説明

電力削減装置および電力削減方法

【課題】複数の電気機器の電源を適切に切断して消費電力を削減する。
【解決手段】複数の電気機器が接続されている複数のブレーカへの電力を削減する電力削減装置10であって、複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量を抽出して、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定する機器推定部152と、機器推定部により推定された各電気機器の種類に応じて、各電気機器が接続された複数のブレーカの電力供給を制御する電力供給制御部162と、を備えることを特徴とする、電力削減装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力削減装置および電力削減方法に関し、特に、複数のブレーカに接続されている複数の電機機器への電力供給を制御する電力削減装置および電力削減方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のOA機器が設置されたオフィス環境において、人がオフィス等から退去する際に主電源の切り忘れを警告して、電力の浪費を防止することが行われている。例えば、特許文献1では、照明器具のオン・オフスイッチとOA機器等に電力を供給する主電源のオン・オフスイッチが異なる際に、照明光の変化を感知し、人間がオフィス等から退去するときの主電源の切り忘れを警告する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−236227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1では、照明光の変化を感知して、オフィスの最終退場者に主電源の切り忘れを警告するのみで、コンセントを含めたオフィス全体の待機電流を制御することができなかった。PC等の待機電流の大きい機器が多く存在するオフィスにおいては、照明光を制御するだけではオフィス全体の消費電力を効果的に削減して省エネを実現することができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数の電気機器の電源を適切に切断して消費電力を削減することが可能な、新規かつ改良された電力削減装置および電力削減方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、複数の電気機器が接続されている複数のブレーカへの電力を削減する電力削減装置であって、複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量を抽出して、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定する機器推定部と、機器推定部により推定された各電気機器の種類に応じて、各電気機器が接続された複数のブレーカの電力供給を制御する電力供給制御部と、を備えることを特徴とする、電力削減装置が提供される。
【0006】
かかる構成によれば、電力削減装置は、複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量を抽出して、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定し、推定した電気機器の種類に応じて電気機器が接続されたブレーカの電力供給を制御する。例えば、電気機器の種類が電源切断不可能な電気機器である場合には電力供給を継続し、電気機器が電源切断可能であると判断した場合には電力供給を切断する。これにより、複数の電気機器の電源を適切に切断して消費電力を削減することが可能となる。
【0007】
また、電力供給制御部は、機器推定部により推定された電気機器の種類が電源切断不可能な電気機器の種類であると判断した場合に電力供給を継続し、電気機器が電源切断可能であると判断した場合に電力供給を切断するようにしてもよい。
【0008】
また、電力削減装置は、複数の電気機器の稼動状況を取得する稼動状況取得部と、稼動状況取得部により取得された各電気機器の稼動状況と、各電気機器の通信状況とから、各電気機器の通信アドレスを特定するアドレス特定部と、各ブレーカに接続された複数の電器機器の、各電器機器の種類と通信アドレスと稼動状況とが関連付けられた機器テーブル作成するテーブル作成部と、を備え、電力供給制御部は、テーブル作成部により作成された機器テーブルに基づいて、各電気機器が接続された複数のブレーカの電力供給を制御するようにしてもよい。
【0009】
また、電力削減装置は、ネットワークを介して各電気機器との間でメッセージの送受信をする送受信部を備え、送受信部は、電力供給制御部の指示に応じて電力供給を切断する旨のメッセージを複数の電気機器に送信するようにしてもよい。
【0010】
また、送受信部は、各電気機器から電力供給の切断可否のメッセージを受信し、
電力供給制御部は、送受信部により電気機器の電力供給の切断不可のメッセージを受信した場合に、電気機器への電力供給を継続するようにしてもよい。
【0011】
また、電力削減装置は、テーブル作成部により作成された機器テーブルの内容を表示する表示部と、ユーザ操作に応じて、表示部に表示された機器テーブルの内容を変更入力する入力部と、を備えてもよい。
【0012】
また、電力削減装置は、ユーザ操作により電力供給切断ボタンが押下されたか否かを検知するボタン押下検知部を備え、電力供給制御部は、ボタン押下検知部により退場ボタンが押下されたことが検知された場合に、機器テーブルに基づいて複数のブレーカの電力供給を制御するようにしてもよい。
【0013】
また、ユーザが最終退場したか否かを判断する最終退場判断部を備え、電力供給制御部は、最終退場判断部により、ユーザが最終退場したと判断された場合に、機器テーブルに基づいて複数のブレーカの電力供給を制御するようにしてもよい。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、複数の電気機器が接続されている複数のブレーカへの電力を削減する電力削減装置において、複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量を抽出して、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定するステップと、推定するステップにおいて推定された各電気機器の種類に応じて、各電気機器が接続された複数のブレーカの電力供給を制御するステップと、を含むことを特徴とする、電力削減方法が提供される。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように本発明によれば、複数の電気機器の電源を適切に切断して消費電力を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる電力削減装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態にかかるブレーカの機能構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態にかかるコントローラの機能構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態にかかる機器テーブルの内容を説明する説明図である。
【図5】同実施形態にかかる機器テーブルの内容を説明する説明図である。
【図6】同実施形態にかかる電力削減方法における学習工程を示すフローチャートである。
【図7】同実施形態にかかる電力削減方法における実行工程を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかるコントローラの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
また、以下に示す順序に従って、当該「発明を実施するための形態」を説明する。
〔1〕本実施形態の目的
〔2〕第1実施形態
〔2−1〕電力削減装置の機能構成
〔2−2〕電力削減方法の処理の詳細
〔3〕第2実施形態
〔3−1〕電力削減装置の機能構成
〔3−2〕電力削減方法の処理の詳細
【0019】
〔1〕本実施形態の目的
まず、本発明の実施形態の目的について説明する。従来、複数のOA機器が設置されたオフィス環境において、人がオフィス等から退去する際に主電源の切り忘れを警告して、電力の浪費を防止することが行われている。例えば、照明器具のオン・オフスイッチとOA機器等に電力を供給する主電源のオン・オフスイッチが異なる際に、照明光の変化を感知し、人間がオフィス等から退去するときの主電源の切り忘れを警告する技術が開示されている。
【0020】
しかし、上記技術では、照明光の変化を感知して、オフィスの最終退場者に主電源の切り忘れを警告するのみで、コンセントを含めたオフィス全体の待機電流を制御することができなかった。PC等の待機電流の大きい機器が多く存在するオフィスにおいては、照明光を制御するだけではオフィス全体の消費電力を効果的に削減して省エネを実現することができないという問題があった。
【0021】
そこで、上記のような事情を一着眼点として、本発明の実施形態にかかる電力削減システム1が創作されるに至った。本実施形態にかかる電力削減システム1によれば、複数の電気機器の電源を適切に切断して消費電力を削減することが可能となる。
【0022】
〔2〕第1実施形態
以上、本発明の実施形態の目的について説明した。次に、図1を参照して、本実施形態にかかる電力削減システム1の構成について説明する。電力削減システム1は、複数のブレーカを含む電力削減装置10と、複数のブレーカに接続されているコンセント20a、20b、20c、20d(以下、コンセント20とも称する。)と、該コンセントに接続されている複数の電気機器から構成される。
【0023】
図1に示した電力削減システム1では、例えば、電力削減システム1を備えているオフィスの最終退場者が帰宅する際に、退場ボタン30が押下されて、コンセントを含む電源を切断することにより、無駄な待機電流を削減する。また、電源を切断する際には、コンセントを介して接続されている電器機器が電源切断可能であるか否かを判断して、電源切断可能な電気機器のみである場合にコンセント等の電源を切断する。一方、コンセントに接続されている電器機器のうち電源切断不可能であると判断された電気機器が含まれている場合には、コンセント等の電源を切断しない。これにより、複数の電気機器の電源を適切に切断して消費電力を削減することが可能となる。
【0024】
電力削減装置10としては、例えば、主幹電源に接続されている分電板などを例示することができる。以下では、電力削減システム1に一つの電力削減装置10が備えられているが、かかる例に限定されず、電力削減システム1に複数の電力削減装置が備えられていてもよい。
【0025】
〔2−1〕電力削減装置の機能構成
電力削減装置10の機能構成を説明する前に、電力削減装置10のハードウェア構成の一例について説明する。電力削減装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、入力装置と、出力装置と、ストレージ装置(HDD)などを備える。
【0026】
CPUは、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って電力削減装置10の動作全般を制御する。また、CPUは、マイクロプロセッサであってもよい。ROMは、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAMは、CPUの実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバスにより相互に接続されている。
【0027】
入力装置は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPUに出力する入力制御回路などから構成されている。
【0028】
出力装置は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Display)装置およびランプなどの表示装置と、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置で構成される。入力装置および出力装置は、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等を利用することができる。
【0029】
ストレージ装置は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ストレージ装置は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置は、ハードディスクを駆動し、CPUが実行するプログラムや各種データを格納する。
【0030】
以上、電力削減装置10のハードウェア構成について説明した。図1に示したように、電力削減装置10は、ブレーカ#1−100a、ブレーカ#2−100b・・・ブレーカ#N−100c(以下、ブレーカ100とも称する)、メインブレーカ120、コントローラ150、ネットワーク接続部180などを主に備える。
【0031】
メインブレーカ120は、主幹電源に接続されており、複数のブレーカ100と接続されている。また、複数のブレーカ100はコントローラ150およびネットワーク接続部180と接続されている。また、退場ボタン30および入力部40は、上記した入力装置により構成される。また、表示部50は、上記した出力装置により構成される。退場ボタン30、入力部40および表示部50は、電力削減装置10とは別体の装置としたが、電力削減装置10と一体の装置として構成してもよい。
【0032】
メインブレーカ120は、複数のブレーカ100に接続し、複数のブレーカ100に主幹電源から供給された電気を各ブレーカに供給する。また、複数のブレーカ100に流れる電気量が所定量以上か否かを検知する機能を有する。メインブレーカ120は、複数のブレーカ100に流れる電気量が所定量以上か否かにより、複数のブレーカ100への電気を流したり遮断したりする。例えば、メインブレーカ120に接続されている複数のブレーカ100に流れる電気量の総計が所定量以上となった場合には、複数のブレーカ100への電気を遮断する。
【0033】
複数のブレーカ100は、それぞれ、コンセント20を介して複数の電気機器に接続され、各電気機器にメインブレーカ120から供給された電気を複数の電気機器に供給する。また、ネットワーク経由でコントローラ150に接続されている。各ブレーカ100は、ブレーカ100にそれぞれ接続されている複数の電気機器に関する情報をコントローラ150に送信する。
【0034】
コントローラ150は、コンピュータにより構成され、その動作は、上記したROMに記憶されたプログラムをもとに、CPUで実行される。コントローラ150は、複数のブレーカ100から提供される複数の電気機器に関する情報に基づいて、各電気機器がどの種類の電気機器であるかを推定する。そして、各電気機器の種類に応じて、各電気機器が接続された複数のブレーカの電力供給を制御する機能を有する。また、複数の電気機器の稼動状況やネットワーク接続部180を介して収集可能な通信状況などから各電気機器が電源切断可能であるか否かを判断する。コントローラ150の各ブレーカに対する電力供給制御については、後で詳細に説明する。
【0035】
ネットワーク接続部180は、コントローラ150と複数の電気機器とをネットワークを介して接続する機能を有する。ネットワーク接続部180は、本発明の送受信部の一例である。以上、電力削減装置10の機能構成について説明した。次に、図2を参照して、ブレーカ100の機能構成について説明する。図2は、ブレーカ100の機能構成を示すブロック図である。
【0036】
図2に示したように、ブレーカ100は、ネットワーク接続部102、制御部104、特徴量抽出部106、センサ部108、リレー回路110などを備える。なお、ブレーカ100は、電力削減装置10と同様のハードウェア構成を有するようにしてもよい。
【0037】
ネットワーク接続部102は、上記したコントローラ150とネットワークを介して接続し、制御部104の制御のもと、各種データを送受信する機能を有する。制御部104は、コンピュータにより構成され、その動作はROMに記憶されたプログラムをもとに、CPUで実行される。制御部104は、センサ部108などにより検知された各電気機器の情報をコントローラ150に通知したり、コントローラ150の制御のもと、リレー回路110により各電気機器への電源をオン/オフしたりする。
【0038】
センサ部108は、ブレーカに接続されている複数の電気機器の電源電流および電源電圧を検出して、特徴量抽出部106に提供する機能を有する。特徴量抽出部106は、センサ部108により提供された複数の電気機器の電源電流よび電源電圧から、各電気機器の特徴量を抽出する機能を有する。特徴量抽出部106は、センサ部108により検出された電源電流および電源電圧に対応する検出信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路を有している。特徴量抽出部106は、電源電流および電源電圧対応のデジタル信号を制御部104に提供する。
【0039】
電源電流および電源電圧対応のデジタル信号を提供された制御部104は、ネットワーク接続部102を介して、該デジタル信号の情報をコントローラ150に送信する。本実施形態では、後述するように、コントローラ150において各電気機器の種類を推定するようにしているが、かかる例に限定されない。例えば、電源電流および電源電圧対応のデジタル信号を提供された制御部104が各電気機器の種類を推定して、当該推定結果を、ネットワーク接続部102を介してコントローラ150に送信するようにしてもよい。
【0040】
以上、ブレーカ100の機能構成について説明した。次に、コントローラ150の構成について詳細に説明する。図3は、コントローラ150の機能構成を示すブロック図である。図3に示したように、コントローラ150は、機器推定部152、アドレス特定部154、稼働状況取得部156、テーブル作成部158、記憶部160、電力供給制御部162、送受信部164、ボタン押下検知部166などを備える。
【0041】
機器推定部152は、ブレーカ100から提供された複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量から、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定する機能を有する。機器推定部152は、ブレーカ100から提供された電源電流および電源電圧対応のデジタル信号を、特開2008−39492号公報に記載の線形判別法のアルゴリズム等に基づいて、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定する。機器推定部152は、推定結果をテーブル作成部158に提供する。
【0042】
図1に示したように、ブレーカ100には、プリンタ、サーバ、PC(Personal Computer)、FAXなどの種々の電気機器が接続されている。機器推定部152は、ブレーカ100から提供された電気機器の電流および電圧に関する特徴量から、各ブレーカ100にどのような電気機器が接続されているかを推定する。
【0043】
また、ブレーカ100の制御部104が既存の電気機器の特徴量と、測定した電流および電圧から算出された特徴量との比較を行って、当該比較結果を機器推定部152に提供するようにしてもよい。ブレーカ100から各電気機器の特徴量の比較結果を提供された機器推定部152は、当該比較結果に基づいて、電気機器の推定を行う。
【0044】
稼動状況取得部156は、ブレーカ100から提供された複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量から、各電気機器の稼動状況を取得する機能を有する。例えば、ブレーカ100に接続されている機器がPCであった場合には、消費電力が大きい稼動状態なのか、小さい稼動状態なのか、待機中なのか、停止中なのかを取得する。また、ブレーカ100に接続されている機器がプリンタであった場合には、印刷中、印刷待機中などの情報を取得する。稼動状況取得部156は、取得した稼動状況をアドレス特定部154およびテーブル作成部158に提供する。
【0045】
アドレス特定部154は、稼動状況取得部156により取得された各電気機器の稼動状況と、各電気機器の通信状況とから、各電気機器の通信アドレスを特定する機能を有する。各電気機器の通信アドレス(IPアドレス)は、ネットワーク接続部180を介して各電気機器に送受信されるパケットの通信状況により、送信元と受信元のIPアドレスとパケットの内容を取得することができる。パケットの内容とは、例えば、PCであればWebを閲覧するためのコマンドであるか、プリンタであれば印刷指示のコマンドであるか等である。
【0046】
そして、アドレス特定部154は、各電気機器に送受信されるパケットに含まれるIPアドレスがいずれのブレーカに接続されている電気機器のIPアドレスなのかを特定する。例えば、IPアドレスが既知のプリンタである場合に、当該プリンタに対して印刷命令と印刷データを含むパケットを送信した場合、パケットを送信されたプリンタは待機モードから印刷モードに切り替えられる。プリンタが待機モードから印刷モードに切り替えられた場合にプリンタの消費電力が大きくなるため、ブレーカ100に接続されている電気機器のうち、消費電力が大きくなったプリンタがパケットを送信したプリンタであることがわかり、該プリンタのIPアドレスを特定できることとなる。
【0047】
また、IPアドレスが既知のPCの場合も同様に、Wakeup−Lan等の機能を使って、PCに対して起動命令を含むパケットを送信して、消費電力が大きくなった電気機器を特定する。そして、消費電力が大きくなった電気機器を、起動命令を送信したPCであると推定することにより、該PCのIPアドレスを特定することが可能となる。
【0048】
また、PCが起動した際には、LANとの通信が開始されるため、PCの立ち上がりのタイミングの消費電力とパケットの通信タイミングからIPアドレスと電気機器との対応関係を推定することが可能となる。
【0049】
また、IPアドレスが既知のサーバの場合には、サーバにより処理されるパケット数の大小と、消費電力に相関関係があると推定して、IPアドレスを特定することが可能となる。
【0050】
また、PCが稼動していないときにはパケットが送信されない。各ブレーカ100に接続されているPCのうち、稼動していないPCがあれば、該PCは現在流れているパケットの送受信IPアドレスを持たないPCであると推定できる。予めPCのアドレスを収集可能な場合には、パケットが流れていないIPアドレスと電力を消費していない電気機器との対応関係からIPアドレスを特定することが可能となる。
【0051】
テーブル作成部158は、機器推定部152により推定された電気機器の種類と、アドレス特定部154により特定された各電気機器のIPアドレスと、稼動状況取得部156により取得された各電気機器の稼動状況とを関連付けた機器テーブル161を作成する機能を有する。
【0052】
ここで、図4を参照して、機器テーブル161の内容について説明する。図4は、機器テーブル161の内容を説明する説明図である。図4に示したように、機器テーブル161は、各ブレーカに接続されている電気機器と、各電気機器の種類、IPアドレス、稼動状況とが対応付けられている。例えば、ブレーカ#1には、電気機器1〜4が接続されている。そして、電気機器1〜3はPCであると推定され、それぞれのIPアドレスと稼動状況とが対応付けられている。また、電気機器#4はFAXであると推定され、FAXのIPアドレスと稼動状況とが対応付けられている。
【0053】
記憶部160に記憶された機器テーブル161は、ユーザ操作に応じて、機器テーブル161の内容を変更するようにしてもよい。コントローラ150は、図1に示した表示部50に機器テーブル161の内容を表示する。そして、ユーザは、表示部50に表示された機器テーブル161の内容を確認して、変更する必要がある項目について入力部40により変更入力するようにしてもよい。
【0054】
これにより、例えば、機器推定部152により推定された電気機器の種類が、本来の電気機器の種類と異なっていた場合には、機器テーブル161の電気機器の種類1613の内容を本来の電気機器の種類に変更する。また、IPアドレス特定部154により特定されたIPアドレスが本来のIPアドレスと異なっている場合には、機器テーブル161のIPアドレス1614の内容を本来のIPアドレスに変更する
【0055】
電力供給制御部162は、各電気機器の種類に応じて、各電気機器が接続された複数のブレーカの電力供給を制御する機能を有する。また、電力供給制御部162は、ボタン押下検知部166によりユーザ操作に応じて退場ボタン(電力供給切断ボタン)30が押下されたことが検知された場合に、各ブレーカの電力供給を制御する。
【0056】
例えば、ブレーカ#2に接続されている電気機器がサーバであると推定された場合には、サーバの電源は切断してはいけないため、電力供給制御部162は、ブレーカ2#への電源は切断しない。また、ブレーカ#1には、PCのみだけでなく、FAXも接続されていると推定された場合には、FAXの電源は切断してはいけないため、電力供給制御部162は、ブレーカ#1の電源は切断しない。
【0057】
また、電力供給制御部162は、機器テーブル161を参照して、機器テーブル161の内容に基づいて各ブレーカの電力供給を制御する。この場合、電力供給制御部162は、電気機器の種類だけでなく、電気機器の稼動状況をも考慮して各ブレーカの電力供給を制御する。
【0058】
例えば、ブレーカ#3には複数のプリンタが接続されていると推定された場合には、通常プリンタは電源を切断してもよい電気機器であるため、電力供給制御部162はブレーカ#3の電源を切断することとなる。しかしながら、機器テーブル161の稼動状況を参照して、ブレーカ#3に接続されているプリンタのうち、印刷中のプリンタがあると判断した場合には、ブレーカ#3の電源を切断しない。この場合、電力供給制御部162は、印刷中のプリンタの印刷が終了した後にブレーカ#3の電源を切断するようにしてもよい。
【0059】
また、電力供給制御部162は、送受信部164を介して、各電気機器に電力供給を切断する旨のメッセージを送信する。電力供給制御部162から電力供給メッセージを送信された各電気機器は、コントローラ150に切断可または切断不可のメッセージを送信する。各電気機器は、切断可/不可のメッセージだけでなく、「3分後に切断可」等のメッセージを送信するようにしてもよい。また、既に電源が切断されている電気機器からは電力供給メッセージに対する応答が送信されないこととなる。
【0060】
電力供給制御部162は、各電気機器から受信した応答メッセージを、各電気機器に対応付けて記憶部160の機器テーブル161に記録させるよう、テーブル作成部158に指示してもよい。図5は、テーブル作成部158が、機器テーブル161に各電気機器の種類、IPアドレス、稼動状況を対応付けて記録し、さらに、応答メッセージも対応付けて記録した場合の機器テーブル161の内容を説明する説明図である。
【0061】
図5に示したように、機器テーブル161を参照すると、ブレーカ#1に接続している電気機器1は、PCであると推定され、現在稼働中(大)であるが、5分後に電源切断してもよいことがわかる。また、ブレーカ#1に接続している電気機器2は、PCであると推定され、現在稼働中(中)であるが、電源切断してもよいことがわかる。そして、ブレーカ#1に接続している電機機器3は、PCであると推定され、現在停止中であり、電源切断してもよいことがわかる。しかし、ブレーカ#1の電気機器4はFAXであり、電源切断不可の機器であることから、電力供給制御部162は、ブレーカ#1は電源切断不可であると判断することとなる。
【0062】
また、図5の機器テーブル161を参照すると、ブレーカ#3に3台のプリンタが接続され、停止中であるため、応答メッセージを受信していない。したがって、電力供給制御部162は、ブレーカ#3に接続している電機機器のすべてについて電源切断可であるため、ブレーカ#3の電源は切断可であると判断する。
【0063】
〔2−2〕電力削減方法の処理の詳細
以上、コントローラ150の機能構成について説明した。次に、図6及び図7を参照して、本実施形態にかかる電力削減方法について説明する。図6は、本実施形態にかかる電力削減方法における学習工程を示すフローチャートである。図6に示したように、まず、ブレーカ100のセンサ部108により、各電気機器の電流波形および電圧波形が測定される(S102)。
【0064】
そして、ブレーカ100の特徴量抽出部106は、ステップS102において測定された電流波形および電圧波形から、ブレーカ100に接続されている各電気機器の特徴量を抽出する(S104)。そして、ブレーカ100の制御部104は、各電気機器の既存の特徴量と、ステップS104において抽出した各電気機器の特徴量とを比較する(S106)。ステップS106において比較した結果をコントローラに送る(S108)。
【0065】
ブレーカ100からステップS106における各電気機器の特徴量の比較結果を提供されたコントローラ150の機器推定部152は、ブレーカ100に接続されている各電気機器の種類を推定する(S110)。次に、稼動状況取得部156は各電気機器の稼動状況を取得し、アドレス特定部154は各電気機器のIPアドレスを推定する(S112)。
【0066】
そして、ステップS112において推定された各電気機器の種類およびIPアドレスを表示部50に表示する(S114)。ステップS114において表示部50に表示される表示内容は、例えば、図4に示した機器テーブル161の内容である。
【0067】
そして、ステップS114において表示された内容について、ユーザにより変更入力がなされた場合には、当該入力に応じて表示内容を変更する(S116)。ステップS116において表示内容が変更され、変更が確定された場合には、テーブル作成部158は、機器テーブル161の該当項目を変更する(S118)。
【0068】
図6では、各電気機器の比較結果をブレーカ100からコントローラ150に送信して、コントローラ150において機器およびIPアドレスを推定しているが、かかる例に限定されない。例えば各電気機器の推定およびIPアドレスの推定をブレーカ100の制御部104が実行し、推定結果をコントローラ150に送信するようにしてもよい。
【0069】
以上、本実施形態にかかる電力削減方法の学習工程について説明した。次に、本実施形態にかかる電力削減方法の実行工程について説明する。図7に示したように、まずコントローラ150の電力供給制御部162は、退場ボタン30が押下されたか否かを判定する(S202)。退場ボタン30は、例えば、複数の機器が存在するオフィスの一室において、人が最終的にそのオフィスを退場する場合に押下されるボタンである。
【0070】
ステップS202において、退場ボタン30が押下されたと判定された場合には、分電板上のコントローラ150は、すべてのブレーカに接続されている電気機器に電源切断メッセージを送信する(S204)。ステップS202において、退場ボタン30が押下されていないと判定された場合には、処理を終了する。
【0071】
そして、ステップS204において送信した電源切断メッセージに対する各電気機器からの応答をコントローラ150が受信する(S206)。そして、コントローラ150は、ステップS206において受信した各電気機器からの応答を機器テーブル161に追加する(S208)。
【0072】
コントローラ150は、学習工程において作成した機器テーブル161にステップS208の応答情報を追加した機器テーブル161に基づいて、各ブレーカ100に切断処理を指示する(S210)。
【0073】
例えば、上記した学習工程ではブレーカ100に複数のPCが接続され、複数のPCのうち、1台のPCが稼働中であったと学習されたとする。また、ステップS206において受信した複数のPCからの応答メッセージのうち、稼働中の1台のPCから、5分後に電源を切断してもよい旨の応答メッセージが送信されたとする。この場合、コントローラ150は、ブレーカ100に対して、5分後に電源を切断する処理を指示する。
【0074】
そして、各ブレーカ100は、ステップS210におけるコントローラ150からの指示に応じて、電源切断、電源切断の延期、電源切断を行わない等の切断処理を実施する(S212)。以上、本実施形態にかかる電力削減処理における実行工程について説明した。
【0075】
以上、第1実施形態について説明した。第1実施形態によれば、電力削減装置10は、複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量を抽出して、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定し、推定した電気機器の種類に応じて電気機器が接続されたブレーカ100の電力供給を制御する。例えば、電気機器の種類が電源切断不可能な電気機器である場合には電力供給を継続し、電気機器が電源切断可能であると判断した場合には電力供給を切断する。これにより、複数の電気機器の電源を適切に切断して消費電力を削減することが可能となる。
【0076】
〔3〕第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態における電力削減装置10では、ユーザにより退場ボタン30が押下された場合に、電力削減処理が実行される。しかし、オフィスを最終退場するユーザが、退場ボタン30を押下し忘れる可能性もある。この場合、電力削減処理が実行されず、省エネを実現することができないという問題があった。そこで、本実施形態では、最終退場者が退場ボタン30を押下しなかった場合でも、適切に電力削減処理が実行することを可能とした。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と同様の機能や処理については説明を省略する。
【0077】
〔3−1〕電力削減装置の機能構成
電力削減装置10′のハードウェア構成および機能構成は、第1実施形態の電力削減装置10とほぼ同様のため、詳細な説明は省略する。コントローラ150′については、第1実施形態のコントローラ150と異なる機能を有するため、図8を参照して、コントローラ150′について説明する。
【0078】
図8に示したように、コントローラ150′は、機器推定部152、アドレス特定部154、稼働状況取得部156、テーブル作成部158、記憶部160、電力供給制御部162、送受信部164、ボタン押下検知部166、最終退場判断部168を備える。本実施形態にかかるコントローラ150′は、第1実施形態にかかるコントローラ150とは、最終退場判断部168を備える点で異なっている。以下では、最終退場判断部168について主に説明し、第1実施形態と同様の機能構成については詳細な説明を省略する。
【0079】
最終退場判断部168は、最終退場者が退場ボタン30を明示的に押下することなく退場した場合に、最終退場者であるか否かを判定する機能を有する。最終退場判断部168は、ユーザが最終退場したと判断した場合には、当該判断結果を電力供給制御部162に通知する。ユーザが最終退場した旨通知された電力供給制御部162は、第1実施形態において退場ボタン30が押下された場合と同様に、機器テーブル161に基づいて、電源切断処理を実行する。
【0080】
最終退場判断部168は、電力削減装置10′が設置された居室の照明情報に基づいて、ユーザが最終退場者であるか否かを判定する。例えば、コントローラ150′に接続されている各種センサ60が、明かりを検知するセンサであるとする。この場合、明かり検知センサにより、居室のすべての照明が消灯されたことが検知された場合には、最終退場判断部168は、ユーザが最終退場したと判断する。
【0081】
また、最終退場判断部168は、ユーザが携行しているカードパスの履歴情報によりユーザが最終退場者であるか否かを判定する。例えば、ユーザのカードパスの履歴情報により、居室には誰もいないと判断され、オフィスからもユーザが退場したと判断した場合に、ユーザが最終退場したと判断する。
【0082】
また、居室に監視カメラ等を設置し、監視カメラからの情報により、居室にユーザが存在しないと判断された場合に、オフィスからユーザが最終退場したと判断してもよい。このように、ユーザにより退場ボタン30が明示的に押下されなかった場合でも、居室の照明情報等を用いて、ユーザが最終退場したか否かを判定することができる。これにより、最終退場者が退場ボタン30を押下しなかった場合でも、適切に電力削減処理を実行することが可能となる。
【0083】
〔3−2〕電力削減方法の処理の詳細
本実施形態にかかる電力削減方法のうち、学習工程については、第1実施形態の電力削減方法における学習工程とほぼ同様のため、詳細な説明は省略する。また、本実施形態にかかる電力削減方法のうち、実行工程について以下の点で第1実施形態とは異なっている。すなわち、第1実施形態では、ボタン押下検知部166がユーザ操作により退場ボタンが押下されたか否かを判定しているが、本実施形態では、最終退場判断部168がユーザが最終退場したか否かを判定している点で異なっている。
【0084】
また、最終退場判断部168によりユーザが最終退場したとの判断結果をボタン押下検知部166に通知するようにしてもよい。また、ボタン押下検知部166により退場ボタン30が押下され、さらに、最終退場判断部168によりユーザが最終退場した場合に電力供給制御部162により電力供給制御が実行されるようにしてもよい。これにより、ユーザが誤って退場ボタン30を押下してしまった場合でも、直ちにブレーカの電源が切断されないこととなる。
【0085】
以上、第2実施形態について説明した。第2実施形態によれば、最終退場判断部168により、ユーザが最終退場したか否かを判断して、当該判断により各電気機器への電力供給が制御される。これにより、最終退場者が退場ボタン30を押下しなかった場合でも、適切に電力削減処理が実行することを可能となる。
【0086】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0087】
上記実施形態では、アドレス特定部154は、稼動状況取得部156により取得された各電気機器の稼動状況と、各電気機器の通信状況とから、各電気機器の通信アドレスを特定したが、かかる例に限定されない。例えば、ユーザが手動でCSVファイル等をアップロードすることにより通信アドレスを指定するようにしてもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、ボタン押下検知部166や最終退場判断部168により、ユーザが最終退場したと判断された場合に、電力供給を制御することとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、所定時刻に電源切断制御をするようにしてもよいし、所定時間経過した場合に電源切断制御をするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0089】
10 電力削減装置
100 ブレーカ
104 制御部
106 特徴量抽出部
108 センサ部
110 リレー回路
120 メインブレーカ
150 コントローラ
152 機器推定部
154 アドレス特定部
156 稼動状況取得部
158 テーブル作成部
160 記憶部
161 機器テーブル
162 電力供給制御部
164 送受信部
166 ボタン押下検知部
168 最終退場判断部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電気機器が接続されている複数のブレーカへの電力を削減する電力削減装置であって、
複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量を抽出して、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定する機器推定部と、
前記機器推定部により推定された各電気機器の種類に応じて、前記各電気機器が接続された前記複数のブレーカの電力供給を制御する電力供給制御部と、
を備えることを特徴とする、電力削減装置。
【請求項2】
前記電力供給制御部は、前記機器推定部により推定された電気機器の種類が電源切断不可能な電気機器の種類であると判断した場合に電力供給を継続し、前記電気機器が電源切断可能であると判断した場合に電力供給を切断することを特徴とする、請求項1に記載の電力削減装置。
【請求項3】
前記複数の電気機器の稼動状況を取得する稼動状況取得部と、
前記稼動状況取得部により取得された前記各電気機器の稼動状況と、前記各電気機器の通信状況とから、各電気機器の通信アドレスを特定するアドレス特定部と、
前記各ブレーカに接続された複数の電器機器の、各電器機器の種類と通信アドレスと稼動状況とが関連付けられた機器テーブル作成するテーブル作成部と、
を備え、
前記電力供給制御部は、
前記テーブル作成部により作成された前記機器テーブルに基づいて、前記各電気機器が接続された前記複数のブレーカの電力供給を制御することを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の電力削減装置。
【請求項4】
ネットワークを介して前記各電気機器との間でメッセージの送受信をする送受信部を備え、
前記送受信部は、前記電力供給制御部の指示に応じて電力供給を切断する旨のメッセージを前記複数の電気機器に送信することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の電力削減装置。
【請求項5】
前記送受信部は、前記各電気機器から電力供給の切断可否のメッセージを受信し、
前記電力供給制御部は、前記送受信部により前記電気機器の電力供給の切断不可のメッセージを受信した場合に、前記電気機器への電力供給を継続することを特徴とする、請求項4に記載の電力削減装置。
【請求項6】
前記テーブル作成部により作成された前記機器テーブルの内容を表示する表示部と、
ユーザ操作に応じて、前記表示部に表示された前記機器テーブルの内容を変更入力する入力部と、
を備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電力削減装置。
【請求項7】
ユーザ操作により電力供給切断ボタンが押下されたか否かを検知するボタン押下検知部を備え、
前記電力供給制御部は、前記ボタン押下検知部により退場ボタンが押下されたことが検知された場合に、前記機器テーブルに基づいて前記複数のブレーカの電力供給を制御することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の電力削減装置。
【請求項8】
ユーザが最終退場したか否かを判断する最終退場判断部を備え、
前記電力供給制御部は、前記最終退場判断部により、ユーザが最終退場したと判断された場合に、前記機器テーブルに基づいて前記複数のブレーカの電力供給を制御することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の電力削減装置。
【請求項9】
複数の電気機器が接続されている複数のブレーカへの電力を削減する電力削減装置において、
複数の電気機器の電流および電圧に関する特徴量を抽出して、各電気機器がいずれの種類の電気機器かを推定するステップと、
前記推定するステップにおいて推定された各電気機器の種類に応じて、前記各電気機器が接続された前記複数のブレーカの電力供給を制御するステップと、
を含むことを特徴とする、電力削減方法。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−231327(P2010−231327A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−76006(P2009−76006)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】