説明

防水カバー、および、電子機器

【課題】防水カバーおよび電子機器において、電子機器の小型化を図る。
【解決手段】電子機器(携帯電話機1)に着脱自在に配置される防水カバー10であって、防水カバー10と電子機器(1)の防水領域(電池収納部31)の周囲とのうち、一方には防水領域(31)の周方向の全周に亘って封止部材13が設けられ、他方には封止部材13に対向する接触面(平面部32)が同一面上に形成され、防水カバー10は、封止部材13が接触面(32)に接触して押圧された状態のままスライドして電子機器(1)に装着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記述された実施態様は、電子機器に着脱自在に配置される防水カバー、および、この防水カバーを備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機等の電子機器の防水領域に止水ガスケットが用いられている。この止水ガスケットとして、電子機器の幅方向の両側からつぶされる止水ガスケットが知られている。
【0003】
また、電池蓋のリブによって押圧される止水ガスケットが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−25940号公報
【特許文献2】特許第4424445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、防水カバーは、電子機器の例えば幅方向に止水ガスケットをつぶすものは、ガスケットが押圧されるのに耐えうる壁面の厚みが必要になり、幅方向の寸法が大きくなる。また、止水ガスケットをリブ等によって押圧する防水カバーは、例えば厚み方向の寸法が大きくなる。
【0006】
更には、防水領域が例えば電池収納部である場合には、昨今の電池容量増加による電子機器の例えば幅方向の寸法拡大と、電子機器の取り扱いやすさのために電子機器の寸法を維持することとの両立が難しくなっている。
【0007】
本発明の目的は、電子機器の小型化を図ることができる防水カバーおよび電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書で開示する防水カバーは、電子機器に着脱自在に配置される防水カバーである。上記防水カバーと上記電子機器の防水領域の周囲とのうち、一方には上記防水領域の周方向の全周に亘って封止部材が設けられ、他方には上記封止部材に対向する接触面が同一面上に形成されている。上記防水カバーは、上記封止部材が上記接触面に接触して押圧された状態のままスライドして上記電子機器に装着される。
【0009】
本明細書で開示する電子機器は、上記防水カバーと、上記防水領域と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本明細書で開示する防水カバーおよび電子機器によれば、電子機器の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】防水カバーを備える携帯電話機を示す斜視図である。
【図2】防水カバーの平面板を分解した携帯電話機を示す斜視図である。
【図3】防水カバーを内側から見た斜視図である。
【図4】防水カバーの爪部等を説明するための携帯電話機の斜視図である。
【図5】防水カバーの爪部等を説明するための携帯電話機の拡大斜視図である。
【図6】防水カバーの寸法を説明するための簡略図である。
【図7】防水カバーの封止部材等を説明するための携帯電話機の部分断面図である。
【図8A】スライド後の防水カバーを示す断面図(その1)である。
【図8B】スライド後の防水カバーを示す断面図(その2)である。
【図8C】図8AのA部拡大図である。
【図8D】図8AのB部拡大図である。
【図9A】スライド前の防水カバーを示す断面図(その1)である。
【図9B】スライド前の防水カバーを示す断面図(その2)である。
【図10A】接触前の封止部材を示す断面図である。
【図10B】スライド前の封止部材を示す断面図である。
【図10C】スライド後の封止部材を示す断面図である。
【図11】スライド後のつぶれた封止部材を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態に係る、防水カバーおよび電子機器について、図面を参照しながら説明する。
図1は、防水カバー10を備える携帯電話機1を示す斜視図である。
図2は、防水カバー10の平面板12を分解した携帯電話機1を示す斜視図である。
図3は、防水カバー10を内側から見た斜視図である。
【0013】
図1および図2に示すように、携帯電話機1は、防水カバー10と、互いにヒンジ結合された正面側筐体20および背面側筐体30とを備える。携帯電話機1は、電子機器の一例である。
【0014】
防水カバー10は、背面側筐体30の電池収納部31を塞ぐように、携帯電話機1に着脱自在に配置されている。電池収納部31には、図8Aおよび図9Aに二点鎖線で示す電池40が配置される。電池収納部31は、防水領域の一例である。
【0015】
図2および図3に示すように、防水カバー10は、カバー本体部11と、このカバー本体部11の内側に接合された平面板12と、封止部材13と、それぞれ複数の、嵌合爪部14、後端爪部15および前端爪部16と、を含む。
【0016】
カバー本体部11は、背面側筐体30と同一幅の略矩形状を呈し、背面側筐体30の背面(携帯電話機1の背面)のうち底面側の表面を形成する。また、カバー本体部11は、背面側筐体30の左右の側面の一部および底面の一部も形成する。
【0017】
平面板12は、矩形の薄板であり、カバー本体部11の内側に例えば両面テープを介して接合されている。平面板12の内側(防水カバー10の内側)の面の周縁端部には、電池収納部31の周方向の全周に亘って、封止部材13が設けられている。
【0018】
カバー本体部11および平面板12の材質は、特に限定されないが、本実施の形態では、カバー本体部11がプラスチックで、平面板12が金属である。
図7、図8Aおよび図9Aに示すように、封止部材13は、平面板12上で成形され、平面板12と一体になっている。
【0019】
図2に示すように、背面側筐体30には、電池収納部31の周囲において平面部32が形成されている。この平面部32は、同一平面上で、且つ、電池収納部31の周方向に連続して形成されている。平面部32は、封止部材13に対向し同一面上に形成される接触面の一例である。
【0020】
詳しくは後述するが、防水カバー10は、封止部材13が平面部32に接触して押圧された状態のままスライドして携帯電話機1に装着される。そのため、平面部32は、封止部材13がスライドしても封止部材13との接触を維持できる大きさに形成されている。
【0021】
図8Cおよび図8Dに示すように、封止部材13は、電池収納部31の周方向の全周に亘って設けられた封止ベース部13aと、この封止ベース部13aから電池収納部31の周方向の全周に亘って突出し平面部32に接触する突出部13bと、を含む。この突出部13bは、電池収納部31の周方向に直交する断面の断面形状が半円形状または半楕円形状であり、封止ベース部13aの周縁から突出している。
【0022】
封止部材13は、少なくとも、平面部32と接触する突出部13bに、低摩擦コーティングを施されている。低摩擦コーティングは、シリコーン系、フッ素系などのコーティング剤を、例えば、塗布、焼付け等することで突出部13b等の表面に形成すればよい。
【0023】
図3〜図5に示すように、嵌合爪部14は、カバー本体部11の左右の側壁の内側に、左右それぞれ4つずつ計8個配置されている。
嵌合爪部14は、背面側筐体30の左右の側壁の外側に設けられたL字状の爪嵌合溝33に対して、防水カバー10のスライド方向(矢印S)に交差する方向に挿入されて防水カバー10が上記のスライド方向(矢印S)にスライドすることで爪嵌合溝33に嵌合する。
【0024】
なお、図3に示すように、スライド方向(矢印S)の前端および後端の左右の嵌合爪部14は、封止部材13のスライド方向(矢印S)の前端および後端の近傍に設けられている。そのため、この位置の嵌合爪部14および爪嵌合溝33によって、電池収納部31の周囲の背面側筐体30の幅方向の肉厚を薄くすることができる。これにより、携帯電話機1の幅寸法を維持しつつ、電池40の幅を拡大することができる。
【0025】
嵌合爪部14は、その挿入方向に延びる複数本(例えば4本)の挿入方向櫛歯14aと、複数本の挿入方向櫛歯14aを連結する線状の櫛歯ベース部14bと、この櫛歯ベース部14bから挿入方向とは反対方向に突出する複数本の反対方向櫛歯14cと、を含む。
【0026】
図5に示すように、櫛歯ベース部14bのスライド方向(矢印S)の前端には、爪嵌合溝33内でのスライドを滑らかにするため、前端の挿入方向櫛歯14aに向かって湾曲する湾曲部14b−1が形成されている。一方、爪嵌合溝33にも、嵌合爪部14がスライドして嵌合する際の入り口となる直角部分に湾曲部33aが形成されている。
【0027】
図3および図4に示すように、後端爪部15は、防水カバー10のスライド方向(矢印S)の後端においてスライド方向(矢印S)に突出するように例えば3つ設けられている。なお、後端爪部15にも、挿入方向櫛歯14aと同様に挿入方向に延びる櫛歯が複数本形成されている。
【0028】
前端爪部16は、防水カバー10のスライド方向(矢印S)の前端においてスライド方向(矢印S)に突出するように例えば2つ設けられている。
後端爪部15および前端爪部16は、図2に示す後端側溝34および前端側溝35に挿入されて嵌合する。
【0029】
図6に示すように、封止部材13のスライド方向(矢印S)の前端部分から嵌合爪部14の後端までの距離Aは、電池収納部31の前端から、上記嵌合爪部14と嵌合する爪嵌合溝33の後端までの距離Bよりも大きい。
【0030】
このように封止部材13が設けられているため、封止部材13の前端部分は、防水カバー10のスライドの前後において、電池収納部31の前端側に位置する平面部32に接触して押圧されることが可能である。
【0031】
また、封止部材13のスライド方向(矢印S)の後端部分から嵌合爪部14の後端までの距離Cは、電池収納部31の後端から、上記嵌合爪部14と嵌合する爪嵌合溝33の後端までの距離Dよりも大きい。
【0032】
このように封止部材13が設けられているため、封止部材13の後端部分も、防水カバー10のスライドの前後において、電池収納部31の後端側に位置する平面部32に接触して押圧されることが可能である。
【0033】
なお、平面部32は、封止部材13のうちスライド方向(矢印S)に延びる左右の部分も防水カバー10のスライドの前後において平面部32に接触して押圧されることが可能な大きさに形成されている
爪嵌合溝33の嵌合爪部14との嵌合面から平面部32までの距離Eは、嵌合爪部14の爪嵌合溝33との嵌合面から封止部材13までの距離Fよりも大きい。
【0034】
このように封止部材13が設けられているため、嵌合爪部14と爪嵌合溝33とが嵌合した状態では、封止部材13(図8Cおよび図8Dに示す突出部13b)は、平面部32に接触して押圧されてつぶされる(図11に示すつぶされた突出部13b´)。このように押圧されることで、封止部材13は、止水性を発揮することになる。
【0035】
防水カバー10がスライドして携帯電話機1に装着された際には、図8Bに示すように嵌合爪部14と爪嵌合溝33とは嵌合し、図8Aに示すように封止部材13の突出部13bは平面部32に接触して押圧されている。
【0036】
また、防水カバー10がスライドして携帯電話機1に装着される前には、図9Bに示すように嵌合爪部14と爪嵌合溝33とは嵌合していないが、図9Aに示すように封止部材13の突出部13bは平面部32に接触している。
【0037】
防水カバー10を携帯電話機1に装着する際には、人は、図9Bに示すように嵌合爪部14が爪嵌合溝33に挿入され図8Bに示すように爪嵌合溝33と嵌合するように、防水カバー10を挿入・スライドさせる。
【0038】
嵌合爪部14が爪嵌合溝33に挿入されることで、封止部材13は、図10Aに示すように平面部32との接触前の状態から図10Bに示すように平面部32に接触して押圧される。そして、図10Cに示すように防水カバー10がスライドして嵌合爪部14が爪嵌合溝33に嵌合する。この防水カバー10のスライド前からスライド後まで封止部材13は平面部32に押圧された状態のままとなる。さらには、封止部材13の突出部13bは、スライドして平面部32に押圧されることで、図11に示すように、つぶれた状態となる(突出部13b´)。以上のように、封止部材13が平面部32に接触して押圧された状態のまま防水カバー10はスライドして携帯電話機1に装着されることになる。
【0039】
以上説明した本実施の形態では、防水カバー10と携帯電話機(電子機器)1の電池収納部(防水領域)31の周囲とのうち、一方に電池収納部31の周方向の全周に亘って封止部材13が設けられている。他方には、封止部材13に対向する平面部32が同一面上に形成されている。また、防水カバー10は、封止部材13が平面部32に接触して押圧された状態のままスライドして携帯電話機1に装着される。
【0040】
そのため、封止部材13を例えば携帯電話機1の幅方向に押圧する場合に生ずる携帯電話機1の壁面等の幅方向寸法の増加を防ぐことができる。また、封止部材13が同一面上の平面部32に接触して押圧された状態のまま防水カバー10がスライドするため、携帯電話機1の厚みが増すのも防ぐことができる。
【0041】
よって、本実施の形態によれば、携帯電話機1の小型化を図ることができる。
更には、封止部材13を防水カバー10のスライドによって確実に押圧することができるため、止水性能や防水カバー10の着脱時の操作性も向上させることができる。
【0042】
また、本実施の形態では、封止部材13が接触するのは、同一平面上に形成された平面部32である。そのため、同一平面上において均等に封止部材13を押圧することができ、携帯電話機1の小型化や止水性能の向上を図ることができる。
【0043】
また、本実施の形態では、カバー本体部11の内側に接合された平面板12に封止部材13(または平面部32)が設けられている。そのため、カバー本体部11と平面板12とが別体で二重蓋構造となっている場合、カバー本体部11と平面板12とのそれぞれが剛性を持たせるために厚くなるが、本実施の形態ではそれぞれに剛性を持たせなくともよく防水カバー10を薄くすることができる。更には、デザイン性向上および防水カバー10の着脱操作の簡素化を図ることもできる。更には、カバー本体部11と平面板12とを異なる材料からなるようにして、例えば、平面板12が、封止部材13を成形しやすい材料(例えば、接合しやすい材料、成形時の温度に耐えうる材料)からなるようにすることができる。更には、平面板12に防水カバー11よりも高い強度を持たせるなど、必要部分のみに強度を持たせることもできる。
【0044】
また、本実施の形態では、封止部材13が防水カバー10に配置され、平面部32は、電池収納部11の周囲に形成されている。そのため、封止部材13を携帯電話機1に配置しやすくすることや、止水性能の向上を図ることが可能となる。
【0045】
また、本実施の形態では、封止部材13は、低摩擦コーティングを施されている。そのため、止水性能や防水カバー10の着脱時の操作性も向上させることができる。
また、本実施の形態では、嵌合爪部14は、背面側筐体30(携帯電話機1)に設けられたL字状の爪嵌合溝33に対して、防水カバー10のスライド方向に交差する方向に挿入されて防水カバー10がスライドすることで爪嵌合溝33に嵌合する。そして、嵌合爪部14は、その挿入方向に延びる複数本の挿入方向櫛歯14aを含む。また、嵌合爪部14は、複数本の挿入方向櫛歯14aと、これら複数本の挿入方向櫛歯14aを連結する櫛歯ベース部14bと、この櫛歯ベース部から挿入方向とは反対方向に突出する複数本の反対方向櫛歯14cと、を含む。そのため、簡素な構成で防水カバー10の強度を高めることができる。
【0046】
また、本実施の形態では、爪嵌合溝33の嵌合爪部14との嵌合面から平面部32までの距離Eは、嵌合爪部14の爪嵌合溝33との嵌合面から封止部材13までの距離Fよりも大きくなるように、封止部材13が設けられている。そのため、嵌合爪部14と爪嵌合溝33とが嵌合した状態では、封止部材13の突出部13bは、平面部32に接触して押圧されてつぶされる。したがって、止水性能の向上を図ることができる。
【0047】
また、本実施の形態では、封止部材13は、電池収納部31の周方向の全周に亘って設けられた封止ベース部13aと、この封止ベース部13aから電池収納部31の周方向の全周に亘って突出し平面部32に接触する突出部13bと、を含む。そのため、封止部材13の強度を高めることや止水性能の向上を図ることが可能となる。
【0048】
また、本実施の形態では、封止部材13の突出部13bは、電池収納部31の周方向に直交する断面の断面形状が半円形状または半楕円形状である。そのため、封止部材13の強度を確保しながら止水性能の向上を図ることができる。
【0049】
また、本実施の形態では、防水領域の一例として電池収納部31が配置されている。そのため、昨今、電池40の容量が増加しているが、携帯電話機1の電池収納部31以外の部分の小型化によって電池収納部31の体積を確保することができる。
【0050】
なお、本実施の形態では、携帯電話機1を電子機器の一例として説明したが、電子機器としては、携帯電話機1以外の携帯型電子機器や、設置型電子機器を用いることもできる。
【0051】
また、本実施の形態では、封止部材13を防水カバー10(平面板12)側に配置する例について説明したが、封止部材13を携帯電話機(電子機器)1側に配置し、平面部(接触面)32を防水カバー10側に設けるようにしてもよい。
【0052】
また、本実施の形態では、封止部材13が平面部(接触面)32に接触して押圧された状態のまま防水カバー10がスライドするが、封止部材13が押圧されるのは防水カバー10がスライドを開始したときからではなく、スライドの途中からでもよい。また、防水カバー10をスライドさせる場合には、止水性能に悪影響を与えるおそれがあるが、図中のスライド方向(矢印S)とは完全に一致しない方向に多少傾斜をつけてスライドさせてもよい。
【0053】
また、本実施の形態では、接触面の一例として、同一平面上に形成された平面部32を例に説明したが、接触面としては、平面であることが望ましくはあるが、完全に平面でなくともよく、例えば曲面とすることも可能である。
また、本実施の形態では、電池収納部31を防水領域の一例として説明したが、電池収納部31以外の防水領域に防水カバー10を設けることも可能である。
【0054】
以上説明した実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
電子機器に着脱自在に配置される防水カバーであって、
前記防水カバーと前記電子機器の防水領域の周囲とのうち、一方には該防水領域の周方向の全周に亘って封止部材が設けられ、他方には該封止部材に対向する接触面が同一面上に形成され、
前記防水カバーは、前記封止部材が前記接触面に接触して押圧された状態のままスライドして前記電子機器に装着される、防水カバー。
(付記2)
付記1記載の防水カバーにおいて、
前記接触面は、同一平面上に形成された平面部である、防水カバー。
(付記3)
付記1記載の防水カバーにおいて、
カバー本体部と、
前記カバー本体部の内側に接合された平面板と、
を備え、
前記封止部材または前記接触面は、前記平面板に形成されている、防水カバー。
(付記4)
付記1記載の防水カバーにおいて、
前記封止部材を備え、
前記接触面は、前記電子機器の前記防水領域の周囲に形成されている、防水カバー。
(付記5)
付記1記載の防水カバーにおいて、
前記封止部材は、低摩擦コーティングを施されている、防水カバー。
(付記6)
付記1記載の防水カバーにおいて、
前記電子機器に設けられたL字状の爪嵌合溝に対して、前記防水カバーのスライド方向に交差する方向に挿入されて前記防水カバーがスライドすることで前記爪嵌合溝に嵌合する嵌合爪部を含み、
前記嵌合爪部は、その挿入方向に延びる複数本の挿入方向櫛歯を含む、防水カバー。
(付記7)
付記6記載の防水カバーにおいて、
前記嵌合爪部は、複数本の前記挿入方向櫛歯と、複数本の該挿入方向櫛歯を連結する櫛歯ベース部と、該櫛歯ベース部から前記挿入方向とは反対方向に突出する複数本の反対方向櫛歯と、を含む、防水カバー。
(付記8)
付記6記載の防水カバーにおいて、
前記封止部材を備え、
前記接触面は、前記電子機器の前記防水領域の周囲に形成され、
前記封止部材は、前記爪嵌合溝の前記嵌合爪部との嵌合面から前記接触面までの距離が、前記嵌合爪部の前記爪嵌合溝との嵌合面から前記封止部材までの距離よりも大きくなるように、設けられている、防水カバー。
(付記9)
付記1記載の防水カバーにおいて、
前記封止部材は、前記防水領域の周方向の全周に亘って設けられた封止ベース部と、該封止ベース部から前記防水領域の周方向の全周に亘って突出し前記接触面に接触する突出部と、を含む、防水カバー。
(付記10)
付記9記載の防水カバーにおいて、
前記封止部材の前記突出部は、前記防水領域の周方向に直交する断面の断面形状が半円形状または半楕円形状である、防水カバー。
(付記11)
付記1記載の防水カバーにおいて、
前記防水領域は、電池収納部である、防水カバー。
(付記12)
付記1から付記11のいずれか1項記載の防水カバーと、
前記防水領域と、
を備える、電子機器。
【符号の説明】
【0055】
1 携帯電話機
10 防水カバー
11 カバー本体部
12 平面板
13 封止部材
13a 封止ベース部
13b 突出部
14 嵌合爪部
14a 挿入方向櫛歯
14b 櫛歯ベース部
14b−1 湾曲部
14c 反対方向櫛歯
15 後端爪部
16 前端爪部
20 正面側筐体
30 背面側筐体
31 電池収納部
32 平面部
33 爪嵌合溝
33a 湾曲部
34 後端側溝
35 前端側溝
40 電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に着脱自在に配置される防水カバーであって、
前記防水カバーと前記電子機器の防水領域の周囲とのうち、一方には該防水領域の周方向の全周に亘って封止部材が設けられ、他方には該封止部材に対向する接触面が同一面上に形成され、
前記防水カバーは、前記封止部材が前記接触面に接触して押圧された状態のままスライドして前記電子機器に装着される、防水カバー。
【請求項2】
請求項1記載の防水カバーにおいて、
カバー本体部と、
前記カバー本体部の内側に接合された平面板と、
を備え、
前記封止部材または前記接触面は、前記平面板に形成されている、防水カバー。
【請求項3】
請求項1記載の防水カバーにおいて、
前記封止部材を備え、
前記接触面は、前記電子機器の前記防水領域の周囲に形成されている、防水カバー。
【請求項4】
請求項1記載の防水カバーにおいて、
前記封止部材は、低摩擦コーティングを施されている、防水カバー。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項記載の防水カバーと、
前記防水領域と、
を備える、電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図11】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【公開番号】特開2012−60399(P2012−60399A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201350(P2010−201350)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】