説明

電力制御装置、情報処理装置、および情報処理装置の制御方法、並びに情報処理装置のプログラム

【課題】情報処理装置の状態に応じて適切に消費電力を低減する。
【解決手段】情報処理装置が第1の電力モードにある際、AC電源を直流変換したDC電源からCPU5およびDRAM23に電力を供給し、情報処理装置が第1の電力モードよりも消費電力が少ない第2の電力モードにある際、CPUおよびDRAMに対する電力の供給を停止して、二次電池1からDRAMに電力を供給する。定電流回路2および46はDC電源を用いて二次電池を充電する。CPUはDC電源に変換する変換効率が所定の効率以上であると、定電流回路を制御して二次電池の充電を行わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力制御装置、情報処理装置、および情報処理装置の制御方法、並びに情報処理装置のプログラムに関し、特に、情報処理装置における電力制御に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、情報処理装置の一つである印刷装置などの画像形成装置(例えば、プリンタ又は複合機)では、その消費電力を制御するための電力制御装置が備えられている。
【0003】
電力制御装置は、画像形成装置が待機状態(スタンバイ状態)になった後、所定の時間が経過するなどの所定の条件が満たされると、待機状態よりも消費電力が少ない動作モード(以下スリープモードと呼ぶ)に画像形成装置を移行させる。これによって、画像形成装置における消費電力の低減、つまり、省電力化を行っている。
【0004】
さらに、画像形成装置がスリープモードの際に、さらに消費電力を低減させるため、二次電池(充電可能なバッテリ)を用いてスリープモード時に機能させる必要がある部分(例えば、IO制御ASIC、操作パネル、I/F回路)に電力を供給したものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−62243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1においては、二次電池を充電するタイミングが、画像形成装置の状態とは関係なく、二次電池の電池残量(残容量)が低下した際に充電を行うようにしている。
【0007】
一方、画像形成装置では商用電源(AC電源)を電源回路によって直流に変換したDC電源が用いられている。例えば、電源回路によって商用電源(100V〜230Vの交流電源で、その電圧は、国又は地域により異なる)を3.3V、5V、又は12Vなどの低電圧のDC電源に変換している。そして、このDC電源は二次電池を充電する際にも用いられる。
【0008】
交流/直流変換の際の変換効率は一定ではなく、一般的に、画像形成装置における電力消費量が小さくなるに従って、変換効率が低下する。従って、特許文献1のように、画像形成装置の状態(電力消費量の状態)とは無関係に、二次電池を充電すると、二次電池を充電する際に用いられる電力を含めたトータルの電力消費量が増大してしまうことになる。
【0009】
従って、本発明の目的は、情報処理装置の消費電力を低減することのできる電力制御装置、情報処理装置、および情報処理装置の制御方法、並びに情報処理装置のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明による電力制御装置は、第1の電力モードおよび第2の電力モードで動作する情報処理装置の記憶装置に対する電力の供給を制御する電力制御装置であって、前記情報処理装置が第1の電力モードにある際、AC電源を直流変換したDC電源から前記記憶装置および前記記憶装置を用いて情報処理を行う情報処理部に電力を供給し、前記情報処理装置が前記第1の電力モードよりも消費電力が少ない第2の電力モードにある際、前記情報処理部および前記記憶装置に対する電力の供給を停止して、二次電池から前記記憶装置に電力を供給する電力制御手段と、前記DC電源を用いて前記二次電池を充電する充電手段と、前記AC電源から前記DC電源に変換する変換効率が所定の効率以上である場合に、前記充電手段を制御して前記二次電池の充電を行わせる充電制御手段とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明による情報処理装置は、第1の電力モードおよび第2の電力モードで動作する情報処理装置であって、交流電源から直流電源を生成する電力変換手段と、情報処理手段が情報処理を実行することが可能な第1の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記情報処理手段が用いる情報を記憶する記憶手段に前記直流電源を供給させて、前記第1の電力モードよりも消費電力が少ない第2の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記記憶手段に前記直流電源を供給させず且つ前記記憶手段に二次電池から電力を供給させる電源供給手段と、前記第1の電力モードの場合に、前記電力変換手段により生成される直流電源で前記二次電池を充電し、前記第2の電力モードの場合に、前記二次電池を充電しない充電手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、二次電池の充電をAC電源の変換効率が所定の効率以上のときに行うので、情報処理装置の状態に応じて適切に消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態による電力制御装置の一例を説明するためのブロック図である。
【図2】図1に示すAC電源からDC電源に変換する際の変換効率を示す図である。
【図3】印刷装置の稼動状態の一例を示す図である。
【図4】図1に示すスリープ制御回路における電源制御を説明するためのフローチャートである。
【図5A】図1に示すCPUによって行われる電力制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5B】図1に示すCPUによって行われる電力制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6A】本発明の第2の実施形態による電力制御装置おいてCPUによって行われる電力制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6B】本発明の第2の実施形態による電力制御装置おいてCPUによって行われる電力制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態による電力制御装置について図面を参照して説明する。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による電力制御装置の一例を説明するためのブロック図である。なお、図示の電力制御装置は、例えば、情報処理装置の一つである画像形成装置で用いられる。
【0016】
ここでは、画像形成装置(以下印刷装置と呼ぶ)は、次の4つのモード(状態)を有している。(1)印刷装置がプリントおよびスキャン等を実行する動作状態(動作モード)。(2)動作状態よりも消費電力が少なく、印刷装置がいつでもプリントおよびスキャンを実行することができるスタンバイ状態(スタンバイモード)。(3)スタンバイ状態よりも消費電力が少なく、印刷装置が備えるCPUの動作が停止するスリープ状態(スリープモード又は第1の電力モード)。(4)スリープ状態よりも印刷装置における消費電力がさらに少ないオフモード状態(オフモード又は第2の電力モード)。
【0017】
スタンバイ状態では、後述するAC電源8からDC電源A10、DC電源B11およびDC電源C42が印刷装置の各部に供給される。具体的には、スタンバイモードでは、AC電源8からスリープ制御回路10、定電流回路2、定電流回路46、不揮発性メモリ57、ROM55、CPU5、DRAM23、NIC61などに直流電力が供給される。
【0018】
また、スリープ状態では、AC電源8からDC電源A10およびDC電源C42が印刷装置の各部に供給される。具体的には、スリープ状態では、AC電源8からスリープ制御回路10、定電流回路2、定電流回路46、DRAM23、NIC61などに直流電力が供給される。
【0019】
また、オフモード状態では、後述するAC電源8からDC電源A10が印刷装置の各部に供給される。具体的には、オフモード状態では、AC電源8からスリープ制御回路10、定電流回路2、定電流回路46などに直流電力が供給される。このオフモード状態では、NIC61への電力供給(電源供給ともいう)が停止される。また、オフモード状態では、電源C42からDRAM23への電力供給は停止されるが、二次電池1から直流電力が供給される。
【0020】
図1において、印刷装置は二次電池1を有しており、この二次電池1は、充電によって繰り返し使用することができる。二次電池1として、例えば、リチウムイオン電池又はニッケル水素電池が用いられる。
【0021】
AC電源(交流電源)8は交流直流変換によってDC電源(直流電源)に変換される。図示はしないが、AC電源8には電源回路が備えられており、この電源回路によってAC電源がDC電源に変換される(電力変換手段)。ここでは、AC電源8からDC電源A10およびB11が生成される。
【0022】
DC電源A10はAC入力が供給される限り常に出力される。一方、DC電源B11は印刷装置がスリープ状態およびオフモード状態となると停止される。
【0023】
ところで、AC電源8からDC電源A10およびB11を生成する際には、交直流変換時における損失のため、その変換効率は100%とならない。さらに、印刷装置における電力消費量が小さいと一般にその変換効率が低下する。
【0024】
図2は、図1に示すAC電源8からDC電源A10に変換する際の変換効率を示す図である。
【0025】
図2において、縦軸は変換効率を示し、横軸はAC側(つまり、印刷装置)における電力消費量を示す。印刷装置がスリープ状態である際の消費電力は約1ワットであり、この場合の変換効率は約60%である。
【0026】
一方、印刷装置がスタンバイ状態又は動作状態の際にはその消費電力は4ワット以上であり、この場合の変換効率は約80%となる。このように、消費電力が低下すると変換効率が低下することが分かる。
【0027】
そして、後述するように、CPU5は印刷装置が動作状態又はスタンバイ状態にある場合、つまり、AC電源をDC電源に変換する際の変換効率が所定の効率以上である場合に二次電池1に対する充電を行う。
【0028】
スイッチ(SW)41には電源A10が接続され、SW41は電源A10の遮断および供給(オンおよびオフ)を切り替える。SW41は、例えば、FETによって構成されている。
【0029】
SW41がオンされている際には、SW41からDC電源A10がDC電源C42として出力される。なお、SW41はスリープ制御回路18によってオン・オフ制御される。ここでは、スリープ制御回路18は印刷装置がオフモード状態の際にSW41をオフして、DC電源C42の出力を停止する。
【0030】
定電流回路2には、電源A10が供給される。定電流回路2は電源A10に応じた定電流を発生して、この定電流を二次電池1に供給する。つまり、定電流回路2はオンすると、一定の定電流を二次電池1に供給する。この定電流回路2はトランジスタおよび抵抗器などで構成されている。図示の例では、定電流回路2から供給される定電流は100mAであるとする。
【0031】
定電流回路46は定電流回路2と同様の構成を備え、DC電源A10が供給される。ここでは、定電流回路46は定電流回路2の約2倍の定電流を流すことができる。図示の例では、定電流回路46から二次電池1に供給される定電流は200mAであるとする。
【0032】
フリップフロップ(FF)4、44、および52には、DC電源A10が供給され、CPU5によって設定された状態を保持する。そして、FF4は定電流回路2を制御するための定電流回路制御信号12を出力する。
【0033】
定電流回路制御信号12がオン(ハイ(H)レベル)の際、定電流回路2は二次電池1に電流を供給する充電モードになる。定電流回路制御信号12がオフ(ロー(L)レベル)の場合、定電流回路2は二次電池1への電流供給を停止して自己放電モードになる。なお、FF4は電源A10が供給される限り設定された値を保持する。
【0034】
FF44は、定電流回路46を制御するための定電流回路制御信号47を出力する。そして、定電流回路46は、定電流回路制御信号47に応じて、定電流回路2と同様に動作する。
【0035】
CPU5は電力制御装置および印刷装置の制御を司る。CPU5には電源B11が供給される。CPU5には、ROM55、DRAM23、および不揮発性メモリ57がバス接続されている。そして、ROM55にはCPU5の起動プログラムが格納されている。
【0036】
不揮発性メモリ57には電源B11が供給される。この不揮発性メモリ57は、例えば、フラッシュメモリ(FLASH MEMORY)などの電気的に書き換え可能なメモリであって、CPU5によってデータの書き換えが行われる。
【0037】
なお、不揮発性メモリ57には印刷装置の制御プログラムおよび後述する印刷装置の稼働情報が格納される。
【0038】
ここで、印刷装置の稼働情報とは、印刷装置の使用が開始されてからの稼働状態(動作状態、スタンバイ状態、スリープ状態、オフモード状態の4つの状態)の平均の割合を示す。
【0039】
図3は、印刷装置の稼動状態の一例を示す図である。
【0040】
図3において、ここでは、月曜日における印刷装置の1時間単位の稼動状態(平均割合(%))が示されている。つまり、不揮発性メモリ57には所定の時間毎に稼動情報が記憶される。図示のように、0時から7時までおよび22時から24時では、印刷装置の稼動状態は100%オフ状態(オフモード状態)である。8時から21時では、オフ状態5%、スリープ状態45%〜75%、スタンバイ状態15%〜30%、および動作状態5%〜20%となっている。
【0041】
DRAM23(主記憶装置)には印刷装置の制御プログラムが不揮発性メモリ57から展開される。そして、CPU5は、DRAM23に展開された制御プログラムを実行する。また、DRAM23は、画像データの格納およびCPU5のワークメモリとして用いられる。
【0042】
DRAM23は、後述するSW22からの出力電源25が供給され、印刷装置がスリープ状態およびオフモード状態の際には、消費電力の小さいセルフリフレッシュモードでデータを保持する。
【0043】
CPU5はその消費電力が比較的大きいので、ここでは、印刷装置がスリープ状態となるとCPU5に対する電源B11の供給が停止される。
【0044】
CPU5には時計IC6が接続されており、この時計IC6には一次電池20から電力が供給される。一次電池20として、例えば、乾電池又はリチウム電池が用いられる。よって、時計IC6はAC電源8のオン・オフに拘わらず、一次電池20が消耗するまで動作する。
【0045】
時計IC6は、現在の日時、曜日、および時刻を計時するのみではなく、設定した時刻に割り込み信号を出力するアラーム機能および設定した時間後に割り込み信号を出力するタイマー機能を備えている。
【0046】
電池電圧検知回路9は、二次電池1の電圧を検知する。この電池電圧検知回路9は、二次電池1が過充電とみなされる電圧(例えば、1.5V)を検知すると、FF4および44をリセットして、定電流回路2および46をオフする。この電池電圧検知回路9はコンパレータなどで構成されている。
【0047】
アナログ/デジタル(A/D)変換器48は、二次電池1の電圧を示すアナログ情報をデジタル信号に変換して、CPU5に与える。DC/DCコンバータ21は、二次電池1を電源として、DRAM23のバックアップ電源24を生成する。
【0048】
SW22は、電源A10とバックアップ電源24とを切り替えるためのスイッチである。SW22は電源C42がオンであると電源C42を選択して出力電源25として出力する。一方、電源C42オフであると、SW22はバックアップ電源24を選択して出力電源25として出力する。
【0049】
電圧監視IC50は、SW22から出力される出力電源25の電圧を監視する。出力電源25の電圧が、DRAM23が動作できない所定の電圧(例えば2.4V)よりも下がったことを検出すると、電圧監視IC50はFF52をリセットする。
【0050】
CPU5はインターフェース信号15によって時計IC6の設定および時計情報の読み出しを行う。時計IC6は、CPU5によって設定されたアラーム時刻になると、アラーム割り込み信号16を出力する。そして、スリープ制御回路18はアラーム割り込み信号16を受けると、後述するように電源制御を行う。なお、このアラーム割り込み信号16はCPU5にも与えられる。
【0051】
ネットワークコントロールIC(NIC:外部インターフェース)61は印刷装置と外部のネットワーク(つまり、外部装置:図示せず)との通信制御を行う。印刷装置がスリープ状態であると、NIC61においてDC電源B11の供給は停止され、DC電源C42のみが供給される。つまり、NIC61はスリープ状態となると、その供給電力が低減される。
【0052】
そして、NIC61はCPU5との通信を停止して、ネットワークの監視のみを行って、印刷装置宛のパケット(データ)を受信すると、当該パケットをスリープ制御回路18に通知する。
【0053】
ソフトスイッチ63は、スリープ状態又はオフモード状態の際にそのスイッチが押し下げられると、スリープ制御回路18に対して割り込み信号64を発生する。また、ソフトスイッチ63は、スタンバイ状態の際に押し下げられると、CPU5に対して割り込み信号64を発生する。
【0054】
CPU5は、ソフトスイッチ63からの割り込み信号64を受信すると、スリープ制御回路18に対してスリープ移行指示信号32又はオフモード移行指示信号33を出力する。スリープ移行指示信号32およびオフモード移行指示信号33のいずれを出力するかについては、ソフトスイッチ63の押し下げ時間、つまり、割り込み信号64の期間で判定される。
【0055】
例えば、ソフトスイッチ63の押下時間が1秒未満であると、CPU8はスリープ移行指示信号32を出力する。一方、ソフトスイッチ63の押下時間が1秒以上であると、CPU8はオフモード移行指示信号33を出力する。
【0056】
図4は、図1に示すスリープ制御回路18における電源制御を説明するためのフローチャートである。
【0057】
図1および図4を参照して、スリープ制御回路18にはDC電源A10が供給される。いま、ユーザは印刷装置においてAC電源8をオンするか否かを決定する(ステップS101)。AC電源8がオンされないと(ステップS101において、NO)、スリープ制御回路18にDC電源A10は供給されない。AC電源8がオンされると(ステップS101において、YES)、スリープ制御回路18にDC電源A10が供給される。
【0058】
スリープ制御回路18にDC電源A10が供給されると、スリープ制御回路18はスイッチ制御信号43によってSW41をオンして電源C42を供給する(ステップS102)。続いて、スリープ制御回路18は電源制御信号17によってAC電源8を制御して、DC電源B11を供給する(ステップS103)。
【0059】
DC電源B11を供給した後、スリープ制御回路18はCPU5からスリープ移行指示信号32を受けたか否かを判定する(ステップS104)。スリープ移行指示信号32を受けると(ステップS104において、YES)、スリープ制御回路18は電源制御信号17によってAC電源8を制御して、DC電源B11の供給を停止して(ステップS105)、印刷装置をスリープ状態とする。
【0060】
このスリープ状態では、DC電源B11が遮断されるので、消費電力の大きいCPU5などがオフとなって、印刷装置における消費電力が低減する。
【0061】
続いて、スリープ制御回路18はスリープ復帰信号を受信したか否かを判定する(ステップS106)。このスリープ復帰信号は、例えば、前述のソフトスイッチ63からの割り込み信号64又はNIC61からの割り込み信号62である。
【0062】
スリープ復帰信号を受けないと(S106において、NO)、スリープ制御回路18は待機する。一方、スリープ復帰信号を受けると(S106において、YES)、スリープ制御回路18はステップS103の処理に戻って、電源B11をオンとする。これによって、印刷装置はスリープ状態からスタンバイ状態に復帰する。
【0063】
ステップS104において、スリープ移行指示信号32を受けないと(ステップS104において、NO)、スリープ制御回路18は、CPU5からオフモード移行指示信号33を受信したか否かについて判定する(ステップS107)。オフモード移行指示信号33を受信しないと(ステップS107において、NO)、スリープ制御回路18はステップS104の処理に戻る。
【0064】
一方、オフモード移行指示信号33を受信すると(ステップS107において、YES)、スリープ制御回路18は電源制御信号17によってAC電源8を制御してDC電源B11をオフとする(ステップS108)。さらに、スリープ制御回路18はスイッチ制御信号43によってSW41を制御してDC電源C42をオフとする(ステップS109)。これによって、印刷装置はオフモード状態となる。
【0065】
ここで、DC電源C42が遮断されると、SW22はDC/DCコンバータ21、つまり、二次電池1をバックアップ電源24として選択して、このバックアップ電源24を出力電源25としてDRAM23に与える。これによって、DRAM23に対して二次電池1によるバックアップが開始される。
【0066】
さらに、DC電源B11およびC42がオフされるので、NIC61は完全にオフ状態となってネットワーク通信機能も停止する。
【0067】
このようにオフモード状態においては、DRAM23に二次電池1から電力が供給されて、DRAM23にデータなどが保持される。そして、NIC61は完全にオフとなるため、オフモード状態ではスリープモード状態よりもさらに消費電力が低減する。
【0068】
続いて、スリープ制御回路18はオフモード復帰信号を受信したか否かについて判定する(ステップS110)。このオフモード復帰信号は、例えば、ソフトスイッチ63からの割り込み信号64又は時計IC6からの割り込み信号16である。
【0069】
オフモード復帰信号を受信しないと(ステップS110において、NO)、スリープ制御回路18は待機する。一方、オフモード復帰信号を受信すると(ステップS110において、YES)、スリープ制御回路18はステップS102の処理に戻って、SW41を制御してDC電源C42をオンとする。続いて、スリープ制御回路18はDC電源B11をオンとして、印刷装置をスタンバイ状態に復帰させる。
【0070】
図5Aおよび図5Bは、図1に示すCPU5によって行われる電力制御の一例を説明するためのフローチャートである。
【0071】
図1、図5A、および図5Bを参照して、図4で説明したように、スリープ制御回路18にDC電源A10が供給されると、電源制御信号17によってAC電源8を制御してDC電源B11を供給する(ステップS201)。DC電源B11が供給されないと(ステップS201において、NO)、CPU5は動作しない。
【0072】
DC電源B11が供給されると(ステップS201において、YES)、CPU5はROM55に格納された起動プログラムを実行する(ステップS202)。続いて、CPU5はFF52を参照して、DRAM23に格納されたデータなどが有効であるか否かを判定する(ステップS203)。
【0073】
ここでは、FF52に“1”がセットされていないと、CPU5はDRAM23に格納されているデータなどが無効であると判定する。
【0074】
DRAM23に格納されたデータなどが無効であると判定すると(ステップS203において、NO)、CPU5は不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)57から制御プログラムを読み出して、制御プログラムをDRAM23に展開する(ステップS204)。そして、DRAM23内のデータなどが有効であることを示すため、CPU5はセット信号53によってFF52に“1”をセットする。
【0075】
一方、DRAM23に格納されたデータなどが有効であると判定すると(ステップS203において、YES)、CPU5はA/D変換器48を介して二次電池1の電圧情報を得て、二次電池1の残容量(Pbat)を推定する(ステップS206)。つまり、CPU5は二次電池1の状態を確認することになる。
【0076】
なお、DRAM23に格納されたデータなどが無効であると判定した場合には、二次電池1の残容量(Pbat)は“0”と推定することができる。
【0077】
続いて、CPU5は不揮発性メモリ57から印刷装置の稼働情報を取得する(ステップS207)。なお、ステップS205の処理の後、CPU5はステップS207の処理を行う。
【0078】
稼動情報から、CPU5は次に印刷装置がオフモード状態に移行するまでの時間(Ton)と当該時間のうちのスタンバイ状態および動作状態との割合%(R)を得る。そして、CPU5は時間(Ton)と当該割合%(R)とに応じてスタンバイ状態および動作状態の合計時間(Trun)を式(1)から算出する。
【0079】
Trun=Ton×R/100 (1)
さらに、CPU5は、稼動情報から、次のオフモード状態の期間(Toff)とDRAM23のバックアップの際に消費される電流値(Ibackup)とを得る。そして、CPU5はオフモード状態期間(Toff)と電流値(Ibackup)とに応じて、バックアップに要する電力量(Pbackup)を式(2)から算出する。
【0080】
Pbackup=Ibackup×Toff (2)
オフモード状態において、DRAM23をバックアップするためには、式(3)が成り立つ必要がある。そこで、CPU5は式(3)に基づいて充電電流値(Icharge)を算出する(ステップS208)。
【0081】
Pbackup<Pbat+Icharge×Trun (3)
なお、印刷装置に搭載されるDRAMの構成が固定である場合には、DRAM23をバックアップする際に消費される電流値(Ibackup)は予めROM55に格納されている。
【0082】
一方、搭載されるDRAMの構成が固定でない場合には、その構成と消費電流値との関係を示す情報が予めROM55に格納されている。
【0083】
DIMM(Dual In−Line Memory Module)のようにDRAMの構成が固定でない場合は、その構成を知るための情報もDIMM上のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)等の不揮発性メモリに格納される。
【0084】
続いて、CPU5は充電電流値(Icharge)と定電流回路2の電流値とを比較して、充電電流値が定電流回路2の電流値よりも小さいか否かを判定する(ステップS209)。充電電流値(例えば、50mA)が定電流回路2の電流値よりも小さい通常充電であると(ステップS209において、YES)、CPU5はセット信号14によってFF4に所定の値(例えば、”1”)をセットする。これによって、CPU5は定電流回路2をオンして、通常充電(定電流回路2の電流値=100mA)を開始する(ステップS210)。
【0085】
一方、充電電流値(例えば、150mA)が定電流回路2の電流値よりも小さくないと(ステップS209において、NO)、CPU5は充電電流値(Icharge)と定電流回路46の電流値とを比較して、充電電流値が定電流回路46の電流値よりも小さいか否かを判定する(ステップS211)。
【0086】
充電電流値が定電流回路46の電流値よりも小さい場合(ステップS211において、YES)、CPU5はセット信号45によってFF44に所定の値(例えば、”1”)をセットする。これによって、CPU5は定電流回路46をオンして、急速2倍充電(定電流回路46の電流値=200mA)を開始する(ステップS212)。
【0087】
充電電流値(例えば、250mA)が定電流回路46の電流値よりも小さくないと(ステップS211において、NO)、CPU5はFF4および44に所定の値をセットして、定電流回路2および46をオンする(ステップS213)。これによって、CPU5は急速3倍充電(電流値=300mA)を開始する(S213)。
【0088】
続いて、CPU5は二次電池1の充電が完了したか否かを判定する(S214)。充電の完了を判定する際には、CPU5は二次電池1の電圧および充電時間に応じてその完了を判定する。
【0089】
二次電池1の充電が完了したと判定すると(ステップS214において、YES)、CPU5はFF4および44をリセットして、定電流回路2および46をオフ状態とする(ステップS215)。これによって、CPU5は二次電池1に対する充電を停止する。
【0090】
一方、二次電池1の充電が完了していないと判定すると(ステップS214において、NO)、CPU5はスリープ状態移行条件(第1の移行条件)が成立したか否かについて判定する(ステップS216)。ここでは、CPU5は時計IC6からアラーム割り込み信号16を受けた場合又はソフトスイッチ63から割り込み信号64を受けた場合に、スリープ状態移行条件が成立したと判定することになる。
【0091】
なお、前述したように、アラーム割り込み信号16は、例えば、予め設定されたスタンバイ状態滞留時間を経過した場合に発行されるものである。また、割り込み信号64はソフトスイッチ63が1秒未満押下された際に発行されるものである。
【0092】
スリープ状態移行条件が成立すると(ステップS216において、YES)、CPU5はFF4および44をリセットして、定電流回路2および46をオフ状態とする(ステップS217)。これによって、CPU5は二次電池1に対する充電を停止する。
【0093】
続いて、CPU5はDRAM23をセルフリフレッシュモードに設定する(ステップS218)。次に、CPU5はスリープ制御回路18に対してスリープ移行指示信号32を出力する(ステップS219)。そして、CPU5は制御処理を終了する。スリープ移行指示信号32を受けると、スリープ制御回路18は図4で説明したようにして電源制御を実行する。
【0094】
スリープ状態移行条件が成立しないと(ステップS216において、NO)、CPU5はオフモード状態移行条件(第2の移行条件)が成立したか否かを判定する(ステップS220)。ここで、CPU5は、例えば、時計IC6に設定されたオフモード状態移行時間(タイマー時間)が経過した場合又はソフトスイッチ63が1秒以上押下された場合にオフモード状態移行条件が成立したと判定する。
【0095】
オフモード状態移行条件が成立しないと(ステップS220において、NO)、CPU5はステップS214の処理に戻る。一方、オフモード状態移行条件が成立すると(ステップS220において、YES)、CPU5はFF4および44をリセットして、定電流回路2および46をオフ状態とする(ステップS221)。これによって、CPU5は二次電池1に対する充電を停止する。
【0096】
続いて、CPU5はDRAM23をセルフリフレッシュモードに設定する(ステップS222)。そして、CPU5はNIC61に対してネットワーク通信停止を設定する(ステップS223)。次に、CPU5はスリープ制御回路18に対してオフモード状態移行指示信号33を出力して(ステップS224)、制御処理を終了する。
【0097】
なお、ステップS215において、定電流回路2および46をオフした後、CPU5はスリープ状態移行条件が成立したか否かを判定する(ステップS225)。そして、スリープ状態条件移行条件が成立すると(ステップS225において、YES)、CPU5はステップS218に移行して、DRAM23をセルフリフレッシュモードとする。
【0098】
スリープ状態条件移行条件が成立しないと(ステップS225において、NO)、CPU5はオフモード状態移行条件が成立したか否かを判定する(ステップS226)。そして、オフモード状態移行条件が成立しないと(ステップS226において、NO)、CPU5は待機する。
【0099】
一方、オフモード状態条件移行条件が成立すると(ステップS226において、YES)、CPU5はステップS222に移行して、DRAM23をセルフリフレッシュモードとする。
【0100】
このように、第1の実施形態では、AC電源8における変換効率が良好なスタンバイ状態又は動作状態の際に二次電池1の充電を行うようにしたので、スリープ状態又はオフモード状態における消費電力を低く維持した状態とすることができる。その結果、印刷装置におけるトータルの消費電力を低下させることが可能となる。
【0101】
さらに、第1の実施形態では、ネットワーク通信が不要である場合には、NIC61を停止するようにしたので、さらに印刷装置における消費電力を低下させることが可能となる。
【0102】
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態による電力制御装置について説明する。
【0103】
上述の第1の実施形態では、印刷装置がスリープ状態である場合には、二次電池1の充電を停止している。このため、印刷装置においてスリープ状態の割合が非常に高いと、定電流回路2および46ともにオンして急速3倍充電を行ってもオフモード状態においてDRAM23をバックアップするための十分な充電ができないことがある。よって、第2の実施形態では、印刷装置においてスリープ状態の割合が高い場合にはスリープ状態においても充電を行うようにする。
【0104】
図6Aおよび図6Bは、本発明の第2の実施形態による電力制御装置おいてCPUによって行われる電力制御の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図6Aおよび図6Bにおいて、図5Aおよび図5Bと同一のステップについては同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0105】
図1、図6A、図6Bを参照して、ステップS203において、DRAM23に格納されたデータなどが有効であると判定すると(ステップS203において、YES)、CPU5は定電流回路制御信号12および定電流回路B制御信号47の少なくとも一方がオンであるかを確認して、二次電池1が充電中であるか否かを判定する(ステップS301)。
【0106】
二次電池1が充電中であれば(ステップ301において、YES)、CPU5はステップS214の処理に移行して、二次電池1の充電が完了したか否かを判定する。
【0107】
一方、二次電池1が充電中でないと(ステップS301において、NO)、CPU5はステップS206の処理に進んで、二次電池1の状態を確認する。
【0108】
ステップS211において、充電電流値が定電流回路46の電流値よりも小さくないと(ステップS211において、NO)、CPU5は定電流回路2の電流値および定電流回路46の電流値の合計値と充電電流値(Icharge)とを比較する(ステップS302)。つまり、CPU5は充電電流値が当該合計値よりも小さいか否かを判定して急速3倍充電が行えるかを調べることになる。
【0109】
充電電流値が合計値よりも小さいと(ステップS302において、YES)、CPU5は、ステップS213に移行して、定電流回路2および46をオンして急速3倍充電を開始する。
【0110】
一方、充電電流値が合計値よりも小さくないと判定すると(ステップS302において、NO)、CPU5は充電時間を算出する(ステップS303)。充電時間(Tcharge)とDRAM23をバックアップするために必要な電力量(Pbackup)、二次電池1の残容量(Pbat)、および急速3倍充電時おける充電電流値(Icharge3)との間には式(4)が成立する。CPU5は式(4)を用いて充電時間(Tcharge)を算出する。
【0111】
Pbackup<Pbat+Icharge3×Tcharge (4)
そして、CPU5は式(4)を用いて算出した充電時間(Tcharge)に応じて時計IC6にタイマー割り込み設定(充電完了時刻設定)を行って(ステップS304)、ステップS213に移行する。
【0112】
ステップS216においてスリープ状態移行条件が成立すると(ステップS216において、YES)、第2の実施形態では、CPU5はステップS218に移行して充電停止を行うことなく、DRAM23をセルフリフレッシュモードに設定する。この結果、充電中であればスリープ状態に移行しても、二次電池1の充電が継続される。
【0113】
このように、第2の実施形態では、印刷装置においてスリープ状態の割合が非常に高く、スタンバイ状態および動作状態の場合にのみ二次電池1の充電を行うと十分な充電が行えない場合には、充電中であればスリープ状態となっても二次電池1に対する充電を継続する。これによって、DRAM23のバックアップに必要な充電が行えないという事態を回避することができる。
【0114】
上述の実施の形態では、定電流回路2および46とFF4および44とに電源としてDC電源A10を用いるようにしたが、DC電源B11を用いるようにしてもよい。
【0115】
さらに、上述の実施の形態では、2次電池1を急速充電する際、互いに電流値の異なる2つの定電流回路2および46を用いて、これら定電流回路2および46をオン・オフ制御して急速充電を行うようにしたが、つまり、充電手段の能力を制御するようにしたが、オン・オフ制御に限定されず、例えば、定電流回路2および46の抵抗を切り替えて急速充電を行うようにしてもよい。
【0116】
また、上述の実施の形態では、ROMを用いたが、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリをROMの代わりに用いるようにしてもよい。さらに、CPU5の起動プログラムをROM55に格納するようにしたが、ROM55を用いることなく不揮発性メモリ57に起動プログラムを格納するようにしてもよい。
【0117】
さらに、上述の実施の形態では、制御プログラムおよび稼働情報の格納先として不揮発性メモリ57を用いるようにしたが、ハードディスク等の記憶装置を用いるようにしてもよい。
【0118】
また、稼働情報はネットワーク等のインターフェースで接続された外部サーバー装置に格納するようにしてもよく、この場合には、印刷装置は外部サーバー装置と通信を行って稼働情報を取得することになる。
【0119】
なお、CPU5はAC電源8から変換効率を取得して、その変換効率を用いて定電流回路(充電手段)を制御している。また、CPU5は消費電力検知部(図示せず)から画像形成装置の消費電力を取得して、当該検知した消費電力を用いて定電流回路(充電手段)を制御している。
【0120】
上述の説明から明らかなように、図1において、CPU5、電源(AC電源)8、スリープ制御回路18、定電流回路2および46、電池電圧検知回路9、A/D変換器48、二次電池1、DC/DCコンバータ21、SW22および42、フラッシュメモリ57、そして、電圧監視IC50などが電力制御装置を構成する。
【0121】
そして、CPU5、スリープ制御回路18、およびSW22が電力制御手段として機能し、定電流回路2および46が充電手段として機能する。また、CPU5は充電制御手段としても機能する。さらに、A/D変換器48およびCPU5は容量検知手段として機能し、フラッシュメモリ57が記憶手段として用いられる。そして、CPU5およびスリープ制御回路18は移行制御手段として機能し、NIC61は外部インターフェース手段として用いられる。また、CPU5は印刷装置における情報処理部としても用いられる。加えて、CPU5は第1の取得手段および第2の取得手段として機能する。
【0122】
なお、上述の説明では、情報処理装置として印刷装置などの画像形成装置を例に挙げて説明したが、画像形成装置以外の他の情報処理装置、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)などにも同様にして適用することができる。
【0123】
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
【0124】
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を情報処理装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、この制御プログラムを情報処理装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
【0125】
この際、制御方法および制御プログラムの各々は、少なくとも電力変換ステップ、電源供給ステップ、および充電ステップを有することになる。
【0126】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0127】
1 二次電池
2,46 定電流回路
5 CPU
6 時計IC
8 AC電源
9 電池電圧検知回路
18 スリープ制御回路
23 DRAM
50 電圧監視IC
61 ネットワークコントロールIC(NIC)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電力モードおよび第2の電力モードで動作する情報処理装置の記憶装置に対する電力の供給を制御する電力制御装置であって、
前記情報処理装置が第1の電力モードにある際、AC電源を直流変換したDC電源から前記記憶装置および前記記憶装置を用いて情報処理を行う情報処理部に電力を供給し、前記情報処理装置が前記第1の電力モードよりも消費電力が少ない第2の電力モードにある際、前記情報処理部および前記記憶装置に対する電力の供給を停止して、二次電池から前記記憶装置に電力を供給する電力制御手段と、
前記DC電源を用いて前記二次電池を充電する充電手段と、
前記AC電源から前記DC電源に変換する変換効率が所定の効率以上である場合に、前記充電手段を制御して前記二次電池の充電を行わせる充電制御手段と、
を有することを特徴とする電力制御装置。
【請求項2】
前記変換効率が所定の変換効率である場合は、前記情報処理装置が前記第1の電力モード又は動作状態である場合であることを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項3】
前記二次電池の残容量を検知する容量検知手段を備え、
前記充電制御手段は、前記容量検知手段で検知された残容量に応じて前記二次電池を充電するための充電電流値を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の電力制御装置。
【請求項4】
前記情報処理装置が動作状態、前記第1の電力モード、および前記第2の電力モードであった割合を所定の時間毎に稼動情報として記憶する記憶手段を備え、
前記充電制御手段は、前記稼動情報の前記第2の電力モードで必要な電力量に応じて前記二次電池を充電するための充電電流値を制御することを特徴とする請求項3に記載の電力制御装置。
【請求項5】
前記充電制御手段は、前記稼動情報の前記動作状態および前記第1の電力モードの期間に応じて前記二次電池を充電するための充電電流値を制御することを特徴とする請求項4に記載の電力制御装置。
【請求項6】
前記二次電池の充電が完了した後、前記第1の電力モードに移行する第1の移行条件が成立すると、前記記憶装置をセルフリフレッシュモードとした後、前記情報処理装置を前記第1の電力モードに移行させる移行制御手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力制御装置。
【請求項7】
前記二次電池の充電が完了した後、前記第2の電力モードに移行する第2の移行条件が成立すると、前記移行制御手段は、前記記憶装置をセルフリフレッシュモードとした後、前記情報処理装置を前記第2の電力モードに移行させることを特徴とする請求項6に記載の電力制御装置。
【請求項8】
前記二次電池の充電が完了する前に、前記第1の移行条件又は前記第2の移行条件が成立すると、前記移行制御手段は、前記充電制御手段による充電を停止した後、前記記憶装置をセルフリフレッシュモードとして、前記情報処理装置を前記第1の電力モード又は第2の電力モードに移行させることを特徴とする請求項7に記載の電力制御装置。
【請求項9】
前記情報処理装置は、外部装置と通信するための外部インターフェース手段を備えており、
前記移行制御手段は、前記第2の移行条件が成立すると、前記記憶装置をセルフリフレッシュモードとした後、前記外部インターフェース手段への電力の供給を停止して前記情報処理装置を前記第2の電力モードに移行させることを特徴とする請求項7又は8に記載の電力制御装置。
【請求項10】
前記稼動情報において前記第1の電力モードの割合が予め定められた割合であると、前記充電制御手段は、前記二次電池を充電中に前記情報処理装置が前記第1の電力モードに移行しても前記二次電池の充電を継続することを特徴とする請求項4に記載の電力制御装置。
【請求項11】
第1の電力モードおよび第2の電力モードで動作する情報処理装置であって、
交流電源から直流電源を生成する電力変換手段と、
情報処理手段が情報処理を実行することが可能な第1の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記情報処理手段が用いる情報を記憶する記憶手段に前記直流電源を供給させて、前記第1の電力モードよりも消費電力が少ない第2の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記記憶手段に前記直流電源を供給させず且つ前記記憶手段に二次電池から電力を供給させる電源供給手段と、
前記第1の電力モードの場合に、前記電力変換手段により生成される直流電源で前記二次電池を充電し、前記第2の電力モードの場合に、前記二次電池を充電しない充電手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
前記充電手段が前記二次電池を充電する能力を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記二次電池の残容量を検知する容量検知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記容量検知手段により検知された前記二次電池の残容量に基づいて、前記充電手段が前記二次電池を充電するための充電電流値を制御することを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記情報処理装置が前記第1の電力モードで動作した時間を取得する第1の取得手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記第1の取得手段により取得された前記情報処理装置が前記第1の電力モードで動作した時間に基づいて、前記充電手段が前記二次電池を充電するための充電電流値を制御することを特徴とする請求項12又は13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記情報処理装置が前記第2の電力モードで動作した時間を取得する第2の取得手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記第2の取得手段により取得された前記情報処理装置が前記第2の電力モードで動作した時間に基づいて、前記充電手段が前記二次電池を充電するための充電電流値を制御することを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
第1の電力モードおよび第2の電力モードで動作する情報処理装置の制御方法であって、
電力変換手段で交流電源から直流電源を生成する電力変換ステップと、
情報処理手段が情報処理を実行することが可能な第1の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記情報処理手段が用いる情報を記憶する記憶手段に前記直流電源を供給し、前記第1の電力モードよりも消費電力が少ない第2の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記記憶手段に前記直流電源を供給させず且つ前記記憶手段に二次電池から電力を供給する電源供給ステップと、
前記第1の電力モードの場合に、前記電力変換手段により生成される直流電源で前記二次電池を充電し、前記第2の電力モードの場合に、前記二次電池を充電しない充電ステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
【請求項17】
第1の電力モードおよび第2の電力モードで動作する情報処理装置で用いられるプログラムであって、
前記情報処理装置が備えるコンピュータに、
電力変換手段で交流電源から直流電源を生成する電力変換ステップと、
情報処理手段が情報処理を実行することが可能な第1の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記情報処理手段が用いる情報を記憶する記憶手段に前記直流電源を供給し、前記第1の電力モードよりも消費電力が少ない第2の電力モードの場合に、前記情報処理手段および前記記憶手段に前記直流電源を供給させず且つ前記記憶手段に二次電池から電力を供給する電源供給ステップと、
前記第1の電力モードの場合に、前記電力変換手段により生成される直流電源で前記二次電池を充電し、前記第2の電力モードの場合に、前記二次電池を充電しない充電ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate


【公開番号】特開2013−107277(P2013−107277A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253903(P2011−253903)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】