説明

録画コンテンツの所有者推定装置、録画コンテンツの所有者推定方法、録画コンテンツの所有者推定プログラム、録画コンテンツの所有者推定プログラムを記録した記録媒体、録画コンテンツの所有者推定集積回路

【課題】本発明は、予約録画したコンテンツの所有者を推定することを目的とした録画コンテンツの所有者推定装置を提供することを目的とする。
【解決手段】一回のEPG開始から終了までに行われる録画・視聴予約を行った際の情報を記録する予約情報記憶手段108と、利用者の特徴情報を抽出する特徴抽出手段106と、抽出した特徴情報を記録する特徴情報(好み・習慣)情報記憶手段110を有し、HDD容量不足エラーが生じた際に、現利用者の予約情報をもとに生成した特徴情報と特徴情報(好み・習慣)情報記憶手段110に保存されている特徴情報を比較することで利用者を推定し、利用者の録画したであろうコンテンツを選出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HDD等の記憶装置に記録されている録画コンテンツ(番組)の所有者(予約操作を行った人)を推定する録画コンテンツの所有者推定装置、録画コンテンツの所有者推定方法、録画コンテンツの所有者推定プログラム、録画コンテンツの所有者推定プログラムを記録した記録媒体、録画コンテンツの所有者推定集積回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、映像データなどを記録再生するAV機器として、大容量のHDDを備えた記録再生装置の開発がされている。これらの記録再生装置は、多くの録画コンテンツを大容量HDDに蓄積することが可能になっている。これにより、従来のように磁気テープや光ディスクなどの記録媒体を幾つも用意する必要がなくなるため、録画をする上で利用者にとって大きな利便性がある。利用者は録画予約する番組を厳選する必要はなくなり、番組表を見て自分の趣向にあった番組を次々に録画予約できる。また、家族など特定少数で機器を利用する場合でも十分な容量のHDDを備えている。しかしその反面、HDDの容量が増加するにつれて、利用者がHDD内の全記録番組の内容を把握することは困難となっている。さらに、家族など複数人で利用する場合、複数人が録貯めた録画コンテンツに関して個々の所有者を把握することは不可能な場合もある。HDD内の録画コンテンツ一覧から自分の録画した番組のコンテンツを把握することは利用者にとって大きな負担となる。
【0003】
また、コンテンツの削除や移動などの操作を行う際には、HDD内のコンテンツをある程度把握する必要がある。特に、録画予約時にHDDの容量不足エラーが生じた場合、コンテンツの削除や移動などは必須操作となる。この場合、一般的には、データの名称、保存年月日、データの種類などを利用者が見て、人手により不要なデータを判別し、それらを削除や移動していた。このように、利用者は煩雑で時間を要する作業をおこなわなければならなかった。あるいは、特許文献1に示すように、コンテンツの属性に基づき削除するコンテンツを自動で選出し、選出したリストを利用者に提示することで利用者の作業を軽減している。
【特許文献1】特開2005−18539号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、誰が予約録画を行ったコンテンツかを判別できないため、家族など複数人で利用する機器から利用者が予約録画したコンテンツを選別する場合、利用者はコンテンツの選別のために煩雑で時間を要する作業を行わなければならないという課題を有していた。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、予約録画したコンテンツの所有者を推定することを目的とした録画コンテンツの所有者推定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、大容量記憶装置を有する電子装置であって、利用者の装置への操作を受信する操作手段と、装置に録画・視聴の予約登録を行う録画・視聴予約手段と、EPGにおいて予約操作を行った時間を取得する時計と、前記録画・視聴予約手段により登録された予約番組コンテンツのEPG情報と操作時間を用いて予約情報を生成する予約情報生成手段と、前記予約情報生成手段により生成された予約情報を記録する予約情報記憶手段と、前記録画・視聴予約手段により予約登録時に発生するエラーを検出し、エラーを解消するための制御を行うエラー制御手段と、前記予約情報記憶手段に保存されている予約情報を用いて、現利用者の特徴抽出までの制御を行う特徴抽出制御手段と、前記予約情報記憶手段に記録された情報から現利用者の特徴を算出する特徴算出手段と、前記特徴抽出制御手段により抽出された情報を記録する特徴(好み・習慣)情報記憶手段と、現利用者の特徴情報を前記特徴(好み・習慣)情報記憶手段に保存されているすべての特徴情報と比較し、現利用者の特徴情報に対する類似度を決定する特徴解析手段と、前記特徴解析手段により決定した類似度に基づき、現利用者に応じた番組コンテンツ削除リストを生成する削除リスト生成手段と、前記削除リスト生成手段により生成された削除リストを利用者に提示する表示手段を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の録画コンテンツの所有者推定装置によれば、一個人が行う複数の予約操作を単位として扱うことが可能となるので、録画コンテンツの所有者を推定することが容易になる。これにより、利用者が優先的に操作してよいコンテンツを利用者に提示することが可能になり、利用者のコンテンツの選別作業をより効率よく、短時間で行えるため作業にかかる手間を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(実施の形態)
以下、本発明の実施形態における録画コンテンツの所有者推定装置ついて、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態1の構成図である。同図において、操作手段101はEPG上で行なわれる利用者操作を検出する。録画・視聴予約手段102は、操作手段101で予約操作が検出された場合に予約対象番組を登録する。予約情報生成手段103は、今回登録を行った予約対象番組のEPG情報と時計104で提供される現在の曜日・時刻をもとに予約情報を生成する。時計104は、予約情報生成手段103から実行された時の曜日と時刻を返す。予約情報記憶手段108は、予約情報生成手段103により生成された予約情報を記録する。
【0009】
特徴抽出制御手段106は、現利用者の予約操作から得られた予約情報をもとにして、現利用者の特徴を抽出する。特徴(好み・習慣)情報記憶手段110は、特徴抽出制御手段106により抽出された特徴情報を記録する。エラー制御手段105は、録画・視聴予約手段102で予約登録時にHDDの容量不足エラーが生じた場合に実行される。特徴算出手段107は、予約情報記憶手段108に記録されている予約情報を用いて利用者の特徴情報を算出する。特徴解析手段109は、現利用者の特徴情報と特徴(好み・習慣)情報記憶手段110に記録されている利用者の特徴情報を比較し、類似する特徴情報のリストを生成する。削除リスト生成手段111は、特徴解析手段109により生成された特徴情報のリストの中から現在削除可能なコンテンツを検出し、削除リストを生成する。表示手段112は、削除リスト生成手段111により生成された削除リストを利用者の閲覧が可能なように整形し表示する。
【0010】
以上のように構成された録画コンテンツの所有者推定装置について、以下、図2、図3を用いて、本装置が、現利用者の特徴抽出を行う方法と削除リストを利用者に提示する方法を説明する。
【0011】
図3は、EPG上で行う利用者の操作に応じた本装置の処理を示すフロー図である。図3の301はEPG開始を表す。302はEPG上で行われる利用者の操作を待機している状態である。303はEPG上で入力された利用者の操作がEPG終了操作であるか否かを判別する。304はEPG上で入力された利用者の操作が録画・視聴操作であるか否かを判別する。305は予約登録処理を表す。306は305で行った登録処理時にHDD容量不足エラーが発生したか否かを判別する。307は利用者により予約された番組のEPG情報から予約情報生成を行い記録する。308は現利用者の特徴抽出制御を表す。309は308で抽出した現利用者の特徴と過去の全利用者の特徴を比較する処理を表す。310は309で行った比較処理の結果に基づき現利用者に提示する削除リストの生成処理を表す。311は310で生成された削除リストを利用者に提示する処理を表す。312は308と同様に現利用者の特徴抽出制御を表す。312は311で抽出した現利用者の特徴を記録する処理を表す。313は、312で抽出した現利用者の特徴情報の記録処理を表す。314は307にて記録した予約情報の消去処理を表す。315はEPGが終了したことを表す。
【0012】
図2の操作手段201は、EPG上で利用者が行う操作を検出する。操作手段201が検出する操作は、図3の303及び304に示したEPG終了操作と録画・視聴予約操作である。図2の操作手段201が録画・視聴予約操作を検出した場合、図2の録画・予約操作手段202に予約対象となる番組を通知する。図2の録画・予約操作手段202は、図2の操作手段201から通知を受けると、図3の305に示すように通知された番組の予約登録を行い、図4bに示す登録番組のEPG情報を図2の予約情報生成手段203へ渡す。図4bは予約登録された1番組のEPG情報であり、テレビ局を表す403と番組のジャンルを表す404を含む。ただし、図2の録画・予約操作手段202がHDD容量不足のために通知された番組の予約登録時に失敗した場合、図3の306に示すように現利用者の特徴抽出を行うため、図2のエラー制御手段205にエラー通知を行う。通知番組の予約登録時に失敗の場合については後述する。
【0013】
図2の予約情報生成手段203は、図2の録画・予約操作手段202により行われた予約登録番組は録画・視聴予約手段202から受け取ったEPG情報(図4b)と時計204から受け取った時間情報(図4a)を利用して予約情報(図4c)の生成を行う。図4aの時間情報は、取得を要求した時点の曜日401と時刻402である。図4cは、時間情報(図4a)の曜日401と時刻402より取得した操作曜日407と操作時刻407、EPG情報(図4b)のstation403とgenre404より取得したチャンネル409とジャンル410、更に予約ID405と予約グループ406を含む。図4cの予約ID405は図1の予約情報記録手段108が保持する各予約が特定できるように予約毎に一意につけられ、図4cの予約グループ406は一回のEPG開始から終了までに生成された予約情報を同一のグループとして扱うために同一の予約グループIDが設定される。
【0014】
本実施の形態では、図4cの項目405から410を予約情報として以下で説明を行う。図2の予約情報生成手段203により生成された予約情報(図4c)は、図2の予約情報記録手段208に記録される。図2の操作手段201で図3の303に示すようにEPG終了操作が検出された場合、図2の特徴抽出制御手段206により利用者の特徴情報抽出が開始される。特徴抽出制御手段206が制御する処理は、図3に示すように、利用者の特徴を抽出312、特徴情報記憶313、予約情報クリア314、EPG終了315である。
【0015】
以下、図2を用いて特徴抽出制御手段206が制御する各処理について説明する。特徴抽出制御手段206は特徴算出手段207、特徴(好み・習慣)情報手段210、予約情報記憶手段208により処理される。特徴算出手段207は、予約情報記憶手段208に保存されている予約情報を用いて特徴算出を行う。予約情報記憶手段208には図4cに示す予約情報が0以上保存されており、予約情報が0の場合、予約情報記憶手段208は特徴情報の算出を行わないが、予約情報が1以上の場合は図6bのような特徴情報の算出を行う。図5aは、一回のEPG開始から終了までの予約情報記憶手段208に保存される予約情報の一例であり、この予約情報を用いて図6bの特徴情報を算出する。
【0016】
以下、図5aの予約情報を用いて図6bの特徴情報を算出する手順について説明する。
【0017】
図6aは各機器が持つ特徴情報の雛形である。雛形の項目は、予約グループ601と予約ID602、操作曜日604、操作時刻605である。操作曜日604や操作時刻605を利用者の特徴情報とみなすことで、本機器の操作を行う曜日や時間帯に関する利用者毎の習慣を抽出できる。予約グループ601は予約グループ501と同じ値が入り、予約ID602は予約ID502にあるすべての値が入り、予約数603は図2の予約情報記憶手段208に保存されている予約情報の数が入る。操作曜日604は操作曜日503の中で数の多い曜日が入る。但し、操作曜日503の中で曜日が同数の場合は、若い方の曜日を操作曜日804に入れる。操作時刻605は、操作時刻504の全時刻の平均値を入れる。但し、平均値に小数点以下の数値がある場合は切り捨てる。
【0018】
図2の特徴抽出手段206により呼び出された特徴算出手段207は、利用者の特徴を算出し特徴抽出手段206に特徴情報を返す。図2の特徴抽出手段206はこの情報を特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に書き込む。さらに、特徴抽出手段206は予約情報記憶手段208に記憶されている予約情報をクリアする。これにより、EPG終了に伴って予約情報記憶手段208内の予約情報はクリアされるため、次回EPG開始時点で予約情報記憶手段208内の予約情報は0の状態である。図2の録画・視聴予約手段202で予約登録が完了しなかった場合、録画・視聴予約手段202は予約登録エラーとなる。特に、エラーの内容がHDD容量不足により録画予約できない場合は、図3に示すように利用者の特徴を算出308、既存の特徴情報との比較309、削除リスト生成310、削除リストの画面表示311を行う。
【0019】
以下、図2を用いて録画・視聴予約手段202で予約登録エラーが生じた場合の処理について説明する。図2の録画・視聴予約手段202で予約登録エラーが生じた場合、図2の予約情報生成手段203を行わずにエラー制御手段205にエラー通知を行う。エラー制御手段205は録画・視聴予約手段302から通知されたエラーがHDD容量不足により予約登録できない場合、図2の特徴算出手段207と特徴解析手段209を実行する。特徴算出手段207は、現時点で予約情報記憶手段208に保存されている予約情報をもとに利用者の特徴を算出し、エラー制御手段205に返す。算出方法は、図7aの予約グループ701が0となる以外は特徴抽出手段206から呼び出された場合と同じである。
【0020】
図2のエラー制御手段205は特徴算出手段207より受け取った利用者の特徴情報を特徴解析手段209へ渡す。特徴解析手段209は、エラー制御手段205から受け取った利用者の特徴情報と特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に保存されている利用者の特徴情報を比較して類似した特徴情報を検出し、過去に行った予約を類似度合いの高い順に並べた類似順リストを出力する。
【0021】
以下では、類似度合いの検出方法について説明する。図7aは特徴算出手段207により算出された現利用者の特徴情報である。図7bは、特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に保存されている特徴情報である。類似度合いは図7aの操作曜日704、操作時間705と図9bの特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に保存されている各特徴情報の操作曜日704、操作時刻705を比較することで検出する。操作曜日704、操作時刻705をもとにして特徴情報の類似度合いを検出することで、本機器の操作を行う曜日や時間帯において、現利用者と近い習慣を持つ特徴情報が検出できる。
【0022】
図10、11を用いて具体的に類似度合い検出方法及び処理フローを示す。図10は、類似度合いの検索範囲を示す図である。図11は、検索方法を示すフロー図である。図10の縦軸は時間を表しており、各曜日の縦軸上には現利用者の特徴情報と特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に保存されている既存の特徴情報が表示されている。まず、図11の1102に示すように、検索範囲を現利用者の特徴情報の操作曜日と同じ曜日とし、かつ現利用者の特徴情報の操作時刻から前後30分以内の範囲で既存の特徴情報が存在するか否かを検索する。この検索範囲は、図10の枠1001で囲まれた範囲である。
【0023】
次に、図11の1103に示すように現在の検索時間の範囲のまま全曜日に検索対象を広げて検索を行う。この検索範囲は、図10の枠1002で囲まれた範囲である。図11の1104で特徴情報記憶手段210内の特徴情報に未検索のものが含まれるならば、図11の1101へ戻り検索する時間範囲を前後60分に広げて検索を行う。この検索範囲は、図10の枠1003で囲まれた範囲である。このようにして検索を繰り返し、早い段階で検索された特徴情報を類似度合いの高い特徴情報とみなす。
【0024】
検索で見つかった時点で特徴情報の予約IDは類似順リストに追加される。最終的に特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に保存されているすべての特徴情報が検索された時点で終了となり、終了時点で予約IDが一列に並んだ類似順リスト(図9a)が生成される。特徴解析手段209により生成される類似順リストは、曜日や時間帯の観点から、現利用者が予約した可能性の高いコンテンツを推定し、可能性の高い順に予約IDを並べたリストである。特徴解析手段209により出力された類似順リストをもとにして、削除リスト生成手段211が削除リスト(図9b)の生成を行う。図9b削除リストは図9a類似順リストから実際に録画したコンテンツがあるものだけを選出したリストである。
【0025】
削除リスト生成手段211で生成された削除リストを表示手段212へ出力することにより利用者に削除リストが提示される。なお、図3の308と312の利用者の特徴するにあたり、また、算出される特徴情報の違いにより、図3の既存の特徴情報との比較309における比較方法も異なるため、合わせて説明を行う。
【0026】
以下、図5bの予約情報を用いて図6dの特徴情報を算出する手順について説明する。
【0027】
図6cは各機器が持つ特徴情報の雛形である。雛形の項目は、予約グループ606と予約ID602、607の行が各種チャンネル、608の行が各種ジャンルである。各種チャンネル607、各種ジャンル608は本機器で視聴可能なチャンネル及び設定可能なジャンルであり、機器毎に異なる。チャンネル607やジャンル608を利用者の特徴情報とみなすことで、録画・視聴番組に関する利用者の好みを抽出できる。予約グループ601は予約グループ505と同じ値が入り、予約ID602は予約ID506にあるすべての値が入り、予約数603は予約情報記憶手段に保存されている予約情報の数が入る。各種チャンネル607には、図5bのチャンネル507にある各チャンネルの予約数が入る。各種ジャンル608には、図5bのジャンル508にある各ジャンルの予約数が入る。
【0028】
図8aは特徴算出手段209により算出された現利用者の特徴情報である。図8bは、特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に保存されている特徴情報である。類似度合いは図8aの各種チャンネル801、各種ジャンル802と図8bの特徴(好み・習慣)情報記憶手段210に保存されている各予約情報の各種チャンネル、各種ジャンルを比較することで算出される。比較方法は、各項目の差をとり、差の絶対値を合計する。合計値が小さいほど類似度合いが高いとみなす。以下、図12、13を用いて具体的に説明する。図12は、比較処理方法を示すフロー図であり、図13は、図12の比較方法を用いた類似度算出の一例を示す図である。
【0029】
1203では、特徴情報記憶手段内に保存されている特徴情報を図6cの予約グループ601の数値が若い順に1つずつ順番に呼び出す。該当する予約グループがない場合は終了する。該当する予約グループがある場合は、1205で呼び出した特徴情報と現利用者の特徴情報の各項目について差をとる。1206で各項目の差を合計した値が呼び出した特徴情報の類似度合いとなる。合計した値が少ないほど類似度合いが高いとみなす。特徴情報を合わせて利用することで、利用者の習慣及び利用者の好みの両観点から現利用者の予約したコンテンツを推定できるため、より効果的な推定が行える。合わせて利用する際には、2つの異なる基準から求められた類似度合いが存在するため、どちらの類似度合いに比重を置くかを考慮する必要がある。
【0030】
図13は、2つの異なる類似度合いを統合する一方法を示す図である。類似度合いが図13a、図13bの2種類あるとする。図13aの予約ID1302と図13bの予約ID1304において、同一の予約IDの類似度合い1301と類似度合い1302を合計し、合計数の少ない予約IDから順に類似度合いが高いとみなして図13cのように並べ変える方法がある。図13cでは合計が同数の場合には、図13aでの類似度合いが高い(類似度合いの数値が小さい)予約IDの方を類似度合いが高いとみなして順番を決定している。また、図13aと図13bの類似度合いに重みをつけて比重を変えて合計する方法もある。
【0031】
上記実施の形態における録画コンテンツの所有者推定装置は、録画コンテンツの所有者推定方法、録画コンテンツの所有者推定プログラム、録画コンテンツの所有者推定プログラムを記録した記録媒体、単一の半導体基板に作り込んだLSI(Large Scale Integrated circuit)等の集積回路として構成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明にかかる録画コンテンツの所有者推定装置、録画コンテンツの所有者推定方法、録画コンテンツの所有者推定プログラム、録画コンテンツの所有者推定プログラムを記録した記録媒体、録画コンテンツの所有者推定集積回路は、特定少数で用いる大容量記憶装置を有する機器に対して特に有効である。また、EPGを用いて録画・視聴予約するシステムを採用している機器に対して有効である。さらに、従来利用者の判別はログインやバイオメトリックスなどの認証手段を用いてきた。しかし、これらの方法は利用者の作業が増える、高価な装置が必要であるなどの問題がある。本発明では、上記の問題が発生しない手段を用いて、録画予約時にHDD容量不足エラーが生じた場合の、現在機器を利用している利用者を推定する方法、および利用者推定装置を提供できる。これにより、HDD内の録画コンテンツから利用者が予約録画したコンテンツを選出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の録画コンテンツ所有者推定装置の構成図
【図2】録画コンテンツ所有者推定装置のシーケンス図
【図3】録画コンテンツ所有者推定装置のフロー図
【図4】(a)予約番組のEPG情報を示す図(b)時計104より取得する時間情報を示す図(c)図4aと図4bを用いて予約情報生成手段103により生成される予約情報を示す図
【図5a】予約情報記録手段108に保持される予約情報の一例を示す図(時間情報)
【図5b】予約情報記録手段108に保持される予約情報の一例を示す図(チャンネル・ジャンル情報)
【図6a】時間情報を用いた特徴情報の雛形を示す図
【図6b】時間情報を用いた特徴情報の一例を示す図
【図6c】チャンネル・ジャンル情報を用いた特徴情報の雛形を示す図
【図6d】チャンネル・ジャンル情報を用いた特徴情報の一例を示す図
【図7a】時間情報を用いた現利用者の特徴情報の一例を示す図
【図7b】時間情報を用いた特徴情報記憶手段110内の特徴情報の一例を示す図
【図8a】チャンネル・ジャンル情報を用いた現利用者の特徴情報の一例を示す図
【図8b】チャンネル・ジャンル情報を用いた特徴情報記憶手段110内の特徴情報の一例を示す図
【図9】(a)特徴解析手段109により生成された類似順リストを示す図(b)図9aの類似順リストから録画済コンテンツが存在するものだけを取り出した削除リストを示す図
【図10】類似度合いの検索範囲を示す図
【図11】類似度合い検出方法を示す図
【図12】類似度合い検出方法を示すフロー図
【図13a】生成された類似順リストの一例を示す図(1)
【図13b】生成された類似順リストの一例を示す図(2)
【図13c】図13aと図13bの類似順リストを統合した類似順リストを示す図
【符号の説明】
【0034】
101 操作手段
102 録画・視聴予約手段
103 予約情報生成手段
104 時計
105 エラー制御手段
106 特徴抽出制御手段
107 特徴算出手段
108 予約情報記憶手段
109 特徴解析手段
110 特徴(好み・習慣)情報記憶手段
111 削除リスト生成手段
112 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大容量記憶装置を有する録画コンテンツの所有者推定装置であって、
利用者の装置への操作を受信する操作手段と、
装置に録画・視聴の予約登録を行う録画・視聴予約手段と、
EPGにおいて予約操作を行った時間を取得する時計と、
前記録画・視聴予約手段により登録された予約番組コンテンツのEPG情報と操作時間を用いて予約情報を生成する予約情報生成手段と、
前記予約情報生成手段により生成された予約情報を記録する予約情報記憶手段と、
前記録画・視聴予約手段により予約登録時に発生するエラーを検出し、エラーを解消するための制御を行うエラー制御手段と、
前記予約情報記憶手段に保存されている予約情報を用いて、現利用者の特徴抽出までの制御を行う特徴抽出制御手段と、
前記予約情報記憶手段に記録された情報から現利用者の特徴を算出する特徴算出手段と、
前記特徴抽出制御手段により抽出された情報を記録する特徴情報記憶手段と、
現利用者の特徴情報を前記特徴情報記憶手段に保存されているすべての特徴情報と比較し、現利用者の特徴情報に対する類似度を決定する特徴解析手段と、
前記特徴解析手段により決定した類似度に基づき、現利用者に応じた番組コンテンツ削除リストを生成する削除リスト生成手段と、
前記削除リスト生成手段により生成された削除リストを利用者に提示する表示手段と、
を備えることを特徴とする録画コンテンツの所有者推定装置。
【請求項2】
前記予約情報記憶手段は、EPGの開始から終了までにEPG上で予約された全番組コンテンツのEPG情報及び操作時間を保持することを特徴とする請求項1記載の録画コンテンツの所有者推定装置。
【請求項3】
前記特徴抽出制御手段は、少なくともEPGの終了時に実行され、前記予約情報記憶手段に保持された予約情報の制御を行うことを特徴とする請求項1記載の録画コンテンツの所有者推定装置。
【請求項4】
前記特徴算出手段は、1以上の予約情報を用いて利用者の特徴情報を算出することを特徴とする請求項1記載の録画コンテンツの所有者推定装置。
【請求項5】
前記特徴情報記憶手段は、前記予約情報記憶手段に保持されている予約情報のチャンネル情報、ジャンル情報、予約操作時間を利用者の特徴情報として保持し、一回のEPGの開始から終了までに予約された1以上の予約情報をひとかたまりとして保持することを特徴とする請求項1記載の録画コンテンツの所有者推定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図6d】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【公開番号】特開2009−303115(P2009−303115A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157734(P2008−157734)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】