開閉装置
【課題】 非常閉鎖信号を出力する操作部をガイドレールに配置する。
【解決手段】 開閉体10は、開閉体本体11と、該開閉体本体11の下端側に接続されて上下方向へ移動可能な可動座板12とを備え、開閉体本体11に相対する可動座板12の上方への移動を感知しその感知信号を送信する障害物感知部を構成し、ガイドレール20には操作部70が設けられ、この操作部70は、ガイドレール20に装着されたケース71と、該ケース71に設けられた非常閉鎖ボタン76と、該非常閉鎖ボタン76が押操作された際に解放拘束手段へ非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部77とを備え、ケース71を可動座板12との干渉を避けるように配置している。
【解決手段】 開閉体10は、開閉体本体11と、該開閉体本体11の下端側に接続されて上下方向へ移動可能な可動座板12とを備え、開閉体本体11に相対する可動座板12の上方への移動を感知しその感知信号を送信する障害物感知部を構成し、ガイドレール20には操作部70が設けられ、この操作部70は、ガイドレール20に装着されたケース71と、該ケース71に設けられた非常閉鎖ボタン76と、該非常閉鎖ボタン76が押操作された際に解放拘束手段へ非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部77とを備え、ケース71を可動座板12との干渉を避けるように配置している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーヘッドドアを含むシャッター装置、ロールスクリーン、ブラインド、オーニング装置、ゲート等、構造物の空間部分を上下方向へ仕切る開閉装置に関し、特に災害時等に非常閉鎖信号によって自動的に閉鎖される開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の発明には、例えば特許文献1に記載されたもののように、災害時に煙や炎が蔓延するのを防ぐために、非常閉鎖信号に応じて開閉体(シャッターカーテン4)を自重により自動閉鎖するようにした開閉装置がある。
この開閉装置では、非常時の脱出や消防作業等のために、必要に応じて前記自動閉鎖を、復旧ボタン(81)の操作によって無効にすることができるようになっており、この復旧ボタン(81)が例えば悪戯や誤操作等により押されて非常時に開閉体が開放状態のままにされてしまうなど、状況に応じた好ましい制御が妨げられてしまうのを防ぐために、前記復旧ボタン(81)を有するスイッチボックス(筐体71)には鍵(73)付きの蓋(72)が設けられている。この構成によれば、前記復旧ボタン(81)に対する操作を、例えば建物の管理者等、前記鍵(73)対するキーを所持する特定人物にのみに許可することができる。
【0003】
しかしながら、前記従来技術によれば、前記キーを所持する極一部の人物しか前記復旧ボタン(81)を操作できないため、悪意なく開閉体の自動閉鎖を無効にしようとする者(例えば消防作業者など)であっても、その者は前記キーを前記管理者等から借りなければならなかった。
また、キーの所持者であっても、前記鍵(73)を開錠し蓋(72)を開いてから、前記復旧ボタン(81)を押すため、その復旧作業に時間がかかってしまう場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−138393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題とする処は、収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールとを備えた開閉装置において、前記非常閉鎖信号を出力するための操作部をガイドレールに配置することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための一手段は、収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールとを備えた開閉装置において、前記開閉体は、開閉体本体と、該開閉体本体の下端側に接続されて上下方向へ移動可能な可動座板とを備え、前記開閉体本体に相対する前記可動座板の上方への移動を感知しその感知信号を送信する障害物感知部を構成し、前記ガイドレールには操作部が設けられ、この操作部は、前記ガイドレールに装着されたケースと、該ケースに設けられた非常閉鎖ボタンと、該非常閉鎖ボタンが押操作された際に前記解放拘束手段へ非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部とを備え、前記ケースを前記可動座板との干渉を避けるように配置していることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係わる開閉装置の一例を示す正面図。
【図2】同開閉装置における操作部の外観を示す要部拡大図。
【図3】図1における(III)−(III)線断面図。
【図4】操作部の内部構造図であり、(a)は操作されていない通常状態を正面側から示し、(b)は同通常状態を側面側から示している。
【図5】操作部の内部構造図であり、(a)は非常閉鎖ボタンに押圧力が加えられた状態を側面側から示し、(b)は前記押圧力が解除された状態を側面側から示している。
【図6】操作部の内部構造図であり、(a)は回転操作体の回転操作により復旧信号出力部が復旧信号を出力した状態を正面側から示し、(b)は同状態を側面側から示している。
【図7】操作部の内部構造図であり、(a)は回転操作体の回転操作により電池試験信号出力部が電池試験信号を出力した状態を正面側から示し、(b)は同状態を側面側から示している。
【図8】開閉機の内部構造図。
【図9】制御回路のブロック図。
【図10】非常閉鎖信号があった場合の処理の一例を示すフローチャート。
【図11】電池試験信号があった場合の処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施の形態の特徴の一つは、収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記解放拘束手段に対し前記復旧信号を送信するために操作される操作部とを備えた開閉装置において、前記操作部は、別体の操作部材によって回転操作可能な回転操作体を具備するとともに、該回転操作体の回転運動を感知して前記復旧信号を出力するように構成され、前記回転操作体は、その回転中心部に前記操作部材を嵌め合わせ可能な嵌合部を露出した状態で配設している。
この構成によれば、回転操作体に別体の操作部材が嵌め合わせられて、回転操作体が操作部材によって回転されると、回転操作体の回転運動が感知されるのに応じて復旧信号が出力される。この復旧信号により解放拘束手段が開閉体を閉鎖不能に拘束する。
よって、別体の操作部材の適宜選定により、復旧操作をする者をある程度限定できる上、操作部材を嵌め合わせ可能な嵌合部が露出されているため、復旧操作を速やかに行うことができる。
【0009】
更なる特徴としては、前記操作部材が六角レンチである。
この構成によれば、操作部を操作する者を適宜に限定することができる。すなわち、通常、六角レンチを所持する者はドライバーを所持するものよりも少ないので、操作部を操作する者をある程度限定することができる。また、操作部材を専用キーとした場合よりも、操作者を広く特定することができる。
【0010】
更なる特徴としては、前記解放拘束手段を作動させるための電源である電池と、電池試験信号を受信した場合に前記電池が電圧異常か否かを判断する電池試験手段とを具備し、前記操作部は、前記回転操作体の一方向への回転運動を感知して前記復旧信号を出力し、同回転操作体の逆方向への回転運動を感知して前記電池試験信号を出力するように構成されている。
この構成によれば、同一の回転操作体に対する操作によって、復旧操作と電池試験操作とを行うことができる。
【0011】
更なる特徴としては、一方向へ回転運動した際の前記回転操作体に係合されて前記復旧信号を出力する復旧信号出力部と、逆方向へ回転運動した際の同回転操作体に係合されて前記電池試験信号を出力する電池試験信号出力部とを具備している。
この構成によれば、復旧信号および電池試験信号を出力するための構成を生産性の良好な具体的態様とすることができる。
【0012】
更なる特徴としては、前記復旧信号及び前記電池試験信号を出力しないように前記回転操作体を中立位置に維持する第一の付勢部材が具備されている。
この構成によれば、誤動作等により復旧信号や電池試験信号が出力されてしまうようなことを防ぐことができる。
【0013】
更なる特徴としては、前記操作部には、前記復旧信号又は前記電池試験信号の出力に伴って点灯又は点滅するように、発光体が設けられている。
この構成によれば、復旧信号又は電池試験信号が出力されたことを、発光体の点灯又は点滅によって視覚的に確認することができる。
【0014】
更なる特徴としては、前記操作部には、押操作により後退する非常閉鎖ボタンと、該非常閉鎖ボタンに押されて前記非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部とが具備され、前記非常閉鎖ボタンは、前記非常閉鎖信号が出力された後も、後退状態を維持するように設けられている。
この構成によれば、非常閉鎖信号が出力されたことを、非常閉鎖ボタンが後退状態に維持されていることにより、視覚的に確認することができる。
【0015】
更なる特徴としては、前記非常閉鎖ボタンを前進方向へ付勢する第二の付勢部材と、後退状態の前記非常閉鎖ボタンに対し回転運動によって係脱するように支持された係脱部材と、該係脱部材を係合回転方向へ付勢する第三の付勢部材とを備え、前記非常閉鎖ボタンが後退した際に、前記係脱部材が前記第三の付勢部材の付勢力により回転して後退状態の前記非常閉鎖ボタンに係合し、前記非常閉鎖ボタンの後退状態が維持され、前記復旧信号の出力のために前記回転操作体が回転操作された際には、前記係脱部材が前記回転操作体に押されて逆方向へ回転して前記非常閉鎖ボタンから離脱し、前記非常閉鎖ボタンが前記第二の付勢部材の付勢力によって元の位置まで前進するようにした。
この構成によれば、非常閉鎖ボタンを後退状態に維持する具体的構造を得ることができる上、復旧信号を出力するための回転操作体の操作により、非常閉鎖ボタンを元の位置に戻すことができる。
【0016】
更なる特徴としては、前記操作部は、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールに設けられている。
この構成によれば、操作部を当該開閉装置以外の部分(例えば躯体壁面など)に設ける必要がなく、当該開閉装置の施工性を良好にすることができる。
【0017】
更なる特徴としては、前記操作部は、前記ガイドレールにおいて前記開閉体の幅方向端部が挿入される面に設けられている。
この構成によれば、例えばガイドレールが部分的に躯体壁面に埋め込まれる場合であっても、ガイドレールの露出部分に操作部が配置されることになる。
【0018】
なお、本発明に係わる開閉装置には、開閉体を巻取軸に巻き取って収納するようにした態様や、開閉体を巻取り軸に巻き取ることなくその開放方向側に収納するようにした態様等を含む。
【0019】
また、本明細書中において「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の上記開閉体の厚さ方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
【0020】
次に、上記形態の好ましい具体例を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
以下の開閉装置は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として適用可能であり、特に好ましい態様として、火災等の非常時に自動閉鎖されて火炎や煙の蔓延を防ぐ防火シャッター装置に適用した一例について説明する。
【0022】
開閉装置1は、収納部31から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体10と、該開閉体10の幅方向(図1の左右方向)の端部を囲み開閉方向へ案内するガイドレール20と、開閉体10を巻き取ったり繰出したりする巻取装置30とを備え、非常閉鎖信号の入力があった際に開閉体10を自重により閉鎖動作させ、その閉鎖動作を、障害物感知があった場合や操作部70への操作があった場合等に停止する。
【0023】
開閉体10は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなる所謂スラット11aを、上下に隣接する該スラット11a,11a間で回動するように複数連接することで開閉体本体11を構成し、該開閉体本体11の閉鎖方向端部側(図示例によれば下端側)に、可動座板12を接続している。
【0024】
可動座板12は、開閉体幅方向の略全長にわたる部材であり、開閉体本体11の下端部に、開閉体閉鎖方向へ突出するように接続されている。この可動座板12は、開閉体本体11に相対して開閉体開閉方向(図1の上下方向)へ所定量だけ自在に移動するように、開閉体本体11の下端部に対し係合している。
【0025】
また、開閉体10の下端部には、前記可動座板12と図示しない感知部とによって、障害物感知部10aが構成されている。この障害物感知部10aは、開閉体本体11に相対する可動座板12の上方への移動を前記感知部によって感知し、その感知信号を後述する制御回路80の障害物感知装置制御盤82へ送信する。
前記感知部は、可動座板12が上方へ移動したことを接触又は非接触感知し、その感知信号を発信する構造であればよく、例えば、リミットスイッチやマイクロスイッチ等の接触式スイッチや、近接スイッチ等の非接触式スイッチを用いた構成とすればよい。
【0026】
また、ガイドレール20は、開閉体10の幅方向の端部を囲む断面略コ字状の部材であり、開閉体10によって着座される当接対象部位p(例えば、床面や地面、枠部材等)と巻取装置30との間にわたって配設されている。
このガイドレール20には、開閉体10の幅方向端部が挿入される面に、後述する操作部70が設けられている。
【0027】
また、巻取装置30は、収納部31内に、開閉体10を巻き取ったり繰出したりする巻取軸32、該巻取軸32をチェーン及びスプロケット等の動力伝達手段33を介して駆動回転させたり制動したりする開閉機40、該開閉機40を制御動作するための開閉機制御盤81、該開閉機制御盤81に対し障害物感知部10aからの制御信号を送信する障害物感知装置制御盤82等を具備している。
前記開閉機制御盤81および障害物感知装置制御盤82は、当該開閉装置1を制御する制御回路80(図9)を構成している。これら開閉機制御盤81および障害物感知装置制御盤82は、収納部31外に配置するようにしてもよい。
【0028】
収納部31は、下部側に開閉体10を出没させるための開口部を形成した略箱状を呈し、前記開口部の縁部分が、全開時における開閉体10の閉鎖方向端部(詳細には座板部材12の開閉体厚さ方向の縁)を当接させるためのまぐさ部(図示せず)となっている。なお、この収納部31は、内部構造を露出した構造とすることも可能である。
【0029】
開閉機40は、例えば実開平01−118084号公報に示される周知構造の開閉機であり、詳細に説明すれば、図8に示すように、巻取軸32を回転させるための駆動源41と、該駆動源41の一端側(図示例によれば右端側)で駆動源41による回転を制動するブレーキ機構42(ブレーキ装置)とを、ケーシング43内に備えている。
【0030】
駆動源41は、直流モータまたは交流モータであり、その回転子41aの中心には駆動軸41bが固定され、該駆動軸41bの一端側(図8によれば左端側)の回転力を、動力伝達手段33(図1参照)を介して巻取軸32へ伝達するように構成してある。また、同駆動軸41bの他端側には、ブレーキ機構42からの制動力を受けるように略円盤状のブレーキシュー41cが固定されている。
したがって、駆動軸41bが一方向又は逆方向へ回転すれば、その回転力が動力伝達手段33により巻取軸32へ伝達され、開閉体10が開放動作又は閉鎖動作する。そして、この開閉体10の開閉動作は、駆動軸41bがブレーキ機構42から制動力を受けることにより停止する。すなわち、駆動軸41bの回転と開閉体10の開閉動作が連動することになる。
【0031】
ブレーキ機構42は、上記駆動軸41bに対し略直線状に並ぶように配置されたブレーキ軸42aと、該ブレーキ軸42aにおける駆動源41側に固定されて前記ブレーキシュー41cに対し離脱可能に当接したブレーキドラム42bと、該ブレーキドラム42bを駆動源41方向(図8によれば左方向)へ付勢するコイルスプリング42cと、該コイルスプリング42cの付勢力に抗してブレーキドラム42bを吸引する電磁ソレノイド42dと、同コイルスプリング42cの付勢力に抗して手動でブレーキドラム42bをブレーキシュー41cから離間させるためのレバー部材42eとを具備している。
【0032】
レバー部材42eは、一端側に作用する揺動力によって、ブレーキ軸42a及びブレーキドラム42bをブレーキシュー41cから引き離すように構成された略杆状の部材である。
図示例によれば、レバー部材42eの上端側には、ケーシング43外に露出するようにして操作レバー42e1が設けれ、この操作レバー42e1が後述する自動閉鎖装置50によって機械的に操作されるようになっている。
なお、図中符号42gは、開閉体10を手動で開閉できるように具備されたチェーンであり、必要に応じて省くことも可能である。
【0033】
自動閉鎖装置50は、電源が供給された際に、モータの回転力により押圧作動部材51を突出させるように構成してある。
前記押圧作動部材51は、その突端部でブレーキ機構42の操作レバー42e1を押圧操作するように配置されている。
また、前記自動閉鎖装置50は、電源が遮断された場合、または後述する障害物感知装置制御盤82から自動閉鎖停止信号(例えば無電圧a接点)が入力された場合には、図示しないスプリングの付勢力によって、前記押圧作動部材51を没入させるように構成してある。
【0034】
また、制御回路80は、図9のブロック図に示すように、主に開閉機40を制御する開閉機制御盤81、主に座板スイッチ10a等の信号を処理する障害物感知装置制御盤82、主に自動閉鎖装置50への電源を制御する危害防止用連動中継器84等からなる。そして、この制御回路80は、障害物感知部10aや操作部70、外部等から入力される信号を処理して、開閉機40および自動閉鎖装置50を制御している。
この制御回路80は、回路構成や設定値等を現場状況等に応じて容易に変更可能なように、例えばマイコンやプログラマブルコントローラー等に用いたプログラムドロジック回路による構成とするのが好ましいが、リレー回路やその他の電子回路を用いたワイヤードロジック回路とすることも可能である。
【0035】
前記したブレーキ機構42、自動閉鎖装置50、及び危害防止用連動中継器84は、開閉体10を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段を構成している。
危害防止用連動中継器84には、前記解放拘束手段の自動閉鎖装置50を作動させるための電源である電池(図示せず)と、該電池が電圧異常か否かを判断する電池試験手段(図示せず)とが具備されている。前記電池試験手段は、前記電池の電圧が規定値以下になった場合に操作部70の発光体に対し電圧を出力するようにした電気回路である。
【0036】
また、操作部70は、ガイドレール20に装着されるケース71(図3参照)と、該ケース71内で回転するように支持された回転操作体72(図4〜7参照)と、該回転操作体72の一方向への回転運動を感知して復旧信号を出力する復旧信号出力部73と、同回転操作体72の逆方向への回転運動を感知して電池試験信号を出力する電池試験信号出力部74と、復旧信号又は電池試験信号の出力に伴って点灯又は点滅する発光体75と、外部からの押操作により後退する非常閉鎖ボタン76と、該非常閉鎖ボタン76に押されて非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部77と、後退状態の非常閉鎖信号出力部77に対し回転運動によって係脱するように支持された係脱部材78とを備えている。
【0037】
ケース71は、手前側に開口部を有する略矩形箱状に形成された本体部71aと、該本体部71aに対し前記開口部を塞ぐようにして装着される略平板状の表部71bとから形成されている。表部71bには、後述する回転操作体72の嵌合部72aや、非常閉鎖ボタン76、発光体75等を露出するための貫通孔が設けられている。
【0038】
前記ケース71は、図3に示すように、可動座板12との干渉を避けるように配置されるのが好ましい。詳細に説明すれば、ケース71の表部71bがガイドレール20から開閉体幅方向(図3によれば左方向)へ突出する寸法をs1、ガイドレール20と可動座板12の幅方向の端部との間の寸法をs2とすれば、s1<s2の関係となるように、ケース71が設けられる。
また、開閉体厚さ方向(図3によれば上下方向)においては、可動座板12の端部と、ケース71の表部71bの端部との間に適宜間隔の隙間s3が設けられる。
なお、前記寸法関係s1<s2と、前記隙間s3とは、いずれか一方のみを有する構成としてもよい。
また、外装材であるケース71、特に露出する部分である表部71bは、難燃性を有する材質で構成することが好ましく、また、高熱時にも形状を概ね維持できるように、熱によって大きく変形したり溶融したりすることの少ない材質(例えば融点の高い材料等)とするのが好ましく、さらに高熱時に設置箇所から脱落しないような設置態様(例えばケース71をガイドレール20に嵌合させた態様等)とするのが好ましい。
【0039】
回転操作体72は、図4に示すように、回転中心部に設けられて外部に露出された嵌合部72aと、回転中心線に交差する一方向へ延設された信号操作片部72bと、同回転中心線に交差する他方向へ延設された係脱操作片部72cとを一体に備え、第一の付勢部材72dにより付勢されることで、復旧信号出力部73及び電池試験信号出力部74を作動させない中立位置に維持されている。
【0040】
嵌合部72aは、操作部材Xの先端部分を嵌合可能なように形成され、図示例によれば、六角レンチである操作部材Xの一端部を嵌合可能な六角形状の凹部72a1を有する。
この嵌合部72aは、前記凹部72a1を中心に双方向へ回転するように、図示しない軸支部材を介して本体部71aに支持されている。
また、この嵌合部72aは、その両側部分を本体部71a底側(図4(b)によれば右方向側)へ突出させた断面略凹状に形成され、この凹状部分に、第一の付勢部材72dの一端側と他端側が嵌め合わせられる。
【0041】
信号操作片部72bは、図示例によれば嵌合部72aから上方へ延設された部分であり、復旧信号出力部73と電池試験信号出力部74との間に位置する。
係脱操作片部72cは、図示例によれば嵌合部72aから斜め下方へ延設された部分であり、図4(b)に示すように通常状態で係脱部材78に近接している。
【0042】
また、第一の付勢部材72dは、コイルスプリングの一端側と他端側を略同一方向へ延設させた形状のバネであり、その中心部を本体部71aに対し固定した状態で、前記一端側と他端側を回転操作体72の中心側部分に係合させることで、回転操作体72をいずれの方向へも回転しない中立位置に維持している。
すなわち、この第一の付勢部材72dによれば、回転操作体72は、外力によっていずれの方向に回転された場合であっても、前記外力が除去された際に元の中立位置に戻ることになる。
【0043】
また、復旧信号出力部73は、揺動操作可能なアクチュエータ部73aを有するマイクロスイッチであり、一方向(図示例によれば時計方向)へ回動する回転操作体72の信号操作片部72bによりアクチュエータ部73aが揺動した際に、復旧信号としての接点信号を出力する。
同様に、電池試験信号出力部74は、揺動操作可能なアクチュエータ部74aを有するマイクロスイッチであり、逆方向(図示例によれば反時計方向)へ回動する回転操作体72の信号操作片部72bによりアクチュエータ部74aが揺動した際に、接点信号を出力する。
【0044】
また、発光体75は、発光ダイオード(LED)であり、危害防止用連動中継器84からの電力供給により点滅又は点灯する。
【0045】
また、非常閉鎖ボタン76は、ケース71の表部71bから露出される被押圧部76aと、該被押圧部76aの一端側からケース71底側へ延設された被係脱片部76bとからなる断面略L字状に形成される。
被押圧部76aには、その表部に、非常閉鎖操作を促す表示(図示例によれば「非常」という文字)が設けられている。
被係脱片部76bには、後述する係脱部材78を係脱する係脱孔76b1が設けられている。
そして、非常閉鎖ボタン76は、本体部71aに相対し前後方向(図4(b)によれば左右方向)へ所定量スライドするように支持されるとともに、第二の付勢部材76cによって前方向(図4(b)によれば左方向)へ付勢されている。
第二の付勢部材76cは、図示例によればコイルスプリングであるが、板バネやゴム等とすることも可能である。
【0046】
また、非常閉鎖信号出力部77は、揺動操作可能なアクチュエータ部77aを有するマイクロスイッチであり、アクチュエータ部77aが非常閉鎖ボタン76に押圧されて揺動した際に非常閉鎖信号としての接点信号を出力する。
【0047】
また、係脱部材78は、本体部71aに対し回転可能に支持された部材である。この係脱部材78の外周側には、非常閉鎖ボタン76の係脱孔76b1に対し係脱可能な係脱突起78aが形成される。係脱部材78は、回転操作体72の係脱操作片部72cに押圧されることで係脱突起78aを離脱方向へ回動させる(図6(b)参照)。
この係脱部材78は、第三の付勢部材78cによって係脱突起78aを係合方向へ回動させるように付勢されている。第三の付勢部材78cは、図示例によれば引っ張りバネであるが、同様に作用するようにすれば、例えば、圧縮バネや、係脱部材78の中心部に設けられたねじりバネ、板バネ等に置換することが可能である。
【0048】
次に、上記構成の操作部70の動作を、図4〜7に基づいて、詳細に説明する。
先ず、図4(a)(b)に示すように、何も操作されていない通常状態では、回転操作体72が復旧信号出力部73及び電池試験信号出力部74を作動させることのない中立位置に位置され、非常閉鎖ボタン76の被押圧部76aが、ケース71の表部71bと略面一に位置する。そして、係脱部材78は、係脱突起78aを非常閉鎖ボタン76の被係脱片部76bに係合させない状態、詳細には係脱突起78aを係脱孔76b1の外側で被係脱片部76bに当接させた状態に維持される。
したがって、操作部70は、復旧信号、電池試験信号、及び非常閉鎖信号の何れも出力しない状態である。
【0049】
また、図5(a)に示すように、非常閉鎖ボタン76が指等によって押操作された際には、後退した非常閉鎖ボタン76によって非常閉鎖信号出力部77のアクチュエータ部77aが押し動かされ、非常閉鎖信号出力部77が非常閉鎖信号を出力する。この際、係脱部材78は、第三の付勢部材78cの付勢力により回転して、係脱突起78aを非常閉鎖ボタン76の係脱孔76b1に挿入させる。
なお、指等による押圧力が非常閉鎖ボタン76に加わって、非常閉鎖ボタン76が限度まで後退した状態(図5(a)に示す状態)では、係脱突起78aと係脱孔76b1の後退方向の縁との間に、若干の隙間sが確保される。
【0050】
次に、図5(b)に示すように、指等による押圧力が解除されると、非常閉鎖ボタン76が第二の付勢部材76cの付勢力により前記隙間sだけ前方へ戻る。
この際、非常閉鎖信号出力部77は、アクチュエータ部77aが元の状態に戻るため、非常閉鎖信号の出力を停止する。但し、後に詳述するように、自動閉鎖停止信号又は復旧信号が危害防止用連動中継器84に入力されるまで、開閉体10の閉鎖動作は継続する。
この状態では、非常閉鎖ボタン76がケース71の表部71bよりも奥側へ没入しているため、非常閉鎖ボタン76に対する操作があったことを目視確認することができる。
【0051】
次に、図6(a)(b)に示すように、回転操作体72の嵌合部72aに操作部材Xが差し込まれる。この際、操作部材Xは、六角レンチであるため、操作部材Xの握り部を開閉体10と緩衝しない適宜角度で差し込むことが可能である。
そして、回転操作体72を一方向(図示例によれば時計方向)へ回転した際には、係脱部材78の受部78bに回転操作体72の係脱操作片部72cが当接し、係脱部材78が離脱方向(図示例によれば時計方向)へ回転する。したがって、係脱部材78の係脱突起78aが非常閉鎖ボタン76の係脱孔76b1から抜き出る。
よって、非常閉鎖ボタン76は、第二の付勢部材76cの付勢力によって元の通常状態(図6(b)に示す状態)に戻される。
また、前記のように、回転操作体72が一方向への回転した際には、復旧信号出力部73のアクチュエータ部73aが回転操作体72の信号操作片部72bによって揺動操作されるため、復旧信号出力部73から復旧信号が出力される。
なお、操作部材Xによる回転力が除去された際には、回転操作体72が第一の付勢部材72dの付勢力によって中立位置に戻される。
【0052】
また、図7(a)(b)に示すように、回転操作体72の嵌合部72aに操作部材Xが差し込まれ、回転操作体72が逆方向(図示例によれば反時計方向)へ回転した際には、電池試験信号出力部74のアクチュエータ部74aが回転操作体72の信号操作片部72bによって揺動操作されるため、電池試験信号出力部74から電池試験信号が出力される。
操作部材Xによる回転力が除去された際には、回転操作体72が第一の付勢部材72dの付勢力によって中立位置に戻る。
なお、回転操作体72が前記逆方向(図示例によれば反時計方向)へ回転した際に、回転操作体72を前記一方向(時計方向)へ回転した場合と同様に回転操作体72の係脱操作片部72cを係脱部材78の受部78bに当接させる構成とすることも可能であるが、当実施例によれば、図7(a)(b)に示すように、前記逆方向の回転によって回転操作体72と係脱部材78とは接触しないようになっている。
【0053】
次に、開閉装置1の制御動作について、図9のブロック図、図10及び図11のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
以下の制御動作は、開閉体10が上方の収納部31に収納されるとともにブレーキ機構42によって拘束された待機状態において、開始する。
先ず、制御回路80は、危害防止用連動中継器84に対し、非常閉鎖信号が入力されたか否かを判断し(ステップ1)、前記信号の入力があった場合には、危害防止用連動中継器84から自動閉鎖装置50へ電池による電源(停電していないときは商用電源による電源とすることも可能である)を復旧信号の入力があるまでの間供給して、自動閉鎖装置50を作動させる(ステップ2)。
【0054】
なお、危害防止用連動中継器84に入力される非常閉鎖信号は、操作部70から出力された信号である場合と、操作部70以外から出力された防災信号である場合とがあり、いずれの場合も、前記ステップ1による処理が行われる。
そして、前記ステップ2によれば、自動閉鎖装置50の作動により、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42よる拘束から解放された状態になり、開閉体10が自重による閉鎖動作を開始することになる。
自動閉鎖装置50は、自動閉鎖停止信号が入力されている間を除いて、電源が供給されている間は作動状態となるように構成されている。
【0055】
次に、開閉体10の閉鎖動作中、障害物感知部10aによる感知信号があるか否かが判断され(ステップ3)、障害物感知があった場合には次のステップ4aへ処理が進み、そうでなければステップ4bへ処理が移行する。
【0056】
ステップ4aでは、障害物感知装置制御盤82から自動閉鎖装置50へ自動閉鎖停止信号が送信され、この信号により、自動閉鎖装置50が復旧動作し、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42によって拘束された状態になり、開閉体10の自重による閉鎖動作が停止する。
ステップ5aでは、危害防止用連動中継器84に対し操作部70から復旧信号の入力があったか否かを判断し、復旧信号があった場合には後述するステップ6bへ処理を移行し、そうでなければステップ6aへ処理が進められる。
【0057】
次のステップ6aでは、障害物感知部10aによる感知信号が継続しているか否かが判断され、継続している場合には前記ステップ4aへ処理を戻す。また、このステップ6aにおいて、障害物感知部10aによる感知信号が継続しなくなった場合には、ステップ2へ処理が戻り、開閉体10の自重による閉鎖動作が再開する。
なお、他例としては、このステップ6aの後の処理をステップ1へ戻すようにしてもよい。
【0058】
また、ステップ4bでは、危害防止用連動中継器84に対し操作部70から復旧信号の入力があったか否かを判断し、復旧信号があった場合には次のステップ5bへ処理を進め、そうでなければステップ3へ処理が戻される。
なお、図示例によれば、復旧信号が操作部70から出力される構成(図9参照)としているが、復旧信号が操作部70以外からも出力される構成とすることも可能であり、この構成において復旧信号が操作部70以外から出力された場合にも前記ステップ4bによる処理を実行すればよい。
【0059】
ステップ5bでは、危害防止用連動中継器84から自動閉鎖装置50への電源供給を停止することで、自動閉鎖装置50を復旧動作する。したがって、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42によって拘束された状態になり、開閉体10の自重による閉鎖動作が停止する。
【0060】
次のステップ6bでは、危害防止用連動中継器84から操作部70へ所定時間LED電源が供給され、操作部70の発光体75が点灯又は点滅する。
そして、制御回路80による処理はステップ1へ戻される。
また、フローチャート上の図示を省略するが、上述したステップの結果、開閉体10が全閉した場合には、自動閉鎖装置50を復旧させることで、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42によって拘束された状態となる。この全閉時の拘束動作は、例えば、可動座板12が当接対象部位pに着座(当接)した際の自動閉鎖停止信号によって行うようにすればよい。この一例の場合、全閉状態の開閉体10を開放動作させる場合等には、操作部70に対し手動で復旧操作を行えばよい。
また、他例としては、前記全閉時の拘束動作を、図示しない下限リミットスイッチによる全閉信号を復旧信号として危害防止用連動中継器84に入力することで行うようにしてもよい。
【0061】
次に、操作部70が電池試験操作された場合の処理を、図11に基づいて説明する。先ず、操作部70から危害防止用連動中継器84へ電池試験信号の入力があったか否かが判断され(ステップ11)、電池試験信号の入力があった場合には次のステップ12へ処理が進められ、そうでなければ電池試験信号の入力待ち状態となる。
【0062】
ステップ12では、電池電圧が規定値以下か否かを判断し、規定値以下である場合には次のステップ13へ処理を進め、そうでなければステップ11へ処理を戻す。
ステップ13では、危害防止用連動中継器84から操作部70へ発光体75の電源が供給される。より詳細に説明すれば、前記電源の供給は、危害防止用連動中継器84に対し、電池試験信号の入力があった時点から、電池試験信号の入力がなくなった時点の所定時間後まで、継続する。
したがって、操作部70の発光体75が点灯又は点滅により、危害防止用連動中継器84の電池が不足していることを目視確認することができる。
【0063】
なお、上記実施の形態によれば、操作部70をガイドレール20における開閉体10が挿入される面に設けたが、ガイドレール20が躯体壁面に埋め込まれない場合等には、操作部70をガイドレール20の正面又は背面(図3によれば面q1又は面q2)に設けるようにしてもよい。
【0064】
また、操作部70における回転操作体72の嵌合部72aは、回転操作体72が素手で回転操作され難い形状とするのが好ましく、特に、雄雌嵌合の場合の雌側の部分とするのが好ましい。
また、上記実施の形態では、操作部材Xの好ましい一例として六角レンチを用いたが、操作部材の他例としては、プラスドライバーや、マイナスドライバー、悪戯防止特殊ネジ用ドライバー、各種工具、施錠装置のキー、その他の操作具等とすることも可能であり、この場合、回転操作体72の嵌合部72aも、前記操作部材の他例に対応する適宜形状に形成される。
【0065】
また、上記実施の形態によれば、ブレーキ機構42及び自動閉鎖装置50を含む構成によって、開閉体10を閉鎖可能に解放したり閉鎖不能に拘束したりする解放拘束手段を構成したが、この解放拘束手段の他例としては、ブレーキ機構42のみによって開閉体10を閉鎖可能に解放したり閉鎖不能に拘束したりする構成とすることも可能である。
【0066】
また、上記実施の形態によれば、収納部31の下部側に開閉体10を出没させるための開口部を設けたが、更に付加する構成として、前記開口部を開閉する扉状部材を設け、この扉状部材を手動又は電動で開閉するようにしてもよい。この場合、操作部70の高さ位置は、少なくとも前記扉状部材よりも下側に配置する。
【0067】
また、上記操作部70に対し付加する構成として、開閉体10の開閉回数を数えるカウンターを設けるようにしてもよい。このカウンターは、例えば開閉体10の開閉に応じて開閉機制御盤81から出力される信号を電気的にカウントするようにした態様や、開閉体10の開閉を機械的にカウントするようにした態様等とすることが可能である。
このカウンターの表示部79aは、特に省スペースな態様として、図2に二点鎖線で示すように、操作部70における発光体75よりも上側に設けられ、数字を縦に並べて表示するのが好ましい。図示例では、縦に並ぶ3桁の数字「012」によって、開閉体10が12回開閉したことを示している。
【0068】
また、上記操作部70に付加する構成として、発光体75が点灯又は点滅した際に電池交換を促すための注意書き79b(図2参照)を設けてもよい。この注意書き79bは、例えば「LEDが点滅した場合には電池を交換してください」等の文字表示であり、非常閉鎖ボタン76の縦寸法をaとした場合に、非常閉鎖ボタン76よりも上側における2a(2倍)の範囲内に配置するのが好ましい。
【0069】
また、操作部70は、開閉体10を境とした一方側と他方側(図3によれば上側と下側)の内、その何れに配置してもよいが、特に好ましくは、ホール側や、火災室とならないと予想される側、逃げ出る方向の側、出口に近い側等とされる。
【0070】
また、上記実施の形態によれば、固定されるガイドレール20に対し操作部70を設けるようにしたが、他例としては、可動式ガイドレール(図示せず)に対し操作部70を設けるようにしてもよい。
前記可動式ガイドレールは、例えば、一端側が収納部31側の不動部位に軸支され他端側が回動する態様とすればよい。この構成によれば、可動式ガイドレールは、開閉体10を上下方向へ案内するように略直立した位置と、収納部31に略平行する収納位置との間で回動することになる。
また、可動式ガイドレールの他例としては、枢支部により接続された複数の長尺部材からなり、その一端側を収納部31側の不動部位に軸支した態様としてもよい。この構成の可動式ガイドレールは、開閉体10を上下方向へ案内可能な略直立した位置から、折り畳まれるようにして、収納部31側へ収納される。なお、この構成において、上記操作部70は、前記可動式ガイドレールにおける軸支部および枢支部以外の箇所に配置される。
【0071】
また、上記実施の形態によれば、非常閉鎖ボタン76に押圧力が加わった際に非常閉鎖信号出力部77から非常閉鎖信号としての接点信号(例えばON信号)が出力され(図5(a)に示す状態)、前記押圧力が開放されたとしても(図5(b)に示す状態)、前記接点信号の出力により自動閉鎖装置50が作動して開閉体10が閉鎖動作するようにしたが、他例としては、前記押圧力が開放された際(図5(b)に示す状態)の非常閉鎖信号出力部77の接点信号(例えばOFF信号)によって自動閉鎖装置50を作動させて開閉体10を閉鎖動作させるようにしてもよい。
【0072】
また、上記実施の形態によれば、開閉体10を複数のスラットからなる構成としたが、開閉体10の他例としては、開閉体10の全領域または一部の領域を不燃性の可撓性シート部材やパネル状の部材等から構成するようにしてもよい。
【0073】
また、上記実施の形態によれば、非常閉鎖ボタン76が通常時にケース71の表部71bと略面一になるようにしたが(図4(b)参照)、他例としては、非常閉鎖ボタン76が通常時にケース71の表部71bから外側へ突出していて、押し込み操作後に押圧力が除去されると、非常閉鎖ボタン76が前記表部71bと略面一になる構成としてもよい。
【0074】
また、上記実施の形態によれば、特に好ましい一例として、非常閉鎖ボタン76を没入状態に保持するための構成(係脱孔76b1、係脱部材78、第三の付勢部材78c等)を具備したが、他例としては、これらの構成を省いて、非常閉鎖ボタン76が没入状態に保持されないようにすることも可能である。
更に他例としては、非常閉鎖ボタン76が押圧操作されると、任意の機構により他の部分(図示せず)が作動状態となり、この作動状態が、回転操作体72の回転操作(復旧操作)により元の状態に復帰するようにしてもよい。
更に他例としては、押し破り窓を破って非常閉鎖ボタン76がおされる態様としてもよい。より詳細に説明すれば、前記押し破り窓は、例えば難燃性を有する合成樹脂材料等から形成され、ケース71の表部71bにおける非常閉鎖ボタン76の手前側に設けられる。また、更なる他例としては、前記押し破り窓を非常閉鎖ボタン76自体の表面側に設けるようにしてもよい。
前記押し破り窓を具備した態様によれば、押し破り窓が押し破られたことにより、非常閉鎖ボタン76に対する操作があったことを目視確認することができる。
【0075】
また、上記実施の形態によれば単一の開閉装置1に対し単一の操作部70を設けたが、他例としては、単一の開閉装置に対し複数の操作部を設けるようにしてもよい。この場合、好ましくは、複数の操作部による同種の信号同士がOR条件で処理されるように、制御回路を構成する。
更に他例としては、複数の開閉装置を単一の操作部によって制御する構成とすることも可能である。
【0076】
また、上記実施の形態に付加される構成として、復旧信号のあった場合と電池試験信号のあった場合とを、発光体の点灯時間や、点滅の仕方、発光色などによって区別するようにすると好ましい。
【0077】
また、図示例によれば、発光体75をケース71の表部に設けられた貫通孔(窓部)に挿入したが、他例としては、発光体75を前記貫通孔に挿入せずにケース71内部側(表部71bの内側)に配置するようにしてもよい。
更に他例として、前記貫通孔(窓部)は、目の細かい網状金属部材やパンチングメタル、耐熱ガラス、光を透過する薄手のシリカクロス、無機材質による紙状材など、発光体75の発光状態を透視判別可能な難燃性・耐熱性を有する保護カバーによって塞ぐようにしてもよい。
更に、前記貫通孔(窓部)は、図示例では丸孔としているが、他例としては、発光体75の発光と消灯とを目視で判別可能であれば、細孔や細めのスリット孔等にしてもよい。この構成によれば、より効果的に発光体75を保護することができる。
【0078】
また、復旧信号のあった場合と電池試験信号のあった場合とを報知する手段は、上記発光体75に限らず、例えば、文字や記号、画像等で区別して表示するディスプレー装置や、言葉・音色・音程・音の長さ・メロディ等を区別して音声を発生する音声発生装置等、各種視聴覚手段を単独または適宜に組み合わせて用いることが可能である。なお、音声発生装置等の聴覚手段を用いる場合、スピーカー等の音声発生部を露出させる態様としてもよいが、保護目的等のために露出させない態様としてもよい。
【0079】
また、上記実施の形態によれば、開閉機40は開閉体10を開閉動作させるための駆動源41(電動モータ等)を具備するようにしたが、開閉機40の他例としては、前記駆動源41を省いた態様や、前記駆動源41(電動モータ等)に代えて駆動軸41bを手動で駆動する機構が具備された態様等とすることも可能である。
【符号の説明】
【0080】
10:開閉体 20:ガイドレール
30:巻取装置 31:収納部
40:開閉機 50:自動閉鎖装置
70:操作部 72:回転操作体
72d:第一の付勢部材 72a:嵌合部
73:復旧信号出力部 74:電池試験信号出力部
75:発光体 76:非常閉鎖ボタン
76c:第二の付勢部材 77:非常閉鎖信号出力部
78:係脱部材 78c:第三の付勢部材
X:操作部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーヘッドドアを含むシャッター装置、ロールスクリーン、ブラインド、オーニング装置、ゲート等、構造物の空間部分を上下方向へ仕切る開閉装置に関し、特に災害時等に非常閉鎖信号によって自動的に閉鎖される開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の発明には、例えば特許文献1に記載されたもののように、災害時に煙や炎が蔓延するのを防ぐために、非常閉鎖信号に応じて開閉体(シャッターカーテン4)を自重により自動閉鎖するようにした開閉装置がある。
この開閉装置では、非常時の脱出や消防作業等のために、必要に応じて前記自動閉鎖を、復旧ボタン(81)の操作によって無効にすることができるようになっており、この復旧ボタン(81)が例えば悪戯や誤操作等により押されて非常時に開閉体が開放状態のままにされてしまうなど、状況に応じた好ましい制御が妨げられてしまうのを防ぐために、前記復旧ボタン(81)を有するスイッチボックス(筐体71)には鍵(73)付きの蓋(72)が設けられている。この構成によれば、前記復旧ボタン(81)に対する操作を、例えば建物の管理者等、前記鍵(73)対するキーを所持する特定人物にのみに許可することができる。
【0003】
しかしながら、前記従来技術によれば、前記キーを所持する極一部の人物しか前記復旧ボタン(81)を操作できないため、悪意なく開閉体の自動閉鎖を無効にしようとする者(例えば消防作業者など)であっても、その者は前記キーを前記管理者等から借りなければならなかった。
また、キーの所持者であっても、前記鍵(73)を開錠し蓋(72)を開いてから、前記復旧ボタン(81)を押すため、その復旧作業に時間がかかってしまう場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−138393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題とする処は、収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールとを備えた開閉装置において、前記非常閉鎖信号を出力するための操作部をガイドレールに配置することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための一手段は、収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールとを備えた開閉装置において、前記開閉体は、開閉体本体と、該開閉体本体の下端側に接続されて上下方向へ移動可能な可動座板とを備え、前記開閉体本体に相対する前記可動座板の上方への移動を感知しその感知信号を送信する障害物感知部を構成し、前記ガイドレールには操作部が設けられ、この操作部は、前記ガイドレールに装着されたケースと、該ケースに設けられた非常閉鎖ボタンと、該非常閉鎖ボタンが押操作された際に前記解放拘束手段へ非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部とを備え、前記ケースを前記可動座板との干渉を避けるように配置していることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係わる開閉装置の一例を示す正面図。
【図2】同開閉装置における操作部の外観を示す要部拡大図。
【図3】図1における(III)−(III)線断面図。
【図4】操作部の内部構造図であり、(a)は操作されていない通常状態を正面側から示し、(b)は同通常状態を側面側から示している。
【図5】操作部の内部構造図であり、(a)は非常閉鎖ボタンに押圧力が加えられた状態を側面側から示し、(b)は前記押圧力が解除された状態を側面側から示している。
【図6】操作部の内部構造図であり、(a)は回転操作体の回転操作により復旧信号出力部が復旧信号を出力した状態を正面側から示し、(b)は同状態を側面側から示している。
【図7】操作部の内部構造図であり、(a)は回転操作体の回転操作により電池試験信号出力部が電池試験信号を出力した状態を正面側から示し、(b)は同状態を側面側から示している。
【図8】開閉機の内部構造図。
【図9】制御回路のブロック図。
【図10】非常閉鎖信号があった場合の処理の一例を示すフローチャート。
【図11】電池試験信号があった場合の処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施の形態の特徴の一つは、収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記解放拘束手段に対し前記復旧信号を送信するために操作される操作部とを備えた開閉装置において、前記操作部は、別体の操作部材によって回転操作可能な回転操作体を具備するとともに、該回転操作体の回転運動を感知して前記復旧信号を出力するように構成され、前記回転操作体は、その回転中心部に前記操作部材を嵌め合わせ可能な嵌合部を露出した状態で配設している。
この構成によれば、回転操作体に別体の操作部材が嵌め合わせられて、回転操作体が操作部材によって回転されると、回転操作体の回転運動が感知されるのに応じて復旧信号が出力される。この復旧信号により解放拘束手段が開閉体を閉鎖不能に拘束する。
よって、別体の操作部材の適宜選定により、復旧操作をする者をある程度限定できる上、操作部材を嵌め合わせ可能な嵌合部が露出されているため、復旧操作を速やかに行うことができる。
【0009】
更なる特徴としては、前記操作部材が六角レンチである。
この構成によれば、操作部を操作する者を適宜に限定することができる。すなわち、通常、六角レンチを所持する者はドライバーを所持するものよりも少ないので、操作部を操作する者をある程度限定することができる。また、操作部材を専用キーとした場合よりも、操作者を広く特定することができる。
【0010】
更なる特徴としては、前記解放拘束手段を作動させるための電源である電池と、電池試験信号を受信した場合に前記電池が電圧異常か否かを判断する電池試験手段とを具備し、前記操作部は、前記回転操作体の一方向への回転運動を感知して前記復旧信号を出力し、同回転操作体の逆方向への回転運動を感知して前記電池試験信号を出力するように構成されている。
この構成によれば、同一の回転操作体に対する操作によって、復旧操作と電池試験操作とを行うことができる。
【0011】
更なる特徴としては、一方向へ回転運動した際の前記回転操作体に係合されて前記復旧信号を出力する復旧信号出力部と、逆方向へ回転運動した際の同回転操作体に係合されて前記電池試験信号を出力する電池試験信号出力部とを具備している。
この構成によれば、復旧信号および電池試験信号を出力するための構成を生産性の良好な具体的態様とすることができる。
【0012】
更なる特徴としては、前記復旧信号及び前記電池試験信号を出力しないように前記回転操作体を中立位置に維持する第一の付勢部材が具備されている。
この構成によれば、誤動作等により復旧信号や電池試験信号が出力されてしまうようなことを防ぐことができる。
【0013】
更なる特徴としては、前記操作部には、前記復旧信号又は前記電池試験信号の出力に伴って点灯又は点滅するように、発光体が設けられている。
この構成によれば、復旧信号又は電池試験信号が出力されたことを、発光体の点灯又は点滅によって視覚的に確認することができる。
【0014】
更なる特徴としては、前記操作部には、押操作により後退する非常閉鎖ボタンと、該非常閉鎖ボタンに押されて前記非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部とが具備され、前記非常閉鎖ボタンは、前記非常閉鎖信号が出力された後も、後退状態を維持するように設けられている。
この構成によれば、非常閉鎖信号が出力されたことを、非常閉鎖ボタンが後退状態に維持されていることにより、視覚的に確認することができる。
【0015】
更なる特徴としては、前記非常閉鎖ボタンを前進方向へ付勢する第二の付勢部材と、後退状態の前記非常閉鎖ボタンに対し回転運動によって係脱するように支持された係脱部材と、該係脱部材を係合回転方向へ付勢する第三の付勢部材とを備え、前記非常閉鎖ボタンが後退した際に、前記係脱部材が前記第三の付勢部材の付勢力により回転して後退状態の前記非常閉鎖ボタンに係合し、前記非常閉鎖ボタンの後退状態が維持され、前記復旧信号の出力のために前記回転操作体が回転操作された際には、前記係脱部材が前記回転操作体に押されて逆方向へ回転して前記非常閉鎖ボタンから離脱し、前記非常閉鎖ボタンが前記第二の付勢部材の付勢力によって元の位置まで前進するようにした。
この構成によれば、非常閉鎖ボタンを後退状態に維持する具体的構造を得ることができる上、復旧信号を出力するための回転操作体の操作により、非常閉鎖ボタンを元の位置に戻すことができる。
【0016】
更なる特徴としては、前記操作部は、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールに設けられている。
この構成によれば、操作部を当該開閉装置以外の部分(例えば躯体壁面など)に設ける必要がなく、当該開閉装置の施工性を良好にすることができる。
【0017】
更なる特徴としては、前記操作部は、前記ガイドレールにおいて前記開閉体の幅方向端部が挿入される面に設けられている。
この構成によれば、例えばガイドレールが部分的に躯体壁面に埋め込まれる場合であっても、ガイドレールの露出部分に操作部が配置されることになる。
【0018】
なお、本発明に係わる開閉装置には、開閉体を巻取軸に巻き取って収納するようにした態様や、開閉体を巻取り軸に巻き取ることなくその開放方向側に収納するようにした態様等を含む。
【0019】
また、本明細書中において「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の上記開閉体の厚さ方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、上記開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。
また、本明細書中において「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
【0020】
次に、上記形態の好ましい具体例を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
以下の開閉装置は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の躯体の開口部分や内部に配設され、前記開口部分を開閉したり、躯体内部の空間を仕切ったり開放したりするシャッター装置として適用可能であり、特に好ましい態様として、火災等の非常時に自動閉鎖されて火炎や煙の蔓延を防ぐ防火シャッター装置に適用した一例について説明する。
【0022】
開閉装置1は、収納部31から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体10と、該開閉体10の幅方向(図1の左右方向)の端部を囲み開閉方向へ案内するガイドレール20と、開閉体10を巻き取ったり繰出したりする巻取装置30とを備え、非常閉鎖信号の入力があった際に開閉体10を自重により閉鎖動作させ、その閉鎖動作を、障害物感知があった場合や操作部70への操作があった場合等に停止する。
【0023】
開閉体10は、横長略矩形状の金属板を曲げ加工してなる所謂スラット11aを、上下に隣接する該スラット11a,11a間で回動するように複数連接することで開閉体本体11を構成し、該開閉体本体11の閉鎖方向端部側(図示例によれば下端側)に、可動座板12を接続している。
【0024】
可動座板12は、開閉体幅方向の略全長にわたる部材であり、開閉体本体11の下端部に、開閉体閉鎖方向へ突出するように接続されている。この可動座板12は、開閉体本体11に相対して開閉体開閉方向(図1の上下方向)へ所定量だけ自在に移動するように、開閉体本体11の下端部に対し係合している。
【0025】
また、開閉体10の下端部には、前記可動座板12と図示しない感知部とによって、障害物感知部10aが構成されている。この障害物感知部10aは、開閉体本体11に相対する可動座板12の上方への移動を前記感知部によって感知し、その感知信号を後述する制御回路80の障害物感知装置制御盤82へ送信する。
前記感知部は、可動座板12が上方へ移動したことを接触又は非接触感知し、その感知信号を発信する構造であればよく、例えば、リミットスイッチやマイクロスイッチ等の接触式スイッチや、近接スイッチ等の非接触式スイッチを用いた構成とすればよい。
【0026】
また、ガイドレール20は、開閉体10の幅方向の端部を囲む断面略コ字状の部材であり、開閉体10によって着座される当接対象部位p(例えば、床面や地面、枠部材等)と巻取装置30との間にわたって配設されている。
このガイドレール20には、開閉体10の幅方向端部が挿入される面に、後述する操作部70が設けられている。
【0027】
また、巻取装置30は、収納部31内に、開閉体10を巻き取ったり繰出したりする巻取軸32、該巻取軸32をチェーン及びスプロケット等の動力伝達手段33を介して駆動回転させたり制動したりする開閉機40、該開閉機40を制御動作するための開閉機制御盤81、該開閉機制御盤81に対し障害物感知部10aからの制御信号を送信する障害物感知装置制御盤82等を具備している。
前記開閉機制御盤81および障害物感知装置制御盤82は、当該開閉装置1を制御する制御回路80(図9)を構成している。これら開閉機制御盤81および障害物感知装置制御盤82は、収納部31外に配置するようにしてもよい。
【0028】
収納部31は、下部側に開閉体10を出没させるための開口部を形成した略箱状を呈し、前記開口部の縁部分が、全開時における開閉体10の閉鎖方向端部(詳細には座板部材12の開閉体厚さ方向の縁)を当接させるためのまぐさ部(図示せず)となっている。なお、この収納部31は、内部構造を露出した構造とすることも可能である。
【0029】
開閉機40は、例えば実開平01−118084号公報に示される周知構造の開閉機であり、詳細に説明すれば、図8に示すように、巻取軸32を回転させるための駆動源41と、該駆動源41の一端側(図示例によれば右端側)で駆動源41による回転を制動するブレーキ機構42(ブレーキ装置)とを、ケーシング43内に備えている。
【0030】
駆動源41は、直流モータまたは交流モータであり、その回転子41aの中心には駆動軸41bが固定され、該駆動軸41bの一端側(図8によれば左端側)の回転力を、動力伝達手段33(図1参照)を介して巻取軸32へ伝達するように構成してある。また、同駆動軸41bの他端側には、ブレーキ機構42からの制動力を受けるように略円盤状のブレーキシュー41cが固定されている。
したがって、駆動軸41bが一方向又は逆方向へ回転すれば、その回転力が動力伝達手段33により巻取軸32へ伝達され、開閉体10が開放動作又は閉鎖動作する。そして、この開閉体10の開閉動作は、駆動軸41bがブレーキ機構42から制動力を受けることにより停止する。すなわち、駆動軸41bの回転と開閉体10の開閉動作が連動することになる。
【0031】
ブレーキ機構42は、上記駆動軸41bに対し略直線状に並ぶように配置されたブレーキ軸42aと、該ブレーキ軸42aにおける駆動源41側に固定されて前記ブレーキシュー41cに対し離脱可能に当接したブレーキドラム42bと、該ブレーキドラム42bを駆動源41方向(図8によれば左方向)へ付勢するコイルスプリング42cと、該コイルスプリング42cの付勢力に抗してブレーキドラム42bを吸引する電磁ソレノイド42dと、同コイルスプリング42cの付勢力に抗して手動でブレーキドラム42bをブレーキシュー41cから離間させるためのレバー部材42eとを具備している。
【0032】
レバー部材42eは、一端側に作用する揺動力によって、ブレーキ軸42a及びブレーキドラム42bをブレーキシュー41cから引き離すように構成された略杆状の部材である。
図示例によれば、レバー部材42eの上端側には、ケーシング43外に露出するようにして操作レバー42e1が設けれ、この操作レバー42e1が後述する自動閉鎖装置50によって機械的に操作されるようになっている。
なお、図中符号42gは、開閉体10を手動で開閉できるように具備されたチェーンであり、必要に応じて省くことも可能である。
【0033】
自動閉鎖装置50は、電源が供給された際に、モータの回転力により押圧作動部材51を突出させるように構成してある。
前記押圧作動部材51は、その突端部でブレーキ機構42の操作レバー42e1を押圧操作するように配置されている。
また、前記自動閉鎖装置50は、電源が遮断された場合、または後述する障害物感知装置制御盤82から自動閉鎖停止信号(例えば無電圧a接点)が入力された場合には、図示しないスプリングの付勢力によって、前記押圧作動部材51を没入させるように構成してある。
【0034】
また、制御回路80は、図9のブロック図に示すように、主に開閉機40を制御する開閉機制御盤81、主に座板スイッチ10a等の信号を処理する障害物感知装置制御盤82、主に自動閉鎖装置50への電源を制御する危害防止用連動中継器84等からなる。そして、この制御回路80は、障害物感知部10aや操作部70、外部等から入力される信号を処理して、開閉機40および自動閉鎖装置50を制御している。
この制御回路80は、回路構成や設定値等を現場状況等に応じて容易に変更可能なように、例えばマイコンやプログラマブルコントローラー等に用いたプログラムドロジック回路による構成とするのが好ましいが、リレー回路やその他の電子回路を用いたワイヤードロジック回路とすることも可能である。
【0035】
前記したブレーキ機構42、自動閉鎖装置50、及び危害防止用連動中継器84は、開閉体10を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段を構成している。
危害防止用連動中継器84には、前記解放拘束手段の自動閉鎖装置50を作動させるための電源である電池(図示せず)と、該電池が電圧異常か否かを判断する電池試験手段(図示せず)とが具備されている。前記電池試験手段は、前記電池の電圧が規定値以下になった場合に操作部70の発光体に対し電圧を出力するようにした電気回路である。
【0036】
また、操作部70は、ガイドレール20に装着されるケース71(図3参照)と、該ケース71内で回転するように支持された回転操作体72(図4〜7参照)と、該回転操作体72の一方向への回転運動を感知して復旧信号を出力する復旧信号出力部73と、同回転操作体72の逆方向への回転運動を感知して電池試験信号を出力する電池試験信号出力部74と、復旧信号又は電池試験信号の出力に伴って点灯又は点滅する発光体75と、外部からの押操作により後退する非常閉鎖ボタン76と、該非常閉鎖ボタン76に押されて非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部77と、後退状態の非常閉鎖信号出力部77に対し回転運動によって係脱するように支持された係脱部材78とを備えている。
【0037】
ケース71は、手前側に開口部を有する略矩形箱状に形成された本体部71aと、該本体部71aに対し前記開口部を塞ぐようにして装着される略平板状の表部71bとから形成されている。表部71bには、後述する回転操作体72の嵌合部72aや、非常閉鎖ボタン76、発光体75等を露出するための貫通孔が設けられている。
【0038】
前記ケース71は、図3に示すように、可動座板12との干渉を避けるように配置されるのが好ましい。詳細に説明すれば、ケース71の表部71bがガイドレール20から開閉体幅方向(図3によれば左方向)へ突出する寸法をs1、ガイドレール20と可動座板12の幅方向の端部との間の寸法をs2とすれば、s1<s2の関係となるように、ケース71が設けられる。
また、開閉体厚さ方向(図3によれば上下方向)においては、可動座板12の端部と、ケース71の表部71bの端部との間に適宜間隔の隙間s3が設けられる。
なお、前記寸法関係s1<s2と、前記隙間s3とは、いずれか一方のみを有する構成としてもよい。
また、外装材であるケース71、特に露出する部分である表部71bは、難燃性を有する材質で構成することが好ましく、また、高熱時にも形状を概ね維持できるように、熱によって大きく変形したり溶融したりすることの少ない材質(例えば融点の高い材料等)とするのが好ましく、さらに高熱時に設置箇所から脱落しないような設置態様(例えばケース71をガイドレール20に嵌合させた態様等)とするのが好ましい。
【0039】
回転操作体72は、図4に示すように、回転中心部に設けられて外部に露出された嵌合部72aと、回転中心線に交差する一方向へ延設された信号操作片部72bと、同回転中心線に交差する他方向へ延設された係脱操作片部72cとを一体に備え、第一の付勢部材72dにより付勢されることで、復旧信号出力部73及び電池試験信号出力部74を作動させない中立位置に維持されている。
【0040】
嵌合部72aは、操作部材Xの先端部分を嵌合可能なように形成され、図示例によれば、六角レンチである操作部材Xの一端部を嵌合可能な六角形状の凹部72a1を有する。
この嵌合部72aは、前記凹部72a1を中心に双方向へ回転するように、図示しない軸支部材を介して本体部71aに支持されている。
また、この嵌合部72aは、その両側部分を本体部71a底側(図4(b)によれば右方向側)へ突出させた断面略凹状に形成され、この凹状部分に、第一の付勢部材72dの一端側と他端側が嵌め合わせられる。
【0041】
信号操作片部72bは、図示例によれば嵌合部72aから上方へ延設された部分であり、復旧信号出力部73と電池試験信号出力部74との間に位置する。
係脱操作片部72cは、図示例によれば嵌合部72aから斜め下方へ延設された部分であり、図4(b)に示すように通常状態で係脱部材78に近接している。
【0042】
また、第一の付勢部材72dは、コイルスプリングの一端側と他端側を略同一方向へ延設させた形状のバネであり、その中心部を本体部71aに対し固定した状態で、前記一端側と他端側を回転操作体72の中心側部分に係合させることで、回転操作体72をいずれの方向へも回転しない中立位置に維持している。
すなわち、この第一の付勢部材72dによれば、回転操作体72は、外力によっていずれの方向に回転された場合であっても、前記外力が除去された際に元の中立位置に戻ることになる。
【0043】
また、復旧信号出力部73は、揺動操作可能なアクチュエータ部73aを有するマイクロスイッチであり、一方向(図示例によれば時計方向)へ回動する回転操作体72の信号操作片部72bによりアクチュエータ部73aが揺動した際に、復旧信号としての接点信号を出力する。
同様に、電池試験信号出力部74は、揺動操作可能なアクチュエータ部74aを有するマイクロスイッチであり、逆方向(図示例によれば反時計方向)へ回動する回転操作体72の信号操作片部72bによりアクチュエータ部74aが揺動した際に、接点信号を出力する。
【0044】
また、発光体75は、発光ダイオード(LED)であり、危害防止用連動中継器84からの電力供給により点滅又は点灯する。
【0045】
また、非常閉鎖ボタン76は、ケース71の表部71bから露出される被押圧部76aと、該被押圧部76aの一端側からケース71底側へ延設された被係脱片部76bとからなる断面略L字状に形成される。
被押圧部76aには、その表部に、非常閉鎖操作を促す表示(図示例によれば「非常」という文字)が設けられている。
被係脱片部76bには、後述する係脱部材78を係脱する係脱孔76b1が設けられている。
そして、非常閉鎖ボタン76は、本体部71aに相対し前後方向(図4(b)によれば左右方向)へ所定量スライドするように支持されるとともに、第二の付勢部材76cによって前方向(図4(b)によれば左方向)へ付勢されている。
第二の付勢部材76cは、図示例によればコイルスプリングであるが、板バネやゴム等とすることも可能である。
【0046】
また、非常閉鎖信号出力部77は、揺動操作可能なアクチュエータ部77aを有するマイクロスイッチであり、アクチュエータ部77aが非常閉鎖ボタン76に押圧されて揺動した際に非常閉鎖信号としての接点信号を出力する。
【0047】
また、係脱部材78は、本体部71aに対し回転可能に支持された部材である。この係脱部材78の外周側には、非常閉鎖ボタン76の係脱孔76b1に対し係脱可能な係脱突起78aが形成される。係脱部材78は、回転操作体72の係脱操作片部72cに押圧されることで係脱突起78aを離脱方向へ回動させる(図6(b)参照)。
この係脱部材78は、第三の付勢部材78cによって係脱突起78aを係合方向へ回動させるように付勢されている。第三の付勢部材78cは、図示例によれば引っ張りバネであるが、同様に作用するようにすれば、例えば、圧縮バネや、係脱部材78の中心部に設けられたねじりバネ、板バネ等に置換することが可能である。
【0048】
次に、上記構成の操作部70の動作を、図4〜7に基づいて、詳細に説明する。
先ず、図4(a)(b)に示すように、何も操作されていない通常状態では、回転操作体72が復旧信号出力部73及び電池試験信号出力部74を作動させることのない中立位置に位置され、非常閉鎖ボタン76の被押圧部76aが、ケース71の表部71bと略面一に位置する。そして、係脱部材78は、係脱突起78aを非常閉鎖ボタン76の被係脱片部76bに係合させない状態、詳細には係脱突起78aを係脱孔76b1の外側で被係脱片部76bに当接させた状態に維持される。
したがって、操作部70は、復旧信号、電池試験信号、及び非常閉鎖信号の何れも出力しない状態である。
【0049】
また、図5(a)に示すように、非常閉鎖ボタン76が指等によって押操作された際には、後退した非常閉鎖ボタン76によって非常閉鎖信号出力部77のアクチュエータ部77aが押し動かされ、非常閉鎖信号出力部77が非常閉鎖信号を出力する。この際、係脱部材78は、第三の付勢部材78cの付勢力により回転して、係脱突起78aを非常閉鎖ボタン76の係脱孔76b1に挿入させる。
なお、指等による押圧力が非常閉鎖ボタン76に加わって、非常閉鎖ボタン76が限度まで後退した状態(図5(a)に示す状態)では、係脱突起78aと係脱孔76b1の後退方向の縁との間に、若干の隙間sが確保される。
【0050】
次に、図5(b)に示すように、指等による押圧力が解除されると、非常閉鎖ボタン76が第二の付勢部材76cの付勢力により前記隙間sだけ前方へ戻る。
この際、非常閉鎖信号出力部77は、アクチュエータ部77aが元の状態に戻るため、非常閉鎖信号の出力を停止する。但し、後に詳述するように、自動閉鎖停止信号又は復旧信号が危害防止用連動中継器84に入力されるまで、開閉体10の閉鎖動作は継続する。
この状態では、非常閉鎖ボタン76がケース71の表部71bよりも奥側へ没入しているため、非常閉鎖ボタン76に対する操作があったことを目視確認することができる。
【0051】
次に、図6(a)(b)に示すように、回転操作体72の嵌合部72aに操作部材Xが差し込まれる。この際、操作部材Xは、六角レンチであるため、操作部材Xの握り部を開閉体10と緩衝しない適宜角度で差し込むことが可能である。
そして、回転操作体72を一方向(図示例によれば時計方向)へ回転した際には、係脱部材78の受部78bに回転操作体72の係脱操作片部72cが当接し、係脱部材78が離脱方向(図示例によれば時計方向)へ回転する。したがって、係脱部材78の係脱突起78aが非常閉鎖ボタン76の係脱孔76b1から抜き出る。
よって、非常閉鎖ボタン76は、第二の付勢部材76cの付勢力によって元の通常状態(図6(b)に示す状態)に戻される。
また、前記のように、回転操作体72が一方向への回転した際には、復旧信号出力部73のアクチュエータ部73aが回転操作体72の信号操作片部72bによって揺動操作されるため、復旧信号出力部73から復旧信号が出力される。
なお、操作部材Xによる回転力が除去された際には、回転操作体72が第一の付勢部材72dの付勢力によって中立位置に戻される。
【0052】
また、図7(a)(b)に示すように、回転操作体72の嵌合部72aに操作部材Xが差し込まれ、回転操作体72が逆方向(図示例によれば反時計方向)へ回転した際には、電池試験信号出力部74のアクチュエータ部74aが回転操作体72の信号操作片部72bによって揺動操作されるため、電池試験信号出力部74から電池試験信号が出力される。
操作部材Xによる回転力が除去された際には、回転操作体72が第一の付勢部材72dの付勢力によって中立位置に戻る。
なお、回転操作体72が前記逆方向(図示例によれば反時計方向)へ回転した際に、回転操作体72を前記一方向(時計方向)へ回転した場合と同様に回転操作体72の係脱操作片部72cを係脱部材78の受部78bに当接させる構成とすることも可能であるが、当実施例によれば、図7(a)(b)に示すように、前記逆方向の回転によって回転操作体72と係脱部材78とは接触しないようになっている。
【0053】
次に、開閉装置1の制御動作について、図9のブロック図、図10及び図11のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
以下の制御動作は、開閉体10が上方の収納部31に収納されるとともにブレーキ機構42によって拘束された待機状態において、開始する。
先ず、制御回路80は、危害防止用連動中継器84に対し、非常閉鎖信号が入力されたか否かを判断し(ステップ1)、前記信号の入力があった場合には、危害防止用連動中継器84から自動閉鎖装置50へ電池による電源(停電していないときは商用電源による電源とすることも可能である)を復旧信号の入力があるまでの間供給して、自動閉鎖装置50を作動させる(ステップ2)。
【0054】
なお、危害防止用連動中継器84に入力される非常閉鎖信号は、操作部70から出力された信号である場合と、操作部70以外から出力された防災信号である場合とがあり、いずれの場合も、前記ステップ1による処理が行われる。
そして、前記ステップ2によれば、自動閉鎖装置50の作動により、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42よる拘束から解放された状態になり、開閉体10が自重による閉鎖動作を開始することになる。
自動閉鎖装置50は、自動閉鎖停止信号が入力されている間を除いて、電源が供給されている間は作動状態となるように構成されている。
【0055】
次に、開閉体10の閉鎖動作中、障害物感知部10aによる感知信号があるか否かが判断され(ステップ3)、障害物感知があった場合には次のステップ4aへ処理が進み、そうでなければステップ4bへ処理が移行する。
【0056】
ステップ4aでは、障害物感知装置制御盤82から自動閉鎖装置50へ自動閉鎖停止信号が送信され、この信号により、自動閉鎖装置50が復旧動作し、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42によって拘束された状態になり、開閉体10の自重による閉鎖動作が停止する。
ステップ5aでは、危害防止用連動中継器84に対し操作部70から復旧信号の入力があったか否かを判断し、復旧信号があった場合には後述するステップ6bへ処理を移行し、そうでなければステップ6aへ処理が進められる。
【0057】
次のステップ6aでは、障害物感知部10aによる感知信号が継続しているか否かが判断され、継続している場合には前記ステップ4aへ処理を戻す。また、このステップ6aにおいて、障害物感知部10aによる感知信号が継続しなくなった場合には、ステップ2へ処理が戻り、開閉体10の自重による閉鎖動作が再開する。
なお、他例としては、このステップ6aの後の処理をステップ1へ戻すようにしてもよい。
【0058】
また、ステップ4bでは、危害防止用連動中継器84に対し操作部70から復旧信号の入力があったか否かを判断し、復旧信号があった場合には次のステップ5bへ処理を進め、そうでなければステップ3へ処理が戻される。
なお、図示例によれば、復旧信号が操作部70から出力される構成(図9参照)としているが、復旧信号が操作部70以外からも出力される構成とすることも可能であり、この構成において復旧信号が操作部70以外から出力された場合にも前記ステップ4bによる処理を実行すればよい。
【0059】
ステップ5bでは、危害防止用連動中継器84から自動閉鎖装置50への電源供給を停止することで、自動閉鎖装置50を復旧動作する。したがって、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42によって拘束された状態になり、開閉体10の自重による閉鎖動作が停止する。
【0060】
次のステップ6bでは、危害防止用連動中継器84から操作部70へ所定時間LED電源が供給され、操作部70の発光体75が点灯又は点滅する。
そして、制御回路80による処理はステップ1へ戻される。
また、フローチャート上の図示を省略するが、上述したステップの結果、開閉体10が全閉した場合には、自動閉鎖装置50を復旧させることで、開閉機40の駆動軸41bがブレーキ機構42によって拘束された状態となる。この全閉時の拘束動作は、例えば、可動座板12が当接対象部位pに着座(当接)した際の自動閉鎖停止信号によって行うようにすればよい。この一例の場合、全閉状態の開閉体10を開放動作させる場合等には、操作部70に対し手動で復旧操作を行えばよい。
また、他例としては、前記全閉時の拘束動作を、図示しない下限リミットスイッチによる全閉信号を復旧信号として危害防止用連動中継器84に入力することで行うようにしてもよい。
【0061】
次に、操作部70が電池試験操作された場合の処理を、図11に基づいて説明する。先ず、操作部70から危害防止用連動中継器84へ電池試験信号の入力があったか否かが判断され(ステップ11)、電池試験信号の入力があった場合には次のステップ12へ処理が進められ、そうでなければ電池試験信号の入力待ち状態となる。
【0062】
ステップ12では、電池電圧が規定値以下か否かを判断し、規定値以下である場合には次のステップ13へ処理を進め、そうでなければステップ11へ処理を戻す。
ステップ13では、危害防止用連動中継器84から操作部70へ発光体75の電源が供給される。より詳細に説明すれば、前記電源の供給は、危害防止用連動中継器84に対し、電池試験信号の入力があった時点から、電池試験信号の入力がなくなった時点の所定時間後まで、継続する。
したがって、操作部70の発光体75が点灯又は点滅により、危害防止用連動中継器84の電池が不足していることを目視確認することができる。
【0063】
なお、上記実施の形態によれば、操作部70をガイドレール20における開閉体10が挿入される面に設けたが、ガイドレール20が躯体壁面に埋め込まれない場合等には、操作部70をガイドレール20の正面又は背面(図3によれば面q1又は面q2)に設けるようにしてもよい。
【0064】
また、操作部70における回転操作体72の嵌合部72aは、回転操作体72が素手で回転操作され難い形状とするのが好ましく、特に、雄雌嵌合の場合の雌側の部分とするのが好ましい。
また、上記実施の形態では、操作部材Xの好ましい一例として六角レンチを用いたが、操作部材の他例としては、プラスドライバーや、マイナスドライバー、悪戯防止特殊ネジ用ドライバー、各種工具、施錠装置のキー、その他の操作具等とすることも可能であり、この場合、回転操作体72の嵌合部72aも、前記操作部材の他例に対応する適宜形状に形成される。
【0065】
また、上記実施の形態によれば、ブレーキ機構42及び自動閉鎖装置50を含む構成によって、開閉体10を閉鎖可能に解放したり閉鎖不能に拘束したりする解放拘束手段を構成したが、この解放拘束手段の他例としては、ブレーキ機構42のみによって開閉体10を閉鎖可能に解放したり閉鎖不能に拘束したりする構成とすることも可能である。
【0066】
また、上記実施の形態によれば、収納部31の下部側に開閉体10を出没させるための開口部を設けたが、更に付加する構成として、前記開口部を開閉する扉状部材を設け、この扉状部材を手動又は電動で開閉するようにしてもよい。この場合、操作部70の高さ位置は、少なくとも前記扉状部材よりも下側に配置する。
【0067】
また、上記操作部70に対し付加する構成として、開閉体10の開閉回数を数えるカウンターを設けるようにしてもよい。このカウンターは、例えば開閉体10の開閉に応じて開閉機制御盤81から出力される信号を電気的にカウントするようにした態様や、開閉体10の開閉を機械的にカウントするようにした態様等とすることが可能である。
このカウンターの表示部79aは、特に省スペースな態様として、図2に二点鎖線で示すように、操作部70における発光体75よりも上側に設けられ、数字を縦に並べて表示するのが好ましい。図示例では、縦に並ぶ3桁の数字「012」によって、開閉体10が12回開閉したことを示している。
【0068】
また、上記操作部70に付加する構成として、発光体75が点灯又は点滅した際に電池交換を促すための注意書き79b(図2参照)を設けてもよい。この注意書き79bは、例えば「LEDが点滅した場合には電池を交換してください」等の文字表示であり、非常閉鎖ボタン76の縦寸法をaとした場合に、非常閉鎖ボタン76よりも上側における2a(2倍)の範囲内に配置するのが好ましい。
【0069】
また、操作部70は、開閉体10を境とした一方側と他方側(図3によれば上側と下側)の内、その何れに配置してもよいが、特に好ましくは、ホール側や、火災室とならないと予想される側、逃げ出る方向の側、出口に近い側等とされる。
【0070】
また、上記実施の形態によれば、固定されるガイドレール20に対し操作部70を設けるようにしたが、他例としては、可動式ガイドレール(図示せず)に対し操作部70を設けるようにしてもよい。
前記可動式ガイドレールは、例えば、一端側が収納部31側の不動部位に軸支され他端側が回動する態様とすればよい。この構成によれば、可動式ガイドレールは、開閉体10を上下方向へ案内するように略直立した位置と、収納部31に略平行する収納位置との間で回動することになる。
また、可動式ガイドレールの他例としては、枢支部により接続された複数の長尺部材からなり、その一端側を収納部31側の不動部位に軸支した態様としてもよい。この構成の可動式ガイドレールは、開閉体10を上下方向へ案内可能な略直立した位置から、折り畳まれるようにして、収納部31側へ収納される。なお、この構成において、上記操作部70は、前記可動式ガイドレールにおける軸支部および枢支部以外の箇所に配置される。
【0071】
また、上記実施の形態によれば、非常閉鎖ボタン76に押圧力が加わった際に非常閉鎖信号出力部77から非常閉鎖信号としての接点信号(例えばON信号)が出力され(図5(a)に示す状態)、前記押圧力が開放されたとしても(図5(b)に示す状態)、前記接点信号の出力により自動閉鎖装置50が作動して開閉体10が閉鎖動作するようにしたが、他例としては、前記押圧力が開放された際(図5(b)に示す状態)の非常閉鎖信号出力部77の接点信号(例えばOFF信号)によって自動閉鎖装置50を作動させて開閉体10を閉鎖動作させるようにしてもよい。
【0072】
また、上記実施の形態によれば、開閉体10を複数のスラットからなる構成としたが、開閉体10の他例としては、開閉体10の全領域または一部の領域を不燃性の可撓性シート部材やパネル状の部材等から構成するようにしてもよい。
【0073】
また、上記実施の形態によれば、非常閉鎖ボタン76が通常時にケース71の表部71bと略面一になるようにしたが(図4(b)参照)、他例としては、非常閉鎖ボタン76が通常時にケース71の表部71bから外側へ突出していて、押し込み操作後に押圧力が除去されると、非常閉鎖ボタン76が前記表部71bと略面一になる構成としてもよい。
【0074】
また、上記実施の形態によれば、特に好ましい一例として、非常閉鎖ボタン76を没入状態に保持するための構成(係脱孔76b1、係脱部材78、第三の付勢部材78c等)を具備したが、他例としては、これらの構成を省いて、非常閉鎖ボタン76が没入状態に保持されないようにすることも可能である。
更に他例としては、非常閉鎖ボタン76が押圧操作されると、任意の機構により他の部分(図示せず)が作動状態となり、この作動状態が、回転操作体72の回転操作(復旧操作)により元の状態に復帰するようにしてもよい。
更に他例としては、押し破り窓を破って非常閉鎖ボタン76がおされる態様としてもよい。より詳細に説明すれば、前記押し破り窓は、例えば難燃性を有する合成樹脂材料等から形成され、ケース71の表部71bにおける非常閉鎖ボタン76の手前側に設けられる。また、更なる他例としては、前記押し破り窓を非常閉鎖ボタン76自体の表面側に設けるようにしてもよい。
前記押し破り窓を具備した態様によれば、押し破り窓が押し破られたことにより、非常閉鎖ボタン76に対する操作があったことを目視確認することができる。
【0075】
また、上記実施の形態によれば単一の開閉装置1に対し単一の操作部70を設けたが、他例としては、単一の開閉装置に対し複数の操作部を設けるようにしてもよい。この場合、好ましくは、複数の操作部による同種の信号同士がOR条件で処理されるように、制御回路を構成する。
更に他例としては、複数の開閉装置を単一の操作部によって制御する構成とすることも可能である。
【0076】
また、上記実施の形態に付加される構成として、復旧信号のあった場合と電池試験信号のあった場合とを、発光体の点灯時間や、点滅の仕方、発光色などによって区別するようにすると好ましい。
【0077】
また、図示例によれば、発光体75をケース71の表部に設けられた貫通孔(窓部)に挿入したが、他例としては、発光体75を前記貫通孔に挿入せずにケース71内部側(表部71bの内側)に配置するようにしてもよい。
更に他例として、前記貫通孔(窓部)は、目の細かい網状金属部材やパンチングメタル、耐熱ガラス、光を透過する薄手のシリカクロス、無機材質による紙状材など、発光体75の発光状態を透視判別可能な難燃性・耐熱性を有する保護カバーによって塞ぐようにしてもよい。
更に、前記貫通孔(窓部)は、図示例では丸孔としているが、他例としては、発光体75の発光と消灯とを目視で判別可能であれば、細孔や細めのスリット孔等にしてもよい。この構成によれば、より効果的に発光体75を保護することができる。
【0078】
また、復旧信号のあった場合と電池試験信号のあった場合とを報知する手段は、上記発光体75に限らず、例えば、文字や記号、画像等で区別して表示するディスプレー装置や、言葉・音色・音程・音の長さ・メロディ等を区別して音声を発生する音声発生装置等、各種視聴覚手段を単独または適宜に組み合わせて用いることが可能である。なお、音声発生装置等の聴覚手段を用いる場合、スピーカー等の音声発生部を露出させる態様としてもよいが、保護目的等のために露出させない態様としてもよい。
【0079】
また、上記実施の形態によれば、開閉機40は開閉体10を開閉動作させるための駆動源41(電動モータ等)を具備するようにしたが、開閉機40の他例としては、前記駆動源41を省いた態様や、前記駆動源41(電動モータ等)に代えて駆動軸41bを手動で駆動する機構が具備された態様等とすることも可能である。
【符号の説明】
【0080】
10:開閉体 20:ガイドレール
30:巻取装置 31:収納部
40:開閉機 50:自動閉鎖装置
70:操作部 72:回転操作体
72d:第一の付勢部材 72a:嵌合部
73:復旧信号出力部 74:電池試験信号出力部
75:発光体 76:非常閉鎖ボタン
76c:第二の付勢部材 77:非常閉鎖信号出力部
78:係脱部材 78c:第三の付勢部材
X:操作部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールとを備えた開閉装置において、
前記開閉体は、開閉体本体と、該開閉体本体の下端側に接続されて上下方向へ移動可能な可動座板とを備え、前記開閉体本体に相対する前記可動座板の上方への移動を感知しその感知信号を送信する障害物感知部を構成し、
前記ガイドレールには操作部が設けられ、この操作部は、前記ガイドレールに装着されたケースと、該ケースに設けられた非常閉鎖ボタンと、該非常閉鎖ボタンが押操作された際に前記解放拘束手段へ非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部とを備え、前記ケースを前記可動座板との干渉を避けるように配置していることを特徴とする開閉装置。
【請求項2】
前記操作部を、前記ガイドレールにおける前記開閉体が挿入される面に設けたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
【請求項3】
前記ケースは、前記非常閉鎖ボタンを露出した表部を、前記ガイドレールから開閉体幅方向へ突出させた状態で、前記ガイドレール内に設けられ、
前記可動座板は、前記ガイドレールの外側に、前記ガイドレールから開閉体幅方向へ離れて配置され、
前記表部が前記ガイドレールから開閉体幅方向へ突出する寸法は、前記可動座板と前記ガイドレールとの間の開閉体幅方向の寸法よりも小さく設定され、
前記可動座板と前記表部との間には、開閉体厚さ方向の間隔が確保されていることを特徴とする請求項2記載の開閉装置。
【請求項4】
前記非常閉鎖ボタンは、前記ケースの表部から露出される被押圧部に、非常閉鎖操作を促す表示を有することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の開閉装置。
【請求項5】
前記非常閉鎖ボタンは、押操作により後退して前記非常閉鎖信号を出力した後、その後退状態を維持するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の開閉装置。
【請求項6】
前記非常閉鎖ボタンを前進方向へ付勢する第二の付勢部材と、後退状態の前記非常閉鎖ボタンに対し回転運動によって係脱するように支持された係脱部材と、該係脱部材を係合回転方向へ付勢する第三の付勢部材とを備え、
前記非常閉鎖ボタンが第二の付勢部材の付勢力に抗して後退した際に、前記係脱部材が第三の付勢部材の付勢力により回転して後退状態の前記非常閉鎖ボタンに係合し、前記非常閉鎖ボタンの後退状態が維持されるようにしたことを特徴とする請求項5記載の開閉装置。
【請求項7】
前記係脱部材が逆方向へ回転して前記非常閉鎖ボタンから離脱した際に、前記非常閉鎖ボタンが第二の付勢部材の付勢力によって元の位置まで前進するようにしたことを特徴とする請求項6記載の開閉装置。
【請求項8】
前記操作部には、前記開閉体の開閉回数を数えるカウンターが、前記操作部の外部から目視できるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載の開閉装置。
【請求項9】
前記操作部は、別体の操作部材によって回転操作可能な回転操作体を具備するとともに、該回転操作体の回転運動を感知して前記復旧信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至8何れか1項記載の開閉装置。
【請求項10】
前記回転操作体は、その回転中心部に、前記操作部材を嵌め合わせ可能な嵌合部を露出した状態で配設していることを特徴とする請求項9載の開閉装置。
【請求項1】
収納部から繰り出されて自重により閉鎖動作可能な開閉体と、該開閉体を非常閉鎖信号を受信した際に閉鎖可能に解放し復旧信号を受信した際には閉鎖不能に拘束する解放拘束手段と、前記開閉体の幅方向端部を下方へ案内するガイドレールとを備えた開閉装置において、
前記開閉体は、開閉体本体と、該開閉体本体の下端側に接続されて上下方向へ移動可能な可動座板とを備え、前記開閉体本体に相対する前記可動座板の上方への移動を感知しその感知信号を送信する障害物感知部を構成し、
前記ガイドレールには操作部が設けられ、この操作部は、前記ガイドレールに装着されたケースと、該ケースに設けられた非常閉鎖ボタンと、該非常閉鎖ボタンが押操作された際に前記解放拘束手段へ非常閉鎖信号を出力する非常閉鎖信号出力部とを備え、前記ケースを前記可動座板との干渉を避けるように配置していることを特徴とする開閉装置。
【請求項2】
前記操作部を、前記ガイドレールにおける前記開閉体が挿入される面に設けたことを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
【請求項3】
前記ケースは、前記非常閉鎖ボタンを露出した表部を、前記ガイドレールから開閉体幅方向へ突出させた状態で、前記ガイドレール内に設けられ、
前記可動座板は、前記ガイドレールの外側に、前記ガイドレールから開閉体幅方向へ離れて配置され、
前記表部が前記ガイドレールから開閉体幅方向へ突出する寸法は、前記可動座板と前記ガイドレールとの間の開閉体幅方向の寸法よりも小さく設定され、
前記可動座板と前記表部との間には、開閉体厚さ方向の間隔が確保されていることを特徴とする請求項2記載の開閉装置。
【請求項4】
前記非常閉鎖ボタンは、前記ケースの表部から露出される被押圧部に、非常閉鎖操作を促す表示を有することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の開閉装置。
【請求項5】
前記非常閉鎖ボタンは、押操作により後退して前記非常閉鎖信号を出力した後、その後退状態を維持するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の開閉装置。
【請求項6】
前記非常閉鎖ボタンを前進方向へ付勢する第二の付勢部材と、後退状態の前記非常閉鎖ボタンに対し回転運動によって係脱するように支持された係脱部材と、該係脱部材を係合回転方向へ付勢する第三の付勢部材とを備え、
前記非常閉鎖ボタンが第二の付勢部材の付勢力に抗して後退した際に、前記係脱部材が第三の付勢部材の付勢力により回転して後退状態の前記非常閉鎖ボタンに係合し、前記非常閉鎖ボタンの後退状態が維持されるようにしたことを特徴とする請求項5記載の開閉装置。
【請求項7】
前記係脱部材が逆方向へ回転して前記非常閉鎖ボタンから離脱した際に、前記非常閉鎖ボタンが第二の付勢部材の付勢力によって元の位置まで前進するようにしたことを特徴とする請求項6記載の開閉装置。
【請求項8】
前記操作部には、前記開閉体の開閉回数を数えるカウンターが、前記操作部の外部から目視できるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載の開閉装置。
【請求項9】
前記操作部は、別体の操作部材によって回転操作可能な回転操作体を具備するとともに、該回転操作体の回転運動を感知して前記復旧信号を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至8何れか1項記載の開閉装置。
【請求項10】
前記回転操作体は、その回転中心部に、前記操作部材を嵌め合わせ可能な嵌合部を露出した状態で配設していることを特徴とする請求項9載の開閉装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−229614(P2012−229614A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−187869(P2012−187869)
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【分割の表示】特願2008−118655(P2008−118655)の分割
【原出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【分割の表示】特願2008−118655(P2008−118655)の分割
【原出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)
【Fターム(参考)】
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