に計数することができる。
【0073】
そして、充填数量に到達すると、その計数した信号が制御手段20に送られる。そのため、図7(f)に示すように、錠剤計数充填装置1では、搬送機構3(第1搬送機構4および第2搬送機構9)の第1回転駆動手段7および第2回転駆動手段12に制御手段20から動作を停止する信号が送られて、搬送機構3の搬送動作を一旦停止させる。
【0074】
なお、搬送機構3により搬送されている錠剤Wは、搬送機構3の搬送動作が一旦停止されるときに、そのほとんどが螺旋溝5aあるいは螺旋溝10aに位置しているので、停止したときに慣性により送り出されることはない。また、螺旋溝5aあるいは螺旋溝10aの間に位置している錠剤Wにおいても、搬送方向に対する慣性が発生しても前後の錠剤Wに移動が阻まれて送り出されることはない。
【0075】
錠剤Wの搬送が停止した状態で、容器Vが空のものと交換されると、再度、制御手段20から第1回転駆動手段7および第2回転駆動手段12に信号が送られて錠剤Wの搬送動作が再開する。なお、錠剤計数充填装置1では、容器Vの交換および搬送動作の再開において、作業者の手動で行うことや、あるいは、容器Vの取替えを図示しないコンベヤ等の機械的に行い、図示しないセンサにより容器Vの交換を機械的に判断するようにしても構わない。
【0076】
錠剤計数充填装置1では、以上のような構成により動作するので、錠剤Wを正確に計数して容器Vに高速で充填することができる。また、容器Vを取り替えるときに、搬送機構3における搬送動作を停止しても、錠剤Wは、螺旋溝5aあるいは螺旋溝10aに配置されて支持されている状態となるので、螺旋溝棒5,10の回転が停止しても搬送方向に慣性により移動することがほとんどない。そのため、錠剤計数充填装置1では、錠剤Wの計数がほぼ完全な状態で行われる。また、錠剤計数充填装置1は、搬送経路Srの隙間が大きいので、錠剤Wのある程度の大きさの破片があったとしても、搬送中に搬送経路Srから落下して容器Vに充填されることを防止することができる。
【0077】
なお、錠剤計数充填装置1で取り扱うことができる錠剤Wの種類は、例えば、図9(a)、(b)に示すように、円環状の錠剤W1であるものや、両端が半球状の円柱形状となるカプセル状の錠剤W2であっても搬送することができる。なお、図9(b)に示すように、錠剤W2の場合は、矢印で示すように円柱部分が搬送方向に直交する方向に回転して搬送されることになる。
【0078】
また、錠剤計数充填装置1では、第2搬送機構9の螺旋溝棒10のそれぞれの回転速度を一定として、例えば、1000回転/分で回転させることで、それぞれの搬送経路Srから送られてくる錠剤Wの計数タイミングを一定にしているが、例えば、複数の螺旋溝棒10から一つの容器Vに錠剤Wを充填する構成としても構わない。すなわち、図10に示すように、5本の全ての螺旋溝棒10により一つの容器Vに錠剤Wを、計数して充填する場合について一例として説明する。図10(a)に示すように、螺旋溝棒10は、一本が低速で回転して、その他の4本が通常の回転あるいは高速回転で動作している場合として説明する。
【0079】
図10(a)に示すように、錠剤Wは、予め設定された所定の数量が例えば1000錠であったとした場合、990錠になるまでは、全ての螺旋溝棒10を動作させ、計数手段14により990錠となったときに、図10(b)に示すように、高速回転していた4本の螺旋溝棒10を制御手段20(図2参照)からの信号により停止させる。そして、1000錠までの残りの10錠についての充填を作動している低速回転の螺旋溝棒10により行うことで、容器Vの数量を間違えることなく確実に計数して充填することが可能となる。そして、図10(c)に示すように、予め設定された1000錠に到達すると、低速回転していた螺旋溝棒10についても制御手段20からの信号により停止させる。
【0080】
このように、錠剤計数充填装置1は、螺旋溝棒10の回転速度を変えることで、充填する容器Vの数量に対応した操作を行うことが可能となり都合がよい。なお、図10において、異なる設定の他の例として、すべての螺旋溝棒10を高速回転させ基準数量に到達したら、4本を停止して残りの1本を低速にするように設定しても構わない。
また、錠剤計数充填装置1は、図11に示すように、落下通路15の落下経路中に錠剤Wの落下を一旦止めて、錠剤Wを保持するフラップ機構18を設置する構成としても構わない。このフラップ機構18は、容器Vに設定された数量の錠剤Wが充填されて取り替えられるときに、制御手段20から搬送機構3を停止する信号と同時に出力される制御信号により動作して、落下してくる錠剤Wを保持することができるフラップ板18aと、このフラップ板18aを落下経路に移動して閉鎖あるいは落下経路を開放させるように作動させる作動部18bとを備えている。
【0081】
このフラップ機構18が設置されていることにより、搬送機構3は、容器を取り替える度に停止する必要がなく動作するように設定しても構わない。つまり、フラップ機構18は、容器Vを取り替えるタイミングで制御手段20からの制御信号により作動して落下経路を塞ぎ、新たな容器Vが載置されたときに(センサの検出により制御手段に指示あるいは作業者の手動により)、保持していた錠剤Wを解放して容器V内に充填するようにしてもよい。なお、搬送機構3を停止することなくフラップ機構18の動作により錠剤Wを落下経路中で保持する場合には、容器Vの取替え作業が例えばベルトコンベヤとセンサによる機械的な動作で行う場合に適している。
【0082】
以上説明したように、錠剤計数充填装置1は、螺旋溝棒5,10およびガイド棒6,11により錠剤Wを搬送するために、錠剤Wを計数しやすく、また、高速で充填作業を行うことが可能となる。また、錠剤計数充填装置1は、錠剤Wを高速で充填できるため、従来の装置に比較して全体をコンパクトに形成しても従来の装置の充填能力を確保することが可能となる。さらに、錠剤計数充填装置1は、従来の振動機構による搬送とは異なる螺旋溝棒5,10を用いているために、錠剤Wの粉が発生し難く、搬送経路中において錠剤Wが接触する部分が少なく、清掃等が容易となる。
【0083】
なお、錠剤計数充填装置1は、搬送機構3を第1搬送機構4および第2搬送機構9として説明したが、第1搬送機構4または第2搬送機構10のいずれか一方を搬送機構3としてもよい。さらに、第2搬送機構10を搬送機構3にする場合には、第1搬送機構第2搬送機構9をホッパ2の下まで伸ばした状態として、その第2搬送機構9のみを搬送機構3の構成としても構わない。また、第2搬送機構9の螺旋溝10aの溝ピッチを変える構成として説明したが、溝ピッチは一定であっても構わない。さらに、搬送機構3において、螺旋溝棒5,10に沿って左右に平行に配置したガイド棒6,11は、容器Vの形状あるいは充填数等に応じて、左右のいずれか一方に配置する構成としても構わない。
【0084】
そして、錠剤計数充填装置1では、螺旋溝棒10の左右の搬送経路Srで搬送される錠剤Wの状態を撮像手段22の一つが撮像するとして説明したが、撮像手段22の数は、全ての搬送経路Srに対して一つでも複数でも構わない。また、錠剤計数充填装置1のホッパ2は、一つで複数の搬送経路Srに錠剤Wを受け渡す構成として説明したが、各搬送経路Srごとに小型のホッパを配置することや、あるいは、螺旋溝棒5ごとにホッパを設置することでも構わない。さらに、錠剤計数充填装置1は、螺旋溝棒5,10の回転数を300(回転/分)にすることで従来の装置と同等の能力となり、1つの搬送経路Srを増やすごとに従来装置との能力の差が大きくなり、回転数を500〜1500回転にして搬送することも可能であることから、従来装置の数倍以上の差がある。
【0085】
また、錠剤計数充填装置1では、基準数量に到達すると螺旋溝棒5,10の回転を設定された回転数よりもゆっくり回転させて充填数量に到達したときに、螺旋溝棒5,10の回転を停止するように動作することを一例として説明したが、基準数量を設定せずに充填数量のみを設定して動作させるようにしてもよいことは勿論である。
さらに、ガイド棒6,11は、固定した状態で説明したが、回転させる構成としても構わない。なお、ガイド棒6,11は、錠剤Wをガイドする役目であるため、錠剤Wに対して滑るような状態でガイドできればよいので、回転させる場合には、回転方向はどちらでも構わない。そして、螺旋溝棒5,10およびガイド棒6,11は、その素材は、金属あるいは樹脂等、特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0086】
1 錠剤計数充填装置
2 ホッパ
3 搬送機構
4 第1搬送機構
5 螺旋溝棒
5A 搬送部
5a 螺旋溝
5b 細軸部
5c 他側軸端部
5d 一側軸端部
6 ガイド棒
6a ガイド部
6b ガイド細軸部
6c 他側ガイド端部
6d 一側ガイド端部
7 第1回転駆動手段
7a 駆動モータ
7b 軸接続部
7c 伝達歯車
8 第1支持手段
8a 一側支持部
8b 他側支持部
9 第2搬送機構
10 螺旋溝棒
10A 搬送部
10a 螺旋溝
10b 細軸部
10c 他側軸端部
10d 一側軸端部
11 ガイド棒
11a ガイド部
11b ガイド細軸部
11c 他側ガイド端部
11d 一側ガイド端部
12 第2回転駆動手段
12a 駆動モータ
12b 軸接続部
13 第2支持手段
13a 一側支持部
13b 他側支持部
14 計数手段
15 落下通路
16 支持テーブル
18 フラップ機構
18a フラップ板
18b 作動部
19a 案内通路
19b 皿
20 制御手段
20a 入力部
20b 記憶部
20c 比較部
20d 駆動制御部
20e リセット部
21 モニタ
22 撮像手段
23 撮像検出手段
Sr 搬送経路
V 容器
W 錠剤
W1 錠剤
W2 錠剤


【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠剤をホッパに投入し、搬送機構で搬送し、計数手段により計数して収納容器に充填する錠剤計数充填装置において、
前記搬送機構は、螺旋溝を周面に形成した螺旋溝棒と、この螺旋溝棒に平行に設けたガイド棒と、前記螺旋溝棒を回転させる回転駆動手段とを備え、
前記螺旋溝棒および前記ガイド棒との間の前記錠剤の搬送可能となる隙間で、前記回転駆動手段により回転する前記螺旋溝棒の螺旋溝により案内されて前記錠剤を搬送することを特徴とする錠剤計数充填装置。
【請求項2】
前記搬送機構は、垂直方向に段差を持って配置される第1搬送機構及び第2搬送機構を備え、前記第1搬送機構が、前記ホッパの下端に当該ホッパからの錠剤を受け取り第1搬送端まで搬送し、前記第2搬送機構が前記第1搬送端から錠剤を受け取り第2搬送端まで搬送して前記錠剤を前記計数手段が設置された経路に受け渡し、
前記第1搬送機構および前記第2搬送機構は、前記螺旋溝棒と、前記ガイド棒、前記回転駆動手段をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1に記載の錠剤計数充填装置。
【請求項3】
前記第1搬送機構および前記第2搬送機構の少なくとも一方は、その螺旋溝棒に形成されている螺旋溝の溝ピッチが、錠剤を受け取る位置側よりも漸次搬送端側の溝ピッチを広くなるように形成したことを特徴とする請求項2に記載の錠剤計数充填装置。
【請求項4】
前記ガイド棒は、前記螺旋溝棒に沿って左右に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の錠剤計数充填装置。
【請求項5】
前記搬送機構は、水平方向に多列に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の錠剤計数充填装置。
【請求項6】
前記搬送機構の回転駆動手段を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記錠剤を容器に充填する充填数量、前記充填数量より少ない基準数量およびリセット信号を入力する入力部と、
この入力部から入力された前記充填数量および基準数量を記憶する記憶部と、
前記充填数量と前記計数手段で計数された錠剤の数量とを比較すると共に、前記基準数量と前記計数手段で計数された錠剤の計数とを比較する比較部と、
前記基準数量に到達したときに前記比較部から出力される第1制御信号により前記回転駆動手段を設定された前記螺旋溝棒の回転数よりも遅い回転数に制御するとともに、前記充填数量に到達したときに前記比較部から出力される第2制御信号により前記回転駆動手段を前記螺旋溝棒が停止するように制御する駆動制御部と、
前記入力部からのリセット信号または外部から送られるリセット信号により前記計数手段の計数した錠剤の数量をリセットするリセット部と、を備え、
前記比較部は、前記リセット部によりリセットされたときに、前記駆動制御部に第3制御信号を出力し、
前記駆動制御部は、停止している前記螺旋溝棒の回転を前記第3制御信号により再開させるように前記回転駆動手段を制御することを特徴とする請求項4に記載の錠剤計数充填装置。
【請求項7】
前記搬送機構で搬送する錠剤の搬送経路に向けて配置され、前記搬送される錠剤の外観を撮像手段により撮像して、その撮像した画像から前記錠剤の欠けを検出する撮像検出手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の錠剤計数充填装置。
【請求項8】
ホッパに投入した錠剤を受け取り搬送機構で搬送して計数手段により計数して収納容器に充填する錠剤計数充填方法において、
前記ホッパに錠剤を投入して搬送機構に錠剤を受け渡す第1工程と、
前記搬送機構の螺旋溝を周面に形成した螺旋溝棒と、この螺旋溝棒に平行に設けたガイド棒の隙間で受け取り、前記螺旋溝棒を前記搬送機構の回転駆動手段により回転させることで、前記螺旋溝棒および前記ガイド棒との間で、前記錠剤を搬送端まで搬送する第2工程と、
前記搬送機構により搬送端に搬送された錠剤を前記容器内に落下させ、その落下経路中に設置された前記計数手段により前記錠剤を計数しながら前記容器に充填する第3工程と、を行うことを特徴とする錠剤計数充填方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−208676(P2010−208676A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−58387(P2009−58387)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(591057348)株式会社ユニテック (13)
【Fターム(参考)】