説明

間仕切り装置

【課題】複数の遮光部材のピッチが比較的広くても室内を仕切り、外観上の見栄えの変更を比較的容易に行う。
【解決手段】間仕切り装置は、ヘッドレール11と、ヘッドレールから垂下されたピッチキープコード14と、ピッチキープコードに鉛直方向に所定のピッチをあけてヘッドレールに平行に支持された複数の遮光部材21と、ヘッドレールから昇降可能に垂下され複数の遮光部材21を貫通して下端が最下段の遮光部材21に連結された昇降コード12とを備える。複数の遮光部材21は、ヘッドレールに平行になるようにピッチキープコードに支持された芯材22と、芯材22の両側から垂下するように芯材22に上縁が取付けられた布材又は和紙23とをそれぞれ有し、芯材22の両側から垂下する布材又は和紙23は芯材22に取付けられた上縁から下縁までの長さが所定のピッチより長く形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドレールに上端が取付けられたピッチキープコードを介してヘッドレールに平行に支持された複数の遮光部材を昇降コードにより昇降させ、日射遮蔽装置にも利用し得る間仕切り装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、家屋における窓等の開口部に室内側から取付けられる日射遮蔽装置が知られている。この日射遮蔽装置は、ヘッドレールにピッチキープコードの上端を取付け、そのピッチキープコードを介してヘッドレールに平行に遮光部材である複数のスラットを支持し、それら複数のスラットを昇降コードにより昇降させるようになっている。このような日射装置では、ピッチキープコードを介して鉛直方向に所定のピッチをあけて支持された遮光部材である複数のスラットをそれぞれ略鉛直にし、それにより上下の遮光部材の両端部を重合させることによりそれらの複数のスラットにより開口部を塞ぎ、昇降コードを上昇させて遮光部材である複数のスラットをたくし上げることにより、その開口部から採光できるようになっている。そして、近年、複数のスラットを上側と下側に分けて別々に開口部を塞ぎ又は採光し得るような日射遮蔽装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このように複数のスラットを遮光部材として用いた日射遮蔽装置は、古くから事務室などの窓用調光具として使用されており、近時においてはインテリアとしての性格も重視され、また個人的、家庭的なレベルでも次第にその需要が増進する傾向にある。ここで、この日射遮蔽装置に使用される遮光部材であるスラットは、一般に10数mm〜50mm程度の幅寸法で、長さは1m程度以上の細長く薄い例えばアルミニウム製の板材により形成される。そしてこの種のスラットは、自重による撓みを生じないようその幅方向が湾曲して形成され、その機械的強度を向上させている。このため、家庭における使用を考えた場合には、金属製のスラットは定型的にきれいに整っているという印象を与える反面、事務的で冷たい感じを与えるとともに、スラットの鋭がったエッジによって指を傷つけるという不具合も有していた。
【0004】
このような不具合を解消するものとして、アルミニウム等の金属製の長尺板状のスラットを布地製カバーで被包して成るブラインド用スラットが開発されている。このカバーは、天然繊維、再生繊維、合成繊維等から成る織布、不織布より成り、このカバーはスラットの湾曲凸面を覆う表布と、そのスラットの湾曲凹面を覆う裏布とを備える。そして、裏布の幅方向における両側部は、スラットの側縁より突出した表布の両側部に接着や融着のような手段により結着してカバーを形成させている。そして、スラットをこのカバーで被覆した後にその裏布をスラットの湾曲凹面に接着や融着、その他の適宜の手段で更に結着し、カバーがスラットに対して移動することを防止している。また、近年ではその保温性を向上させるためにそのカバーのスラットの湾曲凸面を覆う表布に膨らみを持たせてみたり、その表布にプリーツやランダムな凹凸を設けたものが提案されている(例えば、特許文献2及び3参照。)。そして、このようなカバーによりスラットを覆うことにより事務的で冷たい感じを払拭させてその部屋等に合致させた暖かい雰囲気を与えるとともに、スラットの鋭がったエッジによって指を傷つけるような事態を回避できるとしている。
【特許文献1】特開2006−183249号公報(請求項1、明細書[0015]、図1)
【特許文献2】特開平7−4156号公報(明細書[0010]、図1)
【特許文献3】特開平6−346672号公報(明細書[0015]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の特許文献1に示された日射遮蔽装置を、例えば室内の中間部に設けて、その室内を仕切るような用途の間仕切り装置として使用すると、比較的多くのスラットを遮光部材として用いなければならない不具合があった。即ち、上記従来の特許文献1に示された日射遮蔽装置では、ピッチキープコードを介して鉛直方向に所定のピッチをあけて支持された遮光部材である複数のスラットをそれぞれ略鉛直にして上下のスラットの両端部を重合させることにより遮光するため、複数のスラットのピッチをそのスラットの幅と同一とするか、或いはスラット間のピッチをスラットの幅より小さくしなければならず、スラットの幅を拡大することが困難なことから、比較的多くのスラットを遮光部材として用いなければならない不具合があった。
【0006】
また、上記従来の特許文献1に示された日射遮蔽装置を室内を仕切る間仕切り装置として使用すると、ピッチキープコードにスラットを取付けているため、上記従来の特許文献2及び3に示されたカバーにより全てのスラットを被覆するためには、予めそのピッチキープコードから取外された状態のスラットをカバーで被覆しなければならず、その工数が著しく増大する不具合があった。
更に、そのスラットを被覆するカバーにより描かれる柄等を変更したい場合にはスラットを被覆するカバーを変更することにより可能であるけれども、その際においても全てのスラットをピッチキープコードから取外し、その後取外された状態のスラットのカバーを交換しなければならず、その外観上の見栄えを変更することが著しく煩雑になる不具合があった。
【0007】
本発明の目的は、複数の遮光部材のピッチが比較的広くても室内を仕切ることができる間仕切り装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、外観上の見栄えの変更が比較的容易な間仕切り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、ヘッドレール11と、ヘッドレール11から垂下されたピッチキープコード14と、ピッチキープコード14に鉛直方向に所定のピッチをあけてヘッドレール11に平行に支持された複数の遮光部材21と、ヘッドレール11から昇降可能に垂下され複数の遮光部材21を貫通して下端が最下段の遮光部材21に連結された昇降コード12とを備えた間仕切り装置の改良である。
その特徴ある構成は、複数の遮光部材21は、ヘッドレール11に平行になるようにピッチキープコード14に支持された芯材22と、芯材22の両側から垂下するように芯材22に上縁が取付けられた布材又は和紙23とをそれぞれ有し、芯材22の両側から垂下する布材又は和紙23は芯材22に取付けられた上縁から下縁までの長さが所定のピッチより長く形成されたところにある。
【0009】
この請求項1に記載された間仕切り装置では、芯材22に上縁が取付けられた布材又は和紙23により遮光するで、芯材22の両側から垂下した布材又は和紙23の上縁から下縁までの長さを拡大することにより複数の遮光部材21間の所定のピッチを拡大することができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図3に示すように、布材又は和紙23の上縁は芯材22に取外し可能に取付けられたことを特徴とする。
この請求項2に記載された間仕切り装置では、ピッチキープコード14に芯材22を取付けた状態で布材又は和紙23を取付け、又は予め取付けられていた布材又は和紙23を取外した後に別の新たな布材又は和紙23を取付けることが可能となり、その布材又は和紙23の交換を容易にして外観上の見栄えを変更することを比較的容易にすることができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、更に図5に示すように、複数の遮光部材21を平行に支持するピッチキープコード14は、遮光部材21間の所定のピッチを変更可能に構成されたことを特徴とする。
この請求項3に記載された間仕切り装置では、幅の異なる布材又は和紙23に交換したとしても、その幅に所定のピッチを合わせて日射機能を確保することが可能となり、日射機能を確保しつつ容易に外観上の見栄えを変更することが可能となる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に係る発明であって、図6に示すように、芯材22の上縁にピッチキープコード14を収容可能な凹溝22hが形成されたことを特徴とする。
この請求項4に記載された間仕切り装置では、図7に示すように、複数の遮光部材21をたくし上げると、弛んだピッチキープコード14が凹溝22hに収容されるので、そのピッチキープコード14が布材又は和紙23の下縁から下方に飛び出して出現し、外観上の見栄えが悪化するような事態を有効に回避することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上述べたように、本発明によれば、複数の遮光部材は、ヘッドレールに平行になるようにピッチキープコードに支持された芯材と、芯材の両側から垂下するように芯材に上縁が取付けられた布材又は和紙とをそれぞれ有し、芯材の両側から垂下する布材又は和紙は芯材に取付けられた上縁から下縁までの長さが所定のピッチより長く形成したので、芯材の両側から垂下した布材又は和紙の上縁から下縁までの長さを拡大することにより複数の遮光部材間の所定のピッチを拡大することができる。そして、布材又は和紙の上縁は芯材に取外し可能に取付けられれば、その布材又は和紙の交換を容易にして外観上の見栄えを変更することを比較的容易にすることができる。そして、複数の遮光部材を平行に支持するピッチキープコードは、遮光部材間の所定のピッチを変更可能に構成すれば、日射機能を確保しつつ容易に外観上の見栄えを変更することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に本発明を実施するための最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、間仕切り装置10は、図示しないブラケットにより室内の天井に設けられたヘッドレール11を備える。ヘッドレール11の内部には、昇降コード12が巻き付けられているドラム13が軸着したシャフト(図示せず)が長尺方向に沿設される。ヘッドレール11の端部には操作プーリ16が設けられ、この操作プーリ16に図示しないシャフトの端部が取付けられる。この操作プーリ16には操作紐17が巻回され、この操作紐17を上下に操作することにより操作プーリ16が回転可能に構成される。そして、操作プーリ16の回転により図示しないシャフトが回転してドラム13が回転し、これにより昇降コード12が昇降可能に構成される。
【0015】
また、このヘッドレール11にはピッチキープコード14の上端が取付けられ、このピッチキープコード14はこのヘッドレール11から垂下される。ピッチキープコード14には鉛直方向に所定のピッチをあけてヘッドレール11に平行に複数の遮光部材21が支持され、ヘッドレール11から昇降可能に垂下された昇降コード12は複数の遮光部材21を貫通して下端が最下段の遮光部材21に連結される。
【0016】
更に図3及び図4に示すように、本発明の特徴ある構成は、複数の遮光部材21が、ヘッドレール11に平行になるようにピッチキープコード14に支持された芯材22と、その芯材22の両側から垂下するように芯材22に上縁が取付けられた布材又は和紙23とを有するところにある。この実施の形態における芯材22は樹脂又は金属の押出成型品であって、ヘッドレール11と略同一の長さに形成される。そして、図3の拡大図に示すように、この芯材22の断面形状は、両側に互いに外側に向かって開口する座溝がそれぞれ形成された一対の溝部材22a,22aと、その一対の溝部材22a,22aの上部を連結する上連結部材22bと、その一対の溝部材22a,22aの下部を連結する下連結部材22cとを備える。
【0017】
図5に詳しく示すように、この実施の形態におけるピッチキープコード14は、ヘッドレール11から垂下されたコード本体14aと、そのコード本体14aに鉛直方向に所定のピッチをあけて固定された複数のストッパ球体14bを備える。芯材22における上下の連結部材22b,22cには、それぞれストッパ球体14bが通過可能な丸孔22dと、その丸孔22dに一端が連結しコード本体14aが通過可能であってかつストッパ球体14bが通過不能なスリット22eが鉛直方向にそれぞれ同軸に形成される(上連結部材22bに形成されたもののみ示す。)。そして、この芯材22は、丸孔22dを介してコード本体14aを挿通させ、所定の位置においてそのコード本体14aをスリット22e側に移動させてストッパ球体14bの上に上下の連結部材22b,22cのいずれか一方又は双方を設置することにより、ピッチキープコード14に鉛直方向に所定のピッチをあけてヘッドレール11に平行に複数の芯材22を支持するように構成される。従って、複数の遮光部材21を平行に支持するピッチキープコード14は、上下の連結部材22b,22cのいずれか一方又は双方を設置するストッパ球体14bを変更することにより、この芯材22を有する遮光部材21間の所定のピッチが変更可能に構成される。また、図示しないが、遮光部材21間の所定のピッチを変更可能にするためのピッチキープコード14の他の実施の形態としては、ストッパ球体14bがコード本体14aに対して移動可能かつ任意の位置に固定できるようにしたもの、及びストッパ球体14bを備えずにコード本体14aの任意の位置を挟持可能な機構を芯材22に備えたもの、などが挙げられる。
【0018】
また、芯材22における上下の連結部材22b,22cには、昇降コード12が通過可能な挿通孔22fが鉛直方向にそれぞれ同軸に形成される(図5には、上連結部材22bに形成されたもののみ示す。)。そして、この挿通孔22fに昇降コード12を挿通させることにより、ヘッドレール11に垂下されたその昇降コード12は、複数の遮光部材21を貫通して下端が最下段の遮光部材21に連結される(図1〜図4)。
【0019】
図3に示すように、芯材22の両側を形成する一対の溝部材22aには、布材又は和紙23の上縁がそれぞれ取付けられて、この布材又は和紙23は芯材22の両側から垂下される。ここで、布材23としては、天然繊維、再生繊維、合成繊維等から成る織布、不織布、又はシート材が挙げられる。この布材又は和紙23は芯材22と略同一の長さを有し、幅である芯材22に取付けられた上縁から下縁までの長さがピッチキープコード14により支持された上下に隣接する芯材22と芯材22の間の所定のピッチより長く形成される。
【0020】
芯材22における一対の溝部材22aは対称構造であるので、一方の溝部材22aを代表して説明する。図3の拡大図に示すように、溝部材22aには、その長手方向に断面C字状の座溝22gが全長に亘って形成される。この座溝22gは狭められた開口部に比較して幅の広い奥行きを有する断面が円弧状に湾曲する長方形に形成されてその断面が湾曲したC字状に形成される。一方、この座溝22gに挿入可能であるけれども開口部から引き抜き不能な平板部材24が布材又は和紙23の上縁に巻回されるか或いはその上縁に逢着又は接着される。そして、その布材又は和紙23の上端とともにその平板部材24を溝部材22aの長手方向の端縁からその座溝22gに挿入して、布材又は和紙23を座溝22gにおける開口部から引き出すことにより溝部材22aに布材又は和紙23の上縁を固定している。
【0021】
また、この実施の形態では、ヘッドレール11の幅方向の両側にも芯材22の幅方向両側に形成された座溝22gと同様の断面C字状の座溝11aが全長に亘って形成される。この座溝11aにあっても、狭められた開口部に比較して幅の広い奥行きを有する断面C字状に形成される。そして、この座溝11aに挿入可能であるけれども開口部から引き抜き不能な平板部材24が布材又は和紙23の上縁に巻回されるか或いはその上縁に逢着又は接着され、その布材又は和紙23の上端とともにその平板部材24をヘッドレール11の長手方向の端縁からその座溝11aに挿入して、布材又は和紙23を座溝11aにおける開口部から引き出すことによりヘッドレール11に布材又は和紙23の上縁を固定している。
【0022】
このように、ヘッドレール11及び芯材22に布材又は和紙23の上縁を固定することにより、布材又は和紙23の上端とともにその平板部材24を座溝11a,22gの長手方向の端縁から引き抜き、柄や色彩の異なる別の布材又は和紙23をその上端とともに平板部材24を座溝11a,22gにその端縁から再び挿入することが可能となり、布材又は和紙23の上縁はヘッドレール11及び芯材22に取外し可能に取付けられる。
【0023】
このように構成された間仕切り装置10では、図1及び図3に示すように、昇降コード12を降下させて、ピッチキープコード14を介して複数の遮光部材21を鉛直方向に所定のピッチをあけて支持させると、芯材22の両側から垂下してその上縁から下縁までの長さが所定のピッチより長く形成された布材又は和紙23の上下が、上下に存在する布材又は和紙23の上下に重合する。これによりその布材又は和紙23を有する複数の遮光部材21により室内を仕切ることができる。
【0024】
一方、昇降コード12を上昇させると、最下段の遮光部材21が上昇して、その上にある遮光部材21を順次たくし上げることになる。従って、図2及び図4に示すように、室内を仕切る複数の遮光部材をたくし上げることにより、その仕切状態を解消することができるようになる。
【0025】
また、この間仕切り装置10では、芯材22に上縁が取付けられた布材又は和紙23により遮光するで、芯材22の両側から垂下した布材又は和紙23の上縁から下縁までの長さを拡大することは比較的容易である。従って、この幅を拡大することにより複数の遮光部材21間の所定のピッチを拡大することが可能となり、複数の遮光部材21のピッチが比較的広くても室内を仕切ることができる間仕切り装置10を得ることができる。
【0026】
また、布材又は和紙23の上縁は芯材22に取外し可能に取付けられたので、ピッチキープコード14に芯材22を取付けた状態で布材又は和紙23を取付け、又は予め取付けられていた布材又は和紙23を取外した後に別の新たな布材又は和紙23を取付けることも可能になる。してみると、その布材又は和紙23の取付けに係る工数が著しく増大することはなく、その布材又は和紙23の交換が容易なことから、間仕切り装置10の外観上の見栄えを変更することが比較的容易になる。
【0027】
なお、上述した実施の形態では、芯材22を構成する一対の溝部材22a,22aの上部を上連結部材22bにより連結する場合を説明したが、図6に示すように、一対の溝部材22a,22aの上下方向における中間を上連結部材22bにより連結して、両側が一対の溝部材22a,22aにより挟まれて上連結部材22bが底面となる凹溝22hをその芯材22の上縁に形成しても良い。この場合の凹溝22hはピッチキープコード14を収容可能な幅に形成することが好ましい。すると、図7に示すように、複数の遮光部材21をたくし上げると、遮光部材21間の所定の隙間が減少することからその遮光部材21の間でピッチキープコード14が弛むことになるけれども、その弛んだピッチキープコード14が凹溝22hに収容されるので、そのピッチキープコード14が布材又は和紙23の下縁から下方に飛び出して出現し、外観上の見栄えが悪化するような事態を有効に回避することができる。
【0028】
また、上述した実施の形態では、ヘッドレール11と略同一の長さに形成された芯材22を有する遮光部材21を説明したが、図8及び図9に示すように、遮光部材21はヘッドレール11より短く形成して、複数の遮光部材21を直線状に連結させた状態でヘッドレール11と同一の長さになるようにしても良い。このような間仕切り装置10では、ヘッドレール11の長手方向の全長の一部をしめる遮光部材21のみを昇降させることが可能となり、いわゆるある空間を空中で仕切る暖簾のような用い方をすることができる。また、図9に示すように、遮光部材21間の所定のピッチを変更させた複数の遮光部材21を直線状に連結させれば、複数の遮光部材21のそれぞれの下端の位置を異ならせた独特な外観を有する暖簾を得ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明実施形態の間仕切り装置を示す正面図である。
【図2】その間仕切り装置の遮光部材がたくし上げられた状態を示す図1に対応する図である。
【図3】その間仕切り装置の側面図である。
【図4】その間仕切り装置の遮光部材がたくし上げられた状態を示す図3に対応する図である。
【図5】図1のA部拡大斜視図である。
【図6】別の芯材を示す断面図である。
【図7】その芯材の正面図である。
【図8】複数の遮光部材を直線状に連結させた間仕切り装置を示す図である。
【図9】その遮蔽部材間のピッチを変更させた間仕切り装置を示す図である。
【符号の説明】
【0030】
10 間仕切り装置
11 ヘッドレール
12 昇降コード
14 ピッチキープコード
21 遮光部材
22 芯材
22h 凹溝
23 布材又は和紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドレール(11)と、前記ヘッドレール(11)から垂下されたピッチキープコード(14)と、前記ピッチキープコード(14)に鉛直方向に所定のピッチをあけて前記ヘッドレール(11)に平行に支持された複数の遮光部材(21)と、前記ヘッドレール(11)から昇降可能に垂下され前記複数の遮光部材(21)を貫通して下端が最下段の遮光部材(21)に連結された昇降コード(12)とを備えた間仕切り装置において、
前記複数の遮光部材(21)は、前記ヘッドレール(11)に平行になるように前記ピッチキープコード(14)に支持された芯材(22)と、前記芯材(22)の両側から垂下するように前記芯材(22)に上縁が取付けられた布材又は和紙(23)とをそれぞれ有し、
前記芯材(22)の両側から垂下する前記布材又は和紙(23)は前記芯材(22)に取付けられた上縁から下縁までの長さが前記所定のピッチより長く形成された
ことを特徴とする間仕切り装置。
【請求項2】
布材又は和紙(23)の上縁は芯材(22)に取外し可能に取付けられた請求項1記載の間仕切り装置。
【請求項3】
複数の遮光部材(21)を平行に支持するピッチキープコード(14)は、前記遮光部材(21)間の所定のピッチを変更可能に構成された請求項1又は2記載の間仕切り装置。
【請求項4】
芯材(22)の上縁にピッチキープコード(14)を収容可能な凹溝(22h)が形成された請求項1ないし3いずれか1項に記載の間仕切り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−287266(P2009−287266A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140390(P2008−140390)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(508159927)
【出願人】(505137030)
【出願人】(000109923)トーソー株式会社 (84)
【Fターム(参考)】