説明

除草剤物質、殺カビ剤物質、又は、殺虫剤物質の生物学的効果の促進剤としてのグリセロールエーテルの使用

【課題】除草剤物質、殺カビ剤物質、又は、殺虫剤物質の生物学的効果の促進剤としてのグリセロールエーテルの使用。
【解決手段】本発明は、除草剤、殺カビ剤、又は、殺虫剤から選択される少なくとも1種の物質の生物学的効果を促進する促進剤としてのグリセロールエーテルの使用に関する。本発明は、本質的に、除草剤、殺カビ剤、又は、殺虫剤から選択される少なくとも1種の物質の生物学的効果を促進する促進剤としてのグリセロールエーテルの使用に関し、該グリセロールは、式(I):
[化1]


(式中、Rは、炭素数1〜18のアルキル基であり、Rは、水素原子、又は、炭素数1〜18のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基である)で表される。また、本発明は、このようなグリセロールを含む植物保護用組成物、及び、該組成物を用いた植物保護処理の方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、除草剤、殺虫剤、又は、殺カビ剤から選択される少なくとも1種の活性物質を含む新規組成物に関し、本発明の主題は本質的に、除草剤、殺虫剤、又は、殺カビ剤から選択される少なくとも1種の活性物質の生物学的効果を増強することができる促進剤として特定のグリセロールエーテルを使用することである。
【0002】
本発明は、特に農業分野に適用できる。
【背景技術】
【0003】
本発明で用いるグリセロールエーテルは、グリセロールのモノ−又はジ−アルキル化誘導体である。これらの化合物は当該技術分野で公知である。
【0004】
例えば、本発明において好適に用いられる化合物の一つである3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオール(エチルヘキシルグリセリンとしても知られる)は、化粧品分野において公知であり、当該分野において、特に脱臭剤中の芳香増強剤として用いられている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
幾つかのグリセロールエーテルは、動物界又は植物界の単細胞又は多細胞生物の細胞膜を各種活性物質が通過するのを促進するという注目すべき性質を示し、この注目すべき性質によって以下のことが可能になることが見出された。これが本発明の根幹をなしている。
(1)除草剤物質と組み合わせて使用する場合に、
・一方で、より速く植物の致死閾値に達させることにより除草速度を高め、
・他方で、所望の効果を得るために使用する除草剤物質の最低量を1/2〜1/4に低減すること;
(2)殺カビ剤物質と組み合わせて使用する場合に、所望の効果を得るために使用する殺カビ剤物質の最低量を低減すること;
(3)殺虫剤物質と組み合わせて使用する場合に、対象の害虫の死亡率を著しく増加させること。
【0006】
すなわち、第一の態様によれば、本発明の主題は、除草剤、殺カビ剤、又は、殺虫剤から選択される少なくとも1種の活性物質の生物学的効果を促進する促進剤としての、下記式のグリセロールエーテルの使用である。
【0007】
【化1】

(式中、
・Rは、炭素数1〜18のアルキル基であり;
・Rは、水素原子、又は、炭素数1〜18のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基である)
【0008】
除草剤物質に対するグリセロールエーテルの促進効果とは、以下を意味するものと理解される。
・一方で、所定の濃度の活性物質の除草速度を高める効果;及び
・他方で、除草剤物質の活性を高め、所望の効果を得るために使用する量を低減する効果。
【0009】
本発明で使用可能なグリセロールエーテルの第一の好ましい化合物群は、以下の条件を有した上記式(I)の化合物からなる。
・Rは、一般式:C2x+1(式中、xは1〜9)のアルキル基であり;
・Rは、一般式:C2y+1(式中、yは0〜8)のアルキル基であり;4≦x+y≦10の条件を満たす。
【0010】
本発明で使用可能なグリセロールエーテルの他の好ましい化合物群は、以下の条件を有した上記式(I)のモノアルキル化グリセロール化合物からなる。
・Rは、炭素数4〜9のアルキル基であり;
・Rは、水素原子である。
【0011】
特に注目すべき結果が、3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオール、3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオール、及び、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールで得られており、結果的にこれらが、本発明において除草剤物質、殺カビ剤物質、又は、殺虫剤物質の生物学的効果の促進剤(増強剤)として使用するために特に好ましい化合物である。
【0012】
本発明で使用可能なグリセロールエーテルの他の好ましい化合物群は、以下の条件を有した上記式(I)のジアルキル化グリセロール化合物からなる。
・Rは、メチル基又はエチル基であり;
・Rは、メチル基又はエチル基である。
【0013】
これら式(I)のジアルキル化化合物において、R及びRは同一であることが好ましい。
【0014】
上記式(I)のグリセロールエーテルは、任意の除草剤物質の除草効果の促進剤として機能する。
【0015】
「アルキル基」とは、直鎖又は分枝鎖炭化水素基を意味するものと理解される。
【0016】
本発明において、任意の公知の除草剤物質、殺カビ剤物質、及び、殺虫剤物質を用いることができる。
【0017】
本発明で使用可能な除草剤物質の中から、以下のものが挙げられる。
【0018】
・脂質合成阻害剤、特に以下の脂質合成阻害剤等:
・アリールオキシフェノキシプロピオン酸塩類[クロジナホッププロパルギル(clodinafop−propargyl)、ジクロホップメチル(diclofop−methyl)、フェノキサプロップ−P−エチル(fenoxaprop−P−ethyl)、フルアジホップ−P−ブチル(fluazifop−P−butyl)、キザロホップ−P−エチル(quizalofop−P−ethyl)、ハロキシホップ−R(haloxyfop−R)、プロパキザホップ(propaquizafop)]、
・シクロヘキサンジオン類[クレトジム(clethodim)、シクロキシジム(cycloxydim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)]、
・ベンゾフラン類[エトフメセート(ethofumesate)];
【0019】
・アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤、特に以下のアセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤等:
・イミダゾリノン類[イマザモックス(imazamox)、イマザピル(imazapyr)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマザキン(imazaquin)]、
・スルホニル尿素類[アミドスルフロン(amidosulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron−methyl)、クロリムロン(chlorimuron)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、エタメトスルフロンメチル(ethametsulfuron−methyl)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、フルピルスルフロンメチルナトリウム(flupyrsulfuron−methyl−sodium)、ホラムスルフロン(foramsulfuron)、ヨードスルフロンメチルナトリウム(iodosulfuron−methyl−sodium)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron−methyl)、メトスルフロンメチル(metsulfuron−methyl)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、プリミスルフロン(primisulfuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、トリベヌロンメチル(tribenuron−methyl)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron−methyl)]、
・スルホンアニリド類[クロランスラム(cloransulam)、フルメットスラム(flumetsulam)、フロラスラム(florasulam)]、
・トリアゾロピリミジン類[ピロキシスラム(pyroxsulam)];
【0020】
・芳香族アミノ酸の合成阻害剤、特に以下の芳香族アミノ酸の合成阻害剤等:
・グリホサート(glyphosate)のイソプロピルアミン塩又はトリメチルスルホニウム塩[スルホサート(sulfosate)];
【0021】
・オーキシン除草剤、特に以下のオーキシン除草剤等:
・フェノキシ酸類[2,4−D、2,4−DB、2,4,5−T、ジクロルプロップ(dichlorprop)、MCPA、MCPB、メコプロップ(mecoprop)]、
・安息香酸類[ジカンバ(dicamba)]、
・ピリジン酸類[クロピラリド(clopyralid)、ピクロラム(picloram)、トリクロピル(triclopyr)]、
・キンメラック(quinmerac);
【0022】
・色素阻害剤、特に以下の色素阻害剤等:
・トリアゾール類[アミトロール(amitrole)、クロマゾン(clomazone)]、
・イソオキサゾリジノン類[クロマゾン(clomazone)]、
・イソオキサゾール類[イソキサフルトール(isoxaflutole)]、
・トリケトン類[メソトリオン(mesotrione)、スルコトリオン(sulcotrione)]、
・ジフェニルエーテル類[アクロニフェン(aclonifen)]、
・フェノキシブタミド[ベフルブタミド(beflubutamid)]、
・フルロクロリドン(flurochloridone)、
・フルルタモン(flurtamone);
【0023】
・光合成阻害剤、特に以下の光合成阻害剤等:
・トリアジン類[アトラジン(atrazine)、シアナジン(cyanazine)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、プロメトリン(prometryn)、シマジン(simazine)]、
・ウラシル類[レナシル(lenacil)、ブロマシル(bromacil)、テルバシル(terbacil)]、
・フェニルカルバメート類[デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)]、
・ピリダジノン類[ピラゾン(pyrazon)]、
・置換尿素類[イソプロツロン(isoproturon)、ジウロン(diuron)、リニュロン(linuron)、クロルトルロン(chlortoluron)、メトブロムロン(metobromuron)、モノリニュロン(monolinuron)]、
・フェニルピリダジン類[ピリデート(pyridate)]、
・ベンゾチアジアゾン類[ベンタゾン(bentazone)]、
・ニトリル類[ブロモキシニル(bromoxynil)、イオキシニル(ioxynil)];
【0024】
・実生成長阻害剤、特に以下の実生成長阻害剤等:
・ジニトロアニリン類[エタルフルラリン(ethalfluralin)、ペンジメタリン(pendimethalin)、トリフルラリン(trifluralin)]、
・ベンズアミド類[プロピザミド(propyzamide)]、
・ピリジン類[ジチオピル(dithiopyr)]、
・カルバメート類[カルベタミド(carbetamide)]、
・カルバモチオエート類[ブチレート(butylate)、シクロエート(cycloate)、EPTC、トリアレート(triallate)]、
・ホスホロジチオエート類[ベンスリド(bensulide)]、
・クロロアセトアミド類[アラクロール(alachlor)、アセトクロール(acetochlor)、ジメテナミド(dimethenamid)、ジメタクロール(dimethachlor)、フルフェナセット(flufenacet)、メタザクロール(metazachlor)、S−メトラクロール(S−metolachlor)]、
・アセトアミド類[ナプロパミド(napropamide)];
【0025】
・細胞膜を破壊する除草剤、特に以下の除草剤等:
・リン酸化アミノ酸類[グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム塩(glufosinate−ammonium)]、
・ジフェニルエーテル類[アシフルオルフェン(acifluorfen)、ホメサフェン(fomesafen)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ビフェノックス(bifenox)]、
・オキサジアゾール類[オキサジアゾン(oxidiazon)、オキサジアルギル(oxadiargyl)]、
・ジピリジル類[ジフェンゾコート(difenzoquat)、パラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)]、
・ベンズアミド類[イソキサベン(isoxaben)]、
・ニトリル類[ジクロベニル(dichlobenil)];
【0026】
・トリアジノン[メタミトロン(metamitron)];
【0027】
・上記分類に記載していない除草剤物質[ビスピリバックナトリウム(bispyribac−sodium)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ラクトフェン(lactofen)、ノルフルラゾン(norflurazon)]。
【0028】
本発明において好ましい除草剤物質としては、以下の物質が挙げられる。
・ジクロベニル(dichlobenil)(観賞用の高木及び低木);
・エトフメセート(ethofumesate)(飼料用ビート、テンサイ);
・グリホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate−isopropylamine)(一般的な処理);
・グルホシネートアンモニウム塩(glufosinate−ammonium)(一般的な処理);
・イソプロチュロン(isoproturon)(軟質冬コムギ、冬オオムギ);
・リニュロン(linuron)(野菜作物、ひまわり);
・メタミトロン(metamitron)(飼料用ビート、テンサイ、テーブルビート);
・オキシフルオルフェン/プロピザミド(oxyfluorfen/propyzamide)(蔓植物、果樹園、観賞用の高木及び低木);
・フェンメディファム(phenmedipham)(飼料用ビート、テンサイ、テーブルビート);
・トリフルラリン(tifluralin)(アブラナ、冬アブラナ、春アブラナ、ヒマワリ、大豆)。
【0029】
世界中で最も広く用いられている除草剤物質の一つである、グリホサートのイソプロピルアミン塩で特に注目すべき結果が得られた。
【0030】
本発明で使用可能な殺カビ剤物質から、以下のものが挙げられる。
・多価物質又はマルチサイト物質:ジチオカルバメート類[マンコゼブ(mancozeb)、マンネブ(maneb)、ジネブ(zineb)、ジラム(ziram)、チラム(thiram)]、クロロニトリル類[クロロタロニル(chlorothalonil)]、フタルイミド類[キャプタン(captan)、フォルペット(folpel)]、スルファミド類[トリルフルアニド(tolylfluanid)]、及び、グアニジン類[ドジン(dodine)];
・ミトコンドリア呼吸を阻害する物質:フェニルアミド類[カルボキシン(carboxin)、フルトラニル(flutolanil)]、メチルβ−メトキシアクリレート類[アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ピコキシストロビン(picoxystrobin)]、シアノイミダゾール類[シアゾファミド(cyazofamid)]、イミダゾリノン類[フェナミドン(fenamidone)]、オキサゾリジンジオン類[ファモキサドン(famoxadone)]、メチルメトキシアセテート類[クレソキシムメチル(kresoxim−methyl)]、メチルメトキシカルバメート類[ピラクロストロビン(pyraclostrobin)]、ニトロフェニルクロトネート類[ジノキャップ(dinocap)]、ジニトロアニリン類[フルアジナム(fluazinam)]、シリルアミド[シルチオファム(silthiofam)];
・脂質の生合成を阻害する物質、特に以下の物質等:ジカルボキシイミド類[イプロジオン(iprodione)、プロシミドン(procymidone)、ビンクロゾリン(vinclozolin)]、有機リン化合物類[トルクロホスメチル(tolclofos−methyl)]、カルバメート類[プロパモカルブ(propamocarb)];
・膜ステロールの生合成を阻害する物質:ピリミジン類[フェナリモル(fenarimol)、ヌアリモル(nuarimol)]、イミダゾール類[イマザリル(imazalil)、プロクロラズ(prochloraz)]、トリアゾール類[ビテルタノール(bitertanol)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、プロピコナゾール(propiconazole)、トリアジメノール(triadimenol)]、ヒドロキシアニリド類[フェンヘキサミド(fenhexamid)]、モルフォリン類[ドデモルフ(dodemorph)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、トリデモルフ(tridemorph)]、ピペリジン類[フェンプロピジン(fenpropidin)]、スピロケタールアミン[スピロキサミン(spiroxamine)];
・核酸の合成を阻害する物質:フェニルアミド類[ベナラキシル(benalaxyl)、メフェノキサム(mefenoxam)]、ヒドロキシピリミジン類[ブピリメート(bupirimate)]、ヒメキサゾール(hymexazol);
・細胞壁形成に作用する物質:アセトアミド類[シモキサニル(cymoxanil)]、ジメトモルフ(dimethomorph)、アミノ酸カルバメート[イプロバリカルブ(iprovalicarb)];
・シグナル伝達に作用する物質:キノリン類[キノキシフェン(quinoxyfen)]、フェニルピロール類[フルジオキソニル(fludioxonil)];
・メチオニン生合成を阻害する物質:アニリノピリミジン類[シプロジニル(cyprodinil)、ピリメタニル(pyrimethanil)、メパニピリム(mepanipyrim)];
・β−チューブリンの結合に作用する物質:ベンズアミド類[ゾキサミド(zoxamide)]、フェニル尿素類[ペンシクロン(pencycuron)]、ベンゾイミダゾール類[カルベンダジム(carbendazim)、チアベンダゾール(thiabendazole)]、N−フェニルカルバメート類[ジエトフェンカルブ(diethofencarb)];
・精油等の天然物質[クローブ(clove)、ゲッケイジュ(bay)、セイバリー(savory)、タイム(thyme)、ティーツリー(Melaleuca alternifolia)、ゼラニウム(geranium)];及び、
・上記分類に記載していない殺カビ剤物質。
【0031】
本発明において好ましい殺カビ剤物質としては、以下の物質が挙げられる。
・アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ピラクロストロビン(pyraclostrobin)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、マンコゼブ(mancozeb)、シプロコナゾール(cyproconazole)、メトコナゾール(metconazole)、テブコナゾール(tebuconazole)、プロチオコナゾール(prothioconazole)、プロクロラズ(prochloraz)、ボスカリド(boscalid)(油料植物の栽培に対する例)。
【0032】
本発明で使用可能な殺虫剤物質から、以下のものが挙げられる。
・神経系に作用する物質:有機リン化合物類[ジクロルボス(dichlorvos)、ジメトエート(dimethoate)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、パラチオン(parathion)、マラチオン(malathion)、ダイアジノン(diazinon)、ホスメット(phosmet)]、カルバメート類[カルボフラン(carbofuran)、カルバリル(carbaryl)、メトミル(methomyl)、アルジカルブ(aldicarb)、カルボスルファン(carbosulfan)、フェノキシカルブ(fenoxycarb)]、ピレスロイド類[ペルメトリン(permethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、テフルトリン(tefluthrin)]、フェニルピラゾール類[フィプロニル(fipronil)]、アベルメクチン類[イベルメクチン(ivermectin)、セラメクチン(selamectin)、ミルべメクチン(milbemectin)等]、クロロニコチノイド類[イミダクロプリド(imidacloprid)、ニテンピラム(nitenpyram)、チアメトキサム(thiamethoxam)]、ホルムアミジン類[アミトラズ(amitraz)];
・細胞呼吸に作用する物質:アミジノヒドラゾン類[ヒドラメチルノン(hydramethylnon)]、ロテノン類[ロテノン(rotenone)]、ピラゾール類[フェンピロキシメート(fenpyroximate)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)]、スズ誘導体類[アゾシクロチン(azocyclotin)、シヘキサチン(cyhexatin)]、スルホン/スルホネート類[クロルフェンソン(chlorfenson)、テトラジホン(tetradifon)];
・昆虫の成長に作用する物質:ベンゾイル尿素類及びアシル尿素類[ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ルフェヌロン(lufenuron)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、フルフェノクスロン(flufenoxuron)]、ベンズヒドラジド類[テブフェノジド(tebufenozide)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)];
・精油[タイム(thyme)、アニシード(aniseed)、ニンニク(garlic)、ラヴェンダー(lavender)、レモン(lemon)、ユーカリ(eucalyptus)、ミント(mint)等]、及び、ジョチュウギク[ピレトリン(pyrethrin)類]等の天然物質;
・上記分類に記載していない殺虫剤物質:スピノシン類[スピネトラム(spinetoram)]、メトプレン(methoprene)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)。
【0033】
本発明において好ましい殺虫剤物質として、以下の物質が挙げられる。
・タウフルバリネート(tau−fluvalinate)、ラムダ−シハロトリン(lambda−cyhalothrin)、ピリミカーブ(pirimicarb)、アルファメトリン(alphamethrin)、ベータシフルトリン(beta−cyfluthrin)、ビフェントリン(bifenthrin)、シフルトリン(cyfluthrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、ゼータシペルメトリン(zeta−cypermethrin)、チアクロプリド(thiacloprid)、クロルピリホスエチル(chlorpyrifos−ethyl)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)(油料植物の栽培に対する例)。
【0034】
言うまでもなく、本発明に係るグリセロールエーテルは、除草剤物質、殺カビ剤物質、若しくは、殺虫剤物質を単独で、又は、少なくとも1種の他の除草剤物質、殺カビ剤物質、若しくは、殺虫剤物質との混合物として用いた場合のその生物学的効果を促進するために用いることができる。
【0035】
除草剤物質、殺カビ剤物質、又は、殺虫剤物質の生物学的効果を促進するために、少なくとも2種の本発明に係るグリセロールエーテルを組み合わせて使用することもできる。すなわち、除草剤物質、殺カビ剤物質、又は、殺虫剤物質の生物学的効果を促進するために、例えば、本発明に係るモノアルキル化グリセロールエーテルの少なくとも1種と、本発明に係るジアルキル化グリセロールエーテルの少なくとも1種との混合物を使用することができる。
【0036】
通常、使用するグリセロールエーテルの重量は、使用する除草剤物質の重量に対して0.05〜2であり、使用する殺カビ剤物質の重量に対して0.01〜10であり、使用する殺虫剤物質の重量に対して0.05〜2である。
【0037】
第二の態様によれば、本発明の主題は、
・除草剤、殺虫剤、又は、殺カビ剤から選択される少なくとも1種の活性物質と、
・先に定義した式(I)のグリセロールエーテルの少なくとも1種と
を含む植物保護用組成物である。
【0038】
植物保護用組成物とは、植物の病害を治療又は予防することができる組成物、好ましくは、除草剤効果、殺カビ剤効果、及び/又は、殺虫剤効果を有する組成物を意味するものと理解される。
【0039】
上記組成物は、
・1種以上の除草剤物質を合計100重量部、
・1種以上の式(I)のグリセロールエーテルを、使用する除草剤物質の重量に対して合計5〜200重量部含むか;又は、
・1種以上の殺カビ剤物質を合計100重量部、
・1種以上の式(I)のグリセロールエーテルを、使用する殺カビ剤物質の重量に対して合計10〜1000重量部含むか;又は、
・1種以上の殺虫剤物質を合計100重量部、
・1種以上の式(I)のグリセロールエーテルを、使用する殺虫剤物質の重量に対して合計5〜200重量部含む
ことが有利である。
【0040】
上記グリセロールエーテルが液体であり、且つ、主要な有機溶媒に可溶である場合、本発明に係る除草剤組成物は、好ましくは0.5〜3g/l、より好ましくは0.8〜1g/lの式(I)のグリセロールエーテルを含む溶液として得られることが有利である。
【0041】
同様に、本発明に係る殺カビ剤組成物も、0.01〜3g/l、好ましくは0.05〜0.25g/lの式(I)のグリセロールエーテルを含む溶液として得られることが有利である。
【0042】
一方、本発明に係る殺虫剤組成物は、0.01〜3g/l、好ましくは0.01〜0.25g/lの式(I)のグリセロールエーテルを含む溶液として得られるだろう。
【0043】
このような組成物は、該組成物の湿潤力を向上させるために、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、又は、両性界面活性剤を含んでいてもよい。唯一守るべきことは、スプレー時にCMC(臨界ミセル濃度)以上の濃度で界面活性剤を使用することである。また、使用者がこの組成物を識別しやすくするために、該組成物に着色剤を添加することもできる。
【0044】
使用可能な陽イオン界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアミン(POEA)が挙げられる。
【0045】
使用可能な陰イオン界面活性剤の例としては、アルカリ金属(特にナトリウム)のアルキルスルフェート類、特に、CECA社よりMelioran 118(登録商標)の名称で販売されている製品等が挙げられる。
【0046】
本発明に係る植物保護用組成物は、組成物の総重量に対して、最大約66重量%、最大50重量%、最大40重量%、最大30重量%、最大20重量%、最大10重量%、又は、最大5重量%から選択される割合で上記のような界面活性剤を含むことが好ましく、界面活性剤を全く含まないことがより好ましい。
【0047】
本発明で使用されるグリセロールモノエーテル類(又は、モノアルキル化グリセロールエーテル類)(Rが水素原子である式(I)の化合物)は、通常、市販品である。あるいは、グリシドールと過剰量の適当なアルコールを使用した反応、好ましくは塩基性媒体中での反応によって、これらを調製することもできる。
【0048】
通常、グリシドールに対するアルコールのモル比は5〜20の範囲であり、一方、グリシドールに対する塩基(触媒)のモル比は0.04〜2の範囲である。
【0049】
この反応は、以下の反応スキームで表すことができる。
【0050】
【化2】

【0051】
通常、この反応は40〜150℃の温度で行われる。
【0052】
まず、アルコキシドを減圧下、上記合成温度で生成させる。
【0053】
次いで、グリシドール(純物質、又は、アルコール希釈物)を反応媒体に添加する。水によって分解しないように、低真空に保ちながら無水媒体中で行うことが好ましい。
【0054】
上記グリシドールを完全に消費させるために、反応時間は30分程度である。
【0055】
得られた生成物を蒸留し、まず残存アルコールを得、次いで所望のグリセロールエーテルを得る。
【0056】
本発明において使用される「対称」グリセロールジエーテル類(R及びRが同一であり、水素原子ではない式(I)の化合物)は、市販品でもよい。あるいは、エピクロルヒドリンと過剰量の適当なアルコールを使用した反応、好ましくは塩基性媒体中での反応によって、これらを調製してもよい。
【0057】
通常、エピクロルヒドリンに対するアルコールのモル比は2〜6の範囲であり、一方、エピクロルヒドリンに対する塩基(触媒)のモル比は0.3〜2.0の範囲である。
【0058】
この反応は、以下の反応スキームで表すことができる。
【0059】
【化3】

【0060】
通常、この反応は40〜150℃の温度で行われる。
【0061】
まず、アルコキシドを減圧下、上記合成温度で生成させる。
【0062】
次いで、エピクロルヒドリン(純物質、又は、アルコール希釈物)を反応媒体に添加する。水によって分解しないように、低真空に保ちながら無水媒体中で行うことが好ましい。
【0063】
上記エピクロルヒドリンを完全に消費させるために、反応時間は3時間程度である。
【0064】
得られた生成物を蒸留し、まず残存アルコールを得、次いで所望のグリセロールジエーテルを得る。
【0065】
本発明において使用される「非対称」グリセロールジエーテル類(R及びRが互いに異なっており、いずれも水素原子ではない式(I)の化合物)は、市販品でもよい。あるいは、下記式のグリセロールモノエーテルと過剰量の適当なアルコールを使用した反応、好ましくは塩基性媒体中での反応によって、これらを調製してもよい。
【0066】
【化4】

【0067】
通常、グリセロールモノエーテルに対するアルコールのモル比は2〜6の範囲であり、一方、グリセロールモノエーテルに対する塩基(触媒)のモル比は0.3〜2.0の範囲である。
【0068】
この反応は、以下の反応スキームで表すことができる。
【0069】
【化5】

【0070】
通常、この反応は40〜150℃の温度で行われる。
【0071】
まず、アルコキシドを上記合成温度で生成させる。
【0072】
次いで、グリセロールモノエーテルを反応媒体に添加する。水によって分解しないように、低真空に保ちながら無水媒体中で行うことが好ましい。
【0073】
上記グリセロールモノエーテルを完全に消費させるために、反応時間は5時間程度である。
【0074】
得られた生成物を蒸留し、まず残存アルコールを得、次いで所望のグリセロールジエーテルを得る。
【0075】
第三の態様によれば、本発明の主題は、先に定義した植物保護用組成物を、処理する表面に塗布することからなり、除草処理、殺カビ処理、及び、殺虫処理から選択される植物保護処理の方法である。
【0076】
通常、除草処理方法において、塗布するグリセロールエーテル量は、除草する表面積1ヘクタール当たり、活性物質として100〜1500g、好ましくは150〜1350gである。
【0077】
殺カビ処理方法において、塗布するグリセロールエーテル量は、処理する表面積1ヘクタール当たり50〜5000g、好ましくは150〜4500gである。
【0078】
殺虫処理方法において、塗布するグリセロールエーテル量は、処理する表面積1ヘクタール当たり40〜1000g、好ましくは75〜750gである。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0079】
以下、非限定的な下記実施例によって本発明を説明する。
【0080】
A:本発明で用いるグリセロールエーテルの調製例
調製例1
150〜300rpmの撹拌機を備えた250ml〜20l容の容器を大気圧下、120℃に加熱し、この容器内にイソノニルアルコール(Exxal(登録商標)9、Exxon Mobil社製)と水酸化ナトリウムをモル比10:0.1で投入した。
【0081】
アルコキシドを生成させるために、上記アルコールと水酸化ナトリウムの反応を減圧下、120℃で行った。
【0082】
次いで、イソノニルアルコールとグリシドールのモル比が10:1となる量でグリシドールを投入した(この投入は大気圧下、15分かけて行う)。
【0083】
投入後、グリシドールが完全に消費された。
【0084】
反応混合物を蒸留して精製した。
【0085】
こうして、まずイソノニルアルコールを得(113〜115℃、20〜25mb)、次いでグリセロールエーテルを得た(191〜215℃、20〜25mb)。
収率:27.6%
【0086】
調製例2
調製例1と同様に調製を行った。
【0087】
アルコール/グリシドール/水酸化ナトリウムのモル比は6:1:0.1であった。
【0088】
アルコール全量の半分と水酸化ナトリウムを用い、アルコキシドを減圧下、80℃で生成させた。
【0089】
あらかじめ残りの半量のアルコールで希釈したグリシドールを15分かけて、20〜25mbで投入した。
【0090】
投入後、グリシドールが完全に消費された。
【0091】
反応混合物を蒸留して精製した。こうして、まずアルコールを得(113〜115℃、20〜25mb)、次いでグリセロールエーテルを得た(191〜215℃、20〜25mb)。
収率:30%
【0092】
B:グリセロールエーテルの除草効果促進性の実証
草本植物が存在する50×50cmの土地区画に対して以下の試験を行った。試験する各溶液を割り当てた区画にスプレーした。
【0093】
実施例1
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−メチルオキシプロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0094】
6g/lのグリホサート(酸型)を含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0095】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−メチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0096】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0097】
区画2では、以下のことが観察された。
・4日後に衰退が始まった。
・13日後に完全に衰退した。
【0098】
実施例2
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:1,3−ジメチルオキシプロパン−2−オールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0099】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0100】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの1,3−ジメチルオキシプロパン−2−オールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0101】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0102】
区画2では、以下のことが観察された。
・4日後に衰退が始まった。
・15日後に完全に衰退した。
【0103】
実施例3
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−イソプロピルオキシプロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0104】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0105】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−イソプロピルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0106】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0107】
区画2では、以下のことが観察された。
・3日後に衰退が始まった。
・12日後に完全に衰退した。
【0108】
実施例4
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−ブチルオキシプロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0109】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0110】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−ブチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0111】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0112】
区画2では、以下のことが観察された。
・3日後に衰退が始まった。
・10日後に完全に衰退した。
【0113】
実施例5
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−エチルオキシプロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0114】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0115】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−エチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0116】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0117】
区画2では、以下のことが観察された。
・3日後に衰退が始まった。
・11日後に完全に衰退した。
【0118】
実施例6
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:1,3−ジエチルオキシプロパン−2−オールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0119】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0120】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの1,3−ジエチルオキシプロパン−2−オールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0121】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0122】
区画2では、以下のことが観察された。
・4日後に衰退が始まった。
・13日後に完全に衰退した。
【0123】
実施例7
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0124】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0125】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0126】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0127】
区画2では、以下のことが観察された。
・3日後に衰退が始まった。
・10日後に完全に衰退した。
【0128】
実施例8
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0129】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0130】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0131】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0132】
区画2では、以下のことが観察された。
・3日後に衰退が始まった。
・10日後に完全に衰退した。
【0133】
実施例9
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0134】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0135】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0136】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0137】
区画2では、以下のことが観察された。
・3日後に衰退が始まった。
・11日後に完全に衰退した。
【0138】
実施例10
草本植物が植えられた同様の区画について、一方は除草剤のみを使用し、他方は同一除草剤に1種のグリセロールエーテル:3−デシルオキシプロパン−1,2−ジオールを添加して、上記植物を完全に駆除するために必要とした時間を比較した。
【0139】
6g/lのグリホサートを含有する溶液を区画1に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0140】
6g/lのグリホサートと0.9g/lの3−デシルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を区画2に1m当たり36gの割合でスプレーした。
【0141】
区画1では、以下のことが観察された。
・8日後に衰退が始まった。
・18日後に完全に衰退した。
【0142】
区画2では、以下のことが観察された。
・4日後に衰退が始まった。
・11日後に完全に衰退した。
【0143】
実施例11
草本植物で覆われた4区画に以下をスプレーした。
・区画1:6g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画2:4.5g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画3:1.5g/lのグリホサート+0.9g/lの3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
・区画4:0.75g/lのグリホサート+0.9g/lの3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
【0144】
30日後、区画1及び3では完全に衰退するが、区画2及び4では影響が見られないことが確認された。
【0145】
実施例12
草本植物で覆われた4区画に以下をスプレーした。
・区画1:6g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画2:4.5g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画3:3g/lのグリホサート+0.9g/lの3−ブチルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
・区画4:1.5g/lのグリホサート+0.9g/lの3−ブチルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
【0146】
30日後、区画1及び3では完全に衰退するが、区画2及び4では影響が見られないことが確認された。
【0147】
実施例13
草本植物で覆われた4区画に以下をスプレーした。
・区画1:6g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画2:4.5g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画3:3g/lのグリホサート+0.9g/lの3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
・区画4:1.5g/lのグリホサート+0.9g/lの3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
【0148】
30日後、区画1及び3では完全に衰退するが、区画2及び4では影響が見られないことが確認された。
【0149】
実施例14
草本植物で覆われた4区画に以下をスプレーした。
・区画1:6g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画2:4.5g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画3:3g/lのグリホサート+0.9g/lの3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
・区画4:1.5g/lのグリホサート+0.9g/lの3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
【0150】
30日後、区画1及び3では完全に衰退するが、区画2及び4では影響が見られないことが確認された。
【0151】
実施例15
草本植物で覆われた4区画に以下をスプレーした。
・区画1:6g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画2:4.5g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画3:3g/lのグリホサート+0.9g/lの3−イソプロピルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
・区画4:1.5g/lのグリホサート+0.9g/lの3−イソプロピルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
【0152】
30日後、区画1及び3では完全に衰退するが、区画2及び4では影響が見られないことが確認された。
【0153】
実施例16
草本植物で覆われた4区画に以下をスプレーした。
・区画1:6g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画2:4.5g/lのグリホサート(1m当たり溶液36g)
・区画3:3g/lのグリホサート+0.9g/lの3−イソノニルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
・区画4:1.5g/lのグリホサート+0.9g/lの3−イソノニルオキシプロパン−1,2−ジオールの溶液(1m当たり該溶液36gの割合)
【0154】
30日後、区画1及び3では完全に衰退するが、区画2及び4では影響が見られないことが確認された。
【0155】
これら全ての実施例において、式(I)のグリセロールエーテルが、草本植物の衰退を促進する促進剤であることが示され、さらに、除草のために使用する除草剤量が低減されることが示された。
【0156】
C:グリセロールエーテルの殺カビ効果促進性の実証
以下の実施例で用いたCandida albicansの試験株は、パスツール研究所コレクション ATCC10231番として販売されている。
【0157】
実施例17
Candida albicansの菌株をペトリ皿の寒天上に播種した。次いで、以下の溶液を染み込ませた吸い取り紙のディスクをその表面に載せた。
・ディスク1には、0.8g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク2には、0.5g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク3には、0.2g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク4には、0.2g/lのマンコゼブと0.1g/lの3−ブチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を染み込ませる。
【0158】
Candida albicansの成長が観察された(皿の中央)。さらに、
・ディスク1及び4の周囲:各ディスクに近接して、成長が阻害されている円形領域の形成が認められた。
・ディスク2及び3の周囲:阻害領域がないことが確認された。
【0159】
実施例18
Candida albicansの菌株をペトリ皿の寒天上に播種した。次いで、以下の溶液を染み込ませた吸い取り紙のディスクをその表面に載せた。
・ディスク1には、0.8g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク2には、0.5g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク3には、0.2g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク4には、0.2g/lのマンコゼブと0.25g/lの3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を染み込ませる。
【0160】
Candida albicansの成長が観察された(皿の中央)。さらに、
・ディスク1及び4の周囲:各ディスクに近接して、成長が阻害されている円形領域の形成が認められた。
・ディスク2及び3の周囲:阻害領域がないことが確認された。
【0161】
実施例19
Candida albicansの菌株をペトリ皿の寒天上に播種した。次いで、以下の溶液を染み込ませた吸い取り紙のディスクをその表面に乗せた。
・ディスク1には、0.8g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク2には、0.5g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク3には、0.2g/lのマンコゼブを含有する溶液を染み込ませる。
・ディスク4には、0.2g/lのマンコゼブと0.05g/lの3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含有する溶液を染み込ませる。
【0162】
Candida albicansの成長が観察された(皿の中央)。さらに、
・ディスク1及び4の周囲:各ディスクに近接して、成長が阻害されている円形領域の形成が認められた。
・ディスク2及び3の周囲:阻害領域がないことが確認された。
【0163】
これらの実施例によって、式(I)のグリセロールエーテルによって、カビ類の成長を阻害するために使用する殺カビ剤量が低減されることが示された。
【0164】
D:グリセロールエーテルの殺虫効果促進性の実証
以下の実施例において、ひき肉を用意してハエ(Lucilia caesar)を得た。また、ハエ(Lucilia caesar)の蛆(市販品、釣用)を約20頭得た(5日後に、繭が形成され、ハエが発生する)。
【0165】
以下の実施例で使用したアブラムシ(Sitobion avenae)は、アミアン−ピカルディー大学(Universite de Picardie d’Amiens)、植物生物学及び害虫制御研究室(laboratoire de biologie des plantes et controle des insects ravageurs)(EA3900,33,rue Saint Leu, Amiens 80000)から入手した。
【0166】
実施例20
木製腕木で構成された立方体フレームと防虫網で作製された各ケージに30頭のハエ(Lucilia caesar)を入れた。1つの面に穴をあけ、そこから試験溶液の噴霧器を入れた。
・ケージ1には、39.0mg/lのジフルベンズロンを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・ケージ2には、39.0mg/lのジフルベンズロンと47.0mg/lの3−イソプロピルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0167】
各ケージのハエ個体群の死亡率を求めた。
・ケージ1では、死亡率29%であった。
・ケージ2では、死亡率64%であった。
【0168】
実施例21
木製腕木で構成された立方体フレームと防虫網で作製された各ケージに30頭のハエ(Lucilia caesar)を入れた。1つの面に穴をあけ、そこから試験溶液の噴霧器を入れた。
・ケージ1には、39.0mg/lのジフルベンズロンを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・ケージ2には、39.0mg/lのジフルベンズロンと47.0mg/lの3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0169】
各ケージのハエ個体群の死亡率を求めた。
・ケージ1では、死亡率29%であった。
・ケージ2では、死亡率56%であった。
【0170】
実施例22
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、39.0mg/lのジフルベンズロンを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、39.0mg/lのジフルベンズロンと47.0mg/lの3−イソプロピルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0171】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率21%であった。
・皿2では、死亡率54%であった。
【0172】
実施例23
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、39.0mg/lのジフルベンズロンを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、39.0mg/lのジフルベンズロンと47.0mg/lの3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0173】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率21%であった。
・皿2では、死亡率81%であった。
【0174】
実施例24
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、39.0mg/lのジフルベンズロンを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、39.0mg/lのジフルベンズロンと47.0mg/lの3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0175】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率21%であった。
・皿2では、死亡率67%であった。
【0176】
実施例25
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、39.0mg/lのジフルベンズロンを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、39.0mg/lのジフルベンズロンと47.0mg/lの3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0177】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率21%であった。
・皿2では、死亡率77%であった。
【0178】
実施例26
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、39.0mg/lのジフルベンズロンを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、39.0mg/lのジフルベンズロンと47.0mg/lの3−デシルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0179】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率21%であった。
・皿2では、死亡率60%であった。
【0180】
実施例27
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、78.1mg/lのピリミカーブを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、78.1mg/lのピリミカーブと62.5mg/lの3−メチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0181】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率16%であった。
・皿2では、死亡率100%であった。
【0182】
実施例28
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、78.1mg/lのピリミカーブを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、78.1mg/lのピリミカーブと62.5mg/lの3−ブチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0183】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率16%であった。
・皿2では、死亡率100%であった。
【0184】
実施例29
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、78.1mg/lのピリミカーブを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、78.1mg/lのピリミカーブと62.5mg/lの3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0185】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率16%であった。
・皿2では、死亡率87%であった。
【0186】
実施例30
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、78.1mg/lのピリミカーブを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、78.1mg/lのピリミカーブと62.5mg/lの3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0187】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率16%であった。
・皿2では、死亡率92%であった。
【0188】
実施例31
試験溶液をスプレーしたペトリ皿に25頭のアブラムシ(Sitobion avenae)を入れた。
・皿1には、78.1mg/lのピリミカーブを含有する溶液1.8gをスプレーした。
・皿2には、78.1mg/lのピリミカーブと62.5mg/lの3−デシルオキシプロパン−1,2−ジオールを含有する溶液1.8gをスプレーした。
【0189】
各ケージのアブラムシ個体群の死亡率を求めた。
・皿1では、死亡率16%であった。
・皿2では、死亡率100%であった。
【0190】
これらの実施例によって、式(I)のグリセロールエーテルによって、対象とされる農作物における害虫を駆除するために使用する殺虫剤量が低減されることが示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
除草剤、殺カビ剤、又は、殺虫剤から選択される少なくとも1種の活性物質の生物学的効果を促進する促進剤としての、式(I):
【化1】

(式中、
・Rは、炭素数1〜18のアルキル基であり;
・Rは、水素原子、又は、炭素数1〜18のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基である)
のグリセロールエーテルの使用。
【請求項2】
前記グリセロールエーテルは、前記式(I)(式中、
・Rは、一般式:C2x+1(式中、xは1〜9)のアルキル基であり;
・Rは、一般式:C2y+1(式中、yは0〜8)のアルキル基であり;4≦x+y≦10の条件を満たす)
の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記グリセロールエーテルは、前記式(I)(式中、
・Rは、炭素数4〜9のアルキル基であり;
・Rは、水素原子である)
の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
前記グリセロールエーテルは、前記式(I)(式中、
・Rは、メチル基又はエチル基であり;
・Rは、メチル基又はエチル基である)
の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
前記グリセロールエーテルは、3−ペンチルオキシプロパン−1,2−ジオール、3−ヘキシルオキシプロパン−1,2−ジオール、及び、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールから選択されることを特徴とする、請求項3に記載の使用。
【請求項6】
前記除草剤物質は、ジクロベニル;エトフメセート;グリホサート、グリホサートイソプロピルアミン塩、及び、他の水溶性グリホサート塩;グルホシネート、グルホシネートアンモニウム塩、及び、他の水溶性グルホシネート塩;イソプロチュロン;リニュロン;メタミトロン;オキシフルオルフェン/プロピザミド;フェンメディファム;トリフルラリンから選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
前記殺カビ剤物質は、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ジフェノコナゾール、フェンプロピモルフ、マンコゼブ、シプロコナゾール、メトコナゾール、テブコナゾール、プロチオコナゾール、プロクロラズ、ボスカリドから選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
前記殺虫剤物質は、タウフルバリネート、ラムダ−シハロトリン、ピリミカーブ、アルファメトリン、ベータシフルトリン、ビフェントリン、シフルトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、ゼータシペルメトリン、チアクロプリド、クロルピリホスエチル、ジフルベンズロンから選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
・除草剤、殺虫剤、又は、殺カビ剤から選択される少なくとも1種の活性物質と、
・請求項1〜8のいずれか一項で定義される式(I)のグリセロールエーテルの少なくとも1種と
を含むことを特徴とする植物保護用組成物。
【請求項10】
・1種以上の除草剤物質を合計100重量部、
・1種以上の式(I)のグリセロールエーテルを、使用する除草剤物質の重量に対して合計5〜200重量部
含む除草剤組成物であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
溶液として得られ、0.5〜3g/l、好ましくは0.8〜1g/lの式(I)のグリセロールエーテルを含むことを特徴とする、請求項9又は10に記載の組成物。
【請求項12】
・1種以上の殺カビ剤物質を合計100重量部、
・1種以上の式(I)のグリセロールエーテルを、使用する殺カビ剤物質の重量に対して合計10〜1000重量部
含む殺カビ剤組成物であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項13】
溶液として得られ、0.01〜3g/l、好ましくは0.05〜0.25g/lの式(I)のグリセロールエーテルを含むことを特徴とする、請求項9又は12に記載の組成物。
【請求項14】
・1種以上の殺虫剤物質を合計100重量部、
・1種以上の式(I)のグリセロールエーテルを、使用する殺虫剤物質の重量に対して合計5〜200重量部
含む殺虫剤組成物であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
【請求項15】
溶液として得られ、0.01〜3g/l、好ましくは0.01〜0.25g/lの式(I)のグリセロールエーテルを含むことを特徴とする、請求項9又は14に記載の組成物。
【請求項16】
請求項9〜15のいずれか一項に記載の植物保護用組成物を、処理する表面に塗布することからなり、除草処理、殺カビ処理、及び、殺虫処理から選択されることを特徴とする植物保護処理の方法。
【請求項17】
除草処理方法であって、塗布するグリセロールエーテル量は、除草する表面積1ヘクタール当たり100〜1500g、好ましくは150〜1350gであることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
殺カビ処理方法であって、塗布するグリセロールエーテル量は、処理する表面積1ヘクタール当たり50〜5000g、好ましくは150〜4500gであることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
殺虫処理方法であって、塗布するグリセロールエーテル量は、処理する表面積1ヘクタール当たり40〜1000g、好ましくは75〜750gであることを特徴とする、請求項16に記載の方法。

【公表番号】特表2013−503916(P2013−503916A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528425(P2012−528425)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【国際出願番号】PCT/FR2010/051875
【国際公開番号】WO2011/030061
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(507184557)
【Fターム(参考)】