説明

集塵機

【課題】 集塵機のフィルタ装置の目詰まり状態に関係なく、自動除塵を行う集塵機であって、電源事情に影響されることなく、確実にフィルタ装置の除塵ができる集塵機を提供する。
【解決手段】 集塵機の吸気装置を運転し、停止したとき、吸気装置が所定の時間を以上に運転していた場合に、除塵手段を運転するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丸のこやジグソー等の木材切断用電動工具や、ハンマードリルや石材カッター等のコンクリートや石材への穴あけや切断、研磨などに用いられる電動工具の切削粉塵や被研削粉塵を電動工具の粉塵排出口に接続したホースを介して集塵したり、作業場の床等の切削粉塵や被研削粉塵を掃除したりする集塵機のフィルタ装置の除塵手段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の集塵機を図6、図7を用いて説明する。
図6は、床用吸口を備えた従来の集塵機、図7は電動工具の粉塵排出口にホースを取付けて使用する従来の集塵機である。
最初に図6の床用吸口を備えた従来の集塵機の構成と動作について説明する。図6において、集塵機1の吸込み口3には、ホース38、ホース接続ハンドル39、延長管40、床用吸口41等が接続され、操作パネル21には吸気装置7を起動・停止する図示していないスイッチを配置している。
【0003】
上記構成において、丸のこやジグソー等の木材切断用電動工具や、ハンマードリルや石材カッター等のコンクリートや石材への穴あけや切断、研磨などに用いられる電動工具43の切削粉塵や被研削粉塵が飛散した床掃除をする場合は、操作パネル21に図示していないスイッチを操作し、吸気装置7を起動させ、集塵機1、ホース38、ホース接続ハンドル39、延長管40、床用吸口41内に吸い込み力を発生させる。作業者はホース接続ハンドル39を手で持ち、粉塵が飛散した床を床用吸口41を移動させることで、床用吸口41から粉塵が集塵機1内に取り込まれ、図示してないフィルタ装置によりろ過され、粉塵は集塵機1内に、きれいな空気のみ図示していない排気口から集塵機1の外に排出される。
【0004】
次に図7の電動工具の粉じん排出口にホースを取付けて使用する従来の集塵機
についての構成と動作について説明する。図7において集塵機1の吸込み口3には、ホース38が接続され、その先端は電動工具43の粉塵排出口42に接続されており、操作パネル21には吸気装置7を起動・停止する図示してないスイッチ、電動工具43に電力供給するコンセント24が配置されている。
【0005】
上記構成において、電動工具43の図示してないスイッチを操作することで、図示してない電動工具43の運転状態を検出する機器動作検出手段を介して、吸気装置を起動させ集塵機1、ホース38、電動工具43の粉塵排出口42に吸込み力を発生させる。次に電動工具43により被作材の切断、研磨を開始すると粉塵が発生し、その粉塵はホース38を介して集塵機1内に取り込まれ、図示してないフィルタ装置によりろ過され、粉塵は集塵機1内に、きれいな空気のみ図示していない排気口から集塵機1の外に排出される。
【0006】
上記では床掃除用と電動工具43に接続して使用するものを別々に説明したが、2種類の機能を兼ね備えた集塵機1もあり、その場合は使用方法により切替えを行うモード選択手段を新たに備えているが、基本的には上記で説明したものと同様である。
【0007】
上記用途に使用する集塵機1は電動工具43から発生する微細な粉塵を集塵するため、フィルタ装置のメッシュが細かいこともあるが目詰まり(フィルタ表面全面に粉塵がたまり、空気が抜けなく吸込み力が低下した状態)状態に至るのが早く、フィルタ装置の掃除に手間取っていた。
【0008】
上記フィルタ装置の掃除は集塵機1からフィルタ装置を取り外して行う方法が一般的である。しかし最近では特許文献1、特許文献2の簡単にできる方法も開発されている。
【0009】
特許文献1は集塵機外装部に除塵機構を操作する操作アームを有し、作業者がフィルタの目詰まりの都度、操作アームを操作して、人手で除塵する集塵機がある。
【0010】
また、特許文献2はフィルタ内部の圧力を電気信号に変える手段と、予め設定した閾値信号とを比較して、フィルタ内部の圧力を変えた電気信号より、予め設定した閾値信号が大きい間だけ除塵装置を自動で運転する集塵装置がある。
【0011】
【特許文献1】特開平9−000843号公報
【特許文献2】特開昭60−212140号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記した従来の人手で除塵する集塵機では、作業者がフィルタの目詰まりの都度、操作アームを操作して、人手で除塵するため、煩わしいという欠点があった。また、作業者が、目詰まりを直接認識する手段がないため、経験に頼ったり、吸込み力が低下して粉塵を吸い込まない現象から、フィルタの目詰まり状態が悪化したと間接判断し、除塵作業を行う場合もあり、集塵能力を十分発揮できない状態で集塵機を使い続ける場合もあった。
【0013】
また、除塵装置を自動で運転する集塵装置では、同一配線路の電源から、集塵機や他の電気製品など、複数の電気製品を同時運転する場合が多く、集塵機の吸気装置運転に伴う電圧降下や、一緒に使用する電気製品の運転による電圧降下などにより、集塵機の吸気装置の能力が低下し、フィルタに付着した粉塵が多くなり、目詰まり状態になっても、フィルタ内部の圧力が低下せず、目詰まり検知が出来ず、目詰まり状態のまま使用してしまう場合もあった。
【0014】
また圧力検出以外にも電圧、電流、風量、消費電力等の変化量により、除塵の有無を判断する集塵機もあるが、電源事情が変化すると上記同様の不具合があった。
【0015】
本発明の目的は、上記従来の欠点を解消し、フィルタ装置への粉塵の目詰まり状態に関係なく、自動除塵する集塵機であって、電源事情(電圧、電流、風量、真空度等)に影響されることなく、確実にフィルタの除塵手段が動作し吸引力低下が少ない集塵機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は、吸込み口を備え粉塵を収納するタンクと、粉塵を吸引する吸気装置と、該吸気装置から排出される排気を排出する排気口と、粉塵を捕捉するフィルタ装置と、該フィルタ装置に付着した粉塵を除去する除塵手段とを有する集塵機であって、前記吸気装置動作検出手段により吸気装置が所定の時間運転状態にあった後に停止したことを検出した時、前記除塵手段が動作するようにしたことで達成される。
【0017】
吸気装置を運転・停止するスイッチを有し、前記吸気装置の運転時間が所定時間以上の場合、スイッチにより吸気装置を停止させた後、除塵手段が動作するようにしたことを特徴としたことで達成される。
【0018】
前記スイッチにより吸気装置を停止し所定時間後、除塵手段が動作するようにしたことで達成される。
【0019】
集塵機から他の機器へ電力を供給するコンセントと、前記他の機器の運転状態を検出する機器動作検出手段とを有し、前記コンセントに接続した電動工具を運転後停止させたのを、前記機器動作検出手段により検出し、吸気装置が運転後停止した時、除塵手段が動作するようにしたことで達成される。
【0020】
前記コンセントに接続した電動工具の運転時間が所定時間以上の場合、電動工具停止後、機器動作検出手段により検出し、吸気装置が停止し、除塵手段が動作するようにしたことで達成される。
【0021】
前記コンセントに接続した電動工具が運転後停止したことを、機器動作検出手段により検出し、吸気装置が停止した所定時間後、除塵手段が動作するようにしたことを特徴としたことで達成される。
【0022】
前記除塵手段は所定時間運転後停止するようにしたことで達成される。
【0023】
前記タンクを円筒形状にし、該タンクの上部に前記吸気装置を設け、タンク内部に前記フィルタ装置のフィルタを設け、前記除塵手段としてフィルタの内部に設けて回転により該フィルタ内部を叩いて粉塵を落とす除塵子と、該除塵子を回転させるモーターを設けたことで達成される。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、吸気装置動作検出手段により吸気装置が所定の時間運転状態にあった後に停止したことを検出した時、前記除塵手段が動作するようにしたため、フィルタ装置の粉塵目詰まり状態に関係なく、除塵手段が動作するので、電源事情(電圧、電流、風量、真空度等)に影響されることなく、確実にフィルタ装置の除塵手段が動作し吸引力低下の少ない集塵機を提供することができる。
【0025】
吸気装置の運転時間が所定時間以上の場合、スイッチにより吸気装置を停止させた後、除塵手段が動作するようにしたため、フィルタ装置の適当な目詰まり状態に合わせ、除塵手段を動作させることができる。また除塵手段の動作回数が少なくなるため、除塵手段の寿命向上をはかることができる。
【0026】
スイッチにより吸気装置を停止後、所定時間おいてから除塵手段が動作するようにしたため、吸気装置によるフィルタ装置表面への吸込み力が働かない状態で、除塵手段を動作させることにより、より効果的にフィルタ装置の表面の粉塵を脱落させることができる。
【0027】
コンセントに接続した電動工具を運転後停止させたのを、前記機器動作検出手段により検出し、吸気装置が運転後停止した後に、除塵手段が動作するようにしたため、フィルタ装置の粉塵目詰まり状態に関係なく、除塵手段が動作し、電源事情(電圧、電流、風量、真空度等)に影響されることなく、確実にフィルタ装置の除塵手段が動作し吸引力低下の少ない集塵機を提供することができる。
【0028】
コンセントに接続した電動工具の運転時間が所定時間以上の場合、電動工具停止後、機器動作検出手段により検出し、吸気装置が停止し、除塵手段が動作するようにしたため、フィルタ装置の適当な目詰まり状態に合わせ、除塵手段を動作させることができる。また除塵手段の動作回数が少なくなるため、除塵手段の寿命向上をはかることができる。
【0029】
コンセントに接続した電動工具が運転後停止したことを、機器動作検出手段により検出し、吸気装置が運転後停止した後、所定時間をおいてから除塵手段が動作するようにしたため、吸気装置によるフィルタ装置表面への吸込み力が働かない状態で、除塵手段を動作させることにより、より効果的にフィルタ装置の表面の粉塵を脱落させることができる。
【0030】
除塵手段は所定時間運転後停止するようにしたため、消費電力の低減をはかることができる。
【0031】
タンクを円筒形状にし、該タンクの上部に前記吸気装置を設け、タンク内部に前記フィルタ装置のフィルタを設け、前記除塵手段としてフィルタの内部に設けて回転により該フィルタ内部を叩いて粉塵を落とす除塵子と、該除塵子を回転させるモーターを設けたため、確実にフィルタ装置の除塵手段が動作し吸引力低下の少ない集塵機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
本発明集塵機の一実施形態を、図1乃至図5を用いて説明する。図1は本発明の集塵機の構造を示す側面の断面図、図2は、操作パネルの外観図、図3は、制御装置の機能を示すブロック図、図4及び図5は、本発明に係る塵機の制御を示すフローチャートを示す。
以下、図1に示す上側方向を上側、下側方向を下側として説明する。
【0033】
図1に示すように、集塵機1は、吸込み口3を備えた塵埃を収納する円筒状のタンク2の上側開口部へ、メインモータカバー5が取付けられたメインモータベース4と、ヘッドカバー6が図示せぬ挟持部材によってクランプされていている。メインモータベース4とモータカバー5の間に吸気装置7が設けられている。吸気装置7は、吸込みファン8と、該吸込みファン8を回転させるメインモータ9を有する。吸気装置7は、外気(空気)を後述する吸込み口3から、フィルタ13、メインモータベース4の下側に設けた吸気口4aを経由して吸込み、メインモータベース4、メインモータカバー5、ヘッドカバー6で構成される排気経路を経由して排気口4bから集塵機1外部に排気する。
【0034】
一方、タンク2の上側開口部とメインモータベース4の間には、フィルタハウジング11が挟持固定されていて、フィルタハウジング11は、塵埃を捕捉するフィルタ13と、フィルタ13が吸気装置7の動作によりフィルタ13内部の負圧で潰れないようにするフィルタカバー12が取付けられ、フィルタ装置10を構成している。
【0035】
フィルタハウジング11とフィルタ13で囲まれる部分には、除塵装置14が設けられている。除塵機ベース15に取り付けられている除塵装置14は、除塵装置14を駆動する除塵モータ16と、除塵モータ16に粉塵が入り込まないようにする防塵カバー19と、除塵モータ16の図示せぬ出力軸に結合された減速ギヤ装置17と、該減速ギヤ装置17の出力軸に設けられ、除塵モータ16の駆動によってフィルタ13に付着した粉塵を打撃(振動)により除去する除塵子18とを有する。
【0036】
吸気装置7、フィルタ13、フィルタカバー12及び除塵装置11の水平方向の中心M1はほぼ同一線上にあり、タンク2の中心線M2より吸込み口3の取り付け位置の反対方向に偏向して設置されている。
【0037】
メインモータカバー5の吸込み口3の上に位置する部分には、操作パネル21、制御回路20を設置している。操作パネル21は図2に示すように、連動運転する電動工具43に電源を供給するコンセント24、集塵機1の集塵動作を切り替える強/弱/停止切替スイッチ26、連動/単動切替スイッチ27、除塵モータONスイッチ28、が設けられている。
【0038】
吸込み口3には、図6及び図7に示した従来の集塵機と同様にホース38或は延長管40が接続され、その先に集塵機構付き電動工具43や、床用吸口41が装着され、木材や、石材、コンクリート、石膏ボード等の切削粉塵や塵埃を、空気と共に吸込む構造となっている。
【0039】
次に、図3を用いて、本発明の集塵機の制御装置を説明する。
電源プラグ22は商用電源(例えば交流100V)に接続され、集塵機1のメインスイッチとなる強/弱/停止切替スイッチ26の一方の接点を介してメインモータ9及びメインモータ9の運転を制御するメインモータ駆動回路34、全波整流を行うダイオードブリッジ23、及び他の電動工具43等の外部装置に電源を供給するコンセント24に電力が供給される。全波整流を行うダイオードブリッジ23の出力には、強/弱/停止切替スイッチ26の他方の接点を介して、メインスイッチ強/弱/停止検出回路31、および電源を保持する手段となるリレー29の接点を介してDC電源37に接続されている。
【0040】
リレー29はリレー駆動回路30を介してマイクロコンピュータ36の出力ポートP02の出力信号によりON/OFFを制御される。このため、電源プラグ22が電源に接続され、強/弱/停止切替スイッチ26が「強」又は「弱」に投入されると、ダイオードブリッジ23、強/弱/停止切替スイッチ26の他方の接点を介して電源が供給される。そして、マイクロコンピュータ36の処理により、リレー駆動回路30にリレー29の接点がON状態になるよう出力ポートP02から出力信号が出力され、ダイオードブリッジ23、リレー29の接点を介しても、電源が供給される。
【0041】
次に、強/弱/停止切替スイッチ26が「停止」に投入されると、ダイオードブリッジ23、強/弱/停止切替スイッチ26の他方の接点を介して電源が供給されている経路は遮断されるが、ダイオードブリッジ23、リレー29の接点を介しての電源は供給され続ける。この操作により、リレー29は自己保持の機能を有す。
【0042】
コンセント24に接続された電動工具43などの外部機器の動作を検出する機器動作検出手段は、コンセント24の電流を電流検出器25で検出し、検出した電流をコンセント電流検出回路33で、マイクロコンピュータ36が認識可能な電圧に変換して、マイクロコンピュータ36のアナログ信号入力ポートAin1に入力し、マイクロコンピュータ36の演算により動作を検出する。コンセント24に接続する電動工具43は、近年、高機能化が進んで直流電源装置を搭載している機器も多い。このため、電動工具43の運転状態を検出する手段は、単に電流検出器25で検出される電流波形の波高値や平均値の値ではなく、直流電源装置の電流と、電動工具43の駆動源である直巻整流子電動機の電流を区別して認識する機能を有することが望ましい。また機器動作検出手段は、電流検出方式に変えて電動工具の消費電力でも良い。
【0043】
吸気装置7の運転状態を検出する吸気装置動作検出手段は、強/弱/停止切替スイッチ26の接点情報をメインスイッチ強/弱/停止検出回路31によりマイクロコンピュータ36が認識可能なデジタル電圧に変換し、マイクロコンピュータ36のデジタル信号入力ポートP00及びP01に入力し、マイクロコンピュータ36の演算により動作を検出する。また吸気装置動作検出手段は、スイッチ26の接点情報に変えて吸気装置7自体の電流、回転数、あるいはタンク内の圧力、ホース内の風量、風速を検出する方式でも良い。
【0044】
吸気装置7は、メインモータ9の電源がOFFになっても、慣性ですぐには停止しない。このため、マイクロコンピュータ36の演算は、メインモータ9への電源がOFFになった時刻から予め設定した吸気装置7の慣性で動作している時間が経過した時刻に達した時に、吸気装置7の運転状態が停止状態になったことを検知したとする処理を行っている。この処理は、マイクロコンピュータ36のデジタル出力ポートP01にOFF信号を出力して、メインモータ9を停止した場合も同様である。慣性で動作している時間は概略10秒程度である。
【0045】
連動/単動切替スイッチ27は、コンセント24に接続した電動工具43の運転状態を検出する手段(機器動作検出手段)の検出結果に応じて吸気装置7を動作させる連動運転モードと、機器動作検出手段の検出結果にかかわらず集塵機1のメインスイッチ(強/弱/停止切替スイッチ2)の設定に応じて吸気装置7を動作させる単動運転モードの2つの運転モードを選択するスイッチである。通常、連動/単動切替スイッチ27のコモン電極と、ノーマルオープン電極がOFF状態のとき連動運転モードで、ON状態のとき単動運転モードである。コンセント24に電動工具43が未接続で、床用吸口41等で集塵作業を行うときは、連動/単動切替スイッチ27をONにして、単動運転モードで集塵機1を動作させる。連動運転モードのときは、電動工具43が運転状態から停止状態に変化したとき、数秒間吸気装置7を運転し続けた後、吸気装置7を停止させる。これは、集塵機構付き電動工具43を併用運転するときは、前記したように長いホースを使用することが多いため、粉塵が該ホースに詰まるのを防ぐためである。
【0046】
除塵モータONスイッチ28は、除塵装置14を運転させるための操作スイッチである。使用者がこのスイッチを押すと、除塵装置14は、数秒間運転状態になり、フィルタ13の除塵を行う。ただし、マイクロコンピュータ36の処理機能が、吸気装置7の運転状態が停止状態になったことを検知した状態のときだけ、除塵モータONスイッチ28は有効で、吸気装置7の運転状態が停止状態になったことを検知した状態にないときは、使用者がこのスイッチを押しても、除塵装置14は動作しない。これは、吸気装置7が動作中及び慣性で回転している間は除塵しても、フィルタ13に付着した塵埃は負圧で取れないので、吸気装置7が動作中は除塵装置14を運転しないことで、効果のない除塵装置の運転による消費電力の削減や、フィルタ13の損傷を避けるためである。
【0047】
メインモータ9は、界磁巻線を2組有し、強/弱/停止切替スイッチ26の操作で、強運転、弱運転、停止状態に切替わる。また、メインモータ駆動回路34を介して、マイクロコンピュータ36のデジタル出力信号P00及びP01によっても、運転と停止の状態を切替えることができる。さらに、メインモータ駆動回路34の電力制御素子に例えば、双方向位相制御素子(トライアック)を用いて、メインモータ9を位相制御すれば、吸気装置7の吸気能力を変化させることも可能である。本実施例の説明では、説明を簡単にするため、強、弱、停止の3運転状態で使用する場合だけ説明する。
【0048】
除塵モータ16は、除塵モータ駆動回路35を介して、マイクロコンピュータ36のデジタル出力信号P03によって、運転、停止の状態を切替られる。また、電力制御素子をチョッピング動作させることで、ソフトスタート運転をさせることも可能で、ソフトスタート運転で、除塵モータの起動電流による、DC電源の電圧低下を防ぐ方法もある。
【0049】
以上のような構造及び機能を有する集塵機1は、前述した従来の集塵機のように、単動運転と、連動運転の2つの運転形態での使用が可能となっている。
【0050】
単動運転で使用する時は、連動/単動切替スイッチ27が単動側に投入され、且つ、強/弱/停止切替スイッチ26が強或は弱に投入されたとき、吸気装置7のメインモータ9が運転状態になる。この運転開始時に、強/弱/停止切替スイッチ26が「強」又は「弱」に投入された時点で、マイクロコンピュータ36の処理により、リレー29の接点がON状態に制御さされる。
【0051】
次に、連動/単動切替スイッチ27が連動側に投入されるか、強/弱/停止切替スイッチ26が停止に投入されるか何れかの状態で、メインモータ9はOFFになる。この時、リレー29の接点がON状態にあるので、前記除塵装置14と、前記制御回路20には、電源が供給され続ける。
【0052】
連動運転は、連動/単動切替スイッチ27が連動側に投入され、強/弱/停止切替スイッチ26が強或は弱に投入された状態で、コンセント24に電動工具43が接続され、電動工具43が運転状態になったことを検出したとき吸気装置7のメインモータ9が運転状態になる運転形態である。電動工具43の運転状態の検出は、集塵機1のコンセント24に電流が流れたとき、コンセント24の電流を電流検出器25で検出し、検出した電流をコンセント電流検出回路33で、マイクロコンピュータ36が認識可能な電圧に変換して、マイクロコンピュータ36のアナログ信号入力ポートAin1に入力し、マイクロコンピュータ36の演算により、コンセント24に接続した電動工具43が運転状態にあることを検知したする。この時、マイクロコンピュータ36はデジタル出力信号P00及びP01にON信号を出力して、メインモータ駆動回路34によって、メインモータ9が運転状態になる。この運転開始時に、強/弱/停止切替スイッチ26が「強」又は「弱」に投入された時点で、マイクロコンピュータ36の処理により、リレー29の接点がON状態に制御さされる。次に、コンセント24に接続している電動工具43がOFFになり、コンセント24に電流が流れないとき、マイクロコンピュータ36のアナログ信号入力ポートAin1の入力はゼロになるので、電動工具43が停止状態にあることを検知する。このとき、数秒間、メインモータ9を運転状態のままにしてから、マイクロコンピュータ36はデジタル出力信号D1にOFF信号を出力して、メインモータ駆動回路34によって、メインモータ9をOFFにする。この時は、強/弱/停止切替スイッチ26が「強」又は「弱」に投入されているので、除塵装置14と、制御回路20には、電源が供給され続ける。連動運転モードで動作しているとき、連動/単動切替スイッチ27が単動側に投入されると、連動運転モードは解除され、前記した単動運転モードで運転している状態に推移するので、強/弱/停止切替スイッチ26が停止に投入されたとき、電動工具の運転状態に関らずメインモータ9は直ちにOFFになる。しかし、前記単動運転で使用する説明で記したように、除塵装置14と、制御回路20には、電源が供給され続ける。
【0053】
前記したように、メインモータ9がOFFになっても、吸気装置7は、慣性でしばらく回転を続けるため、フィルタ内部の圧力は、大気圧にならない。大気圧になるのは、メインモータ9がOFFになってから約10秒後である。マイクロコンピュータ36の演算は、メインモータ9への電源がOFFになった時刻から10秒経過したら、吸気装置7の運転状態が停止状態になったことを検知したとする処理を行っている。
【0054】
マイクロコンピュータ36の、吸気装置7が停止したときに除塵を行う処理は、集塵機1が塵埃を吸引するためにメインモータ9を運転している時間を監視し、運転時間が予め設定してある時間である数秒を越えたとき、除塵が有効であると判断し、予め設定してある時間に満たないとき、除塵は有効でないと判断する。そして、吸気装置7が停止したとき、除塵が有効の場合は、除塵モータ16を数秒間運転してフィルタ13に付着した塵埃を除塵装置14で叩き落す。除塵が有効でない場合は除塵モータ16を運転しないで処理を終える。
【0055】
上記したように、フィルタに付着した塵埃を除塵子で叩き落す方式の除塵装置は、吸気装置7が停止した状態のとき運転する。そして、従来の集塵機の説明で記述したように、吸気装置の運転/停止を行う強/弱/停止切替スイッチ26は、電源のON/OFFの機能も兼ね備えている。このため、強/弱/停止切替スイッチ26が「停止」に投入されても、リレー29の接点をON状態にして、除塵装置14と、制御回路20には、電源が供給され続けるようにし、除塵装置の運転が可能なようにしている。この自己保持の時間は、使用者が除塵モータONスイッチ28を操作して、除塵する場合を考慮して、概略十数分程度に設定される。自己保持時間が経過すると、リレー接点はOFFになり、集塵機の待機電力は、ほとんどなくなる。
【0056】
ここで、図4及び図5を用いて集塵機1の動作を説明する。
【0057】
集塵機1の電源プラグ22を電源に接続し、メインスイッチ(強/弱/停止切替)26を強又は弱に投入すると、メインスイッチ26はON状態になり、制御回路20に電源が供給され、マイクロコンピュータ36はリスタートし、除塵評価タイマをOFFに、除塵有効フラグをOFFにする(ステップS100)、そして、リレー29をONにする(ステップS101)。前記したように、ステップS101でリレーをONにすることにより、メインスイッチ26が停止に投入されてOFF状態になっても、制御回路20及び除塵モータ駆動回路35には電源が供給される。マイクロコンピュータ36の処理はメインスイッチ26の状態をチェック(ステップS102)し、メインスイッチ26がON状態なら、15分タイマをOFFにし(ステップS103)、連動/単動切替スイッチ27をチェックし(ステップS104)、ON状態でないとき、コンセント電流が1A以上かどうかをチェックし(ステップS105)て1A以上でないとき、除塵モータONスイッチ28をチェックし(ステップS106)てONでないなら、ステップS102に移るループで、使用者の操作待ちの状態になる。このステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS105、ステップS106、ステップS102のループの状態で、メインスイッチ26がOFFになると、ステップS102でステップS107に進み、15分タイマがONでないなら15分タイマをON(ステップS108)にして、ステップS109で15分タイマのオーバーフローのチェックをし、NoならステップS106に進む。この15分タイマは、リレー29の自己保持状態を継続する時間である。ステップS102、ステップS107、ステップS109、ステップS106、ステップS102のループでは、電源がメインモータ9に供給されていないため、操作パネル21のメインスイッチ31と除塵モータONスイッチ28が有効で、連動/単動切替スイッチ27及びコンセント電流はチェックしていないので無効である。メインスイッチ26をOFF状態にしてから15分経過してもメインスイッチ26をON状態にしないと、前記15分タイマはオーバーフローするので、ステップS109で、ステップS110に進み、リレー29はOFFになる。この時、制御回路20への電源供給がなくなるので、マイクロコンピュータ36も機能しない。以上の待機状態で、除塵モータONスイッチ26がON状態になると、ステップS106で、ステップS111に進み、除塵モータ16をONにし、3秒タイマをONにする(ステップS112)。該3秒タイマは、除塵装置14の運転時間である。そして、3秒タイマのオーバーフローチェック(ステップS113)、メインスイッチ26の状態チェック(ステップS114)、連動/単動切替スイッチ27の状態チェック(ステップS115)、連動/単動切替スイッチ27の状態がONでない時、コンセント電流をチェック(ステップS116)、ステップS113のループになる。該ループは、除塵モータを停止するまでの時間を待つためのもので、この間に、メインスイッチ26がON状態で、連動/単動切替スイッチ27がONになると、ステップS115でステップS117に進み、連動/単動切替スイッチ27がOFFで、コンセント24に接続した電動工具43を運転してコンセント電流が1A以上流れると、ステップS116でステップS117に進みループを脱して除塵モータ16をOFFにして(ステップS117)、ステップS102に進む。この流れは、除塵モータ16の運転中に吸塵装置7を運転するための操作がなされた時、除塵装置14の運転を中断して、吸塵装置7を運転するための処理である。前期3秒タイマがオーバーフローすると、ステップS113でステップS117に進みループを脱して除塵モータ16をOFFにして(ステップS117)、ステップS102に進む。この流れは、除塵モータONスイッチ28で除塵装置14を運転させる処理の流れである。
【0058】
前記したステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS105、ステップS106、ステップS102に移るループで、メインスイッチ26がONで、且つ連動/単動切替スイッチ27がONではなく、コンセント24に接続した電動工具43を運転してコンセント電流が1A以上流れると、ステップS105で、ステップS118に進む。ここからは、前述した連動動作のメインモータ運転処理を実行するマイクロコンピュータ36の処理の流れを説明する。メインモータ9をONにし(ステップS118)、除塵評価タイマをONにする(ステップS119)。この除塵評価タイマは、メインモータ9の運転時間が所定の時間以上になったかどうかを判別するためのもので、所定時間以内にOFFにする処理を実行しない場合は、除塵有効フラグがONになり、後述するように、吸塵装置が停止状態になった後に除塵装置を数秒間運転する自動除塵処理を実行する。
そして、メインスイッチ26の状態チェック(ステップS120)、コンセント電流のチェック(ステップS121)、ステップS120のループにはいる。該ループは、連動動作で吸気装置7が運転状態にあるとき、該吸気装置7を停止させるような操作であるメインスイッチ26をOFFにするか、又はコンセント24に接続して運転している電動工具43を停止させるかの操作をチックしている処理のループである。この状態で、メインスイッチ26がOFF状態になると、ステップS120でステップS132に進む。また、コンセント24に接続して運転している電動工具43を停止させてコンセント電流がゼロになると、ステップS121でステップS122に進み、前期除塵評価タイマをOFFにして且つ5秒タイマをONにする。該5秒タイマは、前記したように、コンセント24に接続して運転している電動工具43を停止させた後も数秒間(この例では5秒としている)吸気装置7を運転し続けて電動工具43の粉塵排出口42と集塵機1の吸込み口3を接続しているホース38の粉塵を集塵機1に吸引した後に吸気装置7を停止させる処理を実行するためのタイマである。
そして、ステップS123の5秒タイマオーバーフローのチェック、ステップS124のメインスイッチ26の状態チェック、ステップS125の連動/単動切替スイッチ27の状態チェック、ステップS126のコンセント電流チェック、ステップS123のループに入る。該ループは、前記数秒間吸気装置7運転する時間が設定した時間経過を待つための処理である。このループでは、タイマがオーバーフローするまでの間に、集塵機1の停止を止めて、再び、集塵機を運転する操作であるメインスイッチ26がON状態のまま、連動/単動切替スイッチ27をONに切替えたり、コンセント24に接続している電動工具43を再び運転したりした時に対応できるようにしている。メインスイッチ26がON状態のまま、連動/単動切替スイッチ27をONに切替えた時はステップS125でステップS127に進んでで、後述する単動運転に処理が移り、コンセント24に接続している電動工具43を再び運転して、コンセント電流が1A以上になった時はステップS126でステップS120に進んで連動動作をやり直す。5秒タイマがオーバーフローしたときはステップS123でステップS132に進み、後述するメインモータ停止処理に移る。以上、連動動作でのメインモータ運転処理の説明の終り。
【0059】
また、前記したステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS105、ステップS106、ステップS102に移るループで、メインスイッチ26がONで、且つ連動/単動切替スイッチ27がONになると、ステップS104で、ステップS127に進む。ここからは、前述した単動動作でのメインモータ運転処理を実行するマイクロコンピュータ36の処理の流れを説明する。ステップS127でメインモータ9をONにし、除塵評価タイマをONにする(ステップS128)。次にステップS129のメインスイッチ26の状態チェック、ステップS130の連動/単動切替スイッチ27の状態チェック、ステップS129のループに入る。該ループは、単動動作で吸気装置7が運転状態にあるとき、該吸気装置7を停止させるような操作であるメインスイッチ26をOFFにするか、又は連動/単動切替スイッチをOFFにする操作をチェックするループである。メインスイッチ26がOFF状態になるとステップS129でステップS132に進み、後述するメインモータ停止処理に移る。また、連動/単動切替スイッチがOFF状態になるとステップS130でステップS131に進んでコンセント電流のチェック処理を行い、コンセント電流が1A以上の時、ステップS118に移り、前述した連動動作処理に入り、コンセント電流が1A以上でない時、ステップS132に移る。以上、単動動作でのメインモータ運転処理の説明の終り。
【0060】
ステップS132からの処理の流れは、吸気装置7を停止させる処理である。ステップS132でメインモータ9をOFFにし、除塵評価タイマをOFFにすると共に5秒タイマをOFFにする(ステップS133)。次に、9秒タイマをONにする(ステップS134)。該9秒タイマは、吸気装置7の吸込みファン8が慣性で回転する影響でフィルタ13の内部の負圧が大気圧になるまでに要する時間を計測するタイマである。次に、ステップS135で9秒タイマのオーバーフローチェック、ステップS136でメインスイッチ26の状態チェックを実行し、メインスイッチ26がON状態でない時は、ステップS135へ戻るループを形成し、メインスイッチ26がON状態の時はステップS138で連動/単動切替スイッチ27の状態をチェックし、ON状態でない時はステップS139でコンセント電流をチェックしてステップS135に戻るループに入る。これらのループは、前記したようにフィルタ13の内部の負圧が大気圧になるまでに要する時間を経過させる処理で、このループ処理の間に、吸気装置7を再び運転状態にする操作であるメインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがON状態になるか、或いは、メインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがOFF状態でコンセント24に接続した電動工具を運転状態にしてコンセント電流が1A以上になるのをチェックしている。9秒タイマがオーバーフローした時は、ステップS135でステップS140に移り、後述する自動除塵処理を実行する。メインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがON状態になると、ステップS138でステップS148に移り、メインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがOFF状態でコンセント電流が1A以上の時は、ステップS139でステップS148に移り、ループから脱する。以上、吸気装置停止処理の説明の終り。
【0061】
ステップS140からの処理は、自動除塵処理である。ステップS140で除塵有効フラグをチェックし、除塵有効フラグがONでない時はステップS102に移り、自動除塵動作は実行されない。
除塵有効フラグがONの時、除塵モータ16をONにし(ステップS141)、次に3秒タイマをONにする(ステップS142)。該3秒タイマは、除塵装置14の運転時間を計測するタイマで、この例では3秒である。
次に、ステップS143で3秒タイマのオーバーフローチェック、ステップS144でメインスイッチ26の状態チェックを実行し、メインスイッチ26がON状態でない時は、ステップS143へ戻るループを形成し、メインスイッチ26がON状態の時はステップS145で連動/単動切替スイッチ27の状態をチェックし、ON状態でない時はステップS146でコンセント電流をチェックしてステップS143に戻るループに入る。これらのループは、除塵装置14の運転時間を経過させる処理で、このループ処理の間に、吸気装置7を再び運転状態にする操作であるメインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがON状態になるか、或いは、メインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがOFF状態でコンセント24に接続した電動工具を運転状態にしてコンセント電流が1A以上になるのをチェックしている。
3秒タイマがオーバーフローした時は、ステップS143でステップS147に移りループから脱する。メインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがON状態になると、ステップS145でステップS147に移りループから脱する。メインスイッチ26がON状態で、且つ連動/単動切替スイッチがOFF状態でコンセント電流が1A以上の時は、ステップS146でステップS147に移り、ループから脱する。ステップS147ではジョジンモータ16をOFFにする。以上、自動除塵処理の説明の終り。
【0062】
次にステップS148で除塵有効フラグをOFFにしてステップS102に移り、マイクロコンピュータ36の処理は初めに戻る。
【0063】
メインモータ9の界磁巻線を1組にし、メインモータ駆動回路34の電力制御素子に例えば、双方向位相制御素子(トライアック)を用いて、メインモータ9を位相制御すれば、吸気装置7の吸気能力を変化させることも可能である。
【0064】
また、除塵装置14の駆動源がモータではなく、揺動する振動子にしたり、除塵子の動きが、回転運動ではなく、揺動運動する場合や、単に、フィルタに振動を加える除塵装置にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明集塵機の一実施形態を示す横断面図。
【図2】本発明集塵機の操作パネルの外観図。
【図3】本発明集塵機の制御装置の機能を示すブロック図。
【図4】本発明に係る塵機の制御を示すフローチャート。
【図5】本発明に係る塵機の制御を示すフローチャート。
【図6】床用吸口を備えた従来の集塵機。
【図7】電動工具の集塵機構に取付けて使用する従来の集塵機。
【符号の説明】
【0066】
1は集塵機、2はタンク、3は吸込み口、7は吸気装置、9はメインモータ、10はフィルタ装置、11はフィルタハウジング、14は除塵装置、20は制御回路、26は強弱停止切替スイッチ、29はリレーである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込み口を備え粉塵を収納するタンクと、
粉塵を吸引する吸気装置と、
粉塵を捕捉するフィルタ装置と、
該フィルタ装置に付着した粉塵を除去する除塵手段と、
前記吸気装置の動作を検出する吸気装置動作検出手段とを有する集塵機で、
前記吸気装置動作検出手段により吸気装置が所定の時間運転状態にあった後に停止したことを検出した時、前記除塵手段が動作するようにしたことを特徴とした集塵機。
【請求項2】
吸気装置を運転・停止するスイッチを有し、
前記吸気装置の運転時間が所定時間以上の場合、スイッチにより吸気装置を停止させた後、除塵手段が動作するようにしたことを特徴とした請求項1記載の集塵機。
【請求項3】
前記スイッチにより吸気装置を停止し所定時間後、除塵手段が動作するようにしたことを特徴とした請求項1、2記載の集塵機。
【請求項4】
集塵機から他の機器へ電力を供給するコンセントと、
前記他の機器の運転状態を検出する機器動作検出手段とを有し、
前記コンセントに接続した電動工具を運転後停止させたのを、前記機器動作検出手段により検出し、吸気装置が運転後停止した時、除塵手段が動作するようにしたことを特徴とした請求項1記載の集塵機。
【請求項5】
前記コンセントに接続した電動工具の運転時間が所定時間以上の場合、電動工具停止後、機器動作検出手段により検出し、吸気装置が停止し、除塵手段が動作するようにしたことを特徴とした請求項1及び4記載の集塵機。
【請求項6】
前記コンセントに接続した電動工具が運転後停止したことを、機器動作検出手段により検出し、吸気装置が停止した所定時間後、除塵手段が動作するようにしたことを特徴とした請求項1及び4、5記載の集塵機。
【請求項7】
前記除塵手段は所定時間運転後停止するようにしたことを特徴とする請求項1〜6記載の集塵機。
【請求項8】
前記タンクを円筒形状にし、該タンクの上部に前記吸気装置を設け、タンク内部に前記フィルタ装置のフィルタを設け、前記除塵手段としてフィルタの内部に設けて回転により該フィルタ内部を叩いて粉塵を落とす除塵子と、該除塵子を回転させるモーターを設けたことを特徴とする請求項1〜7記載の集塵機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−229463(P2008−229463A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−71641(P2007−71641)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000005094)日立工機株式会社 (1,861)
【Fターム(参考)】