説明

除湿装置

【課題】除湿装置の提供。
【解決手段】連続式帯電循環気流を発生し、吸着部品上の水分を着脱し、公知の電熱着脱方式の除湿装置に取って代わることができる。本発明は帯電粒子着脱乾燥技術を利用し、高エネルギー帯電粒子が形成する駆動力と電場を利用し、水分子と除湿構造間の吸着力を直接改変可能で、こうして湿気は吸着部品上に着脱される。本発明は低電力で水分着脱効果を達成可能であるため、再生着脱システムの消費電力を低下させることができ、公知の高電力消費の電熱システムに取って代わることができ、大幅な省エネ効果を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は除湿装置に関する。特に帯電粒子再生着脱と吸着式乾燥を結合した除湿装置及びその再生構造に係る。
【背景技術】
【0002】
一般家庭で使われている公知の除湿方式は、冷媒圧縮機システムにより空気中の湿気を冷凝縮し、室内空気乾燥の目的を達成するものである。しかし、冷媒の使用はオゾン層破壊の問題を派生するため、冷媒を不要とする除湿技術の開発が重視されている。
【0003】
除湿の技術において、回転ホイール式吸着除湿の技術は、圧縮機と冷媒を使用しない。除湿体が室内空気の湿気を吸着し、続いて、電熱により空気を加熱し、除湿体再生側へと流し、湿気の着脱を行う。再生側の高温高湿の空気は熱交換器中に導入され、冷凝縮を行い、集水盆に冷凝縮水分を収集し、家庭用除湿装置の目的を達成する。回転ホイール式除湿機は、除湿体により吸湿する特性により除湿メカニズムを完成するため、環境中の気体温度及び湿度条件の制限を受けない。しかも、公知の圧縮機を使用しないため、騒音が低く、冷媒の使用を回避可能であるなどの技術的長所を備える。
【0004】
回転ホイール式吸着除湿機1の作用原理は図1に示す。図1に示すように、室内の高湿気流90は熱交換器10に吸収され、次に除湿体11に進入する。こうして該除湿体11は気流90内の水分を吸着することができる。吸着が完了した乾燥気流92は、除湿ファン12により室内へと送風され、空気除湿の作業を完成する。一方、電熱器13は循環気流91の温度を上昇させ、高温の循環気流91と該除湿体11上の水分子の温度差により、該除湿体11中の水分子を気化着脱する。続いて、高温高湿の循環気流91は熱交換器10に進入後、該除湿機1位置口の比較的低温の高湿気流90と熱交換を行う。これにより該熱交換器10内の高温高湿空気は、冷凝縮により液体水93となり、冷凝縮後の水分は収集され排出される。循環気流91は再び管路に従い電熱器13に戻り、前記動作を繰り返し、湿気着脱の循環動作を完成する。上記除湿体11、電熱器13、熱交換器10がそれぞれの機能により風道を経て結合後、除湿効果を備える除湿機1となる。
【0005】
前記の回転ホイール式吸着除湿機は、すべて電熱器により再生側気流を加熱し、再生空気温度を上げている。該技術の加熱着脱メカニズムは主に以下の2つの部分に分けられる。
(一).気流熱交換気化:加熱により循環する再生温度の勾配は、熱交換が発生する熱量気化により、除湿体内の除湿構造中の水分を除去する。湿気着脱の効果を達成するため、湿気の着脱過程では高温空気の製造が必要で、しかも長時間の気化を行う必要がある。よって、乾燥除湿の目的を達成するためには、極めて高い消費電力を必要とする。
(二).放射熱気化:加熱器中の電熱線は電流の通電により高温を発生する。この熱量は放射熱の形式で、除湿体内の構造中の水分子は直接吸収され放射熱で気化着脱される。放射熱量と表面温度の4乗は正比例するため、電熱器表面は400℃以上となり、放射熱は極めて高くなる。よって、発生する湿気着脱効果は前記(一)中の気流熱交換気化着脱に比べ、はるかに重要である。
【0006】
上記2項の気化メカニズムに対する分析により、公知の加熱式再生着脱方式は、加熱循環気流が起す間接気化着脱、或いは放射熱が水分子により吸収されると同時に大部分の放射熱量も除湿体に吸収されるため、回避不能な電力消費過多の出所を引き起こしてしまう。別に、放射熱量が引き起こす吸湿構造体表面温度の上昇も、水分子の吸収に不利であり、除湿能力を大幅に低下させる。よって、加熱式再生着脱方式は回転ホイール式除湿装置の電力消費を上げ、除湿効率低下の主因となっている。
【0007】
上記問題を克服するため、図2の概略図が示す日本特許文献1が開発された。該構造はプラズマ方式を利用し公知の加熱により除湿体を着脱する方式で、該技術中では、除湿ユニット17両側に設置する電極15と16を利用し、プラズマを発生し、除湿ユニット17が吸着した水分を離脱させる。該技術は別種のイオンを利用し水分を着脱する技術を掲示し、電力消費過多の問題を克服することができるが、該技術は開放式の気流設計を用い、また該技術は除湿が必要であると同時に、過失も必要な空間18と19に応用される。よって、該技術により製造されるシステムは大型の開放式気流システムに属する。また、該公開案において、その電極15と16は熱プラズマ(thermal plasma)の駆動方式に属し、小電圧(5〜10ボルト)を利用する方式により電極を駆動しプラズマを発生する。
【0008】
【特許文献1】特開2001-179037
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、除湿装置水分着脱の再生構造を提供し、高電圧を利用し電極板の放電を操作し、これにより該再生構造を通過した気流は遊離化し帯電粒子を発生し、該帯電粒子は水分子を極めて容易に着脱させることができ、こうして除湿装置の水分を吸着する部品はより低い温度で、或いは加熱空気を必要としない状況で、十分な水分を着脱することができる除湿装置を提供することである。
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は下記の除湿装置を提供する。該除湿装置は帯電粒子を利用し水分着脱を行い、水分を吸着する回転ホイールの水分着脱効率を向上させることができ、加熱器の消費電力を低下させ、これにより回転ホイール式除湿機の除湿効率を向上させ、省エネ効果を備えるため、公知の高電力消費の電熱水分着脱の除湿システムに取って代わることができ、該除湿装置は、水分子と材料吸着においてエネルギーの無駄を減少させることができ、再生電力消費を大幅に低下させることができ、また消費電力が低いため、温度もより低くなり、よって熱伝導損失を減少させることができ、除湿装置の吸着材料の加熱された状況も緩和され、吸湿量が拡大し、こうして除湿システムの性能をさらに向上させることができ、ある実施例では、本発明の除湿装置は冷凝縮回路、除湿体、再生部を含み、該冷凝縮回路内には循環気流を備え、該除湿体は気流を通過させ、該気流の水分を吸収でき、該再生部は該除湿体の片側に設置し、しかも該冷凝縮回路と連接し、該再生部はプラズマにより該循環気流を遊離化し、該遊離化した該循環気流は該除湿体上の水分を着脱し、別種の実施例では、本発明の除湿装置はさらに一対の電極、一対の絶縁体を含み、該一対の電極はそれぞれ一定の距離を隔て、該各電極は複数の気体通路を備え、該一対の絶縁体は該一対の電極とそれぞれ連接し、該各絶縁体は複数の絶縁構造を備え、該各絶縁構造は該各気体通路とそれぞれ対応する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、冷凝縮回路、除湿体、再生部を含み、
該冷凝縮回路内には循環気流を備え、
該除湿体は気流を通過させ、該気流の水分を吸収でき、
該再生部は該除湿体の片側に設置し、しかも該冷凝縮回路と連接し、該再生部はプラズマにより該循環気流を遊離化し、該遊離化した該循環気流は該除湿体上の水分を着脱することを特徴とする除湿装置としている。
請求項2の発明は、前記冷凝縮回路は冷凝縮盤管、再生ファンを含み、
該冷凝縮盤管は該再生部と連接し、該冷凝縮盤管内には複数の流路を備え、該循環気流を通過させ、
該再生ファンは該冷凝縮盤管及び該再生部と連接することを特徴とする請求項1記載の除湿装置としている。
請求項3の発明は、前記再生部は一対の電極、一対の絶縁体を含み、
該一対の電極は該除湿体の両側にそれぞれ設置し、該各電極は複数の気体通路を備え、
該一対の絶縁体は該一対の電極とそれぞれ連接し、該各絶縁体は複数の絶縁構造を備え、該各絶縁構造は該各気体通路と対応することを特徴とする請求項1記載の除湿装置としている。
請求項4の発明は、前記各電極はさらに複数の通孔を備え、これにより複数の該気体通路を形成することを特徴とする請求項3記載の除湿装置としている。
請求項5の発明は、前記絶縁構造は柱体で、その内部には絶縁通路を備え、対応する通孔と連通することを特徴とする請求項4記載の除湿装置としている。
請求項6の発明は、前記各電極はさらに複数の凸柱を備え、該各凸柱内には該気体通路を備えることを特徴とする請求項3記載の除湿装置としている。
請求項7の発明は、前記絶縁構造は通孔構造で、該電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項6記載の除湿装置としている。
請求項8の発明は、前記各凸柱はさらに該電極を貫通し、該電極の両側にそれぞれ設置されることを特徴とする請求項6記載の除湿装置としている。
請求項9の発明は、前記各電極はさらに複数の錐形凸柱を備え、該錐形凸柱の周囲には少なくとも1個の開孔を備え、該気体通路を形成することを特徴とする請求項3記載の除湿装置としている。
請求項10の発明は、前記絶縁構造は通孔構造で、電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項9記載の除湿装置としている。
請求項11の発明は、前記除湿装置はさらに加熱ユニットを備え、該冷凝縮盤管に進入する循環気流の温度を上昇させることを特徴とする請求項1記載の除湿装置としている。
請求項12の発明は、前記除湿体はホイール体で、回転運動を行うことを特徴とする請求項1記載の除湿装置としている。
請求項13の発明は、前記絶縁体と該除湿体の表面の距離は0.1〜5mmであることを特徴とする請求項3記載の除湿装置としている。
請求項14の発明は、前記除湿装置はさらに高圧電源サプライヤを含み、高電圧を該一対の電極に提供し、該高電圧は5000〜40000ボルトの間で、発生する電流は100ミリアンペア以内であることを特徴とする請求項3記載の除湿装置としている。
請求項15の発明は、一対の電極、一対の絶縁体を含み、
該一対の電極はそれぞれ一定の距離を隔て、該各電極は複数の気体通路を備え、
該一対の絶縁体は該一対の電極とそれぞれ連接し、該各絶縁体は複数の絶縁構造を備え、該各絶縁構造は該各気体通路とそれぞれ対応することを特徴とする除湿装置の再生構造としている。
請求項16の発明は、前記各電極はさらに複数の通孔を備え、これにより複数の該気体通路を形成することを特徴とする請求項15記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項17の発明は、前記各通孔の直径は0.5〜8mmであることを特徴とする請求項16記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項18の発明は、前記絶縁構造は柱体で、その内部には絶縁通路を備え、電極の通孔と連通することを特徴とする請求項16記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項19の発明は、前記各電極はさらに複数の凸柱を備え、該各凸柱内には該気体通路を備えることを特徴とする請求項15記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項20の発明は、前記絶縁構造は通孔構造で、該電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項19記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項21の発明は、前記各通孔の直径は0.5〜8mmであることを特徴とする請求項20記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項22の発明は、前記各電極はさらに複数の錐形凸柱を備え、該錐形凸柱の周囲には少なくとも1個の開孔を備え、該気体通路を形成することを特徴とする請求項15記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項23の発明は、前記絶縁構造は通孔構造で、該電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項22記載の除湿装置の再生構造としている。
請求項24の発明は、前記各通孔構造の直径は0.5〜8mmであることを特徴とする請求項23記載の除湿装置の再生構造としている。
【発明の効果】
【0012】
上記のように、本発明は連続式帯電循環気流を発生し、吸着部品上の水分を着脱し、公知の電熱着脱方式の除湿装置に取って代わることができる。本発明は帯電粒子着脱乾燥技術を利用し、高エネルギー帯電粒子が形成する駆動力と電場を利用し、水分子と除湿構造間の吸着力を直接改変可能で、こうして湿気は吸着部品上に着脱される。本発明は低電力で水分着脱効果を達成可能であるため、再生着脱システムの消費電力を低下させることができ、公知の高電力消費の電熱システムに取って代わることができ、大幅な省エネ効果を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の特徴、目的、機能を明らかにするため、本発明装置の構造と設計の理念に関して以下に詳細に説明する。本発明除湿装置の実施例概略図である図3に示すように、除湿装置2は冷凝縮回路20、除湿体21、再生部22を含む。該冷凝縮回路20は冷凝縮盤管201と再生ファン202を含む。該冷凝縮盤管201の入口端2010は、管路により、再生部22の出口端220と連接する。図示を単純化するため、図3では連接管路を図示していないが、該項技術の習熟者の本発明実施状態に対する理解には影響しない。本実施例において、該冷凝縮盤管201は複数の冷凝縮管路2011を備え、その内部には流路を備え、これにより循環気流91は流動することができる。該冷凝縮盤管201の主要な目的は、外部環境の除湿されるべき気流90を通過させ、該冷凝縮盤管201において流動する循環気流91と熱交換を行わせることである。よって、該各冷凝縮管路2011間には間隙を備え、気流90を通過させる。該冷凝縮盤管201は公知の技術に属するため、詳述しない。該再生ファン202は該冷凝縮盤管201の出口端2012及び該再生部22の入口端221と連接する。該再生ファン202の目的は、循環気流91の圧力を拡大することで、これにより該循環気流91は加速する。
【0014】
該除湿体21は該気流90を通過させることができる。該除湿体21内部には除湿構造210を備え、気流90内に含まれる水分を吸収する。本実施例において、該除湿体21はホイール体で、回転運動を行うことができる。当然、該除湿体21の構造は他の構造の設計を利用することができ、本発明のホイール体に限定するものではない。該除湿体21もまた公知の技術に属するため、詳述しない。該再生部22は該除湿体21の片側に設置し、該再生部22はプラズマにより該循環気流91を遊離化することができる。これにより該遊離化したが循環気流91は該除湿体21上に吸着する水分を着脱しする。本実施例では、該再生部22は外ケース体222を備え、その内部は循環気流91を通過させることができる。該外ケース体222内部には該除湿体21の一部を収納することができ、こうして該外ケース体222内部の流動するイオン化された循環気流91は、該除湿体21を通過し、該除湿体21上の水分を着脱することができる。
【0015】
除湿を待つ気流90の流速を加速し、除湿の効果を制御するため、本実施例では、さらに除湿ファン24を設置し、該除湿体21を通過した乾燥気流を該除湿装置2の外に排出することができる。この他、該除湿装置2はさらに加熱ユニット23を設置することができる。その位置は必要に応じて決め、増設するかどうかも必要に応じて決める。本実施例では、該加熱ユニット23は該再生部22の出口端2012と該冷凝縮盤管201の間に設置する。該加熱ユニット23は熱量を該循環気流91に提供し、循環気流91の温度を上げることができ、こうして水分着脱の冷凝縮効果を向上させることができる。
【0016】
続いて、本発明の再生部の各種実施方式について説明する。本発明再生部の第一実施例概略図である図4に示すように、該再生部22は一対の電極223、226及び一対の絶縁体224、225を備える。該一対の電極223、226は導電材質で、かつそれぞれ該除湿体21の両側に設置する。該各電極223、226上には複数の気体流路を備え、循環気流を通過させる。該一対の絶縁体224、225はそれぞれ該電一対の極223、226と連接し、該一対の電極223、226が放電過程においてショートしないようにする。図4中では、該一対の絶縁体224、225と該除湿体21間には間隔距離228、229を備える。本実施例では、該間隔距離228、229(放電可能間隙)は10mm以下で、0.1mm〜5mmが最適である。但し、これに限定しない。該一対の絶縁体224、225と該一対の電極223、226の連接方式は、該電極を包覆し、或いは該電極表面と緊密に接触する方式により設置する。この他、該一対の絶縁体224、225は複数の該気流流路と対応する絶縁構造2240を備える。
【0017】
この他、該再生部22はさらに高圧電源サプライヤ227を備え、該一対の電極223、226と電気的に連接し、該一対の電極223、226に放電に必要な電力を提供する。該高圧電源サプライヤ227は限電流型高周波数、高圧交流高圧電源サプライヤ或いは限電流型高周波数、高圧直流高圧電源サプライヤから選択することができる。本実施例では、該高圧電源サプライヤ227が提供する高電圧値は5000ボルト以上で、しかも40000ボルト以下である。これにより該一対の電極223と226の間には5000ボルト〜40000ボルトの電位差が形成され、同時に、該一対の電極223と226の間の放電電流範囲は100ミリアンペア内であるが、これに限定しない。
【0018】
本発明図4の電極と絶縁体の立体概略図である図5に示すように、図中の電極223と226及び絶縁体224と225は、相同の構造である。よって図5中では、電極223と絶縁体224を代表とする。図5に示すように、該電極223の外形は円形で、かつ該電極223上には複数の通孔2230を備え、該気流流路を形成する。該通孔2230の直径は0.5mm〜8mmであるが、これに限定しない。図4と図5中で示す電極と通孔の形状は円形であるが、実際は多辺形或いは他の任意の形状とすることができる。これは該項技術の習熟者は本発明に基づき、必要に応じて変化を加えることができる。図5が示す実施例では、該絶縁体224内部の凹部2242は複数の絶縁構造2240を備え、それは柱体の形式である。該各絶縁構造2240内には絶縁通路2241を備え、該電極223の通孔2230と対応する。該絶縁通路2241の直径は0.5mm〜8mmである。該絶縁体224の材質は高酸化アルミニウム、セラミック、石英、高分子材料、テフロン(登録商標)、ホリエーテルエーテルケトン(peek)、或いはエポキシ樹脂であるが、これに限定しない。上記材質は単独で使用することができ、或いは混合し使用することができる。例えば、図4中左側の絶縁体224はテフロン(登録商標)で、右側の絶縁体225は石英である。図5に戻り示すように、該絶縁体224の構造形状は、多辺形或いは円盤状で、盤面内の絶縁構造2240は円柱体或いは多辺形柱体である。該絶縁通路2241の断面は、規則的或いは不規則的な孔である。
【0019】
本発明再生部の第二実施例概略図である図6、図6の電極と絶縁体の立体概略図である図7に示すように、再生部26は一対の電極261と一対の絶縁体262を備える。本実施例では、該各電極261は該除湿体21の両側に相対設置し、かつ該各電極261の外形は円盤状の金属であるが、これに限定しない。例えば、多辺形の外形とすることができる。該電極261の盤面において複数の凸柱2610を設置し、該各凸柱2610内には気体通路2611を備える。本実施例では、該各凸柱2610は該電極261を貫通し、また該電極261の両側にそれぞれ設置する。該一対の電極は高圧電源サプライヤ227とそれぞれ電気的に連接する。該高圧電源サプライヤ227が提供する高圧電値は5000ボルト以上で、しかも40000ボルト以下である。これにより該一対の電極261間には5000ボルト〜40000ボルトの電位差を形成し、同時に該一対の電極間の放電電流範囲は100ミリアンペア内であるが、これに限定しない。
【0020】
該一対の絶縁体262は該一対の電極261とそれぞれ連接する。連接方式は、包覆或いは表面緊密接触の方式により該電極間の相互ショートを防止する。本実施例では、放電可能な間隔距離263と264は0.1mm〜5mmの間であるが、これに限定しない。該絶縁体262の材質は高酸化アルミニウム、セラミック、石英、高分子材料、テフロン(登録商標)、ホリエーテルエーテルケトン(peek)、或いはエポキシ樹脂であるが、これに限定しない。上記材質は単独で使用することができ、或いは混合し使用することができる。例えば、図7に示すように、該絶縁体262上にはさらに複数の該凸柱2610と相対する絶縁構造2620を設置することができる。本実施例の絶縁構造2620は通孔構造で、その直径は0.5mm〜8mmで、該凸柱2610を通過させることができる。該絶縁体262の通孔2620の厚みは該凸柱2610が突出するが電極表面の高度より大きい。また、該絶縁体262の外形は図7に示す円形に限定せず、多辺形或いは他の形状とすることができる。本実施例の該絶縁体262の厚みは1mm〜5mmである。
【0021】
本発明再生部の第三実施例概略図である図8、図8の電極と絶縁体の立体概略図である図9に示すように、再生部27は一対の電極271と一対の絶縁体272を備える。本実施例では、該各電極271は該除湿体21の両側に相対設置し、かつ該各電極271の外形は円盤状の金属であるが、これに限定しない。例えば、多辺形の外形とすることができる。該電極271の盤面において複数の錐状凸柱2710を設置し、該各錐状凸柱2710内には少なくとも1個の気体通路2711を備える。本実施例では3個である。
【0022】
また本発明の電極の錐状凸柱2710の別種の実施例概略図である図10に示すように、本実施例では該錐状凸柱2710周囲の気体通路2711は1個である。或いは図11に示すように、本実施例では該錐状凸柱2710周囲の気体通路2711は2個である。該気体通路2711の形状或いは数量は、必要に応じて決め、本発明の実施例に限定しない。該一対の電極は高圧電源サプライヤ227とそれぞれ電気的に連接する。該高圧電源サプライヤ227が提供する高圧電値は5000ボルト以上で、しかも40000ボルト以下である。これにより該一対の電極271間には5000ボルト〜40000ボルトの電位差を形成し、同時に該一対の電極271間の放電電流範囲は100ミリアンペア内となる。該絶縁体272の構造は図6に示す構造と相同であるため、ここでは記載しない。
【0023】
続いて、本発明の除湿装置の動作について説明する。図3、4に示すように、除湿を待つ気流90は該冷凝縮盤管201を通過し、先ず該冷凝縮盤管201内の循環気流と熱交換を行う。次に該除湿体21を通過し、最後に該除湿ファン24により装置2外へと排出される。該除湿体21内部には除湿構造210と吸着剤を備え、気流90内の水分子を吸収するため、乾燥気流92が形成される。水蒸気を吸着し飽和した除湿体21は再生着脱の過程を経れば、湿気の吸着を継続することができ、乾燥空気を連続的に製造することができる。該一対の電極223、226は該高圧電源サプライヤ227と電気的に連接するため、該高圧電源サプライヤ227が高電圧を該一対の電極223、226に提供する時、該一対の電極223、226は常圧環境において大気放電を行うことができる。この時、電極を通過する循環気流91は遊離され電子、プラスイオン、活性分子と原子が混合しプラズマ状態となる。続いて、遊離化した循環気流91は該除湿体21内の除湿構造を通過する時、水分子と該除湿構造210の物理吸着作用を改変し、これにより該除湿体21内の水分は該除湿構造210表面により着脱される。着脱された水分は、さらに循環気流91により除湿体21から離され、該冷凝縮盤管201中に進入し冷凝縮される。冷凝縮された水分は集水盤29中に滴り落ちる。湿気凝結を完成した後の循環気流91は、該再生ファン202により駆動され、管路から該再生部22中に入り、水分着脱循環を繰り返す。
【0024】
上記は本発明の実施例に過ぎず本発明の範囲を限定するものではない。本発明の特許請求範囲に基づき行う均等変化及び修飾は、本発明の意義を失わず、また本発明の精神と範囲を離脱しないため、本発明のさらに別の実施状況と見なす。
【0025】
上記のように、本発明が提供する除湿装置及びその再生構造は、低電力消費の状況において、吸着した水分子は吸着材料から極めて容易に着脱されるため、該産業の競争力を向上させることができ、周辺産業の発展を牽引することができる。よって特許申請の要件に符合する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】公知の電熱脱着式除湿機の作動概略図である。
【図2】公知技術のプラズマ除湿及び加湿装置の概略図である。
【図3】本発明除湿装置の実施例概略図である。
【図4】本発明再生部の第一実施例概略図である。
【図5】本発明図4の電極と絶縁体の立体概略図である。
【図6】本発明再生部の第二実施例概略図である。
【図7】図6の電極と絶縁体の立体概略図である。
【図8】本発明再生部の第三実施例概略図である。
【図9】図8の電極と絶縁体の立体概略図である。
【図10】本発明の気体通路分布の別種の実施例概略図である。
【図11】本発明の気体通路分布の別種の実施例概略図である。
【符号の説明】
【0027】
1 除湿器
10 熱交換器
11 除湿体
12 除湿ファン
13 電熱器
15、16 電極
17 除湿ユニット
18、19 空間
2 除湿装置
20 冷凝縮回路
201 冷凝縮盤管
2010 入口端
2011 冷凝縮管路
2012 出口端
202 再生ファン
21 除湿体
210 除湿構造
22 再生部
220 出口端
221 入口端
222 外ケース体
223、226 電極
2230 通孔
224、225 絶縁体
2240 絶縁構造
2241 絶縁通路
2242 凹部
227 高圧電源サプライヤ
228 229 間隔距離
23 加熱ユニット
24 除湿ファン
26 再生部
261 電極
2610 凸柱
2611 気体通路
262 絶縁体
2620 通孔
263、264 間隔距離
27 再生部
271 電極
2710 凸柱
2711 気体通路
272 絶縁体
2720 通孔
29 集水盤
90 気流
91 循環気流
92 乾燥気流
93 液体水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凝縮回路、除湿体、再生部を含み、
該冷凝縮回路内には循環気流を備え、
該除湿体は気流を通過させ、該気流の水分を吸収でき、
該再生部は該除湿体の片側に設置し、しかも該冷凝縮回路と連接し、該再生部はプラズマにより該循環気流を遊離化し、該遊離化した該循環気流は該除湿体上の水分を着脱することを特徴とする除湿装置。
【請求項2】
前記冷凝縮回路は冷凝縮盤管、再生ファンを含み、
該冷凝縮盤管は該再生部と連接し、該冷凝縮盤管内には複数の流路を備え、該循環気流を通過させ、
該再生ファンは該冷凝縮盤管及び該再生部と連接することを特徴とする請求項1記載の除湿装置。
【請求項3】
前記再生部は一対の電極、一対の絶縁体を含み、
該一対の電極は該除湿体の両側にそれぞれ設置し、該各電極は複数の気体通路を備え、
該一対の絶縁体は該一対の電極とそれぞれ連接し、該各絶縁体は複数の絶縁構造を備え、該各絶縁構造は該各気体通路と対応することを特徴とする請求項1記載の除湿装置。
【請求項4】
前記各電極はさらに複数の通孔を備え、これにより複数の該気体通路を形成することを特徴とする請求項3記載の除湿装置。
【請求項5】
前記絶縁構造は柱体で、その内部には絶縁通路を備え、対応する通孔と連通することを特徴とする請求項4記載の除湿装置。
【請求項6】
前記各電極はさらに複数の凸柱を備え、該各凸柱内には該気体通路を備えることを特徴とする請求項3記載の除湿装置。
【請求項7】
前記絶縁構造は通孔構造で、該電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項6記載の除湿装置。
【請求項8】
前記各凸柱はさらに該電極を貫通し、該電極の両側にそれぞれ設置されることを特徴とする請求項6記載の除湿装置。
【請求項9】
前記各電極はさらに複数の錐形凸柱を備え、該錐形凸柱の周囲には少なくとも1個の開孔を備え、該気体通路を形成することを特徴とする請求項3記載の除湿装置。
【請求項10】
前記絶縁構造は通孔構造で、電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項9記載の除湿装置。
【請求項11】
前記除湿装置はさらに加熱ユニットを備え、該冷凝縮盤管に進入する循環気流の温度を上昇させることを特徴とする請求項1記載の除湿装置。
【請求項12】
前記除湿体はホイール体で、回転運動を行うことを特徴とする請求項1記載の除湿装置。
【請求項13】
前記絶縁体と該除湿体の表面の距離は0.1〜5mmであることを特徴とする請求項3記載の除湿装置。
【請求項14】
前記除湿装置はさらに高圧電源サプライヤを含み、高電圧を該一対の電極に提供し、該高電圧は5000〜40000ボルトの間で、発生する電流は100ミリアンペア以内であることを特徴とする請求項3記載の除湿装置。
【請求項15】
一対の電極、一対の絶縁体を含み、
該一対の電極はそれぞれ一定の距離を隔て、該各電極は複数の気体通路を備え、
該一対の絶縁体は該一対の電極とそれぞれ連接し、該各絶縁体は複数の絶縁構造を備え、該各絶縁構造は該各気体通路とそれぞれ対応することを特徴とする除湿装置の再生構造。
【請求項16】
前記各電極はさらに複数の通孔を備え、これにより複数の該気体通路を形成することを特徴とする請求項15記載の除湿装置の再生構造。
【請求項17】
前記各通孔の直径は0.5〜8mmであることを特徴とする請求項16記載の除湿装置の再生構造。
【請求項18】
前記絶縁構造は柱体で、その内部には絶縁通路を備え、電極の通孔と連通することを特徴とする請求項16記載の除湿装置の再生構造。
【請求項19】
前記各電極はさらに複数の凸柱を備え、該各凸柱内には該気体通路を備えることを特徴とする請求項15記載の除湿装置の再生構造。
【請求項20】
前記絶縁構造は通孔構造で、該電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項19記載の除湿装置の再生構造。
【請求項21】
前記各通孔の直径は0.5〜8mmであることを特徴とする請求項20記載の除湿装置の再生構造。
【請求項22】
前記各電極はさらに複数の錐形凸柱を備え、該錐形凸柱の周囲には少なくとも1個の開孔を備え、該気体通路を形成することを特徴とする請求項15記載の除湿装置の再生構造。
【請求項23】
前記絶縁構造は通孔構造で、該電極の凸柱を通過させることを特徴とする請求項22記載の除湿装置の再生構造。
【請求項24】
前記各通孔構造の直径は0.5〜8mmであることを特徴とする請求項23記載の除湿装置の再生構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−220094(P2009−220094A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−104564(P2008−104564)
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】