陳列棚板の洗浄方法および陳列棚板の洗浄装置
【課題】昼夜の別を問わず、店舗が営業している最中なら店舗側が望む時間帯に清掃作業が行え、清潔感溢れる店舗を創出することが可能となり、清掃作業の間、客は通常通り買い物をすることができる陳列棚板の洗浄方法および陳列棚板の洗浄装置。
【解決手段】洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、予備用陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた予備用陳列棚板を取り付けた後に、取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた陳列棚板を別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付ける、という手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された前記ゴンドラの陳列棚板を洗浄する。
【解決手段】洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、予備用陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた予備用陳列棚板を取り付けた後に、取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた陳列棚板を別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付ける、という手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された前記ゴンドラの陳列棚板を洗浄する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニエンスストア、小型店、ディスカウントストアなどの店舗(以下「店舗」という)内のゴンドラに着脱自在に設置される陳列棚板の洗浄方法および陳列棚板の洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗内に設置されたゴンドラの陳列棚板を清掃する場合、布巾を用いて陳列棚板を拭き取る方法や、ハタキを用いて陳列棚板の埃を叩いたりする方法などで行われる。
いずれの場合も、作業者は一旦陳列棚板に陳列されている商品を例えば別のゴンドラの空いた陳列棚板に移し替えてから、商品のなくなった陳列棚板をゴンドラから取り外して布巾で拭き取ったり、ハタキを叩いたりすることで、陳列棚板に付着した埃や汚れなどを清掃する。清掃を終えた陳列棚板は再び元のゴンドラに取り付けられ、商品を元通りに戻して陳列することにより、陳列棚板の清掃作業が行われる。
なお、特許文献1に記載の技術は、上記のように陳列棚板を拭き取りするといったものではなく、陳列棚板上の商品を別のゴンドラの陳列棚板へ移し替えることをしないで、電動機で回転駆動する払拭部を、陳列棚板上に配置された商品間に差し込んだりして商品に付着した埃を払拭するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−85655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のように埃のたまった陳列棚板のクリーニングを、布巾などで払拭する陳列棚板の清掃方法によれば、昨今の慢性的な人手不足のため、スタッフによる清掃業務に時間がとりにくく、その結果、店舗が汚れて不衛生となり、客足が落ちて売り上げが伸びない虞を招来する。また、清掃作業が実施されている時間帯は、清掃されているゴンドラの陳列棚板を使用しての営業は行い難く、営業に芳しくない影響を及ぼす問題もある。
さらに、陳列棚板をハタキで叩く方法にあっては、叩かれた埃が店舗内の空間に浮遊させてしまう虞がある。かといって、汚れた陳列棚板を廃棄処分して、新しい陳列棚板に差し替えることも考えられるが、資源を有効利用する観点からは好ましくない。
さらにまた、特許文献1記載の技術では、陳列商品の埃は払拭できても、陳列棚板そのものの清掃を行うことはできない問題がある。
本発明は、上記課題を克服することを目的として工夫されたもので、昼夜の別を問わず、店舗が営業している最中なら店舗側が望む時間帯に清掃作業が行え、清潔感溢れる店舗を創出することが可能となり、しかも清掃作業の間、お客は通常通り買い物をすることができる陳列棚板の洗浄方法および陳列棚板の洗浄装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、以下に示すような手段を講じることとした。すなわち、
本発明は、店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、予め店舗が保有する予備用陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた予備用陳列棚板を前記店舗内のゴンドラから取り外された陳列棚板と差し替えて取り付けた後に、この取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた陳列棚板を別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付け、前記別のゴンドラから取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えたこの陳列棚板を前記別のゴンドラとは異なる別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付けるという手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された前記ゴンドラの陳列棚板を洗浄することを特徴とする陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、店舗で予備の陳列棚板を用意することで、営業を行ったままの状態で陳列棚板の洗浄が行えるようになる。洗浄手段を積んだ車両が例えばコンビニエンスストアといった店舗まで伺い、店舗の保有する予備用の陳列棚板を駐車場などのスペースを利用して洗浄手段で洗浄する。洗浄を終えた陳列棚板を店舗内のゴンドラの陳列棚板と差し替え、取り外された陳列棚を洗浄手段で洗浄する。このとき、商品の陳列は洗浄を行う業者が行う。この作業手順を繰り返す過程を通じて、お客は通常通り買い物ができる一方で、店舗内に設置されたゴンドラの陳列棚板を洗浄できる。こうして、人手不足による店舗の不衛生化への悪循環から解放され、売り上げ増大に資するようになる。
なお、洗浄業者は器財稼働のため、電源と水は店舗のものを使用させてもらう。
【0006】
(2)本発明はまた、店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、ゴンドラの陳列棚板から商品を、予め店舗が保有する仮設用ゴンドラの陳列棚板に移して陳列した後、前記ゴンドラの陳列棚板を取り外して前記洗浄手段で洗浄して乾燥させ、この洗浄・乾燥させた陳列棚板を元のゴンドラに取り付ける一方で、前記仮設用ゴンドラの陳列棚板に陳列していた商品を前記洗浄・乾燥された陳列棚板に戻して陳列する手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された全ての前記ゴンドラの陳列棚板を順次洗浄されることを特徴とする陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、予め店舗が仮設用ゴンドラを準備して保有するだけで、店舗を営業した状態で陳列棚板の洗浄が行える。換言すると、洗浄手段を積んだ車両が店舗まで伺い、例えば駐車場などのスペースを利用して洗浄作業を行える。まず店舗内では予備の仮設用ゴンドラの陳列棚板に1ゴンドラ分の商品を移し替える。ゴンドラから取り外した陳列棚板を洗浄手段で洗浄して乾燥させる。これを元のゴンドラに取り付ける。その一方で、仮設用ゴンドラに移し替えて陳列していた商品を元のゴンドラに取り付けた陳列棚板に戻して陳列する。この作業を繰り返すことで、客が通常通りの買い物をしながら、陳列棚板の洗浄が行えるようになる。
【0007】
(3)本発明はまた、店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、各店舗で使用されていない未使用陳列棚板を車両で回収して洗浄手段で洗浄し、洗浄された前記未使用陳列棚板を前記車両で店舗へ運搬したとき、前記洗浄された未使用陳列棚板を、店舗内のゴンドラで現在使用されている陳列棚板と差し替える一方で、当該ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、この持ち帰って洗浄された前記陳列棚板を別の店舗に運搬して巡回したとき、当該別の店舗のゴンドラで使用されている陳列棚板と差し替え、ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、係る前記の陳列棚板の洗浄を順次店舗を巡回するごとに行うことを特徴とする陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、例えば大型のスーパーやチェーンストアなどにおける陳列棚板の洗浄を効率的に行える。すなわち、買い物かごと同じ要領で、未使用の陳列棚板を活用することで円滑に陳列棚板の洗浄が行える。まず店舗にある未使用の陳列棚板を車両で回収し、回収した陳列棚板をまとめて洗浄手段で洗浄する。洗浄を終えた未使用の陳列棚板を車両に積んで洗浄依頼のあった店舗へ赴く。その店舗で現在使用中の陳列棚板を持参した未使用陳列棚板と差し替えて入れ替える一方で、取り外されたよごれのある陳列棚板を車両に乗せて持ち帰って洗浄手段で洗浄する。この手順を巡回する店舗ごとに行っていく。こうして未使用陳列棚板の活用により、陳列棚板の入れ替えと洗浄とを繰り返して全店舗の陳列棚板を入れ替えていくことができるようになる。
【0008】
(4)本発明はまた、前記全ての店舗を巡回して行う陳列棚板の入れ替えと洗浄との繰り返しは、数ヶ月経過後に再度行うことを特徴とする前記(3)記載の陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、数ヶ月後に再度、陳列棚板の巡回洗浄を実施して陳列棚板を清潔に維持することで、でき、顧客獲得に有利となる。
【0009】
(5)本発明はまた、前記(1)〜(4)記載の洗浄手段は、前記陳列棚板を浸漬する洗浄槽を具備する超音波洗浄機であることを特徴とする陳列棚板の洗浄装置である。
本発明によれば、布巾やハタキによる清掃ではなく、超音波洗浄機を使用して陳列棚板を洗浄できるので、陳列棚板はきれいな仕上がりとなる。したがって、陳列棚板を廃棄するような事態を回避して産業廃棄物の削減をでき、また、洗剤の使用を極力廃することで、環境へ配慮した陳列棚板の洗浄装置を得ることができるようになる。
【0010】
(6)本発明はまた、前記超音波洗浄機の洗浄槽には、線材を格子状に形成され前記陳列棚板を複数枚相互に接触しないように保持する洗浄かごが浸漬されることを特徴とする前記(5)記載の陳列棚板の洗浄装置である。
本発明によれば、洗浄かごに複数枚の陳列棚板を一度に収容して漬けることができるので、陳列棚板の洗浄作業を短時間で効率的に行えるようになる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1〜4記載の陳列棚板の洗浄方法および請求項5,6記載の陳列棚板の洗浄装置によれば、店舗側にとっては陳列棚板からの商品移し替え、陳列棚板の洗浄作業、商品の再陳列という一連の作業中において、色々な作業を行う必要はない。また、店舗を休業させることなく、営業している最中なら昼夜の別と問わず、店舗側が望む時間帯に清掃作業が行え、清潔感・衛生感あふれる店舗を創出することが可能となる。さらに、清掃作業の間でも、客は通常通り買い物をすることができるという種々の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の陳列棚板の洗浄装置に係り、陳列棚板が洗浄される状態を正面からみて模式的に示した断面図である。
【図2】図1を側面からみて模式的に示した断面図である。
【図3】図1の洗浄かごを拡大して示した平面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図3の側面図である。
【図6】洗浄かごに陳列棚板を収容した状態を説明する正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】ゴンドラの一例を示す外観斜視図である。
【図10】本発明の陳列棚板の洗浄方法を実現する洗浄業者と店舗運営者との情報を授受するネットワークを示す。
【図11】陳列棚板の洗浄方法に係る第1の実施形態に関するフロー図である。
【図12】おなじく、第2の実施形態に関するフロー図である。
【図13】おなじく、第3の実施形態に関するフロー図である。
【図14】ゴンドラの他の一例を示す外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。陳列棚板の洗浄方法を説明する前に、この洗浄方法において使用される洗浄手段としての陳列棚板の洗浄装置を図1〜図8に基づいて説明する。
図1,図2に示されるように、陳列棚板の洗浄装置1は車両に積載されて運搬されるもので、洗浄手段であるステンレス製の洗浄槽2を具備する超音波洗浄機で構成され、洗浄槽2の底部には洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発生部3が設けられている。洗浄槽2には、例えばステンレスの線材を格子状に組み合わせて結合して形成された図3〜図5に示す形態の洗浄かご4が漬けられるようになっている。
洗浄かご4には図6〜図8に示されるように、ゴンドラ5から取り外した陳列棚板6が複数枚相互に接触しないように立てた状態で収容して保持される。なお、図9に示すゴンドラ5は一例であって、複数枚の陳列棚板6がゴンドラ5の前面と背面とに着脱自在に取り付けられる態様のものあるが、図14に示すように陳列棚板6が着脱自在に取り付けられる態様のものであればどのような態様の陳列棚板であってもよい。
図1,図2に示すように、洗浄槽2に洗浄かご4を収容し、次いでゴンドラ5から取り外された陳列棚板6を立てた状態で洗浄かご4に収容保持することで、陳列棚板6が図示しない洗浄液に漬けられるようになっている。係る状態で洗浄装置1を電源に接続して超音波発生部3を駆動させる。これにより、陳列棚板6の洗浄が効率的に行うことができる。なお、洗浄液は好ましくは水で十分であるが、汚れの状態によっては適宜の洗浄剤を混ぜた洗浄液であってもよい。また、陳列棚板の洗浄装置を稼働するために、電源および水は洗浄業者が伺った先の店舗のものを適宜に使用させてもらう。
【0014】
(第1の実施形態)
次に、陳列棚板の洗浄方法に係る第1の実施形態を説明する。本実施形態の特徴は店舗側が予備の陳列棚板を保有して用意していることである。
本実施形態に係る洗浄方法は例えば、図10に示すように、インターネットを通じて店舗の運営者10と、洗浄業者11とのコンピュータ端末の間で情報を双方向で授受して行われる。その情報とは例えば、店舗所在地、依頼者名、依頼日、陳列棚板を洗浄する希望日時、その洗浄する陳列棚板の枚数、希望する作業メニューなど種々の情報であり、洗浄業者が掲示するホームページにアクセスし、あるいは電子メールの授受などにより行われる。勿論、電話による通信形態であってもよい。
第1の実施形態は小型店やコンビニエンスストアなどに適用されるのが好ましく、各店舗で予備用陳列棚板を用意して保有するだけで、営業したまま陳列棚板6の洗浄が行える。すなわち、図11に示されるフロー図のように、洗浄業者は洗浄依頼主から洗浄依頼を受けると、図1で示す洗浄装置1を搭載したトラックなどの車両を、ステップ1(以下「ステップ」を「S」で表示する)洗浄依頼主の店舗へ伺わせる(S1)。S2で店舗の駐車場にて店舗が保有する予備用陳列棚板を洗浄装置1に収容した洗浄かご4に陳列棚板6を収納し、収容洗浄装置1を駆動して超音波洗浄をする( 図1,図2参照)。その一方で、店内のゴンドラの陳列棚板6と差し替える。このとき、陳列棚板6の商品陳列作業も洗浄業者側のスタッフが行う。
上記のゴンドラから取り外された陳列棚板6を洗浄装置で洗浄し(S3)、洗浄を終えた陳列棚板6は別のゴンドラの陳列棚板6と差し替えられる(S4)。順次、S3およびS4の作業を繰り返すことで陳列棚板6を洗浄していく(S5)。このとき、2個ないし3個のゴンドラずつ流れ作業で洗浄、差し替え、商品陳列が実施されていく。
本第1の実施形態によれば、一店舗が40台程度のゴンドラを保有している場合には、6〜7時間程度で全てのゴンドラの洗浄が終了できるようになる。
洗浄作業中においても、洗浄された陳列棚板に取り替え交換されたゴンドラには商品が陳列されているので、客は通常通りの買い物ができ、営業効率を低下させることはない。
また、洗浄作業は衛生的に行え、人手不足による店舗の不衛生化への悪循環から解放され、清潔感あふれる店舗を実現でき、ひいては売り上げの増大を図ることができる。
なお、係る洗浄作業は店舗の駐車場を利用して行われ、洗浄に必要な電源および水は店舗のものを使用するのが便となる。
【0015】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は上記第1の実施形態と同様に小型店やコンビニエンスストアなどに好適な陳列棚板の洗浄方法であって、店舗が仮設用ゴンドラを用意するだけで、営業したまま陳列棚板の洗浄が行える。すなわち、図12に示すフロー図のように洗浄装置1を積載した車両を店舗へ向かわせ(S1)、店舗が用意する、例えば図9に示すような態様の仮設用陳列棚板(特設棚)へ1ゴンドラ分の商品を移し替える(S2)。商品がなくなったゴンドラ(「元のゴンドラ」と称する)5から取り外された陳列棚板6を洗浄装置1の洗浄かご4に入れて超音波で洗浄し、洗浄を終えてから乾燥させる(S3)。S3で洗浄・乾燥させた陳列棚板を元のゴンドラ5に取り付ける(S4)。その後、それまで仮設用ゴンドラに仮陳列していた商品を元のゴンドラの陳列棚板に再陳列していく(S5)。洗浄すべき陳列棚板がなくなるまで、商品の移し替えから陳列棚板の洗浄を繰り返し、全てのゴンドラの陳列棚板を洗浄していく(S6)。
本第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、洗浄作業中においても仮設用陳列棚板に商品を移し替えて陳列するので、客は通常通り買い物ができる利点を有する。
【0016】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は大型スーパーやチェーンストアなどに好適な陳列棚板の洗浄方法であって、買い物かごと同じ要領で、洗浄業者が未使用の陳列棚板を活用してスムーズに洗浄できるものである。すなわち、図13のフロー図に示すように、各店舗の未使用陳列棚板を車両で回収していき、まとめて洗浄装置1で洗浄する(S1)。洗浄された未使用陳列棚板を車両で店舗へ運搬し、その店舗で現在使用されている洗浄されるべきゴンドラの陳列棚板と差し替える(S2)。
ゴンドラから取り外された陳列棚板6を車両で持ち帰り(S3)、持ち帰った陳列棚板を洗浄装置で洗浄する(S4)。洗浄されたその陳列棚板を洗浄依頼のあった別の店舗へ運搬し、その別の店舗で現在使用されているゴンドラの陳列棚板と差し替える(S5)。
S5でゴンドラから取り外された陳列棚板を車両に積んで持ち帰り(S6)、持ち帰った陳列棚板を洗浄装置で洗浄する(S7)。S1〜S7のステップを繰り返す、すなわち、陳列棚板の入れ替えと洗浄とを繰り返して、全店舗の陳列棚板を入れ替える(S8)。こうして、数ヶ月後に再度洗浄巡回を行う。
第3の実施形態によれば、上記第1、第2の実施形態と同様に、店舗が営業している最中に陳列棚板を洗浄するので、清潔感のある店舗を実現できるなどの効果を得ることができる。
なお、上記第1〜第3の各実施形態では陳列棚板の洗浄について説明したが、ドラゴンに付属する仕切り板なども洗浄することができるのは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明はスーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニエンスストア、小型店、ディスカウントストアなどの店舗内に設置されるゴンドラの陳列棚板の洗浄に利用可能である。
【符号の説明】
【0018】
1 洗浄装置
2 洗浄槽
3 超音波発生部
4 洗浄かご
5 ゴンドラ
6 陳列棚板
【技術分野】
【0001】
本発明はスーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニエンスストア、小型店、ディスカウントストアなどの店舗(以下「店舗」という)内のゴンドラに着脱自在に設置される陳列棚板の洗浄方法および陳列棚板の洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗内に設置されたゴンドラの陳列棚板を清掃する場合、布巾を用いて陳列棚板を拭き取る方法や、ハタキを用いて陳列棚板の埃を叩いたりする方法などで行われる。
いずれの場合も、作業者は一旦陳列棚板に陳列されている商品を例えば別のゴンドラの空いた陳列棚板に移し替えてから、商品のなくなった陳列棚板をゴンドラから取り外して布巾で拭き取ったり、ハタキを叩いたりすることで、陳列棚板に付着した埃や汚れなどを清掃する。清掃を終えた陳列棚板は再び元のゴンドラに取り付けられ、商品を元通りに戻して陳列することにより、陳列棚板の清掃作業が行われる。
なお、特許文献1に記載の技術は、上記のように陳列棚板を拭き取りするといったものではなく、陳列棚板上の商品を別のゴンドラの陳列棚板へ移し替えることをしないで、電動機で回転駆動する払拭部を、陳列棚板上に配置された商品間に差し込んだりして商品に付着した埃を払拭するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−85655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述のように埃のたまった陳列棚板のクリーニングを、布巾などで払拭する陳列棚板の清掃方法によれば、昨今の慢性的な人手不足のため、スタッフによる清掃業務に時間がとりにくく、その結果、店舗が汚れて不衛生となり、客足が落ちて売り上げが伸びない虞を招来する。また、清掃作業が実施されている時間帯は、清掃されているゴンドラの陳列棚板を使用しての営業は行い難く、営業に芳しくない影響を及ぼす問題もある。
さらに、陳列棚板をハタキで叩く方法にあっては、叩かれた埃が店舗内の空間に浮遊させてしまう虞がある。かといって、汚れた陳列棚板を廃棄処分して、新しい陳列棚板に差し替えることも考えられるが、資源を有効利用する観点からは好ましくない。
さらにまた、特許文献1記載の技術では、陳列商品の埃は払拭できても、陳列棚板そのものの清掃を行うことはできない問題がある。
本発明は、上記課題を克服することを目的として工夫されたもので、昼夜の別を問わず、店舗が営業している最中なら店舗側が望む時間帯に清掃作業が行え、清潔感溢れる店舗を創出することが可能となり、しかも清掃作業の間、お客は通常通り買い物をすることができる陳列棚板の洗浄方法および陳列棚板の洗浄装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、以下に示すような手段を講じることとした。すなわち、
本発明は、店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、予め店舗が保有する予備用陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた予備用陳列棚板を前記店舗内のゴンドラから取り外された陳列棚板と差し替えて取り付けた後に、この取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた陳列棚板を別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付け、前記別のゴンドラから取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えたこの陳列棚板を前記別のゴンドラとは異なる別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付けるという手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された前記ゴンドラの陳列棚板を洗浄することを特徴とする陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、店舗で予備の陳列棚板を用意することで、営業を行ったままの状態で陳列棚板の洗浄が行えるようになる。洗浄手段を積んだ車両が例えばコンビニエンスストアといった店舗まで伺い、店舗の保有する予備用の陳列棚板を駐車場などのスペースを利用して洗浄手段で洗浄する。洗浄を終えた陳列棚板を店舗内のゴンドラの陳列棚板と差し替え、取り外された陳列棚を洗浄手段で洗浄する。このとき、商品の陳列は洗浄を行う業者が行う。この作業手順を繰り返す過程を通じて、お客は通常通り買い物ができる一方で、店舗内に設置されたゴンドラの陳列棚板を洗浄できる。こうして、人手不足による店舗の不衛生化への悪循環から解放され、売り上げ増大に資するようになる。
なお、洗浄業者は器財稼働のため、電源と水は店舗のものを使用させてもらう。
【0006】
(2)本発明はまた、店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、ゴンドラの陳列棚板から商品を、予め店舗が保有する仮設用ゴンドラの陳列棚板に移して陳列した後、前記ゴンドラの陳列棚板を取り外して前記洗浄手段で洗浄して乾燥させ、この洗浄・乾燥させた陳列棚板を元のゴンドラに取り付ける一方で、前記仮設用ゴンドラの陳列棚板に陳列していた商品を前記洗浄・乾燥された陳列棚板に戻して陳列する手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された全ての前記ゴンドラの陳列棚板を順次洗浄されることを特徴とする陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、予め店舗が仮設用ゴンドラを準備して保有するだけで、店舗を営業した状態で陳列棚板の洗浄が行える。換言すると、洗浄手段を積んだ車両が店舗まで伺い、例えば駐車場などのスペースを利用して洗浄作業を行える。まず店舗内では予備の仮設用ゴンドラの陳列棚板に1ゴンドラ分の商品を移し替える。ゴンドラから取り外した陳列棚板を洗浄手段で洗浄して乾燥させる。これを元のゴンドラに取り付ける。その一方で、仮設用ゴンドラに移し替えて陳列していた商品を元のゴンドラに取り付けた陳列棚板に戻して陳列する。この作業を繰り返すことで、客が通常通りの買い物をしながら、陳列棚板の洗浄が行えるようになる。
【0007】
(3)本発明はまた、店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、各店舗で使用されていない未使用陳列棚板を車両で回収して洗浄手段で洗浄し、洗浄された前記未使用陳列棚板を前記車両で店舗へ運搬したとき、前記洗浄された未使用陳列棚板を、店舗内のゴンドラで現在使用されている陳列棚板と差し替える一方で、当該ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、この持ち帰って洗浄された前記陳列棚板を別の店舗に運搬して巡回したとき、当該別の店舗のゴンドラで使用されている陳列棚板と差し替え、ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、係る前記の陳列棚板の洗浄を順次店舗を巡回するごとに行うことを特徴とする陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、例えば大型のスーパーやチェーンストアなどにおける陳列棚板の洗浄を効率的に行える。すなわち、買い物かごと同じ要領で、未使用の陳列棚板を活用することで円滑に陳列棚板の洗浄が行える。まず店舗にある未使用の陳列棚板を車両で回収し、回収した陳列棚板をまとめて洗浄手段で洗浄する。洗浄を終えた未使用の陳列棚板を車両に積んで洗浄依頼のあった店舗へ赴く。その店舗で現在使用中の陳列棚板を持参した未使用陳列棚板と差し替えて入れ替える一方で、取り外されたよごれのある陳列棚板を車両に乗せて持ち帰って洗浄手段で洗浄する。この手順を巡回する店舗ごとに行っていく。こうして未使用陳列棚板の活用により、陳列棚板の入れ替えと洗浄とを繰り返して全店舗の陳列棚板を入れ替えていくことができるようになる。
【0008】
(4)本発明はまた、前記全ての店舗を巡回して行う陳列棚板の入れ替えと洗浄との繰り返しは、数ヶ月経過後に再度行うことを特徴とする前記(3)記載の陳列棚板の洗浄方法である。
本発明によれば、数ヶ月後に再度、陳列棚板の巡回洗浄を実施して陳列棚板を清潔に維持することで、でき、顧客獲得に有利となる。
【0009】
(5)本発明はまた、前記(1)〜(4)記載の洗浄手段は、前記陳列棚板を浸漬する洗浄槽を具備する超音波洗浄機であることを特徴とする陳列棚板の洗浄装置である。
本発明によれば、布巾やハタキによる清掃ではなく、超音波洗浄機を使用して陳列棚板を洗浄できるので、陳列棚板はきれいな仕上がりとなる。したがって、陳列棚板を廃棄するような事態を回避して産業廃棄物の削減をでき、また、洗剤の使用を極力廃することで、環境へ配慮した陳列棚板の洗浄装置を得ることができるようになる。
【0010】
(6)本発明はまた、前記超音波洗浄機の洗浄槽には、線材を格子状に形成され前記陳列棚板を複数枚相互に接触しないように保持する洗浄かごが浸漬されることを特徴とする前記(5)記載の陳列棚板の洗浄装置である。
本発明によれば、洗浄かごに複数枚の陳列棚板を一度に収容して漬けることができるので、陳列棚板の洗浄作業を短時間で効率的に行えるようになる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1〜4記載の陳列棚板の洗浄方法および請求項5,6記載の陳列棚板の洗浄装置によれば、店舗側にとっては陳列棚板からの商品移し替え、陳列棚板の洗浄作業、商品の再陳列という一連の作業中において、色々な作業を行う必要はない。また、店舗を休業させることなく、営業している最中なら昼夜の別と問わず、店舗側が望む時間帯に清掃作業が行え、清潔感・衛生感あふれる店舗を創出することが可能となる。さらに、清掃作業の間でも、客は通常通り買い物をすることができるという種々の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の陳列棚板の洗浄装置に係り、陳列棚板が洗浄される状態を正面からみて模式的に示した断面図である。
【図2】図1を側面からみて模式的に示した断面図である。
【図3】図1の洗浄かごを拡大して示した平面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図3の側面図である。
【図6】洗浄かごに陳列棚板を収容した状態を説明する正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】ゴンドラの一例を示す外観斜視図である。
【図10】本発明の陳列棚板の洗浄方法を実現する洗浄業者と店舗運営者との情報を授受するネットワークを示す。
【図11】陳列棚板の洗浄方法に係る第1の実施形態に関するフロー図である。
【図12】おなじく、第2の実施形態に関するフロー図である。
【図13】おなじく、第3の実施形態に関するフロー図である。
【図14】ゴンドラの他の一例を示す外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。陳列棚板の洗浄方法を説明する前に、この洗浄方法において使用される洗浄手段としての陳列棚板の洗浄装置を図1〜図8に基づいて説明する。
図1,図2に示されるように、陳列棚板の洗浄装置1は車両に積載されて運搬されるもので、洗浄手段であるステンレス製の洗浄槽2を具備する超音波洗浄機で構成され、洗浄槽2の底部には洗浄液に超音波振動を発生させる超音波発生部3が設けられている。洗浄槽2には、例えばステンレスの線材を格子状に組み合わせて結合して形成された図3〜図5に示す形態の洗浄かご4が漬けられるようになっている。
洗浄かご4には図6〜図8に示されるように、ゴンドラ5から取り外した陳列棚板6が複数枚相互に接触しないように立てた状態で収容して保持される。なお、図9に示すゴンドラ5は一例であって、複数枚の陳列棚板6がゴンドラ5の前面と背面とに着脱自在に取り付けられる態様のものあるが、図14に示すように陳列棚板6が着脱自在に取り付けられる態様のものであればどのような態様の陳列棚板であってもよい。
図1,図2に示すように、洗浄槽2に洗浄かご4を収容し、次いでゴンドラ5から取り外された陳列棚板6を立てた状態で洗浄かご4に収容保持することで、陳列棚板6が図示しない洗浄液に漬けられるようになっている。係る状態で洗浄装置1を電源に接続して超音波発生部3を駆動させる。これにより、陳列棚板6の洗浄が効率的に行うことができる。なお、洗浄液は好ましくは水で十分であるが、汚れの状態によっては適宜の洗浄剤を混ぜた洗浄液であってもよい。また、陳列棚板の洗浄装置を稼働するために、電源および水は洗浄業者が伺った先の店舗のものを適宜に使用させてもらう。
【0014】
(第1の実施形態)
次に、陳列棚板の洗浄方法に係る第1の実施形態を説明する。本実施形態の特徴は店舗側が予備の陳列棚板を保有して用意していることである。
本実施形態に係る洗浄方法は例えば、図10に示すように、インターネットを通じて店舗の運営者10と、洗浄業者11とのコンピュータ端末の間で情報を双方向で授受して行われる。その情報とは例えば、店舗所在地、依頼者名、依頼日、陳列棚板を洗浄する希望日時、その洗浄する陳列棚板の枚数、希望する作業メニューなど種々の情報であり、洗浄業者が掲示するホームページにアクセスし、あるいは電子メールの授受などにより行われる。勿論、電話による通信形態であってもよい。
第1の実施形態は小型店やコンビニエンスストアなどに適用されるのが好ましく、各店舗で予備用陳列棚板を用意して保有するだけで、営業したまま陳列棚板6の洗浄が行える。すなわち、図11に示されるフロー図のように、洗浄業者は洗浄依頼主から洗浄依頼を受けると、図1で示す洗浄装置1を搭載したトラックなどの車両を、ステップ1(以下「ステップ」を「S」で表示する)洗浄依頼主の店舗へ伺わせる(S1)。S2で店舗の駐車場にて店舗が保有する予備用陳列棚板を洗浄装置1に収容した洗浄かご4に陳列棚板6を収納し、収容洗浄装置1を駆動して超音波洗浄をする( 図1,図2参照)。その一方で、店内のゴンドラの陳列棚板6と差し替える。このとき、陳列棚板6の商品陳列作業も洗浄業者側のスタッフが行う。
上記のゴンドラから取り外された陳列棚板6を洗浄装置で洗浄し(S3)、洗浄を終えた陳列棚板6は別のゴンドラの陳列棚板6と差し替えられる(S4)。順次、S3およびS4の作業を繰り返すことで陳列棚板6を洗浄していく(S5)。このとき、2個ないし3個のゴンドラずつ流れ作業で洗浄、差し替え、商品陳列が実施されていく。
本第1の実施形態によれば、一店舗が40台程度のゴンドラを保有している場合には、6〜7時間程度で全てのゴンドラの洗浄が終了できるようになる。
洗浄作業中においても、洗浄された陳列棚板に取り替え交換されたゴンドラには商品が陳列されているので、客は通常通りの買い物ができ、営業効率を低下させることはない。
また、洗浄作業は衛生的に行え、人手不足による店舗の不衛生化への悪循環から解放され、清潔感あふれる店舗を実現でき、ひいては売り上げの増大を図ることができる。
なお、係る洗浄作業は店舗の駐車場を利用して行われ、洗浄に必要な電源および水は店舗のものを使用するのが便となる。
【0015】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は上記第1の実施形態と同様に小型店やコンビニエンスストアなどに好適な陳列棚板の洗浄方法であって、店舗が仮設用ゴンドラを用意するだけで、営業したまま陳列棚板の洗浄が行える。すなわち、図12に示すフロー図のように洗浄装置1を積載した車両を店舗へ向かわせ(S1)、店舗が用意する、例えば図9に示すような態様の仮設用陳列棚板(特設棚)へ1ゴンドラ分の商品を移し替える(S2)。商品がなくなったゴンドラ(「元のゴンドラ」と称する)5から取り外された陳列棚板6を洗浄装置1の洗浄かご4に入れて超音波で洗浄し、洗浄を終えてから乾燥させる(S3)。S3で洗浄・乾燥させた陳列棚板を元のゴンドラ5に取り付ける(S4)。その後、それまで仮設用ゴンドラに仮陳列していた商品を元のゴンドラの陳列棚板に再陳列していく(S5)。洗浄すべき陳列棚板がなくなるまで、商品の移し替えから陳列棚板の洗浄を繰り返し、全てのゴンドラの陳列棚板を洗浄していく(S6)。
本第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、洗浄作業中においても仮設用陳列棚板に商品を移し替えて陳列するので、客は通常通り買い物ができる利点を有する。
【0016】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は大型スーパーやチェーンストアなどに好適な陳列棚板の洗浄方法であって、買い物かごと同じ要領で、洗浄業者が未使用の陳列棚板を活用してスムーズに洗浄できるものである。すなわち、図13のフロー図に示すように、各店舗の未使用陳列棚板を車両で回収していき、まとめて洗浄装置1で洗浄する(S1)。洗浄された未使用陳列棚板を車両で店舗へ運搬し、その店舗で現在使用されている洗浄されるべきゴンドラの陳列棚板と差し替える(S2)。
ゴンドラから取り外された陳列棚板6を車両で持ち帰り(S3)、持ち帰った陳列棚板を洗浄装置で洗浄する(S4)。洗浄されたその陳列棚板を洗浄依頼のあった別の店舗へ運搬し、その別の店舗で現在使用されているゴンドラの陳列棚板と差し替える(S5)。
S5でゴンドラから取り外された陳列棚板を車両に積んで持ち帰り(S6)、持ち帰った陳列棚板を洗浄装置で洗浄する(S7)。S1〜S7のステップを繰り返す、すなわち、陳列棚板の入れ替えと洗浄とを繰り返して、全店舗の陳列棚板を入れ替える(S8)。こうして、数ヶ月後に再度洗浄巡回を行う。
第3の実施形態によれば、上記第1、第2の実施形態と同様に、店舗が営業している最中に陳列棚板を洗浄するので、清潔感のある店舗を実現できるなどの効果を得ることができる。
なお、上記第1〜第3の各実施形態では陳列棚板の洗浄について説明したが、ドラゴンに付属する仕切り板なども洗浄することができるのは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明はスーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニエンスストア、小型店、ディスカウントストアなどの店舗内に設置されるゴンドラの陳列棚板の洗浄に利用可能である。
【符号の説明】
【0018】
1 洗浄装置
2 洗浄槽
3 超音波発生部
4 洗浄かご
5 ゴンドラ
6 陳列棚板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、予め店舗が保有する予備用陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた予備用陳列棚板を前記店舗内のゴンドラから取り外された陳列棚板と差し替えて取り付けた後に、この取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた陳列棚板を別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付け、前記別のゴンドラから取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えたこの陳列棚板を前記別のゴンドラとは異なる別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付けるという手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された前記ゴンドラの陳列棚板を洗浄することを特徴とする陳列棚板の洗浄方法。
【請求項2】
店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、ゴンドラの陳列棚板から商品を、予め店舗が保有する仮設用ゴンドラの陳列棚板に移して陳列した後、前記ゴンドラの陳列棚板を取り外して前記洗浄手段で洗浄して乾燥させ、この洗浄・乾燥させた陳列棚板を元のゴンドラに取り付ける一方で、前記仮設用ゴンドラの陳列棚板に陳列していた商品を前記洗浄・乾燥された陳列棚板に戻して陳列する手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された全ての前記ゴンドラの陳列棚板を順次洗浄されることを特徴とする陳列棚板の洗浄方法。
【請求項3】
店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、各店舗で使用されていない未使用陳列棚板を車両で回収して洗浄手段で洗浄し、洗浄された前記未使用陳列棚板を前記車両で店舗へ運搬したとき、前記洗浄された未使用陳列棚板を、店舗内のゴンドラで現在使用されている陳列棚板と差し替える一方で、当該ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、この持ち帰って洗浄された前記陳列棚板を別の店舗に運搬して巡回したとき、当該別の店舗のゴンドラで使用されている陳列棚板と差し替え、ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、係る前記の陳列棚板の洗浄を順次店舗を巡回するごとに行うことを特徴とする陳列棚板の洗浄方法
【請求項4】
前記全ての店舗を巡回して行う陳列棚板の入れ替えと洗浄との繰り返しは、数ヶ月経過後に再度行うことを特徴とする請求項3記載の陳列棚板の洗浄方法。
【請求項5】
請求項1〜4記載の洗浄手段は、前記陳列棚板を浸漬する洗浄槽を具備する超音波洗浄機であることを特徴とする陳列棚板の洗浄装置。
【請求項6】
前記超音波洗浄機の洗浄槽には、線材を格子状に形成され前記陳列棚板を複数枚相互に接触しないように保持する洗浄かごが浸漬されることを特徴とする請求項5記載の陳列棚板の洗浄装置。
【請求項1】
店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、予め店舗が保有する予備用陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた予備用陳列棚板を前記店舗内のゴンドラから取り外された陳列棚板と差し替えて取り付けた後に、この取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えた陳列棚板を別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付け、前記別のゴンドラから取り外された陳列棚板を前記洗浄手段で洗浄し、洗浄を終えたこの陳列棚板を前記別のゴンドラとは異なる別のゴンドラの陳列棚板と差し替えて取り付けるという手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された前記ゴンドラの陳列棚板を洗浄することを特徴とする陳列棚板の洗浄方法。
【請求項2】
店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、洗浄手段を積載した車両を店舗へ伺わせ、ゴンドラの陳列棚板から商品を、予め店舗が保有する仮設用ゴンドラの陳列棚板に移して陳列した後、前記ゴンドラの陳列棚板を取り外して前記洗浄手段で洗浄して乾燥させ、この洗浄・乾燥させた陳列棚板を元のゴンドラに取り付ける一方で、前記仮設用ゴンドラの陳列棚板に陳列していた商品を前記洗浄・乾燥された陳列棚板に戻して陳列する手順を順次繰り返すことにより、前記店舗内に設置された全ての前記ゴンドラの陳列棚板を順次洗浄されることを特徴とする陳列棚板の洗浄方法。
【請求項3】
店舗内に設置されたゴンドラに着脱自在に装備される商品陳列用の陳列棚板を洗浄する陳列棚板の洗浄方法であって、各店舗で使用されていない未使用陳列棚板を車両で回収して洗浄手段で洗浄し、洗浄された前記未使用陳列棚板を前記車両で店舗へ運搬したとき、前記洗浄された未使用陳列棚板を、店舗内のゴンドラで現在使用されている陳列棚板と差し替える一方で、当該ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、この持ち帰って洗浄された前記陳列棚板を別の店舗に運搬して巡回したとき、当該別の店舗のゴンドラで使用されている陳列棚板と差し替え、ゴンドラから取り外された陳列棚板を前記車両で持ち帰って前記洗浄手段で洗浄し、係る前記の陳列棚板の洗浄を順次店舗を巡回するごとに行うことを特徴とする陳列棚板の洗浄方法
【請求項4】
前記全ての店舗を巡回して行う陳列棚板の入れ替えと洗浄との繰り返しは、数ヶ月経過後に再度行うことを特徴とする請求項3記載の陳列棚板の洗浄方法。
【請求項5】
請求項1〜4記載の洗浄手段は、前記陳列棚板を浸漬する洗浄槽を具備する超音波洗浄機であることを特徴とする陳列棚板の洗浄装置。
【請求項6】
前記超音波洗浄機の洗浄槽には、線材を格子状に形成され前記陳列棚板を複数枚相互に接触しないように保持する洗浄かごが浸漬されることを特徴とする請求項5記載の陳列棚板の洗浄装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−217967(P2012−217967A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88802(P2011−88802)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(511092974)株式会社レルク (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(511092974)株式会社レルク (1)
【Fターム(参考)】
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