説明

集積型熱拡散器リッド

熱拡散器リッドは、下にある基板に結合するためのリップを有する外側周辺領域、中心領域および1つ以上のひずみ遮断領域を含む。ひずみ遮断領域は、中心領域と外側周辺領域との間に配置されており、リッドを介して、中心領域を囲むかまたは部分的に囲むパターンで部分的または完全に切除される、多数のスロットを備えることができる。ひずみ遮断領域は、接着されたリップによりリッドの周辺部に限定されるとしても、リッドの熱膨張に起因するひずみの遮断および応力の低減を実現することにより、熱により発生する中心領域の湾曲、熱により発生するリップおよび基板の間の接着部の応力、および/または熱により発生する基板のゆがみを減少させる。発生する湾曲、応力および/またはゆがみを減少させることは、リッドとダイとの間の境界面における層間剥離または分離の傾向を低減し、および/またはリッドと基板との間の接着部における構造的故障の機会を低減することにより、システムの信頼性を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年5月30日に出願された米国特許出願第10/449940号の優先権を主張する。この出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
開示される主題は一般に、電子部品用の熱放散装置の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータなどの最新の多くの電気装置は、脆いチップすなわち「ダイ(die)」上に作られた多数の小型回路部品を有する集積回路を含む。実際の回路部品は作動中に熱を発生する。ダイ上の回路の複雑性、高密度性、および脆さは、ダイの熱放散装置の設計者に多くの難題を提供する。第1は、熱放散装置は適正な熱放出を促進して、関連するダイが過度の温度に達するのを防止する必要がある。第2は、回路の作動に干渉しないように、熱放散装置はダイ上の回路から電気的に絶縁される必要がある。第3は、熱放散装置は、適正な剛性を有することにより、例えばヒートシンクの取り付けなどの後続の製造または組立工程において、脆いダイを損傷せずに取り扱いできる必要がある。
【0004】
上述の難題を克服することを意図する従来の1つの方法は、ダイを、熱拡散器キャップとダイが電気的に接続される下にある(underlying)基板との間の空間を満たすエポキシまたは他の封入材料の内部に封入することである。この従来の方法の利点は、封入材料の厚い層がダイを囲み、保護することであり、さらに熱拡散器キャップを支持し、取り付けることである。熱拡散器キャップを支持する封入層が厚いため、変形には比較的適応でき、したがって、基板に対するキャップの熱膨張の端部制限を持たない。キャップとダイとの間の熱膨張係数(CTE)の不一致に起因して熱により発生する応力は、キャップの中心近くに応力(stress)を発生するが、キャップと基板との間のCTEの不一致に起因して発生する応力は、厚い封入層が変形することにより低減される。これが重要である理由の1つは、一般に、ダイと基板との間の温度差がダイとキャップとの間の温度差より大きいことである。
【0005】
しかし、従来のチップカプセル化方法は、大量生産環境において、事前凝固される封入材料の比較的大きい容積の制御に関連する、実際の問題点および組立の複雑性に悩まされている。これら製造の困難性を低減するための従来の方法は、厚い封入層を削除し、代わりに、熱拡散器を支持し、取り付け、以前に使用されている封入層に比べて大幅に薄い接着層によって基板に直接接着される熱拡散器の周辺にリップを形成する。今日では、このような接着層は0.25mm未満の厚みを有してよい。このような従来の熱拡散器は一般に、ダイに取り付け、かつパッケージング基板から隆起している中心領域に空洞を有する。ダイは、直接接触によって、またはダイとリッドの空洞の内側面との間に置かれた熱境界面材料(thermal interface material)を介して、熱拡散器リッドに熱的に結合される。空洞の周りに形成される突出した周辺リップは、下方に基板方向に延び、基板に接着される。周囲空気への熱移動を増加するための金属フィンを有する、ヒートシンクと呼ばれる金属プレートは一般に(場合により熱伝導接着剤を用いて)、熱拡散器リッドの一般には平坦な上面に接着される。
【0006】
一般に、ダイ、基板、熱拡散器リッド、およびヒートシンクは、必ずしもすべてが同一熱膨張係数を有するものではない。熱膨張係数の差は作動中に大きな応力を発生させる。このような応力は、すべての部品が一般に、装置の作動中に温度の循環を受けるために、周期的に変化すると予測できる。例えば、マザーボードにハンダ付けされ、コンピュータ内に置かれている半導体パッケージは一般に、コンピュータの作動中に温度の循環を受ける。このような温度循環の一例は、環境温度(例えば、室温)と、電気部品の最高動作温度(例えば、100℃)との間の温度変化である。その結果としての熱応力の周期的変化は最終的に、ダイのひび割れ、リッドと基板との間の接着破壊、および/またはリッドとリッドをダイに熱的に結合する熱境界面材料との間の分離を含む、機能的および/または構造的故障を引き起こす可能性がある。例えば、周期的に変化する熱応力は、熱拡散器リッドのまたは下にある基板の周期的な湾曲を引き起こし、その結果、ダイと熱拡散器リッドとの間の間隙からの熱境界面材料の移動を生じる可能性がある。熱境界面材料のこのような移動(またはポンピング)は、ダイと熱拡散器リッドとの間の熱絶縁の望ましくない増加を引き起こし、これにより、機能故障を発生する可能性がある。
【0007】
熱拡散器リッド材料は一般に、下にある基板より大きい熱膨張係数を有する。したがって、温度上昇に伴い、リッドは膨張し、その変形量は、リッドの端部または「リップ」と基板との接着により制限される。リッドは膨張するに伴い湾曲し、リッド空洞の中心部分がダイから隆起するか、または基板を湾曲させる可能性がある。このような湾曲はリッドとダイの境界面を劣化させ、熱の流れを阻止し、接着層の応力を与える。温度の周期的繰返しがきわめて過酷である場合、リッドと基板との間の結合は劣化し、および/またはリッドは熱境界面材料から層間剥離して、システムの温度性能劣化を引き起こす可能性がある。
【0008】
端部の制限に対抗する温度膨張に起因する大きな湾曲は、基板に結合されるリップを欠いている熱拡散器キャップを有する、カプセル化マイクロチップパッケージ構造の場合においては、出現しない問題を有する。この理由は、そのようなカプセル化マイクロチップパッケージ構造においては、キャップと基板との間の封入層が厚いために、変形には比較的適応でき、したがって、基板はキャップの熱膨張に対する端部制限を持たないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
設計を変更して、非カプセル化マイクロチップパッケージにおいて、熱拡散器リッドのリップと基板との間にさらに弾力性のある接着剤を使用することは、熱応力を軽減する役割を果たすが、これを実施することにより、別の実用上の問題が発生する可能性がある。詳細には、精密な製造環境において軟質接着剤を使用することは、部品の最終位置および/または部品取り付けの強度全体にわたる制御性を許容できないまでに低下させ、また許容できない汚染、ガス放出等を生じる。必要なことは、一般的な非カプセル化マイクロチップパッケージで使用される従来方法により基板に結合できるだけでなく、高い信頼性で熱循環に耐えることができる、リップを有する熱拡散器リッドを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
熱拡散器リッドは基板に電気的に接続される下にある電子部品に結合されており、熱拡散器リッドは、中心領域、基板に結合されるように構成されたリップを含む外側周辺領域、および中心領域と外側周辺領域との間に配置されたひずみ(strain)遮断領域を備える。
【0011】
図面においては、同一符号は図において同一要素を指す。図中のさまざまな部品のサイズは縮尺通りまたは正確な比率ではなく、図示の明瞭性および説明目的に重点をおいて示されていることを理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
電子回路部品用の熱拡散器が開示される。図1を参照すると、半導体パッケージは基板10、ダイ12、および随意の熱境界面材料14から構成される。熱拡散器リッド16は結合層18を介して基板10に結合され、リッド16は熱境界面材料14を介してダイ12に熱的に結合される。熱境界面材料14は随意であり、必要な熱結合は、リッドを下にある電子部品に物理的に直接接触させるか、またはリッドを下にある電子部品から熱を移動させる熱境界面材料に物理的に接触させることにより、達成できる。多くの熱伝導材料が熱境界面材料としての使用に適する。典型的な熱境界面材料には、アルミニウム、銀、窒化ホウ素、または硝酸アルミニウムを添加した、シリコンまたはポリマーをベースにする接着剤がある。典型的な熱境界面材料にはさらに、鉛、金、またはリフロー金属境界面に利用されるスズハンダがある。一般に、熱境界面材料層の厚みは、直接接触による熱結合の場合のゼロから、0.2mmの範囲である。結合層18は一般に、通常は厚さ0.75mm未満の接着剤層である。リップ9は熱拡散器16の外側周辺近くに形成され、このリップによりリッドを下にある基板10に結合できる。
【0013】
熱拡散器リッド16は一般に、高熱伝導性の材料、例えば銅、アルミニウム、または100W/mK(ワット/メートルK)を超える熱伝導率を有する金属基材複合材料から構成される。銅製熱拡散器リッドは、例えば腐食防止のニッケルなどの別の金属に被覆されていてもよい。熱拡散器リッドのサイズは、下にあるダイおよび隣接する部品のサイズおよび発生される熱量(上にあるヒートシンクのサイズに影響を与える)により決定される。最近の中央処理ユニット(CPU)集積回路ダイに適した一般的なサイズは、18mm×18mmの正方形から45mm×45mmの正方形である。ただし、異なるパッケージ方法、異なる電気部品、または同一タイプの別の電気部品に適応させるために、別のサイズおよび形状が必要とされることもある。一般に、過剰な熱を急速に対流させるための金属フィンを有してもよいヒートシンク(図1には示していない)と呼ばれる金属部品が、クリップまたは接着(場合によっては熱伝導性接着剤)により、熱拡散器リッド16の上面20に取り付けられる。
【0014】
熱拡散器リッド16を製造する工程は、打抜き、圧印加工、穿孔加工、ばり取り、クリーニング、メッキ、および検査を含む複数のステップを利用する。すなわち、各ステップは、銅巻線から得られる素材を完成部品に変形する。これらステップのうちのクリーニングおよび検査ステップなどの1つ以上のステップは、製造工程の過程において繰り返しできる。銅巻線または銅ストリップはこの工程説明では素材と呼ばれるが、銅を別の適正な熱伝導材料に置換できることは理解されるところである。
【0015】
製造工程における第1の主ステップは通常、銅ストリップから正方形または長方形の空白部を切断することである。この第1の主ステップは、順送り打抜きダイを使用する高速プレスにより達成できる。
【0016】
製造工程における第2の主ステップは通常、空白部を圧印加工して、周辺近くにリップおよび中心領域に空洞を有するリッドを形成することである。空白部は圧印加工の前にオイルでコーティングされる。
【0017】
製造工程における第3のステップは、本発明により構成されるひずみ遮断領域を(この領域が先の打抜きおよび圧印加工ステップの間に形成されない範囲で)形成することである。貫通スロットを含むひずみ遮断領域の場合、この貫通スロットは穿孔プレスを用いて打抜きされることが好ましい。
【0018】
製造工程における第4のステップは、リッドのばり取り、クリーニングおよび乾燥である。必要に応じて、ばり取りステップの前に研削ステップを実行し、リッドを平坦性仕様に適合させる。これらステップに続いて、リッドはエッチングされ、ニッケルなどの材料でメッキされる。追加のクリーニングおよび検査ステップは、上述の各ステップのいずれかの前または後に実行できる。リッドを半導体パッケージに組み込む間、接着剤をリッドのリップの一部または全体の上に置いて、基板への結合を促進できる。
【0019】
完成した熱拡散器の目的は、ダイを保護し、作動中にダイにより発生する熱を拡散することである。一般に、リッドに使用される高熱伝導性材料は下にある基板より大きい熱膨張係数を有する。非カプセル化半導体パッケージが加熱されるに伴い、リッドは膨張するが、その膨張はリッド16の端部全体に広がった結合層18により周辺部に限定される。この周辺制限作用は、膨張するリッド16内に応力を発生し、従来のリッドの場合には、リッドを湾曲させて、中心部分をダイから隆起させるか、または下にある基板10にたわみを発生させる。ダイ12からリッドが分離すると、両者間の熱結合を劣化させ、これによりダイからの熱放散を低減させ、場合によってはシステム性能が低下する。熱により発生する湾曲はさらに、結合層に応力を与える。非カプセル化半導体パッケージが十分高温になり、リッドと基板の熱膨張係数の差が十分大きく異なる場合、結合層の破壊的な構造破壊が発生する可能性がある。さらに、周期的熱負荷は周期的湾曲を発生し、熱境界面材料を従来のリッドとダイの間の境界面から外に押し出す可能性がある。
【0020】
このような熱により発生する湾曲およびシステム性能に関するその潜在的な悪影響は、本発明により低減できる。本発明の実施形態によれば、図1に示す厚みの薄い領域24のような複数のひずみ遮断領域が、熱により発生する応力を低減させ、熱拡散器リッド16内の熱により発生するひずみを遮断する。本発明の実施形態による熱拡散器リッドの製造においては、貫通スロットおよび/または厚みの薄い領域はリッドの一部または全体に形成される。これらの領域はリッド周辺に配置される好ましい位置に置かれ、応力の低減およびひずみの遮断を強化すると同時に、リッドの熱拡散能力を実質的に維持する。ひずみ遮断領域に近い周辺位置は、リッドの中心領域の中心部分(多くの場合、ダイが最も熱を発する)からの熱移動への干渉を回避するのに役立つ。
【0021】
図2は本発明の別の実施形態を示す。平面図において、熱拡散器リッド28は基板10に結合されていることを示している。複数の貫通スロット30が、中心領域32とリップを有する外側の周辺領域34との間に配置されている。この実施形態においては、中心領域32は、4つの接続部または接続領域36により外側周辺領域34に結合された状態を維持する。今日の用途では、中心領域32のリッドの厚みは一般に、0.5mmから8mmの範囲で選択される。貫通スロット30は、ポリマー材料などの適正な充填材料を用いて部分的または完全に密封できる。貫通スロット30の幅は一般に、本発明の4つのスロットの実施形態については、リッドの厚みの半分より狭くなるように選択される。本発明の4つのスロットの実施形態についての接続部36の幅は一般に、0.5mmから15mmの範囲で選択される。
【0022】
図3は貫通スロットを利用する本発明の別の実施形態の斜視図を示す。空洞は、リップを含む外側領域46を基準とした、中心領域44の凹部により形成される。この空洞は一般に、ダイ12および熱境界面材料14を封入するのに十分な深さを有する。例えば、最新の1つのCPUダイは、約0.6mmの空洞深さを必要とする。結合層18は外側周辺領域46に付着される。複数の貫通スロット42は中心領域44と外側周辺領域46の間に配置される。この実施形態においては、中心領域44は、4つの接続部または接続領域48により外側周辺領域46に結合された状態を維持する。
【0023】
図4は本発明の別の実施形態の斜視図を示す。空洞は、リップを含む外側領域56を基準とした、中心領域52の凹部により形成される。この空洞は一般に、ダイ12および熱境界面材料14を封入するのに十分な深さを有する。結合層(図示せず)は外側周辺領域56に付着される。単一の薄いリッド厚みの領域54は、中心領域52と外側周辺領域56の間に配置される。この実施形態においては、薄いリッド厚みの領域54は、中心領域52まわり全体を囲む単一の近接溝からなる。このような溝の深さは一般に、中心領域52のリッドの平均厚みの20%から80%の範囲になるように選択される。多くの場合、溝深さは2mm未満である。別の実施形態においては(図示せず)、複数の近接しない溝を用いる。このような溝の幅は一般に、溝が平坦な底面を有するように作られる場合には、その溝の深さの0.5倍から8倍の範囲で選択される。薄いリッド厚みの領域(または複数の領域)が切断またはエッチングされて、その底部が、図1の断面図に示す薄い厚みの領域24のようにV字型または他の先細形状の断面とされている場合、このような領域の幅は一般に、その深さの1倍から15倍の範囲に選択される。
【0024】
温度が上昇し、熱拡散器リッドが膨張するに伴い、ひずみ遮断領域は応力低減を実現し、結果的にリッドと基板との間の結合部への機械的負荷を低減する。これにより破壊的機械故障の機会を減少させ、装置の予測寿命を延長する。温度が上昇し、熱拡散器リッドが膨張するに伴い、ひずみ遮断領域は応力低減を実現し、結果的にリッドまたは下にある基板の熱湾曲を低減する。周期的温度変化で特徴付けされる環境においては、低減された熱湾曲により、リッドとダイの熱結合の役割を果たす、随意の熱境界面材料の移動を低減する。これは結果として、長期間の機能安定性および高信頼性を実現する。
【0025】
図5の半導体パッケージの断面図では、薄いリッド厚み領域を有する本発明の別の実施形態を示している。図では、外側周辺領域62のリップ60は、中心領域64のリッド厚みより薄い。ただし、リップ60は外側周辺領域62において十分に突出し、非カプセル化マイクロチップパッケージ構造の場合において、従来からの方法で基板10に結合するのを容易にしている。
【0026】
本発明は本明細書に述べる特定のパラメータ、材料および実施形態に限定されないことを、理解されたい。本発明の範囲内で、さまざまな変更形態が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態による、薄いリッド厚み領域を有する集積型熱拡散器リッドを含む半導体パッケージの断面図である。
【図2】本発明の実施形態による、貫通スロットを有する集積型熱拡散器リッドの平面図であり、図のリッドは半導体パッケージをカバーしている。
【図3】貫通スロットを有する本発明の別の実施形態の底面の斜視図である。
【図4】厚みの薄いリッド領域を有する本発明の実施形態の底面の斜視図である。
【図5】本発明の別の実施形態による、薄いリッド厚み領域を有する集積型熱拡散器リッドを含む半導体パッケージの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に電気的に接続された下にある電子部品に結合される熱拡散器リッドであって、
中心領域と、
基板に結合するように適合されたリップを有する外側周辺領域と、
中心領域と外側周辺領域との間に配置されたひずみ遮断領域と
を備える、熱拡散器リッド。
【請求項2】
ひずみ遮断領域が1つ以上の貫通スロットを有する、請求項1に記載の熱拡散器リッド。
【請求項3】
ひずみ遮断領域がリッドの厚みの薄い1つ以上の領域を有する、請求項1に記載の熱拡散器リッド。
【請求項4】
貫通スロットが充填材料により部分的または完全に密封されている、請求項2に記載の熱拡散器リッド。
【請求項5】
接続領域により相互に分離している2つ以上の貫通スロットを有する、請求項2に記載の熱拡散器リッド。
【請求項6】
リッドの厚みの薄い単一領域が中心領域を囲んでいる、請求項3に記載の熱拡散器リッド。
【請求項7】
リッドの厚みの薄い領域が1つ以上の溝を有する、請求項3に記載の熱拡散器リッド。
【請求項8】
接続領域の少なくとも1つの位置の熱拡散器リッドの厚みが、熱拡散器リッドの中心領域の厚みより薄い、請求項5に記載の熱拡散器リッド。
【請求項9】
少なくとも1つの接続領域の幅が15mm未満である、請求項5に記載の熱拡散器リッド。
【請求項10】
少なくとも1つの貫通スロットの幅が、熱拡散器リッドの中心領域の厚みの半分より大きい、請求項5に記載の熱拡散器リッド。
【請求項11】
貫通スロットの少なくとも1つが穴である、請求項5に記載の熱拡散器リッド。
【請求項12】
貫通スロットの少なくとも1つが湾曲した貫通スロットである、請求項5に記載の熱拡散器リッド。
【請求項13】
第1の貫通スロットおよび第3の貫通スロットが、熱拡散器リッドの横方向の中心線上に中心を持つ、4つの貫通スロットを有する、請求項5に記載の熱拡散器リッド。
【請求項14】
少なくとも1つの溝が2mm未満の深さを有する、請求項7に記載の熱拡散器リッド。
【請求項15】
少なくとも1つの溝がリッドの中心領域の平均厚みの少なくとも20%の深さを有するが、最大でもリッドの中心領域の平均厚みの80%の深さである、請求項7に記載の熱拡散器リッド。
【請求項16】
少なくとも1つの溝がそれの深さより大きい幅を有するが、それの深さの15倍未満の幅である、請求項7に記載の熱拡散器リッド。
【請求項17】
貫通スロットの少なくとも1つが円形穴である、請求項13に記載の熱拡散器リッド。
【請求項18】
半導体ダイと、
基板と、
熱拡散器リッドと
を備える、半導体パッケージであって、前記熱拡散器リッドは、
基板に取り付けられたリップを含む外側周辺領域と、
中心領域と、
中心領域と外側周辺領域との間に配置されたひずみ遮断領域と
を備える、半導体パッケージ。
【請求項19】
ひずみ遮断領域が少なくとも1つの貫通スロットを有する、請求項18に記載の半導体パッケージ。
【請求項20】
ひずみ遮断領域がリッドの厚みの薄い少なくとも1つの領域を有する、請求項18に記載の半導体パッケージ。
【請求項21】
接続領域により相互に分離している2つ以上の貫通スロットを有する、請求項19に記載の半導体パッケージ。
【請求項22】
少なくとも1つの貫通スロットの幅が、熱拡散器リッドの中心領域の厚みの半分より大きい、請求項19に記載の半導体パッケージ。
【請求項23】
リッドの厚みの薄い領域が1つ以上の溝を有する、請求項20に記載の半導体パッケージ。
【請求項24】
接続領域の少なくとも1つの位置の熱拡散器リッドの厚みが、熱拡散器リッドの中心領域の厚みより薄い、請求項21に記載の半導体パッケージ。
【請求項25】
少なくとも1つの接続領域の幅が15mm未満である、請求項21に記載の半導体パッケージ。
【請求項26】
第1の貫通スロットおよび第3の貫通スロットが、熱拡散器リッドの横方向の中心線上に中心を持つ4つの貫通スロットを有する、請求項21に記載の半導体パッケージ。
【請求項27】
少なくとも1つの溝が2mm未満の深さを有する、請求項23に記載の半導体パッケージ。
【請求項28】
少なくとも1つの溝が、リッドの中心領域の平均厚みの少なくとも20%の深さを有するが、最大でもリッドの中心領域の平均厚みの80%の深さである、請求項23に記載の半導体パッケージ。
【請求項29】
少なくとも1つの溝がそれの深さより大きい幅を有するが、それの深さの15倍未満の幅である、請求項23に記載の半導体パッケージ。
【請求項30】
基板に電気的に接続された下にある電子部品により発生する熱を拡散する熱拡散器リッドであって、
中心領域と、
中心領域を下にある電子部品に熱的に結合する結合手段と、
リップを含む外側周辺領域と、
リップを基板に結合する結合手段と、
中心領域の熱により発生する変形を制限する手段と
を備える、熱拡散器リッド。
【請求項31】
基板に電気的に接続された下にある電子部品により発生する熱を拡散する熱拡散器リッドを製造する方法であって、
空白部より大きい一片の素材から所望のサイズおよび形状の空白部を分離することと、
リッドの周辺にリップを生成して、リッドを基板に結合させることと、
リッドの中心でなく周辺に近接した位置に、少なくとも1つのひずみ遮断領域を形成することと
を含む、熱拡散器リッドの製造方法。
【請求項32】
一片の素材は、少なくとも100W/mKの熱伝導率を有する少なくとも1つの材料を含む、請求項31に記載の製造方法。
【請求項33】
分離および形成ステップが同時になされる、請求項31に記載の製造方法。
【請求項34】
生成および形成ステップが同時になされる、請求項31に記載の製造方法。
【請求項35】
生成ステップが圧印加工によりなされる、請求項31に記載の製造方法。
【請求項36】
形成ステップが穿孔加工によりなされる、請求項31に記載の製造方法。
【請求項37】
少なくとも1つのメッキステップを含む、請求項31に記載の製造方法。
【請求項38】
ダイおよび基板を含む半導体パッケージを組み立てる方法であって、
ダイを基板に電気的に接続することと、
熱拡散器リッドを基板に取り付けることとを含み、この熱拡散器リッドは、リッドの周辺にあるリップと、リッドの中心でなく周辺に近接した位置にある少なくとも1つのひずみ遮断領域とを有し、取り付けステップは、熱拡散器リッドのリップを基板に結合することを含む、半導体パッケージの組立方法。
【請求項39】
取り付けステップは結合材料をリップ上に置く少なくとも1つのステップを含む、請求項38に記載の組立方法。
【請求項40】
ヒートシンクを熱拡散器リッドの表面に取り付ける追加ステップを含む、請求項38に記載の組立方法。
【請求項41】
基板に電気的に接続された下にある電子部品に結合される熱拡散器リッドであって、熱拡散器リッドは、
中心領域と、
外側周辺領域と、
中心領域と外側周辺領域との間に配置された少なくとも1つの溝とを備え、この溝は、リッドの中心領域の平均厚みの少なくとも20%の深さを有するが、最大でもリッドの中心領域の平均厚みの80%の深さである、熱拡散器リッド。
【請求項42】
深さより大きい幅であるが、深さの15倍未満の幅を有する溝を備える、請求項41に記載の熱拡散器リッド。
【請求項43】
2mm未満の深さの溝を備えた、請求項41に記載の熱拡散器リッド。
【請求項44】
基板に電気的に接続された半導体ダイと、
半導体ダイに結合された熱拡散器リッドとを備える、半導体パッケージであって、前記熱拡散器リッドは、
外側周辺領域と、
中心領域と、
中心領域と外側周辺領域との間に配置された少なくとも1つの溝とを備え、この溝は、リッドの中心領域の平均厚みの少なくとも20%の深さを有するが、最大でもリッドの中心領域の平均厚みの80%の深さである、半導体パッケージ。
【請求項45】
熱拡散器リッドは、深さより大きい幅であるが、深さの15倍未満の幅を有する溝を備える、請求項44に記載の半導体パッケージ。
【請求項46】
熱拡散器リッドは2mm未満の深さの溝を備える、請求項44に記載の半導体パッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−528846(P2006−528846A)
【公表日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533419(P2006−533419)
【出願日】平成16年5月25日(2004.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/016517
【国際公開番号】WO2004/109759
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(501228624)ハネウエル・インターナシヨナル・インコーポレーテツド (24)
【Fターム(参考)】