説明

間紙クリーニング装置

【課題】間紙に付着している粉塵等の付着物を効果的に除去することができると共に、省設置スペースとし、且つメンテナンスを容易とすることができる間紙クリーニング装置を提供する。
【解決手段】ブラシクリーニング手段4は、縦方向に形成された搬送路35の左右に対配置された搬送ローラ21により前記間紙Pを縦立させて上方に搬送する間紙搬送手段と、前記間紙搬送手段により上方に搬送される間紙Pの表裏面に対し、前記搬送路35の左右に対配置されたロールブラシ23を回転させることにより除塵処理するロールブラシ手段と、前記ロールブラシ手段により除塵処理され、前記間紙搬送手段により上方に搬送される間紙Pの表裏面に対し、前記搬送路35の左右に対配置された直線ブラシ24を摺接させて除塵処理する直線ブラシ手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を積み重ねて取り扱う際に基板間に挿入して用いる間紙のクリーニング装置に関し、特に間紙を縦立状態で搬送しながら除塵処理を行う縦型の間紙クリーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント配線基板等の製造工程において、基板を積み重ねる際、基板への損傷を防止すると共に基板に付着している粉塵等を除去する目的で、合成樹脂シート等からなる間紙(合紙ともいう)を基板間に挿入することが多い。このため、この間紙にあっては、その使用時において、常にクリーンな状態である必要がある。
特許文献1には、基板間に挿入される間紙(特許文献1では合紙と呼ばれる)に付着した塵等の付着物を除去し、多数回の再利用を可能にするクリーニング方法及び装置が開示されている。
【特許文献1】特開2002−126670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の従来のクリーニング方法及び装置にあっては、間紙に付着している塵等を除去する際、間紙を水平方向に搬送しながらクリーニング処理を行うものであるから、少なくとも基板よりも大きく、水平方向のスペースを確保する必要があった。
即ち、クリーニング装置の横幅と奥行き寸法とが共に大きくなり、広い設置スペース(フットプリント)が必要になるという課題があった。
また、クリーニング装置の水平方向のスペースが広い場合、間紙から除去されて落下した粉塵が広い範囲に分散して装置内に溜まり、メンテナンスが煩雑となるという課題があった。
【0004】
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、間紙に付着している粉塵等の付着物を効果的に除去することができると共に、省設置スペースとし、且つメンテナンスを容易とすることができる間紙クリーニング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記した課題を解決するために、本発明に係る間紙クリーニング装置は、水平方向に間紙を搬入する搬入手段と、縦方向に形成された搬送路を有し、前記搬入手段により搬入された間紙を前記搬送路に沿って上方に搬送すると共に、前記間紙をブラシ処理により除塵するブラシクリーニング手段とを備えることを特徴としている。
また、前記ブラシクリーニング手段は、前記縦方向に形成された搬送路の左右に対配置され、回動自在に軸支された搬送ローラにより前記間紙を縦立させて上方に搬送する間紙搬送手段と、前記間紙搬送手段により上方に搬送される間紙の表裏面に対し、前記搬送路の左右に対配置され、回動自在に軸支されたロールブラシを回転させることにより除塵処理するロールブラシ手段と、前記ロールブラシ手段により除塵処理され、前記間紙搬送手段により上方に搬送される間紙の表裏面に対し、前記搬送路の左右に対配置された直線ブラシを摺接させて除塵処理する直線ブラシ手段とを備えることが望ましい。
尚、前記ブラシクリーニング手段が縦方向に多段配置され、前記間紙は、前記複数のブラシクリーニング手段により連続的に除塵処理がなされることが好ましい。
【0006】
このような構成によれば、ブラシクリーニング手段において、ロールブラシと直線ブラシとによるブラシ処理を多段に行うことにより効果的に除塵処理を行うことができる。特に、間紙を縦立状態で上方に搬送しながら多段に除塵処理するため、取り除いた塵を下方に落とすことができ、間紙への再付着を防止することができる。
また、ブラシクリーニング手段において、間紙を縦立状態で搬送し、縦方向に配置されたロールブラシと直線ブラシとにより除塵する縦型構成としたことにより、装置の奥行きを短くすることができ、省設置スペースとすることができる。
【0007】
また、前記ブラシクリーニング手段を覆うケーシングを備え、前記ケーシングの下部には、ケーシング内の塵を吸引するためのダクトが設けられていることが望ましい。
このようにケーシングを設けることにより、ブラシがケーシングで覆われるため、ブラシ処理により取り除かれた塵が周囲に飛散しないようにすることができる。また、ケーシング下部には吸引用のダクトが設けられているため、そこから吸引することにより、容易に集塵することができ、メンテナンスを容易なものとすることができる。
【0008】
また、前記ブラシクリーニング手段から延設された搬送路を挟んで対配置され、回動自在に軸支されたクリーンローラを有し、前記ブラシクリーニング手段から搬出された間紙の表裏面を、前記対配置されたクリーンローラにより挟み、該クリーンローラを回転させることにより、ローラ面を接触させて間紙の除塵処理を行うと共に、該間紙を搬送するローラクリーニング手段を備えることが望ましい。
このようなロールクリーニング手段を備えることにより、ブラシ処理による粗除塵処理とロールクリーニング処理による仕上げ除塵処理の2段階の除塵工程を有するため、より効果的なクリーニング処理を行うことができる。
【0009】
また、除塵処理された間紙に対し除電処理を行う除電手段を備えることが望ましい。
このように除電手段を設けることにより除塵された間紙から静電気が除去され、塵の再付着が抑制された状態とすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、間紙に付着している粉塵等の付着物を効果的に除去することができると共に、省設置スペースとし、且つメンテナンスを容易とすることができる間紙クリーニング装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に係る間紙クリーニング装置の実施の形態について説明する。図1は、本発明の間紙クリーニング装置の正面図であり、図2は、間紙クリーニング装置の側面図である。
図1、図2に示すように、間紙クリーニング装置1は、略直方体形状の筐体2の中に、下から順に、間紙Pを水平方向に搬入するための搬入部3(搬入手段)、搬入された間紙Pをブラシ処理により粗除塵するブラシクリーナ部4(ブラシクリーニング手段)、ゴム製のローラ表面を間紙Pに接触させることにより間紙に対し仕上げ除塵を行うローラクリーナ部5(ローラクリーニング手段)を備えている。
尚、筐体2の前面には、操作パネル60、除塵する間紙Pを投入(搬入)する搬入口2a、除塵された間紙Pが搬出される搬出口2b等が設けられている。
【0012】
図2に示すように搬入部3とブラシクリーナ部4との間、及び、ブラシクリーナ部4とローラクリーナ部5との間には、間紙Pの搬送路を形成するための弓なりのガイドレール6、7がそれぞれ設けられている。そして、搬入部3とローラクリーニング部5との間には、それらガイドレール6,7を含む(間紙が搬送される)搬送路35が形成されている。また、図2に示すように、筐体2の正面側において、搬入部3の手前には、間紙を投入する際に用いる投入テーブル8が設けられ、ローラクリーナ部5の手前には、搬出された間紙を載置するための受取テーブル9が設けられている。尚、図1にあっては、投入テーブル8及び受取テーブル9の図示を省略している。
【0013】
次に各部の説明をする。前記搬入部3は、図2に示すように、複数の搬送コロ10が回転自在に軸支され、間紙Pの搬入方向(水平方向)に沿って敷設されている。それら複数の搬送コロ10の前段上方には、搬入口2aから挿入された間紙Pを装置内に取り込むための取り込みローラ11が回動自在に軸支され設けられている。また、複数の搬送コロ10の後段上方には、取り込まれた間紙Pを下方の搬送コロ10との間で挟み、ガイドレール6に送り出すピンチローラ12が回動自在に軸支され設けられている。取り込みローラ11及びピンチローラ12は、共に例えば電動モータにより回転駆動するようになされている。
【0014】
また、粗除塵を行うブラシクリーナ部4は、ケーシング19、20により覆われた複数のブラシ(ロールブラシ、直線ブラシ)を有し、縦立状態で上方に搬送される間紙Pをブラシ処理により除塵処理を行う。このブラシクリーナ部4の構成については、詳しく後述する。
【0015】
また、仕上げ除塵を行うローラクリーナ部5は、ブラシクリーナ部4からガイドレール7に沿って水平方向に搬送される間紙Pの表裏面を上下から挟み、ローラクリーナ部5に搬入するためのピンチローラ13(例えばウレタン製)を備える。また、電動モータ等の駆動手段により回動自在に軸支された上下対配置の2組のゴムローラであるクリーンローラ14、15を備え、搬入された間紙Pの表裏面を前記対配置されたクリーンローラ14,15により挟み、これらクリーンローラ14、15の回転により、間紙Pの除塵処理を行いながら間紙Pを搬送するようになされている。
【0016】
尚、クリーンローラ14,15の近傍には、粘着性を有するクリーニングテープ16が軸周りに多重に巻かれロール状に設けられている。さらに、そのクリーニングテープ16のローラ面が、クリーンローラ14,15のローラ面と接するように配置されている。
このため、間紙Pの除塵後にクリーンローラ14,15のローラ面に付着した塵は、粘着性を有するクリーニングテープ16によって取り除かれ、常にクリーンローラ14,15のローラ面がクリーンな状態で間紙Pの除塵を行うようになされている。
また、クリーニングテープ16は、ローラ面として使用した部分を容易に切り取り可能に形成されており、塵が付着したテープ部分を剥がし、切り取ることで、クリーニングテープ16の新たなローラ面によりクリーンローラ14,15のローラ面に対する除塵が可能となされている。
【0017】
また、搬出口2b近く(上下部)には、クリーンローラ14、15による仕上げ除塵処理がされた間紙Pから静電気を除電するイオン式の除電バー32(除電手段)が設けられ、搬出後における塵の再付着が抑制(防止)されるようになされている。
【0018】
続いて、図3乃至図5を用いて、ブラシクリーナ部4について詳細に説明する。図3はブラシクリーナ部4の平面図、図4は正面図、図5は側面図である。尚、図3乃至図5において、ケーシング19,20は断面により示される。
図示するように、ブラシクリーナ部4は、2つの対称形の板状のケーシング19、20が、所定間隔を空けて対向して設けられ、そのケーシング19,20の間の隙間により間紙Pの搬送路35が形成されている。
【0019】
図5に示すように、ケーシング19,20には、間紙搬送路35に沿って(搬送路35上に)、縦方向に第一のブラシクリーニング部30(ブラシクリーニング手段)と第二のブラシクリーニング部31(ブラシクリーニング手段)とが順に設けられ、多段配置のブラシクリーニング構造となされている。
【0020】
第一のブラシクリーニング部30は、その下部に、回動自在に軸支され、搬送路35の左右に対配置された搬送ローラ21(例えばウレタン)を有している(ケーシング19側に搬送ローラ21a、ケーシング20側に搬送ローラ21b)。これら搬送ローラ21は、第一のブラシクリーニング部30に搬入された間紙Pの表裏面を挟み、送り方向(図5に示す矢印方向)に順回転して間紙Pを縦立状態で上方に搬送するようになされている。尚、搬送ローラ21は、電動モータ等の駆動手段(図示せず)により回転動作し、その駆動手段及び搬送ローラ21により間紙搬送手段が構成される。
【0021】
また、第一のブラシクリーニング部30において、搬送ローラ21の上方には、間紙Pが搬送路35の中央を通過するよう位置合わせを行うガイド部材22が設けられている。
また、ガイド部材22の上方には、縦立状態で上方に搬送される間紙Pの表裏面に対し、搬送路35の左右に回動自在に軸支された一対のロールブラシ23が設けられている(ケーシング19側にロールブラシ23a、ケーシング20側にロールブラシ23b)。ロールブラシ23のローラ面には、例えば、直径0.1mmのナイロン毛材が多数植毛されている。
この一対のロールブラシ23は、電動モータ等の駆動手段(図示せず)により回転動作し、その回転により間紙Pの表裏面に摺接し、粗除塵を行うものである。
また、ロールブラシ23の回転方向は、マニュアル操作或いはプログラム制御により、順回転方向もしくは逆回転方向に任意に設定可能となされている。したがって、除塵処理の間、順回転のみ、逆回転のみ、或いは順回転から逆回転等、間紙種類等に応じて設定される。
尚、ロールブラシ23及びそれを回転駆動する駆動手段によりロールブラシ手段が構成される。
【0022】
さらに、第一のブラシクリーニング部30は、ロールブラシ23の上方において、搬送路35の左右に対配置された直線ブラシ24(直線ブラシ手段)を有している(ケーシング19側に直線ブラシ24a、ケーシング20側に直線ブラシ24b)。この直線ブラシ24には、例えば直径0.1mmのナイロン毛材が直線状に複数植毛されている。そして、一対の直線ブラシ24により、縦立状態で上方に搬送される間紙Pの表裏面に対し左右両側から摺接し、粗除塵を行うようになされている。
このように第一のブラシクリーニング部30においては、搬送ローラ21により縦立状態で上方に搬送される間紙Pに対し、ロールブラシ23による粗除塵処理、直線ブラシ24による粗除塵処理が続けて施されるように構成されている。
【0023】
また、第二のブラシクリーニング部31の構成は、前記した第一のブラシクリーニング部30の構成と同じである。
即ち、第二のブラシクリーニング部31においては、その下部(直線ブラシ24の上方)から順に、搬送ローラ25(25a、25b)、ガイド部材26、ロールブラシ27(27a、27b)、直線ブラシ28(28a、28b)がそれぞれ搬送路35の左右両側に対配置されている。尚、各部の機能については第一のブラシクリーニング部30における対応各部と同様であるため、その説明を省略する。
【0024】
また、ケーシング19、20は、ブラシ処理により除塵された塵が周囲に飛散しないように設けられており、その下部には、図示するようにケーシング内の塵を吸引するためのダクト19a、20aが設けられている。
即ち、ダクト19a、20aには集塵機(図示せず)が接続され、ケーシング内の塵を吸引可能となされている。尚、その吸引機は筐体2内に収容されることが望ましい。
【0025】
このように構成された間紙クリーニング装置1においては、先ず、投入テーブル8上の除塵前の間紙Pが、例えば人的に搬入口2aから挿入され、搬入部3によって、間紙クリーニング装置1内に搬入される。
搬入部3から搬入された間紙Pは、ガイドレール6に沿って搬送路35を通り、ブラシクリーナ部4に搬入される。
【0026】
ブラシクリーナ部4においては、間紙Pは縦立状態で上方に向け搬送路35を搬送され、搬送される間紙Pの表裏面に対し、第一のクリーニング部30による第一の粗除塵、第二のクリーニング部31による第二の粗除塵処理が連続的になされる。
ここで、間紙Pを縦立状態で上方に搬送しながら多段に除塵処理するため、取り除かれた塵は直ぐに下方に落ち、間紙への再付着が防止される。
尚、ロールブラシ23(27)でのブラシ処理において、例えば、間紙Pの先端部分がロールブラシ23(27)を通過するまでは、ブラシ回転方向は、順方向(搬送方向)に回転制御され、その後、逆方向により高速に回転制御される(或いは、間紙Pが特に薄い場合等には、順方向回転のみでもよい)。これにより、対配置されたロールブラシ23(27)の間に間紙Pを確実に通過させることができ、且つ、間紙Pの表裏面に対し効果的な除塵処理を行うことができる。
【0027】
また、ロールブラシ23、27及び直線ブラシ24、28は、縦方向に多段に設けられているため、ケーシング19,20の奥行き(幅)寸法は小さく形成されており、間紙Pの表裏面から取り除かれた塵がケーシング19,20の下部に纏めて集められる。このため、集塵のメンテナンスが容易となる。
【0028】
ブラシクリーナ部4での粗除塵処理がなされた間紙Pは、ガイドレール7に沿って搬送路35を通り、ローラクリーナ部5に搬入される。このローラクリーナ部5においては、ガイドレール7に沿って水平方向に搬送される間紙Pの表裏面を上下方向から2組のクリーンローラ14、15により挟み、クリーニングテープにより仕上げの除塵処理が行われる。
ローラクリーナ部5での仕上げ除塵処理がなされた間紙Pは、除電バー32により静電気が除去され、塵の再付着が抑制された状態で搬出口2bから搬出され、受取テーブル9に載置される。
【0029】
以上のように、本発明に係る間紙クリーニング装置によれば、ロールブラシ23(27)と直線ブラシ24(28)とによる粗除塵のためのブラシ処理を多段に行い、その後クリーンローラ14、15による仕上げ除塵を行うことにより効果的に除塵処理を行うことができる。
また、ブラシクリーナ部4において、間紙Pを縦立状態で搬送し、縦方向に配置されたロールブラシ23(27)と直線ブラシ24(28)とにより除塵する縦型構成としたことにより、装置の奥行きを短くすることができ、省設置スペースとすることができる。
さらには、縦型構造のブラシクリーナ部4において、ブラシがケーシング19、20で覆われるため、ブラシ処理により取り除かれた塵が周囲に飛散しないようにすることができる。また、ケーシング下部には吸引用のダクト19a、20aが設けられているため、そこから吸引することにより、容易に集塵することができ、メンテナンスを容易なものとすることができる。
【0030】
尚、前記実施の形態においては、投入テーブル8上の除塵前の間紙Pが、例えば人的に搬入口2aに挿入される場合を例にとって説明したが、自動機に間紙Pを搬入口2aに挿入する構成としてもよい。
図6に、間紙クリーニング装置1が、自動的に間紙Pを搬入口2aに挿入する間紙搬入装置40を具備する形態例を側面図で示す。また、図7、8に、間紙搬入装置40の要部拡大図(側面図)を示す。
【0031】
図6に示すように、間紙クリーニング装置1の筐体2の搬入口2a側には、間紙搬入装置40の筐体39が筐体2と連結されて設けられている。
間紙搬入装置40の筐体39において、筐体2の搬入口2a手前には、間紙Pを一枚ずつ搬入口2aに挿入する送り出し装置43が設けられている。
送り出し装置43の上方には、水平方向に複数の搬送ローラ41が回転自在に設けられ、これにより間紙置き場42が形成されている。間紙置き場42の上には、大量の間紙Pを一度に載置できるようにスペースが設けられている。尚、間紙置き場42には、送り出し装置43が間紙置き場42から1枚の間紙Pを取り出すための取り出し口42aが形成されている。
また、間紙搬入装置40の筐体39において、筐体2の搬出口2b手前には、搬出口2bから搬出されたクリーニング済みの間紙Pを受け取るための受取テーブル44が設けられている。
【0032】
また、送り出し装置43は、例えば図7、図8に示すように構成される。図示するように、送り出し装置43は、取り出し口42aから露出している間紙Pの裏面に吸着自在となされた吸着部材45と、吸着部材45を支持する支持部材46と、支持部材46が回動自在に連結され、搬入口2a側に向けて直線状にスライド移動自在に設けられたスライド部材47とを備えている。このスライド部材47は、図示するように、例えば電動式のシリンダアクチュエータ50によりスライド移動するようになされている。
【0033】
さらに、下端が前記スライド部材47に対し回転自在に接続され、上端が前記支持部材に対し回転自在に接続された、例えば電動式のシリンダアクチュエータ49を備えている。このシリンダアクチュエータ49が伸長状態のとき、図7に示すように支持部材46を上方に持ち上げ、収縮状態のとき、図8に示すように支持部材46を下方に下げるように構成されている。
【0034】
このような構成により、間紙置き場42から1枚の間紙Pを取り出す際には、図7に示すように、シリンダアクチュエータ50がスライド部材47を手前に寄せた状態(搬入口2aから離した状態)で、シリンダアクチュエータ49が伸長する。これにより、支持部材46が上方に回転し、取り出し口42aにおいて吸着部材45が間紙Pの先端付近の裏面に吸着する。
【0035】
次いで、シリンダアクチュエータ49が収縮し、これにより吸着部材45に吸着された1枚の間紙Pの先端が取り出し口42aの下方に引き出される(図8参照)。
一方、図8に示すように、シリンダアクチュエータ50が伸長することにより、スライド部材47が搬入口2a側にスライド移動し、1枚の間紙Pが搬送ローラ41上を移動して、その先端が取り込みローラ11に達する。これにより間紙Pが搬入部3に引き込まれ、吸着部材45が間紙Pから離れる。
このような動作を繰り返すことにより、間紙置き場42にセットした間紙Pを自動的に連続して搬入部3に挿入することができ、作業をより容易なものとすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、基板を積み重ねて取り扱う際に基板間に挿入して用いる間紙をクリーニング処理するクリーニング装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1は、本発明の間紙クリーニング装置の正面図である。
【図2】図2は、図1の間紙クリーニング装置の側面図である。
【図3】図3は、図1の間紙クリーニング装置が備えるブラシクリーナ部の平面図である。
【図4】図4は、図3のブラシクリーナ部の正面図である。
【図5】図5は、図3のブラシクリーナ部の側面図である。
【図6】図6は、本発明の間紙クリーニング装置の他の形態を示す側面図である。
【図7】図7は、図6の間紙クリーニング装置が具備する間紙搬入装置の要部拡大図である。
【図8】図8は、図7に示す間紙搬入装置の他の状態を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 間紙クリーニング装置
2 筐体
2a 搬入口
2b 搬出口
3 搬入部(搬入手段)
4 ブラシクリーナ部(ブラシクリーニング手段)
5 ローラクリーナ部(ローラクリーニング手段)
6 ガイドレール
7 ガイドレール
8 投入テーブル
9 受取テーブル
10 搬送コロ
11 取り込みローラ
12 ピンチローラ
13 ピンチローラ
14 クリーンローラ
15 クリーンローラ
16 クリーニングテープ
19 ケーシング
19a ダクト
20 ケーシング
20a ダクト
21 搬送ローラ(間紙搬送手段)
22 ガイド部材
23 ロールブラシ(ロールブラシ手段)
24 直線ブラシ(直線ブラシ手段)
25 搬送ローラ(間紙搬送手段)
26 ガイド部材
27 ロールブラシ(ロールブラシ手段)
28 直線ブラシ(直線ブラシ手段)
30 第一のブラシクリーニング部
31 第二のブラシクリーニング部
32 除電バー(除電手段)
35 搬送路
39 筐体
40 間紙搬入装置
41 搬送ローラ
42 間紙置き場
43 送り出し装置
44 受取テーブル
45 吸着部材
46 支持部材
47 スライド部材
49 シリンダアクチュエータ
50 シリンダアクチュエータ
60 操作パネル
P 間紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に間紙を搬入する搬入手段と、
縦方向に形成された搬送路を有し、前記搬入手段により搬入された間紙を前記搬送路に沿って上方に搬送すると共に、前記間紙をブラシ処理により除塵するブラシクリーニング手段とを備えることを特徴とする間紙クリーニング装置。
【請求項2】
前記ブラシクリーニング手段は、
前記縦方向に形成された搬送路の左右に対配置され、回動自在に軸支された搬送ローラにより前記間紙を縦立させて上方に搬送する間紙搬送手段と、
前記間紙搬送手段により上方に搬送される間紙の表裏面に対し、前記搬送路の左右に対配置され、回動自在に軸支されたロールブラシを回転させることにより除塵処理するロールブラシ手段と、
前記ロールブラシ手段により除塵処理され、前記間紙搬送手段により上方に搬送される間紙の表裏面に対し、前記搬送路の左右に対配置された直線ブラシを摺接させて除塵処理する直線ブラシ手段とを備えることを特徴とする間紙クリーニング装置。
【請求項3】
前記ブラシクリーニング手段が縦方向に多段配置され、
前記間紙は、前記複数のブラシクリーニング手段により連続的に除塵処理がなされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された間紙クリーニング装置。
【請求項4】
前記ブラシクリーニング手段を覆うケーシングを備え、
前記ケーシングの下部には、ケーシング内の塵を吸引するためのダクトが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された間紙クリーニング装置。
【請求項5】
前記ブラシクリーニング手段から延設された搬送路を挟んで対配置され、回動自在に軸支されたクリーンローラを有し、
前記ブラシクリーニング手段から搬出された間紙の表裏面を、前記対配置されたクリーンローラにより挟み、該クリーンローラを回転させることにより、ローラ面を接触させて間紙の除塵処理を行うと共に、該間紙を搬送するローラクリーニング手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された間紙クリーニング装置。
【請求項6】
除塵処理された間紙に対し除電処理を行う除電手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された間紙クリーニング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−88997(P2010−88997A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260704(P2008−260704)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【出願人】(596025618)株式会社エフティ−エムエンジニアリング (3)
【出願人】(508301711)朝日電材株式会社 (1)
【Fターム(参考)】